説明

検出デバイス、検出デバイスのコンポーネント及びこれらのコンポーネントに関連する方法

検出システムは、1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料の多重セル・コンテナを保持するように構成された可動トレイを備えることができる。駆動機構は、コンテナの含有物を攪拌するために、トレイを第1の直線方向に往復運動させるように構成することができ、且つ、コンテナ内に配置される試料の電気化学発光の測定を実行し、或いは他の測定を実行するように構成することができる。検出システムは、コンテナを保持するための装置と、コンテナが存在していることを検出するためのデバイスと、1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を配置し、且つ、吸引するためにプローブを位置合わせする装置と、検出システム内の可動部品のためのラッチング機構と、及び/又は容積式ポンプとを備えることができる。コントローラは、区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル及び区分的定値加速度プロファイルのうちのいずれか一方を有するようトレイの線形往復運動を制御するように構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検出デバイスに関し、より詳細には検出デバイスのコンポーネント及びこれらのコンポーネントに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の検出システムは、試料及び試薬を移動させ、且つ、混合するための流体システムを備えることができる。多くのアプリケーションでは、試料及び試薬は、場合によっては、流体システムの性能を低下させ、或いは流体システムを損傷することもある塩、気泡及び/又は粒子物質を含んだ複合体基質を含有することがある。生物学的検出システムに使用される流体システムは、このような複合体基質を取り扱うことができることが望ましい。それと同時に、システムの信頼性及び頑丈性を高め、且つ、コストを低減するためには、流体システムは可能な限り単純であることが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の生物学的検出システムの中には、分析手順をより高度に自動化し、且つ、分析処理能力を高くすることができるよう、試料及び/又は試薬キャリヤとして多重セル・コンテナを使用しているシステムがある。多重セル・コンテナは、生体分子スクリーニング協会(SBS)が規定している標準化された様々なサイズ及び形態の市販のマイクロプレートを備えることができる(たとえばマイクロプレートは、プレートのベースを形成しているいくつかの異なるフランジ・システムを有する)。生物学的検出システムは、試料キャリヤ上の特定の井戸を正確に識別し、且つ/又は調査することができることが重要である。試料キャリヤ又は機器コンポーネントの不整列は、誤った井戸を調査し、偽の結果がもたらされる原因になり、また、機器が損傷する原因になる。試料キャリヤ及び機器コンポーネントを整列させるための改良型方法及びデバイスが必要である。
【0004】
従来の検出デバイスの中には、振動運動を線形方式で使用して、多重分析プレートに含まれている多数の試料を攪拌しているデバイスがある。しかしながら、これらの従来のデバイスは、線形振動による高調波成分の量の制御は試行していない。詳細には、最初の7つの高調波のエネルギーの量を制御することにより、たとえばより大きい振幅を達成し、検出システムの他の部分の振動を抑制し、且つ/又は多重分析プレートからの試料の飛散を防止することができる。また、場合によっては、速度及び加速度のみを制御して振動の高調波成分を制御する一連の運動プロファイルを使用して、ソフトウェア及び/又はコントローラの衝撃を最小化することが望ましい。
【0005】
人間のオペレータによってシステムに配置されるコンテナを生物学的検出システムが使用している場合、そのオペレータがコンテナを不適切に設置する可能性がある。詳細には、オペレータによってコンテナが後向きに設置される可能性がある。マイクロプレートの場合、SBS規格には、正しい配向を確認するために使用することができるキーについて規定されていない。この人為的な誤りを防止するために広く使用されている方法の1つは、マイクロプレート・レセプタクルにラベルを付けることである。ラベルを付けることによって誤りが抑制されるが、誤りを完全に防止することはできない。別法としては、生物学的検出システムは、その使用をできる限り特注マイクロプレートのサブセットに限定し、システムに機械的に鍵をかけることも可能であり、それにより、誤って配向された受入れ可能なマイクロプレートの設置と、認可されていないマイクロプレートの設置の両方を防止することができる。しかしながら、このようなシステムは、別の方法で受入れが可能なマイクロプレートの使用を妨げている。また、別法として、マイクロプレートの上に配置されるバーコード・ラベルなどを使用して配向を確認することも可能である。この方法には、場合によってはラベルを検出するためのハードウェアを追加しなければならない欠点、及びラベルを貼付するステップを追加しなければならない欠点がある。したがって生物学的検出システムは、場合によっては、特注試料コンテナを使用してコンテナの正しい配向を保証し、且つ、SBSに準拠する非特注マイクロプレートの使用をも許容することが望ましい。
【0006】
従来の生物学的検出システムの中には、輸送中又は動作していない他の状態の間、内部コンポーネントを固定していないシステムもある。生物学的検出システムは、場合によっては、輸送中又は動作していない他の状態の間、内部コンポーネントを固定するための機構及び方法を備えていることが望ましい。たとえば、軍事作戦の間、テロリストによる攻撃の間又は他の災害発生時における生物学的試験に使用することができる可搬型ユニットは、研究所における生物学的試験とは大きく異なる状態に晒されることになる。したがって生物学的検出デバイスは、場合によってはこのようなタイプの状態に耐えることができるデバイスであることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的態様によれば、装置は、複数の試料及び試薬の少なくとも一方を保持するように構成されたコンテナを生物学的検出デバイス内で保持することができる。「コンテナ」という用語は、本開示を通して、一般に、少なくとも1つの試料及び/又は少なくとも1つの試薬を含有した任意の多重セル・キャリヤを意味している。コンテナは、所定の複数の異なる高さのうちの任意の1つを有するフランジを備えることができる。装置は、後退可能な第1の位置決めアーム及び第1の位置決めアーム上の少なくとも1つの保持棚部を備えた第1の位置決めブロックと、少なくとも1つの追加保持棚部を有する第2の位置決めブロックとを備えることができる。第1及び第2の位置決めブロックは、コンテナを受け取るように配置することができ、第1の位置決めアームは、コンテナを少なくとも1つの追加保持棚部の下方に配置するためのバイアス力をコンテナに選択的に印加するように適合させることができる。
【0008】
一実施例では、第2の位置決めブロックは、さらに、後退可能なスライドを備えることができる。このスライドは、バイアス力とは実質的に逆方向の第2のバイアス力をコンテナに印加するように構成することができる。第2のバイアス力は、その大きさをバイアス力より小さくすることができる。バイアス力が除去されると、第2のバイアス力は、コンテナを少なくとも1つの追加保持棚部から排出することができる。第2の位置決めブロックは、さらに、後退可能な第2の位置決めアームを備えることができる。第2の複数の保持棚部のうちの少なくとも1つを第2の位置決めアームの上に配置することができ、第2の位置決めアームは、大きさが第1のバイアス力より小さい第3のバイアス力をコンテナに印加するように構成することができる。
【0009】
他の実施例では、装置は、さらに、ベース部材と、後退位置と伸長位置の間をベース部材に対して第1の直線方向に並進するように構成されたトレイとを備えることができる。このトレイは、第1及び第2の位置決めブロックを備えることができる。第1のバイアス力は、トレイが伸長位置に位置すると除去することができる。装置は、さらに、トレイを第1の直線方向に並進させるように構成された駆動機構を備えることができる。この駆動機構も、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイを第1の直線方向に往復運動させるように構成することができる。たとえば駆動機構は、たとえばステッパ電動機などの電動機を備えることができる。
【0010】
本発明の他の態様によれば、生物学的検出システムは、ベース部材と、伸長位置と後退位置の間をベース部材に対して直線的に移動することができるトレイと、ベース部材上の第1のセンサと、ベース部材上の第2のセンサと、電気化学発光の測定を実行するように構成された装置とを備えることができる。第1のセンサは、トレイが後退位置に位置しているかどうかを検出するように構成することができ、第2のセンサは、トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出するように構成されたセンサであってもよい。
【0011】
一実施例では、トレイは、第1の指示器及び第2の指示器を備えることができる。第1のセンサは、トレイが後退位置に位置すると第1の指示器を検出するように構成することができ、第2のセンサは、トレイがコンテナを保持している場合に第2の指示器を検出するように構成することができる。第1及び第2のセンサは電気光学センサを備えることができ、第1及び第2の指示器は、トレイから伸長している羽根を備えることができる。
【0012】
他の実施例によれば、トレイは、第1の指示器及び第2の指示器を備えることができる。第1のセンサは、トレイが後退位置に位置すると第1の指示器を検出するように構成することができ、第2のセンサは、トレイがコンテナを保持していない場合に第2の指示器を検出するように構成することができる。第1及び第2のセンサは電気光学センサを備えることができ、第1及び第2の指示器は、トレイから伸長している羽根を備えることができる。
【0013】
本発明の他の態様によれば、プローブを位置合わせして1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を配置し、且つ、吸引するための装置は、第1の表面と、プローブ軸を有するプローブと、第1の表面に対するプローブの、プローブ軸に沿った少なくとも第1の方向及びプローブ軸に対して平行ではない少なくとも第2の方向の相対移動を制御するための運動制御システムとを備えることができる。プローブは、第1の表面に対して移動させることができる。装置は、さらに、導電性位置合わせ表面及び第1の表面と接触している部材を有する位置合わせ対象物と、プローブと位置合わせ対象物の間に第1の表面を介して電気信号を印加するための手段と、前記電気信号の変化を測定するための手段とを備えることができる。
【0014】
一実施例では、電気信号の情報内容は、DC電位、AC電位、DC電流、AC電流、DC電荷又はAC電荷の測定結果である。
【0015】
他の実施例では、装置は、さらに、装置の製造許容誤差に基づいて寸法を決められた少なくとも1つのアラインメント・形体を位置合わせ対象物の上に備えている。三次元又はそれ以下の次元のアラインメント・形体の位置及びサイズの少なくとも一方の情報を、(i)プローブ及び位置合わせ対象物の少なくとも一方を移動させるための運動制御システム、及び(ii)プローブとアラインメント・形体の面が互いに接触する際に生成される電気信号を使用して元の製造許容誤差から改良させることができる。
【0016】
いくつかの実施例は、さらに、装置の製造許容誤差に基づいて寸法を決められた少なくとも1つのアラインメント・形体を位置合わせ対象物の上に備えることができる。三次元又はそれ以下の次元のアラインメント・形体の位置及びサイズの少なくとも一方の情報を、(i)プローブ及び位置合わせ対象物の少なくとも一方を移動させるための運動制御システム、及び(ii)プローブとアラインメント・形体の面が互いに極めて接近した場合に生成される電気信号を使用して元の製造許容誤差から改良させることができる。
【0017】
本発明のさらに他の態様によれば、生物学的検出システムは、ベース部材と、ベース部材に対して第1の直線方向に並進するように構成され、且つ、コンテナを保持するように構成されたトレイと、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイを第1の直線方向に往復運動させるように構成された駆動機構と、電気化学発光の測定を実行するように構成された装置とを備えることができる。
【0018】
一実施例では、駆動機構は、出力軸を有する電動機を備えることができ、生物学的検出システムは、さらに、出力軸に結合された、トレイの線形駆動経路を形成するベルトを備えることができる。また、出力軸は、駆動経路の第1の端部に配置することができ、車輪は、駆動経路の第2の端部でベルトに結合することができる。ベルトは、出力軸から車輪まで伸長している2つの実質的に平行のベルト部分を有することができる。前記2つのベルト部分のうちのいずれか一方にトレイを取り付け、前記2つのベルト部分のもう一方につり合いおもりを取り付けることができる。このつり合いおもりは、トレイが並進する方向とは逆の方向に直線的に並進するようにつり合いおもりが構成されるようにベルトに取り付けられる。
【0019】
一実施例によれば、つり合いおもりの重量は、トレイの重量の70%より重く、且つ、トレイの重量と、試薬及び試料の少なくとも一方を含有したコンテナに予想される最大重量とを合わせた重量の120%未満にすることができる。いくつかの実施例では、つり合いおもりは、トレイの重量と実質的に同じ重量にすることができる。
【0020】
一実施例によれば、駆動機構は、台形運動プロファイルに従ってトレイを往復運動させることができ、プロファイルの個々の波長は、増加する正の速度成分、一定の正の速度成分、減少する正の速度成分、減少する負の速度成分、一定の負の速度成分及び増加する負の速度成分を有している。一実施例では、波長は、少なくとも1つの速度ゼロの一定速度成分を含むことも可能である。
