説明

新規なクルクミンおよびテトラヒドロクルクミン誘導体

本発明は、新規なクルクミンおよびテトラヒドロクルクミン誘導体に関し、より強い反応基を含むために1つのフェノール基において修飾されている。クルクミンおよびテトラヒドロクルクミン誘導体は、モノマー、ダイマー、およびポリマーの形態である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2006年10月12日に出願された米国仮出願番号60/829,185の利益を主張し、引用により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景
ウコン(Curcuma Longa)は、ターメリックと一般的に呼ばれており、南アジア料理において使用され、化粧品として、および、医学療法の古代アーユルベーダで使用されている。スタテンアイランドの大学のバネルジー研究室、および、他のグループは、クルクミン(1Z,6Z)−1,7−ビス(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)ヘプタ−1,6−ジエン3,5−ジオン(ターメリックの主要な有効成分)が強い制癌性を有することを立証している。クルクミンは、NF−kβの抑制による制癌作用を発揮する。クルクミンは、転写因子NF−kβおよびNF−kβ調節遺伝子産物(COX−2、サイクリンD1、接着分子、MMP、誘導型一酸化窒素合成酵素、Bc1−XL、Bc1−2、および、TNF)を調節することによる治療効果を仲介する。
【0003】
【化1】

A=−CH=CH−クルクミン
A=−CH2−CH2−テトラヒドロクルクミン(THC)
【0004】
クルクミンは、化学修飾に用いられ得る2つのフェノール基を有する。文献で報告されているほとんどのクルクミン誘導体は、同じ方法で化学的に修飾された双方のフェノール基が対称性を有する。稀な例外が報告されている。たとえばMizushinaらは、参考文献[5]で真核性DNAポリメラーゼλの阻害剤としての、および、阻害剤アフィニティクロマトグラフィのリガンドとしてのモノアセチルクルクミンの使用を報告した。Mizushinaら、Monoacetylcurcumin: A new inhibitor of eukaryotic DNA polymerase and a new ligand for inhibitor-affinity chromatography, Biochemical and Biophysical Research Communications (2005) 337, 1288-1295参照。モノアセチルクルクミンの有用性は、フェノール位置に反応基を含まないために限定される。
【0005】
非修飾クルクミンの主な有用性の制限のひとつは、水および血漿に難溶性であることである。近年の調査で1日あたりクルクミン8gのような高い服用量をヒト被検体に投与しても、平均ピーク血清濃度がたった652.5ng/mLであることが示された[9]。クルクミン誘導体において、水溶性が改善され、かつ、なおも生物活性を維持することが必要とされている。たとえば、非修飾フェノール基は多くの場合、有益な抗酸化特性に関与する。
US5,861,415は、クルクミノイド(curcuminoid)を含むバイオプロテクタント(bioprotectant)組成物、それらの使用方法、および、それらを得るための抽出方法を開示している。クルクミノイドは、抗酸化性、抗炎症性、抗菌性、抗真菌性、アリ寄生性(ant parasitic)、抗突然変異原性、制癌性、および解毒性を有することが分かっている。US5,891,924は、クルクミンを用いたNFカッパB転写因子の活性化を阻害する方法を開示している。US6,653,327は、UVB光線に対する皮膚美白および保護用のターメリック抽出テトラヒドロクルクミン(THC)のクロスレギュリン(cross-regulin)組成物を開示している。US6,887,898は、ベータアミロイドタンパク質誘導疾患の治療に有効であるターメリック抽出物を開示している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の概要
ひとつの態様において、本発明は、式Iを有するクルクミン誘導体に関する:
Z−Ln−Y (I)
(式中、Zは以下のように表され;
【0007】
【化2】

【0008】
Aは−CH2−CH2−または−CH=CH−であり;
Lは−[C(O)]n1−R1−であり;
nは0または1であり;
n1は0または1であり;
1はR2、R3a、R4またはR5であり;
2は1〜18炭素原子を有する飽和または不飽和で、分岐または非分岐のヒドロカルビルであり;
3aは−(CH2−CH2−O)n2−であり;
3bは−(O−CH2−CH2n2−であり;
n2は1〜2,000の整数であり;
4は−R2−R3a−、−R2−R3b−、または−R3a−R2−であり;
5は−R9−R6−R9−であり;
6は−C(O)−NH−R3a−であり;
Yは−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、−NH2、−CHO、−OH、−エポキシド−R8、−SH、または、−マレイミドであり;
ただし、Lが0の場合に、Yが−CH=CH−C(O)OR8、または−CH=C(CH3)−C(O)OR8であり;
ただし、R1がR3a、または−R2−R3a−の場合に、Yが−CH=CH−C(O)OR8または−CH=C(CH3)−C(O)OR8であり;
7は水素、C1-4アルキル、または、−COOR7が活性化エステルであるような基であり;
8は水素、またはC1-4アルキルであり;そして
9は独立してC1-4アルキルである。)
【0009】
また、別の態様において、本発明は、式IIを有するクルクミンダイマーに関する:
a−La−Ya−(Lbn3−Yb−Lc−Zb (II)
(式中、ZaおよびZbは以下のように表され;
【0010】
【化3】

Aは独立して−CH2−CH2−、または−CH=CH−であり;
a、LbおよびLcは独立して−[C(O)]n1−R1a−であり;
n1は独立して0または1であり;
1aは独立してR2、R4aまたはR5であり;
2は独立して1〜18炭素原子を有する飽和または不飽和で、分岐または非分岐のヒドロカルビルであり;
3aは−(CH2−CH2−O)n2−であり;
3bは−(O−CH2−CH2n2−であり;
n2は独立して1〜2,000の整数であり;
4aは−R2−R3b−または−R3a−R2−であり;
5は−R9−R6−R9−であり;
6は−C(O)−NH−R3a−であり;
aおよびYbは独立して−COOR9−、−トリアゾリル−、−NH−、−O−、または−S−S−であり;
9はC1-4アルキルであり;
n3は独立して0または1であり;
n3が0の場合、YaとYbとの間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにYaおよびYbは修飾され、そして、
n3が1の場合、LbとYaおよびYbの双方との間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにLbは修飾されている。)
【発明を実施するための形態】
【0011】
詳細な説明
本発明は、フェノール基の1つが修飾された新規なクルクミン誘導体に関する。
本発明のひとつの局面において、クルクミン誘導体は式I、すなわちZ−Ln−Yによって表される。式Iにおいて、Zは以下のように表される。
【0012】
【化4】

