説明

樹脂ライナ、および、流体容器

【課題】流体容器に用いられる樹脂ライナにおいて、複数の樹脂ライナ構成部材の接合部における強度を向上させる。
【解決手段】樹脂ライナ10は、筒状部10taを有する樹脂ライナ構成部材10aと、筒状部10tbを有する樹脂ライナ構成部材10bとを備える。筒状部10taの開口部には、接合部10caが形成されており、筒状部10tbの開口部には、接合部10caと接合される接合部10cbが形成されている。接合部10ca,10cbは、互いに接合したときに、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しており、筒状部10ta,10tbにおいて、接合部10ca,10cbの近傍領域における肉厚Ta2,Tb2は、それぞれ、他の領域における肉厚Ta1,Tb1よりも厚い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体容器に用いられる樹脂ライナ、および、樹脂ライナを備える流体容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧水素等の流体を貯蔵する流体容器として、樹脂ライナの外周部に、炭素繊維強化プラスチックやガラス繊維強化プラスチックからなる繊維強化樹脂層を形成した流体容器が提案されている。そして、樹脂ライナは、樹脂ライナを構成する複数の樹脂ライナ構成部材を互いに接合することによって製造される(例えば、下記特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−242247号公報
【特許文献2】特開2006−283968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献に記載された技術では、複数の樹脂ライナ構成部材の接合部において、樹脂ライナの機械的強度が低下する場合があった。例えば、上記特許文献1に記載された技術では、2つの樹脂ライナ構成部材の外周面のつなぎ目が面一となるように、樹脂ライナ構成部材の外周面を切削しているため、これによって、樹脂ライナ構成部材の肉厚が過剰に薄くなったり、樹脂ライナ構成部材の表面に傷がついたりして、樹脂ライナの機械的強度が低下する場合があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、流体容器に用いられる樹脂ライナにおいて、複数の樹脂ライナ構成部材の接合部における機械的強度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0007】
[適用例1]流体容器に用いられる樹脂ライナであって、第1の筒状部を有し、前記樹脂ライナを構成する第1の樹脂ライナ構成部材と、第2の筒状部を有し、前記樹脂ライナを構成する第2樹脂ライナ構成部材と、を備え、前記第1の筒状部の開口部には、第1の接合部が形成されており、前記第2の筒状部の開口部には、前記第1の接合部と接合される第2の接合部が形成されており、前記第1および第2の接合部は、前記第1の接合部と前記第2の接合部とを互いに接合したときに、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部との接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しており、前記第1および第2の筒状部において、前記第1および第2の接合部の近傍領域における肉厚は、それぞれ、他の領域における肉厚よりも厚い、樹脂ライナ。
【0008】
適用例1の樹脂ライナでは、第1および第2の筒状部において、第1および第2の接合部の近傍領域における肉厚が、それぞれ、他の領域における肉厚よりも厚いので、第1の樹脂ライナ構成部材と第2の樹脂ライナ構成部材との接合部における機械的強度を向上させることができる。なお、「第1の接合部」および「第2の接合部」とは、それぞれ、第1の筒状部の開口部と第2の筒状部の開口部との接合面を含む第1の筒状部の一部、および、第1の筒状部の開口部と第2の筒状部の開口部との接合面を含む第2の筒状部一部を意味している。また、「第1および第2の接合部の近傍領域」とは、第1の筒状部において第1の接合部を含む一部の領域、および、第2の筒状部において第2の接合部を含む一部の領域を意味している。
【0009】
また、適用例1の樹脂ライナでは、第1および第2の接合部は、第1の接合部と第2の接合部とを互いに接合したときに、第1の筒状部と第2の筒状部との接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しているので、第1の接合部と第2の接合部とを互いに接合したときに、第1の筒状部と第2の筒状部との接合部近傍の外周面に凸部が形成されない。したがって、第1の接合部と第2の接合部とを互いに接合した後に、第1の筒状部と第2の筒状部との接合部近傍の外周面を平坦にするために、樹脂ライナの外周面を切削する必要がない。
【0010】
[適用例2]適用例1記載の樹脂ライナであって、前記第1および第2の接合部は、さらに、互いに嵌合可能な形状を有している、樹脂ライナ。
【0011】
適用例2の樹脂ライナによって、第1の接合部と第2の接合部とを接合するときの位置合わせを容易にするとともに、位置ずれを防止することができる。
【0012】
[適用例3]適用例2記載の樹脂ライナであって、前記第1および第2の接合部は、さらに、圧入によって嵌合する形状を有している、樹脂ライナ。
