欠陥検査装置及び欠陥検査方法
【課題】半導体ウェハなどのパターンが形成された試料の欠陥検査において、高感度かつ高スループットの欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】本発明の特徴は、パターンの方向と、照明光の試料への射影の方向と照明光の偏光に着目したことにある。また、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【解決手段】本発明の特徴は、パターンの方向と、照明光の試料への射影の方向と照明光の偏光に着目したことにある。また、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス製造におけるウェハなどの、パターンが形成された試料の欠陥検査装置及び欠陥検査方法に係り、特に光学式欠陥検査装置における光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスでは、スパッタ法や化学気相成長法による成膜,化学機械研磨法による平坦化,リソグラフィとエッチングによるパターニングを多数繰り返す。半導体デバイスの歩留まりを確保するために、製造プロセスの途中でウェハを抜き取り、欠陥検査を行う。欠陥とは、ウェハ表面の異物,膨れ,ボイド,スクラッチ,パターン欠陥(ショート,オープン,ホールの開口不良など)である。欠陥検査の目的は、第1に製造装置の状態を管理すること、第2に不良が発生した工程とその原因を特定することにある。半導体デバイスの微細化に伴い、欠陥検査装置に対して、高い検出感度が要求されている。
【0003】
ウェハには同一のパターンを有する数百のデバイス(チップと呼ぶ)が作製される。また、デバイスのメモリ部などでは、繰り返しパターンを有する多数のセルが形成される。欠陥検査装置では、隣接するチップ間または隣接するセル間で画像を比較する方法が使用されている。
【0004】
ウェハに光を照射して暗視野画像を比較する暗視野欠陥検査装置は、他方式の欠陥検査装置に比べてスループットが高いので、インライン検査で多く使用されている。
【0005】
暗視野欠陥検査装置に関して、特開2005−156537号公報(特許文献1)が示されている。ウェハに複数の方向から照明光を照射し、ウェハからの散乱光を方向ごとに検出する。照明方向ごとに、照明光の入射角は異なり、照明光の波長は同一または異なる。
【0006】
また、暗視野欠陥検査装置に関して、特開2007−225432号公報(特許文献2)が示されている。ウェハに複数の方向から照明光を照射し、ウェハからの散乱光を方向ごとに検出する。照明方向ごとに、照明光の偏光は異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−156537号公報
【特許文献2】特開2007−225432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体デバイスの微細化に伴い、光学式欠陥検査装置に対して、検出感度の向上が要求されている。特に、ゲートやビットラインなどのパターニング後検査では、非常に微小なショートやオープンを検出する必要があり、信号強度の確保が課題となっている。
【0009】
特許文献1の技術は、複数の方向ごとの画像を統合処理することにより、パターンエッジからのスペックルノイズの軽減を図っている。しかし、信号強度については考慮されていない。
【0010】
特許文献2の技術は、偏光が互いに異なる照明光により、酸化膜の厚さ変動に対して信号強度の安定化を図っている。しかし、対象とする欠陥は異物であり、パターン欠陥については考慮されていない。
【0011】
本発明の目的は、特にパターン欠陥に対して、高感度かつ高スループットの欠陥検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、パターンの方向と、照明光の試料への射影の方向と照明光の偏光に着目したことにある。
【0013】
また、本発明は、パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、該光学系は暗視野型であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、該光学系は明視野型であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明は、パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の波長と該第2の方向の照明光の波長は互いに異なり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、該光学系は暗視野型であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、該光学系は明視野型であることを特徴とする。
【0027】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ショートやオープン等の検出に好適な照明方法により、高感度かつ高スループットの欠陥検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る欠陥検査装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】ウェハにおけるパターンと照明光との関係を示す図である。
【図3】照明条件とショートの信号強度との関係を示す図である。
【図4】ショートに対する2方向照明を示す図である。
【図5】ショートに対する4方向照明を示す図である。