Aは−CH2−CH2−、または、−CH=CH−で表される。Aが−CH2−CH2−である場合、Z−Ln−Yはテトラヒドロクルクミン誘導体である。Aが−CH=CH−である場合、Z−Ln−Yはクルクミン誘導体である。
【0013】
Lは−[C(O)]n1−R1−で表されるリンカーである。文字nは0または1である。nが0の場合、リンカーはない。文字n1は0または1である。たとえばn1が1の場合、Lは以下のとおりである。n1が0の場合Lは−R1−である。
【0014】
【化5】

【0015】
1は、R2、R3a、R4、またはR5で表される。R2は、1〜18炭素原子を有するヒドロカルビル鎖である。ヒドロカルビル鎖は、飽和または不飽和であり、そして、分岐または非分岐である。鎖の炭素原子は、全て飽和してもよいし、全て不飽和でもよい。また、鎖は飽和および不飽和炭素原子の混合体を含んでもよい。不飽和ヒドロカルビル鎖は、1以上の二重および/または三重結合を含む。
いくつかの好ましい例として、飽和直鎖ヒドロカルビル鎖には、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、ドデシル、ヘキサデシル、およびオクタデシル鎖が挙げられる。好ましい直鎖アルキル基には、メチルおよびエチルが挙げられる。いくつかの好ましい例として、不飽和直鎖ヒドロカルビル鎖には、3−ブテニル、1,3−ヘプタジエニル、2−ドデシニル、オレイル、リノレイル(linoleyl)、およびリノレニル(linolenyl)鎖が挙げられる。
いくつかの好ましい例として、分岐アルキル基には、イソ−プロピル、イソ−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル(イソペンチル)、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル(ネオペンチル)、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル基、および2−メチル,5−エチルデシルが挙げられる。好ましい分岐アルキル基には、イソプロピルおよびt−ブチルが挙げられる。不飽和分岐アルキル基のいくつかの好ましい例としては、1−メチル−4−ペンテニルおよび7−エチル−10,15−ヘキサデカジエニルが挙げられる。
【0016】
3aは、−(CH2−CH2−O)n2−、およびR3bは、−(O−CH2−CH2n2−で表される。R3aおよびR3bは、ポリエチレングリコール鎖を表す。変数n2は最小値が1、2または3の整数である。n2の最大値は、4、12、50、または2,000である。好ましくは、n2の最大値は50で、より好ましくは12である。たとえば、n2が10の場合に、R3aは、10のエチレングリコールユニットのポリエチレングリコールポリマーである。
可変部R4は、−R2−R3a−、−R2−R3b−、または−R3a−R2−で表される。たとえば、R4が−R2−R3a−である場合;R2はエチレン鎖であり、n2が5であるとき、R4は−CH2−CH2−(CH2−CH2−O)5−である。同様に、R4が−R2−R3b−である場合;R2はメチレン鎖であり;n2が8であるとき、R4は−CH2−(O−CH2−CH2)8−である。
5は、−R9−R6−R9−で表され、R6は−C(O)−NH−R3a−で表される。R9は独立してC1-4アルキルで表される。
1-4アルキルは、分岐または非分岐であり、飽和または不飽和の最低1炭素原子を有する炭素鎖である。炭素原子の最大数は、4である。好ましくは、C1-4アルキルは、メチレンまたはエチレン鎖である。
1がR5で、R9が独立してメチレンまたはエチレン鎖であり、n2が10の場合には、R1は、以下のように表される:
【0017】
【化6】

Yは反応基、たとえば官能基を表す。Yは−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、−NH2、−CHO、−OH、−エポキシド−R8、−SH、または−マレイミドである。R1がR3aまたは−R2−R3a−である場合、Yは、−CH=CH−C(O)OR8、または−CH=C(CH3)−C(O)OR8のいずれかである。
【0018】
可変部R7は水素、C1-4アルキル、または、−COOR7が活性化エステルであるような基である。R8は水素またはC1-4アルキルである。
活性化エステルは、自発的にアミノ基と反応するエステルである。一般的な活性化エステルには、ニトロフェニル、ペンタフルオロフェニル、およびスクシンイミドエステルが挙げられる。ニトロフェニルエステルは、1、2または3つのニトロ基といずれかの位置(たとえば、2、3または4ニトロ、3,5ジニトロ、または2,4,6トリニトロ)で置換され得る。好ましくは、活性化エステルはN−ヒドロキシスクシンイミドエステルまたはニトロフェニルエステルである。以下のスキーム1における化合物1dは、活性化エステルを含む。
【0019】
本発明の他の局面において、クルクミン誘導体は、式II、すなわちZa−La−Ya−(Lbn3−Yb−Lc−Zbで表されるダイマーである。式IにおいてZaおよびZbは以下のように表される:
【0020】
【化7】

