説明

液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法、液滴吐出ヘッドの制御装置および液滴吐出装置

【課題】隣接するn個の着弾位置に対応したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う方法において、吐出データに対し適切な書換処理を実施することができる。
【解決手段】隣接するn個の着弾位置に対応して各着弾位置への吐出の有無を1ビットで表したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法であって、吐出データを着弾位置にしたがって配列した複数の吐出データの中の任意の吐出データを部分データ単位で書き換える場合、当該任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データの部分データを書き換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出データを書き換える液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法、液滴吐出ヘッドの制御装置および液滴吐出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の吐出データ書換方法として、1の着弾位置への吐出の有無を表したデータを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱うものが知られている(特許文献1参照)。この吐出データ書換方法では、第1ドットパターンから、所定数のドットを削除して第2のドットパターンを生成する際、1ドットに対応する1吐出データ単位で削除処理を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−47345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、走査方向に隣接する2個の着弾位置に対応して、各着弾位置への吐出の有無を表した2個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う方法が考えられる。かかる場合、上記の吐出データ書換方法のように、1吐出データ単位で削除処理(書換処理)を実施してしまうと、2ドット分削除してしまう。すなわち、1ドット単位で削除することができないため、吐出データに対する適切な削除処理を実施することができないという問題があった。これに対し、1ドット分のみ削除すべく、予め決められた一方側(例えば、走査方向手前側)の部分データのみに削除処理を行うことも考えられる。
しかしながら、このような構成では、削除処理する部分データが適切に選択されないため、適切な削除処理を実施することができないという問題があった。例えば、走査方向に奇数個連続して着弾したい場合には、連続着弾する一端の吐出データにおいて、ドットが隣接しない側の部分データを削除処理する必要がある。また、走査方向において間欠的に着弾したい場合には、ドットが隣接する側の部分データを削除処理する必要がある。上記構成では、こういった削除処理に対応することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、隣接するn個の着弾位置に対応したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う方法において、吐出データに対し適切な書換処理を実施することができる液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法、液滴吐出ヘッドの制御装置および液滴吐出装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法は、走査方向に隣接するn個(n≧2)の着弾位置に対応して各着弾位置への吐出の有無を1ビットで表したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法であって、吐出データを着弾位置にしたがって複数配列した複数の吐出データの中の任意の吐出データを部分データ単位で書き換える場合、当該任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データの部分データを書き換えることを特徴とする。
【0007】
本発明の液滴吐出ヘッドの制御装置は、走査方向に隣接するn個(n≧2)の着弾位置に対応して各着弾位置への吐出の有無を1ビットで表したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う液滴吐出ヘッドの制御装置であって、ラッチ信号を出力するタイミング生成手段と、吐出データを着弾位置にしたがって複数配列した複数の吐出データを記憶する吐出データ記憶手段と、ラッチ信号および複数の吐出データに基づいて、液滴吐出ヘッドの駆動を制御するヘッド駆動制御手段と、複数の吐出データを書き換える吐出データ書換手段と、を備え、吐出データ書換手段は、複数の吐出データの中の任意の吐出データを部分データ単位で書き換える場合、当該任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データの部分データを書き換えることを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データを書き換えることにより、吐出データに対し、走査方向における連続着弾や間欠着弾を考慮した適切な書換処理を実施することができる。
