説明

構造破壊デンプン配付系に基づく芳香付き固形化粧用構成物

少なくとも1種の化粧作用剤が組み入れられた水溶性固体担体を含む固形化粧用構成物が記載される。この固体担体は構造破壊デンプン材料である。芳香剤が固体担体上に局所的に付けられる。前記構成物は、錠剤、ペレット、ビーズまたはシート物品へと最も良好に成形される。特に好ましいのは、固形の化粧用構成物および担体が発泡している場合である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、その固体と水との接触で肌によい成分を放出する、芳香付きデンプン系固形化粧用構成物、特に、発泡させたペレットのような固体に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの市販の化粧製品は、水を、唯一で最も多い配合成分として含んでいる。その担体機能以外に、水は極僅かな化粧上の利点をもたらすだけである。水を取り除くと、パッケージ材料がより少なくて済み、より小さな保管場所しか必要としない濃縮製品が得られ、輸送コストが少なくて済む。配合に必要な水は、最終消費者により、製品を使用中に、後で付加され得る。このように、本質的に水無しの系は環境により優しい。
【0003】
環境についての考慮を越えて、1回の使用量単位の製品を販売しようとする傾向がある。例えば、米国特許第5063057号(Spellman他)および米国特許第5270054号(Bertolini他)は、無水液体スキントリートメントを充填したゼラチンカプセルを開示している。これらのトリートメントは、破壊により、あるいは、カプセルの首の部分をねじ切ることにより放出される。
【0004】
生分解性親水性発泡ポリウレタンが、米国特許第4132839号(Marans他)において報告されている。これらのフォームは、パーソナルユースの便利な膨張性スポンジとして有用であると言われている。洗浄剤、ローション、香料および殺菌剤(biostat)を用いてそれらを調製できると報告されている。米国特許第4873085号(Fuisz)において、その繊維が水に溶けた場合に放出され得る化粧活性剤を含む、繊維状の糖が記載されている。
【0005】
生分解性デンプンに関連した文献が増え続けている。多くは、発泡させる、または、様々な形状へと成形され得る構造破壊(destructurized)デンプンに基づいている。この文献に含まれるのは、米国特許第4900361号(Sachetto他)、米国特許第5382611号(Stepto他)、米国特許第5480923号(Schmid他)、米国特許第5852114号(Loomis他)、米国特許第6001385号(Van De Wijdeven)および米国特許第6,277,899号B1(Bastiolli他)である。化粧製品として特に興味を引かれるのは、全てL’Orealの譲渡された、米国特許第5763500号、米国特許第5925380号、および米国特許第6007830号である。これらの特許は、水を含ませることにより活性化される、メイクアップまたは衛生用構成物として有用な、膨張したデンプンに富む熱可塑性中空粒子を開示する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この知られている技術の問題は、化粧配合された、デンプンに由来する固体に、芳香剤の配付である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
固形化粧用構成物、好ましくは発泡固形化粧用構成物が提供される。この構成物は、
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性で、好ましくは、発泡した固体担体;
(ii)前記構造破壊デンプン上に付けられた芳香剤;および
(iii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;
を含む。
【0008】
(発明の詳細な説明)
芳香剤は、非修飾タイプのデンプンに組み入れられた場合よりむしろ、構造破壊デンプンに添加された場合に、より強い強度で発現されることが今や見出された。
【0009】
固体材料は、好ましくは、錠剤、ペレット、シート、ビーズまたは成形物品(例えば、成形された魚)に成形される。水に浸漬された場合、この固体、好ましくは発泡したデンプンは、迅速に溶解し、化粧作用剤を放出し、次に、この化粧作用剤がヒトの皮膚および/または毛に付く、あるいはトリートメントを行うことができる。
【0010】
「構造破壊デンプン」という用語は、デンプンが天然に見出される、細胞および顆粒から実質的に離されたデンプンを意味する。より特定すると、「構造破壊デンプン」は、デンプンおよび水の分子状分散体を意味する。配合される場合、この材料は、分子レベルで均一であり(アミロースおよびアミロペクチンの両方が材料全体に均一に分散している)、アモルファスであり、秩序のある分子構造をもたず、比較的高分子量のアミロペクチンを含み、非常に脆くはない、あるいは砕けやすくなく、また、優れた機械的性質をもつ。
【0011】
「構造破壊デンプン」は、温度、圧力、剪断、限られた水および十分な時間からなる特定の条件の下で生成される。例えば、天然デンプンを、高温で、密閉容器中により高圧で処理して、溶融状態にすることができる。典型的なプロセスは、射出成形機または押出機内で都合よく実施される。デンプンはホッパを通して、回転、往復運動をしているスクリュ上に供給される。供給材料はスクリュに沿って先端に向かって動く。このプロセスの間に、デンプン材料の温度は、押出機のバレルの回りの外部ヒータにより、また、スクリュの剪断作用により上昇する。粒状供給原料は、供給ゾーンから始まり、圧縮ゾーンにおいて引き続き、徐々に溶融する。次に、溶融した供給原料は、計量ゾーンを通して送られ、そこで、スクリュ先端に達するまでに、溶融物が均一化される。次に、先端にある溶融した材料を、射出成形機または押出機、あるいは、熱可塑性溶融物を処理する他の知られている技術により、さらに処理することができる。
【0012】
本発明において有用な天然デンプン出発材料は、好ましくは、高アミロース含量をもつ(特に、少なくとも45重量%のアミロースのデンプンである)。天然デンプンは2つの部分からなり、一方の分子構造は線状であり、他方は分岐状であることがよく知られている。デンプンの線状の部分はアミロースとして、分岐状の部分はアミロペクチンとして知られている。様々な原料、例えば、ジャガイモ、トウモロコシ、タピオカおよび米などからのデンプンは、アミロースおよびアミロペクチン成分の異なる相対比により特徴づけられる。一方の部分が他方より圧倒的に多いことにより特徴づけられるいくつかの植物種が、遺伝学的に開発されている。例えば、アミロースを普通に含むトウモロコシの特定の品種が開発され、それは、45%を超えるアミロースからなるデンプンを生成する。これらのハイブリッド品種は、高アミロースまたはアミロメイズと呼ばれている。
【0013】
本発明において有用な適切な高アミロースデンプンは、少なくとも45重量%、好ましくは少なくとも65重量%のアミロース含量をもつデンプンである。高アミローストウモロコシデンプンは特に適切であるが、有用な他のデンプンには、高アミロース含量のデンプンを生成するか、あるいは生成させることができる植物種、例えば、トウモロコシ、エンドウ、オオムギおよび米に由来するデンプンが含まれる。さらに、天然デンプン材料の分画のような分離または単離により、あるいは、単離されたアミロースを天然デンプンとブレンドすることにより、高アミロースデンプンを得ることができる。
【0014】