A、n1、n2、R2、R3a、R3b、R5、R6、およびR9は上記に記載したとおりである。
a、LbおよびLcは、独立して−[C(O)]n1−R1a−である。R1aは、独立してR2、R4またはR5である。
aおよびYbは、独立して−COOR9−、−トリアゾリル−、−NH−、−O−、または−S−S−である。たとえばYaは、−O−で表され、Ybは−トリアゾリル−で表すことができる。
4aは、−R2−R3b−または−R3a−R2−で表される。
変数n3は、独立して0または1である。n3が0の場合、YaとYbとの間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにYaおよびYbが修飾され、そして、n3が1の場合、LbとYaおよびYbの双方との間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにLbが修飾される。
共有結合は、トリアゾリル基において利用できるいずれの原子で形成されてもよい。
【0021】
本発明において、様々なパラメータが定義される(たとえばA、L、Y、n1、n2、R1、R2、R3、R4)。それぞれのパラメータにおいて、1以上の要素(たとえば、数、化学的部分)が記載されている。本発明は、1つのパラメータで記載された各要素が、その他のパラメータで記載されたそれぞれ、および全ての要素と結びつけることができる態様を意図するものと理解される。たとえば、Aは上記のように表記−CH2−CH2−または−CH=CH−と定義される。Yは上記のように−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、−NH2、−CHO、−OH、−エポキシド−R8、−SH、または−マレイミドとして定義される。A(−CH2−CH2−または−CH=CH−)の各要素は、Y(−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、−NH2、−CHO、−OH、−エポキシド−R8、−SH、または−マレイミド)のそれぞれ、および全ての要素と結びつけることができる。たとえば、1つの態様において、Aが−CH2−CH2−であり、かつ、YがN3であってもよい。代わりに、Aが−CH=CH−であり、かつ、Yが−エポキシド−R8であってもよい、などである。同様に、第3のパラメータがn1であり、要素は0または1として定義される。上記各態様は、n1のそれぞれ、および全ての要素と結びつけることができる。たとえば、Aが−CH2−CH2−でかつYが−COOR7である態様において、n1は1(またはn1の要素の中の他の数)とすることができる。
【0022】
さらに特定の態様において、本発明は、フェノール基に以下の修飾をなされた6クルクミンモノマーに関する:単一アクリレート、メタクリレート、単一カルボン酸、アルキン、N−ヒドロキシスクシンイミド、単一アジド基、およびクルクミン/テトラヒドロクルクミン−トリアゾールPEG(それぞれスキーム1の化合物1a、1b、1c、1d、1e、および1f)。
スキーム1
【0023】
【化8】

【0024】
スキーム1.1において、スキーム1の化合物を合成するための方法が示されている。クルクミン1bのモノ−カルボン酸誘導体は、塩基存在下でグルタル酸無水物とクルクミン1を反応させることで合成される。クルクミンモノ−アジド誘導体1eは、クルクミンモノカルボン酸1bとアミノREGアジドとを、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を用いて、室温で、アミドカップリング反応することで合成される。クルクミン1cのモノ−アルキン誘導体は、臭化プロパルギルでクルクミンをエーテル化することで合成される;K2CO3は、室温にてDMF中で塩基として用いられる。クルクミンと臭化プロパルギルを含むエーテル化は、室温で効率的に進む。クルクミン1fのモノ−トリアゾールPEG誘導体は、シャープレス「クリック(click)」コンディション(硫酸銅(II)およびアスコルビン酸ナトリウム)で、アジドトリエチレン(azidotrietheylene)グリコールとクルクミン1cのモノ−アルキン誘導体を縮合することで合成される。クルクミンダイマーは、硫酸銅(II)およびアスコルビン酸ナトリウムを用いて、クルクミンモノ−アジド誘導体1eとクルクミンモノ−アルキン誘導体1cを反応させることにより合成される。クルクミンダイマー、1gは、トリアゾールリンクおよびPEGスペーサーによって結合された2つのクルクミン部分を有する。ダイマーは、親分子1のような2つのフェノール基を有する。
1bのカルボン酸基は、タンパク質、バイオポリマー、および合成ポリマーと共役してもよい;アジド1eおよびアルキン誘導体1cは、「クリック」バイオ共役(bioconjugation)により修飾タンパク質およびポリマーと結合し得る。
【0025】
スキーム1.1 単一−官能基のクルクミン誘導体の合成
【0026】
【化9】

【0027】
他の態様において、バイオ共役体は、本発明のクルクミン誘導体を用いて合成することができる。反応クルクミン中間誘導体は、様々なバイオポリマーと反応し、生体活性を向上する生体適合性があり、かつ、効果的な方法で、インビボにおいてクルクミン自体を送るのに有効な高分子体を形成する。
たとえば、クルクミン中間誘導体は、ペンダントアミンを含むポリサッカライドと反応し得る。これは、スキーム4に示されるアミノデキストランのようなペンダントアミンを含むポリサッカライドと、クルクミン誘導体を含むカルボン酸の反応を含む。Hermanson, G.,T. Bioconjugate Techniques; Academic Press: San Diego, California, 1996; Chapter 15, P 624.参照。アミノデキストランの合成を記載しているHermansonの該当部分は、引用により本明細書に組み込まれる。
【0028】
他の例示としては、クルクミン中間誘導体は、アミノ残基(たとえばリジン)を有するタンパク質と反応することができる。この例は、スキーム5に記載されている。リジン基を含むアビジンのようなタンパク質は、カルボキシル修飾クルクミンと反応し、アミンリンケージでバイオ共役体を生成することが重要である。リジン残基を有するタンパク質は、カルボキシルを含む分子と反応することがRajaら、“One-Pot Synthesis, Purification, and Formulation of Bionanoparticle-CpG Oligodeoxynucleotide Hepatitis B Surface Antigen Conjugate Vaccine via Tangential Flow Filtration.” Bioconjugate Chem., 2007, 18, 285に記載されている。タンパク質のリジン修飾を記載しているRajaらの該当部分は、引用により本明細書に組み込まれる。スキーム5において示される他の可能な合成には、アジド修飾タンパク質と反応するアセチレン修飾クルクミン、または、アセチレン修飾タンパク質と反応するアジド修飾クルクミンを挙げることができ、トリアゾールリンケージを有するクルクミンタンパク質バイオ共役体を生成する。
合成タンパク質は、クルクミン中間誘導体と反応し、合成ポリマー共役体を形成することもできる。たとえば、ポリ2アミノエチルメタクリレートのようなアミンペンダント合成ポリマーは、カルボキシルを含むクルクミン誘導体と反応し、アミドリンケージを用いてポリマーと結合するペンダントクルクミン部分を有する合成ポリマー共役体を生成することができる。これは、スキーム3に示される。他の例としては、ポリアクリル酸のようなカルボキシルペンダント合成ポリマーは、アミンを含むクルクミン誘導体と反応し、アミドリンケージを用いてポリマーと結合するペンダントクルクミン部分を有する合成ポリマー共役体を生成することができる。
【0029】
合成ポリマー共役体の他の種類は、ポリエチレングリコール(PEG)を含む。PEGを含むポリマーは、一般的に水溶性でかつ、生体適用性である。たとえば、PEGアジドのようなアジド末端合成ポリマーは、アルキンを含むクルクミン誘導体と反応し、トリアゾールリンケージ1fを用いてポリマーと結合するクルクミン部分を有する共役する合成ポリマーを生成することができる。
同様に、モノマーは、重合し、クルクミンポリマーとコポリマーとを形成することができる。スキーム2において、ポリマーおよびコポリマーは、非制御および制御ラジカル重合方法、いわゆる原子移動ラジカル重合またはRAFTによって、クルクミン/テトラヒドロクルクミンアクリレートおよびメタクリレートを重合することにより生成することができる。
【0030】
スキーム2
クルクミンアクリレートベースのポリマーの例
【0031】
【化10】