【0013】
適用例3の樹脂ライナによって、第1の接合部と第2の接合部とを接合するときの密着性を向上させることができる。
【0014】
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載の樹脂ライナであって、前記第1の筒状部は、レーザ光を吸収する性質を有する熱可塑性樹脂からなり、前記第2の筒状部は、前記レーザ光を透過する性質を有する熱可塑性樹脂からなり、前記第1の接合部と前記第2の接合部とは、レーザ溶着によって接合されている、樹脂ライナ。
【0015】
適用例4の樹脂ライナによって、第1の接合部と第2の接合部とを接合するときに、第1の接合部と第2の接合部とを部分的に加熱して接合することができる。
【0016】
[適用例5]流体容器であって、上記適用例1ないし4のいずれかに記載の樹脂ライナと、前記樹脂ライナの外周部に形成された補強層と、を備える流体容器。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1実施例の流体容器100の概略構成を示す説明図である。
【図2】樹脂ライナ10の概略構成を示す説明図である。
【図3】樹脂ライナ10Aの概略構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
図1は、第1実施例の流体容器100の概略構成を示す説明図である。流体容器100の断面図を示した。流体容器100は、流体容器100の内壁を構成する樹脂ライナ10と、樹脂ライナ10の外周面に形成された補強層20と、バルブ装置30とを備えている。なお、補強層20は、炭素繊維強化プラスチックやガラス繊維強化プラスチックからなる繊維強化樹脂層であり、例えば、フィラメントワインディング法等によって形成される。
【0019】
図2は、樹脂ライナ10の概略構成を示す説明図である。樹脂ライナ10の断面図を示した。本実施例の樹脂ライナ10は、樹脂ライナ10を構成する樹脂ライナ構成部材10aと、樹脂ライナ構成部材10bとを、互いに接合することによって製造される。
【0020】
樹脂ライナ構成部材10aは、バルブ装置30が取り付けられる開口部12が形成されたドーム部10daと、筒状部10taとを有している。また、樹脂ライナ構成部材10bは、ドーム部10dbと、筒状部10tbとを有している。なお、樹脂ライナ構成部材10aは、レーザ光を吸収する性質を有する熱可塑性樹脂によって形成されている。また、樹脂ライナ構成部材10bは、レーザ光を透過する熱可塑性樹脂によって形成されている。これらの樹脂ライナ構成部材10a,10bは、例えば、射出成形によって作製される。
【0021】
樹脂ライナ構成部材10aにおける筒状部10taの開口部には、接合部10caが形成されている。また、樹脂ライナ構成部材10bにおける筒状部10tbの開口部には、接合部10cbが形成されている。なお、接合部10caは、接合面10faを含む筒状部10taの一部である。また、接合部10cbは、接合面10fbを含む筒状部10tbの一部である。そして、接合部10ca、および、接合部10cbは、それぞれ、互いに嵌合する形状を有している。本実施例では、接合部10ca、および、接合部10cbは、互いに当接するテーパ面(接合面10fa,10fb)をそれぞれ有するものとした。
【0022】
また、接合部10ca、および、接合部10cbは、それぞれ、互いに嵌合して接合したときに、樹脂ライナ構成部材10aにおける筒状部10taと樹脂ライナ構成部材10bにおける筒状部10tbとの接合部近傍の外周面および内周面が、それぞれ面一となる形状を有している。すなわち、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍において、筒状部10taの外径および内径と、筒状部10tbの外径および内径とは、それぞれ等しい。
【0023】
そして、筒状部10taにおいて、接合部10caの近傍領域、すなわち、接合部10caを含む一部の領域における肉厚Ta2は、他の領域における肉厚Ta1よりも厚い。換言すれば、筒状部10taにおいて、接合部10caの近傍領域における内径は、他の領域における内径よりも小さい。また、筒状部10tbにおいて、接合部10cbの近傍領域、すなわち、接合部10cbを含む一部の領域における肉厚Tb2は、他の領域における肉厚Tb1よりも厚い。換言すれば、筒状部10tbにおいて、接合部10cbの近傍領域における内径は、他の領域における内径よりも小さい。なお、本実施例では、Ta1=Tb1、Ta2=Tb2であるものとした。筒状部10ta,10tbにおいて、肉厚をTa2(>Ta1),Tb2(>Tb1)とする領域の幅は、それぞれ、接合部10caと接合部10cbとの接合部における機械的強度が、他の部位における機械的強度と比較して有意に弱くならない範囲内で、任意に設定可能である。
【0024】
樹脂ライナ10は、上述した樹脂ライナ構成部材10aにおける接合部10caと樹脂ライナ構成部材10bにおける接合部10cbとを、互いに嵌合することによって当接させ、レーザ光を透過する熱可塑性樹脂からなる樹脂ライナ構成部材10b側から、接合部10caと接合部10cbとの当接面に、局所的にレーザ光を照射して、接合部10caと接合部10cbとを溶着することによって製造される。
【0025】
