説明

樹脂の塗布方法及び樹脂塗布装置

【課題】 織物の片面に樹脂を塗布することができ、しかもその片面に樹脂を十分に含浸させてそれらの良好な接着性を得ることができるようにする。
【解決手段】 特定方向に延びる織物1をその長手方向に走行させつつ、走行経路の途中において織物1の幅方向が水平面と略平行となる状態で進行方向が下向きから上向きに変化するように織物1を案内するとともに、その進行方向が変化する部分における上記織物1の上面で形成される谷状部分3に樹脂5を流し込んで当該谷状部分3に所定量の樹脂5を滞留させることにより、上記織物1を走行させながらその上面のみに上記樹脂5を一定時間接触させて塗布することができ、ディップコーティングの片面のみの塗布効果が得られるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物の少なくとも片面に樹脂を塗布する方法及びその方法を実現する樹脂塗布装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、織物に塩化ビニール樹脂等の樹脂を被覆したトラックシートやテント用シート等が知られている。このような織物に樹脂を被覆する方法としては、例えばディップコーティングやナイフコーティング等がある。
【0003】
上記ディップコーティングは、特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させる過程において樹脂の中を通過させることにより織物の上下両面に樹脂を塗布し、その後に絞り、乾燥、熱処理の各工程を経て織物の表面に被膜を形成するものである。
【0004】
一方、上記ナイフコーティングは、特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させる過程において、織物の幅方向に延びる長方形状の断面形状で上下方向に延びかつその下端部が織物の進行方向に向かって下方に傾斜するテーパー状に形成された樹脂供給口を用い、この樹脂供給口から溶融状態の樹脂を織物の上面に供給してその下端部と織物の上面との間で樹脂の層厚を規制しながら織物の上面に樹脂を塗布し、その後に乾燥、熱処理の各工程を経て織物の表面に被膜を形成するものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のようにこれらの方法では樹脂の塗布方法に大きな違いがあり、この樹脂の塗布方法の相違に起因する長所と短所とを有している。すなわち、上記ディップコーティングでは、樹脂の中を織物が通過するので、織物の上下両面に樹脂が十分に含浸して織物と樹脂との良好な接着性を得られるが、織物の片面にのみ樹脂を塗布することはできない。これに対し、上記ナイフコーティングでは、織物の片面に樹脂を塗布することはできるが、樹脂が織物へ十分に含浸せずにそれらの良好な接着性を得られないことがある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み、織物の片面に樹脂を塗布することができ、しかもその片面に樹脂を十分に含浸させてそれらの良好な接着性を得ることができる樹脂の塗布方法及びその方法を実現する樹脂塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させつつ、走行経路の途中において織物の幅方向が水平面と略平行となる状態で進行方向が下向きから上向きに変化するように織物を案内するとともに、その進行方向が変化する部分における上記織物の上面で形成される谷状部分に樹脂を流し込んで当該谷状部分に所定量の樹脂を滞留させることにより、上記織物を走行させながらその上面に上記樹脂を一定時間接触させて塗布することを特徴とする樹脂の塗布方法である。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の樹脂の塗布方法において、上記織物の進行方向が変化する谷状部分における上記織物の幅方向両端部に対応する位置にそれぞれ堰部材を設け、これらの堰部材で谷状部分に流し込まれる樹脂の流出を制限して当該谷状部分に所定量の樹脂を滞留させるようにすることを特徴とするものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の樹脂の塗布方法において、上記堰部材を所定高さに形成し、上記谷状部分に流し込まれた樹脂をこの堰部材の上端部から流れ出させるようにすることを特徴とするものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法において、上記織物を進行方向が下向きから上向きに変化するように案内するには、軸心方向が水平面と略平行な方向を向くガイドローラを、上記織物の走行経路を下方に凸とする位置に設けることによって行うことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法において、上記織物の進行方向が変化する部分の下方に、上記谷状部分から流出して織物の幅方向両側から流下する樹脂を受けるための容器を設けて、この容器で受けた樹脂を再び上記谷状部分に流し込むことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法において、上記織物の一方の面を上面としてその面に樹脂を塗布した後に織物を上下反転して、織物の他方の面にも上記一方の面に樹脂を塗布したのと同様の方法によりそれと異なる樹脂を塗布することを特徴とするものである。
