説明

流動性物質を貯蔵および分配するためのデバイス

本発明は、流動性物質を貯蔵および分配するためのデバイスに関する。本デバイスは、容器の周囲に沿って互いに密封接合されているベース部材およびカバー部材、物質を受容するための区画、および物質を区画から移し入れることができる開放型のポケット領域を備える容器、並びに、物質を分配するため、前記ポケットと流体連通する内部通路を有するカニューレを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動性物質を貯蔵および分配するためのデバイスに関する。特に、本発明は、歯を治療するための歯科用物質である流動性液体を貯蔵および分配するためのデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
少量の液体を貯蔵および塗布するため、市販のデバイスは、いわゆる「ブリスタパッケージ」の形態の容器を備える。除去可能なシートによって閉鎖されているパッケージの深絞りされた部分に、2つの別々の凹部が形成されている。シートを除去すると、容器の2つの凹部が露出し、治療部位に液体を塗布するため、ブラシを取り出して使用することができる。例えば、(特許文献1)は、1種類以上の流動性物質を一定量、特に少量、貯蔵および分配するためのデバイスを開示している。該デバイスは、塗布用具を受容するように形成されているポケットを備える。容器のポケットに収納される、又は使用者によってそれに挿入される塗布用具は、容器全体を開けることなく流動性物質と接触し得る。塗布用具が物質を吸収した後、塗布用具を容器のポケットから引き抜き、それを治療部位に移動させるだけでよい。
【0003】
アプリケータを有する、異なる慣用的な患者一人分の用量の医薬ディスペンサの例が、(特許文献2)に示されている。
【0004】
このようなデバイスは、例えば、このようなブラシアプリケータを使用する、流動性液体材料を貯蔵、混合、および塗布するための安価で信頼性のあるデリバリーシステムとして市場で既に証明されている。しかし、パッケージから治療領域に移すことができる液体の量はブラシの吸収性までに限られるため、治療用の液体をより多量に必要とする適応症では、ブラシは不都合な場合がある。更に、ブラシが液体で濡れると、吸収性が著しく低下し、このため、液体を更に移すのには、ほとんど役に立たなくなる。
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,105,761号明細書
【特許文献2】国際公開第96/03326号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、所望の量の流動性物質を貯蔵および分配するための、改善され、簡略化されたデバイスを提供することである。この目的は、特許請求の範囲の特徴で達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、流動性物質を貯蔵および分配するためのデバイスを提供し、本デバイスは、(i)容器の周囲に沿って互いに密封接合されている(1)ベース部材と(2)カバー部材、(3)前記物質を受容するための少なくとも1つの区画、および(4)前記物質を前記少なくとも1つの区画から移し入れることができる開放型のポケット領域を備える容器、並びに、(ii)前記物質を分配するため、前記ポケットと流体連通する内部通路を有するカニューレを備える。
【0008】
本発明の第1の好ましい態様によれば、カニューレは、第1の(後)端部および第2の(前)端部を有する別々の構成要素であり、前記第1の端部は前記ポケット領域の前記開放端と連結される。この好ましい実施形態では、カニューレは、例えば、前記容器に組み込まれる、即ち、接合される成型部品である。
【0009】
好ましくは、第1の端部は、(カニューレの他の部分の断面と比較して)断面の増大した部分を有する延長部分を備える。このため、好ましい解決法は、例えば、一端に先端を有し、その反対側の端部に延長部分を有するカニューレを射出成形することである。延長部分は、カニューレを容器に隙間なく取り付けるのに使用される。好ましくは、カニューレは、前記ポケットと前記カニューレの間の前記流体連通を確立するため、前記容器の前記ポケットに挿入される。
【0010】
好ましくは、延長部分は、ベース部材とカバー部材の間の平面に先鋭な縁部を備える断面形状を有し、更に好ましくは、菱形、三角形、又はフィン状の断面形状を備える。延長部分の(カニューレの縦軸に垂直な平面における)このような断面形状によって、延長部分と、その周囲のベースおよびカバー部材との間が滑らかに移行し、先鋭な縁部はベース部材とカバー部材の間の中空のスペースを回避するのに役立つが、それは、先鋭な縁部がベース部材とカバー部材の間の平面にあるからである。
【0011】
或いは、延長部分は、直径の増大した少なくとも1つの部分を備える。このため、延長部分は、1つ以上の周囲フランジを備える「プラグ状の」延長部分である。カニューレのプラグ部分は、例えば、圧力嵌めによって前記ポケットに挿入され、このようにしてベースおよびカバー部材を延長部分の周囲に延伸させるため、このような構造によって、ベース部材とカバー部材の間の中空のスペースも回避される。
【0012】