【図6】照明条件とオープンの信号強度との関係を示す図である。
【図7】ショートとオープンに対する2方向照明を示す図である。
【図8】ショートとオープンに対する他の2方向照明を示す図である。
【図9】照明条件設定の流れを示す図である。
【図10】照明条件設定の操作画面を示す図である。
【図11】本発明に係る欠陥検査装置の第2の実施形態を示す図である。
【図12】第2の実施形態において、ショートに対する2方向照明を示す図である。
【図13】酸化膜厚とショートの信号強度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の一実施形態として、半導体ウェハを対象とする暗視野欠陥検査装置について説明する。
【0032】
検査装置の概略構成を図1に示す。検査装置は、ウェハ1を搭載するステージ2,光源3,分岐素子4,第1の偏光素子51,第2の偏光素子52,第1の照明光学系61,第2の照明光学系62,検出光学系7,検出器8,画像処理部9,全体制御部10、及び入出力操作部11とから構成される。
【0033】
ウェハ1を欠陥検査装置に装填する際、オペレータはパターンレイアウトや注目欠陥種などの情報を入出力操作部11に入力する。全体制御部10はこの情報を用いて、後述のように好適な照明方法を選定する。
【0034】
光源3から発した光は、分岐素子4により2つの光路に分かれる。それぞれの光は偏光素子51,52により、互いに直交する2つの直線偏光となり、照明光学系61と62を介して、ウェハ1を照射する。第1の照明光と第2の照明光とは、光路長に差を設けてあるので、空間的にインコヒーレントである。第1の照明光の方向と第2の照明光の方向は、ウェハ面への射影が互いに垂直となるように設定されている。ここで、射影とは、照明光の方向ベクトルのウェハ面内の成分を意味する。前記の射影はウェハの主要なパターンに対して、垂直または平行である。また、ウェハに対して、第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光である。ウェハで散乱された光は、検出光学系7により捕集される。ウェハからの正反射光は検出光学系の開口外に出射するので、暗視野像が検出器8に結像する。検査画像は、A/D変換器(図示しない)によりデジタル信号に変換され、画像処理部9に記録される。画像処理部には、検査チップと隣接し、同一パターンを有するチップで取得した参照画像が記録されている。検査画像と参照画像に対して、位置合わせなどの処理を行った後、両者の差画像を出力する。この差画像の輝度を予め設定した閾値と比較し、欠陥の有無を判定する。欠陥の判定結果は、全体制御部に送信され、所定の検査終了後に、入出力操作部に表示される。
【0035】
図2は、前記実施例におけるパターンと照明光との関係を示す。ウェハにはラインアンドスペースパターンが形成されており、2方向から照明光を照射する。第1の方向のウェハへの射影は、パターンピッチ方向に対して垂直である。第2の方向のウェハへの射影は、パターンピッチ方向に対して平行である。このように、第1の方向の射影と第2の方向の射影は、互いに垂直である。また、偏光については、第1の方向の照明光はs偏光、第2の方向の照明光はp偏光としている。
【0036】
本発明では、パターンと注目欠陥に応じて、照明光の方向と偏光を設定する。以下、詳細を説明する。
【0037】
パターン欠陥検査では、致命欠陥であるショートの検出が特に重要である。図3は、ラインアンドスペースパターンのショートについて、照明光の方位角と信号強度との関係を示す。ここでは、方位角は、照明方向のウェハへの射影とパターンピッチ方向とのなす角で定義した。信号強度は、偏光と方位角に依存することが分かる。ショートの信号強度が最大となるのは、s偏光では方位角90度、p偏光では方位角0度である。いずれの場合も、照明光の電場ベクトルのウェハへの射影は、パターンピッチ方向と一致している。一方、s偏光で方位角0度、p偏光で方位角90度の場合、ショートの信号強度は0である。
【0038】
ところで、1方向から照明光をウェハに照射すると、ウェハ表面のグレインやラインエッジの粗さによるスペックルが生じ易く、欠陥検出を阻害することが多い。このようなノイズを低減するには、複数の方向から照明光を照射し、空間的コヒーレンスを下げるのが有効である。
【0039】
以上を考慮し、2方向から照明光をウェハに照射し、パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図4に示す。パターンピッチ方向に垂直な方向からs偏光の照明光を照射し、パターンピッチ方向に平行な方向からp偏光の照明光を照射する。このような2方向照明により、ノイズを低減しつつ、ショートの信号強度を確保することができる。
【0040】
また、4方向から照明光をウェハに照射し、パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図5に示す。パターンピッチ方向に垂直な2方向からs偏光の照明光を照射し、パターンピッチ方向に平行な2方向からp偏光の照明光を照射する。4方向照明は前記の2方向照明に比べて、照明光学系が複雑になるが、ノイズをさらに低減することができる。
【0041】
また、パターン欠陥検査では、致命欠陥であるオープンの検出も重要である。図6は、ラインアンドスペースパターンのオープンに対して、照明光の方位角と信号強度との関係を示す。オープンの信号強度が最大となるのは、p偏光で方位角90度である。しかし、この条件では図3に示したように、ショートの信号強度は0になってしまう。
【0042】
