説明

液晶装置の製造方法

【課題】共通電極や画素電極と金属の電極端子との間の接続抵抗の増加を抑制する。
【解決手段】製造方法は、パッシベーション層(210)、平坦化膜(211)及び反射膜(212)を形成する工程と、共通電極端子上に形成されたパッシベーション層を除去することで第1コンタクトホール(311)を形成する工程と、第1コンタクトホールに透過表示用共通電極(11−1)を形成する工程と、絶縁層(213)を形成する工程と、反射表示用ソース電極端子及び透過表示用ソース電極端子の夫々の上に形成されたパッシベーション層及び絶縁層を除去することで、第2コンタクトホール(313)及び第3コンタクトホール(312)を形成する工程と、第2コンタクトホールに反射表示用画素電極(9a−2)を形成すると共に、第3コンタクトホールに透過表示用画素電極(9a−1)を形成する工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置を製造するための製造方法の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一対の基板間に電気光学物質として液晶を挟持してなる液晶装置では、例えば一対の基板間において液晶を所定の配向状態としておき、例えば画像表示領域に形成された画素部毎に、液晶に所定の電圧を印加することにより、液晶における配向や秩序を変化させて、光を変調することにより階調表示を行う。
【0003】
このような液晶装置として、1つの画素内に反射表示領域と透過表示領域とが設けられる半透過反射型の液晶装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。半透過反射型の液晶装置は、バックライトが不要になるがゆえに低消費電力化・薄型化・軽量化が達成できる反射型の液晶装置の利点と、バックライトを光源としているがゆえに周囲の光が暗い場合でも視認性がよいという透過型の液晶装置の利点とを併せ持つ液晶装置として知られている。
【0004】
他方で、このような液晶装置として、TFTアレイ基板側に画素電極及び共通電極の夫々を設け且つ液晶に印加する電界の方向を基板にほぼ平行な方向とする、IPS(In Plane Switching)方式或いはFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用した液晶装置が知られている(例えば、特許文献1等参照)。横電界駆動方式は、相対向する一対の基板の夫々に形成された画素電極及び対向電極間に介在する液晶に縦電界を印加する、TN(Twisted Nematic)駆動方式等の縦電界駆動方式に比べて視角特性に優れていることから注目されている。
【0005】
このような液晶装置は、例えば、以下のような工程を経て製造される。まず、低温ポリシリコンプロセス等を用いて、TFTアレイ基板上にポリシリコンアイランドが形成される。その後、ゲート絶縁膜及びゲート電極が形成されると共に、ポリシリコンアイランドに対してドーピング処理が行われることでTFTが形成される。その後、層間絶縁膜が形成され、層間絶縁膜を貫通するコンタクトホールを介してTFTのソース端子及びドレイン端子並びに共通電圧線と電気的に接続されるソース電極端子、ドレイン電極端子及び共通電極端子が形成される。その後、SiNx等を含むパッシベーション層が形成され、パッシベーション層を貫通してソース電極端子及び共通電極端子に到達するコンタクトホールが形成される。その後、パッシベーション層を貫通するコンタクトホールに対応する位置に開口を有する平坦化膜が形成され、反射表示領域に反射膜が形成され、共通電極端子に到達するコンタクトホールに共通電極が形成される。その後、保持容量層が形成され、ソース電極端子に到達するコンタクトホール上に形成された保持容量層が除去され、共通電極端子に到達するコンタクトホールに画素電極が形成される。
【0006】
【特許文献1】特開2008−165069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような製造方法では、共通電極が形成されるコンタクトホールは、パッシベーション層が形成された後にすぐに形成されるのが一般的である。このため、実際に共通電極が形成されるまでの間に、平坦化膜や反射膜等が形成される工程に影響を受けて、コンタクトホールには酸化膜等の余分な層が形成されてしまいかねない。このため、共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点がある。
【0008】
また、画素電極が形成されるコンタクトホールも、パッシベーション層が形成された後にすぐに形成される。このため、実際に画素電極が形成されるまでの間に、平坦化膜や反射膜や保持容量層等が形成される工程に影響を受けて、コンタクトホールには酸化物等の余分な層が形成されてしまいかねない。このため、画素電極とソース電極端子との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点がある。
【0009】
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば共通電極や画素電極と金属の電極端子との間の接続抵抗の増加を抑制することができる液晶装置の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置の製造方法は、一対の基板間に液晶層を挟持すると共に、反射表示を行う反射表示領域及び透過表示を行う透過表示領域を備える液晶装置の製造方法であって、(i)前記反射表示領域の前記液晶層に画像信号を印加する反射表示用画素電極に接続される反射表示用ソース電極端子を、前記一対の基板のうちの一方の基板上の前記反射表示領域に形成すると共に、(ii)前記透過表示領域の前記液晶層に共通電圧を印加する透過表示用共通電極に接続される共通電極端子及び前記透過表示領域の前記液晶層に画像信号を印加する透過表示用画素電極に接続される透過表示用ソース電極端子の夫々を、前記一方の基板上の前記透過表示領域に形成する工程と、前記反射表示用ソース電極端子、前記共通電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子を覆うパッシベーション層を形成する工程と、前記反射表示用ソース電極端子、前記共通電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子に対応する位置に開口を有する平坦化膜を、前記パッシベーション層上に形成する工程と、前記反射表示領域に入射する光を反射するための反射膜を、前記反射表示領域の前記平坦化膜上に形成する工程と、前記共通電極端子上に形成された前記パッシベーション層を除去することで、前記共通電極端子に到達する第1コンタクトホールを形成する工程と、前記透過表示領域の前記平坦化膜上及び前記第1コンタクトホールに、前記透過表示用共通電極を形成する工程と、前記透過表示領域において保持容量を構成する絶縁層を形成する工程と、前記反射表示用ソース電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子の夫々の上に形成された前記パッシベーション層及び前記絶縁層を除去することで、前記反射表示用ソース電極端子に到達する第2コンタクトホール及び前記透過表示用ソース電極端子に到達する第3コンタクトホールを形成する工程と、前記反射表示領域の前記平坦化膜上及び前記第2コンタクトホールに、前記反射表示用画素電極を形成すると共に、前記透過表示領域の前記平坦化膜上及び前記第3コンタクトホールに、前記透過表示用画素電極を形成する工程とを備える。
【0011】