【0032】
スキーム2.1
クルクミンアクリル酸ホモポリマーの合成
【0033】
【化11】

【0034】
スキーム2.2
クルクミンポリアクリル酸共役体の合成
【0035】
【化12】

【0036】
ポリ−2−アミノエチルメタクリレート、ポリリジン、およびデンドリマーのような合成ポリマーは、多様なアミン官能性で共有結合的に修飾される。アジドまたはアルキンの多様なコピーを示すポリマーは、スキーム3に示される。クルクミン類似体1a−1eを用いたデキストランのようなポリサッカライドを含むバイオポリマーは、スキーム4で表示している。類似体1a−1eを用いたプロテインA、プロテインG、プロテインL、抗体、アビジン、TATペプチド、コラーゲン、エラスチン、およびバイオナノ粒子のようなタンパク質の化学修飾、ならびに、得られるクルクミン修飾ポリマーは、スキーム5で表示している。他の態様において、タンパク質はストレプトアビジンである。
【0037】
スキーム3
クルクミン類似体修飾合成ポリマーの例示
【0038】
【化13】

【0039】
スキーム4
クルクミン類似体修飾バイオポリマーの例示
【0040】
【化14】

【0041】
スキーム5
タンパク質クルクミン共役体
【0042】
【化15】

【0043】
本発明のクルクミン/THC、ならびに、THCおよびクルクミン誘導体は、縮合重合工程で、モノマーとして用いられ、ホモポリマーおよびコモノマー(たとえば乳酸、グリコール酸、およびアミノ酸)とのコポリマーの双方、ならびに上記のポリマーのいずれかを生成する。
乳酸およびグリコール酸のポリマーは、生物医学的な用途についての文献25,13で報告されている。クルクミン修飾デキストランは、合成されたクルクミン修飾ポリマーの一般的な例である。アミノ化デキストランは、クルクミン−R−COOH(1b)と共役する(スキーム4)。得られる共役体は、サイズ排除FPLCによって特徴付けられる。デキストランクルクミン共役体は、出発アミノデキストランと同じ滞留時間に溶出され、共役クルクミンから発せられる430nmで最大の吸光度を示す。
【0044】
新規なクルクミン/テトラヒドロクルクミンダイマーは、ポリエチレングリコールまたは炭水化物のようなスペーサーを用いて2つのクルクミン分子を共役することにより合成され、クルクミン/テトラヒドロクルクミンまたはその誘導体1a−1eと、エステル、アミド、またはトリアゾールであるスペーサーとをつなぐ共有結合が要求され(スキーム6)、ダイマーは、水溶性を改善し、かつ、生物活性を増幅する親分子のような2つのフェノール基を有する。
【0045】
スキーム6
クルクミン−ジエステルダイマー
【化16】

【0046】
【化17】

【0047】
クルクミン誘導体の使用
バイオ共役染料およびイメージング
小分子およびポリマークルクミン誘導体を、インビトロおよびインビボで、バイオ共役染料としての使用、および、アミロイドプラークのイメージングを特定して強調するイメージングアプリケーションのために研究した。
クルクミンは、430nmに吸光度の最大値を有し、モル吸光係数は50,000である;多くの他の染料とは違って、クルクミンは全く毒性がない。クルクミン染料は460nmで励起され、強い蛍光放射をなす。同様の光学技術(コンフォーカル顕微鏡検査、蛍光顕微鏡検査、およびゲルイメージング)は、広範にわたって確立しており、蛍光発光団用に商業化されており、クルクミン共役用に用いられている。
バイオポリマー化合物がポリサッカライド、タンパク質、DNAまたはRNAのいずれかである場合、バイオ共役アプリケーションとしてのこの「緑色蛍光化学物質」をベースとする安価で環境にやさしい染料を作ることができる。クルクミン−R−COOH(1b)は、修飾されて、対応するN−ヒドロキシスクシンイミド(1d)、クルクミン−アルキン(1c)、およびクルクミンアジド(1e)を生成する。
【0048】
それぞれのクルクミン誘導体は、バイオ共役し、環境にやさしい染料として用いられるバイオポリマーを生成する。たとえば、化合物1bおよび1dは、都合よくタンパク質のリジン残基に結合することができ、アジドおよびアルキン誘導体は、「クリック」バイオ共役反応を通じてタンパク質に付加することができる[6、7]。化合物1cおよび1eは、ほとんどの官能基と異なり有利にバイオ共役体に用いることができ、アルキンおよびアジド基は、水性媒体で安定している(スキーム5)。これらの染料の吸光度および蛍光特性は、親分子と同様である。いくつかの染料のモル吸光係数を、表1に示す。
表1:クルクミン類似体のモル吸光係数

