説明

無線受信装置

【課題】 良好な受信感度と強い妨害波耐性の双方を得られるようにする。
【解決手段】 無線受信装置(1)は、RFフィルタ(8)を有する第1の増幅回路(4)と、RFフィルタを有さない第2の増幅回路(5)と、アンテナ(3)で受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段(6、7)と、前記アンテナで受信した高周波の受信信号に含まれる妨害波の有無を判定する妨害波判定手段(20)と、前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段(21)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線受信装置に関し、たとえば、自動車等車両のキーレス信号を受信する無線受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車等車両においては、いわゆるリモートキーレスエントリーなどと称するシステムが採用されており、このシステムでは、携帯機からの高周波(たとえば、我が国や米国では315MHz、欧州では433.92MHz又は868MHz)の電波(以下、キーレス信号という。)を受信することによってドアの施解錠やエンジンの始動許可などを行うことができるので、メカニカルなキーを持ち歩かなくてもよいという便利さがある。
【0003】
ところで、当該システムでは、車両側に、キーレス信号を受信するための無線受信装置が搭載されるが、この無線受信装置に対しては、良好な受信感度と、強い妨害波耐性が求められる。一般的に、リモートキーレスエントリーシステムの携帯機は電波法で定められた微弱電波しか送信できないため、離れた場所からドアの施解錠を行う状況などを考慮して、できるだけ高い受信感度が求められるからである。また、他の無線システムなどからの妨害波に間違って応答してしまうと、不本意なドアの施解錠が行われてしまうおそれがあるからであり、あるいは、そのような妨害波に邪魔されて本来のキーレス信号を受信できなくなってしまうことがあるからである。
【0004】
このような無線受信装置に適用できる技術としては、たとえば、下記の特許文献1に記載のものが知られている。以下、これを従来技術という。
【0005】
この従来技術では、フロントエンド部に設けられたBPF(バンドパスフィルタ)群14を備える。BPF群14は、通過帯域が広く挿入損失が小さいフィルタ(広帯域フィルタ14a)と、挿入損失は大きいものの通過帯域が狭く選択度特性が急峻なフィルタ(挟帯域フィルタ14n)とを含み、これらの広帯域フィルタ14aや挟帯域フィルタ14nは、切り換え制御部12からの制御に従って、択一的に選択される。
【0006】
切り換え制御部12は、ある一定時間(たとえば、1フレームの10〜20倍に相当する時間。)内における受信号のレベルを示す信号(RSSI信号)の平均値と、同時間内における復調データに含まれるユニークワード(UW:ここではフレーム同期信号)の検出パルスの平均値から求められたUW検出確率とに基づいて、妨害波の有無を判定し、その判定結果に従って、BPF群14のどのフィルタを選択すべきかを決定する。
【0007】
具体的には、UW検出確率が高い場合は、妨害波が存在しない又は希望波が妨害波よりも充分に大きいと判断(すなわち、妨害波なしを判断)して低損失の広帯域フィルタ14aを選択し、これにより、受信感度の向上を図る一方、RSSI信号の平均値が大きいにもかかわらず、UW検出確率が低い場合は、強い妨害波を受けていると判断(すなわち、妨害波ありを判断)して挟帯域フィルタ14nを選択し、これにより、妨害波を充分に抑制して妨害波の影響を回避する。
【0008】
又は、切り換え制御部12は、上記のUW検出確率の代わりに、CRC誤り検出結果を用いてもよいとされている。すなわち、ある一定時間内におけるCRC誤り検出結果を平均化して適正検出の確率を求め、その確率(以下、CRC誤り検出確率という。)を、上記のUW検出確率の代わりに用いてもよいとされている。
【0009】
この場合、切り換え制御部12は、CRC誤り検出確率が高い場合は、妨害波が存在しない又は希望波が妨害波よりも充分に大きいと判断(すなわち、妨害波なしを判断)して低損失の広帯域フィルタ14aを選択し、これにより、受信感度の向上を図る一方、RSSI信号の平均値が大きいにもかかわらず、CRC誤り検出確率が低い場合は、強い妨害波を受けていると判断(すなわち、妨害波ありを判断)して挟帯域フィルタ14nを選択し、これにより、妨害波を充分に抑制して妨害波の影響を回避する。
【0010】
【特許文献1】特開平7−297732号公報(図3、図4、段落〔0027〕、〔0035〕、〔0036〕、〔0041〕)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、前記の従来技術にあっては、ある一定時間内におけるRSSI信号の平均値と、同時間内におけるUW検出確率(又はCRC誤り検出確率)とに基づいて妨害波の有無を判定し、その判定結果に従ってBPF群14のどのフィルタを選択すべきかを決定しているため、妨害波の有無判定にかなりの時間(少なくとも前記の“ある一定時間”に相当する時間。つまり、1フレームの10〜20倍に相当する時間。)を必要とし、バンドパスフィルタの選択切換の応答性が悪いという問題点がある。
【0012】
そこで本発明は、妨害波の有無判定を速やかに行うようにし、もって、良好な受信感度と強い妨害波耐性の双方の特性を変更する際の応答性改善を図った無線受信装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、RFフィルタを有する第1の増幅回路と、RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、所定の期待波形の受信開始時に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段とを備えたことを特徴とする無線受信装置である。
請求項2記載の発明は、RFフィルタを有する第1の増幅回路と、RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、所定の期待波形の受信途中に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段とを備えたことを特徴とする無線受信装置である。
