説明

水栓装置

【課題】省電力の水栓装置を提供する。
【解決手段】給水路に付設され前記給水路内の水流を利用して発電する発電機を含む電源と、前記給水路の外周に設けられ、前記電源から供給される電気により磁場を発生させるコイル部と、前記給水路の中に設けられ、前記磁場の変化に応じて可動とされたマグネットと、弁座及び弁体を有し、前記マグネットに連動して前記水流の流量を制御するバルブと、を備え、前記流量は、前記バルブの開度が最も小さい最閉止時においてもゼロよりも大きいことを特徴とする水栓装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓装置に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、電動の流量制御弁が提案されている。例えば、特許文献1では、水栓本体に、給水路を開閉する主弁と、温調弁と、蛇口とシャワーヘッドとの間で吐水を切り替える切替弁とを電気駆動弁として設けるとともに水流で発電する発電機を設けることが提案されている。
【特許文献1】特開2003−135301号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、省電力の水栓装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、給水路に付設され前記給水路内の水流を利用して発電する発電機を含む電源と、前記給水路の外周に設けられ、前記電源から供給される電気により磁場を発生させるコイル部と、前記給水路の中に設けられ、前記磁場の変化に応じて可動とされたマグネットと、弁座及び弁体を有し、前記マグネットに連動して前記水流の流量を制御するバルブと、を備え、前記流量は、前記バルブの開度が最も小さい最閉止時においてもゼロよりも大きいことを特徴とする水栓装置が提供される。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、省電力の水栓装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
第1の発明は、給水路に付設され前記給水路内の水流を利用して発電する発電機を含む電源と、前記給水路の外周に設けられ、前記電源から供給される電気により磁場を発生させるコイル部と、前記給水路の中に設けられ、前記磁場の変化に応じて可動とされたマグネットと、弁座及び弁体を有し、前記マグネットに連動して前記水流の流量を制御するバルブと、を備え、前記流量は、前記バルブの開度が最も小さい最閉止時においてもゼロよりも大きいことを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、省電力の水栓装置が提供される。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、前記電源は、前記発電機で発電された電気を貯蔵する蓄電器をさらに含むことを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、発電機が発電しないときでも電気の利用が可能となり、各種操作の円滑化が図られる。
【0008】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記バルブの位置は、段階的に設定され、前記バルブの前記最閉止時においても前記発電機が作動可能とされたことを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、流量調節を段階的に行うことができるとともに、発電機が常に発電可能となり、各種動作の円滑性や迅速性が確保され得る。
【0009】
第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記発電機は、前記水流により回転する水車を有し、前記最閉止時における流量は、前記水車が回転可能な流量であることを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、水力発電機が常に発電可能となり、各種動作の円滑性や迅速性が確保され得る。
【0010】
第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記弁座は、前記給水路に固定され、前記弁体は、前記マグネットと連動することを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、バルブの構造の簡素化が図られる。
【0011】
第6の発明は、第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記弁座は、第1の切り込み部を有し、前記弁体は、第2の切り込み部を有し、前記バルブは、前記最閉止時において前記第1及び第2の切り込み部を直線的に貫通する水の通路を形成することを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、簡素な構造でバルブが完全に封止されることのない水栓装置が提供される。
【0012】
第7の発明は、第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記最閉止時において前記弁座と前記弁体とが離間し、前記弁座と前記弁体との間に水の通路を形成する間隙が設けられたことを特徴とする水栓装置である。
