板状体の梱包材
【課題】型枠付き太陽電池モジュールなどの板状体を上下に重ねて梱包する際、上下の板状体の隅角部を必要とする大きな面積の仕切片によって緩衝しつつ支持する。
【解決手段】底面部2の側端縁に側面部3および側面側上面部4が折り目を介して順に連設される一方、底面部2の上下各端縁に背面部5および正面部6がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部5の上端縁および正面部6の下端縁に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部5の側端縁および正面部6の側端縁に仕切部9がそれぞれ折り目を介して連設されて構成される。そして、各仕切部9には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目sと、側端縁から切れ目sの終端を結ぶ水平方向に延びる折り目tとによって仕切片91が区画され、各仕切部9の仕切片91に対応して側面部3の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔3aが形成される。
【解決手段】底面部2の側端縁に側面部3および側面側上面部4が折り目を介して順に連設される一方、底面部2の上下各端縁に背面部5および正面部6がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部5の上端縁および正面部6の下端縁に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部5の側端縁および正面部6の側端縁に仕切部9がそれぞれ折り目を介して連設されて構成される。そして、各仕切部9には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目sと、側端縁から切れ目sの終端を結ぶ水平方向に延びる折り目tとによって仕切片91が区画され、各仕切部9の仕切片91に対応して側面部3の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔3aが形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、板状体、例えば、型枠付き太陽電池モジュールなどの梱包材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、型枠付き太陽電池モジュールの梱包材が知られている。例えば、特許文献1には、底面の一方の対向する各端縁に第1側壁を立設するとともに、他方の対向する各端縁に第2側壁を立設し、第1側壁および第2側壁を互いに係合して立設状態に保持し、さらに、第1側壁の第1上面被覆部および第2側壁の第2上面被覆部をそれぞれ順に折り込んで型枠付き太陽電池モジュールの上面周縁部を覆うとともに、第2側壁に保護部を介して連設された差込片を第1側壁の高さ方向中間部に形成された差込開口部に差し込むことにより、上下に重ねた型枠付き太陽電池モジュールを梱包するようにしている。
【0003】
この場合、第1側壁の前後各端縁に略L字状の切れ目を形成するとともに、型枠付き太陽電池モジュールの高さに相当する高さ位置に前後各端縁から切れ目の終端まで延びる折り目を形成し、第1側壁における切れ目および折り目によって区画された部分を折り目に沿って起こすことによって仕切板を形成し、上下の型枠付き太陽電池モジュールを緩衝状態で支持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−173332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した型枠付き太陽電池モジュールの梱包体においては、第1側壁を利用して仕切板を形成するため、仕切板の幅は、型枠付き太陽電池モジュールの高さよりも大きくできない他、その長さも、第1側壁の強度の関係で前後方向に大きな長さのL字状の切れ目を形成できないものである。したがって、型枠付き太陽電池モジュールが大きくなるにつれて、大きな面積の仕切板を必要とするにも関わらず、必要とする大きな面積の仕切板を確保することができないという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、型枠付き太陽電池モジュールなどの板状体を上下に重ねて梱包する際、上下の板状体の隅角部を必要とする大きな面積の仕切片によって緩衝しつつ支持することのできる梱包材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、底面部の側端縁に側面部および側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の側端縁および正面部の側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、それぞれ展開図にしたがって打ち抜いた後、板状体の幅方向の長さ間隔をおいて2枚の梱包材を左右対称に配置し、それらの底面部にわたって板状体を載置する。次いで、底面部に対して背面部および正面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げるとともに、底面部に対して側面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げる。さらに、各仕切部の仕切片を折り目に沿ってそれぞれ折り曲げた後、背面部および正面部に対してそれぞれ仕切部を折り目に沿って折り曲げて側面部に沿わせる。この際、各仕切部の仕切片を側面部に形成された差込孔に差し込み、差込孔を通して板状体の隅角部の側面側上面に配置する。次いで、先に配置した板状体の上に次の板状体を重ねた後、側面部に対して側面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。さらに、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せるとともに、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。
【0009】
この結果、背面部および正面部にそれぞれ仕切片を区画した仕切部を連設したことにより、上下に重ねた板状体を梱包材によって梱包する際、側面部や背面部、正面部の高さに関係なく必要とする大きな面積の仕切片を介して上下に重ねた板状体をその隅角部において緩衝しつつ支持することができることから、上下の板状体が接触することを確実に防止することができる。
【0010】
本発明において、前記各仕切部の側端縁に設定幅の係止部が仕切片の折り目を設定長さ越えた位置までそれぞれ形成されることが好ましい。これにより、各仕切片を差込孔に挿入した後、係止部の幅に相当する長さ分背面部および正面部を介して各仕切部をそれぞれ側面部に沿わせながら押し込んで移動させることができることから、仕切部の係止部を側面部の差込孔端縁部内面側に係止させ、差込孔からの仕切片の抜け出しを確実に防止することができる。
【0011】
本発明において、前記背面側上面部の側端縁および正面側上面部の側端縁に係止片がそれぞれ折り目を介して連設され、また、係止片に対応して側面側上面部の上下各端部近傍に側面部との折り目に沿って差込孔がそれぞれ形成されることが好ましい。これにより、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて上方の板状体の上面に被せる際、および、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて上方の板状体の上面に被せる際、背面側上面部および正面側上面部にそれぞれ連設された各係止片を折り目に沿って折り曲げて側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込むことにより、各係止片の抜け出し、すなわち、背面側上面部および正面側上面部の跳ね上がりを抑制することができる。
【0012】
本発明において、前記係止片の端縁に、背面側上面部および正面側上面部との各折り目に沿って側面側上面部の各差込孔端縁部に係止可能な係止溝が形成されることが好ましい。これにより、各係止片を側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込んだ後、係止溝の深さに相当する長さ分背面部および正面部を介して各係止片が連設された背面側上面部および正面側上面部をそれぞれ押し込んで移動させることができることから、係止溝を側面側上面部の差込孔端縁部内外面に係止させて、差込孔からの係止片の抜け出しを確実に防止することができる。
【0013】
本発明において、前記仕切部と背面部との折り目に沿って上端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されるとともに、仕切部と正面部との折り目に沿って下端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されることが好ましい。これにより、各係止片を側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込む際、背面部および正面部の上端縁を切れ目の長さ分外方に弾性変形させることが可能となり、係止片を差込孔に容易に差し込むことができる。
【0014】
本発明は、底面部の左右各側端縁に左右各側面部および左右各側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の左右各側端縁および正面部の左右各側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して左右各側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とするものである。