請求項3記載の発明は、RFフィルタを有する第1の増幅回路と、RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、所定の期待波形の受信開始時及び該期待波形の受信途中に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段とを備えたことを特徴とする無線受信装置である。
請求項4記載の発明は、前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路は共通のRF増幅器を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の無線受信装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、所定の期待波形(たとえば、キーレス信号期待波形)の受信開始時、受信途中、又は、それらの双方のタイミングで妨害波の有無を判定するので、従来技術ような判定の待ち時間(ある一定時間)を生じない。したがって、妨害波の有無判定を速やかに行うことができ、良好な受信感度と強い妨害波耐性の双方の特性を変更する際の応答性改善を図った無線受信装置を提供することができる。
また、第1の増幅回路と第2の増幅回路のRF増幅器を共通化すれば、一つのRF増幅器で済み、回路コストを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、自動車等車両のキーレスエントリーシステム用無線受信装置への適用を例にして、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0016】
図1(a)は、実施形態の構成図である。この図において、無線受信回路1は、高周波(RF)帯のRF信号2(ここでは、たとえば、315MHzのキーレス信号)を受信するアンテナ3と、アンテナ3で受信されたRF信号を二つの増幅回路(以下、第1の増幅回路4と第2の増幅回路5という。)に択一的に出力する第1のスイッチ6と、第1の増幅回路4の出力と第2の増幅回路5の出力のいずれか一方を取り出す第2のスイッチ7とを備える。
【0017】
図1(b)、(c)は、第1のスイッチ6と第2のスイッチ7の機能模式図である。この図に示すように、第1及び第2のスイッチ6、7は、後述のマイコン18からの制御信号Cに応答してペアで切り換えられる接点6a、7aを有しており、接点6a、7aが図示位置にあるときには、アンテナ3で受信されたRF信号を第1の増幅回路4に供給し、また、接点6a、7aが図示と異なる位置にあるときには、アンテナ3で受信されたRF信号を第2の増幅回路5に供給する。
【0018】
第1の増幅回路4は、RF信号に含まれる不要な周波数帯の信号(妨害波)を除去するための挟帯域特性を有するRFフィルタ(好ましくはSAWフィルタ)8と、このRFフィルタ8を通過したRF信号(換言すれば妨害波が取り除かれたRF信号)を増幅するRF増幅器9とを含んで構成されており、また、第2の増幅回路5は、第1の増幅回路4からRFフィルタ8を省いた構成、つまり、RF信号(アンテナ3で受信されたRF信号、すなわち、妨害波が含まれているかも知れないRF信号)を増幅するRF増幅器10で構成されている。
【0019】
第2のスイッチ7から取り出されたRF信号は、ミキサー11で局部発振器12からの局部発信信号と混合され、中間周波(IF)帯のIF信号に変換される。このIF信号はIFフィルタ13を経てIF増幅器14で増幅された後、検波器15で低周波(AF)帯のAF信号に変換され、AFフィルタ16及びコンパレータ17を介してマイコン18に取り込まれる。
【0020】
マイコン18は、無線受信回路1の動作をプログラム方式によってソフトウエア的に統括制御するものであり、そのプログラムによって実現される代表的な機能は、妨害波の判定機能と、その判定結果に基づく第1のスイッチ6と第2のスイッチ7のスイッチング制御機能である。以下、これらの機能をそれぞれマイコン18内の妨害波判定部20とスイッチング制御機能部21で模式的に示すことにする。
【0021】
妨害波の判定機能とスイッチング制御機能を概略的に説明すれば、本来のRF信号2(つまり、315MHzのキーレス信号)の受信期間以外の期間において、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用するように第1のスイッチ6と第2のスイッチ7をスイッチングし、その状態で所定の判定閾値(妨害波判定閾値)を超える大きさのRSSI信号が生成されたか否かを判定するというものであり、妨害波判定閾値を超える大きさのRSSI信号が生成された場合には、「妨害波あり」を判定し、そうでない場合は、「妨害波なし」を判定するというものである。
【0022】
そして、妨害波なしを判定したときには、その後の本来のRF信号2(つまり、315MHzのキーレス信号)の受信を、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用して行うように第1のスイッチ6と第2のスイッチ7をスイッチングし、一方、妨害波ありを判定したときには、その後の本来のRF信号2(つまり、315MHzのキーレス信号)の受信を、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4を使用して行うように第1のスイッチ6と第2のスイッチ7をスイッチングするというものである。
【0023】
なお、RSSIとは、Receiver Signal Strength Indicatorの略であり、受信機の電波の強さ(電界強度)を表すDC電圧出力のことをいう。一般的に、このRSSI出力を電界強度の測定やキャリアセンスレベルの監視等に使用している。
【0024】
このようにすれば、妨害波が判定されない状況においては、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してRF信号の増幅を行うので、RFフィルタによる損失を回避して、良好な受信感度を得ることができる。一方、妨害波が判定された状況においては、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4を使用してRF信号の増幅を行うので、RFフィルタ8によって妨害波を除去して、強い妨害波耐性を得ることができる。
