説明

液晶性のリレンテトラカルボン酸誘導体及びそれらの使用

本発明は、液晶性のリレンテトラカルボン酸誘導体、その製造方法並びに前記誘導体を有機電界効果トランジスタ及び太陽電池の製造のためにn型の有機半導体として用いる使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I及びII
【化1】

[式中、
nは、1、2、3もしくは4を表し、
基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4は、nが1もしくは2の場合に、互いに無関係に、水素、F、Cl、Br及びCNから選択され、nが3もしくは4の場合に、互いに無関係に、水素、F、Cl及びBrから選択され、
基Ra及びRbは、互いに無関係に、水素及びアルキルから選択され、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化2】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素原子に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、−O−及び−S−から選択される1もしくは複数の隣接していない基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合については、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物においては、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択され、その際、式II.1の化合物においては、基Riの少なくとも1つは、C4〜C30−アルキルオキシもしくはC4〜C30−アルキルチオを表すこともできる]の化合物を、有機電界効果トランジスタ又は太陽電池用のn型半導体として用いる使用(但し、以下の化合物の使用は除く:式(I)で示され、式中、nが2を表し、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表し、かつ基Rc及びRdが(C9192CH−を表す化合物)。
【請求項2】
請求項1に記載の使用であって、基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、直鎖状のC4〜C30−アルキルから選択されることを特徴とする使用。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の使用であって、式Iの化合物において、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表すことを特徴とする使用。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の使用であって、式Iの化合物において、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の少なくとも1つは、水素とは異なる基を表すことを特徴とする使用。
【請求項5】
請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用であって、nが1、3もしくは4、特に3もしくは4を表す少なくとも1つの式Iの化合物を用いる使用。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用であって、基Riが、C4〜C18−アルキル、特にC5〜C12−アルキルから選択されることを特徴とする使用。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の式(I)の化合物の使用であって、基Rc及びRdが、式(II.1)
【化3】

[式中、
#は、イミド窒素原子に対する結合箇所を表し、かつ
基Riは、C4〜C8−アルキル、好ましくはC5〜C7−アルキルから選択される]の基を表すことを特徴とする使用。
【請求項8】
請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用であって、基Rc及びRdが互いに無関係に式II.2ないしII.5の群から選択される式Iの少なくとも1つの化合物を用いる使用。
【請求項9】
請求項8に記載の使用であって、基Rc及びRdが互いに無関係に、式II.2の群から選択され、かつ式II.2の基中のxが3を表す式Iの少なくとも1つの化合物を用いる使用。
【請求項10】
請求項1に記載の使用であって、式IIの化合物において、基Ra及びRbの少なくとも1つが水素とは異なる基を表すことを特徴とする使用。
【請求項11】
請求項10に記載の使用であって、式IIの化合物において、基Ra及びRbが両者ともアルキルを表すことを特徴とする使用。
【請求項12】
請求項1に記載の使用であって、
【化4】

【化5】

[式中、R及びR′は、C4〜C18−アルキル、好ましくはC5〜C12−アルキルを表す]から選択される少なくとも1つの化合物を用いる使用。
【請求項13】
請求項1から9及び12のいずれか1項に定義される一般式Iの化合物を、有機電界効果トランジスタの製造のために用いる使用。
【請求項14】
請求項1から9及び12のいずれか1項に定義される一般式Iの化合物を、有機太陽電池において、特に励起子型太陽電池における半導体として用いる使用。
【請求項15】
請求項1から12までのいずれか1項に定義される一般式IIの化合物を、太陽電池の製造のために用いる使用。
【請求項16】
励起子型太陽電池における半導体としての、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
式I
【化6】

[式中、
nは、1もしくは2を表し、
基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4は、互いに無関係に、水素、F、Cl、Br及びCNから選択され、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化7】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、1もしくは複数の隣接していない−O−及び−S−から選択される基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合について、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物においては、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択される]の化合物の製造方法において、
a1)式Ia
【化8】

のリレン二無水物を、式H2N−Rcのアミン及び場合によりそれとは異なる式H2N−Rdのアミンとの反応に供する製造方法。
【請求項18】
式I
【化9】

[式中、
nは、2、3もしくは4を表し、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化10】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素原子に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、1もしくは複数の隣接していない−O−及び−S−から選択される基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合について、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物において、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択される]の化合物の製造方法において、
α)式IIIa)
【化11】

[式中、n′は、1もしくは2を表す]の化合物と、式IV
【化12】

[式中、
αは、同一もしくは異なって、互いに無関係に、水素、C1〜C30−アルキル、C5〜C8−シクロアルキル、アリールもしくはヘタリールを意味し、その際、前記基Rαは、互いに結合することで、両方の酸素原子並びにホウ素原子を含み、炭素原子上で4つまでのC1〜C30−アルキル基、C5〜C8−シクロアルキル基、アリール基もしくはヘタリール基によって置換されていてよい5員環を形成することができる]のジボランとを反応させて、式V
【化13】

の化合物を得て、
β)式V)の化合物と、式IIIb)
【化14】

[式中、n′′は、1もしくは2を表す]の化合物とを、遷移金属触媒及び塩基の存在下で、スズキカップリング反応に供して、式VI
【化15】

の化合物を得て、
γ)式VI)の化合物を、ヒドロキシ官能及びアミノ官能を有しかつ実質的に未溶解の塩基を含有する有機反応媒体中で脱水環化することによって、式Iで示され、そのnがn′とn′′との合計を表す化合物に変換する製造方法。
【請求項19】
式I
【化16】

