説明

洋上荷役システム及びこれを備えた洋上浮遊体

【課題】吊荷の水中高度を精度良く維持しつつ上下動を抑制することが可能な洋上荷役システムを提供する。
【解決手段】洋上浮遊体に取付けられるウィンチ等の荷役機構W1と、荷役機構W1より引き出され吊荷52を懸架するワイヤロープ511と、ワイヤロープ511の引き出し量を変化させ吊荷52を下降または上昇させるように荷役機構W1を制御する制御手段6とを具備するものであって、制御手段6が、吊荷52に設けられる海底31との距離を測る水中高度検出部651と、吊荷52の水中高度Hを制御するためのワイヤロープ511の引き出し量補正値を水中高度検出部651からの検出値に基づいて出力する高度補正指令部88とを備え、高度補正指令部88からの出力値をフィードバックして荷役機構W1の制御を行うように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶や洋上浮体構造物に設置されるウィンチやクレーン等の荷役機構において、波やうねりなどの影響を受けることなく、水中の吊荷を安定して保持することが可能な荷役システム及びこれを備えた洋上浮遊体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
船舶や洋上浮体構造物に設置されるウィンチやクレーン等の荷役機構を用いて、水中の吊荷を安定して保持するための装置として、特許文献1に示すものが提案されている。
【0003】
このものは、フローティングクレーンのブームより垂下させたワイヤロープに物品を吊り下げて作業を行うときに、フローティングクレーンが上下に揺動することによってブームに作用する上下方向の加速度を検知し、この加速度からブームの上下方向の変位量を求め、前記変位量を相殺するように油圧モータを制御することによってワイヤロープを巻き出しあるいは巻き取ることによりフローティングクレーンの上下揺動による物品変位すなわち物品の揺動を抑制するようにしたものである。かかる物品を水中の吊荷に置き換えれば、洋上で当該吊荷を安定に保持することが期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平4−191296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、洋上で用いる荷役システムであっても、単に水上から水中にかけての荷の昇降だけを目的とするものにとどまらず、ある一定の水中高度で荷を安定的に保持させるような方法で使用する場合もある。例えば、水中の調査用機器を架台に載せた状態で水中に降ろし、一定の高さを維持しつつ使用する場合が想定される。そのため、一定の水中高度で維持しようとするときは、機器の測定不良や故障が生じないよう架台の上下動を抑制しつつ、不意の海底への接触などによる衝撃が生じないようにすることが必要となる。
【0006】
以上のような使用方法を想定し、荷役機構を用いて水中に吊り下げる吊荷を支持する構成を考えた場合、上述の技術のみでは不十分な点がある。
【0007】
具体的には、上述の技術では洋上のクレーンのブームにのみ着目して制御を行っているため、実際の水中の吊荷の状態を正確に制御に反映することができていない。すなわち、ブームに働く加速度のみを頼りに制御を行おうとした場合、吊荷の高さ方向位置について誤差が累積し、正確に目的の高さ位置に吊荷を保持することが不能となり、最悪の場合には海底に衝突する危険も生じる。また、深海近くにまで吊荷を降ろした場合には、ワイヤロープを引き出した長さの分だけ上下動補正の反応遅れが生じて上下動の抑制効果が不十分となることや、潮流の影響を受けて水中のみで吊荷が上下動するなどの問題もある。
【0008】
本発明は、このような課題を有効に解決することを目的としており、具体的には、精度良く吊荷の上下動を抑制しつつ一定の水中高度を維持することができることと、海底への予期せぬ衝突を生じさせないことが可能な洋上荷役システム及びこれを備えた洋上浮遊体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0010】
すなわち、本発明の洋上荷役システムは、洋上浮遊体に取付けられるウィンチ等の荷役機構と、当該荷役機構より引き出され吊荷を懸架するワイヤロープと、当該ワイヤロープの引き出し量を変化させ吊荷を下降または上昇させるように前記荷役機構を制御する制御手段とを具備するものであって、前記制御手段が、前記吊荷に設けられる海底との距離を測る水中高度検出部と、前記吊荷の水中高度を制御するためのワイヤロープの引き出し量補正値を前記水中高度検出部からの検出値に基づいて出力する高度補正指令部とを備え、当該高度補正指令部からの出力値をフィードバックして前記荷役機構の制御を行うことを特徴とする。
【0011】
このように構成すると、ワイヤロープの長さによる反応遅れを生じさせずに精度良く吊荷の上下動を抑制させるとともに、誤差を累積させることなく任意の水中高度を維持させることが可能となる。さらには、海底からの距離を常時把握することで予期せぬ海底との衝突を防止することができる。
【0012】
さらに、より一層精度良く吊荷の上下動を抑制するためには、前記制御手段が、前記洋上浮遊体に設けられる上下動検出部と、前記吊荷の上下動を抑制するためのワイヤロープの引き出し量補正値を前記上下動検出部からの検出値に基づいて出力する上下動補正指令部とをさらに備え、当該上下動補正指令部からの出力値をもフィードバックして前記荷役機構の制御を行うように構成することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
