説明

液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置

【課題】圧力発生手段の収容部へ異物が侵入することを防止することが可能な液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供する。
【解決手段】振動子ユニット13を収容する収容室12、及び、ノズル開口に通じるケース流路10´を有するヘッドケース10と、インクをケース流路10´側に導入するインク導入路を有する導入針ユニット2と、インク導入路とケース流路10´とを連通する連通口18を有し、ヘッドケースと導入針ユニットの間に配置されるシール部材7と、を備え、このシール部材によって収容室の開口を覆い隠した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置に係り、特に、ケース部材の液体供給路と導入路ユニットの間に配置されるシール部材を備える液体噴射ヘッド、及び、これを備える液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという。)は、圧電振動子等の圧力発生手段を作動させて圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用して圧力発生室内のインクをノズル開口から吐出(噴射)可能に構成されている。そして、この記録ヘッドには、インクを吐出するヘッドユニットと、複数の圧電振動子をユニット化した振動子ユニットを収容する収容室(収容部)が形成されたヘッドケースと、インクカートリッジ等のインク供給源からのインクをヘッドケースのケース流路(液体供給路)を通じてヘッドユニット側に導入するインク導入針を備えた導入針ユニットと、この導入針ユニットのインク導入路(液体導入路)とヘッドケースのケース流路とを連通する連通口を有し、インク導入路とケース流路とを連通口を介して液密状態で連通させるシール部材と、振動子ユニットに駆動信号を供給するための電子部品やコネクタ等を実装した回路基板と、を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ヘッドケースは、例えば、合成樹脂等によって中空のブロック状に形成されたケース部材である。このヘッドケースの内部に形成されている収容室は、ヘッドユニットが接合される底面から導入針ユニット等が配置される上面に渡って一連に形成されている。つまり、この収容室はヘッドケースの高さ方向を貫通する空部として形成されている。また、ヘッドケースの内部には、ケースの高さ方向を貫通してケース流路が設けられている。このケース流路の上流側端部はシール部材の連通口を介して導入針ユニットのインク導入路と連通し、ケース流路の下流側端部はヘッドユニット内のインク流路に連通するようになっている。したがって、インク導入針から導入されたインクは、インク導入路とケース流路を通ってヘッドユニット側に供給される。
【0004】
そして、ヘッドケースは、収容室に振動子ユニットを収納し、その収容室の上部開口を塞ぐように回路基板を上面に配置し、この回路基板の上にシール部材、導入針ユニットの順で積層する構成を採っている。回路基板には、配線部材であるフレキシブルケーブルが挿通可能な大きさの挿通部(貫通孔)を開設し、この挿通部にフレキシブルケーブルを通して回路基板と振動子ユニットとの間の配線を行うようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2007−176028号公報(図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、記録ヘッドの組み立て工程等で、回路基板のコネクタにプリンタ本体側からのケーブルの挿抜をする際に、端子同士が擦れ合う等して金属片が生じることがある。そして、このような金属片等の導電性を有する異物が回路基板の挿通部およびヘッドケースの収容室の上部開口から収容室内に入り込んだ場合、この異物が圧電振動子の電極等に接触して短絡を引き起こし、これにより圧電振動子が損傷する虞があった。また、ノズル開口から噴射されたインクが記録紙等の記録媒体に着弾せずにミスト化し、このミスト状となったインクが収容室の上部開口から収容室内に入り込んだ場合にも同様な不具合が生じる虞があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧力発生手段の収容部へ異物が侵入することを防止することが可能な液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、圧力発生手段を収容する収容部、及び、ノズル開口に通じる液体供給路を有するケース部材と、
液体を前記液体供給路側に導入する液体導入路を有する導入路ユニットと、
前記液体導入路と前記液体供給路とを連通する連通口を有し、前記ケース部材と前記導入路ユニットの間に配置されるシール部材と、
を備えた液体噴射ヘッドであって、
前記シール部材によって、前記収容部の開口を覆い隠したことを特徴とすることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、シール部材によって収容部の開口を覆い隠したので、金属片等の導電性の異物や液体が収容部に入り込むことを別途被覆材を用いることなくシール部材によって阻止することができる。その結果、圧力発生手段の短絡等の不具合を防止することが可能となる。
【0010】
上記構成において、電子部品を実装し、前記シール部材と前記ケース部材との間に配置される回路基板を備え、
前記回路基板が、前記圧力発生手段に接続する配線部材が挿通される挿通部を有し、
