説明

流体圧シリンダ装置

【課題】荷重変換器を有した流体圧シリンダ装置において、荷重変換器内の空間に溜まった油を容易に排出することができ、計測精度を低下させないようにすること。
【解決手段】ロッドカバー14の外側の端面には、薄肉の円筒状に形成されて軸方向に加わる荷重により弾性変形が可能であって歪みセンサーGUが取り付けられた弾性変形部43および弾性変形部の両端に形成されたフランジ部41,42を有する荷重変換器23が連結され、荷重変換器の外側のフランジ部42には、外部のフレームなどに取り付けるための取付けフランジ24が連結され、ピストンロッド13は荷重変換器および取付けフランジを貫通し、ピストンロッドとロッドカバーとの間にシール部材32,33が設けられており、荷重変換器には、弾性変形部とピストンロッドとの間の空間KK1に溜まった液体を外部に排出するためのドレン穴61が設けられてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピストンロッドによる推力を検出するための荷重変換器を有した流体圧シリンダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来において、流体圧シリンダ装置は、部品の圧入、クランプ、チャッキング、ローラー加圧、またはプレス加工など、種々の用途に用いられている。これらの用途において、流体圧シリンダ装置のピストンロッドの推力または負荷の荷重の大きさを検出するために、荷重変換器を有した流体圧シリンダ装置がしばしば用いられている。
【0003】
そのような流体圧シリンダ装置は、例えば、シリンダチューブ内を摺動するピストンに連結されたピストンロッドが、シリンダチューブの一端部に連結されたロッドカバーを貫通して外部に突出するように構成される。ロッドカバーには、当該流体圧シリンダ装置を外部のフレームに取り付けるための取り付け部と、取り付け部とシリンダチューブへの連結部との間において薄肉の円筒状に形成されて弾性変形が可能な弾性変形部と、弾性変形部に加わる軸方向の荷重を検出して電気信号に変換するために弾性変形部に取り付けられた歪みセンサーとが一体的に設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3291258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上に述べた流体圧シリンダ装置は、通常、ピストンロッドの先端部が下方となるよう鉛直方向に取り付けられ、油圧によって作動するように使用される。
【0006】
このような流体圧シリンダ装置を長期に渡って使用していると、シリンダチューブの内部であるシリンダ室の油がシール部材から漏れて、荷重変換器とピストンロッドとの間の空間に溜まってくることがある。
【0007】
荷重変換器とピストンロッドとの間の空間に油が溜まって満杯になると、流体圧シリンダ装置の作動のために供給したの油の圧力が溜まった油に伝わり、空間内に圧力が発生して荷重変換器の弾性変形部を変形させる可能性がある。このような弾性変形部の変形は荷重変換器の計測精度を低下させるので好ましくない。
【0008】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、荷重変換器を有した流体圧シリンダ装置において、荷重変換器内の空間に溜まった油を容易に排出することができ、計測精度を低下させないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る流体圧シリンダ装置は、シリンダチューブ内を摺動するピストンに連結されたピストンロッドが、前記シリンダチューブの一端部に連結されたロッドカバーを貫通して外部に突出するように構成された流体圧シリンダ装置であって、前記ロッドカバーの外側の端面には、薄肉の円筒状に形成されて軸方向に加わる荷重により弾性変形が可能であって歪みセンサーが取り付けられた弾性変形部および前記弾性変形部の両端に形成されたフランジ部を有する荷重変換器が連結され、前記荷重変換器の外側のフランジ部には、外部のフレームなどに取り付けるための取付けフランジが連結され、前記ピストンロッドは前記荷重変換器および前記取付けフランジを貫通し、前記ピストンロッドと前記ロッドカバーとの間にシール部材が設けられており、前記荷重変換器には、前記弾性変形部と前記ピストンロッドとの間の空間に溜まった液体を外部に排出するためのドレン穴が設けられてなる。
