特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器
【課題】製造を相当に簡素化し得ると共に外乱のない共振場を許容する。
【解決手段】特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器が提供される。製造を相当に簡素化すると共に非中断の共振場を許容するために、上記ハウジングは型材壁部を備えた中空型材から成り、該中空型材においては少なくとも一本の管状要素が、対向する型材壁部同士における貫通開口を相互に対して接続する。
【解決手段】特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器が提供される。製造を相当に簡素化すると共に非中断の共振場を許容するために、上記ハウジングは型材壁部を備えた中空型材から成り、該中空型材においては少なくとも一本の管状要素が、対向する型材壁部同士における貫通開口を相互に対して接続する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器に関する。
【背景技術】
【0002】
実際問題として、マイクロ波が送給されるHF共振器の離調であって材料の存在により引き起こされる離調を評価することにより上記材料の少なくともひとつの特性を検出する方法および装置が使用されている。上記材料により影響された高周波信号は上記共振器から引き出される。上記材料により影響を受けない信号と比較された上記信号の共振周波数シフトおよび減衰が決定される。上記特性を決定する目的は特に、たとえば綿および/または合成繊維などの織物繊維材料の如き材料から信号を得ることである。これらの信号は更なる処理に委ねられることで上記織物繊維材料の質量および/または水分含有量に対応する信号を表す。このことは、繊維機械の制御および/または調整に使用され得る。
【0003】
公知のマイクロ波共振器(WO 2005/003747A)の場合、共振器はプラットフォーム状の支持構造内に配置される。上記支持構造はその目的のために、円筒状の中央凹所を備える。上記支持構造における相補的な盲孔と整列されたネジ座部を縁部に備えていて平坦な円筒状ディスクの形態をなした壁部要素が上記凹所に位置される。これらの孔内には、上記壁部要素を上記支持構造にネジ止めするために内部螺条を各々が有する六角ネジが螺着される。上記凹所上に位置された上記壁部要素はマイクロ波共振器の共振器チャンバを形成し、マイクロ波は投入手段により該チャンバ内に投入されて出力手段により抽出される。たとえばロッド形態である上記投入手段および出力手段はいずれも、外側から、上記壁部要素における相補的な孔を通って上記共振器チャンバ内へと突出する。実質的に中空円筒状の案内管の形態をなしていて電気的に非導通性の材料から成る誘電体が共振器チャンバに挿入される。上記誘電体は各端面において外部膨出部を有し、これにより該誘電体は、一方にては上記壁部要素の貫通開口内に、且つ、他方においては上記支持構造における貫通開口内に位置するようになる。繊維スライバは、上記共振器チャンバを通って、次いでスライバ・ファネルを通って直線的に案内される。上記スライバ・ファネルは、上記支持構造の環状ビード内に保持されると共に、その目的のために環状溝を有する。各マイクロ波共振器のための上記中央凹所が、たとえばフライス削りの如き加工処理などにより上記プラットフォーム状の支持構造へと整形される必要があることは、相当の不都合である。これには、製造条件において相当量の時間およびエネルギが伴う。別の特定の不都合は、上記凹所上に位置された上記壁部要素(平坦な円筒状ディスク)は上記共振器チャンバのための閉塞要素を形成することである。故に上記管状要素は、重ね合わされた上記壁部要素を、上記支持構造の基壁部に接続する。上記壁部要素と上記支持構造との間には、円周方向の円形リング形状の接触表面が在る。壁電流の中断を回避することでマイクロ波フィールドの衰弱を回避すべく、接触表面を導電的にシールする必要がある。此処で電界は、電子の移動すなわち電流を上記共振器チャンバの内壁の表面に引き起こす。上記マイクロ波共振器の最適な挙動のために、表面電流は最短経路に沿い且つ可能的な最小抵抗を以て流れねばならない、と言うのも、そうでなければ該電流は逆の電磁界を形成し、この電磁界は共振場を減衰するが故に、共振器の品質を更に低くする。故に上記共振器はその内側に、頂部/谷部間高さが低く(短寸経路)かつ良好な導電性の表面を有する必要がある。上記平坦な円筒状ディスクの周縁部は、此処では相当に分断的な要因である。これに加え、上記平坦な円筒状ディスクと上記支持構造との間に良好で普遍的に均一な接触を確実とすることは不可能であることから、この点においても電流は阻害され、または、不十分な導電性によりもしくは不適切な接触により阻止されることさえある。接触表面の酸化もしくは汚染もまた、起こりうる。しかし、共振器の個々の構成要素の電気的接続が均一もしくは適切でない場合には、変化する気候条件下では共振器の不確定な挙動が生じ得る。同様に、かつ、特に、全体的な障害が起こり得る、と言うのも、共振器はもはや励起され得ないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
故に本発明は、冒頭に記述された種類のマイクロ波共振器であって、上記不都合を排除し、特に、製造を相当に簡素化し得ると共に外乱のない共振場を許容するというマイクロ波共振器を作製するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分の特徴により解決される。
すなわち、1番目の発明によれば、特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器において、上記ハウジング(2;2a、2b)は型材壁部(8a、8b、8c、8d)を備えた中空型材(8;8I、8II)から成り、該中空型材(8;8I、8II)内には、該中空型材の対向する型材壁部(8a、8b)同士における夫々の貫通開口(10、11;101、102、103、104;111、112、113、114)を相互に対して接続する少なくとも一本の管状要素(12;121、122、123、124)が存在することを特徴とする、マイクロ波共振器が提供される。
【0006】
継目無しの型材壁部(profile walls)を有する中空型材がハウジングに使用されるという事実に依り、製造コストは相当に削減される。特に、押出し成形された、例えばアルミニウム製の中空型材は、製造を相当に経済的とする。この製造は、特に大量生産に適している。上記マイクロ波共振器は、製造および取付けが迅速、簡素かつ安価である。上記型材壁部は継目無し構造であることから、型材壁部に中断箇所は無い。特に上記中空型材の内壁は円滑である。更なる特定の利点は、管状要素が、継目などを有さずに対向する型材壁部同士における夫々の貫通開口(取入開口および吐出開口)を同軸的に接続するということである。公知のマイクロ波共振器と異なり、中断箇所、縁部、当接表面などは存在しないので、壁電流の非中断の流れが確実とされることから、本発明に係る上記マイクロ波共振器の効率および品質を相当に改善できる。
【0007】
請求項2乃至92は、本発明の好適な発展例を包含する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記ハウジングの内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞可能であること(キャビティ共振器)を特徴とする。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記中空型材は非加工的な整形により作製される。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記中空型材は塑性変形により作製される。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記中空型材は押出し成形により作製される。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記中空型材は引抜き成形(引張り成形)により作製される。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、前記中空型材はロール成形により作製される。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鋳造により作製される。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、前記中空型材は金属材料から成る。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記中空型材はアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る。
11番目の発明によれば、1番目から10番目のいずれかの発明において、前記中空型材は銅から成る。
12番目の発明によれば、1番目から11番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鋼鉄から成る。
13番目の発明によれば、1番目から12番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鉄ニッケル鋼(インバール[Invar])から成る。
14番目の発明によれば、1番目から13番目のいずれかの発明において、一体片の中空型材が配備される。
15番目の発明によれば、1番目から14番目のいずれかの発明において、継目無し中空型材が配備される。
16番目の発明によれば、1番目から15番目のいずれかの発明において、たとえば溶接などで結合された中空型材であって、引き続き加工され、特に円滑化された結合継目を有する中空型材が配備される。
17番目の発明によれば、1番目から16番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、その断面形状が閉塞キャビティを囲繞する型材である。
18番目の発明によれば、1番目から17番目のいずれかの発明において、前記中空型材は閉塞された内壁領域を有する。
19番目の発明によれば、1番目から18番目のいずれかの発明において、前記中空型材は円滑な内壁領域を有する。
20番目の発明によれば、1番目から19番目のいずれかの発明において、前記中空型材は矩形パイプ(矩形断面)である。
21番目の発明によれば、1番目から20番目のいずれかの発明において、前記矩形の長辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して直交して延在する。
22番目の発明によれば、1番目から21番目のいずれかの発明において、前記矩形の短辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して平行に延在する。
23番目の発明によれば、1番目から22番目のいずれかの発明において、当該共振器の前記キャビティにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10である。
24番目の発明によれば、1番目から23番目のいずれかの発明において、前記キャビティは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有する。
25番目の発明によれば、1番目から24番目のいずれかの発明において、前記中空型材は少なくとも一方の端面において開放構造である。
