説明

活性エネルギー線架橋型接着剤及びゴムとの接着方法

【課題】ゴムと被着体との接着力が優れた接着剤、該接着剤を用いる接着方法、該接着剤を用いたゴム補強材、及び該ゴム補強材を用いたゴム物品を提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリロイル基をもつ官能基を少なくとも1つ末端に有する重量平均分子量500〜100,000の共役ジエン系オリゴマーと、その100質量部当り、(B)一般式(I)(Xは含窒素複素環式基、R1は水素又はメチル基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の二価の炭化水素基、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3である。)で表される構造を有する重合性化合物を5〜500質量部の割合で含み、かつ(C)活性エネルギー線重合性化合物を50〜1000質量部の割合で含むことを特徴とする活性エネルギー線架橋型接着剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤及び該接着剤を用いた接着方法に関し、さらに詳しくは、光重合反応性を改善したゴム用接着剤、該接着剤に活性エネルギー線架橋型接着剤を照射した後、ゴムと被着体とを加硫接着するゴムとの接着方法、該接着方法を用いて得られたゴム補強材、該ゴム補強材を使用したゴム物品、およびタイヤに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴムは高伸長、低弾性率を有する材料であるが、その特徴を生かして実用に供するために、プラスチックスなど他の材料と複合することが行われている。この場合、ゴムと被着体とをゴム加硫の際に接着し両者を一体化することが、接着面の形状が複雑なものにも容易、簡便に適用できるので、有用な方法として用いられている。また従来、接着力確保のためには、プラスチックスを表面処理したり、接着剤の成分を変更したり様々な方法が知られている。
接着剤によるゴムとの接着方法としては、従来よりゴム成分を含む接着剤に水や有機溶剤を溶剤として用いる溶剤型接着剤が広く用いられている。この溶剤を用いる理由は、接着剤を被着体に空隙なく被覆するために、液状にして被覆処理することなどであるが、接着部分が動的歪などの応力で破壊されないよう接着剤の凝集破壊抗力を高めるために、接着層を固体化させる接着工程において、溶剤を蒸発などで除去してしまう場合が多い。このような接着層を固体化させる時に溶剤を除去する必要がある接着剤の場合には、溶剤は接着後の成分として有効に利用できないほか、環境保護のため溶剤の処理が必要になることが多く、無溶剤の接着剤あるいは接着剤を固体化させる接着工程において接着層に溶剤が取り込まれる接着剤であることが望まれる。
【0003】
このような接着剤として、紫外線、可視光線、電子線などの放射線の照射あるいは熱などの外的エネルギーにより重合できる単量体を含む接着剤を用い、接着剤の被覆時は液状で被着体表面に空隙による接着不良が生じにくく、接着処理時に単量体を重合させることで、接着層を網状架橋化できる接着方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この接着の方法は、ゴム上で、ゴム成分と接着剤を網状化させて固着させており、ゴムと接着剤の網状化において加硫剤としての硫黄を使用すること及び(又は)加硫促進剤を使用することを省くことができることを特徴としている。
しかしながら本発明者らの検討では、接着剤および接着方法においては、接着剤を必要に応じて紫外線、可視光線あるいは電子線などの放射線で網状化させた場合においても、未加硫ゴムを圧着させながら加熱すると、ゴムから接着剤層に硫黄が移行し、硫黄架橋反応に伴う強固な接着が得られることを見出し、さらに加硫促進効果を促進させるために接着剤に電子対供与性の塩基性化合物を配合することを提案した(例えば特許文献2参照)。この接着剤は、接着力は十分改良することができるが、電子対供与性の塩基性化合物は、不対電子を有する窒素原子を含む化合物、或いは、熱分解により不対電子を有する化合物を生成する化合物であり、4−ビニルピリジンで代表されるように低分子のものが多く、ビニル基は光重合反応性の観点から硬化するのに時間がかかるという問題があり、硬化時間の短縮とさらなる接着力の向上が望まれている。
【0004】
【特許文献1】特開昭55−145768号公報
【特許文献2】WO02/094962号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、光重合反応性を改善すると共に、ゴム加硫と同時に、ゴムと被着体との間に優れた接着力を生じさせることができる新規な接着剤、該接着剤を用いる接着方法、ゴムと被着体との間の接着力が改善されたゴム補強材、及び該ゴム補強材を用いたゴム物品を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、被着体を特定の官能基を有する含窒素複素環式化合物と、1つの分子内に前記官能基と反応する官能基及び光重合性官能基を有する化合物とを反応させてなる重合性化合物を接着用材料に用いた接着剤で被覆し、該接着剤を必要に応じて紫外線又は放射線で照射した後に未加硫ゴムを圧着して加硫すると、光重合性が改善されると共に、ゴムと被着体との間に強力で耐久性のある接着力が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) (A)(メタ)アクリロイル基をもつ官能基を少なくとも1つ末端に有する重量平均分子量500〜100,000の共役ジエン系オリゴマーと、その100質量部当り、(B)一般式(I)
【化1】

