説明

新規プロドラッグ

本発明は、新規な式−Iのプロドラッグまたはその塩、調製プロセスおよびその使用について記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬物の新規なプロドラッグ、その調製、およびその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的に効力があり薬理学的に活性のある薬物の多くは、生物学的バリアを通過するために必要とされる構造上の特徴を欠如するために、開発段階で不成功に終わる。他の場合においては、薬物分子は生物学的システムにおける生理学的なpH条件に対して不安定でありうる。従って、生体利用率の改良は、可能性のある候補であって吸収プロセスにおいて障害を有するものにとって重要な判定基準である。それゆえ、溶質は至適物理化学的特性(例えばサイズ、電荷、親油性、コンフォーメーション、水素結合など)を持たなくてはならない。
【0003】
近年、プロドラッグとして新薬を導入する傾向が増加している。プロドラッグは、投与と同時に、インビボで生物学的に活性のある化合物を放出する生物学的活性化合物の化学的誘導体である。薬物のプロドラッグを調製することは、薬物の薬物動態を改変する効果のある(例えばプロドラッグは、生体体液中の薬物の輸送、分布、代謝または溶解度を変更できる)、薬物の物理化学的性質の修飾を可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書において、薬物分子におけるサイズ、電荷、コンフォーメーションおよび水素結合特性のようなトポロジカルな特徴を変更させる構造上の特徴を有するための官能基を取り入れるための新規プロドラッグ戦略を報告する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、新規な式−Iのプロドラッグ化合物またはその塩に関する。
【0006】
【化1】

【0007】
式中、基R、R’、R’’およびR’’’は独立して、水素、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アルキルアリール、アラルキル、アリール、複素環から選択され;ここでアルキル基は、飽和または不飽和であり、無置換であるか、またはヒドロキシ、シアノ、オキソ、カルボン酸およびこれらの誘導体から選択される1〜5個の基で置換され;ここでアリールおよび複素環は、無置換であるか、またはアルキル、アルコキシ、ハロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、カルボキシ、アシル、−NRp Q から選択される1〜5個の基で置換され、ここでRP および RQ は独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、アルキルアリール、環式環、複素環、−CONRM N から選択され、ここでRM および RN は独立して、水素、アルキル、アリールから選択され、ここでアリール基は無置換であるかまたはアルキル基で置換され;または
R、R’、R’’もしくはR’’’のうちの任意の2つは、互いに結合され環状部分を形成し、この環状部分は無置換であるか、またはアルキル、ペルハロアルキル、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルカノイルもしくは基Lで置換され、ここでLは、式−Pの化合物であり
【0008】
【化2】

【0009】
(式中、mは0または1であり;RE 、Rp およびRG は、以下の群のうちの1つから選択される、
i)Rp はC1-3 アルコキシ基を表し、基RE およびRG のうちの一方はC1-3 アルコキシ基を表し、他方は水素原子およびC1-3 アルキルラジカルを表す、または
ii)RE およびRG は水素またはメチルを表し;Rp は、式−OCH2 I の基を表し、ここでRI はフッ素化アルキルラジカルを表す、または
iii)RE およびRG は独立して、水素、メチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシを表し;Rp は、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシから選択される、または
iv)RG は水素であり、RE はメチルを表し、Rp は、−O−n−プロピルにより置換されたメトキシを表す);
Zは、N、OまたはSから選択される原子であり;
Xは、OまたはSから選択される原子であり;
Aは、水素、C1-10直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アリールまたは複素環から選択され、ここでアルキル基は、完全に飽和されているか、または不飽和を含み、無置換であるかまたは置換されているかのどちらかであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アシルおよびこれらの誘導体から選択され、ここでアリールおよび複素環は、無置換であるか、またはアルキル基、アルコキシ基、ハロ基、ペルハロアルキル基、ペルハロアルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基から選択される1〜5個の基で置換され;
Bは、水素、シアノ、C1-10アルキル、式−COORaの基(Raは、水素、C1-10アル キル、アリールまたはヘテロアリール部分から選択される)または式−CONRX y の基(RX およびRy は独立して、水素、C1-7 直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アリ ールまたは複素環から選択され、ここでアルキル基は、完全に飽和されているかまたは不飽和を含み、無置換であるかまたは置換されているかのどちらかであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アシルから選択される)から選択され;
または
Bは、式−IIの基である
【0010】
【化3】

【0011】
[式中、R、R’、R’’、R’’’、Zは、上記に定義の意味を有しており;
aは0または1から選択される整数であり、
bは0または1から選択される整数であるが、但し、
i)aが0であり、bが0である場合;R’とR’’は存在せず、RはZに直接結合されている;
ii)ZがOまたはSから選択される原子である場合;R’’’は存在しない;
iii)式−Iの化合物は、式−IIIの化合物に変換される
【0012】
【化4】

【0013】
(式中、R、R’、R’’、R’’’、a、bおよびZは、上記に定義の通りである);iv)式−IIIの化合物は生物学的に活性のある分子または診断用薬剤である]。
【0014】
式−Iのプロドラッグ化合物は、式−IIIの化合物をインビボで得るために用いることができる。
【0015】
【化5】

【0016】
性質の改善が要求される式−IIIの化合物は、生物学的に活性のある分子または診断用薬剤でありえ、これらは本明細書においてまとめて薬物分子と呼ばれる。本発明の式−Iの化合物は、したがって1つまたは複数の特徴/官能基(例えば、脂肪族アミノ基または環状アミノ基でありうるアミノ基、酸性基、アルコール基、フェノール基、チオ基、ホスホナートまたはこれらの組合せのような)による薬物分子の構造上の特徴における変化を取り入れる。薬物分子は、式−Iの新規プロドラッグの調製を可能にする適切な化学基を持ちうる。例えば適切な薬物分子は、アミノ酸であるか、またはアミノ基、フェノール基もしくはヒドロキシル基、タンパク質もしくはペプチド、イミダゾール、ピラゾール、ベンゾイミダゾールのようなアゾールなどを有する薬物でありうる。本明細書において上記に言及されるような化学的クラスの式−IIIの薬物分子は、それに関連するものとして、多様な治療用クラスのいずれかに属することができ、例えば薬物分子は、中枢神経系に対して作用する分子(例えばフェンテルミン、メチルフェニデートのようなCNS刺激薬、またはガバペンチン、プレガバリンのような抗痙攣薬、バクロフェンのような鎮痙薬、セルトラリンのような抗うつ薬、ジプラシドンのような抗精神病薬)でありえるか、または薬物は、トラネキサム酸のような抗凝血剤、抗腫瘍薬、心臓血管系に対して作用する薬物(例えばACE阻害薬、ベータアゴニスト、アンタゴニスト)、β−ラクタム、マクロライド、キノロン、アミノグリコシドのような抗生物質、疼痛の軽減のために使用されるモルヒネもしくはコデイン誘導体、抗炎症薬、プロトンポンプ阻害薬のような抗潰瘍薬などでありえる。さらに、式−Iのプロドラッグ化合物はまた、ラロキシフェン、セルトラリン、ジプラシドンなどのような難溶性薬物の溶解度の改善にも有用でありえる。なお、本明細書において上記に言及されたような薬物分子の例は、説明目的のためであり、本発明の範囲を限定しない。
【0017】
本発明の実施形態の1つにおいて、式−Iの化合物は、式−IVの化合物によって表される。
【0018】
【化6】

【0019】
式中、基R、R’またはR’’の少なくとも1つはカルボン酸部分を含み、残るR、R’またはR’’基は上記の式−Iについて定義の意味を有し、すなわち式−IVの化合物はアミノ酸のプロドラッグである。
【0020】
本発明の他の実施形態において、式−Iの化合物は式−Vの化合物によって表される。
【0021】
【化7】

【0022】
式中、基vizR、R’またはR’’の少なくとも1つは、カルボン酸部分を含む。
【0023】
電荷特性を遮蔽するオキシミノカルバメート(oximinocarbamate)を備え、かつ適切なサイズおよび水素結合の特徴を備えた式−Vの化合物は、親薬物と比較して、生体利用率を改善することまたは半減期を増加させることによって、親薬物分子の薬物動態プロファイルの改善を示す。上記プロドラッグはまた、薬物の水溶解度の改善にも有用でありえ、その結果として適切な投与形態における薬物の製剤形態に関連した問題を克服する。
【0024】
他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Iaの化合物によって表される。
【0025】
【化8】