本発明の成形製品の製造において、押出法を、最終製品の望みのタイプに応じて、単独で、あるいは他の成形工程と組み合わせて、用いることができる。押出機を出る膨張させたデンプン製品は、通常、ロープまたは円柱状である。押出機のダイ開口部の寸法および配置構成を変えることにより、様々な厚さと幅のシート、不均整プロフィールならびに他の形状のような様々な形状にすることができる。様々な形状とデザインの発泡製品が望まれる際には、押出工程に続いて他の成形工程を利用することができる。容易に適用できるこのような方法の1つに熱成形が含まれる。この工程においては、材料が、曲げやすい、すなわち成形可能な温度まで加熱され、次に、真空、空気または機械的圧力を用いることにより、モールドに押し付けられる。本発明の発泡デンプン製品が押出機を出た後、それは依然としてかなり高温で変形しやすいので、熱成形ステップに十分適している。
【0015】
前記の押出/熱成形工程以外に、固形化粧製品(特に特に発泡した固体)を成形する他の方法を用いてもよい。このような方法には、射出成形、ブロー成形、押出−ブロー成形およびスタンピング、ならびにこれらおよび他の方法の組合せが含まれる。
【0016】
本発明の発泡固形化粧製品の特に利点のある形態はハニーコーン(honeycomb)の形態である。ハニーコーンという用語により、より小さい断片(折って割るか、または折って割ることができるハニーコーンの部分として画定される)を、それからちぎり取ることができる、丸い、または多角形状の物体を意味する。使用者が製品を必要とする場合、使用者はハニーコーンから一部分をちぎり取り、その部分を彼らの浴槽に投げ入れることができる。
【0017】
本発明の固体担体は、膨張されているものに限定されないが、特に発泡固体担体は、有利に、良好な弾性と圧縮特性を有する、低密度で均一な閉鎖セル構造をもつ生分解性のデンプン材料である。その特徴的な小さな泡の生成による、この均一閉鎖セル構造により、スタイロフォーム(Styroform)様の外観と密度が得られるだけでなく、その構造に弾性と圧縮性が付与される。主に連結しているか、あるいは、破壊された、穴の開いた、または、無くなったセル壁により相互に連結した2つ以上のセルとして定義される開放セルと異なり、閉鎖セル構造は、連結していないセルを主としてもつ構造として定義される。一般に、小さな泡の生成により、典型的には、約100から600ミクロンの大きさの小さなセルとなる。これは、約150°から250℃の温度で、21重量%以下の全湿分または水含量で、高アミロースデンプンを押し出すことにより実現される。
【0018】
固体担体中の構造破壊デンプンの量は、約10から100%、好ましくは、50から100%の範囲、最適には約100%であり得る。発泡固体担体の成形において、修飾デンプンもまた使用することができる。全発泡固体担体の量は、構成物の重量に対して、約10%から約99%、好ましくは、約70から約95%の範囲であり得る。「修飾」により、エステル化、エーテル化、酸化、酸加水分解、架橋および酵素変換のような典型的な化学反応よりデンプンが誘導され得ることを意味する。通常、修飾デンプンには、エステル、例えば、酢酸エステルおよびジカルボン酸の半エステル、特に、アルケニルコハク酸の半エステル(alkenylsuccinate acid);エーテル、例えば、ヒドロキシエチル−およびヒドロキシプロピル−デンプンと、疎水性陽イオンエポキシドと反応したデンプン;次亜塩素酸塩で酸化されたデンプン;オキシ塩化リン、エピクロロヒドリンのような架橋剤と反応したデンプン;ならびに、オルトリン酸またはトリポリリン酸のナトリウムまたはカリウム塩との反応で調製されるリン酸誘導体;さらにこれらの組合せが含まれる。デンプンのこれらおよび他の通常の修飾は、「Starch:Chemistry and Technology(デンプン:化学と技術)」(第2版、Roy L.Whistler他編、Academic Press,Inc.、1984年)の第X章:Starch Derivatives:Production and Uses(デンプン誘導体:製造と用途)(M.W.Rutenberg等)のような出版物に記載されている。
【0019】
本発明において使用され得るデンプンの特に利点のある修飾の1つは、アルキレンオキシド、特に、2から6個、好ましくは、2から4個の炭素原子を含むものによるエーテル化である。エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドは、出発デンプン材料をエーテル化するのに有用な例示的化合物であり、プロピレンオキシドが特に好ましい。望みの性質と経済性に応じて、様々な量のこのような化合物を用いることができる。一般に、デンプンの重量に対して15重量%まで、あるいはそれ以上で、好ましくは約10重量%までが使用されるであろう。
【0020】
本発明の固体担体、特に固体発泡担体は、10:1から1:10の範囲にあり得る比率の、構造破壊デンプンと合成プラスチックとの混合物に基づくものであってもよい。合成プラスチック(例示に過ぎない)は、次の1種または複数から選択され得る:
(A)ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ならびに、オレフィン(エチレン、プロピレン、イソブタンおよびスチレンから選択される)と1種または複数のモノマー(アクリル酸、メタクリル酸、C〜Cアルキルアクリレート、C〜Cアルキルメタクリレート、ビニルアルコール、酢酸ビニルおよびマレイン酸から選択される)とのコポリマー、例えば、エチレン−アクリル酸、エチレン−ビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル、エチレン−無水マレイン酸のコポリマーとそれらの混合物;特に好ましい化合物は、対応するポリ−エチレン−酢酸ビニルの加水分解(加水分解度は50と100の間)により製造される、エチレン含量が10〜44重量%のエチレン−ビニルアルコールのコポリマーである;
(B)熱可塑性ポリエステル、例えば、2から24個の炭素原子、好ましくは、2から8個の炭素原子をもつヒドロキシ脂肪酸、対応するラクトンまたはラクチドのホモポリマーおよびコポリマー、ならびに、2官能性カルボン酸と脂肪族ジオールから誘導されるポリエステル;
特に、グループBにおける好ましい熱可塑性樹脂と、選ばれた熱可塑性樹脂の混合物は:
B1)ポリ−イプシロン−カプロラクトン、イプシロン−カプロラクトンとイソシアネート(例えば、特に、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルイレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートまたはヘキサメチレンジイソシアネート)とのコポリマー;
B2)乳酸のポリマーすなわちポリラクチド、あるいは、グリコール酸のポリマーすなわちポリグリコリド、ならびに乳酸とグリコール酸とのコポリマー;
B3)ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート/バリレート(valerate);
B4)ジカルボン酸と脂肪族ジオールから誘導されるポリマー、例えば、特に、ポリエチレンアジペートおよびポリブチレンアジペート、または、ポリエチレンセバケートおよびポリブチレンセバケート;
B5)ヒドロキシ酸のホモポリマーとコポリマー(特に、ポリ−イプシロン−カプロラクトン)と、1種または複数の次の成分との間で生成されるブロックまたはグラフトコポリマー:
i)セルロースまたは変性セルロース、例えば、カルボキシメチルセルロースおよび酢酸セルロース;
ii)アミロース、アミロペクチン、天然または変性デンプン