【0015】
本発明によれば、それぞれ展開図にしたがって打ち抜いた後、梱包材を配置し、その底面部に板状体を載置する。次いで、底面部に対して背面部および正面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げるとともに、底面部に対して左右各側面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げる。さらに、各仕切部の仕切片を折り目に沿ってそれぞれ折り曲げた後、背面部および正面部に対してそれぞれ仕切部を折り目に沿って折り曲げて左右各側面部に沿わせる。この際、各仕切部の仕切片を左右各側面部に形成された差込孔に差し込み、差込孔を通して板状体の隅角部の側面側上面に配置する。次いで、先に配置した板状体の上に次の板状体を重ねた後、左右各側面部に対して左右各側面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。さらに、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せるとともに、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。
【0016】
この結果、背面部および正面部にそれぞれ仕切片を区画した仕切部を連設したことにより、上下に重ねた板状体を梱包材によって梱包する際、左右各側面部や背面部、正面部の高さに関係なく必要とする大きな面積の仕切片を介して上下に重ねた板状体をその隅角部において緩衝しつつ支持することができることから、上下の板状体が接触することを確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、型枠付き太陽電池モジュールなどの板状体を上下に重ねて梱包する際、上下の板状体の隅角部を必要とする大きな面積の仕切片によって緩衝しつつ支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の板状体の梱包材の一実施形態を板状体を梱包して示す斜視図である。
【図2】図1の左方の梱包材のX面断面図である。
【図3】図1の左方の梱包材の展開図である。
【図4】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図5】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図6】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図7】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図8】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図およびA部拡大図である。
【図9】図8の左方の梱包材のY面端面図である。
【図10】図1の梱包材における抜け止め片および跳ね上がり防止片の形成要領を説明する工程図である。
【図11】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図12】図11の左方の梱包材のX面端面図である。
【図13】本発明の板状体の梱包材の他の実施形態を示す展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1および図2には、本発明の梱包材1の一実施形態が板状体P、具体的には、上下に重ねた2枚の型枠付き太陽電池モジュールを梱包して示されている。
【0021】
ここで、板状体Pの一例として示す型枠付き太陽電池モジュールは、図2に示すように、アルミニウムなどの軽量金属薄板によって形成されるフレームp1と太陽電池パネルp2とから構成される。そして、フレームp1は、断面F字状の保持フレーム部p1aおよび保持フレーム部p1aの下端に一体に設けられた内フランジ部p1bを含み、保持フレーム部p1aの断面コ字状の空間に太陽電池パネルp2を嵌め込んで固定している。また、フレームp1の内フランジ部p1bは、保持フレーム部p1aを補強するとともに、屋根材などへの設置に利用される。
【0022】
この実施形態の梱包材1は、上下に重ねた2枚の板状体P,Pの対向する左右各側面とともに、左右各側面近傍の底面、上面、背面および正面をそれぞれ覆うものであって、ダンボールを展開図にしたがって打ち抜いた後、板状体Pの幅に相当する間隔をおいて左右に配置した梱包材1,1にわたって2枚の板状体P,Pを順に積み重ね、折り目に沿って折り込んで係止することにより、2枚の板状体P,Pを梱包するものである。
【0023】
この場合、梱包材1は、板状体P,Pに対して2枚必要となるが、板状体Pの幅方向中心線に関して左右対称であり、左方の梱包材1についてのみ説明する。
【0024】
梱包材1は、図3の展開図において、コ字状に形成された底面部2の側端縁に側面部3および側面側上面部4が折り目a,bを介して順に連設される一方、底面部2の上下各端縁に背面部5および正面部6がそれぞれ折り目c,cを介して連設されるとともに、背面部5の上端縁および正面部6の下端縁に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ折り目d,dを介して連設され、また、背面部5の側端縁および正面部6の側端縁に仕切部9,9がそれぞれ折り目e,eを介して連設され、さらに、背面側上面部7の側端縁および正面側上面部8の側端縁に係止片10,10がそれぞれ折り目f,fを介して連設されて構成されている。
【0025】
そして、側面部3には、上下各端部近傍において、側面部3の幅を二等分する中間線を跨いでダンボールの厚みに相当する幅と後述する仕切部9の仕切片91の長さからなる上下方向に細長い方形状の差込孔3aが仕切部9の仕切片91に対応して形成されている。
【0026】
また、側面側上面部4には、上下各端部近傍において、側面部3との折り目bに沿ってダンボールの厚みに相当する幅と係止片10の長さからなる上下方向に細長い方形状の差込孔4aが係止片10に対応して形成されている。さらに、側面側上面部4には、前述した各差込孔4aに臨む上下各端部近傍において、U字状などの凸状の切れ目gが側面部3との折り目b方向に向かって形成されるとともに、凸状の切れ目gを挟んで側端縁に直交する一対の切れ目h,hがそれぞれ側端縁から設定長さにわたって形成され、これらの凸状の切れ目gと、該凸状の切れ目gを挟む一対の切れ目h,hとの間には、凸状の切れ目gの各端縁から各切れ目hに向かって、また、各切れ目hの終端縁から凸状の切れ目gに向かって、板状体Pを構成するフレームp1の内フランジ部p1bの厚みに相当する間隔をおいて平行な一対の折り目i,iが形成されている。
【0027】
この場合、側面部3と側面側上面部4との折り目bから内方側の折り目iまでの間隔が内フランジ部p1bの幅に設定されている。
【0028】
これらの凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって、後述するように、抜け止め片41および抜け止め片41に連続する跳ね上がり防止片42が形成される。
【0029】
また、底面部2と側面部3との折り目aは、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、底面部2には、間欠的な折り目aにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目jが形成されている。一方、側面部3と側面側上面部4との折り目bも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、側面側上面部4には、間欠的な折り目bにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目kが形成されている。この場合、底面部2に形成された角括弧状の切れ目jと側面側上面部4に形成された角括弧状の切れ目kとは、互い違いに形成されている。
【0030】
同様に、底面部2と背面部5との折り目cおよび底面部2と正面部6との折り目cも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、底面部2には、間欠的な折り目cにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目mが形成されている。さらに、背面部5と背面側上面部7との折り目dおよび正面部6と正面側上面部8との折り目dも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、背面側上面部7および正面側上面部8には、間欠的な折り目dにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目nがそれぞれ形成されている。この場合、底面部2に形成された角括弧状の切れ目mと背面側上面部7に形成された角括弧状の切れ目nとは互い違いに形成され、底面部2に形成された角括弧状の切れ目mと正面側上面部8に形成された角括弧状の切れ目nとは互い違いに形成されている。
【0031】
これらの角括弧状の切れ目j,k,m,nによって、後述するように、側面部3の上下各端縁、背面部5の上下各端縁、正面部6の上下各端縁に、それぞれ上方および下方に突出する互い違いの脚部31,51,61が形成される。
【0032】
一方、背面部5および正面部6には、その高さを二等分する中間線よりもダンボールの厚みに相当する高さだけ外方に位置して設定長さの折り目qが形成されるとともに、折り目qの各端縁を結んでU字状の切れ目rが一部を底面部2との折り目cに重なるように形成されている。
【0033】
これらの折り目qおよびU字状の切れ目rによって、後述するように、上下に重ねる板状体P,P間の仕切片52,62が形成される。
【0034】