別の代替によれば、延長部分は、その長さに沿ってテーパの付いている部分を備え、テーパの付いている部分の厚さは、前記第1の端部に向かって減少している。この構成では、ポケットとカニューレの間の流体連通は、容器のベース部材とカバー部材を、延長部分のテーパの付いている部分又は領域にそれぞれ取り付けることによって提供される。好ましくは、テーパの付いている部分は、テーパの付いている部分の対向する表面のそれぞれにU形の密封領域を備え、ここで、U形の密封領域の脚部は、カニューレの第1の端部の方に、即ち、その後端の方に延びており、第1の端部の縁部で互いに接合されている。このようにして、2つの密封領域は、互いに接合され、このようにしてテーパの付いている部分の一方側からもう一方側に延びている。通路はこのようにして延長部分の一方側に形成され、延長部分の縁部、即ち、「U」の脚部間から始まり、カニューレの内部通路にアクセス可能な側の「U」の底の方に延びている。
【0013】
全ての代替の実施形態で、カニューレの第1の端部が、ヒートシール、圧力嵌め、および/又は接着剤で前記開放型のポケットに取り付けられていることが好ましい。
【0014】
或いは、カニューレは、容器の外面、好ましくはカバー部材に取り付けられるように構成されている延長部分を第1の端部に備える。例えば、延長部分は、ディスク状の形状を備える。好ましくは、ディスク状の延長部分は、その一面で容器に取り付け可能であり、その反対側にカニューレを備える。このようにして、カニューレの内部通路は、延長部分も通過する。
【0015】
好ましくは、延長部分は、接着剤又はグルーでそれぞれ容器に取り付けられ、接着剤又はグルーは、例えば、第1の端部にある通路開口部の周囲に、ある一定の距離をおいて環の形態で提供される。好ましくは、グルーは、(例えば、ディスク形の)延長部分の表面に環状に塗布される。或いは、延長部分は、容器に取り付けられる表面に凹部、好ましくは環の形状の凹部を備え、凹部は接着剤を受容する。後者の代替は、それがグルーによる通路の閉鎖を防止するという点で有利である。これは、延長部分の通路出口を取り囲む部分が、延長部分の表面の残りに対して幾分隆起しており、凹部が隆起した部分を取り囲むという点で、更に向上し得る。
【0016】
カニューレと、容器に取り付け可能な延長部分によって形成される「ディスペンサ部分」を有することの利点は、既存の設備および既存のプロセスを使用して、容器、例えば、ブリスタパッケージを製造できるということである。このため、証明済みの容器品質が得られる。次いで、予め製造された容器を製造ラインの下流工程で「ディスペンサ部分」と組み合わせることができる。
【0017】
カニューレは延長部分に対して傾斜していることが好ましい。それは、例えばディスク形の延長部分の場合、カニューレが延長部分の表面から垂直に延びておらず、延長部分の平面に対して僅かに傾斜していることを意味する。更に好ましくは、延長部分は、互いに対して傾斜している2つの部分を備えるように、曲げを備える。最も好ましくは、曲げは、カニューレおよび延長部分のアセンブリ全体がジグザグの形態を備えるように付与される。このようなジグザグの形態によって、射出成形によるディスペンサ部分の製造が容易になる。更に、それによって、液体を分配するとき使用者がペンのように操作できる、角度の付いていないデバイスとしてデバイス全体を構成することが可能になる。
【0018】
延長部分が容器のカバー部材に取り付けられている場合、例えば、カバー部材を穴開けする(例えば、小さい針で)ことによって流体連通が確立される。カバー部材の穴のサイズはカニューレの通路より小さいことが好ましいが、それは、この場合、制御された物質分配を達成できるからである。更に、容器が意図されずに一度に空になることが防止される。
【0019】
使用者が分配デバイスの延長部分を把持できるように、好ましくは、延長部分は把持機能を提供する。
【0020】
本発明の第2の態様によれば、カニューレは前記ベース部材と一体形成されている。換言すれば、ポケット領域が、一体形成されているカニューレの一部となるように、ベース部材とカニューレは、容器の単一構成要素として提供される。
【0021】
本発明の第3の態様によれば、カニューレはカバー部材に取り付けられ、それによって、カバー部材を通した流体連通が確立される。デバイス全体を組み立てる前にカニューレをカバー部材に取り付けることができ、このため製造プロセスの初期段階で取り付けられるため、この態様は有利である。本発明の第3の態様の第1の好ましい実施形態によれば、カバー部材は、容器を適切に密封するため、カニューレの内部通路に対して閉鎖されている。このため、デバイスを使用する前にカバー部材を穴開けするために、カニューレの通路に穴開け部材が収容される。或いは、製造プロセス中、カバー部材を切って穴又はスリットを形成する。カバー部材から切り取られた材料が容器の内部に残存するリスクがないため、スリットの方が好ましい。
【0022】
本発明の全ての態様に対する一選択肢として、カニューレは、カニューレから物質を圧出する計量供給手段、好ましくは、容積が可変の又は変わり得る計量供給手段(蛇腹のような)を備える。計量供給手段は、好ましくは、カバー部材に取り付けられ、例えば、使用前に穴開け部材によって計量供給手段とポケット領域の間の通路が確立される。或いは、ピストンを有するカートリッジが提供される。
【0023】
本発明の好ましい実施形態によれば、カニューレは、物質を標的領域又は治療領域に塗布するため、カニューレの第2の(前)端部にアプリケータを更に備える。好ましくは、アプリケータは、分配される材料を塗布するブラシを形成するため、カニューレの第2の端部に(好ましくは一体に)形成されている剛毛を備える。剛毛がカニューレ先端と一体形成される場合、剛毛を成型し、金型開放中に射出成形金型内で剛毛を延伸することができる。或いは、アプリケータは、カニューレの第2の端部に一体化されている(スポンジのような)発泡材、不織材料、又は(フェルトペンのような)複数の繊維を備える。スポンジは、好ましくは開放気孔を有するスポンジ(例えば、ポリエチレン製)である。このようなスポンジをデバイス内に容易に密封することができる。フェルトペンのようなアプリケータ先端の使用は、その剛性のため、剛毛と比較して有利である。更に、デバイス全体の密封は、剛毛を使用するときと比較して容易である。
