説明

水中油型乳化化粧料

本発明は、(A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との反応物であるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、該エステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上、(B)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤及び/又はHLBが10以上のイオン性界面活性剤、及び(C)水性成分を含有し、成分(A)の水酸基価(OHV)が10〜150である、使用感(さっぱり感と保湿感の持続性)に優れ、かつ乳化の経時安定性に優れたことを特徴とする水中油型乳化化粧料を提供するものである。

【発明の詳細な説明】
発明の背景
本発明は、水中油型乳化化粧料に関し、更に詳しくは、さっぱり感と保湿感の持続性とを両立し、乳化安定性に優れた水中油型乳化化粧料に関するものである。
従来から、水中油型乳化化粧料は、塗布することより、化粧料中に配合された水分、油剤、保湿剤、美容剤等の働きで、皮膚の水分や油分のバランスを整え、皮膚を健やかに保つ効果を持たせるものであった。また、配合する成分を選択することにより、保存安定性、使用感、外観等の様々な効果を付加させる検討がなされてきた。(例えば、特許第2657219号公報、特開2001−39827号公報及び特開2001−354510号公報参照)
水中油型乳化化粧料は、検討されてきた効果の中でも、保湿感に関しては、他の油剤を含有する剤形、たとえば、油中水型乳化化粧料や油性化粧料に比べて劣るため、水中油型乳化化粧料のもつ特徴であるさっぱり感を維持しつつ、塗布時の伸び広がりが良く使用性に優れるとともに、保湿感の持続性に優れ、乳化の経時安定性が良好である水中油型乳化化粧料の開発が望まれていた。
【発明の開示】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のジトリメチロールプロパン誘導体とHLBが10以上の非イオン性界面活性剤及び/又はイオン性界面活性剤と水性成分とを含有することにより、保湿感の持続性に優れ、さっぱり感があり、使用性に優れ、油剤の乳化に優れ、経時安定性が良好な水中油型乳化化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(A)の水酸基価(OHV)が10〜150である水中油型乳化化粧料を提供するものである。
(A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との反応物である下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上、

(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。但し、R〜Rの少なくとも1つは脂肪酸残基を表す。)
(B)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤及び/又はHLBが10以上のイオン性界面活性剤、及び
(C)水性成分。
なお、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物とは、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と、脂肪酸とのエステル化反応で得られた重縮合物のことを示す。
本発明はまた、成分(A)、(B)及び(C)を含有するものであって、成分(A)を0.1〜30質量%、成分(B)を0.01〜10質量%、成分(C)を40〜95質量%含有する水中油型乳化化粧料を提供するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の水中油型乳化化粧料に用いられる成分(A)は、ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との反応物である下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上である。

(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。但し、R〜Rの少なくとも1つは脂肪酸残基を表す。)
成分(A)を形成するための脂肪酸としては、炭素数5〜28の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸が好ましく、特に分岐鎖の脂肪酸が好ましい。このような分岐鎖の脂肪酸としては、例えば、ピバリン酸、イソヘプタン酸、4−エチルペンタン酸、イソオクチル酸、2−エチルヘキサン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸、4−プロピルペンタン酸、イソノナン酸、2−エチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、イソデカン酸、イソドデカン酸、2−メチルデカン酸、3−メチルデカン酸、4−メチルデカン酸、5−メチルデカン酸、6−メチルデカン酸、7−メチルデカン酸、9−メチルデカン酸、6−エチルノナン酸、5−プロピルオクタン酸、イソラウリン酸、3−メチルヘンデカン酸、6−プロピルノナン酸、イソトリデカン酸、2−メチルドデカン酸、3−メチルドデカン酸、4−メチルドデカン酸、5−メチルドデカン酸、11−メチルドデカン酸、7−プロピルデカン酸、イソミリスチン酸、2−メチルトリデカン酸、12−メチルトリデカン酸、イソパルミチン酸、2−ヘキシルデカン酸、14−メチルペンタデカン酸、2−エチルテトラデカン酸、イソステアリン酸、メチル分岐型イソステアリン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルイソウンデカン酸、2−エチルヘキサデカン酸、14−エチルヘキサデカン酸、14−メチルヘプタデカン酸、15−メチルヘプタデカン酸、16−メチルヘプタデカン酸、2−ブチルテトラデカン酸、イソアラキン酸、3−メチルノナデカン酸、2−エチルオクタデカン酸、イソヘキサコ酸、24−メチルヘプタコサン酸、2−エチルテトラコサン酸、2−ブチルドコサン酸、2−ヘキシルイコサン酸、2−オクチルオクタデカン酸、2−デシルヘキサデカン酸などが挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。これらのうち炭素数8〜18の脂肪酸、特にイソオクチル酸、(さらに好ましくは、2−エチルヘキサン酸、4,5−ジメチルヘキサン酸)、イソノナン酸(さらに好ましくは、2−エチルヘプタン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸)、イソパルミチン酸、イソトリデカン酸、イソステアリン酸(さらに好ましくは、メチル分岐型イソステアリン酸、2−ヘプチルウンデカン酸、2−イソヘプチルイソウンデカン酸)などの炭素数8〜18の分岐飽和脂肪酸が好ましい。中でも、イソオクチル酸、特に2−エチルヘキサン酸、及びイソステアリン酸、特にメチル分岐型イソステアリン酸が好ましい。