【0049】
アルツハイマー病およびプリオン病
アルツハイマー病(AD)は、脳におけるアミロイドβ蓄積、炎症および酸化的損傷を伴う。近年、トランスジェニックマウスモデルを用いた研究により注入されたクルクミンは、血液脳関門を渡り、アミロイドプラークと結合することが分かった。進行性のアミロイド蓄積を伴うマウスに与えた場合、クルクミンは、プラークを標識し、アミロイドレベルとプラーク負荷(burden)を減少させる[8]。
スキーム1におけるクルクミン類似体について、それらがアミロイドプラークをラベル化する能力を解析した。結果は良好だった。クルクミン−デキストラン(クルクミンに対して50nmol)はヒト心臓組織(シグマから購入した組織スライド)を効果的にラベル化することに用いられ、着色したスライドはコンフォーカルレーザー走査顕微鏡法でイメージ化された。
クルクミン発光団は458nmレーザーで励起された。蛍光色素発光団を使用した光学に、本発明の請求の範囲のクルクミン誘導体を効率的に利用できるだろう。
高分子足場でのクルクミンの多様なコピーの優れた溶解度および多価提示(polyvalent presentation)は、スキーム2−6に記載され、インビトロおよびインビボでアミロイドのより効率的なラベル化と溶解とを可能にするだろう。クルクミン修飾ポリマーは、低分子類似体と比較して血漿循環時間の増加によって薬物動態を高めるだろう[10]。多くの共役体、たとえばTATペプチド−クルクミン共役体は、効率よく血液脳関門を通過する。これはTATペプチドが効率よく量子ドットを血液脳関門に移送することに役立つことがすでに分かっているためである[11]。本特許明細書に開示されたクルクミンダイマーは、1分子につき2つのフェノール基を有し、加えて親クルクミン分子と比較して水および血漿の溶解性に優れている。
【0050】
コンゴーレッドは、アミロイド組織を染色するために選択される一般的な染料である[12]。しかしながら、コンゴーレッドは有毒である短所を有する。クルクミン濃度と比較してより高いコンゴーレッド濃度が染色において用いられなければならない。クルクミン染料は、非毒性である長所を有する。
デキストランクルクミン共役体を用いて染色した心臓アミロイド原線維およびコントロールのコンゴーレッドで染色されたサンプルの偏光顕微鏡イメージ図によって、本発明のクルクミン類似体は優れた染色試薬であることが明らかになった。小分子類似体およびクルクミン修飾ポリマーは、インビトロおよびインビボでのアミロイド蓄積および非制御タンパク質凝集に関与する疾患、たとえばホモサピエンスのような哺乳類におけるアルツハイマー病および狂牛病(プリオン病)の診断および治療用途の両方に使用することができる。
【0051】
たとえば、クルクミン−COOH(1b)がアミロイドプラークに溶解することができることを確認できる。40μLのアミロイドβペプチドAβ−40溶液を96ウェルプレート(プレートあたり40μL)に添加し、3日間37℃でインキュベートすることによりアミロイドプラーク(原線維)を形成した。クルクミン−COOHまたはコントロールバッファーのいずれかをウェルに添加した。最終濃度は8μMクルクミン−COOHおよび50μG/mLのAβ−40とした。クルクミン−COOHおよびコントロールアミロイドプラークサンプルはさらに3日間37℃でインキュベートした。コントロールサンプルにおけるプラークの形成は、コントロールサンプルのUVスペクトルから推測した。凝集体による光拡散に起因するUV−可視スペクトルによる吸光度強度の増加が観察された。クルクミン−COOH処理アミロイドのUVスペクトルは、コントロールサンプルと比較して吸光度を減少させ、クルクミン類似体がプラークに溶解するため、凝集がない。吸光度スペクトルの結果は、透過電子顕微鏡法によるUV吸光度分光法を用いた同様のサンプルの実験で立証された。線維のネットワークは、コントロールアミロイドプラークサンプルにおいて観察され、一方で、線維はクルクミン−COOHで処理したプラークサンプルには全く存在しない。このことは本特許が及ぶクルクミン類似体がアミロイドプラークの溶解に非常に効果があることを示す。
【0052】
制癌剤としてのクルクミン類似体およびポリマー修飾クルクミン誘導体
クルクミンダイマー、クルクミンポリマーおよびクルクミン修飾ポリマーを含む小分子クルクミン類似体、本発明のスキーム1−6に示される代表実施例は、癌の治療に用いることができる。本発明のクルクミンダイマーおよび重合クルクミン共役体、たとえばデキストラン−クルクミン共役体は、乏突起神経膠腫細胞を破壊する能力が非修飾特許分子クルクミンより強力である。乏突起神経膠腫細胞は、50μM濃度のクルクミンおよび非対称クルクミンダイマー(DAPPI存在下で染色)で処理された。クルクミンダイマーは、特許化合物クルクミンと比べてアポトーシス誘導に優れていることが観察された。核凝縮(ブライトブルーDAPI染色によってマークされる)によって特徴付けられる広範なアポトーシスは、クルクミンダイマーにさらされた細胞で観察される。
濃度20μMおよび50μMで観察されたデータは、類似体が多大なアポトーシスを引き起こすことを示す。非常に限られた細胞死はヒト線維芽細胞で確認され、良性コントロール細胞系として働く。20μMおよび50μMでクルクミンを含むすべての化合物と比較して、より高い濃度(100μM以上)で、アポトーシス率は、より低くなる。これは、高い濃度において本発明のクルクミンおよび類似体はHOG細胞ネクローシスを引き起こすためである。この細胞殺滅の代替経路は、DNAラダーにより確立されている。
【0053】
腫瘍における血管は、異常構造および機能調節障害を有する。特に腫瘍における血管透過性は、長期間腫瘍に留まるポリマーで大いに増強される。この現象は、増強されたパーミアビリティおよび保持(Enhanced Permeability and Retention)効果(EPR効果)と呼ばれる。それゆえに高分子は、腫瘍への選択的送達に適している。EPR効果は、様々なポリマードラッグ共役体(ペンダント型)、ポリマーミセル、およびリポソームからなる高分子薬の改良を促進し、親化合物(低モル、低質量)よりも高い治療効果と低い副作用とを示す[15]。
デキストランは非毒性であり、酵母およびバクテリアで合成される天然発生ポリサッカライドである。これは、インビボ[16]および合成蛍光トレーサー[17]で腫瘍部位に対する抗腫瘍性医薬の高濃度伝送のための薬担体として用いられてきている。クルクミン−デキストラン共役体は、デキストランに結合したクルクミンの多様なコピーを有する。共役したこれらは、癌細胞の壊滅に増大した効率性(多価応答)を示す。デキストラン−クルクミン共役体は、高い水溶性も有し、パーミアビリティおよび保持を増強することに有利である。
【0054】
化粧用途
クルクミンは、強力な抗酸化剤であり[18]、インドでは油性化粧品処方物に用いられている皮膚保護薬である。たとえば、クルクミンはスパーシュ(SparshTM)およびヴィッコターメリッククリーム(Vicco Turmeric CreamTM)で用いられている。テトラヒドロクルクミンは近年化粧品処方物に添加剤として用いられており、これは、皮膚美白および抗酸化特性を有し、黄色であるクルクミンと異なり無色であるという美的利点を有するからである[19、20、21、22]。ほとんどの商業用化粧品処方物は油性ではない。高い濃度で非油性処方物にクルクミンまたはテトラクルクミンを配合することは、双方の分子が難水溶性を示すため開発中である。
本発明の新規な小分子および重合クルクミン/テトラヒドロクルクミン誘導体は、化粧品処方物において水溶性および混合特性が改良されている。重合クルクミン誘導体は、肌の上で長期間それらが保持されるというさらなる利点を有する。重合誘導体は、ポリマー分子につき共役されたテトラヒドロクルクミン/クルクミンの様々なコピーを有し、生物活性分子のこの多価表示は、選択的殺滅癌細胞の生物学的応答の増幅にいたる。本発明の新規なクルクミン分子は、日光による皮膚損傷による黒色腫の防止、肌色美白、およびフリーラジカルダメージからの皮膚の保護用に化粧品処方物に配合することができる。コラーゲンとエラスチンは、一般的に肌の質感を改良するための化粧品処方物および抗エイジング処方物として用いられる[23−24]。本発明における新規なテトラヒドロクルクミン/クルクミンとのエラスチン/コラーゲン共役体は、コラーゲンとエラスチンの有利な特性とともにクルクミン/THC類似体が強力な肌保護薬、抗酸化剤および肌美白特性を特有な様式で結びつける。これらの化合物は、化粧品処方物において有効成分の新しい生成を示す。
【0055】
実施例
具体例として、本発明の化合物を合成する好ましい方法について記載する。本発明の範囲は、本明細書において説明する実施例によって何ら制限されるものではない。
アセトンおよびテトラヒドロフランのような試薬用溶媒を、さらに精製することなく用いた。高速液体クロマトグラフィ(HPLC)用に、pure solvTM溶媒精製システムで塩化メチレンを用いた。クルクミンをAcros−Organicsから入手した。酢酸銅およびアスコルビン酸ナトリウムをシグマから購入した。薄層クロマトグラフィ(TCL)用のシリカゲル60F254プレートをメルクから購入した。カラムクロマトグラフィの分離は、粒子径0.040−0.063mmのシリカゲル(Fisher)を用いて行なった。核磁気共鳴(NMR)は、Bruker Avance 600(600MHz)分析計で記録した。質量スペクトル(ES−MS)は、LC/MSおよび飛行時間型(TOF)質量分析計で記録した。UV−可視スペクトルはアジレントテクノロジーズ(Agilent Technologies)のChemStation Rev.A.10.01を用いて記録した。
40、70、500g/モルのアミノデキストランをインビトロゲン(Invitrogen)から購入した。アマシャムバイオサイエンシーズのSuperose 6 10/300GLカラムを備えるFPLC−AKTA精製器モデル18−1400−00は、40k、70k、および500kの純アミノデキストラン、および40k、70k、500kおよび他のバイオ共役体を分析するために用いた。脱イオン水は、流速0.200mL/分で第1溶媒(primary solvent)として用いた。アミノデキストランが非常高い水溶性を有し、吸光度の干渉を最小限に抑えることができるため、脱イオン水を用いた。
【0056】
実施例1
モノ−メタクリロイルクルクミン1およびジ−メタクリロイルクルクミン2の合成
【0057】
【化18】