【0024】
(例えば、デバイスを急に作動させることによる)カニューレを通る液体の発泡、又は速過ぎる流れを回避するため、カニューレの前記内部通路は、好ましくは流動抵抗器、例えば、構造化表面、狭窄部分および/又はオリフィスによって形成される流動抵抗器を備える。
【0025】
別の好ましい実施形態によれば、延長部分は、好ましくは前記延長部分から離れるように延びている補強要素を更に備える。最も好ましくは、補強要素は、フィーラのように、カニューレの第1の端部を越えて、カニューレから離れるように延びている。或いは、又は追加で、ベース部材は補強構造によって強化又は補強されている。
【0026】
延長部分は、好ましくは、カニューレの内部通路の開口部が延長部分の側面で、即ち、カニューレの縦軸から偏倚したところで開放するように形成されている。通路開口部のこのような構成は、カニューレを金型から取り出し易くするため、製造プロセスに有利である。
【0027】
好ましい実施形態によれば、通路開口部が位置する表面に溝が設けられる。溝は、通路開口部からカニューレの端部の方に延び、ポケット領域と通路の間に流路を提供する。
【0028】
本発明の全ての態様で、ベース部材はシートとして形成されることが好ましい。好ましくは、ベース部材シートは、ポリプロピレン層、アルミニウム層、およびポリエチレン層で形成されている深絞りされたシートである。また、カバー部材が、シートとして形成されることも好ましく、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート層、アルミニウム層、およびポリエチレン層で形成される。両方のシートで、ポリエチレンテレフタレート層が、アルミニウム層とポリエチレン層の間に設けられてもよい。区画内に受容される物質に対する拡散バリアの役割をするようなシートが使用される。シートは両方とも、好ましくは可撓性があり、2枚の可撓性シートだけで製造されている容器が、材料および製造に関して費用がかさまないという点で有用である。好適なシートを使用すると、区画の内容物の拡散が安全に回避される。このようにして、一次パッケージとして他に包装材を用いることなく、シートパッケージを使用してもよく、その平坦で比較的面積の大きい形状により、明瞭なマーキングが可能になる。流動性物質を収容する区画と、カニューレを受容するポケットとの分離は、好ましくは、2枚のシートの相互接着により達成される。接着は、充填時に区画の密封と同時に作り出されてもよい。
【0029】
或いは、改善された剛性を達成するため、およびデバイスの操作全体を改善するため、カバー部材は、プラスチック部品、好ましくは、ベース部材の穴開け輪郭と同じ形状を有する射出成形された部品として形成される。この場合、二成分又は多成分のベース部材を使用するとき、カバー部材を形成するプラスチック部品は、例えば、ヒンジを形成する弱め線によって2つの区画間で折り畳み可能でなければならない。物質を混合および分配した後、折り畳まれたプラスチック部品が再び開くことを防止する追加の固定手段(例えば、ブラケット又はクリップ)が提供されることが好ましい。折り返す傾向を低減するため、使用される材料は、好ましくはワックス成分を含む。
【0030】
このような固定手段は、ある一定の固有の復帰運動傾向を有する材料がベース部材およびカバー部材に使用される場合、他の実施形態でも好ましい。
【0031】
ベースおよびカバーシート、並びに射出成形部品に使用される材料は、バリア特性、即ち、貯蔵安定性を最適化するため、好ましくは、COC(シクロオレフィン共重合体)を含む。更に、メタライジング(蒸発した材料の被膜)又は無機−有機ハイブリッドポリマーなどのバリアコーティングを使用することが好ましい。
【0032】
シート又は成型部品は、好ましくは、特定の波長範囲の光を遮蔽するように構成されており、さもなければ透明である。例えば、300〜500nmの範囲の光(青色光)を遮蔽する材料が使用される。
【0033】
好ましい実施形態では、デバイスは、前記区画を前記ポケットから分離させる部分を更に備え、前記分離させる部分は、前記区画を前記ポケットと連通させるため、前記通路領域にかかる有効な圧力によって選択的に開放されるように構成されている通路領域を備える。本発明のデバイスでは、通路領域を選択的に開放することにより、液体又は粉末であってよい流動性物質に、道具を必要とすることなくアクセスできるようになっており、それによって、区画内に収容されている物質がポケットに移動し、分配される。本発明の構造は、区画の容積によって決定される量の物質を分配および塗布するための計量デバイスの役割をする。
【0034】
本発明の別の好ましい実施形態では、デバイスは、異なる物質を保持するための2つの区画、および前記区画を互いに連通させるため選択的に開放されるように構成されている通路領域を更に備える。この構成は、互いに反応する構成成分から混合される物質に特に適している。最初に空にされる区画を第2の区画上に曲げることを容易にするため、区画間に横幅の減少したゾーンを設けてもよく、それによって物質が第1の区画に逆流することが防止される。
【0035】
2つ以上の区画が存在する場合、デバイスは次のように作動する。まず、区画が互いに連通できるように区画間の通路領域が開放される。区画内に収容されている物質の混合中は、ポケットを区画から分離させる分離部分は、まだ閉鎖されている。物質が適切に混合されたときだけ、分離させる部分の通路領域が最終的に開放され、結果として得られる物質を分配することができる。
