説明

温度制御された放射線フィルタを使用する温度安定化された放射線検出器

放射線検出器10は、真空室20を規定するベース2およびウインドウ16を有している。真空室20内には、温度制御されたフィルタ32と、それとの間にギャップhを規定する焦点平面アレイ(FPA)22とが設けられている。フィルタ32は、非情景ソース38、40からFPA22への伝熱を阻止するために読出し集積回路(ROIC)24および熱電素子28にヒートシンクされる。温度制御されたフィルタ32はまた、関心を払われている所望の波長領域外の放射線の全てのソースを反射するためにバンドパスフィルタを有することができる。温度制御されたフィルタ32はFPA22と実質的に同じ温度に維持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、光導電効果で動作する熱センサを使用する赤外線検出器のような放射線検出器またはボロメータに関する。とくに、本発明は、このような検出器の真空室内に配置されたフィルタに関し、とくに、検出器のセンサとこのようなフィルタの温度および空間的関係に関する。
【背景技術】
【0002】
周囲温度で動作するマイクロボロメータのような放射線検出器は、入射放射線の加熱効果によって生じたセンサ(典型的に、センサの焦点平面アレイFPA)の抵抗の変化を測定することにより動作する。FPAで測定すべき所望の放射線は情景放射線と呼ばれ、一方FPAへの任意の他のエネルギ移動は非情景放射線と呼ばれる。センサのタイプに応じて、ある非情景放射線は雑音としてFPAに記録される可能性がある。
【0003】
典型的に、極低温に冷却されたおよび冷却されない(すなわち、極低温に冷却されていない)検出器は共に、周囲レベルより十分低い状態に圧力を維持する真空室または検出器パッケージ内に放射線センサが配置されている。真空室自身は一般に、所望の放射線が通過するウインドウと、ベースと、および側壁により規定されている。しかしながら、2つのタイプの検出器は異なったタイプのセンサを使用する。
【0004】
極低温に冷却された検出器は、電気的活動状態を入射放射線から直接測定する光子センサを使用する。光子センサを照射した入射光子はターゲットと衝突し、このターゲットは電気エンティティとして検出される多数の電荷キャリアを増倍して発生する電子なだれプロセスにより入射光子を直接増幅する。同じ原理は、極低温に冷却された管中のイオン化された気体または固体検出器にも適用される。光子センサは光導電効果で動作し、光導電電流を発生する。
【0005】
反対に、ボロメータのような冷却されない検出器は、その抵抗が温度の関数として変化する熱センサを使用する。熱センサを横切って供給された外部電流は、入射放射線から熱を吸収した結果得られたセンサを通る電気抵抗の変化を測定するために使用される。熱センサは光導電効果で動作し、光導電電流を発生する。冷却されない赤外線検出器の例には、レイセオン(R)熱カメラモデル300Dおよび200OBならびにコンポーネント検出器2500ASおよび2000ASが含まれる。熱検出器は、入射放射線の感知を妨げるパッケージの壁(真空室の境界)からの熱を含むパッケージの影響を受け易い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
典型的に、熱センサのFPAは、読出し集積回路(ROIC)に取付けられるか、あるいはその上に形成される。情景および非情景放射線からFPA中に累積した熱は、一連の熱電(TE)冷却素子またはその他の熱抽出手段によって除去され、その熱抽出手段は真空室内またはその外部に配置されることができる。セラミックステージは、TE冷却素子のための構造を提供し、非情景放射線からの局部化された温度スパイクを最小にすると共に局部化されない温度変化を時間にわたって分配するのに十分な熱質量を確保するためにTE素子とROICとの間に配置され、さらに熱的に安定した背景をセンサに提供する。パッケージから放出された周囲の熱のような非情景放射線または非情景波長の放射線はFPAで感知されることができる。検出器はさらに小型化する傾向があるために、パッケージの壁およびウインドウはFPAに著しく近接し、その結果パッケージから移動する熱を実質的に増加させて非情景による熱が発生する可能性が高い。この熱の増加はまた不均一であり、熱がFPAの異なった画素上に異なったレベルで与えられるために、FPA画像内に空間雑音が生じる可能性が高い。
【0007】
センサで検出されている非情景放射線の問題を克服する従来の試みには、特定のパッケージ温度範囲にそれぞれ調節されたFPAからの信号を転送するROICに対する種々の較正設定を再度プログラムすることが含まれている。9つの較正設定が使用されており、パッケージ温度および結果的に得られるFPA上の熱流束が変化すると、ROICは1つの較正設定から別のものに切替わる。認識できるように、この従来技術の方法では費用がかかり、複雑さが増加する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの教示のここにおいて好ましい実施形態にしたがって、上記およびその他の問題が克服され、別の利点が実現される。本発明の発明者は、上述の再較正方法はFPAで感知されている非情景放射線の問題を単に管理しているに過ぎず、センサへの熱の移動を直接低下させるものではないことを認識している。本発明は、非情景放射線が感知された後にそれを電子的に補正するのではなく、センサ/FPAへの非情景放射線の入射を制限する手段を探求したものである。本発明の1つの特徴は、検出器のダイナミックレンジの劣化を減少するために放射線センサ/FPAへの非情景導電および放射熱移動を低下させることである。