本発明の製造方法によれば、透過表示を行う透過表示領域と反射表示を行う反射表示領域の夫々が各画素部に設けられる半透過反射型の液晶装置を製造することができる。このため、本発明の液晶装置の製造方法により製造される液晶装置によれば、透過表示領域においては、例えば一対の基板のうちの一方の基板(例えば、後述のTFTアレイ基板)側から入射する光が液晶層及び一対の基板のうちの他方の基板(例えば、後述の対向基板)を透過して観察者に視認される。その一方で、反射表示領域においては、例えば他方の基板側から入射した光が液晶層を透過した後に反射され且つ再度液晶層及び他方の基板を透過して観察者に視認される。
【0012】
加えて、本発明の液晶装置の製造方法により製造される液晶装置は、少なくとも透過表示領域においては、例えば横電界を用いて液晶層に含まれる液晶分子を駆動させることが好ましい。尚、「横電界」とは、一対の基板の表面に沿った方向の電界(典型的には、一対の基板の表面に対して平行な或いは概ね平行と同視し得る電界)を示す趣旨である。加えて、本発明では、透過表示領域に形成される共通電極と透過表示用画素電極との間に絶縁層が積層されることが好ましい。つまり、本発明では、共通電極と絶縁層と透過表示用画素電極とが、一対の基板の法線方向に沿って積層構造を形成するように一方の基板上に形成されていることが好ましい。つまり、本発明の液晶装置の製造方法により製造される液晶装置は、例えばFFS(Fringe Field Switching)方式等の横電界駆動方式を採用していることが好ましい。
【0013】
以下、このような液晶装置を製造するための本発明の製造方法について説明を進める。
【0014】
まず、反射表示用ソース電極端子が反射表示領域に形成される。反射表示用ソース電極端子は、TFT等の画素スイッチング素子やデータ線等を介して供給される画像信号を反射表示領域の液晶層に対して印加するための反射表示用画素電極に電気的に接続される電極端子(或いは、配線ないしは引き出し電極)である。従って、反射表示領域においては、反射表示用ソース電極端子から供給される画像信号に応じた電位を有する反射表示用画素電極と、一対の基板のうちの他方の基板上の反射表示領域に形成される対向電極との間の電位差に応じた電界が液晶層に印加されることで画像表示が行われる。
【0015】
この工程と同時に又は並行して、共通電極端子及び透過表示用ソース電極端子が透過表示領域に形成される。共通電極端子は、透過表示領域に形成されると共に透過表表示領域の液晶層に対して共通電圧を印加するための透過表示用共通電極に電気的に接続される電極端子(或いは、配線ないしは引き出し電極)である。また、透過表示用ソース電極端子は、TFT等の画素スイッチング素子やデータ線等を介して供給される画像信号を透過表示領域の液晶層に対して印加するための透過表示用画素電極に電気的に接続される電極端子(或いは、配線ないしは引き出し電極)である。従って、透過表示領域においては、透過表示用ソース電極端子から供給される画像信号に応じた電位を有する透過表示用画素電極と、共通電極端子から供給される共通電圧に応じた電位を有する透過表示用共通電極との間の電位差に応じた電界が液晶層に印加されることで画像表示が行われる。
【0016】
続いて、反射表示用ソース電極端子、共通電極端子及び透過表示用ソース電極端子を覆うパッシベーション層が、一方の基板上に形成される。パッシベーション層は、いわゆる保護膜である。
【0017】
続いて、反射表示用ソース電極端子、共通電極端子及び透過表示用ソース電極端子に対応する位置に開口を有する平坦化膜が、パッシベーション層上に形成される。平坦化膜は、積層構造の表面の平坦化を実現するための膜である。
【0018】
続いて、反射膜が、反射表示領域の平坦化膜上に形成される。反射膜は、例えば他方の基板側から液晶装置(より具体的には、液晶装置内の反射表示領域)に入射する光を再び他方の基板側へ反射させるための膜であって、例えば金属膜等を含んで構成されている。この反射膜が形成されることで、反射表示領域における反射表示が実現される。
【0019】
続いて、共通電極端子上に形成されたパッシベーション層が除去される。その結果、パッシベーション層を貫通して共通電極端子に到達する第1コンタクトホールが形成される。
【0020】
その後、第1コンタクトホールに、透過表示用共通電極が形成される。より具体的には、例えば第1コンタクトホールの側面及び底面を覆うように又は第1コンタクトホールを埋めるように、透過表示用共通電極が形成される。このとき、製造工程の関係上、透過表示領域に形成されている平坦化膜上にも、透過表示用共通電極が形成されてもよい。
【0021】
続いて、透過表示用共通電極が形成された一対の基板上に、絶縁層が形成される。絶縁層は、透過表示領域における液晶層に印加される電界を維持するための保持容量として機能したり、或いは各種電極端子や電気配線等の絶縁を維持する。
【0022】
続いて、反射表示用ソース透過表示用共通電極が形成される上に形成されたパッシベーション層及び絶縁層を除去することで、パッシベーション層及び絶縁層を貫通して反射表示用ソース透過表示用共通電極が形成されるに到達する第2コンタクトホールが形成される。この工程と同時に又は並行して、透過表示用ソース透過表示用共通電極が形成される上に形成されたパッシベーション層及び絶縁層を除去することで、パッシベーション層及び絶縁層を貫通して透過表示用ソース透過表示用共通電極が形成されるに到達する第3コンタクトホールが形成される。
【0023】
その後、第2コンタクトホールに、反射表示用画素電極が形成される。より具体的には、例えば第2コンタクトホールの側面及び底面を覆うように又は第2コンタクトホールを埋めるように、反射表示用画素電極が形成される。このとき、製造工程の関係上、反射表示領域に形成されている平坦化膜上にも、反射表示用画素電極が形成されてもよい。この工程と同時に又は並行して、第3コンタクトホールに、透過表示用画素電極が形成される。より具体的には、例えば第3コンタクトホールの側面及び底面を覆うように又は第3コンタクトホールを埋めるように、透過表示用画素電極が形成される。このとき、製造工程の関係上、透過表示領域に形成されている平坦化膜上にも、透過表示用画素電極が形成されてもよい。
【0024】
その後は、上述した各種層及び各種電極の積層構造が形成された一方の基板と、カラーフィルタやブラックマトリクス等が形成された他方の基板とを貼り合わせると共に、それら一対の基板の間に液晶層を封入することで、液晶装置が製造される。
【0025】
ここで、一般的な液晶装置の製造方法では、パッシベーション層を形成した後にすぐ、パッシベーション層を貫通して共通電極端子に到達する第1コンタクトホールが形成される。そして、第1コンタクトホールが形成された後には、平坦化膜及び反射膜が形成され、その後、第1コンタクトホールに透過表示用共通電極が形成される。従って、平坦化膜や反射膜等が形成される工程に影響を受けて、第1コンタクトホールに実際に透過表示用共通電極が形成されるまでの間に、第1コンタクトホールには酸化膜等の余分な層が形成されてしまいかねない。これは、透過表示用共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点につながりかねない。しかるに、本発明によれば、パッシベーション層を形成した後にすぐ、パッシベーション層を貫通して共通電極端子に到達する第1コンタクトホールが形成されることはない。具体的には、本発明によれば、第1コンタクトホールは、平坦化膜及び反射膜が形成された後であって且つ実際に透過表示用共通電極が形成される前に(より好ましくは、実際に透過表示用共通電極が形成される直前に)形成される。このため、平坦化膜や反射膜等が形成される工程に影響を受けて第1コンタクトホールに酸化膜等の余分な層が形成されてしまうという不都合は好適に排除又は抑制される。従って、透過表示用共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができる。
