説明

新規化合物

本発明は、式(I)の化合物:


(式中、R1 は、場合により C1-C4 アルキル基で置換されていてもよい、C4-C7 分枝状アルキル基、ビシクロアルキル基、又はC5-C6 シクロアルキル基を示しを示し;R2 は水素、α若しくはβ配置の何れであってもよいメチル基、又はメチレン基を示し;R3 及び R4 は同一若しくは異なる基であり、そしてそれぞれ独立して水素、ハロゲン又はメチル基を示し;は単結合又は二重結合を示す);並びにその生理的に許容される溶媒和物、その生理的に許容される機能性誘導体、該化合物を含む医薬組成物、特に炎症性及び/又はアレルギー性症状の治療用の医薬を製造するための該化合物の使用、該化合物の製造方法、及び該化合物の製造方法における化学的中間体に向けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンドロスタン系列のグルココルチコイド受容体作動剤である化合物、及びそれらの製造方法に関する。本発明はまた、該化合物を含有する医薬製剤、並びにその治療的使用、特に炎症性及びアレルギー性症状を治療するための使用に関する。
【背景技術】
【0002】
抗炎症特性を有するグルココルチコステロイドは公知であり、炎症性障害又は疾患、例えば喘息又は鼻炎の治療のために広く使用されている。抗炎症活性を有すると言われるアンドロスタン17α-カルボネート化合物は米国特許 4,996,335 に開示されている。Drugs of Today 2000, 36(5), 313-320 は、アレルギー性気道疾患を治療するためのロテプレドノールエタボネートを開示している。本発明者らは、新規系列のアンドロスタン17α-カルボネート誘導体を同定した。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
従って、本発明の一つの態様によれば、式(I)の化合物:
【化1】

【0004】
(式中、
R1 は、場合により C1-C4 アルキル基で置換されていてもよい、C4-C7 分枝状アルキル基、ビシクロアルキル基、又はC5-C6 シクロアルキル基を示し;
R2 は水素、α若しくはβ配置の何れであってもよいメチル基、又はメチレン基を示し;
R3 及び R4 は同一若しくは異なる基であり、そしてそれぞれ独立して水素、ハロゲン又はメチル基を示し;
そして、

は単結合又は二重結合を示す);
又はその生理的に許容される溶媒和物が提供される。
【0005】
溶媒和物の例は、水和物を包含する。
【0006】
以下で、本発明に係る化合物への言及は、式(I)の化合物及びその溶媒和物の両者を包含する。
【0007】
本発明の幾つかの実施形態において、R1 が示し得る C4-C7 分枝状アルキル基の好ましい例は、1,1-ジメチルエチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル、2-エチルブチル、1-プロピルブチル又は 1-(1-メチルエチル)ブチル基を包含する。
【0008】
本発明の別の実施形態において、R1 が示し得る C4-C7 分枝状アルキル基の好ましい例は、1,1-ジメチルエチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル又は 2-エチルブチルを包含する。
【0009】
R1 が示し得るビシクロアルキル基の好ましい例は、(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を包含する。
【0010】
R1 が示し得るビシクロアルキル基の好ましい例は、(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル、(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプ-2-イル、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル又は (1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を包含する。
【0011】
一つの実施形態において、R1 は場合により C1-C3 アルキル基で置換されていてもよいC5-C6 シクロアルキル基を示す。
【0012】
R1 が示し得る場合により置換された C5-C6 シクロアルキル基の好ましい例は、シクロペンチル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル又は 4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル基を包含する。
【0013】
R1 が示し得る場合により置換された C5-C6 シクロアルキル基の好ましい例は、シクロペンチル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル、4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル、トランス-4-エチルシクロヘキシル又はシス-4-エチルシクロヘキシル基を包含する。
【0014】
本発明の幾つかの実施形態において、R1 が示し得るより好ましい基は、1,1-ジメチルエチル、1,1-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル、2,2-ジメチルプロピル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル、4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル異性体 B、(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル又は (1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を包含する。
【0015】
本発明の別の実施形態において、R1 が示し得るより好ましい基は、1,1-ジメチルエチル、1,1-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル、2,2-ジメチルプロピル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル、4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル又は (1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を包含する。
【0016】
R1 が示し得る最も好ましい基は、1,1-ジメチルプロピル、1,1-ジメチルエチル又は (1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を包含する。
【0017】
R1 が示し得る最も好ましい基の例は、1,1-ジメチルプロピル基又は 1,1-ジメチルエチルキを包含する。
【0018】
R2 はメチル基、特にα配置のメチルを示すことが好ましい。
【0019】
同一でも異なってもよい R3 及び R4 がそれぞれ水素、メチル、フッ素又は塩素、特に水素又はフッ素を示す式(I)の化合物が好ましい。特に好ましいものは、R3 及び R4 が両方ともフッ素である化合物である。
【0020】
好ましくは、