以上説明した本発明によれば、水中の吊荷と海底との距離を検出しつつ、これを用いて水中高度制御を行っているため、ワイヤロープの長さによる反応遅れが生じず精度良く吊荷の上下動を抑制することが可能であるとともに、誤差を累積することなく目標の水中高度を一定に維持させ、予期せぬ海底との接触を防止することが可能な洋上荷役システム及びこれを備えた洋上浮遊体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る洋上荷役システムの模式的な構成図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る洋上荷役システムの模式的な構成図。
【図3】図1および図2とは別の実施形態に係る洋上荷役システムの模式的な構成図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態に係る洋上荷役システムのシステム構成を模式的に示す図である。この荷役システムは洋上浮遊体である船舶2に備え付けられた荷役機構としてのウィンチW1と、ウィンチW1から引き出されるワイヤロープ511と、ウィンチW1を制御してワイヤロープ511の引き出し量を変化させる制御手段6とを備える。ワイヤロープ511は水中に垂下し、吊荷52を懸架している。
【0017】
本実施形態における吊荷52は、その上に図示しない荷物を積載することが可能なように平板状の架台として構成しており、ワイヤロープ511は吊荷52の近くで4本に分岐し、吊荷52のほぼ四隅と連結している。
【0018】
ウィンチW1は、大きくはワイヤロープ511が巻かれた形態で収納されるウィンチドラム411と、そのウィンチドラム411を駆動させるための機構としてのモータ421および減速機431と、そのモータを駆動させるインバータ451と、ウィンチドラム411から繰り出されるワイヤロープ511をガイドして目的の場所に垂下させるシーブ441とから構成される。
【0019】
そして、このウィンチW1を動作させるため、制御手段6によって制御を行っている。この制御手段6は、ウィンチW1に対する基準指令値を決定し出力する揚程指令部81と、この基準指令値に巻太りによるウィンチドラム411の径変化分等の補正を加えて出力する周速補正指令部871と、この周速補正指令部871に向けて補正指令を与えるためのフィードバック回路部F1とを有し、周速補正指令部871からはウィンチドラム411を駆動させるための周速指令値がインバータ451に向けて出力される。
【0020】
揚程指令部81においては、図示しない入力部より、吊荷52を降下させる際の目標となるワイヤロープ511の引き出し量または水面31からの距離、ワイヤロープ511の引き出し速度などの情報を得て、それらを基にウィンチW1のインバータ451に向けて基準指令値を出力する。
【0021】
そして、フィードバック回路部F1は次のような基本構成をとる。まずインバータ451は上記の揚程指令部81からの基準指令値に基づきモータ421を制御するが、このときモータ421に取り付けられたレゾルバ461による信号をインバータ451にフィードバックしつつ制御値を補正する。また、ウィンチドラム411にはアブソリュートエンコーダ471が取り付けてあり、ウィンチドラム411の回転角に対応する信号を周速補正指令部871に出力する。周速補正指令部871では、ウィンチドラム411の回転角からワイヤロープ511の巻太りによるウィンチドラム411の径変化分を換算した上で、その分インバータ451への周速指令値が補正されて出力されるようにしている。さらに、シーブ441にはパルスジェネレータ481が取り付けられ、そこで検知した回転数も周速補正指令部871にフィードバックして用いている。
【0022】
以上のように基本構成された荷役システムは、揚程指令部81より出力される基準指令値を基にして、パルスジェネレータ481で検知するシーブ441の回転数から算出できるワイヤロープ511の引き出し量を監視しながら、それが目標値となるようにモータ421の駆動を制御する。その際、アブソリュートエンコーダ471の出力値によりウィンチドラム411の回転数を監視し、その値をフィードバックすることで制御値の補正を行う。なお、アブソリュートエンコーダ471に代えてパルスエンコーダを用いて同様に構成することも可能であるが、停電等からの復帰時を考慮した場合には、絶対位置を検出できるアブソリュートエンコーダ471を用いることが好適である。
【0023】
さらに、本実施形態においては、制御手段6が、吊荷52に設けた水中高度計651を備えるとともに、目標の水中高度を入力することによって上記揚程指令部81に代わって新たな基準指令値を与える水中高度指令部88と、これらより得られたデータを比較しつつワイヤロープ511の引き出し量補正値を決定する高度補正指令部89と、当該高度補正指令部89より出力される補正値を基にインバータ451の制御値を変更するフィードバックループをフィードバック回路部F1の中に備えている。
【0024】
ここで、水中高度とは、鉛直方向(図中のZ方向)における海底32から吊荷52までの距離をいう。以下、図中の座標軸に従って説明を進める。