さらに、背面部5に連設された仕切部9には、外方側隅角部において、上端縁に直交して上端縁から下方に向かって延びる設定長さの切れ目sと、側端縁に直交して側端縁から背面部5に向かって切れ目sの終端縁まで延びる折り目tとによって仕切片91が区画されている。同様に、正面部6に連設された仕切部9にも、その外方側隅角部において、下端縁に直交して下端縁から上方に向かって延びる設定長さの切れ目sと、側端縁に直交して側端縁から正面部6に向かって切れ目sの終端縁まで延びる折り目tとによって仕切片91が区画されている。また、各仕切部9の側端縁は、仕切片91の折り目tをダンボールの厚みよりもやや大きな長さを越えた位置までダンボールの厚みよりもやや大きな幅で切り欠かれており、この切り欠かれた部分によって仕切片91の係止部91aが形成されている。さらに、仕切部9には、仕切部9と背面部5との折り目eと、背面部5と背面側上面部7との折り目dの延長線によって区画される隅角部、および、仕切部9と正面部6との折り目eと、正面部6と正面側上面部8との折り目dの延長線とによって区画される隅角部に、折り目eに沿う設定深さの切れ目と、仕切部9の上下各端縁から各切れ目の終端縁を結ぶ切れ目によって略直角三角形状の切欠部9aがそれぞれ形成されている。この仕切部9の切欠部9aにより、後述するように、係止片10を差込孔4aに差し込む際、切欠部9aの深さ分背面部5および正面部6の各端縁部が弾性変形できるように設定されている。
【0035】
ここで、仕切部9の仕切片91の幅と差込孔3aの長さは一致している他、仕切部9と背面部5(正面部6)との折り目eおよび仕切部9の切れ目s間の間隔は、底面部2と背面部5(正面部6)との折り目cの延長線から差込孔3aの外端縁まで長さに仕切部9の係止部91aの幅を加えた長さに略一致している。つまり、後述するように、仕切部9の仕切片91を差込孔3aに挿入した際、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の上下各端縁との間になおも係止部91aの幅分押し込む余裕を有している。
【0036】
また、背面側上面部7および正面側上面部8は、前述した凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって形成される抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を上方から覆うことができる高さを有している。すなわち、背面部5と背面側上面部7との折り目dから背面側上面部7の上端縁までの長さは、側面側上面部4の上端縁からその上端部近傍の抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成する下方の切れ目hまでの長さよりも大きく設定されている。同様に、正面部6と正面側上面部8との折り目dから正面側上面部8の下端縁までの長さは、側面側上面部4の下端縁からその下端部近傍の抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成する上方の切れ目hまでの長さよりも大きく設定されている。
【0037】
さらに、背面側上面部7に連設された係止片10には、上端縁部に背面側上面部7との折り目fに沿ってダンボールの厚みよりもやや大きな幅と深さの係止溝10aが形成されている。同様に、正面側上面部8に連設された係止片10にも、下端縁部に正面側上面部8との折り目fに沿ってダンボールの厚みよりもやや大きな幅と深さの係止溝10aが形成されている。
【0038】
ここで、係止片10の高さと差込孔4aの長さは一致している他、背面部5と背面側上面部7との折り目dから係止片10の下端縁までの長さ(正面部6と正面側上面部8との折り目dから係止片10の上端縁までの長さ)は、側面側上面部4の上端縁から上方の差込孔4aの上端縁までの長さ(側面側上面部4の下端縁から下方の差込孔4aの下端縁までの長さ)に係止溝10aの深さを加えた長さよりもやや大きく設定されている。つまり、後述するように、係止片10を差込孔4aに差し込む際、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の上下各端縁との間になおも係止溝10aの深さ分押し込む余裕を確保している。
【0039】
なお、仕切部9に切欠部9aが形成されることから、背面部5(正面部6)の、背面側上面部7(正面側上面部8)との折り目d近傍の端縁部を弾性変形させることができ、差込孔4aに対する係止片10の差し込みを容易に行うことができる。
【0040】
次に、このように構成された梱包材1を用いて板状体Pである型枠付き太陽電池モジュールを梱包する場合について図4乃至図12に基づいて説明する。
【0041】
まず、それぞれ展開図にしたがって梱包材1を打ち抜いた後、2枚の梱包材1,1を板状体Pの幅に対応する間隔をおいて作業テーブル上に左右対称に配置する。具体的には、板状体Pの四隅に、左右の梱包材1,1における底面部2と側面部3との折り目aおよび底面部2と背面部5との折り目cとの交点、底面部2と側面部3との折り目aおよび底面部2と正面部6との折り目cとの交点がそれぞれ対向するように、左右の梱包材1,1を作業テーブル上に配置する(図4参照)。
【0042】
次いで、対向して配置した左右の梱包材1,1の底面部2,2にわたって板状体Pを載置した後(図5参照)、底面部2に対して背面部5および正面部6を折り目cに沿ってそれぞれ谷折りし、板状体Pの背面および正面に沿うように立ち上げる。この際、背面部5および正面部6のU字状の切れ目rで区画された部分を外方から内方に向けて押し込むことによって仕切片52,62を内方に突出させ、板状体Pの上面に載置する(図6参照)。さらに、底面部2に対して側面部3を折り目aに沿って谷折りし、板状体Pの左右各側面に沿うように立ち上げる(図7参照)。
【0043】
その後、各仕切部9の仕切片91を折り目tに沿って谷折りするとともに、背面部5および正面部6に対して仕切部9をそれぞれ折り目eに沿って谷折りし、各仕切片91を対応する側面部3の差込孔3aにそれぞれ差し込む。これにより、仕切片91は、板状体Pの隅角部に近接した位置の上面に載置される(図8、図9参照)。この際、仕切片91を差込孔3aに差し込むと、側面部3の高さ方向中間部において、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の前後各端縁との間に係止部91aの幅に略相当する隙間が形成される。したがって、背面部5(正面部6)をその内面が側面部3の前後各端縁に接するように押し込むことにより、背面部5(正面部6)が底面部2との折り目c回りに回動し、側面部3の高さ方向中間部において、係止部91aの幅に略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、背面部5(正面部6)に連設された仕切部9が側面部3の外面に沿って内方側に押し出され、係止部91aが側面部3の差込孔3a端縁部内面に係止され、差込孔3aからの仕切片91の抜け出しが阻止される。
【0044】
このように、板状体Pの上面に仕切片52,62,91を配置したならば、次の板状体Pを先に載置した板状体Pの上に重ねた後、側面部3に対して側面側上面部4を折り目bに沿って谷折りし、板状体Pを構成するフレームp1の内フランジ部p1bに沿わせるとともに(図10(b)参照)、側面側上面部4の上下各端部近傍に形成された一対の切れ目h,hによって区画された部分(抜け止め片41)を平行な一対の折り目i,iのうち、板状体Pにおけるフレームp1の内フランジ部p1bの端縁に対応する側面部3側の折り目iに沿って谷折りする。この際、凸状の切れ目gによって区画された部分(跳ね上がり防止片42)が抜け止め片41に連動して立ち上げられる(図10(c)参照)。さらに、一対の切れ目h,hによって区画された抜け止め片41をもう一つの折り目iに沿って内方に折り込み、内フランジ部p1bに巻き付ける。この際、凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42が抜け止め片41に連動して側面側上面部4の先端側(板状体Pの内方側)に向けて突出される(図10(d)、図11、図12参照)。
【0045】
次いで、背面側上面部7に対して係止片10を折り目fに沿って谷折りするとともに、背面部5に対して背面側上面部7を折り目dに沿って谷折りし、板状体Pの上面に沿うように折り曲げるとともに、係止片10を側面側上面部4の差込孔4aに差し込む。この場合、係止片10を差込孔3aに差し込むと、側面側上面部4の高さ位置において、背面部5の内面と側面部3の後端縁との間に係止溝10aの深さに略相当する隙間が形成された状態で、係止片10の端縁が差込孔4aの内周縁に干渉し、以後の差込が阻止される。すなわち、仕切片91が側面部3の差込孔3aに差し込まれていることにより、仕切部9が連設された背面部5の、底面部2との折り目c回りの回動が制限されている。このため、仕切部9の切欠部9aを利用して背面部5の上端縁部を外方に向けて回動するようにやや弾性変形させ、その状態で係止片10を差込孔4aに差し込む。この後、背面部5をその内面が側面部3の後端縁に接するように押し込むことにより、背面部5が底面部2との折り目c回りに回動し、係止溝10aの深さに略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、背面側上面部7に連設された係止片10は、差込孔4aに差し込まれた状態で、側面部3の内面に沿って内方側に押し出され、係止溝10aが側面側上面部4の差込孔4a端縁部に係止され、差込孔4aからの係止片10の抜け出しが阻止される。
【0046】