【0026】
同様に、一般的な液晶装置の製造方法では、パッシベーション層を形成した後にすぐ、パッシベーション層を貫通して反射表示用ソース電極端子に到達する第2コンタクトホール及びパッシベーション層を貫通して透過表示用ソース電極端子に到達する第3コンタクトホールが形成される。そして、第2コンタクトホール及び第3コンタクトホールが形成された後には、平坦化膜や反射膜や絶縁層等が形成され、その後、第2コンタクトホールに反射表示用画素電極が形成され且つ第3コンタクトホールに透過表示用画素電極が形成される。従って、平坦化膜や反射膜や絶縁層等が形成される工程に影響を受けて、第2コンタクトホールや第3コンタクトホールに実際に反射表示用画素電極や透過表示用画素電極が形成されるまでの間に、第2コンタクトホール及び第3コンタクトホールには酸化膜等の余分な層が形成されてしまいかねない。これは、反射表示用画素電極と反射表示用ソース電極端子との間の接続抵抗及び透過表示用画素電極と透過表示用ソース電極端子との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点につながりかねない。しかるに、本発明によれば、パッシベーション層を形成した後にすぐ、パッシベーション層を貫通して反射表示用ソース電極端子に到達する第2コンタクトホール及びパッシベーション層を貫通して透過表示用ソース電極端子に到達する第3コンタクトホールが形成されることはない。具体的には、本発明によれば、第2コンタクトホール及び第3コンタクトホールは、平坦化膜や反射膜や絶縁層等が形成された後であって且つ実際に反射表示用画素電極及び透過表示用画素電極が形成される前に(より好ましくは、実際に反射表示用画素電極及び透過表示用画素電極が形成される直前に)形成される。このため、平坦化膜や反射膜や絶縁層等が形成される工程に影響を受けて第2コンタクトホール及び第3コンタクトホールに酸化膜等の余分な層が形成されてしまうという不都合は好適に排除又は抑制される。従って、反射表示用画素電極と反射表示用ソース電極端子との間の接続抵抗及び透過表示用画素電極と透過表示用ソース電極端子との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができる。
【0027】
このように、本発明の液晶装置の製造方法によれば、共通電極(つまり、透過表示用共通電極)や画素電極(つまり、透過表示用画素電極及び反射表示用画素電極)と金属の電極端子(つまり、透過表示用ソース電極端子、透過表示用共通電極端子及び反射表示用ソース電極端子)との間の接続抵抗の増加を抑制することができる。
【0028】
本発明の液晶装置の製造方法の一の態様では、前記第1コンタクトホールを形成する工程は、前記第2コンタクトホール及び前記第3コンタクトホールを形成する工程に先立って行われる。
【0029】
この態様によれば、上述したように、透過表示用共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができると共に、反射表示用画素電極と反射表示用ソース電極端子との間の接続抵抗及び透過表示用画素電極と透過表示用ソース電極端子との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができる。
【0030】
本発明の液晶装置の製造方法の他の態様では、前記第2コンタクトホール及び前記第3コンタクトホールを形成する工程において、前記パッシベーション層及び前記絶縁層は一括にて除去される。
【0031】
この態様によれば、パッシベーション層及び絶縁層を一括で除去することができるため、上述した各種効果を好適に享受することができる。
【0032】
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から更に明らかにされよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。
【0034】
(1)液晶装置の基本構成
先ず、本実施形態に係る液晶装置の構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H’断面図である。
【0035】
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、本発明に係る「一方の基板」の一例としてのTFTアレイ基板10と本発明における「他方の基板」の一例としての対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置する枠状或いは額縁状のシール領域に設けられたシール材52により互いに貼り合わされている。
【0036】
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のスペーサが散布されている。
【0037】
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。但し、データ線駆動回路101は、シール領域よりも内側に、データ線駆動回路101が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられていてもよい。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。
【0038】
TFTアレイ基板10の液晶層50と反対側の面には、偏光板13が積層されている。同様に、対向基板20の液晶層50と反対側の面には、偏光板24が積層されている。ここで、偏光板13の透過軸の方向と偏光板24の透過軸の方向とは互いに直交していることが好ましい。例えば、偏光板13の透過軸の方向は平面視45°(図1に示す角度参照。以下同じ)であり、偏光板24の透過軸の方向は平面視135°であることが好ましい。
【0039】
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)116や、走査線Y1からYn(但し、nは1以上の整数)や、データ線X1からXm(但し、mは1以上の整数)等の配線が作り込まれた積層構造が形成されている。加えて、本実施形態の液晶装置100は、透過表示領域150と反射表示領域160とが各画素部70中に形成された半透過反射型の液晶装置である(詳細は、図3を参照しながら後述する)。このため、画像表示領域10a中の透過表示領域150においては、TFTアレイ基板10上に画素スイッチング用のTFT116や、走査線Y1からYnや、データ線X1からXm等が形成され、更にその上に共通電極11−1、保持容量層213及び画素電極9a−1がこの順に形成されている。他方で、画像表示領域10a中の反射表示領域160においては、TFTアレイ基板10上に画素電極9a−2が形成されると共に、対向基板20上に対向電極11−2が形成されている。つまり、本実施形態の液晶装置100は、FFS(Field Fringe Switching)方式により液晶分子を駆動する透過表示領域150と、縦電界駆動方式(より好適には、ECBモード)により液晶分子を駆動する反射表示領域160とが各画素部70中に形成された半透過反射型の液晶装置である。
【0040】