(式中、Xは含窒素複素環式基、R1は水素又はメチル基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の二価の炭化水素基を示し、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3であることを示す。)で表される構造を有する重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーを5〜500質量部の割合で含み、かつ(C)活性エネルギー線重合性化合物を50〜1000質量部の割合で含むことを特徴とする活性エネルギー線架橋型接着剤、
(2)(C)成分が、(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーである上記(1)の活性エネルギー線架橋型接着剤、
(3)(C)成分が、単官能(メタ)アクリル系モノマー、2官能(メタ)アクリル系モノマー及び3官能以上の(メタ)アクリレート系のモノマーの中から選ばれた少なくとも一種である上記(2)の活性エネルギー線架橋型接着剤、
(4)エポキシ化合物、無機フィラー、高分子フィラー、及び、塩基性化合物の中から選ばれた少なくとも一種をさらに含む上記(1)〜(3)の活性エネルギー線架橋型接着剤、
(5)被着体表面の少なくとも一部を上記(1)〜(4)の接着剤で被覆して接着剤層を形成し、該接着剤層に活性エネルギー線を照射した後、未加硫ゴムを該接着剤層に圧着しながら加硫処理し、被着体とゴムとを接着剤を介して接着することを特徴とする、ゴムと被着体との接着方法、
(6)被着体が、プラスチックス材からなる上記(5)の接着方法、
(7)プラスチックス材が、フイルム、繊維、不織布、モノフィラメントコード、マルチフィラメントコード又は樹脂成形品である上記(6)に記載の接着方法、
(8)未加硫ゴムがジエン系ゴムである上記(5)〜(7)の接着方法、
(9)未加硫ゴムの加硫剤が硫黄である上記(5)〜(8)の接着方法、
(10)上記(5)〜(9)の接着方法により得られたことを特徴とするゴム補強材、
(11)上記(10)のゴム補強材を用いて製造されたことを特徴とするゴム物品、及び
(12)上記(10)のゴム補強材を用いて製造されたことを特徴とするタイヤ、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ゴムと被着体とを接着剤を介して接着するにあたり、1分子内に含窒素複素環式基及び(メタ)アクリロイル基を持つ重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーを接着用材料に用いた接着剤は、光重合性が改善されると共に、接着剤に活性エネルギー線を照射した後、これを未加硫ゴムと圧着して加硫することにより、ゴムと被着体との間に優れた接着力が得られる。従って、本発明は、ゴムと被着体との接着を必要とするゴム補強材やゴム物品の製造に有効に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の活性エネルギー線架橋型接着剤は、 (A)(メタ)アクリロイル基をもつ官能基を少なくとも1つ末端に有する重量平均分子量500〜100,000の共役ジエン系オリゴマーと、その100質量部当り、(B)一般式(I)
【化2】

