説明

気泡パック製造機

【課題】同調して空気吹き込み、空気封じと気泡成型を行うことができる気泡パック製造機の提供。
【解決手段】上下相対する位置をもって機台10に組み付けられる二つのフィードローラを備え、それにはそれぞれフィルムロール23,24が取り付けられ、その二つのフィルムロールはそれぞれ一枚のプラスチックフィルム231,241を提供して機台の前端へ延伸し、二つのロール成型ローラ33,73を通す前、空気吹き込み装置40を通じて二枚のプラスチックフィルムの間に圧力空気があるようになり、二つのロール成型ローラを通す時点で、二つのロール成型ローラ表面の凹溝と電熱線により、二枚のプラスチックフィルムの間に幾何形状の膨らんだ気泡が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本案は防振クッション(cushion)気泡パック(pack)の製造機に関するもので、更に詳しく言えば、本案気泡パック製造機の特徴は同調して空気吹き込み、空気封じと気泡成型を行うことができる。
【背景技術】
【0002】
図1と図2に示すように、従来の気泡パックは予め熱加圧機をもって二枚のプラスチックフィルム(plastic film) 90を複数の横方向封じ合わせ線91、及びプラスチックフィルムの一長辺に形成し、かつ複数の横方向の封じ合わせ線と連結する側封辺線92を熱圧形成し、二枚のプラスチックフィルムの別の長辺は封じ合わせされていない。
【0003】
上述封じ合わせ線が予め製作されたプラスチックフィルムはフィルムのロール(roll)に巻き付けられ、気泡パック製造機の材料ラック(rack)に取り付けられる。気泡パック製造機の側辺には空気吹き込み装置及び熱圧封縁装置が提供され、フィード(feed)装置はフィルムロールのプラスチックフィルムを引伸ばして移動し、空気吹き込み装置はプラスチックフィルムの封じ合わせされていない側辺開口から空気を吹き込み、熱圧封縁装置は直ちに側辺開口を封じ合わせ、空気を二本の横向き封じ合わせ線の間に保って膨らんだ気泡93が形成される。
【0004】
上述気泡パックの製造過程は熱圧横向き封じ合わせ線及び空気吹き込み成型二つの製造過程に分けられ、違う機器で別々に行われるので、気泡パック全体の製造過程を長くし、かつ横方向気泡のある気泡パックしか作れない。図8に示すような菱形の気泡、またはその他幾何形状の気泡を上述伝統的製造方法で実現するのは不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は気泡パックの製造過程を短縮することができ、かつニーズ(needs)によって各種幾何形状の気泡のある気泡パック製造機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が主張する気泡パック製造機は機台が含まれ、それは上下相対する位置をもって機台に組み付けられる二つのフィードローラ(roller)を備え、それにはそれぞれフィルムロールが取り付けられ、その二つのフィルムロールはそれぞれ一枚のプラスチックフィルムを提供して機台の前端へ延伸し、二つのロール成型ローラを通す前、空気吹き込み装置を通じて二枚のプラスチックフィルムの間に圧力空気があるようになり、二つのロール成型ローラを通す時点で、二つのロール成型ローラ表面の凹溝と電熱線により、二枚のプラスチックフィルムの間に幾何形状の膨らんだ気泡が形成される。
【発明の効果】
【0007】
本案の主要目的は気泡パック製造機を提供するもので、それの特徴は、二枚のプラスチックフィルムは本発明が主張する気泡パック製造機で空気吹き込み、空気封じと気泡成型の同調動作を行い、気泡パックの製造過程を短縮することができ、かつニーズによって各種幾何形状気泡のある膨らんだ気泡パックを製造することができる。
【0008】
二枚のプラスチックフィルムは本発明が主張する気泡パック製造機で空気吹き込み、空気封じと気泡成型の同調動作を行うことができ、かつ気泡パックの製造過程を短縮することができる。
【0009】
ローラ32、72の外部は取り外し可能の手段をもって型ローラ33、73が取り付けられるので、違った凹溝34、74と電熱線351、751を備える型ローラ33、73を組み替えれば、違った幾何形状の気泡のある気泡パックを作り出すことができ、かつニーズによって各種幾何形状気泡のある気泡パックを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来の気泡パックの平面図である。
【図2】図1の2−2断面の局部断面図である。
【図3】本案気泡パック製造機の側面図である。
【図4】本案気泡パック製造機の主要構造の断面図である。
【図5】図3の矢印5が示す局部平面図である。
【図6】本案気泡パック製造機に第二フィルムロールを組み付けた意表図である。
【図7】本案気泡パック製造機に第一フィルムロールを組み付けた意表図である。
