説明

滅菌された又は発熱物質が除去された包装体

【課題】滅菌された又は発熱物質が除去された包装体の提供。
【解決手段】本発明は、滅菌可能及び/又は発熱物質(パイロジェン)を除去可能な包装体に主に関する。本発明は特に、1以上の被包装デバイスのための、滅菌包装又は発熱物質を含まない状態での包装を行うための包装体に関する。上記包装体はバルブ又は排出管を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滅菌可能及び/又は発熱物質(パイロジェン)を除去可能な包装体に主に関する。本発明は特に、バルブを備えた、滅菌可能及び/又は発熱物質が除去可能な包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術には、滅菌可能及び/又は発熱物質を除去可能な、バイアル又は容器のためのトレーが開示されている。
【0003】
昨今、バイアルや容器を洗浄し、少なくとも253℃の温度の層流下にあるトンネルや管の中にそのバイアルや容器を置くことにより、バイアルや容器のデパイロジェネーション(発熱物質除去処理)が行われている。上記トンネルや管の端部において、バイアルや容器は冷却され、層流下で所望の物質が充填され、密封される。
【0004】
バイアルや容器が少数の場合には、そのデパイロジェネーションの手法としては2つの方法がある。即ち、以下のいずれかの方法である。
・その中で所望の物質を充填するためのアイソレータに接続されたオーブン内で、制御された雰囲気下、バイアルや容器の流路をデパイロジェネーションする方法、あるいは
・オーブン内においてバイアルや容器の流路をデパイロジェネーションする方法であって、上記バイアル又は容器が、デパイロジェネーション後に層流下で閉栓または密封される方法。その後上記バイアルや容器はオーブンから取り出される。またこれらのバイアル又は容器を使用する前には、オートクレーブ中でさらに静置してからバイアルや容器を開封して充填することが必要である。
【0005】
これらの手法は、バイアルや容器を充填したい製造者にとって、コストが高く、時間もかかるものである。
【0006】
先行技術は本願発明の発明者らによって特定された多くの課題を解決することはできていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記手法は、少数のバイアルや容器、又は1以上の被包装デバイスを使用する必要がある製薬業に適合するものではない。先行技術は製薬業や医療産業からのニーズ、特に臨床的アッセイ、又は臨床的研究、又は臨床的承認手続きの場合におけるニーズに対して応えていない。先行技術は、滅菌やデパイロジェネーションを行うのに例えば滅菌器やデパイロジェネーション装置等の用具が利用できないという当分野の熟練技術者からのニーズに応えていない。これは病院や歯科等のケースに当てはまる。同様のニーズは外科的療法や外科手術の前にも存在する。
【0008】
本発明は、容易に滅菌及び/又は発熱物質の除去(デパイロジェネーション)ができるデバイスを提供する、という技術的課題を解決することを目的とする。このデバイスは、典型的には容器やバイアル、又は他の器具やデバイス等の1以上の被包装デバイスに適した包装体、特に、滅菌された又は発熱物質を含まない(デパイロジェネーションされた)包装が必要な産業分野又は市場で使用するのに適した包装体である。
【0009】
従って、本発明は化学工業、食品業、製薬業、及び/又は医療産業に適した上記デバイスを提供することを目的とする。
【0010】
本発明は、発熱物質を含まない器具、デバイス、又はバイアル若しくは容器等の即時使用可能な(ready−to−use)包装体を提供するという新たな技術的課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、滅菌可能及び/又はデパイロジェネーション可能な、即ち発熱物質を含まないデバイス又は包装体に関する。
【0012】
発熱物質(pyrogen)とは、発熱を誘導する物質である。「発熱物質を含まない(pyrogen free)」とは、発熱物質を含まないか、又は、発熱物質の量が、本発明の特定のデバイス又は包装体を使用する際に許容される基準を下回ることを意味する。「デパイロジェネーション」とは、デバイス又は組成物から発熱物質を除去することをいう。上記デバイス又は組成物として最も一般的なものは、注射用製剤、及び薬学的デバイス若しくは医療用デバイスであり、さらにデパイロジェネーションは外科的又は歯科的な材料又は器具に対しても行われる。「滅菌(処理)」とは、表面、設備、食品若しくは薬剤の製品、又は生物学的培養媒体等から、伝染性の物質(真菌、バクテリア、ウイルス、又は胞子(芽胞)形態等)を効果的に殺菌又は除去するプロセスをいう。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、本発明のデバイス又は包装体は、包装体、特に滅菌包装又は発熱物質を含まない包装が必要とされる産業分野又は市場において使用するための包装体である。ある実施形態においては、本発明のデバイスは、化学工業、食品業、製薬業、及び/又は医療産業に適した包装体である。また、ある実施形態においては、本発明のデバイスは、容器やバイアルのための包装体、又は人工器官(プロテーゼ)、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具等の他の器具やデバイスのための包装体である。
