説明

有機現像処理方法及び有機現像処理装置

【課題】リンス液を用いずに、かつ有機現像処理の時間差の影響を受けずに回路パターンの微細線幅の安定化及びスループットの向上を図れるようにした有機現像処理方法及び有機現像処理装置を提供すること。
【解決手段】表面にレジストが塗布され、露光された後のウエハWの表面に現像液を供給して現像を行う現像処理において、ウエハWの表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出する現像ノズル30と、ウエハWの表面全域に現像停止及び乾燥用のN2ガスを吐出するガスノズル40と、を具備する。現像ノズル30からウエハWの表面全域に現像液を吐出してウエハWの表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成した後、ガスノズル40からウエハWの表面全域にN2ガスを吐出して、現像の停止を行うと共に、現像液を除去してウエハWの乾燥を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、有機溶剤を含有する現像液を用いた有機現像処理方法及び有機現像処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程においては、例えば半導体ウエハ等の基板の上に例えば化学増幅型のフォトレジストを塗布し、レジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、現像処理することにより回路パターンを形成するフォトリソグラフィ工程が採用されている。
【0003】
フォトリソグラフィ工程において、アルカリ現像液を用いたアルカリ現像方法(ポジ現像方法ともいう)に代えて、有機溶剤を含有する現像液を用いた有機現像方法(ネガ現像方法ともいう)が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記有機現像方法は、露光用マスクに形成された回路パターンを露光した光照射強度の弱いレジスト膜の領域を選択的に溶解・除去してパターンを形成する方法である。これに対して、アルカリ現像方法は、逆に露光用マスクに形成された回路パターンを露光した光照射強度の強いレジスト膜の領域を溶解・除去してパターンを形成する方法である。
【0005】
特許文献1に記載のパターン形成方法においては、有機溶剤を含有する現像液に対する溶解度が減少する樹脂を含有する有機溶剤系現像用レジスト組成物によりレジスト膜を形成する工程と、有機溶剤を含有する現像液を用いて現像工程を行った後、溶剤を含有するリンス液を用いた洗浄工程を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−152353号公報(特許請求の範囲)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この発明の発明者は研究の結果、有機現像処理の場合には、現像後にリンス液を用いた洗浄工程を行わなくても現像処理のみで解像が可能であり、欠陥も増加しないことを知見した。一方で、リンス液による洗浄工程を省略した場合には、回路パターンの線幅が変動して乾燥むらが生じることも判った。
【0008】
ここで、図12を参照し、有機現像方法とアルカリ現像方法の現像時間10〜20秒の範囲における現像速度と、現像時間20〜30秒の範囲における現像速度とを見ると、有機現像液の方がアルカリ現像液よりも溶解速度が速いことが判る。また、有機現像液ではアルカリ現像液と比較して、一定時間経過後も高い溶解速度を維持している。すなわち、有機現像処理では、現像処理の時間差の影響が強く、これが回路パターンの線幅の面内分布に反映される傾向にある。このことから、リンス液を用いた洗浄工程を省略した場合には、残存した現像液により回路パターンの線幅が変動して乾燥むらが生じたものと考えられる。
【0009】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、リンス液を用いずに、かつ有機現像処理の時間差の影響を受けずに回路パターンの微細線幅の安定化及びスループットの向上を図れるようにした有機現像処理方法及び有機現像処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、この発明の有機現像処理方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成する工程と、上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、を含むことを特徴とする(請求項1)。
【0011】
また、この発明の有機現像処理方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、基板を水平状態に保持する工程と、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成する工程と、上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、を含むことを特徴とする(請求項2)。
【0012】
請求項1又は2に記載の発明において、上記液膜を形成する工程は、基板の表面に対向する複数の現像液供給ノズルから上記現像液を基板の表面全域に吐出して行う方が好ましい(請求項3)。
【0013】