【0009】
本発明の好ましい実施形態において、放射線検出器は、真空室を少なくとも部分的に、一緒に規定するベースおよびウインドウを有している。この真空室内には光導電電流を生成する冷却されない熱センサと、冷却されないフィルタとが設けられており、このフィルタは熱センサとウインドウとの間に配置されている。検出器はさらに熱センサおよびフィルタに対して熱伝導を行なうように結合されている熱抽出装置を備えており、この熱抽出装置は、室内または室外に配置されることが可能であり、両コンポーネントに共通のヒートシンクとして動作する1以上のTE冷却素子等で構成されている。フィルタおよび熱センサは、検出器が動作しているときは実質的に同じ温度に維持されることが好ましく、それによって非情景放射線がセンサで感知されることを阻止し、あるいは最小にする。フィルタは、センサから約0.1インチ以内であるがセンサに接触しない位置に配置されることが好ましく、さらにバンドパスフィルタを含んでいる。バンドパスフィルタによる濾波は本発明の非制限的な特徴であるが、本発明の文脈中での“フィルタ”という用語の使用は光学弁別を意味しない。そうではなく、フィルタとは一般的な用語として使用され、入射放射線に対する相対的な透明度が、他の放射線に対して不透明度であることを必ずしも意味しない。
【0010】
別の実施形態において、放射線検出器は、ベースと、ウインドウと、熱放射を検出するセンサと、熱電(TE)冷却素子のような1以上の非極低温熱抽出装置とを備えている。ベースとウインドウは、センサが配置される真空室を少なくとも部分的に規定する。改良された構成には、フィルタが真空室内においてセンサとウインドウとの間であってこのセンサから約0.1インチ以下のゼロでない距離だけ離れて配置された構成が含まれている。熱抽出装置は、検出器の外部の周囲温度が5度だけ変化したとき、少なくとも、その周囲温度が225°K乃至350°Kの範囲内に留まるときには、センサおよびフィルタの温度差を約0.1°K以内に維持することが好ましい。熱抽出装置は、センサおよびフィルタの両者に共通のヒートシンクとして動作する1以上のTE冷却素子および1個のステージであることができる。上記の特徴に加えてバンドパスフィルタがフィルタに含まれるとき、改善された結果が報告される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
これらの教示の上述およびその他の特徴は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明および添付された図面において明らかにされる。
【0012】
極低温に冷却された放射線検出器の真空室内にフィルタを配置することは技術的に知られており、図1に示されている典型的な従来技術の冷却された検出器11において明らかである。入射放射線13は左からレンズ15を通って入力し、このレンズ15が放射線13をウインドウ17および“コールドフィルタ”19を通って光子センサ23の1つまたはアレイに導く。典型的に、レンズ15により規定された焦点21は、示されているように、光路がコールドフィルタ19と光子センサ23との間において発散するようにコールドフィルタ19の表面と一致している。光子センサ23はしばしばコールドフィンガ25の端部上に直接配置され、このコールドフィンガ25は液体窒素またはその他の極低温冷却剤を光子センサ23の直ぐ近くで循環させ、ほぼ300°Kの周囲温度にかかわらずこのセンサの温度を約77°Kにする。2つの分離した格納装置が重要である。コールドシールド壁29とコールドフィルタ19とによって規定されたコールドシールドは、光子センサ23の周囲における極低温に制御された雰囲気を保証する。室壁27とウインドウ17とによって規定された真空室は、光子センサ23に対する低圧環境を確保する。典型的に、2つの室の圧力は平衡が保たれているが、温度は必ずしもそうではない。
【0013】
従来技術の極低温に冷却された検出器11において使用されるコールドフィルタ19は典型的に、背景放射線をフィルタ処理するのに十分である一般的には約120乃至150°Kのある定まった温度しきい値より低い温度に冷却される。このしきい値は、一般に約77°Kの光子センサ自身の温度とは無関係である。すなわち、光子センサが300°Kの温度で動作可能にされた場合でも、従来技術のコールドフィルタの後方における動作の原理によると、センサはその同じ120乃至150°Kに冷却されるべきである。従来技術のコールドフィルタとそれに関連した(極低温冷却された)光子センサとの間の温度勾配(典型的に50乃至75°Kの範囲)は許容可能である。何故なら、ターゲットの有害な背景放射線はフィルタ処理されているが、しかしながらコールドフィルタの追加の冷却は感度を増加させないためである。コールドフィルタと光子センサが同じ温度に維持されなければならないことが従来いくつか示唆されている。
