説明

洗浄装置、洗浄方法及び組成物

【課題】ダイシングテープによって支持されたウエハを効率よく洗浄する。
【解決手段】本発明の洗浄装置は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、上記基板が接着されていない露出面に保護膜を形成する保護膜形成手段と、上記保護膜が形成された支持膜に接着されている上記基板を洗浄液で洗浄する洗浄手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置、洗浄方法及び当該洗浄装置で用いられる保護膜を形成するための組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話、デジタルAV機器及びICカード等の高機能化に伴い、搭載される半導体シリコンチップ(以下、チップ)を小型化及び薄板化することによって、パッケージ内にチップを高集積化する要求が高まっている。パッケージ内のチップの高集積化を実現するためには、チップの厚さを150μm以下にまで薄くする必要がある。
【0003】
しかしながら、チップのベースとなる半導体ウエハ(以下、ウエハ)は、研削することにより肉薄にするため、その強度は弱くなり、ウエハにクラック又は反りが生じ易くなる。また、薄化することによって強度が弱くなったウエハを自動搬送することは困難であるため、人手によって搬送しなければならず、その取り扱いが煩雑である。
【0004】
そのため、研削するウエハに支持板(以下、サポートプレート)と呼ばれる、ガラス又は硬質プラスチック等からなるプレートを貼り合わせることによってウエハの強度を保持し、クラックの発生及びウエハの反りを防止するウエハサポートシステムが開発されている。このウエハサポートシステムによりウエハの強度を維持することができるため、薄化したウエハの搬送を自動化することができる。
【0005】
ウエハとサポートプレートとは、粘着テープ、熱可塑性樹脂又は接着剤等を用いて貼り合わせられており、ウエハをダイシングする前にサポートプレートをウエハから剥離する。このとき、例えばウエハとサポートプレートとの貼り合わせに粘着テープを用いる場合は、ウエハをサポートプレートから引き剥がすことによって剥離し、熱可塑性樹脂を用いる場合は、樹脂を加熱して溶解させることによって剥離し、接着剤を用いる場合は、溶解液を用いて溶解させることによって剥離する。
【0006】
また、ウエハからサポートプレートを剥離する際に、ウエハの膜厚に応じて、ウエハのサポートプレートが接着されている面とは反対側の面をダイシングテープ等の他の支持体に貼り合わせることがある。ウエハはダイシングテープによって支持されることにより、膜厚が薄く強度が低い場合であってもクラック等の発生を抑えることができる。
【0007】
また、ウエハを加工する技術の他の例として、特許文献1,2には、ウエハからチップを形成するために、該ウエハにレーザー光線を照射して各チップに切り分けるレーザー加工について記載されている。このレーザー加工では、レーザーによってウエハを切断する際に発生するデブリの影響を防止するために、当該切断時にウエハの表面に保護膜を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−188475号公報(2004年7月8日公開)
【特許文献2】特開2004−322168号公報(2004年11月18日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、ウエハの表面にはその製造工程において汚れが付着することがあるため、この付着物を除去してウエハの表面を清浄にしなくてはならない。特に、ウエハに接着剤を介して接着させたサポートプレートを剥離すると、ウエハの表面に接着剤等が残存してしまう。また、接着剤を溶解させたときに接着剤中のフィラーなどに由来する溶解残渣物が残存していることもある。そのため、ウエハをダイシングすることによって各チップに分割する前に、ダイシングテープに固定した状態でウエハの表面を洗浄する必要がある。
【0010】
ウエハの洗浄方法としては、例えば図10に示すように処理を自動化して効率よく洗浄する方法がある。図10は、ダイシングテープに固定されたウエハ表面の洗浄方法の一例を示す図である。
【0011】
この方法では、ウエハ100に対して勢いよく洗浄液106を吐出することによって、残存接着剤103及び溶解残渣物104等の付着物を一緒に流してウエハ100上から除去することが可能である。しかし、図10の(a)に示すように、ウエハ100よりも表面積が大きいダイシングテープ101の外周に位置する露出面に付着物が流れ、溶解残渣物104が付着して汚染されてしまう。これでは、その後のダイシングプロセスにおいて、ダイシングテープ101に付着した溶解残渣物104がダイシングブレードに巻き込まれ、再びウエハ100を汚してしまうことがある。
【0012】