iii)脂肪族ジオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、シクロヘキサンジオール)、末端ジオール基をもつポリエステルのプレポリマーまたはポリマーから選択される化合物と、2官能性芳香族または脂肪族イソシアネート、2官能性芳香族または脂肪族エポキシド、脂肪族ジカルボン酸(例えば、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸およびセバシン酸)、脂環式ジカルボン酸(例えば、シクロヘキサンジカルボン酸または2,2,3−ジシクロオクタンジカルボン酸)あるいは芳香族の酸または無水物(例えばフタル酸)から選択されるモノマーとの反応により生ずるポリマー;
iv)ポリウレタン、ジイソシアネートとアミノアルコールによるポリアミド−ウレタン、ポリアミド、ジカルボン酸とアミノアルコールによるポリエステル−アミド、アミノ酸とグリコールのジエステルによるポリエステルウレア;
v)ポリヒドロキシポリマー(例えば、完全に、または部分的に加水分解された、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコールのコポリマー);
vi)ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニルのコポリマーおよびポリエチルオキサゾリン;
B6)イソシアネート、エポキシド、フェニルエステルおよび脂肪族カルボネートのような鎖延長剤で高分子量化された、ヒドロキシ酸モノマーから得られるポリエステル;
B7)トリメリト酸、ピロメリト酸、ポリイソシアネートおよびポリエポキシドのような多官能性の酸で部分架橋された、ヒドロキシ酸モノマーから得られるポリエステル;
(C)多糖とそれらの誘導体(例えば、デンプン、セルロース、変性セルロース、ゴム、アルギネート、ペクチン、デキストリンおよびプルラン)と、モノマー(例えば、スチレン、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル)とのグラフトコポリマー;多糖のグラフトコポリマーは、「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering(高分子の科学と工学の百科事典)」(John Wiley & Sons、3巻、1986年)に記載されている。
【0021】
本発明の目的にとって最も好ましいのは、実質的に全てが構造破壊デンプンからなる発泡固体担体である。構造破壊デンプンの最も好ましい市販の供給源は、National Starch & Chemical Companyから全て入手可能な、Eco−Maize(登録商標)、Eco−Tapioca(登録商標)、Eco−Plus(登録商標)、Eco−Foam(登録商標)およびEco−Shape 47(登録商標)として知られている材料である。
【0022】
「芳香剤」という用語は、望みの香りを付与するために用いられる適当な希釈溶剤または担体と場合によっては混合された、芳香を放つ成分の混合物として定義される。
【0023】
芳香剤成分およびそれらの混合物は、エッセンシャルオイル、アブソリュート、レジノイド、レジンおよびコンクリートのような天然の産物、ならびに、飽和および不飽和化合物、脂肪族、炭素環式および複素環式化合物を含めて、炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、カルボン酸、エステル、アセタール、ケタール、ニトリルなどのような合成製品から得られ得る。
【0024】
このような香料/芳香剤の適切な特性としては、任意の組合せにおいて、以下の少なくとも1つが含まれ得る:(1)他の成分と混合した後では、液体または半液体;(2)他の成分と混合された場合の、快く、かつ/または爽快な香り、例えば、ラベンダー、バイオレット、ローズ、ジャスミン、パイン、ウッディ、フローラル、フルーティ、レモン、ライム、アップル、ピーチ、ラズベリー、ストロベリー、バナナ、プラム、アプリコット、バニラ、ペア(pear)、ユーカリ、アロマティック、アルデヒディック、トゥッティフルッティ、オリエンタル、スウィート、アンバー、パオラ、ミュゲ、シトロネラ(ライム)などの1種または複数;(3)0.600〜1.300、好ましくは、0.800〜1.100の範囲の比重(20℃/20℃)(各々には、好ましくは、0.001〜0.05、より好ましくは、0.008〜0.020の変動がある);(4)1.300〜1.800、好ましくは、1.400〜1.600の屈折率(20℃)(各々には、好ましくは、0.001〜0.05、より好ましくは、0.008〜0.020の変動がある);(5)5〜300、好ましくは、10〜250の鹸化価;および(6)20〜200のペンスキー−マルテンス密閉カップ(P.M.C.C.)および10〜100のタグ密閉式(T.C.C.)引火点をもつこと。
【0025】
本発明で使用され得る典型的な芳香剤成分を、以下の1種または複数から選択することができる:
2−メトキシナフタレン
アリルシクロヘキサンプロピオネート
アルファ−シトロネラール
アルファ−イオノン
アルファ−サンタロール
アルファ−テルピネオール
アンブレトリド
アミルベンゾエート
アミルシンナメート
アミルシンナミックアルデヒド
Aurantiol
ベンズアルデヒド
ベンゾフェノン
ベンジルアセテート
ベンジルサリシレート
ベータ−カリオフィレン
ベータ−メチルナフチルケトン
カジネン
キャバクロール(Cavacrol)
セドロール
セドリルアセテート
セドリルホルマート
シンナミルシンナメート
シス−ジャスモン
クマリン
シクラメンアルデヒド
シクロヘキシルサリシレート
d−リモネン
デルタ−ノナラクトン
デルタ−ウンデカラクトン
ジヒドロイソジャスモネート
ジヒドロミセノール(Dihydro mycenol)
ジメチルアセタール
ジフェニルメタン
ジフェニルオキシド
ドデカラクトン
エチルメチルフェニルグリシデート
エチルウンデシレネート
エチレンブラシレート
オイゲノール
エキサルトリド
ガラクソリド
ガンマ−n−メチルイオノン
ガンマ−ウンデカラクトン
ゲラニアール
ゲラニルアセテート
ゲラニルアントラニレート
ゲラニルフェニルアセテート
ヘキサデカノリド
ヘキシルサリシレート
ヘキシルシンナミックアルデヒド
ヘキシルサリシレート
ヒドロキシシトロネラール
インドール
イソEスーパー
イソ−アミルサリシレート
イソ−ボルニルアセテート
イソ−ブチルキノリン
イソ−オイゲノール
レボ−カルボン
リリアール(p−t−ブシナール(bucinal))
リナロール
リナリルアセテート
リナリルベンゾエート
メチルシンナメート
メチルジヒドロジャスモネート
メチル−N−メチルアントラニレート
ムスクインダノン
ムスクケトン
ムスクチベチン(Musk tibetine)
ミリスチシン
ネロール
オキサヘキサデカノリド−10
オキサヘキサデカノリド−11
パラ−シメン
パラ−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート
パチュリアルコール
ファントリド(Phantolide)
フェニルエチルアルコール
フェニルエチルベンゾエート
フェニルヘプタノール
フェニルヘキサノール
フェニルエチルフェニルアセテート
チベトリド(Thibetolide)
バニリン
バーテネクス(Vertenex)
ベチベリルアセテート
ヤラ−ヤラ
イランゲン
前記の芳香剤成分に対する適切な溶剤、希釈剤または担体は、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピルグリコール、クエン酸トリエチルなどである。
【0026】