【0021】
いくつかの実施例では、駆動機構は、出力軸を有する電動機、出力軸に取り付けられた軸受、出力軸に取り付けられた動力伝達機構を備えている。軸受の位置は、動力伝達機構よりも電動機のボディに近づけることができる。軸受は、動力伝達機構を介して電動機軸に印加される線形力の50%を超える力に耐えることができる。
【0022】
さらに他の態様によれば、生物学的検出システムは、可動部材のためのラッチング機構を備えることができる。可動部材は、後退位置と伸長位置の間をベース部材に対して直線方向に並進するように構成することができる。ラッチング機構は、後退位置で可動部材をラッチするように構成されたラッチング部材、及び後退位置から遠ざかる方向へ可動部材を強制するように構成されたばね荷重部材を備えることができる。ラッチング部材は、ラッチング位置と非ラッチング位置の間を移動することができる。
【0023】
一実施例では、生物学的検出システムは、さらに、少なくとも1つの追加可動部材と、追加可動部材の各々に結合された追加ラッチング機構とを備えることができる。可動部材及び少なくとも1つの追加可動部材の各々は、互いに平行ではない方向に移動することができる。追加ラッチング機構の各々は、後退位置で個々の追加可動部材をラッチするように構成されたラッチング部材を備えることができ、ラッチング部材は、ラッチング位置と非ラッチング位置の間を移動することができる。また、追加ラッチング機構の各々は、後退位置から遠ざかる方向へ追加可動部材の各々を強制するように構成されたばね荷重部材を備えることも可能である。
【0024】
他の実施例では、生物学的検出システムは、さらに、少なくとも1つの追加可動部材を備えることができ、可動部材及び少なくとも1つの追加可動部材の各々は、互いに平行ではない方向に移動することができる。ラッチング部材は、少なくとも1つの追加可動部材のうちの1つをラッチするように構成することができる。
【0025】
一実施例では、ラッチング機構は、さらに、ラッチング部材をラッチング位置と非ラッチング位置の間を移動させるように構成されたソレノイドを備えることができる。
【0026】
本発明の例示的態様では、容積式ポンプは、試薬供給ライン、ポンプが流体を吸引し、且つ、分配するポンプ・インタフェース・ライン、ポンプ室との流体連絡が可能な貯蔵ライン、及び貯蔵ラインを試薬供給ライン又はポンプ・インタフェース・ラインに選択的に接続するための手段を備えることができる。いくつかの実施例では、貯蔵ラインを選択的に接続するための手段は三方弁であってもよい。
【0027】
本発明の他の例示的態様では、所定の複数の異なる高さのうちの任意の1つを有するフランジを備えるコンテナを保持する方法は、第1の位置決めアームを後退させるステップと、コンテナをトレイに配置するステップと、並進経路に沿ってトレイを並進させるステップと、コンテナを第1の方向から第1の位置決めアームに係合させるステップと、コンテナを第1の方向とは逆の方向であってもよい第2の方向から第2の位置決めブロックに係合させるステップと、コンテナを少なくとも1つの保持棚部の下方に配置するための第1の方向のバイアス力をコンテナに印加するステップとを含むことができる。
【0028】
一実施例では、この方法は、さらに、バイアス力とは逆方向の第2のバイアス力をコンテナに印加するステップを含むことができる。第2のバイアス力は、その大きさをバイアス力より小さくすることができる。一実施例によれば、この方法は、さらに、第1のバイアス力を除去するステップと、コンテナを第2のバイアス力を介して第2の複数の保持棚部のうちの少なくとも1つから排出するステップとを含むことができる。この方法は、さらに、後退位置と伸長位置の間を第1の直線方向にトレイを並進させるステップを含むことができる。第1の位置決めアームは、トレイが伸長位置に位置している場合に後退させることができる。この方法によれば、トレイが伸長位置に位置すると第1のバイアス力を除去することができる。
【0029】
一実施例では、この方法は、さらに、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイを第1の直線方向に往復運動させるステップを含むことができる。
【0030】
さらに他の態様によれば、可動トレイの状態を決定する方法は、トレイが後退位置に位置しているかどうかをベース部材上のセンサを使用して検出するステップと、トレイがコンテナを保持しているかどうかをベース部材上のセンサを使用して検出するステップとを含むことができる。
【0031】
一実施例では、トレイが後退位置に位置しているかどうかを検出するステップは、トレイが後退位置に位置するとトレイから伸長する第1の指示器を検出するステップを含むことができる。トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出するステップは、トレイがコンテナを保持している場合にトレイから伸長する第2の指示器を検出するステップを含むことができる。
【0032】
他の実施例では、トレイが後退位置に位置しているかどうかを検出するステップは、トレイが後退位置に位置するとトレイから伸長する第1の指示器を検出するステップを含むことができる。トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出するステップは、トレイがコンテナを保持していない場合にトレイから伸長する第2の指示器を検出するステップを含むことができる。
【0033】
本発明の他の態様によれば、プローブ軸を有するプローブをプローブ軸に沿って位置合わせし、1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を生物学的検出デバイス内に配置し、且つ、吸引する方法は、プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方をプローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿ってアラインメント・形体の初期予測範囲内まで移動させるステップと、プローブが位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまでプローブをプローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップとを含むことができる。
【0034】
この方法の一実施例では、少なくとも1つの追加軸の各々及び前記プローブ軸は、互いに平行ではない。
【0035】
本発明のさらに他の態様では、プローブをプローブ軸に対して平行ではない少なくとも1つの軸に沿って位置合わせし、少なくとも1つの試薬及び/又は少なくとも1つの試料を生物学的検出デバイス内に配置し、且つ、吸引する方法は、プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方をプローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って移動させるステップを含むことができ、それによりプローブ及び位置合わせ対象物が、前記少なくとも1つの追加軸に沿ってアラインメント・形体の初期予測範囲内に入る。この方法は、さらに、プローブがアラインメント・形体の一番上の表面の下方に位置するまでプローブをプローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップと、プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を位置合わせ軸に沿って第1の方向及び第1の方向とは逆の第2の方向に移動させるステップであって、電気信号が生成されるまでプローブがそれぞれ第1及び第2の方向から位置合わせ対象物に十分に接近するステップと、位置合わせ軸に沿ったアラインメント・形体の中心点を決定するステップとを含むことができる。
【0036】
いくつかの実施例では、決定された中心点を、プローブ軸を有するプローブをプローブ軸に沿って位置合わせし、1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を生物学的検出デバイス内に配置し、且つ、吸引する方法に使用することができる。この方法は、プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方をプローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って上記決定された中心点まで移動させるステップと、プローブが位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまでプローブをプローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップとを含むことができる。
【0037】
さらに他の態様では、プローブをプローブ軸に対して平行ではない少なくとも2つの軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法は、(i)プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方をプローブ軸とは異なるすべての位置合わせするべき軸に沿って移動させるステップであって、それにより位置合わせするべき軸に沿ってプローブ及び位置合わせ対象物がアラインメント・形体の初期予測範囲内に入るステップと、(ii)プローブがアラインメント・形体の一番上の表面の下方に位置するまでプローブをプローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップと、(iii)プローブがそれぞれの方向から位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまで、プローブ又は位置合わせ対象物のいずれか一方を位置合わせするべき軸の1つに沿って両方の可能方向から交互に移動させるステップと、(iv)アラインメント・形体の中心点の予測値を計算し、次にその中心点へプローブを移動させるステップとを含むことができる。この方法は、さらに、(v)位置合わせするべきすべての軸に対してステップ(iii)及び(iv)を繰り返すステップと、(vi)(a)アラインメント・形体の中心点の予測値の変化が十分に小さくなるか、或いは(b)所望の反復回数のステップ(v)が終了するまでステップ(v)を繰り返すステップとを含むことができる。
【0038】
本発明のさらに他の態様によれば、プローブ軸を有するプローブをプローブ軸に沿って位置合わせし、1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を生物学的検出デバイス内に配置し、且つ、吸引する方法は、プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方をプローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って、アラインメント・形体の初期予測範囲内に入るまで移動させるステップと、プローブが位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまでプローブをプローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップとを含むことができる。初期予測は、上記ステップ(i)から(vi)で決定される中心点に置き換えることも可能である。
【0039】
本発明のさらに他の態様では、生物学的検出方法は、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイをベース部材に対して第1の直線方向に往復運動させるステップと、コンテナ内に配置される試料の電気化学発光の測定を実行するステップとを含むことができる。
【0040】
生物学的検出方法の一例としての実施例によれば、往復運動させるステップには、駆動機構を使用してベルトを駆動するステップが含まれている。この方法は、さらに、ベルトに結合されたつり合いおもりを使用してトレイの重量をつり合わせるステップと、つり合いおもりをトレイの第1の直線方向とは逆方向の第2の直線方向に往復運動させるステップとを含むことができる。
【0041】
生物学的検出方法の一実施例では、駆動機構は、台形運動プロファイルに従ってトレイを往復運動させ、プロファイルの個々の波長は、増加する正の速度成分、一定の正の速度成分、減少する正の速度成分、減少する負の速度成分、一定の負の速度成分及び増加する負の速度成分を有している。
【0042】
いくつかの実施例では、6つの速度成分にほぼ同じ継続期間を持たせることができる。一実施例によれば、波長は、少なくとも1つの速度ゼロの一定速度成分を含むことができる。
【0043】
本発明の他の例示的態様では、可動部材をラッチングする方法は、可動部材を後退位置と伸長位置の間のベース部材に対して直線方向に並進させるステップと、後退位置で可動部材をラッチングするステップと、ラッチされた可動部材を後退位置から遠ざかる方向へ強制するステップとを含むことができる。
【0044】
いくつかの実施例では、可動部材をラッチングする方法は、(i)生物学的検出システムのコントローラを使用して電力によって実施することができ、或いは(ii)生物学的検出システムのオペレータを使用して電力を使用することなく実施することができる。オペレータは、ツールを使用する必要はない。
【0045】
さらに他の態様では、生物学的検出システム内の可動部材のラッチングを解除する方法は、可動部材を伸長位置から遠ざかる方向へ移動させるステップと、ラッチング部材をラッチング位置から非ラッチング位置へ移動させるステップと、可動部材を伸長位置へ向けて強制するステップとを含むことができる。いくつかの実施例では、可動部材を移動させるステップは、ラッチング機構を解放し、ラッチング位置から非ラッチング位置へ移動させることができる。
【0046】
本発明のさらに他の例示的態様によれば、容積式ポンプを動作させる方法は、流体の流れを試薬供給ラインからポンプ室への流体連絡が可能な貯蔵ラインへ選択的に導くステップと、流体の流れを貯蔵ラインから、ポンプが流体を吸引し、且つ、分配するポンプ・インタフェース・ラインへ選択的に導くステップとを含むことができる。