【0058】
1g(2.71mmol)のクルクミンを25mlアセトンに溶解し、0.37g(3.66mmol)Et3Nを氷温下で滴下した。20mlアセトン中に、塩化メタクリロイル0.34g(3.25mmol)を滴下した。滴下が終わってから、反応混合物を95分間0℃で攪拌した。次に温度を59℃まで上昇させて、窒素雰囲気下で一晩還流した。溶液を減圧下で蒸散させ、粘着性の固体を得た。残渣をCH2Cl2:ヘキサン=9:1で溶出して、カラムクロマトグラフィにて精製した。収率1.842g(19%および8%)。1H NMR(CDCl3)、δ(ppm):化合物1、2.08(s,3H);3.87(s,3H);3.95(s,3H);5.78−5.83(dd,2H);6.38(s,1H);6.48−4.57(dd,2H);6.93(d,1H);7.05−7.16(m,6H);7.60−7.62(d,2H)。13C NMR(CDCl3)、δ(ppm):18.44;55.93;101.55;109.60;111.45;114.83;120.98;121.75;123.04;123.31;124.13;127.53;133.96;135.38;139.48;141.09;141.42;146.78;147.96;151.52;165.24;181.86;184.46。C25247のMS(ESI)計算値436.45;実測値:437.2[M+H]+、459.1[M++Na]。化合物2、2.08(s,6H);3.85(s,6H);5.78−5.86(dd,4H);6.38(s,2H);6.56−4.59(d,2H);7.09−7.18(m,6H);7.62−7.64(d,2H)。
【0059】
実施例2
モノ−カルボニルブタン酸体3の合成
【0060】
【化19】

【0061】
2.01g(5.46 mmol)のクルクミン、112mg(0.92mmol)のDMAP、および0.685g(6mmol)のグルタル酸無水塩(95%)を含む100mlTHFの溶液に1.33ml(9.55mmol)Et3Nを添加した。アルゴン雰囲気下にて攪拌および還流しながら一晩反応させた。CH2Cl2−CH2Cl2:MeOH=95:5で溶出して、カラムクロマトグラフィで精製した。収率84%。NMR 1H(CDCl3)、δ(ppm):化合物(3)、1.97−2.14(m,2H);2.43−2.79(m,4H);3.87−3.95(d,6H);5.83(s,2H);6.45−6。59(t,2H);6.91−7.18(m,6H);7.57−7.65(d,2H).13C NMR(CDCl3)、δ(ppm):19.98;32.76;55.82;101.61;109.86;111.36;115.04;120.95;121.54;123.05;124.16;127.35;133.89;139.38;139.99;141.06;147.03;148.22;151.23;170.98;177.374;181.73;184.65。C26269のMS(ESI)計算値:482.48;実測値:483.2[M+H]+
Robert E. Gawley; Mykhaylo Dukh; Claudia M. Cardona; Stephan H. Jannach; Denise Greathouse. Org. Lettl., Vol. 7, No. 14, 2005.2953-2956参照。
【0062】
実施例3
モノ−2−(2−(2−(2−(2−(2−(2−アジドエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルカルバモイル ブタノエート-クルクミン4の合成
【0063】
【化20】