本発明での特に好ましい芳香成分は、環状および非環状のテルペンおよびテルペノイドである。これらの物質はイソプレン繰返し単位に基づいている。例には、アルファおよびベータピネン、ミルセン、ゲラニルアルコールおよびアセテート、カンフェン、dl−リモネン、アルファおよびベータフェランドレン、トリシクレン、テルピノレン、アロシマン(allocimmane)、ゲラニオール、ネロール、リナノール(linanool)、ジヒドロリナノール(dihydrolinanool)、シトラール、イオネン、メチルイオネン、シトロネロール、シトロネラール、アルファテルピネオール、ベータテルピネオール、アルファフェンコール、ボルネオール、イソボルネオール、カンファー、テルピネン−1−オール、テルピン−4−オール、ジヒドロテルピネオール、メチルカビコール、アネトール、1,4および1,8シネオール、ゲラニルニトリル、イソボルニルアセテート、リナリルアセテート、カリオフィレン、アルファセドレン、グアイオール、パチュリアルコール、アルファおよびベータサンタロールおよびこれらの混合物が含まれる。
【0027】
芳香剤は、様々な仕方で固体担体(好ましくは発泡固体担体)に付けられる。特に好ましいのは、構造破壊デンプン固体上に噴霧することにより付着させることである。別法として、固体担体上に付けられる液滴の形として自重で落下させることにより、芳香剤を付着させてもよい。芳香剤を、化粧作用剤または他の成分(それらが構造破壊デンプンに処方されている場合)と組み合わせて付けてもよい。
【0028】
芳香剤の量は、固形化粧製品構成物の重量に対して、約0.001から約10%、好ましくは、約0.1から約5%、最適には、約0.5から約3%の範囲であり得る。
【0029】
構成物の嵩密度は、必ずしもこれに限定されないが、約0.1から5lb/ft(0.0016から0.08g/cm)、好ましくは、約0.2から3.09lb/ft(0.0032から0.0495g/cm)であり得る。圧縮率は、約100から800、好ましくは、約150から700、より好ましくは、約400から600g/cmの範囲であろう。
【0030】
本発明による構成物の第2の不可欠な成分は化粧作用剤である。化粧作用剤は、それが付けられる肌および/または毛に有益な効果があるレベルで存在し得る。一般に、作用剤の量は、約0.001から約50重量%、好ましくは、約0.1から約30重量%、最適には、約1から約15重量%の範囲であろう。発泡固体担体と化粧作用剤の相対重量比は、約1000:1から約1:1、好ましくは、約20:1から約5:1の範囲であり得る。
【0031】
典型的な化粧作用剤には、界面活性剤、皮膚軟化剤、保湿剤、コンディショナー、日焼け止め、老化防止活性剤およびこれらの組合せが含まれ得る。
【0032】
例示的な界面活性剤は、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性および両性の活性剤である。特に好ましい非イオン界面活性剤は、1モルの疎水物質あたり約2から約100モルのエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを縮合させたC10〜C20の脂肪アルコールまたは疎水性の酸;2から20モルのアルキレンオキシドを縮合させたC〜C10アルキルフェノール;エチレングリコールのモノ−およびジ−脂肪酸エステル;脂肪酸モノグリセリド;モノ−およびジ−C〜C20脂肪酸ソルビタン;および、ポリオキシエチレンソルビタン;ならびにこれらの組合せである。アルキルポリグリコシドおよびサッカリド脂肪アミン(例えば、メチルグルコンアミド)もまた適切な非イオン界面活性剤である。
【0033】
好ましい陰イオン界面活性剤には、石鹸、アルキルエーテル硫酸塩およびスルホン酸塩、アルキル硫酸塩およびスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルおよびジアルキルスルホコハク酸塩、C〜C20アリールイセチオン酸塩、C〜C20アルキルエーテルリン酸塩およびこれらの組合せが含まれる。
【0034】
両性界面活性剤には、ジアルキルアミンオキシドおよび様々なタイプのベタイン(例えばココアミドプロピルベタイン)のような物質が含まれる。界面活性剤は、全構成物の重量に対して、0.5から50%、好ましくは、1から30%、最適には、5から15%のいずれかで含まれ得る。
【0035】
本発明における化粧作用剤として使用される例示的な皮膚軟化剤は、エステル、シリコーンオイル、脂肪酸およびアルコール、炭化水素、ならびにこれらの組合せのような物質である。
【0036】
本発明に適する代表的なエステルは、以下の通りである。
【0037】
(1)10から20個の炭素原子をもつ脂肪酸のアルキルエステル。脂肪酸のメチル、イソプロピル、およびブチルエステルは本発明において有用である。例には、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソヘキシル、アジピン酸ジヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、および乳酸セチルが含まれる。特に好ましいのは、C12〜C15アルコールの安息香酸エステルである。
【0038】
(2)10から30個の炭素原子をもつ脂肪酸のアルケニルエステル。これらの例には、ミリスチン酸オレイル、ステアリン酸オレイルおよびオレイン酸オレイルが含まれる。
【0039】
(3)エーテル−エステル。例えばエトオキシル化脂肪アルコールの脂肪酸エステル。
【0040】
(4)多価アルコールのエステル。エチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(200〜6000)モノ−およびジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−およびジ−脂肪酸エステル、モノオレイン酸ポリプロピレングリコール2000、モノステアリン酸ポリプロピレングリコール2000、モノステアリン酸ポリオキシエチレンプロピレングリコール、グリセリルモノ−およびジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ−脂肪エステル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸1,3−ブチレングリコール、ジステアリン酸1,3−ブチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが満足のいく多価アルコールのエステルである。
【0041】
(5)ワックスエステル。例えば蜜蝋、鯨蝋、ミリスチン酸ミリスチルおよびステアリン酸ステアリル。
【0042】
(6)ステロールエステル。コレステロール脂肪酸エステルはこれらの例である。
【0043】
シリコーンオイルもまた皮膚軟化剤として使用され得る。これらのオイルは揮発性または非揮発性であり得る。本明細書では、「揮発性」という用語は、雰囲気温度で測定可能な蒸気圧をもつ材料を表す。揮発性シリコーンオイルは、好ましくは、約3から約9個、好ましくは、約4から約5個のケイ素原子を含む環状または線状のポリジメチルシロキサンから選択される。
【0044】
線状揮発性シリコーン材料は、一般に、25℃で約5センチストークス未満の粘度をもち、一方、環状材料は、典型的には、約10センチストークス未満の粘度をもつ。
【0045】
本発明において有用な好ましい揮発性シリコーンオイルの例には、Dow Corning 344、Dow Corning 345およびDow Corning 200(Dow Corning Corp.製);Silicone 7207およびSilicone 7158(Union Carbide Corp.製);SF 1202(General Electric製);ならびに、SWS−03314(SWS Silicones,Inc.製);が含まれる。
【0046】