【0013】
この水栓装置によれば、やはり簡素な構造でバルブが完全に封止されることのない水栓装置が提供される。また、弁座と弁体とを離間させることで、弁体に対して弁座との摺動などによる抵抗を抑制でき、弁体をより円滑に動かすことができる。
【0014】
第8の発明は、第1〜第7のいずれか1つの発明において、前記弁体を通過する水流に面する前記弁体の側面は、前記弁体を通過する前記水流の方向に対して傾斜したテーパ面を有することを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、良好な弁制御が可能となる。
【0015】
第9の発明は、第1〜第8のいずれか1つの発明において、前記コイル部は、前記流路方向に積層して設けられた第1及び第2のコイル部を有し、前記マグネットは、前記磁場の変化に応じて回動し、前記第1のコイル部は、前記水流の進行方向に突出した複数の第1の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第1のヨークと、前記水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第2の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第2のヨークと、を有し、前記第2のコイル部は、前記水流の進行方向に突出した複数の第3の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第3のヨークと、前記水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第4の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第4のヨークと、を有し、隣接する前記第1の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第2の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第3の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第4の極歯により形成される円弧に対する中心角と、は略同一であり、主面において隣接する前記第1の極歯と前記第3の極歯とにより形成される円弧に対する中心角は、隣接する前記第1の極歯により形成される前記円弧に対する前記中心角の略4分の1であり、主面において隣接する前記第2の極歯と前記第4の極歯とにより形成される円弧に対する中心角は、隣接する前記第2の極歯により形成される前記円弧に対する前記中心角の略4分の1であることを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、マグネットをきめ細かく回動させることができ、バルブの開閉をきめ細かく行うことができる。
【0016】
第10の発明は、第1〜第9のいずれか1つの発明において、前記コイル部に流れる電流を制御する制御手段をさらに備えたことを特徴とする水栓装置である。
この水栓装置によれば、多様な各種制御を行うことができる。
【0017】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る水栓装置を例示するブロック図である。
図1に表したように、本発明の実施形態に係る水栓装置1は、給水路Sに付設された電源2と、バルブ部3と、を備える。水栓装置1は、例えば、浴室、台所等の水回り空間で用いることができる。
【0018】
電源2は、給水路S内の水流を利用して発電する発電機2aを有する。発電機2aは、水流により回転する水車を有する発電機であってよい。発電機2aを用いることにより、水栓装置の各種動作のための交流電源(商用電源)を用いる必要がなくなる。このため、省電力が図られる。また、商用電源を用いた場合、浴室などの水回りでは感電・漏電防止のために絶縁対策を行う必要があるが、本実施形態ではこの必要がなく、装置の簡素化及び費用の低減が図られる。
【0019】
また、電源2は、発電機2aで発電された電気を貯蔵する蓄電器2bをさらに有してよい。蓄電器2bは、例えばキャパシタや電池であってよい。蓄電器2bを設けることにより、水流がなく発電機2aが発電することができないときでも、蓄電器2bの電気を用いてバルブの開閉等の各種動作を行うことが可能となる。
【0020】
また、水栓装置1には、必要に応じ、調圧弁4、電磁弁5、シャワー6、制御部7等がさらに設けられてもよい。調圧弁4により、水栓装置1に適切な圧力の水流が提供され得る。また、電磁弁5により、水流を完全に閉止することができる。後述するようにバルブ部3は水流を完全に閉止しない構成を有するところ、水流を完全に閉止することが求められる場合においては、電磁弁5を設けることが有効である。
【0021】
制御部7は、マイクロコンピュータやスイッチを有してよく、シャワー6などに設けられた入力手段からの入力情報(リモコン信号等)を受信して各種制御を行うことができる。例えば、コイル部31に流れる電流を制御することによりバルブ部3の制御を行ったり、電磁弁5の開閉を行ったりすることができる。
【0022】
なお、調圧弁4、電磁弁5、シャワー6、制御部7等は、電源2から供給される電気を用いて動作する構成にしてよい。
【0023】
次に、バルブ部3について、図2〜図9を参照しつつ説明する。