直鎖脂肪酸とは、炭素数6から炭素数28の直鎖飽和脂肪酸で、例えば、カプロン酸、カプリル酸、オクチル酸、ノニル酸、デカン酸、ドデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などの飽和脂肪酸、また、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、ゴンドイン酸、エルカ酸、ブラシン酸などの直鎖不飽和脂肪酸が挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の成分(A)のエステル化合物は、モノ、ジ、トリ、又はテトラのエステル化合物の1種又は2種以上からなるものである。また、成分(A)の重縮合物を調製するのに本発明で用いる多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸やセバシン酸などの炭素数2から炭素数10の2塩基性カルボン酸が好ましい。特にセバシン酸が好ましい。これらは1種又は2種以上を使用することができる。
本発明の成分(A)は、水酸基価(以下、「OHV」と略す。)が10〜150のものが好ましく、30〜150のものがより好ましく、40〜100のものが最も好ましい。85〜95のものがさらに最も好ましい。なお、成分(A)として、上記所定の化合物の混合物を使用する場合、混合物のOHVの合計が上記範囲にあるのが好ましい。OHVがこのような範囲にあると、抱水性が高くなるために、保湿感を得られやすいといった効果が発揮できる。ここでOHVとは、粧原基一般試験法水酸基価測定法により得られた値とする。本発明の成分(A)は、室温で液状であるのが好ましく、ブルックフィールド型粘度計で測定される粘度(25℃)が100〜30000mPa・sであるのが好ましく、300〜5000mPa・sであるのがより好ましい。
本発明の成分(A)は、例えば、ジトリメチロールプロパン1当量に対し脂肪酸及び/又は多価カルボン酸を1.5〜3.5当量仕込み、無触媒又は触媒(たとえば塩化スズ)存在下、180〜240℃にて、6〜40時間エステル化及び/又は脱水縮合反応を行う。反応終了後は、反応混合物を吸着処理等に付して触媒除去処理を行い、蒸留等により未反応原料など低分子分を除去して、最終製品を得る方法により調製することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(A)の配合量は、特に限定されないが、水中油型乳化化粧料全量中0.1〜30質量%が好ましく、更に、1〜10質量%が好ましい。配合量がこの範囲であれば、保湿感の持続や使用性の点で優れたものが得られる。
本発明では、成分(A)として一般式(I)で表されるエステル化合物及び/又はジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物を、2質量%以上含有するのが好ましく、また、30質量%以下含有するのが好ましく、8質量%以下含有するのがより好ましく、5質量%以下含有するのがさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料に用いられる成分(B)のHLBが10以上の非イオン性界面活性剤及びHLBが10以上のイオン性界面活性剤としては、通常化粧料に用いられている界面活性剤であれば、何れでも良い。HLBが10以上の非イオン性界面活性剤として、具体的には、ポリグリセリル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノオレエート、トリオレイン酸ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレンモノイソステアレート等のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノイソステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性アルガノポリシロキサン等のポリオキシエチレン付加型ノニオン界面活性剤が挙げられる。なかでも、HLBが10〜15のものが好ましい。特に、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン及びトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンがより好ましい。
HLBが10以上のイオン性界面活性剤として、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの脂肪酸石鹸、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩が挙げられる。なお、アニオン性界面活性剤として使用する脂肪酸石鹸は、あらかじめ脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムとして調製されたものを使用してもよく、また製造時に水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリと脂肪酸を混合して調製し、使用してもよい。両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン、アルキルアミノ酢酸ベタイン、イミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。尚、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、セスキオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のHLBが10未満の非イオン性(ノニオン性)界面活性剤界面活性剤については、乳化助剤や粉体を配合する場合の粉体分散剤として、本発明の効果を損なわれない範囲において使用することができる。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(B)の配合量は特に限定されないが水中油型乳化化粧料全量中0.01〜10質量%が好ましく、更に、0.1〜2質量%が好ましい。配合量がこの範囲であれば、伸び広がり等の使用性や乳化の経時安定性の点で優れたものが得られる。