また、図10の(b)に示す方法では、この汚染を防ぐためにダイシングテープ101上に水をかけながら洗浄液を吐出しているが、残存接着剤103がウエハ100の表面に大量に残っている状態で水を吐出すると、水と残存接着剤103とが反応して析出物104が析出してしまうことがある。なお、特許文献1,2にはウエハの洗浄時におけるダイシングテープの汚染については何ら記載されていない。
【0013】
そこで、ダイシングテープに固定(支持)されたウエハを、ダイシングテープの汚染を防ぎながら効率よく洗浄することができる技術の開発が強く求められている。
【0014】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ダイシングテープによって支持されたウエハを効率よく洗浄することができる洗浄装置、洗浄方法及び組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明に係る洗浄装置は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、上記基板が接着されていない露出面に保護膜を形成する保護膜形成手段と、上記保護膜が形成された支持膜に接着されている上記基板を洗浄液で洗浄する洗浄手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
本発明に係る洗浄方法は、支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄方法であって、上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、上記基板が接着されていない露出面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、上記保護膜形成工程後に、上記基板を洗浄液で洗浄する洗浄工程とを含むことを特徴としている。
【0017】
本発明に係る組成物は、本発明に係る洗浄装置で用いられる、保護膜を形成するための組成物であって、基板を洗浄するための洗浄液に不溶な材料を含む。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、例えばダイシングテープ等の支持膜によって支持されたウエハ等の基板を効率よく洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る洗浄装置の構成を示す上面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る洗浄方法の処理の流れを示す図である。
【図3】実施例1において用意したダイシングテープの接着強度を測定する様子を示す図である。
【図4】実施例1において用意したダイシングテープの接着強度の測定結果を示すグラフである。
【図5】実施例2において、ダイシングテープに洗浄液を接触させたときの、保護膜の有無によるダイシングテープの膨潤度合いを比較する図である。
【図6】保護膜の有無に応じた溶解残渣物の流れ度を比較した図である。
【図7】接着剤の上に残存しているフィラーの流れ再現性を確認する様子を示す図である。
【図8】比較例1において、ウエハ洗浄前後におけるダイシングテープの付着物を比較する図である。
【図9】実施例4において、ウエハ洗浄前後におけるダイシングテープの付着物を比較する図である。
【図10】ダイシングテープに固定されたウエハ表面の洗浄方法の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
【0021】
(被処理体)
本実施形態において、洗浄処理の対象となる被処理体は、支持膜であるダイシングテープに接着されたウエハ(基板)である。ウエハは回路(素子)が形成された基板であり、半導体など従来公知の材質の基板を用いることができる。
【0022】
ダイシングテープは、ウエハの強度を補強するためにウエハの片面に接着される。ダイシングテープとしては、例えばベースフィルムに粘着層が形成された構成のダイシングテープを用いることができる。ベースフィルムとしては、例えば、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリオレフィン又はポリプロピレン等の樹脂フィルムを用いることができる。
【0023】
また、ダイシングテープはウエハの外径よりも大きく、これらを接着させるとウエハの外縁にダイシングテープの一部が露出した状態になっている。また、ダイシングテープの露出面のさらに外縁には、ダイシングテープの撓みを防止するためのダイシングフレームが設けられている。
【0024】
本実施形態では、特に、ウエハ製造工程において一時的に保持された支持板(サポートプレート)を剥離した後のウエハを洗浄する用途に好適に用いることができる。
【0025】
