説明

熱可塑性シロキサンポリマーの粒状物を製造する方法

本発明は、(d)場合により予め付加的な添加剤が混合された熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後に冷却媒体中でポリマーを直接造粒し、ペレット化することにより、熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーから粒状物を製造する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する方法に関する。
【0002】
熱可塑性シロキサンの製造はI.Yilgoer、Polymer、1984(25)、1800および欧州特許第250248号に記載されている。ポリマー成分の反応を、ポリウレタンの製造に使用されるような比較的簡単な重付加の後に最後に行う。その際シロキサン−尿素コポリマーの出発材料として、シロキサン成分としてビスアミノアルキル末端化ポリシロキサンを使用する。これは純粋ポリウレタン系中のポリエーテルと同様にコポリマー中に軟質セグメントを形成する。硬質セグメントとして一般的なジイソシアネートを使用し、その際これはなおジアミン、例えば1,6−ジアミノヘキサン、またはジヒドロキシ化合物、例えばブタンジオールの添加により高い強度を達成するために変性することができる。その際ビスアミノ化合物とイソシアネートの反応は自発的に行われ、触媒を必要としない。
【0003】
シリコーンおよびイソシアネートポリマー成分は広い範囲で問題なく混合できる。機械的特性は種々のポリマーブロック、シリコーン軟質セグメントおよび尿素硬質セグメントの比によりおよび主に使用されるジイソシアネートにより決定される。尿素単位の間の水素橋の強い相互作用によりこれらの化合物は決められた軟化温度を有し、熱可塑性材料が得られる。
【0004】
WO96/34029号(欧州特許第822951号に相当)において、付着層を製造するためのシロキサン−尿素ブロックコポリマーの連続的押し出しおよびこの材料の押し出しへの使用が記載される。WO96/34029号において、ポリマー粒状物を得るために、反応押し出しにより得られた材料の押し出し造粒による処理が記載される。これらの粒状物は他の熱可塑性プラスチックから知られており、いわば液体のような固体材料を搬送する可能性を形成し、従ってすべての熱可塑性処理工程の基礎である。従って粒状物の製造は射出成形の用途に材料を使用するための不可欠の前提であり、それというのも射出成形の用途は、断続的方法、すなわち押し出しと異なり、非連続的方法である。その際粒状物は連続的方法と不連続的処理の結合成分の役割を果たす。従って製造と処理の結合は一般にペレットもしくはプラスチック粒状物の連続的製造により分離し、ペレットもしくは粒状物を引き続き連続的にまたは不連続的に処理することができる。しかしプラスチック粒状物の製造および処理のために決められた前提が必要である。連続的ポリマー製造はポリマーの溶融粘度のきわめて少ない振動を生じるべきであり、それというのもこのポリマーが押し出されたストランドの厚さを決定し、こうしてポリマーストランドの均一性および造粒を決定するが、それというのも種々の厚さのストランドが造粒装置の閉塞を生じるからである。更にポリマーペレットは造粒後に互いに付着してはならず、すなわちいわゆる材料の団結が回避できる。安定なポリマーストランドを形成するために、同様に最低溶融粘度を求めることができ、それというのもそうでなければ自立する、安定なポリマーストランドを得ることができず、ポリマーストランドの剥離を生じ、造粒が中断される。たとえばWO96/34029号に部分的に使用されるように、ストランド造粒装置を使用する場合は、形成されるポリマーをストランドとして押し出し、押し出されたストランドを引き続き水浴に供給し、そこで冷却のために水中に長い間入れる。その後ストランドを水浴から取り出し、場合により付着する水を除去し、引き続き回転刃もしくはナイフローラーにより造粒する。必要な冷却を達成するために、シロキサンポリマーの劣悪な熱伝導性のために、シロキサンストランドの水浴中の滞留時間が他の熱可塑性樹脂より長くなければならない。水浴中でシロキサンポリマーがその低い熱伝導性のために、芯まで十分に冷却しない場合は、造粒の後に押し出し造粒器に生じる円筒形粒状物が端面になお存在する残留熱により一緒に付着し、これによりもはや流動性でない、更に処理不可能な粒状物を生じる。これらの粒状物を保存する場合に、暖かい国または夏に起きるような同じ効果が暖かい周囲に生じる。その際円筒形(ストランド)粒状物は平滑な断面のために球状粒状物より速く一緒に付着し、閉塞する傾向がある。
【0005】
円筒形粒状物は角のある形状のために球状粒状物ほど流動性でない欠点を有する。この効果は低いショア硬度を有する柔らかい材料の場合に更に強化されて発生する。しかし一般的なプラスチック処理機器中で更に処理する場合に、配量中に一定の均一な粒状物の導入を得るために、良好な流動性は必ずしも必要でない。
【0006】