これにより、背面側上面部7が側面側上面部4に形成された凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42を上方から押さえ込み、跳ね上がり防止片42が平行な一対の折り目i,iに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止するとともに、係止片10の係止溝10aが側面側上面部4に係止し、係止片10、すなわち、背面側上面部7が折り目dに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止する(図1、図2参照)。
【0047】
同様に、正面側上面部8に対して係止片10を折り目fに沿って谷折りするとともに、正面部6に対して正面側上面部8を折り目dに沿って谷折りし、板状体Pの上面に沿うように折り曲げるとともに、係止片10を側面側上面部4の差込孔4aに差し込む。この際、前述したように、仕切部9の切欠部9aを利用して正面部6の上端縁部を外方に向けて回動するようにやや弾性変形させ、その状態で係止片10を差込孔4aに差し込む。この後、正面部6をその内面が側面部3の前端縁に接するように押し込むことにより、正面部6が底面部2との折り目c回りに回動し、係止溝10aの深さに略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、正面側上面部8に連設された係止片10は、差込孔4aに差し込まれた状態で、側面部3の内面に沿って内方側に押し出され、係止溝10aが側面側上面部4の差込孔4a端縁部内外面に係止され、差込孔4aからの係止片10の抜け出しが阻止される。
【0048】
これにより、正面側上面部8が側面側上面部4に形成された凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42を上方から押さえ込み、跳ね上がり防止片42が平行な一対の折り目i,iに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止するとともに、係止片10の係止溝10aが側面側上面部4に係止し、係止片10、すなわち、正面側上面部8が折り目dに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止する(図1、図2参照)。
【0049】
この結果、上下に重ねた2枚の板状体P,Pを梱包材1,1によって梱包すると、図1および図2に示すように、梱包材1の抜け止め片41が板状体Pにおけるフレームp1の内フランジ部p1bに巻き付けられるとともに、抜け止め片41と一体の跳ね上がり防止片42に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ上方から被さって跳ね上がり防止片42が元の位置に戻ろうとするのを防止する一方、各係止片10が側面側上面部4に形成された差込孔4aにそれぞれ差し込まれるとともに、係止溝10aが側面側上面部4に係止され、係止片10の抜け出し、すなわち、各係止片10がそれぞれ連設された背面側上面部7および正面側上面部8が元の位置に戻ろうとするのを防止することにより、板状体Pからの梱包材1の離脱を確実に防止することができる。したがって、左右に対向する2枚の梱包材1,1にわたって結束バンドなどによって結束する必要がなく、梱包作業を短時間に行うことが可能となり、コストの上昇を抑えることができる。
【0050】
また、梱包材1によって梱包された上下の板状体P,Pは、その隅角部において大きな面積の仕切片91を介して緩衝状態で支持されるため、上下の板状体P,Pが接触することを確実に防止することができる。すなわち、背面部5および正面部6にそれぞれ仕切片91を区画する仕切部9を連設したことにより、側面部3や背面部5、正面部6の高さに関係なくダンボールの型取りの許す範囲内において大きな面積の仕切片91(必要ならば、型取りの効率を無視して、任意の大きさの仕切片91)を形成することができることから、上下の板状体P,Pの隅角部を必要とする大きさの仕切片91によって緩衝しつつ支持することができる。
【0051】
さらに、側面部3、背面部5、正面部6の各下端縁に角括弧状の切れ目j,k,m,nによる複数の脚部31,51,61が底面部2の下面より突出するとともに、側面部3、背面部5、正面部6の各上端縁に角括弧状の切れ目j,k,m,nによる複数の脚部31,51,61が側面側上面部4の上面、背面側上面部7の上面および正面側上面部8の上面より突出して形成される。そして、底面部2の下面より突出する脚部31,51,61と側面側上面部4の上面、背面側上面部7の上面および正面側上面部8の上面より突出する脚部31,51,61とは互い違いに形成される。これにより、梱包材1,1によって梱包された板状体P,Pを上下に積み重ねると、上方の板状体P,Pを梱包する梱包材1,1の底面部2から突出する脚部31,51,61が、それぞれ下方の板状体P,Pを梱包する梱包材1,1の側面側上面部4、背面側上面部7および正面側上面部8からそれぞれ突出する脚部31,51,61間の上面に接地し、上下の梱包材1,1を左右方向および前後方向に位置決めして移動しないように支持することができる。
【0052】
このとき、側面側上面部4に形成した抜け止め片41が板状体Pの内フランジ部p1bを巻き込み、また、跳ね上がり防止片42により梱包材1をきっちり抜け防止して組み立てるので、脚部31,51,61の位置精度を極めて高くできる。したがって、梱包材1が左右の2部材に分割されていても、上下に積み重ねるときの各脚部31,51,61の合わせ込みが極めて容易に行えるとともに、上下に積み重ねた際の横ズレ現象の発生を大幅に抑制できる。
【0053】
なお、前述した実施形態においては、板状体Pとして型枠付き太陽電池モジュールを例示したが、型枠付き太陽電池モジュールに限らず、窓枠、ドアの額縁なども板状体として梱包することができる。
【0054】
また、前述した実施形態においては、梱包材1,1によって板状体Pの長手方向に対向する左右各側面とともに、その左右各側面近傍の底面、上面、正面、背面を覆う場合について説明したが、短手方向に対向する左右各側面とともに、その左右各側面近傍の底面、上面、正面、背面を覆うこともできる。
【0055】
また、梱包材1,1を板状体Pの左右各側面に対向して備える形態に限らず、例えば、図13に示すように、背面部5と背面側上面部7、正面部6と正面側上面部8および底面部2の一部(または全部)によって左右の梱包材1,1を一体に連設したものであってもよい。このような梱包材によれば、板状体Pの背面および正面をも梱包材によって同時に保護できるものとなる。
【0056】
さらに、梱包材1を展開図にしたがって打ち抜くことに先立って、側面部3の差込孔4aに臨む部分(図3、図13の展開図にハッチングで示す部分)を圧縮してダンボールの板厚を薄くすることが好ましい。これにより、差込孔4aに対する係止片10の差し込みを容易に行うことができる。
【0057】
さらにまた、係止片10を差込孔4aに差し込むに際して、仕切部9に切欠部9aを形成して、背面部5および正面部6の上端縁部の弾性変形を許容したが、切欠部9aに限らず折り目eに沿う切れ目のみによって背面部5および正面部6の上端縁部の弾性変形を許容するようにしてもよい。
【0058】
また、背面側上面部7および正面側上面部8にそれぞれ係止片10を連設するとともに、側面側上面部4に係止片10に対応して差込孔4aを形成し、係止片10を差込孔4aに差し込んで係止することにより、背面側上面部7および正面側上面部8の跳ね上がりを防止する場合を説明したが、係止片を連設することなく背面側上面部7および正面側上面部8を側面側上面部4に粘着テープなどを利用して貼着するようにしてもよい。
【0059】
なお、側面側上面部4に凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成した場合を例示したが、結束バンドを掛けるなどによって左右の梱包材1,1を締結する場合、あるいは、図13に示すように、左右の梱包材1,1を一体に形成する場合も、抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を併用することが好ましい。これにより、梱包材の抜け出しをより確実に防止して梱包の信頼性を高めることができ、有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 梱包材
2 底面部
3 側面部
3a 差込孔
4 側面側上面部
4a 差込孔
5 背面部
6 正面部
7 背面側上面部
8 正面側上面部
9 仕切部
9a 切欠部
91 仕切片
91a 係止部
10 係止片
10a 係止溝
a,b,c,d,e,f,i,q,t 折り目
g 凸状の切れ目
h,s 切れ目
j,k,m,n 角括弧状の切れ目
r U字状の切れ目
P 板状体
p1 フレーム
p1b 内フランジ部
【技術分野】
【0001】
この発明は、板状体、例えば、型枠付き太陽電池モジュールなどの梱包材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、型枠付き太陽電池モジュールの梱包材が知られている。例えば、特許文献1には、底面の一方の対向する各端縁に第1側壁を立設するとともに、他方の対向する各端縁に第2側壁を立設し、第1側壁および第2側壁を互いに係合して立設状態に保持し、さらに、第1側壁の第1上面被覆部および第2側壁の第2上面被覆部をそれぞれ順に折り込んで型枠付き太陽電池モジュールの上面周縁部を覆うとともに、第2側壁に保護部を介して連設された差込片を第1側壁の高さ方向中間部に形成された差込開口部に差し込むことにより、上下に重ねた型枠付き太陽電池モジュールを梱包するようにしている。
【0003】