本発明の構成物において有用な非揮発性シリコーンオイルは、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサンおよびポリエーテルシロキサンコポリマーにより例示される。本発明において有用な、本質的に非揮発性であるポリアルキルシロキサンには、例えば、25℃で約5から約100,000センチストークスの粘度をもつポリジメチルシロキサンが含まれる。このようなポリアルキルシロキサンには、Viscasilシリーズ(General Electric Companyが販売)およびDow Corning 200シリーズ(Dow Corning Corporationが販売)が含まれる。ポリアルキルアリールシロキサンには、25℃で約15から約65センチストークスの粘度をもつポリ(メチルフェニル)シロキサンが含まれる。これらは、例えば、SF 1075メチルフェニル流体(General Electric Companyが販売)および、556 Cosmetic Grade Fluid(Dow Corning Corporationが販売)として入手可能である。有用なポリエーテルシロキサンコポリマーには、例えば、25℃で約1200から1500センチストークスの粘度をもつポリオキシアルキレンエーテルコポリマーが含まれる。このような流体は、SF−1066オルガノシリコーン界面活性剤(General Electric Companyが販売)として入手可能である。セチルジメチコンコポリオールおよびセチルジメチコンが、乳化剤および皮膚軟化剤としてもまた機能するので、特に好ましい。
【0047】
本発明による構成物の特定のタイプにおいては、シリコーンの量は精密に制御される必要があり得る。それらの皮膚軟化性以外に、シリコーンは発泡特性に重要な影響を及ぼし得る。例えば、本発明の構成物が水を含ませるとシェービングクリームになるようになっている場合、シェービングクリーム中の界面活性剤(製造過程の間に望ましくない程に発泡する傾向があり得る)による発泡を抑制するための消泡剤として、制御された量のシリコーンを必要とするであろう。他方、余りに多くのシリコーンは、シェービングクリームまたはシャンプー(水を含ませた場合)のような製品が消費者により利用されようとする場合に、最終的に泡立つことを妨げ得る。消泡のためのシリコーンの量は、構成物の重量に対して、約0.00001から約1%、好ましくは、約0.0001から約0.01、最適には、約0.05から約0.1%の範囲であり得る。
【0048】
適切な脂肪アルコールおよび酸には、10から24個の炭素原子をもつ化合物が含まれる。特に好ましいのは、セチル、ミリスチル、パルミチルおよびステアリルのアルコールおよび酸である。
【0049】
皮膚軟化剤として役立ちうる例示的炭化水素は、12から30個のいずれかの炭素原子の炭化水素鎖をもつものである。具体的な例には、ミネラルオイル、石油ゼリー、スクワレンおよびイソパラフィン類が含まれる。
【0050】
皮膚軟化剤の量は、構成物の重量に対して、約0.1から約99%、好ましくは、約25から約90%、最適には、約35から約75%の範囲であり得る。
【0051】
多価アルコールタイプの保湿剤もまた本発明の構成物中に含まれ得る。保湿剤は、皮膚軟化剤の効果を増す助けとなり、表皮の脱落(scaling)を減らし、蓄積した表皮が脱落するように促し、また肌触りを向上させる。典型的な多価アルコールには、グリセロール、ジグリセロール、ポリアルキレングリコール、より好ましくは、アルキレンポリオールおよびそれらの誘導体(プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、へキシレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ポリオキシエチレングリセロール、ポリオキシプロピレングリセロール、ならびにこれらの混合物が含まれる)が含まれる。最高の結果のためには、保湿剤は好ましくはグリセロールである。保湿剤の量は、構成物の重量に対して、0.5から30%、好ましくは、1と15%の間の範囲であり得る。
【0052】
本発明での例示的なコンディショナーは、第4級アンモニウム塩である。典型的なこのような材料は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドおよび、Polymer JR7のような4級化セルロースである。
【0053】
本発明の化粧作用剤として、日焼け止めが含まれ得る。これらは、紫外線を遮断するために通常用いられる物質である。適切な日焼け止めは、PABA、シンナメートおよびサリシレートの誘導体である。例えば、オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾンとしても知られている)を用いることができる。オクチルメトキシシンナメートおよび2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンは、それぞれ、Parsol MCX、および、Benzophenone−3の商品名で販売されている。やはり有用であるのは、Parsol 1789として販売されているAVOBENZENEである。用いられる日焼け止めの正確な量は、太陽のUV放射からどの程度保護されるかを望むかに応じて変わり得る。
【0054】
老化防止活性剤は、2−ヒドロキシアルカノイック酸、プロスタグランジン、レチノイン酸、レチノールおよびこれらの脂肪エステル、セラミドおよびそれらの誘導体により最もよく例示される。これらの活性剤は、全構成物の重量に対して、約0.00001から約15%、好ましくは、約0.0001から約5%、最適には、約0.01と約1%の間のいずれかで存在し得る。最も好ましい前記の活性剤は、2−ヒドロキシオクタン酸、グリコール酸、乳酸、レチノールおよび、ブタ皮またはウシ大脳の脂質セラミド、ならびにこれらの活性剤の塩である。
【0055】
ビタミンもまた老化防止活性剤に含めることができる。特に好ましいのは、ビタミンAパルミテート(パルミチン酸レチニル)、ビタミンCテトライソパルミテート(テトライソパルミチン酸アスコルビル)および、ビタミンEリノレエート(リノール酸トコフェリル)である。ビタミンAおよびEの他のエステルまたはアルコールもまた利用され得る。
【0056】
「含む(comprising)」という用語は、その前に記載された要素に限定しようとするものではなく、むしろ、機能的に主な、または副次的な重要性のある、具体的に挙げられていない要素も包含しようとするものである。別の言い方をすると、列挙されたステップ、要素または選択肢は、それらだけに限定される必要はない。「含む(including)」または「もつ(having)」という言葉が使用されている場合、これらの用語は、前記の「含む」と同じであると見なされている。
【0057】
実施例および比較例、あるいは、そうではないと明白に指摘されている場合を除いて、この説明において材料の量を示す全ての数は、「約」という言葉により修飾されていると理解されるべきである。
【0058】
本明細書において参照されている全ての文書は、全ての特許、特許出願、および印刷刊行物を含めて、この開示において、それらの全体が参照によりここに組み込まれる。
【0059】
以下の実施例は、本発明の選ばれた実施形態をより完全に例示するであろう。本明細書において、また添付の請求範囲において言及される全ての部数、パーセンテージおよび比率は、そうではないと指摘されない限り、重量に基づくものである。
【実施例1】
【0060】
発泡固形化粧製品構成物を、脂肪またはオイル系材料を70℃に加熱して流動性をもたせることにより調製する。次に、得られた物に他の液体または固体非溶融性材料を混合により分散させる。次に、こうして得られた生成物を、混合しながら、高アミロース構造破壊トウモロコシデンプンに加える。次に、この生成物を150〜250℃の温度で押し出す。次に、押出物を成形する。成形物の上に芳香剤を噴霧する。この様にして、以下にその配合を列挙する固形シャンプーを調製する。
【0061】
【表1】

