説明

炊飯器

【課題】複数の炊飯機能の中から設定を行い炊飯する機能を有する炊飯器において、多機能の炊飯器においても、ユーザが少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作できるようにし、優れた操作性を備えた炊飯器を提供する。
【解決手段】メニュー選択や米の銘柄選択などの少なくとも2つの炊飯機能の中から設定を行う機能を機能選択手段1により選択するようにし、機能の設定を機能設定変更手段2により変更するようにするとともに各機能の設定を取り消す設定取消手段4により取り消すようにし、機能選択手段1により選択された機能や機能設定変更手段2による各機能の設定状況などを表示手段6により表示し、炊飯を炊飯開始手段3により開始し、機能選択手段1などによる入力に基づいて制御手段5により炊飯器の動作を制御する。機能設定変更手段2は、機能選択手段1により選択可能な各機能の設定に共通して変更可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の炊飯機能の中から設定を行い炊飯する機能を有する炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、この種の炊飯器は、米をユーザの好みに応じて最適な状態で炊き上げるために様々な機能を備えている。このような炊飯器においては、ご飯が最適な炊き上がり状態になるように、加熱温度や加熱時間などの各種条件を制御している。炊飯器で炊く米の種類としては、白米、無洗米、玄米などがあり、さらにそれぞれの米の中にも様々な銘柄が存在している。これらの各種米に対して、炊飯器では加熱温度や加熱時間などの条件が異なっており、ユーザは炊きたい米に応じて炊飯器を設定する必要がある。また、近年の炊飯器においては、炊き込みご飯やすしめし、おかゆなどを炊き分ける機能や、ユーザが予め設定しておいた時刻にご飯を炊き上げる予約炊飯機能なども備えている。
【0003】
上記のような炊飯器の多機能化に伴い、炊飯器の炊き方を設定操作するための操作スイッチの数も増加し、また、表示部に表示される内容も増えるため、操作性が悪くなるという問題が発生してきた。
【0004】
そこで、従来の炊飯器では、ユーザの操作性を改善するために、設定された内容を外部記憶手段に記憶させ、操作スイッチを使用者に見えないようにする構造物を備えることにより、一度設定した内容を変更しない限りは、表示部に設定内容を表示しないようにし、使用しない操作スイッチをユーザに見えないようにして、設定操作の煩雑さを軽減する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の炊飯器では、一度設定した内容を変更しない場合の設定操作の煩雑さは軽減されるが、初めて設定する場合や、設定した内容を変更する場合の操作性については考慮されていないため、操作性が改善される条件が限定されており、また、操作スイッチを使用者に見えないようにする構造物を備えることで操作スイッチの見た目上の数を減らすことはできるが、実際の操作スイッチの数が減るわけではないため、機能が増えるに従い操作スイッチの数も増加し、結果として、操作部の面積を拡大するか、操作スイッチの大きさを縮小して限られた範囲に配置するなどしなければならないという問題があった。
【0006】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、多機能の炊飯器においても、ユーザが少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作できるようにし、優れた操作性を備えた炊飯器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するために、メニュー選択や米の銘柄選択などの少なくとも2つの炊飯機能の中から設定を行う機能を機能選択手段により選択するようにし、機能の設定を機能設定変更手段により変更するようにするとともに各機能の設定を取り消す設定取消手段により取り消すようにし、機能選択手段により選択された機能や機能設定変更手段による各機能の設定状況などを表示手段により表示し、炊飯を炊飯開始手段により開始し、機能選択手段などによる入力に基づいて制御手段により炊飯器の動作を制御するよう構成し、機能設定変更手段は、機能選択手段により選択可能な各機能の設定に共通して変更可能としたものである。
【0008】