26番目の発明によれば、1番目から25番目のいずれかの発明において、前記中空型材は両方の端面において開放構造である。
27番目の発明によれば、1番目から26番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、たとえば押出し成形された半完成品を切り取るなどして所定長さへと切断することにより作製される。
28番目の発明によれば、1番目から27番目のいずれかの発明において、前記中空型材の少なくとも一方の端面は閉塞要素により閉塞される。
29番目の発明によれば、1番目から28番目のいずれかの発明において、前記中空型材の両方の端面は閉塞要素により閉塞される。
30番目の発明によれば、1番目から29番目のいずれかの発明において、前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞されること(キャビティ共振器)を特徴とする。
31番目の発明によれば、1番目から30番目のいずれかの発明において、前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部(中空型材壁部)により囲繞される。
32番目の発明によれば、1番目から31番目のいずれかの発明において、前記中空型材の内壁領域(中空型材壁部)は導電性の層を備える。
33番目の発明によれば、1番目から32番目のいずれかの発明において、前記内壁(中空型材壁部)は酸化に抗すべく被覆される。
34番目の発明によれば、1番目から33番目のいずれかの発明において、各端面において実質的に閉塞された共振器チャンバが配備される。
35番目の発明によれば、1番目から34番目のいずれかの発明において、前記囲繞された共振器チャンバ内にはマイクロ波フィールドが進展する。
36番目の発明によれば、1番目から35番目のいずれかの発明において、2つの内壁領域(中空型材壁部)の当接面は丸み付けられる。
37番目の発明によれば、1番目から36番目のいずれかの発明において、前記管状要素は当該共振器のキャビティ領域を終端させる。
38番目の発明によれば、1番目から37番目のいずれかの発明において、前記管状要素は両方の端面において開放された円筒体の形態である。
39番目の発明によれば、1番目から38番目のいずれかの発明において、前記管状要素は、前記共振器チャンバを通る織物繊維材料の案内のために配備されること(測定用共振器)を特徴とする。
40番目の発明によれば、1番目から39番目のいずれかの発明において、前記管状要素には織物繊維材料が存在しないこと(基準共振器)を特徴とする。
41番目の発明によれば、1番目から40番目のいずれかの発明において、前記管状要素は実質的に共振器取入口から共振器吐出口まで延在する。
42番目の発明によれば、1番目から41番目のいずれかの発明において、前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成る。
43番目の発明によれば、1番目から42番目のいずれかの発明において、前記管状要素は、特に当該共振器の前側から後側に、一切の力を伝達しない様に固定される。
44番目の発明によれば、1番目から43番目のいずれかの発明において、ファネル状の取入口および/または吐出口要素(ノズル)が前記管状要素の少なくとも一方の端面に組み合わされる。
45番目の発明によれば、1番目から44番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口要素は共振器取入口に組み合わされる。
46番目の発明によれば、1番目から45番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の吐出口要素は共振器吐出口に組み合わされる。
47番目の発明によれば、1番目から46番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記共振器チャンバの外側に配置される。
48番目の発明によれば、1番目から47番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記中空型材の外壁の領域に配置される。
49番目の発明によれば、1番目から48番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル形態の取入口および/または吐出口要素は、同一材料、特に石英もしくは石英ガラスから成る。
50番目の発明によれば、1番目から49番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の取入口要素は一体片に形成される。
51番目の発明によれば、1番目から50番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の吐出口要素は一体片に形成される。
52番目の発明によれば、1番目から51番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は少なくとも2個の部材片に形成される。
53番目の発明によれば、1番目から52番目のいずれかの発明において、前記貫通孔の内側部の前記ノズルは、該ノズルと前記中空型材との間における堅固で効果的に導電的な接続を達成する小寸ショルダを有する。
54番目の発明によれば、1番目から53番目のいずれかの発明において、前記閉塞要素は、夫々の閉塞要素と前記端面中空型材との間における堅固で効果的な導電的接続を達成する小寸ショルダを有する。
55番目の発明によれば、1番目から54番目のいずれかの発明において、前記管状要素は種々の直径の内部空間を以て使用され得る。
56番目の発明によれば、1番目から55番目のいずれかの発明において、前記取入口および/または吐出口ファネルは種々の直径の内部空間を以て使用され得る。
57番目の発明によれば、1番目から56番目のいずれかの発明において、前記閉塞要素および前記中空型材は相互に接続される。
58番目の発明によれば、1番目から57番目のいずれかの発明において、少なくともひとつの閉塞要素は取外し可能であり且つ再取付け可能である。
59番目の発明によれば、1番目から58番目のいずれかの発明において、前記各閉塞要素はたとえばネジもしくはクリップにより相互に着脱自在に接続される。
60番目の発明によれば、1番目から59番目のいずれかの発明において、前記各閉塞要素はたとえば溶接または接着により相互に着脱不能に接続される。
61番目の発明によれば、1番目から60番目のいずれかの発明において、前記中空型材の前記型材壁部および/または前記閉塞要素は少なくとも約5mmの厚みを有する。
62番目の発明によれば、1番目から61番目のいずれかの発明において、大気に対する共振器の内側チャンバの圧力均等化のための対策が為される。
63番目の発明によれば、1番目から62番目のいずれかの発明において、当該マイクロ波共振器は、応力が均等化される如く繊維機械に固定される。
64番目の発明によれば、1番目から63番目のいずれかの発明において、当該マイクロ波共振器は保護ハウジング内に配置される。
65番目の発明によれば、1番目から64番目のいずれかの発明において、前記基準共振器および前記測定用共振器は、付加的な閉塞ハウジング内に収容されると共に、温度均等化のために、外部から送り込まれるか又は閉回路内で循環される空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれる。
66番目の発明によれば、1番目から65番目のいずれかの発明において、内側の雰囲気状態の均一な分布のために空気が当該共振器を通って流れる。
67番目の発明によれば、1番目から66番目のいずれかの発明において、当該共振器の内側の空気は交換もしくは循環される。
68番目の発明によれば、1番目から67番目のいずれかの発明において、前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において連続的に交換可能である。
69番目の発明によれば、1番目から68番目のいずれかの発明において、前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において前記閉塞された外側ハウジング内の空気と連続的に交換可能である。
70番目の発明によれば、1番目から69番目のいずれかの発明において、たとえば熱伝導プレートにより、または空気循環、温度調節などにより、前記基準共振器と前記測定用共振器との間においては定常的な温度均等化が行われる。
71番目の発明によれば、1番目から70番目のいずれかの発明において、当該共振器を傾斜させることにより、一定の材料の異方性誘電率の影響は低減され得る。
72番目の発明によれば、1番目から71番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および/または前記基準共振器は単一セル・キャビティ共振器である。
73番目の発明によれば、1番目から72番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器は、たとえば4重セル・キャビティ共振器などの多重セル・キャビティ共振器である。
74番目の発明によれば、1番目から73番目のいずれかの発明において、前記多重セル・キャビティ円筒体は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口を有する。
75番目の発明によれば、1番目から74番目のいずれかの発明において、たとえば織物繊維スライバなどの2本の繊維ストランドが各貫通開口および各管状要素を取って並置して搬送可能である。
76番目の発明によれば、1番目から75番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素である。
77番目の発明によれば、1番目から76番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、両者間に仕切壁が配置された一体片構成要素である。
78番目の発明によれば、1番目から77番目のいずれかの発明において、少なくとも一本の織物繊維スライバのための処理デバイスの制御および/または調整のためにマイクロ波測定機構が使用される。
79番目の発明によれば、1番目から78番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はカードの吐出端部に配置される。
80番目の発明によれば、1番目から79番目のいずれかの発明において、少なくとも一台のマイクロ波測定機構が練篠フレームの練篠システムの送給端部および/または吐出端部に配置される。
81番目の発明によれば、1番目から80番目のいずれかの発明において、前記練篠システムはカードの吐出端部におけるカード練篠システムである。
82番目の発明によれば、1番目から81番目のいずれかの発明において、前記織物繊維スライバはカード・スライバである。
83番目の発明によれば、1番目から82番目のいずれかの発明において、前記織物繊維スライバは練篠フレーム・スライバである。
84番目の発明によれば、1番目から83番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はコーミング機械上に配置される。
85番目の発明によれば、1番目から84番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はコーミング室前処理機上に配置される。
86番目の発明によれば、1番目から85番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構は、たとえば機械制御/調整デバイスなどの電子的制御/調整デバイスに接続される。