【0014】
本発明は、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体であって、上記包装体は、包装体出口と、その包装体出口に接続された排出管とを備え、上記排出管は近位端と遠位端を有し、上記排出管は、上記近位端と上記遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備える、包装体に関する。本発明によれば、上記閉鎖手段は、排出管に固定されていてもよいし、固定されていなくてもよい。上記閉鎖手段は、包装体と別途製造された後、排出管遠位端と近位端の間の、排出管上又は排出管内に設置されてもよい。「近位端と遠位端の間」とは、端部そのものは意味しない。「閉鎖手段」とは、単数だけでなく複数の閉鎖手段をも意味する。このように、本発明のデバイスは、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を幾つか含むものであってもよい。
【0015】
上記排出管は流体、特に包装体中に含まれるガスのための流路を形成している。
【0016】
ある実施形態においては、上記閉鎖手段は、温度が、排出管を閉鎖するための参照温度(閉鎖温度、Tc)よりも低い場合には、閉鎖位置にあって、ガスが包装体出口を通して包装体中に侵入しないようにする。別の実施形態においては、上記閉鎖手段は、温度が上記参照温度(閉鎖温度)を超える場合には、開放位置にあって、ガスが包装体出口を通過できるようにして上記包装体中に入れるようにする。
【0017】
「閉鎖位置」とは、排出管を閉鎖する位置であって、それにより上記包装体外部の流体が上記包装体出口を通して包装体中に侵入できないようにする位置を意味する。「開放位置」とは、上記包装体内に含まれる流体が、上記排出管の近位端を通して上記包装体内に入れることを意味する。
【0018】
閉鎖手段はバルブとして働き、従って閉鎖手段を「バルブ」と呼ぶこともできる。
【0019】
ある実施形態においては、上記形状記憶材料は形状記憶合金である。
【0020】
ある実施形態において、上記包装体は、バイアルや容器、又は他の器具やデバイスを収めたトレーを収容するためのバッグである。上記バッグはその一部が又はその全体が可撓性を有していてもよい。上記一部が又は全体が可撓性のバッグは、例えば下記に示すようなプラスチック材料製であってもよい。上記可塑性はプラスチックポリマーフィルムやシートを用いて得ることができる。そのようなポリマーの例は本明細書中にて述べている(PEEK、PFA等)。上記トレーは、上記バッグ内に配置される。
【0021】
ある実施形態において、上記バッグは、その中に上記トレーを配置した後、熱封止又はレーザー封止される。他の実施形態においては、上記バッグは、上記包装体の内側にトレーや他の器具又はデバイスを導入するための表面穴を有する。上記表面穴は、上記バイアルや容器、又は他の器具やデバイスを覆う離脱可能なフィルム又はシートによって閉鎖されてもよい。上記離脱可能なフィルム又はシートは、上記表面穴を覆うように包装体の表面に封止されてもよい。
【0022】
ある実施形態において、上記包装体は、バイアルや容器、又は他の器具やデバイスのためのトレーを形成している。上記トレーは、側壁と、底壁と、完全に又は部分的に開放された頂面とを有し、これらにより内側包装領域と外側包装領域が仕切られている。ここで、少なくとも1つの壁又は頂面は出口を有しており、この出口にはガスをその出口に通過させる排出管が接続されている。上記排出管は近位端と遠位端を有し、上記排出管は、上記近位端と遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備えており、上記閉鎖手段は排出管を閉鎖する。上記包装体は、必要に応じて、トレーの頂面上に設けられる、上記内側包装領域を上記外側包装領域から隔離するための離脱可能なシート又はフィルムを備えていてもよい。
【0023】
トレーは部分的に又は完全に硬質(硬質材料)であってもよく、その全体が硬質材料から形成されていても、その一部が硬質材料から形成されていてもよい(すなわち、ある部分が硬質で、別のある部分は可撓性であってもよい)。
【0024】
上記包装体は、バイアルや容器、又は他の器具やデバイスの位置を決め、支持するための支持領域を備えていてもよい。上記支持領域は、必要に応じて、それぞれ別個の仕切られた複数の区画を有していてもよい。ここで、個々の仕切られた区画中にはバイアルや容器、又は器具やデバイスの各々が配置されてもよい。