【0014】
図2は、本発明の好ましい実施形態による放射線検出器10の断面図である。ベース12はセラミック材料であり、側壁14を支持していることが好ましく、この側壁14もまたセラミックまたは、その代りに、ベース12に適合する金属のような別の材料であることが好ましい。側壁14はウインドウ16を支持し、このウインドウ16は少なくとも感知されるべき予想される情景放射線18の波長に対して透明である。ベース12はベース表面12aを規定し、側壁14は側部内面14aを規定し、ウインドウ16はウインドウ内面16aを規定している。ベース表面12a、側部内面14aおよびウインドウ内面16aが一緒に真空室20を規定する。この真空室20内にはFPA22のような放射線センサが設けられ、このFPA22は、情景放射線18が入射されて感知される入射表面または画像平面22aを規定する。FPA22は、読出し集積回路(ROIC)24のような回路基板の第1の表面24a上に支持されている。ROIC24の反対側の表面24bは、セラミックステージ26のような熱伝導板に取付けられている。セラミックステージ26は一連の熱電(TE)素子28によりベース12の上方に支持され、このTE素子は電気的には直列に、熱的には並列に互いに接続されている。他の適切なタイプのTE素子が使用可能であるが、TE素子28はテルル化ビスマス(BiTe)であることが好ましい。その代り、知られているように熱センサまたはセンサのアレイにおいて吸収される可能性のある熱を除去するために、他のタイプの能動または受動熱抽出装置を使用することができ、あるいは技術的に開発することができる。1対のゲッター30がROIC24に隣接している。
【0015】
真空室20内には、FPA22とウインドウ16との間においてマウント34により支持された温度制御され、または温度安定化されたフィルタ32もまた配置されている。温度制御され、および温度安定化されたという用語はそれぞれ、少なくとも検出器が指定された動作範囲内にあるときにフィルタの温度が設計によりあるパラメータの範囲内に計画的に維持されることを示している。これらのパラメータは、センサとフィルタとの間の温度勾配が制限されるように、熱センサの温度に関連していることが好ましい。その代りに、これらのパラメータはある定まった周囲(検出器の外部の)温度および圧力の範囲内の絶対温度制約であることができる。
【0016】
温度制御されたフィルタ32は、ウインドウ16に最も近い外部に向いた表面32aと、FPA22に最も近い内部に向いた表面32bとを規定する。温度制御されたフィルタ32は、予想された情景放射線の波長に対して実質的に透明であるが、他の波長の放射線に対しては不透明である(少なくとも完全に透明とはいえない)ことが好ましい。その代りに、フィルタ32は波長によって弁別する必要はない。
【0017】
マウント34は温度制御されたフィルタ32と直接接触しており、それと一体に形成されていることが好ましい。マウント34は、内部に向いた表面32bをFPA画像平面22aの上方に支持する温度制御されたフィルタ32の突出部であってもよいし(図1乃至3のように)、あるいは、それは温度制御されたフィルタ32とROIC24との間に配置された1以上の別体のコンポーネントであってもよい(図4のように)。温度制御されたフィルタ32は、その内方を向いた表面32bとFPA22の画像平面22aとの間に間隙ギャップ36を規定するようにFPA22の上方に支持されている。この間隙ギャップ36は、温度制御されたフィルタがFPA22の画像平面22a上に直接位置しないようにゼロより大きい高さhを規定する。h>0.0003インチが好ましいが、h=0.001インチが最も好ましい。温度制御されたフィルタ32は、FPA22の画像平面22aに可能な限り近接して配置されなければならず、したがってこの高さhは側壁14からFPA22とフィルタ32との間の任意のギャップを通る熱の移動を制限するように設計されなければならない。hに対する典型的な値は0.0005インチ乃至0.015インチの範囲のものであるが、しかし許容可能な熱移動レベルの評価に基づくさらに大きい値であることができる。0.020インチに等しいhは、さらに修正されなければ、大部分の典型的な適用に対する外側限界であると予想される。0.010インチ未満のhは、通常遭遇される検出器の真空室内の周囲温度(検出器温度)および圧力の条件下においてFPAへの熱移動を十分に低下させることが計算される。
【0018】