【0025】
揚程指令部81からの命令により、吊荷52を所定のワイヤロープ511の長さ分降ろし、上記水中高度計651による計測が可能になった場合に、水中高度指令部88より目標の水中高度を入力すると、当該水中高度を基準指令値とした制御に切り替わる。このとき、上記水中高度計651では、海底32と吊荷52との間の距離Hを測定して水中高度値として高度補正指令部89に出力し、高度補正指令部89では水中高度指令部88により与えられる目標水中高度と上記水中高度値とを比較しながら、その偏差に応じてワイヤロープ511の引き出し量の補正値を決定して高度補正値として出力するように構成している。
【0026】
さらに、本実施形態においては、制御手段6が、洋上浮遊体である船舶2の上に設けた上下動検出部として1軸型の加速度センサ611を備え、当該加速度センサ611より得られたデータを基にワイヤロープ引き出し量の補正量を決定する上下動補正指令部82と、当該上下動補正指令部82より出力される補正値を基にインバータ451の制御値を変更するフィードバックループをフィードバック回路部F1の中に備えている。ここで、本発明において「上下動」とは、重心位置が鉛直上方向または鉛直下方向に移動することをいい、図1の右下に記載した座標軸に従えばz軸方向の移動をいうこととする。そして、上記の加速度センサ611はz軸方向の加速度aを測定が可能なものである。
【0027】
上述の加速度センサ611により検出された加速度aは積分器711を通って、船舶2の上下動速度として上下動補正指令部82に入力される。そして、上下動補正指令部82では、船舶2の上下動による影響を相殺して吊荷52に上下動が生じないようにワイヤロープ511の引き出し量の補正量を決定し、上下動補正値として出力するように構成している。この上下動補正値は、水中高度を用いた制御を開始する前の揚程指令部81から出力される基準指令値に対しても補正量として加えられるとともに、水中高度を用いた制御に切り替えた後の基準指令値に対しても補正量として加えられる。
【0028】
そして、基準指令値に対してこれらの補正を加えた後に、周速補正指令部871に入力し、当該周速補正指令部871では上述したような他のフィードバック信号を含めて制御指令値を決定した上でインバータ451に出力するようになっている。
【0029】
上記のような制御システムを構成することによって、具体的には次のような制御を行う。
【0030】
まず、揚程指令部81より目標の水中高度から十分な余裕をとってワイヤロープ511の引き出し量を設定し、吊荷52を当該引き出し量になるまで下降させていく。
【0031】
目標のワイヤロープ引き出し量に達し、水中高度計651が正常に検知していることを確認した後、水中高度指令部88より目標の水中高度を入力する。ウィンチW1は水中高度計651により測定する水中高度値を監視しながら指令値に従ってワイヤロープの巻出しを行う。この際、高度補正指令部89は目標の水中高度近くに到達するまではウィンチW1からのワイヤロープ511の巻出しを継続させ、偏差が小さくなった場合には減速させ、偏差が無くなった場合には巻出しを止めるよう補正指令値を出力する。
【0032】
さらに、吊荷52を一定の水中高度で保持しようとする場合においても、目標の水中高度と水中高度計651による検出値とを常に比較しながらウィンチW1への制御値にフィードバックするため、精度良く同じ水中高度を保ち上下動を抑制することができる。また、吊荷52を水中に懸架した状態で船舶2が移動した場合であっても、常に海底32との距離を測定しつつその水中高度を一定に保つために、海底32と吊荷52の衝突を防止することができる。こうした海底32との衝突防止を狙った制御を行うにあたり、図2のように、水中高度計651を吊荷52の底面積以上の一定領域Aの海底32を同時に検知しつつ当該領域A内での吊荷52との最小距離Hminを検出可能なものとすることにより、より一層海底32との衝突の危険を減少させることもできる。
【0033】
さらに、図1にもどって、上記のように船舶2側に設けた加速度センサ611により、船舶2の上下動を検出し、この上下動による吊荷52への影響を相殺するようにワイヤロープ511の引き出し量を補正するようにしてあるため、波の影響等により船舶2が上方に移動した際には、その分ワイヤロープ511を引き出し、船舶2が下降した際にはワイヤロープ511を巻き取るように制御する。
【0034】
こうした、船舶2の上下動の補正は、上述したように揚程指令部81からの基準指令値にも、水中高度指令部88からの基準指令値に対しても補正量として加わるように構成してある。そのため、揚程指令部81からの指令に基づいて所定のワイヤロープ引き出し量となるように吊荷52を下降させている場合でも、船舶2の上下動を加速度センサ611で検知し、これを相殺するようにワイヤロープ511の引き出し速度に補正を加えるため、一定速度で下降させることができる。また、水中高度指令部88からの指令に基づいて、所定の水中高度となるようにワイヤロープ511の引き出し量を制御している場合であっても、船舶2の上下動を相殺するようにワイヤロープ511の引き出し速度に補正を加えるため、不要な加減速を吊荷52に与えることはない。また、一定の水中高度を保持しようとしている場合においても、船舶2の上下動を相殺することで、吊荷52の水中高度を維持させるように働く。