そこで、ショートとオープンが存在するウェハにおいて、両方を検出するのに好適な照明方法を図7に示す。パターンピッチ方向に垂直な2方向から、照明光をウェハに照射する。第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光とする。このような2方向照明により、第1の照明光でショートを検出でき、第2の照明光でオープンを検出できる。
【0043】
また、ショートとオープンの両方を検出するのに好適な、他の照明方法を図8に示す。パターンピッチ方向に平行な2方向から、照明光をウェハに照射する。第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光とする。このような2方向照明により、第1の照明光でオープンを検出でき、第2の照明光でショートを検出できる。
【0044】
以上に述べた照明条件について、ユーザによる設定の流れを図9に示す。まず、入出力操作部にて、検査装置上のパターンの主要な方向を入力する。次に、注目欠陥種を入力する。上記の入力情報に基づき、全体制御部は推奨照明条件を選定し、操作画面に表示する。ユーザはこの照明条件を確認し、検査レシピに設定登録する。図10は、パターン方向がY方向、注目欠陥種がショート、照明光方向が2方向の場合の、操作画面を示す。
【0045】
次に、酸化膜上のパターン欠陥の検査について、説明する。酸化膜は透明なので薄膜干渉が生じ、酸化膜厚によって信号強度が著しく変動する。膜厚むらが大きいウェハでは、薄膜干渉効果を低減するために、波長の異なる光で照明する方法が有効である。
【0046】
酸化膜上のパターン欠陥検査に好適な本発明の第2の実施形態を、図11を用いて説明する。光源31は遠紫外光を発光し、光源32は紫外光を発光する。遠紫外光は第1の偏光素子51と第1の照明光学系61を介して、直線偏光にてウェハを照射する。紫外光は第2の偏光素子52と第2の照明光学系62を介して、直線偏光にてウェハを照射する。ここで、遠紫外光の方向と紫外光の方向は、ウェハ面への射影が互いに垂直となるように設定されている。前記の射影はウェハの主要なパターンに対して、垂直または平行である。また、遠紫外光の偏光と紫外光の偏光は異なり、一方はs偏光で他方はp偏光である。ウェハで散乱された遠紫外光と紫外光は検出光学系7により捕集され、暗視野像が検出器8に結像する。
【0047】
パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図12に示す。パターンピッチ方向に垂直な方向から、s偏光の遠紫外光を照射する。パターンピッチ方向に平行な方向から、p偏光の紫外光を照射する。
【0048】
図13は、酸化膜厚とショートの信号強度との関係を示す。遠紫外光の信号強度と紫外光の信号強度は、それぞれ膜厚に対して著しく変動することが分かる。一方、遠紫外光の信号強度と紫外光の信号強度の和は、膜厚に対する変動が小さい。このように、波長と偏光がそれぞれ異なる2方向照明により、膜厚むらがあるウェハでも信号強度を確保することができる。
【0049】
以上の実施形態では、照明光は空間的にインコヒーレントであるが、光路長を同じにして、コヒーレントにすることもできる。コヒーレント照明では、ノイズは増加するが、干渉効果により信号強度がさらに増加する場合がある。そのため、ノイズは十分小さいけれども、信号強度が不足している場合に、有効である。
【0050】
また、以上の実施形態では、照明方向のウェハ面への射影はパターンの主要な方向に対して垂直または平行であるが、角度が多少ずれても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0051】
また、以上の実施形態では、照明光の偏光はs偏光とp偏光であるが、偏光が多少ずれても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0052】
また、以上の実施形態では、ウェハ上の照明領域をスリット状にすることもできる。ウェハを短手方向に走査して、高スループットの欠陥検査が可能となる。
【0053】
また、以上の実施形態では、複数の検出系を設けることもできる。多くの場合、欠陥の散乱光分布は酸化膜厚によって変化する。そこで、上方検出系と斜方検出系の併用により、膜厚むらに対して、検出感度を安定化する効果が得られる。
【0054】
また、以上の実施形態では、半導体ウェハの暗視野欠陥検査装置について説明したが、本発明は明視野欠陥検査装置にも適用可能である。
【0055】
また、本発明は、半導体リソグラフィ工程のマスクなどの微細パターンが形成された試料の検査にも適用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 ウェハ
2 ステージ
3 光源
4 分岐素子
7 検出光学系
8 検出器
9 画像処理部
10 全体制御部
11 入出力操作部
51 第1の偏光素子
52 第2の偏光素子
61 第1の照明光学系
62 第2の照明光学系
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス製造におけるウェハなどの、パターンが形成された試料の欠陥検査装置及び欠陥検査方法に係り、特に光学式欠陥検査装置における光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスでは、スパッタ法や化学気相成長法による成膜,化学機械研磨法による平坦化,リソグラフィとエッチングによるパターニングを多数繰り返す。半導体デバイスの歩留まりを確保するために、製造プロセスの途中でウェハを抜き取り、欠陥検査を行う。欠陥とは、ウェハ表面の異物,膨れ,ボイド,スクラッチ,パターン欠陥(ショート,オープン,ホールの開口不良など)である。欠陥検査の目的は、第1に製造装置の状態を管理すること、第2に不良が発生した工程とその原因を特定することにある。半導体デバイスの微細化に伴い、欠陥検査装置に対して、高い検出感度が要求されている。