また、上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行う方が好ましい(請求項4)。この場合、上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、水平状態に保持された基板を静止させた状態で複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行ってもよいが、基板を鉛直軸回りに回転しながら行う方が好ましい(請求項5)。
【0014】
また、この発明の有機現像処理方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、基板の表面を下方に向けた状態で、貯留容器内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液に上記基板の表面のみを浸漬して、基板の表面全域に同時に上記現像液の液膜を形成する工程と、上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、を含むことを特徴とする(請求項6)。
【0015】
また、この発明の有機現像処理方法は、表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、基板の表面を下方に向けた状態で保持する工程と、基板の表面を下方に向けた状態で、貯留容器内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液に上記基板の表面のみを浸漬して、基板の表面全域に同時に上記現像液の液膜を形成する工程と、上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、を含むことを特徴とする(請求項7)。
【0016】
請求項6又は7に記載の発明において、上記現像液の液膜を形成する工程は、基板を静止させた状態で基板表面のみを現像液に浸漬しても差し支えないが、基板を鉛直軸回りに回転しながら基板表面のみを現像液に浸漬する方が好ましい(請求項8)。
【0017】
また、請求項6又は7に記載の発明において、上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行う方が好ましい(請求項9)。この場合、上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、水平状態に保持された基板を静止させた状態で複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行っておもよいが、基板を鉛直軸回りに回転しながら行う方が好ましい(請求項10)。
【0018】
請求項1記載の有機現像処理方法は、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出する現像液供給手段と、基板の表面全域に現像停止及び乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、を具備する有機現像処理装置によって実施される(請求項11)。
【0019】
上記請求項2記載の有機現像処理方法は、基板を水平状態に保持する基板保持手段と、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出する現像液供給手段と、基板の表面全域に現像停止及び乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、を具備する有機現像処理装置によって実施される(請求項12)。
【0020】
請求項11又は12に記載の有機現像処理装置において、上記現像液供給手段は、基板の表面に対向する複数の現像液供給ノズルを具備する方が好ましい(請求項13)。また、上記ガス供給手段は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルを具備する方が好ましい(請求項14)。また、上記基板保持手段を鉛直軸回りに回転する回転駆動機構を更に具備する方が好ましい(請求項15)。
【0021】
また、請求項11ないし15のいずれかに記載の有機現像処理装置において、上記現像液供給手段とガス供給手段は、別体に形成されていても良いが、好ましくは水平状態に保持された基板の表面に対して相対的に接離移動するノズルヘッドに設けられている方がよい(請求項16)。
【0022】
また、請求項6,7記載の有機現像処理方法は、基板の表面を下方に向けた状態で保持する基板保持手段と、有機溶剤を含有する現像液を貯留する容器と、上記基板保持手段に保持された基板と上記容器とを相対的に接離移動する移動機構と、上記基板保持手段に保持された基板の表面全域に現像停止及び基板乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、を具備する有機現像処理装置によって実施される(請求項17)。この場合、上記ガス供給手段は、上記基板保持手段に保持された基板と上記容器との間に、移動可能に形成されている方が好ましい(請求項18)。また、上記ガス供給手段は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルを具備する方が好ましい(請求項19)。
【0023】