検出器10に入射した情景放射線18は、ウインドウ16を通って真空室20中に入り、温度制御されたフィルタ32を通って、それが感知されるFPA22の画像平面22aを照射する。ROIC24は情景放射線18の電気シグナチャをベース12における結合線および電気接続(示されていない)を通って検出器10の外部の別の装置(示されていない)に中継する。温度制御されたフィルタ32は、バンドパスフィルタによりウインドウ放射線38に対して不透明であることが好ましい。バンドパスフィルタは、直接的な放射線ビームを外れた識別可能な周波数範囲のもの以外の入射放射線の遮断または吸収を行なうフィルタである。バンドパスフィルタは、温度制御されたフィルタ32の外方に向いた表面32aおよび内方に向いた表面32b上の被覆であることが好ましい。たとえば、8μm≦λ≧12μmの波長のみの透過を可能にするバンドパスフィルタは、12μmより大きい全ての波長を反射する被覆を外部表面32a上に有し、また8μmより小さい全ての波長を反射する被覆を内部表面32b上に有している。上記にリストにした被覆の順序は逆にされてもよい。その代りに、バンドパスフィルタは、所望のフィルタ処理効果を達成するために各層が特定の波長のエネルギを吸収する多数の層から形成されることができ、それは温度制御されたフィルタ32に固有のものにされてもよいし、あるいはウインドウ16と温度制御されたフィルタ32との間に配置された別のコンポーネントであってもよい。放射されたウインドウ放射線38は温度制御されたフィルタ32によってFPA22から反射される。検出器10の外部からの周囲熱は、検出器のベース12、側壁14およびウインドウ16によって吸収される。この吸収されたエネルギは、パッケージ伝導40として真空室20に伝えられる。パッケージ伝導40は、真空室20の中の気体分子によりその室内の種々の表面の至るところに移動される。
【0019】
気体による熱移動のモデル化は一般に、気圧に基づいて3つの方式、すなわち:粘性流、分子流、およびこれらの間の遷移方式に分けられる。粘性流は、一般に約1トルより高い高圧環境において優勢であり、気体分子の平均自由行程がその分子を含む室または導管の断面積と比較して小さいことを特徴とする。高圧環境において分子が豊富に存在することは、それらが1つの室壁から別のものに移動するときに互いから何度もはね返ることを保証する。分子流は約1トルより低い圧力で優勢であり、気体分子の平均自由行程が室の断面積と同程度またはそれを超える大きさであることを特徴とする。分子は、低い気圧のために別の分子によりほとんど妨げられずに1つの室壁から別のものに移動する。
【0020】
ボロメータ真空室は分子流方式の範囲内のものであり、したがってこの真空室内における熱の気体の移動は非常に効率的である。熱FPAまたはセンサは、室壁またはウインドウからのこのような熱移動に対して非常に敏感であり、これを雑音として感知する。温度制御されたフィルタ32は、真空室20内の気体分子が画像平面22aに容易にアクセスすることを妨げることによりこれらの分子がFPA22の温度を効率的に上昇させないようにする。すなわち、フィルタ32は物理的障害物として機能するため、室壁またはウインドウからの熱を吸収する分子(または少なくともそれらの統計学的大部分)は、そのフィルタ32または別の物体(たとえば、ステージ)から最初にはね返らずにその熱をFPA22に伝送することはできない。はね返りが生じるごとにその熱が分子から移動され、それによって熱の形態で雑音をFPA22に伝送することのできる能力を低下させる。FPA22と温度制御されたフィルタ32との間の間隙ギャップ36の寸法hが小さいために、このギャップ36内の均一な気体分子は一般に、側壁14またはウインドウ16からの熱を伝送しないのではなく、熱がFPA22に到達する前にそれをROIC24またはフィルタ32に移動させてしまう。温度制御されたフィルタ32は、パッケージ伝導40を伝送するこれらの気体分子に物理的および熱バリアを与える。これはさらに、情景放射線18の入射を劣化させずにFPA22を非情景放射線38、40から隔離する。本発明の好ましい実施形態において、温度制御されたフィルタ32およびFPA22は実質的に熱平衡状態であり、それによってこの温度制御されたフィルタ32とFPA22との間における熱の流れを阻止している。
【0021】
温度制御されたフィルタ32の組成は、感知されることを所望された情景放射線18に特有である。8μm≦λ≧12μmの波長の所望の情景放射線に対して、約0.020乃至約0.040インチの範囲の厚さを有するゲルマニウムから構成された温度制御されたフィルタ32が有効であると判明している。温度制御されたフィルタ32は、このフィルタ32と一体に形成されてもよいし、そのように形成されなくてもよいマウント34によってROIC24にヒートシンクされるので、FPA22および温度制御されたフィルタ32の温度は実質的に同じまま(約3°K内)維持されることが好ましい。好ましい実施形態において、センサ/FPA22およびフィルタ32の温度差は約1°K内であり、最も好ましい実施形態においては、それらの温度差は約0.1°K内である。熱センサ22は典型的に、約0.01°Kまでの感度を示し、放射線による熱移動はT4の関数であるため、わずかな温度変化が熱移動に著しい影響を与えることができる。
【0022】