【0036】
ここで、典型的な用途は二成分又は多成分デバイスを必要とし、そのため典型的には2つ又は更にそれより多くの区画を有するデバイスが使用されることに留意すべきである。通常、個々の物質又は構成成分を互いに分離することが意図されているが、それは、これらが望ましくない化学反応を経る場合があるからである。構成成分は、分配直前にのみ互いに接触し、混合される。しかし、本発明は、二成分又は多成分分配デバイスに限定されない。
【0037】
各ユニットが容器およびカニューレを備える並置された複数のユニットをシートに形成してもよく、ユニットは切り取り線に沿って相互に接合されている。この実施形態により、貯蔵が更に簡単になる。
【0038】
好ましくは、容器は予め充填されている。更に好ましくは、容器は、ブラシのような別々のアプリケータも備えるセットの一部である。更に好ましい選択肢として、並置された異なるユニットは異なる物質を含む。
【0039】
本発明の更に好ましい実施形態によれば、カニューレは混合手段を備える。第1の代替では、混合手段は、スタティックミキサ(例えば、ミキシングへリックス)を提供する混合要素、又は流動抵抗を提供する要素であり、これらは渦流又は乱流による物質の混合を引き起こす。流動抵抗を提供する要素は、好ましくは、カニューレの内面(即ち、流路内)の突起又は窪みの形態で形成される。これらは、好ましくは、エンボス加工、コーティング、又は切削などによって形成される。別の代替によれば、カニューレを通る流路は蛇行している、即ち、流動方向はカニューレの長さに沿って変化する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
ここで、添付の図面を参照して本発明を説明する。
【0041】
図1および図3に、本発明の第1の好ましい態様による貯蔵および塗布デバイスを示す。デバイス1は、この好ましい実施形態では、深絞りされたシート11とカバーシート12(例えば、図4および図5にカバーシート12が示されている)によって形成されている容器10を備える。シート11は、2種類の異なる流動性物質の供給を保持するクッション形の2つの区画141および142を備える。区画を含む領域に隣接したところに、カニューレ13、特にカニューレ13の延長部分16を受容するためのポケット15が設けられる。
【0042】
図3は、デバイス1のポケット15に挿入される前の延長部分16を有するカニューレ13を示す。図1は、組み立てられた貯蔵および塗布デバイス1を示す。
【0043】
カニューレ13は、液体が区画141、142からカニューレを通して治療領域に分配されることを可能にする内部通路を備える。カニューレ13の第1の端部に設けられる延長部分16によって、カニューレと、デバイス1の容器10が隙間なく接合される。
【0044】
シート11と12、即ち、ベース部材とカバー部材の緊密な相互接合は、好ましくは、ヒートシール又はグルーイングによって達成される。
【0045】
本発明の代替の態様によれば、デバイス1’は、図2Aおよび図2Bに示されるように、ベース部材11’およびカバー部材によって形成されている容器10’を備える。本発明のこの態様によれば、カニューレ13’はベース部材11’と一体形成されている、即ち、カニューレ13’は、組み立てのある時点で容器10’に付け加えられる別々の構成要素ではなく、チャネル状のポケット領域15’の細長い延長を形成する。
【0046】
図2Aによれば、容器10’は、単一の区画14’だけを備える。或いは、図2Bに示されるように、異なる物質を収容するための2つの区画141および142を設けることができる。
【0047】
ベース部材とカバー部材の間、即ち2枚のシート間だけではなく、カニューレ13がデバイス1に組み込まれるポケット領域でも密封が達成されるように、延長部分16は、図4〜図8に示されるように、増大した断面を備える。
【0048】
第1の代替の設計によれば、延長部分16は、菱形の断面を備える(図4参照)。カニューレ13(内部通路17を有する)のこの断面の増大した部分は、最終的に、ベース部材11とカバー部材12の間に収容される。
【0049】
図5は、延長部分16の異なる実施形態を示す。図5によれば、延長部分16は、それぞれ半菱形(図4と比較して)又は三角形の形態の増大した断面積を有する。延長部分16は、ベース部材11とカバー部材12の間に隙間なく収容される。
【0050】
この領域の密封を更に改善するため、延長部分16は、ベース部材11とカバー部材12の間の平面に先鋭な縁部を有するフィン18を備える(図6Aおよび図6B参照)。これらの先鋭な縁部で、ベース部材とカバー部材を形成する2枚のシートと、カニューレの延長部分との間の中空のスペースが回避される。当業者には、中空のスペースを回避するための先鋭な縁部は、例えば、図4および図5に示されているような断面形状を有するように設け得ることも明らかである。
【0051】
図7に示されるように、代替の実施形態によれば、カニューレ13’の延長部分16’は、1つ以上の周囲フランジ19’を含むプラグのように形成されている。カニューレおよびその延長部分と、ベース部材/カバー部材との間の中空のスペースは、プラグの周囲にベース部材とカバー部材のシートを延伸させるような圧力嵌めで、カニューレのプラグ部分をポケット領域に挿入することにより回避される。任意に、追加のホットシール工程又はグルーイング工程(例えば、ホットメルトグルー)を適用できる。
【0052】
