説明

樹脂製連結チューブの製造方法、および樹脂製連結チューブ

【課題】樹脂チューブの開口端部同士を連結させた樹脂製連結チューブの製造技術に関し、接合強度を向上させ、もって製品品質を向上させ得る樹脂製連結チューブの製造方法、および樹脂製連結チューブを提供する。
【解決手段】樹脂製連結チューブの製造方法は、第1の樹脂チューブ20の開口端部21に第1のフランジ23を形成し、第2の樹脂チューブ50の開口端部51に第2のフランジ53を形成するフランジ形成工程と、第1の樹脂チューブの第1のフランジと第2の樹脂チューブの第2のフランジとを突き合わせた状態で第1と第2のフランジ同士を溶着させて溶着部60を形成する溶着工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂製連結チューブの製造方法、および樹脂製連結チューブに関する。
【背景技術】
【0002】
柔軟性や弾性を備える樹脂材料からなる樹脂チューブは、製品の保護用部材などとして種々の分野で多岐にわたって使用されている。樹脂チューブ同士を連結させるなどして、より長尺な樹脂チューブの提供が行われている。
【0003】
特許文献1には、樹脂チューブ同士を熱溶着させて連結させた医療用カテーテルの製造方法が記載されている。連結する樹脂チューブの端面をそれぞれ突き合わせて配置し、リング形状の熱溶着機によって樹脂チューブの端面近傍を外周面側および内周面側から挟み込み、熱を付与して溶着を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−337187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の従来技術のように、樹脂チューブの端面同士を突き合わせて溶着を行う場合において接合強度を向上させるためには、例えば、樹脂チューブの端面に当該端面の突き合わせ方向に沿う押し付け力を付与して端面同士を密着させた状態で熱溶着を行う方法を採用することが考えられる。しかしながら、柔軟性を備える樹脂チューブにあっては、樹脂チューブ同士の突き合わせによる押し付け力を樹脂チューブの端面に十分に伝達させることが難しく、樹脂チューブの端面同士を密着させた状態で熱溶着を行うことが困難である。このため、接合強度の向上が図り難いという問題がある。
【0006】
本発明は、樹脂チューブの開口端部同士を連結させた樹脂製連結チューブの製造技術に関し、接合強度を向上させ、もって製品品質を向上させ得る樹脂製連結チューブの製造方法、および樹脂製連結チューブを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明の樹脂製連結チューブの製造方法は、開口端部を備えた第1の樹脂チューブおよび開口端部を備えた第2の樹脂チューブのそれぞれの当該開口端部を径方向外方に広げてフランジを形成するフランジ形成工程と、前記第1の樹脂チューブのフランジと前記第2の樹脂チューブのフランジとを突き合わせた状態でそれぞれの前記フランジ同士を溶着させて溶着部を形成する溶着工程と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明の樹脂製連結チューブの製造方法によれば、第1の樹脂チューブの開口端部を広げて形成したフランジと第2の樹脂チューブの開口端部を広げて形成したフランジとを突き合わせ、突き合わせ方向に押し付け力を付与してそれぞれのフランジ同士を密着させた状態で熱溶着を行うため、第1の樹脂チューブと第2の樹脂チューブとの接合強度を向上させることができ、ひいては製品品質の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造工程を示すフローチャートである。
【図2】第1の実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造工程を説明するための概略断面図であり、(A)は、準備された第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブを示す図、(B)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブに対してフランジ形成工程を実施している状態を示す図、(C)は、溶着工程に先立って芯金に第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブをセットする工程を示す図である。
【図3】第1の実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造工程を説明するための概略断面図であり、(A)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブに対して溶着工程を実施している状態を示す図、(B)は、溶着工程後にバリ取り工程を実施している状態を示す図、(C)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブが連結された樹脂製連結チューブを示す図、(D)は、破線部3Dを拡大して示す図である。
【図4】第2の実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造工程を説明するための概略断面図であり、(A)は、準備された第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブを示す図、(B)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブに対してフランジ形成工程を実施している状態を示す図、(C)は、溶着工程に先立って芯金に第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブをセットする工程を示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造工程を説明するための概略断面図であり、(A)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブに対して溶着工程を実施している状態を示す図、(B)は、溶着工程後にバリ取り工程を実施している状態を示す図、(C)は、第1の樹脂チューブおよび第2の樹脂チューブが連結された樹脂製連結チューブを示す図、(D)は、破線部5Dを拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0011】