画素電極9a−1及び9a−2上(言い換えれば、画素電極9a−1及び9a−2等の構成要素が形成されたTFTアレイ基板10上)には、不図示の配向膜が積層されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上には、不図示のカラーフィルタと、ブラックマトリクス23とが形成されている。ブラックマトリクス23は、例えばクロムや酸化クロム等の遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。また、対向基板20上には、上述したように対向電極11−2も形成されている。そして、カラーフィルタやブラックマトリクス23や対向電極11−2上に不図示の配向膜が形成されている。このとき、TFTアレイ基板10上及び対向基板20の夫々に形成される配向膜8に対してラビング処理が施されているが、ラビングの方向は、偏光板13の透過軸の方向又は偏光板24の透過軸の方向に沿った方向であることが好ましい。例えば、ラビングの方向は、偏光板24の透過軸の方向である平面視135°(または偏光板13の透過軸の方向である平面視45°に沿った方向)であることが好ましい。
【0041】
液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶分子50aを含んでおり、これら一対の配向膜8間で、所定の配向状態をとる。
【0042】
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
【0043】
(2)液晶装置の詳細な構成
続いて、図3を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の要部の構成について説明する。ここに、図3は、画素部70のより詳細な構成を概念的に示す断面図である。
【0044】
図3に示すように、TFTアレイ基板10上には、例えばSiOやSiN等のバッファ層201と、データ線Xk(但し、kは、1≦j≦mを満たす整数)及び走査線Yj(但し、jは、1≦j≦nを満たす整数)の交点付近に形成される画素スイッチング用の2つのTFT116と、ゲート絶縁膜202と、共通電圧が供給される共通電圧供給線COMと、2つのTFT116に対応すると共に各TFT116のチャネル領域116b上に設けられる2つのゲート電極203と、ゲート電極203と電気的に接続される走査線Yjと、保持容量電極端子204と、本発明における「共通電極端子」の一具体例を構成すると共に共通電圧供給線COMに電気的に接続される共通電極端子205と、本発明における「透過表示用ソース電極端子」の一具体例を構成すると共に透過表示領域150に設けられるTFT116のソース領域116aに電気的に接続される透過表示用ソース電極端子206と、透過表示領域150及び反射表示領域160の夫々に設けられるTFT116のドレイン領域116cに電気的に接続されるドレイン電極端子207と、本発明における「反射表示用ソース電極端子」の一具体例を構成すると共に反射表示領域160に設けられるTFT116のソース領域116aに電気的に接続される反射表示用ソース電極端子208と、層間絶縁膜209と、パッシベーション層210と、平坦化膜211とが積層されている。また、対向基板20上には、カラーフィルタ25と、ブラックマトリクス23と、オーバーコート層26とが積層されている。
【0045】
また、図3は、1つの画素部70を示しているが、1つの画素部70は、透過表示領域150と、反射表示領域160とを備えている。このような画素部70は、TFTアレイ基板10の中央を占める画像表示領域10aに、マトリクス状に複数配列されている。
【0046】
透過表示領域150においては、TFTアレイ基板10上には、本発明における「透過表示用画素電極」の一具体例を構成すると共に透過表示用ソース電極端子206に電気的に接続される画素電極9a−1と、本発明における「絶縁層」の一具体例を構成する保持容量層213と、本発明における「透過表示用共通電極」の一具体例を構成すると共に共通電極端子205に電気的に接続される共通電極11−1とがこの順に積層されている。尚、画素電極9a−1は、1つの画素部70毎に設けられると共に、その内側に形成された複数のスリットを備えることが好ましい。他方で、共通電極11−1は、1つの画素部70毎に設けられてもよいし、或いは複数の画素部70に共通した平面視略ベタ状の形状を有していてもよい。また、透過表示領域150における液晶層50のレタデーションは、例えばλ/2に設定されている。
【0047】
また、反射表示領域160においては、TFTアレイ基板10上には、反射膜212と、保持容量層213と、本発明における「反射表示用画素電極」の一具体例を構成すると共に反射表示用ソース電極端子208に電気的に接続される画素電極9a−2とがこの順に積層されている。また、反射表示領域160においては、対向基板20上には更に、反射表示領域160におけるセルギャップを調整する(具体的には、例えば、反射表示領域160における液晶層50のレタデーションをλ/4とする)ための段差層27と、対向電極11−2とがこの順に積層されている。
【0048】
本実施形態の液晶装置100は、以下のように動作する。まず、走査線駆動回路104から走査線Yjにハイレベルの走査信号を供給することで、走査線Yjに接続されたゲート電極203に対応する全てのTFT116をオン状態にして、走査線Yjに係る全ての画素部70を選択する。また、走査線Yjに係る画素部70の選択に同期して、データ線駆動回路101からデータ線(つまり、ドレイン電極端子207)に、画像信号が供給される。これにより、走査線駆動回路104で選択した全ての画素部70に、データ線駆動回路101からデータ線、ドレイン電極端子207及びTFT116を介して画像信号が供給され、この画像信号に基づく書込電圧が、透過表示用ソース電極端子206を介して画素電極9a−1に書き込まれると共に反射表示用ソース電極端子208を介して画素電極9a−2に書き込まれる。これにより、画素電極9a−1と共通電極11−1との間及び画素電極9a−2と対向電極11−2との間に電位差が生じて、駆動電圧が液晶に印加される。その結果、液晶は、当該電界に応じて駆動されることによって、即ち、当該電界に応じて分子集合の配向や秩序が変化することによって、光を変調し、階調表示が行われる。このとき、保持容量層213の存在により、保持された画像信号のリークが防止されている。
【0049】
このとき、透過表示領域71の共通電極11−1に供給される共通電圧と、反射表示領域72の対向電極11−2に供給される共通電圧とが逆極性となるように、共通電極11−1及び対向電極11−2に対して共通電圧を供給することが好ましい。この場合、画素電極9a−1及び画素電極9a−2に電圧が供給されない場合には、透過表示領域71における液晶層50には電界は印加されず且つ反射表示領域72における液晶層50には電界が印加されることになる。
【0050】
このような電界が印加されるとき、各画素部70の透過表示領域150及び反射表示領域160の夫々においては、以下のような態様で画像表示が行われる。尚、以下の説明は、偏光板13の透過軸の方向が平面視45°(図1に示す角度参照。以下同じ)であり、偏光板24の透過軸の方向が平面視135°であり、配向膜8のラビングの方向が、偏光板24の透過軸の方向である平面視135°であり、透過表示領域150の液晶層50のレタデーションがλ/2であり、且つ反射表示領域160の液晶層50のレタデーションがλ/4である場合の例について説明する。しかしながら、その他の場合であっても以下に示す動作と同様の動作で、液晶装置100が駆動することは言うまでもない。
【0051】