前記シール部材によって、前記回路基板の挿通部を覆い隠す構成を採用することができる。
【0011】
上記構成において、前記シール部材に、前記回路基板の電子部品を収納する収納空部を形成する構成を採用することが望ましい。
【0012】
この構成によれば、シール部材に収納空部を形成し、この収納空部に電子部品を収納することにより、万が一、シール部材と回路基板との隙間に導電性の異物や液体が侵入した場合においても、電子部品に異物等が付着することを抑制することができる。これにより、電子部品に異物等が付着することによる短絡等の不具合を防止することが可能となる。
【0013】
上記構成において、前記収納空部を、前記シール部材の回路基板側の下面の一部を窪ませることで形成する構成を採用することができる。
また、上記構成において、前記収納空部を、前記シール部材の回路基板側の下面に電子部品を囲繞するように突出した囲繞壁を設けることで形成する構成を採用することもできる。
【0014】
また、本発明の液体噴射装置は、上記各構成の液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面等を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種。以下、単にプリンタという)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて行う。
【0016】
図1は、本実施形態における記録ヘッド1の構成を説明する分解斜視図、図2は、記録ヘッド1の断面図、図3は、記録ヘッド1の要部(導入針ユニット2とヘッドケース10とのジョイント部分)の拡大断面図である。また、図4は、ヘッドケース10の上面(導入針ユニット2を配置する側の面)に回路基板5を配置した状態を示す平面図、図5は、ヘッドケース10の上面に回路基板5およびシール部材7を配置した状態を示す平面図である。
【0017】
本実施形態における記録ヘッド1は、導入針ユニット2(本発明における導入路ユニットの一種)、回路基板5、シール部材7、ヘッドケース10(本発明におけるケース部材の一種)、流路ユニット11、及び、振動子ユニット13(本発明における圧力発生手段の一種)を主な構成要素としている。なお、本実施形態における流路ユニット11と振動子ユニット13はヘッドユニットを構成している。
【0018】
導入針ユニット2は、インクカートリッジなどの液体供給源からのインク(本発明における液体の一種)を導入するための部材であり、その上面にはフィルタ3を介在させた状態でインク導入針4(液体導入針)が複数取り付けられている。これらのインク導入針4には、図示しないインクカートリッジ又はサブタンクが装着されるようになっている。また、この導入針ユニット2の内部には、各インク導入針4に対応したインク導入路2′(本発明における液体導入路に相当)が形成されている。このインク導入路2′の上端はフィルタ3を介してインク導入針4に連通し、下端はシール部材7の連通口18を介してヘッドケース10のケース流路10´と連通する。
【0019】
上記回路基板5は、図示せぬプリンタ本体側からの駆動信号を受け、この駆動信号を配線部材の一種であるフレキシブルケーブル9(図3参照)を通じて振動子ユニット13の圧電振動子13′(図3参照)へ供給するための駆動信号を中継する基板である。この回路基板5は、フレキシブルケーブル9のケーブル端子部が導通される基板端子部26(図4参照)が形成されると共に、プリンタ本体側との接続のためのコネクタ6や、抵抗或いはコンデンサ等の電子部品8を実装している。コネクタ6にはFFC(フレキシブルフラットケーブル)が接続され、回路基板5は、このFFCを介してプリンタ本体側から駆動信号を受けるようになっている。
【0020】
図4に示すように、この回路基板5には、フレキシブルケーブル9が挿通される挿通部24が、基板の板厚方向を貫通した状態で開設されている。この挿通部24は、ヘッドケース上面における収納空部12の上部開口に対応する位置に設けられており、なお且つ基板端子部26と隣接している。また、この回路基板5には、ヘッドケース10のケース流路10´の上流側開口部が挿通される逃げ穴19が開設されている。さらに、この回路基板5には、ヘッドケース10の上面に突設されたボス15に対応して、このボス15が挿通可能なボス穴22が開設されている。そして、この回路基板5は、基板端子部形成面をヘッドケース10とは反対側に向けた姿勢で、ボス15により位置決めされた状態でヘッドケース10の上面に配置される。この配置状態では、挿通部24が、ヘッドケース10における収納空部12の上部開口の直上に位置する。
【0021】
シール部材7は、例えば、エラストマーやゴムなどの弾性材によって作製された板状体であり、回路基板5が配置されたヘッドケース10と導入針ユニット2との間に配置される。図5に示すように、このシール部材7の対角上の2箇所の隅角部には、ヘッドケース10の上面に突設されたボス15に対応して、このボス15が挿通可能な貫通穴23がそれぞれ開設されている。また、このシール部材7には、連通口18が開設されている。この連通口18は、ヘッドケース10のケース流路10´および導入針ユニット2のインク導入路2′に対応する位置に設けられている。この連通口18の上面側(導入針ユニット2側)の開口部の周囲には、シール部材7の下面側に窪んだ窪部20aが、連通口18の開口部の周囲を囲繞する状態に形成されている。これにより、連通口18の開口部が窪部20aに対して突出した状態に設けられている。そして、この突出部分が、その弾性によりインク導入路2´の下端開口の周縁部と圧接することで、インク導入路2´との液密性を確保することができるようになっている。一方、連通口18の下面側(ヘッドケース10側)の開口部に対応する位置には、この連通口18の開口部を含む範囲にシール部材7の上面側に窪んだ窪部20bが形成されている(図3参照)。即ち、連通口18の下面側の開口は、この窪部20bの領域内に開設されている。この窪部20bには、ヘッドケース10のケース流路10´の上流側開口部が嵌入するようになっている。これにより、連通口18とケース流路10´との液密性を確保している。