押し出し造粒の他の欠点は、特定の使用分野に適合した特性を有する所定のポリマーが押し出し造粒できないかまたはきわめて不利な条件下でのみ押し出し造粒できることである。これは特に若干のシロキサン−尿素ブロックコポリマーに該当する。この特定のコポリマーは例えばテトラメチル−m−キシレン−ジイソシアネートのような所定のジイソシアネートの使用により製造される。このコポリマーは特にきわめて低い溶融粘度を有し、これにより射出成形品およびきわめて薄い壁の金模様の製品に適している。
【0007】
更にこれらのポリマーは約160〜170℃のきわめて狭い溶融範囲を有し、従来のストランド押し出しおよび造粒にきわめて狭い温度範囲を有する。溶融温度よりわずかに低い温度で材料が突然固体になり、更に低粘性液体になる。これはストランド造粒法での製造をきわめて困難にするが、その際押し出し温度をきわめて正確に維持することが必要である。
【0008】
本発明の課題は、前記欠点を回避した熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する方法を提供することである。本発明の課題は更に種々の溶融粘度を有するポリマーを粒状物の形で取得することができ、ポリマーペレットの団結を回避する、熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物の製造方法を提供することである。
【0009】
本発明の対象は、
(d)場合により予め付加的な添加剤に混合した熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーを、反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化する
ことにより熱可塑性シロキサンポリマー、特にオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する方法である。
【0010】
有利に
(a)熱可塑性シロキサンポリマーの製造に必要な反応物質を反応器に供給し、
(b)反応器中で反応物質を混合し、
(c)熱可塑性シロキサンポリマーを形成するために、反応物質の反応を可能にし、
(d)ポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化することにより熱可塑性シロキサンポリマーの粒状物を製造する。
【0011】
有利に
(a)熱可塑性シロキサンポリマーの製造に必要な反応物質を反応器に供給し、その際反応物質が少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを有し、その際少なくとも1種のポリアミンがポリジオルガノシロキサンジアミンであり、
(b)反応器中で反応物質を混合し、
(c)オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーを形成するために、反応物質の反応を可能にし、
(d)ポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化することによりオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する。
【0012】
処理工程(e)に続いて有利に以下の工程
(f)冷却媒体中で粒状物を冷却する
(g)冷却媒体から粒状物を分離する
(h)粒状物を乾燥する
を行う。
【0013】
反応器中で形成されるポリマーは有利に溶融物として存在し、従って工程(d)で溶融物として搬送し、工程(e)で溶融物から造粒する。
【0014】
有利にポリマーを反応器から冷却媒体に押し出し、実質的にストランドを形成せずに冷却媒体中でポリマーを直接造粒し、ペレット化する。
【0015】
この場合にストランドの形成はストランドの長さがストランドの厚さ、すなわち直径より著しく大きいことを意味する。従って実質的にストランドを形成しないことは、ストランドの長さがその直径より著しく大きくないことである。
【0016】
本発明の方法は連続的にまたは不連続的に行うことができる。有利に本発明の方法を連続的に行う。従って工程(a)〜(h)は有利に連続的に行う。
【0017】
従って、
(d)熱可塑性シロキサンポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に連続的に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後に冷却媒体中でポリマーを連続的に直接造粒し、ペレット化することにより熱可塑性シロキサンポリマーの粒状物を連続的に製造する方法が有利である。
【0018】
これに続いて、有利に
(f)冷却媒体中で粒状物を連続的に冷却する
(g)冷却媒体から粒状物を連続的に分離する
(h)粒状物を連続的に乾燥する
を行う。
【0019】
その際連続的方法は粒状物を連続的に排出し、乾燥するだけでなく、粒状物の分離後に冷却媒体を返送し、その際冷却循環が形成される利点を有する。
【0020】
従って有利に連続的方法において工程(a)で熱可塑性シロキサンポリマーの製造に必要な反応物質を連続的に反応器に供給する。
【0021】