まず、透過表示領域150における駆動の態様について説明する。画素電極9a−1と共通電極11−1との間の電位差がゼロである場合には、液晶層50に含まれる液晶分子の配向状態は初期状態のまま維持される。具体的には、配向膜8のラビングの方向に沿って液晶分子の長軸方向が配列すると共に液晶分子の長軸方向がTFTアレイ基板10の表面に対して略水平に配列する状態(つまり、液晶分子の長軸方向が平面視135°の方向に沿って配列する状態)が維持されている。このとき、TFTアレイ基板10の側から、偏光板13に対してバックライト光等が入射する。この場合、偏光板13の存在によって、入射するバックライト光のうち平面視45°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、液晶分子の配向状態が初期状態のまま維持されているため、平面視45°の方向に振動する直線偏光は液晶層50をそのまま透過する。ここで、対向基板20側の偏光板24の透過軸が平面視135°であるため、平面視45°の方向に振動する直線偏光成分は偏光板24において吸収される。その結果、バックライト光が液晶装置100の外部へ出射しない。これにより、液晶装置100では黒表示が行われる。
【0052】
他方で、画素電極9a−1と共通電極11−1との間の電位差がゼロでない場合には、以下のように液晶装置100は駆動する。画素電極9a−1と共通電極11−1との間の電位差がゼロでない場合には、画素電極9aと共通電極11との間には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界が生ずる。このため、液晶層50には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界が印加される。その結果、液晶層50に含まれる液晶分子は、TFTアレイ基板10の表面に水平な面内において回転する。このとき、TFTアレイ基板10の側から、偏光板13に対してバックライト光等が入射する。この場合、偏光板13の存在によって、入射するバックライト光のうち平面視45°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、平面視45°の方向に振動する直線偏光成分が液晶層50に入射するが、液晶層50のレタデーションがλ/2であるため、この直線偏光成分は、液晶層50のねじれによって旋光され、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分が大部分を占める楕円偏光となる。その後、液晶層50を透過してきた楕円偏光は、偏光板24の透過軸の方向に振動する直線偏光(つまり、平面視135°の方向に振動する直線偏光)のみが液晶装置100の外部に出射する。これにより、液晶装置100では白表示が行われる。
【0053】
続いて、反射表示領域160における駆動の態様について説明する。画素電極9a−2と対向電極11−2との間の電位差がゼロでない場合には、以下のように液晶装置100は駆動する。画素電極9a−2と対向電極11−2との間の電位差がゼロでない場合には、画素電極9a−2と対向電極11−2との間には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界が生ずる。このため、液晶層50には、TFTアレイ基板10に平行な又は概ね平行な方向の電界が印加される。その結果、液晶層50に含まれる液晶分子は、TFTアレイ基板10の表面に水平な面内において回転する。このとき、対向基板20の側から、偏光板24に対して外光等が入射する。この場合、偏光板24の存在によって、入射する外光のうち平面視135°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分が液晶層50に入射するが、液晶層50のレタデーションがλ/4であるため、この直線偏光成分は液晶層50を透過することで右回りの楕円偏光(又は、左回りの楕円偏光)になる。その後、右回りの楕円偏光(又は、左回りの楕円偏光)は、反射膜212において反射されることで、回転方向が反転した左回りの楕円偏光(又は、右回りの楕円偏光)になる。その後、回転方向が反転した左回りの楕円偏光(又は、右回りの楕円偏光)が再度液晶層50に入射するが、この楕円偏光成分は液晶層50を透過することで平面視45°の方向に振動する直線偏光になる。ここで、対向基板20側の偏光板24の透過軸が平面視135°であるため、平面視45°の方向に振動する直線偏光成分は偏光板24において吸収される。その結果、バックライト光が液晶装置100の外部へ出射しない。これにより、液晶装置100では黒表示が行われる。
【0054】
他方で、画素電極9a−2と対向電極11−2との間の電位差がゼロである場合には、以下のように液晶装置100は駆動する。画素電極9a−2と対向電極11−2との間の電位差がゼロである場合には、液晶層50に含まれる液晶分子の配向状態は初期状態のまま維持される。具体的には、配向膜8のラビングの方向に沿って液晶分子の長軸方向が配列すると共に液晶分子の長軸方向がTFTアレイ基板10の表面に対して略水平に配列する状態(つまり、液晶分子50aの長軸方向が平面視135°の方向に沿って配列する状態)が維持されている。このとき、対向基板20の側から、偏光板24に対して外光等が入射する。この場合、偏光板24の存在によって、入射する外光のうち平面視135°の方向に振動する直線偏光成分のみが液晶装置100内部に入射する。その後、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分が液晶層50に入射するが、この直線偏光成分は液晶層50をそのまま透過し、反射膜212において反射され、再度液晶層50をそのまま透過する。このため、この直線偏光(つまり、平面視135°の方向に振動する直線偏光成分)は、偏光板24を透過する。これにより、液晶装置100では白表示が行われる。
【0055】
(3)液晶装置の製造方法
続いて、図4から図19を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法について説明する。ここに、図4から図12は夫々、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法における一工程を示す断面図であり、図13及び図14は、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図であり、図15は、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法における一工程を示す断面図であり、図16から図19は、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【0056】
図4に示すように、ガラス基板等のTFTアレイ基板10が用意される。TFTアレイ基板10に対しては、まず、例えば希フッ酸(DHF)等を用いた洗浄が行われる。その後、TFTアレイ基板10上に、バッファ層201が形成される。尚、バッファ層201は、例えば二酸化ケイ素(SiO)と窒化ケイ素(SiN)とを積層させることで形成される。
【0057】
続いて、図5に示すように、バッファ層201上に、アモルファスシリコン層301が形成される。ここでは、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、アモルファスシリコン層301が形成される。
【0058】
その後、図6に示すように、アモルファスシリコン層301が形成されたTFTアレイ基板10に対して、RTA(Rapid Thermal Annealing)法及びELA(Excimer Laser Annealing)法を用いた脱水素処理を行うことでアモルファスシリコン層301を結晶化させる。その結果、アモルファスシリコン層301からポリシリコン層302が形成される。