この場合、第1側壁の前後各端縁に略L字状の切れ目を形成するとともに、型枠付き太陽電池モジュールの高さに相当する高さ位置に前後各端縁から切れ目の終端まで延びる折り目を形成し、第1側壁における切れ目および折り目によって区画された部分を折り目に沿って起こすことによって仕切板を形成し、上下の型枠付き太陽電池モジュールを緩衝状態で支持するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−173332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した型枠付き太陽電池モジュールの梱包体においては、第1側壁を利用して仕切板を形成するため、仕切板の幅は、型枠付き太陽電池モジュールの高さよりも大きくできない他、その長さも、第1側壁の強度の関係で前後方向に大きな長さのL字状の切れ目を形成できないものである。したがって、型枠付き太陽電池モジュールが大きくなるにつれて、大きな面積の仕切板を必要とするにも関わらず、必要とする大きな面積の仕切板を確保することができないという欠点があった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、型枠付き太陽電池モジュールなどの板状体を上下に重ねて梱包する際、上下の板状体の隅角部を必要とする大きな面積の仕切片によって緩衝しつつ支持することのできる梱包材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、底面部の側端縁に側面部および側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の側端縁および正面部の側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とするものである。
【0008】
本発明によれば、それぞれ展開図にしたがって打ち抜いた後、板状体の幅方向の長さ間隔をおいて2枚の梱包材を左右対称に配置し、それらの底面部にわたって板状体を載置する。次いで、底面部に対して背面部および正面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げるとともに、底面部に対して側面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げる。さらに、各仕切部の仕切片を折り目に沿ってそれぞれ折り曲げた後、背面部および正面部に対してそれぞれ仕切部を折り目に沿って折り曲げて側面部に沿わせる。この際、各仕切部の仕切片を側面部に形成された差込孔に差し込み、差込孔を通して板状体の隅角部の側面側上面に配置する。次いで、先に配置した板状体の上に次の板状体を重ねた後、側面部に対して側面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。さらに、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せるとともに、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。
【0009】
この結果、背面部および正面部にそれぞれ仕切片を区画した仕切部を連設したことにより、上下に重ねた板状体を梱包材によって梱包する際、側面部や背面部、正面部の高さに関係なく必要とする大きな面積の仕切片を介して上下に重ねた板状体をその隅角部において緩衝しつつ支持することができることから、上下の板状体が接触することを確実に防止することができる。
【0010】
本発明において、前記各仕切部の側端縁に設定幅の係止部が仕切片の折り目を設定長さ越えた位置までそれぞれ形成されることが好ましい。これにより、各仕切片を差込孔に挿入した後、係止部の幅に相当する長さ分背面部および正面部を介して各仕切部をそれぞれ側面部に沿わせながら押し込んで移動させることができることから、仕切部の係止部を側面部の差込孔端縁部内面側に係止させ、差込孔からの仕切片の抜け出しを確実に防止することができる。
【0011】
本発明において、前記背面側上面部の側端縁および正面側上面部の側端縁に係止片がそれぞれ折り目を介して連設され、また、係止片に対応して側面側上面部の上下各端部近傍に側面部との折り目に沿って差込孔がそれぞれ形成されることが好ましい。これにより、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて上方の板状体の上面に被せる際、および、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて上方の板状体の上面に被せる際、背面側上面部および正面側上面部にそれぞれ連設された各係止片を折り目に沿って折り曲げて側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込むことにより、各係止片の抜け出し、すなわち、背面側上面部および正面側上面部の跳ね上がりを抑制することができる。
【0012】
本発明において、前記係止片の端縁に、背面側上面部および正面側上面部との各折り目に沿って側面側上面部の各差込孔端縁部に係止可能な係止溝が形成されることが好ましい。これにより、各係止片を側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込んだ後、係止溝の深さに相当する長さ分背面部および正面部を介して各係止片が連設された背面側上面部および正面側上面部をそれぞれ押し込んで移動させることができることから、係止溝を側面側上面部の差込孔端縁部内外面に係止させて、差込孔からの係止片の抜け出しを確実に防止することができる。
【0013】
本発明において、前記仕切部と背面部との折り目に沿って上端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されるとともに、仕切部と正面部との折り目に沿って下端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されることが好ましい。これにより、各係止片を側面側上面部に形成された対応する差込孔にそれぞれ差し込む際、背面部および正面部の上端縁を切れ目の長さ分外方に弾性変形させることが可能となり、係止片を差込孔に容易に差し込むことができる。
【0014】
本発明は、底面部の左右各側端縁に左右各側面部および左右各側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の左右各側端縁および正面部の左右各側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して左右各側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とするものである。
【0015】
本発明によれば、それぞれ展開図にしたがって打ち抜いた後、梱包材を配置し、その底面部に板状体を載置する。次いで、底面部に対して背面部および正面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げるとともに、底面部に対して左右各側面部を折り目に沿って折り曲げて立ち上げる。さらに、各仕切部の仕切片を折り目に沿ってそれぞれ折り曲げた後、背面部および正面部に対してそれぞれ仕切部を折り目に沿って折り曲げて左右各側面部に沿わせる。この際、各仕切部の仕切片を左右各側面部に形成された差込孔に差し込み、差込孔を通して板状体の隅角部の側面側上面に配置する。次いで、先に配置した板状体の上に次の板状体を重ねた後、左右各側面部に対して左右各側面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。さらに、背面部に対して背面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せるとともに、正面部に対して正面側上面部を折り目に沿って折り曲げて板状体の上面に被せる。
【0016】
この結果、背面部および正面部にそれぞれ仕切片を区画した仕切部を連設したことにより、上下に重ねた板状体を梱包材によって梱包する際、左右各側面部や背面部、正面部の高さに関係なく必要とする大きな面積の仕切片を介して上下に重ねた板状体をその隅角部において緩衝しつつ支持することができることから、上下の板状体が接触することを確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、型枠付き太陽電池モジュールなどの板状体を上下に重ねて梱包する際、上下の板状体の隅角部を必要とする大きな面積の仕切片によって緩衝しつつ支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の板状体の梱包材の一実施形態を板状体を梱包して示す斜視図である。
【図2】図1の左方の梱包材のX面断面図である。
【図3】図1の左方の梱包材の展開図である。
【図4】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図5】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図6】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図7】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図8】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図およびA部拡大図である。
【図9】図8の左方の梱包材のY面端面図である。
【図10】図1の梱包材における抜け止め片および跳ね上がり防止片の形成要領を説明する工程図である。
【図11】図1の梱包材による板状体の梱包要領を説明する工程図である。
【図12】図11の左方の梱包材のX面端面図である。
【図13】本発明の板状体の梱包材の他の実施形態を示す展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1および図2には、本発明の梱包材1の一実施形態が板状体P、具体的には、上下に重ねた2枚の型枠付き太陽電池モジュールを梱包して示されている。
【0021】
