説明

有機化合物

シクロヘキシル基においてアシル化アミノ基によりさらに置換されている,14−O−{[(2−(任意に置換されていてもよいヒドロキシ)−シクロヘキシル)−スルファニル]−アセチル}−ムチリン,その塩および溶媒和物,そのような化合物を含む医薬組成物,およびこれらの医薬用途,例えば,微生物により媒介される疾患の治療,および微生物が炎症を媒介している場合の炎症の治療における使用が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,有機化合物,例えば,プレウロムチリンに関する。
【背景技術】
【0002】
プレウロムチリン,すなわち式A:
【化1】

の化合物は,天然に生ずる抗生物質であり,例えば,担子菌類であるPleurotus mutilusおよびP.passeckerianusにより産生される(例えば,The Merck Index,13th edition,item 7617を参照)。プレウロムチリンの主たる環構造を有し,ヒドロキシ基で置換されている多数のさらに別のプレウロムチリンが,例えば抗微生物剤として開発されている。
【0003】
WO02/04414A1から例えば14−O−[(アミノシクロヘキサン−2−イル(および-3−イル)−スルファニル)−アセチル]−ムチリンが,WO2007/014409から例えば14−O−[((モノ−またはジ−アルキルアミノ)−シクロアルキルスルファニル)−アセチル]−ムチリンが,WO2007/000004から例えば[((アシル−ヒドロキシ−アミノ)−シクロアルキルスルファニル)−アセチル]−ムチリンが,およびWO03/082260から例えば14−O−[(4−(R)−バリル−アミノシクロヘキサン−1−イル−スルファニル)−アセチル]−ムチリンが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO02/04414A1
【特許文献2】WO2007/014409
【特許文献3】WO2007/000004
【特許文献4】WO03/082260
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
今回,驚くべきことに,興味深い活性とともに予測されない顕著な代謝安定性を有するプレウロムチリンが見いだされた。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明の1つの観点においては,式:
【化2】

[式中,
Rはエチルまたはビニルであり;
は,式:
【化3】

の基であり,
はOHまたはORであり;そして
は,水素,直鎖または分枝鎖の(C1−8)アルキルまたは(C3−8)シクロアルキルであるか,または
−カルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL体の天然のアミノ酸の一部であるか,または
−カルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL体の非天然のアミノ酸の一部である]
の化合物が提供される。
【0007】
式Iの化合物において,1つの観点においては,Rはエチルである。
【0008】
式Iの化合物において,別の観点においては,Rはビニルである。
【0009】
式Iの化合物において,Rは,好ましくはヒドロキシ,ホルミルオキシ,または(C1−4)アルキルカルボニルオキシであり;例えば,ヒドロキシ,ホルミルオキシまたはアセトキシである。
【0010】
別の観点においては,本発明は,Rがヒドロキシである式Iの化合物を提供する。
【0011】
別の観点においては,本発明は,Rがホルミルオキシまたは(C1−4)アルキルカルボニルオキシである式Iの化合物を提供する。
【0012】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくは水素である。
【0013】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくは直鎖または分枝鎖の(C1−8)アルキルである。
【0014】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくは(C3−8)シクロアルキルである。
【0015】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくはカルボン酸基が分離されたときに残留する天然または非天然のアミノ酸の一部である。
【0016】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくはカルボン酸基が分離されたときに残留する天然のアミノ酸の一部である。
【0017】
別の観点においては,式Iの化合物において,Rは好ましくはカルボン酸基が分離されたときに残留する非天然のアミノ酸の一部である。
【0018】
式Iの化合物において,Rが直鎖または分枝鎖の(C1−8)アルキルである場合,Rは,好ましくは(C1−6)アルキル,例えば,メチル,イソプロピルまたはtert−ブチルである。
【0019】
式Iの化合物において,Rが(C3−8)シクロアルキルである場合,Rは,好ましくは(C3−6)シクロアルキル,例えばシクロプロピルである。
【0020】
式Iの化合物において,Rがカルボン酸基が分離されたときに残留する天然のまたは非天然のアミノ酸の一部である場合,前記アミノ酸は,好ましくはアルファ−アミノ酸である。
【0021】
式Iの化合物のRがカルボン酸基が分離されたときに残留するD−またはL−体の天然のまたは非天然のアミノ酸の一部である場合,Rは好ましくはヘテロシクリル,例えば,芳香族および脂肪族ヘテロシクリルであり,例えば,3−8個,例えば5または6個の環メンバーを含み,N,Oおよび/またはSから選択される1−4個の複素原子を含み,複素原子として少なくとも1つの窒素原子を含む脂肪族ヘテロシクリルであり,ここで,例えばこの窒素原子は,好ましくはアルファ位に存在し,例えばピロリジニル(例えばピロリジン−2−イル)またはピペリジニル(例えばピペリジン−2−イル)であり,あるいは
は,アミノにより置換された直鎖または分枝鎖の(C1−8)アルキル,例えば(C1−6)アルキルであり,これはさらに任意に,
ヒドロキシ,アミノ(かかるアミノは,任意にヘテロシクリルカルボニルで置換されていてもよく,ヘテロシクリルは芳香族および脂肪族ヘテロシクリルを含み,5−6個,例えば5個の環メンバーおよびN,Oおよび/またはS,例えばNから選択される1から4個の複素原子を含み,例えば,メチル−ジヒドロピロリジン−カルボニルである);グアニジノ,アミノカルボニル,カルボキシ,メルカプト,(C1−4)アルキルメルカプト(例えばメチルメルカプト),フェニル(例えばヒドロキシフェニル),セレノ,またはヘテロシクリル(例えば,3−8個,例えば5−6個の環メンバーを含み,N,Oおよび/またはS,例えばNから選択される1−4個,例えば1個または2個の複素原子を含む芳香族および脂肪族ヘテロシクリル,かかるヘテロシクリルは,任意に別の環系と縮合されていてもよく,例えばフェニルと縮合されていてもよい)
で置換されていてもよく,
より好ましくは,5または6個の環メンバーおよび少なくとも1つの窒素原子を含む脂肪族ヘテロシクリルであり,ここで,この窒素原子は好ましくはアルファ位に存在し,例えば,ピロリジニル(例えばピロリジン−2−イル)またはピペリジニル(例えばピペリジン−2−イル)であり,あるいは,
アミノで置換され,任意にさらにヒドロキシで置換されていてもよい直鎖または分枝鎖の(C1−6)アルキルである。
【0022】
式Iの化合物のRがカルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL体の天然のアミノ酸の一部である場合,Rは,例えば,アラニン,システイン,アスパラギン酸,グルタミン酸,フェニルアラニン,グリシン,ヒスチジン,イソロイシン,リシン,ロイシン,メチオニン,アスパラギン,ピロリシン,プロリン,グルタミン,アルギニン,セリン,トレオニン,セレノシステイン,バリン,トリプトファンまたはチロシン,より好ましくはアラニン,セリンまたはバリンからカルボン酸基が分離されたときに残留するアミノ酸残基である。
【0023】
式Iの化合物において,Rがカルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL体の非天然のアミノ酸の一部である場合,Rは,好ましくは,3−8個,例えば5−6個の環メンバーを含み,1−4個,例えば1または2個の複素原子を含む脂肪族ヘテロシクリル,例えば,ピペリジニル,例えばピペリジン−2−イルである。
【0024】
式Iの化合物において,Rはより好ましくは,水素,メチル,イソプロピル,tert−ブチル,シクロプロピル,またはカルボン酸基が分離されたときに残留する天然のアミノ酸の残基であり,ここで,アミノ酸は,L−またはD−アラニン,−セリン,−バリンから選択され,あるいは,Rは,ピペリジニル,例えばピペリジン−2−イルである。
【0025】
別の観点においては,式Iの化合物において,シクロヘキシル環に結合している−NH−R基は,シクロヘキシル環の5位に結合している。
【0026】
別の観点においては,本発明は,式:
【化4】

[式中,RおよびRは上で定義したとおりである]
の化合物を提供する。
【0027】
別の観点においては,式Iの化合物において,シクロヘキシル環に結合している−NH−R基はシクロヘキシル環の4位に結合している。
【0028】
別の観点においては,本発明は式:
【化5】