本発明の方法は更に良好な流動性を有する球状粒状物もしくはほぼ球状粒状物を取得する利点を有する。
【0022】
本発明の方法により製造される粒状物は有利に0.3〜10mm、特に2〜5mmの粒度を有する。
【0023】
冷却媒体の例は水、水/氷混合物、水および水溶性無機および/または有機添加剤、例えば食塩、シリカゾル、アルコール、ジグリコール、トリグリコール、ポリグリコール、ポリエーテルグリコール、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリホスフェートの混合物である。
【0024】
冷却媒体は更にコポリマーがほとんどまたは全く溶解しない純粋な無機および/または有機液体、例えばシラン、アルコール、ポリグリコール、メタノールからなっていてもよい。
【0025】
冷却媒体は粒状物の特性を改良する添加剤、例えば流動助剤としておよび/または充填剤としてシリカゾルを含有してもよい。
【0026】
有利に冷却媒体は水または水/氷混合物である。
【0027】
冷却媒体の温度は有利に0〜35℃である。
【0028】
有利に工程(d)〜(h)はいわゆる水中造粒であり、その際押し出しノズルで冷却工程および造粒工程が進行し、これにより熱可塑性エラストマーの粒状物がすぐれた流動可能な形で得られ、粒状物は更にその球状の形により塊を含まず、暖かい環境で長く保存した場合にも流動性が維持され、これにより更にきわめて低い溶融粘度およびきわめて低いショア硬度を有する熱可塑性シロキサンポリマーが処理できる。本発明の方法の他の利点は粒状物のこの形式で安定なストランドが必要でないことであり、それはこの場合にポリマー溶融物が押し出しノズルから排出後即座に回転ナイフにより剪断され、その際ナイフが同時に水浴中で回転し、切断されたポリマー粒子が即座に冷却媒体により周囲を包囲され、特に有効に冷却することができ、粒状物粒子上の暖かい、付着する平面の残留が回避されることによる。
【0029】
場合により実施される冷却媒体からの粒状物の分離は例えば遠心分離器、サイクロン、またはシーブで行うことができ、場合により実施される粒状物の乾燥は例えば乾式遠心分離、空気流動(振動)シーブまたはサイクロンで行うことができる。
【0030】
重付加を行うことができる反応器の例は、
不連続的または連続的混練機、有利に一軸または二軸混練機(押し出し機、BUSS混練機、リスト混練機等)
および不連続的動的混合機、例えばローターステーター混合機、すき刃混合機等である。
【0031】
反応器中の温度は反応物質の反応に十分であり、形成されたポリマーの搬送に十分であるべきである。従って反応器温度は有利に60℃〜240℃、特に80℃〜200℃である。
【0032】
オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーとして、一般式(1):
【化1】

(式中、
Rは1〜20個の炭素原子を有する、一価の、場合によりフッ素または塩素により置換された炭化水素基であり、
Xは互いに隣接しないメチレン単位が基−O−により置換されていてもよい1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基であり、
Aは酸素原子またはアミノ基−NR′−であり、
Zは酸素原子またはアミノ基−NR′−であり、
R′は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Yは1〜20個の炭素原子を有する、二価の、場合によりフッ素または塩素により置換された炭化水素基であり、
Dは互いに隣接しないメチレン単位が基−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−により置換されていてもよい、1〜800個の炭素原子を有する、場合によりフッ素、塩素、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルキルエステルにより置換されたアルキレン基であり、
nは1〜4000の数であり、
aは少なくとも1の数であり、
bは0〜40の数であり、
cは0〜30の数であり、
dは0より大きい数である)
の単位を有するポリマーが有利である。
【0033】
オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーおよびその製造方法はドイツ特許(DE−A)第10137855号、ドイツ特許(DE−A)第10313936号、ドイツ特許(DE−A)第10313938号およびドイツ特許(DE−A)第10326575号に記載され、従ってドイツ特許(DE−A)第10137855号、ドイツ特許(DE−A)第10313936号、ドイツ特許(DE−A)第10313938号およびドイツ特許(DE−A)第10326575号は本発明の開示内容に属する。
【0034】
有利にRは1〜6個の炭素原子を有する一価の炭化水素基であり、特に置換されていない。特に有利に基Rはメチル、エチル、ビニルおよびフェニルである。
【0035】
有利にXは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基である。有利にアルキレン基Xは中断されていない。有利にXはメチレン基またはプロピレン基である。