請求項1〜5,11〜16に記載の発明によれば、現像液供給手段から基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出することによって、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成した後、ガス供給手段から液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行うことができる。
【0024】
請求項6〜10,17〜19に記載の発明によれば、基板保持手段によって基板の表面を下方に向けた状態で保持した状態で、貯留容器内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液に基板の表面のみを浸漬して、基板の表面全域に同時に現像液の液膜を形成した後、ガス供給手段から液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成した後、ガス供給手段から液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行うことで、リンス液を用いずに、かつ有機現像処理の時間差の影響を受けずに回路パターンの微細線幅の安定化を図ることができると共に、スループットの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明に係る有機現像処理装置の第1実施形態を示す概略断面図である。
【図2】上記有機現像処理装置の概略平面図である。
【図3】第1実施形態における現像液供給ノズルを示す底面図(a)及び(a)のI−I線に沿う断面図(b)である。
【図4】第1実施形態の現像液の吐出状態を示す概略側面図(a)及びガスの吐出状態を示す概略側面図(b)である。
【図5】この発明における現像液の液膜形成状態を示す拡大断面図(a)、ガス吐出状態を示す拡大断面図(b)及び乾燥状態を示す拡大断面図(c)である。
【図6】この発明に係る有機現像処理装置の第2実施形態を示す概略断面図である。
【図7】第2実施形態における反転機構の基板の搬入動作・反転前の動作を示す概略側面図(a),(b)、反転動作を示す概略正面図(c),(d)、基板の反転後の動作・搬出動作を示す概略側面図(e)及び(d)のII矢視図(f)である。
【図8】第2実施形態におけるガス供給ノズルを示す平面図(a)及び(a)のIII−III線に沿う断面図(b)である。
【図9】第2実施形態における基板の液膜形成工程を示す概略断面図(a)、現像停止・乾燥工程を示す概略断面図(b)及び現像停止・乾燥工程の要部を示す拡大断面図(c)である。
【図10】評価試験に用いられるウエハの概略平面図である。
【図11】評価試験により得られた線幅とウエハの中心からの距離との関係を示すグラフである。
【図12】有機現像とアルカリ現像の線幅溶解速度と現像時間の依存関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、この発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、被処理基板である半導体ウエハW(以下にウエハWという)は、図示しない塗布装置において、化学増幅型のフォトレジストが塗布され、露光装置において露光処理されたウエハWを、搬送手段1によってこの発明に係る有機現像処理装置に搬送して現像処理を行う場合について説明する。
【0028】
<第1実施形態>
第1実施形態の有機現像処理装置10(以下に現像装置10という)は、筐体11を備えており、筐体11の一側壁にはウエハWの搬送口12が設けられている。この搬送口12を介して図2に示す搬送手段1によりウエハWが筐体11内に搬送される。この場合、搬送手段1は、ウエハWの側周を囲む略馬蹄形状のアーム体2と、このアーム体2の内周に複数、この例では4つ設けられ、ウエハWの裏面周辺を支持する支持部3とを備えている。
【0029】
筐体11内には、この筐体11内を上下に仕切る仕切板13が設けられている。仕切板13の上側はウエハWを処理するための処理領域14aとして構成され、仕切板13の下側は駆動領域14bが構成されている。
【0030】
筐体11内にはウエハWを水平状態に載置する基板保持手段である基板保持チャック20が設けられている。この基板保持チャック20は回転駆動機構である例えばサーボモータにて形成される回転駆動モータ21の回転軸21aに連結されており、回転駆動モータ21の駆動によって水平方向に回転自在に構成されている。基板保持チャック20の表面の複数箇所には吸引孔22が設けられており、回転軸21aには吸引孔22に連通する吸引通路(図示せず)が設けられており、吸引通路に一端が接続する排気管23の他端が排気手段である真空ポンプ24に接続されている。なお、回転軸21aは仕切板13に設けられた貫通孔13aに回転自在に貫挿されている。
【0031】
また、基板保持チャック20と回転駆動モータ21は例えばシリンダやボールねじ機構等にて形成される昇降機構25によって鉛直方向に移動(昇降)可能に構成されている。
【0032】
回転駆動モータ21、昇降機構25及び真空ポンプ24は制御部100に電気的に接続され、制御部100からの制御信号に基づいて制御される。
【0033】