【0009】
上記の液滴吐出ヘッドの制御装置において、吐出データ書換部は、任意の吐出データのn個の部分データから、m(1≦m<n)個の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える場合、任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、任意の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうち、一方の部分データ側からm個を、吐出「無」に書き換える吐出削除手段と、を有することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、任意の吐出データのうちのm個の部分データに対し削除(吐出「有」から吐出「無」への書換え)を行う際に、隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定し、吐出「有」の部分データ側から削除を行う。そのため、隣接する吐出データ間で連続して着弾されず、走査方向に間欠的に着弾される。すなわち、間欠着弾を考慮した適切な削除処理を実施することができる。なお、このような間欠着弾を着弾領域に実施することで、着弾領域内の各位置において液滴の着弾量を均すことができ、各位置での着弾ムラを抑制することができる。
【0011】
上記の液滴吐出ヘッドの制御装置において、吐出データ書換手段は、任意の吐出データのn個の部分データから、m(1≦m<n)個の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える場合、任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、任意の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうち、一方の部分データの逆側からm個を、吐出「無」に書き換える吐出削除手段と、を有することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、任意の吐出データのうちのm個の部分データに対し削除(吐出「有」から吐出「無」への書換え)を行う際に、隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定し、吐出「有」の部分データの逆側から削除を行う。そのため、隣接する吐出データ間で連続して着弾され、走査方向に連続的に着弾される。すなわち、連続着弾を考慮した適切な削除処理を実施することができる。なお、このような連続着弾を着弾領域に実施することで、着弾領域内の特定位置に集中して着弾することができる。例えば、着弾領域の中央位置に集中して着弾することで、液滴が着弾領域外に誤着弾もしくは飛散することを抑制することができる。
【0013】
上記の液滴吐出ヘッドの制御装置において、吐出データ書換手段は、任意の吐出データのn個の部分データから、l(1≦l<n)個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える場合、任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、任意の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうち、一方の部分データ側からl個を、吐出「有」に書き換える吐出追加手段と、を有することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、任意の吐出データのうちのl個の部分データに対し追加(吐出「無」から吐出「有」への書換え)を行う際に、隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定し、吐出「有」の部分データ側から追加を行う。そのため、隣接する吐出データ間で連続して着弾され、走査方向に連続的に着弾される。すなわち、連続着弾を考慮した適切な追加処理を実施することができる。
【0015】
上記の液滴吐出ヘッドの制御装置において、吐出データ書換手段は、任意の吐出データのn個の部分データから、l(1≦l<n)個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える場合、任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、任意の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうち、一方の部分データの逆側からl個を、吐出「有」に書き換える吐出追加手段と、を有することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、任意の吐出データのうちのl個の部分データに対し追加(吐出「無」から吐出「有」への書換え)を行う際に、隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定し、吐出「有」の部分データの逆側から追加を行う。そのため、隣接する吐出データ間で連続して着弾されず、走査方向に間欠的に着弾される。すなわち、間欠着弾を考慮した適切な追加処理を実施することができる。
【0017】