【図8】本案気泡パック製造機が作り出した気泡パックの実施例図である。
【図9】本案気泡パック製造機のレールとスライドローラの意表図である。
【図10】本案気泡パック製造機の型ローラの立体外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図3、図4と図5に示すように、本案の気泡パック製造機は次のものを含む:
機台10。
第一フィードロール軸21と第二フィードロール軸22、両者間は周知の取り外し可能の手段をもって、上下の相対位置に現われて機台10に取り付けられる。第一フィードロール軸21は第一フィルムロール23の取り付けに用いられ、第二フィードロール軸22は第二フィルムロール24の取り付けに用いられる。第一フィルムロール23と第二フィルムロール24はおのおの一枚連続のプラスチックフィルム231、241を提供し、機台10の前端11へ延伸する。二つのアイドルローラ(idle roller)25は機台10に設けられ、プラスチックフィルム231、241の行程径路に於いてそれと接触し、プラスチックフィルム231、241の張力を維持する。
【0012】
同時に図10を参照する。第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70はそれぞれ回転軸31、71を備え、回転軸31、71の外部にはローラ32、72が設けられ、ローラ32、72の外部には取り外し可能の手段をもって型ローラ33、73が取り付けられてある。型ローラ33、73の表面には予定された形状と深さのある複数の凹溝34、74と、予定された方向に各凹溝34、74の間に設けられ、並びに型ローラ33、73の一端まで延伸して一回り取り捲る複数の電熱線351、751が設けられてある。電熱線351、751の表面には絶縁塗布層が取り付けられてある。
【0013】
第二ロール成型ローラ70はそれの回転軸71をもって機台10の前端11に取り付けられ、第一ロール成型ローラ30は回転軸31をもってローララック50に取り付けられる。ローララック50は機台10の前端11に連接され、気泡パック製造機が運転された場合、第一と第二ロール成型ローラ30、70は上下に現われ、かつ二つの型ローラ33、73は相対して接触する。二本の回転軸31、71にはそれぞれ歯車36、76が取り付けられ、二つの歯車36、76は互いに噛み合い、動力装置37によって駆動される動力歯車38はその中の一つの歯車76と噛み合い、歯車の回転は二本の回転軸31、71に正回転と逆回転の相対回転を発生させ、プラスチックフィルム231、241を機台10の前端11へ送り出す。尚且つ、ローララック50と機台10の間にはばね55が備えられ、ばね55が提供する弾力は二つの型ローラ33、73の接触の緊密性を保持することができる。
【0014】
空気吹き込み装置40は機台10の第一フィードロール軸21と第二フィードロール軸22の間で、かつ第一と第二ロール成型ローラ30、70の後側に取り付けられてある。それの内部には最少一つのファン43が備えられ、前端には空気出口44が第一と第二ロール成型ローラ30、70の間に相対して備えられる。
【0015】
図4を用いて本案気泡パック製造機の運転状態を説明する。プラスチックフィルム231、241は重ね合わせて二つの型ローラ33、73の間を通る。空気吹き込み装置40は空気出口44から持続的に圧力空気を送り出すが、空気出口44は二つの型ローラ33、73の接触個所に緊密に隣接しているので、二枚のプラスチックフィルム231、241は二つの型ローラ33、73に挟まれ、重ね合った臨界点個所で圧力空気を含み、圧力空気はプラスチックフィルム231、241を型ローラ33、73と凹溝34、74の表面に貼り付け、それが一旦二つの型ローラ33、73の間に進入すると、二枚のプラスチックフィルム231、241の間には膨らんだ気泡62が形成し、電熱線351、751は二枚のプラスチックフィルム231、241を圧合して交差した複数本の封じ合わせ線60と二本の封縁線61を形成し、幾何形状に膨らんだ気泡62のある気泡パック64が作られる。ローラ32、72の外部に取り外し可能な手段で型ローラ33、73が取り付けられているので、違った凹溝34、74と電熱線351、751を備える型ローラ33、73に組み替えれば、違った幾何形状の気泡のある気泡パックを作り出すことができる。
【0016】