【0025】
したがって、本実施態様によれば、良好な受信感度と強い妨害波耐性の双方を得られるようにした無線受信装置1を提供することができる。
【0026】
次に、妨害波の判定機能と、第1及び第2のスイッチ6、7のスイッチング機能について、その詳細を説明する。
【0027】
図2は、妨害波の判定機能とスイッチング機能を含む概念的な流れ図である。この流れ図は、マイコン18において周期的に実行される制御プログラムの一部を抜き出して示すものである。この流れ図では、まず、RFフィルタを有さない増幅回路(つまり、第2の増幅回路5)を選択し(ステップS1)、次いで、妨害波の有無を判定し(ステップS2)、その判定結果が「妨害波あり」の場合(ステップS3の“YES”)には、RFフィルタを有する増幅回路(つまり、第1の増幅回路4)を選択する(ステップS4)というものである。
【0028】
<妨害波の有無判定について>
図3は、妨害波の有無判定のタイムチャート(以下、第1のタイムチャートという。)である。この第1のタイムチャートにおいて、キーレス信号は、アンテナ3で受信される本来のRF信号2(つまり、315MHzのキーレス信号)のことである。妨害波の有無判定は、キーレス信号(RF信号2)の受信期間以外の期間、たとえば、キーレス信号を受信した後の期間において、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してRSSIの測定を1回行い、その測定レベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を超えているか否かで判定する。しきい値を越えていれば、妨害波ありと判定して、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換え、しきい値を越えていなければ、妨害波なしと判定して、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま使用する。
【0029】
図4は、妨害波の有無判定のタイムチャート(以下、第2のタイムチャートという。)である。上記の第1タイムチャートとの違いは、RSSIの測定を1回ではなくn(n>1、ここでは便宜的にn=3)回行う点にある。すなわち、この第2のタイムチャートの妨害波の有無判定は、キーレス信号(RF信号2)の受信期間以外の期間、たとえば、キーレス信号を受信した後の期間において、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してRSSIの測定を、たとえば、3回行い、その測定レベルの平均値が所定の閾値(妨害波判定閾値)を超えているか否かで判定する。しきい値を越えていれば、妨害波ありと判定して、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換え、しきい値を越えていなければ、妨害波なしと判定して、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま使用する。
【0030】
図5は、妨害波の有無判定のタイムチャート(以下、第3のタイムチャートという。)である。上記の第2タイムチャートと同様に、RSSIの測定を1回ではなくn回(ここでは3回)行っているが、キーレス信号の受信有無に関係なく、RSSIの測定を行っている点で上記の第2タイムチャートと相違する。すなわち、この第3のタイムチャートの妨害波の有無判定は、キーレス信号(RF信号2)の受信有無にかかわらず、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してRSSIの測定を、たとえば、3回行い、その測定レベルの平均値が所定の閾値(妨害波判定閾値)を超えているか否かで判定する。しきい値を越えていれば、妨害波ありと判定して、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換え、しきい値を越えていなければ、妨害波なしと判定して、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま使用する。
【0031】
<第1及び第2のスイッチ6、7の切り換えタイミングについて>
次に、第1及び第2のスイッチ6、7の切り換えタイミングについて説明する。第1及び第2のスイッチ6、7の切り換えタイミングは、
(A)RSSIの測定結果に基づいて切り換えるもの(以下、妨害波の有無による切り換え方式という。)と、
(B)キーレス信号の受信開始時又は受信途中で切り換えるもの(以下、受信状況による切り換え方式という。)と、
(C)これら二つの方式を組み合わせたもの(以下、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式という。)との三つが考えられる。
【0032】
まず、(A)の妨害波の有無による切り換え方式について説明する。
図6は、妨害波の有無による切り換え方式のタイムチャートである。この方式では、RSSIのレベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を上回ったときには直ちにRFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換え、RSSIのレベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を上回っていなければ、そのままRFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用し続ける。
【0033】
図7は、妨害波の有無による切り換え方式のフローチャートである。このフローチャートで示すように、妨害波の有無による切り換え方式では、まず、妨害波の有無を判定し(ステップS11)、妨害波なしであれば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を選択してキーレス信号の受信設定を行う(ステップS12)一方、妨害波ありであれば、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4を選択してキーレス信号の受信設定を行い(ステップS13)、いずれの場合も、キーレス信号の受信完了を判定し(ステップS14)、キーレス信号の受信完了の場合には、RSSIの測定(妨害波の測定)を行う(ステップS15)というものである。