本発明の液滴吐出装置は、ワークに対し液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、液滴吐出ヘッドを駆動して、ワークに対し描画処理を実施する液滴吐出装置であって、液滴吐出ヘッドと、上記の液滴吐出ヘッドの制御装置と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、吐出データを適切に書換処理可能な液滴吐出ヘッドの制御装置を用いることで、描画処理を適切に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態に係る液滴吐出装置の斜視図である。
【図2】液滴吐出装置の平面図である。
【図3】液滴吐出装置の側面図である。
【図4】液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニットを模式的に表した平面図である。
【図5】液滴吐出ヘッドの外観斜視図である。
【図6】液滴吐出ヘッドの駆動を制御する制御系を示したブロック図である。
【図7】描画吐出データを示した図である。
【図8】削除処理の処理方法を示したフローチャートである。
【図9】追加処理の処理方法を示したフローチャートである。
【図10】削除処理および追加処理の実行例を示した図である。
【図11】削除動作、追加動作およびシフト動作を示した図である。
【図12】削除処理および追加処理の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付の図面を参照して、本発明の液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法を適用した液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、フラットパネルディスプレイの製造ラインに組み込まれており、例えば、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を導入した液滴吐出ヘッドを用い、液晶表示装置のカラーフィルターや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成するものである。すなわち、液滴吐出装置は、ワークに対し、液滴吐出ヘッドから液滴(機能液)を吐出して描画処理を実施する。特に、この液滴吐出装置は、描画吐出データに対し、適切な書換処理を実施することができる制御系を有している。
【0021】
図1、図2および図3に示すように、液滴吐出装置1は、X軸支持ベース2上に配設され、主走査方向となるX軸方向に延在してワークWをX軸方向(主走査方向)に移動させるX軸テーブル3と、複数の液滴吐出ヘッド33を搭載した10個のキャリッジユニット4と、複数本の支柱を介してX軸テーブル3を跨ぐように架け渡された1対のY軸支持ベース5上に配設され、副走査方向となるY軸方向に延在して10個のキャリッジユニット4をY軸方向に移動させるY軸テーブル6と、を備えている。また、液滴吐出装置1は、各ユニットを収容しその雰囲気の温度および湿度が管理するチャンバー7と、液滴吐出ヘッド33にRGB3色の機能液を供給する機能液供給ユニット8と、各ユニットを制御する制御コンピューター(図示省略)と、を備えている。液滴吐出装置1は、X軸テーブル3およびY軸テーブル6の駆動と同期して、液滴吐出ヘッド33を吐出駆動させることにより、機能液供給ユニット8から供給されたR・G・B3色の機能液滴を吐出させ、ワークWに所定の描画パターンを描画する。なお、詳細は後述するが、液滴吐出ヘッド33の吐出駆動は、上記描画パターンを描画するための描画吐出データに基づいて制御される。
【0022】
また、液滴吐出装置1は、液滴吐出ヘッド33の捨て吐出(フラッシング)を受けるフラッシングユニット11と、液滴吐出ヘッド33の吐出ノズル48から機能液を強制的に吸引すると共に、キャッピングを行う吸引ユニット12と、吸引後の液滴吐出ヘッド33のノズル面47を拭取るワイピングユニット13と、液滴吐出ヘッド33の吐出性能(吐出の有無および飛行曲り)を検査する吐出検査ユニット15とから成るメンテナンス装置9を備えており、これらユニットによって、液滴吐出ヘッド33の保守に供して、液滴吐出ヘッド33の機能維持・機能回復を図るようになっている。なお、メンテナンス装置9を構成する各ユニットのうち、フラッシングユニット11および吐出検査ユニット15は、X軸テーブル3に搭載され、吸引ユニット12およびワイピングユニット13は、X軸テーブル3から直角に延び、かつY軸テーブル6によりキャリッジユニット4が移動可能である位置に配設された架台上に配設されている。
【0023】
次に、液滴吐出装置1の構成要素について簡単に説明する。図2または図3に示すように、X軸テーブル3は、ワークWをセットするセットテーブル21と、セットテーブル21をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第1スライダー22と、上記のフラッシングユニット11および吐出検査ユニット15をX軸方向にスライド自在に支持するX軸第2スライダー23と、X軸方向に延在し、X軸第1スライダー22を介してセットテーブル21(ワークW)をX軸方向に移動させると共に、X軸第2スライダー23を介してフラッシングユニット11および吐出検査ユニット15をX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモーター(図示省略)と、X軸リニアモーターに並設され、X軸第1スライダー22およびX軸第2スライダー23の移動を案内する一対(2本)のX軸共通支持ベース24と、を備えている。これらによって、X軸テーブル3は、描画時においてワークWをX軸方向に主走査する。なお、X軸テーブル3には、リニアエンコーダー25(図6参照)が搭載されており、リニアエンコーダー25のエンコーダー信号によって、ワークW(セットテーブル21)の移動量を検出可能に構成されている。