図5、図6と図7は本案気泡パック製造機に第一フィルムロール23と第二フィルムロール24を取り付けまたは取り外す状況を示す。ローララック50は長孔(図面には示されていない)及び上下に動く軸受けをもって第一ロール成型ローラ30の回転軸31の軸端に連接される。上記ローララック50は回転可能に第二ロール成型ローラ70の回転軸71に枢接される。ローララック50の両側及び機台10の両側には相対して結合されるレール(rail)51とスライドローラ(slide roller)52を備える。スライドローラ52は第一ロール成型ローラ30の回転軸31に取り付けられ、レール51はカムの軌跡を提供し、カムの軌跡は機台10の前端11へ進んでから弧形に下へ行く軌跡段が含まれ、スライドローラ52はカムの軌跡に順じてスライドすることができる。これにより、ローララック50は機台10の前端11へ動くことができる(図6に示す如く)。前記空気吹き込み装置40の末端は回転可能の枢接部材45をもって機台10の側壁に連接されるので、空気吹き込み装置40は上へ挙げられるが(図6に示す如く)、前提は先に第一フィルムロール23を取り下げることである。
【0017】
図3、図3と図9を参照する。本案の実施例に於いて、前記カムの軌跡は機台10両側壁の頂縁によって構成され、それは機台10両側壁の基礎高さから上へ延伸する上昇軌跡段531と、上昇軌跡段531に連接するR角軌跡段532、及びR角軌跡段532に連接して下弧に走る下弧軌跡段533を含む。図3に基づいて描かれた運転状態は、スライドローラ52は前記ローララック50と機台10の間に連接する引伸ばしばね551の張力によってR角軌跡段532と上昇軌跡段531の境位置に止まり、自動的にR角軌跡段532を越すことがないので、ローララック50の意外に下へ動くことが避けられ、第一と第二ロール成型ローラ30、70が上下に現われ、かつ二つの型ローラ33、73が相対して接触する運転状態が保持される。
【0018】
ここに図6と図7をもって本発明の気泡パック製造機に第一フィルムロール23と第二フィルムロール24が取り付けられた状況を説明する。図6はローララック50のスライドローラ52が上昇軌跡段531とR角軌跡段532を超えて下弧軌跡段533に順じて移動することを描いたものである。かつ、第一ロール成型ローラ30とそれの歯車36は第二ロール成型ローラ70の歯車76を取り巻くって回転し、ローララック50と第一ロール成型ローラ30は機台10の前端11へ回り、スライドローラ52はレール51のカム軌跡の作用に制限され、第一ロール成型ローラ30と歯車36は上へ挙げられるが、歯車36の歯峰と歯車76の歯峰は完全に離脱していないので、二つの型ローラ33、73の相対位置が保持され、かつ第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の間には隙間が発生して二枚のプラスチックフィルム231、241を通すことを便利にする。その後、空気吹き込み装置40は矢印Aの方向によって上へ引き上げられ、第二フィルムロール24が取り付けられてプラスチックフィルム241が引き出され、前記第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の間に介在する空間から通り抜く。
【0019】
図7には空気吹き込み装置40が前記第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の後側に戻され、第一フィルムロール23が取り付けられてプラスチックフィルム231が引き出され、前記第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の間に介在する空間から通り抜き、尚且つ第二フィルムロール24のプラスチックフィルム241と重ね合っているのが描かれている。その後は更にローララック50と第一ロール成型ローラ30を図3に示すよう復帰させ、スライドローラ52をR角軌跡段532と上昇軌跡段531の境位置に止まらせる。
【0020】
空気吹き込み装置40の引き上げ定位を安定し、それの水平運転位置を維持するため、空気吹き込み装置40の外部及び機台10の側壁にはそれぞれボルト(bolt)46、47が設けられ、二本のボルト46、47の間はばね48をもって連接される。機台10の側壁には円弧孔12が設けられ、空気吹き込み装置40のボルト46はその円弧孔12に締め付けられる。
【符号の説明】
【0021】
10 機台
11 前端
12 円弧孔
21 第一フィードロール軸
22 第二フィードロール軸
23 第一フィルムロール
231 プラスチックフィルム
24 第二フィルムロール
241 プラスチックフィルム
25 アイドルローラ
30 第一ロール成型ローラ
31 回転軸
32 ローラ
33 型ローラ
34 凹溝
351 電熱線
36 歯車
37 動力装置
38 動力歯車
40 空気吹き込み装置
43 ファン
44 空気出口
45 回転可能な枢接部材
46 ボルト
47 ボルト
48 ばね
50 ローララック
51 レール
52 スライドローラ
531 上昇軌跡段
532 R角軌跡段
533 下弧軌跡段
55 ばね
551 引伸ばしばね
56 長孔
60 封じ合わせ線
61 封縁線
62 気泡
64 気泡パック
70 第二ロール成型ローラ
71 回転軸
72 ローラ
73 型ローラ
74 凹溝
751 電熱線
76 歯車