つまり、ウエハの表面にはその製造工程において汚れが付着することがあるため、この付着物を除去してウエハの表面を清浄にしなくてはならない。特に、接着剤を介して接着させたサポートプレートを剥離すると、ウエハの表面に接着剤等が残存してしまう。また、接着剤を溶解させたときに接着剤中のフィラーなどに由来する溶解残渣物が残存していることもある。そのため、ウエハをダイシングして各チップに分割する前に、ダイシングテープに固定した状態でウエハの表面を洗浄する必要がある。
【0026】
但し、ウエハに対して洗浄液を吐出することによって、残存接着剤及び溶解残渣物等の付着物を一緒に流してウエハ上から除去する場合には、溶解残渣物がウエハよりも表面積の大きいダイシングテープの露出面に付着し、ダイシングテープを汚染させてしまう。また、ダイシングテープに洗浄液が直接接触する場合には、洗浄液の種類によってはダイシングテープを劣化させてしまう。
【0027】
本実施形態に係る洗浄装置によれば、このような問題を防ぎ、被処理体を好適に処理することができる。
【0028】
(洗浄装置)
図1は、本発明の一実施形態に係る洗浄装置80の構成を示す上面図である。
【0029】
図1に示すように、洗浄装置80は、被処理体収納部8、搬送手段40、塗布(保護膜)ユニット50、剥離ユニット54(剥離手段)、及び除去ユニット60を備えている。また、塗布ユニット50は、保護膜形成手段4を備え、除去ユニット60は、第1の洗浄手段5(洗浄手段)及び第2の洗浄手段6(除去手段)を備えている。しかし、本発明の洗浄装置は、例示した洗浄装置80とは異なる構成を有していてもよい。
【0030】
本実施形態に係る洗浄装置80は、サポートプレートが剥離された後のウエハを被処理体9として洗浄処理を施すようになっている。
【0031】
搬送手段40は、被処理体9を収容している被処理体収納部8から、該被処理体9を保持して塗布ユニット50へ搬送するようになっている。また、被処理体9を塗布ユニット50から剥離ユニット54又は除去ユニット60へ搬送するようになっている。
【0032】
搬送手段40は、搬送ロボット42と、直線走行を実現するための走行路46とを有している。搬送ロボット42は、搬送ロボット42の軸を中心として回転可能であり、2つの連結アーム44a及びハンド44bを有している。
【0033】
連結アーム44aは、関節における回転動作によって伸縮動作を実行するようになっている。ハンド44bは連結アーム44aの先端に設けられ、被処理体9又はウエハを保持するようになっている。搬送ロボット42は、連結アーム44aの伸縮動作と軸を中心とした回転動作とによって、水平面内における被処理体9又はウエハの移動を可能としている。
【0034】
塗布ユニット50は、被処理体9に保護膜を形成するようになっている。具体的には、保護膜形成手段4が、ウエハを固定しているダイシングテープの露出面に対して、保護膜の材料を塗布するようになっている。
【0035】
保護膜形成手段4の構成は、例えば、ノズル等の吐出手段から液状の材料を吐出するような構成にすればよい。しかし、保護膜形成手段4の構成は、このように液状の材料を吐出するような構成に限定されるものではなく、例えば、予めフィルム状に形成された保護膜を貼り付けるような構成であってもよい。なお、保護膜を形成するための組成物の詳細については後述する。
【0036】
また、塗布ユニット50は、例えば保護膜の材料を塗布する前に、ダイシングテープの露出面に紫外線を照射するようになっていてもよい。これにより、ダイシングテープの濡れ性を向上させることができる。
【0037】
剥離ユニット54は、ウエハからサポートを剥離するようになっている。剥離ユニット54の構成は、後述するウエハとサポートプレートとの間に介在する接着層の構成に応じて適宜変更すればよく、例えば、接着剤を溶解するための溶剤を供給可能な構成であってもよいし、反応層を分解させるために光を照射可能な構成であってもよい。
【0038】
なお、剥離ユニット54による処理は、塗布ユニット50によって保護膜が形成される前でも後でもよい。
【0039】
除去ユニット60は、被処理体9を洗浄するとともに、保護膜を除去するようになっている。具体的には、第1の洗浄手段5がウエハの表面に付着している付着物を洗浄し、第2の洗浄手段6がダイシングテープに形成された保護膜を除去するようになっている。
【0040】
第1の洗浄手段5の構成は、洗浄液を用いてウエハを洗浄するようになっている限り特に限定されるものではないが、例えば、ノズル等の吐出手段を用いることができる。
【0041】
第2の洗浄手段6の構成は、保護膜の材料又は形態に応じて適宜変更可能である。例えば、ノズル等の吐出供給手段を用いて保護膜に水等の洗浄液を吐出するような構成でもよいし、フィルムを剥離するような構成であってもよい。
【0042】
また、除去ユニット60は、第2の洗浄手段6による洗浄(保護膜除去)処理の後に、例えば、ウエハの表面をさらにドライ処理等をするようになっていてもよい。これにより、第1の洗浄手段5による洗浄では完全に除去しきれなかった接着剤等の付着物があったとしても、さらなる除去処理によってウエハの表面をより清浄にすることができる。そのような処理としては、例えば、酸素プラズマを発生させて、ウエハの表面に残存している接着剤を除去するプラズマ処理が挙げられる。