87番目の発明によれば、1番目から86番目のいずれかの発明において、前記繊維スライバの太さを変更するたとえば可変速度駆動モータなどの少なくとも一個のアクチュエータが前記制御/調整デバイスに接続される。
88番目の発明によれば、1番目から87番目のいずれかの発明において、前記繊維スライバの太さを表示するたとえば表示画面、プリンタなどの表示デバイスが前記制御/調整デバイスに接続される。
89番目の発明によれば、1番目から88番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構は、カードもしくは練篠フレーム上で作製されるスライバの太さを監視すべく使用される。
90番目の発明によれば、1番目から89番目のいずれかの発明において、前記中空型材は円形断面を有する型材である。
91番目の発明によれば、1番目から90番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する型材部である。
92番目の発明によれば、1番目から91番目のいずれかの発明において、たとえば楕円形などの長円形の断面のキャビティの場合、織物繊維材料の搬送方向に対し、短径は平行に配置され且つ長径は直交して配置される。
93番目の発明によれば、織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるための、繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、離間して対向された第1および第2の壁部要素を含む壁部要素を備えたハウジングを有していて、織物繊維材料が連続的に通されて搬送され得る共振器チャンバと、上記第1壁部要素における取入貫通開口および上記第2壁部要素における吐出貫通開口と、上記取入貫通開口および吐出貫通開口を同軸的に接続する少なくとも一本の管状要素とを備え、前記ハウジングは複数の型材壁部を備えた中空型材から成り、該中空型材の対向する第1および第2の型材壁部は、上記接続された貫通開口が配置される上記第1および第2壁部要素を形成する、マイクロ波共振器が提供される。
94番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材により画成された内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞されてキャビティ共振器を形成し得る。
95番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材は、非加工的な整形、塑性変形、押出し成形、引抜き成形、ロール成形および鋳造から成る群から選択された一種類以上の技術から成る方法により作製される。
96番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、鋼鉄、および鉄ニッケル鋼(インバール)から成る群から選択された金属材料から成る。
97番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材はモノリシックである。
98番目の発明によれば、97番目の発明において、前記中空型材は、共振器キャビティを円周方向に囲繞するようになっている断面構成を有する管状部材である。
99番目の発明によれば、98番目の発明において、前記囲繞されたキャビティは矩形もしくは長円形の断面であり、上記矩形の長辺もしくは長円形の長軸は、前記管状要素の軸心に対し且つ前記織物繊維材料の搬送方向に対し直交して延在し、且つ、上記矩形の短辺もしくは長円形の短軸は、上記管状要素の上記軸心に対し且つ上記織物繊維材料の上記搬送方向に対して平行に延在する。
100番目の発明によれば、93番目の発明において、当該共振器の前記チャンバにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10であり、上記チャンバは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有する。
101番目の発明によれば、93番目の発明において、前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞される。
102番目の発明によれば、93番目の発明において、前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部により囲繞される。
103番目の発明によれば、93番目の発明において、前記管状要素は、前記共振器チャンバの各領域を遮断すると共に、該共振器チャンバを通して前記織物繊維材料を案内するようになっている。
104番目の発明によれば、93番目の発明において、使用に際して前記管状要素には織物繊維材料が存在しないという基準共振器を更に含む。
105番目の発明によれば、93番目の発明において、前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成る。
106番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素の少なくとも一方の端部は外方拡開部材を備え、該外方拡開部材は、繊維材料の進行方向に収束する取入口ファネル部分を形成すべく外方に拡開された取入口ファネル要素、および/または、繊維材料の上記進行方向において発散する吐出口ファネル部分を形成すべく外方に拡開された吐出口ファネル要素を形成する。
107番目の発明によれば、105番目の発明において、前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は、前記共振器チャンバの外側に、または、前記中空型材の外壁の領域に配置される。
108番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素および前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は同一材料から成り且つ一体片に形成される。
109番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素および前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は少なくとも2個の部材片に形成される。
110番目の発明によれば、93番目の発明において、異なる内径を備えた代替的な管状要素が使用され得る。
111番目の発明によれば、110番目の発明において、当該マイクロ波共振器は基準共振器を更に有し、該基準共振器および前記測定用共振器は、共通の閉塞ハウジング内に収容されていて、温度均等化のために空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれる。
112番目の発明によれば、110番目の発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素である。
113番目の発明によれば、93番目の発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、仕切壁が配置された一体片構成要素である。
114番目の発明によれば、93番目の発明において、前記測定用共振器は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口対を有するという多重セル・キャビティ共振器である。
115番目の発明によれば、93番目の発明において、各貫通開口および各管状要素を通して2本の繊維ストランドが並置して搬送可能である。
116番目の発明によれば、93番目の発明において、マイクロ波測定機構は、少なくとも一本の織物繊維スライバに対する処理デバイスの制御および/または調整のために使用される。
117番目の発明によれば、116番目の発明において、前記マイクロ波測定機構は電子的制御/調整デバイスに接続され、該電子的制御/調整デバイスに対しては、繊維スライバの太さを変更し得る可変速度駆動モータのための起動デバイスが更に接続される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、図面中に示された好適実施例に関して詳細に説明される。
図1(a)乃至図1(c)は、断面で示されたハウジング2内の共振器を備える本発明に係るマイクロ波共振器1(高周波共振器機構)を示している。上記ハウジングは、直方体構造であり、その内部空間にキャビティ3を有し、且つ、アルミニウムなどの導電材料から成る。生成器からの電磁マイクロ波信号を投入し且つマイクロ波信号(マイクロ波フィールド)を評価デバイスへと抽出するために、公知の同軸ケーブル4および5が用いられる。参照番号6は、閉塞キャビティ共振器における電界6を表している。参照番号7は、たとえば織物繊維スライバなどの繊維材料Fの進行方向7を表している。
【0009】
ハウジング2は、本例においては押出し成形されたアルミニウム製の中空型材(精密型材)である中空型材8から成り、その矩形断面形状は矩形断面のキャビティ3を囲繞する。継目無し中空型材8は、4個の型材壁部8a〜8d、すなわち、前壁部8a、後壁部8b、頂壁部8cおよび底壁部8dを有している。中空型材8の2つの端面には、閉塞要素として夫々のパネル9a、9bが、たとえばネジによって取付けられている。中空型材8は、取入開口10および吐出開口11を有する。その乾燥質量および/または湿潤質量および/または全体質量を検出するために織物繊維スライバFは、たとえば石英などの非導電材料から形成されていてハウジング2の中空型材8を貫通する管状案内部材12内を矢印7方向に案内される。この対策によれば、塵埃などがキャビティ3(共振器チャンバ)に進入して干渉を引き起こすことが阻止される。金属の如き導電材料から成るファネル状取入口要素13およびファネル状吐出口要素14は、高周波電界が中空型材8の取入開口10および吐出開口11を通じて分断的な程度まで放出されることを防止する。これに加え、ファネル形状要素13および14の円錐形状は、繊維スライバFが取入開口10および吐出開口11を通って案内されるのを助勢する。
【0010】
2つの貫通孔が存在しており、それらのうちのひとつは型材壁部8bを貫通する取入開口10であり、他のひとつは型材壁部8aを貫通する吐出開口11である。更に、中空型材8の対向する型材壁部8a、8b同士においては、ガラス管12が、取入開口10を吐出開口11に同軸的に接続する管状要素として配備される。
【0011】
型材壁部8bにおいては、たとえば3mm直径の小寸連続孔15および16がカバー・パネル9aから僅かに離間して、且つ、型材壁部8aにおいてはカバー・パネル9bに接近して、夫々配置されており、これにより、内部空間3と大気との間の空気交換が引き起こされる。
【0012】
同軸ケーブル4によれば、たとえば約6GHzにおける好適にはGHz範囲で生成器により放出されたマイクロ波信号が上記共振器内へと供給される。織物繊維スライバFにより影響された高周波信号であって織物繊維スライバFにより影響されない信号と比較された共振周波数シフトおよび減衰を検出するための高周波信号は、上記共振器から抽出され、同軸ケーブル5を介して評価デバイス(図8を参照)へと送給される。
【0013】