これによって、多機能の炊飯器においても、機能の数に関係なく、ユーザは機能選択手段と機能設定変更手段という少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の炊飯器は、多機能の炊飯器においても、機能の数に関係なく、ユーザは少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、メニュー選択や米の銘柄選択などの少なくとも2つの炊飯機能の中から設定を行う機能を選択する機能選択手段と、機能の設定を変更する機能設定変更手段と、前記機能選択手段により選択された機能や前記機能設定変更手段による各機能の設定状況などを表示する表示手段と、炊飯を開始する炊飯開始手段と、各機能の設定を取り消す設定取消手段と、前記機能選択手段などによる入力に基づいて炊飯器の動作を制御する制御手段とを備え、前記機能設定変更手段は、前記機能選択手段により選択可能な各機能の設定に共通して変更可能としたものであり、機能の数に関係なく、ユーザは少ない操作スイッチで、容易にかつ確実に炊飯機能の設定を設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、機能選択手段は、炊飯機能に加え現在時刻設定機能や予約時刻設定機能などの炊飯機能以外の機能も選択可能としたものであり、操作スイッチの数を増やすことなく、現在時刻設定や予約時刻設定などの炊飯機能以外の機能の設定操作も容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0012】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、機能選択手段は、選択可能な機能の内、いずれかの機能の設定を変更した以降は、設定取消手段によって設定が取り消されるまで、設定を変更した機能との組み合わせが発生する機能のみを選択可能としたものであり、設定中の機能と関連がない機能の設定状態に移行することがなくなるため、必要な機能のみを確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0013】
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか1つの発明において、表示手段は、設定中の機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにしたものであり、現在設定している機能およびその設定状態が認識しやすくなるため、確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0014】
第5の発明は、上記第1〜3のいずれか1つの発明において、表示手段は、設定中の機能と、設定中の機能との組み合わせが発生する機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにしたものであり、現在設定している機能およびその設定状態と、さらに設定中の機能と組み合わせが発生する機能の設定状態が認識しやすくなるため、容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器の要部ブロック図を示し、図2は、同炊飯器の表示操作部を示すものである。
【0017】
図1に示すように、機能選択手段1は、メニュー選択や米の銘柄選択などの複数の炊飯機能の中から設定を行う機能を選択するもので、機能選択手段1による入力信号は制御手段5に送られ、制御手段5は入力信号を受け取ると、機能選択状態を現在選択されている機能から次の機能へと移行させる。機能設定変更手段2は、各機能の設定を変更するもので、機能設定変更手段2による入力信号は制御手段5に送られ、制御手段5は入力信号を受け取ると、機能選択手段1の入力により選択状態となっている機能の設定を次の設定へと移行させる。
【0018】
炊飯開始手段3は、炊飯を開始するもので、炊飯開始手段3による入力信号は制御手段5に送られ、制御手段5は入力信号を受け取ると、機能選択手段1および機能設定変更手段2によって設定された炊飯機能に基づいて炊飯を開始する。設定取消手段4は、設定中の各機能の設定を取り消すもので、設定取消手段4による入力信号は制御手段5に送られ、制御手段5は入力信号を受け取ると、機能選択手段1や機能設定変更手段2によって設定された各機能の設定を取り消し、各機能の設定を設定開始前の状態に戻す。
【0019】
表示手段6は、各機能の設定状況などを表示するもので、制御手段5が各機能の設定状況に基づいて送信した出力信号を受け取り、その出力信号に基づいて表示を行う。
【0020】
ここで、機能設定変更手段2は、機能選択手段1により選択可能な各機能の設定に共通して変更可能に構成している。
【0021】
機能選択手段1は、図2に示すように、「コース選択」ボタン1aで構成し、機能設定変更手段2は「右向きの黒三角」ボタン2aで構成し、炊飯開始手段3は「炊飯」ボタン3aで構成し、設定取消手段4は「取消/切」ボタン4aで構成している。表示手段6は、各機能の設定状況などを表示する液晶6aと、選択可能な機能を記したパネル6bとで構成している(図2における液晶6aの表示内容は表示可能なキャラクタをすべて表示した状態)。「時計」ボタン7、「予約」ボタン8はそれぞれ、現在時刻設定、予約時刻設定を行うもので、「保温」ボタン9は保温を開始するものである。
【0022】
上記構成において炊飯機能設定操作時の動作について図3を参照しながら説明する。
【0023】