ここで、板状体Pの一例として示す型枠付き太陽電池モジュールは、図2に示すように、アルミニウムなどの軽量金属薄板によって形成されるフレームp1と太陽電池パネルp2とから構成される。そして、フレームp1は、断面F字状の保持フレーム部p1aおよび保持フレーム部p1aの下端に一体に設けられた内フランジ部p1bを含み、保持フレーム部p1aの断面コ字状の空間に太陽電池パネルp2を嵌め込んで固定している。また、フレームp1の内フランジ部p1bは、保持フレーム部p1aを補強するとともに、屋根材などへの設置に利用される。
【0022】
この実施形態の梱包材1は、上下に重ねた2枚の板状体P,Pの対向する左右各側面とともに、左右各側面近傍の底面、上面、背面および正面をそれぞれ覆うものであって、ダンボールを展開図にしたがって打ち抜いた後、板状体Pの幅に相当する間隔をおいて左右に配置した梱包材1,1にわたって2枚の板状体P,Pを順に積み重ね、折り目に沿って折り込んで係止することにより、2枚の板状体P,Pを梱包するものである。
【0023】
この場合、梱包材1は、板状体P,Pに対して2枚必要となるが、板状体Pの幅方向中心線に関して左右対称であり、左方の梱包材1についてのみ説明する。
【0024】
梱包材1は、図3の展開図において、コ字状に形成された底面部2の側端縁に側面部3および側面側上面部4が折り目a,bを介して順に連設される一方、底面部2の上下各端縁に背面部5および正面部6がそれぞれ折り目c,cを介して連設されるとともに、背面部5の上端縁および正面部6の下端縁に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ折り目d,dを介して連設され、また、背面部5の側端縁および正面部6の側端縁に仕切部9,9がそれぞれ折り目e,eを介して連設され、さらに、背面側上面部7の側端縁および正面側上面部8の側端縁に係止片10,10がそれぞれ折り目f,fを介して連設されて構成されている。
【0025】
そして、側面部3には、上下各端部近傍において、側面部3の幅を二等分する中間線を跨いでダンボールの厚みに相当する幅と後述する仕切部9の仕切片91の長さからなる上下方向に細長い方形状の差込孔3aが仕切部9の仕切片91に対応して形成されている。
【0026】
また、側面側上面部4には、上下各端部近傍において、側面部3との折り目bに沿ってダンボールの厚みに相当する幅と係止片10の長さからなる上下方向に細長い方形状の差込孔4aが係止片10に対応して形成されている。さらに、側面側上面部4には、前述した各差込孔4aに臨む上下各端部近傍において、U字状などの凸状の切れ目gが側面部3との折り目b方向に向かって形成されるとともに、凸状の切れ目gを挟んで側端縁に直交する一対の切れ目h,hがそれぞれ側端縁から設定長さにわたって形成され、これらの凸状の切れ目gと、該凸状の切れ目gを挟む一対の切れ目h,hとの間には、凸状の切れ目gの各端縁から各切れ目hに向かって、また、各切れ目hの終端縁から凸状の切れ目gに向かって、板状体Pを構成するフレームp1の内フランジ部p1bの厚みに相当する間隔をおいて平行な一対の折り目i,iが形成されている。
【0027】
この場合、側面部3と側面側上面部4との折り目bから内方側の折り目iまでの間隔が内フランジ部p1bの幅に設定されている。
【0028】
これらの凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって、後述するように、抜け止め片41および抜け止め片41に連続する跳ね上がり防止片42が形成される。
【0029】
また、底面部2と側面部3との折り目aは、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、底面部2には、間欠的な折り目aにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目jが形成されている。一方、側面部3と側面側上面部4との折り目bも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、側面側上面部4には、間欠的な折り目bにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目kが形成されている。この場合、底面部2に形成された角括弧状の切れ目jと側面側上面部4に形成された角括弧状の切れ目kとは、互い違いに形成されている。
【0030】
同様に、底面部2と背面部5との折り目cおよび底面部2と正面部6との折り目cも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、底面部2には、間欠的な折り目cにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目mが形成されている。さらに、背面部5と背面側上面部7との折り目dおよび正面部6と正面側上面部8との折り目dも、設定間隔をおいて間欠的に形成されるとともに、背面側上面部7および正面側上面部8には、間欠的な折り目dにおける対向する終端縁と始端縁とを結んで角括弧状の切れ目nがそれぞれ形成されている。この場合、底面部2に形成された角括弧状の切れ目mと背面側上面部7に形成された角括弧状の切れ目nとは互い違いに形成され、底面部2に形成された角括弧状の切れ目mと正面側上面部8に形成された角括弧状の切れ目nとは互い違いに形成されている。
【0031】
これらの角括弧状の切れ目j,k,m,nによって、後述するように、側面部3の上下各端縁、背面部5の上下各端縁、正面部6の上下各端縁に、それぞれ上方および下方に突出する互い違いの脚部31,51,61が形成される。
【0032】
一方、背面部5および正面部6には、その高さを二等分する中間線よりもダンボールの厚みに相当する高さだけ外方に位置して設定長さの折り目qが形成されるとともに、折り目qの各端縁を結んでU字状の切れ目rが一部を底面部2との折り目cに重なるように形成されている。
【0033】
これらの折り目qおよびU字状の切れ目rによって、後述するように、上下に重ねる板状体P,P間の仕切片52,62が形成される。
【0034】
さらに、背面部5に連設された仕切部9には、外方側隅角部において、上端縁に直交して上端縁から下方に向かって延びる設定長さの切れ目sと、側端縁に直交して側端縁から背面部5に向かって切れ目sの終端縁まで延びる折り目tとによって仕切片91が区画されている。同様に、正面部6に連設された仕切部9にも、その外方側隅角部において、下端縁に直交して下端縁から上方に向かって延びる設定長さの切れ目sと、側端縁に直交して側端縁から正面部6に向かって切れ目sの終端縁まで延びる折り目tとによって仕切片91が区画されている。また、各仕切部9の側端縁は、仕切片91の折り目tをダンボールの厚みよりもやや大きな長さを越えた位置までダンボールの厚みよりもやや大きな幅で切り欠かれており、この切り欠かれた部分によって仕切片91の係止部91aが形成されている。さらに、仕切部9には、仕切部9と背面部5との折り目eと、背面部5と背面側上面部7との折り目dの延長線によって区画される隅角部、および、仕切部9と正面部6との折り目eと、正面部6と正面側上面部8との折り目dの延長線とによって区画される隅角部に、折り目eに沿う設定深さの切れ目と、仕切部9の上下各端縁から各切れ目の終端縁を結ぶ切れ目によって略直角三角形状の切欠部9aがそれぞれ形成されている。この仕切部9の切欠部9aにより、後述するように、係止片10を差込孔4aに差し込む際、切欠部9aの深さ分背面部5および正面部6の各端縁部が弾性変形できるように設定されている。
【0035】
ここで、仕切部9の仕切片91の幅と差込孔3aの長さは一致している他、仕切部9と背面部5(正面部6)との折り目eおよび仕切部9の切れ目s間の間隔は、底面部2と背面部5(正面部6)との折り目cの延長線から差込孔3aの外端縁まで長さに仕切部9の係止部91aの幅を加えた長さに略一致している。つまり、後述するように、仕切部9の仕切片91を差込孔3aに挿入した際、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の上下各端縁との間になおも係止部91aの幅分押し込む余裕を有している。
【0036】
また、背面側上面部7および正面側上面部8は、前述した凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって形成される抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を上方から覆うことができる高さを有している。すなわち、背面部5と背面側上面部7との折り目dから背面側上面部7の上端縁までの長さは、側面側上面部4の上端縁からその上端部近傍の抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成する下方の切れ目hまでの長さよりも大きく設定されている。同様に、正面部6と正面側上面部8との折り目dから正面側上面部8の下端縁までの長さは、側面側上面部4の下端縁からその下端部近傍の抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成する上方の切れ目hまでの長さよりも大きく設定されている。
【0037】
さらに、背面側上面部7に連設された係止片10には、上端縁部に背面側上面部7との折り目fに沿ってダンボールの厚みよりもやや大きな幅と深さの係止溝10aが形成されている。同様に、正面側上面部8に連設された係止片10にも、下端縁部に正面側上面部8との折り目fに沿ってダンボールの厚みよりもやや大きな幅と深さの係止溝10aが形成されている。
【0038】
