炊飯器
【課題】ご飯を炊く以外の調理ができる炊飯器において、取り扱い説明書やメニューブックを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理できるようにする。
【解決手段】調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ調理レシピ記憶手段10に記憶しておき、記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つを調理レシピ選択手段8により選択し、選択された調理レシピデータに基づき制御手段9により表示手段11を制御し、選択された調理レシピデータに対応した調理シーケンスに基づき加熱手段2を制御して調理を行う。制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示手段11に表示するよう構成する。
【解決手段】調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ調理レシピ記憶手段10に記憶しておき、記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つを調理レシピ選択手段8により選択し、選択された調理レシピデータに基づき制御手段9により表示手段11を制御し、選択された調理レシピデータに対応した調理シーケンスに基づき加熱手段2を制御して調理を行う。制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示手段11に表示するよう構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ご飯を炊く以外の調理ができる炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭での調理方法が多様化し、炊飯器においても、ご飯を炊く以外の調理を行うことへのニーズが高まり、マイクロコンピュターの制御により、蒸しものや雑炊といった水を沸騰させることを応用したクッキングコースを使って簡単な調理ができるようになり、さらに、被調理物の水分状態に関わらず鍋内の温度上昇を検知し、ひとつの調理シーケンスで異なる性質の被調理物を調理することができるようにすることにより、多様な調理メニューを調理できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の炊飯器では、クッキングコースで調理を行う場合、使用する調理物およびその分量と調理するための設定時間については、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なければならず、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、取り扱い説明書やメニューブックを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理できる使い勝手の良い炊飯器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体内に着脱自在に収納した鍋を加熱手段により加熱し、鍋の温度を鍋温度検知手段により検知し、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ調理レシピ記憶手段に記憶しておき、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを調理レシピ選択手段により選択し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて制御手段により表示手段を制御し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと鍋温度検知手段の検知温度と計時手段が計時した時間に基づき加熱手段により加熱手段を制御して調理を行うよう構成し、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示手段に表示するよう構成したものである。
【0006】
これによって、炊飯器で調理レシピを確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検知する鍋温度検知手段と、時間を計測する計時手段と、調理シーケンスを記憶する調理シーケンス記憶手段と、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておく調理レシピ記憶手段と、前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択する調理レシピ選択手段と、使用者に情報を表示する表示手段と、調理を開始させる調理開始手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて前記表示手段を制御する制御手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した前記調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと前記鍋温度検知手段の検知温度と前記計時手段が計時した時間に基づき前記加熱手段を制御して調理を行う加熱制御手段とを備え、前記制御手段は、前記調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を前記表示手段に表示するよう構成したものであり、炊飯器の表示手段によって調理レシピを確認することができるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段により選択された調理レシピの中に、調理開始手段によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで前記報知手段による報知を行い、表示手段に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにしたものであり、調理の途中で使用者が実施する必要がある調理作業を忘れるのを防ぐことができるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、表示手段に調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、前記表示手段に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に前記表示手段に表示し、前記表示ページ変更手段による入力があるたびに、前記表示手段に表示する情報を、前記表示手段に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにしたものであり、表示手段の大きさに関わらず調理レシピデータを表示することができるので、表示手段の大きさが小さい場合でも、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0011】
第4の発明は、上記第3の発明において、制御手段は、表示手段に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を前記表示手段に表示するようにしたものであり、使用者は調理レシピデータを最後まで見落とすことなく確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0012】
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段と、前記重量確定入力手段により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで前記重量検知手段が検知した総重量を記憶する総重量記憶手段と、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量または前記総重量記憶手段が記憶している重量に基づいて前記鍋内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段とを備え、前記調理物重量算出手段は、前記重量確定入力手段による入力が一度も行われていない場合は、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量から前記鍋に入れられた調理物の重量を算出し、前記重量確定入力手段による入力が一度でも行われた以降は、前記重量検知手段が検知した重量と前記総重量記憶手段が記憶している重量から、直前の前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記鍋に新たに追加された調理物の重量を算出し、制御手段は、前記調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示手段に表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物の分量を炊飯器で計量することが可能になり、使用する調理物の分量を量る計量器具も不要となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0013】
第6の発明は、上記第5の発明において、制御手段は、表示手段に調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示し、重量確定入力手段による入力が行われると、前記表示手段に表示する調理物を前記調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記調理物重量算出手段によって算出された新たに鍋に追加された調理物重量を表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物を順番に漏れなく分量を量って鍋に投入することが可能となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0014】
第7の発明は、上記第6の発明において、制御手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示するようにし、重量確定入力手段による入力が行われた直前に調理物重量算出手段によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにしたものであり、調理レシピデータに定められている調理メニューの分量と異なる分量を調理する場合でも、最初に入れた調理物の分量に基づいて炊飯器が自動で残りの調理物の分量を算出してくれるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを希望の分量だけ確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0015】
第8の発明は、上記第6または第7の発明において、表示手段に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段を備え、制御手段は、前記表示情報切替手段による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物を順次投入していく途中で、準備し忘れている調理物が無いかを確認したい場合などに使用者の要求に応じた表示を行うことが可能となるので、使用者の要求に応じた使い勝手の良さを得ることができる。
【0016】
第9の発明は、上記第5〜8のいずれか1つの発明において、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段と、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段とを備え、前記重量確定入力前状態記憶手段は、前記重量確定入力手段による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段が記憶している総重量を記憶し、前記重量確定取消入力手段による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、前記重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにしたものであり、調理物の計量中に誤って重量確定入力手段による調理物重量確定入力を行ってしまった場合でも、簡単に誤操作の前に戻り、やり直すことができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0017】
第10の発明は、上記第9の発明において、制御手段は、重量確定取消入力手段による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段は、前記表示手段による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにしたものであり、正常に調理物の計量ができている場合に、誤って重量確定取消入力手段による入力を行ってしまった場合でも、再確認によって誤操作を無効にすることができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0018】
第11の発明は、上記第1〜10のいずれか1つの発明において、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段を備え、調理レシピ選択手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに加え、前記外部データ読込手段によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能としたものであり、炊飯器には登録されていなかった新しい調理メニューも調理可能となるので、より多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示し、図2は、同炊飯器の表示操作部を示すものである。
【0021】
図1に示すように、鍋1は炊飯器本体内に着脱自在に収納し、調理に使用する調理物や水などを入れるものである。加熱手段2は鍋1を加熱し調理を行うもので、鍋温度検知手段3は鍋1の温度を検知するものである。調理シーケンス記憶手段5は各調理メニューに対応した調理シーケンスを予め記憶させておくもので、調理開始手段6は調理を開始させるものである。計時手段7は調理シーケンスの各工程(例えば、強火工程)の時間を計時するもので、加熱制御手段4は、調理開始手段6による入力が発生すると調理シーケンス記憶手段5に記憶されている調理シーケンスと、鍋温度検知手段3が検知した鍋1の温度と、計時手段7が計測した時間に基づいて加熱手段2を制御することにより調理を行う。
【0022】
調理レシピ記憶手段10は調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておくもので、調理レシピ選択手段8は調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択するものである。表示手段11は使用者に情報を表示するもので、制御手段9は、使用者が調理レシピ選択手段8によって希望の調理レシピデータを選択すると、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中から該当する調理レシピデータを探し出し、その内容を表示手段11に表示し、さらに加熱制御手段4に選択された調理レシピデータを識別する情報を送信し、加熱制御手段4が加熱手段2を制御する際に使用する調理シーケンスを決定できるように構成している。
【0023】
なお、報知手段12、表示ページ変更手段13、重量確定入力手段14、総重量記憶手段15、調理物重量算出手段16、重量検知手段17、鍋重量記憶手段18、重量確定取消入力手段20、重量確定入力前状態記憶手段21、外部データ読込手段22、表示情報切替手段23などの詳細については後述する。
【0024】
表示手段11は、図2に示すように、各種設定状況や調理レシピデータを表示するドットLCD11aと、選択可能な機能が記したパネル11bとで構成している。ここで、図2におけるドットLCD11aの表示内容は、いずれの機能も選択されていない待機状態での表示を示している。
【0025】