[式中,RおよびRは上で定義したとおりである]
の化合物を提供する。
【0029】
式Iの化合物には,式IPREF1および式IPREF2の化合物が含まれる。
【0030】
式Iの化合物において,定義される置換基のそれぞれの単一の基は,置換基の好ましい群であることができ,例えば,互いに独立して,定義される置換基の群または単一の置換基であることができる。式Iの化合物において,定義される単一の置換基のそれぞれは,好ましい置換基であることができ,例えば,互いに独立して,定義される置換基の群または単一の置換基であることができる。
【0031】
別の観点においては,本発明は,下記の実施例4から42の化合物,すなわち,以下:
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−4−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−4−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ホルミルオキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−2−アセトキシ−5−アセチルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,および
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
からなる群より選択される式Iの化合物を提供する。
【0032】
別の観点においては,本発明は,シクロヘキシル基においてアシル化アミノ基によりさらに置換されている14−O−{[(2−ヒドロキシ−,2−ホルミルオキシ−または2−アセトキシ−シクロヘキシル)スルファニル]−アセチル}−ムチリンを提供する。
【0033】
本発明により提供される化合物は,本明細書において,"本発明の(本発明にしたがう)化合物(単数または複数)"とも称される。本発明の化合物には,あらゆる形の形の化合物,例えば遊離形,塩形成基が存在する場合には塩の形,溶媒和物の形,および塩および溶媒和物の形の化合物が含まれる。
【0034】
別の観点においては,本発明は,塩形成基が存在する場合には塩の形および/または溶媒和物の形の本発明の化合物を提供する。
【0035】
そのような塩には,好ましくは薬学的に許容しうる塩が含まれるが,だだし,製造/単離/精製等の目的のために,薬学的に許容できない塩も含まれる。本発明の化合物の塩には,塩基性塩または酸付加塩が含まれる。薬学的に許容しうる塩基性塩としては,アンモニウム塩,例えばトリメチルアンモニウム塩,アルカリ金属塩例えばナトリウムおよびカリウムの塩,アルカリ土類金属塩,例えばカルシウムおよびマグネシウムの塩,および有機塩基との塩,例えば,1級,2級および3級アミンの塩,例えば,イソプロピルアミン,ジエチルアミン,エタノールアミン,トリメチルアミン,ジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンが挙げられ,好ましくはナトリウム塩である。酸付加塩としては,本発明の化合物と,酸,例えば,水素フマル酸,フマル酸,酒石酸,エタン−1,2−ジスルホン酸,マレイン酸,ナフタリン−1,5−スルホン酸,酢酸,マレイン酸,コハク酸,サリチル酸,アゼライン酸,2−[(2,6−ジクロロフェニル)アミノ]ベンゼン酢酸,塩酸,重塩酸との塩が挙げられ,好ましくは塩酸との塩である。
【0036】
遊離形の本発明の化合物は,塩の形の対応する化合物に変換することができ,その逆も可能である。遊離形または塩の形および/または溶媒和物の形の本発明の化合物は,対応する遊離形のまたは塩の形の非溶媒和物の化合物に変換することができ,その逆も可能である。
【0037】
本発明の化合物は,異性体およびその混合物;例えば,光学異性体,ジアステレオアイソマー,シス/トランス配座異性体の形で存在することができる。本発明の化合物は,例えば,不斉炭素原子を含んでいてもよく,したがって,エナンチオマーまたはジアステレオ異性体およびこれらの混合物,例えばラセミ混合物またはジアステレオマー混合物の形で存在することができる。任意の不斉炭素原子は,(R)−,(S)−または(R,S)−立体配置で存在することができ,好ましくは(R)−または(S)−立体配置である。
【0038】
例えば,式Iの化合物において,イオウ原子に結合しているシクロアルキル環の炭素原子,R基に結合しているシクロアルキル環の炭素原子,NHR基が結合しているシクロアルキル環の炭素原子はすべて不斉炭素原子である。したがって,そのような不斉炭素原子に結合している置換基は,(R)および(S)立体配置,およびこれらの混合物として存在することができる。例えば,式Iの化合物において,RがCORでありRがカルボン酸基が分離されたときに残留するアミノ酸の一部である場合,アミノ酸は(R)−および(S)−立体配置(DまたはL体)のいずれであってもよく,それらの混合物であってもよい。例えば,式Iの化合物において,RがCORであり,Rが分枝鎖のアルキルであり,この分枝鎖がそのようなアルキルの側鎖の炭素原子に結合している場合,そのような置換基が結合している炭素原子は不斉炭素原子である場合があり,そのような置換基は(R)−および(S)−立体配置のいずれで結合していてもよく,これらの混合物であってもよい。
【0039】
ムチリン三環の不斉炭素原子に結合している置換基の立体配置は,好ましくは天然のプレウロムチリンにおけるものと同じである。
【0040】
異性体混合物は,慣用の方法にしたがってまたはそれと同様にして,適宜分離して,純粋な異性体を得ることができる。本発明は,任意の異性体形の,および任意の異性体混合物の本発明の化合物を含む。本発明はまた,互変異性体が存在しうる場合には本発明の化合物の互変異性体を含む。
【0041】
別の観点においては,本発明は,本発明の化合物,例えば式Iの化合物を製造する方法を提供し,この方法は,
a.式:
【化6】