【0025】
ある実施形態において、離脱可能なシート又はフィルムは熱可塑性材料から形成されており、包装体の頂面の外側端または外周に沿ってその熱可塑性材料を熱封止することにより、トレーと共に接合される。上述の熱封止又は熱縫合(熱シーム)をトレーの外周全体にまで延在させてもよい。
【0026】
閉鎖手段は、その一部が形状記憶材料から形成されているか、又はその全体が形状記憶材料から形成されている。上記形状記憶材料の例としては、形状記憶合金(温度依存性形状記憶合金)、例えば銅系若しくはNiTi(ニッケル及びチタン)系形状記憶合金、又は銅−亜鉛−アルミニウム−ニッケル合金、銅−アルミニウム−ニッケル合金等が挙げられる。その例としてはNi−Ti(〜55%Ni)及びニチノール(Nitinol)が挙げられる。形状記憶合金としては、Ag−Cd(44/49at.% Cd)、Au−Cd(46.5/50at.% Cd)、Cu−Al−Ni(14/14.5wt.% Al、3/4.5wt.% Ni)、Cu−Sn(約15at.% Sn)、Cu−Zn(38.5/41.5wt.% Zn)、Cu−Zn−X(X=Si、Al、Sn)、Fe−Pt(約25at.% Pt)、Mn−Cu(5/35at.% Cu)、並びに種々の濃度のFe−Mn−Si、Pt合金、Co−Ni−Al、Co−Ni−Ga、Ni−Fe−Ga、及びTi−Pd合金からなる群から選択される合金も挙げられる。好適な合金は、閉鎖温度を超える場合と閉鎖温度より低い場合とで形状が異なる合金である。
【0027】
上記閉鎖手段は、閉鎖位置にある場合には、その形状が、排出管を圧縮又は圧迫して、包装体の外部から排出管の近位端を通って包装体内部へとガスが通過するのを防止し、開放位置にある場合には、排出管を通してガスを通過させるような形状である限り、種々の形状をとってもよい。
【0028】
ある実施形態において、上記閉鎖手段(20)は、排出管(10)の周囲の、上記近位端と遠位端の間に配置されており、上記閉鎖手段(20)が閉鎖位置にある場合には排出管(10)を圧縮又は圧迫して閉鎖し(図1B)、上記閉鎖手段(20)が開放位置にある場合には排出管(10)は圧縮も圧迫もされず、それによりガスを排出管を通して近位端から遠位端へと通過させる(図1A)。上記閉鎖手段は、排出管を圧締するクランプであってもよい。
【0029】
ある実施形態において、上記閉鎖手段(120)は、開放位置にある状態では、排出管(110)が開放されるよう、その形状は排出管の周囲を囲む管状であるか、又はリング、だ円、若しくはU字型形であり(図2A)、また、上記閉鎖手段は、閉鎖位置にある状態では、上記排出管を圧縮又は圧迫して排出管を閉鎖する(図2B)。
【0030】
ある実施形態において、上記閉鎖手段(220)は、上記排出管(210)の内部に配置されている板状物又は円筒状物である。上記板状物又は円筒状物は開放位置では、排出管が開放されるよう直線状であり(図3A)、また、上記板状物又は円筒状物は閉鎖位置では、1以上の角度に折れ曲って排出管(210)を閉鎖する(図3B)。
【0031】
ある実施形態において、上記閉鎖手段(320)は、上記排出管(310)上の異なる2つの位置に固定されたばねである(図4A)。上記ばねが圧縮位置にあるときには、排出管(310)を挟む又は圧迫することにより閉鎖して、上記閉鎖手段(320)は閉鎖位置となる(図4B)。
【0032】
別の実施形態において、上記閉鎖手段(420)は、1以上の糸(スレッド)状物又は板状物を含む。糸(スレッド)状物又は板状物は、開放位置においては、排出管(410)の壁の外側の相対する部分と接線接触しており(図5A)、閉鎖位置においては、排出管(410)の壁の内側部分を互いに接触させ、ガスが通過できないようにする(図5B)。
【0033】
上述の実施形態において、閉鎖位置の目標は、ガスが排出管を通過するのを防ぐことである。
【0034】
包装体出口は0.1〜2cmの直径又は相対的に大きな断面を有しており、これにより上記出口を通してガスを通過させる。上記排出管は上記出口の大きさに適合した大きさを有している。典型的には、包装体出口の相対的に大きな断面又は直径は1〜5mmである。
【0035】
欧州特許出願公開第0201994号明細書は、形状記憶合金で形成されたバルブ部材を備えた安全ガス容器に関する。上記バルブ部材は、頂頭部と底頭部を有し、その間に直径が相対的に小さい軸部分を有している。上記バルブ部材は、上記容器のガスの流路内に挿嵌されており、上記形状記憶合金は、あらかじめ、特定の温度でより小さな形状を記憶するように作成されている。上記バルブ部材は、周囲温度が上記特定の温度より高い温度まで上昇すると、それに応じて大きさが減少し、バルブ部材とガス流路の内壁との間に間隙が生じる。しかしながら、そのようなバルブは、ガスの通過を妨げるものであって、本発明とは逆の作用を有する。この先行技術のバルブはガス容器内部の過加圧を防ぐ減圧バルブとして作用するものであり、0.1mmよりも狭い間隙しか有さない。
【0036】