調理レシピ選択手段8は、「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8dなどで構成し、「機能選択」ボタン8aでパネル11bに記されている機能の中から「クッキングメニュー」を選択し、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって調理したい調理メニュー名を選択した状態で「決定」ボタン8dを押すことによって調理レシピを選択するようになっている。
【0026】
調理開始手段6は、「開始」ボタン6aで構成している。なお、図2において、「取消/切」ボタン60は各種機能設定中の状態を解除したり、調理動作を停止させたりするもので、保温」ボタン61は保温を開始するものである。
【0027】
上記構成において図3および図4を参照しながら動作を説明する。図3は、本実施の形態における炊飯器において、「機能選択」ボタン8aによって「クッキングメニュー」を選択し、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって「リゾット」レシピを選択中の状態を示す図である。この状態で「決定」ボタン8dを押すと、「リゾット」の調理レシピを選択したことが確定し、制御手段9は、図4に示すように、ドットLCD11aに「リゾット」の調理レシピデータの内、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法(以下、調理レシピ表示情報)を表示する。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、調理レシピ記憶手段10に調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておき、調理レシピ選択手段8により調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて、制御手段9により表示手段11を制御するようにし、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータの内、調理レシピ表示情報を表示手段11に表示するようにすることにより、炊飯器で調理レシピを確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、調理レシピ選択を確定させるために「決定」ボタン8dを押す構成で説明したが、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって希望する調理レシピを選択した状態で所定の時間が経過すると自動的に調理レシピ選択を確定させて、選択された調理レシピデータの調理レシピ表示情報をドットLCD11aに表示するように構成すれば、より少ないボタンで実現することも可能である。
【0030】
(実施の形態2)
図1に示す報知手段12は、使用者に対する報知を行うもので、制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピデータの中に、調理開始手段6によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで報知手段12による報知を行い、表示手段11に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0031】
上記構成において図5を参照しながら動作を説明する。図5は、調理開始前から調理終了までの動作を示すフローチャートである。
【0032】
まず、調理開始前のステップS1では、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータを表示手段11に表示する。つぎに、ステップS2に進み、調理開始手段6による調理開始入力があったかを判定する。調理開始入力がなければ、調理開始入力があるまでステップS2で判定を継続し、調理開始入力があればステップS3に進む。
【0033】
調理開始後のステップS3では、制御手段9は、表示手段11の表示内容を調理残時間表示に変更し、ステップS4に進む。ステップS4では、制御手段9は、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものがあるかどうかを判定する。未実施のものがある場合にはステップS5に進み、未実施のものがない場合にはステップS10に進む。
【0034】
調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものが残っている状態のステップS5では、使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達したかを判定する。使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達していない場合は、ステップS5で判定を継続し、到達した場合にはステップS6に進む。使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達した後のステップS6では、制御手段9は、報知手段12により、調理作業を行う必要があるということを使用者に報知して、ステップS7に進み、ステップS7では、制御手段9は、使用者が行う必要がある調理作業内容(例えば、打ち水をするなど)を表示手段11に表示する。
【0035】
つぎに、ステップS8に進み、ステップS8では、使用者が何らかの操作(例えば、調理レシピ選択手段8による入力)を行ったか、あるいは、表示手段11に調理作業内容を表示してから所定の時間が経過したか判定する。上記の条件の内、いずれか一方でも成立していた場合はステップS9に進み、いずれも成立していない場合はステップS8で判定を継続する。ステップS9では、制御手段9は、表示手段11の表示内容を調理残時間表示に変更し、ステップS4に戻る。
【0036】
ステップS4で、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものがない場合に進むステップS10では、調理が終了したか(調理残時間が「0」になったか)を判定し、調理が終了している場合にはステップS11に進み、終了していない場合はステップS10で判定を継続する。ステップS11では、制御手段9は、調理が終了したことを報知手段12によって使用者に報知し、ステップS12に進む。
【0037】
ステップS12では、制御手段9は、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在するかを判定し、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在する場合はステップS13に進み、その調理作業内容を表示手段11に表示する。一方、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在しない場合はステップS14に進み、調理が完了したことを表示手段11に表示する。
【0038】
以上のように、本実施の形態においては、報知を行うための報知手段12を備え、制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピの中に、調理開始手段6によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで報知手段12による報知を行い、表示手段11に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにすることにより、調理の途中で使用者が実施する必要がある調理作業を忘れるのを防ぐことができるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0039】
(実施の形態3)
図1に示す表示ページ変更手段13は、表示手段11に表示する調理レシピデータのデータ量が大きい場合などに、その調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、表示手段11に表示する内容を次の表示内容に変更するもので、図2における「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって構成している。制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に表示手段11に表示し、表示ページ変更手段13による入力があるたびに、表示手段11に表示する情報を、表示手段11に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0040】
上記構成において図6および図7を参照しながら動作を説明する。図6は、調理レシピ選択手段8(「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8d)によって選択された「ケーキ」の調理レシピを表示手段11(ドットLCD11a)に表示している状態を示す図である。
【0041】
図6においては、制御手段9は表示手段11の表示領域の大きさの制約上、「ケーキ」の調理レシピの内、表示できる所定のデータ量のみ(図6では、「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」に関するデータのみ)を表示し、その状態で、表示ページ変更手段13(「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8c)による入力があると、図7に示すように、制御手段9は表示手段11(ドットLCD11a)に「ケーキ」の調理レシピの内、まだ表示していない残りの「調理方法」に関するデータを表示する。
【0042】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11の大きさの制約上、調理レシピデータを複数回に分けて表示する必要がある場合に、表示手段11に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段13を備え、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に表示手段11に表示し、表示ページ変更手段13による入力があるたびに、表示手段11に表示する情報を表示手段11に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにすることにより、表示手段11の大きさに関わらず調理レシピデータを表示することができるので、表示手段11の大きさが小さい場合でも、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、調理レシピ選択手段8と表示ページ変更手段13で同じボタン(「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8c)を兼用して使用する構成で説明したが、それぞれ独立したボタンで構成してもよい。
【0044】
(実施の形態4)
図1に示す制御手段9は、表示手段11に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を表示手段11に表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態3と同じである。
【0045】
上記構成において図8を参照しながら動作を説明する。図8は、調理レシピ選択手段8(「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8d)によって選択された「ケーキ」の調理レシピを表示手段11(ドットLCD11a)に表示している状態を示す図である。
【0046】
図8においては、制御手段9は表示手段11の表示領域の大きさの制約上、「ケーキ」の調理レシピの内、表示できる所定のデータ量のみ(図8では「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」に関するデータのみ)を表示し、さらに、まだ表示していない残りの「調理方法」に関するデータがあることを使用者に認識させるために、表示領域の右下に「右向きの三角」を点滅表示している。
【0047】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を表示手段11に表示するようにすることにより、使用者は調理レシピデータを最後まで見落とすことなく確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0048】
(実施の形態5)
図1に示す重量検知手段17は、鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量を検知するもので、鍋重量記憶手段18は鍋1の重量を予め記憶しておくものである。重量確定入力手段14は、現在計測中の調理物の重量を確定させるもので、重量確定入力手段14による入力があると、制御手段9は、入力があった時点で重量検知手段17が検知している鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量を総重量記憶手段15に記憶させる。
【0049】
調理物重量算出手段16は、鍋1に入れられた調理物の重量を算出するもので、重量確定入力手段14による入力が一度も行われていない場合は、重量検知手段17が検知した鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量と鍋重量記憶手段18が記憶している鍋1の重量から鍋1に入れられた調理物の重量を算出し、重量確定入力手段14による入力が一度でも行われた以降は、重量検知手段17が検知した鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量と総重量記憶手段15が記憶している重量から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量を算出する。制御手段9は、調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示するように構成している。
【0050】
重量検知手段17は、図9および図10に示すように構成している。図9は、本実施の形態の炊飯器の一部切欠した側面図であり、図面を簡潔にするために電気的接続のためのリード線等は省略してある。また、図10は、同炊飯器の要部分解斜視図である。
【0051】
重量センサ40は、重量検知手段17を構成するもので、起歪体41、センサ台(絶縁部材)42および当て筒(検知体)43で構成している。起歪体41は、アルミニウムなどの金属材料を用いたロバーバル型の荷重変換器で直方体の外形をしている。起歪体41は、一端にねじ穴411、他端にねじ穴412を有する。基台65にはねじ穴212を有する薄板211を取り付けている。起歪体41の一端は基台65にねじ穴212およびねじ穴411を介してねじ止めされる。起歪体41の他端は、基台65に対して隙間を有しており、片持ち梁状の構成となっている。
【0052】
起歪体41の略中心部付近に貫通孔(図示せず)に設けており、貫通孔の上面と下面に抵抗線のブリッジ回路で構成された歪みゲージ413を取り付けている。荷重により起歪体41がたわむと、歪みゲージ413を構成する抵抗線の抵抗値が変化するので、この抵抗変化を電気信号として検知する。起歪体41はその長手方向が加熱手段2を構成する誘導加熱コイル64に流れる電流方向に対し、略直交するように配置している。
【0053】
センサ台42は、樹脂で構成し、このセンサ台42の凹部421に起歪体41を嵌め込み、センサ台42は起歪体41の一端に、ねじ穴422およびねじ穴412を介してねじ止めする。当て筒(検知体)43は厚さ2mmのアルミニウムで形成し、この当て筒43は下側に対向する2つの爪部431を有する。当て筒43は、爪部431をセンサ台42の当て筒固定孔423に通し、折り曲げることによって、センサ台42に固定する。当て筒43は上端に内側にせり出したフランジ432を有する。コイルベース31の底面外側に誘導加熱コイル64が配設されている。当て筒43は、コイルベース31の底の中央部(誘導加熱コイル64の中心部であって、ここには誘導加熱コイル64が配設されていない)に設けた1つの貫通孔に通される。当て筒43の上端は、図9に示すように、コイルベース31の内側底部より高い。
【0054】