【0003】
ウェハには同一のパターンを有する数百のデバイス(チップと呼ぶ)が作製される。また、デバイスのメモリ部などでは、繰り返しパターンを有する多数のセルが形成される。欠陥検査装置では、隣接するチップ間または隣接するセル間で画像を比較する方法が使用されている。
【0004】
ウェハに光を照射して暗視野画像を比較する暗視野欠陥検査装置は、他方式の欠陥検査装置に比べてスループットが高いので、インライン検査で多く使用されている。
【0005】
暗視野欠陥検査装置に関して、特開2005−156537号公報(特許文献1)が示されている。ウェハに複数の方向から照明光を照射し、ウェハからの散乱光を方向ごとに検出する。照明方向ごとに、照明光の入射角は異なり、照明光の波長は同一または異なる。
【0006】
また、暗視野欠陥検査装置に関して、特開2007−225432号公報(特許文献2)が示されている。ウェハに複数の方向から照明光を照射し、ウェハからの散乱光を方向ごとに検出する。照明方向ごとに、照明光の偏光は異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−156537号公報
【特許文献2】特開2007−225432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
半導体デバイスの微細化に伴い、光学式欠陥検査装置に対して、検出感度の向上が要求されている。特に、ゲートやビットラインなどのパターニング後検査では、非常に微小なショートやオープンを検出する必要があり、信号強度の確保が課題となっている。
【0009】
特許文献1の技術は、複数の方向ごとの画像を統合処理することにより、パターンエッジからのスペックルノイズの軽減を図っている。しかし、信号強度については考慮されていない。
【0010】
特許文献2の技術は、偏光が互いに異なる照明光により、酸化膜の厚さ変動に対して信号強度の安定化を図っている。しかし、対象とする欠陥は異物であり、パターン欠陥については考慮されていない。
【0011】
本発明の目的は、特にパターン欠陥に対して、高感度かつ高スループットの欠陥検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、パターンの方向と、照明光の試料への射影の方向と照明光の偏光に着目したことにある。
【0013】
また、本発明は、パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、該光学系は暗視野型であることを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、該光学系は明視野型であることを特徴とする。
【0019】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明は、パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料の主要なパターンの方向に対して垂直または平行であり、該第1の方向の照明光の波長と該第2の方向の照明光の波長は互いに異なり、該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする。
【0024】
また、本発明は、該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、該光学系は暗視野型であることを特徴とする。
【0026】
また、本発明は、該光学系は明視野型であることを特徴とする。
【0027】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする。
【0028】
また、本発明は、該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ショートやオープン等の検出に好適な照明方法により、高感度かつ高スループットの欠陥検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明に係る欠陥検査装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】ウェハにおけるパターンと照明光との関係を示す図である。
【図3】照明条件とショートの信号強度との関係を示す図である。
【図4】ショートに対する2方向照明を示す図である。
【図5】ショートに対する4方向照明を示す図である。
【図6】照明条件とオープンの信号強度との関係を示す図である。
【図7】ショートとオープンに対する2方向照明を示す図である。
【図8】ショートとオープンに対する他の2方向照明を示す図である。
【図9】照明条件設定の流れを示す図である。
【図10】照明条件設定の操作画面を示す図である。
【図11】本発明に係る欠陥検査装置の第2の実施形態を示す図である。
【図12】第2の実施形態において、ショートに対する2方向照明を示す図である。
【図13】酸化膜厚とショートの信号強度との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の一実施形態として、半導体ウェハを対象とする暗視野欠陥検査装置について説明する。
【0032】
検査装置の概略構成を図1に示す。検査装置は、ウェハ1を搭載するステージ2,光源3,分岐素子4,第1の偏光素子51,第2の偏光素子52,第1の照明光学系61,第2の照明光学系62,検出光学系7,検出器8,画像処理部9,全体制御部10、及び入出力操作部11とから構成される。