[式中,RおよびRは上で定義したとおりである]
の化合物を,式:
【化7】

[式中,Rは上で定義したとおりであり,これは任意に活性型,例えばハロゲン化物の形であってもよく,無水物の形であってもよい]
の化合物でアシル化し,そして
b. 得られた式Iの化合物を反応混合物から単離し,ここで,R,RおよびRは上で定義したとおりである,
の各工程を含む。
【0042】
上述の反応はアミンのアシル化反応であり,これは慣用の方法または本明細書に記載される方法にしたがって,またはこれと同様にして,適宜実施することができる。式IIまたは式III(出発物質)の中間体においては,官能基が存在する場合にはこれが保護された形であってもよく,塩形成基が存在する場合には塩の形であってもよい。存在していてもよい保護基は,慣用の方法にしたがって,またはこれと同様にして,適当な段階で除去することができる。
【0043】
このようにして得られた式Iの化合物は,式Iの別の化合物に変換することができる。例えば,遊離形で得られた式Iの化合物は,式Iの化合物の塩に変換することができ,その逆も可能である。例えば,R2がヒドロキシである式Iの化合物は,Rがヒドロキシ以外である式Iの化合物に変換することができる。
【0044】
式IIまたは式IIIの中間体(出発物質)は,既知であるかまたは慣用の方法または本明細書に記載される方法と同様にして製造することができる。
【0045】
本明細書に記載される任意の化合物,例えば本発明の化合物および式IIまたは式IIIの中間体は,慣用の方法にしたがって,またはこれと同様にして,例えば,本明細書に特定されるようにして,適宜製造することができる。
【0046】
本発明の化合物は薬学的活性を示し,したがって医薬品として有用である。例えば,本発明の化合物は,抗微生物活性,例えば抗菌活性,グラム陽性細菌,例えばStaphylococcus aureus等のコアグラーゼ陽性ブドウ球菌,Staphylococcus epidermidis,Staphylococcus haemolyticus等のコアグラーゼ陰性ブドウ球菌,およびStreptococcus pyogenes,Streptococcus pneumoniae等の連鎖球菌,Enterococcus faeciumおよびListeria monocytogenes等の腸球菌に対する活性,およびグラム陰性細菌に対する活性,例えば,Moraxella catarrhalis等のモラクセラ属菌,およびHaemophilus influenzae等のヘモフィルス属菌,および,Legionella pneumophila等のレジオネラ菌,Neisseria gonorrhoeae等のナイセリア菌,ならびにMycoplasms,ChlamydiaおよびBacteroides fragilis,Clostridium difficile,Fusobacterium spp.,およびPropionibacterium spp等の絶対嫌気性細菌に対する活性を示す。
【0047】
好気的細菌に対するインビトロの活性は,「theClinical and Laboratory Standards Institute(CLSI,元のNCCLS)Document M7−A7 Vol.26,No.2:"Methods for dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically-Approved Standard;Seventh Edition(2006)"」にしたがって,寒天希釈試験(Agar Dilution TEST)または微量希釈試験(Microdilution TEST)により測定し,嫌気性細菌に対する試験は「Clinical and Laboratory Standards Institute(CLSI,元のNCCLS),Document,M11−A6,Vol.24,No.2:“Methods for Antimicrobial Susceptibility Testing of Anaerobic Bacteria−Approved Standard;Sixth Edition(2004)”」にしたがって行い,インビボの活性はStaphylococcus aureusに対する敗血症マウスモデルにより試験した(in vivo TEST)。
【0048】
本発明の化合物は,これらの試験で活性を示し,したがって,微生物,例えば細菌により媒介される疾患の治療および予防に適している。また,治療しうる疾患には,例えば,ヘリコバクター,例えばHelicobacter pyloriにより媒介される疾患,およびMycobacterium tuberculosisにより媒介される疾患が含まれる。さらに,治療しうる疾患には,一般に,炎症性疾患(微生物がそのような炎症を媒介するもの),例えばにきびが含まれる。
【0049】
別の観点においては,本発明は,医薬品として,好ましくは抗微生物剤,例えば抗生物質および抗嫌気性菌剤として使用するための本発明の化合物を提供する。
【0050】
別の観点においては,本発明は,にきびの治療において用いるための本発明の化合物を提供する。
【0051】
さらに別の観点においては,本発明は,微生物,例えば細菌により媒介される疾患:
−例えば,ブドウ球菌,連鎖球菌,腸球菌から選択される細菌により媒介される疾患;
−細菌,例えば,モラクセラ,ヘモフィルス,レジオネラ菌,ナイセリアから選択される細菌により媒介される疾患;
−ヘリコバクターにより媒介される疾患;
−結核菌により媒介される疾患;
−例えば,マイコプラズマ,クラミジアおよび絶対嫌気性細菌により媒介される疾患;
の治療用の,およびにきびの治療用の医薬品の製造において使用するための本発明の化合物を提供する。
【0052】
さらに別の観点においては,本発明は,微生物により媒介される疾患を治療する方法を提供し,この方法は,そのような治療を必要とする被験者に,有効量の本発明の化合物を,例えば,医薬組成物の形で投与することを含む。
【0053】
さらに別の観点においては,本発明は,にきびを治療する方法を提供し,この方法は,そのような治療を必要とする被験者に,有効量の本発明の化合物を,例えば医薬組成物の形で投与することを含む。
【0054】
治療には,治療および予防(防止)が含まれるが,好ましくは治療である。抗微生物剤およびにきび治療剤のためには,適当な投与量は,もちろん,例えば,用いられる本発明の化合物の化学的性質および薬物動態データ,個々の宿主,投与モードおよび治療すべき状態の性質および重篤度により様々であろう。しかし,一般に,ヒトなどの大哺乳動物で満足する結果を得るためには,指示される1日投与量は約0.5mgから3gの範囲の本発明の化合物であり,これは例えば1日に4回までの分割投与で便利に投与することができる。
【0055】
本発明の化合物は,任意の慣用の経路,例えば経腸的に(例えば経鼻,口腔内,直腸内,経口投与);非経口的に(例えば,静脈内,筋肉内,皮下投与);または局所的に(例えば,経皮,鼻腔内,気管内投与),例えばコーティングされたまたはコーティングされていない錠剤,カプセル,注射用溶液または懸濁液の形で,例えばアンプル,バイアルの形で,クリーム,ゲル,ペースト,吸入用粉体,泡状物,チンキ剤,リップスティック,ドロップ,スプレーの形で,または座剤の形で,例えば,マクロライド,例えばクラリスロマイシンまたはアジスロマイシン等のエリスロマイシン類と同様の方法で,投与することができる。
【0056】
本発明の化合物は,塩形成基が存在する場合には,薬学的に許容しうる塩,例えば,酸付加塩または塩基付加塩(例えば金属塩)として,または遊離形で,場合により溶媒和物の形で,投与することができる。塩の形の本発明の化合物は,遊離形の化合物と同じオーダーの活性を示し,場合により溶媒和物の形であってもよい。
【0057】
本発明の化合物は,本発明にしたがって,単独でまたは1またはそれ以上の他の薬学的に活性な薬剤との組み合わせで,薬学的治療に用いることができる。そのような他の薬学的に活性な薬剤としては,例えば,他の抗生物質および抗炎症剤が挙げられ,本発明の化合物をにきびの治療に用いる場合には,他の薬剤にはにきびに対して活性のある薬剤が含まれる。
【0058】
組み合わせには,2またはそれ以上の薬学的に活性な薬剤が同じ製剤中に含まれている固定した組み合わせ;別々の製剤に含まれる2またはそれ以上の薬学的に活性な薬剤が同じ包装で,例えば併用の指示書とともに販売されるキット;および薬学的に活性な薬剤が別々に包装されているが,同時または逐次投与の指示書が与えられる自由な組み合わせが含まれる。
【0059】
別の観点においては,本発明は,本発明の化合物を,例えば,遊離形でまたは薬学的に許容しうる塩の形で,および/または溶媒和物の形で,少なくとも1つの薬学的に許容しうる賦形剤,例えば担体または希釈剤,例えば,充填剤,結合剤,崩壊剤,循環調節剤,潤滑剤,糖および甘味料,香味料,保存料,安定剤,湿潤剤および/または乳化剤,可溶化剤,浸透圧を調節するための塩および/またはバッファーとともにを含む医薬組成物を提供する。
【0060】
別の観点においては,本発明は,他の薬学的に活性な薬剤をさらに含む,本発明にしたがう医薬組成物を提供する。
【0061】
そのような医薬組成物は,慣用の方法にしたがって,またはこれと同様にして,例えば,混合,顆粒化,コーティング,溶解または凍結乾燥のプロセスにより,製造することができる。単位投与形態は,例えば,約0.5mgから約2000mg,例えば10mgから約1000mgを含むことができる。
【0062】
本発明の化合物は,さらに動物医薬(例えば動物医薬活性化合物)として,動物(例えば,ニワトリ,ブタおよびウシ)において,微生物,例えば細菌による疾患の予防および治療に用いるのに適しており,人工授精および卵浸漬技術用の希釈液としても適している。
【0063】
別の観点においては,本発明は,動物薬として使用するための本発明の化合物を提供する。
【0064】
さらに別の観点においては,本発明は,動物薬として有用な動物薬組成物を製造するための本発明の化合物を提供する。
【0065】
別の観点においては,本発明は,微生物,例えば細菌による疾患の予防および治療用の獣医学方法を提供し,この方法は,そのような治療を必要とする被験者に,有効量の本発明の化合物を例えば動物医薬組成物の形で投与することを含む。
【0066】
本明細書に記載される実施例4−42の化合物は,Staphylococcus aureus ATCC49951およびStreptococcus pneumoniae ATCC49619に対して2μg/mL以下のMICを示す。
【0067】
本発明の化合物の代謝安定性は,凍結保存された初代ヒト肝細胞を用いることにより測定した。1x10細胞/mLを5μg/mLの試験化合物とともに37℃,5%COで4時間インキュベーションした。t=0時間およびt=4時間にサンプルを採取した。混合物をアセトニトリルで希釈することによりインキュベーションを停止し,凍結した。遠心分離した後,逆相LC/MSを用いてサンプルを分析して,t=0時間とt=4時間との間の親化合物の減少を調べた。代謝安定性の値は,インキュベーション後に検出された親化合物の%で表した。
【0068】
驚くべきことに,本発明の化合物は,従来技術の化合物と比較して,予測を超える代謝安定性の改良を示すことが見いだされた。特定のR基,好ましくはヒドロキシ基を,シクロヘキシル環に結合したイオウ置換基に近接した位置に有する本発明の化合物は,初代ヒト肝細胞とともにインキュベーションした後,そのようなR基を有しない化合物と比較してより安定であることがわかった。
【0069】
例えば,化合物濃度5μg/mLでヒト肝細胞とともに4時間インキュベーションした後,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(本発明の実施例11)については,親化合物の91%および90%が見いだされ,一方,14−O−{[(1R,3R)−3−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩とその(1S,3S)ジアステレオマー塩酸塩(Rが例えばヒドロキシル基を欠失したものである類似の誘導体)との混合物については,親化合物の73%しか検出できなかった。
【実施例】
【0070】
慣用名“ムチリン”とは,IUPAC系統名(1S,2R,3S,4S,6R,7R,8R,14R)−3,6−ジヒドロキシ−2,4,7,14−テトラメチル−4−ビニル−トリシクロ[5.4.3.01,8]テトラデカン−9−オンを表す。実施例においては,プレウロムチリン誘導体は,H.Berner(Berner,H.;Schulz,G.;Schneider H.Tetrahedron 1980,36,1807−1811.)により記載されるムチリン番号付けシステムと同様にして番号付けされる:
【化8】