ROIC24はTE素子28にヒートシンクされ、それが拡張して、これらの同じTE素子28に対して温度制御されたフィルタ32もまたヒートシンクされる。フィルタ32の温度がFPA22の温度より高いままである最適でない状態においてさえ、その差はウインドウ放射線38およびパッケージ伝導40の広い範囲にわたって比較的一定している。このために、雑音または非情景放射線38、40によるFPA22の画像平面22aにおける空間的および過渡的温度の変動が共に減少し、ROICの単一の較正により温度制御されたフィルタ32とFPA22との間の任意の(比較的安定した)温度不均衡がオフセットされることが可能になる。
【0023】
図3は、本発明の好ましい実施形態による放射線検出器の斜視分解図であるが、重要性の高いコンポーネントを明瞭に示すために側壁またはウインドウは示されていない。図1と同様に、FPA22は、セラミックステージ26上にそれ自身が配置されたROIC24に取付けられている。一連のTE素子28は、セラミックステージ26とベース12との間に設けられ、1対のゲッター30がベース12に取付けられ、その側面がROIC24と接している。温度制御されたフィルタ32は、セラミックステージ26とは反対側であるROIC24の第1の表面24aに隣接して位置している。図3は、FPA22がROIC24上に位置し、あるいはそれがROIC24と一体化されていることを明らかにしている。この実施形態において、温度制御されたフィルタ32の外部に向いた表面32bより下方に位置するこのフィルタ32の外部部分はマウント34であり、したがって、検出器10が組立てられたとき、間隙ギャップ36が真空室20(図1)内に分離した空洞を規定する。TE素子28、セラミックステージ26およびROIC24は、それぞれが熱伝導路を介してFPAおよび温度制御されたフィルタに接続されているため、それぞれFPA22および温度制御されたフィルタ32に対するヒートシンクとして動作する。ROIC24は、それがFPA22および温度制御されたフィルタ32から始まると熱伝導路に沿った第1の共通のコンポーネントであるため、第1の共通ヒートシンクと呼ばれることができる。
【0024】
図4は、検出器10の別の内部コンポーネントに関連した温度制御されたフィルタ32の斜視図であり、この場合マウント34は温度制御されたフィルタ32から分離したコンポーネントである。この実施形態において、マウント34は、FPA22と温度制御されたフィルタ32との間に配置され、ROIC24に直接取付けられている。FPA22はROIC24上に配置され、このROIC24が温度制御されたフィルタ32およびFPA22に対する第1の共通ヒートシンクとして動作する。セラミックステージ26およびTE素子28もまた、温度制御されたフィルタ32、FPA22およびROIC24に対するヒートシンクである。
【0025】
本発明による冷却されない検出器は、“コールドフィルタ”を使用する従来技術の極低温検出器とは異なっている。従来技術のコールドフィルタは、本出願人にその権利が譲渡された米国特許第 4,820,923号明細書にさらに詳細に記載されている。従来技術の冷却された検出器は一般に、センサを約77°Kに維持するコールドフィンガを含んでいる。センサは、コールドフィルタとは反対側の真空室またはデュワーの後端部に配置されている。従来技術の冷却されたIR検出器のコールドフィルタは、一般に光学的考慮事項のためにセンサまたは画像平面から約2インチ以上離され、しばしば、センサから最も遠い真空室の部分を規定したデュワーウインドウとして機能する。冷却されたセンサは、検出器の冷却されない部分においてコールドフィルタの前方にある光路に沿って1以上のレンズを使用することができ、また、コールドフィルタは光学系の開口として動作する。冷却されないレンズにより焦点を結ばれた入射放射線はコールドフィルタの開口を通って、画像平面に入射する。従来技術のコールドフィルタは、有害な光学的結果が生じるために、センサの画像平面に近接して配置されることができなかった。この特徴は、主に冷却されたIR検出器の寸法に対する下限として機能する。
【0026】
さらに、従来技術のセンサおよびコールドフィルタは共に一般にコールドフィンガへヒートシンクされるが、センサおよびコールドフィルタは少なくとも2つの理由のために通常実質的に同じ温度に維持されることはない。すなわち、第1に、上述したセンサとコールドフィルタとの間の距離のために、一般にセンサの直ぐ後方に配置されるコールドフィンガまでの熱伝導路の差が必然的に大きくなった。本発明においては、フィルタからヒートシンクまでの熱伝導路はセンサからヒートシンクまでの熱伝導路に実質的に等しい。第2に、発明者は、これら2つのコンポーネントを同じ温度に維持したときの実際の利点に気づいておらず、一方フィルタと光子センサとの間における温度等化を意図的に行なう冷却された検出器に対してある設計考慮事項が課せられる。とくに、入射ビームを操作して電子なだれ効果をトリガーするために、光子センサによって上述したある光学的考慮事項が課せられる。センサに対する熱信号が入射した光子の信号値より小さくなるその値よりも低温にコールドフィルタが冷却される限り、このコールドフィルタは適切に動作する。たとえば、77°Kに冷却されたセンサは、コールドフィルタが120°Kに冷却された場合にのみ満足できるように動作し、それが背景放射線を十分にフィルタ処理して除去するそのしきい値より低くコールドフィルタをさらに冷却しても感度は改善されない。さらに、極低温冷却装置は主要な制限が維持されるので、高速冷却時間および低い定常状態熱負荷が冷却されたIR検出器に対する重要なパラメータである。感度がそれ以上高くならない温度にコールドフィルタを冷却することは両パラメータに悪影響を与える。