は二重結合を示す。
【0021】
本発明は上記で言及した好ましい基の全ての組み合わせに及ぶと理解すべきである。
【0022】
式(I)の化合物は、下記のものを包含する:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0023】
本発明の幾つかの実施形態において、好ましい式(I)の化合物は下記のものを包含する:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0024】
本発明の別の実施形態において、好ましい式(I)の化合物は下記のものを包含する:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0025】
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル}オキシ)-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1SR,2RS)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0026】
より好ましい式(I)の化合物は下記のものである:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル異性体 B;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0027】
本発明の幾つかの実施形態において、最も好ましい化合物は下記のものを包含する:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0028】
本発明の別の実施形態において、最も好ましい化合物は下記のものである:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル。
【0029】
本発明の式(I)の化合物は、特に局所投与において、例えばそれらがグルココルチコイド受容体に結合し、かつその受容体を介した反応を許さないそれらの能力により示される、潜在的に有益な抗炎症性又は抗アレルギー性効果を有する。従って、式(I)の化合物は、炎症性及び/又はアレルギー性障害の治療において潜在的に有用である。
【0030】
本発明の化合物が実用性を有し得る疾患状態の例は、皮膚疾患、例えば湿疹、乾癬、アレルギー性皮膚炎、神経皮膚炎、掻痒及び過敏反応;鼻、喉又は肺の炎症性症状、例えば喘息(アレルゲン誘導性喘息反応を包含する)、鼻炎(花粉症を包含する)、鼻ポリープ、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎及び線維症;炎症性腸症状、例えば潰瘍性大腸炎及びクローン病;並びに自己免疫疾患、例えば関節リウマチを包含する。
【0031】
本発明の化合物はまた、結膜及び結膜炎の治療に使用することができる。
【0032】
本明細書において治療への言及は、予防並びに確立した症状の治療にまで拡張することが当業者には分かるだろう。
【0033】
上記のように、式(I)の化合物は、ヒト又は獣医の医療において、特に抗炎症剤及び抗アレルギー剤として有用であり得る。
【0034】
従って、本発明のもう一つの態様として、ヒト又は獣医の医療において、特に炎症性及び/又はアレルギー性症状の患者の治療に使用するための式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物が提供される。
【0035】
本発明の別の態様によれば、炎症性及び/又はアレルギー性症状の患者の治療用医薬を製造するための式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物の使用が提供される。
【0036】
もう一つの又は代わりの態様において、炎症性及び/又はアレルギー性症状のヒト又は動物被験者の治療方法であって、該ヒト又は動物被験者に有効量の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物を投与することを含む、上記治療方法が提供される。
【0037】
本発明に係る化合物は任意の便利な方法で投与するために製剤することができ、従って本発明はまたその範囲内に、式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物を、所望により1種又はそれ以上の生理的に許容される希釈剤又は担体と混合して含む医薬組成物を包含する。
【0038】
更に、成分を混合することを含むこのような医薬組成物の製造方法が提供される。
【0039】
本発明の化合物は、例えば経口、鼻内、口腔、舌下、非経口、局所又は直腸投与、特に局所投与のために製剤することができる。
【0040】
本明細書で用いられる局所投与は、吹送及び吸入による投与を包含する。局所投与のための種々のタイプの調製物の例は、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、フォーム、経皮パッチにより送出するための調製物、粉末、スプレー、エアゾール、吸入器若しくは吹送器で使用するためのカプセル又はカートリッジ又は滴剤(例えば点眼剤又は点鼻剤)、噴霧のための溶液/懸濁液、坐剤、ペッサリー、停留浣腸、及び噛むか若しくは舐める錠剤又はペレット(例えばアフター性潰瘍の治療のため)又はリポソーム若しくはマイクロカプセル化調製物を包含する。
【0041】
軟膏、クリーム及びゲルは、例えば、水性又は油性基剤を用い、好適な増粘剤及び/又はゲル化剤及び/又は溶剤を加えて製剤することができる。従ってこのような基剤は、例えば、水及び/又は油、例えば流動バラフィン又は植物油、例えばラッカセイ油若しくはナタネ油、又は溶剤、例えばポリエチレングリコールを包含し得る。基剤の性質により使用し得る増粘剤及びゲル化剤は、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜蝋、カルボキシポリメチレン及びセルロース誘導体、及び/又はグリセリルモノステアレート及び/又は非イオン乳化剤を包含する。
【0042】
ローションは水性又は油性基剤を用いて形成することができ、また一般的に1種又はそれ以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤及び/又は増粘剤を含むだろう。
【0043】
外部適用のための粉末は、任意の好適な粉末基剤、例えばタルク、乳糖又は澱粉を用いて形成することができる。滴剤は、1種又はそれ以上の分散剤、可溶化剤、懸濁剤又は保存剤をも含む水性又は非水性基剤を用いて製剤することができる。
【0044】
スプレー組成物は、例えば水性溶液若しくは懸濁液として又は加圧パック、例えば計測用量吸入器から送出されるエアゾールとして、液化噴射剤を用いて製剤することができる。吸入に適するエアゾール組成物は懸濁液又は溶液の何れであってもよく、式(I)の化合物及び好適な噴射剤、例えばフッ化炭素又は水素含有クロロフッ化炭素又はその混合物、特にヒドロフルオロアルカン、とりわけ 1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロ-n-プロパン又はその混合物を一般的に含有する。エアゾール組成物は、当技術分野で周知の追加の製剤用助剤、例えば界面活性剤、例えばオレイン酸又はレシチン及び共溶媒、例えばエタノールを場合により含有することができる。
【0045】
有利には、本発明の製剤は好適な緩衝剤を加えて緩衝することができる。
【0046】
吸入器又は吹送器で使用するための、本発明の化合物及び好適な粉末基剤、例えば乳糖又は澱粉を含有する、例えばゼラチンのカプセル及びカートリッジを製剤することができる。各カプセル又はカートリッジは一般的に 20μg〜10 mgの式(I)の化合物を含有することができる。別法として、本発明の化合物は乳糖のような賦形剤なしで存在することができる。
【0047】
本発明に係る局所用組成物中の式(I)の活性化合物の比率は、製造すべき製剤の正確なタイプに依存するが、一般的に 0.001〜10重量%の範囲内にあるだろう。しかしながら一般的に、大部分のタイプの調製物に有利に用いられる比率は、0.005〜1%、好ましくは 0.01〜0.5%の範囲内であろう。しかしながら、吸入又は吹送のための粉末に用いられる比率は、0.1〜5%の範囲内であろう。
【0048】
エアゾール製剤は、エアゾールの計測用量又は「一吹き(パフ)」が式(I)の化合物 20μg〜2000μg、好ましくは約 20μg〜500μgを含有するように調整することが好ましい。投与は1日1回又は1日数回、例えば2、3、4又は8回であってよく、毎回1、2又は3用量を与える。エアゾールによる全体的な1日量は 100μg〜10mg、好ましくは 200μg〜2000μgの範囲内であろう。吸入器若しくは吹送器においてカプセル及びカートリッジにより送出される全体的な1日量又は計測用量は、エアゾール製剤によるものの一般的に2倍であろう。
【0049】
局所用調製物は1日当たり1回又はそれ以上の患部への塗布により投与することができ;皮膚部分の上には閉鎖包帯を有利に使用することができる。
【0050】
内部投与のために、本発明に係る化合物は、例えば経口、非経口又は直腸投与のための普通の方法で製剤することができる。経口投与のための製剤は、シロップ、エリキシル、粉末、顆粒、錠剤及びカプセルを包含し、これらは典型的に普通の助剤、例えば結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤、湿潤剤、懸濁剤、乳化剤、保存剤、緩衝塩、矯味矯臭剤、着色剤及び/又は甘味料を必要に応じて含有する。しかしながら、以下に記載するような投与量単位形態が好ましい。
【0051】
内部投与のための調製物の好ましい形態は投与量単位形態、すなわち錠剤及びカプセルである。このような投与量単位形態は本発明の化合物を 0.1mg〜20mg、好ましくは 2.5〜10mg 含有する。
【0052】
本発明に係る化合物は、全身的副腎皮質療法が適応される場合に内部投与によって一般的に与えることができる。
【0053】
一般論として、内部投与のための調製物は、関係する調製物のタイプに応じて 0.05〜10%の活性成分を含有し得る。1日量は、治療される症状及び所望の治療期間に応じて 0.1mg〜60mg、例えば5〜30mgで変動してよい。
【0054】
徐放性又は腸溶コート製剤は、特に炎症性腸障害の治療のために有利であり得る。
【0055】
本発明に係る化合物及び医薬製剤は、1種又はそれ以上の他の治療剤、例えば抗炎症剤、抗コリン剤(特に M1/M2/M3 受容体拮抗剤)、β2-アドレナリン受容体作動剤、抗感染剤(例えば抗生物質、抗ウイルス剤)又は抗ヒスタミン剤から選択されるものと組み合わせて使用するか又はそれらを含むことができる。従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物又はその医薬上許容される塩、溶媒和物若しくは生理的機能性誘導体を、1種又はそれ以上の他の治療活性剤、例えば抗炎症剤(例えば別のコルチコステロイド又は NSAID)、抗コリン剤、β2-アドレナリン受容体作動剤、抗感染剤(例えば抗生物質、抗ウイルス剤)又は抗ヒスタミン剤から選択されるものと一緒に含む組み合わせが提供される。式(I)の化合物又はその医薬上許容される塩、溶媒和物若しくは生理的機能性誘導体を、β2-アドレナリン受容体作動剤、及び又は抗感染剤、及び/又はPDE-4 阻害剤と一緒に含む組み合わせが好ましい。
【0056】
必要に応じて、他の治療成分を塩の形態で(例えばアルカリ金属若しくはアミン塩又は酸付加塩として)、又はプロドラッグの形態で、又はエステル(例えば低級アルキルエステル)として、又は溶媒和物(例えば水和物)として使用して、治療成分の活性及び/又は安定性及び/又は物理的特性(例えば溶解性)を最適化できることは、当業者に明らかであろう。
【0057】
本発明の化合物をβ2-アドレナリン受容体作動剤と一緒に含む組み合わせが特に好ましい。
【0058】
β2-アドレナリン受容体作動剤の例は、サルメテロール(例えばラセミ体又は単一エナンチオマー、例えば R-エナンチオマーとして)、サルブタモール、フォルモテロール、サルメファモール、フェノテロール又はテルブタリン及びその塩、例えばサルメテロールのキシナホ酸塩、サルブタモールの硫酸塩若しくは遊離塩基又はフォルモテロールのフマル酸塩を包含する。長期作用性β2-アドレナリン受容体作動剤、特に 24時間にわたる治療効果を有するものが好ましい。
【0059】
β2-アドレナリン受容体作動剤の他の例は、カルモテロール、エタンテロール、ナミンテロール、クレンブレロール、ピルブテロール、フレロブテロール、レプロテロール、バムブテロール、インダカテロール及びその塩を包含する。
【0060】
好ましいβ2-アドレナリン受容体作動剤は、WO 02/066422、WO 02/070490、WO 02/076933、WO 03/024439、WO 03/072539、WO 03/091204、WO 04/016578、WO 2004/022547、WO 2004/037807、WO 2004/037773、WO 2004/037768、WO 2004/039762、WO 2004/039766、WO 01/42193 及び WO 03/042160 に記載されたものを包含する。
【0061】
特に好ましいβ2-アドレナリン受容体作動剤は、式(XX)の化合物:
【化2】