基板保持チャック20の上方には下方が開口する扁平な円形状のカバー体26が設けられており、このカバー体26は、支持部材27を介してカバー体26を昇降すなわち基板保持チャック20に対して接離移動する接離移動機構28が連接されている。接離移動機構28は制御部100に電気的に接続されており、制御部100からの制御信号によりカバー体26が基板保持チャック20に対して接離移動自在に構成されている。なお、カバー体26の開口端部にはOリング29が嵌着されており、カバー体26が下降して仕切板13に密接して、カバー体26内の気密性が維持されるようになっている。
【0034】
カバー体26の天板26aの下面には現像液供給手段である現像液供給ノズル30とガス供給手段であるガス供給ノズル40を備えたノズル体50が装着されている。この場合、ノズル体50は、図2及び図3に示すように、基板保持チャック20上に載置されるウエハWの直径と同径以上の円に内接する角部51を有する例えば8角形状の扁平状のノズルヘッド52を備えており、ノズルヘッド52の下面に複数の現像液供給ノズル30(以下に現像ノズル30という)と、ガス供給ノズル40(以下にガスノズル40という)とが、例えば交互に散点状に設けられている。なお、ノズルヘッド52は必ずしも8角形状である必要はなく、例えば8角以外の多角形や円形であってもよい。
【0035】
このうち現像ノズル30はノズルヘッド52に設けられた現像液流路31に接続されている。現像液流路31は現像液供給管32を介して有機溶剤を含有する現像液の現像液供給源33に接続されている。現像液供給管32には、バルブやマスフローコントローラを備えた流量制御部34Aと温調制御部35が介設されている。なお、本実施例で用いられる有機溶剤を含有する現像液としては、例えばケトン系溶剤,エステル系溶剤,アルコール系溶剤,アミド系溶剤,エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤等を用いることができ、本実施形態においては、エステル系溶剤である酢酸ブチルを含有する現像液を用いる。
【0036】
一方、ガスノズル40はノズルヘッド52に設けられたガス流路41に接続されている。ガス流路41はガス供給管42を介してガス供給源43に接続されている。ガス供給管42には、バルブやマスフローコントローラを備えた流量制御部34Bが介設されている。なお、本実施例で用いられるガスとしては、例えば窒素(N2)ガス等の不活性ガスや清浄空気等が用いられ、本実施形態では不活性ガスであるN2ガスが用いられる。
【0037】
上記流量制御部34A,34Bと温調制御部35は制御部100と電気的に接続されており、制御部100からの制御信号に基づいて現像液が所定の温度例えば23℃に設定されると共に所定量例えば80mL〜600mL吐出され、また、N2ガスが所定量例えば5〜50L/min吐出されるように形成されている。
【0038】
上記のように形成されるノズル体50は、カバー体26と共に基板保持チャック20に対して接離移動自在に構成されており、下降して基板保持チャック20に近づいた状態で、現像ノズル30から現像液を吐出することにより、基板保持チャック20に載置されたウエハWの表面全域に同時に現像液の液膜を形成する。また、ウエハWの表面全域に現像液の液膜を形成した後、ガスノズル40からN2ガスを吐出することにより、ウエハWの表面全域にN2ガスを供給して、現像の停止を行うと共に、ウエハW表面上の現像液を除去して乾燥することができる。なお、現像ノズル30から現像液を吐出する際、基板保持チャック20を回転することにより、ウエハWの表面全域に均一に現像液の液膜を形成することができる。また、ウエハWの表面全域にN2ガスを供給する際に基板保持チャック20を回転することにより、ウエハWの表面全域に均一にN2ガスを供給することができ、現像液の除去及び乾燥時間の短縮を図ることができる。
【0039】
次に、第1実施形態の現像装置の動作態様と現像方法について図1ないし図5を参照して詳細に説明する。まず、搬送手段1によりウエハWが筐体11内に搬送され、基板保持チャック20の上方にウエハWが位置する。すると、昇降機構25の駆動によって基板保持チャック20が上昇し、吸引動作によってウエハWは基板保持チャック20上に吸着保持される。その後、搬送手段1は後退する。
【0040】
基板保持チャック20上にウエハWを保持した状態で、接離移動機構28が駆動してカバー体26と共に現像ノズル30とガスノズル40を備えたノズル体50が下降して、ウエハ表面の上方の近接位置例えば30mmに移動する。なおこの際、昇降機構25を駆動してウエハWの表面とノズル体50との距離を調整することもできる。
【0041】
次に、所定の温度例えば23℃に設定された有機溶剤を含有する現像液Dが現像ノズル30からウエハWの表面全域に例えば10〜30秒間吐出され、ウエハWの表面全域に同時に現像液Dの液膜が形成される。このとき、図4(a)に示すように、基板保持チャック20を回転(例えば10〜1000rpm)することにより、基板保持チャック20に載置されたウエハWの表面全域に同時に現像液の液膜を形成する。現像液Dの液膜が形成された状態を拡大すると、図5(a)に示すように、現像液Dにレジストの溶解性部位が溶解して、不溶解性の部位が残って回路パターンCが形成される。この状態では、現像液Dに溶解生成物dが混在している。
【0042】