【0034】
次に、(B)の受信状況による切り換え方式について説明する。
図8は、受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)のタイムチャートである。この方式では、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いてキーレス信号の受信を開始し、キーレス信号が受信できた場合には、そのままRFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してキーレス信号の受信を継続する一方、キーレス信号が受信できなかった場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えてキーレス信号の受信を継続する。
【0035】
図9は、受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)の具体的な波形例を示すタイムチャートである。このタイムチャートの左半分に示すように、妨害波の存在によって本来のRF信号2(キーレス信号)の識別ができなかった場合には、受信信号とキーレス信号期待波形とが不一致になる。このとき、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を通過した信号の周波数スペクトラムは、図示のとおり、妨害波と希望波(本来のRF信号2、つまりキーレス信号)との混在となっているため、本来のRF信号2(キーレス信号)を識別することができないが、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えることにより、妨害波を除去して、本来のRF信号2(キーレス信号)の受信を支障なく行うことができる。
【0036】
一方、このタイムチャートの右半分に示すように、妨害波が存在しない場合には、受信信号とキーレス信号期待波形とが一致する。このとき、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を通過した信号の周波数スペクトラムは、図示のとおり、希望波(本来のRF信号2、つまりキーレス信号)のみとなっているため、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま使用しても、本来のRF信号2(キーレス信号)の受信を支障なく行うことができる。
【0037】
このように、受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)においては、まず、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いて信号を受信し、その受信信号とキーレス信号期待波形との一致/不一致を判定して、一致の場合には、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する一方、不一致の場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えてキーレス信号の受信を継続するので、RSSIの結果に関係なく、妨害波の除去効果と良好な受信感度とを共に得ることができる。
【0038】
図10は、受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)のフローチャートである。このフローチャートに示すように、まず、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5(又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4)を用いてキーレス信号の同期コードの受信を開始できたか否かを判定し(ステップS21)、受信できた場合には、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5(又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する(ステップS22)。
【0039】
一方、ステップS21で、キーレス信号の同期コードを受信できなかった場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4(又はRFフィルタを有さない第2の増幅回路5)に切り換え(ステップS23)、キーレス信号の同期コードの受信を開始できたか否かを判定する(ステップS24)。そして、受信できた場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4(又はRFフィルタを有さない第2の増幅回路5)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続し(ステップS25)、受信できなかった場合には、受信処理を終了(ステップS28)すると共に、元の増幅回路に戻す(RFフィルタを有さない第2の増幅回路5又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4に切り換える)(ステップS29)。
【0040】
図11は、受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)のタイムチャートである。この方式でも、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いてキーレス信号の受信を開始し、キーレス信号が受信できた場合には、そのままRFフィルタを有さない第2の増幅回路5を使用してキーレス信号の受信を継続する一方、キーレス信号が受信できなかった場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えてキーレス信号の受信を継続する点で、前記の受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)と同じであるが、キーレス信号の受信途中でも、切換を行う点で相違する。
【0041】