【0010】
好ましくは、前記ドレン穴は、前記取付けフランジが連結された側の前記フランジ部に設けられる。
【0011】
また、好ましくは、前記ピストンロッドには、前記ドレン穴に係止治具を挿入したときに当該係止治具の先端部と軸方向に係合する凹部が設けられる。
【0012】
また、好ましくは、前記取付けフランジは、前記取付けフランジが連結された側の前記フランジ部の内周面にまで延びかつ前記ピストンロッドの表面が摺接するブシュを有し、前記ブシュには、前記ドレン穴と前記凹部との間を連通して前記係止治具の前記凹部との係合を可能とするための連通穴が設けられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、荷重変換器を有した流体圧シリンダ装置において、荷重変換器内の空間に溜まった油を容易に排出することができ、計測精度を低下させないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る実施形態の流体圧シリンダ装置の断面正面図である。
【図2】流体圧シリンダ装置の左側面図である。
【図3】荷重変換器の部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図3におけるA−A線矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1には、本実施形態に係る流体圧シリンダ装置1の断面正面図が示され、図2にはその左側面図が示され、図3には荷重変換器の部分が拡大して示されている。また、図4には、図3におけるA−A線矢視断面図が示されている。
【0016】
図1ないし図4において、流体圧シリンダ装置1は、シリンダチューブ11、ピストン12、ピストンロッド13、シリンダカバー14,15、4本のタイボルト16a〜d、グランドメタル22、荷重変換器23、フランジ24、およびブシュ25などからなっている。
【0017】
荷重変換器23は、フランジ部41,42、弾性変形部43、および歪みゲージGU1〜4からなる。内側のフランジ部41には、シリンダカバー14との連結のために4つのネジ穴41a〜dが設けられており、外側のフランジ部42には、フランジ24との連結のために4つのネジ穴42a〜dが設けられている。ネジ穴41a〜dには、タイボルト16a〜dがそれぞれネジ込まれ、ネジ穴42a〜dには、ボルト26a〜dがそれぞれネジ込まれる。弾性変形部43は、フランジ部41,42との連結部分が滑らかなアール面に仕上げられた薄肉の円筒状に形成され、軸方向に加わる荷重の大きさに比例して弾性変形する。
【0018】
歪みゲージGU1〜4は、例えば、弾性変形部43の外周面の周方向の等角度位置の4箇所位置に貼り付けられている。4つの歪みゲージGU1〜4は、例えばブリッジ接続される。したがって、歪みゲージGUは、フランジ部41,42の間に加わる軸方向の荷重に応じて歪み、それに応じた信号を出力する。
【0019】
なお、歪みゲージGU1〜4は、弾性変形部43の外周面とフランジ部41,42とで囲まれるリング状の空間KK2の底部に充填されたコーキング材によって覆われることにより保護されている。コーキング材として、シリコーン樹脂などが用いられる。
【0020】
荷重変換器23の外周面には、断面が正四角形の角筒状のものを2つ割りにした形状のカバー45a,45bが装着され、ネジ46,46…によって取り付けられている。
【0021】
すなわち、カバー45a,45bは、それぞれ、矩形の鋼板などを断面コ字形状に折り曲げて作製されており、1つの端辺に沿った側の両端部および中央部の合計3ヵ所に穴が設けられ、それらの穴に挿入されたネジ46,46…がフランジ部41の外周面に設けられたネジ穴46bにネジ込まれている。つまり、カバー45a,45bは、内側のフランジ部41にのみ固定されており、外側のフランジ部42には連結されていない。
【0022】
なお、ネジ穴46bは、内側のフランジ部41の外周面の各面に、3ヵ所ずつ、合計12ヵ所において設けられている。カバー45a,45bは、フランジ部41の外周の4面のいずれに対しても装着可能であり、それぞれの装着位置において、3つのネジ46が、フランジ部41の3つの面にそれぞれ設けられた3つのネジ穴46bの1つにネジ込まれる。
【0023】
カバー45a,45bの端辺の中央部の裏面には、互いに相手側のカバー45b,45aの裏面に沿うようなガイド部片47a,47bが取り付けられている。