【0047】
一実施例によれば、容量式ポンプを動作させる方法は、さらに、貯蔵ラインへ導かれた、ポンプ・インタフェース・ラインから分配される試薬のポンプ室への流入を防止するステップを含むことができる。この方法は、さらに、流体をポンプ室から廃棄ラインへ選択的に導くステップを含むことができる。
【0048】
本発明の他の例示的態様では、装置は、ベース部材と、ベース部材に対して第1の直線方向に並進するように構成され、且つ、コンテナを保持するように構成することができるトレイと、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイを第1の直線方向に往復運動させるように構成された駆動機構と、区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル及び区分的定値加速度プロファイルのうちのいずれか一方を有するようトレイの線形往復運動を制御するように構成されたコントローラとを備えることができる。
【0049】
いくつかの実施例では、生物学的検出システムは、電気化学発光の測定を実行するように構成された装置を備えることができる。一例としての実施例によれば、区分的定値の数は12以下である。たとえば代替実施例では、区分的定値の数は、3又は2にすることができる。
【0050】
さらに他の例示的態様によれば、試料を攪拌する方法は、コンテナの含有物を攪拌するためにトレイをベース部材に対して第1の直線方向に往復運動させるステップと、区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル及び区分的定値加速度プロファイルのうちのいずれか一方を有するようトレイの線形往復運動を制御するステップとを含むことができる。一例としての実施例によれば、区分的定値の数は12以下である。たとえば代替実施例では、区分的定値の数は、3又は2にすることができる。いくつかの実施例では、この方法は、コンテナ内に配置される少なくとも1つの試料の電気化学発光の測定を実行するステップを含むことができる。
【0051】
さらに他の例示的態様では、生物学的検出デバイスの流体処理ステーションは、プローブを受け取るように構成されたポート、及びポートから閉端まで伸長しているチャンバを備えることができる。チャンバは、テーパ領域を介して第2の部分に接続された第1の部分を有することができ、第1の部分の断面積は、第2の部分の断面積より広くすることができる。流体処理ステーションは、さらに、液体試薬をチャンバに導くように構成された少なくとも1つの流体ラインを備えることができる。少なくとも1つの流体ラインの各々は、テーパ領域の下方に、閉端から実質的に同じ距離でチャンバに結合することができる。
【0052】
一実施例では、流体処理ステーションは、さらに、少なくとも1つの流体ラインの各々からの距離より長い閉端からの距離でチャンバに結合された追加流体ライン、及び少なくとも1つの流体ラインの各々及び追加流体ラインからの距離より長い閉端からの距離でチャンバに結合された空気ラインを備えることができる。
【0053】
本発明の他の例示的態様では、生物学的検出デバイス内のコンテナの正しい配向を確認する方法は、コンテナを生物学的検出デバイスに挿入するステップと、生物学的検出デバイス内に流体を吸引し、且つ、分配するために使用されるプローブを、コンテナと結合しているキーに対応する所定の位置へ移動させるステップと、キーが所定の位置に位置しているかどうかを検出するステップと、前記検出ステップに基づいて、コンテナが検出システム内に正しく配向されているかどうかを決定するステップとを含むことができる。
【0054】
さらに他の例示的態様によれば、生物学的検出デバイス内の試薬瓶及び廃棄瓶のいずれか一方を換気するための装置は、瓶又は瓶の蓋のいずれかに組み込まれた二状態密閉機構と、密閉機構の状態を明瞭に示すための指示機構とを備えることができる。2つの状態は、(a)瓶の内部空間を外部に連絡している状態、及び(b)前記連絡を閉じている状態であってもよい。
【0055】
換気装置のいくつかの実施例では、指示機構は視覚方式である。いくつかの実施例では、指示機構は、生物学的検出システムの他の態様にフィードバックされる電気信号にすることができる。
【0056】
一実施例では、コンテナの正しい配向を確認する方法は、さらに、前記検出ステップに基づいて、検出システムに挿入されたコンテナのタイプを決定するステップを含むことができる。
【0057】
開示の特徴については、以下の詳細な説明からより完全に理解されよう。
【実施例】
【0058】
図1は、一例としての検出システム、たとえばフロー・セルをベースとする生物学的検出システムを略図で示したものである。図に示すように、生物学的検出システム全体の動作は、コンピュータ・システム101の制御の下で実施することができる。試料の分析は、フロー・セル192、たとえば放射能、光吸光度、磁性体又は磁化可能物質、光散乱、光干渉(即ち干渉測定)、屈折率変化、表面プラズモン共振及び/又はルミネセンス(たとえば蛍光、化学ルミネセンス及び電気化学発光)を測定するように構成されたフロー・セルの中で実施される。一態様によれば、フロー・セル192は、電気化学発光の測定を実行するように適合されている。参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれている米国特許第6,200,531号に、例示的電気化学発光フロー・セル及びそれらの使用方法が開示されている。フロー・セル192の動作は、同じくフロー・セル192から分析データを受け取り、データを分析することができるコンピュータ・システム101によって制御することができる。
【0059】
システム内の1つ又は複数の位置から流体を吸引し/分配するためのコンテナ・アラインメント・デバイス及びピペット(たとえば自動制御の下で移動させることができるピペット)などの様々な自動システムを使用することができる。図1に示すコンテナ・アラインメント・デバイス100は、コンテナを第1の位置(通常は生物学的検出システムにコンテナを付加し、或いは生物学的検出システムからコンテナを除去する位置)から第2の位置(通常は生物学的検出システムのハウジング内)へ直線的に並進させる自由度1の単純なデバイスであってもよいが、任意選択で垂直方向又はコンテナの平面内に追加自由度を有するように適合させることも可能である。しかしながら、生物学的検出システムは、このようなコンテナ・アラインメント・デバイスに限定されることはなく、ローディング・ポイントから生物学的検出システムによる処理のためにキャリヤが配置されるポイントへコンテナを搬送することができる任意のシステムを利用することができる。たとえば、あるポイントの周りに回転ピボットするアームにコンテナがロードされる回転システムを使用することができる。図1に示す自動ピペット405は、独立して制御することができる2つの駆動機構176、177(たとえば電動機)を使用して直交座標系180内を二次元運動することが可能である。第3の方向であり、且つ、他の2つの次元に平行ではないピペット405とコンテナ・アラインメント・デバイス100の間の相対運動は、独立して制御することができる第3の駆動機構178を使用して実施することができる。これらの3つの方向の運動は、恐らく製造に関連する直交性からの摂動しか有していない互いに極めて直交に近い運動である場合も、或いは恐らくは長方形のボックス内のすべてのポイントを移動させる必要が無いことによる直交にはほど遠い運動である場合もある。別法としては、交互座標系に基づく運動制御システムを使用することも可能である(たとえば一次元極座標、二次元極座標)。自動システムの動作は、運動制御サブシステムによって制御することができる。図に示すように、運動制御サブシステム102は、コンピュータ化システム101から命令を受け取り、受け取った命令を、コンピュータ化システムの命令を実行するために必要なステップを実行するよう複数の自動システムのうちの1つ又は複数に指令する適切な制御信号に変換することができる。
【0060】
また、フロー・セルをベースとする例示的生物学的検出システムは、気体及び液体を含有することができる1つ又は複数の試薬及び/又は1つ又は複数の試料を導入するための流体処理ステーションを備えることができる。図1には、流量制御弁470、試薬/気体検出器500及び流体処理マニホルド425を備えることができる流体処理ステーション471が示されている。これらのデバイスは、(たとえばフレキシブル配管を介して)流体連絡した独立した設備にすることも、或いは単一のシステムに統合することも可能である(ダッシュ線で示すように)。代替実施例では、流体ラインに沿った弁470及びセンサ500の位置は、センサ500が試薬瓶472と弁470の間に位置するように切り換えることができる。
【0061】
流体処理マニホルド425は、面シール構成を使用した吸引室、たとえばマニホルドのシール表面に配置された、マニホルドとピペットのシール表面410(たとえばカラー、フランジなど)の間の流体シールを達成するように適合させることができるオーリング415を使用した吸引室を備えることができる。図に示すように、流体処理マニホルド・シール表面は、試薬流入ラインから離れた位置(たとえば試薬ラインの吸引室エントリー・ポイントの上方)に位置していることが好ましい。また、試薬エントリー・ポイントのうちの1つ又は複数は、吸引室内の所定の高さに配置することができる。たとえば、図に示すように、液体試薬ラインを気体試薬ラインの下方に配置し、気体ラインの汚染を防止することができる。試薬の吸引は、選択された試薬瓶472から試薬が引き出されるよう、試薬弁470のうちの1つ又は複数の選択的な起動と、ピペットの適切な配置及びポンプ870の起動を整合させることによって制御することができる。試薬検出器500を使用して、たとえば試薬が存在していること及び/又は存在していないことを決定し(たとえば試薬瓶472のうちの1つ又は複数が空であるかどうかを決定し)、気体試薬が存在していること及び/又は存在していないことを決定し(たとえば流体を吸引する際に空気を使用してそれらを区分けする場合)、或いは特定の試薬の吸引量を決定し/確認することができる。
【0062】
生物学的検出システムは、ピペットがコンテナ及び/又は流体処理ステーションから流体を吸引し/分配することができるよう、ピペット及びコンテナを正確且つ精確に位置決めすることができる。適切な位置決めは、アラインメント設備の使用及び/又は運動制御システム102の適切な位置合わせによって達成することができる。これらの目的を達成するために、図1に示す生物学的検出システムには、コンテナ・アラインメント・デバイス100の上にコンテナ(ここではマイクロプレートとして示されている)を受け取り、且つ、生物学的検出システム内の所定の位置にコンテナ115を正確に配置するためのバイアス力をコンテナに印加するように配置され、且つ、構成された位置決めブロック130、140が利用されている。位置決めブロック302、304は、コンテナ115がコンテナ・アラインメント・デバイス100によって生物学的検出システム内へ移動する際に、コンテナ115を正確に整列させるように適合させ、且つ、構成することができる。また、図1に示すように、位置決めブロック302、304は、コンテナを所定の位置で垂直方向に保持し/拘束するように構成することも可能であり、それによりたとえばトレイが往復運動してコンテナ115の含有物を攪拌する際に遭遇する様々な力及び/又はピペットがコンテナ上の貫通シールから後退する際に遭遇する摩擦力などの垂直方向の力によって生じるコンテナの移動を防止することができる。
【0063】
生物学的検出システムは、コンテナ・アラインメント・デバイス100が後退しているか或いは伸長しているかどうか、及び/又はコンテナ115が存在しているかどうかを決定することができる。コンテナ115が存在していること及び/又はコンテナ115が適切に位置決めされていることの確認は、図1に概略的に示す検出器200、202に問い合わせることによって達成することができる。運動制御システムは位置合わせ又は較正が可能であり、それにより製造許容誤差及び/又は組立て許容誤差を補正することができる。
【0064】
図1に示すように、生物学的検出システムは、クリーンアウト流体経路及びプラグ1158を備えるように適合させることができるポンプ・ヘッド・マニホルド805を使用して構成された容積式ポンプ870を備えることができる。クリーンアウト経路及びプラグを組み込むことにより、ポンプのピストンが故障した場合のポンプ室(ダッシュ線で示されている)の汚染を防止することができる。
【0065】
一例としての動作では、コンテナ・アラインメント・デバイス100がコンテナ115(たとえばマイクロプレート)をロードし、位置決めブロック302、304を使用して生物学的検出システム内に適切に整列させる。検出器200、202は、コンテナが正しく配置されているかどうかを決定する。ピペット405は、1つ又は複数の試料及び/又は1つ又は複数の試薬を吸引及び/又は分配し、且つ、それらをフロー・セル192に導入することができるよう、運動制御システム102の制御の下で流体処理マニホルド425及び/又はコンテナ115の井戸に配置することができる。流体の移動は、ポンプ870を使用して制御することができ、また、流体処理マニホルド425から吸引される試薬の選択は、弁470及び試薬ラインが空になった場合にエラー・メッセージを送るように動作しているセンサ500によって制御することができる。任意選択で、ピペット404を使用して、1つ又は複数の試料及び/又は1つ又は複数の試薬を組み合わせて培養室にすることも可能である(たとえばフロー・セル192への試料の導入に先立って試薬を分析するために)。培養室は、たとえばコンテナ115の井戸のような穴又は追加システム・コンポーネントであってもよい。
【0066】
分析測定は、試料及び/又はフロー・セル192内の分析反応混合物に対して実施することができる。コンピュータ・システム101は、データを受け取り、且つ、データを分析することができる。測定が完了すると、フロー・セルを洗浄し、次の測定に備えることができる。洗浄プロセスには、ピペット405及びポンプ870に流体処理マニホルド425又はコンテナ115から洗浄試薬を吸引させることによるフロー・セル192への洗浄試薬の導入を含むことができる。