図12は、受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)の具体的な波形例を示すタイムチャートである。このタイムチャートの中央部分に示すように、妨害波の存在によって本来のRF信号2(キーレス信号)の識別ができなかった場合には、受信信号とキーレス信号期待波形とが不一致になる。このとき、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を通過した信号の周波数スペクトラムは、図示のとおり、妨害波と希望波(本来のRF信号2、つまりキーレス信号)との混在となっているため、本来のRF信号2(キーレス信号)を識別することができないが、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えることにより、妨害波を除去して、本来のRF信号2(キーレス信号)の受信を支障なく行うことができる。
【0042】
一方、このタイムチャートの左側と右側に示すように、妨害波が存在しない場合には、受信信号とキーレス信号期待波形とが一致する。このとき、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を通過した信号の周波数スペクトラムは、図示のとおり、希望波(本来のRF信号2、つまりキーレス信号)のみとなっているため、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま使用しても、本来のRF信号2(キーレス信号)の受信を支障なく行うことができる。
【0043】
このように、受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)においては、まず、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いて信号を受信し、その受信信号とキーレス信号期待波形との一致/不一致を判定して、一致の場合には、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する一方、不一致の場合には、キーレス信号の受信途中であってもRFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えてキーレス信号の受信を継続するので、RSSIの結果に関係なく、妨害波の除去効果と良好な受信感度とを共に得ることができる。
【0044】
図13は、受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)のフローチャートである。このフローチャートに示すように、まず、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5(又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4)を用いてキーレス信号を受信できたか否かを判定し(ステップS31)、受信できた場合には、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5(又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する(ステップS32)。
【0045】
一方、ステップS31で、キーレス信号を受信できなかった場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4(又はRFフィルタを有さない第2の増幅回路5)に切り換え(ステップS33)、キーレス信号を受信できたか否かを判定する(ステップS34)。そして、受信できた場合には、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4(又はRFフィルタを有さない第2の増幅回路5)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続し(ステップS35)、受信できなかった場合には、受信処理を終了(ステップS38)すると共に、元の増幅回路に戻す(RFフィルタを有さない第2の増幅回路5又はRFフィルタを有する第1の増幅回路4に切り換える)(ステップS39)。
【0046】
次に、(C)の妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信開始時に切り換えるもの)について説明する。
図14は、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信開始時に切り換えるもの)のタイムチャートである。このタイムチャートにおいて、図面の左半分は妨害波なしの場合、図面の右半分は妨害波ありの場合を示しており、この方式における妨害波の有無の判定は、RSSIの測定レベルに基づいて行われる。すなわち、図面の左半分に示すように、RSSIの測定レベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を下回っている場合は妨害波なしを判定し、また、図面の右半分に示すように、RSSIの測定レベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を上回っている場合は妨害波ありを判定する。そして、妨害波なしを判定したときには、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いてそのまま受信を継続し、一方、妨害波ありを判定したときには、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えて受信を継続する。
【0047】
加えて、この方式では、RFフィルタを有しない第2の増幅回路5を使用してキーレス信号の受信を開始したときに、同信号の受信を開始できなかった場合にも、同図中の拡大図に示すように、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えて受信を継続する。
【0048】
図15は、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信開始時に切り換えるもの)のフローチャートである。このフローチャートに示すように、まず、設定回路(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5)を用いてキーレス信号の同期コードの受信を開始できたか否かを判定し(ステップS41)、受信できた場合には、その設定回路(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続し(ステップS42)、その後、キーレス信号の受信完了を判定する(ステップS47)。