重量センサ40は、ステンレス、鉄、銅などの磁性体によって形成される鍋1aの重量をその外側底部の略中心部でのみ支え計測する。したがって、重量センサ40を誘導加熱コイル64と干渉することなく取り付けることができる。底の中心部で支えられる鍋1aは、上方の上枠32と下方のコイルベース31とから構成される収納部30に安定して配置されるので、誘導加熱コイル64は適切に且つ安定して鍋1aを加熱できる。
【0055】
温度センサ52は、鍋温度検知手段3を構成するもので、上部に対向する2つのつば521を有し、当て筒43に下側から挿入される。つば521の外径は当て筒43の内径と略同一であり、温度センサ52は当て筒43から上に抜けない。さらに、当て筒43と温度センサ52との間にばね51を挿入している。ばね51は、つば521の下面とセンサ台42とに当接し、温度センサ52が鍋1に密接するように、温度センサ52を付勢する。
【0056】
収納部30に鍋1がないとき、温度センサ52のつば521の上面は、当て筒43のフランジ432の下面に当接している。温度センサ52の上面は、フランジ432の上面より高い位置にある。
【0057】
収納部30に鍋1が収納されるとき、鍋1の底部は始めに温度センサ52に当接し、最後に温度センサ52と当て筒43とに当接する。したがって、当て筒43が鍋1を中心部で支持するので、鍋1が傾かない。起歪体41は、鍋1、調理物63、センサ台42、ばね51、温度センサ52および当て筒43の総重量を検知し出力する。温度センサ52は、ばね51により当て筒43の中に沈み込み、その上面がフランジ432の上面と同じ高さで鍋1の底と接する。温度センサ52は、過大な力がかかることなく、ばね51により規定される適切な圧力で鍋1aの底と接する。温度センサ52、重量センサ40からの電気信号は、それぞれ回路基板62(図1における加熱制御手段4および制御手段9に該当)に入力される。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0058】
上記構成において図11を参照しながら動作を説明する。図11は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータが表示手段11に表示されている状態で、使用者が調理物の分量を量る段階からの動作を示すフローチャートである。
【0059】
まず、ステップS15では、重量検知手段17は、鍋1と鍋1に入れられた調理物の総重量M1を検知しステップS16に進む。ステップS16では、重量確定入力手段14による入力を既に受け付けたことがあるか、すなわち、総重量記憶手段15に総重量が記憶されているかを判定し、受け付けたことがない場合はステップS17に進み、ステップS17では、調理物重量算出手段16は、重量検知手段17が検知した総重量M1と鍋重量記憶手段18が記憶している鍋1の重量M2から鍋1に入れられた調理物の重量M3を算出(M3=M1−M2)し、ステップS19に進む。
【0060】
一方、ステップS16で、重量確定入力手段14による入力を既に受け付けたことがあると判定した場合はステップS18に進み、ステップS18では、調理物重量算出手段16は、重量検知手段17が検知した総重量M1と総重量記憶手段15が記憶している重量M4から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量M3を算出(M3=M1−M4)してステップS19に進む。
【0061】
ステップS19では、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータに加え、調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量M3を表示手段11に表示してステップS20に進む。ステップS20では、調理開始手段6による調理開始入力があったかを判定し、調理開始入力があった場合は、調理を開始し、調理物の分量を量る動作を終了させる。
【0062】
一方、調理開始入力がなかった場合にはステップS21に進み、ステップS21では、重量確定入力手段14による入力が発生したかを判定する。入力が発生した場合はステップS22に進み、ステップS22では、制御手段9は、重量検知手段17が検知している総重量M1を総重量記憶手段15に記憶させ(M4=M1)、ステップS15に戻る。一方、ステップS21で重量確定入力手段14による入力が発生しなかったと判定した場合は、重量検知手段17が検知している総重量M1を総重量記憶手段15に記憶させずに、ステップS15に戻る。
【0063】
また、フローチャートには記載していないが、総重量記憶手段15に記憶されている重量M4は、調理が完了した時点でクリアするようにしている。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、鍋1と鍋1に入れられた調理物との総重量を検知する重量検知手段17と、鍋1の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段18と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段14と、重量確定入力手段14により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで重量検知手段17が検知した重量を記憶する総重量記憶手段15と、重量検知手段17が検知した重量と鍋重量記憶手段18が記憶している重量または総重量記憶手段15が記憶している重量に基づいて鍋1内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段16とを備え、調理物重量算出手段16は、重量確定入力手段14による入力が一度も行われていない場合は、重量検知手段17が検知した重量と鍋重量記憶手段18が記憶している重量から鍋1に入れられた調理物の重量を算出し、重量確定入力手段14による入力が一度でも行われた以降は、重量検知手段17が検知した重量と総重量記憶手段15が記憶している重量から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量を算出して、制御手段9は、調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示するようにすることにより、調理に使用する調理物の分量を炊飯器で計量することが可能になり、使用する調理物の分量を量る計量器具も不要となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0065】
なお、本実施の形態では、調理開始前に調理物の分量を量る場合を説明したが、総重量記憶手段15に記憶されている重量M4を調理が完了するまでクリアしないように構成してあるので、調理開始後にも同様に新たに追加した調理物の分量を量ることが可能である。
【0066】
(実施の形態6)
図1に示す調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータは調理物名とその分量を1セットとしたデータを持ち、それらのデータを管理番号により特定できるように構成している。制御手段9は、調理レシピに定められた調理物とその分量のデータ(管理番号を指定することにより選択)および調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示し、重量確定入力手段14による入力が行われると、表示手段11に表示する調理物を調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と重量確定入力手段14による入力が行われた以降に調理物重量算出手段16によって算出された新たに鍋1に追加された調理物重量を表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態5と同じである。
【0067】
上記構成において図12を参照しながら動作を説明する。なお、ステップS15からステップS21までの動作は、上記実施の形態5と同じであるので説明を省略する。
【0068】
まず、ステップS23では、制御手段9は、表示手段11に表示する調理物名の管理番号αを「0」に初期化してステップS24に進む。ステップS24では、制御手段9は、管理番号αに該当する調理物名とその分量のデータを調理レシピ記憶手段10から取得し、取得したデータを表示手段11に表示して、ステップS15に進む。ステップS21で重量確定入力手段14による入力が発生したと判定した場合に進むステップS22では、制御手段9は、重量検知手段17が検知している重量M1を総重量記憶手段15に記憶させ、ステップS25に進む。
【0069】
ステップS25では、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピに定められた調理物とその分量のデータの内、まだ表示していないデータがあるかを判定(管理番号αがデータ数を超えていないかを判定)し、まだ表示していないデータがある場合にはステップS26に進み、ステップS26で管理番号αを1つ進めてステップS24に戻る。一方、まだ表示していないデータがない場合にはステップS27に進み、ステップS27では、制御手段9は、全ての調理物の計量が完了したことを表示手段11に表示して処理を終える。
【0070】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示し、重量確定入力手段14による入力が行われると、表示手段11に表示する調理物を調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と重量確定入力手段14による入力が行われた以降に調理物重量算出手段16によって算出された新たに鍋1に追加された調理物重量を表示するようにすることにより、調理に使用する調理物を順番に漏れなく分量を量って鍋1に投入することが可能となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0071】
(実施の形態7)
図1に示す調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータは、複数の調理物の中で主要となる調理物の管理番号が小さくなるようにデータを構成している。制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物を管理番号0番から順に表示するようにすることで複数の調理物の中で主要となる調理物を先に表示手段11に表示するようにし、重量確定入力手段14による入力が行われた直前に調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するように構成している。他の構成は上記実施の形態6と同じである。
【0072】
上記構成において「リゾット」を調理する場合の動作を説明する。「リゾット」における主要な調理物とその分量は図4におけるドットLCD11aに表示されている「材料」の内、「ご飯120g」である。よって、調理レシピ記憶手段10には、「リゾット」の調理レシピデータとして、管理番号0番に「ご飯120g」というデータを持っている。その他の調理物とその分量のデータについては、図4における「材料」の並び順通りに管理番号が割り当てられている。
【0073】
使用者が調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択すると、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている「リゾット」の調理レシピデータから管理番号0番のデータ(主要な調理物である「ご飯」とその分量「120g」をセットにしたデータ)を取得し、表示手段11に表示する。
【0074】
ここで、使用者が鍋1に「ご飯240g」を入れ、重量確定入力手段14による入力を行うと、制御手段9は、調理レシピデータに含まれる「ご飯」の分量「120g」と、重量確定入力手段14による入力直前に調理物重量算出手段16が算出した「ご飯」の分量「240g」を比較し、調理レシピに定められた調理物の分量に対して実際に鍋1に入れられた調理物の重量が「2倍」であることを算出し、この算出結果に基づき、つぎに表示手段11に表示する管理番号1のデータ(「セロリ1/4本」)以降のデータを補正する(本実施の形態では、残りの調理物の分量は2倍となる)。
【0075】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示手段11に表示するようにし、重量確定入力手段14による入力が行われた直前に調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにすることにより、調理レシピデータに定められている調理メニューの分量と異なる分量を調理する場合でも、最初に入れた調理物の分量に基づいて炊飯器が自動で残りの調理物の分量を算出してくれるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを希望の分量だけ確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0076】
(実施の形態8)
図1に示す表示情報切替手段23は、表示手段11に表示される表示情報の切り替えを行うもので、制御手段9は、表示情報切替手段23による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名とその分量および調理物重量算出手段16によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示手段11に表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態6または7と同じである。
【0077】
上記構成において図4および図13を参照しながら動作を説明する。図13は、調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択し、鍋1に「ご飯」を「120g」投入した状態での表示手段11の表示内容を示す図である。
【0078】
この状態において、表示情報切替手段23による入力があると、制御手段9は、図4に示すように、表示手段11の表示内容を、「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」と「調理方法」を表示した状態に変更する。この状態において、表示情報切替手段23による入力があると、制御手段9は、表示手段11の表示内容を図13に示した表示内容に変更する。
【0079】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段23を備え、制御手段9は、表示情報切替手段23による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段16によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにすることにより、調理に使用する調理物を順次投入していく途中で、準備し忘れている調理物が無いかを確認したい場合などに使用者の要求に応じた表示を行うことが可能となるので、使用者の要求に応じた使い勝手の良さを得ることができる。
【0080】
(実施の形態9)
図1に示す重量確定取消入力手段20は、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を取り消すもので、重量確定入力前状態記憶手段21は、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶するもので、重量確定入力手段14による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段11の表示内容、調理レシピデータ、総重量記憶手段15が記憶している総重量を記憶し、重量確定取消入力手段20による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すように構成している。他の構成は上記実施の形態7と同じである。
【0081】
上記構成において「リゾット」を調理する場合の動作を説明する。なお、使用者が調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択し、表示手段11に「ご飯120g」というデータが表示されるまでの動作は、上記実施の形態7と同じであるので説明を省略する。
【0082】