【0027】
反対に、冷却されない検出器は、電子なだれプロセスによって増倍された光子として入射放射線を直接感知する光子センサではなく、入射放射線から結果的に生じた抵抗における熱誘導された変化を感知する熱センサを使用する。冷却されない検出器中の温度制御された、または温度安定化されたフィルタを、センサの温度に対する比較的安定した温度差に維持することにより、センサにおける熱雑音レベルが一定になる。この事実は、フィルタが熱センサより暖かくても、冷たくても変わらない。光子センサを備えた極低温に冷却された検出器とは異なり、コールドフィルタの温度をセンサの温度と等しく維持することにより、冷却されないボロメータにおいて感度利得が得られる。典型的にセンサ温度より十分に高いしきい値温度より低い温度でのみ動作されたときに、光子センサに対してコールドフィルタが最適化される場合、本発明はフィルタと熱センサとの間の温度差を最小化することにより熱センサに対して温度制御されたフィルタを最適化する。さらに、付加的な利得は、本発明のフィルタを熱センサのごく近くに配置することによって得られる。
【0028】
本発明は、赤外線検出器10と共に使用されたときに非常に有効であり、その情景放射線が近赤外線領域(0.7μm≦λ≦1.5μmの波長)内のものでも、中間赤外線領域(1.5μm≦λ≦20μm)内のものでも、あるいは遠赤外線領域(20μm≦λ≦300μm)内のものでもよい。本発明はまた、それ自身が波長依存性ではないので、任意の波長の放射線に感応する検出器において使用されることができる。放射線検出器が情景放射線18を測定することができる限り、本発明は、可視、紫外線、X線およびガンマ線領域だけでなく、たとえばマイクロ波のような赤外線領域より長い波長によって情景放射線18が規定される領域内の放射線に感応する検出器10において使用されることができる。しかしながら、最も大きい応用分野は1.5乃至20μmの波長に対するものであると予想される。しかしある宇宙ベースの使用に対しては約40μmまで拡大される。
【0029】
特定の温度制御されたフィルタ32を特定の検出器10に対して最適化するために、あるいは温度制御されたフィルタ32を備えた検出器10により提供される改良をこのようなフィルタを有しない検出器に対して測定するために、比較される各検出器に対してハウジング応答特性HRが測定され、情景応答特性SRと比較される。SRに対するHR(あるいはその代りにHRに対するSR)の比率は、特定の検出器10が別の検出器10の類似した比率と容易に比較可能な周囲温度の変化の影響をどの程度受け易いかの尺度である。
【0030】
HRは、検出器10の外部(周囲温度)からFPA22への熱移動の尺度であり、可能な限りゼロに近いことが好ましい。温度室内に配置された検出器10と、F/1の開口プレートを充填した較正された黒体とにより測定値が採られる。黒体の温度は、温度室内の周囲温度が変化されている期間中一定に維持される。FPA画像平面22aにおける何等かの温度変化(検出器ビデオ応答特性として測定される)は非情景放射線のみを表し、HRである。SRは同じ温度室と黒体とを使用して測定され、情景放射線のみの尺度である。SRを測定するために、温度室内の周囲温度は、黒体の温度が変化されている期間中一定に維持される。結果的に得られたFPA画像平面22aにおける温度変化がSRである。HRは非情景放射線または雑音を表すため、低いHR/SR比を有することが望ましい。
【0031】
特有の製造番号(S/N)で以下に示されている4個の異なった検出器10が解析された。以下のように、種々の検出器10に対するパラメータおよびHR/SR比が再生される。それぞれにおいて使用された検出器は同じであったが、フィルタは異なっていた。S/N144はバンドパスフィルタを使用せず、ウインドウ16上の反射防止被覆のみを使用した。S/N161および164はウインドウ16上においてバンドパスフィルタを使用した。S/N223は、ROIC24に対してヒートシンクされるバンドパスフィルタと共に温度制御されたフィルタ32を使用し、ウインドウ16上に反射防止被覆のみを使用した。テストの結果、全てのバンドパスフィルタは8μm≦λ≧12μmの波長に対してのみ透明であった。HRおよびSRはそれぞれ、摂氏単位の温度変化当りのアナログデジシタル(A/D)カウントの単位で以下のように表される。
検出器 パラメータ HR SR HR/SR
S/N144 7.0
S/N161 8pF、15μ秒 59.1 17.0 3.5
S/N164 4pF、15μ秒 131 43.8 3.0
S/N223 8pF、15μ秒 21.6 15.3 1.4
【0032】