【実施例2】
【0062】
下にその配合を記載する固形コンディショニングシャンプーを、実施例1の方法に従って調製する。
【0063】
【表2】

【実施例3】
【0064】
下にその配合を記載する固形コンディショナーを、実施例1の方法に従って調製する。
【0065】
【表3】

【実施例4】
【0066】
下にその配合を記載する固形セッティング/スタイリング製品を、実施例1の方法に従って調製する。
【0067】
【表4】

【実施例5】
【0068】
下にその配合を記載する固形ヘアクリームを、実施例1の方法に従って調製する。
【0069】
【表5】

【実施例6】
【0070】
下にその配合を記載する固形クレンジングクリームを、実施例1の方法に従って調製する。
【0071】
【表6】

【実施例7】
【0072】
下にその配合を記載する固形ハンドローションを、実施例1の方法に従って調製する。
【0073】
【表7】

【実施例8】
【0074】
下にその配合を記載する固形顔用保潤品を、実施例1の方法に従って調製する。
【0075】
【表8】

【実施例9】
【0076】
下にその配合を記載する固形日焼け用ローションシャンプーを、実施例1の方法に従って調製する。
【0077】
【表9】

【実施例10】
【0078】
下にその配合を記載するメイクアップまたはファンデーションを、実施例1の方法に従って調製する。
【0079】
【表10】

【実施例11】
【0080】
下にその配合を記載する固形ボディクレンザーを、実施例1の方法に従って調製する。
【0081】
【表11】

【実施例12】
【0082】
下にその配合を記載する固形フォームバス(foam bath)を、実施例1の方法に従って調製する。
【0083】
【表12】

【実施例13】
【0084】
下にその配合を記載する可溶性固形バスオイルを、実施例1の方法に従って調製する。
【0085】
【表13】

【実施例14】
【0086】
下にその配合を記載する分散性バスオイルを、実施例1の方法に従って調製する。
【0087】
【表14】

【実施例15】
【0088】
様々な皮膚によい作用剤を含み、水を含ませて使用する一連のローションを下に報告する。これらは、構造破壊デンプンと共に配合されて発泡化粧製品構成物となる。
【0089】
【表15】