【0062】
又はその塩若しくは溶媒和物を包含し、式中:
m は2〜8の整数であり;
n は3〜11 の整数であり、
但し、m + n は5〜19 であり、
R21 は -XSO2NR26R27 であり、ここで、X は -(CH2)p- 又は C2-6 アルキレンであり;
R26 及び R27 は水素、C1-6 アルキル、C3-7 シクロアルキル、C(O)NR28R29 、フェニル及びフェニル(C1-4 アルキル)-から独立して選択され、
又は、R26 及び R27 はそれらが結合している窒素と一緒になって5、6又は7員の窒素含有環を形成し、そして R26 及び R27 はそれぞれ場合によりハロ、C1-6 アルキル、C1-6 ハロアルキル、C1-6 アルコキシ、ヒドロキシで置換された C1-6 アルコキシ、-CO2R28 、-SO2NR28R29 、-CONR28R29 、-NR28C(O)R29 、又は5、6若しくは7員のヘテロ環式環から選択される1又は2個の基で置換されており;
R28 及び R29 は水素、C1-6 アルキル、C3-6 シクロアルキル、フェニル及びフェニル(C1-4 アルキル)-から独立して選択され;そして
p は0〜6、好ましくは0〜4の整数であり;
R22 及び R23 は水素、C1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、ハロ、フェニル及び C1-6 ハロアルキルから独立して選択され;そして
R24 及び R25 は水素及び C1-4 アルキルから独立して選択され、但し R24 及び R25 の炭素原子の総数は4以下である。
【0063】
特に好ましいβ2-アドレナリン受容体作動剤は下記のものを包含する:
3-(4-{[6-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド;
3-(3-{[7-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-[4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}-アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド;
4-{(1R)-2-[(6-{2-[(2,6-ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノールl;
4-{(1R)-2-[(6-{4-[3-(シクロペンチルスルホニル)フェニル]ブトキシ}ヘキシル)アミノ]-1-ヒドロキシエチル}-2-(ヒドロキシメチル)フェノール;
N-[2-ヒドロキシl-5-[(1R)-1-ヒドロキシ-2-[[2-4-[[(2R)-2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル]アミノ]フェニル]エチル]アミノ]エチル]フェニル]ホルムアミド;
N-2{2-[4-(3-フェニル-4-メトキシフェニル)アミノフェニル]エチル}-2-ヒドロキシ-2-(8-ヒドロキシ-2(1H)-キノリノン-5-イル)エチルアミン;及び
5-[(R)-2-(2-{4-[4-(2-アミノ-2-メチル-プロポキシ)-フェニルアミノ]-フェニル}-エチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン。
【0064】
好適な抗炎症剤はコルチコステロイドを包含する。本発明の化合物と組み合わせて使用し得る好適なコルチコステロイドは、経口及び吸入コルチコステロイド又は抗炎症活性を有するそれらのプロドラッグである。例は、メチルプレゾニドロン、プレゾニドロン、フルチカゾンプロピオン酸エステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチルエステル、フルオロメチルエステル、6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチルエステル, 6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)エステル、ベクロメタゾンエステル(例えば 17-プロピオン酸エステル又は 17,21-ジプロピオン酸エステル)、ブデゾニド、フニゾリド、モメスタゾンエステル(例えばフロ酸エステル)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレゾニド(16α,17-[[(R)-シクロヘキシルメチレン]ビス(オキシ)]-11β,21-ジヒドロキシ-プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン)、ブチキソコルトプロピオン酸エステル、RPR-106541 及び ST-126 を包含する。好ましいコルチコステロイドは、フルチカゾンプロピオン酸エステル、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-[(4-メチル-1,3-チアゾール-5-カルボニル)オキシ]-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチエステル及び 6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチル エステル、より好ましくは 6α,9α-ジフルオロ-17α-[(2-フラニルカルボニル)オキシ]-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチル エステルを包含する。コルチコステロイドの更なる例は、6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3- テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-シアノメチルエステル及び 6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-17α-(1-メチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボチオ酸 S-フルオロメチルエステルを包含する。
【0065】
転写活性化よりも転写抑制に対して選択性を有することがあり、併用療法に有用なことがあるグルココルチコイド作動作用を有する非ステロイド系化合物は、次の特許で保護されているものを包含する:WO 03/082827、WO 01/10143、WO98/54159、WO 04/005229、WO 04/009016、WO 04/009017、WO 04/018429、WO 03/104195、WO 03/082787、WO 03/082280、WO 03/059899、WO 03/101932、WO 02/02565、WO 01/16128、WO 00/66590、WO 03/086294、WO 04/026248、WO 03/061651、WO 03/08277。
【0066】
好適な抗炎症剤は、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)を包含する。
【0067】
好適な NSAID は、クロモグリク酸ナトリウム、ネドクロミルナトリウム、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤(例えばテオフィリン、PDE4 阻害剤又は混合 PDE3/PDE4 阻害剤)、ロイコトリエン拮抗剤、ロイコトリエン合成の阻害剤(例えばモンテルカスト)、iNOS 阻害剤、トリプターゼ及びエラスターゼ阻害剤、ベータ-2 インテグリン拮抗剤及びアデノシン受容体作動剤又は拮抗剤(例えばアデノシン 2a 作動剤)、サイトカイン拮抗剤(例えばケモカイン拮抗剤、例えば CCR3 拮抗剤)又はサイトカイン合成の阻害剤、又は 5-リポキシゲナーゼ阻害剤を包含する。好適な他のβ2-アドレナリン受容体作動剤は、サルメテロール(例えばキシナホ酸エステルとして)、サルブタモール(例えば硫酸塩又は遊離塩基として)、フォルモテロール(例えばフマル酸塩として)、フェノテロール又はテルブタリン及びその塩を包含する。iNOS(誘導性酸化窒素シンターゼ阻害剤)は経口投与のために好ましい。好適な iNOS 阻害剤は、WO 93/13055、WO 98/30537、WO 02/50021、WO95/34534 及び WO99/62875 に開示されたものを包含する。好適な CCR3 阻害剤は、WO02/26722 に開示されたものを包含する。
【0068】
吸入に適応した製剤の場合には特に、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害剤と組み合わせた式(I)の化合物の使用が特に興味深い。本発明のこの態様に有用な PDE4 特異的阻害剤は、PDE4 控訴を阻害することが知られているか又は PDE4 阻害剤として作用することが発見されている任意の化合物であってよく、それらは PDE4 阻害剤のみであって、PDE ファミリーの他のメンバー、例えば PED3 及び PDE5、並びに PDE4 を阻害する化合物ではない。
【0069】
興味深い化合物は、シス-4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸、2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オン及びシス-[4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール] を包含する。また、1996年9月3日発行の米国特許 5,552,438 に記載されているシス-4-シアノ-4-[3-(シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル]シクロヘキサン-1-カルボン酸 (シロミラストとしても知られている)及びその塩、エステル、プロドラッグ又は物理形態であり;この特許及びこれが開示している化合物は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0070】
興味深い他の化合物は、Elbion からの AWD-12-281 (Hofgen, N. et al. 15th EFMC Int Symp Med Chem (Sept 6-10, Edinburgh) 1998, Abst P.98; CAS 参照番号 247584020-9); NCS-613 と命名された 9-ベンジルアデニン誘導体 (INSERM); Chiroscience and Schering-Plough からの D-4418; CI-1018 (PD-168787) と命名されかつ Pfizer によるベンゾジアゼピン PDE4 阻害剤; ベンゾジオキソールと確認され Kyowa Hakko により WO 99/16766 に開示されたベンゾジアゼピン PDE4 阻害剤; Kyowa Hakko からの K-34; Napp からの V-11294A (Landells, L.J. et al. Eur Resp J [Annu Cong Eur Resp Soc (Sept 19-23, Geneva) 1998] 1998, 12 (Suppl. 28): Abst P2393); Byk-Gulden からのロフルミラスト (CAS 参照番号 162401-32-3) 及びフタラジノン (WO99/47505, その開示は参照により本明細書に組み込まれる); プマフェントリン、(-)-p-[(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ[c][1,6]ナフチリジン-6-イル]-N,N-ジイソプロピルベンズアミド、これは Byk-Gulden、現在は Altana により製造されかつ公表された混合 PDE3/PDE4 阻害剤である; Almirall-Prodesfarma により開発中のアロフィリン; Vernalis からの VM554/UM565; 又は T-440 (Tanabe Seiyaku; Fuji, K. et al. J Pharmacol Exp Ther,1998, 284(1): 162)、及び T2585 を包含する。
【0071】
興味深い更なる化合物は、公開国際特許出願 WO04/024728 (Glaxo Group Ltd)、PCT/EP2003/014867 (Glaxo Group Ltd) 及び PCT/EP2004/005494 (Glaxo Group Ltd) に開示されている。
【0072】
好適な抗コリン剤は、ムスカリン性受容体において拮抗剤として作用する化合物、特に M1 又は M3 受容体の拮抗剤、M1/M3 若しくは M2/M3 受容体の二重拮抗剤又は M1/M2/M3 受容体の総拮抗剤である化合物である。吸入による投与のための例示的な化合物は、イプラトロピウム(例えば臭化物として、CAS 22254-24-6、Atrovent の名称で販売されている)、オキシトロピウム(例えば臭化物として、CAS 30286-75-0)及びチオトロピウム(例えば臭化物として、CAS 136310-93-5、Spiriva の名称で販売されている)を包含する。同様に興味深いものはレバトロペート(例えば臭化水素酸塩として、CAS 262586-79-8)及び WO 01/04118 に開示されている LAS-34273 である。経口投与のための例示的な化合物は、ピレンゼピン(CAS 28797-61-7)、ダリフェナシン(CAS 133099-04-4、又は Enablex の名称で販売されている臭化水素酸塩については CAS 133099-07-7)、オキシブチニン(CAS 5633-20-5、Ditropan の名称で販売されている)、テロジリン(CAS 15793-40-5)、トルテロジン(CAS 124937-51-5、又は酒石酸塩については CAS 124937-52-6、Detrol の名称で販売されている)、オチロリウム(例えば臭化物として、CAS 26095-59-0、Spasmomen の名称で販売されている)、塩化トロスピウム(CAS 10405-02-4)及びソリフェナシン(CAS 242478-37-1、又は YM-905 としても知られておりかつ Vesicare の名称で販売されているコハク酸塩については CAS 242478-38-2)を包含する。
【0073】
他の好適な抗コリン剤は、米国特許出願 60/487981 に開示されている式(XXI)の化合物を包含する:
【化3】