【0049】
一方、ステップS41で、キーレス信号の同期コードの受信を開始できなかった場合には、他方の回路(たとえば、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4)に切り換え(ステップS43)、再び、キーレス信号の同期コードの受信を開始できたか否かを判定する(ステップS44)。そして、受信できた場合には、切り換えた回路(たとえば、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する(ステップS45)一方、受信できなかった場合には、再び回路を切り換え(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5に切り換え)(ステップS46)、キーレス信号の受信完了を判定する(ステップS47)。
【0050】
ステップS47で、キーレス信号の受信完了を判定できなかった場合は、そのままフローを終了し、一方、キーレス信号の受信完了を判定できた場合は、次に、RSSIによる妨害波の測定を行い(ステップS48)、妨害波の有無を判定し(ステップS49)、妨害波ありの場合は、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4を用いて受信を継続し(ステップS50)、妨害波なしの場合は、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いて受信を継続する(ステップS51)。
【0051】
次に、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信途中で切り換えるもの)について説明する。
図16は、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信途中で切り換えるもの)のタイムチャートである。このタイムチャートにおいて、図面の左半分は妨害波なしの場合、図面の右半分は妨害波ありの場合を示しており、この方式における妨害波の有無の判定は、RSSIの測定レベルに基づいて行われる。すなわち、図面の左半分に示すように、RSSIの測定レベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を下回っている場合は妨害波なしを判定し、また、図面の右半分に示すように、RSSIの測定レベルが所定の閾値(妨害波判定閾値)を上回っている場合は妨害波ありを判定する。そして、妨害波なしを判定したときには、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いてそのまま受信を継続し、一方、妨害波ありを判定したときには、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えて受信を継続する。
【0052】
加えて、この方式では、RFフィルタを有しない第2の増幅回路5を使用してキーレス信号を受信中に、同信号の受信が不能になった場合にも、同図中の拡大図に示すように、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4に切り換えて受信を継続する。
【0053】
図17は、妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信途中で切り換えるもの)のフローチャートである。このフローチャートに示すように、まず、設定回路(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5)を用いてキーレス信号を正常に受信中であるか否かを判定し(ステップS61)、正常受信中の場合には、その設定回路(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続し(ステップS62)、その後、キーレス信号の受信完了を判定する(ステップS67)。
【0054】
一方、ステップS61で、キーレス信号を正常に受信できなかった場合には、他方の回路(たとえば、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4)に切り換え(ステップS63)、再び、キーレス信号を正常に受信できたか否かを判定する(ステップS64)。そして、正常受信できた場合には、切り換えた回路(たとえば、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4)をそのまま用いてキーレス信号の受信を継続する(ステップS65)一方、正常受信できなかった場合には、再び回路を切り換え(たとえば、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5に切り換え)(ステップS66)、キーレス信号の受信完了を判定する(ステップS67)。
【0055】
ステップS67で、キーレス信号の受信完了を判定できなかった場合は、そのままフローを終了し、一方、キーレス信号の受信完了を判定できた場合は、次に、RSSIによる妨害波の測定を行い(ステップS68)、妨害波の有無を判定し(ステップS69)、妨害波ありの場合は、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4を用いて受信を継続し(ステップS70)、妨害波なしの場合は、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5を用いて受信を継続する(ステップS71)。
【0056】
図18は、前記実施形態の構成(図1)の変形例を示す構成図である。この図において、前記実施形態の構成と共通する構成要素には同一の符号を付してその説明を省くことにする。この変形例のポイントは、第1の増幅回路4aと第2の増幅回路5で共通のRF増幅器9を使用している点にある。すなわち、第1及び第2のスイッチ6、7を切り換えることにより、RFフィルタ8とRF増幅器9とからなる第1の増幅回路4aと、RF増幅器9のみからなる第2の増幅回路5aとを択一的に構成できるようにした点にある。
【0057】