図8に延長部分の別の好ましい実施形態を示す。この実施形態では、延長部分16”は、管状カニューレ部分13”と延長部分16”の間の移行領域に略三角形の断面を有する。しかし、延長部分16”は、延長部分16”の縁部又は先端に向かって、その長さに沿ってテーパの付いている部分を備える。三角形の断面、および延長部分の端部に向かうテーパにより、結果として得られる延長部分の表面は、図8の上左側の図面に明瞭に示されているように、略三角形の形状である。
【0053】
(図8の上右側の図面に示されているように)延長部分のもう一方側では、カニューレ13”の内部通路17”は、開放通路22”が形成されているカニューレの外部に露出されている。
【0054】
延長部分16”の上側と下側の両方がU形の密封領域、即ち、上密封領域20”と下密封領域21”を備える。これらのU形の密封領域20”および21” の脚部は、延長部分の端部の方に延び、延長部分16”の端部の縁部で互いに接合されており、このようにして連続密封領域が形成される。
【0055】
このようにして、容器の平坦な内部と管状カニューレの間は、滑らかに隙間なく移行する。
【0056】
図9に示されるように、本発明の別の態様によれば、デバイス100は、ベース部材111およびカバー部材112によって形成されている容器110を備える。2つの区画1141および1142が形成され、例えば、1141に物質123が収容される。この実施形態では、カニューレ113は、容器110のカバー部材112に取り付けられている。容器全体を組み立てる前に、カニューレをカバー部材シートに取り付けることができ、このため製造プロセスの初期段階でカニューレがカバー部材112に取り付けられるため、この実施形態は有利である。カバー部材112は、通路を形成するように予め切削されているか、又はデバイスを使用する前にカニューレを通して穴開けされる。
【0057】
一選択肢として、カニューレ113に別々の計量供給手段124’が設けられる(図10参照)。計量供給手段124’は、好ましくは、物質を圧出するため変わり得る容積を備えるか、又は、ピストンを有するカートリッジの形態で提供されてもよい。
【0058】
図11に、本発明による貯蔵および塗布デバイスの別の好ましい選択肢を示す。この実施形態では、改善された剛性を達成するため、およびデバイスの操作全体を改善するため、カバー部材12はプラスチック部品、例えば、ベース部材の穴開け輪郭と同じ形状を有する射出成形部品である。この場合、二成分又は多成分のベース部材を使用するとき、カバー部材を形成するプラスチック部品は、例えば、ヒンジを形成する弱め線によって2つの区画間で折り畳み可能でなければならない。図11は、2区画デバイスを示す。2区画設計(押圧−折り畳み−押圧の設計)では、押圧された後、第1の区画を折り畳むことができるように、第1の(後部)区画は、切れ目、例えば、円形の300°(270°〜330°)の切れ目によって取り囲まれていなければならない。図11にこの円形の切れ目も示されている。次いで、切れ目を通して漏れることを回避するため、プラスチック部品を円形の切れ目内でベース部材に当てて密封する。
【0059】
プラスチック部品25が箔−プラスチック−箔のサンドイッチ設計の内層を形成することも好ましい。
【0060】
図11に示されるように、プラスチック部品は、好ましくは把手25も構成する。
【0061】
容器全体の十分な剛性を提供するため、ベース部材は、追加の強化又は補強構造を備える。代替として又は追加で、補強部材をカニューレに組み込む。図12に示されている実施形態では、延長部分16は、フィーラのような延長部分の後端を越えて延びる補強部材26を備える。
【0062】
図13に示すように、延長部分16は、好ましくは、カニューレ13の内部通路17の開口部が延長部分の側面で、即ち、カニューレの縦軸から偏倚したところで開放するように形成されている。好ましい実施形態によれば、通路開口部が位置する表面に溝29が設けられる。溝は、通路開口部からカニューレの端部の方に延び、ポケット領域と通路の間に流路を提供する。
【0063】
図16は、本発明による分配デバイスの代替の実施形態を示す。この実施形態によれば、カニューレ13は、第1の端部に、容器10の外面、好ましくはカバー部材12に取り付けられるように構成されている延長部分161を備える(図17参照)。例えば、延長部分はディスク状の形状を備える。好ましくは、ディスク状の延長部分161は、その一面で容器10に取り付け可能であり、反対側にカニューレ13を備える。このようにしてカニューレの内部通路は、延長部分161も通過する。
【0064】
好ましくは、延長部分161は、接着剤又はグルーでそれぞれ容器10に取り付けられるが、接着剤又はグルーは、例えば、第1の端部にある通路開口部13bの周囲に、ある一定の距離をおいて環の形態で提供される。これを図18および図19に示す。好ましくは、グルーは、(例えば、ディスク形の)延長部分161の表面に環170状に塗布される。或いは、図20を参照すると、延長部分161aは、容器10に取り付けられる部分161の表面に凹部162(好ましくは環の形状)を備え、凹部162は接着剤を受容するように構成されている。後者の代替は、それがグルーによる通路の閉鎖を防止するという点で有利である。これは、延長部分161aの、通路出口13bを取り囲む部分163が、延長部分の表面の残りに対して幾分隆起しており、凹部162が隆起した部分163を取り囲む(図21参照)という点で、更に向上し得る。
【0065】
カニューレ13および容器10に取り付け可能な延長部分161によって形成される「ディスペンサ部分」を有することの利点は、既存の設備および既存のプロセスを使用して、容器、例えば、ブリスタパッケージを製造できることである。このため、証明済みの容器品質が得られる。次いで、予め製造された容器を製造ラインの下流工程で「ディスペンサ部分」と組み合わせることができる。