図3は、機能設定初期状態(メニュー:「ふつう」、米:「白米」、スチーム炊き分け:「中レベル」)からメニューを「少量」、米を「無洗米」、スチーム炊き分けを「強レベル」に設定し、炊飯を開始するまでの設定動作を説明する図である。
【0024】
図3(a)に示す設定初期状態において、「コース選択」ボタン1aを押すと、図3(b)に示すように、機能選択状態が「メニュー」機能を選択した状態となる。このとき、「ふつう」から「お手入れ」までのすべての「メニュー」機能設定項目が表示され、現在設定されている「ふつう」のみ点滅表示される。つぎに、「右向きの黒三角」ボタン2aを押すと、図3(c)に示すように、「メニュー」機能の設定が「少量」に変更され、この時、点滅表示される項目が「ふつう」から「少量」に変更される。
【0025】
つぎに、「コース選択」ボタン1aを押すと、図3(d)に示すように、機能選択状態が「メニュー」機能を選択した状態から「お米」機能を選択した状態に変更される。このとき、「白米」から「雑穀米」までのすべての「お米」機能設定項目の内、「少量」メニューに対応した「お米」機能設定項目である「白米」と「無洗米」が表示され、現在設定されている「白米」のみが点滅表示される。
【0026】
つぎに、「右向きの黒三角」ボタン2aを押すと、図3(e)に示すように「お米」機能の設定が「無洗米」に変更され、このとき、点滅表示される項目が「白米」から「無洗米」に変更される。つぎに、「コース選択」ボタン1aを押すと、図3(f)に示すように、機能選択状態が「お米」機能を選択した状態から「スチーム炊き分け」機能を選択した状態に変更される。このとき、「弱」から「強」までのすべての「スチーム炊き分け」機能設定項目が表示され、現在設定されている「中」のみが点滅表示される。
【0027】
つぎに、「右向きの黒三角」ボタン2aを押すと、図3(g)に示すように「スチーム炊き分け」機能の設定が「強」に変更され、このとき、点滅表示される項目が「中」から「強」に変更される。つぎに「炊飯」ボタン3aを押すと、図3(b)から(g)で設定された条件で炊飯動作を開始し、このとき、図3(h)に示すように、「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け」機能のそれぞれの設定と炊飯残時間が表示される。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け機能」の各炊飯機能を機能選択手段1(「コース選択」ボタン1a)によって選択し、各炊飯機能の設定を各機能の設定変更に共通して使用することができる機能設定変更手段2(「右向きの黒三角」ボタン2a)によって変更するようにすることにより、炊飯機能の数に関係なく、少ない操作スイッチの数で、すべて同じ設定操作方法で各炊飯機能の設定を行うことができるようになり、ユーザは少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、機能選択手段1および機能設定変更手段2をそれぞれ「コース選択」ボタン1a、「右向きの黒三角」ボタン2aという1つのボタンで構成し、炊飯機能選択状態の変更方向および、各炊飯機能の設定項目の変更方向を1方向に限定する構成で説明したが、炊飯機能数や各炊飯機能の設定項目数が多い場合は、機能選択手段1および機能設定変更手段2をそれぞれ必要に応じて2つのボタンで構成して、炊飯機能および各炊飯機能の設定項目の選択状態を逆方向にも変更できるようにしても構わない。
【0030】
(実施の形態2)
図1に示す機能選択手段1は、炊飯機能に加え現在時刻設定機能や予約時刻設定機能などの炊飯機能以外の機能も選択可能に構成している。
【0031】
図4は、本発明の実施の形態2における炊飯器の表示操作部を示すもので、上記実施の形態1の表示操作部を示す図2におけるパネル6bに炊飯機能以外の機能である時計合わせ機能の記載を追加し、現在時刻設定を行うための「時計」ボタン7を削除している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0032】
上記構成において機能設定操作時の動作について図5を参照しながら説明する。図5は、現在時刻設定を行う動作を説明する図である。
【0033】
図5(a)に示す待機状態において、「コース選択」ボタン1aを押すことにより機能選択状態を切換えていき4回押すと、図5(b)に示すように、「時刻合わせ」機能を選択した状態になる。このとき、現在時刻が点滅表示される。つぎに、「右向きの黒三角」ボタン2aを押すと、図5(c)に示すように、現在時刻が1分進む。このとき、現在時刻が点滅表示される。この状態で約4秒間放置すると、図5(d)に示すように、現在時刻の変更を確定させ「時刻合わせ」機能を終了する。このとき、「現在時刻」は点灯表示となる。
【0034】