本発明の水中油型乳化化粧料に用いられる成分(C)の水性成分としては、水または水に可溶で溶媒となりうるものであり、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の水性植物抽出液が挙げられ、これらからなる群から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。このうち、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料における成分(C)の配合量は、特に限定されないが水中油型乳化化粧料全量中40〜95質量%が好ましく、更に、70〜90質量%が好ましい。配合量がこの範囲であれば、伸び広がり等の使用性の点やさっぱり感で優れたものが得られる。また、水性成分中の水の配合量は50質量%以上が好ましい。
本発明の水中油型乳化化粧料には、前記必須成分の他に、通常化粧料に配合される成分として、成分(A)以外の油性成分、粉体成分および水溶性高分子、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、リパーゼやプロテアーゼ等の酵素類、レゾルシンやイオウ等の各種薬剤、清涼剤、色素、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
成分(A)以外の油性成分としては、化粧品に一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス等の炭化水素類、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル又はフィトステロール・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系エステル油剤、シア脂等の多価アルコール脂肪酸エステル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル及び、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、ジペンタエリトリット12−ヒドロキシステアリン酸エステル、コレステロール、コレスタノール、デヒドロコレステロール、ラノリン脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル等のコレステロール誘導体やフィトステロール誘導体、ラノリン、吸着精製ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、酢酸液状ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体及びそれらをポリオキシアルキレンで変性した油剤、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、ゲイロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス等のロウ類、ホホバ油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合度メチルポリシロキサン、高重合度メチルフェニルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、ステアリン酸カリウム、12−ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを1種または2種以上を用いることができる。
粉体成分としては、化粧品に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、シリコーン処理酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、黒酸化鉄、赤酸化鉄、黄色酸化鉄、シリコーン処理ベンガラ、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、シリコーン処理タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、シリコーン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、球状PMMA粉体、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にマイカ、アルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられる。
水溶性高分子としては、キサンタンガム、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、水膨潤性粘土鉱物等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、パラベン、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の特に好ましい配合例としては、以下のものが挙げられる。
配合例1
成分(A)として、OHV85〜95の、一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物又はこれらの混合物、
成分(B)として、HLB10〜15のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及び
成分(C)として、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有する水中油型乳化化粧料。
配合例2
成分(A)として、ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とのエステル化合物、ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物、又はこれらの混合物、
成分(B)として、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン又はトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、及び
成分(C)として、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種又は2種以上を含有する水中油型乳化化粧料。