【0026】
式中、R’およびR’’は、これらが結合されている炭素原子と共に結合されて4員環、5員環または6員環を形成し、R1 は水素原子またはC1-8 アルキルラジカルから選択され、X、AおよびBは上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Iaの化合物は、米国特許第4024175号(以下、‘175と呼ばれる)において開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Iaの化合物は、特定のタイプのてんかん、失神発作、運動低下および頭蓋外傷の治療において有用である。式−Iaの化合物はまた、糖尿病性神経障害性疼痛の治療においても有用でありうる。
【0027】
‘175特許の好ましい化合物の1つは、ガバペンチン(ニューロンチン(NEURONTIN )(登録商標)、ファイザー(Pfizer)社)として一般的に公知である1−(アミノメチル)シクロヘキサン酢酸であり、ヘルペス後神経痛の管理のために、および部分発作の治療における補助療法として米国において承認されている。ガバペンチンの現在承認された投与量レジメンは、典型的には、各々300〜600mgの3分割された用量で、900mg/日〜4800mg/日の経口投与である。900mg/日〜1800mg/日の承認された投与量範囲では、経口の生体利用率はそれぞれおよそ60〜27%である。したがって、ガバペンチンの経口の生体利用率は低く、用量に比例しない。したがって、生体利用率を増加させる改善された生成物プロフィール(それにより、投与用量のうちの多くの用量を削減し、‘175特許において開示されたガバペンチンおよび他の化合物の副作用プロフィールを改善する)についての必要性がある。本発明の式−Iaのプロドラッグ化合物は、最大の薬物吸収が起こる胃腸管において、薬物の大部分がイオン化されないままであるようにアミノ基の電荷特性を遮蔽する基を有する。さらに、薬物吸収は用量制限なく生じ、これにより親薬物の生体利用率を改善する。
【0028】
‘175特許において開示された多くのGABAアナログに関する他の重要な問題は、ガンマラクタムを形成する、カルボキシル官能基によるガンマアミノ基の分子内反応である。ガンマラクタムの毒性のために、ガバペンチンの製剤化は非常に困難である(ガバペンチンについてのLD50はマウスで>8000mg/kg、対応するラクタムについてのLD50はマウスで300mg/kg)。したがって、GABAアナログの合成および/またはGABAアナログもしくはGABAアナログの組成物の製剤化および/または保管中におけるラクタム不純物の形成は、安全上の理由のために最小限にしなくてはならない。さらに、ラクタム形成を阻害する試みは、ガバペンチンまたはその組成物などのGABAアナログの合成または保管のどちらにおいても完全に成功しているというわけではない。本発明の式−Iaのプロドラッグは、アミノ基が置換され、もはや自由に自発的ラクタム化が起こらない(したがって製剤化および保管中におけるラクタム不純物の形成の可能性が減少される)化合物を提供する。
【0029】
本発明のなお他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Ibの化合物またはその塩によって表される。
【0030】
【化9】

【0031】
式中、R’は水素であり、R2 は、1〜6個の炭素を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、フェニルまたは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり;R’’およびR3 は独立して、水素またはメチルから選択され;X、AおよびBは上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Ibの化合物は米国特許第6197819号において開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照により本明細書に援用される。式−Ibの化合物はまた、てんかんから生じる発作の抑制、脳虚血、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病および痙縮の治療において、ならびに可能性として抗うつ効果、不安緩解効果および抗精神病効果についても有用である。‘819特許の好ましい化合物の1つは、(S)−3−(アミノメチル)−5−メチルヘキサン酸であり、プレガバリンとして一般的に公知である。プレガバリン(リリカ(LYRICA )(登録商標))は、糖尿病性末梢性ニューロパシーに関連した神経障害性疼痛の治療、ヘルペス後神経痛の管理のために、および部分発作の治療における補助療法として米国において承認されている。この薬物は迅速な全身クリアランスを有しており、したがって全身循環において治療用濃度または予防的濃度を維持するために頻繁な投薬が要求される。迅速なクリアランスを有する薬物の全身暴露を拡張する従来のアプローチは、腸管腔内での薬物の遅延放出または持続放出をもたらす製剤的または装置的なアプローチの使用を含む。これらのアプローチは当該技術分野において周知であり、かかる製剤が薬物を放出しながら存在する可能性が最も高い大腸から薬剤が十分に吸収されることが通常は必要とされる。しかしながら、プレガバリンのような多くのGABAアナログは、そのアミノ酸構造に起因して、胃腸管においてイオン化され、したがって大腸を介して吸収されない。むしろ、当該化合物は、典型的には担体を仲介した輸送メカニズム(これは飽和過程である)によって小腸において吸収される。したがって、プレガバリンのような多くのGABAアナログに対して持続放出技術を適用することはできなかった。式−Ibのプロドラッグ化合物は、‘819特許において開示されたプレガバリンおよび他のGABAアナログのアミノ基のイオン化を阻害し、したがって当該薬物は、非イオン化形態(この形態では大腸から吸収される)で利用可能である。
【0032】
また、‘175特許において開示されたGABAアナログのように、‘819特許において開示されたGABAアナログもまた自発的ラクタム化を受けやすく、これはカルボキシル官能基による遊離アミノ基の分子内反応のために起こる。本発明の式−Ibの化合物は、この分子内反応を阻害し、したがって安定したGABAアナログを提供する。
【0033】
本発明のさらに他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Icの化合物によって表される。
【0034】
【化10】

【0035】
式中、R’およびR’’’は水素であり;R5 は、水素原子または塩素原子から選択され;Rは、式−CH=CH−COR6 または−[CH(R7 )]n−COR6 の基であり、ここでR6 は、ヒドロキシ、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルコキシ基、低級アルキルアミノ基から選択され;R7 は、水素、C1-4 アルキル、フェニル、ならびにフェニル上の置換基がハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するC1-4 アルコキシ、およびC1-4 アルキルから選択される置換されたフェニルから選択され;nは1〜5の整数であり;X、AおよびBは、上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Icの化合物は、米国特許第3960927号において開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Icの化合物は鎮静薬として有用である。さらに、式−Icの化合物(式中Rは、式−CH=CH−COR6 または−[CH(R7 )]n −COR6 の基であり、ここでR7 は水素であり、nは1〜5の整数である)は、ガンマアミノ酪酸トランスアミナーゼを不可逆的に阻害し、これによって脳のGABAレベルを有意に増加させる。したがって当該化合物は、ハンチントン舞踏病、パーキンソン症候群、統合失調症、てんかん、鬱、運動過剰症および躁鬱障害などの、GABAおよびグルタミン酸のレベルにおける変化の結果として興奮−抑制相互作用の障害がある病的状態の治療のために、哺乳類において有用である。上記の‘175特許および‘819特許において開示されたGABAアナログのように、‘927特許において開示されたGAbaアナログは、ラクタム化を受けうる遊離アミノ基を有し、原薬の調製、製剤化、および保存中にラクタム不純物を生成する。式−Icの化合物は安定したGABAアナログを提供する。
【0036】
本発明のなお他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Idの化合物によって表される。
【0037】
【化11】

【0038】
式中、R9 は塩素、臭素、ヨウ素、−CF3 から選択され;X、AおよびBは上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Idの化合物は、米国特許第3471548号(以下、‘548と呼ばれる)において開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Idの化合物は、運動制御に関与するニューロンの活性を阻害する特性を有する。この化合物は、したがって多発性硬化症から生じる痙縮の徴候および症状の緩和に有用である。さらに、式−Idの化合物はまた、鎮咳薬として、狭心症の治療のための薬剤として、アルコール離脱症候群の治療およびアルコール中毒患者における断酒の促進のために、胃食道逆流疾患の治療のために、ならびに嘔吐の治療においても有用でありうる。
【0039】
‘548特許の好ましい化合物の1つは、R9 が塩素である式−Idの化合物(より一般的にはバクロフェンとして公知の化合物)である。バクロフェンは米国において承認され、シュワルツ・ファルマ(Schwarz Pharma)社によって、商標名(ケムストロ(KEMSTRO )(登録商標))の下で市販されている。バクロフェンの物理化学的性質は、製剤化および吸収における問題をもたらす。両性イオン性であるので、バクロフェンは、溶液のpHによって、正味の負電荷、正味の正電荷または中性の電荷を有しうる。バクロフェンの吸収は主として上部小腸(ここでバクロフェンはアミノ酸担体を仲介したメカニズムによって輸送される)から吸収されるという点で部位特異的である。下部腸における透過性は非常に低い。さらに、バクロフェンおよび‘548特許の他の化合物は、構造上、水溶解度が低く、投与製剤形態に関して問題をもたらす。式−Idのプロドラッグは、胃腸管においてイオン化されず、薬物吸収のための状態になっている非イオン化形態で存在するように、置換されたアミノ基を有する。また、親水基の存在のために薬物の水溶性が増加し、これは投与形態(特に溶液投与形態)の調製に有利である。
【0040】
さらに他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Ieの化合物によって表される。
【0041】
【化12】

【0042】
式中、R’およびR’’’は、これらが結合されているN原子と共に結合されてピペリジル環を形成し、R’’はHであり、R10は、C1-4 アルキルで置換されていてもよいフェニルであり;R11はC1-4 アルキルであり;X、AおよびBは上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Ieの化合物は、米国特許第2507631号に開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Ieの化合物はCNSの刺激薬であり、注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療に有用である。式−Ieの化合物はまた、AIDSまたはAIDS関連病態に罹患した患者における認知力低下の治療にも有用でありうる。
【0043】
他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Ifの化合物によって表される。
【0044】
【化13】