【0067】
次に図2A及び2Bを参照すると、それぞれ後退位置及び伸長位置における一例としてのコンテナ・アラインメント・デバイス100が示されている。コンテナ・アラインメント・デバイス100は、ベース部材105に対して直線的に移動することができるトレイ110を備えることができる。トレイ110とベース部材105の間の相対移動を生成するために、たとえばステッパ電動機などの電動機である駆動機構178が提供されている。駆動機構178は、動力伝達機構279を介して被駆動エレメント、たとえばベルト272に機械的に結合することができる出力軸270(図2C)を備えている。また、ベルト272は、線形駆動経路を画定するためのアイドラー・ホイール274に機械的に結合することができ、駆動経路の反対側の端部で出力軸270及びアイドラー・ホイール274に機械的に結合することができる。
【0068】
通常、ベルト272には、たとえばベルト272が動力伝達機構279の上でスリップする可能性を小さくするために張力がかかっている。場合によっては、ベルト272が動力伝達機構279を介して出力軸270に加える静的な力が駆動機構178を損傷させるだけの大きさになることがある。この損傷は、軸受277を使用することによって防止することができる。ベルト272が動力伝達機構279を介して出力軸270に加える静的な力は、(1)軸受277及び軸受マウント278によってベース部材105に対して反発され、また、(2)駆動機構178によってベース部材105に対して反発される。ベルト272に張力をかけた後、駆動機構178を緩め、且つ、再度締め付けることによって静的な力のほとんどを軸受277に反発させることができる。軸受277を使用することにより、電動機にかかる主要な力を抑制し、軸受277と動力伝達機構279の間の分離によって生じるトルクのみの力まで小さくすることができる。前記分離は、軸受277と駆動機構178の頂部との間の分離より著しく小さくすることができる。駆動機構178の頂部にかかる力は、ほぼ、動力伝達機構を介して出力軸270に伝達される元の力を掛け合わせた2つの前記分離(1未満の数に等しい)の比率である。
【0069】
トレイ110は、駆動機構178によって出力軸270とアイドラー・ホイール274の間を直線的に往復運動するよう、ベルト272の上に取り付けることができる。また、つり合いおもり276も、駆動機構178によって出力軸270とアイドラー・ホイール274の間を直線的に往復運動するよう、ベルト272の上に取り付けることができる。しかしながら、図2A及び2Bから明らかであるように、トレイ110と、存在している場合、つり合いおもり276は、それらが逆方向に直線的に往復運動するようにベルト上に配置される。つり合いおもり276の重量は、トレイ110の重量と実質的に同じ重量にすることができ、或いは場合によってはトレイ110と1つ又は複数の試料及び/又は1つ又は複数の試薬がロードされたコンテナ115の重量と同じ重量であってもよい。つり合いおもり276は、トレイ110が往復運動している間、生物学的検出システムの残りの部分の振動を小さくすることができる。また、生物学的検出システムの残りの部分の質量、並びに生物学的検出システムが動作する表面に対する生物学的検出システムのマウンティング(たとえばゴム脚)に対するトレイ110の往復運動の振幅の依存性を小さくすることができる。
【0070】
一態様では、駆動機構178は、トレイ110によって保持されているコンテナ115の含有物を攪拌するために、トレイ110を往復運動させるように構成することができる。たとえば、トレイ110を往復運動させることによってコンテナ115内のセルの含有物を攪拌することができ、それによりコンテナ内又は電気化学発光フロー・セル内における電気化学発光の測定実行の準備を整えるべく流体試料中に試薬を懸濁させることができる。
【0071】
コンテナ・アラインメント・デバイス100は、トレイ110が図2Bに示す伸長位置の近傍に存在していない場合に、生物学的検出システムによるコンテナ115の使用が保証されるように構成することができ、また、トレイ110が図2Bに示す伸長位置(たとえば完全に伸長した位置)に位置している場合に、コンテナ115をトレイ110にロードすることができるように構成することができる。コンテナ・アラインメント・デバイス100は、第1の位置決めブロック302及び第1の位置決めブロック302の反対側に第2の位置決めブロック304を備えることができる。第1の位置決めブロック302は、トレイ110に対して後退させることができる1つ又は複数の位置決めアーム306を備えることができる。位置決めアーム306は、コンテナ115をトレイ110の上に案内し、且つ、線形往復運動の方向に対して横方向のコンテナ115の整列を補助するように構成された、テーパが施された延長表面308を備えることができる。位置決めアーム306は、トレイ110に対して移動させることができる。第1の位置決めブロック302は、たとえば第1の位置決めブロック302と、図3に示すようにトレイ110に固定されたばね保持部材310との間のばね312によって、第2の位置決めブロック304に向けてバイアスをかけることができる。
【0072】
再度図2Bを参照すると、第1の位置決めブロック302は、位置決めアーム306に結合され、且つ、位置決めアーム306から伸長している停止部材316を備えることができる。トレイ110が駆動機構178によって伸長位置へ駆動されると、停止部材316とベース部材105の停止部材106が係合する。駆動機構178がトレイ110を駆動し続けると、ばね312のバイアスが打ち負かされ、ばね保持部材310及びトレイ110が位置決めアーム306に対して直線的に移動する。したがって位置決めアーム306が事実上トレイ110に対して後退し、したがってコンテナ・アラインメント構造111が、たとえばコンテナ115の所定のサイズ及び形状に実質的に整合するように寸法化されたトレイ110内の浅い井戸のような穴に露出される。
【0073】
一例としての動作では、トレイ110のコンテナ・アラインメント構造111がコンテナ115を受け取ることができる。次に、駆動機構178は、トレイ110を完全に伸長した位置から後退位置へ向けて直線的に駆動することができる。トレイ110が後退位置へ向けて駆動されると、停止部材316、106が分離を開始し、したがってばね312のバイアス力によってばね保持部材310を位置決めアーム306から遠ざかる方向へ移動させることができる。その結果、位置決めアーム306がトレイ110に対して引き込まれず、トレイ110上のコンテナ115にクランピング力を印加することができる(図3)。位置決めアーム306は、さらに、1つ又は複数の保持棚部326、336を備えることができる。保持棚部326、336は、コンテナ115のフランジ116を受け取るように構成することができ、また、コンテナ115に対する、トレイ110に対して実質的に直角の方向の保持機能を提供することができる。保持棚部326、336は、たとえば検出デバイスに使用される標準のコンテナ115に対応するフランジ・サイズに一致するように構築し、且つ、配置することができる。
【0074】
次に図2Dを参照すると、第2の位置決めブロック304は、たとえば第1の位置決めブロック302に向かう方向のバイアス力を印加するためのばね315によって強制される1つ又は複数の位置決めアーム314を備えることができる。第2の位置決めブロック304は、さらに、たとえば第1の位置決めブロック302に向かう方向のバイアス力を印加するためのばね319によって強制されるスライド部材318を備えることができる。位置決めアーム314及びスライド部材318は、当分野で良く知られている、運動の範囲を制限するための停止部材を備えることができる。第2の位置決めブロック304は、さらに、1つ又は複数の保持棚部324、334、344を備えることができ、そのうちの1つ又は複数を位置決めアーム314の上に配置することができる。保持棚部324、334、344は、コンテナ115のフランジ116を受け取るように構成することができ、また、コンテナ115に対する、トレイ110に対して実質的に直角の方向の保持機能を提供することができる。保持棚部324、334、344は、たとえば検出デバイスに使用される標準のコンテナ115に対応するフランジ・サイズに一致するように構築し、且つ、配置することができる。
【0075】
一態様によれば、第2の位置決めブロック304と結合しているばね315、319のバイアス力は、第1の位置決めブロック302と結合しているばね312のバイアス力より実質的に小さくすることができる。再度図2Bを参照すると、トレイ110が完全に伸長した位置へ駆動され、位置決めアーム306が後退すると、コンテナにかかっているばね319のバイアス力が除去される。そのため、ばね319のバイアス力は、スライド部材318を第2の位置決めブロック304から第1の位置決めブロック302及びコンテナ115に向けて強制することができる。たとえば保持棚部324、334、344のうちの1つの下方の位置からコンテナ・フランジ116を強制することができ、したがって簡単に、且つ、妨害されることなくコンテナ115をトレイ110から除去することができる。
【0076】
次に図3Aを参照すると、一例としてのアラインメント検出システム102は、ベース部材105の上に第1のセンサ200及び第2のセンサ202を備えることができる。アラインメント検出システム102は、さらに、トレイ110に機械的に結合された第1の指示器204、及び複数の位置決めアーム306のうちの少なくとも1つに機械的に結合された第2の指示器206を備えることができる。
【0077】
第1のセンサ200及び第1の指示器204は、協同で動作してトレイ110が後退位置に位置しているかどうかを決定することができる。たとえば第1のセンサ200は、信号エミッタ部材2201及び信号レシーバ部材2202(図2B)を備えることができる。一態様では、第1のセンサは光電子センサであってもよい。第1の指示器204は、トレイ110から伸長している羽根を備えることができる。第1の指示器204は、トレイ110が後退すると、第1の指示器がエミッタ部材2201とレシーバ部材2202の間に位置するように構成することができる。したがって第1のセンサ200は、第1の指示器204が存在していることを検出することができ、コントローラ101は、トレイが所望の位置へ後退したことを決定することができる。
【0078】
同様に、第2のセンサ202及び第2の指示器206は、協同で動作してトレイ110がコンテナ115を保持しているかどうかを決定することができる。たとえば第2のセンサ204は、信号エミッタ部材2203及び信号レシーバ部材2204(図2B)を備えることができる。一態様では、第2のセンサ202は光電子センサであってもよい。第2の指示器204は、複数の位置決めアーム306のうちの1つから伸長している羽根を備えることができる。第2の指示器206は、トレイ110がキャリヤ試料115を適切に保持している場合に位置決めアーム306がばね保持部材310に向かって後退し、且つ、第2の指示器206がエミッタ部材2203とレシーバ部材2204の間に位置しないように構成することができる。したがって第2の指示器206が存在していることを第2のセンサ202が検出することはなく、コントローラ101は、トレイ110がコンテナ115を適切に保持していることを決定することができる。別法としては、図3Bに示すように、トレイ110がキャリヤ試料115を適切に保持している場合に位置決めアーム306がばね保持部材310に向かって後退し、且つ、第2の指示器206がエミッタ部材2203とレシーバ部材2204の間に位置するように第2の指示器を構成することも可能である。したがって第2のセンサ202は、第2の指示器206が存在していることを検出し、コントローラ101は、トレイ110がコンテナ115を適切に保持していることを決定することができる。
【0079】
他の例示的態様によれば、検出システムは、トレイ110に対するプローブ150の位置を位置合わせ又は較正するデバイス及び方法を備えることができる。次に図4aを参照すると、位置合わせ装置は、導電性位置合わせ表面414を有する位置合わせ対象物412を備えることができる。接触部材416は、ベース部材105に関連している接触表面に接触するように構成することができる。位置合わせ対象物412は、1つ又は複数のアラインメント・形体420、422、424、426、428を備えることができる。アラインメント・形体の構成は、位置合わせ手順又は較正手順のベースラインを提供するために、コントローラに入力することも、或いは予めプログラムすることも可能である。
【0080】
プローブ150を位置合わせする一例としての方法は、位置合わせ対象物412に対してプローブ150を1つの軸、たとえばx軸に沿って、複数のアラインメント・形体のうちの1つ、たとえば形体420の初期予測範囲内まで移動させるステップを含むことができる。初期予測は、入力されるデータ又はプログラム済みのデータに基づいてコントローラ101によって決定することができる。x軸は、通常はz軸に一致させることができるプローブ軸に対して平行でなくてもよい。
【0081】
この方法は、さらに、プローブと位置合わせ対象物412が接触するまでプローブ150をプローブ軸(たとえばz軸)に沿ってアラインメント・形体420内へ移動させるステップを含むことができる。プローブ軸に沿った接触点に関連する値は、コントローラ101によって決定することができる。次にプローブ150を移動させて位置合わせ対象物412との接触を解除することができる。
【0082】
また、この方法は、プローブ150とアラインメント・形体420がそれぞれ第1の方向及び第1の方向とは逆方向の第2の方向から接触するまでプローブ150を他の軸、たとえばx軸に沿って前記第1の方向及び第2の方向に移動させるステップを含むことができる。コントローラ101は、x軸に沿った第1及び第2の両方の方向における接触点に関連する値を決定することができる。コントローラ101は、これらの2つの値から、x軸に沿ったアラインメント・形体420の中心点を決定することができる。
【0083】