【0071】
プレウロムチリンチオールおよびプレウロムチリントシレートはそれぞれ下記の式:
【化9】

の化合物である。
【0072】
下記の実施例1から42において記載される方法にしたがって,またはこれと同様にして,式:
【化10】

[REXは対応する実施例において定義される]
の化合物を得た。実施例1−12,14−16,18および20−42の化合物においては,R’EXはビニルであり,実施例13,17および19の化合物においては,R’EXはエチルである。実施例1−3は,出発物質を製造するための参考実施例である。
【0073】
以下の略号を用いる:
℃ 摂氏,未修正
%th 理論値のパーセント
Boc tert−ブトキシカルボニル
CHCl ジクロロメタン
cHex シクロヘキサン
DBN 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EDC N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩
EtOAc 酢酸エチル
h 時間
H プロトン
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
M モル濃度
MeOH メタノール
min 分間
mol モル
MS−ESI エレクトロスプレイイオン化質量分析
NHOH 水性水酸化アンモニウム溶液(水溶液中25−35%アンモニア)
NMR 核磁気共鳴
mL ミリリットル
NaSO 硫酸ナトリウム
TLCの遅延係数/保持計数
RT 室温
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
【0074】
実施例1
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化11】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
工程A1
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマーおよび
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーおよび
14−O−{[(1R,2R,4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー
200mLのTHF中の3,4−エポキシシクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチルエステル(Gomez−Sanchez,E.;Marco−Contelles J.Tetrahedron 2005,61,1207−1219.)(4.27g,20mmol)およびプレウロムチリンチオール(Nagarajan,R.Eli Lilly and Company 1978,US4,130,709)(7.10g,18mmol)の溶液に,水酸化アルミニウム(40g,Brockmann activity I,中性)を加え,得られた混合物を室温で40時間撹拌した。懸濁液を濾過し,減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/1)に供して,14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(a)(R=0.38;収率:1.34g,12%th),ならびに14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーおよび14−O−{[(1R,2R,4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー(b)(R=0.26;収率:2.81g,25%th)の混合物を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.74 (d, 1H, NH, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.90 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.55 - 3.20 (m, 6H, 1'-H, 2'-H, 4'-H, 11-H, 22-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.35 (s, 9H, tert-ブチル), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 630 (MNa+), 1237 (2MNa+)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 6.70 (d, 1H, NH, J = 7Hz), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.34 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.82, 4.78 (2d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.55 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, 4'/5'-H, 11-H, 22-H), 2.97 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 12H, 15-CH3, tert-ブチル), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 630 (MNa+), 1237 (2MNa+)
【0075】
または工程A2
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマーおよび
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーおよび
14−O−{[(1R,2R,4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー
150mLのMeOHおよび30mLのジオキサン中の3,4−エポキシシクロヘキシルカルバミン酸tert−ブチルエステル(10g,47mmol)およびプレウロムチリンチオール(90%,18.5g,42mmol)の溶液に,2MNaOH(21mL,42mmol)を加え,得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応が完了した後,希HClでpHを7に調節し,反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水およびブラインで希釈し,EtOAcで3回抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/1)を行った後,14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(R=0.40;収率:3.1g,12%th),ならびに14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーおよび14−O−{[(1R,2R,4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー(R=0.25;収率:6.35g,25%th)の混合物を無色固体として得た。
【0076】
または工程A3
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマーおよび
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー
100mLのCHC(4Åのモレキュラーシーブで乾燥)中のプレウロムチリンチオール(9.25g,23.5mmol)の溶液に,DBN(2.9μL,23.5mmol)を加え,室温でアルゴン雰囲気下で1時間撹拌した後,混合物にsyn−3,4−エポキシシクロヘキシル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.17g,19.5mmol)を加え,室温でさらに16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣にブラインを加え,CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/1)に供して,14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(R=0.38;収率:5.07g,43%th),ならびに14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(R=0.25;収率:2.95g,16.5%th)を無色固体として得た。
【0077】
工程B
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー
75mLのCHCl中の14−O−{[(1R,2R,4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1.34g,2.20mmol)の溶液に,TFA(4mL)を加え,室温で5時間撹拌した。反応混合物をCHClで希釈し,飽和NaHCO溶液に注加した。相を分離し,水性層をCHClで2回洗浄した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。クロマトグラフィー(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=50/50/1)を行った後,14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(収率:745mg,67%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.50 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, 4'-H, 11-H, 22-H), 2.55 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 508 (MH+), 530 (MNa+), 1015 (2MH+), 1037 (2MNa+)
【0078】
実施例2
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化12】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
および
14−O−{[(1R,2R,4S)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化13】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Aからの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーおよび14−O−{[(1R,2R,4S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー(1.12g,1.84mmol)の混合物を実施例1工程Bの方法にしたがって処理した。反応混合物の後処理およびクロマトグラフィー(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=50/50/1)の後,14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(a)(R=0.33;収率:524mg,56%th)および14−O−{[(1R,2R,4S)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4R)ジアステレオマー(b)(R=0.22;収率:160mg,17%th)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.48 (m, 1H, 2'-H), 3.42 (m, 1H, 11-H), AB系 (νA = 3.37, νB = 3.23, 22-H, J = 19Hz), 2.98 (m, 1H, 1'-H), 2.82 (m, 1H, 5'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 4.51 (bs, 1H, 11-OH), 3.79 (m, 1H, 2'-H), 3.42 (m, 1H, 11-H), AB系 (νA = 3.33, νB = 3.23, 22-H, J = 15Hz), 3.04 (m, 1H, 4'-H), 2.82 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.37 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz)
【0079】
実施例3
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化14】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
工程A
tert−ブチル−ジメチル−(cis−3,4−エポキシシクロヘキシルオキシ)−シラン
CHCl中の3−シクロヘキセン−1−オール(Amburgey,J.C.;Shuey,S.W.;Pedersen,L.G.;Hiskey R.,Bioorganic Chemistry 1994,22,172−197.)(10g,102mmol)の溶液に,バナジルアセチルアセトネート(0.5g,触媒量)およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(20.4mL5.5M,デカン中,112mmol)を加え,室温で一晩撹拌した。得られた反応混合物を塩化tert−ブチルジメチルシリル(16.9g,112mmol),イミダゾール(9.02g,132mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(2.49g,20mmol)で4℃で処理し,室温で一晩撹拌した。反応混合物をCHClで希釈し,次に10%NaHSO溶液,飽和NaHCO溶液およびブラインで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=15/1)に供して,tert−ブチル−ジメチル−(cis−3,4−エポキシシクロヘキシルオキシ)−シラン(R=0.35;収率:18.3g,79%th)を無色油状物として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm): 3.55 (m, 1H), 3.00 (m, 2H), 2.15 (m, 1H), 2.00 (m, 1H), 1.80 (m, 1H), 1.50 (m, 1H), 1.35 (m, 1H), 1.35 (m, 1H), 1.25 (m, 1H), 0.83 (s, 9H, tert-ブチル), 0.0 (s, 9H, Si(CH3)2)
【0080】
工程B
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー
tert−ブチル−ジメチル−(cis−3,4−エポキシシクロヘキシルオキシ)−シラン(6.41g,28mmol)を,実施例1工程A2の方法にしたがってプレウロムチリンチオールで処理した。粗14−O−{[(1R,2R,5S)−5−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマーを無色固体として取得し,これを直接次の工程で用いた。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.52 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.78 (dd, 1H, 2'-OH, J = 5Hz および 6Hz), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.88 (m, 1H, 5'-H), 3.15 - 3.45 (m, 4H, 2'-H, 11-H, 22-CH2), 2.92 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.86 (s, 9H, tert-ブチル), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz), 0.0 (s, 6H, Si(CH3)2)
【0081】
工程C
14−O−{[(1R,2R,5S)−2,5−ジヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー
25mLのTHF中の14−O−{[(1R,2R,5S)−5−(tert−ブチル−ジメチル−シリルオキシ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(9.46g,15.2mmol)の溶液に,酢酸と水の混合物(3:1,100mL)を加え,40℃で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下でほぼ乾固するまで濃縮し,残渣をEtOAcに溶解し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/3)に供して,14−O−{[(1R,2R,5S)−2,5−ジヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(R=0.27;収率:7.07g,92%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.72 (dd, 1H, 2'-OH, J = 2Hz および 5Hz), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 4.43 (t, 1H, 5'-OH), 3.68 (m, 1H, 5'-H), 3.45 - 3.20 (m, 4H, 2'-H, 11-H, 22-H), 2.94 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 531 (MNa+), 1039 (2MNa+)
【0082】
工程D
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー
36mLのピリジン中の14−O−{[(1R,2R,5S)−2,5−ジヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(6.07g,11.9mmol)の溶液に,塩化メタンスルホニル(1.1mL,14.3mmol)を加え,得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次に,溶媒を減圧下で蒸発させ,残渣を1MHClで希釈し,EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し,NaSOで乾燥し,濾過した。濾液を濃縮し,カラムクロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/1)により精製して,14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(R=0.15;収率:2.55g,36%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.07 (m, 2H, 20-H), 5.00 (t, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.78 (m, 1H, 5'-H), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.55 - 3.25 (m, 4H, 2'-H, 11-H, 22-H), 2.91 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.80 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz)
【0083】
工程E
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アジド−2−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー
30mLのDMF中の14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−メタンスルホニルオキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2.55g,4.35mmol)およびアジ化ナトリウム(0.85g,13mmol)の溶液を,80℃で6時間加熱した。反応混合物を水およびブラインで希釈し,EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し,NaSOで乾燥し,濾過した。溶媒を減圧下で除去して,粗14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アジド−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(定量的収率,cHex/EtOAc=1/1,R=0.35)を固体として取得し,これを直接次の工程で用いた。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 6.15, 6.13 (2dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.56, 5.54 (2d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.90 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50, 4.49 (2d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.50 - 3.25 (m, 5H, 2'-H, 5'-H, 11-H, 22-H), 2.64 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz)
【0084】
工程F
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー
トリフェニルホスフィン(1.18g,4.50mmol)を,30mLのTHF中の14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アジド−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(2.4g,未修正)の溶液に加え,室温で一晩撹拌した。次に,水(約3mL)を加え,反応混合物を1時間加熱還流した。溶媒を蒸発させた後,残渣を水およびブラインで希釈し,EtOAcで3回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し,濾過し,クロマトグラフィー(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=100/100/1)に供して,14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(R=0.3;収率:1.74g,79%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.25, 6.65 (2bs, 1H, NH), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.50 (bs, 1H, 11-OH), 3.55 - 3.10 (m, 5H, 2'-H, 5'-H, 11-H, 22-H), 2.58 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 508 (MH+), 530 (MNa+), 1037 (2MNa+)
【0085】
実施例4
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化15】