図2によれば、押出し成形されたたとえばAlMgSiO5から成る中空型材が配備され、その断面形状は閉塞キャビティを囲繞する。中空型材8は、高さ=a、幅=b(長さ)および深度=cの外部寸法を有する直方体の形態である。中空型材8の内部空間3は、矩形の断面形状を有していて、中空であり、且つ、高さ=d、幅=b(長さ)および深度=eの内部寸法を有する。中空型材8は、押出し成形された(不図示の)半完成中空型材から、たとえば長さ=bで鋸切断もしくはレーザ切断により切り取ることで作製される。好適実施例において中空型材8は一体片である。上記型材壁部8a〜8dは、4個の内壁部領域、すなわち前壁部領域81、後壁部領域82(図3)、頂壁部領域83(図3)および底壁部領域84を有する。全体的な内壁領域81〜84は閉じられかつ円滑である。中空型材8は本質的に、矩形パイプの形態である。内壁領域81〜84はそれぞれ、矩形状である。相互に直角とされた(当接された)内壁領域81〜84の縁部は丸み付けされる。内部空間3の矩形断面に鑑みると、該矩形状の長辺は、管状要素12(図1参照)の軸心Xに対し、且つ、織物繊維スライバFの搬送方向7に対して直交して配置される。平行な壁部領域81および82は、織物繊維材料Fの搬送方向に対し、且つ、管状要素12の軸心Xに対して直交して配置される。上記矩形の短辺は、管状要素12の軸心X(図1参照)に対し、且つ、織物繊維材料Fの搬送方向に対して平行に配置される。平行な壁部領域83および84は、織物繊維材料Fの搬送方向7に対し、且つ、管状要素12の軸心Xに対して平行に配置される。キャビティ3の寸法は好適には、約110〜130mmの高さdおよび約12〜18mmの深度eである。幅bは、単一セル共振器(図1)が存在するのかまたは多重セル共振器(図4)が存在するのかということと、共振器チャンバ3内の共振場6の伝搬とに依存する。参照番号11は、上記吐出開口11を表す。Zは深度cおよびeの方向における中空型材8の軸心を表し、Yは高さaおよびdの方向における中空型材8の軸心を表し、且つ、Xは幅b(長さ)の方向における中空型材8の軸心を表す。
【0014】
図3に依れば、中空型材8の2つの開放端面は夫々の閉塞パネル9a、9bにより閉塞される。その目的のためには(一方のみが示される)ネジ13が配備され、該ネジは、閉塞パネル9a、9b内の孔を貫通して、型材壁部8a〜8dにおいて中空型材8の各端面上に配備された螺条付き孔に係合する。上記例において、閉塞パネル9a、9bはアルミニウムから成る。電流の中断を回避するために、閉塞パネル9a、9bは、良好な導通を提供する強固な接触圧力を以て中空型材8に対して固着させる必要がある。参照番号10は上記取入開口を表す。
【0015】
図4(a)乃至図4(c)に対応し、4個の個別的な共振器の当接取付け配列体を含む4重セル・キャビティ共振器が配備される。内部空間3内において、各共振器間に仕切壁などは無い。内部空間3内には共振器場が確立される。電磁波は、上記共振器の2つの端部における送信アンテナ4および/受信アンテナ5と結び付く。中空型材8は、押出し成形されたアルミニウム製の中空型材である。8個の貫通孔が存在し、それらのうち4個は型材壁部8bを貫通する取入開口101〜104であり、残りの4個は型材壁部8aを貫通する吐出開口111〜114である。更に、取入開口101〜104を夫々吐出開口111〜114に同軸的に接続する管状要素として4本の石英ガラス管121〜124が配備される。上記開口101〜104、111〜114は中空型材8の対向する型材壁部8b、8aに夫々配置される。石英ガラス管121〜124に対しては更に、ファネル状要素131〜134および141〜144が組み合わされる。
【0016】
図4(d)は、2本の繊維スライバF1、F2が並置されてガラス管122を通して搬送されている図4(c)の一部分を示している。取入開口102の前において繊維スライバF1またはF2が裂断したとしても、裂断した繊維スライバの端部は他方の依然として連続的な繊維スライバに対して例えば撚り合わせなどにより取付けられ、且つ、裂断した繊維スライバおよび連続的な繊維スライバがガラス管122を通して一体的に搬送されるので、この構成は有利である。これにより、裂断した繊維スライバをガラス管122に挿通するという時間の掛かる操作が排除される。
【0017】
図5(a)、図5(b)に依れば、ガラス管12は一端にてファネル形態延長部12Iを有することから、一体片構成要素が形成される。ガラス管12は、金属製のファネル状要素13、取入開口10および吐出開口11(図1(b)参照)を通って直角に押し込まれ得る。延長部12Iの外側面は、ファネル状要素13の内側面に当接して着座する。ガラス管12の外径fは、図5(a)および図5(b)に示された実施例において同一である。但し、図5(a)における内径gは図5(b)における内径gよりも大きい。ガラス管12を交換することにより、異なる直径の繊維スライバFが好適に処理かつ測定され得る。
【0018】
図6に対応し、ガラス管12が押圧貫通される取入開口10および吐出開口11は夫々、型材壁部8bおよび型材壁部8aに配置される。取入開口10および吐出開口11の直径iは、間隙が存在するようにするために、ガラス管12の外径fよりも大きい。ファネル状要素14は、ネジ17によって型材壁部8aの外側面に固定される。ファネル状要素14は金属円筒体から製造され、円錐状に傾斜するファネル・チャンバ14Iが該円筒体の一端に形成されると共に、円筒状開孔14IIIが他端に形成される。これらは連続開口14IIにより相互に対して接続される。ガラス管12の外側面と開孔14IIの円形の内壁領域との間には、ゴム・リング18が配置される。この様にして、ガラス管12と吐出開口11との間の間隔が確実とされる。これに加え、弾性的なゴム・リング18は、力がガラス管12から型材壁部8aまで伝達されるのを防止する。簡素化のために、ガラス管12の他端(図1(b)参照)のゴム・リング19におけるファネル形態要素13と取入開口10との間の(現存)対応接続は、不図示とされる。
【0019】
図7に依ると閉塞パネル9aの内壁領域9I上にはショルダ状隆起成形部9IIが在り、これは矩形構造であると共に幅eおよび長さdを有する。この様にして隆起成形部9IIは、確定的な接続を以て、中空型材8の端面の矩形の中空開口(図2参照)に係合し得る。
【0020】
図8および図9は測定用共振器1aおよび基準共振器1bを備えた測定機構を示し、図8は離間された測定機構を示し、図9は構造的に一体的な測定機構を示している。図9に依ると、共振器チャンバ3a、3b間には金属製仕切壁20が配備される。本発明に係るマイクロ波共振器1は、測定用共振器1aおよび基準共振器1bの両方として使用され得る。測定用共振器1aは中空型材8Iを備え、且つ、基準共振器1bは中空型材8IIを備えている。
【0021】
繊維スライバFは、測定用共振器1aの共振器チャンバ3aを貫通する2つの開口を通って案内される。マイクロ波は適切なデバイス21(マイクロ波生成器)により生成され、接続部4を介して共振器1a内へと送給される。特定の周波数にては、共振器1a内に定常波が誘起される。マイクロ波はガラス管12aの内部空間に進入し、その中に位置する繊維スライバFと相互作用する。マイクロ波は接続部5を介して出力されると共に、下流の評価ユニット22へと受け渡される。基準共振器1bは、測定用共振器1の直近に配置される。送出源21からスィッチ23により好適に引き出されたマイクロ波は、基準共振器1b内へと投入され且つ該基準共振器から出力される。該マイクロ波は、スィッチ24を介して評価ユニット22に受け渡される。
【0022】
スィッチ23および24の切換え周波数は、所望に応じて高くされ得る。基準共振器1bおよび測定用共振器1aは同一構成であることから、2つの共振器1a、1bで得られる条件は常に同一であり、たとえば温度分布は略々同一である。測定のために共振器1内の電界の周波数は、特定の孤立した共振周波数を含む範囲を通して掃引される。掃引されるべき範囲は特に、問題となる製品と、実際問題として生ずる湿度値および温度値(その結果として生ずる共振シフトの大きさ)に応じて定まる。開始信号から、測定された共振の共振周波数f1および半値幅Γ1が評価ユニットにおいて決定される。斯かる測定および評価サイクルは、1秒の数分の一で行われ得る。測定用共振器1aおよび基準共振器1bにおける測定は好適には、拡散の影響を回避するために略々匹敵する(comparable)周波数にて実施される。故に好適には基準共振器1bは、測定用共振器1aおよび基準共振器1bの場合に掃引されるべき周波数範囲が1GHz未満、好適には100MHz未満、更に好適には10MHz未満の平均間隔を有するように寸法設定される。測定は好適には、0.1〜20GHz、より好適には2〜3GHz、更に好適には2.4〜2.5GHzの周波数範囲において行われる。
【0023】
図10は、たとえばDE-A 10 2005 009 159に図示かつ記述された如きTruetzschlerカードTC 03などのカード機25を示している。取出しローラ26、27はカード・スライバFを引き出し、該スライバは案内ローラ28、29上をケンス用巻取器30へと通過し、其処からケンス内に布置される。取出しローラ26、27と案内ローラ28との間には、本発明に係るマイクロ波共振器1が配置される。マイクロ波測定機構1は、たとえば可変速度駆動モータ32により送給ローラ33の回転速度を変更するマイクロコンピュータなどの電子的制御/調整デバイス31に接続される。この様にして、たとえば200m/分以上の高速にて上記取出しローラを離脱し得るカード・スライバFの密度が調節される。文字Aは、動作方向を表している。
【0024】
図11を参照すると、図13に示される練篠システムに対応する練篠システム34はケンス用巻取器30の上方に配置されるが、図13の練篠システムの記述を参照されたい。練篠システム34の送給端部および吐出端部においては、電子的制御/調整デバイス31に接続されたマイクロ波測定機構1*および1**が在る。電子的制御/調整デバイス31は更に、練篠システム34のための駆動モータ35、36とケンス回転盤のための駆動モータとに接続される。図11は、DE-A 10 2005 009 159に係る一体的カード練篠フレーム(IDF)を示している。文字Bは動作方向を表している。
【0025】
図12は例えばTruetzschler練篠フレームなどの練篠フレーム37の平面図を示している。上流に載置された紡績ケンスおよび送給テーブルから到来して略直線的に且つ相互に平行に進行する繊維スライバF1〜F6は、本発明に係る多重セル式マイクロ波共振器1を通り、引き続いて下流に配置された練篠システム34(図13参照)を通り、練篠された繊維スライバとして後続の処理ステーションへと送給される。繊維スライバF1〜F6が、送給テーブルからウェブ案内部までは繊維スライバF1〜F6の進行方向を維持する単一もしくは二重のスライバ(図4(d)参照)の形態で連続的に存在しているという事実、および貫通開口111〜114が離間されて配置されているという事実により、不都合な構造変化、特に摩擦による損失を回避できる。繊維スライバF1〜F6は、送給テーブル、マイクロ波共振器1および練篠システム34を略平行およびそれらの方向が実質的に影響されずに通過するので、製造速度をかなり大きくすることができる。特に、方向変更などのための多数の構成要素が省略可能であり、このことは構成および組み付けに関して相当の簡素化を意味する。繊維スライバF1〜F6の形態での連続的な保持および貫通開口111〜114の離間された配置と組み合わせて、進行方向における繊維スライバF1〜F6は実質的に直線状に整列されることから、設計および機能に関して本発明に係る特徴の利点がもたらされる。貫通開口111〜114はまた、複数個の単一セル共振器1を(不図示の様式で)並べて配置することによっても離間され得る。
【0026】