【0074】
式中、トロパン環に結合するアルキル鎖の好ましい配置はエンドであり;
R31 及び R32 は独立して、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の低級アルキル基、5〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するシクロアルキル-アルキル基、2-チエニル、2-ピリジル、フェニル、4個以下の炭素原子を有するアルキル基で置換されたフェニル及び4個以下の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されたフェニルからなる群から選択され;
X- は N 原子の正電荷に関与する陰イオンを示す。X- は塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩であってよいが、これらに限定されることなく、
例えば下記のものを包含する:
(3-エンド)-3-(2,2-ジ-2-チエニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3-エンド)-3-(2,2-ジフェニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(3-エンド)-3-(2,2-ジフェニルエテニル)-8,8-ジメチル-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタン 4-メチルベンゼンスルホネート;
(3-エンド)-8,8-ジメチル-3-[2-フェニル-2-(2-チエニル)エテニル]-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;及び/又は
(3-エンド)-8,8-ジメチル-3-[2-フェニル-2-(2-ピリジニル)エテニル]-8-アゾニアビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド。
【0075】
更なる好適な抗コリン剤は、米国特許出願 60/511009 に開示されている式(XXII)又は(XXIII)の化合物を包含する:
【化4】

【0076】
式中:
指示した H 原子はエキソ位であり;
R41 は N 原子の正電荷に関与する陰イオンを示す。R41 は塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、ベンゼンスルホン酸塩及びトルエンスルホン酸塩であってよいが、これらに限定されることなく;
R42 及び R43 は独立して、直鎖状又は分枝状の低級アルキル基(好ましくは1〜6個の炭素原子を有する)、シクロアルキル基(5〜6個の炭素原子を有する)、シクロアルキル-アルキル基(6〜10個の炭素原子を有する)、ヘテロシクロアルキル(5〜6個の炭素原子及びヘテロ原子として N 又は O を有する)、ヘテロシクロアルキル-アルキル(6〜10個の炭素原子及びヘテロ原子として N 又は O を有する)、アリール、場合により置換されたアリール、ヘテロアリール及び場合により置換されたヘテロアリールからなる群から選択され;
R44 は (C1-C6)アルキル、(C3-C12)シクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C12)シクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C1-C6)アルキル-アリール、(C1-C6)アルキル-ヘテロアリール、-OR45、-CH2OR45、-CH2OH、-CN、-CF3、-CH2O(CO)R46、-CO2R47、-CH2NH2、 -CH2N(R47)SO2R45、-SO2N(R47)(R48)、-CON(R47)(R48)、-CH2N(R48)CO(R46)、-CH2N(R48)SO2(R46)、-CH2N(R48)CO2(R45)、-CH2N(R48)CONH(R47) からなる群から選択され;
R45 は (C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C12)シクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C1-C6)アルキル-アリール、(C1-C6)アルキル-ヘテロアリールからなる群から選択され;
R46 は (C1-C6)アルキル、(C3-C12)シクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C12)シクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(C1-C6)アルキル-アリール、(C1-C6)アルキル-ヘテロアリールからなる群から選択され;
R47 及び R48 は独立して、H、(C1-C6)アルキル、(C3-C12)シクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C12)シクロアルキル、(C1-C6)アルキル(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C1-C6)アルキル-アリール、及び (C1-C6)アルキル-ヘテロアリールからなる群から選択され、例えば下記のものを包含する:
(エンド)-3-(2-メトキシ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオニトリル;
(エンド)-8-メチル-3-(2,2,2-トリフェニル-エチル)-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオンアミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオン酸;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロパン-1-オール;
N-ベンジル-3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピオンアミド;
(エンド)-3-(2-カルバモイル-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
1-ベンジル-3-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
1-エチル-3-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-アセトアミド;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-ベンズアミド;
3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-プロピオンニトリル;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-ベンゼンスルホンアミド;
[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-尿素;
N-[3-((エンド)-8-メチル-8-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-イル)-2,2-ジフェニル-プロピル]-メタンスルホンアミド;及び/又は
(エンド)-3-{2,2-ジフェニル-3-[(1-フェニル-メタノイル)-アミノ]-プロピル}-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド。
【0077】
本発明による有用なより好ましい化合物は、下記のものを包含する:
(エンド)-3-(2-メトキシ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド;
(エンド)-3-(2-カルバモイル-2,2-ジフェニル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;
(エンド)-3-(2-シアノ-2,2-ジ-チオフェン-2-イル-エチル)-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンヨージド;及び/又は
(エンド)-3-{2,2-ジフェ-3-[(1-フェニル-メタノイル)-アミノ]-プロピル}-8,8-ジメチル-8-アゾニア-ビシクロ[3.2.1]オクタンブロミド。
【0078】
好適な抗ヒスタミン剤(H1 受容体拮抗剤とも呼ばれる)は、H1 受容体を阻害し、かつヒトへの使用に安全であることが知られている多数の拮抗剤の1種又はそれ以上を包含する。第一世代の拮抗剤は、エタノールアミン、エチレンジアミン及びアルキルアミンの誘導体、例えばジフェニルヒドラミン、ピリルアミン、クレマスチン、クロロフェニルアミンを包含する。鎮静作用のない第二世代の拮抗剤は、イオラチジン、デスロラチジン、テルフェナジン、アステミゾール、アクリバスチン、アゼラスチン、レボセチリジン、フェキソフェナジン及びセチリジンを包含する。
【0079】
好ましい抗ヒスタミン剤の例は、ロラチジン、デスロラチジン、フェキソフェナジン及びセチリジンを包含する。