ここで、係止片10の高さと差込孔4aの長さは一致している他、背面部5と背面側上面部7との折り目dから係止片10の下端縁までの長さ(正面部6と正面側上面部8との折り目dから係止片10の上端縁までの長さ)は、側面側上面部4の上端縁から上方の差込孔4aの上端縁までの長さ(側面側上面部4の下端縁から下方の差込孔4aの下端縁までの長さ)に係止溝10aの深さを加えた長さよりもやや大きく設定されている。つまり、後述するように、係止片10を差込孔4aに差し込む際、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の上下各端縁との間になおも係止溝10aの深さ分押し込む余裕を確保している。
【0039】
なお、仕切部9に切欠部9aが形成されることから、背面部5(正面部6)の、背面側上面部7(正面側上面部8)との折り目d近傍の端縁部を弾性変形させることができ、差込孔4aに対する係止片10の差し込みを容易に行うことができる。
【0040】
次に、このように構成された梱包材1を用いて板状体Pである型枠付き太陽電池モジュールを梱包する場合について図4乃至図12に基づいて説明する。
【0041】
まず、それぞれ展開図にしたがって梱包材1を打ち抜いた後、2枚の梱包材1,1を板状体Pの幅に対応する間隔をおいて作業テーブル上に左右対称に配置する。具体的には、板状体Pの四隅に、左右の梱包材1,1における底面部2と側面部3との折り目aおよび底面部2と背面部5との折り目cとの交点、底面部2と側面部3との折り目aおよび底面部2と正面部6との折り目cとの交点がそれぞれ対向するように、左右の梱包材1,1を作業テーブル上に配置する(図4参照)。
【0042】
次いで、対向して配置した左右の梱包材1,1の底面部2,2にわたって板状体Pを載置した後(図5参照)、底面部2に対して背面部5および正面部6を折り目cに沿ってそれぞれ谷折りし、板状体Pの背面および正面に沿うように立ち上げる。この際、背面部5および正面部6のU字状の切れ目rで区画された部分を外方から内方に向けて押し込むことによって仕切片52,62を内方に突出させ、板状体Pの上面に載置する(図6参照)。さらに、底面部2に対して側面部3を折り目aに沿って谷折りし、板状体Pの左右各側面に沿うように立ち上げる(図7参照)。
【0043】
その後、各仕切部9の仕切片91を折り目tに沿って谷折りするとともに、背面部5および正面部6に対して仕切部9をそれぞれ折り目eに沿って谷折りし、各仕切片91を対応する側面部3の差込孔3aにそれぞれ差し込む。これにより、仕切片91は、板状体Pの隅角部に近接した位置の上面に載置される(図8、図9参照)。この際、仕切片91を差込孔3aに差し込むと、側面部3の高さ方向中間部において、背面部5(正面部6)の内面と側面部3の前後各端縁との間に係止部91aの幅に略相当する隙間が形成される。したがって、背面部5(正面部6)をその内面が側面部3の前後各端縁に接するように押し込むことにより、背面部5(正面部6)が底面部2との折り目c回りに回動し、側面部3の高さ方向中間部において、係止部91aの幅に略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、背面部5(正面部6)に連設された仕切部9が側面部3の外面に沿って内方側に押し出され、係止部91aが側面部3の差込孔3a端縁部内面に係止され、差込孔3aからの仕切片91の抜け出しが阻止される。
【0044】
このように、板状体Pの上面に仕切片52,62,91を配置したならば、次の板状体Pを先に載置した板状体Pの上に重ねた後、側面部3に対して側面側上面部4を折り目bに沿って谷折りし、板状体Pを構成するフレームp1の内フランジ部p1bに沿わせるとともに(図10(b)参照)、側面側上面部4の上下各端部近傍に形成された一対の切れ目h,hによって区画された部分(抜け止め片41)を平行な一対の折り目i,iのうち、板状体Pにおけるフレームp1の内フランジ部p1bの端縁に対応する側面部3側の折り目iに沿って谷折りする。この際、凸状の切れ目gによって区画された部分(跳ね上がり防止片42)が抜け止め片41に連動して立ち上げられる(図10(c)参照)。さらに、一対の切れ目h,hによって区画された抜け止め片41をもう一つの折り目iに沿って内方に折り込み、内フランジ部p1bに巻き付ける。この際、凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42が抜け止め片41に連動して側面側上面部4の先端側(板状体Pの内方側)に向けて突出される(図10(d)、図11、図12参照)。
【0045】
次いで、背面側上面部7に対して係止片10を折り目fに沿って谷折りするとともに、背面部5に対して背面側上面部7を折り目dに沿って谷折りし、板状体Pの上面に沿うように折り曲げるとともに、係止片10を側面側上面部4の差込孔4aに差し込む。この場合、係止片10を差込孔3aに差し込むと、側面側上面部4の高さ位置において、背面部5の内面と側面部3の後端縁との間に係止溝10aの深さに略相当する隙間が形成された状態で、係止片10の端縁が差込孔4aの内周縁に干渉し、以後の差込が阻止される。すなわち、仕切片91が側面部3の差込孔3aに差し込まれていることにより、仕切部9が連設された背面部5の、底面部2との折り目c回りの回動が制限されている。このため、仕切部9の切欠部9aを利用して背面部5の上端縁部を外方に向けて回動するようにやや弾性変形させ、その状態で係止片10を差込孔4aに差し込む。この後、背面部5をその内面が側面部3の後端縁に接するように押し込むことにより、背面部5が底面部2との折り目c回りに回動し、係止溝10aの深さに略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、背面側上面部7に連設された係止片10は、差込孔4aに差し込まれた状態で、側面部3の内面に沿って内方側に押し出され、係止溝10aが側面側上面部4の差込孔4a端縁部に係止され、差込孔4aからの係止片10の抜け出しが阻止される。
【0046】
これにより、背面側上面部7が側面側上面部4に形成された凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42を上方から押さえ込み、跳ね上がり防止片42が平行な一対の折り目i,iに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止するとともに、係止片10の係止溝10aが側面側上面部4に係止し、係止片10、すなわち、背面側上面部7が折り目dに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止する(図1、図2参照)。
【0047】
同様に、正面側上面部8に対して係止片10を折り目fに沿って谷折りするとともに、正面部6に対して正面側上面部8を折り目dに沿って谷折りし、板状体Pの上面に沿うように折り曲げるとともに、係止片10を側面側上面部4の差込孔4aに差し込む。この際、前述したように、仕切部9の切欠部9aを利用して正面部6の上端縁部を外方に向けて回動するようにやや弾性変形させ、その状態で係止片10を差込孔4aに差し込む。この後、正面部6をその内面が側面部3の前端縁に接するように押し込むことにより、正面部6が底面部2との折り目c回りに回動し、係止溝10aの深さに略相当する隙間が閉鎖される。すなわち、正面側上面部8に連設された係止片10は、差込孔4aに差し込まれた状態で、側面部3の内面に沿って内方側に押し出され、係止溝10aが側面側上面部4の差込孔4a端縁部内外面に係止され、差込孔4aからの係止片10の抜け出しが阻止される。
【0048】
これにより、正面側上面部8が側面側上面部4に形成された凸状の切れ目gによって区画された跳ね上がり防止片42を上方から押さえ込み、跳ね上がり防止片42が平行な一対の折り目i,iに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止するとともに、係止片10の係止溝10aが側面側上面部4に係止し、係止片10、すなわち、正面側上面部8が折り目dに沿って元の位置に戻ろうとするのを防止する(図1、図2参照)。
【0049】
この結果、上下に重ねた2枚の板状体P,Pを梱包材1,1によって梱包すると、図1および図2に示すように、梱包材1の抜け止め片41が板状体Pにおけるフレームp1の内フランジ部p1bに巻き付けられるとともに、抜け止め片41と一体の跳ね上がり防止片42に背面側上面部7および正面側上面部8がそれぞれ上方から被さって跳ね上がり防止片42が元の位置に戻ろうとするのを防止する一方、各係止片10が側面側上面部4に形成された差込孔4aにそれぞれ差し込まれるとともに、係止溝10aが側面側上面部4に係止され、係止片10の抜け出し、すなわち、各係止片10がそれぞれ連設された背面側上面部7および正面側上面部8が元の位置に戻ろうとするのを防止することにより、板状体Pからの梱包材1の離脱を確実に防止することができる。したがって、左右に対向する2枚の梱包材1,1にわたって結束バンドなどによって結束する必要がなく、梱包作業を短時間に行うことが可能となり、コストの上昇を抑えることができる。
【0050】
また、梱包材1によって梱包された上下の板状体P,Pは、その隅角部において大きな面積の仕切片91を介して緩衝状態で支持されるため、上下の板状体P,Pが接触することを確実に防止することができる。すなわち、背面部5および正面部6にそれぞれ仕切片91を区画する仕切部9を連設したことにより、側面部3や背面部5、正面部6の高さに関係なくダンボールの型取りの許す範囲内において大きな面積の仕切片91(必要ならば、型取りの効率を無視して、任意の大きさの仕切片91)を形成することができることから、上下の板状体P,Pの隅角部を必要とする大きさの仕切片91によって緩衝しつつ支持することができる。
【0051】