(式中、Xは含窒素複素環式基、R1は水素又はメチル基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の二価の炭化水素基を示し、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3であることを示す。)で表される構造を有する重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーを5〜500質量部の割合で含み、かつ(C)活性エネルギー線重合性化合物を50〜1000質量部の割合で含むことを必要とするものである。
【0009】
(A)成分の重量平均分子量(Mw)は、接着剤の粘度が高くなり過ぎて加工困難にならない限りその上限に特に制限はないが、100,000を超えると接着剤の塗布が困難になることがある。一方、Mwが500未満では活性エネルギー線で架橋後の接着剤の柔軟性が損なわれるので好ましくない。この点から、好ましいMwの範囲は500〜100,000である。
【0010】
(A)成分としての共役ジエン系オリゴマーは、共役ジエン単独重合体、共役ジエン共重合体、及びこれらの変性重合体を含む。共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられ、中でも1,3−ブタジエンが好ましい。共役ジエン共重合体としては、共役ジエン−芳香族ビニル共重合体が好ましい。芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン,α−メチルスチレンなどが挙げられ、中でもスチレンが好ましい。
また、これら共役ジエン系オリゴマーの主鎖は、硫黄と架橋反応の架橋部位となりやすい、アリル位に水素原子を有する炭素−炭素二重結合を、分子鎖内の単位として含むことが好ましい。本発明における上記共役ジエン系オリゴマーとしては、ポリイソプレン,ポリブタジエン,スチレン−ブタジエン共重合体,イソプレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。また、上記共役ジエン系オリゴマーは、接着剤を配合する温度において液状、特に0℃以下でも液状であると作業性および接着剤の混合工程が容易で好ましく、また50℃以上の温度でも液状でかつ蒸気圧が小さいことが好ましい。接着剤を配合する温度において液状でなくても、接着剤において上記共役ジエン系オリゴマーが液状になれば特に制限されない。
【0011】
(B)成分の重合性化合物である(メタ)アクリレートモノマーは、下記一般式(I)
【化3】

(式中、Xは含窒素複素環式基、R1は水素又はメチル基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の二価の炭化水素基を示し、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3であることを示す。)で表される構造を有する。
一般式(I)において、Xで表される含窒素複素環式基は、後述の電子対供与性の含窒素複素環式化合物由来の基である。また、R2、R'2及びR”2で表される炭素数1〜12の二価の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、炭素数5〜12のシクロアルキレン基、炭素数6〜12のアリレーン基、炭素数7〜12のアラルキレン基を挙げることができる。
ここで、アルキレン基としては、炭素数2〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基、例えばエチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、各種ブチレン基などが挙げられる。炭素数5〜12のシクロアルキレン基としては、例えばシクロペンチレン基、各種シクロへキシレン基が、炭素数6〜12のアリーレン基としては、各種フェニレン基、各種トリレン基等が、炭素数7〜12アラルキレン基としては、例えば各種ベンジレン基、各種フェネチレン基等が挙げられる。
これらの中で、炭素数2〜5の直鎖状もしくは分岐状のアルキレン基が好ましい。前記R2、R'2及びR”2はそれぞれ同じであってもよく、また異なっていてもよい。
【0012】
次に、一般式(I)で表される重合性化合物は、 下記一般式(II)
【化4】

(式中、Xは含窒素複素環式基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の炭化水素基、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3であることを示す。)で表される複素環式化合物と、
下記一般式(III)
【化5】