【0064】
158mg(0.45mmol)の3を含む3mL乾燥THFの溶液に、室温にて、206mg(0.427mmol)のO−(2−アミノエチル)−O’−(2−アジドエチル)ペンタエチレングリコールおよび96mg(0.47mmol)の1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した。混合物を25℃で一晩攪拌した。次に、反応混合物を10mLの酢酸エチルで希釈し、濾過して尿素副生成物を除去し、次いで、有機溶媒を真空ポンプで除去した。生成物を塩化メチレンに溶解し、水で洗浄した。そして、有機層を分離し、真空ポンプで乾燥させた。生成物は、CH2Cl2−CH2Cl2:MeOH=95:5で溶出して、カラムクロマトグラフィを用いて精製した。収率29%。NMR 1H(CDCl3)、δ(ppm):1.72−1.78(m,2H);2.35−2.38(m,2H);2.66−2.70(m,2H);3.37−3.66(m,28H);3.88(s,3H);3.95(s,3H);6.40(s,1H);6.48−6.57(m,2H);6.93−6.94(s,1H);7.05−7.27(m,6H);7.59−7.63(m,2H)。MALDI−TOF MS (C4054414計算値814.36)、実測値:837.38[M++Na]、853.35[M++K]。
Alwarsamy Jeganathan; Stewart K. Richardson; Rajarathnam S. Mani; Boyd E. Haley; David S. Watt. J. Org. Chem. 1986, 51, 5362-5367参照。
【0065】
実施例4
モノ−プロパルギルクルクミン5の合成
【0066】
【化21】

【0067】
クルクミン(5g、13.57mmol)およびK2CO3(1.88g、13.62mmol)を60mL DMFに溶解し、1.62g(13.61mmol)の臭化プロパルギルを添加した。混合物を室温にてAr雰囲気下で49時間攪拌した。H2Oを混合物に添加して、溶媒を真空中で除去した。CH2Cl2:ヘキサン=50:50−CH2Cl2で溶出して、生成物をカラムクロマトグラフィで精製した。収率47%。NMR NMR 1H(CDCl3)、δ(ppm):2.54(s,1H);3.94(d,6H);4.81(d,2H);5.82(s,1H);5.93(s,1H);6.47−6.52(t,2H);6.93−7.15(m,6H);7.59−7.61(dd,2H)。C24226のMS(ESI)計算値:406.43;実測値:407.2[M+H]+、445.2[M++K]。
【0068】
実施例5
モノ−2−(2−(2−(4−(メチレン)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エトキシ)エトキシ)エタノール−クルクミン6の合成
【0069】
【化22】

【0070】
モノ−プロパルギルクルクミン5(63mg、0.16mmol)および2−(2−(2−アジドエトキシ)エトキシ)エタノール(46mg、0.26mmol)を含むtBuOH(1.1mL)およびCHCl3(0.3mL)の攪拌溶液に、Cu(OAc)2(8mg、0.03mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(13mg、0.07mmol)を含むH2O(1.3mL)の調製溶液を添加した。一晩激しく攪拌してから、溶媒を真空中で除去した。混合物はCHCl3に溶解し、H2Oで洗浄し、有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、蒸散した。CH2Cl2−CH2Cl2:MeOH=98:2で溶出し、精製をカラムクロマトグラフィで行った。収率26%。NMR NMR 1H(CDCl3)、δ(ppm):3.55−3.60(m,8H);3.72−3.72(t,3H);3.87−3.94(m,8H);4.54−4.55(t,2H);5.80(s,1H);6.07(s,1H);6.46−6.50(dd,2H);6.92−6.94(d,1H);7.05−7.12(m,5H);7.56−7.60(q,2H);7.92 (s,1H)。C303539のMS(ESI)計算値:581.61;実測値:582.3[M+H]+、604.3[M++Na]、620.3[M++K]。
Maarten Ijsselstijn and Jean-Christophe Cintrat. Tetrahedron. 2006, 62, 3837-3842参照。
【0071】
実施例6
(2−(2−(2−(2−(2−(2−(2−(4−メチレン)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エチルカルバモイル ブタノエート クルクミンダイマー7の合成
【0072】
【化23】