まず、バルブ部3の概略構成について、図2を参照しつつ説明する。
図2は、バルブ部3を例示する模式図である。図2(a)は模式平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A線断面図である。
【0024】
バルブ部3は、いわゆるキャンド(caned)型の構造を有する。キャンド型とは、ロータ(弁体)が流体中にあり、隔壁を介して流体の外側から電磁力の作用によりロータを回転させる構造をいう。
【0025】
図2に表したように、バルブ部3は、給水路Sの外周に設けられ、電源2から供給される電気を用いて磁場を変化させるコイル部31と、給水路Sの中に設けられ、磁場の変化に応じてコイル部31の設置された部分の給水路Sに略平行な回転軸の回りに回動するマグネット32と、流路に対して略垂直な面を有する弁座33b及び弁体33aを有し、マグネット32の回動に連動して水流の流量を制御するバルブ33と、を有する。水流の方向は、図示したように上から下(弁体33aから弁座33b)の方向であってよく、あるいはこれと逆の方向であってもよい。なお、コイル部31が設けられる「給水路Sの外周」とは、給水路Sを構成する表面(管壁)の外側にある周囲領域を意味する。
【0026】
また、弁座33bは、給水路Sに固定して設けられ、弁体33aは、マグネット32に連動して回動する構成にしてよい。
【0027】
このように、配管(給水路Sの表面)を挟んで給水路Sの外と中との間の電磁作用によりバルブ33を駆動する構成により、従来のような配管からの水漏れを抑えるための軸シール(バルブの回転軸と配管との間を封止する措置)が不要となる。これに伴い、軸シール部の摩擦の問題がなくなる。このため、水栓に付設した水力発電機による発電のような少ない電力でもバルブ33を駆動することができる。
【0028】
次に、バルブ33の構成及び動作について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
図3は、バルブ33(弁体33a及び弁座33b)の構成を例示する模式斜視図である。
図4は、バルブ33の動作を例示する模式平面図である。図4(a)は、最閉止時(開度の最も小さい状態にあるときをいう。以下同じ)におけるバルブ33を例示した模式平面図であり、図4(b)は、最閉止時から最開放時(開度の最も大きい状態にあるときをいう。以下同じ)に至るまでのバルブ33の開閉状況を例示した模式平面図である。
【0029】
図3(a)及び(b)に表したように、弁座33bは流路に対して略並行な突出部33tを有してよく、弁体33aは突出部33tに係合する円筒部33rを有してよい。弁体33aは、突出部33t及び円筒部33rを介して、弁座33bに対して回動可能となる。回動は、突出部33tの回り、すなわち流路に対して略平行な回転軸の回りに行われる。
【0030】
また、弁座33b及び弁体33aは、例えば水の流路に対して略並行な方向に開けられた切り込み部P2及びP1をそれぞれ有してよい。前述した回動動作とこれら切り込み部の存在とが相まって、バルブ33は流量を調節することができる。すなわち、主面上で切り込み部P1と切り込み部P2とが重複する領域においては水が通過することができ、それ以外の領域においては水が通過することができない。回動を行うことにより、この重複する領域の面積は変化し、これにより通過する水の量を調節することが可能となる。ここで、「主面」とは、バルブ33近傍における流路に対して略垂直な面をいう。
【0031】
また、図3(a)に表したように、弁座33bは、突起部33sを有してよい。突起部33sにより、弁体33aの回動動作に制限がかけられる。すなわち、切り込み部P1の表面(側面)が突起部33sと接した場合、弁体33aは突起部33sの方向にそれ以上回動することはできない。このように回動を一定範囲内に制限することにより、流量の制御が容易になる。
【0032】
また、図3(b)に表したように、弁体33aはマグネット32を固定するための突起部33mを有してよい。これにより、弁体33aとマグネット32とは連動することになる。
【0033】
本実施形態において、水の流量は、バルブ33が最も閉止したときにおいてもゼロよりも大きい。すなわち、バルブ33は、水流を完全に閉止することはない。これを可能ならしめるため、バルブ33は、最閉止時において切り込み部P1及びP2を通る水の通路を形成する構造を有してよい。
【0034】
図4(a)に表した例では、最閉止時において、主面上で切り込み部P1と切り込み部P2とが重複する領域(重複領域W)が存在する。これにより、流量は、最閉止においてもゼロにならない。すなわち、切り込み部P1及びP2を直線的に貫通する水の流路が形成される。また、図示しないが、最閉止時において、主面上で重複領域Wが存在しない構成であっても、例えば弁体33aと弁座33bとの間に隙間が存在する場合には、切り込み部P1及びP2を通る水の通路が形成され、流量はゼロにならない。これに関しては、後に詳述する。
【0035】
また、図4(b)に表したように、バルブ33の位置は多段階に調整されてよい。この調整は、マグネット32を多段階に回動させることにより行われる。この場合、バルブ33の最閉止時においても発電機を作動することができるような構成にすることができる。段階的に調整することで、種々の流量調整が可能となり、また動きを早くすることができる。
【0036】