【0024】
また、一方のカバー45aには、歪みゲージGUのリード線を外部の測定機器に接続するためのコネクタ48が、ハウジング部材48aにより支持されて取り付けられている。ハウジング部材48aは、金属材料などからなる直方体形状のブロックをドリルなどによりくり抜いて作製され、カバー45aの裏面側からネジ48bによって取り付けられている。
【0025】
なお、カバー45a,45bによって、歪みゲージGUおよびそのリード線などの電磁シールドが計られている。
【0026】
ところで、一方のシリンダカバー15の外側の端面の中央には、測長センサ51がネジ込まれることにより取り付けられている。測長センサ51は、シリンダカバー15からシリンダ室の内部に挿入されたセンシング部51aを備える。
【0027】
ピストンロッド13には、その全長に渡って中空の穴52が設けられる。中空の穴52には、センサーロッド53が、ピストンロッド13の先端部から挿入され、穴52のほぼ全長に渡って延びるように取り付けられている。センサーロッド53は、センシング部51aに設けられた穴に出入り可能に挿入され、ピストン12のストローク位置に応じてその挿入位置が変化する。センシング部51aとセンサーロッド53との相対位置関係に応じて、測長センサ51の出力ケーブル51bからピストン12のストローク位置を示す検出信号が出力される。この検出信号は、流体圧シリンダ装置1の制御に用いることができる。
【0028】
なお、センサーロッド53の端部には、外周面にネジが設けられたヘッド54が設けられ、ヘッド54がピストンロッド13の先端部に設けられたネジ穴にネジ込まれている。ヘッド54とピストンロッド13の先端部の穴との間にはパッキン55が装着されている。
【0029】
ピストン12には、パッキン31が装着され、シリンダチューブ11の内周面との間を摺動可能にシールしている。グランドメタル22には、その内周面および外周面において、シール部材であるパッキン32、33が設けられる。ブシュ25には、スクレーパ34が設けられている。
【0030】
さて、荷重変換器23のフランジ部42には、弾性変形部43とピストンロッド13との間の空間KK1に溜まった液体を外部に排出するためのドレン穴61が設けられている。ドレン穴61として、メートルネジ穴、テーパネジ穴、または、これらネジ穴およびこれに続く貫通穴などとすることができる。メートルネジ穴としては、例えば直径5mm程度のネジ穴、テーパネジ穴としては、例えば8分の1インチのネジ穴などとすることができる。ドレン穴61は、通常、プラグ62によって塞がれている。プラグ62には、必要に応じてパッキンを併用すればよい。
【0031】
また、ブシュ25には、ドレン穴61に臨む位置に、後述する係止治具を挿入するための穴63が設けられている。
【0032】
そして、ピストンロッド13には、ドレン穴61および穴63に係止治具を挿入したときに、当該係止治具の先端部と軸方向に係合する環状の凹部64が設けられている。
【0033】
ピストン12は、シリンダチューブ11の内周面を摺動する。ピストンロッド13は、ピストン12と連結されて一体的に移動する。ピストンロッド13は、シリンダカバー14を貫通して外部に突出する。
【0034】
タイボルト16a,16b,…のそれぞれの一端は、上に述べたようにフランジ部41に設けられたネジ穴41a〜dに螺合し、それぞれの他端は、シリンダカバー15に設けられた穴を貫通した後にナットによって締め付けられている。これによって、シリンダカバー14,15、シリンダチューブ11、および荷重変換器23が一体化されている。
【0035】
フランジ24は、上に述べたように、ボルト26a〜dによって、荷重変換器23のフランジ部42に設けられたネジ穴42a〜dに連結されている。フランジ24には、流体圧シリンダ装置1を図示しない外部のフレームに取り付けるための取り付け穴27,27…が設けられており、この取り付け穴27,27…を用いて、図示しないボルトによってフレームに固定される。
【0036】
シリンダカバー14,15には、それぞれシリンダ室CS1,2に連通するポートPT1,2が設けられており、ポートPT1,2に圧油(圧流体)を供給することによって、ピストン12が駆動され、これとともにピストンロッド13が移動する。
【0037】
次に、流体圧シリンダ装置1の動作および作用を説明する。
【0038】