以上のように、本実施の形態においては、「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け機能」の各炊飯機能に加え、炊飯機能以外の機能である「時刻合わせ」機能も機能選択手段1(「コース選択」ボタン1a)によって選択し、各炊飯機能の設定と共通して使用することができる機能設定変更手段2(「右向きの黒三角」ボタン2a)によって変更するようにすることにより、炊飯機能以外の機能も含めた機能の数に関係なく、少ない操作スイッチの数で、すべて同じ設定操作方法で各機能の設定を行うことができるようになり、ユーザは少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0035】
なお、本実施の形態では、炊飯機能以外の機能として「時刻合わせ」機能を機能選択手段1により選択可能とすることにより、操作スイッチを1つ減らした構成で説明したが、「予約時刻合わせ」機能などのその他の機能についても機能選択手段1により選択可能とすることにより、さらに操作スイッチの数を減らすことができる。
【0036】
(実施の形態3)
図1に示す機能選択手段1は、選択可能な機能の内、いずれかの機能の設定を変更した以降は、設定取消手段4によって設定が取り消されるまで、設定を変更した機能との組み合わせが発生する機能のみを選択可能とするように構成している。他の構成は上記実施の形態1または2と同じである。
【0037】
上記構成において機能設定操作時の動作について図6を参照しながら説明する。図6は、設定初期状態からメニューを「少量」、米を「無洗米」、スチーム炊き分けを「強レベル」に設定し、炊飯を開始するまでの設定動作を説明する図である。
【0038】
図6(b)は、図6(a)に示す設定初期状態において、「コース選択」ボタン1aと「右向きの黒三角」ボタンによって「メニュー」機能の設定を「少量」に、「お米」機能の設定を「無洗米」に、「スチーム炊き分け」機能の設定を「強」に設定した状態である。図6(a)の状態から図6(b)の状態までの設定操作の詳細な説明は、上記実施の形態1と同じであるので省略する。
【0039】
図6(b)の状態において、「コース選択」ボタン1aを押すと、機能選択の順番では、つぎは「時計合わせ」機能に移行するところであるが、「時計合わせ」機能は図6(a)の状態から図6(b)の状態までの設定の変更を行った「メニュー」機能などの炊飯機能との設定の組み合わせが発生しない機能であるため、図6(c)に示すように、「メニュー」機能を選択した状態に移行する。その後、「コース選択」ボタン1aによって、機能選択状態を切換えても「取消/切」ボタン4aを押すことにより現在設定中の各機能の設定を取り消して、図6(a)に示す待機状態に戻るまでは、「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け」機能のみ選択可能で、「時計合わせ」機能は選択不可能となる。
【0040】
以上のように、本実施の形態においては、機能選択手段1(「コース選択」ボタン1a)は、選択可能な機能の内、いずれかの機能の設定を変更した以降は、設定取消手段4(「取消/切」ボタン4a)によって設定が取り消されるまで、設定を変更した機能との組み合わせが発生する機能のみを選択可能とすることにより、設定中の機能と関連がない機能の設定状態に移行することがなくなるため、必要な機能のみを確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0041】
(実施の形態4)
図1に示す表示手段6は、設定中の機能以外の機能設定状況の表示を行わないように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0042】
上記構成において機能設定操作時の動作について図7を参照しながら説明する。図7は、設定初期状態からメニューを「少量」、米を「無洗米」、スチーム炊き分けを「強レベル」に設定し、炊飯を開始するまでの設定動作を説明する図である。
【0043】
「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け機能」の各炊飯機能を機能選択手段1(「コース選択」ボタン1a)によって選択し、各炊飯機能を設定する動作は上記実施の形態1と同じであり、「メニュー」機能の設定中は、図7(b)(c)に示すように、「メニュー」機能の設定状況のみを表示し、「お米」機能および「スチーム炊き分け」機能の設定状況および現在時刻を表示しない。
【0044】
また、「お米」機能の設定中は、図7(d)(e)に示すように、「お米」機能の設定状況のみを表示し、「メニュー」機能および「スチーム炊き分け」機能の設定状況および現在時刻を表示しない。また、「スチーム炊き分け」機能の設定中は、図7(f)(g)に示すように、「スチーム炊き分け」機能の設定状況のみを表示し、「メニュー」機能および「お米」機能の設定状況および現在時刻を表示しない。他の動作は上記実施の形態1の動作と同じである。