以上説明した第1実施例の樹脂ライナ10を備える流体容器100によれば、樹脂ライナ構成部材10a,10bにおける筒状部10ta,10tbにおいて、接合部10ca,10cbの近傍領域における肉厚Ta2,Tb2が、それぞれ、他の領域における肉厚Ta1,Tb1よりも厚いので、樹脂ライナ構成部材10aと樹脂ライナ構成部材10bとの接合部における機械的強度を向上させることができる。
【0026】
また、接合部10ca,10cbは、接合部10caと接合部10cbとを互いに接合したときに、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しているので、接合部10caと接合部10cbとを接合したときに、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍の外周面に凸部が形成されない。したがって、接合部10caと接合部10cbとを接合した後に、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍の外周面を平坦にするために、樹脂ライナ10の外周面を切削する必要がない。
【0027】
また、本実施例の樹脂ライナ10では、接合部10caと接合部10cbとは、互いに嵌合する形状としているので、これらの接合時の位置合わせを容易にするとともに、位置ずれを防止することができる。
【0028】
B.第2実施例:
第2実施例の流体容器は、第1実施例の流体容器100における樹脂ライナ10の代わりに、樹脂ライナ10Aを備えている。以下、樹脂ライナ10Aについて説明する。
【0029】
図3は、樹脂ライナ10Aの概略構成を示す説明図である。樹脂ライナ10Aの断面図を示した。本実施例の樹脂ライナ10Aは、第1実施例における樹脂ライナ10と同様に、樹脂ライナ10Aを構成する樹脂ライナ構成部材10Aaと、樹脂ライナ構成部材10Abとを、互いに接合することによって製造される。
【0030】
樹脂ライナ構成部材10Aaは、バルブ装置30が取り付けられる開口部12が形成されたドーム部10daと、筒状部10Ataとを有している。また、樹脂ライナ構成部材10Abは、ドーム部10dbと、筒状部10Atbとを有している。なお、樹脂ライナ構成部材10Aaは、第1実施例における樹脂ライナ構成部材10aと同様に、レーザ光を吸収する性質を有する熱可塑性樹脂によって形成されている。また、樹脂ライナ構成部材10Abは、第1実施例における樹脂ライナ構成部材10bと同様に、レーザ光を透過する熱可塑性樹脂によって形成されている。
【0031】
樹脂ライナ構成部材10Aaにおける筒状部10Ataの開口部には、接合部10Acaが形成されている。また、樹脂ライナ構成部材10Abにおける筒状部10Atbの開口部には、接合部10Acbが形成されている。なお、接合部10Acaは、接合面10Afaを含む筒状部10Ataの一部である。また、接合部10Acbは、接合面10Afbを含む筒状部10Atbの一部である。そして、接合部10Aca、および、接合部10Acbは、それぞれ、互いに嵌合する形状を有している。なお、本実施例では、接合部10Aca(接合面10Afa)の外側半径Raが、接合部10Acb(接合面10Afb)の内側半径Rbよりも若干大きく設定されており、接合部10Aca,10Acbは、圧入によって嵌合する。
【0032】
また、接合部10Aca、および、接合部10Acbは、それぞれ、互いに嵌合して接合したときに、樹脂ライナ構成部材10Aaにおける筒状部10Ataと樹脂ライナ構成部材10Abにおける筒状部10Atbとの接合部近傍の外周面および内周面が、それぞれ面一となる形状を有している。すなわち、筒状部10Ataと筒状部10Atbとの接合部近傍において、筒状部10Ataの外径および内径と、筒状部10Atbの外径および内径とは、それぞれ等しい。
【0033】
そして、筒状部10Ataにおいて、接合部10Acaの近傍領域、すなわち、接合部10Acaを含む一部の領域における肉厚Ta2は、他の領域における肉厚Ta1よりも厚い。換言すれば、筒状部10Ataにおいて、接合部10Acaの近傍領域における内径は、他の領域における内径よりも小さい。また、筒状部10Atbにおいて、接合部10Acbの近傍領域、すなわち、接合部10Acbを含む一部の領域における肉厚Tb2は、他の領域における肉厚Tb1よりも厚い。換言すれば、筒状部10Atbにおいて、接合部10Acbの近傍領域における内径は、他の領域における内径よりも小さい。なお、本実施例では、Ta1=Tb1、Ta2=Tb2であるものとした。筒状部10Ata,10Atbにおいて、肉厚をTa2(>Ta1),Tb2(>Tb1)とする領域の幅は、それぞれ、接合部10Acaと接合部10Acbとの接合部における強度が、他の部位における強度と比較して有意に弱くならない範囲内で、任意に設定可能である。
【0034】
樹脂ライナ10Aは、上述した樹脂ライナ構成部材10Aaにおける接合部10Acaと樹脂ライナ構成部材10Abにおける接合部10Acbとを、圧入によって互いに嵌合することによって当接させ、レーザ光を透過する熱可塑性樹脂からなる樹脂ライナ構成部材10Ab側から、接合部10Acaと接合部10Acbとの当接面に、局所的にレーザ光を照射して、接合部10Acaと接合部10Acbとを溶着することによって製造される。
【0035】