【0024】
Y軸テーブル6は、一対のY軸支持ベース5に支持されると共に、10個のキャリッジユニット4をY軸方向に移動自在に吊設する10組のY軸スライダー(図示省略)と、10組のY軸スライダーを介して10個のキャリッジユニットをY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモーター(図示省略)と、を備えている。これらによって、Y軸テーブル6は、各キャリッジユニット4を介して描画時に液滴吐出ヘッド33を副走査するほか、液滴吐出ヘッド33をメンテナンス装置9(吸引ユニット12およびワイピングユニット13)に臨ませる。なお、Y軸リニアモーターの駆動を制御することにより、各キャリッジユニット4を独立させて個別に移動させることも可能であるし、10個のキャリッジユニット4を一体として移動させることも可能である。
【0025】
各キャリッジユニット4は、12個の液滴吐出ヘッド33を有するヘッドユニット31と、ヘッドユニット31を搭載したキャリッジ32と、を備えている。また、図4に示すように、ヘッドユニット31は、R・G・Bの3色、各4個(計12個)の液滴吐出ヘッド33と、12個の液滴吐出ヘッド33を、当該各液滴吐出ヘッド33が同一の水平面内に配設されるように支持するヘッドプレート34と、を備えている。
【0026】
図5に示すように、液滴吐出ヘッド33は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針42を有する機能液導入部41と、機能液導入部41に連なる2連のヘッド基板43と、機能液導入部41の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体44と、を備えている。接続針42は、機能液供給ユニット8に接続され、機能液導入部41に機能液を供給する。ヘッド本体44は、圧電素子等で構成される2連のポンプ部45と、複数の吐出ノズル48が開口したノズル面47を有するノズルプレート46と、で構成されている。各圧電素子に駆動波形(駆動電圧)を印加することで、液滴吐出ヘッド33を吐出駆動し、これによって、各吐出ノズル48から機能液を吐出する。
【0027】
ノズル面47には、Y軸方向に列設した複数の吐出ノズル48からなる2本のノズル列49が相互に平行に形成されている。そして、2本のノズル列49同士は、相互に半ノズルピッチ分位置ずれしている。
【0028】
色ごとの各4個の液滴吐出ヘッド33は、Y軸方向に延在し、ワークWの最大幅の3分の1の長さを有する各色の分割描画ラインを構成している。すなわち、描画処理では、まず、ワークWをX軸方向に往動移動(図3中右側に移動)しつつ液滴吐出ヘッド33を駆動する「往動描画動作」を行い、その後、1分割描画ライン分だけ液滴吐出ヘッド33を副走査した後、ワークWをX軸方向に復動移動(図3中左側に移動)しつつ液滴吐出ヘッド33を駆動する「復動描画動作」を行う。その後、更に1分割描画ライン分だけ液滴吐出ヘッド33を副走査した後、再度、「往動描画動作」を行う。この3回の描画動作によって、ワークW全域に描画パターンを描画する。すなわち、ワークWに対し液滴吐出ヘッド33を主走査方向に移動させながら、液滴吐出を駆動することで、描画処理を実施する。
【0029】
次に図6を参照して、各液滴吐出ヘッド33の駆動を制御する制御系について説明する。図6に示すように、液滴吐出装置1は、上記制御系として、液滴吐出ヘッド33ごとの描画吐出データおよび駆動波形データを管理するデータ管理部51と、液滴吐出ヘッド33ごとに設けられると共に、ラッチ信号を出力する複数のタイミング生成部(タイミング生成手段)52と、液滴吐出ヘッド33ごとに設けられると共に、データ管理部51からの描画吐出データおよび駆動波形データ、並びにタイミング生成部52からのラッチ信号に基づいて、各液滴吐出ヘッド33の駆動を制御する複数のヘッド駆動制御部(ヘッド駆動制御手段)53と、を備えている。なお、データ管理部51は、上記制御コンピューターに組み込まれており、タイミング生成部52およびヘッド駆動制御部53は、上記ヘッド基板43や各キャリッジ32に搭載されたヘッド制御基板モジュール(図示省略)に組み込まれている。また、請求項にいう「液滴吐出ヘッドの制御装置」は、当該制御コンピューター、ヘッド基板43およびヘッド制御モジュールにより構成されている。
【0030】
タイミング生成部52は、X軸テーブル3に搭載された上記リニアエンコーダー25からのエンコーダー信号(パルス信号)を受けて、ラッチ信号を出力する。例えば、エンコーダー信号の所定パルス数毎に1のラッチ信号を出力する。エンコーダー信号のパルス数は、ワークWの初期位置からの移動量(移動位置)に対応するものであるため、ワークWの移動量に対応して、ラッチ信号を出力することができる。
【0031】