次に、プローブ150とアラインメント・形体420がそれぞれ第3の方向及び第3の方向とは逆方向の第4の方向から接触するまでプローブ150を他の軸、たとえばy軸に沿って前記第3の方向及び第4の方向に移動させることができる。コントローラ101は、y軸に沿った第3及び第4の両方の方向における接触点に関連する値を決定することができる。コントローラ101は、これらの2つの値から、y軸に沿ったアラインメント・形体420の中心点を決定することができる。
【0084】
図4bは、上で説明した位置合わせ方法の一実施例を示したものである。軸602はx軸に対応させることができ、軸601はy軸に対応させることができる。アラインメント・形体609は、位置合わせ対象物412上の形体420、422、426又は428のうちのどの形体であってもよい。記号605は、アラインメント・形体の中心608の初期予測を表している。この実施例では、軸601及び602は直交している。線603は、プローブ150が取った第1及び第2の方向の経路を表しており、記号606は、計算された中心を表している。線604は、プローブ150が取った第3及び第4の方向の経路を示しており、記号607は、計算された中心を表している。計算された中心607は、アラインメント・形体の中心608に極めて近く、良好な位置合わせを立証している。
【0085】
図4cは、位置合わせ方法の一実施例を示したもので、軸601及び612は、わずかに直交から外れている。直交性の不足は、設計又は組立ての誤りによるものと考えられる。この実施例の場合、上記ステップを繰り返すことにより、初期予測605から点617を経由して点618が得られる。その場合のプローブ経路は613及び614である。点618を初期予測にしてこのプロセスを繰り返すことにより、アラインメント・形体の中心点608に近い点620を得ることができ、良好な位置合わせを立証している。
【0086】
図4dは、位置合わせ方法の一実施例を示したもので、軸601及び632は直交していない。この実施例の場合、上記ステップを繰り返すことにより、初期予測605から点640を経由して点641が得られる。その場合のプローブ経路は633及び634である。初期予測として641を使用した第1の繰返しにより、点642を経由して点643が得られる。その場合のプローブ経路は635及び636である。第2の繰返しにより、プローブ経路637及び638を使用して、アラインメント・形体の中心608に極めて近い計算中心645が得られる。プロセスの反復回数は多くの方法によって選択することができ、たとえば反復回数を一定の値に固定することによって、或いは後続する反復における予測中心点との差が閾値未満になるまで反復を継続することによって選択することができる。また、軸と軸の間の角度が小さくなるほど収束速度が低下することは当業者には理解されよう。設計された角度及び製造許容誤差を知ることによって収束速度を予測することができる。また、これらの方法は、たとえば予測640、642及び644を直線上に記録し、且つ、予測641、643及び645を同じく直線上に記録することによって改良することができる。これらの2本の線の交点がアラインメント中心608である。
【0087】
コントローラ101は、決定されたアラインメント・形体420の中心点と入力されたデータ又はプログラム済みのデータとを比較することによってプローブ150を位置合わせし、或いは較正することができる。当業者には、追加又は別法として、アラインメント・形体420に関連して上で説明した方法と同様の方法で、プローブを他のアラインメント・形体422、424、426、428のうちの1つ又は複数に対して較正することも可能であることを理解されたい。コンテナ115が固体体であるという情報が、たとえばアラインメント・形体420、422及び428に関する位置合わせ情報からコンテナ115上の任意の形体の位置を計算するための自由度6の計算を可能にしている。
【0088】
次に図5A〜5Dを参照すると、可動部材110、1110、2110をラッチするための一例としてのラッチング機構510は、ラッチング部材512及びバイアス部材514を備えることができる。ラッチング部材512は、ハウジング516から可動部材110、1110、2110の線形往復運動の方向に対して実質的に直角の方向に伸長させることができる。ラッチング部材512は、可動部材110、1110、2110が伸長位置に位置すると、可動部材110、1110、2110に向かう方向に対向する、テーパが施された表面522を備えることができる。バイアス部材514、たとえばばね荷重部材は、ハウジング516からラッチング部材512に対して直角の方向、たとえば可動部材110、1110、2110の線形往復運動の方向に伸長させることができる。ラッチング機構510は、アクチュエータ518、たとえばラッチング部材512をラッチング位置と非ラッチング位置の間を選択的に移動させるように構成されたソレノイドを備えることができる。一態様では、ラッチング部材512は、図5A〜5Dに示すように、アクチュエータ518が非起動状態の場合にラッチング位置にあり、アクチュエータ518が起動されると非ラッチング位置へ移動する。したがって、電力が供給されていない状態で、たとえばオペレータがラッチングが自動的に生じる後退位置へ可動部材110、1110、2110を押し込むことによって可動部材110、1110、2110をラッチすることができる。別法としては、アクチュエータ518が起動される時にラッチング部材512が非ラッチング位置に置き、アクチュエータ518の起動が解除されるとラッチング部材512を非ラッチング位置へ移動させることも可能である。
【0089】
図5Bに示すように、アクチュエータ518は、180°の機械リンケージ520を介してラッチング部材512に機械的に結合することができる。図5Bでは、可動部材は、直交座標系180のx軸に沿って直線的に移動させることができるトレイ110である。図5C及び5Dに示すように、アクチュエータ518は、90°の機械リンケージ1520を介してラッチング部材に機械的に結合することができる。図5Cでは、可動部材は、直交座標系180のy軸に沿って直線的に移動させることができる往復台1110である。図5Dでは、可動部材は、プローブ150を備えた、直交座標系180のz軸に沿って直線的に移動させることができるプローブ運動デバイス2110である。一例としての態様では、プローブ運動デバイス2110は、往復台1110に結合し、往復台1110と共に移動させることができる。アクチュエータ518は、0°又は他の任意の機械リンケージ構造を使用してラッチング部材512に結合することができるように構築し、且つ、配置することができることを理解されたい。
【0090】
動作に関しては、駆動機構178によってトレイ110が後退すると、可動部材110、1110、2110をラッチング部材512のテーパが施された表面522に係合させることができ、且つ、ラッチング部材512を非ラッチング位置へ向けて強制することができる。駆動機構178は、可動部材110、1110、2110を後退位置に向けて連続的に駆動することができ、また、可動部材110、1110、2110は、ラッチング部材512との係合を解除することができるため、ラッチング部材は、図5A〜5Dに示すラッチング位置に復帰することができる。ラッチング部材512は、次に、当業者に良く知られているように、可動部材110、1110、2110上の戻り止め111、1111、2111と係合する位置に配置することができる。可動部材110、1110、2110の後退位置では、バイアス部材514は、可動部材110、1110、2110がラッチング部材512と係合し、後退位置でラッチされた状態を維持するよう、可動部材110、1110、2110を伸長位置に向けて強制することができる。バイアス部材514が可動部材110、1110、2110に印加する力は、たとえば、輸送中に生物学的検出システムが遭遇する振動の予想レベルによって生じる可動部材110、1110、2110の運動を防止するように構成することができる。
【0091】
次に図6を参照すると、検出システムと共に使用するための一例としての容積式ポンプ870は、試薬を含有した試薬瓶472(図1)に流体結合された試薬供給ライン872、及び容積式ポンプ870が流体を吸引し、且つ、分配するポンプ・インタフェース・ライン874を備えることができる。また、容積式ポンプ870は、ポンプ室878との流体連絡が可能な貯蔵ライン876を備えることができる。容積式ポンプ870は、さらに、弁880、たとえば第1のポート970、第2のポート972及び共通ポート974を有する三方弁を備えることができる。第1のポート970は、試薬供給ライン872に流体連絡させることができ、第2のポート972はポンプ・インタフェース・ライン874と流体連絡し、共通ポート974は貯蔵ライン876と流体連絡している。弁880は、試薬供給ライン872又はポンプ・インタフェース・ライン874のいずれかを貯蔵ライン876と流体連絡した状態に置くように動作することができる。貯蔵ライン876は、ポンプ・インタフェース・ライン874から分配すべき試薬をポンプ室878に流入しないように管の中に引き出すことができるように寸法決めすることができる。
【0092】
容積式ポンプ870は、さらに、廃棄ライン882及び第2の弁884、たとえば第1のポート980、第2のポート982及び共通ポート984を有する三方弁を備えることができる。第1のポート980は廃棄ライン882と流体連絡し、第2のポート982は貯蔵ライン876と流体連絡し、共通ポート984はポンプ室878と流体連絡している。弁884は、廃棄ライン882又は貯蔵ライン876のいずれかをポンプ室878と流体連絡した状態に置くように動作することができる。
【0093】
動作に関しては、コントローラ101は、ポンプ室878と廃棄ライン882の間に流体連絡を提供するべく容積式ポンプ870を動作させて弁884を動かし、それによりポンプ室878から廃棄流体を除去することができる。また、コントローラ101は、ポンプ室878と貯蔵ライン876の間に流体連絡を提供するべく容積式ポンプ870を動作させて弁884を動かすことも可能である。容積式ポンプ870は、次に、試薬供給ライン872又はポンプ・インタフェース・ライン874のいずれかを介して貯蔵ライン876に流体を吸引することができる。別法としては、容積式ポンプ870は、ポンプ・インタフェース・ライン874を介してポンプ室878から流体を分配することも可能である。
【0094】
一態様では、コントローラ101は、流体処理ステーション471(図1)からポンプ・インタフェース・ライン874及びプローブ150を介してポンプ室878に試薬流体を吸引するように容積式ポンプ870を動作させることができる。プローブ150は、コンテナ115のセルまで移動することができ、また、容積式ポンプ870からポンプ・インタフェース・ライン874を介して流体の分配を開始することができる。コントローラ101は、ポンプ室878が空になると、弁970を動作させて試薬供給ライン872と貯蔵ライン876の間に流体連絡を提供し、貯蔵ライン876に追加試薬流体を補充することができる。そのため、ポンプ室878が空になる(たとえばコンテナ115内の多数のセルに試薬を分配する場合にポンプ室878が空になることがある)毎にプローブ150をコンテナ115から移動させて流体処理ステーション471へ戻す必要を除くことができる。コントローラ101は、次に、弁970を動作させて貯蔵ライン876とポンプ・インタフェース・ライン874の間に流体連絡を提供し、ポンプ・インタフェース・ライン874を介したプローブ150からの試薬流体の分配を再開することができる。
【0095】
次に図7を参照すると、流体処理ステーション471(図1)の一例としての流体処理マニホルド425は、検出システム、たとえば生物学的検出システムに使用することができる。一例としての実施例によれば、流体処理ステーション471は、フロー・セルに吸引するために、アクセス即ち分配ポート455を介して適切な液体をプローブ150(図1)に供給するように使用し、且つ、構成することができる。流体プローブ150、たとえばピペット、パイプ・チップ、注射針、カニューレなどを使用して流体処理マニホルド425の吸引室450にアクセスし、適切な液体を吸引することができる。
【0096】
図7に示すように、吸引室450は、ポート455から閉じた底端部460まで伸長させることができ、テーパ領域456によって互いに接続された第1の部分452及び第2の部分454を備えることができる。第1の部分452の断面積は、第2の部分454の断面積より広くすることができる。吸引室450は、たとえばそれぞれ第1、第2、第3及び第4の流体ライン430、432、434、436及び試薬弁470を介して試薬に接続することができ、また、気体ライン440及び弁441を介して気体に接続することができる。図7に示すように、第1、第2及び第3の流体ライン430、432、434は、テーパ領域456の真下に、底端部460から実質的に同じ距離で吸引室450に接続することができる。第4の流体ライン436は、気体ライン440と同様、テーパ領域の上方で吸引室450に接続することができる。
【0097】
プローブ150のシール表面410は、流体処理マニホルド425のシール表面415を密閉し、たとえば試薬が流入する部分の上方に配置された面シール構成を利用して、プローブ150を吸引室450に挿入する際の密閉系を形成することができる。この面シール構成は、流体シール及び気密シールを形成するためのたとえばガスケット又はオーリングを備えることができる。一実施例では、オーリング又はガスケットは、流体処理マニホルド425の表面の上方に露出している圧縮シールに適したオーリングの少なくとも一部を残して、流体処理マニホルド425のシール面に部分的にはめ込むことができる。
【0098】
動作に関しては、試薬を吸引するためにプローブ150を低くして面シールを形成することができる。たとえば、シール表面410をシール表面415に押し付けて圧縮シールを形成することによってプローブ150を低くすることができる。一例としての態様によれば、流体ライン430、432、434のうちの少なくとも1つを介して、流体、たとえば液体試薬を吸引室450に導入することができる。プローブ105の挿入に先立って、底部端460からテーパ領域456の下方のレベル及び第1、第2及び第3の流体ライン430、432、434の下方のレベルまで液体試薬を上昇させることができる。プローブ150が挿入されると、テーパ領域456のレベルまで液体試薬のレベルを上昇させることができる。