(式中、R1は水素原子又はメチル基を、R3はハロゲン、水酸基、アルコキシ基、ビニロキシ基を示す。)で表されるアクリル酸またはメタクリル酸誘導体とを縮合反応させることによって1分子内に光重合可能な(メタ)アクロイル基と電子対供与性の塩基性化合物である含窒素複素環式基を持った(B)成分の重合性化合物である(メタ)アクリレートモノマーを得ることができる。
(B)成分の具体的な例としては、4-(3-アクリロイルプロピル)ピリジン、4−(3−メタアクリロイルプロピル)ピリジンなどが挙げられる。
前記一般式(II)で表される含窒素複素環式化合物(a)は電子対供与性の塩基性化合物であって、不対電子を有する窒素原子を含む化合物であれば特に制限はなく、酸素、硫黄などの他のヘテロ原子を含んでよい。また、単環式化合物であって複環式化合物であってもよい。
【0013】
単環式で窒素のみを含有する含窒素複素環式化合物としては、アジリン、アゼート、アゼチジン、1H−ピロール、2H−ピロール、ピロリジン、2−イミダソリン、3−イミダソリン、1,2,3−トリアゾール、ピラゾール、イミダゾール、1−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピラジン、1,2,5トリアジン、1,2,4トリアジン、1H−アゼピン、2H−アゼピン、3H−アゼピン、4H−アゼピン、等が挙げられる。
【0014】
また、複環式で窒素のみを含有する含窒素複素環式化合物としては、インドール、ベンズイミダゾ−ル、プリン、カルバゾール、β−カルボリン、キノリン、イソキノリン、シノリン、ペテリジン、アクリジン、フェナトリジンリン、キノキサリン、フタラジン等が挙げられる。
【0015】
単環式で窒素およびその他のヘテロ原子を含有する含窒素複素環式化合物としては、3−オキサゾリン、2−オキサゾリン、4−オキサゾリン、オキサゾール、イソオキサゾール、1,3,4オキサジアゾール、1,4−オキサジン、モルホリン、2−チアゾリン、3−チアゾリン、4−チアゾリン、1,2,3−チアジオソール、チアゾール、イソチアゾール、1,4−チアジン、1,4チアザン等が挙げられる。
【0016】
複環式で窒素およびその他のヘテロ原子を含有する含窒素複素環式化合物としては、ベンズオキサゾール、1H−Furo[3,4−c]ピラゾール、フェノキサジン、ベンゾチアゾール等が挙げられる。
【0017】
水酸基が導入された含窒素複素環式化合物としては、例えば、2−ピリジルメタノール、3−ピリジルメタノール、4−ピリジルメタノール、2−ピリジルエタノール、3−ピリジルエタノール、4−ピリジルエタノール、2−ピリジルプロパノール、3−ピリジルプロパノール、4−ピリジルプロパノール、2−クロロ−5−ヒドロキシメチルピリジン、2−ヒドロキシピリジンメタノール、4−メチル−5−(2−ヒドロキシエチル)チアゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、2−ブチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、4−メチル−5−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン、4−ヒドロキシピペリジンなどが挙げられる。中でも4−ピリジルメタノール、4−ピリジルエタノール及び4−ピリジルプロパノールが好ましい。
【0018】
前記接着剤は、(C)成分の活性エネルギー線重合性化合物を共役ジエン系オリゴマー100質量部に対して、50〜1000質量部の割合で含む必要がある。活性エネルギー線重合性化合物を上記範囲にて含むことによって、接着剤が液状であることを維持し被着体への塗布性に優れると共に、良好な接着性を得ることができる。
(A)成分(B)成分及び(C)成分を含む本発明の活性エネルギー線架橋型接着剤においては、いずれの成分とも分子内に(メタ)アクロイル基、又は活性エネルギー線重合性化合物を有することから活性エネルギー線の照射により架橋、硬化する性質を有している。
本発明における活性エネルギー線とは、電磁波又は荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを指し、例えば、紫外線や電子線を代表的なものとして挙げることができる。
紫外線は、高圧水銀ランプ、ヒュージョンHランプ、キセノンランプなどで得られ、照射量は、通常100〜3000mJ/cm2であり、一方電子線は、電子線加速器などによって得られ,照射量は、通常2〜50MRadである。
尚、電子線使用する場合は、光重合開始剤を添加することなく硬化樹脂層を得ることができる。
光重合開始剤は、活性エネルギー線として、紫外線などの活性光を使用する場合に、所望により用いられる。
光重合開始剤としては、2,4ジエチルチオキサントン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−エチル−9,10−アントラキノンなどが挙げられる。
【0019】
本発明の接着剤においては、(C)成分が(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーであることが好ましい。
アクリル系オリゴマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系などが挙げられる。ここで、ポリエステルアクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
エポキシアクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシアクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシアクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアナートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができ、ポリオールアクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
【0020】
また、アクリレート系オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖にアクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエンアクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーンアクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂アクリレート系オリゴマーなどがある。
アクリレート系オリゴマーの重量平均分子量は、GPC法で測定した標準ポリメチルメタクリレート換算の値で、好ましくは500〜100,000、より好ましくは1,000〜70,000さらに好ましくは3,000〜40,000の範囲で選定される。
【0021】
さらに、(C)成分が、単官能(メタ)アクリル系モノマー、2官能(メタ)アクリル系モノマー及び3官能以上の(メタ)アクリレート系のモノマーの中から選ばれた少なくとも一種であることがこのましい。
単官能のアクリル系モノマーとしては、例えばシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどのアクリレート類が挙げられる。
2官能のアクリル系モノマーとしては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、イソシアヌレートジ(メタ)アクリレートがあげられる。
【0022】
1官能、2官能のアクリル系モノマーは粘度調整剤として使用され、このような粘度調整剤は市販品として入手可能であり、単官能の化合物としては、例えば、式