である式IEXの化合物
工程A
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
15mLのCHCl中の(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸(Boc−D−バリン,385mg,1.77mmol)の溶液に,HOBT(266mg,1.97mmol)およびEDC(378mg,1.97mmol)を加え,室温で30分間撹拌した。次に,実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を加え,得られた混合物を室温で反応が完了するまで撹拌した(典型的には一晩)。反応混合物にブラインを加え,EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/3)に供して,14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(R=0.6;収率:1.11g,89%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.73 (m, 1H, NHCO), 6.50 (m, 1H, NHCO), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 17Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.10 - 4.90 (m, 3H, 20-H, 2'-OH), 4.48 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.67 (t, 1H, Val-CHNH, J = 8Hz), 3.62 - 3.25 (m, 5H, 4'-H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (bs, 12H, tert-ブチル, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.85 - 0.75 (m, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 707 (MH+), 729 (MNa+)
【0086】
工程B
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよび14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン
10mLのCHCl中の14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(1.11g,1.57mmol)の溶液に,TFA(1.57mL)を加え,室温で5時間撹拌した。反応混合物をCHClで希釈し,飽和NaHCO溶液に注加した。相を分離し,水性層をCHClで洗浄した。合わせた有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。クロマトグラフィー(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=90/9/1)の後,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(a)(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=50/50/1,R=0.3;356mg,収率37%)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(b)(シリカ,EtOAc/MeOH/NHOH=50/50/1,R=0.25;収率:136mg,14%th)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.70 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H) 4.96 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.58 (m, 1H, 4'-H), 3.53 - 3.25 (m, 4H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.82 (d, 1H, Val-CHNH, J = 5Hz), 2.54 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.84 - 0.79 (m, 6H, 17-CH3, Val-CH3), 0.75 (d, 3H, Val-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (MH+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.68 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H) 4.96 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.58 (m, 1H, 4'-H), 3.48 - 3.25 (m, 4H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.83 (d, 1H, Val-CHNH, J = 5Hz), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.84 - 0.79 (m, 6H, 17-CH3, Val-CH3), 0.75 (d, 3H, Val-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (MH+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
【0087】
工程C
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
3mLのジオキサン中の14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(356mg,0.59mmol)の溶液を,1MHCl(0.9mL)および水(0.5mL)で処理した。室温で10分間撹拌した後,溶液を凍結乾燥して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:300mg,79%th)を無色固体として得た。
【0088】
14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン(136mg,0.22mmol)を,上述の他のジアステレオマーと同様にして処理して,14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:120mg,85%th)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.10 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.95 (bs, 3H, NH3+), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.99 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.52 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.61 (m, 1H, 4'-H), 3.53 - 3.25 (m, 4H, 11-H, 22-H, 2'-H), 3.17 (d, 1H, Val-CHNH, J = 6Hz), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.90 - 0.78 (3d, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.01 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.45 (bs, 3H, NH3+), 5.04 (m, 2H, 20-H), 5.00 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.60 (m, 1H, 4'-H), 3.51 - 3.25 (m, 4H, 11-H, 22-H, 2'-H), 3.12 (d, 1H, Val-CHNH, J = 6Hz), 2.51 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.88 - 0.78 (3d, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
【0089】
実施例5
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化16】

である式IEXの化合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1.5g,2.95mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸(Boc−L−バリン,577mg,2.66mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:458mg)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:386mg)を無色固体として得た。
(a 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.07 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.99 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.64 (m, 1H, 4'-H), 3.50 - 3.25 (m, 5H, 22-H, 11-H, Val-CHNH, 2'-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.93 - 0.87 (2d, 6H, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+)
(b 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.08 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.10 - 5.00 (m, 3H, 20-H, 2'-OH), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.64 (m, 1H, 4'-H), 3.52 (d, 1H, 22a-H, J = 15Hz), 3.45 - 3.25 (m, 4H, 11-H, Val-CHNH, 2'-H, 22b-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.93 - 0.87 (2d, 6H, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+)
【0090】
実施例6
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化17】

である式IEXの化合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(Boc−D−アラニン,335mg,1.77mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:200mg)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:222mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.92 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.99 (bs, 1H, 2'-OH), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.57 (m, 1H, 4'-H), 3.53 - 3.25 (m, 5H, 11-H, 22-H, Ala-CHNH, 2'-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.15 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 601 (MNa+), 613 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 7.96 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.40 (bs, 3H, NH3+), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.99 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.57 (m, 1H, 4'-H), 3.48 - 3.25 (m, 5H, 11-H, 22-H, Ala-CHNH, 2'-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.17 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 601 (MNa+), 613 (MCl-)
【0091】
実施例7
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化18】

である式IEXの化合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1.5g,2.95mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(Boc−L−アラニン,502mg,2.66mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−4−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:556mg)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−4−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:730mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.34 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.13 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.71 (m, 1H, Ala-CHNH), 3.58 (m, 1H, 4'-H), 3.46 (d, 1H, 22a-H, J = 15Hz), 3.42 (d, 1H, 11-H, J = 6Hz), 3.35 - 3.25 (m, 2H, 22b-H, 2'-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.31 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.30 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.08 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 5.01 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.71 (m, 1H, Ala-CHNH), 3.59 (m, 1H, 4'-H), 3.52 (d, 1H, 22a-H, J = 15Hz), 3.42 (t, 1H, 11-H, J = 6Hz), 3.36 - 3.25 (m, 2H, 22b-H, 2'-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.30 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+)
【0092】
実施例8
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化19】

である式IEXの化合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンカルボン酸(Boc−D−ピペコリン酸,Boc−D−ホモプロリン,407mg,1.77mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:280mg)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:290mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.28 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 5.00 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.60 (m, 1H, 4'-H), 3.57 - 3.25 (m, 5H, Pip-CHNH, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.13, 2.80 (2m, 2H, Pip-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.04 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.10 - 4.95 (m, 3H, 20-H, 2'-OH), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.58 (m, 1H, 4'-H), 3.50 - 3.20 (m, 5H, Pip-CHNH, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.15, 2.70 (2m, 2H, Pip-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
【0093】
実施例9
14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化20】

である式IEXの化合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1.5g,2.95mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンカルボン酸(Boc−L−ピペコリン酸,Boc−L−ホモプロリン,609mg,2.66mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,4S*)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:397mg)および14−O−{[(1R*,2R*,4R*)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:238mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 9.05, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.4 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.65 - 3.55 (m, 2H, Pip-CHNH, 4'-H), 3.47 (d, 1H, 22a-H, J = 15Hz), 3.42 (d, 1H, 11-H, J = 6Hz), 3.35 - 3.25 (m, 2H, 22b-H, 2'-H), 3.17, 2.86 (2m, 2H, Pip-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 9.0, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.36 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 3.70 - 3.55 (m, 6H, Pip-CHNH, 4'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.18, 2.87 (2m, 2H, Pip-H), 2.53 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+)
【0094】
実施例10
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,4R)ジアステレオマー塩酸塩
EXは次式:
【化21】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸(Boc−D−セリン,364mg,1.77mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,4R)ジアステレオマー塩酸塩(収率:200mg)の混合物を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.83 (m, 1H, NHCO), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.53 (m, 1H, 14-H), 5.04 (m, 2H, 20-H), 3.56 (m, 1H, 4'-H), 3.53 - 3.23 (m, 6H, Ser-CH2OH, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.13 (m, 1H, Ser-CHNH), 2.54 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (m, 3H, 17-CH3), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 617 (MNa+), 629 (MCl-)
【0095】
実施例11
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化22】

である式IEXの化合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2.95g,5.81mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸(Boc−D−バリン,1.14gmg,5.23mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:900mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:1.04g)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.9 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.91 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.52 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.79 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 4H, 2'-H, 11-H, 22-H), 3.08, 2.97 (2m, 2H, Val-CHNH, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.88 - 0.77 (3d, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 7.9 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.93 (d, 1H, 2'-OH, J = 3Hz), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.78 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 4H, 2'-H, 11-H, 22-H), 3.14, 2.96 (2m, 2H, Val-CHNH, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.34 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.90 - 0.77 (3d, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 629 (MNa+), 641 (MCl-)
【0096】
実施例12
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化23】

である式IEXの化合物
工程A
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
15mLのDMF中の(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸(Boc−L−バリン,856mg,3.94mmol)の溶液に,HOBT(532mg,3.94mmol)およびEDC(755mg,3.94mmol)を加え,室温で30分間撹拌した。次に,DMF中の実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)の溶液を加え,得られた混合物を室温で反応が完了するまで撹拌した(典型的には一晩)。反応混合物にブラインを加え,CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/2)に供して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:2.016g,収率72%)を無色泡状物として得た。
1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.7 (m, 1H, NHCO), 6.5 (m, 1H, NHCO), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 17Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 7Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.92 (d, 2H, 2'-OH, J = 3Hz), 4.53 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.85 - 3.20 (m, 6H, Val-CHNH, 5'-H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.99 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (bs, 12H, tert-ブチル, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.90 - 0.70 (m, 9H, 17-CH3, 2xVal-CH3), 0.63 (m, 3H, 16-CH3)
【0097】
工程BおよびC
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1g,1.41mmol)を,実施例4工程BおよびCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:270mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:230mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.4 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 8.15 (m, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.80 (m, 1H, 5'-H), 3.70 - 3.00 (m, 6H, 2'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.98 - 0.87 (2d, 6H, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 651 (Mギ酸-)
(b): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.4 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.2 (m, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 3.83 (m, 1H, 5'-H), 3.65 - 2.90 (m, 6H, 2'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.93 (d, 6H, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 651 (Mギ酸-)
【0098】
実施例13
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化24】