S/N144とS/N223のHR/SR比を比較すると、情景応答特性に対するハウジング応答特性が5倍改良されていることが示されている。S/N161またはS/N164のHR/SR比とS/N223のHR/SR比を比較すると、バンドパスフィルタをパッケージウインドウ16から温度制御されたフィルタ32に移動したときに2倍改良されていることが示されており、このフィルタ32はROIC24にヒートシンクされたものである。さらに、周囲温度変化によって誘導された焦点平面アレイを横切る応答特性の不均一性(図示されたデータの外見による“スマイリィ(smiley)”として技術的に知られている)は、S/N161またはS/N164と比較するとS/N223では1/4に減少した。S/N223は、HRにおいてテストされた他の検出器10より大きい利点を示し、これによってバンドパスフィルタを有する温度制御されたフィルタ32は多量の非情景放射線がFPA22に到達しないように阻止することが確認される。
【0033】
図5Aおよび5Bは、パッケージウインドウ16上にバンドパスフィルタを有する検出器10であるS/N161からのデータを表している。この実験で温度室内の周囲温度は5.1℃上昇した。データにおけるグリッドパターンはマッピングしたことによるものであり、データ自身を表してはいない。図5Aは、画素数が水平スケールで表され、A/Dカウントが垂直スケールで表されたS/N161に対するフィールド1のビデオ行120のグラフである。行120を横切って測定されたスマイリィは、この検出器に対してほぼ100のアナログデジタル変換装置(A/D)カウントに及ぶ。図5Bは、画素数が水平スケールで表され、A/Dカウントが垂直スケールで表されたS/N161に対するフィールド1のビデオ列320のグラフである。列320を横切るスマイリィはほぼ50のA/Dカウントに及ぶ。
【0034】
図6Aおよび6Bは、パッケージウインドウ16上にバンドパスフィルタを有する別の検出器10である検出器S/N164からのデータを表している。この実験で温度室内の周囲温度は4℃上昇した。図6Aは、図5Aに類似したフィールド1のビデオ行120のグラフである。S/N164の行120を横切って測定されたスマイリィは、S/N161より若干多いほぼ150のA/Dカウントに及ぶ。図6Bは、図5Bに類似したフィールド1のビデオ列320のグラフである。S/N164の列320を横切って測定されたスマイリィは、S/N161と同様にほぼ50のA/Dカウントに及ぶ。
【0035】
図7Aおよび7Bは、ROIC24に対してヒートシンクされ、バンドパスフィルタをさらに備えている本発明による温度制御されたフィルタ32を使用する検出器10であるS/N223からのデータを表している。この実験において温度室内の周囲温度はS/N164と全く同じ4℃上昇した。図7Aは、図5Aに類似したグラフである。S/N223の行120を横切って測定されたスマイリィは、ほぼ50のA/Dカウントに及ぶ(画素no.50におけるスパイクを無視して)。図7Bは、図5Bに類似したグラフである。S/N223の列320を横切るスマイリィは、ほぼ25のA/Dカウントに及ぶ。行および列の両者におけるスマイリィの改善は、テストされた中で2番目に良好な検出器10であるS/N164より2倍改良されたことを表している。
【0036】
図8A乃至8Cは、FPA画像平面22aの面積当りの吸収されたパワー(吸収されたW/cm2)対種々のフィルタ構成に対する黒体温度(情景温度℃)の計算されたグラフであり、各グラフが種々の検出器ハウジング温度(℃でのT本体)を示している。図8Aは、バンドパスフィルタを有しない検出器10に対するプロフィールを示している。検出器ハウジング温度は−50℃から80℃まで変化し、情景温度はほぼ同じ範囲にわたって水平スケールに沿って変化する。バンドパスフィルタ処理も温度制御されたフィルタ32も使用されない場合、パワーフラックスはほぼ0.01W/cm2から0.05W/cm2までの範囲である。図8Bは、バンドパスフィルタがハウジングウインドウ16上に配置された検出器10に対するプロフィールを表している。同じ温度差に対して、パワーフラックスは0.015W/cm2から0.045W/cm2までの範囲である。図8Cは、本発明によるバンドパスフィルタを有する温度制御されたフィルタ32を有する検出器10のプロフィールを示している。図8Aおよび図8Bと同じ同じ温度差にわたって、パワーフラックスはほぼ0.02W/cm2から0.038W/cm2までの範囲である。これは、パッケージウインドウ16上にバンドパスフィルタを有するが温度制御されたフィルタ32は有しない検出器に対してほぼ50%の改善を表し、また、図4乃至6から測定されたデータと良好に一致する。一定した検出器本体温度の各ラインは、図8Aまたは8B中の類似したラインより浅い傾斜を規定し、図8Cの検出器10のほうが種々の周囲温度に対して熱的に安定していることを示している。さらに、種々の検出器本体温度のライン間の間隔は、図8Aまたは8Bの間隔より狭く緊密になっており、図8Cの検出器本体が全てのソースからの熱を吸収したときでさえも、温度制御されたバンドパスフィルタ32を有しない2つの検出器に比較して、FPA22に移動される熱が少ないことを示している。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施形態との関連で説明を行なってきたが、当業者は上記の実施形態に対する種々の修正および変更が可能であり、このような修正および変更は全て本発明の技術的範囲内のものであることを認識すべきである。この明細書中の例は単なる例示に過ぎず、これらに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】コールドフィルタを有する従来技術の極低温に冷却された検出器の概略図。