【0059】
その後、図7に示すように、ポリシリコン層302が形成されたTFTアレイ基板10に対してフォトリソグラフィーを用いたパターニングを行った後にドライエッチングを行うことで、TFT116の大きさと概ね同一の大きさを有するポリシリコンアイランド303が形成される。
【0060】
続いて、図8に示すように、ポリシリコンアイランド302を覆うように、バッファ層201上にゲート絶縁膜202が形成される。ここでは、必要に応じてTFTアレイ基板10を洗浄した後に、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって、ゲート絶縁膜202が形成される。尚、ゲート絶縁膜202は、例えば二酸化ケイ素(SiO)と窒化ケイ素(SiN)とを積層させることで形成される。更に、図8に示すように、ポリシリコンアイランド303のうちのゲート領域に対応するゲート絶縁膜202上に、ゲート電極203が形成される。このとき、同時に、共通電圧供給配線COMや、走査線Yjや、保持容量線204が形成されてもよい。
【0061】
その後、ゲート電極203をマスクとして用いたパターニングやフォトリソグラフィーを用いたパターニングによってポリシリコンアイランド303に対してボロンイオンやリンイオン等をドーピングすることで、図9に示すように、ソース領域116a、チャネル領域116b及びドレイン領域116cを有するTFT116が形成される。
【0062】
続いて、図10に示すように、ゲート電極203や、共通電圧供給配線COMや、走査線Yjや、保持容量線204を覆うように、ゲート絶縁膜202上に層間絶縁膜209が形成される。尚、層間絶縁膜209は、例えば窒化ケイ素(SiN)と二酸化ケイ素(SiO)とを積層させることで形成される。
【0063】
続いて、図11に示すように、層間絶縁膜209を貫通して共通電圧供給線COMに到達するコンタクトホールが形成されると共に、当該コンタクトホールに共通電極端子205が形成される。この動作と同時に又は並行して、ゲート絶縁膜202及び層間絶縁膜209の夫々を貫通して透過表示領域150中のTFT116のソース領域116aに到達するコンタクトホールが形成されると共に、当該コンタクトホールに透過表示用ソース電極端子206が形成される。この動作と同時に又は並行して、ゲート絶縁膜202及び層間絶縁膜209の夫々を貫通して透過表示領域150中のTFT116のドレイン領域116c及び反射表示領域160中のTFT116のドレイン領域116cに到達する2つのコンタクトホールが形成されると共に、当該2つのコンタクトホールにドレイン電極端子207が形成される。この動作と同時に又は並行して、ゲート絶縁膜202及び層間絶縁膜209の夫々を貫通して反射表示領域160中のTFT116のソース領域116aに到達するコンタクトホールが形成されると共に、当該コンタクトホールに反射表示用ソース電極端子208が形成される。尚、コンタクトホールは、例えば、フォトリソグラフィーによるパターニング(つまり、コンタクトホールの形状に応じたパターニング)を行った後にウェットエッチングを行うことで形成される。また、各配線は、例えば蒸着法やスパッタリング法を行うことで形成される。
【0064】
続いて、図12に示すように、共通電極端子205、透過表示用ソース電極端子206、ドレイン電極端子207及び反射表示用ソース電極端子208を覆うように、層間絶縁膜209上にパッシベーション層210が形成される。尚、パッシベーション層210は、例えば窒化ケイ素(SiN)で形成される。
【0065】
ここで、以降の説明では、本実施形態に係る製造方法の特徴を明確に示すために、本実施形態に係る製造方法に加えて、比較例に係る製造方法の工程を参照しながら説明を進める。
【0066】
図13(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、パッシベーション層210が形成された後には、平坦化膜211が形成される。平坦化膜211は、共通電極端子205、透過表示用ソース電極端子206及び反射表示用ソース電極端子208が形成されている領域に開口を有するように形成される。また、反射表示領域160においては、反射特性を高めるために、表面が凹凸形状の表面を有している平坦化膜211が形成される。このような表面が凹凸形状の表面を有している平坦化膜211は、ハーフ露光を用いることで比較的容易に形成することができる。
【0067】
他方で、図13(b)に示すように、比較例に係る製造方法においては、パッシベーション層210が形成された後には、まず、パッシベーション層210を貫通して共通電極端子205、透過表示用ソース電極端子206及び反射表示用ソース電極端子208の夫々に到達する3つのコンタクトホール311、312及び313が形成される。その後、図13(b)に示すように、平坦化膜211が形成される。比較例に係る製造方法により形成される平坦化膜211も、本実施形態に係る製造方法により形成される平坦化膜211と同様に、共通電極端子205、透過表示用ソース電極端子206及び反射表示用ソース電極端子208が形成されている領域に開口を有し且つ反射表示領域160においては、表面が凹凸形状の表面を有している。
【0068】
続いて、図14(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、反射表示領域160の平坦化膜211上に、高い反射率を有する金属膜等の反射膜212が形成される。尚、反射膜212は、例えば蒸着法やスパッタリング法を行うことで形成され、フォトリソグラフィーとウェットエッチングによるパターニングにより反射表示領域に形成される。また、図14(b)に示すように、比較例に係る製造方法においても、本実施形態に係る製造方法と同様に、反射表示領域160の平坦化膜211上に、高い反射率を有する金属膜等の反射膜212が形成される。
【0069】
続いて、図15に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、反射膜212を形成した後に、パッシベーション層210を貫通して共通電極端子205に到達するコンタクトホール311が形成される。尚、比較例に係る製造方法においては、パッシベーション層210が形成された直後の段階で、パッシベーション層210を貫通して共通電極端子205に到達するコンタクトホール311が既に形成されている。
【0070】
続いて、図16(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、コンタクトホール311を介して共通電極端子205と電気的に接続されるように、コンタクトホール311の底面及び側面並びに透過表示領域150の平坦化膜211上に共通電極11−1が形成される。尚、図16(b)に示すように、比較例に係る製造方法においても、本実施形態に係る製造方法と同様に、コンタクトホール311を介して共通電極端子205と電気的に接続されるように、コンタクトホール311の底面及び側面並びに透過表示領域150の平坦化膜211上に共通電極11−1が形成される。
【0071】
続いて、図17(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、共通電極11−1及び反射膜212を覆うように、平坦化膜212上に保持容量層213が形成される。この保持容量層213は、平坦化膜212が有する開口の底面及び側面にも形成される。尚、図17(b)に示すように、比較例に係る製造方法においても、本実施形態に係る製造方法と同様に、共通電極11−1及び反射膜212を覆うように、平坦化膜212上に保持容量層213が形成される。この保持容量層213は、平坦化膜212が有する開口の底面及び側面にも形成される。