である式IEXの化合物
工程A
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
30mLのエタノール中の実施例12工程Aからの14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1g,1.41mmol)の溶液を,10%パラジウム担持炭素(H−Cube,50℃,50bar)で水素化して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:879mg,88%th)を無色泡状物として得た。
1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.7 (m, 1H, NHCO), 6.5 (m, 1H, NHCO), 5.52 (m, 1H, 14-H), 4.93 (d, 2H, 2'-OH, J = 3Hz), 3.85 - 3.20 (m, 6H, Val-CHNH, 5'-H, 11-H, 22-H, 2'-H), 3.03 (m, 1H, 1'-H), 2.37 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (m, 12H, tert-ブチル, 15-CH3), 0.90 - 0.80 (m, 12H, 18-CH3, 17-CH3, 2xVal-CH3), 0.80 - 0.55 (m, 6H, 20-H, 16-CH3)
【0099】
工程BおよびC
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩+(1S,2S,5R)ジアステレオマー塩酸塩の混合物
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(879mg,1.24mmol)を,実施例4工程BおよびCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩(a)(収率:190mg),ならびに14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩+(1S,2S,5R)ジアステレオマー塩酸塩(b)(収率:328mg)の混合物を無色泡状物として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 7.95 (m, 3H, NH3+), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.95 (d, 1H, 2'-OH, J = 3Hz), 4.41 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH), 3.07 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.37 (s, 3H, 15-CH3), 0.93 (d, 6H, 2xVal-CH3, J = 7Hz), 0.87 (s, 3H, 18-CH3), 0.83 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 609 (M+)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.0 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.95 (m, 1H, 2'-OH), 4.40 (m, 1H, 11-OH), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH), 3.06, 3.00 (2m, 1H, 1'-H), 2.37 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 0.95 - 0.80 (m, 12H, 2xVal-CH3, 18-CH3, 17-CH3), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 609 (M+)
【0100】
実施例14
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化25】

である式IEXの化合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(1.55g,3.05mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって,(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(Boc−D−アラニン,578mg,3.05mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:416mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:490mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.96 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 4.93 (d, 1H, 2'-OH, J = 3Hz), 4.52 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.76 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, Ala-CHNH, 11-H, 22-H), 2.97 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.19 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 601 (MNa+), 613 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 7.9 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.92 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.51 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.76 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, Ala-CHNH, 11-H, 22-H), 2.98 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.19 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 601 (MNa+), 613 (MCl-)
【0101】
実施例15
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,5S)ジアステレオマー塩酸塩
EXは次式:
【化26】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(Boc−L−アラニン,373mg,1.97mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,5S)ジアステレオマー塩酸塩(収率:507mg)の混合物を無色固体として得た。
1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.2 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 17Hz ), 5.55 (m, 1H, 14-Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.90 - 3.25 (m, 5H, Ala-CHNH, 5'-H, 11-H, 22-H), 3.02 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 623 (Mギ酸-)
【0102】
実施例16
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化27】

である式IEXの化合物
工程A
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((R)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
40mLのCHCl中の(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンカルボン酸(Boc−D−ピペコリン酸,Boc−D−ホモプロリン,860mg,3.74mmol)の溶液に,HOBT(506mg,3.74mmol)およびEDC(717mg,3.74mmol)を加え,室温で30分間撹拌した。次に,実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(1.90g,3.74mmol)を加え,得られた混合物を室温で反応が完了するまで撹拌した(典型的には一晩)。反応混合物にブラインを加え,CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/4)に供して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((R)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:2.28g,98%th)を無色泡状物として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.6 (m, 1H, NHCO), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.88 (m, 2H, 2'-OH), 4.49 (m, 1H, 11-OH), 4.40 (bs, 1H, Pip-CHNH), 3.80 - 2.90 (m, 8H, Pip-H, 5'-H, 2'-H, 11-H, 22-H, Pip-H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (bs, 12H, tert-ブチル, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (m, 3H, 17-CH3, J = 6Hz), 0.63 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 741 (MNa+), 753 (MCl-)
【0103】
工程BおよびC
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((R)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1.28g,1.78mmol)を,実施例4工程BおよびCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:152mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:119mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.82 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.92 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.52 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.77 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 3.03 (m, 1H, Pip-H), 2.97 (m, 1H, 1'-H), 2.65 (m, 1H, Pip-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 7.75 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.92 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.52 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.77 (m, 1H, 5'-H), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 2.97 (m, 2H, Pip-H, 1'-H), 2.62 (m, 1H, Pip-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
【0104】
実施例17
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化28】

である式IEXの化合物
実施例16工程Aからの14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((R)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1g,1.39mmol)を,実施例13工程AからCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩(a)(収率:217mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩(b)(収率:180mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.7 (m, 2H, NH2+), 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.96 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.41 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 3.20, 3.02, 2.88 (3m, 3H, 2xPip-H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.37 (s, 3H, 15-CH3), 0.88 (s, 3H, 18-CH3), 0.83 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 621 (M+)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.7 (m, 2H, NH2+), 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.99 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.42 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 3.20, 3.06, 2.88 (3m, 3H, 2xPip-H, 1'-H), 2.37 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 0.87 (s, 3H, 18-CH3), 0.83 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 621 (M+)
【0105】
実施例18
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化29】

である式IEXの化合物
工程A
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((S)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
20mLのDMF中の(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンカルボン酸(Boc−L−ピペコリン酸,Boc−L−ホモプロリン,903mg,3.94mmol)の溶液に,HOBT(532mg,3.94mmol)およびEDC(755mg,3.94mmol)を加え,室温で30分間撹拌した。次に,実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を加え,得られた混合物を室温で反応が完了するまで撹拌した(典型的には一晩)。反応混合物にブラインを加え,CHClで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/4)に供して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((S)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:2.29g,81%th)を無色泡状物として得た。
1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.6 (m, 1H, NHCO), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 7Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 4.90 (m, 2H, 2'-OH), 4.52 (m, 1H, 11-OH), 4.4 (bs, 1H, Pip-CHNH), 3.85 - 2.90 (m, 8H, Pip-H, 5'-H, 2'-H, 11-H, 22-H, Pip-H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (bs, 12H, tert-ブチル, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz)
【0106】
工程BおよびC
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((S)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1.28g,1.78mmol)を,実施例4工程BおよびCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:427mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:342mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 9.2, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.45 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.90 - 2.75 (m, 9H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H, 2xPip-H, 1'-H), 2.41 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 663 (Mギ酸-)
(b): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 9.2, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.45 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 3.90 - 2.75 (m, 9H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H, 2xPip-H, 1'-H), 2.41 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 663 (Mギ酸-)
【0107】
実施例19
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化30】

である式IEXの化合物
実施例18工程Aからの14−O−{[(1S,2S,5R)−5−[((S)−N−tert−ブトキシカルボニル−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(1g,1.39mmol)を,実施例13工程AからCの方法にしたがって処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩(a)(収率:236mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン塩酸塩(b)(収率:197mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.7 (m, 2H, NH2+), 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.96 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.42 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 3.20, 3.05, 2.89 (3m, 3H, 2xPip-H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.37 (s, 3H, 15-CH3), 0.87 (s, 3H, 18-CH3), 0.83 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 621 (M+)
(b): 1H NMR (400MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.7 (m, 2H, NH2+), 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 4.97 (d, 1H, 2'-OH, J = 4Hz), 4.41 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.90 - 3.25 (m, 6H, 5'-H, 2'-H, 11-H, Pip-CHNH, 22-H), 3.20, 3.02, 2.88 (3m, 3H, 2xPip-H, 1'-H), 2.37 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 0.87 (s, 3H, 18-CH3), 0.83 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.70 - 0.60 (m, 6H, 20-H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 621 (M+)
【0108】
実施例20
14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化31】

である式IEXの化合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸(Boc−D−セリン,404mg,1.97mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:21mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:52mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 8.15 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 3.9 - 3.1 (m, 8H, Ser-CH2OH, 22-H, 11-H, 5'-H, 2'-H, Ser-CHNH), 3.00 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 595 (M+), 640 (Mギ酸-)
(b): 1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 8.15 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.06 (m, 2H, 20-H), 3.9 - 3.1 (m, 8H, Ser-CH2OH, 22-H, 11-H, 5'-H, 2'-H, Ser-CHNH), 3.00 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 6Hz). MS-ESI (m/z): 595 (M+), 639 (Mギ酸-)
【0109】
実施例21
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,5S)ジアステレオマー塩酸塩
EXは次式:
【化32】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(S)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸(Boc−L−セリン,404mg,1.97mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,5S)ジアステレオマー塩酸塩(収率:520mg)の混合物を無色固体として得た。
1H NMR (200MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.38 (d, 1H, NHCO, J = 7Hz), 8.15 (bs, 3H, NH3+), 6.14 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 7Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.1 - 3.2 (m, 8H, Ser-CH2OH, 22-H, 11-H, 5'-H, 2'-H, Ser-CHNH), 3.00 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.37 (s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 595 (M+), 639 (Mギ酸-)
【0110】
実施例22
14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化33】