図13は、たとえばDE-A 10 2005 009 159に示されると共に記述されたTruetzschler練篠フレームTD 03などの練篠フレーム37を示している。練篠フレーム37は練篠システム34を有し、その上流は練篠システムの送給部であり且つその下流は練篠システムの吐出口である。繊維スライバは(不図示の)ケンスからスライバ案内部に進入し、取出しローラにより引き出され、練篠システム34へと搬送される。練篠システム34はフォー・オーバー・スリー練篠システムとして設計される。すなわち練篠システム34は、3個の底部ローラI、II、III(Iは底部吐出ローラであり、IIは底部中央ローラであり、かつ、IIIは底部送給ローラである)、および、4個の頂部ローラから成る。練篠システム34においては、数本の繊維スライバから成る複合繊維スライバの牽伸が行われる。牽伸作用は、予備牽伸および主要牽伸から構成される。上記各ローラ対は、予備牽伸領域および主要牽伸領域を形成する。練篠された複数本の繊維スライバは上記練篠システムの吐出口におけるウェブ案内部に到達して、取出しローラによりスライバ・ファネルを通じて引き出され、該スライバ・ファネルにおいて1本の繊維スライバへと集束されてからケンス内に載置される。文字Cは動作方向を表す。たとえば歯付きベルトにより機械的に連結された上記取出しローラ、底部送給ローラIIIおよび底部中央ローラIIは、所望値に事前設定され得る可変速度モータにより駆動される。上記練篠システムに対する上記取入口にては、送り込まれた繊維スライバの密度に比例する変数が、本発明に係るマイクロ波共振器1III(送給側の測定デバイス)により測定される。上記練篠システムの吐出口にては、繊維スライバの密度が、スライバ・ファネルと組み合わされた本発明に係るマイクロ波共振器1IV(吐出側の測定デバイス)から獲得される。たとえばマイクロプロセッサを備えたマイクロコンピュータなどの中央コンピュータ・ユニット38は、上記可変速度モータのために調整された変数の設定を決定する。練篠処理の間において、2台の測定デバイス1IIIおよび1IVの測定済み変数は中央コンピュータ・ユニット38へと送信される。中央コンピュータ・ユニット38においては、送給側の測定デバイス1IIIの測定済み変数、および出射する繊維スライバの密度に対する所望値から、上記可変速度モータのための調節値が決定される。吐出側の測定デバイス1IVの測定済み変数は、出射する繊維スライバを監視するのに用いられる(吐出されるスライバの監視)。この制御システムによれば、送り込まれた繊維スライバFの密度の変動は、牽伸処理を対応して調節することにより補償され、繊維スライバF1〜F6を均一化できる。文字Cは動作方向を表す。
【0027】
図14、図15および図16は、繊維スライバ密度の調節のための異なる構成を備えた練篠フレームの練篠システムの基本レイアウトを示している。図14は閉制御ループを示し、この場合にマイクロ波測定機構は練篠システムの吐出端部に配置される。上記練篠システムを離脱した繊維材料は測定機構を通過し、測定機構の出力信号は制御電子機器において所望値と比較される。次いで、出力信号は変換され、それにより、対応制御信号がローラIIのためのアクチュエータ(可変速度モータ)に供給されるようになる。故に、出射する繊維材料の密度に対応する出力信号は、繊維材料が均一化される方向において牽伸ローラ対の速度比に影響する。図15は、開制御ループ(制御)を示している。此処でマイクロ波測定機構は、繊維材料が練篠システムに接近する領域に配置されていて繊維材料の密度を測定する。対応する測定信号は制御電子機器38において、ローラIIのためのアクチュエータ(可変速度モータ)に供給される制御信号へと変換される。故に、測定機構1IIIから練篠システムまで進行する繊維材料により必要とされる時間の余裕が、電子的に作り出される。図16は開制御ループおよび閉制御ループの組み合わせを示し、測定機構1IVの測定信号は測定機構1IIIの測定信号と重ね合わされる。
【0028】
たとえばカード25および練篠フレーム32などの製造機械上で、作成された繊維スライバの均一性の制御および/または調節ならびに監視のために、環境的な影響および外乱の変数の補償は、好適には、たとえば測定用共振器1aによる測定が必要でないというケンス交換などの製造の規則的な中断および/または機械停止の間において基準共振器1bにより行われ得る。基準共振器1bにおける基準値測定は、規則的または不規則的な時的間隔にて行われ得る。環境的な影響または外乱の変数が対応して遅延的な効果のみを有するなら、基準共振器1bにおける測定は、数分後、好適には最も遅くても数時間後に実施されれば十分であり得る。これにより機械の効率が影響されることはない。スィッチ23および24の切換えおよび共振器1aおよび1bにおける電界の安定化が短時間内に行われる場合には、マイクロ波測定機構の補正は対応する短時間内に行われ得る。この様にして、環境的な影響および外乱の変数は、処理機械における製造の進行中に補償され得る。
【0029】
図17は、メンヘングラートバハにおけるTruetzschler社(Truetzschler GmbH & Co. KG)のロータ・コーミング機械39を示している。ロータ・コーミング機械39は、引き出されたコーミング済みスライバFを練篠して均一化する練篠システム40の下流に配置される。ロータ・コーミング機械39と練篠システム40との間には、本発明に係るマイクロ波共振器1が配置される。文字Dは動作方向を表す。
【0030】
図18においては、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する中空型材8が配備される。特に、キャビティ3はたとえば楕円形などの長円形の断面を有する。キャビティ3の断面の場合、短軸kは織物繊維材料Fの搬送方向7に対して平行に配置され、長軸lは織物繊維材料Fの搬送方向7に対して直交して配置される。中空型材8は代替的に、長円形の断面を備えたキャビティ3を有する(不図示の)直方体の形態であってもよい。
【0031】
“共振器”とは、定常的なマイクロ波フィールドが伝搬し得る空間的領域を指している。共振器は、閉塞された、または、実質的に閉塞されたキャビティ共振器とされ得る。
空気は、基準共振器1bの取入開口10および吐出開口11を通じて進入かつ退出する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(a)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の正断面図である。(b)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の側断面図。(c)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の平断面図である。
【図2】矩形断面の中空型材の斜視図である。
【図3】中空型材、および、各端面に配置された2個の閉塞要素、ならびに、型材壁部における取入開口および型材壁部における2個のアンテナ接続部を備えたハウジングの斜視図である。
【図4】(a)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の正断面図である。(b)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の側断面図である。(c)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の平断面図である。(d)2本の繊維スライバがガラス管を通して送給されている図4(c)の一部分を示す図である。
【図5】(a)比較的に広幅な内径を有するファネルを備えた一体片式ガラス管の概略的断面図である。(b)比較的に狭幅な内径を有するファネルを備えた一体片式ガラス管の概略的断面図である。
【図6】ガラス管とゴム・リング付きファネルとから成る2つの構成要素の概略図である。
【図7】ショルダを備えた閉塞要素の斜視図である。
【図8】空間的に離間された測定用共振器および基準共振器を備えたマイクロ波測定機構の断面図である。
【図9】測定用共振器および基準共振器が相互に隣接されてモジュール式ユニットを形成するというマイクロ波測定機構の断面図である。
【図10】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いるマイクロ波測定機構を備えたカードの概略的側面図である。
【図11】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いるマイクロ波測定機構を備えた一体的オートレベラ練篠システムを備えた繊維スライバ用巻取器デバイスを示す図である。
【図12】繊維スライバは実質的に直線的に平行に進行すると共に少なくとも一個のマイクロ波共振器を備える練篠フレームの平面図である。
【図13】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いて送給端部および吐出端部におけるマイクロ波測定機構を有するオートレベラ練篠フレームの概略的側面図である。
【図14】閉制御ループ(調整)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図15】開制御ループ(制御)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図16】開制御ループおよび閉制御ループの組み合わせ(基準変数入力)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図17】少なくとも一個のマイクロ波共振器を有するロータ・コーミング機械の概略的側面図である。
【図18】長円形断面を有する中空型材を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
1 マイクロ波共振器
2;2a、2b ハウジング
3 キャビティ
8a、8b、8c、8d 型材壁部
8;8I、8II 中空型材
10、11;101、102、103、104;111、112、113、114 貫通開口
12;121、122、123、124 管状要素
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器に関する。
【背景技術】
【0002】
実際問題として、マイクロ波が送給されるHF共振器の離調であって材料の存在により引き起こされる離調を評価することにより上記材料の少なくともひとつの特性を検出する方法および装置が使用されている。上記材料により影響された高周波信号は上記共振器から引き出される。上記材料により影響を受けない信号と比較された上記信号の共振周波数シフトおよび減衰が決定される。上記特性を決定する目的は特に、たとえば綿および/または合成繊維などの織物繊維材料の如き材料から信号を得ることである。これらの信号は更なる処理に委ねられることで上記織物繊維材料の質量および/または水分含有量に対応する信号を表す。このことは、繊維機械の制御および/または調整に使用され得る。
【0003】