次に、ノズル体50をウエハ表面の上方の近接位置例えば30mmに移動する。この状態で、基板保持チャック20を500〜3000rpm例えば1000rpmの回転数で回転させながら、ガスノズル40からウエハWの表面全域にN2ガスを5〜50L/min例えば5L/minの流量で5〜30秒間吐出する(図4(b)参照)。このように、現像液Dの液膜が形成された後に、ウエハWを回転させながらウエハWの表面全域にN2ガスを吐出すると、その吐出による衝撃とウエハWの回転による遠心力との作用により、図5(b),(c)に示すように、N2ガスはウエハWの中心部から周縁部に向かって広がり、溶解生成物dが混在している現像液Dは効率的に外側に排出され、回路パターンCの凹部内の現像液Dは確実に排出(除去)される。
【0043】
上記のようにして現像処理が終了した後、上記動作と逆の動作によって基板保持チャック20上のウエハWは、基板保持チャック20から搬送手段1に受け取られ、搬送手段1により筐体11内から搬出される。
【0044】
上記第1実施形態によれば、現像ノズル30により、ウエハWの全面に同時に現像液を供給して液膜を形成した後、ウエハWの表面全域にN2ガスを供給することにより、ウエハWの全面において同時に現像を停止することができる。したがって、回路パターンの線幅を安定化させることができる。
【0045】
なお、上記第1実施形態では、現像ノズル30からウエハWの表面全域に現像液を吐出してウエハ表面に現像液の液膜を形成する際に、ウエハWを回転する場合について説明したが、現像ノズル30から吐出される現像液がウエハWの表面全域に渡って吐出されていれば、必ずしもウエハWを回転しなくてもよい。
【0046】
なお、上記実施形態では、現像ノズル30の各ノズル体50は共通の現像液流路31を介して現像液供給源33に接続されて、各ノズル体50から同量の現像液を吐出する場合について説明したが、ノズル体50に連通する現像液流路を例えば中心部と外周部に区画し、分離して現像液を吐出するようにしてもよい。このようにすることにより、ウエハWの表面全域に更に均一に現像液の液膜を形成することができる。
【0047】
<第2実施形態>
次に、この発明に係る有機現像処理装置の第2実施形態について、図6ないし図9を参照して説明する。
【0048】
第2実施形態の有機現像処理装置10A(以下に現像装置10Aという)は、図6に示すように、図示しない筐体内に、ウエハWの表面を下方に向けた状態で保持する基板保持手段である基板保持チャック20Aと、有機溶剤を含有する現像液Dを貯留する現像液貯留容器60(以下に容器60という)と、基板保持チャック20Aに保持されたウエハWと容器60とを相対的に接離移動する接離移動機構28Aと、基板保持チャック20Aに保持されたウエハWの表面全域に現像停止及び基板乾燥用のガス例えば窒素(N2)ガスを吐出するガス供給手段であるガス供給ノズル40A(以下にガスノズル40Aという)と、を備えている。また、現像装置10Aは、図示しない搬送手段からウエハWを受け取ってウエハWの表裏面を反転させる受け渡しアーム70を備えており、受け渡しアーム70によって表裏反転されたウエハWを基板保持チャック20Aに受け渡し可能に構成されている。
【0049】
この場合、受け渡しアーム70は、図7に示すように、基台71の上端に、水平方向に回転及び伸縮可能なリンク部材72を介して上部水平軸73を設け、上部水平軸73に沿って外方に向かって水平方向に進退可能なウエハ保持部74が設けられている。また、受け渡しアーム70は、図示しない反転用モータを具備する反転機構75を具備しており、この反転機構75によってウエハ保持部74は、上部水平軸73に対して180度回動可能すなわち反転可能に形成されている。
【0050】
ウエハ保持部74は、図7(f)に示すように、先端が略馬蹄形状に形成されると共に、ウエハWの裏面中心部側を例えば真空吸着により保持するように構成されている。なお、この場合、ウエハ保持部74の馬蹄形状部には、周方向に沿って適宜間隔をおいて、複数の吸引孔74aが設けられており、図示しない開閉弁を介設した配管(図示せず)を介して吸着源例えば真空ポンプ(図示せず)に接続されている。
【0051】
上記のように構成される受け渡しアーム70は、図7(a)に示す状態からウエハ保持部74が水平方向に伸びて図示しない搬送手段からウエハWを受け取って吸着保持した状態(図7(b)参照)で、反転機構75によってウエハ保持部74が上部水平軸73に対して180度回動してウエハWの表裏面を反転させる(図7(c)〜図7(e)参照)。
【0052】
また、現像装置10Aは、図6に示すように、図示しない筐体内の上部に配置される、例えばボールねじ機構やタイミングベルト機構等にて形成される接離移動機構28Aと、接離移動機構28Aによって鉛直方向に移動自在な昇降ブラケット28bの下部に連結される、回転駆動機構である例えばサーボモータにて形成される回転駆動モータ21Aと、を備えている。回転駆動モータ21Aの回転軸21aの下端部に基板保持チャック20Aが下向きに連結されており、回転駆動モータ21Aの駆動によって水平方向に回転自在に構成されている。基板保持チャック20Aは、第1実施形態の基板保持チャック20と同様に、基板保持チャック20Aの表面の複数箇所には吸引孔(図示せず)が設けられており、回転軸21aには吸引孔と連通する吸引通路(図示せず)が設けられ、吸引通路に一端が接続する排気管(図示せず)の他端が排気手段である真空ポンプ(図示せず)に接続されている。
【0053】
回転駆動モータ21A、接離移動機構28A及び真空ポンプ(図示せず)は制御部100に電気的に接続され、制御部100からの制御信号に基づいて制御される。
【0054】