【0043】
なお、塗布ユニット50は、例えば、保護膜形成手段4が保護膜の材料を塗布するとき、被処理体9を回転させるような構成になっていてもよい。同様に、除去ユニット60は、第1の洗浄手段5及び第2の洗浄手段6による処理がそれぞれ行なわれるとき、被処理体9を回転させるような構成になっていてもよい。
【0044】
(保護膜を形成するための組成物)
本実施形態に係る組成物は、保護膜を形成するための組成物である。本実施形態の組成物は、洗浄液に不溶な材料からなる構成であれば特に限定されないが、水溶性の材料からなることがより好ましい。そのような保護膜の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、及びアミド系樹脂の中から選ばれる少なくとも1種の水溶性樹脂を用いることができる。
【0045】
アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン等のモノマーを構成成分とするポリマー又はコポリマーが挙げられる。
【0046】
ビニル系樹脂としては、例えば、N−ビニルピロリドン、ビニルイミダゾリジノン、酢酸ビニル等のモノマーを構成成分とするポリマー又はコポリマーが挙げられる。
【0047】
セルロース系樹脂としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヘキサヒドロフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロール、セルロールアセテートヘキサヒドロフタレート、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等が挙げられる。
【0048】
さらに、アミド系樹脂の中で水溶性のものも用いることができる。その中でも、ビニル系樹脂が好ましく、特にポリビニルピロリドン又はポリビニルアルコールが好ましい。
【0049】
これらの水溶性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。上記樹脂の中でも、保護膜が形成されたダイシングテープの接着強度が、保護膜形成前の接着強度の値と比べて50%以下になる樹脂を用いればよく、30%以下になる樹脂を用いることがより好ましい。
【0050】
また、本実施形態に係る保護膜を形成するための組成物は、用途に応じて様々な利用方法を採用することができる。例えば、液状のまま、ダイシングテープの露出面に塗布して保護膜を形成する方法を用いてもよいし、予め可撓性フィルム等のフィルム上に上述したいずれかの保護膜を形成するための組成物を含む保護層を形成した後、乾燥させておき、このフィルムを、ダイシングフレームの露出面に貼り付けて使用する方法を用いてもよい。
【0051】
(洗浄液)
洗浄液としては、非水溶媒を含む限り特に限定されるものではなく、例えば、後述するp−メンタン等のテルペン系溶剤を用いたの公知の洗浄液を用いることができる。
【0052】
(接着剤)
接着剤としては、接着性を有する樹脂を含んでいれば特に限定されないが、他にフィラーを含んでいてもよい。
【0053】
樹脂としては、例えば、ゼラチン、セルロース、セルロースエステル(例えば、酢酸セルロース、ニトロセルロース)、ポリフェノール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、塩化ビニリデンとアクリロニトリルとの共重合体、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化ビニル、シリコーン樹脂又はポリウレタン単位を含むブロックコポリマーなどを、単独で又は2種以上混合して使用することができる。
【0054】
フィラーとしては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化スズ、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、セピオライト、イモゴライト、セリサリト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉等が挙げられる。
【0055】
また、接着剤は、公知の方法を用いて、樹脂とフィラーとを混合することによって調製することができる。このとき、必要に応じて有機溶剤で希釈した溶液を用いてもよい。
【0056】
有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体;ジオキサンなどの環式エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類;及びテルペン系溶剤などを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0057】