【0099】
一例としての態様によれば、プローブ150は、最大直径が約0.203cm(0.080インチ)の実質的に円形の断面を有することができ、第2のセクション454は、最大直径が約0.241cm(0.095インチ)の実質的に円形の断面を有することができる。図7に示すように、吸引室450の第1の部分452は、第2の部分454より著しく大きい直径を有することができる。試薬が存在している間に吸引室450からプローブ150が除去されると、第1の部分452及びテーパ領域456は、たとえば液体の表面張力及び/又は毛管作用による液体の吸引室450の第1の部分452の壁を「伝った上昇」を防止することができる。そのため、場合によっては塩の含有量が著しく多い液体試薬のプローブ150及び流体処理マニホルド425のシール表面410、415への到達を防止することができる。これは、プローブ150と流体処理マニホルド425の間の圧縮シールの維持を支援することができる。
【0100】
プローブ150の先端は、試薬を吸引している間、流体ライン430、432、434及び436より低くすることができ、したがって試薬の流れは、プローブの表面を効果的に洗浄することができ、吸引室450に保持されている、或いはプローブの外側に付着しているそれまでのあらゆる試薬又は試料を、たとえばコンテナ115内に位置している試料又は試薬から洗い流すことができる。たとえば、流体ライン436は、実質的に純水からなる、任意選択でセッケン及び/又は抗菌物質を含有した試薬を供給することができる。気体ライン440は、気体ライン440と流体ライン430、432、434、436の間の垂直方向の分離を維持するためには、流体ライン430、432、434、436の十分に高い位置に配置されることが好ましい。これにより、液体試薬による気体ライン440の汚染を抑制し、或いは除去することができる。また、プローブ中への空気の塊の吸引を使用して過剰の試薬を吸引室450から洗浄することができ、且つ/又はプローブ中又は後続する流体ラインでの試薬の混合を防止することができる(つまり流体ライン内の試薬を空気の塊によって分離されたいわゆる流体の「スラッグ」に分離することによる)。
【0101】
図8A及び8Bは、トレイ110の線形往復運動の制御に使用することができる3つのプロファイル例を示したものである。図8A及び8Bは、単一の基本振動数を含んだプロファイルの1つの周期に対する速度(図8A)及び加速度(図8B)を示したもので、分かり易くするためにその周期の両方の境界点が示されている(関数の周期がTである場合、1つの周期の時間軸tは、任意のtに対してt≦t≦t+Tであり、分かり易くするために時間軸は、t≦t≦t+Tに拡張されている)。複数の基本振動数を含んだプロファイルも可能であり、その場合、複数の基本振動数を時間で分割することができ(たとえば単一又は複数の基本振動数の第1のセット、それに続く異なる単一又は複数の基本振動数の第2のセット等々に分割することができ、セットの数は1より大きい)、或いは個々の時間波形をまとめて加算することによって同時に重畳することができる。速度プロファイル850は、対応する加速度プロファイル1850を有している。速度の階段状変化を伴う、振幅が大きく、継続期間が短い加速度は、インパルスで示されている。同様に、速度プロファイル851も対応する加速度プロファイル1851を有しており、速度プロファイル852は、対応する加速度プロファイル1852を有している。これらの加速度プロファイルは、数学的微分によってそれぞれの速度プロファイルに関連付けられている。
【0102】
図8A及び8Bに示す3つのプロファイルは、すべて速度又は加速度のいずれかの区分的定値である。速度プロファイル850は、1つの正の値及び1つの負の値を有する2区分的定値の区分的定値である。速度プロファイル851は、区分的定値ではないが、関連する加速度プロファイル1851は、1つの正の値及び1つの負の値を有する2区分的定値を持つ区分的定値である。加速度プロファイル1852は、1つの正の値、1つの負の値及び1つのゼロ値を有する3区分的定値を持つ区分的定値である。区分的定値の大きさ、数及び位置並びに1つの周期の時間が変化する多くの区分的定値プロファイルを生成することができることは、当業者には容易に確認することができよう。たとえば速度プロファイル850、851及び852は、速度がゼロと交差する(つまり往復運動の方向が変化する)個々のポイントで速度ゼロの一定速度定数を有するように修正することができる。駆動機構178がステッパ電動機である場合、電動機の量子化ステップ・レートのため、図8A及び8Bに示す連続時間速度及び加速度プロファイルの変化は、場合によっては微小である。
【0103】
一態様では、コントローラ101は、区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル又は区分的定値加速度プロファイルのいずれかを有するようトレイの線形往復運動を制御するように構成することができる。他の態様によれば、区分的定値の数は12以下である。さらに他の態様では、区分的定値の数は3である。さらに他の態様では、区分的定値の数は2である。電動機を駆動するための適切なタイミングを生成する計算の複雑性をより小さくすることができるのは、速度及び加速度が所与の変位に対して制御される場合のみであることを理解されたい。この汎用運動制御に必要なことは、場合によっては、伸長位置から生物学的検出システムの内部へのコンテナの移動と近似正弦波方式でのコンテナの移動との間の最小適合のみである。また、攪拌における高調波成分の量は、正弦曲線をより正確に近似するか或いはより大まかに近似する速度及び/又は加速度を選択することによって修正することができる。攪拌中は、場合によっては、攪拌による試料の十分な混合の達成を保証する一方で、生物学的検出システムの残りの部分が攪拌中に遭遇する加速度を最小にし、コンテナからの試料の飛散を防止することが望ましい。
【0104】
本発明の一態様によれば、コントローラ101は、速度プロファイル852に類似した形状の台形プロファイルを使用してトレイの線形往復運動を制御するように構成することができる。一態様によれば、台形プロファイルの個々の波長には、増加する正の速度成分、一定の正の速度成分、減少する正の速度成分、減少する負の速度成分、一定の負の速度成分及び増加する負の速度成分が含まれている。一態様によれば、これらの6つの成分の各々は、継続期間がほぼ同じである。一態様によれば、線形往復運動は、約20Hzの基本振動数、約3mmの振幅、及び振幅中の基本振動に対してのみ第2高調波である第5高調波を有している。
【0105】
次に図9を参照すると、コンテナ115は、検出システム、たとえば生物学的検出システム内に配置する際のコンテナ115の正しい配向を確認するために使用されるキーを備えることができる。たとえば、一例としての態様によれば、検出システムは、非特注SBS準拠マイクロプレートの使用を依然として許容する一方で、産業標準コンテナのサブセット、たとえばSBS準拠マイクロプレートを備えた特注コンテナの使用を許容することができる。図9に示すように、標準コンテナ115の上に、たとえばノッチ116又は孔118の形体を介して、或いはこのような形体の深さ117を介して非対称キーを配置することができる。次に、生物学的検出システム内に既に存在しているハードウェア、たとえばプローブ150、運動制御システム102、コントローラ101及び/又はプローブ150上の力センサ(図示せず)のみを使用して配向を求めることができ、また、追加又は別法として特注試料コンテナのタイプを求めることができる。たとえば運動制御システム102は、動作中、キー116と関連付けられている予め選択された位置へプローブ150を移動させることができる。コントローラ101は、プローブ150の位置及び/又はプローブ150にかかっている力の有無に基づいて、特注コンテナが正しく配置されているかどうかを決定することができ、且つ/又は存在している特注コンテナのタイプを決定することができる。非特注コンテナを使用する場合、この形体は、生物学的検出デバイスの動作を可能にするために無効にする又は取り消すことができる。
【0106】
検出システムは、システムが偶発的に上下逆さまになり、或いは横倒しになる可能性がある移動環境で使用することができる。このような場合、漏れない試薬瓶及び廃棄瓶を有することが有利である。これらの瓶に液体が追加され、或いはこれらの瓶から液体が除去されるため、不利な空気圧が生成される前に、これらの瓶に存在している空気の量を変えなければならない。多くのシステムには、空気を交換して圧力を等化することができる微小孔を使用して換気される瓶が使用されている。とりわけ検出システムが落下して換気孔にかかる液体の重量が加速度系数によって増加すると、瓶が逆さまになっている間にこれらの換気孔から液体が漏れることがあり、瓶を密閉するための装置は、たとえば生物学的検出システムの場合、生物学的に危険な物質に露出されるシステム部分が最小化されるため、瓶の中又は瓶の蓋に包含される装置が有利である。
【0107】
図10は、廃棄瓶700(図1)の蓋701を示したものである。換気機構703は、瓶にねじ込まれる蓋702のねじ部分の内側に位置している。シーリング・プランジャ704は、ばね707によって生成される力を使用してオーリング705をシール表面706に対して保持している。図に示す構成の場合、指示器ポート708を通して密閉記号709を目視することができ、生物学的検出システムが密閉状態であることをスイッチ711が電子的に示している。オペレータがアクチュエータ712を移動させると、指示器ポート708を通して開記号710を目視することができ、アクチュエータ・ランプ713に沿ってアクチュエータの戻り止め715までプランジャ・チップ714及びプランジャ704が押し下げられる。開状態では、プランジャ704及びオーリング705が下に向かって押され、オーリング705とシール表面706の間に空気の通路が生成される。また、開状態では、生物学的検出システムが開状態であることがスイッチ711によって電子的に示される。
【0108】
上で開示した検出デバイス、コンポーネント及び方法には、本発明の範囲を逸脱することなく様々な改変及び変更を加えることができることは当業者には明らかであろう。本明細書を考察し、且つ、本明細書において開示した本発明を実践することにより、当業者には本発明の他の実施例が明らかであろう。本明細書及び実施例は単に例示的なものにすぎず、本発明の真の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの等価物によって示されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の一態様による検出システムの一例としての実施例を示す略図である。
【図2A】本発明の一態様による、後退位置で装置を保持している一例としてのコンテナの等角図である。
【図2B】本発明の一態様による、伸長位置で装置を保持している一例としてのコンテナの等角図である。
【図2C】本発明の一態様による、後退位置で装置を保持している一例としてのコンテナの側面図である。
【図2D】本発明の一態様による、図2Bの線I−Iに沿った横断面図である。
【図3A】本発明の一態様による一例としての状態検出デバイスの側面図である。
【図3B】本発明の一態様による一例としての状態検出デバイスの側面図である。
【図4A】本発明の一態様による一例としての位置合わせプレートの等角図である。
【図4B】本発明の一態様による一例としての位置合わせ方法を示すプロットである。
【図4C】本発明の一態様による一例としての位置合わせ方法を示す他のプロットである。
【図4D】本発明の一態様による一例としての位置合わせ方法を示す他のプロットである。
【図5A】本発明の一態様による一例としてのラッチング機構の等角図である。
【図5B】本発明の一態様による一例としてのラッチング機構及び一例としての可動部材の上面図である。
【図5C】本発明の一態様による他の例示的ラッチング機構及び一例としての可動部材の上面図である。
【図5D】本発明の一態様によるさらに他の例示的ラッチング機構及び一例としての可動部材の側面図である。
【図6】本発明の一態様による一例としての容積式ポンプを示す部分線図及び略図である。
【図7】本発明の一態様による一例としての流体処理ステーションの横断面図である。
【図8A】本発明による例示的速度プロファイルを示すグラフである。
【図8B】本発明による例示的加速度プロファイルを示すグラフである。
【図9】本発明の一態様による一例としての特注コンテナの等角図である。
【図10】本発明の一態様による、瓶を換気するための一例としての装置の横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の試料及び試薬の少なくとも一方を保持するように構成され、且つ、所定の複数の異なる高さのうちの任意の1つを有するフランジを備えるコンテナを生物学的検出デバイス内で保持するための装置であって、
後退可能な第1の位置決めアーム及び前記第1の位置決めアーム上の少なくとも1つの保持棚部を備えた第1の位置決めブロックと、
少なくとも1つの追加保持棚部を有する第2の位置決めブロックとを備え、前記第1及び第2の位置決めブロックが前記コンテナを受け取るように配置され、前記第1の位置決めアームが、前記コンテナを前記少なくとも1つの追加保持棚部の下方に配置するためのバイアス力を前記コンテナに選択的に印加するように適合された装置。
【請求項2】
前記第2の位置決めブロックが後退可能なスライドをさらに備え、前記スライドが、前記バイアス力とは実質的に逆方向の第2のバイアス力を前記コンテナに印加するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2のバイアス力の大きさが前記バイアス力より小さい、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記バイアス力が除去されると、前記第2のバイアス力が前記コンテナを前記少なくとも1つの追加保持棚部から排出する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第2の位置決めブロックが後退可能な第2の位置決めアームをさらに備え、第2の複数の保持棚部のうちの少なくとも1つが前記第2の位置決めアームの上に配置され、前記第2の位置決めアームが、大きさが前記バイアス力より小さい第3のバイアス力を前記コンテナに印加するように構成された、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