【0035】
このような加速度センサ611を主体とした制御は、上記水中高度検知を主体とする制御と比較して、吊荷52の絶対的な高さ方向位置を検知できるものではないが、細かな上下動を検知して抑制できるという利点があり、双方の制御を同時に行うことで、さらに精度良く水中高度の保持および上下動の変動抑制が可能となっている。
【0036】
以上のように、本実施形態に係る洋上荷役システムは、船舶2に取付けられるウィンチW1と、当該ウィンチW1より引き出され吊荷52を懸架するワイヤロープ511と、当該ワイヤロープ511の引き出し量を変化させ吊荷52を下降または上昇させるように前記ウィンチW1を制御する制御手段6とを具備するものであって、前記制御手段6が、前記吊荷52に設けられる海底32との距離を測る水中高度検出部651と、前記吊荷52の水中高度Hを制御するためのワイヤロープ511の引き出し量補正値を前記水中高度検出部651からの検出値に基づいて出力する高度補正指令部89とを備え、当該高度補正指令部89からの出力値をフィードバックして前記ウィンチW1の制御を行うように構成したものである。
【0037】
このように構成しているため、直接吊荷52と海底32との距離を測定し、これを基にワイヤロープ511の引き出し量の補正を行うことで、ワイヤロープ511の長さによる反応遅れを生じさせず精度良く吊荷の上下動を抑制することができるとともに、誤差を累積させることなく任意の水中高度を維持させることが可能となる。さらには、海底32からの距離を常に把握することができるために、予期せぬ海底32との衝突を防止することができる。
【0038】
さらに、前記制御手段6が、前記船舶2に設けられる上下動検出部611と、前記吊荷52の上下動を抑制するためのワイヤロープ511の引き出し量補正値を前記上下動検出部611からの検出値に基づいて出力する上下動補正指令部82とをさらに備え、当該上下動補正指令部82からの出力値をもフィードバックして前記ウィンチW1の制御を行うように構成しているため、より一層精度良く吊荷52の上下動を抑制することが可能である。
【0039】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0040】
例えば、上述の実施形態においては、1本のワイヤロープ511で吊荷52を懸架していたが、図3に示すように、2機のウィンチW1、W2から引き出される2本のワイヤロープ511、512によって吊荷52を協働して懸架する構成としてもよい。この場合には、2機のウィンチW1、W2は共に上述したような構成を採り、共通の揚程指令部81より基準指令値を得た上で、個別に構成したフィードバック回路部F1(F2)によって周速の補正指令を受けとりつつ駆動するように構成すればよい。さらに、ウィンチを2機以上設けて同様に構成することも可能である。
【0041】
また、本発明は上述の実施形態で挙げた船舶2だけに限らず、他の洋上浮体構造物など一般的な洋上浮遊体においても適用可能である。
【0042】
また、本発明における荷役機構としてウィンチW1、W2に代えてクレーンを用いても良く、上述の実施形態と同様の荷役システムとして構成することが可能である。
【0043】
その他の構成も本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0044】
2…船舶(洋上浮遊体)
52…吊荷
81…揚程指令部
82…上下動補正指令部
88…水中高度指令部
89…高度補正指令部
411…ウィンチドラム
421…モータ
451…インバータ
511、512…ワイヤロープ
611…加速度センサ
651…水中高度計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋上浮遊体に取付けられるウィンチ等の荷役機構と、当該荷役機構より引き出され吊荷を懸架するワイヤロープと、当該ワイヤロープの引き出し量を変化させ吊荷を下降または上昇させるように前記荷役機構を制御する制御手段とを具備するものであって、前記制御手段が、前記吊荷に設けられる海底との距離を測る水中高度検出部と、前記吊荷の水中高度を制御するためのワイヤロープの引き出し量補正値を前記水中高度検出部からの検出値に基づいて出力する高度補正指令部とを備え、当該高度補正指令部からの出力値をフィードバックして前記荷役機構の制御を行うことを特徴とする洋上荷役システム。
【請求項2】
前記制御手段が、前記洋上浮遊体に設けられる上下動検出部と、前記吊荷の上下動を抑制するためのワイヤロープの引き出し量補正値を前記上下動検出部からの検出値に基づいて出力する上下動補正指令部とをさらに備え、当該上下動補正指令部からの出力値をもフィードバックして前記荷役機構の制御を行うことを特徴とする請求項1の洋上荷役システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−188213(P2012−188213A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52481(P2011−52481)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000002059)シンフォニアテクノロジー株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】