【0013】
請求項7に係る発明は、特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させる途中で少なくとも片面に樹脂を塗布する樹脂塗布装置であって、軸心方向が水平面と略平行な方向を向いた状態で配設され、上記織物の進行方向を下向きから上向きに変化させるガイドローラと、このガイドローラによって上記織物の進行方向が変化させられた部分における当該織物の上面で形成される谷状部分に樹脂を流し込む樹脂供給手段とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、織物を走行経路の途中でその進行方向が下向きから上向きに変化するように案内し、その進行方向が変化する部分における上記織物の上面で形成される谷状部分に樹脂を流し込むようにしたから、簡単な構成で織物の上面に樹脂を含浸させることができる。そして、上記谷状部分に所定量の樹脂を滞留させるようにしたから、織物を走行させながら当該織物の上面と樹脂とを一定時間接触させることができる。従って、織物の上面に樹脂を十分に含浸させてそれらの良好な接着性を得ることができ、ディップコーティングの片面のみの塗布効果が得られるものである。
【0015】
ここで、上記織物の谷状部分に所定量の樹脂を滞留させるには、上記谷状部分が上記織物の幅方向に開放していても当該谷状部分に大量の樹脂を流し込めば所定量の樹脂を滞留させることは可能であるが、請求項2に係る発明のように、上記谷状部分における上記織物の幅方向両端部に対応する位置にそれぞれ堰部材を設けて、これらの堰部材で上記谷状部分に流し込まれる樹脂の流出を制限するようにすれば、上記谷状部分に流し込む樹脂の状態に拘わらず、樹脂の量を抑えつつ当該谷状部分に所定量の樹脂を滞留させることができる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、堰部材の高さで上記谷状部分に滞留させる樹脂の量を設定することができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、ガイドローラによって簡単に織物を進行方向が下向きから上向きに変化するように案内することができる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、樹脂を循環させて使用することができる。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、織物の片面ごとに異なる樹脂を塗布することができ、十分な接着性を有した状態を得ることができる。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、請求項1に係る発明である樹脂の塗布方法を使用して、織物と樹脂との良好な接着性を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
本発明の一実施形態に係る樹脂塗布装置は、図1に示すように、特定方向に延びる織物1をその長手方向に走行させる途中で織物1の上面に樹脂5を塗布するものである。なお、本実施形態の樹脂塗布装置では、上記の樹脂塗布工程の後に、絞り、乾燥、熱処理の各工程を順次連続して行い得るように構成されている。熱処理は使用する樹脂状態によっては不要である。
【0023】
この樹脂塗布装置は、上記織物1をその長手方向に走行させる図略の走行手段と、走行経路の途中で織物1の進行方向を下向きから上向きに変化させるガイドローラ2と、この織物1の進行方向が変化する部分で当該織物1の上面に樹脂5を供給する樹脂供給手段6と、上面に樹脂5が塗布された織物1を絞る上下一対の絞りローラ7と、乾燥器8と、焼成器9とを備えている。
【0024】
上記走行手段としては、種々の構成のものを採用できる。例えば、最上流の位置に織物1を巻き付けた従動ドラムを設け、最下流の位置に織物1を巻き取り可能な駆動ドラムを設けることにより構成することも可能である。
【0025】
上記ガイドローラ2は、軸心方向が水平面と略平行な方向を向いた状態で上記織物1の走行経路を下方に凸とする位置に配設されている。そして、上記織物1を走行させたときには、このガイドローラ2に上記織物1の上面が押し付けられることにより、織物1がガイドローラ2によって幅方向が水平面と略平行となる状態で進行方向が下向きから上向きに変化するように案内される。ガイドローラ2は、あくまで方向を変化させるための目的だけのものであり、ロールコーターのロールのような機能とは異なる。
【0026】
上記樹脂供給手段6は、上記ガイドローラ2により織物1の進行方向が変化させられた部分における当該織物1の上面で形成される谷状部分3(図2参照)に樹脂5を流し込むものである。樹脂5は、特に限定されないが、例えば溶融されたものや溶剤中に溶かしたもの、水溶液中に微粒子を分散させたもの等が利用可能である。
【0027】
この樹脂供給手段6は、温度調整機能を有していて上記樹脂5を収容可能なタンク6bと、このタンク6bと配管接続されたノズル6aとを有している。そして、上記ノズル6aがガイドローラ2の上方に配設されて、ノズル6aから樹脂5が放出されることにより当該樹脂5が上記谷状部分3に流し込まれるようになっている。
【0028】
この樹脂5としては、塩化ビニール樹脂やフッ素樹脂等を採用することができるが、特にこれらの樹脂に限定されるものではない。