米国特許出願公開第2006−255064号明細書は、容器からの流体の開放を選択的に調整する、取替え可能な電気力学的バルブを備えた流体貯蔵容器に関する。上記取替え可能な電気力学的バルブとしては、リード線を介して外部端末によって制御される圧電バルブが主に挙げられている。このようなバルブは本発明にとっては複雑すぎ、本発明においては使用を避けるべき電気的制御手段を用いて機能するものである。
【0037】
なおこれら2つの容器(安全ガス容器又は流体貯蔵容器)は、容器やバイアル、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイスを包装するのに適合していない。さらにこれらの容器は、滅菌やデパイロジェネーションのステップを行うのに適合していない。
【0038】
本発明のある実施形態において、上記閉鎖手段は排出管内に取り付けられていなくてもよい。
【0039】
本発明のある実施形態において、上記包装体は、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない少なくとも1つの材料から形成された可撓性部分を有している。そのような滅菌温度又はデパイロジェネーション温度は、例えば少なくとも253℃である。上記温度は少なくとも数分間、典型的には20分間以上、好ましくは30分間以上保持してもよい。閉鎖温度はデパイロジェネーション温度よりも低い。上記閉鎖温度は、例えば30℃〜100℃、例えば35℃〜75℃である。ある実施形態において、上記閉鎖温度は40〜65℃である。閉鎖温度は室温(室温は25℃と規定されてもよい)よりは高い。
【0040】
ある実施形態においては、上記包装体は、上記滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない材料から形成される。上記材料は、ポリアリールエーテルケトン、PEEK(ポリ(エーテルエーテルケトン))、具体的にはポリ(オキシ−1,4−フェニレン−オキシ−1,4−フェニレン−カルボニル−1,4−フェニレン);ポリテトラフルオロエチレン(PTFE);パーフルオロアルコキシ(PFA)ポリマー;ポリ(テトラフルオロエチレン−co−パーフルオロメチルビニルエーテル)(MFA);ポリパーフルオロ(エチレン−co−プロピレン)(FEP);ポリ(エチレン−alt−クロロトリフルオロエチレン)(ECTFE);ポリ(エチレン−co−テトラフルオロエチレン)(ETFE);ポリ(フッ化ビニリデン)(PDVF);テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン−co−フッ化ビニリデンターポリマー(THV);ポリ(ビスフェノールA−co−4−ニトロフタル酸無水物−co−1,3−フェニレンジアミン)(PEI);ポリ(4−メチル−1−ペンテン)(PMP);及びこれらの好適な混合物からなる群から選択されるポリマーからなる群から選択される材料である。
【0041】
ある実施形態において、上記滅菌温度又はデパイロジェネーション温度は少なくとも253℃である。
【0042】
上記包装体又はトレーは熱成形してもよい。目標に応じてあらゆる形態のものを使用してよい。
【0043】
ある実施形態において、上記包装体は概ね長さが20〜500mm、幅が20〜500mm、高さが5〜300mmの寸法を有する。典型的な寸法は長さ約280mm、幅約280mm、高さ約30mmである。
【0044】
トレーは、表面にトレーを固定又は配置するための1以上の突起を底面の外側表面に備えていてもよい。
【0045】
本発明は、いずれかの実施形態を単独で又は2以上組み合わせて規定される上記包装体中に置かれた1以上の被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等を滅菌又はデパイロジェネーションするための方法に関する。
【0046】
ある実施形態において、本発明は、バイアル又は容器を充填する前に滅菌及び/又はデパイロジェネーションする、すなわち空のバイアル又は容器を滅菌又はデパイロジェネーションするための方法に関する。上記バイアル又は容器は、キャップをせずに包装される。
【0047】
ある実施形態において、上記方法は、滅菌装置又はデパイロジェネーション装置内に、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体を配置する工程を含み、上記包装体は、包装体出口と、その包装体出口に接続された排出管とを備え、上記排出管は近位端と遠位端を有し、上記排出管は、上記近位端と上記遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備えている。好ましい実施形態においては、上記包装体は、1以上の被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等を収容している(包装している)。
【0048】