ヘッド駆動制御部53は、波形データ転送部54と、吐出データ転送部55と、スイッチ群56とを有している。波形データ転送部54は、データ管理部51から出力された駆動波形データを取得すると共に、ラッチ信号を受けて、1ラッチ信号当りの駆動波形データを各圧電素子に転送する。吐出データ転送部55は、データ管理部51からの描画吐出データを受信すると共に、当該描画吐出データを1ラッチ信号に対応する各吐出データにデコードし、スイッチ群56に対して順次出力する。スイッチ群56は、ラッチ信号と、吐出データ転送部55からの吐出データとに基づいて、各圧電素子(各吐出ノズル48)に対する駆動波形データの転送のON/OFFを切り替える。すなわち、スイッチ群56によって、各圧電素子への駆動波形の印加の有無を制御することで、吐出の有無を制御する。なお、本液滴吐出装置1では、1ラッチ信号当り2吐出分の吐出駆動が可能に構成されている。すなわち、1ラッチ信号当りの駆動波形データは、異なるタイミングで2回の吐出駆動を実施するための駆動波形を含み、1ラッチ信号に対応する各吐出データは、2回の吐出の有無を示す2個の有無データ(後述する部分データ)を含んでいる。
【0032】
データ管理部51は、吐出・波形データ生成部61と、吐出・波形データ記憶部(吐出データ記憶手段)62と、吐出データ書換部(吐出データ書換手段)63と、補正情報取得部64と、吐出・波形データ送信部65と、を有している。吐出・波形データ生成部61は、描画パターンや各種情報に基づいて液滴吐出ヘッド33ごとの描画吐出データおよび駆動波形データを生成する。吐出・波形データ記憶部62は、生成した描画吐出データおよび駆動波形データを記憶する。吐出データ書換部63は、記憶した描画吐出データを書き換える。補正情報取得部64は、描画吐出データの書換えに用いる補正情報を取得する。吐出・波形データ送信部65は、各液滴吐出ヘッド33に対し、描画吐出データおよび駆動波形データを送信する。
【0033】
吐出・波形データ生成部61は、描画パターンと、液滴吐出装置1の仕様やワークWの種別等の各種情報とに基づいて、液滴吐出ヘッド33ごとの描画吐出データおよび駆動波形データを生成する。図7に示すように、描画吐出データは、走査方向に隣接する2個の着弾位置への吐出の有無を1ビットで表した2個の部分データを、1ラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱うものであり、各吐出データを、ワークWの各着弾位置にしたがってマトリクス状に配列したデータである。また、X軸が走査方向へのワークWの移動量に対応づけられており、Y軸方向を各吐出ノズル48(ノズル番号)に対応づけられている。ワークWとしては、マトリクス状に配した複数の着弾領域Waが画成されたものを用い、描画パターンは、各着弾領域Waに各色の機能液を配するパターンである。そのため、吐出・波形データ生成部61は、ワークWの各着弾領域Waに対し、設定された描画パターンを着弾するための描画吐出データを生成する。
【0034】
また、吐出・波形データ生成部61は、駆動波形データとして、1ラッチ信号当りの駆動波形データを、複数配列したデータを生成する。上記したように、1ラッチ信号当りの駆動波形データは、2回の吐出駆動を実施する駆動波形を含んでいる。描画吐出データおよび駆動波形データが生成されたら、吐出・波形データ記憶部62は、生成した各データを記憶する。
【0035】
補正情報取得部64は、吐出検査ユニット15等の各種検査・検出手段を介して、描画吐出データの書換えに用いる補正情報を取得する。具体的には、検査・検出手段から、各キャリッジユニット4のXY方向の位置、各液滴吐出ヘッド33のXY方向の位置や各吐出ノズル48の不良の有無等を、補正情報として取得する。当該補正情報の取得は、1描画処理ごとに実施し、これに基づいて、吐出データ書換部63は、1描画処理ごとにデータ書換(データ補正)を実施する。
【0036】
吐出・波形データ送信部65は、吐出・波形データ記憶部62に記憶された液滴吐出ヘッド33ごとの描画吐出データおよび駆動波形データを、各液滴吐出ヘッド33のヘッド駆動制御部53に送信する。
【0037】
吐出データ書換部63は、補正情報取得部64が取得した補正情報に基づいて、描画吐出データの書換えを実施する。ここで図8ないし図11を参照して、吐出データ書換部63による描画吐出データの書換動作について説明する。書換動作は、1吐出データを対象とし部分データ単位でデータを書き換える書換処理を組み合わせることで実施される。書換処理として、対象の吐出データ(任意の吐出データ)において、m(0<m≦2)個の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える削除処理と、l(0<l≦2)個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える追加処理と、を有している。ここで削除処理および追加処理における処理方法について説明する。
【0038】
図8に示すように、削除処理では、まず、削除する数(以下、削除数)mが、吐出「有」の部分データの数aより大きいか、同数であるか、小さいかを判定する(S1)。削除数mが、吐出「有」の部分データの数aより大きい場合(m>a)(S2:A)には、エラーとして、当該削除処理をキャンセルする。一方、削除数mと吐出「有」の部分データの数aとが同数である場合(m=a)(S2:B)には、吐出「有」の全部分データを、吐出「無」に書き換える(S3)。
【0039】
削除数mが、吐出「有」の部分データの数aより小さい場合(m<a)(S2:C)には、走査方向に隣接する吐出データに応じて、対象の吐出データのうちのいずれかの吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える。具体的には、まず、走査方向において、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否か判定する(データ判定手段)(S4)。すなわち、対象の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、対象の吐出データに隣接する一対の部分データを抽出し、当該一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定する。