(第1の実施形態)
実施形態において示す樹脂製連結チューブの製造方法は、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50を連結させ、連結させた当該樹脂チューブを樹脂製連結チューブ10として提供するものである。樹脂製連結チューブ10は、例えば、医療の分野などにおいて利用されるカテーテルチューブなどに適用されるものである。
【0012】
図2(A)は、連結させる対象となる第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50を示す。第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50は、ともにナイロンを材料とする公知の樹脂製チューブである。円筒状の外形形状を有しており、長手方向の両端には樹脂チューブの内部空間と外部とを連通させる開口端部21、51がそれぞれ形成されている。外径寸法は0.88mm程度、内径寸法は、0.76mm程度に形成されている。
【0013】
樹脂チューブを構成する材料は、ナイロンのみに特に限定されるものではなく、熱溶着を利用した接合方法を適用し得る限りにおいて適宜選択することが可能である。例えば、ポリエチレン等や、これら樹脂材料中に金属繊維等を含有させたものなどを用いることが可能である。また、異なる材料からなる樹脂チューブを第1の樹脂チューブ20、第2の樹脂チューブ50にそれぞれ適用することも可能である。
【0014】
本実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造方法を説明する。
【0015】
図1〜図3を参照して、まず、連結対象となる第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50を準備する(ステップ11、図2(A))。
【0016】
次に、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50のそれぞれにフランジを形成する(ステップ12、図2(B))。
【0017】
フランジの形成は、専用の熱成形機80を利用して行う。熱成形機80は、先端部に形成された円盤状の加熱部81を備えている。加熱部81は、公知の高周波加熱コイル(図中省略)等によって加熱させることが可能になっている。
【0018】
加熱部81を加熱させた状態で第1の樹脂チューブ20を矢印に示すように押し込む。第1の樹脂チューブ20の開口端部21が径方向外方に徐々に広げられる。このようにして開口端部21にフランジ23を形成させる。同様の手順により、第2の樹脂チューブ50にもフランジ53を形成させる。以下、本実施形態において、第1の樹脂チューブ20の開口端部21に形成したフランジを第1のフランジ23と称し、第2の樹脂チューブ50の開口端部51に形成したフランジを第2のフランジ53と称する。
【0019】
第1のフランジ23および第2のフランジ53を形成した後、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50から熱成形機80を抜き取る。
【0020】
次に、溶着工程に先立って、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50を芯金71にセットする(ステップ13、図2(C))。この際、前工程において形成した第1のフランジ23と第2のフランジ53をそれぞれ向かい合わせて配置させる。
【0021】
次に、第1の樹脂チューブ20の第1のフランジ23と第2の樹脂チューブ50の第2のフランジ53とを突き合わせた状態でフランジ23、53同士を溶着させる(ステップ14、図3(A))。
【0022】
溶着は、熱溶着機90を利用して行う。熱溶着機90には、溶着対象を部分的に熱溶着させることが可能な公知の高周波熱溶着機を利用している。熱溶着機90は、筒状の第1の加熱部91および第2の加熱部92を備えている。第1の加熱部91および第2の加熱部92は互いに接近離反移動可能に設けられている。
【0023】
第1の加熱部91と第2の加熱部92との間に第1の樹脂チューブ20の第1のフランジ23および第2の樹脂チューブ50の第2のフランジ53を位置させ、第1の加熱部91および第2の加熱部92を互いに接近移動させる。第1の樹脂チューブ20の第1のフランジ23と第2の樹脂チューブ50の第2のフランジ53とを接近移動方向に押し付けながら熱を付与する。これにより、第1の樹脂チューブ20の第1のフランジ23と第2の樹脂チューブ50の第2のフランジ53とを溶着させて溶着部60を形成させる。
【0024】
第1の樹脂チューブ20の開口端部21を広げて形成した第1のフランジ23と第2の樹脂チューブ50の開口端部51を広げて形成した第2のフランジ53とを突き合わせ、突き合わせ方向に押し付け力を付与してそれぞれのフランジ23、53同士を密着させた状態で熱溶着を行うため、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50との接合強度を向上させることができる。
【0025】
第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50に芯金71を挿通させた状態で溶着を行うため、径方向内方への樹脂材料の移動を芯金71によって規制することができる。これにより、溶着部60の内周面61の面形状を平滑に仕上げることができる(図3(D))。
【0026】
次に、溶着部60のうち第1の樹脂チューブ20の外周面25および第2の樹脂チューブ50の外周面55よりも径方向外方に位置するバリ63をカットする(ステップ15、図3(B))。