【0045】
式中、RおよびR’は、互いに結合されて、−COOHによって置換される飽和6員環を形成し;X、AおよびBは上記の式−Iの化合物について定義の意味を有する。式−Ifの化合物は、米国特許第3950405号(以下、‘405と呼ばれる)に開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Ifの化合物は、血液中のプラスミン活性が非常に高い障害の治療に有用であり、例えば、上記化合物は血友病に罹患する患者において出血を減少もしくは防止するのにまたは抜歯中およびその後の補充療法の必要性を減少させるのに有用でありえる。‘405特許の好ましい化合物の1つであるトラネキサム酸として一般的に公知である式−IXの化合物のトランス異性体(すなわちトランス−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸)は米国において承認され、ファルマシア・アンド・アップジョン(Pharmacia and Upjohn)社によってブランド名シクロカプロン(CYKLOKAPRON )(登録商標)の下で市販され、血友病に罹患する患者において出血を減少もしくは防止するためかつ抜歯中およびその後の補充療法の必要性を減少させるため短期間(2〜8日)使用される。トラネキサム酸は、経口投与された用量の35〜40%のみが吸収されるという点で低い経口生体利用率を示す。それゆえ、薬物はかなり高い投与量の(典型的には24時間で約3gm〜約6gm)で処方される。そのような多量の摂取は、患者において胃腸の副作用を引き起こし、これは吸収されない薬物に起因する局所刺激に起因する可能性がある。当該薬物の吸収範囲の改善は、より低い投与量での投与、そして結果として薬物の副作用プロフィールの改善に結びつきうる。上記の式−Ifのプロドラッグは、置換に起因して遊離アミノ基の塩基度を減少させ、したがって胃腸管を介する薬物吸収を促進し、これにより当該薬物の生体利用率を改善する。
【0046】
他の実施形態において、式−Iの化合物は、式−Igの化合物によって表される。
【0047】
【化14】

【0048】
式中、置換基X、BおよびAは上記に定義の意味を有する。式−Igの化合物は、米国特許第2408345号において開示された化合物のプロドラッグであり、この文献は参照として本明細書に援用される。式−Igの化合物は、CNSの刺激薬および食欲抑制薬として有用である。
【0049】
本発明のなお他の実施形態において、式−Iの化合物は式−Ihの化合物によって表される。
【0050】
【化15】

【0051】
式中、mは0または1であり;基RJ 、RH 、RE 、Rp およびRG は、下記群の1つか ら選択される。
i)Rp はC1-3 のアルコキシ基を表し、基RE およびRG の一方はC1-3 アルコキシ基 を表し、他方は水素原子およびC1-3 アルキルラジカルを表し、RJ は6位にあり、水素、ハロ、トリフルオロメチル、場合によってフッ素原子により大部分もしくは完全に置換されたC1-3 アルキルラジカルまたはC1-3 アルコキシラジカルを表し、RH は5位にあり、場合によってフッ素原子により大部分もしくは完全に置換されたC1-3 アルコキシラジカルまたはクロロジフルオロメチルラジカルを表す;
ii)RE およびRG は水素またはメチルを表し;Rp は、式−OCH2 I の基を表し、ここでRI はフッ素化アルキルラジカルを表し、RJ は水素であり、RH は水素、メトキシまたはトリフルオロメチルから選択される;
iii)RE およびRG は、水素、メチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシを表し;Rp はメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシから選択され、RJ およびRH は独立して、水素、アルキル、ハロゲン、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アルコキシおよびアルカノイルからなる群から選択される;
iv)RG は水素であり、RE はメチルを表し、Rp は−O−n−プロピルによって置換されたメトキシを表し、RJ およびRH は独立して、水素、ハロゲン、C1-6 アルキル、 ハロゲン化C1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルコキシカルボニルまたはカル ボキシル基からなる群から選択される。式−Ihの化合物は、米国特許第4758579号、第4508905号、第5045552号およびヨーロッパ特許第174726号において開示された化合物のプロドラッグである。上記に言及される特許文献において開示された化合物は、ピリジルスルフィニルベンズイミダゾールのコア構造を含む化合物として一般化することができる。当該化合物は胃(H+ 、K+ )−ATPアーゼを阻害し、一般的にはプロトンポンプ阻害剤(PPI)または「プラゾール」と呼ばれる。過去20年間、PPIの安定性は多くの科学者にとっての懸念材料であり、PPIの安定性を増加させるいくつかの試みがなされてきた。プラゾールは、酸活性化を受けて、ATPアーゼの活性部位に結合する反応種を生じることが示された。さらに、ピリジン部分のプロトン化(またはピリジン窒素のpka1)が活性部位での当該化合物の選択的な蓄積を決定するが、反応種に対するプラゾールの活性化において決定的な役割を果たし、したがってこれらPPIの相対的な安定性を決定するするのはベンゾイミダゾール部分のプロトン化(またはベンゾイミダゾール窒素のpka2)であることが示唆された(シン(Shin J.M .)、チョー(Cho, Y.M .)、サックス(Sachs G )、米国化学会誌(Journal of American Chemical Society)、2004年、126、7800〜7811)。式−Ihの化合物において、ベンゾイミダゾール窒素(置換されている)のプロトン化を受ける能力は減少しており、その結果として胃腸液中のまたは保存されたときの化学分解は減少する。式−Ihの化合物は胃酸分泌の阻害に有用であり、したがって潰瘍形成を阻害するのに有用である。上記化合物は、十二指腸潰瘍、胃食道逆流疾患、びらん性食道炎、ゾリンジャー−エリソン症候群としての分泌過多の症状などの病態において有用でありうる。
【0052】
より好ましい実施形態において、式−Iの化合物は、式−Iiの化合物によって表される。
【0053】
【化16】

【0054】
式中、R’およびR’’は、これらが結合されている炭素原子と共に結合されて飽和4員環、飽和5員環または飽和6員環を形成し、R1 は、水素原子またはC1-8 アルキルラジカルから選択され;Bは式−VIIIの基であり、
【0055】
【化17】

【0056】
式中、R12は水素であり、R13およびR15は独立して、水素またはメチルから選択され、R14は、1〜6個の炭素を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、フェニルまたは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである;XおよびAは上記の式−Ibの化合物について定義の意味を有する。式−Iiの化合物は、化学的または酵素的加水分解によって、式−Mおよび式−Nの化合物へとインビボで変換されるプロドラッグであり、これらは‘175特許および‘819特許において開示された化合物であり、これら文献は参照として本明細書に援用される。
【0057】
【化18】

【0058】
式−Iiの化合物は、特定のタイプのてんかん、失神発作、運動低下および頭蓋外傷の治療において有用である。式−Iiの化合物はまた、糖尿病性神経障害性疼痛の治療においても有用でありえる。
【0059】
より好ましい実施形態において、式−Iaの化合物は、式−Ijの化合物によって表される。
【0060】
【化19】

【0061】
式中、Raは上記の式−Iaにおいて定義の意味を有する。
【0062】
他のより好ましい実施形態において、式−Idの化合物は、式−Ikの化合物によって表される。
【0063】
【化20】