ある実施形態において、上記方法は、オーブン内の温度を第1の温度T1(この温度は室温、すなわち、例えば25℃であってもよい)から第2の温度T2(滅菌温度又はデパイロジェネーション温度、すなわち、例えば253℃を超える温度)にまで昇温させる工程、ここで第1の温度T1において、上記閉鎖手段は、排出管を閉鎖する閉鎖位置にあり、第2の温度T2において、上記閉鎖手段は、排出管を開放する開放位置にある、と、バイアル又は容器の滅菌又はデパイロジェネーションを確実に行うのに充分な期間、上記第2の温度T2を維持する工程と、上記第2の温度T2から、上記排出管を閉鎖する上記閉鎖手段の閉鎖温度(Tc)より低い第3の温度T3へと降温する工程と、必要に応じて、包装体中を部分的に減圧する工程とを含む方法である(図6)。T3はT1と同じであってもよい。
【0049】
上記排出管は、ガスの膨張によって包装体(バッグ又はトレー)が破裂するのを防ぐ。上記ガスは上記包装体の内部にあって、排出管を通過する。排出管は開放時には減圧バルブとして機能する。温度が低下する間、閉鎖手段は元の形状、即ち閉鎖位置に戻る。閉鎖温度は第3の温度T3より高いので、包装体(バッグ又はトレー)の内部を部分的に減圧することもできる。
【0050】
この部分的な減圧により、包装体(バッグ又はトレー)は、上記被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等に汚染物質が混入しないよう充分に保護することができる。包装体(バッグ又はトレー)を別のものにした場合、ガスが包装体(バッグ又はトレー)内に侵入する場合があり、被包装デバイスは発熱物質によって汚染されるおそれがある。当分野の熟練技術者であれば、被包装デバイスの使用前に、滅菌又はデパイロジェネーションが正しく行われているかそうでないかを知ることができるであろう。被包装デバイスが滅菌された状態、又は発熱物質を含んでいない状態が維持されている場合、当分野の熟練技術者であれば、(減圧による)包装体のガス抜きが正しく行われていることを目で見て認識するか、又は(減圧によって)包装体を開封したときに音がするのを耳で聞きとることができるであろう。上記部分的減圧は、通常0.1〜100kPa(低真空)である。
【0051】
包装体を開放するために、ある実施形態では、当分野の熟練技術者はバッグを開封するであろう。他の実施形態では、当分野の熟練技術者は離脱可能なシート又はフィルムをトレーから取り除くであろう。開封が容易にできるように、包装体上にプレカットを施していてもよい。
【0052】
本発明は、上記滅菌方法又はデパイロジェネーション方法によって得られる包装体に関する。一つの目標は、デパイロジェネーションステップの後に貯蔵し、発熱物質を含まない状態で保持するために、1以上の被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等を部分的な減圧下で包装することである。
【0053】
一態様によれば、本発明は、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体にも関する。ここで上記包装体は、出口と、室温(25℃)より高い閉鎖温度Tcにおいてその形状が変化する形状記憶材料から一部が形成されている、又は全体が形成されているバルブとを備えており、上記バルブは、室温では上記出口を閉鎖し、温度がTcを超える時は、ガスが上記出口を通過するよう流路を開放し、上記包装体は、上記バルブが閉鎖されている場合は部分的な減圧下にある。上記包装体は、好ましくは1以上の被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等を収容する。開示されている実施形態は全て、本発明のこの特定の態様に適用することができる。
【0054】
ある態様によれば、本発明は、1以上の被包装デバイス、例えばバイアルや容器、又は人工器官、インプラント、外科的若しくは歯科的な材料若しくは器具などの他の器具やデバイス等を別個に包装するための1又は2以上の包装領域を備える本発明の包装体にも関する。ある実施形態において、2以上の包装領域は出口を有し、上記出口は、互いに接続されて主出口を形成し、上記主出口は、室温(25℃)より高い閉鎖温度Tcにおいてその形状が変化する形状記憶材料から一部が形成されている、又は全体が形成されているバルブを備え、上記バルブは、室温では上記主出口を閉鎖し、温度がTcを超える時は、ガスが上記主出口を通過するよう流路を開放し、上記包装体は、上記バルブが閉鎖されている場合は部分的な減圧下にある。ある実施形態において、本発明の包装体のそれぞれ別個の包装領域内に包装されるデバイスはそれぞれ別のデバイスである。典型的には、本発明は、未だ集合していない状態の自己集合デバイスを提供することもできる。この場合、集合することとなる個々の部材は、それぞれ別個の包装領域に置かれる。そのような自己集合デバイスは、減圧下で貯蔵することが求められる医療用デバイス又は薬学的デバイスであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1A】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の1つの実施形態の概略的な透視図である。