【0027】
バリ63のカットは、バリ取り器具75を用いて行う。バリ取り器具75は、鋭利な形状の先端部を備えるバリカッター76と、バリカッター76との間で第1のフランジ23および第2のフランジ53を挟み込む支持具77とを備えている。
【0028】
バリカッター76と支持具77との間に第1の樹脂チューブ20の第1のフランジ23および第2の樹脂チューブ50の第2のフランジ53を挟み込ませ、バリカッター76を支持具77の側へ向けて接近移動させる。これにより、不要なバリ63がカットされる。バリ63をカットすることによって、溶着部60の外周面63の面形状を滑らかに整形することができる(図3(D))。
【0029】
以上の工程によって、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50とが連結された樹脂製連結チューブ10を提供することが可能になる(図3(C))。
【0030】
上述した本実施形態によれば、第1の樹脂チューブ20の開口端部21を広げて形成した第1のフランジ23と第2の樹脂チューブ50の開口端部51を広げて形成した第2のフランジ53とを突き合わせ、突き合わせ方向に押し付け力を付与してそれぞれのフランジ23、53同士を密着させた状態で熱溶着を行うため、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50の接合強度を向上させることができ、樹脂製連結チューブ10の製品品質の向上を図ることができる。
【0031】
溶着部60を形成した後、バリ63をカットする工程を行うことによって、溶着部60の外周面63の面形状が滑らかに整形された樹脂製連結チューブ10を提供することが可能になる。
【0032】
(第2の実施形態)
図4および図5には、本発明の第2の実施形態に係る樹脂製連結チューブ10の製造方法、および樹脂製連結チューブ10を示す。第2の実施形態は、第1の樹脂チューブ20が第2の樹脂チューブ50と溶着可能な樹脂材料からなる内層チューブ30と、内層チューブ30の外周を覆う外層チューブ40とを備えており、内層チューブ30を介して第2の樹脂チューブ50と外層チューブ40とを連結させることを可能にしている点において上述した第1の実施形態と相違する。以下、第2の実施形態について説明する。なお、説明中、第1の実施形態と同一の部材には同一の符号を付して説明する。同一の部材および同一の工程についてはその説明を一部省略する。
【0033】
図4(A)は、連結させる対象となる第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50を示す。第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30は、変性ポリエチレンによって構成されたものである。第1の樹脂チューブ20の外層チューブ40は、ポリエチレンによって構成されたものである。第1の樹脂チューブ20には、内層チューブ30および外層チューブ40が押し出し成形によって予め一体的に接合されたものを準備している。
【0034】
内層チューブ30は、長手方向の両端に開口端部31が形成されている。同様に、外層チューブ40は、長手方向の両端に開口端部41が形成されている。内層チューブ30は、外径寸法を0.80mm程度、内径寸法を0.76mm程度に形成している。また、外層チューブ40は、外径寸法を0.88mm程度、内径寸法を0.80mm程度に形成している。
【0035】
第2の樹脂チューブ50は、ナイロンを材料とするものであり、長手方向の両端に開口端部51が形成されたものを準備している。
【0036】
第1の樹脂チューブ20の外層チューブ40を構成するポリエチレンと第2の樹脂チューブ50を構成するナイロンとは、溶着性が悪く、この両者を直接的に溶着させて連結させると、製品使用に耐え得る接合強度を確保することができない。そこで、本実施形態にあっては、第2の樹脂チューブ50を構成するナイロンに対して良好に溶着し得る変性ポリエチレンを第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30として採用し、この内層チューブ30を介して外層チューブ40と第2の樹脂チューブ50とを連結させ、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50が一体的に連結された樹脂製連結チューブ10の提供を行うことを可能にしている。
【0037】
内層チューブ30、外層チューブ40、および第2の樹脂チューブ50に用いられる材料やその組み合わせは、例示したものに限定されず、適宜変更することが可能である。例えば、内層チューブ30に変性ポリエチレンを利用し、外層チューブ40にウレタンを利用し、第2の樹脂チューブ50にポリエチレンを利用することなども可能である。
【0038】
本実施形態に係る樹脂製連結チューブの製造方法を説明する。
【0039】
まず、連結対象となる第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50を準備する(図4(A))。
【0040】
次に、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50にフランジを形成する(図4(B))。
【0041】
第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30の開口端部31および第1の樹脂チューブ20の外層チューブ40の開口端部41をめくり上げるように加熱成形し、内層チューブ30の開口端部31にフランジ33を、外層チューブ40の開口端部41にフランジ43を形成させる。フランジを形成した後、第1の樹脂チューブ20および第2の樹脂チューブ50から熱成形機80を抜き取る。
【0042】
次に、溶着工程に先立って、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50を芯金71にセットする(図4(C))。