【0064】
式中、Raは上記の式−Idにおいて定義の意味を有する。
【0065】
下記は本明細書において使用される用語の定義である。
【0066】
本明細書では、用語「アルキル」は、場合によって1つまたは複数の不飽和を含む、直鎖、分岐鎖、または環状の炭化水素部分を指す。この用語は、その定義中に、シクロアルキルで置換された直鎖アルキルまたはその逆などのラジカルを含む。本明細書では、不飽和を含むアルキルは、「アルケニル」および/または「アルキニル」を意味するものとして理解されるべきである。例示的なアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−ペンチル、2−オクチルなどが挙げられる。例示的なアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、1−ブテニル、(Z)−2−ブテニル、(E)−3−メチルブタ−2−エニル、(E)−2,4−ペンタジエニル、(Z)−3−ヘプテニルなどが挙げられる。例示的なアルキニル基としては、エチニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、4−メチル−2−ペンチニル、2,4−ヘキサジイニルなどが挙げられる。
【0067】
本明細書では用語「アルコキシ」は、本明細書で定義されるように、酸素原子を介して親分子の部分に結合されたアルキル基を指す。アルコキシの代表的な例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシが挙げられるが、これらに限定されない。
【0068】
本明細書では、「アリール」は、単環式または多環式でありえる芳香環系を意味するものとして理解されるべきである。アリール環は、環式環または複素環と縮合してもよい。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリルなどをが挙げられる。
【0069】
本明細書では、用語「アルキルアリール」は、基−Rs −Rt (式中、Rs は上記に定義されたアルキル基であるRt によって置換された上記に定義されたアリール基である)を指す。
【0070】
本明細書では、用語「アラルキル」は、基−Ru −Rv (式中、Ru は上記で定義されたアリール基であるRv によって置換された上記に定義されたアルキル基である)を指す。
【0071】
本明細書では、「ヘテロシクリル」または「複素環」はまた、炭素に加えて、例えば、不飽和または完全にもしくは部分的に飽和していてもよい、窒素、酸素または硫黄などの1つまたは複数のヘテロ原子も含む、単環式環系または多環式環系を意味するものとして理解されるべきである。この定義は、ヘテロシクリル環が芳香性(すなわち「ヘテロアリール」)であるか、またはベンゼン環と縮合した複素環ラジカルである環系をさらに含む。
【0072】
本明細書では、用語「環状部分」は、4〜7個の炭素原子または上記に定義の複素環部分を含む単環式または二環式の脂肪族炭化水素ラジカルを指す。環状部分は、完全に飽和していてもよく、または不飽和をその中に含んでもよい。
【0073】
本明細書では語句「カルボン酸およびその誘導体」は、カルボン酸のアミド誘導体、カルボン酸のエステル誘導体、そのスルホン酸、スルホネート、リン酸およびホスホンネートを指す。上記酸のアミド誘導体は、式−CONR1213の基(式中、R12およびR13は独立して、水素、アルキル、アリールから選択され、ここでアリール基は無置換であるか、またはアルキル基で置換されている)でありえ;カルボン酸のエステル誘導体は、式− COORz の基(式中、Rz は、水素、アルキル、アリール、アルキルアリール、アラルキル、環式環または複素環から選択される)でありえる。スルホネートは、アルキル、アリール、アラルキルまたはアルキルアリールスルホネートでありえ、さらにホスホネートは、アルキル、アリール、アラルキル、アルキルアリールホスホネートでありえる。
【0074】
用語「保護基」は、1つまたは複数の基に結合したとき、これらの基で起こる反応を制限し、当該保護基はこれらの基を回復するために従来の化学的または酵素的工程によって除去することができる基を指す。用いられる特定の除去可能な保護基は、利用されている化合物および化学プロセスの性質によって決定される。
【0075】
式−Iの化合物の塩は、化合物中の塩基性基または酸性基の存在によって酸付加塩または塩基付加塩でありえる。塩は、好ましくは薬学的に許容される塩である。酸付加塩は、有機酸または無機酸との塩基性アミノ基を有する式−Iの化合物の塩でありえる。適切な無機酸は、例えば塩酸、硫酸またはリン酸などのハロゲン酸である。適切な有機酸は、例えばカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸またはスルファミン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、エタン−1,2−二スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸などである。
【0076】
塩基付加塩は、塩基との式−Iの化合物の酸性基(例えばカルボン酸基、スルホン酸基)の塩、例えばアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩またはカルシウム塩)、またはアンモニアもしくは適切な有機アミン(三級モノアミン、例えばトリエチルアミンまたはトリス(2−ヒドロキシエチル)アミンなど)もしくは複素環塩基(例えばN−エチルピペリジンまたはN,N’−ジメチルピペラジン)とのアンモニウム塩などの、金属塩またはアンモニウム塩でありうる。
【0077】
本化合物には不斉中心が存在する可能性があり、個々の異性体は本発明の範囲内である。上記化合物の個々の立体異性体は、キラル出発物質からの合成によって、またはラセミ混合物の調製およびジアステレオマー混合物への変換、続いて分離、クロマトグラフ法またはキラルクロマトグラフィーカラム上の鏡像異性体の直接的な分離による分離によって、調製することができる。
【0078】
本化合物には幾何異性体が存在する可能性がある。本発明は、炭素−炭素二重結合、シクロアルキル基またはヘテロシクロアルキル基付近の置換基の配置から結果として生じる様々な幾何異性体およびその混合物を意図する。炭素−炭素二重結合付近の置換基はZまたはE立体配置であると表され、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル付近の置換基はシスまたはトランス立体配置であると表される。
【0079】
式−Iのプロドラッグは、生理学的条件下で薬物分子を放出し、次いでその効果を発揮する。従って、式−Iの化合物は治療目的および/または診断目的に有用である。
【0080】
式−Iの新規なプロドラッグ化合物は、1つまたは複数の治療上許容される賦形剤と共に、本発明の1つまたは複数の化合物を治療的に有効な量で含む適切な医薬組成物の形態で投与されてもよい。用語「治療上許容される賦形剤」は、本明細書では、非毒性の、固体、半固体または液体の増量剤、希釈剤、封入材料、または任意のタイプの製剤補助物を表す。治療上許容される賦形剤の例としては、糖;セルロースおよびその誘導体;油;グリコール;溶液;緩衝剤、着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、着香剤および芳香剤;などが挙げられる。上記組成物はまた、持続放出投与形態で投与または共投与されてもよい。
【0081】
適切な医薬組成物は、固体、液体または半固体の投与形態の形態であってもよく、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、糖衣剤、散剤、坐剤、液剤、懸濁剤、乳剤などが挙げられる。上記組成物は、適切な賦形剤の選択によって活性成分の即時放出または持続放出用に製剤化されてもよい。
【0082】
式−Iの化合物は治療においてまたは診断目的のために有用でありえ、ここで式−Iの化合物は単独で、または相加効果もしくは相乗効果のための他の薬物との組み合わせてのいずれかで使用されてもよい。
【0083】
本発明は以下の例示物における記載によって説明されるが、限定されるものではない。実施例番号1
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号2
名称 N−[(オキシイミノシクロヘキサン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号3
名称 N−[(オキシイミノシクロペンタン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号4
名称 N−[(オキシイミノ−1,1−ジシクロプロピルメタン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号5
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号6
名称 N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号7
名称 N−[(シクロプロピルメチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号8
名称 N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号9
名称 N−[(n−ブチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号10
名称 N−[(イソブチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号11
名称 N−[(エチル−2−{2−アミノチアゾール}オキシイミノエタノエート2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号12
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸−{4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン}アミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号13
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号14
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ピロリジンアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
実施例番号15
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号16
名称 N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号17
名称 N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号18
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号19
名称 (R)−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号20
名称 (R)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号21
名称 (R)−N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
実施例番号22
名称 (±)−トレオ−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステル
実施例番号23
名称 (±)−トレオ−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステル
実施例番号24
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミン
実施例番号25
名称 (S)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸
実施例番号26
名称 トランス−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸
実施例番号27
名称 トランス−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸
実施例番号28
名称 トランス−N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸
実施例番号29
名称 トランス−N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸
実施例番号30
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号31
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号32
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号33
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号34
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号35
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号36
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号37
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号38
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号39
名称 N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号40
名称 N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
実施例番号41
名称 N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール
調製プロセス
本発明の式−Iの新規なプロドラッグ化合物は、商業上容易に入手可能な式−IIIの化合物またはその塩から調製することができる。調製プロセスは、スキームI〜VIIIにおいて以下に略述することができる。
【0084】
【化21】

【0085】
反応スキームIの工程Iにおいて、式−IIIの化合物を、式−IXの化合物(式中、Xは上記の式−Iについて定義の意味を有する)により処理し、式−Xの化合物を得る。反応は、1つまたは複数の塩基の存在下でおよび適切な溶媒中で行うことができる。反応のために適切な塩基は有機塩基または無機塩基でありうる。反応のために使用できる無機塩基は、水酸化物塩、炭酸塩、重炭酸塩、水素化物塩などのアルカリ塩およびアルカリ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化アンモニウム)から選択できる。反応のために使用できる有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン、N−メチルモルホリンなど、好ましくは、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンから選択される。
【0086】
反応は、溶媒または溶媒の混合物の存在中で行うことができる。溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない限り任意の溶媒を使用でき、例えば、二塩化メチレン、二塩化エチレンのような塩素化溶剤、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルアルコールのようなアルコール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、またはそれらの混合溶媒のような他の溶媒を含むものでありえる。反応に適切な温度は0℃〜約100℃の範囲でありえ、反応は好ましくは0℃〜約50℃の範囲で行うことができる。
【0087】
さらに反応は無機塩基または有機塩基などの塩基の存在下で行うことができる。好ましくは反応は、これらに限定されるものではないが、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、ピコリン、キノリンなどのような有機塩基の存在下、最も好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミンの存在下で行うことができる。
【0088】
式−IIIの化合物は、市販で入手可能であるか、またはあるいは当該技術分野において公知の方法から調製できる。反応可能な基を1個よりも多く有する式−IIIの化合物については、適切な保護基の使用によって他の反応性の基における所望でない反応を阻害できる。次に式−IIIの保護された化合物は、以下のスキーム中で図示されるような反応を受けることができる。所望の反応の完了後、保護基は脱保護工程によって除去できる。当該目的のために使用することができる保護基は、保護される官能基、反応に関与する反応種、用いられる反応条件などの要因によって決まり、特定の反応のために適切な保護基を選択することは、当業者の技術範囲内である。例えば、カルボン酸基は、そのエステル(例えば、メチルエステル、t−ブチルエステル、ベンジルエステル、シリルエステルなどのようなアルキルエステル)の調製によって保護でき、同様に、ヒドロキシル基官能基での所望されない反応は、トリメチルシリルエーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテルまたはtert−ブチルジフェニルシリルエーテルなどのシリルエーテルのような保護基の使用によって阻害することができ、チオール部分は、チオアセテートもしくはチオベンゾエートなどのチオエステルの形成によって、またはジスルフィドとして保護できる。さらに、保護反応そして脱保護反応は当該技術分野において周知である。例えば、そのアルキルエステルの調製によって保護されたカルボン酸基は、酸または塩基の使用によって脱保護でき、ベンジルエステルの脱保護は水素化分解によって達成できる。チオール部分の脱保護は、希釈酸性水溶液中の亜鉛、水中のトリフェニルホスフィンおよび水素化ホウ素ナトリウム(これらはジスルフィド基を還元する)を使用して行うことができる一方、塩基水溶液またはメタノール中のナトリウムメトキシドはチオエステルの加水分解に使用できる。
【0089】
反応の工程2は、塩基および適切な溶媒の存在下での、式−Xの化合物と式−XIの化合物との反応を含み、式−Iの化合物を得る。反応において使用することができる塩基は、無機塩基または有機塩基でありうる。反応のために使用できる無機塩基は、アルカリまたはアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩または水素化物(例えば水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウムなど)から選択でき、反応のために使用できる有機塩基は、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン、N−メチルモルホリン、カリウムO−ターシャリブトキシドなどから選択でき、好ましくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンである。
【0090】
反応のために使用されてもよい溶媒は、トルエン、キシレンなどから選択される芳香族炭化水素溶媒、またはアセトニトリル、テトラヒドロフランエーテル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、メチルイソブチルケトンなどのような極性溶媒から選択できる。好ましくはメチルイソブチルケトン、テトラヒドロフランである。
【0091】
代替方法において、式−IIIの化合物は、ホスゲンまたはトリホスゲンとの反応によって、当該化合物が対応する式−XIIのクロロホルマートに変換される(スキームII)。反応は、トリエチルアミン、ピリジンのような塩基の存在下にて不活性溶媒中で行うことができる。式−XIのオキシムと式−XIIのカルバメートとをさらに反応させて、式−Iの化合物を得ることができる。
【0092】
【化22】