このようにバルブ33を非完全止水型に構成することにより、バルブ33の開閉が容易になる。バルブ33が完全に閉止されると、上流側と下流側との圧力差が大きくなり、弁体33aと弁座33bとの間の摩擦力が大きくなる。しかし、本実施形態によれば、バルブ33は常に開放された状態にあるため、上流側と下流側との圧力差は相対的に小さく、弁体33aと弁座33bとの間の摩擦力は相対的に小さい。このため、バルブ33の駆動時の消費電力を抑制することができる。この結果、水栓に取り付けた水力発電のような少ない電力でも、連続的にバルブ33を駆動することができる。また、バルブ33の開閉の円滑化が図られる。
【0037】
また、発電機2aが発電可能となる程度に流量を確保することにより、各種動作の円滑性や迅速性が確保され得る。このため、最閉止時の流量としては、例えば、発電機2aが水流により回転する水車を有する場合において、少なくとも水車が回転可能な流量であってよい。発電機の発電量は一般的に、流量が増加すると、水車の回転数が増加し、マグネットの回転数が増加する。この結果、発電機の起電圧が上昇し、発電量も増加する。したがって、最も流量の小さいときに発電量は最も小さくなる。この状態で消費側の電力を発電機で賄うことができれば、流量が増えた状態では問題なく電力を賄うことができ、すべての流量域で発電機により電力をカバーできるようになる。
【0038】
なお、バルブ33を非完全止水型とする具体的な構造としては、図3及び図4に関して前述したもの以外にも、例えば、弁体33aと弁座33bとの間に所定の間隔を設ける構造であってもよい。すなわち、弁体33aと弁座33bに、水の通路となる開口または切り欠きをそれぞれ設ける。この場合、弁体33aと弁座33bとの相対的な位置関係を変化させることにより、これら開口(または切り欠き)の重なり部の面積を変化させ、水の通路の断面積を変化させることで、流量を制御できる。
【0039】
そして、これら開口の重なり部がなくなる位置まで弁体33aを動かした状態においても、弁体33aと弁座33bとの間隙を介して水の通路が確保される。つまり、弁体33aの開口(または切り欠き)と、弁体33a及び弁座33bの間隙と、弁座33bの開口(または切り欠き)と、により形成される通路が確保される。従って、バルブ33の最閉止時においても、弁体33aと弁座33bとが離間し、弁体33aと弁座33bとの間に水の通路となる間隙が形成され、非完全止水型にすることができる。
【0040】
次に、コイル部31及びマグネット32について、図5〜図9を参照しつつ説明する。
図5は、コイル部31を例示する模式斜視図である。
図6は、図5に表されるコイル部31の分解斜視図である。
図7は、マグネット32を例示する模式斜視図である。
図8は、マグネット32とヨーク極歯253、262との配置関係を例示する模式平面図である。
図9は、コイル部31の他の構成を例示する模式図である。図9(a)は模式断面図であり、図9(b)及び(c)は模式斜視図である。
【0041】
コイル部31は、図5、6に表される1対のヨーク25、26と、これらヨーク25、26が組み合わされて形成される環状の空間内に配設されたコイル配線部20とを有する。
【0042】
ヨーク25、26は、共に磁性体からなる。ヨーク25は、コイル配線部20の一方の端面部に対向される環状部251と、コイル配線部20の周面部に対向される周面部252とを有し、さらに環状部251の内周縁部には、軸方向に突出した複数の極歯253が設けられている。ヨーク26は、コイル配線部20の他方の端面部に対向される環状部261と、この環状部261の内周縁部に、軸方向に突出して設けられた複数の極歯262とを有する。ヨーク25、26は、磁気回路を形成する機能を有する。極歯253、262は、磁気誘導を行うインダクタの機能を有する。
【0043】
ヨーク25の極歯253は、周方向に沿って等間隔で設けられ、ヨーク26の極歯262も周方向に沿って等間隔で設けられており、図5に表されるように、一方のヨークの極歯の間に、他方のヨークの極歯を等間隔に位置させて、両ヨーク25、26の極歯253、262は、コイル配線部20の内周面に対向する。また、ヨーク25の極歯253の間隔と、ヨーク26の極歯262の間隔と、は略同一にすることができる。
【0044】
マグネット32は、図7及び図8に表されるように、周方向にN極とS極とが交互に着磁されており、それぞれのヨーク25、26の極歯253、262は、給水路Sの管壁を間に挟んで、マグネット32のN極またはS極に対向する。コイル配線部20は、極歯253、262および給水路Sの管壁を間に挟んで、マグネット32に対向する。
【0045】
ここで、コイル部31(コイル配線部20)に電流が流れると、磁場が変化する。電流の向きにより、環状部251側及び環状部261側には、それぞれN極及びS極、またはS極及びN極の磁場が発生する。これにより、ヨーク25、26の極歯253、262が着磁される。すなわち、ヨーク25がN極のときヨーク26がS極、ヨーク25がS極のときヨーク26がN極という状態になり、極歯253は環状部251と同一の、また極歯262は環状部261と同一の極性に着磁される。
【0046】
マグネット32は、図7及び図8に表されるように、周方向に沿ってN極とS極が交互に並んで着磁されている。このため、マグネット32は、マグネット32に対向している極歯253、262の極性と磁気的平衡状態を保つように回転する。これにより、マグネット32に固定された弁体33aも回転する。