(式中、n=4)で表されるフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート(新中村化学工業(株)製;商標「AMP−60G」,商標「APG−400」),テトラヒドロフルフリルモノアクリレート(SARTOMER社製,商標「SR−285」),イソオクチルモノアクリレート(SARTOMER社製,商標「SR−440」)などが挙げられる。また、2官能の低分子化合物としては例えば、

(式中、m+n=7)で表されるポリプロピレングリコールジアクリレート(新中村化学工業(株)製,商標「APG−400」),ポリプロピレングリコールジメタクリレート(同社製,商標「9PG」)などが挙げられる。
さらに、加工上必要に応じて、ラジカル反応性を有する低粘度液体を適宜混合することもできる。
【0023】
3官能以上のアクリル系モノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0024】
3官能以上のアクリル系モノマーとしては、市販品として入手可能なものとして、例えば、式

(式中、m×a=3;a+b=3)で表されるペンタエリスリトールポリエトキシアクリレート(日本化薬(株)製の商標「KAYARAD THE−330」)、ペンタエリスリトールポリプロポキシアクリレート(同社製、商標「KAYARAD TPA−320」;同社製,商標「KAYARAD TPA−330」)や、ジペンタエリスリトールポリアクリレート(荒川化学工業(株)製、商標「ビームセット700」)、ペンタエリスリトールポリアクリレート(同社製、商標「ビームセット710」)などが挙げられる。
【0025】
(C)成分のアクリレート系モノマー、及びオリゴマーは、主に粘度調整材及び被着体との溶解度パラメーター(SP値)調整剤として使用され、アクリレート系官能基1〜2を有するモノマーを(C1)、アクリレート系官能基を3以上有するモノマーを(C2)、アクリレート系官能基を有するオリゴマーを(C3)とし、本発明の接着剤の粘度によって適宜選択して使用することができる。また、それぞれを混合して用いることができる。
通常、粘度調整材としては、(C1)が主に用いられる。
接着剤の好ましい粘度は、2000mPa・s以下である。
【0026】
前記接着剤には、さらにエポキシ化合物、無機フィラー、及び高分子フィラーからなる群から選ばれた少なくとも一つの添加剤を、(A)成分100重量部に対して、合計で10〜40重量部加えることができる。
エポキシ化合物は加熱により架橋し、接着剤に延性と強靱性とを付与することができ、例えば、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とホルムアルデヒドの縮合物にエポキシ基あるいは(メタ)アクリル基を導入したノボラック型フェノール類樹脂などが挙げられる。これらの市販品としては、香川ケミカル(有)製のエポキシノボラックアクリレート(商標「ENA」)、エポキシ基とカルボキシ基を含むノボラックアクリレート(商標「ENC」)などがある。
【0027】
無機フィラーと高分子フィラーは、接着剤のコスト低減のために好ましいが、同時に延性と強靱性を付与する効果も有する。無機フィラーとしては、クレー、シリカ、タルク、カーボンブラックなどが挙げられる。クレーとしては、NANOCOR INC.社製のモンモリロナイトクレー(商標:「Nanomer PGW」、「Nanomer PGA」、「Nanomer PGV」、「Nanomer PGN」など)が市販されている。また高分子フィラーとしては、例えば、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物、変性ポリブタジエン、変性アクリロニトリルブタジエンコポリマーなどが挙げられ、市販品としては、(株)クラレ製のイソブチレンと無水マレイン酸の共重合物(商標:「イソバン10」、「イソバン04」、「イソバン110」)や、宇部興産(株)製のアミン基変性アクリロニトリルブタジエンコポリマー(商標:「HYCAR ATBN 1300x16」)、カルボキシル基変性アクリロニトリルブタジエンコポリマー(商標:「HYCAR CTBN 1300x8」)などがある。