公知のマイクロ波共振器(WO 2005/003747A)の場合、共振器はプラットフォーム状の支持構造内に配置される。上記支持構造はその目的のために、円筒状の中央凹所を備える。上記支持構造における相補的な盲孔と整列されたネジ座部を縁部に備えていて平坦な円筒状ディスクの形態をなした壁部要素が上記凹所に位置される。これらの孔内には、上記壁部要素を上記支持構造にネジ止めするために内部螺条を各々が有する六角ネジが螺着される。上記凹所上に位置された上記壁部要素はマイクロ波共振器の共振器チャンバを形成し、マイクロ波は投入手段により該チャンバ内に投入されて出力手段により抽出される。たとえばロッド形態である上記投入手段および出力手段はいずれも、外側から、上記壁部要素における相補的な孔を通って上記共振器チャンバ内へと突出する。実質的に中空円筒状の案内管の形態をなしていて電気的に非導通性の材料から成る誘電体が共振器チャンバに挿入される。上記誘電体は各端面において外部膨出部を有し、これにより該誘電体は、一方にては上記壁部要素の貫通開口内に、且つ、他方においては上記支持構造における貫通開口内に位置するようになる。繊維スライバは、上記共振器チャンバを通って、次いでスライバ・ファネルを通って直線的に案内される。上記スライバ・ファネルは、上記支持構造の環状ビード内に保持されると共に、その目的のために環状溝を有する。各マイクロ波共振器のための上記中央凹所が、たとえばフライス削りの如き加工処理などにより上記プラットフォーム状の支持構造へと整形される必要があることは、相当の不都合である。これには、製造条件において相当量の時間およびエネルギが伴う。別の特定の不都合は、上記凹所上に位置された上記壁部要素(平坦な円筒状ディスク)は上記共振器チャンバのための閉塞要素を形成することである。故に上記管状要素は、重ね合わされた上記壁部要素を、上記支持構造の基壁部に接続する。上記壁部要素と上記支持構造との間には、円周方向の円形リング形状の接触表面が在る。壁電流の中断を回避することでマイクロ波フィールドの衰弱を回避すべく、接触表面を導電的にシールする必要がある。此処で電界は、電子の移動すなわち電流を上記共振器チャンバの内壁の表面に引き起こす。上記マイクロ波共振器の最適な挙動のために、表面電流は最短経路に沿い且つ可能的な最小抵抗を以て流れねばならない、と言うのも、そうでなければ該電流は逆の電磁界を形成し、この電磁界は共振場を減衰するが故に、共振器の品質を更に低くする。故に上記共振器はその内側に、頂部/谷部間高さが低く(短寸経路)かつ良好な導電性の表面を有する必要がある。上記平坦な円筒状ディスクの周縁部は、此処では相当に分断的な要因である。これに加え、上記平坦な円筒状ディスクと上記支持構造との間に良好で普遍的に均一な接触を確実とすることは不可能であることから、この点においても電流は阻害され、または、不十分な導電性によりもしくは不適切な接触により阻止されることさえある。接触表面の酸化もしくは汚染もまた、起こりうる。しかし、共振器の個々の構成要素の電気的接続が均一もしくは適切でない場合には、変化する気候条件下では共振器の不確定な挙動が生じ得る。同様に、かつ、特に、全体的な障害が起こり得る、と言うのも、共振器はもはや励起され得ないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
故に本発明は、冒頭に記述された種類のマイクロ波共振器であって、上記不都合を排除し、特に、製造を相当に簡素化し得ると共に外乱のない共振場を許容するというマイクロ波共振器を作製するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、請求項1の特徴部分の特徴により解決される。
すなわち、1番目の発明によれば、特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器において、上記ハウジング(2;2a、2b)は型材壁部(8a、8b、8c、8d)を備えた中空型材(8;8I、8II)から成り、該中空型材(8;8I、8II)内には、該中空型材の対向する型材壁部(8a、8b)同士における夫々の貫通開口(10、11;101、102、103、104;111、112、113、114)を相互に対して接続する少なくとも一本の管状要素(12;121、122、123、124)が存在することを特徴とする、マイクロ波共振器が提供される。
【0006】
継目無しの型材壁部(profile walls)を有する中空型材がハウジングに使用されるという事実に依り、製造コストは相当に削減される。特に、押出し成形された、例えばアルミニウム製の中空型材は、製造を相当に経済的とする。この製造は、特に大量生産に適している。上記マイクロ波共振器は、製造および取付けが迅速、簡素かつ安価である。上記型材壁部は継目無し構造であることから、型材壁部に中断箇所は無い。特に上記中空型材の内壁は円滑である。更なる特定の利点は、管状要素が、継目などを有さずに対向する型材壁部同士における夫々の貫通開口(取入開口および吐出開口)を同軸的に接続するということである。公知のマイクロ波共振器と異なり、中断箇所、縁部、当接表面などは存在しないので、壁電流の非中断の流れが確実とされることから、本発明に係る上記マイクロ波共振器の効率および品質を相当に改善できる。
【0007】
請求項2乃至92は、本発明の好適な発展例を包含する。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記ハウジングの内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞可能であること(キャビティ共振器)を特徴とする。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明において、前記中空型材は非加工的な整形により作製される。
4番目の発明によれば、1番目から3番目のいずれかの発明において、前記中空型材は塑性変形により作製される。
5番目の発明によれば、1番目から4番目のいずれかの発明において、前記中空型材は押出し成形により作製される。
6番目の発明によれば、1番目から5番目のいずれかの発明において、前記中空型材は引抜き成形(引張り成形)により作製される。
7番目の発明によれば、1番目から6番目のいずれかの発明において、前記中空型材はロール成形により作製される。
8番目の発明によれば、1番目から7番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鋳造により作製される。
9番目の発明によれば、1番目から8番目のいずれかの発明において、前記中空型材は金属材料から成る。
10番目の発明によれば、1番目から9番目のいずれかの発明において、前記中空型材はアルミニウムまたはアルミニウム合金から成る。
11番目の発明によれば、1番目から10番目のいずれかの発明において、前記中空型材は銅から成る。
12番目の発明によれば、1番目から11番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鋼鉄から成る。
13番目の発明によれば、1番目から12番目のいずれかの発明において、前記中空型材は鉄ニッケル鋼(インバール[Invar])から成る。
14番目の発明によれば、1番目から13番目のいずれかの発明において、一体片の中空型材が配備される。
15番目の発明によれば、1番目から14番目のいずれかの発明において、継目無し中空型材が配備される。
16番目の発明によれば、1番目から15番目のいずれかの発明において、たとえば溶接などで結合された中空型材であって、引き続き加工され、特に円滑化された結合継目を有する中空型材が配備される。
17番目の発明によれば、1番目から16番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、その断面形状が閉塞キャビティを囲繞する型材である。
18番目の発明によれば、1番目から17番目のいずれかの発明において、前記中空型材は閉塞された内壁領域を有する。
19番目の発明によれば、1番目から18番目のいずれかの発明において、前記中空型材は円滑な内壁領域を有する。
20番目の発明によれば、1番目から19番目のいずれかの発明において、前記中空型材は矩形パイプ(矩形断面)である。
21番目の発明によれば、1番目から20番目のいずれかの発明において、前記矩形の長辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して直交して延在する。
22番目の発明によれば、1番目から21番目のいずれかの発明において、前記矩形の短辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して平行に延在する。
23番目の発明によれば、1番目から22番目のいずれかの発明において、当該共振器の前記キャビティにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10である。
24番目の発明によれば、1番目から23番目のいずれかの発明において、前記キャビティは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有する。
25番目の発明によれば、1番目から24番目のいずれかの発明において、前記中空型材は少なくとも一方の端面において開放構造である。
26番目の発明によれば、1番目から25番目のいずれかの発明において、前記中空型材は両方の端面において開放構造である。
27番目の発明によれば、1番目から26番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、たとえば押出し成形された半完成品を切り取るなどして所定長さへと切断することにより作製される。
28番目の発明によれば、1番目から27番目のいずれかの発明において、前記中空型材の少なくとも一方の端面は閉塞要素により閉塞される。
29番目の発明によれば、1番目から28番目のいずれかの発明において、前記中空型材の両方の端面は閉塞要素により閉塞される。
30番目の発明によれば、1番目から29番目のいずれかの発明において、前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞されること(キャビティ共振器)を特徴とする。
31番目の発明によれば、1番目から30番目のいずれかの発明において、前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部(中空型材壁部)により囲繞される。
32番目の発明によれば、1番目から31番目のいずれかの発明において、前記中空型材の内壁領域(中空型材壁部)は導電性の層を備える。
33番目の発明によれば、1番目から32番目のいずれかの発明において、前記内壁(中空型材壁部)は酸化に抗すべく被覆される。
34番目の発明によれば、1番目から33番目のいずれかの発明において、各端面において実質的に閉塞された共振器チャンバが配備される。
35番目の発明によれば、1番目から34番目のいずれかの発明において、前記囲繞された共振器チャンバ内にはマイクロ波フィールドが進展する。
36番目の発明によれば、1番目から35番目のいずれかの発明において、2つの内壁領域(中空型材壁部)の当接面は丸み付けられる。
37番目の発明によれば、1番目から36番目のいずれかの発明において、前記管状要素は当該共振器のキャビティ領域を終端させる。
38番目の発明によれば、1番目から37番目のいずれかの発明において、前記管状要素は両方の端面において開放された円筒体の形態である。
39番目の発明によれば、1番目から38番目のいずれかの発明において、前記管状要素は、前記共振器チャンバを通る織物繊維材料の案内のために配備されること(測定用共振器)を特徴とする。
40番目の発明によれば、1番目から39番目のいずれかの発明において、前記管状要素には織物繊維材料が存在しないこと(基準共振器)を特徴とする。
41番目の発明によれば、1番目から40番目のいずれかの発明において、前記管状要素は実質的に共振器取入口から共振器吐出口まで延在する。
42番目の発明によれば、1番目から41番目のいずれかの発明において、前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成る。
43番目の発明によれば、1番目から42番目のいずれかの発明において、前記管状要素は、特に当該共振器の前側から後側に、一切の力を伝達しない様に固定される。