上記容器60は、図6に示すように、上端が開口した箱状に形成され、図示しない支持台等によって水平状態に設置されている。容器60の対向する側壁の上部に設けられた連通口61a,61bに循環管路62の両端が接続されており、循環管路62にはフィルタ63と循環ポンプ64が介設されると共に、循環管路62を流れる有機溶剤を含有する現像液Dの温度を一定の温度に設定する温度制御部65が介設されている。なお、容器60の底部には排液口66が設けられており、排液口66にドレインバルブ67を介設したドレイン管68が接続されている。
【0055】
容器60の外周にはカップ80が配設されている。カップ80は、容器60の外周外方及び下方を包囲する有底円筒状の下部カップ体81と、下部カップ体81の開口部側の内周面に沿って移動可能な上部カップ体82とで構成されている。この場合、上部カップ体82は、下部カップ体81の開口部側の内周面に沿って移動可能な扁平筒状基部83と、扁平筒状基部83の上端に屈曲される傾斜部84と、傾斜部84の上端から容器60側に屈曲される内向き鍔部85とで構成されている。また、上部カップ体82は、この上部カップ体82の扁平筒状基部83の外側に連結される支持部材86を介してカップ昇降機構87に連接されており、カップ昇降機構87によって上部カップ体82が昇降可能に構成されている。
【0056】
また、ガスノズル40Aはノズル体50Aに備えられている。ノズル体50Aは、図6及び図8に示すように、基板保持チャック20Aに吸着保持されるウエハWの直径と同径以上の円に内接する角部51を有する8角形状の扁平状のノズルヘッド52Aを備えており、ノズルヘッド52Aの上面に複数のガスノズル40Aが散点状に設けられている。ガスノズル40Aはノズルヘッド52Aに設けられたガス流路41に接続されており、ガス流路41はガス供給管42を介してN2ガス供給源43に接続されている。ガス供給管42には、バルブやマスフローコントローラを備えた流量制御部(図示せず)が介設されている。なお、ノズルヘッド52Aは必ずしも8角形状である必要はなく、例えば8角以外の多角形や円形であってもよい。
【0057】
上記のように形成されるガスノズル40Aを備えるノズルヘッド52Aは、図6に示すように、上記ガイドレール90に沿って移動自在な可動基台91の下部に垂下される接離移動機構28Bによって鉛直方向に移動自在な昇降ブラケット28cに連結されている。なお、可動基台91は、図示しない例えばボールねじ機構やタイミングベルト機構等の駆動手段によってガイドレール90上を移動可能に形成されており、制御部100からの制御信号に基づいて駆動する駆動手段によって、基板保持チャック20Aに保持されたウエハWと容器60との間の位置と、容器60の外方の待機位置とに移動可能に構成されている。
【0058】
次に、第2実施形態の現像装置の動作態様と現像方法について、図6ないし図9を参照して詳細に説明する。まず、図示しない搬送手段によって搬送されたウエハWを受け渡しアーム70がウエハWの表面を上にしたまま受け取る。ウエハWを受け取った受け渡しアーム70は、反転機構75によってウエハ保持部74が上部水平軸73に対して180度回動してウエハWの表裏面を反転させる(図7(c)〜図7(e)参照)。
【0059】
受け渡しアーム70によってウエハWを反転した状態で、受け渡しアーム70のウエハ保持部74が基板保持チャック20A側に移動し、基板保持チャック20Aが略馬蹄形状のウエハ保持部74の内方に入り込む(図7(e)の二点鎖線参照)。この状態で、ウエハ保持部74の真空吸着を解除すると同時又は解除直前に、基板保持チャック20Aの真空吸着を開始して基板保持チャック20AによりウエハWの裏面側を吸着保持する。その後、基板保持チャック20Aを容器60の上方に移動する。
【0060】
次に、接離移動機構28Aを駆動して基板保持チャック20Aに保持されているウエハWの表面のみを容器60内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液Dに所定時間例えば20秒間浸漬して、ウエハWの表面全域に同時に現像液の液膜を形成する。
【0061】
次に、接離移動機構28Aを駆動して基板保持チャック20に保持されているウエハWを容器60の上方に移動して水平状態に保持する。ウエハWの上昇と同時又は上昇後、駆動手段の駆動により可動基台91Bがガイドレール90に沿って移動し、ノズルヘッド52Aが基板保持チャック20Aに保持されたウエハWと容器60との間に位置して、ガスノズル40をウエハWの表面と対向する位置におく。このとき、カップ昇降機構87の駆動により上部カップ体82は容器60の上方とノズルヘッド52Aの周囲を包囲する。この状態で、基板保持チャック20Aを500〜3000rpm例えば1000rpmの回転数で回転させながら、ガスノズル40AからウエハWの表面全域にN2ガスを5〜50L/min例えば5L/minの流量で5〜30秒間吐出する。このように、現像液Dの液膜が形成された後に、ウエハWを回転させながらウエハWの表面全域にN2ガスを吐出すると、その吐出による衝撃とウエハWの回転による遠心力との作用により、N2ガスはウエハWの中心部から周縁部に向かって広がり、溶解生成物dが混在している現像液Dは効率的に外側に排出され、回路パターンCの凹部内の現像液Dは確実に排出(除去)される。
【0062】
上記のようにして現像処理が終了した後、上記動作と逆の動作によって基板保持チャック20Aにより保持されたウエハWは、基板保持チャック20Aから受け渡しアーム70に受け取られ、受け渡しアーム70によって表裏反転すなわち表面が上面側に反転された後、図示しない搬送手段により搬送される。