【図2】本発明の好ましい実施形態による放射線検出器の断面図。
【図3】本発明の好ましい実施形態による放射線検出器の斜視展開図。
【図4】検出器の別の内部コンポーネントに関連し、マウントがROICから分離されたコンポーネントである温度制御されたフィルタの斜視図。
【図5A】画素数が水平スケールで表され、アナログデジタル(A/D)カウントが垂直スケールで表されたS/N161に対するフィールド1のビデオ行120のグラフ。
【図5B】画素数が水平スケールで表され、A/Dカウントが垂直スケールで表されたS/N161に対するフィールド1のビデオ列320のグラフ。
【図6A】検出器S/N164に対する図5Aに類似したグラフ。
【図6B】検出器S/N164に対する図5Bに類似したグラフ。
【図7A】検出器S/N223に対する図6Aに類似したグラフ。
【図7B】検出器S/N223に対する図6Bに類似したグラフ。
【図8A】波長フィルタが使用されていない場合のFPA面積当りの吸収されたパワー対種々の検出器ハウジングの黒体温度のグラフ。
【図8B】バンドパスフィルタがハウジングウインドウ上に配置されている場合のFPA面積当りの吸収されたパワー対種々の検出器ハウジングの黒体温度のグラフ。
【図8C】バンドパスフィルタが本発明の温度制御されたフィルタ上に配置され、ハウジングウインドウ上にはバンドパスフィルタが配置されない場合のFPA面積当りの吸収されたパワー対種々の検出器ハウジングの黒体温度のグラフ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空室(20)を規定するベース(12)およびウインドウ(16)と、
真空室内に配置されて光導電電流を生成する冷却されない熱センサ(22)と、
真空室内において放射線センサとウインドウとの間に配置された冷却されないフィルタ(32)と、
前記熱センサおよび前記フィルタに熱を伝達するように結合された熱抽出装置(26、28)とを備えている放射線検出器(10)。
【請求項2】
熱抽出装置は、真空室内に配置された1以上の熱電素子(28)を含んでいる請求項1記載の放射線検出器。
【請求項3】
熱抽出装置は、検出器が動作されているときにフィルタおよび熱センサを実質的に同じ温度に維持する請求項1記載の放射線検出器。
【請求項4】
熱センサは、フィルタからゼロではない距離hだけ離された画像平面(22a)を規定する焦点平面アレイであり、ここで、hは、フィルタと画像平面との間において最小の温度勾配を維持するように選択された値を有している請求項1記載の放射線検出器。
【請求項5】
hは約0.1インチ以下である請求項4記載の放射線検出器。
【請求項6】
フィルタはバンドパスフィルタを含んでいる請求項1記載の放射線検出器。
【請求項7】
ベース(12)と、ウインドウ(16)と、熱放射線を検出するセンサ(22)と、および1以上の非極低温熱抽出装置(26、28)とを備えており、ベースおよびウインドウにより少なくとも部分的に規定された真空室(20)内にセンサが配置されている放射線検出器(10)おいて、
フィルタ(32)は、真空室内においてセンサとウインドウとの間にこのセンサからゼロではない距離hだけ離されて配置され、前記hは約0.1インチ以下である放射線検出器。
【請求項8】
真空室内の圧力は、約0.02トル以下である請求項7記載の放射線検出器。
【請求項9】
フィルタはバンドパスフィルタを含んでいる請求項7記載の放射線検出器。
【請求項10】
1以上の熱抽出装置は、検出器の外部の周囲温度が225°K乃至350°Kの範囲内で5度変化したときにセンサとフィルタの温度差を約0.1°K以内に維持するように動作する請求項7記載の放射線検出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2007−514166(P2007−514166A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543907(P2006−543907)
【出願日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/040686
【国際公開番号】WO2005/062010
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(390039147)レイセオン・カンパニー (149)
【氏名又は名称原語表記】Raytheon Company
【Fターム(参考)】