【0036】
有利にAはNH基である。
【0037】
有利にZは酸素原子またはNH基である。
【0038】
有利にYは3〜13個の炭素原子を有する炭化水素基であり、有利に置換されていない。
【0039】
有利にYはアルアルキレン基、線状または環状アルキレン基である。
【0040】
有利にDは少なくとも2個、特に少なくとも4個の炭素原子および多くても12個の炭素原子を有するアルキレン基である。
【0041】
同様に有利にDは少なくとも20個、特に少なくとも100個の炭素原子および多くても800個、特に多くても200個の炭素原子を有するポリオキシアルキレン基、特にポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基である。有利に基Dは置換されていない。
【0042】
nは有利に少なくとも3、特に少なくとも25、および有利に多くても800、特に多くても400、特に有利に多くても250の数である。有利にaは多くても50の数である。
【0043】
bが0でない場合は、bは有利に多くても50、特に多くても25の数である。
【0044】
cは有利に多くても10、特に多くても5の数である。
【0045】
dは有利に10〜200、特に30〜100の数である。
【0046】
オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの末端基として、これらのポリマーの合成の際に標準的に生じる技術水準による通常の末端基、例えばアミノ末端基またはイソシアネート末端基が存在することができる。これらの末端基は合成の間にまたは事後に他の基、例えばアミノシランまたはイソシアネートシランと更に反応することができる。従ってオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーは有利に末端基Bとして官能性または非官能性有機基または有機珪素基を含有する。これらの末端基Bは例えば前記ドイツ特許第10313936号およびドイツ特許第10326575号に記載されている。
【0047】
ポリジオルガノシロキサンジアミンとして、有利に一般式(2)
N−X−[SiRO]SiR−X−NH
のジアミンを使用し、式中のR,Xおよびnはこれに関して記載されたものを表す。
【0048】
有利に一般式(1)のコポリマーにおいてウレタン基および尿素基の合計に対して少なくとも50モル%、特に少なくとも75モル%の尿素基が含有されている。
【0049】
ポリイソシアネートとして、有利に一般式(3)
OCN−Y−NCO
のジイソシアネートを使用し、式中Yはこれに関して記載されたものを表す。
【0050】
一般式(3)の使用されるジイソシアネートの例は脂肪族化合物、例えばイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシル−4,4´−ジイソシアネート、または芳香族化合物、例えばメチレンジフェニル−4,4´−ジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,5−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネートまたはこれらのイソシアネートの混合物である。商業的に入手できる化合物の例はDESMODUR(登録商標)系列(H、I、M、T、M)、Bayer社、ドイツ、のジイソシアネートである。Yがアルキレン基である脂肪族ジイソシアネートが有利であり、それはこれらのコポリマーが改良されたUV安定性を有して得られ、これがポリマーを外部で使用する場合に有利であるためである。
【0051】
特に尿素基のほかに更に連鎖延長剤、例えばジアミノ化合物、ジヒドロキシ化合物または水の使用によりブロックコポリマーの機械的特性の明らかな改良を達成できる。たとえば従来のシリコーンゴムと機械的特性が全く匹敵するが、高い透明度を有し、付加的な活性充填剤を配合しなくてよい材料が得られる。
【0052】
bが少なくとも1である場合は第2工程で使用されるすべての成分に対して95質量%までの、ジアミン、イソシアネート封鎖ヒドロキシ化合物、ジヒドロキシ化合物およびその混合物の群から選択される連鎖延長剤を使用できる。
【0053】
有利に連鎖延長剤は一般式(4)
HZ−D−ZH
を有し、式中、DおよびZは前記のものを表す。ZがO(酸素)である場合は、ポリジオルガノシロキサンジアミン(2)をジイソシアネート(3)と反応する前に連鎖延長剤(4)をジイソシアネート(3)と反応させてもよい。
【0054】