本発明の水中油型乳化化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、加温した成分(A)及び必要により油性成分を、同じく加温した成分(C)及び他の成分に添加し、成分(B)の存在下で乳化混合した後、冷却することにより得ることができる。
本発明の水中油型乳化化粧料としては、化粧水、日焼け止め、乳液・クリーム・美容液・不織布含浸のマスク用の化粧液、パック、整髪料、養毛料等の顔、手足、ボディ用の基礎化粧料、口紅、リキッドルージュ、グロス、ファンデーション、アイシャドウ、下地クリーム等のメーキャップ化粧料として使用できる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
【実施例】
(製造例1)ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物の調製
ジトリメチロールプロパン(広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン)168g(0.8モル)、イソステアリン酸(ユニケマ社製:PRISORINE3505)392g(1.3モル)、及びセバシン酸(小倉合成工業社製:セバシン酸)41g(0.2モル)を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた1Lの4つ口フラスコに仕込み、還流溶剤として、キシロールを全仕込量の5質量%の量で一緒に加え、攪拌しながら混合物を180〜240℃で6時間反応させた。反応終了後、活性白土を用いて脱色し、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物436gを得た。この重縮合物のOHVは92であった。ブルックフィールド型粘度計で測定した粘度は1840mPa・sであった(25℃)。
(製造例2)ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とのエステル化合物の調製
ジトリメチロールプロパン(広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン)211g(0.8モル)と2−エチルヘキサン酸(チッソ社製:オクチル酸)389g(2.7モル)を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた1Lの4つ口フラスコに仕込み、還流溶剤として、キシロールを全仕込量の5質量%の量で一緒に加え、攪拌しながら混合物を180〜240℃で19時間反応させた。反応終了後、活性白土を用いて脱色し、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とのエステル化合物421gを得た。このエステル化合物のOHVは89であった。ブルックフィールド型粘度計で測定した粘度は345mPa・sであった(25℃)。
(比較製造例1)ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とイソステアリン酸とのテトラエステル化合物の調製
ジトリメチロールプロパン(広栄化学社製:ジトリメチロールプロパン)132g(0.5モル)、2−エチルヘキサン酸(チッソ社製:オクチル酸)160g(1.1モル)、及びイソステアリン酸(ユニケマ社製:PRISORINE3505)308g(1.1モル)を攪拌機、温度計、窒素ガス吹込管、水分離管を備えた1Lの4つ口フラスコに仕込み、還流溶剤として、キシロールを全仕込量の5質量%の量で一緒に加え、攪拌しながら混合物を180〜240℃で30時間反応させた。反応終了後、活性白土を用いて脱色し、常法による脱臭を行い、ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とイソステアリン酸とのテトラエステル化合物(下記一般式(II))390gを得た。このテトラエステル化合物のOHVは1であった。

(式中、R〜Rは2−エチルヘキサン酸残基又はイソステアリン酸残基を表す。2−エチルヘキサン酸残基:イソステアリン酸残基=1:1)
実施例1〜9及び比較例1〜3:美容液
下記表1に示す組成および下記製造方法にて美容液を調製した。得られた美容液を(1)使用感(さっぱり感と保湿感の持続性)、(2)乳化の経時安定性の評価項目について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。

(製造方法)
A:成分1〜6を80℃で溶解混合する。
B:成分7〜12を80℃に加熱し、A工程で得られた混合物に添加し乳化する。
C:B工程で得られた乳化物を冷却して、美容液を得た。
(使用感の評価方法)
化粧歴10年以上の女性30人に使用してもらい、「さっぱり感」、「保湿感の持続性」について、官能評価を行った。評価は下記の(イ)絶対評価基準を用いて7段階評価し、評点の平均値を(ロ)4段階判定基準を用いて判定した。但し、保湿感の持続性については、各試料を唇に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、3時間後の保湿効果について評価した。
(イ)絶対評価基準
(評点):(評価)
6点:非常に良好
5点:良好
4点:やや良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
0点:非常に不良
(ロ)4段階判定基準
(評点の平均点):(判定)
5点を超える :非常に良好:◎
3点を超えて5点以下:良好 :○
1点を超えて3点以下:やや不良 :△
1点以下 :不良 :×
(乳化の経時安定性の評価方法)
各試料を50℃の恒温槽にて、1ヶ月放置し、外観の変化(分離、クリーミング)について下記の(ハ)4段階判定基準で判定した。
(ハ)4段階判定基準
(変化の度合い):(判定)
全く変化なし :◎
わずかに変化あり:○
変化あり :△
かなり変化あり :×
表1の結果から明らかなように、本発明品の実施例1〜9の美容液は、比較例1〜3の美容液に比べ、さっぱり感と保湿感の持続性、及び乳化の経時安定性に優れたものであった。これに対して本発明の構成成分である成分(A)の配合されていない比較例2では特に保湿効果の持続性の点で、満足いくものが得られなかった。また、本発明の構成成分である成分(B)の配合されていない比較例1では特に経時安定性の点で満足いくものが得られなかった。本発明の構成成分である成分(A)の替わりにテトラエステル化合物を用いた比較例3では特に乳化の経時安定性の点で満足いくものが得られなかった。
実施例10:乳液
(成分) (質量%)
1.ソルビタンモノオレエート(HLB 4.3) 0.1