【0080】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、PDE4 阻害剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0081】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、β-アドレナリン受容体作動剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0082】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、抗コリン剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0083】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、抗ヒスタミン剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0084】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、PDE4 阻害剤及びβ-アドレナリン受容体作動剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0085】
従って本発明は、もう一つの態様において、式(I)の化合物、その医薬上許容される塩、溶媒和物又は生理的に許容される機能性誘導体を、抗コリン剤及び PDE-4 阻害剤と一緒に含む組み合わせを提供する。
【0086】
上記の組み合わせは、好都合には医薬製剤の形態で使用するために提示することができ。従って、上記の組み合わせを医薬上許容される希釈剤又は担体と一緒に含む医薬製剤は、本発明のもう一つの態様を示す。
【0087】
このような組み合わせの個々の化合物は、個別の又は複合した医薬製剤で、順次又は同時の何れによっても投与することができる。好ましくは、このような組み合わせの個々の化合物sは、複合した医薬組み合わせで同時に投与することができる。公知の治療剤の適切な用量は、当業者には容易に分かるだろう。
【0088】
式(I)の化合物及びその溶媒和物は、本発明のもう一つの態様を構成する下記の方法により製造することができる。
【0089】
式(I)の化合物を製造するための本発明に係る方法は、式(II)のカルボン酸
【化5】

【0090】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び

は上記で定義した通りである)を式 L-CH2-CN の化合物(式中、L は脱離基を示す)と反応させることを含む。
【0091】
この方法において、式(II)の化合物は、式 L-CH2-CN の化合物(式中、L は脱離基、例えばハロゲン原子、トシル又はメシル基等を示す)と標準的な条件下で反応させることができる。例えば、この反応は、不活性極性有機溶剤、例えば N,N-ジメチルホルムアミド中で、塩基、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウムの存在下に行うことができる。
【0092】
式(II)の化合物は、好都合には、塩として(このような塩が結晶形態で製造できる場合)又は溶媒和物として採用することができる。
【0093】
本発明のもう一つのの実施形態において、式(II)の化合物
【化6】

【0094】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び

は式(I)の化合物のために定義した通りである)が提供される。
【0095】
式 L-CH2-CN の化合物は公知であるか、又は公知方法により製造することができる。
【0096】
式(II)の化合物は、対応する式(III)の17α-ヒドロキシル誘導体:
【化7】

【0097】
(式中、R2 、R3 、R4 及び

は上記で定義した通りである)から、
例えば、G. H. Phillipps et al. により記載された17αカルボン酸エステルの製造方法 (Journal of Medicinal Chemistry, (1994), 37, 3717-3729) 及び Druzgala et al. により記載された 17α炭酸エステルロテプレドノールエタボネートの製造方法 (Journal of Steroid Chemistry and Molecular Biology, (1991), 38, 149-154) と同様の方法を用いて製造することができる。この段階は、典型的には、中塩基、例えばトリエチルアミンの存在下に、好適な溶剤、例えばジクロロメタン中で、ヒドロキシ酸(III) とクロロホルメート R1OCOCl、又は無水物 (R1OCO)2O とを反応させることを含む。立体的に妨害された R1 の場合には、無水物 (R1OCO)2O がクロロホルメートよりも好ましいことがある。
【0098】
一般的に、クロロホルメート又は無水物は、式(III)の化合物に対して少なくとも2倍モル量で採用されるだろう。クロロホルメート又は無水物の第二のモルは式(III)の化合物のカルボン酸部分と反応する傾向があり、そしてアミン、例えばジエチルアミン又は 1-メチルピペラジンとの反応により除去する必要があるだろう。クロロホルメートは市販されているか、又は標準的な方法、例えば対応するアルコール R1OH とホスゲン、より好ましくはトリホスゲンとを、塩基、例えばピリジンの存在下に、好適な溶剤、例えばジクロロメタン中で反応させることにより、容易に製造することができる。より好都合には、17α-ヒドロキシ誘導体 (III) とクロロホルメート R1OCOCl 又は無水物 (R1OCO)2O とをピリジン溶液中で反応させると、17α炭酸エステル (II) をしばしば直接に与える。
【0099】
式(III)化合物は公知であるか、又は G. H. Phillipps et al. により Journal of Medicinal Chemistry, (1994), 37, 3717-3729 に記載された手順により製造することができる。
【0100】
下記の式(II)の化合物は新規であり、本発明の一態様を形成する:
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸。
【0101】
下記の式(II)の化合物もまた新規であり、本発明の一形態を形成する。
【0102】
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1RS,2RS,4RS)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;及び
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸。
【0103】
式(I)の化合物及び/又はその溶媒和物はグルココルチコイド受容体において作動作用を示す。
【0104】
式(I)の化合物及び/又はその溶媒和物は良好な抗炎症特性を示し、予測可能な薬物動態学的及び薬力学的挙動を有する。それらはまた、例えば、プロゲステロン受容体よりもグルココルチコイド受容体に対して上昇した選択性及び/又は転写活性化よりもグルココルチコイド受容体媒介転写抑制に対して上昇した選択性により示される魅力的な副作用プロフィールを有しうる。
【0105】
下記の非限定的実施例により包含を説明する:
【実施例】
【0106】
一般
クロマトグラフィー精製は、Varian から市販されているBond Elut シリカゲルカートリッジを用いて行った。これらのカートリッジは使用前にジクロロメタンで前調整した。LCMS は Supelcosil LCABZ+PLUS カラム (3.3 cm x 4.6 mm ID) 上で行い、水中の 0.1% HCO2H 及び 0.01 M 酢酸アンモニウム (溶剤 A)、並びにアセトニトリル中の0.05% HCO2H 及び5% 水 (溶剤 B) で次の溶離勾配を用いて溶離した:3 ml/分の流速で 0〜0.7分間 0%B、0.7〜4.2分間 100%B、4.2〜5.3分間 0%B、5.3〜5.5分間 0%B。質量スペクトルは、Fisons VG Platformf分光計上でエレクトロスプレー正及び負モード (ES+ve 及び ES-ve) を用いて記録した。
【0107】
自動プレパラティブ HPLC は、Waters 600 勾配ポンプ、Waters 2767 注入/コレクター、Waters Reagent Manager、Micromass ZMD 質量分光器、Gilson Aspec 廃物コレクター及び Gilson 115 ポスト-フラクション UV 検出器を用いて行った。用いたカラムは、典型的には、内径 20mm×長さ 100mm の寸法を有するSupelco LCABZ++ カラムであった。固定相の粒径は 5μmである。流速は 20ml/分であり、実行時間は 15分間であったが、これは 10分間の勾配に続く5分間のカラムのフラッシュ及び再平衡化段階を含む。
【0108】
溶剤 A: 水性溶剤 = 水 + 0.1% ギ酸。
【0109】
溶剤 B: 有機溶剤 = MeCN: 水 95:5 + 0.05% ギ酸。
【0110】
用いた特定の勾配は分析系の保持時間に依存した。2.0〜2.8分間で 5〜30% B, 2.5〜3.0分間で 15〜55%B, 2.8〜4.0分間で 30〜80% B 及び 3.8〜5.5分間で 50〜90% B。
【0111】
中間体の例
中間体1: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化8】