【0022】
このシール部材7は、貫通穴23にヘッドケース10のボス15を挿通することで位置決めされた状態でヘッドケース10の上面に配置される。そして、連通口18は、ヘッドケース10に導入針ユニット2を位置決めして積層した状態においてインク導入路2´とケース流路10´との間に介在し、これらの流路2´,10´同士を液密状態で連通するようになっている。
なお、このシール部材7は、従来と比較してヘッドケース10の上面に対する被覆面積を広くしている。この点については後述する。
【0023】
ヘッドケース10は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、導入針ユニット2等が配置される上面とは反対側の下面には流路ユニット11を接合し、内部に形成された収容室12(本発明における収容部に相当)内には振動子ユニット13を収容し、上面には、回路基板5およびシール部材7を間に介在させた状態で導入針ユニット2が取り付けられるようになっている。収容室12は、ヘッドケース10の上面から下面に渡って一連に形成された空部であり、本実施形態においては、記録ヘッド1の主走査方向に横並びで合計3つ形成されている。
【0024】
また、ヘッドケース10の内部には、高さ方向を貫通してケース流路10´が設けられている。このケース流路10´の上流側の端部は、上面に開口し、シール部材7の連通口18を介して導入針ユニット2のインク導入路2′と連通する。また、ケース流路10´の下流側の端部は、流路ユニット11内のインク流路(液体流路)に連通するようになっている。したがって、インク導入針4から導入されたインクは、インク導入路2′及びケース流路10´を通じて流路ユニット11のインク流路に供給される。
【0025】
ヘッドケース10の上面には、図4,5に示すように、シール部材7や回路基板5の配置位置を規定するボス15が合計3つ突設されている。また、このヘッドケース10の下面側には、金属製の薄板部材によって作製されたヘッドカバー16が、流路ユニット11の外側からその周縁部を包囲するように、止着ピン27によって取り付けられる。このヘッドカバー16は、流路ユニット11やヘッドケース10を保護すると共に、流路ユニット11のノズル基板36を接地し、記録紙等から発生する静電気によるノイズ等の障害を防止する。
【0026】
上記振動子ユニット13は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子13′を固定板に接合した状態で有している。そして、振動子ユニット13は、収容室12を区画するケース内壁面に接着することで収容室12内に収容・固定されている。フレキシブルケーブル9は、例えば、ポリイミド等のベースフィルムの表面に銅箔等で導体パターンを形成し、この導体パターンをレジストで覆い隠した構成とされる。そして、このフレキシブルケーブル9の一端部は圧電振動子13′の素子端子部に接続された状態で収容室12内に収容され、その他端部は収容室12側から回路基板5の挿通部24を通じて回路基板5の上面側に引き出されて回路基板5の基板端子部26(図4)に導通される。
【0027】
流路ユニット11は、図1に示すように、振動板34、流路形成基板35、及びノズル基板36からなる構成部材を積層した状態で接合して一体化することにより作製されており、リザーバから圧力発生室を通りノズル開口37に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。インク流路は、ケース流路10´と連通し、インク導入針4側からのインクが導入される。
【0028】
そして、この記録ヘッド1において、上記回路基板5からフレキシブルケーブル9を通じて振動子ユニット13の圧電振動子13′に駆動信号が印加されると、この圧電振動子13′が素子長手方向に伸縮駆動し、これにより、圧力発生室の容積が変化し、圧力発生室内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル開口37からインクが噴射される。
【0029】
ここで、図6に示す従来の記録ヘッドにおいて、シール部材7は、あくまでインク導入路2′とケース流路10´とを液密状態で連通するための部材であったため、同図に示すように、流路同士をシール可能な必要最小限の面積しか確保されていなかった。このため、ヘッドケース10、回路基板5、及びシール部材7が積層された状態で回路基板5の挿通部24の一部(図6においてシール部材7よりも上の部分)が露出して開口した状態となっていた。この場合、この挿通部24はヘッドケース10の収容室12と連通しているため、収容室12も露出した状態であると言える。
【0030】
ところが、記録ヘッドの組み立て工程等で、回路基板5のコネクタ6にプリンタ本体側からのFFCの挿抜をする際に、コネクタ6とFFCの端子同士が擦れ合う等して金属片が生じることがある。そして、このような金属片等の導電性を有する異物が、露出している状態の回路基板5の挿通部24およびヘッドケース10の収容室12の上部開口から収容室12内に入り込んだ場合、この異物が圧電振動子13′の電極等に接触して短絡を引き起こし、これにより圧電振動子13′が損傷する虞があった。また、ノズル開口37から噴射されたインクが記録紙等の記録媒体に着弾せずにミスト化し、このミスト状となったインクが収容室12の上部開口から収容室12内に入り込んだ場合にも同様な不具合が生じる虞があった。