【0028】
本発明において、ゴムと接着される被着体の材質は特に限定されるものでないが、熱可塑性プラスチックスが好ましい。熱可塑性プラスチックスとしては、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアクリレート、ABS樹脂等のスチレン系樹脂;塩化ビニル樹脂などが挙げられるが、これらの中では、機械的強度が高く、かつ通常の方法ではゴムとの接着が比較的困難なポリエステルが特に好ましい。
また、本発明で用いられるプラスチック被着体の形態は、フイルム、繊維、不織布、モノフィラメントコード、マルチフィラメントコードのいずれでもよく、押出成形品や射出成形品でもよい。
【0029】
本発明の接着剤を用いた接着方法においては、先ず被着体表面の少なくとも一部、例えばシート状被着体の一方の面に、浸漬、はけ塗り、流延、噴霧、ロール塗布、ナイフ塗布などにより上記接着剤の塗膜を形成する。かかる被着体表面は、予め電子線、マイクロ波、コロナ放電、プラズマ処理等の前処理加工されたものでもよい。接着剤層の厚みは0.5〜50μmが好ましく、1〜10μmが特に好ましい。
【0030】
本発明においては、所望に応じて、被着体にアンダーコート層を形成し、アンダーコート層の上に接着剤層を積層し、さらに必要に応じて活性エネルギー線照射をした後、未加硫ゴムを圧着して加硫を行い、被着体/アンダーコート層/接着剤層/ゴムがこの順で積層された複合体を得ることができる。
【0031】
本発明において用いられるゴム成分は特に限定されるものではなく、例えば天然ゴム;ポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等の共役ジエン系合成ゴム;エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)、ポリシロキサンゴムなどか挙げられるが、これらの中では天然ゴム及び共役ジエン系合成ゴムが好ましい。また、ゴムは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
これらのゴムの加硫は、例えば硫黄;テトラメチルチラリウムジスルフィド、ジペンタメチレンチラリウムテトラサルファイドなどのチラリウムポリサルファイド化合物;4,4−ジチオモルフォリン;p−キノンジオキシム;p,p'−ジベンゾキノンジオキシム;環式硫黄イミド;過酸化物を加硫剤として行うことができるが、好ましくは硫黄である。
また、ゴムには、前記の配合成分以外に通常ゴム業界で用いられるカーボンブラック、シリカ、水酸化アルミニウム等の充填剤加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤などの各種配合剤を、適宜配合することができる。さらに、各種材質の粒子、繊維、布などとの複合体としてもよい。
【実施例】
【0033】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
下記の方法により、ゴムと被着体との複合体を作成し、各テストを行った。
【0034】
1.ポリエステルコード−ゴム複合体
連続工程において、撚り構造が1500d/2、下撚り数が39回/10cm、上撚り数が39回/10cmのポリエチレンテレフタレート製タイヤコードを第1表に示す組成の接着剤に浸漬し、スクィーズロールを通過させて過剰の接着剤を除いた。次いで、150cm/分のコード速度で紫外線照射装置の光硬化ゾーンを通過させ接着剤組成物層を紫外線照射(1000mJ/cm2)した。
このようにして得られた接着剤処理ポリエステルコードを、下記第1表に示した配合組成の厚さ2.3mmの未加硫ゴム組成物に埋め込み、圧力20kgf/cm2、温度160℃で20分間加硫し、ポリエステルコード−ゴム複合体を得た。
【0035】
【表1】