図1に示す状態で、ポートPT1に圧油を供給することによって、ピストンロッド13は図の左方向に駆動される。ピストンロッド13の先端部によって負荷を押す場合に、流体圧シリンダ装置1の推力が荷重変換器23の軸方向に加わる。これによって弾性変形部43が変形し、歪みゲージGUから信号が出力される。歪みゲージGUの信号を演算することにより、流体圧シリンダ装置1の推力を求めることができる。
【0039】
なお、流体圧シリンダ装置1を鉛直方向に取り付けた場合に、荷重変換器23には、推力以外に流体圧シリンダ装置1の重力が加わるが、これは一定であり既知であるので、計算によって補正することができる。
【0040】
さて、流体圧シリンダ装置1を長期に渡って使用していると、シリンダチューブ11の内部のシリンダ室CS2の油がパッキン32、33から漏れて、荷重変換器23とピストンロッド13との間の空間KK1に溜まってくることがある。
【0041】
その場合に、プラグ62を外し、空間KK1に溜まっが油をドレン穴61から抜き取る。その際に、流体圧シリンダ装置1を、ピストンロッド13の先端部が下方となるようにすると、ドレン穴61から油が出やすい。
【0042】
なお、流体圧シリンダ装置1は、部品の圧入などに用いる場合に、ピストンロッド13の先端部が下方となるように配置するのが一般的である。したがって、ドレン穴61を外側のフランジ部42に設けておくことによって、油の排出が容易である。
【0043】
このように、ドレン穴61によって、空間KK1に溜まった油を容易に抜き取ることができる。空間KK1に溜まった油を抜き取ることによって、油が弾性変形部43を変形させることがなくなり、荷重変換器23の計測精度を低下させることがない。
【0044】
また、プラグ62を外した状態で、六角レンチのような適当な係止治具を、ドレン穴61を経由して穴63に挿入し、ピストンロッド13の凹部64に係合させることにより、ピストンロッド13の軸方向移動が係止される。したがって、この状態で、ポートPT1に圧油を供給すると、ピストンロッド13は出側に駆動されるが、移動はしない。このとき、ピストンロッド13には、供給された圧油の圧力に対応した推力が発生し、その推力が荷重変換器23に加わっている。
【0045】
したがって、この状態で、荷重変換器23の出力から、流体圧シリンダ装置1の推力を計算で求めることによって、流体圧シリンダ装置1の作動が良好であるか否かをチェックすることができる。もし、荷重変換器23から計測された推力が供給した圧油の圧力から計算される推力よりも小さい場合には、油漏れやかじり付きなど、何らかの不具合があることになる。
【0046】
このように、ドレン穴61および穴63を利用し、適当な係止治具を用いることにより、流体圧シリンダ装置1には実際の負荷をかけることなく、伸長駆動時における負荷をかけたと同様の動作状態のチェックを行うことができる。
【0047】
なお、内側のフランジ部41およびグランドメタル22に同様なドレン穴および穴を設けておき、そのドレン穴および穴を経由して係止治具をピストンロッド13の凹部64に係合させるようにしてもよい。つまり、その状態で、ポートPT2に圧油を供給すると、ピストンロッド13は入側に駆動されるが移動はしないので、収縮駆動時における負荷をかけたと同様の動作状態のチェックを行うことができる。
【0048】
この場合に、係合のためのピストンロッド13の凹部64は、出側と入側とで共通に用いることも可能であるし、別個それぞれに設けることも可能である。
【0049】
また、ドレン穴61または穴63から内部を覗いてピストンロッド13の状態を監視することもできる。つまり、ドレン穴61を監視用穴として利用することもできる。
【0050】
また、ドレン穴61から、空間KK1に油またはグリースなどを供給することも可能である。
【0051】
流体圧シリンダ装置1によると、荷重変換器23によって推力を容易に且つ高精度で測定することができる。流体圧シリンダ装置1が動作したときに、荷重変換器23が移動しないので、歪みゲージGUのリード線は移動しない。したがって、リード線を固定することができ、配線が容易であって且つ断線する恐れがない。
【0052】
空間KK1に溜まった油をドレン穴61から抜き取ることにより、油が弾性変形部43を変形させることがなく、荷重変換器23の計測精度を維持し、信頼性およびメンテナンス性を向上させることができる。
【0053】