テルペン系溶剤としては、例えば、α−ピネン、カンフェン、ピナン、ミルセン、ジヒドロミルセン、p−メンタン、3−カレン、p−メンタジエン、α−テルピネン、β−テルピネン、α−フェランドレン、オシメン、リモネン、p−サイメン、γ−テルピネン、テルピノーレン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ローズオキサイド、リナロールオキサイド、フェンコン、α−シクロシトラール、オシメノール、テトラヒドロリナロール、リナロール、テトラヒドロムゴール、イソプレゴール、ジヒドロリナロール、イソジヒドロラバンジュロール、β−シクロシトラール、シトロネラール、L−メントン、ギ酸リナリル、ジヒドロテルピネオール、β−テルピネオール、メントール、ミルセノール、L−メントール、ピノカルベオール、α−テルピネオール、γ−テルピネオール、ノポール、ミルテノール、ジヒドロカルベオール、シトロネロール、ミルテナール、ジヒドロカルボン、d−プレゴン、ゲラニルエチルエーテル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ネリル、ギ酸テルピニル、酢酸イソジヒドロラバンジュリル、酢酸テルピニル、酢酸リナリル、酢酸ミルセニル、酢酸ボルニル、プロピオン酸メンチル、プロピオン酸リナリル、ネロール、カルベオール、ペリラアルコール、ゲラニオール、サフラナール、シトラール、ペリラアルデヒド、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、ベルベノン、d−カルボン、L−カルボン、ピペリトン、ピペリテノン、ギ酸シトロネリル、酢酸イソボルニル、酢酸メンチル、酢酸シトロネリル、酢酸カルビル、酢酸ジメチルオクタニル、酢酸ネリル、酢酸イソプレゴール、酢酸ジヒドロカルビル、酢酸ノピル、酢酸ゲラニル、プロピオン酸ボルニル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸カルビル、プロピオン酸テルピニル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸イソボルニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ネリル、酪酸リナリル、酪酸ネリル、イソ酪酸テルピニル、酪酸テルピニル、イソ酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、ヘキサン酸シトロネリル、イソ吉草酸メンチル、β−カリオフィレン、セドレン、ビサボレン、ヒドロキシシトロネロール、ファルネソール及びイソ酪酸ロジニルなどが挙げられる。これらのなかでも、溶解性の観点から、リモネン及びp−メンタンがより好ましく、p−メンタンが特に好ましい。
【0058】
なお、ウエハとサポートプレートとの間に介在する接着層の構成は接着剤のみにからなるものに限定されず、例えば、接着剤の上に反応層が設けられていてもよい。反応層は、例えばレーザー光等によって分解される光吸収剤を含んでいてもよい。この場合には、溶剤によって接着剤を溶解する方法に限らず、反応層に光を照射して分解することによって、ウエハ1とサポートプレートとを剥離することができる。
【0059】
光吸収剤としては、例えば、グラファイト粉、鉄、アルミニウム、銅、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム、亜鉛、テルルなどの微粒子金属粉末、黒色酸化チタンなどの金属酸化物粉末、カーボンブラック、又は芳香族ジアミノ系金属錯体、脂肪族ジアミン系金属錯体、芳香族ジチオール系金属錯体、メルカプトフェノール系金属錯体、スクアリリウム系化合物、シアニン系色素、メチン系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素などの染料もしくは顔料を用いることができる。また、金属蒸着膜を含む膜状の形態などであってもよい。
【0060】
(溶剤)
接着剤を溶解するための溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状の炭化水素、炭素数3から15の分岐状の炭化水素;ゲラニオール、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジフェニルメンタン、メントール、イソメントール、ネオメントール、リモネン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、テルピネン−1−オール、テルピネン−4−オール、1,4−テルピン、1,8−テルピン、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、ボルナン、ボルネオール、ノルボルナン、ピナン、α−ピネン、β−ピネン、ツジャン、α−ツジョン、β−ツジョン、カラン、ショウノウ、ロンギホレン、1,4−シネオール、1,8−シネオール等のモノテルペン類、アビエタン、アビエチン酸等のジテルペン類、等の環状の炭化水素(テルペン類)が挙げられる。