【0090】
反応器にフェーズAとして列挙した成分を入れる。この組合せ物を強く混合しながら85℃で溶融させる。強い攪拌を維持しながら、反応器にフェーズBを加える。10分間攪拌した後、合わせたフェーズを、穏やかに攪拌しながら冷ます。溶液が冷えて固化した後、その材料をブレンダ、ハンマーミルまたは適切な他の粒状化手段内で粉末にする。
【0091】
上に記載した水を含ませて使用するローションを組み入れる発泡固体を以下のプロセスに従って調製する。水を含ませて使用するローション試料のある量を、トウモロコシ(zea mays)(構造破壊)デンプンと一緒に、80から210℃の温度で高温押出機に供給する。ローション試料とデンプンの相対重量比は10:90である。このプロセスの第1段階において、成分は、2から50秒程度の時間、押出機内において運ばれ混合される。混合の間、ブレンド物は剪断応力を受ける。その後、真空の下での脱ガス段階を経て、130から180℃の溶融温度に達し、水含量を5%未満にして押出機出口での泡の生成を防止する。次に、溶融物を直ちに、ストランド状、スパゲッティ状に押し出す。次に、ストランドを1組のロールの間に通して、シート状の材料にする。シートの0.10重量%の芳香剤オイルをシート上に噴霧する。その後、シートを切断して10x20cmのタオレット(towlette)にする。各々をシールしたホイルパウチ内に包装する。使用する場合に、消費者はフィルムを取り除き、タオレットを水に沈めることにより、デンプン担体内に閉じ込められたローションを液状にする。
【実施例16】
【0092】
この例では乳化剤なしの、さらなる一連のスキンローションを、配合FからKとして記載する。
【0093】
【表16】

【0094】
調製後に水を含ませて使用するローションを攪拌しながら60℃に加熱する。次に、混合物を、それぞれ、トウモロコシ(構造破壊)デンプンと一緒に押出機に供給する(全固形構成物に対して10%となるローションを投入)。水を含ませて使用するローションを含む発泡デンプンシートを押出機から得る。次に、これらのシートに、全発泡シートの重量に対して0.1%の付着量となる芳香剤オイルを噴霧する。
【実施例17】
【0095】
本発明の発泡固形化粧製品構成物に組み入れるための、水を含ませて使用する一組の温感(self−heating)ローションの配合を下に示す。
【0096】
【表17】

【0097】
70℃で混合することにより配合物を調製する。各々を、1:10の相対比でトウモロコシ(構造破壊)デンプンと混合し、押出機に供給する。試料を含む発泡デンプンシートを押出機から得る。次に、これらのシートに、全発泡シートの重量に対して0.5%の付着量となる芳香剤オイルを噴霧する。
【実施例18】
【0098】
構造破壊デンプンを平均して10mmの直径のペレット状に押し出す。下の表に記載したボディウォッシュ液体配合を、最終構成物の10重量%で、ペレット上に噴霧する。
【0099】
【表18】

【実施例19】
【0100】
ヘアカラー濃縮構成物をここで例示する。使用して毛に付けようとする場合に水を加えると、着色剤が放出される。最初に構造破壊デンプンシートを押し出し、このシートから球状の約2mmの平均直径をもつペレットを作ることにより、この構成物を調製する。芳香剤を含むヘアカラー濃縮化粧作用剤を構造破壊デンプン上に噴霧して、最終の化粧ヘアカラー構成物とする。化粧作用剤/芳香剤の液体噴霧組成物の成分を下の表に記載する。
【0101】
【表19】

【実施例20】
【0102】
構造破壊デンプンシート上に、最終構成物の重量に対して20%の量の脱毛コンセントレイト/芳香剤を噴霧することにより、固形脱毛化粧製品を調製することができる。最終構成物により代表される製品は、毛を除去しようとする場合に使用者により少量の水で活性化され得る。化粧活性剤と芳香剤を含む脱毛濃縮品は下の表に概略が示される配合をもつ。
【0103】
【表20】

【実施例21】
【0104】
この実施例では、芳香剤の担体として構造破壊デンプンを用いる利点を評価する。
【0105】
本発明ではペレット化された構造破壊トウモロコシデンプンを用いた。Uline Shipping Supplies Corporationからこれらのペレット(model no.S−1564)を購入した。
【0106】
次に、これらのペレットをGE製の450ワット、12速ミキサ(belnder)に一度に2カップ入れた。次に、「high」に設定して、ペレットを10秒間混合し、0.1mm未満から約8mmの間の直径の粒子を得た。次に、切断されたデンプンを400mlのビーカーに200mlの目盛りまで入れ、噴霧ボトルを用いて0.5グラムの芳香剤をデンプン上に噴霧した。次に、デンプンおよび芳香剤を、スパチュラを用いて約20秒間一緒に混合した。次に、芳香剤を添加し混合したデンプンを4oz(120ml)のジャーに入れ、ジャーを3/4まで満たし、次に、蓋をした。芳香剤添加デンプンの残りを廃棄した。
【0107】
その後、200mlの非修飾トウモロコシデンプン、Pure−Dent B700(ロット番号:SO203106、Grain Processing製)を400mlのビーカーに入れた。同じように、0.5グラムの芳香剤をデンプン上に噴霧し、スパチュラを用いてビーカー内で20秒間それを混合した。次に、デンプンを4oz(120ml)のジャーに入れ、それを3/4まで満たした。次に、ジャーに蓋をした。次いで、芳香剤添加デンプンの残りを廃棄した。
【0108】
翌朝、蓋を取り除き、蓋を取ったままで1分間、ジャーをそのままにして、パネル試験を開始した。切断し、芳香剤を添加した構造破壊デンプンで一杯のジャーと、芳香剤を添加した非修飾デンプンで一杯にした別のジャーとの2つのジャーをパネリストに与え、「どちらがより強く芳香を発しているような香りがするか?」を尋ねた。パネリストは各試料の香りを望むだけ長く嗅ぐことができた。パネリストはまた、望めば何回でも各試料を入れ替えて嗅ぐことができた。
【0109】
5人のパネリスト全員が、長期間に渡って芳香を発する明確な勝者として、構造破壊デンプンを挙げた。
【実施例22】
【0110】
下に記載されている配合を含むスキンローション濃縮品を実施例1の方法に従って調製した。
【0111】
【表21】