【0093】
式−Iの化合物はまた、下記のスキームIII中で略述されるようなプロセスによっても調製でき、式−XIのオキシムを式−IXの4−ニトロフェニルクロロホルマートまたは4−ニトロフェニルクロロチオホルマートにより処理し、対応する式−XIIIのオキシイミノカルボニルオキシ化合物を得る。次に式−XIIIの化合物と式−IIIの化合物とを反応させて、式−Iの化合物を生成する。反応は、有機溶媒中で有機塩基または無機塩基の存在下で行うことができる。
【0094】
【化23】

【0095】
式−Iの化合物を調製するなお他の方法において、式−XIのオキシムを、ホスゲン(COCl2 )またはトリホスゲンにより処理して式−XIVのオキシイミノクロロホルマートの化合物を生成し、これを式−IIIの化合物によりさらに処理して式−Iの化合物を得ることができる。
【0096】
【化24】

【0097】
スキームV〜VIIIは、スキームI〜IVに類似した、式−Iの化合物のサブクラス(式中、RおよびR’’’は、これらが結合されている窒素原子と共にアリール環またはヘテロアリール環を形成する)の一般的な合成方法を示す。スキームVは、式−XVの化合物(式中、RJ およびRH は上記に定義の意味を有しており、DおよびEは独立して、式−N−、−CH2 −または−CH−のラジカルから選択され、ここで水素原子は置換基Lでさらに置換されていてもよく、ここでLは式−Iにおいて上記に定義の通りである)の反応を図示する。
【0098】
【化25】

【0099】
スキームVIは、式−XVの化合物をホスゲンまたはトリホスゲンにより処理して、式−XVIIIのカルバメート誘導体を得るプロセスを図示する。反応は、塩基の存在下および適切な溶媒中で行うことができる。反応のために適切な塩基は、無機塩基または有機塩基でありうる。適切な無機塩基は、例えばナトリウム、カリウム、リチウムなどの炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物のようなものでありえ、適切な有機塩基は、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミン、ピリジン、ピコリンなどのようなアミン類から選択できる。
【0100】
【化26】

【0101】
【化27】

【0102】
【化28】

【0103】
式−XIの化合物は、式−XIXのアルデヒド化合物またはケトン化合物を、塩基および溶媒の存在下でヒドロキシルアミンの塩と反応させることによって調製できる。
【0104】
【化29】

【0105】
ヒドロキシルアミンの塩は、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、重硫酸ヒドロキシルアミンまたはリン酸ヒドロキシルアミンでありえる。反応のために使用することができる塩基は、無機塩基または有機塩基、例えば水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルアミンなどでありえる。好ましくはトリエチルアミンである。反応は、水性溶媒または有機溶媒、またはこれらの混合物中で行うことができる。あるいは、Bがアミドである式−XIXの化合物は、対応するカルボン酸を必要なアミンと反応させることによって得ることができる。カルボン酸の対応するヒドロキシル基はまず、p−ニトロフェニルクロロホルマート、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびヒドロキシベンゾトリアジドなどのような基を使用して活性化させ、次に活性化されたカルボン酸誘導体を対応するアミン化合物により処理して、それぞれのアミドを生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0106】
実施例
本発明は以下の例示物の調製によりさらに説明され、当該例示物は様々な他のプロドラッグ誘導体の作製のために適切に変性または使用されてもよい。実施例中で使用される出発化合物のいくつかの製造方法は、参考例として記載されている。
参考例I
エチル2−ヒドロキシイミノプロピオネートの調製
【0107】
【化30】

【0108】
400mlの脱塩水中の65.9gm(0.948mol)の塩酸ヒドロキシルアミンの溶液に、100gmのトリエチルアミンを30℃未満で加え、25〜30℃で15分間撹拌した。この混合物に、100mlの精留酒精中の100gm(0.861mol)のピルビン酸エチルの溶液を25〜30℃で30分間にわたって加え、反応塊を45〜50℃で1.0時間撹拌した。精留酒精は真空下の50℃未満で蒸留し、200mlの脱塩水を加え、0〜5℃まで懸濁液を冷やし、固体を濾過し、冷却脱塩水により洗浄し、真空下の50〜55℃で乾燥し、エチル2−ヒドロキシイミノプロピオネートを得た。
参考例II
2−ヒドロキシイミノプロピオン酸の調製
工程−I:2−ヒドロキシイミノプロピオン酸の調製
【0109】
【化31】

【0110】
47.6gm(1.19mol)の水酸化ナトリウムの水溶液(390ml)を、エタノール(910ml)中の130.0gm(0.99mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの溶液に室温で加えた。反応混合物を70℃で1.5時間加熱した。反応混合物を真空下で濃縮し、脱塩水(500ml)を残渣に加えた。水層をジエチルエーテル(2×250ml)により洗浄し、6N塩酸溶液により酸性化した(pH〜2)。水層を固体塩化ナトリウムにより飽和させ、THF(3×500ml)により抽出した。合わせたTHF層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で蒸留して淡黄色の固体を得て、これをTHF(1×720ml)により洗浄して、2−ヒドロキシイミノプロピオン酸を得た。
工程II:1−ピロリジン−1−イルプロパン−1,2−ジオン−2−オキシムの調製
【0111】
【化32】

【0112】
7.86gm(0.058mol)の1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを、DMF(40ml)中の4.0gm(0.038mol)の2−ヒドロキシイミノプロピオン酸の撹拌溶液に加え、室温で10分間撹拌した。3.21ml(0.038mol)のピロリジン、続いて8.93gm(0.046mol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩を、反応混合物に室温で加え、15時間撹拌した。脱塩水(30ml)を反応混合物に加え、水層をMDC(3×100ml)により抽出した。合わせたMDC層をブライン溶液(1×50ml)により洗浄し、真空下で蒸留して粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、トルエン:酢酸エチル、30:70)によって精製し、1−ピロリジン−1−イルプロパン−1,2−ジオン−2−オキシムを得た。
参考例−III
(S)−3−[(2−ヒドロキシイミノプロピオニルアミノ)メチル]−5−メチルヘキサン酸の調製
【0113】
【化33】

【0114】
3.8gm(0.027mol)の炭酸カリウムを、DMF(30ml)中の4.36gm(0.027mol)の(S)−(+)−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸の撹拌不均質溶液に加え、室温で30分間撹拌した。3.0gm(0.23mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートを加え、反応混合物を120℃で7時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で濃縮し、脱塩水(25ml)を残渣に加えた。水層を2N塩酸溶液により酸性化し(pH〜4)、酢酸エチル(3×50ml)により抽出した。合わせた酢酸エチル層をブライン溶液(1×30ml)により洗浄し、真空下で濃縮して粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、n−ヘキサン:酢酸エチル、30:70)によって精製して、(S)−3−[(2−ヒドロキシイミノプロピオニルアミノ)メチル]−5−メチルヘキサン酸を得た。
【0115】
以下の実施例は、式−Iの特定の代表的な化合物を調製する方法を説明する。
実施例5
N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
【0116】
【化34】

【0117】
工程−I:[1−({[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]酢酸の調製
【0118】
【化35】

【0119】
400mlのMDC中の100gm(0.584mol)のガバペンチンの溶液に、100gmのトリエチルアミン(0.99mol)を加え、5〜10℃まで冷却し、95.20gm(0.876mol)のトリメチルクロロシランを5〜10℃の間で加え、45分間撹拌した。反応混合物に、300mlのMDC中の107.2gm(0.532mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートの溶液を0〜5℃で加え、反応物を20〜25℃で3.0時間撹拌した。反応混合物に、700mlの脱塩水を10℃未満で加えた。反応混合物をMDCにより抽出し、MDC層を1N塩酸溶液および脱塩水、続いてブライン溶液により洗浄した。MDC層を蒸留し、脱気した塊を280mlのトルエンに50〜55℃で溶解し、120mlのn−ヘキサンを加え、室温で3.0時間撹拌し、結果として生じた固体を濾過し、n−ヘキサンおよびトルエンの混合物により洗浄し、さらに脱塩水により洗浄し、真空下で50〜55℃で乾燥して、[1−({[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]酢酸を得た。
工程II:N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸の調製
500mlのMIBK中の38.9gm(0.297mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの溶液に、33.3gm(0.297mol)のカリウムtert−ブトキシドを0〜5℃で加え、25〜30℃で30分間撹拌した。反応塊を0〜5℃まで冷却し、100gm(0.297mol)の[1−({[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]酢酸を0〜5℃で加え、室温で2.0時間撹拌した。反応混合物に400mlの脱塩水、続いて220mlの2N塩酸水溶液を15℃未満で加え、MIBKにより抽出し、MIBK層をブライン溶液により洗浄し、真空下で50〜55℃で蒸留した。脱気した塊に2200mlのn−ヘキサンおよび750mlの酢酸エチルを加え、加熱して清澄な溶液を得て、0〜5℃まで冷却し、2.0時間撹拌し、濾過し、冷却したn−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物により洗浄し、脱塩水によりさらに洗浄し、真空下で50〜55℃で乾燥して、化合物N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸を得て、これをアセトンおよび水の混合物によりさらに精製し、純粋化合物を得た。
【0120】
実施例1〜4および6〜11の化合物は、実施例5と同じ手順に従って調製された。
実施例14
【0121】
【化36】