【0061】
(洗浄方法)
次に、本発明の一実施形態に係る洗浄方法について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る洗浄方法の処理の流れを示す図である。
【0062】
本実施形態の洗浄方法では、サポートプレートが剥離された後の、ダイシングテープ2が接着されたウエハ1を被処理体としており、ウエハ1の表面には、図2の(a)に示すように接着剤の残存接着剤10及び溶解残渣物11等の付着物が付着している。なお、以下に示す処理では本実施形態の洗浄装置80を用いる場合について説明する。
【0063】
本実施形態の洗浄方法では、まず、ダイシングテープ2の露出面に保護膜の材料12を供給する(図2の(b))。材料12の供給方法は特に限定されないが、例えば、図2の(b)に示すようにノズル状の保護膜形成手段4から材料12を吐出させればよい。
【0064】
なお、材料12はダイシングテープ2の露出面が少なくとも被覆されるように供給されればよく、ダイシングフレーム3にまで達するか否かは特に限定されない。また、材料12を供給する前、例えば予めウエハ1の表面にマスキング処理を施しておいてもよい。これにより、洗浄対象となるウエハ1の表面に保護膜が形成されて十分な洗浄を行なえなくなることを防ぐことができる。
【0065】
また、材料12を供給しているとき、被処理体を回転させてもよい。これにより、吐出した材料12をダイシングテープ2上に効率よく行き渡らせることができる。また、ダイシングテープ2に対して材料12を供給する前に、ダイシングテープに紫外線を照射してもよい。これにより、ダイシングテープへの材料12の濡れ性を向上させることができる。
【0066】
その後、図2の(c)に示すように吐出した材料12を乾燥させて、保護膜13を形成する(保護膜形成工程)。乾燥は自然乾燥でよいが、例えば図2の(c)に矢印で示すように被処理体を回転させながら乾燥さてもよい。なお、乾燥方法はこれに限定されるものではなく、例えば、オーブン又はホットプレート等を用いて乾燥させてもよいし、温風をあてて乾燥させてもよい。
【0067】
次に、洗浄液を用いてウエハ1を洗浄する(洗浄工程)。ウエハ1の洗浄方法としては、特に限定されないが、図2の(d)に示すようにノズル状の第1の洗浄手段5から洗浄液14をウエハ1上に吐出させてもよい。このように、ウエハ1に対して洗浄液14を吐出することにより、残存接着剤10と一緒に溶解残渣物11を流してウエハ1上から除去することができる(図2の(e))。また、洗浄液14を吐出するとき、被処理体を回転させてもよい。これにより、遠心力によって洗浄液14を広範囲に広げてより効率よく洗浄することができる。このとき、ノズルを揺動(スイング)させながら洗浄液を吐出してもよい。
【0068】
ウエハ1の洗浄後、ダイシングテープ2に形成されている保護膜13を除去する(図2の(f))。保護膜の除去方法としては特に限定されないが、例えば、保護膜13が水溶性の材料からなる場合には、ノズル状の第2の洗浄手段6から保護膜13に対して水15を吐出し、保護膜13を溶解させて除去すればよい。その後、被処理体を乾燥させる(図2の(g))。このとき、被処理体をさらに回転させてもよい。
【0069】
なお、本実施形態では保護膜形成工程の前にサポートプレートを剥離しているが、これに限定されるものではなく、保護膜形成工程の後にサポートプレートを剥離してもよい。
【0070】
このように、本実施形態の洗浄方法によれば、ウエハの洗浄時にダイシングテープの露出面が保護されているため、溶解残渣物等の付着を防ぐことができる。よって、その後のダイシングプロセス等においてウエハが再度付着物によって汚れることを防ぐことができる。また、洗浄液が直接ダイシングテープに接触しないため、ダイシングテープの劣化を防ぎ、例えばダイシングテープが膨潤するといった問題が起こり難い。
【0071】
なお、上述した方法により洗浄した後のウエハ1のエッジ部分に接着剤等が残存していることがあるが、これは後のプロセスにおいて妨げにならない程度の量である。しかし、必要に応じてウエハ1のエッジ部に残存し得る残存接着剤を洗浄する工程を設けてもよい。当該工程としては、具体的には、例えば、被処理体の乾燥前、ダイシングテープ2の露出面に水をかけながらウエハ1のエッジ部に洗浄液をかけて洗浄してもよいし、ブレード又はブラシにて除去してもよい。
【0072】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【実施例】
【0073】
〔実施例1:ダイシングテープの接着強度比較〕