** N−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミン
【0036】
2.ポリエステルフイルムゴム複合体
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフイルム(帝人(株)製、商標;テトロン(タイプO))の一方の面に、フイルムコーター装置を用いて、第2表に示す組成の接着剤を塗布して接着剤層を形成した。紫外線照射(150,250,500mJ/cm2)した。
このようにして得られた接着剤処理ポリエチレンテレフタレートフイルムを、上記表に示した配合組成の未加硫ゴムを圧力15kgf/cm2、温度160℃で20分間加硫を行い厚さ2.3mm、80mm×80mmの大きさのポリエステルフイルムゴム複合体を得た。
【0037】
3.コード引張テスト
ポリエステルコード−ゴム複合体及びナイロンコード−ゴム複合体からコードを掘り起こし、30cm/分の速度でコードを複合体から剥離するときの抗力を測定し、これと接着力(張力)とした。また、剥離後コードの表面積に対する被覆ゴムの面積率を測定し、下第2表に従いゴム付着のランク付を行った。これらの結果を第4表に示した。
【0038】
【表2】

【0039】
4.フイルム剥離テスト
ポリエステルフイルムゴム複合体を25mm幅にカットして剥離テスト用試験片を調製した。
この試験片を用いて、ゴム層とポリエステルフイルムの剥離テストを、剥離角180度(T形剥離)、引張り速度50mm/分で行い、剥離強度を求めた。また、剥離後フイルムの表面積に対する被覆ゴムの面積率(ゴム付着率)を測定し、下第3表に従いゴム付着のランク付を行った。これらの結果を第5表に示した。
【0040】
【表3】

【0041】
【表4】

【0042】
[注]
*1:フェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート
*2:ポリプレングリコールジメタクリレート
*3:ポリプレングリコールジアクリレート
*4:ペンタエリスリトールポリアクリレート
*5:イソブチレンと無水マレイン酸の共重合物
*6:モンモリロナイトクレー
*7:2,4−ジエチルチオキサントン
【0043】
【表5】

【0044】
5.合成例1
(B)成分:重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーの合成
実施例で用いた4-(3-アクリロイルプロピル)ピリジンは、