一般式(4)のα、ω−OH末端化アルキレンは有利にポリアルキレンまたはポリオキシアルキレンである。これらは有利に一官能性、三官能性またはタ官能性ポリオキシアルキレンからの汚染物を十分に含んでいない。この場合にポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンジオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンジオール、およびポリ酢酸ビニルをベースとするα、ω−OH末端化ポリアルキレン、ポリ酢酸ビニルエチレンコポリマー、ポリ塩化ビニルコポリマー、ポリイソブチルジオールを使用することができる。その際有利にポリオキシアルキレン、特にポリプロピレングリコールを使用する。この種の化合物は特にポリウレタン軟質フォームおよび塗料の用途のベース材料として1000より大きい分子量Mを有して商業的に入手できる。このための例はBAYCOLL(登録商標)、ポリエーテルポリオールおよびポリエステルポリオール、Bayer社、ドイツまたはAcclaim(登録商標)、ポリエーテルポリオール、Lyondell社、米国、である。モノマー、α、ω−アルキレンジオール、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオールまたはヘキサンジオールも使用できる。更に本発明の範囲でビスヒドロキシアルキルシリコン、例えば商標名TegomerH−Si2111、2311および2711としてGoldschmidtから販売されているものもジヒドロキシ化合物であると理解される。
【0055】
本発明により製造される式(1)のコポリマーの含水量は有利に1質量%未満および特に0.5質量%未満である。
【0056】
一般式(1)の前記コポリマーの製造は溶液でおよび固体の物質の形で連続的にまたは不連続的に行うことができる。その際選択されるポリマー混合物にとって反応条件下で成分の最適で均一な混合が実施され、場合による溶解助剤による相の非相溶性が回避されることが重要である。溶剤を使用しない合成が有利である。
【0057】
溶剤のない反応にとって混合物の均一化が反応の際に決定的に重要である。更に段階的合成の際に反応順序の選択により重合を制御することができる。
【0058】
前記製造は有利に良好な再現性のために一般に湿分を排除して保護ガス、一般に窒素またはアルゴン下で行う。
【0059】
反応は有利にポリウレタンの製造の場合に一般的であるように、触媒の添加により行う。製造のための適当な触媒はジアルキル錫化合物、例えばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテートまたは第三級アミン、例えばN,N−ジメチルシクロヘキサンアミン、2−ジメチルアミノエタノール、4−ジメチルアミノピリジンである。
【0060】
本発明の方法はもちろん付加的な添加剤、例えば着色顔料、オイル、可塑剤、充填剤、たとえば熱伝導性または電気伝導性充填剤を混合し、引き続き造粒するためにも利用することができ、これにより付着しない粒状物が得られる。その際付加的な物質の混合は有利に工程(d)の前に、熱可塑性シロキサンポリマーの形成後に行う。
【0061】
本発明の粒状物は有利に射出成形の用途に使用するが、同様にほかのすべての熱可塑性用途(合成樹脂添加剤として)および処理法(例えばインフレート法、押出し成形、深絞り成形)に適している。
【0062】
本発明により製造される一般式(1)のポリジオルガノシロキサン−尿素コポリマーの有利な用途は接着剤および封止剤の成分として、例えばケーブル被覆、管、パッキング、鍵盤マットのような熱可塑性エラストマーのベース材料として、膜、例えば選択的ガス透過膜に、ポリマー配合物に添加剤として、または塗料の用途に、例えば付着防止被膜、織物適合被膜、難燃被膜に、および生体適合材料としての用途である。他の使用可能性は封止剤、ポリマー処理用添加剤、光伝導性繊維、汚れ防止被膜、化粧品、体の手入れ剤、塗料添加剤、洗剤および織物処理の助剤、樹脂の変性またはビチューメン変性である。これらの熱可塑性材料の使用は以下の多くの用途が考えられる。封止材料、接着剤に、繊維の製造および改良に、プラスチック添加剤、例えば耐衝撃改良剤または難燃剤として、メタロセンベースポリオレフィンでのインフレート法の改良に、消泡剤の材料として、高性能ポリマー(高い透明度の熱可塑性樹脂、高い透明度の熱可塑性エラストマー、エラストマー)として、電子部品の包装材料として、断熱剤、遮断剤、ケーブル被覆に、汚染防止剤、プラスター、洗剤または手入れ剤の添加座として、体の手入れ剤の添加剤として、木材、紙およびボール紙の塗料として、離型剤として、カテーテル、ばんそうこう、コンタクトレンズまたは注入管のような医学的用途での生体適合材料として、織物繊維または織物ネットの塗料として、皮および革のような天然材料の塗料として、膜材料として、光活性系、例えばリソグラフィー法、光学的データ保護または光学的データ伝送の材料として、ポリマーの機械的特性、例えば耐引っ掻き性または耐裂性を改良する添加剤として、または熱可塑性プラスチックの加工の際の押出し助剤として。
【0063】
以下の実施例において、他に記載されない場合は、すべての量および%の表示は質量に関し、すべての圧力は0.10MPa(絶対圧力)である。すべての粘度は20℃で測定した。分子量はGPCによりトルエン(0.5ml/分)中、23℃で測定した(カラム:PLゲル混合C+PLゲル100A、検出器:RIERC7515)。
【0064】
使用されるα、ω−アミノプロピル末端化ポリジメチルシロキサンの平均鎖長は1H−MNRおよびSi−29−NMRにより測定した。