である式IEXの化合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチル−酪酸(Boc−D−バリン,171mg,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:197mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:159mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.38 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.12 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.65 - 3.20 (m, 6H, 5'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH, 2'-H), 2.66 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.90 (m, 6H, 2xVal-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 641 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.38 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.13 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.70 - 3.20 (m, 6H, 5'-H, 11-H, 22-H, Val-CHNH, 2'-H), 2.65 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.03 (s, 3H, 18-CH3), 0.90 (m, 6H, 2xVal-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 607 (M+), 641 (MCl-)
【0111】
実施例23
14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化34】

である式IEXの化合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−プロピオン酸(Boc−D−アラニン,149mg,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:116mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:18mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.3 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.1 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.70 (m, 1H, Ala-CHNH), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 5'-H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.66 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.29 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 613 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 8.24 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 8.03 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.69 (m, 1H, Ala-CHNH), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 5'-H, 11-H, 22-H, 2'-H), 2.64 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.29 (d, 3H, Ala-CH3, J = 7Hz), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 579 (M+), 613 (MCl-)
【0112】
実施例24
14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩
EXは次式:
【化35】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペリジンカルボン酸(Boc−D−ピペコリン酸,Boc−D−ホモプロリン,181mg,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S*,2S*,5S*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(a)(収率:185mg)および14−O−{[(1R*,2R*,5R*)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩(b)(収率:162mg)を無色固体として得た。
(a): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.95, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.35 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.9 (bs, 1H, 2'-OH), 4.5 (bs, 1H, 11-OH), 3.65 - 3.20 (m, 6H, Pip-CHNH, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.18, 2.87 (2m, 2H, Pip-H), 2.67 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
(b): 1H NMR (500MHz, DMSO-d6,δ, ppm, とりわけ): 9.0, 8.6 (2m, 2H, NH2+), 8.37 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz ), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 3.75 - 3.20 (m, 6H, Pip-CHNH, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 3.17, 2.86 (2m, 2H, Pip-H), 2.63 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.61 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 619 (M+), 653 (MCl-)
【0113】
実施例25
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩+(1R,2R,5R)ジアステレオマー塩酸塩
EXは次式:
【化36】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程AからCの方法にしたがって(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ−プロピオン酸(Boc−D−セリン,161mg,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン塩酸塩および(1R,2R,5R)ジアステレオマー塩酸塩(収率:229mg)の混合物を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.28 (m, 1H, NHCO), 8.04 (bs, 3H, NH3+), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.42 (m, 1H, 5.05, Ser-CH2OH), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.91 (m, 1H, 2'-OH), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.75 - 3.20 (m, 8H, Ser-CHNH, Ser-CH2OH, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.64 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 595 (M+), 629 (MCl-)
【0114】
実施例26
14−O−[((1S,2S,4S)−4−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化37】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってギ酸(0.07mL,1.77mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,4S)−4−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(収率:100mg,11%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.96 (m, 1H, NHCO), 7.89 (s, 1H, CHO), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.55 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.97 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.62 (m, 1H, 4'-H), 3.55 - 3.25 (m, 4H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.51 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 558 (MNa+), 534 (M-H) -, 570 (MCl-)
【0115】
実施例27
14−O−[((1S,2S,4S)−4−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化38】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがって酢酸(0.10mL,1.77mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,4S)−4−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(収率:842mg,86%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.72 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (m, 1H, 14-H), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.94 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 4'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.51 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.74 (s, 3H, COCH3), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 572 (MNa+), 584 (MCl-)
【0116】
実施例28
14−O−[((1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化39】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってイソ酪酸(0.16mL,1.77mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(収率:766mg,75%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.58 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.94 (bd, 1H, 2'-OH), 4.50 (m, 1H, 11-OH), 3.60 - 3.20 (m, 5H, 4'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.51 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.95 (m, 6H, iPr-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 600 (MNa+)
【0117】
実施例29
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化40】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってピバリン酸(181mg,1.77mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(収率:820mg,78%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.2 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.99 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.52 (m, 1H, 11-OH), 3.58 (m, 1H, 4'-H), 3.55 - 3.25 (m, 4H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 12H, 18-CH3, tBu-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 614 (MNa+), 590 (M-H) -
【0118】
実施例30
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化41】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例1工程Bからの14−O−{[(1R,2R,4R)−4−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,4S)ジアステレオマー(1g,1.97mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってシクロプロパンカルボン酸(0.14mL,1.77mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,4R)ジアステレオマー(収率:870mg,85%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.94 (d, 1H, NHCO), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (m, 1H, 14-H), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.95 (d, 1H, 2'-OH, J = 5Hz), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.55 (m, 1H, 4'-H), 3.54 - 3.20 (m, 4H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.52 (m, 1H, 1'-H), 2.40 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.65 - 0.55 (m, 7H, 16-CH3, cPr-CH2). MS-ESI (m/z): 598 (MNa+), 574 (M-H) -, 610 (MCl-)
【0119】
実施例31
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化42】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがって無水酢酸ギ酸(0.50mL,3.55mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:1.53g,81%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.99 (m, 1H, NHCO), 7.90 (s, 1H, CHO), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.90 (m, 1H, 2'-OH), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.83 (m, 1H, 5'-H), 3.54 (m, 1H, 2'-H), 3.45 - 3.20 (m, 3H, 22-H, 11-H), 2.94 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 558 (MNa+), 534 (M-H) -, 570 (MCl-)
【0120】
実施例32
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ホルミルオキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化43】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
15mLのCHCl中の実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)の溶液に,無水酢酸ギ酸(0.55mL,3.94mmol),N−エチルジイソプロピルアミン(1.45mL,7.88mmol),および4−ジメチルアミノ−ピリジン(96mg,0.79mmol)を加え,室温で一晩撹拌した。反応混合物にブラインを加え,EtOAcで抽出した。有機層をNaSOで乾燥し,濾過した。濾液を減圧下で濃縮し,クロマトグラフィー(シリカ,cHex/EtOAc=1/5)に供して,14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ホルミルオキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよび(1R,2R,5S)ジアステレオマー(R=0.24;収率:510mg,46%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 8.25 (s, 1H, CHO), 8.12 (m, 1H, NHCO), 7.94 (s, 1H, CHO), 6.11 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.83 (m, 1H, 2'-H), 4.50 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.87 (m, 1H, 5'-H), 3.45 - 3.25 (m, 3H, 22-H, 11-H), 3.14 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.34 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.60 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 586 (MNa+), 562 (M-H)-
【0121】
実施例33
14−O−[((1S,2S,5R)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化44】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがって無水酢酸(0.34mL,3.55mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5R)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:1.56g,80%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.69 (m, 1H, NHCO), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J= 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.87 (m, 1H, 2'-OH), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.73 (m, 1H, 5'-H), 3.54 (m, 1H, 2'-H), 3.45 - 3.25 (m, 3H, 22-H, 11-H), 2.96 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.75 (s, 3H, COCH3), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 572 (MNa+), 548 (M-H) -, 584 (MCl-)
【0122】
実施例34
14−O−[((1S,2S,5R)−2−アセトキシ−5−アセチルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化45】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例32の方法にしたがって無水酢酸(0.38mL,3.94mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5R)−2−アセトキシ−5−アセチルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:918mg,79%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.77 (m, 1H, NHCO), 6.11 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.03 (m, 2H, 20-H), 4.72 (m, 1H, 2'-H), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.77 (m, 1H, 5'-H), 3.45 - 3.25 (m, 3H, 22-H, 11-H), 3.13 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 2.00 (s, 3H, COCH3), 1.77 (s, 3H, COCH3), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.61 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 614 (MNa+), 590 (M-H) -, 626 (MCl-)
【0123】
実施例35
14−O−[((1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化46】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例32の方法にしたがって塩化イソブチリル(0.42mL,3.94mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:1.16g,51%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.53 (m, 1H, NHCO), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.04 (m, 2H, 20-H), 4.86 (m, 1H, 2'-OH), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.71 (m, 1H, 5'-H), 3.55 (m, 1H, 2'-H), 3.45 - 3.25 (m, 3H, 22-H, 11-H), 2.99 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.95 (m, 6H, iPr-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 600 (MNa+), 576 (M-H) -, 612 (MCl-)
【0124】
実施例36
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化47】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例32の方法にしたがって塩化ピバロイル(0.48mL,3.94mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:850mg,37%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.03 (m, 1H, NHCO), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.86 (m, 1H, 2'-OH), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.74 (m, 1H, 5'-H), 3.63 (m, 1H, 2'-H), 3.45 - 3.20 (m, 3H, 22-H, 11-H), 3.03 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35 (s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 12H, 18-CH3, tBu-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 614 (MNa+), 590 (M-H) -, 626 (MCl-)
【0125】
実施例37
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー
EXは次式:
【化48】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例2からの14−O−{[(1R,2R,5S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5R)ジアステレオマー(2g,3.94mmol)を,実施例32の方法にしたがって塩化シクロプロパンカルボニル(0.36mL,3.94mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5S)ジアステレオマー(収率:1.23g,54%th)を無色固体として得た。
1H NMR (500MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.90 (m, 1H, NHCO), 6.12 (dd, 1H, 19-H, J = 11 および 18Hz), 5.53 (m, 1H, 14-H), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.88 (m, 1H, 2'-OH), 4.49 (d, 1H, 11-OH, J = 6Hz), 3.76 (m, 1H, 5'-H), 3.55 (m, 1H, 2'-H), 3.45 - 3.25 (m, 3H, 22-H, 11-H), 2.99 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.35, 1.34 (2s, 3H, 15-CH3), 1.04 (s, 3H, 18-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.65 - 0.55 (m, 7H, 16-CH3, cPr-CH2). MS-ESI (m/z): 598 (MNa+), 574 (M-H) -, 610 (MCl-)
【0126】
実施例38
14−O−[((1S,2S,5S)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化49】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってギ酸(0.03mL,0.79mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5S)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー(収率:28mg,7%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.95 - 7.85 (m, 2H, NHCO, CHO), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (m, 1H, 14-H), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.86 (m, 1H, 2'-OH), 4.47 (m, 1H, 11-OH), 3.65 - 3.15 (m, 5H, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.63 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.06 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (d, 3H, 16-CH3, J = 7Hz). MS-ESI (m/z): 558 (MNa+), 570 (MCl-)
【0127】
実施例39
14−O−[((1S,2S,5S)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化50】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがって酢酸(0.045mL,0.79mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5S)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー(収率:390mg,90%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.66 (d, 1H, NHCO, J = 8Hz), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.84 (m, 1H, 2'-OH), 4.47 (m, 1H, 11-OH), 3.55 - 3.15 (m, 5H, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.63 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.74 (s, 3H, COCH3), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 572 (MNa+), 584 (MCl-)
【0128】
実施例40
14−O−[((1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化51】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)をを,実施例4工程Aの方法にしたがってイソ酪酸(0.073mL,0.79mmol)で処理して,14−O−[((1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー(収率:339mg,74%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.51 (m, 1H, NHCO), 6.13 (dd, 1H, 19-H, J = 11Hz および 18Hz), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.84 (m, 1H, 2'-OH), 4.47 (m, 1H, 11-OH), 3.55 - 3.15 (m, 5H, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.63 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.95 (m, 6H, iPr-CH3), 0.81 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.62 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 600 (MNa+), 612 (MCl-)
【0129】
実施例41
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化52】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってピバリン酸(0.091mL,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー(収率:245mg,52%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.07 (m, 1H, NHCO), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.83 (m, 1H, 2'-OH), 4.47 (m, 1H, 11-OH), 3.60 - 3.15 (m, 5H, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.63 (m, 1H, 1'-H), 2.39 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 12H, 18-CH3, tBu-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.63 (m, 3H, 16-CH3). MS-ESI (m/z): 614 (MNa+), 590 (M-H) -, 626 (MCl-)
【0130】
実施例42
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー
EXは次式:
【化53】