表示手段11に「ご飯120g」というデータが表示されている状態で、使用者が鍋1に「ご飯60g」を投入し、重量確定入力手段14による入力を行った場合、制御手段9は、重量確定入力手段14による入力があった直前の表示手段11の表示内容(「ご飯120g」と鍋1内のご飯の重量「60g」を表示した状態)、調理レシピデータ(「ご飯120g」に対して、鍋1に投入されたご飯が「60g」であることによる補正を行う前のデータ)、総重量記憶手段15が記憶している総重量(この例では、「ご飯」の重量を確定する前に一度も重量確定を行っていないので「0」 記憶データなし)」を重量確定入力前状態記憶手段21に記憶し、重量確定入力手段14による入力後の処理である、総重量記憶手段15への総重量の記憶(鍋1の重量と「ご飯60g」の重量の総和)と、調理レシピデータに定められた調理物の分量と調理物重量算出手段16が算出した重量との差異による調理レシピデータの補正(主要な調理物である「ご飯」の重量が調理レシピデータに定めらた分量の1/2であったので、他の調理物の分量データを1/2にする)を行い、調理レシピデータの中から「ご飯120g」のつぎに表示するデータである「セロリ 小口切り 1/2」(補正後のデータ)と、直前の重量確定入力手段14による入力以降に新たに鍋1に投入された調理物の重量(この例では、新たに調理物を投入していないので「0g」)を表示手段11に表示する。
【0083】
この状態で、重量確定取消入力手段20による入力を行うと、制御手段9は、重量確定入力前状態記憶手段21に記憶している情報に基づき、表示手段11の表示内容は「ご飯120g」と鍋1内のご飯の重量「60g」を表示した状態、調理レシピデータは補正前の状態(分量を1/2にする前の状態)、総重量記憶手段15の記憶データは「ご飯」の重量を確定する前の状態(「ご飯」の重量を確定する前に一度も重量確定を行っていないので「0」 記憶データなし)に、それぞれ変更する。すなわち、重量確定入力手段14による入力があった直前の状態に戻す。
【0084】
以上のように、本実施の形態においては、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段20と、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段21とを備え、重量確定入力前状態記憶手段21は、重量確定入力手段14による入力が発生する毎に入力があった直前の表示手段11の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段15が記憶している総重量を記憶し、重量確定取消入力手段20による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにすることにより、調理物の計量中に誤って重量確定入力手段14による調理物重量確定入力を行ってしまった場合でも、簡単に誤操作の前に戻り、やり直すことができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0085】
(実施の形態10)
図1に示す制御手段9は、重量確定取消入力手段20による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段11に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段21は、表示手段11による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段20による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すように構成している。他の構成は上記実施の形態9と同じである。
【0086】
上記構成において動作を説明する。上記実施の形態9において、使用者が重量確定取消入力手段20による入力を行うと、制御手段9は、重量確定取消をユーザに確認するための表示(例えば、「1つ前の調理物重量の確定情報を取り消しますか?」と表示)を表示手段11に所定の時間(例えば、3秒間)表示し、重量確定取消確認の表示が出ている間に、再度重量確定取消入力手段20による入力が行われた場合のみ、重量確定入力前状態記憶手段21に記憶している情報に基づき、重量確定入力手段14による入力があった直前の状態に戻す処理を行う。
【0087】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、重量確定取消入力手段20による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段11に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段21は、表示手段11による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段20による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにすることにより、正常に調理物の計量ができている場合に、誤って重量確定取消入力手段20による入力を行ってしまった場合でも、再確認によって誤操作を無効にすることができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0088】
(実施の形態11)
図1に示す外部データ読込手段22は、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体からデータを読み込むもので、調理レシピ選択手段8は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに加え、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能に構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0089】
上記構成において図14および図15を参照しながら動作を説明する。調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータと同じデータ形式の調理レシピデータが記憶された外部記憶媒体が外部データ読込手段22に接続されると、図14に示すように、調理レシピ選択手段8により調理レシピを選択する際に、表示手段11に調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピ名に加え、「右向きの△」が表示され、表示手段11に表示されている右端の調理レシピ名を選択した状態で「右向きの△」ボタン8cを押すと、図15に示すように、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピ名が表示され、それらの調理レシピを選択することが可能となる。
【0090】
以上のように、本実施の形態においては、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段22を備え、調理レシピ選択手段8は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに加え、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能とすることにより、炊飯器には登録されていなかった新しい調理メニューも調理可能となるので、より多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができるので、ご飯を炊く以外の調理ができる炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態1の炊飯器のブロック図
【図2】同炊飯器の表示操作部を示す図
【図3】同炊飯器の「リゾット」レシピを選択中の状態の表示操作部を示す図
【図4】同炊飯器の「リゾット」レシピを表示している状態の表示部を示す図
【図5】本発明の実施の形態2の炊飯器の動作フローチャート
【図6】本発明の実施の形態3の炊飯器の調理レシピを表示可能なデータ量だけ表示している状態の表示操作部を示す図
【図7】同炊飯器の残りのデータ量を表示している状態の表示操作部を示す図
【図8】本発明の実施の形態4の炊飯器の表示操作部を示す図
【図9】本発明の実施の形態5の炊飯器の一部切欠した側面図
【図10】同炊飯器の要部拡大分解斜視図
【図11】同炊飯器の動作フローチャート
【図12】本発明の実施の形態6の炊飯器の動作フローチャート
【図13】本発明の実施の形態8の炊飯器のご飯の重量を計量しているときの表示部を示す図
【図14】本発明の実施の形態11の炊飯器の外部記憶媒体が接続された状態の表示操作部を示す図
【図15】同炊飯器の外部記憶媒体に記憶されている調理レシピデータを選択したときの表示操作部を示す図
【符号の説明】
【0093】
1 鍋
2 加熱手段
3 鍋温度検知手段
4 加熱制御手段
5 調理シーケンス記憶手段
6 調理開始手段
7 計時手段
8 調理レシピ選択手段
9 制御手段
10 調理レシピ記憶手段
11 表示手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、ご飯を炊く以外の調理ができる炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭での調理方法が多様化し、炊飯器においても、ご飯を炊く以外の調理を行うことへのニーズが高まり、マイクロコンピュターの制御により、蒸しものや雑炊といった水を沸騰させることを応用したクッキングコースを使って簡単な調理ができるようになり、さらに、被調理物の水分状態に関わらず鍋内の温度上昇を検知し、ひとつの調理シーケンスで異なる性質の被調理物を調理することができるようにすることにより、多様な調理メニューを調理できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−433号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の炊飯器では、クッキングコースで調理を行う場合、使用する調理物およびその分量と調理するための設定時間については、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なければならず、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、取り扱い説明書やメニューブックを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理できる使い勝手の良い炊飯器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体内に着脱自在に収納した鍋を加熱手段により加熱し、鍋の温度を鍋温度検知手段により検知し、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ調理レシピ記憶手段に記憶しておき、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを調理レシピ選択手段により選択し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて制御手段により表示手段を制御し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと鍋温度検知手段の検知温度と計時手段が計時した時間に基づき加熱手段により加熱手段を制御して調理を行うよう構成し、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示手段に表示するよう構成したものである。
【0006】
これによって、炊飯器で調理レシピを確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検知する鍋温度検知手段と、時間を計測する計時手段と、調理シーケンスを記憶する調理シーケンス記憶手段と、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておく調理レシピ記憶手段と、前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択する調理レシピ選択手段と、使用者に情報を表示する表示手段と、調理を開始させる調理開始手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて前記表示手段を制御する制御手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した前記調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと前記鍋温度検知手段の検知温度と前記計時手段が計時した時間に基づき前記加熱手段を制御して調理を行う加熱制御手段とを備え、前記制御手段は、前記調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を前記表示手段に表示するよう構成したものであり、炊飯器の表示手段によって調理レシピを確認することができるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0009】
第2の発明は、上記第1の発明において、報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段により選択された調理レシピの中に、調理開始手段によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで前記報知手段による報知を行い、表示手段に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにしたものであり、調理の途中で使用者が実施する必要がある調理作業を忘れるのを防ぐことができるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0010】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、表示手段に調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、前記表示手段に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に前記表示手段に表示し、前記表示ページ変更手段による入力があるたびに、前記表示手段に表示する情報を、前記表示手段に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにしたものであり、表示手段の大きさに関わらず調理レシピデータを表示することができるので、表示手段の大きさが小さい場合でも、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0011】
第4の発明は、上記第3の発明において、制御手段は、表示手段に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を前記表示手段に表示するようにしたものであり、使用者は調理レシピデータを最後まで見落とすことなく確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0012】
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段と、前記重量確定入力手段により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで前記重量検知手段が検知した総重量を記憶する総重量記憶手段と、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量または前記総重量記憶手段が記憶している重量に基づいて前記鍋内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段とを備え、前記調理物重量算出手段は、前記重量確定入力手段による入力が一度も行われていない場合は、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量から前記鍋に入れられた調理物の重量を算出し、前記重量確定入力手段による入力が一度でも行われた以降は、前記重量検知手段が検知した重量と前記総重量記憶手段が記憶している重量から、直前の前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記鍋に新たに追加された調理物の重量を算出し、制御手段は、前記調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示手段に表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物の分量を炊飯器で計量することが可能になり、使用する調理物の分量を量る計量器具も不要となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0013】