【0065】
例1(本発明による)
後方に接続された水中造粒機、GALA/Xanten社を有する同じ方向に進行する25mm二軸混練機ZSK25、Coperion Werner und Pfleiderer社、Stuttgartを使用して試験を行った。二軸混練機中で重付加を行い、水中造粒の造粒装置中で、200℃の熱いポリマー溶融物を連続的にペレット化し、同時に冷水温度に冷却し、引き続き乾燥装置中で乾燥する。
【0066】
二軸混練機の第1熱帯域中で、連続的に、平均分子量2700g/モルおよび粘度約50〜100mPasを有するα、ω−アミノプロピル末端化ポリジメチルシロキサン12kg/hを供給した。二軸混練機の第2熱帯域中で、連続的にイソホロンジイソシアネート0.99kg/hを供給した。その際前記熱帯域を130〜190℃の温度に維持した。反応押出しの際に二軸混練機中に生じたコポリマー溶融物を190℃の温度で連続的に水中造粒機に搬送した。そこで押出された溶融物を、直径2〜2.5mmを有する1個または多くの互いに平行に存在する、円形に配置されたノズルにより搬送された水循環(水温25℃)に注入した。ノズルの水の側にノズル表面に沿って切断する高速回転ナイフヘッドが存在し、前記ナイフヘッドは1600rpmで、ノズル出口で溶融ストランドを水中造粒した。
【0067】
生じる溶融物液滴を、冷水循環を使用して乾燥装置に搬送した。搬送路上で、溶融物液滴が粒状物表面上にほぼ室温で冷却した。
【0068】
乾燥遠心分離機中で粒状物が水から排出され、受け器に搬送した。排出された水は水循環に戻した。
【0069】
こうして粒度3〜5mmを有するほぼ球状のポリマー粒状物が得られた。粒状物の含水量は遠心分離乾燥後に0.1%未満であった。
【0070】
ポリマー粒状物を引き続きプレキシガラス管に充填高さ100cmに満たし、30℃で4週間保存した。その後粒状物はなお完全に流動性であった。粒状物を漏斗開口2cmを有する粉体漏斗により完全に堆積できた。
【0071】
比較例1(本発明によらない)
比較のために、押出しノズル、水浴および押出し造粒機を有する同じ方向に進行する25mm二軸混練機ZSK25、Coperion Werner und Pfleiderer社、Stuttgartを使用してコポリマーを製造した。
【0072】
二軸混練機の第1熱帯域中で例1と同様に粘度約50〜100mPasを有するα、ω−アミノプロピル末端化ポリジメチルシロキサンを供給し、第2熱帯域に例1と同様にイソホロンジイソシアネートを供給した。その際前記熱帯域を130〜190℃の温度に維持した。反応押出しの際に二軸混練機中で生じる熱いコポリマー溶融物を、2穴押出しノズルを使用してその下にある水浴に16℃の温度で供給した。そこで溶融ストランドを、方向転換ローラーを使用して水中に供給し、水温に冷却し、引き続き水浴から取り出し、引き続き押出し造粒機、Rieter社、Grossostheim中で造粒した。
【0073】
円筒形の形のストランド粒状物が得られ、前記粒状物を引き続きプレキシガラス管に充填高さ100cmで充填し、そこで30℃で4週間保存した。その後粒状物は完全に団結した。粒状物は漏斗開口2cmを有する粉体漏斗により27質量部まで堆積できた。
【0074】
例2(本発明による)
後方に接続された水中造粒機、GALA/Xanten社を有する同じ方向に進行する25mm二軸混練機ZSK25、 Werner und Pfleiderer社、Stuttgartを使用して試験を行った。二軸混練機中で重付加を行い、水中造粒で、200℃の熱いポリマー溶融物を連続的に造粒装置中でペレット化し、同時に冷水温度に冷却し、引き続き乾燥装置中で乾燥した。
【0075】
二軸混練機の第1熱帯域中で、連続的に、平均分子量2700g/モルおよび粘度約50〜100mPasを有するα、ω−アミノプロピル末端化ポリジメチルシロキサン12.0kg/hを供給した。第2熱帯域中で、連続的に1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン(TMXDI、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート)、Cytec IndustriesB.V.米国、1.09kg/hを供給した。その際前記熱帯域を150〜200℃の温度に維持した。反応押出しの際に二軸混練機中に生じたコポリマー溶融物を200℃の温度で連続的に水中造粒機に更に搬送した。そこで押出された溶融物を、直径2〜2.5mmを有する1個または多くの互いに平行に存在する、円形に配置されたノズルにより搬送された水循環(水温25℃)に注入した。ノズルの水の側にノズル表面に沿って切断する高速回転ナイフヘッドが存在し、前記ナイフヘッドは1600rpmで、ノズル出口で溶融ストランドを水中造粒した。
【0076】
生じる溶融物液滴を、冷水循環を使用して更に乾燥装置に搬送した。搬送路上で、溶融物液滴が粒状物表面上にほぼ室温で冷却した。
【0077】
乾燥遠心分離機中で粒状物が水から排出され、受け器に搬送した。排出された水は水循環に戻した。
【0078】