上述の実施形態においては、ブシュ25に穴63を設け、穴63に係止治具を挿入して凹部64に係合させたので、ブシュ25の穴63が係止治具を保持することとなり、ピストンロッド13の係止状態が安定する。しかし、ブシュ25の軸方向長さを短くし、ブシュ25に穴63を設けなくても係止治具を凹部64に挿入できるようにしてもよい。
【0054】
ピストンロッド13には、係止治具との係合のために環状の凹部64を設けたが、穴状の凹部64を1つまたは複数設けてもよい。
【0055】
また、ドレン穴61にドレン配管を接続しておいてもよい。この場合には、プラグ62を用いる必要はない。
【0056】
また、カバー45a,45bは、内側のフランジ部41にのみ固定され、外側のフランジ部42とは連結されていないので、カバー45a,45bが荷重変換器23による計測精度に悪影響を及ぼすことはない。
【0057】
また、フランジ部41の外周面の各面に3ヵ所ずつネジ穴46bが設けられており、これを利用してカバー45a,45bをどの面にも取り付けることができ、コネクタ48を任意の面に持ってくることができる。したがって、コネクタ48が他の機器と干渉することを容易に防ぐことができ、取り付けの自由度が向上するとともに、配線およびコネクタの接続が容易となる。
【0058】
上述の実施形態において、歪みゲージGUとして種々のものを用いることができる。また、接続の形式も種々のものとすることができる。流体圧シリンダの構造、形状、寸法などは種々のものを採用することができる。
【0059】
その他、荷重変換器23、弾性変形部43、フランジ部41,42、ドレン穴61、穴63、凹部64、または流体圧シリンダ装置1の全体または各部の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 流体圧シリンダ装置
11 シリンダチューブ
12 ピストン
13 ピストンロッド
14 シリンダカバー(ロッドカバー)
23 荷重変換器
24 フランジ(取付けフランジ)
25 ブシュ
32,33 パッキン(シール部材)
41 フランジ部
42 フランジ部(外側のフランジ部)
43 弾性変形部
61 ドレン穴
62 プラグ
63 穴(連通穴)
64 凹部
GU 歪みゲージ(歪みセンサー)
KK1 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダチューブ内を摺動するピストンに連結されたピストンロッドが、前記シリンダチューブの一端部に連結されたロッドカバーを貫通して外部に突出するように構成された流体圧シリンダ装置であって、
前記ロッドカバーの外側の端面には、薄肉の円筒状に形成されて軸方向に加わる荷重により弾性変形が可能であって歪みセンサーが取り付けられた弾性変形部および前記弾性変形部の両端に形成されたフランジ部を有する荷重変換器が連結され、
前記荷重変換器の外側のフランジ部には、外部のフレームなどに取り付けるための取付けフランジが連結され、
前記ピストンロッドは前記荷重変換器および前記取付けフランジを貫通し、前記ピストンロッドと前記ロッドカバーとの間にシール部材が設けられており、
前記荷重変換器には、前記弾性変形部と前記ピストンロッドとの間の空間に溜まった液体を外部に排出するためのドレン穴が設けられてなる、
ことを特徴とする流体圧シリンダ装置。
【請求項2】
前記ドレン穴は、前記取付けフランジが連結された側の前記フランジ部に設けられてなる、
請求項1記載の流体圧シリンダ装置。
【請求項3】
前記ピストンロッドには、前記ドレン穴に係止治具を挿入したときに当該係止治具の先端部と軸方向に係合する凹部が設けられてなる、
請求項2記載の流体圧シリンダ装置。
【請求項4】
前記取付けフランジは、前記取付けフランジが連結された側の前記フランジ部の内周面にまで延びかつ前記ピストンロッドの表面が摺接するブシュを有しており、
前記ブシュには、前記ドレン穴と前記凹部との間を連通して前記係止治具の前記凹部との係合を可能とするための連通穴が設けられてなる、
請求項3記載の流体圧シリンダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−60983(P2013−60983A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198431(P2011−198431)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000204240)株式会社TAIYO (63)
【Fターム(参考)】