【0066】
図16〜図21に明瞭に示されているように、カニューレ13は、延長部分161に対して傾斜していることが好ましい。それは、例えば、ディスク形の延長部分の場合、カニューレ13が延長部分の表面から垂直に延びず、延長部分の平面に対して僅かに傾斜していることを意味する。更に好ましくは、延長部分が互いに対して傾斜している2つの部分161aおよび161bを備えるように、延長部分は曲げ161cを備える。最も好ましくは、カニューレおよび延長部分のアセンブリ全体がジグザグの形態を備えるように、曲げ161cが付与される。このようなジグザグの形態によって、射出成形によるディスペンサ部分の製造が容易になる。更に、それによって、液体を分配するとき使用者がペンのように操作できる、角度の付いていないデバイスとしてデバイス全体を構成することが可能になる。
【0067】
例えば、図17および図18に示されているように、延長部分161が容器10のカバー部材12に取り付けられている場合、例えば、カバー部材12を穴開けする(例えば、小さい針で)ことによって流体連通が確立される。カバー部材12の穴121のサイズはカニューレ13の通路より小さいことが好ましいが、それは、この場合、制御された物質分配を達成できるからである。更に、容器10が意図されずに一度に空になることが防止される。
【0068】
好ましくは、使用者が分配デバイスの延長部分161を把持できるように、延長部分161は把持機能を提供する。例えば、図17に示されるように、延長部分161の部分161bは複数のリブ161dを備える。
【0069】
本発明の全ての態様で、カニューレは、物質を標的領域又は治療領域に塗布するため、カニューレの第2の端部にアプリケータを更に備える。好ましくは、図14に示されるように、アプリケータ27は、標的領域又は治療領域に分配される材料を塗布するブラシを形成するため、カニューレの第2の端部に(好ましくは一体に)形成されている剛毛を備える。剛毛がカニューレ先端と一体形成される場合、剛毛を成型し、金型開放中に射出成形金型内で剛毛を延伸することができる。射出成形を容易にするため、剛毛の断面は、図15に示されるような形状である。
【0070】
一般に、区画14の形状は、図1〜図3に示されるように円形であってもよく、又は他の任意の幾何学的形態を有してもよい。カニューレ13を受容するためのポケット15は、盲穴として形成され、これは、貯蔵状態では、区画14に対して閉鎖されている。区画14およびポケット15は、互いに対して、好ましくはポケット16およびカニューレ13によって画定される軸が区画14の中心を指すように配置されている。
【0071】
区画14とポケット15の分離は、予め画定された遮断ゾーンが作り出されるように、ベース部材11とカバー部材12の間の間隔および接着強度に関して設計されている。製造支出を最小限にするため、ベース部材とカバー部材を形成するシートは、外側領域と同様の手段(例えば、ホットシール又はグルーイング)により、予め画定された遮断ゾーンで相互に接合される。密封する場合、予め画定された遮断ゾーンは、外側接合部位とは異なる温度、特にそれより低い温度を使用することによって作り出されてもよい。
【0072】
使用する際、2枚のシート11、12は、区画14をポケット15と接続するように、予め画定された遮断ゾーンで分離されている。これは、好ましくは、クッション形の区画14にかかる圧力によって、例えば、使用者の親指と人差し指の間で行われる。このような圧力によって、予め画定された遮断ゾーンが開放するだけではなく、同時に、区画容積が減少し、物質は、このようにして作り出された接続を通ってポケット15に流入し、それによって、カニューレ13の内部通路に入る物質の流れが提供される。
【0073】
前述のデバイスは、1回の塗布に必要とされる10分の数ミリリットルの量の歯科物質などの少量の液体を貯蔵および分配するのに特に好適である。このような場合、図示されている実施形態では、区画14の直径は10〜15mmであり、カニューレ13の直径は例えば、固定端では>2mm、第2の端部では約0.8mmである。
【0074】
二成分又は多成分デバイスを使用する場合、2つ以上の区画は、区画14とポケット15の分離と類似の方式で、予め画定された遮断ゾーンによって互いに分離される。使用する際、2区画デバイスの場合、まず外側区画に圧力を加えて、外側区画を内側区画と接続させ、これらの区画内に収容されている構成成分を混合する。次いで、区画がカバーシート12の側で互いに接触するように、空になった区画を備えるデバイスの部分をもう一方の区画上に折り畳む。構成成分を混合した後、もう一方の区画に圧力を加えることによって、ポケットとそれに隣接する区画の間の通路が開放され、混合された物質はカニューレを通して分配される。或いは、両方の区画を同時に押圧して空にしてもよい。区画間の予め画定された遮断ゾーンが開放された後、予め画定されたポケットへの遮断ゾーンが開放される前に、区画に交互に圧力を加えることによって更なる混合効果を達成することができる。
【0075】
別の好ましい実施形態によれば、もう一方の区画上に折り畳まれている1つの区画が元の位置に戻ることを防止する固定手段、例えば、ブラケット又はクリップが提供される。換言すれば、固定手段は、物質の分配時又は分配後、区画を互いに接近した状態に保持する。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】物質を収容するための2つの区画、および組み込まれているカニューレを備える本発明によるデバイスの好ましい実施形態を示す図である。