【0040】
一対の部分データの両方が吐出「有」もしくは両方が吐出「無」の場合(S5:A)には、対象の吐出データにおいて、走査方向手前側の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える(S6)。一方、いずれか一方の部分データのみが吐出「有」である場合(S5:B)には、対象の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうちの、当該一方の部分データの逆側からm個の部分データを、吐出「無」に書き換える(吐出削除手段)(S7)。例えば、走査方向奥側に隣接する部分データが吐出「有」であり、手前側に隣接する部分データが吐出「無」である場合には、前者の逆側、すなわち手前側の部分データから、吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える(図10(a)参照)。これによって削除処理を終了する。このような処理方法を用いることで、吐出「有」の部分データが連続するように、削除処理を実施することができる。
【0041】
図9に示すように、追加処理では、まず、追加する数(以下、追加数)lが、吐出「無」の部分データの数bより大きいか、同数であるか、小さいかを判定する(S11)。追加数lが、吐出「無」の部分データの数bより大きい場合(l>b)(S12:A)には、エラーとして、当該追加処理をキャンセルする。一方、追加数lと吐出「無」の部分データの数bとが同数である場合(l=b)(S12:B)には、吐出「無」の全部分データを、吐出「有」に書き換える(S13)。
【0042】
追加数lが、吐出「無」の部分データの数bより小さい場合(l<b)には、走査方向に隣接する吐出データに応じて、対象の吐出データのうちのいずれかの吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える。具体的には、まず、走査方向において、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定する(データ判定手段)(S14)。すなわち、対象の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、対象の吐出データに隣接する一対の部分データを抽出し、当該一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定する。
【0043】
両方が吐出「有」もしくは両方が吐出「無」の場合(S15:A)には、走査方向手前側の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える(S16)。一方、いずれか一方の部分データのみが吐出「有」である場合(S15:B)には、対象の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうちの、当該一方の部分データ側からl個の部分データを、吐出「有」に書き換える(S17)(吐出追加手段)。例えば、走査方向奥側に隣接する部分データが吐出「有」であり、手前側に隣接する部分データが吐出「無」である場合には、前者側、すなわち奥側の部分データからl個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える(図10(b)参照)。これによって削除処理を終了する。このような処理方法を用いることで、吐出「有」の部分データが連続するように、追加処理を実施ことができる。
【0044】
以上の削除処理および追加処理を組み合わせることで各種書換動作を実施する。具体的には、図11に示すように、書換動作は、各着弾領域Waに対応して分割した分割吐出データ単位で実施されるものであり、対象の分割吐出データの各吐出データを書き換えるものである。書換動作としては、ドットp個を削除する削除動作、ドットq個を追加する追加動作およびドットr個分だけ各ドットを走査方向にシフトするシフト動作とを有している。
【0045】
図11(a)および(b)に示すように、削除動作および追加動作では、各吐出ノズルに対応したいずれかの横列において、走査方向に連続する吐出「有」の吐出データに対し、その端部に位置する部分吐出データに、追加処理もしくは削除処理を実施する。これをp個分削除もしくはq個分追加されるまで、複数回実施することで、ドットp個の削除動作もしくはドットq個の追加動作を実施する。
【0046】
図11(c)に示すように、シフト動作では、全横列において、走査方向に連続する吐出「有」の吐出データに対し、その端部に位置する部分吐出データに、追加処理および削除処理を実施する。一端において追加処理を実施し、他端において削除処理を行うことで、連続する吐出「有」の吐出データを、全体的に走査方向にシフトする。これをドットr個分シフトするまで複数回実施することで、ドットr個分のシフト動作を実施する。
【0047】
上記実施例のような処理方法を用いることで、隣接する吐出データ間で連続して着弾され、走査方向に連続的に着弾される。すなわち、連続着弾を考慮した適切な削除処理を実施することができる。なお、このような連続着弾を着弾領域Waに実施することで、着弾領域Wa内の特定位置に集中して着弾することができる。例えば、着弾領域Waの中央位置に集中して着弾することで、液滴が着弾領域Wa外に誤着弾もしくは飛散することを抑制することができる。
【0048】