44番目の発明によれば、1番目から43番目のいずれかの発明において、ファネル状の取入口および/または吐出口要素(ノズル)が前記管状要素の少なくとも一方の端面に組み合わされる。
45番目の発明によれば、1番目から44番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口要素は共振器取入口に組み合わされる。
46番目の発明によれば、1番目から45番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の吐出口要素は共振器吐出口に組み合わされる。
47番目の発明によれば、1番目から46番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記共振器チャンバの外側に配置される。
48番目の発明によれば、1番目から47番目のいずれかの発明において、前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記中空型材の外壁の領域に配置される。
49番目の発明によれば、1番目から48番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル形態の取入口および/または吐出口要素は、同一材料、特に石英もしくは石英ガラスから成る。
50番目の発明によれば、1番目から49番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の取入口要素は一体片に形成される。
51番目の発明によれば、1番目から50番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の吐出口要素は一体片に形成される。
52番目の発明によれば、1番目から51番目のいずれかの発明において、前記管状要素および前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は少なくとも2個の部材片に形成される。
53番目の発明によれば、1番目から52番目のいずれかの発明において、前記貫通孔の内側部の前記ノズルは、該ノズルと前記中空型材との間における堅固で効果的に導電的な接続を達成する小寸ショルダを有する。
54番目の発明によれば、1番目から53番目のいずれかの発明において、前記閉塞要素は、夫々の閉塞要素と前記端面中空型材との間における堅固で効果的な導電的接続を達成する小寸ショルダを有する。
55番目の発明によれば、1番目から54番目のいずれかの発明において、前記管状要素は種々の直径の内部空間を以て使用され得る。
56番目の発明によれば、1番目から55番目のいずれかの発明において、前記取入口および/または吐出口ファネルは種々の直径の内部空間を以て使用され得る。
57番目の発明によれば、1番目から56番目のいずれかの発明において、前記閉塞要素および前記中空型材は相互に接続される。
58番目の発明によれば、1番目から57番目のいずれかの発明において、少なくともひとつの閉塞要素は取外し可能であり且つ再取付け可能である。
59番目の発明によれば、1番目から58番目のいずれかの発明において、前記各閉塞要素はたとえばネジもしくはクリップにより相互に着脱自在に接続される。
60番目の発明によれば、1番目から59番目のいずれかの発明において、前記各閉塞要素はたとえば溶接または接着により相互に着脱不能に接続される。
61番目の発明によれば、1番目から60番目のいずれかの発明において、前記中空型材の前記型材壁部および/または前記閉塞要素は少なくとも約5mmの厚みを有する。
62番目の発明によれば、1番目から61番目のいずれかの発明において、大気に対する共振器の内側チャンバの圧力均等化のための対策が為される。
63番目の発明によれば、1番目から62番目のいずれかの発明において、当該マイクロ波共振器は、応力が均等化される如く繊維機械に固定される。
64番目の発明によれば、1番目から63番目のいずれかの発明において、当該マイクロ波共振器は保護ハウジング内に配置される。
65番目の発明によれば、1番目から64番目のいずれかの発明において、前記基準共振器および前記測定用共振器は、付加的な閉塞ハウジング内に収容されると共に、温度均等化のために、外部から送り込まれるか又は閉回路内で循環される空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれる。
66番目の発明によれば、1番目から65番目のいずれかの発明において、内側の雰囲気状態の均一な分布のために空気が当該共振器を通って流れる。
67番目の発明によれば、1番目から66番目のいずれかの発明において、当該共振器の内側の空気は交換もしくは循環される。
68番目の発明によれば、1番目から67番目のいずれかの発明において、前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において連続的に交換可能である。
69番目の発明によれば、1番目から68番目のいずれかの発明において、前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において前記閉塞された外側ハウジング内の空気と連続的に交換可能である。
70番目の発明によれば、1番目から69番目のいずれかの発明において、たとえば熱伝導プレートにより、または空気循環、温度調節などにより、前記基準共振器と前記測定用共振器との間においては定常的な温度均等化が行われる。
71番目の発明によれば、1番目から70番目のいずれかの発明において、当該共振器を傾斜させることにより、一定の材料の異方性誘電率の影響は低減され得る。
72番目の発明によれば、1番目から71番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および/または前記基準共振器は単一セル・キャビティ共振器である。
73番目の発明によれば、1番目から72番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器は、たとえば4重セル・キャビティ共振器などの多重セル・キャビティ共振器である。
74番目の発明によれば、1番目から73番目のいずれかの発明において、前記多重セル・キャビティ円筒体は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口を有する。
75番目の発明によれば、1番目から74番目のいずれかの発明において、たとえば織物繊維スライバなどの2本の繊維ストランドが各貫通開口および各管状要素を取って並置して搬送可能である。
76番目の発明によれば、1番目から75番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素である。
77番目の発明によれば、1番目から76番目のいずれかの発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、両者間に仕切壁が配置された一体片構成要素である。
78番目の発明によれば、1番目から77番目のいずれかの発明において、少なくとも一本の織物繊維スライバのための処理デバイスの制御および/または調整のためにマイクロ波測定機構が使用される。
79番目の発明によれば、1番目から78番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はカードの吐出端部に配置される。
80番目の発明によれば、1番目から79番目のいずれかの発明において、少なくとも一台のマイクロ波測定機構が練篠フレームの練篠システムの送給端部および/または吐出端部に配置される。
81番目の発明によれば、1番目から80番目のいずれかの発明において、前記練篠システムはカードの吐出端部におけるカード練篠システムである。
82番目の発明によれば、1番目から81番目のいずれかの発明において、前記織物繊維スライバはカード・スライバである。
83番目の発明によれば、1番目から82番目のいずれかの発明において、前記織物繊維スライバは練篠フレーム・スライバである。
84番目の発明によれば、1番目から83番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はコーミング機械上に配置される。
85番目の発明によれば、1番目から84番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構はコーミング室前処理機上に配置される。
86番目の発明によれば、1番目から85番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構は、たとえば機械制御/調整デバイスなどの電子的制御/調整デバイスに接続される。
87番目の発明によれば、1番目から86番目のいずれかの発明において、前記繊維スライバの太さを変更するたとえば可変速度駆動モータなどの少なくとも一個のアクチュエータが前記制御/調整デバイスに接続される。
88番目の発明によれば、1番目から87番目のいずれかの発明において、前記繊維スライバの太さを表示するたとえば表示画面、プリンタなどの表示デバイスが前記制御/調整デバイスに接続される。
89番目の発明によれば、1番目から88番目のいずれかの発明において、前記マイクロ波測定機構は、カードもしくは練篠フレーム上で作製されるスライバの太さを監視すべく使用される。
90番目の発明によれば、1番目から89番目のいずれかの発明において、前記中空型材は円形断面を有する型材である。
91番目の発明によれば、1番目から90番目のいずれかの発明において、前記中空型材は、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する型材部である。
92番目の発明によれば、1番目から91番目のいずれかの発明において、たとえば楕円形などの長円形の断面のキャビティの場合、織物繊維材料の搬送方向に対し、短径は平行に配置され且つ長径は直交して配置される。
93番目の発明によれば、織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるための、繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、離間して対向された第1および第2の壁部要素を含む壁部要素を備えたハウジングを有していて、織物繊維材料が連続的に通されて搬送され得る共振器チャンバと、上記第1壁部要素における取入貫通開口および上記第2壁部要素における吐出貫通開口と、上記取入貫通開口および吐出貫通開口を同軸的に接続する少なくとも一本の管状要素とを備え、前記ハウジングは複数の型材壁部を備えた中空型材から成り、該中空型材の対向する第1および第2の型材壁部は、上記接続された貫通開口が配置される上記第1および第2壁部要素を形成する、マイクロ波共振器が提供される。
94番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材により画成された内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞されてキャビティ共振器を形成し得る。
95番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材は、非加工的な整形、塑性変形、押出し成形、引抜き成形、ロール成形および鋳造から成る群から選択された一種類以上の技術から成る方法により作製される。
96番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、鋼鉄、および鉄ニッケル鋼(インバール)から成る群から選択された金属材料から成る。