第6の発明は、上記第5の発明において、制御手段は、表示手段に調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示し、重量確定入力手段による入力が行われると、前記表示手段に表示する調理物を前記調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記調理物重量算出手段によって算出された新たに鍋に追加された調理物重量を表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物を順番に漏れなく分量を量って鍋に投入することが可能となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0014】
第7の発明は、上記第6の発明において、制御手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示するようにし、重量確定入力手段による入力が行われた直前に調理物重量算出手段によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにしたものであり、調理レシピデータに定められている調理メニューの分量と異なる分量を調理する場合でも、最初に入れた調理物の分量に基づいて炊飯器が自動で残りの調理物の分量を算出してくれるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを希望の分量だけ確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0015】
第8の発明は、上記第6または第7の発明において、表示手段に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段を備え、制御手段は、前記表示情報切替手段による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにしたものであり、調理に使用する調理物を順次投入していく途中で、準備し忘れている調理物が無いかを確認したい場合などに使用者の要求に応じた表示を行うことが可能となるので、使用者の要求に応じた使い勝手の良さを得ることができる。
【0016】
第9の発明は、上記第5〜8のいずれか1つの発明において、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段と、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段とを備え、前記重量確定入力前状態記憶手段は、前記重量確定入力手段による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段が記憶している総重量を記憶し、前記重量確定取消入力手段による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、前記重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにしたものであり、調理物の計量中に誤って重量確定入力手段による調理物重量確定入力を行ってしまった場合でも、簡単に誤操作の前に戻り、やり直すことができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0017】
第10の発明は、上記第9の発明において、制御手段は、重量確定取消入力手段による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段は、前記表示手段による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにしたものであり、正常に調理物の計量ができている場合に、誤って重量確定取消入力手段による入力を行ってしまった場合でも、再確認によって誤操作を無効にすることができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0018】
第11の発明は、上記第1〜10のいずれか1つの発明において、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段を備え、調理レシピ選択手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに加え、前記外部データ読込手段によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能としたものであり、炊飯器には登録されていなかった新しい調理メニューも調理可能となるので、より多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0019】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図を示し、図2は、同炊飯器の表示操作部を示すものである。
【0021】
図1に示すように、鍋1は炊飯器本体内に着脱自在に収納し、調理に使用する調理物や水などを入れるものである。加熱手段2は鍋1を加熱し調理を行うもので、鍋温度検知手段3は鍋1の温度を検知するものである。調理シーケンス記憶手段5は各調理メニューに対応した調理シーケンスを予め記憶させておくもので、調理開始手段6は調理を開始させるものである。計時手段7は調理シーケンスの各工程(例えば、強火工程)の時間を計時するもので、加熱制御手段4は、調理開始手段6による入力が発生すると調理シーケンス記憶手段5に記憶されている調理シーケンスと、鍋温度検知手段3が検知した鍋1の温度と、計時手段7が計測した時間に基づいて加熱手段2を制御することにより調理を行う。
【0022】
調理レシピ記憶手段10は調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておくもので、調理レシピ選択手段8は調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択するものである。表示手段11は使用者に情報を表示するもので、制御手段9は、使用者が調理レシピ選択手段8によって希望の調理レシピデータを選択すると、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中から該当する調理レシピデータを探し出し、その内容を表示手段11に表示し、さらに加熱制御手段4に選択された調理レシピデータを識別する情報を送信し、加熱制御手段4が加熱手段2を制御する際に使用する調理シーケンスを決定できるように構成している。
【0023】
なお、報知手段12、表示ページ変更手段13、重量確定入力手段14、総重量記憶手段15、調理物重量算出手段16、重量検知手段17、鍋重量記憶手段18、重量確定取消入力手段20、重量確定入力前状態記憶手段21、外部データ読込手段22、表示情報切替手段23などの詳細については後述する。
【0024】
表示手段11は、図2に示すように、各種設定状況や調理レシピデータを表示するドットLCD11aと、選択可能な機能が記したパネル11bとで構成している。ここで、図2におけるドットLCD11aの表示内容は、いずれの機能も選択されていない待機状態での表示を示している。
【0025】
調理レシピ選択手段8は、「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8dなどで構成し、「機能選択」ボタン8aでパネル11bに記されている機能の中から「クッキングメニュー」を選択し、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって調理したい調理メニュー名を選択した状態で「決定」ボタン8dを押すことによって調理レシピを選択するようになっている。
【0026】
調理開始手段6は、「開始」ボタン6aで構成している。なお、図2において、「取消/切」ボタン60は各種機能設定中の状態を解除したり、調理動作を停止させたりするもので、保温」ボタン61は保温を開始するものである。
【0027】
上記構成において図3および図4を参照しながら動作を説明する。図3は、本実施の形態における炊飯器において、「機能選択」ボタン8aによって「クッキングメニュー」を選択し、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって「リゾット」レシピを選択中の状態を示す図である。この状態で「決定」ボタン8dを押すと、「リゾット」の調理レシピを選択したことが確定し、制御手段9は、図4に示すように、ドットLCD11aに「リゾット」の調理レシピデータの内、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法(以下、調理レシピ表示情報)を表示する。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては、調理レシピ記憶手段10に調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておき、調理レシピ選択手段8により調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択し、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて、制御手段9により表示手段11を制御するようにし、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータの内、調理レシピ表示情報を表示手段11に表示するようにすることにより、炊飯器で調理レシピを確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、調理レシピ選択を確定させるために「決定」ボタン8dを押す構成で説明したが、「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって希望する調理レシピを選択した状態で所定の時間が経過すると自動的に調理レシピ選択を確定させて、選択された調理レシピデータの調理レシピ表示情報をドットLCD11aに表示するように構成すれば、より少ないボタンで実現することも可能である。
【0030】
(実施の形態2)
図1に示す報知手段12は、使用者に対する報知を行うもので、制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピデータの中に、調理開始手段6によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで報知手段12による報知を行い、表示手段11に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0031】
上記構成において図5を参照しながら動作を説明する。図5は、調理開始前から調理終了までの動作を示すフローチャートである。
【0032】
まず、調理開始前のステップS1では、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータを表示手段11に表示する。つぎに、ステップS2に進み、調理開始手段6による調理開始入力があったかを判定する。調理開始入力がなければ、調理開始入力があるまでステップS2で判定を継続し、調理開始入力があればステップS3に進む。
【0033】
調理開始後のステップS3では、制御手段9は、表示手段11の表示内容を調理残時間表示に変更し、ステップS4に進む。ステップS4では、制御手段9は、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものがあるかどうかを判定する。未実施のものがある場合にはステップS5に進み、未実施のものがない場合にはステップS10に進む。
【0034】
調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものが残っている状態のステップS5では、使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達したかを判定する。使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達していない場合は、ステップS5で判定を継続し、到達した場合にはステップS6に進む。使用者が調理作業を行う必要があるタイミングに到達した後のステップS6では、制御手段9は、報知手段12により、調理作業を行う必要があるということを使用者に報知して、ステップS7に進み、ステップS7では、制御手段9は、使用者が行う必要がある調理作業内容(例えば、打ち水をするなど)を表示手段11に表示する。
【0035】
つぎに、ステップS8に進み、ステップS8では、使用者が何らかの操作(例えば、調理レシピ選択手段8による入力)を行ったか、あるいは、表示手段11に調理作業内容を表示してから所定の時間が経過したか判定する。上記の条件の内、いずれか一方でも成立していた場合はステップS9に進み、いずれも成立していない場合はステップS8で判定を継続する。ステップS9では、制御手段9は、表示手段11の表示内容を調理残時間表示に変更し、ステップS4に戻る。
【0036】
ステップS4で、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理中に使用者が行う必要がある調理作業で未実施のものがない場合に進むステップS10では、調理が終了したか(調理残時間が「0」になったか)を判定し、調理が終了している場合にはステップS11に進み、終了していない場合はステップS10で判定を継続する。ステップS11では、制御手段9は、調理が終了したことを報知手段12によって使用者に報知し、ステップS12に進む。
【0037】
ステップS12では、制御手段9は、選択されている調理レシピデータに含まれる、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在するかを判定し、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在する場合はステップS13に進み、その調理作業内容を表示手段11に表示する。一方、調理後に使用者が行う必要がある調理作業が存在しない場合はステップS14に進み、調理が完了したことを表示手段11に表示する。
【0038】
以上のように、本実施の形態においては、報知を行うための報知手段12を備え、制御手段9は、調理レシピ選択手段8により選択された調理レシピの中に、調理開始手段6によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで報知手段12による報知を行い、表示手段11に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにすることにより、調理の途中で使用者が実施する必要がある調理作業を忘れるのを防ぐことができるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0039】
(実施の形態3)
図1に示す表示ページ変更手段13は、表示手段11に表示する調理レシピデータのデータ量が大きい場合などに、その調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、表示手段11に表示する内容を次の表示内容に変更するもので、図2における「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8cによって構成している。制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に表示手段11に表示し、表示ページ変更手段13による入力があるたびに、表示手段11に表示する情報を、表示手段11に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0040】