このようにしても、妨害波が判定されない状況においては、RFフィルタを有さない第2の増幅回路5aを使用してRF信号の増幅を行うことができ、RFフィルタ8による損失を回避して、良好な受信感度を得ることができる一方、妨害波が判定された状況においては、RFフィルタ8を有する第1の増幅回路4aを使用してRF信号の増幅を行うことができ、RFフィルタ8によって妨害波を除去して、強い妨害波耐性を得ることができる。
【0058】
したがって、この変形例においても、良好な受信感度と強い妨害波耐性の双方を得られるようにした無線受信装置1を提供することができ、さらに、1個のRF増幅器9で済むため、構成を簡素化してコスト削減を図ることができるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】実施形態の構成図である。
【図2】妨害波の判定機能とスイッチング機能を含む概念的な流れ図である。
【図3】妨害波の有無判定のタイムチャート(第1のタイムチャート)である。
【図4】妨害波の有無判定のタイムチャート(第2のタイムチャート)である。
【図5】妨害波の有無判定のタイムチャート(第3のタイムチャート)である。
【図6】妨害波の有無による切り換え方式のタイムチャートである。
【図7】妨害波の有無による切り換え方式のフローチャートである。
【図8】受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)のタイムチャートである。
【図9】受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)の具体的な波形例を示すタイムチャートである。
【図10】受信状況による切り換え方式(受信開始時に切り換えるもの)のフローチャートである。
【図11】受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)のタイムチャートである。
【図12】受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)の具体的な波形例を示すタイムチャートである。
【図13】受信状況による切り換え方式(受信途中で切り換えるもの)のフローチャートである。
【図14】妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信開始時に切り換えるもの)のタイムチャートである。
【図15】妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信開始時に切り換えるもの)のフローチャートである。
【図16】妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信途中で切り換えるもの)のタイムチャートである。
【図17】妨害波の有無による切り換えと受信状況による切り換えの結合方式(受信途中で切り換えるもの)のフローチャートである。
【図18】実施形態の構成(図1)の変形例を示す構成図である。
【符号の説明】
【0060】
1 無線受信装置
3 アンテナ
4 第1の増幅回路
4a 第1の増幅回路
5 第2の増幅回路
5a 第2の増幅回路
6 第1のスイッチ(スイッチング手段)
7 第2のスイッチ(スイッチング手段)
8 RFフィルタ
20 妨害波判定部(妨害波判定手段)
21 スイッチング制御機能部(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFフィルタを有する第1の増幅回路と、
RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、
アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、
所定の期待波形の受信開始時に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、
前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。
【請求項2】
RFフィルタを有する第1の増幅回路と、
RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、
アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、
所定の期待波形の受信途中に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、
前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。
【請求項3】
RFフィルタを有する第1の増幅回路と、
RFフィルタを有さない第2の増幅回路と、
アンテナで受信した高周波の受信信号を前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路のいずれか一方に供給して増幅させるスイッチング手段と、
所定の期待波形の受信開始時及び該期待波形の受信途中に前記アンテナで受信した高周波の受信信号の復調波形中に前記所定の期待波形と一致する波形が含まれている場合には妨害波なしを判定する一方、同期待波形と一致する波形が含まれていない場合には妨害波ありを判定する妨害波判定手段と、
前記妨害波判定手段で妨害波ありが判定された場合には前記第1の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる一方、前記妨害波判定手段で妨害波なしが判定された場合には前記第2の増幅回路を選択するように前記スイッチング手段をスイッチングさせる制御手段と
を備えたことを特徴とする無線受信装置。
【請求項4】
前記第1の増幅回路と前記第2の増幅回路は共通のRF増幅器を備えることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の無線受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2008−301394(P2008−301394A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−147843(P2007−147843)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】