【0112】
ビス(1,1-ジメチルエチル)カルボネート(121mg, 0.56mmol) を、ピリジン(5ml) 中の (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11,17-ジヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸 (G. H. Phillipps et al., (1994) Journal of Medicinal Chemistry, 37, 3717-3729)(200mg, 0.5mmol) の攪拌溶液に加え、この混合物を室温で一夜攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物を 2M 塩酸(20ml) と共に攪拌し、生成した沈殿を濾過により集め、水洗し、60℃で真空乾燥して表題の化合物を得た: LCMS 保持時間 3.27分。
【0113】
中間体2: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化9】

【0114】
ビス(1,1-ジメチルプロピル)ジカルボネートから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体1)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.38分。
【0115】
中間体3: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化10】

【0116】
無水ジクロロメタン(2ml) 中の 3-ペンタノール(108μl, 1mmol) 及ピリジン(81μl, 1mmol) の溶液を、無水ジクロロメタン(4ml) 中のトリホスゲン(98mg, 0.33mmol) の攪拌及び(氷)冷却した溶液に 10分間かけて窒素下に少量ずつ加えた。1時間後に、生成したクロロホルメート溶液の約半分を、ピリジン(2ml) 中の (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11,17-ジヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(200mg, 0.5mmol) の溶液に加え、この混合物を室温で一夜攪拌した。溶剤を蒸発させ、残留物を 2M 塩酸(10ml) と共に攪拌し、生成した沈殿を濾過により集め、水洗し、真空乾燥して、表題の化合物を白色固体として得た (246mg): LCMS 保持時間 3.42 分。
【0117】
中間体4: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化11】

【0118】
2,4-ジメチル-3-ペンタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.58分。
【0119】
中間体5: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化12】

【0120】
2-エチル-1-ブタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.63分。
【0121】
中間体6: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化13】

【0122】
2,2-ジメチル-1-プロパノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.47分。
【0123】
中間体7: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化14】

【0124】
2-メチル-3-ペンタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.54分。
【0125】
中間体8: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化15】

【0126】
3-メチル-2-ブタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.43分。
【0127】
中間体9: (6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化16】

【0128】
乾燥ジクロロメタン(2ml) 中のシクロペンチルクロロホルメート(268mg, 1.8mmol) の溶液を、乾燥ジクロロメタン(5ml) 中の (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11,17-ジヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(298mg, 0.75mmol) 及びトリエチルアミン(0.21ml, 1.5mmol) の攪拌及び(氷)冷却した溶液に加え、この混合物を氷中で2時間、そして室温で一夜攪拌した。この混合物を順次に重炭酸ナトリウム水溶液、1M 塩酸及び水(それぞれ 30ml) で洗浄し、次いで疎水性フリットに通して乾燥し、蒸発させた。残留物を 1,4-ジオキサン(10ml) に溶解し、N-メチルピペラジン(200mg, 2mmol) で処理し、この混合物をLCMS により反応か終了したことが示されるまで室温で攪拌した。この混合物を攪拌及び(氷)冷却した 2M 塩酸に少量ずつ加え、沈殿した生成物を集め、水洗し、真空乾燥して、表題の化合物を得た (31mg): LCMS 保持時間 3.36 分。
【0129】
中間体10: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化17】

【0130】
ラセミ体シス-2-メチルシクロヘキサノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.62分。
【0131】
中間体11: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化18】

【0132】
シス/トランス-4-(1-メチルエチル)シクロヘキサノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.87分。
【0133】
中間体12: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化19】

【0134】
ラセミ体エキソ-2-ノルボルネオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.54分。
【0135】
中間体13: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化20】

【0136】
ラセミ体エンド-2-ノルボルネオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.54分。
【0137】
中間体14: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化21】

【0138】
(-)ボルネオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.87分。
【0139】
中間体15: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化22】

【0140】
(+)ボルネオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.81分。
【0141】
中間体16: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化23】

【0142】
(-)イソピノカンフェオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.87分。
【0143】
中間体17: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
【化24】

【0144】
(+)イソピノカンフェオールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.86分。
【0145】
中間体18: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化25】

【0146】
(1R)-エンド-(+)-フェンチルアルコールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.87分。
【0147】
中間体19: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化26】

【0148】
トランス-4-エチルシクロヘキサノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.78分。
【0149】
中間体20: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化27】

【0150】
シス-4-エチルシクロヘキサノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.76分。
【0151】
中間体21: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化28】

【0152】
4-ヘプタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.65分。
【0153】
中間体22: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1RS,2RS,4RS)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化29】

【0154】
無水ジクロロメタン (2ml) 中の (+/-)イソボルネオール(154mg, 1mmol) 及ピリジン(81μl, 1mmol) の溶液を、無水ジクロロメタン(4ml) 中のトリホスゲン(98mg, 0.33mmol) の攪拌及び(氷)冷却した溶液に 10分間かけて窒素下に少量ずつ加えた。1時間後に、生成したクロロホルメート溶液の約半分を、ピリジン(2ml) 中の (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11,17-ジヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(200mg, 0.5mmol) の溶液に加え、この混合物を室温で一夜攪拌した。次いでクロロホルメート溶液の残りを加え、2時間後に溶剤を真空蒸発させ、残った残留物を 2M 塩酸(10ml) と共に攪拌した。生成した沈殿を濾過により集め、真空乾燥して、表題の化合物を白色固体として得た(341mg): LCMS 保持時間 3.85分。
【0155】
中間体23: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化30】