実施例1では、図3に示すように、ウエハ20に固定され、何ら処理を施していないダイシングテープ21(図3の(a))、保護膜を形成せずに洗浄液をかけた後のダイシングテープ21(図3の(b))、保護膜22で保護した上で洗浄液をかけた後のダイシングテープ21(図3の(c))、及び形成した保護膜22を水によって除去した後のダイシングテープ21(図3の(d))を用意し、それぞれの接着強度を測定した。図3は、実施例1において用意したダイシングテープの接着強度を測定する様子を示す図である。
【0074】
具体的には、図3の(b)のダイシングテープ21は表面が露出した状態で洗浄液(p−メンタン)によって5分間スピン洗浄した。図3の(c)のダイシングテープ21は表面に保護膜22(ポリビニルアルコールの水溶液(14質量%))をコーティングした後(1000rpm、3分間)、洗浄液(p−メンタン)によって5分間スピン洗浄した。また、図3の(d)のダイシングテープ21は表面に形成された保護膜22を、純水によってスピン洗浄(1000rpm、30秒間)して除去した。なお、図3中、上向きの矢印は接着強度を測定している様子を表している。図4は、実施例1において用意したダイシングテープの接着強度の測定結果を示すグラフである。
【0075】
図4のグラフからわかるように、何ら処理を施していない(初期の)ダイシングテープ(DC tape(initial))、洗浄液をかけた後のダイシングテープ(Post cleaning)、及び保護膜を水によって除去した後のダイシングテープ(Post DIW cleaning (保護膜))の接着強度は、それぞれ約0.5kgf/cmであった。一方、保護膜で保護した上で洗浄液をかけた後のダイシングテープ(Post cleaning(保護膜))の接着強度は0kgf/cmにまで低下していた。
【0076】
この結果から、例えば、上述した実施形態における被処理体として考えた場合には、図5に示すように、ダイシングテープ2の露出面が保護されていない状態でウエハ1上に残存している溶解残渣物11を洗浄すると、粘着性のあるダイシングテープ2にこの溶解残渣物11が付着して汚れの原因となってしまうが(図5の(a))、ダイシングテープ2の露出面が保護されていると、洗浄によって溶解残渣物11がダイシングテープ2側に流れてきても、接着強度の低いダイシングテープ2に付着することなく、そのまま洗浄液と共に流れていくことがわかる(図5の(b))。図5は、保護膜の有無に応じた溶解残渣物の流れ度を比較した図である。
【0077】
〔実施例2:ダイシングテープの膨潤の比較〕
実施例2では、ダイシングテープに洗浄液を接触させたときの、保護膜の有無によるダイシングテープの膨潤度合いを比較した。図6は、実施例2において、ダイシングテープに洗浄液を接触させたときの、保護膜の有無によるダイシングテープの膨潤度合いを比較する図である。
【0078】
図6の(a)に示すように、ダイシングテープの露出面を保護膜によって保護していない場合には、ダイシングテープは膨潤しているが、ダイシングテープの露出面を保護膜によって保護すると、図6の(b)に示すようにダイシングテープの膨潤を抑制することができた。
【0079】
〔実施例3:フィラーの流れ再現性〕
実施例3では、接着剤をコーティングしたウエハにフィラー(ポリオルガノシルセスシロキサン(RSi3/2の三次元架橋品であるシリコーンレジンパウダー(「KMP−701」(製品名);粒径3.5μm、粒度分布1〜6μm、信越化学社製))を塗布し、洗浄液に対する流れ再現性を確認した。図7は、接着剤の上に残存しているフィラーの流れ再現性を確認する様子を示す図である。
【0080】
図7に示すように、まず、接着剤をコーティングしたウエハ(図7の(a))に、シンナーで混合したフィラーをスピンコーティングした(図7の(b))。このウエハに対してp−メンタンを用いて1分間スピン洗浄した後のウエハ表面を観察したところ、図7の(c)に示すように接着剤と一緒にフィラーが流れることを確認した。
【0081】
〔比較例1〕
比較例1では、ダイシングテープに保護膜を形成せずにウエハに残存している付着物を洗浄した。具体的には、ダイシングテープに支持されたウエハ(6インチ Bare(BGなし))の表面に接着剤(TZNR(登録商標)−A3003(東京応化工業株式会社製)、20μm)及びフィラー(ポリオルガノシルセスシロキサン(RSi3/2の三次元架橋品であるシリコーンレジンパウダー(「KMP−701」(製品名);粒径3.5μm、粒度分布1〜6μm、信越化学社製))をコーティングした。このように作製した被処理体にノズルからp−メンタンを吐出し、2000rpmで5分間スピン洗浄した。
【0082】
その結果、図8に示すように洗浄前のダイシングテープには付着物の付着が見られなかったが、洗浄後のダイシングテープにはフィラーが大量に付着していた。図8は、比較例1において、ウエハ洗浄前後におけるダイシングテープの付着物を比較する図である。そのため、フィラーが例えばカーボンブラック等である場合は、ダイシングテープの汚れが著しいことがわかる。また、ダイシングテープに付着したフィラーは洗浄しても除去することができなかった。