[式中、
nは、3もしくは4を表し、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化17】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、1もしくは複数の隣接していない−O−及び−S−から選択される基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合について、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物においては、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択される]の化合物の製造方法において、
一般式VII
【化18】

のペリレン−3,4−ジカルボン酸イミドを、塩基安定性の溶剤及びアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属を有する塩基の存在下で、一般式VIII
【化19】

[式中、n′′′は、0もしくは1を表し、かつZは、水素、臭素もしくは塩素を表す]の化合物と反応させる製造方法。
【請求項20】
式I
【化20】

[式中、
nは、1もしくは2を表し、
基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の少なくとも1つは、CNを表し、かつCNを表さない基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4は、水素を表し、
基Ra及びRbは、互いに無関係に、水素及びアルキルから選択され、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化21】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素原子に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、1もしくは複数の隣接していない−O−及び−S−から選択される基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合については、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物においては、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択され、その際、式II.1の化合物においては、基Riの少なくとも1つはC4〜C30−アルキルオキシもしくはC4〜C30−アルキルチオを表すこともできる]の化合物の製造方法において、
式Iで示され、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の少なくとも1つがBrもしくはClを表し、かつBrもしくはClを表さない基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4が水素を表す化合物を、溶剤として芳香族炭化水素中でのシアノ基による臭素もしくは塩素の置換に供する製造方法。
【請求項21】
一般式I
【化22】

[式中、
nは、1、2、3もしくは4を表し、
基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4は、nが1もしくは2の場合に、互いに無関係に、水素、F、Cl、Br及びCNから選択され、nが3もしくは4の場合に、互いに無関係に、水素、F、Cl及びBrから選択され、
基Ra及びRbは、互いに無関係に、水素及びアルキルから選択され、
基Rc及びRdは、互いに無関係に、式II.1ないしII.5:
【化23】

の群から選択され、
前記式中、
#は、イミド窒素原子に対する結合箇所を表し、
pは、0もしくは1を表し、
xは、2もしくは3を表し、
Aは、存在する限りは、−O−及び−S−から選択される1もしくは複数の隣接していない基によって中断されていてよい、C1〜C10−アルキレン基を表し、
その際、式II.1の化合物においてxが2を表す場合については、基Riを有する炭素原子は、付加的にH原子を有し、
その際、式II.5の化合物においては、xは2を表し、
基Riは、それぞれ互いに無関係に、1もしくは複数の隣接していない酸素原子によって中断されていてよい、C4〜C30−アルキルから選択され、その際、式II.1の化合物においては、基Riの少なくとも1つは、C4〜C30−アルキルオキシもしくはC4〜C30−アルキルチオを表すこともできる]の化合物(但し、以下の化合物を除く:
− 式(I)で示され、式中、nが2を表し、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表し、かつ基Rc及びRdが式(II.2)の基を表す化合物、
− 式(I)で示され、式中、nが2を表し、基R12及びR23がCNを表し、他の基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表し、かつ基Rc及びRdが式(II.2)の基を表す化合物、
− 式(I)で示され、式中、nが2を表し、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表し、かつ基Rc及びRdが両者とも(C9192CHを表す化合物、
− 式(I)で示され、式中、nが4を表し、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の全てが水素を表し、かつ基Rc及びRdが式(II.1)の基を表す化合物)。
【請求項22】
請求項21に記載の化合物であって、nが1、3もしくは4、好ましくは3もしくは4を表すことを特徴とする化合物。
【請求項23】
請求項21又は22に記載の化合物であって、基Rn1、Rn2、Rn3及びRn4の少なくとも1つが水素とは異なる基を表すことを特徴とする化合物。
【請求項24】

【化24】

の化合物。
【請求項25】
少なくとも1つのゲート構造と、ソース電極と、ドレイン電極と、n型半導体としての請求項21から24までのいずれか1項に定義される式Iの少なくとも1つの化合物を有する基板を含む、有機電界効果トランジスタ。
【請求項26】
多数の有機電界効果トランジスタを有する基板であって、該電界効果トランジスタの少なくとも一部が、n型半導体としての請求項21から24までのいずれか1項に定義される式Iの少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする基板。
【請求項27】
請求項26に定義される少なくとも1つの基板を含む半導体素子。
【請求項28】
請求項21から24までのいずれか1項に定義される一般式Iの少なくとも1つの化合物を、有機エレクトロニクスにおいて、特に有機電界効果トランジスタにおいて用いる使用。
【請求項29】
請求項21から24までのいずれか1項に定義される一般式Iの少なくとも1つの化合物を、光学ラベルのために、製品の不可視標識のために、蛍光色素として、生体分子用の蛍光ラベルとして、及び顔料として用いる使用。
【請求項30】
請求項21から24までのいずれか1項に定義される一般式Iの少なくとも1つの化合物を、蛍光変換を基礎とするディスプレイにおける蛍光色素として;場合により太陽電池と組み合わされている集光性プラスチック部品において;電気泳動型ディスプレイにおける顔料色素として;化学発光を基礎とする用途における蛍光色素として用いる使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2009−532436(P2009−532436A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503588(P2009−503588)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053330
【国際公開番号】WO2007/116001
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【出願人】(390040420)マックス−プランク−ゲゼルシャフト・ツア・フェルデルング・デア・ヴィッセンシャフテン・エー・ファオ (54)
【氏名又は名称原語表記】Max−Planck−Gesellschaft zur Foerderung der Wissenschaften e.V.
【住所又は居所原語表記】Berlin, Germany
【Fターム(参考)】