ベース部材と、
後退位置と伸長位置の間を前記ベース部材に対して第1の直線方向に並進するように構成された、前記第1及び第2の位置決めブロックを備えることができるトレイとをさらに備えた、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記トレイが前記伸長位置に位置すると前記第1のバイアス力が除去される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記トレイを前記第1の直線方向に並進させるように構成された駆動機構をさらに備え、前記駆動機構が、同じく前記コンテナの含有物を攪拌するために前記トレイを前記第1の直線方向に往復運動させるように構成された、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記駆動機構が電動機を備えた、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記駆動機構がステッパ電動機を備えた、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
ベース部材と、
伸長位置と後退位置の間を前記ベース部材に対して直線的に移動することができるトレイと、
前記ベース部材上の第1のセンサであって、前記トレイが前記後退位置に位置しているかどうかを検出するように構成された第1のセンサと、
前記ベース部材上の第2のセンサであって、前記トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出するように構成された第2のセンサと、
電気化学発光の測定を実行するように構成された装置とを備えた生物学的検出システム。
【請求項12】
前記トレイが第1の指示器及び第2の指示器を備え、前記第1のセンサが、前記トレイが前記後退位置に位置すると前記第1の指示器を検出するように構成され、前記第2のセンサが、前記トレイがコンテナを保持している場合に前記第2の指示器を検出するように構成された、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1及び第2のセンサが電気光学センサを備え、前記第1及び第2の指示器が前記トレイから伸長している羽根を備えた、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記トレイが第1の指示器及び第2の指示器を備え、前記第1のセンサが、前記トレイが前記後退位置に位置すると前記第1の指示器を検出するように構成され、前記第2のセンサが、前記トレイがコンテナを保持していない場合に前記第2の指示器を検出するように構成された、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1及び第2のセンサが電気光学センサを備え、前記第1及び第2の指示器が前記トレイから伸長している羽根を備えた、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
プローブを引き摺って試薬及び試料の少なくとも一方を配置するための装置であって、
第1の表面と、
プローブ軸を有する、前記第1の表面に対して移動することができるプローブと、
前記第1の表面に対する前記プローブの、前記プローブ軸に沿った少なくとも第1の方向及び前記プローブ軸に対して平行ではない少なくとも第2の方向の相対移動を制御するための運動制御システムと、
少なくとも一部が導電性である位置合わせ対象物であって、位置合わせ表面及び前記第1の表面と接触している部材を有する位置合わせ対象物と、
前記プローブと前記位置合わせ対象物の間に前記第1の表面を介して電気信号を印加するための手段と、
前記電気信号の変化を測定するための手段とを備えた装置。
【請求項17】
測定される前記電気信号の変化が、(i)DC電位、(ii)AC電位、(iii)DC電流、(iv)AC電流、(v)DC電荷、及び(vi)AC電荷のうちの少なくともいずれか1つの測定結果である、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置の製造許容誤差に基づいて寸法を決められた少なくとも1つのアラインメント・形体を前記位置合わせ対象物の上にさらに備え、
三次元又はそれ以下の次元の前記アラインメント・形体の位置及びサイズの少なくとも一方の情報が、(i)前記プローブ及び前記位置合わせ対象物の少なくとも一方を移動させるための運動制御システム、及び(ii)前記プローブと前記アラインメント・形体の面が互いに接触する際に生成される前記電気信号を使用して元の製造許容誤差から改良される、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
ベース部材と、
前記ベース部材に対して線形次元に沿って並進するように構成され、且つ、コンテナを保持するように構成されたトレイと、
前記コンテナの含有物を攪拌するために前記トレイを前記線形次元に沿って往復運動させるように構成された駆動機構と、
電気化学発光の測定を実行するように構成された装置とを備えた生物学的検出システム。
【請求項20】
前記駆動機構が出力軸を有する電動機を備え、前記システムが、
前記出力軸に結合された、前記トレイの線形駆動経路を形成するベルトであって、前記出力軸が前記駆動経路の第1の端部に配置されたベルトと、
前記駆動経路の第2の端部で前記ベルトに結合された車輪であって、前記ベルトが、前記出力軸から前記車輪まで伸長している2つの実質的に平行のベルト部分を有し、前記トレイが前記2つのベルト部分のうちのいずれか一方に取り付けられた車輪と、
前記2つのベルト部分のうちのもう一方に取り付けられたつり合いおもりであって、前記トレイが並進する方向とは逆の方向に直線的に並進するように前記つり合いおもりが構成されるように前記ベルトに取り付けられたつり合いおもりとをさらに備えた、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記つり合いおもりの重量が、前記トレイの重量の70%を超え、且つ、前記トレイの重量と、試薬及び試料の少なくとも一方を含有した前記コンテナに予想される最大重量とを合わせた重量の120%未満である、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記つり合いおもりの重量と前記トレイの重量が実質的に同じである、請求項20に記載のシステム。
【請求項23】
前記駆動機構が、台形運動プロファイルに従って前記トレイを往復運動させ、前記台形運動プロファイルの個々の波長が、増加する正の速度成分、一定の正の速度成分、減少する正の速度成分、減少する負の速度成分、一定の負の速度成分及び増加する負の速度成分を有する、請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記波長が少なくとも1つの定速度ゼロの一定速度成分を含んだ、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
6つの前記成分が実質的に同じ継続期間を有する、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
後退位置と伸長位置の間をベース部材に対して直線方向に並進するように構成された可動部材のためのラッチング機構を備えた生物学的検出システムであって、前記ラッチング機構が、
前記後退位置で前記可動部材をラッチするように構成された、ラッチング位置と非ラッチング位置の間を移動することができるラッチング部材と、
前記後退位置から遠ざかる方向へ前記可動部材を強制するように構成されたばね荷重部材とを備えた生物学的検出システム。
【請求項27】
少なくとも1つの追加可動部材であって、前記可動部材及び前記少なくとも1つの追加可動部材の各々が互いに平行ではない方向に移動することができる少なくとも1つの追加可動部材と、
追加可動部材の各々に結合された追加ラッチング機構であって、それぞれ、
前記後退位置で前記個々の追加可動部材をラッチするように構成された、ラッチング位置と非ラッチング位置の間を移動することができるラッチング部材と、
前記後退位置から遠ざかる方向へ前記個々の追加可動部材を強制するように構成されたばね荷重部材とを備えた追加ラッチング機構と
をさらに備えた、請求項26に記載の生物学的検出システム。
【請求項28】
少なくとも1つの追加可動部材をさらに備え、前記可動部材及び前記少なくとも1つの追加可動部材の各々が互いに平行ではない方向に移動することができ、前記ラッチング部材が前記少なくとも1つの追加可動部材のうちの1つをラッチするように構成された、請求項26に記載の生物学的検出システム。
【請求項29】
前記ラッチング機構が、
前記ラッチング部材を前記ラッチング位置と前記非ラッチング位置の間を移動させるように構成されたソレノイド
をさらに備えた、請求項26に記載の生物学的検出システム。
【請求項30】
容積式ポンプであって、
試薬供給ラインと、
前記ポンプが流体を吸引し、且つ、分配するポンプ・インタフェース・ラインと、
ポンプ室との流体連絡が可能な貯蔵ラインと、
前記貯蔵ラインを前記試薬供給ライン及び前記ポンプ・インタフェース・ラインのうちのいずれか1つに選択的に接続するための手段とを備えた容積式ポンプ。
【請求項31】
前記貯蔵ラインを選択的に接続するための前記手段が三方弁である、請求項30に記載のポンプ。
【請求項32】
廃棄ラインと、
前記ポンプ室を前記廃棄ライン及び前記貯蔵ラインのうちのいずれか1つに選択的に接続するための手段とをさらに備えた、請求項30に記載のポンプ。
【請求項33】
前記ポンプ室を選択的に接続するための前記手段が三方弁である、請求項32に記載のポンプ。
【請求項34】
所定の複数の異なる高さのうちの任意の1つを有するフランジを備えるコンテナを生物学的検出デバイス内で保持する方法であって、
第1の位置決めアームを後退させるステップと、
前記コンテナをトレイに配置するステップと、
並進経路に沿って前記トレイを並進させるステップと、
前記コンテナを第1の方向から前記第1の位置決めアームに係合させるステップと、
前記コンテナを前記第1の方向とは逆の方向である第2の方向から第2の位置決めブロックに係合させるステップと、
前記コンテナを少なくとも1つの保持棚部の下方に配置するための前記第1の方向のバイアス力を前記コンテナに印加するステップとを含む方法。
【請求項35】
前記バイアス力とは逆方向で、大きさが前記バイアス力より小さい第2のバイアス力を前記コンテナに印加するステップをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記バイアス力を除去するステップと、
前記コンテナを前記第2のバイアス力を介して前記少なくとも1つの保持棚部から排出するステップとをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記トレイを後退位置と伸長位置の間を並進させるステップをさらに含み、前記トレイが前記伸長位置に位置すると前記第1の位置決めアームが後退する、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
前記トレイが前記伸長位置に位置すると前記第1のバイアス力が除去される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記コンテナの含有物を攪拌するために前記トレイを直線方向に沿って往復運動させるステップをさらに含む、請求項34に記載の方法。
【請求項40】
可動トレイの状態を決定する方法であって、
トレイが後退位置に位置しているかどうかをベース部材上のセンサを使用して検出するステップと、
前記トレイがコンテナを保持しているかどうかを前記ベース部材上のセンサを使用して検出するステップとを含む方法。
【請求項41】
トレイが後退位置に位置しているかどうかを検出する前記ステップが、前記トレイが前記後退位置に位置すると前記トレイから伸長する第1の指示器を検出するステップを含み、
前記トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出する前記ステップが、前記トレイがコンテナを保持している場合に前記トレイから伸長する第2の指示器を検出するステップを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
トレイが後退位置に位置しているかどうかを検出する前記ステップが、前記トレイが前記後退位置に位置すると前記トレイから伸長する第1の指示器を検出するステップを含み、
前記トレイがコンテナを保持しているかどうかを検出する前記ステップが、前記トレイがコンテナを保持していない場合に前記トレイから伸長する第2の指示器を検出するステップを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
プローブ軸を有するプローブをプローブ軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法であって、
前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記プローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿ってアラインメント・形体の初期予測範囲内まで移動させるステップと、
前記プローブが前記位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまで前記プローブを前記プローブ軸に沿って前記アラインメント・形体内へ移動させるステップとを含む方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの追加軸の各々及び前記プローブ軸が互いに平行ではない、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