【0072】
続いて、図18(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、保持容量層213及びパッシベーション層210を貫通して透過表示用ソース電極端子206に到達するコンタクトホール312並びに保持容量層213及びパッシベーション層210を貫通して反射表示用ソース電極端子208に到達するコンタクトホール313が形成される。つまり、保持容量層213及びパッシベーション層210を一括して除去することで、コンタクトホール312及び313が形成される。
【0073】
他方で、図18(b)に示すように、比較例に係る製造方法においては、パッシベーション層210を貫通するコンタクトホールは既に形成されているため、保持容量層213を貫通して透過表示用ソース電極端子206に到達するコンタクトホール312及び保持容量層213を貫通して反射表示用ソース電極端子208に到達するコンタクトホール313が形成される。つまり、保持容量層213によって埋められてしまったコンタクトホール312及び313に対して、保持容量層213のみの除去が行われる。
【0074】
続いて、図19(a)に示すように、本実施形態に係る製造方法においては、コンタクトホール312を介して透過表示用ソース電極端子206と電気的に接続されるように、コンタクトホール312の底面及び側面並びに透過表示領域150の保持容量層213上に画素電極9a−1が形成されると共に、コンタクトホール313を介して反射表示用ソース電極端子208と電気的に接続されるように、コンタクトホール313の底面及び側面並びに反射表示領域160の保持容量層213上に画素電極9a−2が形成される。尚、図19(b)に示すように、比較例に係る製造方法においても、本実施形態に係る製造方法と同様に、コンタクトホール312を介して透過表示用ソース電極端子206と電気的に接続されるように、コンタクトホール312の底面及び側面並びに透過表示領域150の保持容量層213上に画素電極9a−1が形成されると共に、コンタクトホール313を介して反射表示用ソース電極端子208と電気的に接続されるように、コンタクトホール313の底面及び側面並びに反射表示領域160の保持容量層213上に画素電極9a−2が形成される。
【0075】
その後、カラーフィルタ25やブラックマトリクス25やオーバーコート層26や段差層27や対向電極11−2等が形成された対向基板20と、図4から図19に示す工程を経て製造されたTFTアレイ基板10とを貼り合わせると共に、TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50を封入することで、液晶装置100が製造される。
【0076】
ここで、比較例に係る液晶装置の製造方法では、パッシベーション層210を形成した後にすぐ、パッシベーション層210を貫通して共通電極端子205に到達するコンタクトホール311が形成される。そして、コンタクトホール311が形成された後には、平坦化膜211及び反射膜212が形成され、その後、コンタクトホール311に共通電極11−1が形成される。従って、平坦化膜211や反射膜212等が形成される工程に影響を受けて、コンタクトホール311に実際に共通電極11−1が形成されるまでの間に、コンタクトホール311の表面には酸化膜等の余分な層が形成されてしまいかねない。これは、共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点につながりかねない。しかるに、本実施形態に係る液晶装置の製造方法によれば、パッシベーション層210を形成した後にすぐ、パッシベーション層210を貫通して共通電極端子205に到達するコンタクトホール311が形成されることはない。具体的には、本実施形態によれば、コンタクトホール311は、平坦化膜211及び反射膜212が形成された後であって且つ実際に共通電極11−1が形成される前に(より好ましくは、実際に共通電極11−1が形成される直前に)形成される。このため、平坦化膜211や反射膜212等が形成される工程に影響を受けてコンタクトホール311の表面に酸化膜等の余分な層が形成されてしまうという不都合は好適に排除又は抑制される。従って、共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができる。
【0077】
また同様に、比較例に係る液晶装置の製造方法では、パッシベーション層210を形成した後にすぐ、パッシベーション層210を貫通して透過表示用ソース電極端子206に到達するコンタクトホール312及びパッシベーション層210を貫通して反射表示用ソース電極端子208に到達するコンタクトホール313が形成される。そして、コンタクトホール312及びコンタクトホール313が形成された後には、平坦化膜211や反射膜212や保持容量層213等が形成され、その後、コンタクトホール312に画素電極9a−1が形成され且つコンタクトホール313に画素電極9a−2が形成される。従って、平坦化膜211や反射膜212や保持容量層213等が形成される工程に影響を受けて、コンタクトホール312やコンタクトホール313に実際に画素電極9a−1や画素電極9a−2が形成されるまでの間に、コンタクトホール312及びコンタクトホール313の表面には酸化膜等の余分な層が形成されてしまいかねない。これは、画素電極9a−1と透過表示用ソース電極端子206との間の接続抵抗及び画素電極9a−2と反射表示用ソース電極端子208との間の接続抵抗が相対的に高くなってしまうという技術的な問題点につながりかねない。しかるに、本実施形態によれば、パッシベーション層210を形成した後にすぐ、パッシベーション層210を貫通して透過表示用ソース電極端子206に到達するコンタクトホール312及びパッシベーション層210を貫通して反射表示用ソース電極端子208に到達するコンタクトホール313が形成されることはない。具体的には、本実施形態によれば、コンタクトホール312及びコンタクトホール313は、平坦化膜211や反射膜212や保持容量層213等が形成された後であって且つ実際に画素電極9a−1及び画素電極9a−2が形成される前に(より好ましくは、実際に画素電極9a−1及び画素電極9a−2が形成される直前に)形成される。このため、平坦化膜211や反射膜212や保持容量層213等が形成される工程に影響を受けてコンタクトホール312及びコンタクトホール313の表面に酸化膜等の余分な層が形成されてしまうという不都合は好適に排除又は抑制される。従って、画素電極9a−1と透過表示用ソース電極端子206との間の接続抵抗及び画素電極9a−2と反射表示用ソース電極端子208との間の接続抵抗の相対的な増加を好適に抑制することができる。
【0078】
ここで、図20を参照して、本実施形態に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗と、比較例に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗とを比較して説明する。ここに、図20は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗及び比較例に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗を示すグラフである。尚、図20では、共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗に着目しているが、画素電極9a−1と透過表示用ソース電極端子206との間の接続抵抗及び画素電極9a−2と反射表示用ソース電極端子208との間の接続抵抗についても同様である。