【0156】
3,3-ジメチル-2-ブタノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.54 及び 3.54分。
【0157】
中間体24: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸
【化31】

【0158】
2-メチル-3-ヘキサノールから、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.66分。
【0159】
実施例
実施例1: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化32】

【0160】
炭酸ナトリウム(321mg, 3mmol) を、N,N-ジメチルホルムアミド(3ml) 中の (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体1)(150mg, 0.3mmol) の溶液に窒素下に加え、この混合物を室温で15分間攪拌し、次いで氷中で冷却した。ブロモアセトニトリル(55μl, 0.815mmol) を加え、この混合物を室温に温まらせ、一夜攪拌した。ジエチルアミン (40μl, 0.51mmol) を加え、次いでこの混合物を 2M 塩酸(20ml) に滴下した。生成物を酢酸エチル中に抽出し、抽出物を乾燥し、蒸発させ、Bond Elut カートリッジ上で 0〜100% シクロヘキサン/エーテル勾配を用いて精製して、表題の化合物を得た(123mg): LCMS 保持時間 3.51分、m/z 536 MH+
実施例2: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化33】

【0161】
実施例2は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体2)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.59分、m/z 550 MH+
実施例3: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化34】

【0162】
実施例3は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体3)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.61分、m/z 550 MH+

実施例4: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化35】

【0163】
実施例4は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体4)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.77分、m/z 578 MH+
実施例5: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化36】

【0164】
実施例5は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体5)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.67分、m/z 564 MH+
実施例6: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化37】

【0165】
実施例6は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体6)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.56、m/z 550 MH+
分、m/z 550 MH+
実施例7: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化38】

【0166】
実施例7は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体7)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.69分、m/z 564 MH+
実施例8: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化39】

【0167】
実施例8は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸 (中間体8)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.62分、m/z 550 MH+
実施例9: (6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化40】

【0168】
実施例9は、(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体9)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。LCMS 保持時間 3.69分、m/z 548 MH+
実施例10: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化41】

【0169】
実施例10は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体10)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの混合物として製造した。LCMS 保持時間 3.67分、m/z 576 MH+
実施例11: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化42】

【0170】
実施例11は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体11)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの約3:1混合物として得た。次いでジアステレオマーを質量指向性プレパラティブ HPLC により分離して、下記の異性体を得た:
少量異性体実施例11A:LCMS 保持時間 3.94分、m/z 604 MH+ 1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17αシクロヘキシル CH プロトン(炭酸エステルに隣接) δ 4.67 (m, 1H)。
【0171】
多量異性体実施例11B:LCMS 保持時間 3.94分、 m/z 604 MH+1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17αシクロヘキシル CH プロトン(炭酸エステルに隣接) δ 4.33 (m, 1H)。
【0172】
実施例12: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化43】

【0173】
実施例12は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体12)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの混合物として製造した。LCMS 保持時間 3.62分、m/z 574 MH+
実施例13: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化44】

【0174】
実施例13は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体13)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの混合物として製造した。LCMS 保持時間 3.61分、m/z 574 MH+
実施例14: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化45】

【0175】
実施例14は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体14)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.92分、m/z 616 MH+
実施例15: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化46】

【0176】
実施例15は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体15)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.92分、m/z 616 MH+
実施例16: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化47】

【0177】
実施例16は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体16)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.97分、m/z 616 MH+
実施例17: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化48】

【0178】
実施例17は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体17)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.97分、m/z 616 MH+
実施例18: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化49】

【0179】
実施例18は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体18)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.97分、m/z 616 MH+
実施例19: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化50】

【0180】
実施例19は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体19)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% ジエチルエーテル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.90分、m/z 590 MH+
実施例20: (6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化51】

【0181】
実施例20は、(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体20)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% ジエチルエーテル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.86分、m/z 590 MH+
実施例21: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化52】

【0182】
実施例21は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体21)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% ジエチルエーテル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.82分、m/z 578 MH+
実施例22: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化53】

【0183】
実施例22は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体22)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの混合物として製造した。粗生成物を5gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:
次いでジアステレオマーを順相 HPLC を用いて分離して、下記のものを得た:
実施例22A:LCMS 保持時間 3.93分、m/z 616 MH+1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17βシアノメチレンプロトンδ 5.03 (d, 16Hz) 及びδ 5.00 (d, 16Hz)
実施例22B:LCMS 保持時間 3.93分、m/z 616 MH+1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17βシアノメチレンプロトンδ 5.07 (d, 16Hz) 及び δ 5.01 (d, 16Hz)
実施例23: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化54】

【0184】
実施例23は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体23)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの粗製混合物として製造した。
【0185】
次いで粗製ジアステレオマーを順相 HPLC を用いて分離して、下記のものを得た:
実施例23A:LCMS 保持時間 3.88分、m/z 564 MH+1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17 βシアノメチレンプロトンδ 5.01 (s, 2H)
実施例23B:LCMS 保持時間 3.85分、m/z 564 MH+1H-NMR: (DMSO-d6, 400 MHz) 17 βシアノメチレンプロトンδ 5.10 (d, 16Hz, 1H) 及び δ 5.01 (d,16Hz, 1H)。
【0186】
実施例24: (6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル
【化55】

【0187】
実施例24は、(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸(中間体24)から、実施例1のために記載したのと同様の方法を用いて、ジアステレオマーの混合物として製造した。粗生成物を 10gシリカ Bond Elute カートリッジ上でシクロヘキサン中の 0〜100% 酢酸エチル勾配で 40分間かけて溶離して、表題の化合物を得た:LCMS 保持時間 3.79分、m/z 578 MH+
薬理学的活性
薬理学的活性はグルココルチコイド作動剤活性の機能性インビトロアッセイで評価することができる。
【0188】
グルココルチコイド作動剤の転写抑制活性のアッセイ
K.P.Ray et al. により Biochem J. (1997), 328, 707-715 に記載されたアッセイに基づく機能性アッセイは、グルココルチコイド作動剤の転写抑制活性の尺度を与える。sPAP(分泌アルカリホスファターゼ) に結合した ELAM 遺伝子プロモーターに由来する NF-κB 反応性エレメントを含有するリポーター遺伝子で安定的にトランスフェクトした A549 細胞を、適切な用量の試験化合物で37℃で1時間処理する。次いで細胞を腫瘍壊死因子(TNF, 10ng/ml) で16時間刺激し、その時間に生成したアルカリホスファターゼを標準的比色分析アッセイにより測定する。用量反応曲線を作成し、それから EC50 値を推定した。
【0189】
実施例1〜24の化合物の pEC50 値は、このアッセイで >7.5 であった。
【0190】
実施例1〜10、11B、12及び13の化合物の pEC50 値は、このアッセイで >9.5 であった。
【0191】
実施例1、2及び13の合物の pEC50 値は、このアッセイで >10 であった。
【0192】
グルココルチコイド作動剤の転写活性化活性のアッセイ
R.J.H. Austin et al. により Eur Resp J. (2002), 20, 1386-1392 に記載されたアッセイに基づく機能性アッセイは、化合物が遺伝子発現を直接転写活性化する能力を測定する。レニラルシフェラーゼに結合したマウス乳癌ウイルスの長い末端反復(MMTV-LTR) を含有するリポーター遺伝子で安定的にトランスフェクトした A549 細胞を、適切な用量の試験化合物で37℃で6時間処理した。次いで細胞内に存在するルシフェラーゼ活性の量を好適な基質とのインキュベーション後に放出された光を測定することによって決定する。用量反応曲線を作成し、それから EC50 値を推定した。また、それからデキサメタゾン(100%)に対する最大反応を計算する。
【0193】
実施例1〜24の化合物は、このアッセイで <40% の最大反応を示した。
【0194】
実施例1〜4、6、10〜18及び20〜23Bの化合物は、このアッセイで <10% の最大反応を示した。
【0195】
プロゲステロン受容体活性のアッセイ
密度が細胞密集度80% の CV-1 細胞の T225 フラスコを PBS で洗浄し、0.25% トリプシンを用いてフラスコから分離しSysmex KX-21N を用いて計数した。10% ハイクローン、2mM L-グルタミン酸塩及び 1% Pen/Strep を含有する DMEM 中に 細胞を140細胞/μl で希釈し、10% PRb-BacMam 及び 10% MMTV-BacMam で形質導入した。化合物を必要濃度で含有する白色 Nunc 384 ウェルプレートの各ウェルに、懸濁細胞 70ml を分配した。24時間後に 10μl の Steady Glo をプレートの各ウェルに加えた。プレートを暗所で 10分間インキュベートした後、Viewlux リーダー上で読み取った。用量反応曲線を作成し、それから pEC50 値を推定した。
【0196】
実施例1、2、5〜13、15〜18及び22A〜24の化合物の pEC50 値は、このアッセイで <7 であった。
【0197】
明細書及び請求項の全体を通して、文脈が別のことを要求しない限り、「含む(comprise)」、並びに「comprises」及び「comprising」のような変化は、記載した整数若しくは手段又は整数の群を包含することを意味するが、他の何れかの整数若しくは手段又は整数若しくは手段の群を除外することを意味するものではないと理解されるだろう。
【0198】
この明細書及び請求項が構成要素をなす出願は、任意の後願に関して優先権のための基礎として使用することができる。このような後願は、本明細書に記載された任意の特色又は特色の組み合わせに向けることができる。それらは、生成物、組成物、又は使用の請求項の形を取ってよく、一例としてかつ例外なく、本願請求項を包含することができる。
【0199】
本願に記載した特許及び特許出願は、参照により本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】