次に図12を参照して、削除処理および追加処理における処理方法の変形例について特に異なる部分について説明する。図12に示すように、本変形例の削除処理では、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定した際、いずれか一方の部分データのみが吐出「有」である場合に、対象の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうちの、当該一方の部分データ側からm個の部分データを、吐出「無」に書き換える。また、本変形例の追加処理では、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定した際、いずれか一方の部分データのみが吐出「有」である場合に、対象の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうちの、当該一方の部分データの逆側からl個の部分データを、吐出「有」に書き換える。このような処理方法を用いることで、吐出「有」の部分データが連続しないようになるため、走査方向に間欠的に着弾する間欠着弾となる。
【0049】
本変形例のような処理方法を用いることで、隣接する吐出データ間で連続して着弾されず、走査方向に間欠的に着弾される。すなわち、間欠着弾を考慮した適切な削除処理もしくは追加処理を実施することができる。なお、このような間欠着弾を着弾領域Waに実施することで、着弾領域Wa内の各位置において液滴の着弾量を均すことができ、各位置での着弾ムラを抑制することができる。
【0050】
以上のような構成によれば、対象の吐出データに隣接する一対の吐出データに応じて、当該対象の吐出データを書き換えることにより、吐出データに対し、走査方向における連続着弾や間欠着弾を考慮した適切な書換処理を実施することができる。
【0051】
なお、本実施形態においては、対象の吐出データに隣接する一対の吐出データに応じて、対象の吐出データを書き換える構成であったが、一対の吐出データのうちの一方のみに応じて、対象の吐出データを書き換える構成であっても良い。例えば、走査方向手前側に隣接する吐出データ(部分データ)のみを判定基準として、書換処理を行っても良い。
【0052】
また、本実施形態においては、2個の部分データを1ラッチ信号に対応した1吐出データとして、扱うものであったが、n(n≧2)個の部分データを1吐出データとして扱うものであれば、これに限るものではない。例えば、3個や4個の部分データを1吐出データとして扱うものであっても良い。
【0053】
さらに、本実施形態においては、1描画吐出データを1回の走査によって実施する構成であったが、1描画吐出データを複数に分割し、複数回の走査によって実施するようにしても良い。例えば、1描画吐出データを2つのデータに分割し、一方のデータを往動走査で吐出駆動し、他方のデータを復動走査で吐出駆動する構成であっても良い。
【0054】
またさらに、本実施形態においては、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定する構成であったが、当該一対の部分データが、吐出「無」であるか否かを判定する構成であっても良い。かかる場合、連続着弾を考慮したときには、当該吐出「無」の部分データ側から部分データを削除(吐出「有」から吐出「無」に書換え)し、当該吐出「無」の部分データの逆側から部分データを追加(吐出「無」から吐出「有」に書換え)する。一方、間欠着弾を考慮したときには、当該吐出「無」の部分データの逆側から部分データを削除し、当該吐出「無」の部分データ側から部分データを追加する。
【0055】
また、本実施形態においては、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定したが、各種設定や各種検出結果によって、一対の部分データが吐出「有」であるか否かが確定するのであれば、当該各種設定や各種情報を取得し、これに基づいて、対象の吐出データに対し隣接する一対の部分データが吐出「有」であるか否かを判定するようにしても良い。例えば、走査方向によって、上記判定が確定するのであれば、走査方向に基づいて、いずれかの部分データを書き換える。
【0056】
さらに、本実施形態においては、液滴吐出ヘッド33を固定とし、ワークWを移動させて描画処理を行ったが、ワークWに対し液滴吐出ヘッド33を相対的に移動させながら、液滴吐出ヘッド33を駆動して描画処理を行うものであれば、ワークWを固定とし、液滴吐出ヘッド33を移動させて描画処理を行うものであっても良い。
【0057】
またさらに、本実施形態においては、特殊なインクや発光性の樹脂液である機能液を吐出して、液晶表示装置のカラーフィルターや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成する液滴吐出装置1に、本発明を適用したが、印刷用紙に対しインクを吐出して印刷処理をするインクジェットプリンターに、本発明を適用しても良い。
【符号の説明】
【0058】
1:液滴吐出装置、 33:液滴吐出ヘッド、 43:ヘッド基板、 52:タイミング生成部、 53:ヘッド駆動制御部、 62:吐出・波形データ記憶部、 63:吐出データ書換部、 W:ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査方向に隣接するn個(n≧2)の着弾位置に対応して各着弾位置への吐出の有無を1ビットで表したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法であって、