【0122】
N−[(オキシイミノプロピオン酸ピロリジンアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸
工程I:[1−({[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]酢酸の調製
【0123】
【化37】

【0124】
400mlのMDC中の100gm(0.584mol)のガバペンチンの溶液に100gmのトリエチルアミン(0.99mol)を加え、5〜10℃まで冷却し、95.20gm(0.876mol)のトリメチルクロロシランを5〜10℃の間で加え、45分間撹拌した。反応混合物に300mlのMDC中の107.2gm(0.532mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートの溶液を0〜5℃で加え、反応物を20〜25℃で3.0時間撹拌した。反応混合物に700mlの脱塩水を10℃未満で加えた。反応混合物をMDCにより抽出し、MDC層を1N塩酸溶液および脱塩水、続いてブライン溶液により洗浄した。MDC層を蒸留し、脱気した塊を280mlのトルエン中に50〜55℃で溶解し、120mlのn−ヘキサンを加え、室温で3.0時間撹拌し、結果として生じた固体を濾過し、n−ヘキサンおよびトルエンの混合物により洗浄し、脱塩水によりさらに洗浄し、真空下で50〜55℃で乾燥して、[1−({[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]酢酸を得た。
工程II:N−[(オキシイミノプロピオン酸ピロリジンアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸の調製
0.62gm(0.006mol)のカリウムtert−ブトキシドを、メチルイソブチルケトン(20ml)中の0.9gm(0.006mol)の1−ピロリジン−1−イルプロパン−1,2−ジオン−2−オキシムの撹拌溶液に0〜5℃で加え、次に30℃で30分間撹拌した。反応混合物を0〜5℃まで冷却し、1.5gm(0.004mol)のN−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸を反応混合物に0〜5℃で加え、次に30℃で2時間撹拌した。脱塩水(30ml)を反応混合物に加え、有機層を分離し、水層を2N塩酸溶液により酸性化した(pH〜4)。水層を酢酸エチル(3×30ml)により抽出した。合わせた有機層を脱塩水(1×30ml)、続いてブライン溶液(1×30ml)により洗浄し、真空下で蒸留し、粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、酢酸エチル:メタノール、90:10)によって精製して、N−[(オキシイミノプロピオン酸ピロリジンアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸を得た。
【0125】
実施例12および13の化合物は、化合物14に類似した様式で調製された。
実施例15
N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸
【0126】
【化38】

【0127】
工程−I:3−(4−クロロフェニル)−4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}ブタン酸の調製
【0128】
【化39】

【0129】
312.0ml(2.458mol)のトリメチルクロロシランを、387.0ml(2.78mol)のトリエチルアミンの存在下で、THF(1400ml)中の350.0gm(1.638mol)のバクロフェンの懸濁液に0〜5℃で1.5時間にわたってゆっくりと加え、0〜5℃で30分間維持した。THF(1050ml)中の347.0gm(1.721mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートの溶液を、上記の反応混合物に0〜5℃の間で1.5時間にわたって加え、25〜30℃で2.5時間維持した。反応混合物を10℃未満まで冷却し、脱塩水(1750ml)、続いて1N塩酸(1750ml)を加え、有機層を室温で分離した。水層を塩化ナトリウム(600gm)により飽和させ、THF(2×875ml)により抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を真空下で蒸留した。結果として生じた固体をIPA(1900ml)に75〜80℃で溶解し、0〜5℃まで冷却し、生成物を濾過し、冷却したIPA(400ml)により洗浄し、吸引乾燥し、最終的に真空下で50〜55℃で乾燥して、3−(4−クロロフェニル)−4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}ブタン酸を得た。
工程II:N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸の調製
142.3gm(1.268mol)のカリウムtert−ブトキシドを、無水アルコール中の166.3gm(1.268mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの溶液に0〜5℃で25〜30分にわたって加え、25〜30℃で30分間撹拌した。上記の溶液に、300.0gm(0.792mol)の3−(4−クロロフェニル)−4−{[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]アミノ}ブタン酸を0〜5℃の間で25〜30分にわたって加え、1.0時間撹拌した。エタノールを真空下で蒸留および脱気し、脱塩水(3000ml)および2N塩酸(550ml)を加えた。水層をMDC(3×1500ml)により抽出し、合わせた有機層を脱塩水(1×1500ml)、続いて飽和ブライン溶液(1×1500ml)により洗浄した。MDCを真空下で蒸留および脱気した。結果として生じた脱気した塊をジイソプロピルエーテル(1500ml)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(3×600ml)により抽出した。合わせた水層のpHを〜3.0に調整し、MDC(3×1500ml)により抽出した。合わせたMDC層を脱塩水(1×1500ml)、続いて飽和ブライン溶液(1×1500ml)により洗浄し、MDCを蒸留した。結果として生じた高粘度の塊にヘキサン(930ml)を加え、65〜70℃で加熱し、酢酸エチル(620ml)を加え、徐々に20〜25℃まで冷却した。結果として生じた固体を濾過し、酢酸エチルおよびn−ヘキサンの混合物、続いて脱塩水(3×350ml)により洗浄し、真空下で50〜55℃で乾燥して、N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸を得て、これをメタノールおよび水の混合水によりさらに精製して純粋な生成物を得た。
【0130】
実施例16〜21の化合物は実施例15の化合物と同じ手順に従って調製された。
実施例23
(±)−トレオ−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステル
【0131】
【化40】

【0132】
工程−I:(±)−トレオ−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステルの調製
【0133】
【化41】

【0134】
3.84ml(0.022mol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを、THF(40ml)中の4.0gm(0.017mol)の(±)−トレオ1−フェニル−1−(2−ピペリジル)酢酸メチルエステルの撹拌溶液に25〜30℃で加えた。4.14gm(0.02mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートを回分的に反応混合物に10分間にわたって加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。脱塩水(40ml)を残渣に加え、MDC(3×40ml)により抽出した。合わせたMDC層を脱塩水(1×40ml)、続いてブライン溶液(1×40ml)により洗浄した。最終的にMDC層を真空下で蒸留して、黄色の固体が与えられ、これをn−ヘキサン酢酸エチル(2:1)混合物(120ml)から結晶化させて、(±)−トレオ−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステルを得た。
工程II:(±)−トレオ−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステルの調製
0.47gm(0.01mol)の水素化ナトリウム(油中で〜50%懸濁液)を、THF(20ml)中の1.28gm(0.01mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの撹拌溶液に回分的に0〜5℃で加え、室温で30分間撹拌した。THF(10ml)中の3.0gm(0.007mol)の(±)−トレオ−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステルの溶液を反応混合物に0〜5℃で加え、25〜30℃で5時間撹拌した。テトラヒドロフランを真空下で蒸留および脱気した。脱塩水(30ml)を残渣に加え、MDC(3×30ml)により抽出した。合わせたMDC層を、脱塩水(1×30ml)、続いてブライン溶液(1×30ml)により洗浄した。最終的にMDC層を真空下で蒸留し、粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、n−ヘキサン:酢酸エチル、60:40)によって精製して、(±)−トレオ−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステルを得た。
【0135】
実施例22の化合物は、実施例23の化合物と同じ手順に従って調製された。
実施例24
N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミン
【0136】
【化42】

【0137】
工程−I:N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンの調製
【0138】
【化43】

【0139】
13.0ml(0.081mol)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを、THF(110ml)中の11.0gm(0.073mol)の1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンの撹拌溶液に25〜30℃で加えた。13.5gm(0.02mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートを回分的に反応混合物に20分間にわたって加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮した。脱塩水(100ml)を残渣に加え、MDC(3×100ml)により抽出した。合わせたMDC層を脱塩水(4×100ml)、続いてブライン溶液(4×100ml)により洗浄し、真空下で蒸留して粘性液体が与えられた。これにn−ヘキサン(100ml)を加え、10分間撹拌した。このように得られた黄色の固体を濾過し、n−ヘキサン(2×100ml)、続いて脱塩水(3×100ml)により洗浄して、N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンを得た。
工程II:N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンの調製
0.62gm(0.013mol)の水素化ナトリウム(油中で〜50%懸濁液)を、THF(10ml)中の1.7gm(0.013mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの撹拌溶液に回分的に0〜5℃で加え、室温で30分間撹拌した。THF(20ml)中の3.0gm(0.01mol)のN−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンの溶液を反応混合物に0〜5℃で加え、25〜30℃で2時間撹拌した。テトラヒドロフランを真空下で蒸留および脱気した。脱塩水(45ml)を残渣に加え、MDC(3×30ml)により抽出した。合わせたMDC層を脱塩水(1×30ml)、続いてブライン溶液(1×30ml)により洗浄し、真空下で蒸留して粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、n−ヘキサン:酢酸エチル、85:15)によって精製して、N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミンを得た。
実施例25
(S)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸
【0140】
【化44】