【0079】
図20に示すように、比較例に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗が、概ね数百オーム程度となっている一方で、本実施形態に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗は、概ね十数オームから数十オーム程度である。このように、本実施形態の液晶装置の製造方法によれば、共通電極11−1と共通電極端子205との間の接続抵抗(更には、画素電極9a−1と透過表示用ソース電極端子206との間の接続抵抗及び画素電極9a−2と反射表示用ソース電極端子208との間の接続抵抗)の増加を好適に抑制することができる。
【0080】
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう液晶装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のH−H’断面図である。
【図3】画素部のより詳細な構成を概念的に示す断面図である。
【図4】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図5】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図6】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図7】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図8】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図9】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図10】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図11】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図12】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図13】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図14】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図15】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図16】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図17】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図18】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図19】本実施形態に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図及び比較例に係る液晶装置の製造方法における一工程を示す断面図である。
【図20】本実施形態に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗及び比較例に係る液晶装置の製造方法により実現される共通電極と共通電極端子との間の接続抵抗を示すグラフである。
【符号の説明】
【0082】
9a−1…画素電極、9a−2…画素電極、10…TFTアレイ基板、11−1…共通電極、11−2…対向電極、20…対向基板、24…偏光板、50…液晶層、50a…液晶分子、70…画素部、150…透過表示領域、160…反射表示領域、100…液晶装置、116…TFT、205…共通電極端子、206…透過表示用ソース電極端子、208…反射表示用ソース電極端子、210…パッシベーション層、211…平坦化膜、212…反射膜、213…保持容量層、311…コンタクトホール、312…コンタクトホール、313…コンタクトホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の基板間に液晶層を挟持すると共に、反射表示を行う反射表示領域及び透過表示を行う透過表示領域を備える液晶装置の製造方法であって、
(i)前記反射表示領域の前記液晶層に画像信号を印加する反射表示用画素電極に接続される反射表示用ソース電極端子を、前記一対の基板のうちの一方の基板上の前記反射表示領域に形成すると共に、(ii)前記透過表示領域の前記液晶層に共通電圧を印加する透過表示用共通電極に接続される共通電極端子及び前記透過表示領域の前記液晶層に画像信号を印加する透過表示用画素電極に接続される透過表示用ソース電極端子の夫々を、前記一方の基板上の前記透過表示領域に形成する工程と、
前記反射表示用ソース電極端子、前記共通電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子を覆うパッシベーション層を形成する工程と、
前記反射表示用ソース電極端子、前記共通電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子に対応する位置に開口を有する平坦化膜を、前記パッシベーション層上に形成する工程と、
前記反射表示領域に入射する光を反射するための反射膜を、前記反射表示領域の前記平坦化膜上に形成する工程と、
前記共通電極端子上に形成された前記パッシベーション層を除去することで、前記共通電極端子に到達する第1コンタクトホールを形成する工程と、
前記透過表示領域の前記平坦化膜上および前記第1コンタクトホールに、前記透過表示用共通電極を形成する工程と、
前記透過表示領域において保持容量を構成する絶縁層を形成する工程と、
前記反射表示用ソース電極端子及び前記透過表示用ソース電極端子の夫々の上に形成された前記パッシベーション層及び前記絶縁層を除去することで、前記反射表示用ソース電極端子に到達する第2コンタクトホール及び前記透過表示用ソース電極端子に到達する第3コンタクトホールを形成する工程と、
前記反射表示領域の前記平坦化膜上および前記第2コンタクトホールに、前記反射表示用画素電極を形成すると共に、前記透過表示領域の前記平坦化膜上および前記第3コンタクトホールに、前記透過表示用画素電極を形成する工程と
を備えることを特徴とする液晶装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1コンタクトホールを形成する工程は、前記第2コンタクトホール及び前記第3コンタクトホールを形成する工程に先立って行われることを特徴とする請求項1に記載の
液晶装置の製造方法。
【請求項3】
前記第2コンタクトホール及び前記第3コンタクトホールを形成する工程において、前記パッシベーション層及び前記絶縁層は一括にて除去されることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−169786(P2010−169786A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10633(P2009−10633)
【出願日】平成21年1月21日(2009.1.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】