2.モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.)(HLB 14.9) 2.0
3.製造例1の重縮合物 10.0
4.香料 0.02
5.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
6.ジプロピレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.アルギン酸ナトリウム 0.5
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.防腐剤(p−オキシ安息香酸エチル) 0.1
11.精製水 75.98
12.L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム 0.1
合計 100
(製造方法)
A:成分1〜5を80℃で溶解混合する。
B:成分6〜12を80℃に加熱し、A工程で得られた混合物に添加し乳化する。
C:B工程で得られた乳化物を冷却して乳液を得た。
実施例10の乳液は、さっぱり感と保湿感の持続性に優れ、分離やクリーミングの無い乳化の経時安定性にも優れたものであった。
実施例11:アイクリーム
(成分) (質量%)
1.ソルビタントリステアレート(HLB 2.1) 0.05
2.トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.)(HLB 11.0) 0.1
3.N−ラウロイル−L−グルタミン酸
ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル) 0.5
4.マイクロクリスタリンワックス 0.5
5.ポリブテン 1.5
6.ステアリルアルコール 2.5
7.製造例2のエステル化合物 1.0
8.ジメチルポリシロキサン 0.5
9.ジプロピレングリコール 5.0
10.グリセリン 5.0
11.アルギン酸ナトリウム 0.1
12.防腐剤(p−オキシ安息香酸エチル) 0.1
13.精製水 83.13
14.香料 0.02
合計 100
(製造方法)
A:成分1〜8を80℃で溶解混合する。
B:成分9〜14を80℃に加熱し、A工程で得られた混合物に添加し乳化する。
C:B工程で得られた乳化物を冷却してアイクリームを得た。
実施例11のアイクリームは、さっぱり感と保湿感の持続性に優れ、分離やクリーミングの無い乳化の経時安定性にも優れたものであった。
実施例12:ファンデーション
(成分) (質量%)
1.デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
2.有機シリコーン樹脂溶液注(1) 5.0
3.製造例1の重縮合物 1.0
4.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 2.0
5.ステアリン酸 1.5
6.ソルビタントリステアレート(HLB 2.1) 0.05
7.トリオレイン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.)(HLB 11.0) 0.2
8.トリエタノールアミン 0.5
9.パラベン 0.3
10.水酸化カリウム 0.2
11.1,3−ブチレングリコール 10.0
12.精製水 53.3
13.水膨潤性粘土鉱物注(2) 0.8
14.カルボキシメチルセルロース 0.1
15.キサンタンガム 0.05
16.タルク 5.0
17.マイカ 3.0
18.黒酸化鉄 0.3
19.赤酸化鉄 0.7
20.黄色酸化鉄 1.0
21.酸化チタン 8.0
22.微粒子酸化チタン 2.0
合計 100
注(1)KF−9021(信越化学工業社製)
注(2)クニピアG−4(クニミネ工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜7を80℃で溶解混合する。
B:成分8〜15を80℃に加熱し、成分16〜22をホモミキサーにて分散する。
C:A工程で得られた混合物にB工程で得られた分散物を添加し、乳化する。その後冷却してファンデーションを得た。
実施例12のファンデーションは、さっぱり感と保湿感の持続性、保存安定性に優れた、分離やクリーミングの無い保存安定性にも優れたものであった。
実施例13:アイカラー
(成分) (質量%)
1.ソルビタントリステアレート(HLB 2.1) 0.05
2.トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン
(20E.O.)(HLB 11.0) 0.1
3.製造例1の重縮合物 5.0
4.リンゴ酸ジイソステアリル 2.0
5.ステアリン酸 0.4
6.イソステアリン酸 0.5
7.精製水 67.15
8.トリエタノールアミン 0.8
9.ポリエチレングリコール(分子量400) 3.0
10.エタノール 5.0
11.パラベン 0.5
12.グリセリン 3.0
13.赤色226号 1.0
14.シリコーン処理ベンガラ注(3) 1.0
15.シリコーン処理酸化チタン注(3) 0.5
16.シリコーン処理雲母チタン注(3) 5.0
17.シリコーン処理タルク注(3) 3.0
18.球状PMMA粉体(平均粒子径10μm) 2.0
合計 100
注(3)ジメチルポリシロキサン5質量%処理
A:成分1〜6を80℃で溶解混合する。
B:成分7〜12を80℃に加熱し、そこに成分13〜18を加え、ホモミキサーにて分散する。
C:A工程で得られた混合物にB工程で得られた分散物を添加し、乳化する。その後冷却してアイカラーを得た。
実施例13のアイカラーは、さっぱり感と保湿感の持続性に優れ、分離やクリーミングの無い乳化の経時安定性にも優れたものであった。
以上詳述した如く、本発明の水中油型乳化化粧料は、使用感(さっぱり感と保湿感の持続性)に優れ、かつ乳化の経時安定性に優れたものであり、水中油型乳化化粧料として優れた品質を有するものであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)及び(C)を含有し、成分(A)の水酸基価(OHV)が10〜150である水中油型乳化化粧料。
(A)ジトリメチロールプロパンと脂肪酸との反応物である下記一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物、下記一般式(I)で示されるエステル化合物と多価カルボン酸との重縮合物、ジトリメチロールプロパンと多価カルボン酸との重縮合物と脂肪酸との重縮合物、及びジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上、