こうして粒度3〜5mmを有するほぼ球状のポリマー粒状物が得られた。粒状物の含水量は遠心分離乾燥後に0.1%未満であった。
【0079】
ポリマー粒状物を引き続きプレキシガラス管に充填高さ100cmに満たし、30℃で4週間保存した。その後粒状物はなお完全に流動性であった。粒状物を、漏斗開口2cmを有する粉体漏斗により完全に堆積できた。
【0080】
比較例2(本発明によらない)
比較のために、押出しノズル、水浴および押出し造粒機を有する同じ方向に進行する25mm二軸混練機ZSK25、Werner und Pfleiderer社、Stuttgartを使用してコポリマーを製造した。
【0081】
二軸混練機の第1熱帯域中で、粘度約50〜100mPasを有するα、ω−アミノプロピル末端化ポリジメチルシロキサンを供給し、第2熱帯域に1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン(TMXDI、テトラメチル−m−キシレンジイソシアネート)、Cytec IndustriesB.V.米国、を例2と同様に供給した。その際前記熱帯域を150〜200℃の温度に維持した。反応押出しの際に二軸混練機中で生じる熱いコポリマー溶融物を、160℃の熱い押出しノズルを使用してその下にある水浴に16℃の温度で供給したが、連続的溶融ストランドが得られないか、または溶融ストランドを均一に水浴に導入できなかったが、それは溶融物がその低い溶融粘度により押出しノズルの出口でストランドを形成せずに直ちに下に水浴に流れるかまたはきわめて不均一に排出され、溶融粘度が低すぎるかまたは高すぎる場合にしばしば断裂するからである。こうして水浴後に全体としてきわめて少ない、薄い不均一なストランドが得られ、前記ストランドは水浴中で再び断裂し、きわめて不均一な粒状物を形成した。きわめて不十分なストランドの形成により使用される原料の量に対して粒状物のきわめて低い収率が得られた。
【0082】
例3
例2で製造した熱可塑性シリコンエラストマー粒状物を、同じ方向に進行する25mm二軸混練機ZSK25、Werner und Pfleiderer社、Stuttgartを使用して、カーボンブラックDegussa社、Printex60A、2質量%と混合し、180〜200℃の温度で押出した。反応押出しの際に二軸混練機中で生じたコポリマー溶融物を200℃の温度で水中造粒機に連続的に搬送した。そこで押出された溶融物を直径2〜2.5mmを有する1個または多くの互いに平行に存在する円形に配置されたノズルにより搬送された水循環(水温25℃)に注入した。ノズルの水の側でノズル表面に沿って切断する高速回転ナイフヘッドが存在し、前記ヘッドは1600rpmで溶融ストランドをノズル出口で水中造粒した。これにより溶融物液滴が得られ、前記液滴を冷水循環を使用して乾燥装置に搬送した。搬送路上で溶融物液滴が表面にほぼ室温で冷却した。
【0083】
乾燥遠心分離機中で粒状物を水から分離し、受け器に搬送した。
【0084】
排出された水は水循環に戻した。
【0085】
こうして粒度3〜5mmを有する黒い球状ポリマー粒状物が得られた。粒状物の含水量は遠心分離乾燥後に0.1%未満であった。ポリマー粒状物を引き続きプレキシガラス管に充填高さ100cmで充填し、30℃で4週間保存した。その後粒状物はなお完全に流動性であった。粒状物は漏斗開口2cmを有する粉体漏斗により完全に堆積できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(d)場合により予め付加的な添加剤が混合された熱可塑性シロキサンポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後に冷却媒体中でポリマーを直接造粒し、ペレット化することにより、熱可塑性シロキサンポリマーから粒状物を製造する方法。
【請求項2】
粒状物が球状またはほぼ球状である請求項1記載の方法。
【請求項3】
(a)熱可塑性シロキサンポリマーの製造に必要な反応物質を反応器に供給し、
(b)反応器中で反応物質を混合し、
(c)熱可塑性シロキサンポリマーを形成するために、反応物質の反応を可能にし、
(d)ポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化することにより熱可塑性シロキサンポリマーから粒状物を製造する請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
(d)場合により予め付加的な添加剤が混合されたオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化することによりオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
(a)少なくとも1種のポリイソシアネートおよび少なくとも1種のポリアミンを有する反応物質を反応器に供給し、その際少なくとも1種のポリアミンがポリジオルガノシロキサンジアミンであり、
(b)反応器中で反応物質を混合し、
(c)オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーを形成するために、反応物質の反応を可能にし、