【0047】
また、図9に表したように、コイル部31は、流路方向に積層して設けられた2つのコイル部31a、31bを有してよい。コイル部31aは、流路方向に突出した複数の極歯253aを回動方向に等間隔で有するヨーク25aを有してよい。また、流路方向に突出した複数の極歯262aを回動方向に等間隔で有するヨーク26aをさらに有してよい。さらに、極歯253aの間に極歯262aを等間隔に配置してもよい。同様に、コイル部31bも、流路方向に突出した複数の極歯253bを回動方向に等間隔で有するヨーク25bを有してよく、また、流路方向に突出した複数の極歯262bを回動方向に等間隔で有するヨーク26bをさらに有してよい。さらに、極歯253bの間に極歯262bを等間隔に配置してもよい。
【0048】
図示したように、隣接する極歯253aおよび極歯262aにより形成される円周を隣接する極歯253aおよび極歯262aの中心線で区切った円弧に対する中心角と、隣接する極歯253bおよび極歯262bにより形成される円周を隣接する極歯253bおよび極歯262bの中心線で区切った円弧に対する中心角と、は略同一である。
【0049】
ここで、極歯253aおよび極歯253bにより形成される円周を、隣接する極歯253aおよび極歯253bの中心線により区切った円弧に対する中心角は、該円周を、隣接する2つの極歯253aおよび極歯262aの中心線により区切った円弧に対する中心角の略2分の1である。図9では、マグネット32が12の極性を有し(N極及びS極が6個ずつ)、これに対応して極歯253aおよび極歯262aは各々6個、互いにそれぞれの間に入るように設けられている。隣接する2つの極歯253aおよび極歯262aの形成する円周を各々の中心線により区切った円弧に対する中心角は、30度である。そして、該円周を、隣接する極歯253aと極歯253bの中心線とにより区切った円弧に対する中心角は、30度の2分の1である15度である。これにより、マグネット32をよりきめ細かく回動させることができる。
【0050】
換言すれば、次のようになる。すなわち、コイル部31aは、水流の進行方向に突出した複数の第1の極歯(極歯253a)を回動方向に等間隔で有する第1のヨーク(ヨーク25a)と、水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第2の極歯(極歯262a)を回動方向に等間隔で有する第2のヨーク(ヨーク26a)と、を有する。また、コイル部31bは、水流の進行方向に突出した複数の第3の極歯(極歯253b)を回動方向に等間隔で有する第3のヨーク(ヨーク25b)と、水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第4の極歯(極歯262b)を回動方向に等間隔で有する第4のヨーク(ヨーク26b)と、を有する。
【0051】
隣接する極歯253aにより形成される円弧に対する中心角と、隣接する極歯262aにより形成される円弧に対する中心角と、隣接する極歯253bにより形成される円弧に対する中心角と、隣接する極歯262bにより形成される円弧に対する中心角と、は略同一である。
【0052】
そして、主面において隣接する極歯253aと極歯253bとにより形成される円弧に対する中心角(15度)は、隣接する極歯253aにより形成される円弧に対する中心角(60度)の略4分の1である。また、主面において隣接する極歯262aと極歯262bとにより形成される円弧に対する中心角(15度)は、隣接する極歯262aにより形成される円弧に対する中心角(60度)の略4分の1である。
【0053】
なお、「隣接する極歯により形成される円弧」とは、主面上において回動中心を中心として隣接する2つの極歯の中心線を通るように円を描いた場合の、隣接する2つの極歯の中心線により区切られた円弧のことである。
【0054】
図9(c)に表したように、コイル部31a及び31bともに上側から見て右回りに電流が流れる場合、電流の向きに対して右回りに磁界が発生し、この結果、極歯253a、253bはN極に着磁され、極歯262a、262bはS極に着磁される。また、図示しないがコイル部31aには右回りに、コイル部31bには左回りに電流が流れる場合、極歯253aはN極に、極歯253bはS極に着磁され、極歯262aはS極に、極歯262bはN極に着磁される。
【0055】
このように、2層のコイル部31a、31bを設け、これらにそれぞれ様々な方向で電流を流すことにより、マグネット32がコイル部31に対して磁気的平衡状態となる位置(回転角)が多くなる。従って、図4(b)に表したように例えば15度おきに弁体33aを回転することができるなど、きめ細かな弁制御が可能となる。なお、バルブ33の開閉を行うに際しては、まず一旦回転角ゼロ度の位置まで弁体33aを回転して、その後所望の回転角で弁体33aを回転する構成にしてよい。
【0056】
次に、発電機2aの一例について、図10を参照しつつ説明する。
図10は、発電機2aを例示する模式断面図である。
発電機2aには、主として、筒体130、キャップ140、動翼150、マグネットM、ステータ90、封止部材510が備えられ、これらは、図示しないケースの中に収容されている。尚、キャップ140の上方に描かれた矢印は、流水の方向を示している。
【0057】