【0043】
次に、第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30のフランジ33と第2の樹脂チューブ50のフランジ53とを突き合わせた状態で溶着させる(図5(A))。第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30のフランジ33と第2の樹脂チューブ50のフランジ53とが溶着されることによって、内層チューブ30を介して外層チューブ40と第2の樹脂チューブ50とを連結させることが可能になる。また、溶着工程の際、内層チューブ30のフランジ33と外層チューブ40のフランジ43とが溶着されるため、両者の接合強度をより向上させることが可能になる。
【0044】
溶着工程の後、バリ取り工程を行う(図5(B))。
【0045】
以上の工程によって、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50とが連結された樹脂製連結チューブ10を提供することが可能になる(図5(C))。第1の樹脂チューブ20の外層チューブ40の開口端部41と第2の樹脂チューブ50の開口端部51との間に配置された第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30の開口端部31が第2の樹脂チューブ50の開口端部51に溶着されることにより、内層チューブ30を介して第2の樹脂チューブ50と外層チューブ40とが連結された状態となる(図5(D))。
【0046】
以上、上述した第2の実施形態によれば、第1の樹脂チューブ20と第2の樹脂チューブ50との連結に際し、第1の樹脂チューブ20を多層のチューブ構造とし、そのうちの一のチューブ層30と第2の樹脂チューブ50とを溶着可能な材料から選択することにより、一のチューブ層30を介して第2の樹脂チューブ50に当該第2の樹脂チューブ50と溶着し難い材料からなる他のチューブ層40を連結させることが可能になる。よって、樹脂製連結チューブ10を構成する材料の選択肢を広げることが可能になり、用途に応じた様々な材質の樹脂製連結チューブ10を提供することができる。
【0047】
上述した各実施形態は適宜変更することが可能である。
【0048】
連結させる樹脂チューブの数は2本のみに限定されるものではなく、適宜増加させることが可能である。
【0049】
第2の実施形態に用いられる樹脂チューブの材質は、第1の樹脂チューブ20の内層チューブ30と第2の樹脂チューブ50とが互いに溶着可能な材料からなり、かつ、内層チューブ30と外層チューブ40とが何らかの方法により接合され得るものであればよく、この限りにおいて適宜変更することが可能である。また、第1の樹脂チューブのみを多層のチューブ構造として形成しているが、例えば、第2の樹脂チューブを多層のチューブ構造として形成することも可能である。また、多層のチューブ構造は、2層によって構成されたもののみに限定されず、3層、4層とさらに層の数を増加させることも可能である。
【符号の説明】
【0050】
10 樹脂製連結チューブ、
20 第1の樹脂チューブ、
21 開口端部、
23 第1のフランジ(フランジ)、
25 外周面、
30 内層チューブ、
31 開口端部、
33 フランジ、
40 外層チューブ、
41 開口端部、
43 フランジ、
50 第2の樹脂チューブ、
51 開口端部、
53 第2のフランジ(フランジ)、
55 外周面、
60 溶着部、
63 バリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端部を備えた第1の樹脂チューブおよび開口端部を備えた第2の樹脂チューブのそれぞれの当該開口端部を径方向外方に広げてフランジを形成するフランジ形成工程と、
前記第1の樹脂チューブのフランジと前記第2の樹脂チューブのフランジとを突き合わせた状態でそれぞれの前記フランジ同士を溶着させて溶着部を形成する溶着工程と、を含む樹脂製連結チューブの製造方法。
【請求項2】
前記第1の樹脂チューブおよび前記第2の樹脂チューブの少なくとも一方の樹脂チューブは、他方の樹脂チューブと溶着可能な樹脂材料からなる内層チューブと、当該内層チューブの外周を覆う外層チューブと、を備えており、
前記フランジ形成工程において、前記内層チューブの開口端部にフランジを形成し、
前記溶着工程において、前記内層チューブのフランジと前記他方の樹脂チューブのフランジとを溶着させ、前記内層チューブを介して前記他方の樹脂チューブと前記外層チューブとを連結させる、請求項1に記載された樹脂製連結チューブの製造方法。
【請求項3】
前記溶着工程の後、前記溶着部のうち前記第1の樹脂チューブおよび前記第2の樹脂チューブの外周面よりも径方向外方に位置するバリをカットするバリ取り工程をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の樹脂製連結チューブの製造方法。
【請求項4】
開口端部を備える第1の樹脂チューブと開口端部を備える第2の樹脂チューブとが連結された樹脂製連結チューブであって、
前記第1の樹脂チューブは、前記第2の樹脂チューブと溶着可能な内層チューブと、当該内層チューブの外周を覆う外層チューブと、を備えており、
前記外層チューブの開口端部と前記第2の樹脂チューブの開口端部との間に配置された前記内層チューブの開口端部が前記第2の樹脂チューブの開口端部に溶着されており、前記内層チューブを介して前記第2の樹脂チューブと前記外層チューブとが連結された樹脂製連結チューブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−101359(P2012−101359A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248800(P2010−248800)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000109543)テルモ株式会社 (2,232)
【Fターム(参考)】