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機台10、第一フィードロール軸21、第二フィードロール軸22、第一ロール成型ローラ30、第二ロール成型ローラ70、動力装置37及び空気吹き込み装置40を含む、気泡パック製造機であって、
第一フィードロール軸21と第二フィードロール軸22は上下の位置をもって機台10に取り付けられ、
第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70は回転軸31、71と、回転軸31、71の外部に取り付けられる型ローラ33、73が含まれ、型ローラ33、73の表面には予定された形状と深さのある複数の凹溝34、74と、各凹溝34、74の間に設けられ、かつ型ローラ33、73の一端まで延伸した電熱線351、751が設けられ、
第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70は上下に、かつ二つの型ローラ33、73は相対して接触する方式をもって機台10の前端11に設置され、
動力装置37は第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70を駆動して相対に回転させ、
空気吹き込み装置40は機台10中の第一フィードロール軸21と第二フィードロール軸22間の位置に設けられ、空気吹き込み装置40には空気出口44が備えられ、空気出口44は第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の境個所に近隣し、
第一フィードロール軸21には第一フィルムロール23が取り付けられ、第二フィードロール軸22には第二フィルムロール24が取り付けられ、第一フィルムロール23と第二フィルムロール24はおのおの一枚連続のプラスチックフィルム231、241を提供し、重ね合って第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の間を通り、動力装置37は第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70を駆動して相対的に回転させ、プラスチックフィルム231、241は機台10の前端11へ延伸され、空気吹き込み装置40はプラスチックフィルム231、241が二つのロール成型ローラを通る前に二枚のプラスチックフィルムの間に圧力空気を吹き込み、それによって二つのロール成型ローラ表面の凹溝と電熱線は、間に空気があるプラスチックフィルムを幾何形状の膨らんだ気泡を備える気泡パックに製造することを特徴とする、
気泡パック製造機。
【請求項2】
前記第二ロール成型ローラ70は回転軸71をもって機台10の前端11に取り付けられ、
第一ロール成型ローラ30は回転軸31をもってローララック50に取り付けられ、
ローララック50は回転可能に第二ロール成型ローラ70の回転軸71に枢接され、
ローララック50の両側及び機台10の両側には相対して結合されるレール51とスライドローラ52を備え、
レール51はカム軌跡を備え、カム軌跡は機台10両側壁の頂縁に設けられ、
カム軌跡は機台10両側壁の基礎高さから上へ延伸する上昇軌跡段531と、上昇軌跡段531に連接するR角軌跡段532、及びR角軌跡段532に連接して下弧に走る下弧軌跡段533を含み、
スライドローラ52がカム軌跡を行き経ると、第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の間に二枚のプラスチックフィルム231、241が通る隙間が生じることを特徴とする、
請求項1記載の気泡パック製造機。
【請求項3】
前記空気吹き込み装置40は回転可能な枢接部材45をもって機台10に連接され、
空気吹き込み装置40の外部及び機台10の側壁にはそれぞれボルト46、47が設けられ、
二本のボルト46、47の間はばね48をもって連接され、
機台10の側壁には円弧孔12が設けられ、
空気吹き込み装置40のボルト46はその円弧孔12に締め付けられ、
第一ロール成型ローラ30と第二ロール成型ローラ70の回転軸31、71にはそれぞれ互いに噛み合う歯車36、76を備え、
動力装置37によって駆動される動力歯車38は第二ロール成型ローラ70の歯車76と噛み合い、歯車の回転は二本の回転軸31、71に相対回転を発生させることを特徴とする、
請求項1記載の気泡パック製造機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−31571(P2011−31571A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−182379(P2009−182379)
【出願日】平成21年8月5日(2009.8.5)
【出願人】(507041825)
【Fターム(参考)】