筒体130は、小径部130aと大径部130bとからなる段付き形状を呈し、その内部が給水流路に連通した状態で配設される。この際、筒体130(動翼150)の中心軸方向が、流水の方向に対して略平行となるようにして配設される。また、筒体130は、小径部130aを下流側に、大径部130bを上流側に向けて配設される。
【0058】
筒体130の内部には、上流側から順に、キャップ140、動翼150、軸受170が設けられている。軸受170は小径部130aの内部に設けられ、キャップ140及び動翼150は大径部130bの内部に設けられている。
【0059】
大径部130bの上流端の開口は、Oリング520を介して、封止部材510により液密になるよう塞がれている。封止部材510の内部には段付き孔が設けられている。そして、その段部510aは環状に形成され、この段部510aの上にキャップ140が支持されている。キャップ140は、筒体130に対して固定され、回転はしない。
キャップ140の下流側には、動翼150が設けられている。動翼150は、円柱状を呈し、径内方向に突出した複数の突起状の動翼羽根部190が設けられている。周方向に見て隣り合う動翼羽根部190間の空間は、動翼流路720として機能する。
【0060】
そして、動翼リング150aの端面やマグネットMと、筒体130や封止部材510との間には動翼150を回転可能とするための隙間が設けられる。
【0061】
また、軸受170と一体化された中心軸240が上流側に向けて突出するようにして設けられている。中心軸240は、動翼150のボス部150bを挿通しており、中心軸240のまわりを動翼150が回転可能とされている。尚、動翼150と中心軸240とを一体化し、中心軸240の両端部をキャップ140と軸受170とに支持させて、中心軸240と一体化された動翼150が回転するようにしてもよい。すなわち、給水流路に対して略平行な回転中心を有し、回転中心のまわりに回転可能に給水流路に設けられた動翼羽根部を有する動翼150とすればよい。
【0062】
軸受170は、筒体130の内周面に対して固定されたリング部材210と、このリング部材210の中心に設けられた軸支持部220とを備え、リング部材210と軸支持部220とは、放射状に設けられた連結部材230によって結合されている。各連結部材230の間は、閉塞されておらず貫通しているため、筒体130内部の給水の流れが妨げられることはない。
【0063】
筒体130の大径部130bの内部には、動翼羽根部190の下流側であって径外方側の側端面に設けられた動翼リング150aと、動翼リング150aの外周部に固定された円環状のマグネットMとが収容されている。筒体130の小径部130aの外側には、マグネットMの下流側の径方向に略直角な方向の端面に対向させるようにしてステータ90が設けられている。
【0064】
本具体例においては、ステータ90を、マグネットMの径方向に略直角な方向の端面に対向配置させる構造のため、ステータ90をマグネットMの径外方向に対向配置させる場合(「ラジアル配置」)に比べて、径方向寸法を小さくすることができる。また、動翼150の径外方にステータ90を配置しない分、動翼150の径方向寸法の拡大が図れ、発電量を増加させることができる。
【0065】
また、筒体130を樹脂などのような電気伝導度の低い材料で形成するものとすれば、金属で形成した場合と比べて渦電流損が低減できるので、発電量をさらに増加させることができる。この場合、磁束が通過する大径部130bのみを樹脂などのような電気伝導度の低い材料で形成するようにしてもよい。
【0066】
筒体130内に流れ込んだ流水は、キャップ140の円錐体表面を流れて径外方向に拡散される。そして、中心軸240に対して平行な方向から流れてくる水流は、中心軸240に対して略垂直な平面内において、ノズル180から動翼羽根部190に向けて噴出される。
【0067】
動翼羽根部190に向けて噴出された水は、動翼羽根部190の入口側から出口側に向けて動翼羽根部190に沿って動翼流路720内を流れ、流水路150e、軸受170の内側を通過して、筒体130内部を抜ける。
【0068】
一方、動翼羽根部190に向けて噴出された水の力により動翼150が回転すると、これに固定されたマグネットMも回転する。マグネットMの径外方向の端面(外周面)は、N極とS極とが周方向(回転方向)に沿って交互に着磁されており、このため、マグネットMが回転すると、マグネットMの径外方向の端面(外周面)に対向しているインダクタ310a、320a及びこれらに連接する第1、第2ヨーク(図示せず)の極性が変化していく。これにより、コイル(図示せず)に対する鎖交磁束の向きが変化し、コイルに起電力が生じ、発電が行われる。
【0069】
次に、本実施形態の水栓装置1を浴室に適用した応用例について、図11を参照しつつ説明する。
図11は、水栓装置1を浴室に適用した応用例を表した模式斜視図である。
【0070】
図11(a)に表したように、本応用例では、筐体9の中に、水力発電機2a、バルブ部3、電磁弁5、及び制御部7が配設されている。筐体9は、図11(b)に表したようにユニットバスのカウンタに設置してよく、また図11(c)に表したように浴室の壁に埋め込んでよい。また、筐体9の表面近傍には、操作部8が設けられている。また、シャワー6にも操作部8が設けられている。利用者は操作部8に入力を行うことにより、流量調節等の各種動作を行わしめることができる。シャワー6に設けられた操作部8と制御部7との間では、リモコン信号により交信が行われてよい。その他、各構成要素の構成、動作、機能等については、前述した通りである。