【図2A】単一の区画および一体形成されているカニューレを備える本発明によるデバイスの代替の実施形態を示す図である。
【図2B】2つの区画および一体形成されているカニューレを備える本発明によるデバイスの別の代替の実施形態を示す図である。
【図3】延長部分を有するカニューレをデバイスのポケットに挿入する前の図1の実施形態を示す図である。
【図4】カニューレの延長部分の好ましい断面構造を示す図である。
【図5】カニューレの延長部分の別の好ましい断面構造を示す図である。
【図6A】カニューレの延長部分の代替の断面構造を示す図である。
【図6B】図6Aに示されている延長部分を有するカニューレの上面図である。
【図7】カニューレの延長部分の別の代替の構造を示す図である。
【図8】カニューレの延長部分の別の代替の構造を示す図である。
【図9】カニューレがデバイスのカバー部材に取り付けられている、本発明によるデバイスの別の態様を示す図である。
【図10】計量供給手段を備える、本発明によるデバイスの好ましい実施形態を示す図である。
【図11】把手を備える、本発明によるデバイスの代替の実施形態を示す図である。
【図12】カニューレの延長部分が補強手段を備える、本発明によるデバイスの好ましい実施形態を示す図である。
【図13】延長部分にある内部通路開口部を詳細に示す図である。
【図14】カニューレの第2の端部が剛毛を備える、本発明によるデバイスの好ましい実施形態を示す図である。
【図15】カニューレの第2の端部にある塗布用剛毛の断面図である。
【図16】屈曲している延長部分およびジグザグ形態のカニューレを有する本発明の別の好ましい実施形態を示す図である。
【図17】延長部分の把持機能を示す図である。
【図18】延長部分が容器に取り付けられているカニューレの後端の概略断面図である。
【図19】延長部分を容器に取り付ける第1の代替の方法を示す図である。
【図20】延長部分を容器に取り付ける第2の代替の方法を示す図である。
【図21】延長部分を容器に取り付ける第3の代替の方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性物質を貯蔵および分配するためのデバイスであって、
容器の周囲に沿って互いに密封接合されているベース部材とカバー部材、
前記物質を受容するための少なくとも1つの区画、および
前記物質を前記少なくとも1つの区画から移し入れることができる開放型のポケット領域
を備える容器、並びに、
前記物質を分配するため、前記ポケットと流体連通する内部通路を有するカニューレ、
を備えるデバイス。
【請求項2】
前記カニューレが、第1の端部と第2の端部を有する別々の構成要素であり、前記第1の端部が前記ポケット領域の前記開放端と連結される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1の端部が、断面の増大した部分を有する延長部分を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記延長部分が、ベース部材とカバー部材の間の平面に先鋭な縁部を備える断面形状を有し、好ましくは、菱形又はフィン状の断面形状を備える、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記延長部分が、直径の増大した少なくとも1つの部分を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記延長部分が、その長さに沿ってテーパの付いている部分を備え、前記テーパの付いている部分の厚さが前記第1の端部に向かって減少している、請求項2に記載のデバイス。
【請求項7】
前記テーパの付いている部分が、前記テーパの付いている部分の対向する表面のそれぞれにU形の密封領域を備え、前記U形の密封領域の脚部が前記第1の端部の方に延びており、前記第1の端部の縁部で接合されている、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の端部が、ホットシール、圧力嵌め、および/又は接着剤で前記開放型ポケット領域に取り付けられている、請求項2〜7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の端部が、前記容器の外面に取り付けられるように構成されている延長部分を備える、請求項2に記載のデバイス。
【請求項10】
前記延長部分が、前記カバー部材に取り付け可能である、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記延長部分が、第1の部分、および前記第1の部分に対して傾斜している第2の部分を備える、請求項9又は10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記カニューレが、前記延長部分に対して傾斜している、請求項9、10又は11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記カニューレの前記内部通路が、前記延長部分を通って延びている、請求項9〜12のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項14】
前記延長部分が、前記容器に取り付け可能な表面に凹部を備え、前記凹部が前記通路開口部に隣接し、それを取り囲む、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記凹部が環の形状である、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記延長部分が、前記通路開口部に隣接し、それを取り囲む隆起部分を備え、前記凹部が前記隆起領域を取り囲む、請求項14又は15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記カニューレが、前記ベース部材と一体形成されている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