【0033】
ウェハ1を欠陥検査装置に装填する際、オペレータはパターンレイアウトや注目欠陥種などの情報を入出力操作部11に入力する。全体制御部10はこの情報を用いて、後述のように好適な照明方法を選定する。
【0034】
光源3から発した光は、分岐素子4により2つの光路に分かれる。それぞれの光は偏光素子51,52により、互いに直交する2つの直線偏光となり、照明光学系61と62を介して、ウェハ1を照射する。第1の照明光と第2の照明光とは、光路長に差を設けてあるので、空間的にインコヒーレントである。第1の照明光の方向と第2の照明光の方向は、ウェハ面への射影が互いに垂直となるように設定されている。ここで、射影とは、照明光の方向ベクトルのウェハ面内の成分を意味する。前記の射影はウェハの主要なパターンに対して、垂直または平行である。また、ウェハに対して、第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光である。ウェハで散乱された光は、検出光学系7により捕集される。ウェハからの正反射光は検出光学系の開口外に出射するので、暗視野像が検出器8に結像する。検査画像は、A/D変換器(図示しない)によりデジタル信号に変換され、画像処理部9に記録される。画像処理部には、検査チップと隣接し、同一パターンを有するチップで取得した参照画像が記録されている。検査画像と参照画像に対して、位置合わせなどの処理を行った後、両者の差画像を出力する。この差画像の輝度を予め設定した閾値と比較し、欠陥の有無を判定する。欠陥の判定結果は、全体制御部に送信され、所定の検査終了後に、入出力操作部に表示される。
【0035】
図2は、前記実施例におけるパターンと照明光との関係を示す。ウェハにはラインアンドスペースパターンが形成されており、2方向から照明光を照射する。第1の方向のウェハへの射影は、パターンピッチ方向に対して垂直である。第2の方向のウェハへの射影は、パターンピッチ方向に対して平行である。このように、第1の方向の射影と第2の方向の射影は、互いに垂直である。また、偏光については、第1の方向の照明光はs偏光、第2の方向の照明光はp偏光としている。
【0036】
本発明では、パターンと注目欠陥に応じて、照明光の方向と偏光を設定する。以下、詳細を説明する。
【0037】
パターン欠陥検査では、致命欠陥であるショートの検出が特に重要である。図3は、ラインアンドスペースパターンのショートについて、照明光の方位角と信号強度との関係を示す。ここでは、方位角は、照明方向のウェハへの射影とパターンピッチ方向とのなす角で定義した。信号強度は、偏光と方位角に依存することが分かる。ショートの信号強度が最大となるのは、s偏光では方位角90度、p偏光では方位角0度である。いずれの場合も、照明光の電場ベクトルのウェハへの射影は、パターンピッチ方向と一致している。一方、s偏光で方位角0度、p偏光で方位角90度の場合、ショートの信号強度は0である。
【0038】
ところで、1方向から照明光をウェハに照射すると、ウェハ表面のグレインやラインエッジの粗さによるスペックルが生じ易く、欠陥検出を阻害することが多い。このようなノイズを低減するには、複数の方向から照明光を照射し、空間的コヒーレンスを下げるのが有効である。
【0039】
以上を考慮し、2方向から照明光をウェハに照射し、パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図4に示す。パターンピッチ方向に垂直な方向からs偏光の照明光を照射し、パターンピッチ方向に平行な方向からp偏光の照明光を照射する。このような2方向照明により、ノイズを低減しつつ、ショートの信号強度を確保することができる。
【0040】
また、4方向から照明光をウェハに照射し、パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図5に示す。パターンピッチ方向に垂直な2方向からs偏光の照明光を照射し、パターンピッチ方向に平行な2方向からp偏光の照明光を照射する。4方向照明は前記の2方向照明に比べて、照明光学系が複雑になるが、ノイズをさらに低減することができる。
【0041】
また、パターン欠陥検査では、致命欠陥であるオープンの検出も重要である。図6は、ラインアンドスペースパターンのオープンに対して、照明光の方位角と信号強度との関係を示す。オープンの信号強度が最大となるのは、p偏光で方位角90度である。しかし、この条件では図3に示したように、ショートの信号強度は0になってしまう。
【0042】
そこで、ショートとオープンが存在するウェハにおいて、両方を検出するのに好適な照明方法を図7に示す。パターンピッチ方向に垂直な2方向から、照明光をウェハに照射する。第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光とする。このような2方向照明により、第1の照明光でショートを検出でき、第2の照明光でオープンを検出できる。
【0043】
また、ショートとオープンの両方を検出するのに好適な、他の照明方法を図8に示す。パターンピッチ方向に平行な2方向から、照明光をウェハに照射する。第1の照明光はs偏光、第2の照明光はp偏光とする。このような2方向照明により、第1の照明光でオープンを検出でき、第2の照明光でショートを検出できる。
【0044】
以上に述べた照明条件について、ユーザによる設定の流れを図9に示す。まず、入出力操作部にて、検査装置上のパターンの主要な方向を入力する。次に、注目欠陥種を入力する。上記の入力情報に基づき、全体制御部は推奨照明条件を選定し、操作画面に表示する。ユーザはこの照明条件を確認し、検査レシピに設定登録する。図10は、パターン方向がY方向、注目欠陥種がショート、照明光方向が2方向の場合の、操作画面を示す。