【0071】
次に、本実施形態の水栓装置1の他の構成について、図12を参照しつつ説明する。
図12は、水栓装置1の他の構成を例示する模式断面図である。
図12に表したように、弁体33aはマグネット32よりも直径を大きくしてよい。これにより、給水路Sの直径が大きい場合に、効率的にバルブ33の開閉を行うことができる。
【0072】
次に、本実施形態の水栓装置1のさらに別の構成について、図13及び図14を参照しつつ説明する。
図13は、比較例を表した模式図である。図13(a)は弁体33aの構成を表し、図13(b)は弁体33aの受圧状況を表している。
【0073】
図13(a)に表したように、比較例では、弁体33aの、流路に対して略垂直な面(以下「流量調節面33c」という)は、上流側から下流側に至るまで、略同一の主面面積を有する。換言すると、弁体33aを通過する水流に面する弁体33aの側面は、水流に対して平行である。この場合、図13(b)に表したように、水が通る通路C側は相対的に圧力が小さくなる。これは、流路が狭くなり流速が上がった時に穴(通路C)の周辺で負圧が生じるためである。このため、弁体33aが意図に反して右側(通路C側)に移動するおそれがある。
【0074】
一方、図14は、バルブ33のさらに別の構成を例示する模式図である。図13と同様に、図14(a)は弁体33aの構成を表し、図14(b)は弁体33aの受圧状況を表している。
【0075】
図14(a)に表したように、本具体例では、流量調節面33cは、水流の上流側に向かうにつれて主面の面積が小さくなるいわゆるテーパ形状を有する。換言すると、弁体33aを通過する水流に面する弁体33aの側面は、弁体33aを通過する水流の方向に対して傾斜したテーパ面を有する。これにより、図14(b)に表したように回動方向の圧力成分が低減し、通路C側と逆側との間の回動方向の圧力差が小さくなる。すなわち、同じ圧力を受けた場合でも、テーパ形状により圧力が鉛直方向(流路方向)成分と水平方向(回動方向)成分とに分解され、水平方向の圧力は相対的に小さくなる。このため、弁体33aが意図に反して右側(通路C側)に移動する可能性を低減することができ、もって良好な弁制御に資することになる。なお、図示しないが、流量調節面33cは、下流側に向かうにつれて主面の面積が小さくなる構造であってもよい。この場合も、同様の効果が得られる。
【0076】
特に、本実施形態ではバルブ部3にキャンド構造を用いていることから軸シールに係る摩擦がなく、弁体33aが回転しやすいため、このような構成を用いることは有効である。
また、流量調節面33cの厚さを薄くすれば、さらに上記圧力差を低減することができ、さらに良好な弁制御が可能になる。
【0077】
なお、本実施形態に係る水栓装置のバルブ部3は円形の形状を有するものを例に取り上げて説明したが、矩形などの形状を有し、弁体33aが線形に移動してもよい。この場合、コイル部31やマグネット32は線形形状を有するものを用いることができる。
【0078】
また、バルブ33には、図15に表したシリンダ式のバルブを用いてもよい。この場合、弁体33a及び弁座33bは略円筒形状を有し、両者の円筒面が重なるように、弁体33aが弁座33bに内設される。弁体33a及び弁座33bはそれぞれ切り込み部P1及びP2を有し、水は切り込み部P2に向かって流れ込む。そして、弁体33aが円筒の中心軸の周りを回動することにより、切り込み部P1とP2とが重複する領域の面積が変化し、これにより流量が調節される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態に係る水栓装置を例示するブロック図である。
【図2】バルブ部3を例示する模式図である。
【図3】バルブ33(弁体33a及び弁座33b)の構成を例示する模式斜視図である。
【図4】バルブ33の動作を例示する模式平面図である。
【図5】コイル部31を例示する模式斜視図である。
【図6】図5に表されるコイル部31の分解斜視図である。
【図7】マグネット32を例示する模式斜視図である。
【図8】マグネット32とヨーク極歯253、262との配置関係を例示する模式平面図である。
【図9】コイル部31の他の構成を例示する模式図である。
【図10】発電機2aを例示する模式断面図である。
【図11】水栓装置1を浴室に適用した応用例を表した模式斜視図である。
【図12】水栓装置1の他の構成を例示する模式断面図である。
【図13】比較例を表した模式図である。
【図14】バルブ33のさらに別の構成を例示する模式図である。
【図15】バルブ33のさらに別の構成を例示する模式斜視図である。
【符号の説明】
【0080】