プローブをプローブ軸に対して平行ではない少なくとも1つの軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法であって、
前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記プローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って移動させるステップであって、それにより前記プローブ及び前記位置合わせ対象物が前記少なくとも1つの追加軸に沿ってアラインメント・形体の初期予測範囲内に入るステップと、
前記プローブが前記アラインメント・形体の一番上の表面の下方に位置するまで前記プローブを前記プローブ軸に沿って前記アラインメント・形体内へ移動させるステップと、
前記プローブ及び前記位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を位置合わせ軸に沿って第1の方向及び前記第1の方向とは逆の第2の方向に移動させるステップであって、電気信号が生成されるまで前記プローブがそれぞれ前記第1及び第2の方向から前記位置合わせ対象物に十分に接近するステップと、
前記位置合わせ軸に沿った前記アラインメント・形体の中心点を決定するステップとを含む方法。
【請求項46】
プローブをプローブ軸に対して平行ではない少なくとも2つの軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法であって、
(i)前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記プローブ軸とは異なるすべての位置合わせするべき軸に沿って移動させるステップであって、それにより位置合わせするべき前記軸に沿って前記プローブ及び前記位置合わせ対象物がアラインメント・形体の初期予測範囲内に入るステップと、
(ii)前記プローブが前記アラインメント・形体の一番上の表面の下方に位置するまで前記プローブを前記プローブ軸に沿って前記アラインメント・形体内へ移動させるステップと、
(iii)前記プローブがそれぞれの方向から前記位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまで、前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記位置合わせするべき軸の1つに沿って両方の可能方向から交互に移動させるステップと、
(iv)前記アラインメント・形体の中心点の予測値を計算し、次にその中心点へ前記プローブを移動させるステップと、
(v)位置合わせするべきすべての軸に対してステップ(iii)及び(iv)を繰り返すステップと、
(vi)(a)前記アラインメント・形体の中心点の予測値の変化が十分に小さくなるか、或いは(b)所望の反復回数のステップ(v)が終了するまでステップ(v)を繰り返すステップとを含む方法。
【請求項47】
コンテナの含有物を攪拌するためにトレイをベース部材に対して第1の直線方向に往復運動させるステップと、
前記コンテナ内に配置される少なくとも1つの試料の電気化学発光の測定を実行するステップとを含む生物学的検出方法。
【請求項48】
往復運動させる前記ステップが、駆動機構を使用してベルトを駆動するステップを含み、前記方法が、
前記ベルトに結合されたつり合いおもりを使用して前記トレイの重量をつり合わせるステップと、
前記つり合いおもりを前記トレイの前記第1の直線方向とは逆方向の第2の直線方向に往復運動させるステップとをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記駆動機構が、台形運動プロファイルに従って前記トレイを往復運動させ、前記プロファイルの個々の波長が、増加する正の速度成分、一定の正の速度成分、減少する正の速度成分、減少する負の速度成分、一定の負の速度成分及び増加する負の速度成分を有する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記波長が少なくとも1つの定速度ゼロの一定速度成分を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
生物学的検出システム内の可動部材をラッチングする方法であって、
前記可動部材を後退位置と伸長位置の間をベース部材に対して直線方向に並進させるステップと、
前記後退位置で前記可動部材をラッチングするステップと、
ラッチされた前記可動部材を前記後退位置から遠ざかる方向へ強制するステップとを含む方法。
【請求項52】
生物学的検出システム内の可動部材のラッチングを解除する方法であって、
前記可動部材を伸長位置から遠ざかる方向へ移動させるステップと
ラッチング部材をラッチング位置から非ラッチング位置へ移動させるステップと、
前記可動部材を前記伸長位置へ向けて強制するステップとを含む方法。
【請求項53】
前記可動部材を移動させる前記ステップが、ラッチング機構を解放し、前記ラッチング位置から前記非ラッチング位置へ移動させる、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
容積式ポンプを動作させる方法であって、
流体の流れを試薬供給ラインからポンプ室への流体連絡が可能な貯蔵ラインへ選択的に導くステップと、
流体の流れを前記貯蔵ラインから、前記ポンプが流体を吸引し、且つ、分配するポンプ・インタフェース・ラインへ選択的に導くステップとを含む方法。
【請求項55】
前記貯蔵ラインへ導かれた、前記ポンプ・インタフェース・ラインから分配される前記試薬の前記ポンプ室への流入を防止するステップをさらに含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
流体を前記ポンプ室から廃棄ラインへ選択的に導くステップをさらに含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
生物学的検出システムであって、
ベース部材と、
前記ベース部材に対して第1の直線方向に並進するように構成され、且つ、コンテナを保持するように構成されたトレイと、
前記コンテナの含有物を攪拌するために前記トレイを前記第1の直線方向に往復運動させるように構成された駆動機構と、
区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル及び区分的定値加速度プロファイルのうちのいずれか一方を有するよう前記トレイの線形往復運動を制御するように構成されたコントローラとを備えたシステム。
【請求項58】
区分的定値の数が12以下である、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
区分的定値の数が3である、請求項57に記載のシステム。
【請求項60】
区分的定値の数が2である、請求項57に記載のシステム。
【請求項61】
生物学的検出システム内の試料を攪拌する方法であって、
コンテナの含有物を攪拌するためにトレイをベース部材に対して第1の直線方向に往復運動させるステップと、
区分的定値の数が24以下である区分的定値速度プロファイル及び区分的定値加速度プロファイルのうちのいずれか一方を有するよう前記トレイの線形往復運動を制御するステップとを含む方法。
【請求項62】
区分的定値の数が12以下である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
区分的定値の数が3である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
区分的定値の数が2である、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
生物学的検出デバイスの流体処理ステーションであって、
プローブを受け取るように構成されたポートと、
前記ポートから閉端まで伸長しているチャンバであって、前記チャンバが、テーパ領域を介して第2の部分に接続された第1の部分を有し、前記第1の部分の断面積が前記第2の部分の断面積より広いチャンバと、
液体試薬を前記チャンバに導くように構成された少なくとも1つの流体ラインであって、前記少なくとも1つの流体ラインの各々が、前記テーパ領域の下方に、前記閉端から実質的に同じ距離で前記チャンバに結合された流体ラインとを備えた流体処理ステーション。
【請求項66】
前記少なくとも1つの流体ラインの各々からの距離より長い前記閉端からの距離で前記チャンバに結合された追加流体ラインと、
前記少なくとも1つの流体ラインの各々及び前記追加流体ラインからの距離より長い前記閉端からの距離で前記チャンバに結合された空気ラインとをさらに備えた、請求項65に記載の流体処理ステーション。
【請求項67】
生物学的検出デバイス内のコンテナの正しい配向を確認する方法であって、
コンテナを生物学的検出デバイスに挿入するステップと、
前記生物学的検出デバイス内に流体を吸引し、且つ、分配するために使用されるプローブを、前記コンテナと結合しているキーに対応する所定の位置へ移動させるステップと、
前記キーが前記所定の位置に位置しているかどうかを検出するステップと、
前記検出ステップに基づいて、前記コンテナが前記検出システム内に正しく配向されているかどうかを決定するステップとを含む方法。
【請求項68】
前記検出ステップに基づいて、前記検出システムに挿入されたコンテナのタイプを決定するステップをさらに含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
生物学的検出デバイス内の試薬瓶及び廃棄瓶のいずれか一方を換気するための装置であって、
前記瓶及び前記瓶の蓋のいずれか一方に組み込まれた二状態密閉機構であって、2つの状態が(a)前記瓶の内部空間を外部に連絡している状態、及び(b)前記連絡を閉じている状態である二状態密閉機構と、
前記密閉機構の状態を明確に指示するための指示機構とを備えた装置。
【請求項70】
前記指示機構が視覚方式である、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
前記指示機構が、前記生物学的検出システムの他の態様にフィードバックされる電気信号である、請求項69に記載の装置。
【請求項72】
前記装置の製造許容誤差に基づいて寸法を決定された少なくとも1つのアラインメント・形体を前記位置合わせ対象物の上にさらに備え、
三次元又はそれ以下の次元の前記アラインメント・形体の位置及びサイズの少なくとも一方の情報が、(i)前記プローブ及び前記位置合わせ対象物の少なくとも一方を移動させるための前記運動制御システム、及び(ii)前記プローブと前記アラインメント・形体の面が互いに極めて接近した場合に生成される電気信号を使用して元の製造許容誤差から改良される、請求項16に記載の装置。
【請求項73】
前記駆動機構が、
出力軸を有する電動機と、
前記出力軸に取り付けられた軸受と、
前記出力軸に取り付けられた動力伝達機構とを備え、前記軸受の位置が前記動力伝達機構よりも前記電動機のボディに近い、請求項19に記載のシステム。
【請求項74】
前記軸受が、前記動力伝達機構を介して前記電動機軸に印加される線形力の50%を超える力に耐える、請求項73に記載のシステム。
【請求項75】
電動機の軸にかかる負荷の大半が外部軸受に伝達されるよう、マウンティング上の電動機を緩め、且つ、再度締め付ける方法であって、前記外部軸受が前記負荷と前記電動機の間に配置される方法。
【請求項76】
プローブ軸を有するプローブを前記プローブ軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法であって、
前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記プローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って、請求項45に記載の方法によって決定される中心点まで移動させるステップと、
前記プローブが位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまで前記プローブを前記プローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップとを含む方法。
【請求項77】
プローブ軸を有するプローブを前記プローブ軸に沿って位置合わせし、試薬及び試料の少なくとも一方を生物学的検出デバイス内に配置する方法であって、
前記プローブ及び位置合わせ対象物のうちのいずれか一方を前記プローブ軸とは異なる少なくとも1つの追加軸に沿って、請求項46に記載の方法によって決定される中心点まで移動させるステップと、
前記プローブが位置合わせ対象物に十分に接近して電気信号が生成されるまで前記プローブを前記プローブ軸に沿ってアラインメント・形体内へ移動させるステップとを含む方法。
【請求項78】
6つの前記成分が実質的に同じ継続期間を有する、請求項49に記載の方法。
【請求項79】
前記方法が、(i)前記生物学的検出システムのコントローラを使用して電力によって実施されるか、或いは(ii)前記生物学的検出システムのオペレータを使用して電力を使用することなく実施され、前記オペレータがツールを使用する必要がない、請求項51に記載の方法。
【請求項80】
電気化学発光を測定するように構成された装置をさらに備えた、請求項57から60までのいずれかに記載のシステム。
【請求項81】
コンテナ内に配置される少なくとも1つの試料の電気化学発光を測定するステップをさらに含む、請求項61から64までのいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−536558(P2007−536558A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513172(P2007−513172)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/US2005/014105
【国際公開番号】WO2005/114175
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(505000103)バイオヴェリス コーポレイション (7)
【Fターム(参考)】