【0029】
上記谷状部分3における上記織物1の幅方向両端部に対応する位置には、図2に示すように、それぞれ堰部材4が設けられていて、これらの堰部材4によって上記谷状部分3に流し込まれた樹脂5が上記織物1の上面に沿って織物1の幅方向に流出することが制限されるようになっている。
【0030】
具体的には、上記堰部材4は、所定高さ位置で水平面と略平行に上記織物1の長手方向に延びる上端部4aを有しており、この上端部4aを底辺として上記織物1の上面に沿って下方に突出した形状をなしている。そして、上記谷状部分3の下部がこれらの堰部材4によって上記織物1の幅方向で挟まれて、当該谷状部分3の下部に所定量の樹脂5を滞留させることができるようになっている。なお、上記堰部材4の下端部と織物1とは必ずしも接している必要はなく、それらの間に隙間が設けられていてもよい。この場合には、上記隙間から流出する樹脂5の量よりも多くの樹脂5を上記谷状部分3に流し込めば当該谷状部分3に樹脂5を滞留させることはできる。
【0031】
そして、上記谷状部分3のうち上記堰部材4で挟まれる下部の容積よりも多くの樹脂5が上記谷状部分3に流し込まれたときには、その樹脂5が上記堰部材4の上端部4aから流れ出して、織物1の幅方向両側から流下する。
【0032】
本実施形態では、上記織物1の進行方向が変化する部分の下方に容器6cが設けられていて、上記織物1の幅方向両側から流下する樹脂5はこの容器6cで受けられるようになっている。
【0033】
そして、この容器6cで受けられた樹脂5は、上述したタンク6bに戻されて、このタンク6bを経由して再びノズル6aから上記谷状部分3に流し込まれるように構成されており、樹脂5を循環させて使用することができるようになっている。
【0034】
上述した構成の樹脂塗布装置を用いて織物1の上面に樹脂5を塗布するには、上記走行手段によって織物1を長手方向に走行させながら、織物1の進行方向が下方から上方に変化する部分における織物1の上面で形成される谷状部分3に上記樹脂供給手段6によって溶融状態の樹脂5を連続して流し込む。この樹脂5を流し込む量は、上記谷状部分3に流し込まれた樹脂5が上記堰部材4の上端部4aを越えて流れ出る程度に設定しておく。
【0035】
このようにすれば、上記谷状部分3の下部に所定量の樹脂5が滞留することになり、織物1を走行させながら当該織物1の上面と樹脂5とを一定時間接触させて織物1の上面のみに樹脂5を塗布することができる。従って、織物1の上面のみに樹脂5を十分に含浸させてそれらの良好な接着性を得ることができる。
【0036】
そして、上面に樹脂5が塗布された織物1は、上記絞りローラ7によって上下から挟み込まれて絞られた後に、上記乾燥器9及び焼成器10に順次送り込まれ、それらによって乾燥、熱処理が行われて、織物1の表面に被膜が形成される。ベントローラ8の位置は、乾燥、熱処理の前でも後でもよい。
【0037】
本実施形態の樹脂塗布装置では、織物1を走行経路の途中でその進行方向が下向きから上向きに変化するように案内し、その進行方向が変化する部分における上記織物1の上面で形成される谷状部分3に樹脂5を流し込むようにしたから、簡単な構成で織物1の上面のみに樹脂5を含浸させることができ、一般的なディップコーティングの片面のみの塗布効果が得られる。
【0038】
また、織物1の走行経路を下方に凸とする位置にガイドローラ2が設けられているので、このガイドローラ2によって簡単に織物1を進行方向が下向きから上向きに変化するように案内することができる。
【0039】
さらには、上記谷状部分3に流し込まれた樹脂5が上記堰部材4の上端部4aから流れ出すように構成しているので、堰部材4の高さで上記谷状部分3に滞留させる樹脂5の量を設定することができる。
【0040】
なお、本発明の樹脂塗布装置は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0041】
例えば、上記実施形態では、織物1を走行させる走行手段を樹脂塗布装置に組み込んだ形態を示したが、樹脂塗布装置に走行手段を組み込まずに走行ラインの途中に走行手段が組み込まれていない樹脂塗布装置をセットする構成としてもよい。
【0042】
また、粘性の高い樹脂を使用する場合、織物1の進行方向が下方から上方に変化する谷状部分3に所定量の樹脂5を滞留させるには、上記谷状部分3が上記織物1の幅方向に開放していても当該谷状部分3に大量の樹脂5を連続して流し込めば所定量の樹脂5を滞留させることは可能であるが、粘性の小さい樹脂の場合には、上記谷状部分3における上記織物1の幅方向両端部に対応する位置にそれぞれ堰部材4を設けて、これらの堰部材4で上記谷状部分3に流し込まれる樹脂5の流出を制限するようにすれば、上記谷状部分3に流し込む樹脂5の量を抑えつつ当該谷状部分3に所定量の樹脂5を滞留させることができ、塗布もれ、ムラをなくし均一に樹脂5を塗布することができる。すなわち、従来のナイフコーティングでは、流動性が大きく粘性が小さい樹脂を薄く均一に塗布することは難しかったが、本実施形態の装置を用いれば、流動性が大きく粘性が小さい樹脂であっても良好に織物1の片面にのみ塗布することができる。
【0043】
さらには、上記堰部材4は、所定幅で上下方向に延びる板状であってもよい。この場合には、上記谷状部分3から堰部材4の両脇を通って樹脂5が流出することになるが、上記谷状部分3に樹脂5を流し込む量を調整すれば、所定量の樹脂5を上記谷状部分3に滞留させることは可能である。