である式IEXの化合物のジアステレオマー混合物
実施例3工程Fからの14−O−{[(1R,2R,5R)−5−アミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1S,2S,5S)ジアステレオマー(400mg,0.79mmol)を,実施例4工程Aの方法にしたがってシクロプロパンカルボン酸(0.063mL,0.79mmol)で処理して,14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン+(1R,2R,5R)ジアステレオマー(収率:386mg,85%th)を無色固体として得た。
1H NMR (400MHz, DMSO-d6, δ, ppm, とりわけ): 7.87 (m, 1H, NHCO), 6.13 (m, 1H, 19-H), 5.54 (d, 1H, 14-H, J = 8Hz), 5.05 (m, 2H, 20-H), 4.83 (m, 1H, 2'-OH), 4.47 (m, 1H, 11-OH), 3.60 - 3.15 (m, 5H, 5'-H, 22-H, 11-H, 2'-H), 2.62 (m, 1H, 1'-H), 2.38 (bs, 1H, 4-H), 1.36, 1.35 (2s, 3H, 15-CH3), 1.05 (s, 3H, 18-CH3), 0.82 (d, 3H, 17-CH3, J = 7Hz), 0.65 - 0.55 (m, 7H, 16-CH3, cPr-CH2). MS-ESI (m/z): 598 (MNa+), 574 (M-H) -, 610 (MCl-)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化54】

[式中,
Rはエチルまたはビニルであり;
は式:
【化55】

の基であり,
はOHまたはORであり;および
は,水素,直鎖または分枝鎖の(C1−8)アルキルまたは(C3−8)シクロアルキルであるか,または
カルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL型の天然のアミノ酸の一部であるか,または
カルボン酸基が分離されたときに残留するDまたはL型の非天然のアミノ酸の一部である]
の化合物。
【請求項2】
Rはビニルである,請求項1記載の化合物。
【請求項3】
式:
【化56】

を有する,請求項1または2のいずれかに記載の化合物。
【請求項4】
式:
【化57】

を有する,請求項1または2のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
はヒドロキシである,請求項1−4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
は水素,(C3−6)シクロアルキル,5−6個の環メンバーおよびN,OおよびまたはSから選択される1−4個の複素原子を含み,ただし少なくとも1つの複素原子はNである脂肪族または芳香族ヘテロシクリル,または直鎖または分枝鎖の(C1−6)アルキルであり,
ここで,アルキルは,未置換であるかまたはアミノにより置換されており,および任意にさらに,
ヒドロキシ,グアニジノ,アミノカルボニル,カルボキシ,メルカプト,(C1−4)アルキルメルカプト,フェニル,ヒドロキシフェニル,セレノ,アミノ(かかるアミノは,任意にヘテロシクリルカルボニルで置換されていてもよく,ここでヘテロシクリルは,5−6個の環メンバーおよびN,Oおよび/またはSから選択される1−4個の複素原子の芳香族および脂肪族ヘテロシクリルを含む);または
5−6個の環メンバーを含み,N,Oおよび/またはSから選択される1−4個の複素原子を含む芳香族または脂肪族ヘテロシクリル(かかるヘテロシクリルは,任意にフェニルと縮合していてもよい)
により置換されていてもよい,
請求項1−5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
は,水素,(C3−6)シクロアルキル,5または6個の環メンバーおよび少なくとも1つの窒素原子を含む脂肪族ヘテロシクリル,またはアミノで置換されておりさらに任意にヒドロキシで置換されていてもよい直鎖または分枝鎖の(C1−6)アルキルである,請求項6記載の化合物。
【請求項8】
以下:
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−4−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,4R)−2−ヒドロキシ−4−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((S)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((S)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−19,20−ジヒドロ−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−((S)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−((R)−2−アミノ−3−メチル−ブチリルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−5−((R)−2−アミノ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1R,2R,5R)−2−ヒドロキシ−5−[((R)−ピペリジン−2−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−((R)−2−アミノ−3−ヒドロキシ−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−4−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−4−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,4S)−2−ヒドロキシ−4−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,4S)−4−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,4R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−ホルミルアミノ−2−ホルミルオキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−2−アセトキシ−5−アセチルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5R)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5R)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5S)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−5−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−5−アセチルアミノ−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−[((1S,2S,5S)−2−ヒドロキシ−5−イソブチリルアミノ−シクロヘキシルスルファニル)−アセチル]−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(2,2−ジメチル−プロピオニルアミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,および
14−O−{[(1S,2S,5S)−5−(シクロプロパンカルボニル−アミノ)−2−ヒドロキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリンおよびその(1R,2R,5R)ジアステレオマー,
からなる群より選択される,請求項1−7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
さらにシクロヘキシル基においてアシル化アミノ基により置換されている14−O−{[(2−ヒドロキシ−,2−ホルミルオキシ−または2−アセトキシ−シクロヘキシルスルファニル]−アセチル}−ムチリン。
【請求項10】
塩および/または溶媒和物の形である,請求項1−9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
医薬品として使用するための,請求項1−10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
請求項1−10のいずれかに記載の化合物を少なくとも1つの医薬賦形剤とともに含み,さらに任意に1またはそれ以上の他の薬学的に活性な薬剤を含んでいてもよい医薬組成物。
【請求項13】
微生物により媒介される疾患を治療する方法であって,治療を必要とする被験者に,有効量の請求項1−10のいずれかに記載の化合物を,任意に1またはそれ以上の他の薬学的に活性な薬剤と組み合わせて投与することを含む方法。



【公表番号】特表2012−501300(P2012−501300A)
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524129(P2011−524129)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【国際出願番号】PCT/AT2009/000313
【国際公開番号】WO2010/025482
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【出願人】(507421957)ナブリヴァ セラピュティクス アクチエンゲゼルシャフト (8)
【Fターム(参考)】