以上説明した第2実施例の樹脂ライナ10Aを備える流体容器によっても、第1実施例の流体容器100と同様に、樹脂ライナ構成部材10Aa,10Abにおける筒状部10Ata,10Atbにおいて、接合部10Aca,10Acbの近傍領域における肉厚Ta2,Tb2が、それぞれ、他の領域における肉厚Ta1,Tb1よりも厚いので、樹脂ライナ構成部材10Aaと樹脂ライナ構成部材10Abとの接合部における機械的強度を向上させることができる。
【0036】
また、接合部10Aca,10Acbは、接合部10Acaと接合部10Acbとを互いに接合したときに、筒状部10Ataと筒状部10Atbとの接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しているので、接合部10Acaと接合部10Acbとを接合したときに、筒状部10Ataと筒状部10Atbとの接合部近傍の外周面に凸部が形成されない。したがって、接合部10Acaと接合部10Acbとを接合した後に、筒状部10Ataと筒状部10Atbとの接合部近傍の外周面を平坦にするために、樹脂ライナ10Aの外周面を切削する必要がない。
【0037】
また、第2実施例の樹脂ライナ10Aでは、接合部10Aca、および、接合部10Acbは、さらに、圧入によって嵌合する形状を有しているので、接合部10Acaと接合部10Acbとを接合するときの接合面10Afaと接合面10Afbとの密着性を向上させることができる。また、第1実施例よりも、接合部10Acaと接合部10Acbとの接触面積を増大させ、接合部10Acaと接合部10Acbとの接合性を向上させることができる。
【0038】
C.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
【0039】
C1.変形例1:
上記実施例では、例えば、接合部10ca、および、接合部10cbは、互いに嵌合する形状を有するものとしたが、本発明は、これに限られない。他の形状としてもよい。例えば、接合部10ca、および、接合部10cbは、接合部10caと接合部10cbとを互いに接合したときに、筒状部10taと筒状部10tbとの接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しており、筒状部10ta、および、筒状部10tbにおいて、接合部10ca、および、接合部10cbの近傍領域における肉厚Ta2,Tb2が、それぞれ、他の領域における肉厚Ta1,Tb1よりも厚ければよい。
【0040】
C2.変形例2:
上記実施例では、例えば、接合部10caと接合部10cbとは、レーザ溶着によって接合されるものとしたが、本発明は、これに限られない。接合部10caと接合部10cbとを、レーザ溶着の代わりに、例えば、超音波溶着によって接合するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0041】
100…流体容器
100,100A…樹脂ライナ
10a,10Aa,10b,10Ab…樹脂ライナ構成部材
10da,10db…ドーム部
10ta,10Ata,10tb,10Atb…筒状部
10ca,10Aca,10cb,10Acb…接合部
10fa,10Afa,10fb,10Afb…接合面
12…開口部
20…補強層
30…バルブ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体容器に用いられる樹脂ライナであって、
第1の筒状部を有し、前記樹脂ライナを構成する第1の樹脂ライナ構成部材と、
第2の筒状部を有し、前記樹脂ライナを構成する第2樹脂ライナ構成部材と、を備え、
前記第1の筒状部の開口部には、第1の接合部が形成されており、
前記第2の筒状部の開口部には、前記第1の接合部と接合される第2の接合部が形成されており、
前記第1および第2の接合部は、前記第1の接合部と前記第2の接合部とを互いに接合したときに、前記第1の筒状部と前記第2の筒状部との接合部近傍の外周面が面一となる形状を有しており、
前記第1および第2の筒状部において、前記第1および第2の接合部の近傍領域における肉厚は、それぞれ、他の領域における肉厚よりも厚い、
樹脂ライナ。
【請求項2】
請求項1記載の樹脂ライナであって、
前記第1および第2の接合部は、さらに、互いに嵌合可能な形状を有している、
樹脂ライナ。
【請求項3】
請求項2記載の樹脂ライナであって、
前記第1および第2の接合部は、さらに、圧入によって嵌合する形状を有している、
樹脂ライナ。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂ライナであって、
前記第1の筒状部は、レーザ光を吸収する性質を有する熱可塑性樹脂からなり、
前記第2の筒状部は、前記レーザ光を透過する性質を有する熱可塑性樹脂からなり、
前記第1の接合部と前記第2の接合部とは、レーザ溶着によって接合されている、
樹脂ライナ。
【請求項5】
流体容器であって、
請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂ライナと、
前記樹脂ライナの外周部に形成された補強層と、
を備える流体容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−27161(P2011−27161A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−172689(P2009−172689)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】