前記吐出データを着弾位置にしたがって複数配列した複数の吐出データの中の任意の吐出データを前記部分データ単位で書き換える場合、当該任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データの前記部分データを書き換えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの吐出データ書換方法。
【請求項2】
走査方向に隣接するn個(n≧2)の着弾位置に対応して各着弾位置への吐出の有無を1ビットで表したn個の部分データを、1のラッチ信号に対して処理可能な1吐出データとして扱う液滴吐出ヘッドの制御装置であって、
前記ラッチ信号を出力するタイミング生成手段と、
前記吐出データを着弾位置にしたがって複数配列した複数の吐出データを記憶する吐出データ記憶手段と、
前記ラッチ信号および前記複数の吐出データに基づいて、前記液滴吐出ヘッドの駆動を制御するヘッド駆動制御手段と、
前記複数の吐出データを書き換える吐出データ書換手段と、を備え、
前記吐出データ書換手段は、前記複数の吐出データの中の任意の吐出データを前記部分データ単位で書き換える場合、当該任意の吐出データに隣接する少なくとも一方の吐出データに応じて、当該任意の吐出データの前記部分データを書き換えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの制御装置。
【請求項3】
前記吐出データ書換部は、
前記任意の吐出データの前記n個の部分データから、m(1≦m<n)個の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える場合、前記任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、
一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、前記任意の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうち、前記一方の部分データ側からm個を、吐出「無」に書き換える吐出削除手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッドの制御装置。
【請求項4】
前記吐出データ書換手段は、
前記任意の吐出データの前記n個の部分データから、m(1≦m<n)個の吐出「有」の部分データを、吐出「無」に書き換える場合、前記任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、
一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、前記任意の吐出データにおける吐出「有」の部分データのうち、前記一方の部分データの逆側からm個を、吐出「無」に書き換える吐出削除手段と、を有することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッドの制御装置。
【請求項5】
前記吐出データ書換手段は、
前記任意の吐出データの前記n個の部分データから、l(1≦l<n)個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える場合、前記任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、
一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、前記任意の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうち、前記一方の部分データ側からl個を、吐出「有」に書き換える吐出追加手段と、を有することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの制御装置。
【請求項6】
前記吐出データ書換手段は、
前記任意の吐出データの前記n個の部分データから、l(1≦l<n)個の吐出「無」の部分データを、吐出「有」に書き換える場合、前記任意の吐出データに隣接する一対の吐出データのうちの、当該任意の吐出データに隣接する一対の部分データが、吐出「有」であるか否かを判定するデータ判定手段と、
一対の部分データのうちいずれか一方の部分データが、吐出「有」と判定されたとき、前記任意の吐出データにおける吐出「無」の部分データのうち、前記一方の部分データの逆側からl個を、吐出「有」に書き換える吐出追加手段と、を有することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの制御装置。
【請求項7】
ワークに対し液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、前記液滴吐出ヘッドを駆動して、前記ワークに対し描画処理を実施する液滴吐出装置であって、
前記液滴吐出ヘッドと、
請求項2ないし6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの制御装置と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−131155(P2011−131155A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292662(P2009−292662)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】