上記構成において図6および図7を参照しながら動作を説明する。図6は、調理レシピ選択手段8(「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8d)によって選択された「ケーキ」の調理レシピを表示手段11(ドットLCD11a)に表示している状態を示す図である。
【0041】
図6においては、制御手段9は表示手段11の表示領域の大きさの制約上、「ケーキ」の調理レシピの内、表示できる所定のデータ量のみ(図6では、「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」に関するデータのみ)を表示し、その状態で、表示ページ変更手段13(「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8c)による入力があると、図7に示すように、制御手段9は表示手段11(ドットLCD11a)に「ケーキ」の調理レシピの内、まだ表示していない残りの「調理方法」に関するデータを表示する。
【0042】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11の大きさの制約上、調理レシピデータを複数回に分けて表示する必要がある場合に、表示手段11に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段13を備え、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に表示手段11に表示し、表示ページ変更手段13による入力があるたびに、表示手段11に表示する情報を表示手段11に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにすることにより、表示手段11の大きさに関わらず調理レシピデータを表示することができるので、表示手段11の大きさが小さい場合でも、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、調理レシピ選択手段8と表示ページ変更手段13で同じボタン(「左向き三角」ボタン8bと「右向き三角」ボタン8c)を兼用して使用する構成で説明したが、それぞれ独立したボタンで構成してもよい。
【0044】
(実施の形態4)
図1に示す制御手段9は、表示手段11に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を表示手段11に表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態3と同じである。
【0045】
上記構成において図8を参照しながら動作を説明する。図8は、調理レシピ選択手段8(「機能選択」ボタン8a、「左向き三角」ボタン8b、「右向き三角」ボタン8c、「決定ボタン」8d)によって選択された「ケーキ」の調理レシピを表示手段11(ドットLCD11a)に表示している状態を示す図である。
【0046】
図8においては、制御手段9は表示手段11の表示領域の大きさの制約上、「ケーキ」の調理レシピの内、表示できる所定のデータ量のみ(図8では「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」に関するデータのみ)を表示し、さらに、まだ表示していない残りの「調理方法」に関するデータがあることを使用者に認識させるために、表示領域の右下に「右向きの三角」を点滅表示している。
【0047】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を表示手段11に表示するようにすることにより、使用者は調理レシピデータを最後まで見落とすことなく確認できるようになるので、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0048】
(実施の形態5)
図1に示す重量検知手段17は、鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量を検知するもので、鍋重量記憶手段18は鍋1の重量を予め記憶しておくものである。重量確定入力手段14は、現在計測中の調理物の重量を確定させるもので、重量確定入力手段14による入力があると、制御手段9は、入力があった時点で重量検知手段17が検知している鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量を総重量記憶手段15に記憶させる。
【0049】
調理物重量算出手段16は、鍋1に入れられた調理物の重量を算出するもので、重量確定入力手段14による入力が一度も行われていない場合は、重量検知手段17が検知した鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量と鍋重量記憶手段18が記憶している鍋1の重量から鍋1に入れられた調理物の重量を算出し、重量確定入力手段14による入力が一度でも行われた以降は、重量検知手段17が検知した鍋1と鍋1に入れられた調理物の重量の総重量と総重量記憶手段15が記憶している重量から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量を算出する。制御手段9は、調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示するように構成している。
【0050】
重量検知手段17は、図9および図10に示すように構成している。図9は、本実施の形態の炊飯器の一部切欠した側面図であり、図面を簡潔にするために電気的接続のためのリード線等は省略してある。また、図10は、同炊飯器の要部分解斜視図である。
【0051】
重量センサ40は、重量検知手段17を構成するもので、起歪体41、センサ台(絶縁部材)42および当て筒(検知体)43で構成している。起歪体41は、アルミニウムなどの金属材料を用いたロバーバル型の荷重変換器で直方体の外形をしている。起歪体41は、一端にねじ穴411、他端にねじ穴412を有する。基台65にはねじ穴212を有する薄板211を取り付けている。起歪体41の一端は基台65にねじ穴212およびねじ穴411を介してねじ止めされる。起歪体41の他端は、基台65に対して隙間を有しており、片持ち梁状の構成となっている。
【0052】
起歪体41の略中心部付近に貫通孔(図示せず)に設けており、貫通孔の上面と下面に抵抗線のブリッジ回路で構成された歪みゲージ413を取り付けている。荷重により起歪体41がたわむと、歪みゲージ413を構成する抵抗線の抵抗値が変化するので、この抵抗変化を電気信号として検知する。起歪体41はその長手方向が加熱手段2を構成する誘導加熱コイル64に流れる電流方向に対し、略直交するように配置している。
【0053】
センサ台42は、樹脂で構成し、このセンサ台42の凹部421に起歪体41を嵌め込み、センサ台42は起歪体41の一端に、ねじ穴422およびねじ穴412を介してねじ止めする。当て筒(検知体)43は厚さ2mmのアルミニウムで形成し、この当て筒43は下側に対向する2つの爪部431を有する。当て筒43は、爪部431をセンサ台42の当て筒固定孔423に通し、折り曲げることによって、センサ台42に固定する。当て筒43は上端に内側にせり出したフランジ432を有する。コイルベース31の底面外側に誘導加熱コイル64が配設されている。当て筒43は、コイルベース31の底の中央部(誘導加熱コイル64の中心部であって、ここには誘導加熱コイル64が配設されていない)に設けた1つの貫通孔に通される。当て筒43の上端は、図9に示すように、コイルベース31の内側底部より高い。
【0054】
重量センサ40は、ステンレス、鉄、銅などの磁性体によって形成される鍋1aの重量をその外側底部の略中心部でのみ支え計測する。したがって、重量センサ40を誘導加熱コイル64と干渉することなく取り付けることができる。底の中心部で支えられる鍋1aは、上方の上枠32と下方のコイルベース31とから構成される収納部30に安定して配置されるので、誘導加熱コイル64は適切に且つ安定して鍋1aを加熱できる。
【0055】
温度センサ52は、鍋温度検知手段3を構成するもので、上部に対向する2つのつば521を有し、当て筒43に下側から挿入される。つば521の外径は当て筒43の内径と略同一であり、温度センサ52は当て筒43から上に抜けない。さらに、当て筒43と温度センサ52との間にばね51を挿入している。ばね51は、つば521の下面とセンサ台42とに当接し、温度センサ52が鍋1に密接するように、温度センサ52を付勢する。
【0056】
収納部30に鍋1がないとき、温度センサ52のつば521の上面は、当て筒43のフランジ432の下面に当接している。温度センサ52の上面は、フランジ432の上面より高い位置にある。
【0057】
収納部30に鍋1が収納されるとき、鍋1の底部は始めに温度センサ52に当接し、最後に温度センサ52と当て筒43とに当接する。したがって、当て筒43が鍋1を中心部で支持するので、鍋1が傾かない。起歪体41は、鍋1、調理物63、センサ台42、ばね51、温度センサ52および当て筒43の総重量を検知し出力する。温度センサ52は、ばね51により当て筒43の中に沈み込み、その上面がフランジ432の上面と同じ高さで鍋1の底と接する。温度センサ52は、過大な力がかかることなく、ばね51により規定される適切な圧力で鍋1aの底と接する。温度センサ52、重量センサ40からの電気信号は、それぞれ回路基板62(図1における加熱制御手段4および制御手段9に該当)に入力される。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0058】
上記構成において図11を参照しながら動作を説明する。図11は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータが表示手段11に表示されている状態で、使用者が調理物の分量を量る段階からの動作を示すフローチャートである。
【0059】
まず、ステップS15では、重量検知手段17は、鍋1と鍋1に入れられた調理物の総重量M1を検知しステップS16に進む。ステップS16では、重量確定入力手段14による入力を既に受け付けたことがあるか、すなわち、総重量記憶手段15に総重量が記憶されているかを判定し、受け付けたことがない場合はステップS17に進み、ステップS17では、調理物重量算出手段16は、重量検知手段17が検知した総重量M1と鍋重量記憶手段18が記憶している鍋1の重量M2から鍋1に入れられた調理物の重量M3を算出(M3=M1−M2)し、ステップS19に進む。
【0060】
一方、ステップS16で、重量確定入力手段14による入力を既に受け付けたことがあると判定した場合はステップS18に進み、ステップS18では、調理物重量算出手段16は、重量検知手段17が検知した総重量M1と総重量記憶手段15が記憶している重量M4から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量M3を算出(M3=M1−M4)してステップS19に進む。
【0061】
ステップS19では、制御手段9は、調理レシピ選択手段8によって選択された調理レシピデータに加え、調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量M3を表示手段11に表示してステップS20に進む。ステップS20では、調理開始手段6による調理開始入力があったかを判定し、調理開始入力があった場合は、調理を開始し、調理物の分量を量る動作を終了させる。
【0062】
一方、調理開始入力がなかった場合にはステップS21に進み、ステップS21では、重量確定入力手段14による入力が発生したかを判定する。入力が発生した場合はステップS22に進み、ステップS22では、制御手段9は、重量検知手段17が検知している総重量M1を総重量記憶手段15に記憶させ(M4=M1)、ステップS15に戻る。一方、ステップS21で重量確定入力手段14による入力が発生しなかったと判定した場合は、重量検知手段17が検知している総重量M1を総重量記憶手段15に記憶させずに、ステップS15に戻る。
【0063】
また、フローチャートには記載していないが、総重量記憶手段15に記憶されている重量M4は、調理が完了した時点でクリアするようにしている。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、鍋1と鍋1に入れられた調理物との総重量を検知する重量検知手段17と、鍋1の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段18と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段14と、重量確定入力手段14により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで重量検知手段17が検知した重量を記憶する総重量記憶手段15と、重量検知手段17が検知した重量と鍋重量記憶手段18が記憶している重量または総重量記憶手段15が記憶している重量に基づいて鍋1内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段16とを備え、調理物重量算出手段16は、重量確定入力手段14による入力が一度も行われていない場合は、重量検知手段17が検知した重量と鍋重量記憶手段18が記憶している重量から鍋1に入れられた調理物の重量を算出し、重量確定入力手段14による入力が一度でも行われた以降は、重量検知手段17が検知した重量と総重量記憶手段15が記憶している重量から、直前の重量確定入力手段14による入力が行われた以降に鍋1に新たに追加された調理物の重量を算出して、制御手段9は、調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示するようにすることにより、調理に使用する調理物の分量を炊飯器で計量することが可能になり、使用する調理物の分量を量る計量器具も不要となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0065】
なお、本実施の形態では、調理開始前に調理物の分量を量る場合を説明したが、総重量記憶手段15に記憶されている重量M4を調理が完了するまでクリアしないように構成してあるので、調理開始後にも同様に新たに追加した調理物の分量を量ることが可能である。
【0066】
(実施の形態6)
図1に示す調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータは調理物名とその分量を1セットとしたデータを持ち、それらのデータを管理番号により特定できるように構成している。制御手段9は、調理レシピに定められた調理物とその分量のデータ(管理番号を指定することにより選択)および調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示し、重量確定入力手段14による入力が行われると、表示手段11に表示する調理物を調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と重量確定入力手段14による入力が行われた以降に調理物重量算出手段16によって算出された新たに鍋1に追加された調理物重量を表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態5と同じである。
【0067】
上記構成において図12を参照しながら動作を説明する。なお、ステップS15からステップS21までの動作は、上記実施の形態5と同じであるので説明を省略する。
【0068】
まず、ステップS23では、制御手段9は、表示手段11に表示する調理物名の管理番号αを「0」に初期化してステップS24に進む。ステップS24では、制御手段9は、管理番号αに該当する調理物名とその分量のデータを調理レシピ記憶手段10から取得し、取得したデータを表示手段11に表示して、ステップS15に進む。ステップS21で重量確定入力手段14による入力が発生したと判定した場合に進むステップS22では、制御手段9は、重量検知手段17が検知している重量M1を総重量記憶手段15に記憶させ、ステップS25に進む。
【0069】