(式中、R〜Rはそれぞれ独立して水素原子又は脂肪酸残基を表す。但し、R〜Rの少なくとも1つは脂肪酸残基を表す。)
(B)HLBが10以上の非イオン性界面活性剤及び/又はHLBが10以上のイオン性界面活性剤、及び
(C)水性成分。
【請求項2】
成分(A)を表す一般式(I)中の脂肪酸残基が、炭素数5〜28の直鎖又は分岐鎖の脂肪酸由来である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項3】
成分(A)を表す一般式(I)中の脂肪酸残基が、分岐鎖の脂肪酸由来である請求項2記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項4】
成分(A)を表す一般式(I)中の脂肪酸残基が、炭素数8〜18の分岐飽和脂肪酸由来である請求項3記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項5】
多価カルボン酸が、炭素数2から炭素数10の2塩基性カルボン酸である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項6】
成分(A)が、ジトリメチロールプロパン1当量と、脂肪酸、多価カルボン酸又はこれらの混合物1.5〜3.5当量を、エステル化及び/又は脱水縮合反応することにより得られるものである請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項7】
成分(A)が、一般式(I)で示されるエステル化合物である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項8】
成分(A)が、ジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項9】
成分(A)が、一般式(I)で示されるエステル化合物と、ジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物の混合物である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項10】
成分(A)の水酸基価(OHV)が30〜150である請求項1〜9のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項11】
成分(A)の水酸基価(OHV)が40〜100である請求項10記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項12】
成分(B)が、HLB10〜15の非イオン性界面活性剤である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項13】
成分(B)が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである請求項12記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項14】
成分(B)が、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン又はトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンである請求項13記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項15】
成分(C)の水性成分が、水;エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール;プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類;及びアロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の水性植物抽出液からなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項16】
成分(C)の水性成分が、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項15記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項17】
前記成分(A)が、OHV85〜95の、一般式(I)で示されるエステル化合物、ジトリメチロールプロパンと脂肪酸と多価カルボン酸との重縮合物又はこれらの混合物であり、
前記成分(B)が、HLB10〜15のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであり、
前記成分(C)が、水、エチルアルコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール及びグリセリンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項18】
前記成分(A)が、ジトリメチロールプロパンと2−エチルヘキサン酸とのエステル化合物、ジトリメチロールプロパンとイソステアリン酸とセバシン酸との重縮合物、又はこれらの混合物であり、
前記成分(B)が、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン又はトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンである請求項17記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項19】
前記成分(A)を0.1〜30質量%、前記成分(B)を0.01〜10質量%、前記成分(C)を40〜95質量%含有することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項記載の水中油型乳化化粧料。
【請求項20】
前記成分(A)を1〜10質量%、前記成分(B)を0.1〜2質量%、前記成分(C)を70〜90質量%含有することを特徴とする請求項19記載の水中油型乳化化粧料。

【国際公開番号】WO2004/100918
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−506246(P2005−506246)
【国際出願番号】PCT/JP2004/006806
【国際出願日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(000227009)日清オイリオグループ株式会社 (251)
【Fターム(参考)】