(d)ポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に搬送し、
(e)ポリマーが冷却媒体に導入すると同時にまたは直後にポリマーを冷却媒体中で直接造粒し、ペレット化することによりオルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーの粒状物を製造する請求項4記載の方法。
【請求項6】
(d)ポリマーを反応器から−20℃〜60℃の温度を有する冷却媒体に押し出し、
(e)実質的にストランドを形成せずに、直接冷却媒体中でポリマーを造粒し、ペレット化し、その際実質的にストランドを形成しないとはストランドの長さがその直径より著しく大きくないことである請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
工程(e)に続いて以下の工程:
(f)冷却媒体中で粒状物を冷却する
(g)冷却媒体から粒状物を分離する
(h)粒状物を乾燥する
を行う請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
冷却媒体が水または水/氷混合物請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
方法を連続的に行う請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
反応物質が少なくとも1種のポリジイソシアネートおよび少なくとも1種のポリジオルガノシロキサンジアミンおよび場合により有機ジアミン、有機ジヒドロキシ化合物およびその混合物の群から選択される少なくとも1種の連鎖延長剤を有する請求項5から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
オルガノポリシロキサン/ポリ尿素/ポリウレタンブロックコポリマーが一般式(1)
【化1】

(式中、
Rは1〜20個の炭素原子を有する、一価の、場合によりフッ素または塩素により置換された炭化水素基であり、
Xは互いに隣接しないメチレン単位が基−O−により置換されていてもよい1〜20個の炭素原子を有するアルキレン基であり、
Aは酸素原子またはアミノ基−NR′−であり、
Zは酸素原子またはアミノ基−NR′−であり、
R′は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Yは1〜20個の炭素原子を有する、二価の、場合によりフッ素または塩素により置換された炭化水素基であり、
Dは互いに隣接しないメチレン単位が基−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−により置換されていてもよい、1〜800個の炭素原子を有する、場合によりフッ素、塩素、C〜C−アルキルまたはC〜C−アルキルエステルにより置換されたアルキレン基であり、
nは1〜4000の数であり、
aは少なくとも1の数であり、
bは0〜40の数であり、
cは0〜30の数であり、
dは0より大きい数である)
の単位を含有するコポリマーである請求項4から10までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
ポリジオルガノシロキサンジアミンが一般式(2):
N−X−[SiRO]SiR−X−NH
(式中、R、Xおよびnは請求項11にこれに関して記載されたものを表す)のジアミンである請求項5から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
ポリイソシアネートが一般式(3)
OCN−Y−NCO
(式中、Yは請求項11にこれに関して記載されたものを表す)のジイソシアネートである請求項5から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
連鎖延長剤が一般式(4)
HZ−D−ZH
(式中、DおよびZは請求項11にこれに関して記載されたものを表す)の延長剤である請求項10から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
nが25〜250の整数であり、Rがメチル基である請求項11または12記載の方法。
【請求項16】
Xがメチレン基またはプロピレン基である請求項11または12記載の方法。
【請求項17】
Yがアルアルキレン基または線状または環状アルキレン基である請求項11または13記載の方法。

【公表番号】特表2008−525539(P2008−525539A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−547221(P2007−547221)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012584
【国際公開番号】WO2006/072286
【国際公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】