ステップS25では、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピに定められた調理物とその分量のデータの内、まだ表示していないデータがあるかを判定(管理番号αがデータ数を超えていないかを判定)し、まだ表示していないデータがある場合にはステップS26に進み、ステップS26で管理番号αを1つ進めてステップS24に戻る。一方、まだ表示していないデータがない場合にはステップS27に進み、ステップS27では、制御手段9は、全ての調理物の計量が完了したことを表示手段11に表示して処理を終える。
【0070】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段16によって算出された調理物重量を表示手段11に表示し、重量確定入力手段14による入力が行われると、表示手段11に表示する調理物を調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と重量確定入力手段14による入力が行われた以降に調理物重量算出手段16によって算出された新たに鍋1に追加された調理物重量を表示するようにすることにより、調理に使用する調理物を順番に漏れなく分量を量って鍋1に投入することが可能となるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0071】
(実施の形態7)
図1に示す調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータは、複数の調理物の中で主要となる調理物の管理番号が小さくなるようにデータを構成している。制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物を管理番号0番から順に表示するようにすることで複数の調理物の中で主要となる調理物を先に表示手段11に表示するようにし、重量確定入力手段14による入力が行われた直前に調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するように構成している。他の構成は上記実施の形態6と同じである。
【0072】
上記構成において「リゾット」を調理する場合の動作を説明する。「リゾット」における主要な調理物とその分量は図4におけるドットLCD11aに表示されている「材料」の内、「ご飯120g」である。よって、調理レシピ記憶手段10には、「リゾット」の調理レシピデータとして、管理番号0番に「ご飯120g」というデータを持っている。その他の調理物とその分量のデータについては、図4における「材料」の並び順通りに管理番号が割り当てられている。
【0073】
使用者が調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択すると、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている「リゾット」の調理レシピデータから管理番号0番のデータ(主要な調理物である「ご飯」とその分量「120g」をセットにしたデータ)を取得し、表示手段11に表示する。
【0074】
ここで、使用者が鍋1に「ご飯240g」を入れ、重量確定入力手段14による入力を行うと、制御手段9は、調理レシピデータに含まれる「ご飯」の分量「120g」と、重量確定入力手段14による入力直前に調理物重量算出手段16が算出した「ご飯」の分量「240g」を比較し、調理レシピに定められた調理物の分量に対して実際に鍋1に入れられた調理物の重量が「2倍」であることを算出し、この算出結果に基づき、つぎに表示手段11に表示する管理番号1のデータ(「セロリ1/4本」)以降のデータを補正する(本実施の形態では、残りの調理物の分量は2倍となる)。
【0075】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示手段11に表示するようにし、重量確定入力手段14による入力が行われた直前に調理物重量算出手段16によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにすることにより、調理レシピデータに定められている調理メニューの分量と異なる分量を調理する場合でも、最初に入れた調理物の分量に基づいて炊飯器が自動で残りの調理物の分量を算出してくれるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを希望の分量だけ確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0076】
(実施の形態8)
図1に示す表示情報切替手段23は、表示手段11に表示される表示情報の切り替えを行うもので、制御手段9は、表示情報切替手段23による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名とその分量および調理物重量算出手段16によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示手段11に表示するように構成している。他の構成は上記実施の形態6または7と同じである。
【0077】
上記構成において図4および図13を参照しながら動作を説明する。図13は、調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択し、鍋1に「ご飯」を「120g」投入した状態での表示手段11の表示内容を示す図である。
【0078】
この状態において、表示情報切替手段23による入力があると、制御手段9は、図4に示すように、表示手段11の表示内容を、「調理メニュー名」と「調理メニューの分量」と「使用する調理物名」と「各調理物の分量」と「調理方法」を表示した状態に変更する。この状態において、表示情報切替手段23による入力があると、制御手段9は、表示手段11の表示内容を図13に示した表示内容に変更する。
【0079】
以上のように、本実施の形態においては、表示手段11に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段23を備え、制御手段9は、表示情報切替手段23による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段16によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにすることにより、調理に使用する調理物を順次投入していく途中で、準備し忘れている調理物が無いかを確認したい場合などに使用者の要求に応じた表示を行うことが可能となるので、使用者の要求に応じた使い勝手の良さを得ることができる。
【0080】
(実施の形態9)
図1に示す重量確定取消入力手段20は、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を取り消すもので、重量確定入力前状態記憶手段21は、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶するもので、重量確定入力手段14による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段11の表示内容、調理レシピデータ、総重量記憶手段15が記憶している総重量を記憶し、重量確定取消入力手段20による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すように構成している。他の構成は上記実施の形態7と同じである。
【0081】
上記構成において「リゾット」を調理する場合の動作を説明する。なお、使用者が調理レシピ選択手段8で「リゾット」を選択し、表示手段11に「ご飯120g」というデータが表示されるまでの動作は、上記実施の形態7と同じであるので説明を省略する。
【0082】
表示手段11に「ご飯120g」というデータが表示されている状態で、使用者が鍋1に「ご飯60g」を投入し、重量確定入力手段14による入力を行った場合、制御手段9は、重量確定入力手段14による入力があった直前の表示手段11の表示内容(「ご飯120g」と鍋1内のご飯の重量「60g」を表示した状態)、調理レシピデータ(「ご飯120g」に対して、鍋1に投入されたご飯が「60g」であることによる補正を行う前のデータ)、総重量記憶手段15が記憶している総重量(この例では、「ご飯」の重量を確定する前に一度も重量確定を行っていないので「0」 記憶データなし)」を重量確定入力前状態記憶手段21に記憶し、重量確定入力手段14による入力後の処理である、総重量記憶手段15への総重量の記憶(鍋1の重量と「ご飯60g」の重量の総和)と、調理レシピデータに定められた調理物の分量と調理物重量算出手段16が算出した重量との差異による調理レシピデータの補正(主要な調理物である「ご飯」の重量が調理レシピデータに定めらた分量の1/2であったので、他の調理物の分量データを1/2にする)を行い、調理レシピデータの中から「ご飯120g」のつぎに表示するデータである「セロリ 小口切り 1/2」(補正後のデータ)と、直前の重量確定入力手段14による入力以降に新たに鍋1に投入された調理物の重量(この例では、新たに調理物を投入していないので「0g」)を表示手段11に表示する。
【0083】
この状態で、重量確定取消入力手段20による入力を行うと、制御手段9は、重量確定入力前状態記憶手段21に記憶している情報に基づき、表示手段11の表示内容は「ご飯120g」と鍋1内のご飯の重量「60g」を表示した状態、調理レシピデータは補正前の状態(分量を1/2にする前の状態)、総重量記憶手段15の記憶データは「ご飯」の重量を確定する前の状態(「ご飯」の重量を確定する前に一度も重量確定を行っていないので「0」 記憶データなし)に、それぞれ変更する。すなわち、重量確定入力手段14による入力があった直前の状態に戻す。
【0084】
以上のように、本実施の形態においては、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段20と、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段21とを備え、重量確定入力前状態記憶手段21は、重量確定入力手段14による入力が発生する毎に入力があった直前の表示手段11の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段15が記憶している総重量を記憶し、重量確定取消入力手段20による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにすることにより、調理物の計量中に誤って重量確定入力手段14による調理物重量確定入力を行ってしまった場合でも、簡単に誤操作の前に戻り、やり直すことができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0085】
(実施の形態10)
図1に示す制御手段9は、重量確定取消入力手段20による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段11に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段21は、表示手段11による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段20による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すように構成している。他の構成は上記実施の形態9と同じである。
【0086】
上記構成において動作を説明する。上記実施の形態9において、使用者が重量確定取消入力手段20による入力を行うと、制御手段9は、重量確定取消をユーザに確認するための表示(例えば、「1つ前の調理物重量の確定情報を取り消しますか?」と表示)を表示手段11に所定の時間(例えば、3秒間)表示し、重量確定取消確認の表示が出ている間に、再度重量確定取消入力手段20による入力が行われた場合のみ、重量確定入力前状態記憶手段21に記憶している情報に基づき、重量確定入力手段14による入力があった直前の状態に戻す処理を行う。
【0087】
以上のように、本実施の形態においては、制御手段9は、重量確定取消入力手段20による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段11に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段21は、表示手段11による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段20による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段14による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにすることにより、正常に調理物の計量ができている場合に、誤って重量確定取消入力手段20による入力を行ってしまった場合でも、再確認によって誤操作を無効にすることができるので、炊飯器だけで多様な調理メニューを確実に調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【0088】
(実施の形態11)
図1に示す外部データ読込手段22は、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体からデータを読み込むもので、調理レシピ選択手段8は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに加え、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能に構成している。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
【0089】
上記構成において図14および図15を参照しながら動作を説明する。調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータと同じデータ形式の調理レシピデータが記憶された外部記憶媒体が外部データ読込手段22に接続されると、図14に示すように、調理レシピ選択手段8により調理レシピを選択する際に、表示手段11に調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピ名に加え、「右向きの△」が表示され、表示手段11に表示されている右端の調理レシピ名を選択した状態で「右向きの△」ボタン8cを押すと、図15に示すように、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピ名が表示され、それらの調理レシピを選択することが可能となる。
【0090】
以上のように、本実施の形態においては、調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段22を備え、調理レシピ選択手段8は、調理レシピ記憶手段10に記憶されている調理レシピデータに加え、外部データ読込手段22によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能とすることにより、炊飯器には登録されていなかった新しい調理メニューも調理可能となるので、より多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができる。
【産業上の利用可能性】
【0091】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、取り扱い説明書やメニューブックに記載されている調理レシピを見なくてもクッキングコースで多様な調理メニューを調理することができ、使い勝手を向上することができるので、ご飯を炊く以外の調理ができる炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態1の炊飯器のブロック図
【図2】同炊飯器の表示操作部を示す図
【図3】同炊飯器の「リゾット」レシピを選択中の状態の表示操作部を示す図
【図4】同炊飯器の「リゾット」レシピを表示している状態の表示部を示す図
【図5】本発明の実施の形態2の炊飯器の動作フローチャート
【図6】本発明の実施の形態3の炊飯器の調理レシピを表示可能なデータ量だけ表示している状態の表示操作部を示す図
【図7】同炊飯器の残りのデータ量を表示している状態の表示操作部を示す図