【0045】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段6は、設定中の機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにすることにより、現在設定している機能およびその設定状態が認識しやすくなるため、確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【0046】
(実施の形態5)
図1に示す表示手段6は、設定中の機能と、設定中の機能との組み合わせが発生する機能以外の機能設定状況の表示を行わないように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0047】
上記構成において機能設定操作時の動作について図8を参照しながら説明する。図8は、設定初期状態からメニューを「少量」、米を「無洗米」、スチーム炊き分けを「強レベル」に設定し、炊飯を開始するまでの設定動作を説明する図である。
【0048】
「メニュー」機能、「お米」機能、「スチーム炊き分け機能」の各炊飯機能を機能選択手段1(「コース選択」ボタン1a)によって選択し、各炊飯機能を設定する動作は上記実施の形態1と同じであり、例えば図8(b)に示すように「メニュー」機能の設定中は、「メニュー」機能、「お米」機能および「スチーム炊き分け」機能の設定状況のみを表示し、現在時刻を表示しないというように、設定中の機能との組み合わせが発生する機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにする。他の動作は上記実施の形態1の動作と同じである。
【0049】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段6は、設定中の機能と、設定中の機能との組み合わせが発生する機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにすることにより、現在設定している機能およびその設定状態と、さらに設定中の機能と組み合わせが発生する機能の設定状態が認識しやすくなるため、容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、多機能の炊飯器においても、機能の数に関係なく、少ない操作スイッチで容易にかつ確実に設定操作することができ、優れた操作性を得ることができるので、複数の炊飯機能の中から設定を行い炊飯する機能を有する炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態1における炊飯器の表示操作部のブロック図
【図2】同炊飯器の表示操作部の正面図
【図3】同炊飯器の設定動作を説明する図
【図4】本発明の実施の形態2における炊飯器の表示操作部の正面図
【図5】同炊飯器の現在時刻設定動作を説明する図
【図6】本発明の実施の形態3における炊飯器の設定動作を説明する図
【図7】本発明の実施の形態4における炊飯器の設定動作を説明する図
【図8】本発明の実施の形態5における炊飯器の設定動作を説明する図
【符号の説明】
【0052】
1 機能選択手段
2 機能設定変更手段
3 炊飯開始手段
4 設定取消手段
5 制御手段
6 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メニュー選択や米の銘柄選択などの少なくとも2つの炊飯機能の中から設定を行う機能を選択する機能選択手段と、機能の設定を変更する機能設定変更手段と、前記機能選択手段により選択された機能や前記機能設定変更手段による各機能の設定状況などを表示する表示手段と、炊飯を開始する炊飯開始手段と、各機能の設定を取り消す設定取消手段と、前記機能選択手段などによる入力に基づいて炊飯器の動作を制御する制御手段とを備え、前記機能設定変更手段は、前記機能選択手段により選択可能な各機能の設定に共通して変更可能とした炊飯器。
【請求項2】
機能選択手段は、炊飯機能に加え現在時刻設定機能や予約時刻設定機能などの炊飯機能以外の機能も選択可能とした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
機能選択手段は、選択可能な機能の内、いずれかの機能の設定を変更した以降は、設定取消手段によって設定が取り消されるまで、設定を変更した機能との組み合わせが発生する機能のみを選択可能とした請求項1または2記載の炊飯器。
【請求項4】
表示手段は、設定中の機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項5】
表示手段は、設定中の機能と、設定中の機能との組み合わせが発生する機能以外の機能設定状況の表示を行わないようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−311914(P2006−311914A)
【公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−135547(P2005−135547)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】