【0045】
次に、酸化膜上のパターン欠陥の検査について、説明する。酸化膜は透明なので薄膜干渉が生じ、酸化膜厚によって信号強度が著しく変動する。膜厚むらが大きいウェハでは、薄膜干渉効果を低減するために、波長の異なる光で照明する方法が有効である。
【0046】
酸化膜上のパターン欠陥検査に好適な本発明の第2の実施形態を、図11を用いて説明する。光源31は遠紫外光を発光し、光源32は紫外光を発光する。遠紫外光は第1の偏光素子51と第1の照明光学系61を介して、直線偏光にてウェハを照射する。紫外光は第2の偏光素子52と第2の照明光学系62を介して、直線偏光にてウェハを照射する。ここで、遠紫外光の方向と紫外光の方向は、ウェハ面への射影が互いに垂直となるように設定されている。前記の射影はウェハの主要なパターンに対して、垂直または平行である。また、遠紫外光の偏光と紫外光の偏光は異なり、一方はs偏光で他方はp偏光である。ウェハで散乱された遠紫外光と紫外光は検出光学系7により捕集され、暗視野像が検出器8に結像する。
【0047】
パターンショートを検出するのに好適な照明方法を、図12に示す。パターンピッチ方向に垂直な方向から、s偏光の遠紫外光を照射する。パターンピッチ方向に平行な方向から、p偏光の紫外光を照射する。
【0048】
図13は、酸化膜厚とショートの信号強度との関係を示す。遠紫外光の信号強度と紫外光の信号強度は、それぞれ膜厚に対して著しく変動することが分かる。一方、遠紫外光の信号強度と紫外光の信号強度の和は、膜厚に対する変動が小さい。このように、波長と偏光がそれぞれ異なる2方向照明により、膜厚むらがあるウェハでも信号強度を確保することができる。
【0049】
以上の実施形態では、照明光は空間的にインコヒーレントであるが、光路長を同じにして、コヒーレントにすることもできる。コヒーレント照明では、ノイズは増加するが、干渉効果により信号強度がさらに増加する場合がある。そのため、ノイズは十分小さいけれども、信号強度が不足している場合に、有効である。
【0050】
また、以上の実施形態では、照明方向のウェハ面への射影はパターンの主要な方向に対して垂直または平行であるが、角度が多少ずれても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0051】
また、以上の実施形態では、照明光の偏光はs偏光とp偏光であるが、偏光が多少ずれても、ほぼ同じ効果が得られる。
【0052】
また、以上の実施形態では、ウェハ上の照明領域をスリット状にすることもできる。ウェハを短手方向に走査して、高スループットの欠陥検査が可能となる。
【0053】
また、以上の実施形態では、複数の検出系を設けることもできる。多くの場合、欠陥の散乱光分布は酸化膜厚によって変化する。そこで、上方検出系と斜方検出系の併用により、膜厚むらに対して、検出感度を安定化する効果が得られる。
【0054】
また、以上の実施形態では、半導体ウェハの暗視野欠陥検査装置について説明したが、本発明は明視野欠陥検査装置にも適用可能である。
【0055】
また、本発明は、半導体リソグラフィ工程のマスクなどの微細パターンが形成された試料の検査にも適用できる。
【符号の説明】
【0056】
1 ウェハ
2 ステージ
3 光源
4 分岐素子
7 検出光学系
8 検出器
9 画像処理部
10 全体制御部
11 入出力操作部
51 第1の偏光素子
52 第2の偏光素子
61 第1の照明光学系
62 第2の照明光学系
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、
少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料のパターンの方向に対して垂直または平行であり、
該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項1記載欠陥検査装置において、
該光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項9】
パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、
少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料のパターンの方向に対して垂直または平行であり、
該第1の方向の照明光の波長と該第2の方向の照明光の波長は互いに異なり、
該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項10】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項11】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項12】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項13】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項14】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項15】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項16】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項17】
欠陥検査装置において、
パターンの形成された試料を移動するステージと、
前記試料へ第1の光を照射する第1の照明光学系と、