【図8】本発明の実施の形態4の炊飯器の表示操作部を示す図
【図9】本発明の実施の形態5の炊飯器の一部切欠した側面図
【図10】同炊飯器の要部拡大分解斜視図
【図11】同炊飯器の動作フローチャート
【図12】本発明の実施の形態6の炊飯器の動作フローチャート
【図13】本発明の実施の形態8の炊飯器のご飯の重量を計量しているときの表示部を示す図
【図14】本発明の実施の形態11の炊飯器の外部記憶媒体が接続された状態の表示操作部を示す図
【図15】同炊飯器の外部記憶媒体に記憶されている調理レシピデータを選択したときの表示操作部を示す図
【符号の説明】
【0093】
1 鍋
2 加熱手段
3 鍋温度検知手段
4 加熱制御手段
5 調理シーケンス記憶手段
6 調理開始手段
7 計時手段
8 調理レシピ選択手段
9 制御手段
10 調理レシピ記憶手段
11 表示手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検知する鍋温度検知手段と、時間を計測する計時手段と、調理シーケンスを記憶する調理シーケンス記憶手段と、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておく調理レシピ記憶手段と、前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択する調理レシピ選択手段と、使用者に情報を表示する表示手段と、調理を開始させる調理開始手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて前記表示手段を制御する制御手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した前記調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと前記鍋温度検知手段の検知温度と前記計時手段が計時した時間に基づき前記加熱手段を制御して調理を行う加熱制御手段とを備え、前記制御手段は、前記調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を前記表示手段に表示するよう構成した炊飯器。
【請求項2】
報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段により選択された調理レシピの中に、調理開始手段によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで前記報知手段による報知を行い、表示手段に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
表示手段に調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、前記表示手段に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に前記表示手段に表示し、前記表示ページ変更手段による入力があるたびに、前記表示手段に表示する情報を、前記表示手段に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにした請求項1または2記載の炊飯器。
【請求項4】
制御手段は、表示手段に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を前記表示手段に表示するようにした請求項3記載の炊飯器。
【請求項5】
鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段と、前記重量確定入力手段により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで前記重量検知手段が検知した総重量を記憶する総重量記憶手段と、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量または前記総重量記憶手段が記憶している重量に基づいて前記鍋内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段とを備え、前記調理物重量算出手段は、前記重量確定入力手段による入力が一度も行われていない場合は、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量から前記鍋に入れられた調理物の重量を算出し、前記重量確定入力手段による入力が一度でも行われた以降は、前記重量検知手段が検知した重量と前記総重量記憶手段が記憶している重量から、直前の前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記鍋に新たに追加された調理物の重量を算出し、制御手段は、前記調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示手段に表示するようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
制御手段は、表示手段に調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示し、重量確定入力手段による入力が行われると、前記表示手段に表示する調理物を前記調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記調理物重量算出手段によって算出された新たに鍋に追加された調理物重量を表示するようにした請求項5記載の炊飯器。
【請求項7】
制御手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示するようにし、重量確定入力手段による入力が行われた直前に調理物重量算出手段によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにした請求項6記載の炊飯器。
【請求項8】
表示手段に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段を備え、制御手段は、前記表示情報切替手段による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにした請求項6または7記載の炊飯器。
【請求項9】
重量確定入力手段による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段と、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段とを備え、前記重量確定入力前状態記憶手段は、前記重量確定入力手段による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段が記憶している総重量を記憶し、前記重量確定取消入力手段による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、前記重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにした請求項5〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項10】
制御手段は、重量確定取消入力手段による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段は、前記表示手段による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにした請求項9記載の炊飯器。
【請求項11】
調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段を備え、調理レシピ選択手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに加え、前記外部データ読込手段によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能とした請求項1〜10のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項1】
炊飯器本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を検知する鍋温度検知手段と、時間を計測する計時手段と、調理シーケンスを記憶する調理シーケンス記憶手段と、調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理時間と調理方法を少なくともデータとしてもつ調理レシピデータをあらかじめ記憶しておく調理レシピ記憶手段と、前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータの中からいずれか1つの調理レシピデータを選択する調理レシピ選択手段と、使用者に情報を表示する表示手段と、調理を開始させる調理開始手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに基づいて前記表示手段を制御する制御手段と、前記調理レシピ選択手段によって選択された前記調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに対応した前記調理シーケンス記憶手段に記憶されている調理シーケンスと前記鍋温度検知手段の検知温度と前記計時手段が計時した時間に基づき前記加熱手段を制御して調理を行う加熱制御手段とを備え、前記制御手段は、前記調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を前記表示手段に表示するよう構成した炊飯器。
【請求項2】
報知動作を行う報知手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段により選択された調理レシピの中に、調理開始手段によって調理が開始された以降に使用者による調理作業が必要であるという情報が含まれている場合には、使用者の調理作業が必要なタイミングで前記報知手段による報知を行い、表示手段に使用者が行う必要がある調理作業内容を表示するようにした請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
表示手段に調理レシピデータを複数回に分けて表示する場合に、前記表示手段に表示する内容を次の表示内容に変更する表示ページ変更手段を備え、制御手段は、調理レシピ選択手段によって選択された調理レシピデータをデータの先頭から所定のデータ量のみを最初に前記表示手段に表示し、前記表示ページ変更手段による入力があるたびに、前記表示手段に表示する情報を、前記表示手段に現在表示している調理レシピデータの続きから所定のデータ量分のデータに変更するようにした請求項1または2記載の炊飯器。
【請求項4】
制御手段は、表示手段に表示している調理レシピデータに続きがある場合は、その旨を前記表示手段に表示するようにした請求項3記載の炊飯器。
【請求項5】
鍋と前記鍋に入れられた調理物の重量との総重量を検知する重量検知手段と、前記鍋の重量をあらかじめ記憶しておく鍋重量記憶手段と、使用者からの調理物重量確定指令を入力する重量確定入力手段と、前記重量確定入力手段により調理物重量確定指令が入力されたタイミングで前記重量検知手段が検知した総重量を記憶する総重量記憶手段と、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量または前記総重量記憶手段が記憶している重量に基づいて前記鍋内の調理物の重量を算出する調理物重量算出手段とを備え、前記調理物重量算出手段は、前記重量確定入力手段による入力が一度も行われていない場合は、前記重量検知手段が検知した重量と前記鍋重量記憶手段が記憶している重量から前記鍋に入れられた調理物の重量を算出し、前記重量確定入力手段による入力が一度でも行われた以降は、前記重量検知手段が検知した重量と前記総重量記憶手段が記憶している重量から、直前の前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記鍋に新たに追加された調理物の重量を算出し、制御手段は、前記調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示手段に表示するようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
制御手段は、表示手段に調理レシピに定められた複数の調理物の中から1つの調理物とその分量および調理物重量算出手段によって算出された調理物重量を表示し、重量確定入力手段による入力が行われると、前記表示手段に表示する調理物を前記調理レシピに定められた調理物の中でまだ表示していない調理物に変更し、変更後の調理物の分量と前記重量確定入力手段による入力が行われた以降に前記調理物重量算出手段によって算出された新たに鍋に追加された調理物重量を表示するようにした請求項5記載の炊飯器。
【請求項7】
制御手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに定められた複数の調理物の中で主要となる調理物(その調理物の重量によって他の調理物の重量を変化させる必要があるような調理物)を先に表示するようにし、重量確定入力手段による入力が行われた直前に調理物重量算出手段によって算出された調理物の重量に基づいて、調理レシピに定められた調理メニューの分量と調理時間と残りの調理物の重量を補正するようにした請求項6記載の炊飯器。
【請求項8】
表示手段に表示される表示情報の切り替えを行う表示情報切替手段を備え、制御手段は、前記表示情報切替手段による入力があると、調理レシピデータに定められた調理物の中の1つの調理物名および調理物重量算出手段によって算出されたその調理物の重量を表示する状態と、調理レシピデータの内、少なくとも調理メニュー名と調理メニューの分量と使用する調理物名と各調理物の分量と調理方法を表示する状態の内、現在表示していない方の状態を表示するようにした請求項6または7記載の炊飯器。
【請求項9】
重量確定入力手段による調理物重量確定指令を取り消す重量確定取消入力手段と、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態を記憶する重量確定入力前状態記憶手段とを備え、前記重量確定入力前状態記憶手段は、前記重量確定入力手段による入力が発生するごとに入力があった直前の表示手段の表示内容、調理レシピデータ、および総重量記憶手段が記憶している総重量を記憶し、前記重量確定取消入力手段による入力があった場合は、記憶している情報で現在の情報を書き換え、前記重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにした請求項5〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項10】
制御手段は、重量確定取消入力手段による入力があった場合に重量確定取消をユーザに確認するための表示を表示手段に表示させるようにし、重量確定入力前状態記憶手段は、前記表示手段による取消確認表示後に、再度重量確定取消入力手段による入力があった場合のみ、記憶している情報で現在の情報を書き換え、重量確定入力手段による調理物重量確定指令を受付ける直前の状態に戻すようにした請求項9記載の炊飯器。
【請求項11】
調理レシピデータを少なくとも1つ以上記憶可能な外部記憶媒体に対してデータの読み込みが可能な外部データ読込手段を備え、調理レシピ選択手段は、調理レシピ記憶手段に記憶されている調理レシピデータに加え、前記外部データ読込手段によって外部記憶媒体から読み込んだ調理レシピデータも選択可能とした請求項1〜10のいずれか1項に記載の炊飯器。
【図1】
【図4】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図4】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2007−111413(P2007−111413A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−308172(P2005−308172)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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