1 水栓装置、2 電源、2a 発電機、2b 蓄電器、3 バルブ部、4 調圧弁、5 電磁弁、6 シャワー、7 制御部、8 操作部、9 筐体、20 コイル配線部、20a コイル配線部、20b コイル配線部、25、25a、25b ヨーク、26、26a、26b ヨーク、31 コイル部、31a コイル部、31b コイル部、32 マグネット、33 バルブ、33a 弁体、33b 弁座、33c 流量調節面、33m 突起部、33r 円筒部、33s 突起部、33t 突出部、90 ステータ、130 筒体、130a 小径部、130b 大径部、140 キャップ、140b 空間部、150 動翼、150a 動翼リング、150b ボス部、150d 天井部、150e 流水路、170 軸受、180 ノズル、190 動翼羽根部、210 リング部材、220 軸支持部、230 連結部材、240 中心軸、251 環状部、251a 環状部、251b 環状部、252 周面部、253 ヨーク極歯、253a ヨーク極歯、253b ヨーク極歯、261 環状部、261a 環状部、261b 環状部、262 ヨーク極歯、262a ヨーク極歯、262b ヨーク極歯、310a インダクタ、320a インダクタ、510 封止部材、510a 段部、520 Oリング、600 バイパス流路、720 動翼流路、C 通路、M マグネット、P1 切り込み部、P2 切り込み部、S 給水路、W 重複領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水路に付設され前記給水路内の水流を利用して発電する発電機を含む電源と、
前記給水路の外周に設けられ、前記電源から供給される電気により磁場を発生させるコイル部と、
前記給水路の中に設けられ、前記磁場の変化に応じて可動とされたマグネットと、
弁座及び弁体を有し、前記マグネットに連動して前記水流の流量を制御するバルブと、
を備え、
前記流量は、前記バルブの開度が最も小さい最閉止時においてもゼロよりも大きいことを特徴とする水栓装置。
【請求項2】
前記電源は、前記発電機で発電された電気を貯蔵する蓄電器をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の水栓装置。
【請求項3】
前記バルブの位置は、段階的に設定され、
前記バルブの前記最閉止時においても前記発電機が作動可能とされたことを特徴とする請求項1または2に記載の水栓装置。
【請求項4】
前記発電機は、前記水流により回転する水車を有し、
前記最閉止時における流量は、前記水車が回転可能な流量であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項5】
前記弁座は、前記給水路に固定され、
前記弁体は、前記マグネットと連動することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項6】
前記弁座は、第1の切り込み部を有し、
前記弁体は、第2の切り込み部を有し、
前記バルブは、前記最閉止時において前記第1及び第2の切り込み部を直線的に貫通する水の通路を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項7】
前記最閉止時において前記弁座と前記弁体とが離間し、前記弁座と前記弁体との間に水の通路を形成する間隙が設けられたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項8】
前記弁体を通過する水流に面する前記弁体の側面は、前記弁体を通過する前記水流の方向に対して傾斜したテーパ面を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項9】
前記コイル部は、前記流路方向に積層して設けられた第1及び第2のコイル部を有し、
前記マグネットは、前記磁場の変化に応じて回動し、
前記第1のコイル部は、
前記水流の進行方法に突出した複数の第1の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第1のヨークと、
前記水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第2の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第2のヨークと、
を有し、
前記第2のコイル部は、
前記水流の進行方向に突出した複数の第3の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第3のヨークと、
前記水流の進行方向と逆の方向に突出した複数の第4の極歯を前記回動方向に等間隔で有する第4のヨークと、
を有し、
隣接する前記第1の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第2の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第3の極歯により形成される円弧に対する中心角と、隣接する前記第4の極歯により形成される円弧に対する中心角と、は略同一であり、
主面において隣接する前記第1の極歯と前記第3の極歯とにより形成される円弧に対する中心角は、隣接する前記第1の極歯により形成される前記円弧に対する前記中心角の略4分の1であり、
主面において隣接する前記第2の極歯と前記第4の極歯とにより形成される円弧に対する中心角は、隣接する前記第2の極歯により形成される前記円弧に対する前記中心角の略4分の1であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の水栓装置。
【請求項10】
前記コイル部に流れる電流を制御する制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−138595(P2010−138595A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315516(P2008−315516)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】