【0141】
工程−I:(S)−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸の調製
【0142】
【化45】

【0143】
38.5ml(0.276mol)のトリエチルアミンを、MDC(100ml)中の20.0gm(0.125mol)の(S)−(+)−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸の撹拌溶液に加え、5〜10℃まで冷却した。23.9ml(0.188mol)のトリメチルクロロシランを、反応混合物に5〜10℃でゆっくりと加え、30分間撹拌した。MDC(100ml)中の25.3gm(0.125mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートの溶液を反応混合物に5〜10℃でゆっくりと加え、室温で4時間撹拌した。脱塩水(200ml)を反応混合物に5〜10℃で加え、有機層を分離し、水層をMDC(2×100ml)により抽出した。合わせたMDC層を2N塩酸溶液(1×200ml)、続いて脱塩水(1×200ml)およびブライン溶液(1×200ml)により洗浄した。MDC層を真空下で蒸留および脱気し、粘性液体を得た。n−ヘキサン−トルエン(80:20)混合物(420ml)を粘性液体に加え、3時間撹拌した。このように得られた淡黄色の固体を濾過し、n−ヘキサン−トルエン(80:20)混合物(2×210ml)、続いてn−ヘキサン(2×210ml)により洗浄して、(S)−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸を得た。
工程II:(S)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸の調製
8.65gm(0.077mol)のカリウムtert−ブトキシドを、メチルイソブチルケトン(200ml)中の10.5gm(0.08mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの撹拌溶液に0〜5℃で加え、次に25〜30℃で30分間撹拌した。反応混合物を0〜5℃まで冷却した。20.0gm(0.061mol)の(S)−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸を反応混合物に0〜5℃で加え、次に25〜30℃で1時間撹拌した。脱塩水(200ml)を反応混合物に加え、有機層を分離した。水層を2N塩酸溶液により酸性化し(pH〜4)、酢酸エチル(2×200ml)により抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(1×200ml)により洗浄し、真空下で濃縮し、粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、n−ヘキサン:酢酸エチル、40:60)によって精製して、(S)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸を得た。
実施例26
トランス−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸
【0144】
【化46】

【0145】
工程−I:トランス−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸の調製
【0146】
【化47】

【0147】
22.6ml(0.162mol)のトリエチルアミンを、MDC(75ml)中の15.0gm(0.095mol)のトランス−(4−アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸の撹拌溶液に加え、5〜10℃まで冷却した。17.3ml(0.143mol)のトリメチルクロロシランを反応混合物に5〜10℃でゆっくりと加え、30分間撹拌した。MDC(45ml)中の20.2gm(0.1mol)の4−ニトロフェニルクロロホルマートの溶液を反応混合物に5〜10℃でゆっくりと加え、室温で4時間撹拌した。脱塩水(75ml)、続いて2N塩酸溶液を反応混合物に5〜10℃でゆっくりと加えた。このように得た白色固体を濾過し、脱塩水(3×50ml)、続いてMDC(2×50ml)により洗浄して、トランス−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸を得た。
工程II:トランス−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸の調製
6.68gm(0.059mol)のカリウムtert−ブトキシドを、THF(190ml)中の7.73gm(0.059mol)のエチル−2−ヒドロキシイミノプロピオネートの撹拌溶液に0〜5℃で加え、次に25〜30℃で30分間撹拌した。反応混合物を0〜5℃まで冷却した。19.0gm(0.059mol)のトランス−N−[(4−ニトロフェノキシ)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸を反応混合物に0〜5℃で加え、次に25〜30℃で4時間撹拌した。テトラヒドロフランを真空下で35℃で蒸留および脱気した。脱塩水(100ml)を残渣に加え、水層を2N塩酸溶液により酸性化し(pH〜4)、MDC(3×100ml)により抽出した。合わせたMDC層を、脱塩水(1×100ml)、続いてブライン溶液(1×100ml)により洗浄し、真空下で濃縮し、粘性液体を得て、これをカラムクロマトグラフイー(シリカゲル230〜400メッシュ、トルエン:酢酸エチル、50:50)によって精製して、トランス−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸を得た。
【0148】
実施例27〜29の化合物は,実施例26の化合物と類似した手順に従って調製された。
【0149】
以下の化合物は、上記に開示の実施例1〜29の化合物に類似する様式で調製できる。
【0150】
【化48】

【0151】
【化49】

【0152】
【化50】

【0153】
【化51】

【0154】
【化52】

【0155】
【化53】

【0156】
【化54】

【0157】
【化55】

【0158】
【化56】

【0159】
【化57】

【0160】
【化58】

【0161】
【化59】

【0162】
表1は、代表的な例示物の化学構造および質量分析データを示す。
【0163】
【化60】

【0164】
【化61】

【0165】
【化62】

【0166】
【化63】

【0167】
【化64】

【0168】
【化65】

【0169】
【化66】

【0170】
【化67】

【0171】
【化68】

【0172】
【化69】

【0173】
【化70】

【0174】
【化70】

【0175】
【化71】

【0176】
【化72】

【0177】
【化73】

【0178】
【化74】

【0179】
【化75】

【0180】
【化76】

【0181】
【化77】

【0182】
【化78】

【0183】
【化79】

【0184】
【化80】

【0185】
【化81】

【0186】
【化82】

【0187】
【化83】

【0188】
【化84】

【0189】
【化85】

【0190】
【化86】

【0191】
【化87】

【0192】
【化88】

【0193】
本発明の化合物の活性化合物への転換
本発明のプロドラッグ化合物、すなわち、式−Iの化合物は、インビボで式−IIIの化合物を放出する。本発明の代表的な2種の化合物(すなわち実施例5の化合物および化合物15)は、薬物およびプロドラッグの相対的な生体利用率を測定するために試験を行った。以下の方法を、実施例5の試験化合物の生体利用率の測定のために用いた。
血漿中における実施例5からのガバペンチンを測定するための液体クロマトグラフィーの質量分析法
移動相:ミリQ(milliQ)水中の2mM酢酸アンモニウム溶液を調製し、ギ酸によりpHを3.0に調節する。上記のバッファー溶液およびアセトニトリルを30:70v/vの比率で混合し、濾過する。
クロマトグラフィー条件:
カラム:ハイピュリティ(Hypurity)C18、50×2.1mm、5μ;カラムオーブン温度:40℃;流速:0.25ml/分;注入量:10μl;実行時間:2.0分;保持時間:実施例5:1.0分;ガバペンチン:1.0分;カルバマゼピン:1.0分;
質量パラメーター:スプレー電圧:3500V;シースガス圧:35ml/分;キャピラリー温度:380℃;モード:ポジティブ;補助ガス圧:10ml/分
実施例5:ペアレント質量−329.120プロダクト質量−85.972、154.044
ガバペンチン:ペアレント質量−172.100プロダクト質量−137.034、154.054
カルバマゼピン(IS):ペアレント質量−237.058プロダクト質量−194.003
標準溶液の調製:
ガバペンチンについて:直線性の範囲:移動相において200ng〜19600ng/ml。
実施例5について:直線性の範囲:移動相において50ng〜5000ng/ml。
サンプル調製:
100μlの血漿サンプルおよび5μlの内部標準を、ミクロ遠心分離チューブ中に取った。ボルテックスにより20〜30秒間撹拌する。試験サンプルを、あらかじめ条件を整えたHLBカートリッジ中にロードした。カートリッジを1mlのMilli−Q水により洗浄し、サンプルを500μlの移動相により溶出した。サンプルを15000rpmで5分間遠心分離し、上清を分析のために回収した。
【0194】
以下の表1および表2は、それぞれガバペンチンおよびバクロフェンのプロドラッグである、本発明の代表的な化合物5および化合物15についての用量−濃度データを示す。
【0195】
【表1】

【0196】
【表2】

【0197】
表1中のデータから観察することができるように、本発明のガバペンチンプロドラッグは、高用量でガバペンチンの比較的高い生体利用率を提供する。本発明のガバペンチンプロドラッグはまた用量に比例する生体利用率ももたらすが、ガバペンチンは高用量で比較的低い生体利用率という非直線的可飽和吸収を示す。同様に、本発明のバクロフェンプロドラッグは、表2中のデータから証明されるように、バクロフェンのより高い生体利用率を提供することが見出された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式−Iの化合物またはその塩
【化89】

{式中、基R、R’、R’’およびR’’’は独立して、水素、直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アルキルアリール、アラルキル、アリール、複素環から選択され;ここでアルキル基は、飽和または不飽和であり、無置換であるか、またはヒドロキシ、シアノ、オキソ、カルボン酸およびこれらの誘導体から選択される1〜5個の基で置換され;ここでアリールおよび複素環は、無置換であるか、またはアルキル、アルコキシ、ハロ、ペルハロアルキル、ペルハロアルコキシ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、オキソ、シアノ、カルボキシ、アシル、−NRP RQ から選択される1〜5個の基で置換され、ここでRPおよび RQ は独立して、水素、アルキル、アリールアルキル、アルキルアリール、環式環、複素環、−CONRM N から選択され、ここでRM および RN は独立して、水素、アルキル、アリールから選択され、ここでアリール基は無置換であるかまたはアルキル基で置換され;または
R、R’、R’’もしくはR’’’のうちの任意の2つは、互いに結合され環状部分を形成し、この環状部分は無置換であるか、またはアルキル、ペルハロアルキル、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルカノイルもしくは基Lで置換され、ここでLは、式−Pの化合物であり、
【化90】