前記カニューレが、前記カバー部材に取り付けられ、それによって前記カバー部材を通して前記ポケットとの前記流体連通が確立される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項19】
前記カニューレが、様々な容積を有する計量供給手段を備え、好ましくは蛇腹である、請求項1〜18のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項20】
前記カニューレが、前記第2の端部に、前記物質を治療領域に塗布するためのアプリケータを更に備える、請求項1〜19のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項21】
前記アプリケータが、前記カニューレの前記第2の端部と一体形成されている剛毛を備えるか、又は、前記カニューレの前記第2の端部に組み込まれている発泡材、不織材料、若しくは複数の繊維を備える、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
前記カニューレの前記内部通路が、好ましくは構造化表面、狭窄部分および/又はオリフィスによって形成される流動抵抗器を更に備える、請求項1〜21のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項23】
前記延長部分が、前記延長部分から離れるように延びている補強要素を更に備える、請求項3〜8のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項24】
前記ベース部材がシートとして形成されている、請求項1〜23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項25】
前記ベース部材シートが、ポリプロピレン層、アルミニウム層、およびポリエチレン層で形成されている深絞りされたシートである、請求項24に記載のデバイス。
【請求項26】
前記カバー部材が、シートとして形成され、好ましくはポリエチレンテレフタレート層、アルミニウム層、およびポリエチレン層で形成されている、請求項1〜23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項27】
前記カバー部材が、プラスチック部品として、好ましくは射出成形部分として形成されている、請求項1〜23のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項28】
前記区画を前記ポケットから分離させる部分を更に備え、前記区画を前記ポケットと連通させるように配置するため、前記分離させる部分が、前記通路領域にかかる有効な圧力によって選択的に開放されるように構成されている通路領域を備える、請求項1〜27のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項29】
異なる物質を保持するための2つ以上の区画、および、混合された最終物質を分配する前に前記区画を互いに連通させるように配置するため、選択的に開放されるように構成されている通路領域を備える、請求項1〜28のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項30】
前記カニューレが混合手段を更に備える、請求項1〜29のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項31】
前記混合手段が、ミキシングへリックス又は流動抵抗を提供する要素を含む、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
把手を更に備える、請求項1〜31のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項33】
前記容器が予め充填されている、請求項1〜32のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項34】
請求項1〜33のいずれか1項に記載のデバイスおよび別々のアプリケータを備えるセット。
【請求項35】
並置された複数の、請求項1〜33のいずれか1項に記載のデバイスを備えるセット。
【請求項36】
別々のアプリケータを更に備える、請求項35に記載のセット。
【請求項37】
少なくとも1つのデバイスが、他のデバイスとは異なる物質で充填されている、請求項35又は36に記載のセット。



【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2007−509821(P2007−509821A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536041(P2006−536041)
【出願日】平成16年10月20日(2004.10.20)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011876
【国際公開番号】WO2005/040008
【国際公開日】平成17年5月6日(2005.5.6)
【出願人】(504169278)スリーエム イーエスピーイー アーゲー (43)
【Fターム(参考)】