【図1B】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の1つの実施形態の概略的な透視図である。
【図2A】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図2B】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図3A】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図3B】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図4A】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図4B】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図5A】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図5B】排出管上に設けられた形状記憶閉鎖手段の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図6】デパイロジェネーションの温度サイクルのグラフである。
【図7】本発明の包装体の1つの実施形態の概略的な透視図である。
【図8】本発明の包装体の別の実施形態の概略的な透視図である。
【図9】複数の包装領域を備えた本発明の包装体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
ある実施形態において(図7)、バイアル又は容器780用の上記トレー又は包装体700は、側壁732と、底壁734と、完全に又は部分的に開放された頂面730とを有し、これらにより内側包装領域736と外側包装領域738が仕切られている。ここで、壁(732、734)又は頂面730のうち少なくとも1つは出口722を備え、この出口722は、ガスをその出口722に通過させる排出管710に接続されている。ここで上記排出管710は近位端711と遠位端712を有し、上記排出管710は近位端711と遠位端712の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段720を備える。上記閉鎖手段720は排出管710を閉鎖し、上記包装体700は、トレー頂面730上に設けられる、内側包装領域を外側包装領域から隔離するための離脱可能なシート又はフィルム750を必要に応じて備えていてもよい。上記離脱可能なシート又はフィルム750は、連続的な又は不連続的な熱封止線752によって、トレー頂面730の周縁に沿って熱封止されていてもよい。上記熱封止により、上記包装体700内部の部分的な減圧を保持することができる。上記トレーはPEEKポリマーを用いて熱成形してもよい。上記離脱可能なシート又はフィルム750もまた、PEEKポリマーにより製造してもよい。
【0057】
ある実施形態において(図8)、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない材料、例えばPEEK等から形成されたトレー860は、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない材料、例えばPEEK等から形成されたバッグ800の内部に配置される。上記バッグ800は、本発明における、出口722と、その出口722に(例えば熱封止により)固定された排出管810と、閉鎖手段820とを備える。
【0058】
図9は、トレー、バイアル又は容器等のデバイス(961、962、963)を別個に包装するための3つの包装領域(981、982、983)を備えた本発明の包装体(900)を表したものである。主出口(910)は形状記憶材料製の主バルブ(920)によって開放されたり閉鎖されたりする。それぞれ別個の包装領域(981、982、983)の出口(911、912、913)は、それぞれ独立に、その出口(911、912、913)を個別に開閉するためのそれぞれ別個のバルブ(921、922、923)を必要に応じて有していてもよい。上記バルブのうち1以上、好ましくは全てのバルブは、本発明におけるバルブ(形状記憶材料)である。上記バルブ(920、921、922、923)が形状記憶材料を含んでいない、又は形状記憶材料から形成されていない場合には、上記バルブ(920、921、922、923)は、電気機械式バルブ又は電空式バルブ等の市販されているバルブであってもよい。それぞれ別個の包装領域(981、982、983)が、それぞれ独立に、それぞれ別個のバルブ(921、922、923)を備える場合、他の包装領域(981、又は982、又は983)の雰囲気や減圧度に影響を及ぼすことなく、特定の包装領域(981、又は982、又は983)内に収容されているデバイスに独立にアクセスすることができる。