【0044】
また、上記堰部材4が織物1の幅方向両端部から少し外側に離れた位置に設けられていてもよく、当該堰部材4は少なくとも上記谷状部分3からの樹脂5の流出を制限できる位置に設けられていればよい。
【0045】
さらには、上記実施形態では、上記堰部材4の上端部4aを樹脂5が越えて流れ出るように上記谷状部分3に樹脂5を連続して流し込む形態を示したが、必ずしも樹脂5を連続して流し込む必要はなく、堰部材4の大きさをさらに大きくして、織物1の上面に塗布するのに十分な量の樹脂5を一度に流し込むこともできる。
【0046】
上記実施形態では、織物1の片面に樹脂5を塗布するための形態を示したが、図3に示すように、上述した構成を上下2段に配置した樹脂塗布装置とすれば、織物1を巻取り、巻替え作業することなしに効率よく織物1の両面に樹脂5を塗布することができる。
【0047】
この場合には、織物1の一方の面を上に向けてその面のみに樹脂5を塗布した後に、反転ローラ11によって織物1の上下両面を反転させて他方の面を上に向けた状態で、上記一方の面に樹脂5を塗布したのと同様に他方の面のみに樹脂5´を塗布すればよい。
【0048】
そして、上記他方の面に塗布する樹脂5´を上記一方の面に塗布した樹脂5と異なるものとすることにより、織物1の片面ごとに異なる樹脂5,5´を十分な接着性を有した状態で塗布することができる。
【0049】
なお、織物1の両面に異なる樹脂5,5´を塗布するには、上記のように上述した構成を上下2段に構成せずに、それらを平面上に配置してそれらの間に例えば織物1をひねりながら反転させる反転装置を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係る樹脂塗布装置を内蔵したコーティング装置の模式図である。
【図2】上記樹脂塗布装置の要部の斜視図である。
【図3】本発明の他の一実施形態に係る樹脂塗布装置を内蔵したコーティング装置の模式図である。
【符号の説明】
【0051】
1 織物
2 ガイドローラ
3 谷状部分
4 堰部材
5,5´ 樹脂
6 循環手段
6a ノズル
6b ポンプ
6c 容器
7 絞りローラ
9 乾燥器
10 焼成器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させつつ、走行経路の途中において織物の幅方向が水平面と略平行となる状態で進行方向が下向きから上向きに変化するように織物を案内するとともに、その進行方向が変化する部分における上記織物の上面で形成される谷状部分に樹脂を流し込んで当該谷状部分に所定量の樹脂を滞留させることにより、上記織物を走行させながらその上面に上記樹脂を一定時間接触させて塗布することを特徴とする樹脂の塗布方法。
【請求項2】
上記織物の進行方向が変化する谷状部分における上記織物の幅方向両端部に対応する位置にそれぞれ堰部材を設け、これらの堰部材で谷状部分に流し込まれる樹脂の流出を制限して当該谷状部分に所定量の樹脂を滞留させるようにすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂の塗布方法。
【請求項3】
上記堰部材を所定高さに形成し、上記谷状部分に流し込まれた樹脂をこの堰部材の上端部から流れ出させるようにすることを特徴とする請求項2に記載の樹脂の塗布方法。
【請求項4】
上記織物を進行方向が下向きから上向きに変化するように案内するには、軸心方向が水平面と略平行な方向を向くガイドローラを、上記織物の走行経路を下方に凸とする位置に設けることによって行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法。
【請求項5】
上記織物の進行方向が変化する部分の下方に、上記谷状部分から流出して織物の幅方向両側から流下する樹脂を受けるための容器を設けて、この容器で受けた樹脂を再び上記谷状部分に流し込むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法。
【請求項6】
上記織物の一方の面を上面としてその面に樹脂を塗布した後に織物を上下反転して、織物の他方の面にも上記一方の面に樹脂を塗布したのと同様の方法によりそれと異なる樹脂を塗布することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂の塗布方法。
【請求項7】
特定方向に延びる織物をその長手方向に走行させる途中で少なくとも片面に樹脂を塗布する樹脂塗布装置であって、軸心方向が水平面と略平行な方向を向いた状態で配設され、上記織物の進行方向を下向きから上向きに変化させるガイドローラと、このガイドローラによって上記織物の進行方向が変化させられた部分における当該織物の上面で形成される谷状部分に樹脂を流し込む樹脂供給手段とを備えたことを特徴とする樹脂塗布装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−167557(P2006−167557A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−361879(P2004−361879)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(000204192)太陽工業株式会社 (174)
【Fターム(参考)】