【0063】
なお、上記第2実施形態では、ガスノズル40Aを備えるノズルヘッド52Aがガイドレール90上を移動する可動基台91に取り付けられる場合について説明したが、ノズルヘッド52Aの移動は必ずしもこの構造に限定されるものではなく、例えば水平方向に旋回可能なアームによってウエハWと容器60の間と、容器60の外方位置とに移動可能な構造としてもよい。
【0064】
上記第2実施形態によれば、ウエハWの表面のみを容器60内に貯留された現像液Dに浸漬することにより、ウエハWの全面に同時に現像液を供給して液膜を形成した後、ウエハWの表面全域にN2ガスを供給することにより、ウエハWの全面において同時に現像を停止することができる。したがって、回路パターンの線幅を安定化させることができる。また、第2実施形態においては、容器60に貯留された現像液Dは、循環管路62を介してフィルタ63により不純物を取り除いた上で、温度制御部65で温度が調整されて再度現像に用いることができ、現像液の無駄を少なくすることができる。
【0065】
(評価試験)
次に、有機溶剤を含有する現像液をウエハに供給して現像液の液膜を形成した後のN2ガスの吐出の有無による評価試験について図10及び図11を参照して説明する。
【0066】
図10に示すように、300mmウエハWの表面に有機溶剤を含有する現像液を供給して液膜を形成した後、ウエハWの中心部にN2ガスを5L/minの流量で、3秒間吐出した場合と、N2ガスを吐出しない場合のウエハWの中心から外周における任意の箇所の線幅の上限と下限を調べたところ、図11に示すような結果が得られた。
【0067】
その結果、図11に示すように、N2ガスを吐出した場合は、N2ガスを吐出しない場合に比べてN2ガス吐出領域の現像の停止が速くなると共に、線幅が変動する。これにより、ウエハWの表面全体にN2ガスを吐出することで、ウエハ面内の線幅の制御が可能となる。
【0068】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、基板表面の全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成した後、基板表面全域にガスを供給して、現像の停止と乾燥を行う全ての有機現像処理に適用できる。
【0069】
なお、上記実施形態では、被処理基板が半導体ウエハWである場合について説明したが、この発明は半導体ウエハ以外の例えばFPD基板等の他の基板の有機現像処理にも適用できる。
【符号の説明】
【0070】
W ウエハ(基板)
20,20A 基板保持チャック(基板保持手段)
21,21A 回転駆動モータ(回転駆動機構)
28,28A,28B 接離移動機構
30 現像ノズル(現像液供給手段)
40,40A ガスノズル(ガス供給手段)
50,50A ノズル体
52,52A ノズルヘッド
60 容器(現像液貯留容器)
100 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、
基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成する工程と、
上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、
を含むことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項2】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、
基板を水平状態に保持する工程と、
基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液の液膜を形成する工程と、
上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、
を含むことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の有機現像処理方法において、
上記液膜を形成する工程は、基板の表面に対向する複数の現像液供給ノズルから上記現像液を基板の表面全域に吐出して行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の有機現像処理方法において、
上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項5】
請求項4に記載の有機現像処理方法において、
上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、水平状態に保持された基板を鉛直軸回りに回転しながら行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項6】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、
基板の表面を下方に向けた状態で、貯留容器内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液に上記基板の表面のみを浸漬して、基板の表面全域に同時に上記現像液の液膜を形成する工程と、
上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、