(式中、
R1 は、場合により C1-C4 アルキル基で置換されていてもよい、C4-C7 分枝状アルキル基、ビシクロアルキル基、又はC5-C6 シクロアルキル基を示し;
R2 は水素、α若しくはβ配置の何れであってもよいメチル基、又はメチレン基を示し;
R3 及び R4 は同一若しくは異なる基であり、そしてそれぞれ独立して水素、ハロゲン又はメチル基を示し;
そして、

は単結合又は二重結合を示す);
又はその生理的に許容される溶媒和物。
【請求項2】
R1 が 1,1-ジメチルエチル、1-エチルプロピル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル、2-エチルブチル、1-プロピルブチル又は 1-(1-メチルエチル)ブチル基である C4-C7 分枝状アルキル基を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1 が場合により C1-C3 アルキル基で置換されていてもよい C5-C6 シクロアルキル基を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R1 がシクロペンチル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル、4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル、トランス-4-エチルシクロヘキシル又はシス-4-エチルシクロヘキシル基である場合により置換された C5-C6 シクロアルキル基を示す、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R1 が (1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル、(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル、(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル又は (1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基であるビシクロアルキル基を示す、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R1 が 1,1-ジメチルエチル、1,1-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル、2,2-ジメチルプロピル、(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル、4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル異性体 B 又は (1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル又は (1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル基を示す、請求項1〜5の何れか1項に記載の化合物。
【請求項7】
R1 が 1,1-ジメチルプロピル基である、請求項1、請求項2又は請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
R1 が 1,1-ジメチルエチル基である、請求項1、請求項2又は請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
R2 がα-配置のメチル基を示す、請求項1〜8の何れか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R3 及び R4 が両方ともフッ素である、請求項1〜9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項11】

が二重結合を示す、請求項1〜9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項12】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;及び
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;又は
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである化合物。
【請求項13】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル 異性体 A;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル 異性体 B;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-1-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;又は
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル異性体 B;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;又は
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチル;又は
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである、請求項12〜14の何れか1項に記載の化合物。
【請求項16】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである、請求項12〜14の何れか1項に記載の化合物。
【請求項17】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸シアノメチルである、請求項12〜14の何れか1項に記載の化合物。
【請求項18】
獣医又はヒトの医療に使用するための請求項1〜17の何れか1項に記載の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物。
【請求項19】
炎症性及び/又はアレルギー性症状の治療用医薬を製造するための請求項1〜17の何れか1項に記載の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物の使用。
【請求項20】
請求項1〜17の何れか1項に記載の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物を、所望により1種又はそれ以上の生理的に許容される希釈剤又は担体と混合して含む医薬組成物。
【請求項21】
請求項1〜17の何れか1項に記載の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物、及び噴射剤としてのフッ化炭素又は水素含有クロロフッ化炭素を、場合により界面活性剤及び/又は共溶媒と組み合わせて含む医薬エアゾール製剤。
【請求項22】
別の治療活性剤を更に含む、請求項21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
上記別の治療活性剤がβ-アドレナリン受容体作動剤である、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
炎症性及び/又はアレルギー性症状のヒト又は動物被験者の治療方法であって、該ヒト又は動物被験者に有効量の請求項1〜17の何れか1項に記載の式(I)の化合物又はその生理的に許容される溶媒和物を投与することを含む、上記治療方法。
【請求項25】
【化2】

(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び

は請求項1で定義した通りである)である式(II)の化合物。
【請求項26】
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,1-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[2-メチル-1-(1-メチルエチル)プロピル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2-エチルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(2,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1-エチル-2-メチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1,2-ジメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-{[(シクロペンチルオキシ)カルボニル]オキシ}-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[(1SR,2RS)-2-メチルシクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[4-(1-メチルエチル)シクロヘキシル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2RS,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(1RS,2SR,4SR)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イルオキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2R,4S)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2S,4R)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,3R,5S)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1S,2S,3S,5R)-2,6,6-トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタ-3-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1R,2R,4S)-1,3,3-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(トランス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-17-({[(シス-4-エチルシクロヘキシル)オキシ]カルボニル}オキシ)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1-プロピルブチル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-[({[(1RS,2RS,4RS)-1,7,7-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-イル]オキシ}カルボニル)オキシ]アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-({[(1,2,2-トリメチルプロピル)オキシ]カルボニル}オキシ)アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸;又は
(6α,11β,16α,17α)-6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-17-[({[1-(1-メチルエチル)ブチル]オキシ}カルボニル)オキシ]-3-オキソアンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボン酸である、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
式(II)のカルボン酸
【化3】

(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び

は請求項1〜10の何れか1項で定義した通りである)を式 L-CH2-CN の化合物(式中、L は脱離基を示す)と反応させることを含む、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項28】
式(II)の化合物
【化4】

(式中、R1 、R2 、R3 、R4 及び

は請求項1〜10の何れか1項で定義した通りである)の製造方法であって、クロロホルメート R1OCOCl 又は無水物 (R1OCO)2O を対応する式(III)の 17α-ヒドロキシル誘導体
【化5】

(式中、R2 、R3 、R4 及び

は請求項1〜10の何れか1項で定義した通りである)と反応させることを含む、上記製造方法。

【公表番号】特表2008−526806(P2008−526806A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−549869(P2007−549869)
【出願日】平成18年1月9日(2006.1.9)
【国際出願番号】PCT/EP2006/000149
【国際公開番号】WO2006/072599
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】