【0112】
本発明が具体的実施例を参照して説明されたが、様々な変更が示唆され、それらの全てが本発明の趣旨と範囲内にあることが当業者には明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性固体担体;
(ii)前記構造破壊デンプン上に付けられた芳香剤;および
(iii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;
を含む固形化粧用構成物。
【請求項2】
前記固体担体がトウモロコシデンプンである請求項1に記載の構成物。
【請求項3】
錠剤、ペレット、ビーズおよびシートからなる群から選択される形状である請求項1または2に記載の構成物。
【請求項4】
前記化粧作用剤が、界面活性剤、皮膚軟化剤、保湿剤、コンディショナー、日焼け止め、老化防止剤およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項1から3のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項5】
ハニーコーン状である前記請求項1から4のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項6】
前記ハニーコーンが複数の部分からなり、前記部分の各々が、前記ハニーコーンからその部分を分離できる、折って割ることができる周囲により画定されている請求項5に記載の構成物。
【請求項7】
前記化粧作用剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約50%の量で存在する請求項1から6のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項8】
前記芳香剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約10%の量で存在する請求項1から7のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項9】
前記構造破壊デンプンが、前記固体担体に対して、約10から約100%の量で存在する請求項1から8のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項10】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性発泡固体担体;
(ii)前記構造破壊デンプン上に付けられた芳香剤;および
(iii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記発泡固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;
を含む発泡固形化粧用構成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性固体担体;
(ii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;および
(iii)前記構造破壊デンプンと前記の少なくとも1種の化粧作用剤とを含む前記固体担体上に後添加で付けられた芳香剤;
を含む固形化粧用構成物。
【請求項2】
前記構造破壊デンプンが、少なくとも45重量%のアミロース含量をもつトウモロコシデンプンである請求項1に記載の構成物。
【請求項3】
錠剤、ペレット、ビーズおよびシートからなる群から選択される形状である請求項1または2に記載の構成物。
【請求項4】
前記化粧作用剤が、界面活性剤、皮膚軟化剤、保湿剤、コンディショナー、日焼け止め、老化防止剤およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項1から3のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項5】
ハニーコーン状である前記請求項1から4のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項6】
前記ハニーコーンが複数の部分からなり、前記部分の各々が、前記ハニーコーンからその部分を分離できる、折って割ることができる周囲により画定されている請求項5に記載の構成物。
【請求項7】
前記化粧作用剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約50%の量で存在する請求項1から6のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項8】
前記芳香剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約10%の量で存在する請求項1から7のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項9】
前記構造破壊デンプンが、前記固体担体に対して、約10から約100%の量で存在する請求項1から8のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項10】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性発泡固体担体;
(ii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記発泡固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;および
(iii)前記構造破壊デンプンと前記の少なくとも1種の化粧作用剤とを含む前記固体担体上に後添加で付けられた芳香剤;
を含む発泡固形化粧用構成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性固体担体;
(ii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;および
(iii)前記構造破壊デンプンと前記の少なくとも1種の化粧作用剤とを含む前記固体担体上に後添加で付けられた芳香剤;
を含む固形化粧用構成物。
【請求項2】
前記構造破壊デンプンが、少なくとも45重量%のアミロース含量をもつトウモロコシデンプンである請求項1に記載の構成物。
【請求項3】
錠剤、ペレット、ビーズおよびシートからなる群から選択される形状である請求項1または2に記載の構成物。
【請求項4】
前記化粧作用剤が、界面活性剤、皮膚軟化剤、保湿剤、コンディショナー、日焼け止め、老化防止剤およびこれらの混合物からなる群から選択される請求項1から3のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項5】
ハニーコーン状である前記請求項1から4のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項6】
前記ハニーコーンが複数の部分からなり、前記部分の各々が、前記ハニーコーンからその部分を分離できる、折って割ることができる周囲により画定されている請求項5に記載の構成物。
【請求項7】
前記化粧作用剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約50%の量で存在する請求項1から6のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項8】
前記芳香剤が、構成物の重量に対して、約0.001から約10%の量で存在する請求項1から7のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項9】
前記構造破壊デンプンが、前記固体担体に対して、約10から約100%の量で存在する請求項1から8のいずれか一項に記載の構成物。
【請求項10】
(i)構造破壊デンプンを含む水溶性発泡固体担体;
(ii)化粧上の利点をもたらすのに十分な量で前記発泡固体担体に組み入れられた少なくとも1種の化粧作用剤;および
(iii)前記構造破壊デンプンと前記の少なくとも1種の化粧作用剤とを含む前記固体担体上に後添加で付けられた芳香剤;
を含む発泡固形化粧用構成物。

【公表番号】特表2006−522754(P2006−522754A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504657(P2006−504657)
【出願日】平成16年3月11日(2004.3.11)
【国際出願番号】PCT/EP2004/002560
【国際公開番号】WO2004/089315
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(590003065)ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ (494)
【Fターム(参考)】