を含むことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項7】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理方法において、
基板の表面を下方に向けた状態で保持する工程と、
基板の表面を下方に向けた状態で、貯留容器内に貯留されている有機溶剤を含有する現像液に上記基板の表面のみを浸漬して、基板の表面全域に同時に上記現像液の液膜を形成する工程と、
上記液膜が形成された基板の表面全域にガスを供給して、現像の停止を行うと共に、基板の乾燥を行う工程と、
を含むことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項8】
請求項6又は7に記載の有機現像処理方法において、
上記現像液の液膜を形成する工程は、基板を鉛直軸回りに回転しながら行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の有機現像処理方法において、
上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルからガスを基板の表面全域に吐出して行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の有機現像処理方法において、
上記現像の停止と基板の乾燥を行う工程は、基板を鉛直軸回りに回転しながら行う、ことを特徴とする有機現像処理方法。
【請求項11】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理装置において、
基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出する現像液供給手段と、
基板の表面全域に現像停止及び乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、
を具備することを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項12】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理装置において、
基板を水平状態に保持する基板保持手段と、
基板の表面全域に同時に有機溶剤を含有する現像液を吐出する現像液供給手段と、
基板の表面全域に現像停止及び乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、
を具備することを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の有機現像処理装置において、
上記現像液供給手段は、基板の表面に対向する複数の現像液供給ノズルを具備する、ことを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項14】
請求項11ないし13のいずれかに記載の有機現像処理装置において、
上記ガス供給手段は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルを具備する、ことを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項15】
請求項12ないし14のいずれかに記載の有機現像処理装置において、
上記基板保持手段を鉛直軸回りに回転する回転駆動機構を更に具備する、ことを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項16】
請求項11ないし15のいずれかに記載の有機現像処理装置において、
上記現像液供給手段とガス供給手段は、水平状態に保持された基板の表面に対して相対的に接離移動するノズルヘッドに設けられている、ことを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項17】
表面にレジストが塗布され、露光された後の基板の表面に現像液を供給して現像を行う現像処理装置において、
基板の表面を下方に向けた状態で保持する基板保持手段と、
有機溶剤を含有する現像液を貯留する容器と、
上記基板保持手段に保持された基板と上記容器とを相対的に接離移動する移動機構と、
上記基板保持手段に保持された基板の表面全域に現像停止及び基板乾燥用のガスを吐出するガス供給手段と、
を具備することを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の有機現像処理装置において、
上記ガス供給手段は、上記基板保持手段に保持された基板と上記容器との間に、移動可能に形成されている、ことを特徴とする有機現像処理装置。
【請求項19】
請求項17又は18に記載の有機現像処理装置において、
上記ガス供給手段は、基板の表面に対向する複数のガス供給ノズルを具備する、ことを特徴とする有機現像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−173510(P2012−173510A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35310(P2011−35310)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】