【0073】
化合物7を6の合成と同じ方法を用いて合成した。生成物は41%の収率で単離された。NMR 1H(CDCl3)、δ(ppm):1.60−1.63(bd,2H);2.26−2.29(t,2H);2.47−2.49(t,2H);3.41−3.42(t,2H);3.53−3.63(m,26H);3.86−3.95(m,12H);4.54−4.55(d,4H);5.33(s,2H);6.55−6.56(bd,4H);6.94−7.11(bm,12H);7.59(s,4H);7.87(s,1H)。MALDI−TOF MS(C6476420計算値1220.51)、実測値:1243.52[M++Na]、1259.47[M++K]。
Maarten Ijsselstijn and Jean-Christophe Cintrat. Tetrahedron. 2006, 62, 3837-3842参照。
【0074】
実施例7
デキストラン40Kモノ−カルボニルブタン酸クルクミン共役体1の合成
デキストラン32mg(8×10-4mmol)、モノ−カルボニルブタン酸クルクミン69mg(1.4×10-3mmol)およびDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)48mg(2.3×10-3mmol)を1mlの乾燥DMSOに溶解した。アルゴン雰囲気下にて、24時間攪拌および還流しながら反応させた。溶液を濾過し、SnakeSkinのプリーツ状の透析チューブでMillipore水を用いて透析し、遠心分離し、凍結乾燥した。綿菓子様生成物(31mg)を定量的収率で得た。NMR 1H(D2O)、δ(ppm):化合物1、1.77(m,);1.93−2.04(bm);2.17−2.21(m);2.86−2.91(m);3.52−3.60(m);3.72−3.78(m);3.92−4.01(dd);5.00(d)。1ポリマー分子あたり付加するクルクミン分子の数は10とした(クルクミン−COOHの減衰係数を用いて、UV分光計で見積もった)。
【0075】
実施例8
デキストラン70Kモノ−カルボニルブタン酸クルクミン共役体2の合成
デキストラン122mg(3×10-3mmol)、モノ−カルボニルブタン酸クルクミン16mg(3.3×10-4mmol)およびDCC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)10mg(4.8×10-4mmol)を5.5mlの乾燥DMSOに溶解した。アルゴン雰囲気下にて、24時間攪拌および還流しながら反応させた。溶液を濾過し、SnakeSkinのプリーツ透析管でMillipore水を用いて透析し、遠心分離し、凍結乾燥した。生成物は綿菓子に似ており、収率は定量的であった。NMR 1H(D2O)、δ(ppm):化合物2、1.35−1.39(m);1.67(m,);1.78−1.92(bm);2.33(bm);2.41−2.44(t);3.53−3.56(t);3.59−3.61(m);3.73−3.79(m);3.93−4.02(dd);5.00(d)。1ポリマー分子あたり付加するクルクミン分子の数は22とした(クルクミン−COOHの減衰係数を用いてUV分光計で見積もった)。
【0076】
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22. Cross regulin composition of turmeric-derived Tetrahydrocurcuminoids for skin lightening and protection against UVB rays Sabinsa Corporation, US Patent Number 665332723. Method for sterilizing a native collagen in liquid medium, sterile native collagen obtained, compositions containing it and uses, Mansour Hamza, Octapharma Agency, Patent Number US 2002061842.
24. Partridge, S. Elastin , Adv. In Protein Chemistry, Academic Press, New York, (1962), 1Z, 227.
25.Kricheldorf, H. R. Syntheses and application of polylactides. Chemosphere (2001), 43(1), 49-54.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)を有するクルクミン誘導体。
Z−Ln−Y (I)
(式中、Zは以下のように表され;
【化1】

Aは−CH2−CH2−または−CH=CH−であり;
Lは−[C(O)]n1−R1−であり;
nは0または1であり;
n1は0または1であり;
1はR2、R3a、R4またはR5であり;
2は1〜18炭素原子を有する飽和または不飽和で、分岐または非分岐のヒドロカルビルであり;
3aは−(CH2−CH2−O)n2−であり;
3bは−(O−CH2−CH2n2−であり;
n2は1〜2,000の整数であり;
4は−R2−R3a−、−R2−R3b−、または−R3a−R2−であり;
5は−R9−R6−R9−であり;
6は−C(O)−NH−R3a−であり;
Yは、−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、−NH2、−CHO、−OH、−エポキシド−R8、−SH、または、−マレイミドであり;
ただし、Lが0の場合には、Yが−CH=CH−C(O)OR8、または−CH=C(CH3)−C(O)OR8であり;
ただし、R1がR3a、または−R2−R3a−場合には、Yが−CH=CH−C(O)OR8または−CH=C(CH3)−C(O)OR8であり;
7は水素、C1-4アルキル、または、−COOR7が活性化エステルであるような基であり;
8は水素、またはC1-4アルキルであり;そして
9は独立してC1-4アルキルである。)
【請求項2】
2が1〜18炭素原子を有する飽和または不飽和で、非分岐のヒドロカルビルであり;
n2が1〜50の整数であり;
7が水素、C1-2アルキル、または、−COOR7が活性化エステルであるような基であり;
8が水素、またはC1-2アルキルであり;そして
9がC1-2アルキルである請求項1に記載のクルクミン誘導体。
【請求項3】
n1が1であり;
2が1〜5炭素原子を有する飽和非分岐のヒドロカルビルであり;そして
Yが−CH=CH−C(O)OR8、−CH=C(CH3)−C(O)OR8、−COOR7、−N3、−C≡C−R8、または、−マレイミドである請求項2に記載のクルクミン誘導体。
【請求項4】
n2の最大値が12である請求項1に記載のクルクミン誘導体。
【請求項5】
活性化エステルがN−ヒドロキシスクシンイミドエステル、またはニトロフェニルエステルである請求項1に記載のクルクミン誘導体。
【請求項6】
以下からなる群から選択される請求項1に記載のクルクミン誘導体:
【化2】

【請求項7】
式(II)を有するクルクミンダイマー。
a−La−Ya−(Lbn3−Yb−Lc−Zb (II)
(式中、ZaおよびZbは以下のように表され;
【化3】


Aは独立して−CH2−CH2−、または−CH=CH−であり;
a、LbおよびLcは独立して−[C(O)]n1−R1a−であり;
n1は独立して0または1であり;
1aは独立してR2、R4またはR5であり;
2は独立して1〜18炭素原子を有する飽和または不飽和で、分岐または非分岐のヒドロカルビルであり;
3aは−(CH2−CH2−O)n2−であり;
3bは−(O−CH2−CH2n2−であり;
n2は独立して1〜2,000の整数であり;
4aは−R2−R3b−または−R3a−R2−であり;
5は−R9−R6−R9−であり;
6は−C(O)−NH−R3a−であり;
aおよびYbは独立して−COOR9−、−トリアゾリル−、−NH−、−O−、または−S−S−であり;
9はC1-4アルキルであり;
n3は独立して0または1であり;
n3が0の場合、YaとYbとの間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにYaおよびYbは修飾され、そして、
n3が1の場合、LbとYaおよびYbの双方との間で少なくとも1つ共有結合が形成できるようにLbは修飾されている。)

【公表番号】特表2010−506836(P2010−506836A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532428(P2009−532428)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2007/021805
【国際公開番号】WO2008/045534
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(504373635)リサーチ ファウンデイション オブ ザ シティー ユニヴァーシティ オブ ニューヨーク (1)
【Fターム(参考)】