【0059】
本発明の他の目的、特徴、及び利点は、当業者であれば、図面を参照しつつ説明した記述を読めば明確に理解できるであろう。なお図面は単に例示として挙げたものに過ぎず、本発明の範囲を決して限定するものではない。
【0060】
図面は本発明の一体不可分な部分をなしており、図面を含む明細書全体から先行技術に対し新規であると認められる全ての特徴は、その作用面や一般性において本発明の一体不可分な部分をなす。
【0061】
このように、図は全て一般的な範囲を示したものである。
【符号の説明】
【0062】
10 排出管
20 閉鎖手段
110 排出管
120 閉鎖手段
210 排出管
220 閉鎖手段
310 排出管
320 閉鎖手段
410 排出管
420 閉鎖手段
700 トレー又は包装体
710 排出管
711 排出管710の近位端
712 排出管710の遠位端
720 閉鎖手段
722 出口
730 頂面
732 側壁
734 底壁
736 内側包装領域
738 外側包装領域
750 離脱可能なシート又はフィルム
752 熱封止線
780 バイアル又は容器
800 バッグ
810 排出管
820 閉鎖手段
860 トレー
900 包装体
910 主出口
911 出口
912 出口
913 出口
920 主バルブ
921 バルブ
922 バルブ
923 バルブ
961 トレー、バイアル又は容器
962 トレー、バイアル又は容器
963 トレー、バイアル又は容器
981 包装領域
982 包装領域
983 包装領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体であって、
前記包装体は、包装体出口と、その包装体出口に接続された排出管とを備え、
前記排出管は近位端と遠位端を有し、
前記排出管は、前記近位端と前記遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備える、
包装体。
【請求項2】
前記閉鎖手段は、温度が、前記排出管を閉鎖するための参照温度又は閉鎖温度よりも低い場合には、閉鎖位置にあって、ガスが前記包装体出口を通して前記包装体中に侵入しないようにし、
温度が前記参照温度又は閉鎖温度を超える場合には、開放位置にあって、ガスが前記包装体出口を通過できるようにする、
請求項1記載の包装体。
【請求項3】
前記形状記憶材料は形状記憶合金である、請求項1又は2記載の包装体。
【請求項4】
前記包装体は、ポリアリールエーテルケトン、PEEK(ポリ(エーテルエーテルケトン))、具体的にはポリ(オキシ−1,4−フェニレン−オキシ−1,4−フェニレン−カルボニル−1,4−フェニレン);ポリテトラフルオロエチレン(PTFE);パーフルオロアルコキシ(PFA)ポリマー;ポリ(テトラフルオロエチレン−co−パーフルオロメチルビニルエーテル)(MFA);ポリパーフルオロ(エチレン−co−プロピレン)(FEP);ポリ(エチレン−alt−クロロトリフルオロエチレン)(ECTFE);ポリ(エチレン−co−テトラフルオロエチレン)(ETFE);ポリ(フッ化ビニリデン)(PDVF);テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン−co−フッ化ビニリデンターポリマー(THV);ポリ(ビスフェノールA−co−4−ニトロフタル酸無水物−co−1,3−フェニレンジアミン)(PEI);ポリ(4−メチル−1−ペンテン)(PMP);及びこれらの好適な混合物からなる群から選択されるポリマーからなる群から選択される材料から形成される、請求項1〜3のいずれか一項記載の包装体。
【請求項5】
前記滅菌温度又はデパイロジェネーション温度は少なくとも253℃である、請求項1〜4のいずれか一項記載の包装体。
【請求項6】
前記包装体は、1以上の被包装デバイスの位置を決め、支持するための支持領域を備えており、
前記支持領域は、それぞれ別個の仕切られた複数の区画を有していてもよく、ここで個々の仕切られた区画中には各被包装デバイスが配置されてもよい、
請求項1〜5のいずれか一項記載の包装体。
【請求項7】
前記包装体は、1以上の被包装デバイス用のトレーであり、
前記トレーは、側壁と、底壁と、完全に又は部分的に開放された頂面とを有し、これらにより内側包装領域と外側包装領域が仕切られており、
ここで少なくとも1つの壁又は頂面は出口を有しており、この出口にはガスをその出口に通過させる排出管が接続されており、
前記排出管は近位端と遠位端を有し、
前記排出管は、前記近位端と前記遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備えており、
前記閉鎖手段は前記排出管を閉鎖するものであり、
前記包装体は、前記トレーの頂面上に設けられる、前記内側包装領域を前記外側包装領域から隔離するための離脱可能なシート又はフィルムを備えていてもよい、