【0083】
〔実施例4〕
実施例4では、ダイシングテープを保護膜によって保護した以外は比較例1と同様の方法によりウエハを洗浄した。保護膜は、ポリビニルアルコールを含む水溶液(14質量%)をスピン塗布(1000rpm、2分間)してコーティングして形成した。
【0084】
その結果、図9に示すように洗浄後のダイシングテープへのフィラーの付着は見られなかった。図9は、実施例4において、ウエハ洗浄前後におけるダイシングテープの付着物を比較する図である。よって、保護膜をダイシングテープにコーティングすることにより、ダイシングテープに付着する汚れを好適に防ぐことができることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、例えば、半導体ウエハの製造工程において好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 ウエハ
2 ダイシングテープ
3 ダイシングフレーム
4 保護膜形成手段
5 第1の洗浄手段(洗浄手段)
6 第2の洗浄手段(除去手段)
8 被処理体収納部
40 搬送手段
50 塗布ユニット
54 剥離ユニット(剥離手段)
60 除去ユニット
80 洗浄装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄装置であって、
上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、上記基板が接着されていない露出面に保護膜を形成する保護膜形成手段と、
上記保護膜が形成された支持膜に接着されている上記基板を洗浄液で洗浄する洗浄手段とを備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
上記支持膜が接着されている側の面とは反対側の面に接着剤を介して支持板が接着された上記基板から、上記支持板を剥離する剥離手段をさらに備え、
上記洗浄手段は、上記剥離手段によって上記支持板が剥離された上記基板上に残存している付着物を除去するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
上記洗浄手段は、上記洗浄液を上記基板上に吐出するようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄装置。
【請求項4】
上記保護膜は、上記洗浄液に不溶な材料からなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項5】
上記保護膜を除去する除去手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項6】
上記洗浄液は非水溶媒を含み、
上記保護膜は上記洗浄液に不溶で且つ水溶性の材料からなり、
上記保護膜を除去する除去手段をさらに備え、
上記除去手段は、水を保護膜に吐出するようになっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項7】
支持膜が接着されている基板を洗浄する洗浄方法であって、
上記支持膜の上記基板が接着されている側の面における、上記基板が接着されていない露出面に保護膜を形成する保護膜形成工程と、
上記保護膜形成工程後に、上記基板を洗浄液で洗浄する洗浄工程とを含むことを特徴とする洗浄方法。
【請求項8】
上記支持膜が接着されている側の面とは反対側の面に接着剤を介して支持板が接着された上記基板から、上記洗浄工程前に、上記支持膜を剥離する剥離工程をさらに含み、
上記洗浄工程では、上記剥離工程後に上記基板上に残存している付着物を除去することを特徴とする請求項7に記載の洗浄方法。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか1項に記載の洗浄装置で用いられる、保護膜を形成するための組成物であって、
基板を洗浄するための洗浄液に不溶な材料を含む組成物。
【請求項10】
上記材料が水溶性である請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
上記材料がポリビニルアルコールである請求項10に記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図10】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−38933(P2012−38933A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177988(P2010−177988)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】