前記第1の光とは異なる偏光状態の第2の光を照射する第2の照明光学系と、
前記試料からの光を検出する検出光学系と、
前記検出光学系の検出結果を用いて欠陥の有無を判別する処理部と、を有し、
前記第1の光の試料への射影と、前記第2の光の試料への射影とは、互いに方向が異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項18】
請求項17に記載の欠陥検査装置において、
前記第1の光の試料への射影は、前記試料のパターンピッチに対して垂直であり、前記第2の光の試料への射影は、前記試料のパターンピッチに対して平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項19】
パターンが形成された試料の欠陥検査方法であって、
前記試料に対して、偏光状態の異なる少なくとも2つ以上の光を照射し、
前記2つの光の前記試料への射影は、互いに方向が異なることを特徴とする欠陥検査方法。
【請求項1】
パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、
少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料のパターンの方向に対して垂直または平行であり、
該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項1記載欠陥検査装置において、
該光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の方向の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項9】
パターンが形成された試料に、複数の方向から照明光を照射し、該試料の像を光学系を介して画像センサに結像し、欠陥の有無を判定する欠陥検査装置において、
少なくとも2つの照明方向の該試料への射影は該試料のパターンの方向に対して垂直または平行であり、
該第1の方向の照明光の波長と該第2の方向の照明光の波長は互いに異なり、
該第1の方向の照明光の偏光と該第2の方向の照明光の偏光は互いに異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項10】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに垂直であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項11】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の射影と該第2の方向の射影は互いに平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項12】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光の偏光はs偏光であり、該第2の方向の照明光の偏光はp偏光であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項13】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項14】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項15】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にインコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項16】
請求項9記載の欠陥検査装置において、
該第1の方向の照明光と該第2の照明光は空間的にコヒーレントであることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項17】
欠陥検査装置において、
パターンの形成された試料を移動するステージと、
前記試料へ第1の光を照射する第1の照明光学系と、
前記第1の光とは異なる偏光状態の第2の光を照射する第2の照明光学系と、
前記試料からの光を検出する検出光学系と、
前記検出光学系の検出結果を用いて欠陥の有無を判別する処理部と、を有し、
前記第1の光の試料への射影と、前記第2の光の試料への射影とは、互いに方向が異なることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項18】
請求項17に記載の欠陥検査装置において、
前記第1の光の試料への射影は、前記試料のパターンピッチに対して垂直であり、前記第2の光の試料への射影は、前記試料のパターンピッチに対して平行であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項19】
パターンが形成された試料の欠陥検査方法であって、
前記試料に対して、偏光状態の異なる少なくとも2つ以上の光を照射し、
前記2つの光の前記試料への射影は、互いに方向が異なることを特徴とする欠陥検査方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−122990(P2011−122990A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282363(P2009−282363)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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