請求項1〜6のいずれか一項記載の包装体。
【請求項8】
前記閉鎖手段は、前記排出管の周囲の、前記近位端と遠位端の間に配置されており、
前記閉鎖手段が閉鎖位置にある場合には前記排出管を圧縮又は圧迫して閉鎖し、
前記閉鎖手段が開放位置にある場合には前記排出管は圧縮も圧迫もされず、それによりガスを前記排出管を通して前記近位端から前記遠位端へと通過させる、
請求項1〜7のいずれか一項記載の包装体。
【請求項9】
前記閉鎖手段は、開放位置にある状態では、前記排出管が開放されるよう、その形状は前記排出管の周囲を囲む管状であるか、又はリング、だ円、若しくはU字型形であり、
前記閉鎖手段は、閉鎖位置にある状態では、前記排出管を圧縮又は圧迫して前記排出管を閉鎖する、
請求項1〜7のいずれか一項記載の包装体。
【請求項10】
前記閉鎖手段は、前記排出管の内部に配置されている板状物又は円筒状物であり、
前記板状物又は円筒状物は開放位置では、前記排出管が開放されるよう直線状であり、前記板状物又は円筒状物は閉鎖位置では、1以上の角度に折れ曲って前記排出管を閉鎖する、
請求項1〜7のいずれか一項記載の包装体。
【請求項11】
前記閉鎖手段は、前記排出管上の異なる2つの位置に固定されたばねであり、
前記ばねが圧縮位置にあるときには、前記排出管を挟む又は圧迫することにより閉鎖して、前記閉鎖手段は閉鎖位置となる、
請求項1〜7のいずれか一項記載の包装体。
【請求項12】
包装体中に置かれた1以上の被包装デバイスを滅菌又はデパイロジェネーションするための方法であって、
前記方法は、滅菌装置又はデパイロジェネーション装置内に、滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体を配置する工程を含み、
前記包装体は1以上の被包装デバイスを収容し、
前記包装体は、包装体出口と、その包装体出口に接続された排出管とを備え、
前記排出管は近位端と遠位端を有し、
前記排出管は、前記近位端と前記遠位端の間に、一部が形状記憶材料から形成されている、又は全体が形状記憶材料から形成されている閉鎖手段を備える、
方法。
【請求項13】
オーブン内の温度を第1の温度T1(この温度は室温、例えば25℃であってもよい)から第2の温度T2(滅菌温度又はデパイロジェネーション温度、例えば253℃を超える温度)にまで昇温させる工程、ここで第1の温度T1において、前記閉鎖手段は、前記排出管を閉鎖する閉鎖位置にあり、第2の温度T2において、前記閉鎖手段は、前記排出管を開放する開放位置にある、と、
バイアル又は容器の滅菌又はデパイロジェネーションを確実に行うのに充分な期間、前記第2の温度T2を維持する工程と、
前記第2の温度T2から、前記排出管を閉鎖する前記閉鎖手段の閉鎖温度より低い第3の温度T3へと降温する工程と、
必要に応じて、前記包装体中を部分的に減圧する工程と
を含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
請求項12又は13記載の方法によって得られる包装体。
【請求項15】
滅菌温度又はデパイロジェネーション温度で分解しない1以上の材料から形成された包装体であって、
前記包装体は1以上の被包装デバイスを収容し、
前記包装体は、出口と、室温(25℃)より高い閉鎖温度Tcにおいてその形状が変化する形状記憶材料から一部が形成されている、又は全体が形成されているバルブとを備え、
前記バルブは、室温では前記出口を閉鎖し、温度がTcを超える時は、ガスが前記出口を通過するよう流路を開放し、
前記包装体は、前記バルブが閉鎖されている場合は部分的な減圧下にある、
包装体。
【請求項16】
1以上の被包装デバイスを別個に包装するための1又は2以上の包装領域を備える、
請求項1〜11及び15のいずれか一項記載の包装体。
【請求項17】
前記包装体は、出口を有する包装領域を2以上備え、
前記出口は、互いに接続されて主出口を形成し、
前記主出口は、室温(25℃)より高い閉鎖温度Tcにおいてその形状が変化する形状記憶材料から一部が形成されている、又は全体が形成されているバルブを備え、
前記バルブは、室温では前記主出口を閉鎖し、温度がTcを超える時は、ガスが前記主出口を通過するよう流路を開放し、
前記包装体は、前記バルブが閉鎖されている場合は部分的な減圧下にある、
請求項16記載の包装体。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−520803(P2012−520803A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500271(P2012−500271)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053617
【国際公開番号】WO2010/106168
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(511216259)
【Fターム(参考)】