【0031】
そこで、本発明に係る記録ヘッド1では、図5に示すように、ヘッドケース10の上面におけるシール部材7の被覆面積を従来よりも拡大し、このシール部材7によって回路基板5の挿通部24および収容部12の上部開口を全て覆い隠すようにしている。これにより、金属片等の導電性の異物やミストが生じた場合においても、この異物等が収容部12に入り込むことを阻止することができる。その結果、圧電振動子の短絡等の不具合を防止することが可能となる。また、この記録ヘッド1を搭載したプリンタでは、導電性の異物やインクによる振動子ユニット13の故障を防止することができるので、信頼性を向上することができる。
【0032】
ここで、図7は図3における領域Aを拡大して示した断面図である。本実施形態では、図5及び図7に示すように、シール部材7において、回路基板5に実装されている電子部品8、特に、導電性異物の付着による不具合が懸念されるコンデンサ等の電子部品8に対応する位置に収納空部40を形成し、回路基板5上にシール部材7を配置した状態でこの収納空部40内に電子部品8を収納するようにしている。この収納空部40は、電子部品8を収納可能な大きさの凹部であり、シール部材7の下面(回路基板5側の面)の一部を上面側に板厚方向の途中まで窪ませることで形成されている。このように、シール部材7に収納空部40を設け、この収納空部40内に回路基板5の電子部品8を収納することで、万が一、シール部材7と回路基板5との隙間に導電性の異物やインクが侵入した場合においても、電子部品8に異物等が付着することを抑制することができる。これにより、電子部品8に導電性異物が付着することによる短絡を防止することが可能となる。
【0033】
なお、シール部材7の下面の一部を上面側に板厚方向の途中まで窪ませることで収納空部40を形成した例を示したが、これには限られず、例えば、電子部品8を囲繞するようにシール部材7の下面から突出した囲繞壁を設けることにより、この囲繞壁の内側の空間を収納空部とすることも可能である。また、シール部材7を窪ませて凹部を形成すると共に、この凹部の開口周縁に囲繞壁を設けることにより、収納空部40を形成することもできる。
【0034】
なお、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録ヘッド1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極やカラーフィルタの形成に用いられる噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。
【図2】記録ヘッドの構成を説明する全体断面図である。
【図3】記録ヘッドの要部拡大断面図である。
【図4】ヘッドケースの上面に回路基板を配置した状態を示す平面図である。
【図5】ヘッドケースの上面に回路基板およびシール部材を配置した状態を示す平面図である。
【図6】従来のシール部材の配置状態を示す平面図である。
【図7】図3における領域Aを拡大して示した断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1…記録ヘッド,2…導入針ユニット,5…回路基板,6…コネクタ,7…シール部材,8…電子部品,9…フレキシブルケーブル,10…ヘッドケース,11…流路ユニット,12…収容室,13…振動子ユニット,18…連通口,24…挿通部,40…収納空部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力発生手段を収容する収容部、及び、ノズル開口に通じる液体供給路を有するケース部材と、
液体を前記液体供給路側に導入する液体導入路を有する導入路ユニットと、
前記液体導入路と前記液体供給路とを連通する連通口を有し、前記ケース部材と前記導入路ユニットの間に配置されるシール部材と、
を備えた液体噴射ヘッドであって、
前記シール部材によって、前記収容部の開口を覆い隠したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項2】
電子部品を実装し、前記シール部材と前記ケース部材との間に配置される回路基板を備え、
前記回路基板は、前記圧力発生手段に接続する配線部材が挿通される挿通部を有し、
前記シール部材によって、前記回路基板の挿通部を覆い隠したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項3】
前記シール部材に、前記回路基板の電子部品を収納する収納空部を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項4】
前記収納空部は、前記シール部材の回路基板側の下面の一部を窪ませることで形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項5】
前記収納空部は、前記シール部材の回路基板側の下面に電子部品を囲繞するように突出した囲繞壁を設けることで形成されたことを特徴とする請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−184179(P2009−184179A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−24965(P2008−24965)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】