さらに、側面部3、背面部5、正面部6の各下端縁に角括弧状の切れ目j,k,m,nによる複数の脚部31,51,61が底面部2の下面より突出するとともに、側面部3、背面部5、正面部6の各上端縁に角括弧状の切れ目j,k,m,nによる複数の脚部31,51,61が側面側上面部4の上面、背面側上面部7の上面および正面側上面部8の上面より突出して形成される。そして、底面部2の下面より突出する脚部31,51,61と側面側上面部4の上面、背面側上面部7の上面および正面側上面部8の上面より突出する脚部31,51,61とは互い違いに形成される。これにより、梱包材1,1によって梱包された板状体P,Pを上下に積み重ねると、上方の板状体P,Pを梱包する梱包材1,1の底面部2から突出する脚部31,51,61が、それぞれ下方の板状体P,Pを梱包する梱包材1,1の側面側上面部4、背面側上面部7および正面側上面部8からそれぞれ突出する脚部31,51,61間の上面に接地し、上下の梱包材1,1を左右方向および前後方向に位置決めして移動しないように支持することができる。
【0052】
このとき、側面側上面部4に形成した抜け止め片41が板状体Pの内フランジ部p1bを巻き込み、また、跳ね上がり防止片42により梱包材1をきっちり抜け防止して組み立てるので、脚部31,51,61の位置精度を極めて高くできる。したがって、梱包材1が左右の2部材に分割されていても、上下に積み重ねるときの各脚部31,51,61の合わせ込みが極めて容易に行えるとともに、上下に積み重ねた際の横ズレ現象の発生を大幅に抑制できる。
【0053】
なお、前述した実施形態においては、板状体Pとして型枠付き太陽電池モジュールを例示したが、型枠付き太陽電池モジュールに限らず、窓枠、ドアの額縁なども板状体として梱包することができる。
【0054】
また、前述した実施形態においては、梱包材1,1によって板状体Pの長手方向に対向する左右各側面とともに、その左右各側面近傍の底面、上面、正面、背面を覆う場合について説明したが、短手方向に対向する左右各側面とともに、その左右各側面近傍の底面、上面、正面、背面を覆うこともできる。
【0055】
また、梱包材1,1を板状体Pの左右各側面に対向して備える形態に限らず、例えば、図13に示すように、背面部5と背面側上面部7、正面部6と正面側上面部8および底面部2の一部(または全部)によって左右の梱包材1,1を一体に連設したものであってもよい。このような梱包材によれば、板状体Pの背面および正面をも梱包材によって同時に保護できるものとなる。
【0056】
さらに、梱包材1を展開図にしたがって打ち抜くことに先立って、側面部3の差込孔4aに臨む部分(図3、図13の展開図にハッチングで示す部分)を圧縮してダンボールの板厚を薄くすることが好ましい。これにより、差込孔4aに対する係止片10の差し込みを容易に行うことができる。
【0057】
さらにまた、係止片10を差込孔4aに差し込むに際して、仕切部9に切欠部9aを形成して、背面部5および正面部6の上端縁部の弾性変形を許容したが、切欠部9aに限らず折り目eに沿う切れ目のみによって背面部5および正面部6の上端縁部の弾性変形を許容するようにしてもよい。
【0058】
また、背面側上面部7および正面側上面部8にそれぞれ係止片10を連設するとともに、側面側上面部4に係止片10に対応して差込孔4aを形成し、係止片10を差込孔4aに差し込んで係止することにより、背面側上面部7および正面側上面部8の跳ね上がりを防止する場合を説明したが、係止片を連設することなく背面側上面部7および正面側上面部8を側面側上面部4に粘着テープなどを利用して貼着するようにしてもよい。
【0059】
なお、側面側上面部4に凸状の切れ目g、一対の切れ目h,hおよび平行な一対の折り目i,iによって抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を形成した場合を例示したが、結束バンドを掛けるなどによって左右の梱包材1,1を締結する場合、あるいは、図13に示すように、左右の梱包材1,1を一体に形成する場合も、抜け止め片41および跳ね上がり防止片42を併用することが好ましい。これにより、梱包材の抜け出しをより確実に防止して梱包の信頼性を高めることができ、有用である。
【符号の説明】
【0060】
1 梱包材
2 底面部
3 側面部
3a 差込孔
4 側面側上面部
4a 差込孔
5 背面部
6 正面部
7 背面側上面部
8 正面側上面部
9 仕切部
9a 切欠部
91 仕切片
91a 係止部
10 係止片
10a 係止溝
a,b,c,d,e,f,i,q,t 折り目
g 凸状の切れ目
h,s 切れ目
j,k,m,n 角括弧状の切れ目
r U字状の切れ目
P 板状体
p1 フレーム
p1b 内フランジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面部の側端縁に側面部および側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の側端縁および正面部の側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項2】
請求項1に記載の板状体の梱包材において、前記各仕切部の側端縁に設定幅の係止部が仕切片の折り目を設定長さ越えた位置までそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項3】
請求項1に記載の板状体の梱包材において、前記背面側上面部の側端縁および正面側上面部の側端縁に係止片がそれぞれ折り目を介して連設され、また、係止片に対応して側面側上面部の上下各端部近傍に側面部との折り目に沿って差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項4】
請求項3に記載の板状体の梱包材において、前記係止片の端縁に、背面側上面部および正面側上面部との各折り目に沿って側面側上面部の各差込孔端縁部に係止可能な係止溝が形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項5】
請求項3に記載の板状体の梱包材において、前記仕切部と背面部との折り目に沿って上端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されるとともに、仕切部と正面部との折り目に沿って下端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項6】
底面部の左右各側端縁に左右各側面部および左右各側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の左右各側端縁および正面部の左右各側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して左右各側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項1】
底面部の側端縁に側面部および側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の側端縁および正面部の側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項2】
請求項1に記載の板状体の梱包材において、前記各仕切部の側端縁に設定幅の係止部が仕切片の折り目を設定長さ越えた位置までそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項3】
請求項1に記載の板状体の梱包材において、前記背面側上面部の側端縁および正面側上面部の側端縁に係止片がそれぞれ折り目を介して連設され、また、係止片に対応して側面側上面部の上下各端部近傍に側面部との折り目に沿って差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項4】
請求項3に記載の板状体の梱包材において、前記係止片の端縁に、背面側上面部および正面側上面部との各折り目に沿って側面側上面部の各差込孔端縁部に係止可能な係止溝が形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項5】
請求項3に記載の板状体の梱包材において、前記仕切部と背面部との折り目に沿って上端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されるとともに、仕切部と正面部との折り目に沿って下端縁から設定長さの切れ目または切れ目を含む切欠部が形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【請求項6】
底面部の左右各側端縁に左右各側面部および左右各側面側上面部が折り目を介して順に連設される一方、底面部の上下各端縁に背面部および正面部がそれぞれ折り目を介して連設されるとともに、背面部の上端縁および正面部の下端縁に背面側上面部および正面側上面部がそれぞれ折り目を介して連設され、また、背面部の左右各側端縁および正面部の左右各側端縁に仕切部がそれぞれ折り目を介して連設されて構成され、各仕切部には、上下各端縁から垂直方向に延びる設定長さの切れ目と、側端縁から切れ目の終端を結ぶ水平方向に延びる折り目とによって仕切片が区画されるとともに、各仕切部の仕切片に対応して左右各側面部の上下各端部近傍の幅方向中間部に差込孔がそれぞれ形成されることを特徴とする板状体の梱包材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−35853(P2012−35853A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−175316(P2010−175316)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(593122789)ユーテック株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【出願人】(593122789)ユーテック株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]