(式中、mは0または1であり;RE 、Rp およびRG は、以下の群のうちの1つから選択される、
i)Rp はC1-3 アルコキシ基を表し、基RE およびRG のうちの一方はC1-3 アルコキシ基を表し、他方は水素原子およびC1-3 アルキルラジカルを表す、または
ii)RE およびRG は水素またはメチルを表し;Rp は、式−OCH2 I の基を表し、ここでRI はフッ素化アルキルラジカルを表す、または
iii)RE およびRG は独立して、水素、メチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシを表し;Rp は、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシから選択される、または
iv)RG は水素であり、RE はメチルを表し、Rp は、−O−n−プロピルによって置換されたメトキシを表す);
Zは、N、OまたはSから選択される原子であり;
Xは、OまたはSから選択される原子であり;
Aは、水素、C1-10直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アリールまたは複素環から選択され、ここでアルキル基は、完全に飽和されているかまたは不飽和を含み、無置換であるかまたは置換されているかのどちらかであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アシルおよびこれら誘導体から選択され、ここでアリールおよび複素環は、無置換であるか、またはアルキル基、アルコキシ基、ハロ基、ペルハロアルキル基、ペルハロアルコキシ基、ハロアルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基から選択される1〜5個の基で置換され;
Bは、水素、シアノ、C1-10アルキル、式−COORaの基(Raは、水素、C1-10アル キル、アリールまたはヘテロアリール部分から選択される)または式−CONRX y の基(RX およびRy は独立して、水素、C1-7 直鎖、分岐鎖または環状のアルキル、アリールまたは複素環から選択され、ここでアルキル基は、完全に飽和されているかまたは不飽和を含み、無置換であるかまたは置換されているかのどちらかであり、ここで置換基は、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、カルボキシ、アシルから選択される)から選択され; または
Bは、式−IIの基である。
【化91】

[式中、R、R’、R’’、R’’’、Zは、上記に定義の意味を有しており;
aは0または1から選択される整数であり、
bは0または1から選択される整数であるが、但し、
i)aが0であり、bが0である場合;R’とR’’は存在せず、RはZに直接結合されている;
ii)ZがOまたはSから選択される原子である場合;R’’’は存在しない;
iii)式−Iの化合物は、式−IIIの化合物に変換される
【化92】

(式中R、R’、R’’、R’’’、a、bおよびZは、上記に定義の通りである);
iv)式−IIIの化合物は、生物学的に活性のある分子または診断用薬剤である]}。
【請求項2】
前記式−Iの化合物が、式−IVの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化93】

(式中、基R、R’またはR’’の少なくとも1つはカルボン酸部分を含んでおり、残るR、R’またはR’’基は請求項1において定義の意味を有しており;a、b、X、AおよびBは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項3】
前記式−IVの化合物が、式−Vの化合物によって表される、請求項2に記載の化合物
【化94】

(式中、基R、R’またはR’’の少なくとも1つはカルボン酸部分を含んでおり、残るR、R’またはR’’基は請求項1において定義の意味を有しており;a、b、AおよびBは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項4】
前記式−Iの化合物が、式−Iaの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化95】

(式中、R’およびR’’は、これらが結合されている炭素原子と共に結合されて4員環、5員環または6員環を形成し、R1 は水素原子またはC1-8 アルキルラジカルから選択され;X、AおよびBは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項5】
前記式−Iの化合物が、式−Ibの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化96】

(式中、R’は水素であり、R2 は、1〜6個の炭素を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、フェニルまたは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルであり;R’’およびR3 は独立して、水素またはメチルから選択され;X、AおよびBは、請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項6】
前記式−Iの化合物が、式−Icの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化97】

(式中、R’およびR’’’は水素であり;R5 は、水素原子または塩素原子から選択され;Rは式−CH=CH−COR6 または−[CH(R7 )]n−COR6 の基であり、ここでR6 は、ヒドロキシ、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルコキシ基、低級アルキルアミノ基から選択され;R7 は、水素、C1-4 アルキル、フェニル、ならびにフェニル上の置換基がハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するC1-4 アルコキシ、およびC1-4 アルキルから選択される置換されたフェニルから選択され;nは1〜5の整数であり;X、AおよびBは、請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項7】
前記式−Iの化合物が、式−Idの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化98】

(式中、R9 は塩素、臭素、ヨウ素、−CF3 から選択され;X、AおよびBは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項8】
前記式−Iの化合物が、式−Ieの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化99】

(式中、R’およびR’’’は、これらが結合されているN原子と共に結合されてピペリジル環を形成し、R’’はHであり、R10は、C1-4 アルキルで場合によって置換されたフェニルであり;R1 1はC1-4 アルキルであり;X、AおよびBは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項9】
前記式−Iの化合物が、式−Ifの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化100】

(式中、RおよびR’は、互いに結合されて、−COOHによって置換される飽和6員環を形成し;X、AおよびBは請求項1において上記に定義の意味を有する)。
【請求項10】
前記式−Iの化合物が、式−Igの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化101】

(式中、置換基X、BおよびAは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項11】
前記式−Iの化合物が、式−Ihの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化102】

(式中、mは0または1であり;基RJ 、RH 、RE 、Rp およびRG は、下記群の1つ から選択される、
i)Rp はC1-3 アルコキシ基を表し、基RE およびRG の一方はC1-3 アルコキシ基を 表し、他方は水素原子およびC1-3 アルキルラジカルを表し、RJ は6位にあり、水素、ハロ、トリフルオロメチル、場合によってフッ素原子により大部分もしくは完全に置換されたC1-3 アルキルラジカルまたはC1-3 アルコキシラジカルを表し、RH は5位にあり、場合によってフッ素原子により大部分もしくは完全に置換されたC1-3 アルコキシラジ カルまたはクロロジフルオロメチルラジカルを表す;
ii)RE およびRG は水素またはメチルを表し;Rp は、式−OCH2 I の基を表し、ここでRI はフッ素化アルキルラジカルを表し、RJ は水素であり、RH は水素、メトキシまたはトリフルオロメチルから選択される;
iii)RE およびRG は独立して、水素、メチル、メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシを表し;Rp はメトキシ、エトキシ、メトキシエトキシまたはエトキシエトキシから選択され、RJ およびRH は独立して、水素、アルキル、ハロゲン、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アルコキシおよびアルカノイルからなる群から選択される;
iv)RG は水素であり、RE はメチルを表し、Rp は−O−n−プロピルにより置換されたメトキシを表し、RJ およびRH は独立して、水素、ハロゲン、C1-6 アルキル、ハ ロゲン化C1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルコキシカルボニルまたはカルボキシル基からなる群から選択され、X、AおよびBは請求項1において定義の意味を有す る)。
【請求項12】
前記式−Iの化合物が、式−Iiの化合物によって表される、請求項1に記載の化合物
【化103】

[式中、R’およびR’’は、これらが結合されている炭素原子と共に結合されて飽和4員環、飽和5員環または飽和6員環を形成し、R1 は、水素原子またはC1-8 アルキルラジカルから選択され;
Bは式−VIIIの基であり
【化104】

(式中、R12は水素であり、R13およびR15は独立して、水素またはメチルから選択され、R14は、1〜6個の炭素を有する直鎖または分岐鎖のアルキル、フェニルまたは3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキルである);XおよびAは請求項1において定義の意味を有する]。
【請求項13】
前記式−Iaの化合物が、式−Ijの化合物によって表される、請求項4に記載の化合物
【化105】

【請求項14】
前記式−Idの化合物が、式−Ikの化合物によって表される、請求項7に記載の化合物
【化106】

(式中、Raは請求項1において定義の意味を有する)。
【請求項15】
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノシクロヘキサン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノシクロペンタン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノ−1,1−ジシクロプロピルメタン)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(シクロプロピルメチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(n−ブチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(イソブチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(エチル−2−{2−アミノチアゾール}オキシイミノエタノエート2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸−{4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン}アミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ピロリジンアミド−2−イル)カルボニル]−1−アミノメチルシクロヘキサン酢酸、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・(R)−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・(R)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・(R)−N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(4−クロロフェニル)ブタン酸、
・(±)−トレオ−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステル、
・(±)−トレオ−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1−フェニル−1−(2−ピペリジン)酢酸メチルエステル、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアミン、
・(S)−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸、
・トランス−N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、
・トランス−N−[(メチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、
・トランス−N−[(イソプロピルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、
・トランス−N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸、
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−5−(ジフルオロメトキシ)−2−[[(3,4−ジメトキシ−2−ピリジニル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−2−[[[3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロパン−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(エチルオキシイミノプロピオネート−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、
・N−[(オキシイミノプロピオン酸ジメチルアミド−2−イル)カルボニル]−2−[[[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチル−2−ピリジニル]メチル]スルフィニル]−1H−ベンゾイミダゾール、からなる群から選択される請求項1に記載の化合物。

【公表番号】特表2010−521453(P2010−521453A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553285(P2009−553285)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【国際出願番号】PCT/IN2008/000147
【国際公開番号】WO2008/111096
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(507310592)サン・ファーマ・アドバンスド・リサーチ・カンパニー・リミテッド (10)
【Fターム(参考)】