文献Macromol. Chem. Phys., 2002,203,2432−2437に記載されている合成法に基づいて合成した。
【0045】
実施例1〜3及び比較例1〜4
第4表に示す配合組成に従って接着剤を作製し、その接着剤を用い紫外線線にて実施例、比較例共に同照射量の処理を行いポリエステルコードに対する接着試験を行なった。実施例は(B)成分として合成例1で製造した含窒素複素環式基をもったアクリレートモノマーを使用し、比較例は(B)成分にかわるものとして4-ビニルピリジンを用いた。接着剤1g中に含まれる含窒素複素環式基に由来する窒素の量を両者同じにし、変量することで効果を比較した。
【0046】
実施例4〜6及び比較例5〜7
第5表に示す配合組成に従って接着剤を作製した、被着体をポリエステルシートに変え接着剤1g中に含まれる含窒素複素環式基に由来する窒素の量を一定にし、紫外線の照射量を変えることによって接着試験を行なった。
【0047】
第4表から以下のことがわかる。
コードの接着力は4−ビニルピリジン、(B)成分の合成物の含有量の増加に従って両者共に増加するが、量の増加に従って実施例の方がより接着力が高くなる。
この両者の違いは重合に関与する基がビニル基か、アクリル基であるかの違いでありエネルギー線硬化に対して後者の反応性が高いことに由来する。
撚りのかかったコードは形状が複雑で微小な部分で考えると照射量にバラツキが生じ、又接着剤の付着状態も撚りの溝の部分はやや多い等のバラツキがある。
しかしながら、硬化効率の優れた実施例1〜3はそのバラツキをカバーし、硬化が十分に行なわれ良好な接着が得られている。
【0048】
次に、第5表から以下のことがわかる。
被着体がフイルムの場合は、特に照射量が少ないときに反応性の差が現れており本発明の実施例は、比較例対比非常に優れたゴム付き及び接着力が得られている。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明によれば、ゴムと被着体とを接着剤を介して接着するにあたり、1分子内に含窒素複素環式基及び(メタ)アクリロイル基を持つ重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーを接着用材料に用いた接着剤は、光重合性が改善されると共に、接着剤に活性エネルギー線を照射した後、これを未加硫ゴムと圧着して加硫することにより、ゴムと被着体との間に優れた接着力が得られる。従って、本発明は、ゴムと被着体との接着を必要とするゴム補強材やゴム物品の製造に有効に適用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)(メタ)アクリロイル基をもつ官能基を少なくとも1つ末端に有する重量平均分子量500〜100,000の共役ジエン系オリゴマーと、その100質量部当り、(B)一般式(I)
【化1】

(式中、Xは含窒素複素環式基、R1は水素又はメチル基、R2、R'2及びR”2は炭素数1〜12の二価の炭化水素基を示し、nは1〜3の整数、kは0〜2の整数、lは0〜2整数であり1≦n+k+l≦3であることを示す。)で表される構造を有する重合性化合物(メタ)アクリル系モノマーを5〜500質量部の割合で含み、かつ(C)活性エネルギー線重合性化合物を50〜1000質量部の割合で含むことを特徴とする活性エネルギー線架橋型接着剤。
【請求項2】
(C)成分が、(メタ)アクリル系モノマー及び/又はオリゴマーである請求項1に記載の活性エネルギー線架橋型接着剤。
【請求項3】
(C)成分が、単官能(メタ)アクリル系モノマー、2官能(メタ)アクリル系モノマー及び3官能以上の(メタ)アクリレート系のモノマーの中から選ばれた少なくとも一種である請求項2に記載の活性エネルギー線架橋型接着剤。
【請求項4】
エポキシ化合物、無機フィラー、高分子フィラー、及び、塩基性化合物の中から選ばれた少なくとも一種をさらに含む請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線架橋型接着剤。
【請求項5】
被着体表面の少なくとも一部を請求項1〜4のいずれかに記載の接着剤で被覆して接着剤層を形成し、該接着剤層に活性エネルギー線を照射した後、未加硫ゴムを該接着剤層に圧着しながら加硫処理し、被着体とゴムとを接着剤を介して接着することを特徴とする、ゴムと被着体との接着方法。
【請求項6】
被着体が、プラスチックス材からなる請求項5に記載の接着方法。
【請求項7】
プラスチックス材が、フイルム、繊維、不織布、モノフィラメントコード、マルチフィラメントコード又は樹脂成形品である請求項6に記載の接着方法。
【請求項8】
未加硫ゴムがジエン系ゴムである請求項5〜7のいずれかに記載の接着方法。
【請求項9】
未加硫ゴムの加硫剤が硫黄である請求項5〜8のいずれかに記載の接着方法。
【請求項10】
請求項5〜9のいずれかに記載の接着方法により得られたことを特徴とするゴム補強材。
【請求項11】
請求項10のゴム補強材を用いて製造されたことを特徴とするゴム物品。
【請求項12】
請求項10のゴム補強材を用いて製造されたことを特徴とするタイヤ。

【公開番号】特開2007−23144(P2007−23144A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−206732(P2005−206732)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】