97番目の発明によれば、93番目の発明において、前記中空型材はモノリシックである。
98番目の発明によれば、97番目の発明において、前記中空型材は、共振器キャビティを円周方向に囲繞するようになっている断面構成を有する管状部材である。
99番目の発明によれば、98番目の発明において、前記囲繞されたキャビティは矩形もしくは長円形の断面であり、上記矩形の長辺もしくは長円形の長軸は、前記管状要素の軸心に対し且つ前記織物繊維材料の搬送方向に対し直交して延在し、且つ、上記矩形の短辺もしくは長円形の短軸は、上記管状要素の上記軸心に対し且つ上記織物繊維材料の上記搬送方向に対して平行に延在する。
100番目の発明によれば、93番目の発明において、当該共振器の前記チャンバにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10であり、上記チャンバは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有する。
101番目の発明によれば、93番目の発明において、前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞される。
102番目の発明によれば、93番目の発明において、前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部により囲繞される。
103番目の発明によれば、93番目の発明において、前記管状要素は、前記共振器チャンバの各領域を遮断すると共に、該共振器チャンバを通して前記織物繊維材料を案内するようになっている。
104番目の発明によれば、93番目の発明において、使用に際して前記管状要素には織物繊維材料が存在しないという基準共振器を更に含む。
105番目の発明によれば、93番目の発明において、前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成る。
106番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素の少なくとも一方の端部は外方拡開部材を備え、該外方拡開部材は、繊維材料の進行方向に収束する取入口ファネル部分を形成すべく外方に拡開された取入口ファネル要素、および/または、繊維材料の上記進行方向において発散する吐出口ファネル部分を形成すべく外方に拡開された吐出口ファネル要素を形成する。
107番目の発明によれば、105番目の発明において、前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は、前記共振器チャンバの外側に、または、前記中空型材の外壁の領域に配置される。
108番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素および前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は同一材料から成り且つ一体片に形成される。
109番目の発明によれば、105番目の発明において、前記管状要素および前記取入口ファネル要素および/または吐出口ファネル要素は少なくとも2個の部材片に形成される。
110番目の発明によれば、93番目の発明において、異なる内径を備えた代替的な管状要素が使用され得る。
111番目の発明によれば、110番目の発明において、当該マイクロ波共振器は基準共振器を更に有し、該基準共振器および前記測定用共振器は、共通の閉塞ハウジング内に収容されていて、温度均等化のために空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれる。
112番目の発明によれば、110番目の発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素である。
113番目の発明によれば、93番目の発明において、前記測定用共振器および前記基準共振器は、仕切壁が配置された一体片構成要素である。
114番目の発明によれば、93番目の発明において、前記測定用共振器は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口対を有するという多重セル・キャビティ共振器である。
115番目の発明によれば、93番目の発明において、各貫通開口および各管状要素を通して2本の繊維ストランドが並置して搬送可能である。
116番目の発明によれば、93番目の発明において、マイクロ波測定機構は、少なくとも一本の織物繊維スライバに対する処理デバイスの制御および/または調整のために使用される。
117番目の発明によれば、116番目の発明において、前記マイクロ波測定機構は電子的制御/調整デバイスに接続され、該電子的制御/調整デバイスに対しては、繊維スライバの太さを変更し得る可変速度駆動モータのための起動デバイスが更に接続される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、図面中に示された好適実施例に関して詳細に説明される。
図1(a)乃至図1(c)は、断面で示されたハウジング2内の共振器を備える本発明に係るマイクロ波共振器1(高周波共振器機構)を示している。上記ハウジングは、直方体構造であり、その内部空間にキャビティ3を有し、且つ、アルミニウムなどの導電材料から成る。生成器からの電磁マイクロ波信号を投入し且つマイクロ波信号(マイクロ波フィールド)を評価デバイスへと抽出するために、公知の同軸ケーブル4および5が用いられる。参照番号6は、閉塞キャビティ共振器における電界6を表している。参照番号7は、たとえば織物繊維スライバなどの繊維材料Fの進行方向7を表している。
【0009】
ハウジング2は、本例においては押出し成形されたアルミニウム製の中空型材(精密型材)である中空型材8から成り、その矩形断面形状は矩形断面のキャビティ3を囲繞する。継目無し中空型材8は、4個の型材壁部8a〜8d、すなわち、前壁部8a、後壁部8b、頂壁部8cおよび底壁部8dを有している。中空型材8の2つの端面には、閉塞要素として夫々のパネル9a、9bが、たとえばネジによって取付けられている。中空型材8は、取入開口10および吐出開口11を有する。その乾燥質量および/または湿潤質量および/または全体質量を検出するために織物繊維スライバFは、たとえば石英などの非導電材料から形成されていてハウジング2の中空型材8を貫通する管状案内部材12内を矢印7方向に案内される。この対策によれば、塵埃などがキャビティ3(共振器チャンバ)に進入して干渉を引き起こすことが阻止される。金属の如き導電材料から成るファネル状取入口要素13およびファネル状吐出口要素14は、高周波電界が中空型材8の取入開口10および吐出開口11を通じて分断的な程度まで放出されることを防止する。これに加え、ファネル形状要素13および14の円錐形状は、繊維スライバFが取入開口10および吐出開口11を通って案内されるのを助勢する。
【0010】
2つの貫通孔が存在しており、それらのうちのひとつは型材壁部8bを貫通する取入開口10であり、他のひとつは型材壁部8aを貫通する吐出開口11である。更に、中空型材8の対向する型材壁部8a、8b同士においては、ガラス管12が、取入開口10を吐出開口11に同軸的に接続する管状要素として配備される。
【0011】
型材壁部8bにおいては、たとえば3mm直径の小寸連続孔15および16がカバー・パネル9aから僅かに離間して、且つ、型材壁部8aにおいてはカバー・パネル9bに接近して、夫々配置されており、これにより、内部空間3と大気との間の空気交換が引き起こされる。
【0012】
同軸ケーブル4によれば、たとえば約6GHzにおける好適にはGHz範囲で生成器により放出されたマイクロ波信号が上記共振器内へと供給される。織物繊維スライバFにより影響された高周波信号であって織物繊維スライバFにより影響されない信号と比較された共振周波数シフトおよび減衰を検出するための高周波信号は、上記共振器から抽出され、同軸ケーブル5を介して評価デバイス(図8を参照)へと送給される。
【0013】
図2によれば、押出し成形されたたとえばAlMgSiO5から成る中空型材が配備され、その断面形状は閉塞キャビティを囲繞する。中空型材8は、高さ=a、幅=b(長さ)および深度=cの外部寸法を有する直方体の形態である。中空型材8の内部空間3は、矩形の断面形状を有していて、中空であり、且つ、高さ=d、幅=b(長さ)および深度=eの内部寸法を有する。中空型材8は、押出し成形された(不図示の)半完成中空型材から、たとえば長さ=bで鋸切断もしくはレーザ切断により切り取ることで作製される。好適実施例において中空型材8は一体片である。上記型材壁部8a〜8dは、4個の内壁部領域、すなわち前壁部領域81、後壁部領域82(図3)、頂壁部領域83(図3)および底壁部領域84を有する。全体的な内壁領域81〜84は閉じられかつ円滑である。中空型材8は本質的に、矩形パイプの形態である。内壁領域81〜84はそれぞれ、矩形状である。相互に直角とされた(当接された)内壁領域81〜84の縁部は丸み付けされる。内部空間3の矩形断面に鑑みると、該矩形状の長辺は、管状要素12(図1参照)の軸心Xに対し、且つ、織物繊維スライバFの搬送方向7に対して直交して配置される。平行な壁部領域81および82は、織物繊維材料Fの搬送方向に対し、且つ、管状要素12の軸心Xに対して直交して配置される。上記矩形の短辺は、管状要素12の軸心X(図1参照)に対し、且つ、織物繊維材料Fの搬送方向に対して平行に配置される。平行な壁部領域83および84は、織物繊維材料Fの搬送方向7に対し、且つ、管状要素12の軸心Xに対して平行に配置される。キャビティ3の寸法は好適には、約110〜130mmの高さdおよび約12〜18mmの深度eである。幅bは、単一セル共振器(図1)が存在するのかまたは多重セル共振器(図4)が存在するのかということと、共振器チャンバ3内の共振場6の伝搬とに依存する。参照番号11は、上記吐出開口11を表す。Zは深度cおよびeの方向における中空型材8の軸心を表し、Yは高さaおよびdの方向における中空型材8の軸心を表し、且つ、Xは幅b(長さ)の方向における中空型材8の軸心を表す。
【0014】
図3に依れば、中空型材8の2つの開放端面は夫々の閉塞パネル9a、9bにより閉塞される。その目的のためには(一方のみが示される)ネジ13が配備され、該ネジは、閉塞パネル9a、9b内の孔を貫通して、型材壁部8a〜8dにおいて中空型材8の各端面上に配備された螺条付き孔に係合する。上記例において、閉塞パネル9a、9bはアルミニウムから成る。電流の中断を回避するために、閉塞パネル9a、9bは、良好な導通を提供する強固な接触圧力を以て中空型材8に対して固着させる必要がある。参照番号10は上記取入開口を表す。
【0015】
図4(a)乃至図4(c)に対応し、4個の個別的な共振器の当接取付け配列体を含む4重セル・キャビティ共振器が配備される。内部空間3内において、各共振器間に仕切壁などは無い。内部空間3内には共振器場が確立される。電磁波は、上記共振器の2つの端部における送信アンテナ4および/受信アンテナ5と結び付く。中空型材8は、押出し成形されたアルミニウム製の中空型材である。8個の貫通孔が存在し、それらのうち4個は型材壁部8bを貫通する取入開口101〜104であり、残りの4個は型材壁部8aを貫通する吐出開口111〜114である。更に、取入開口101〜104を夫々吐出開口111〜114に同軸的に接続する管状要素として4本の石英ガラス管121〜124が配備される。上記開口101〜104、111〜114は中空型材8の対向する型材壁部8b、8aに夫々配置される。石英ガラス管121〜124に対しては更に、ファネル状要素131〜134および141〜144が組み合わされる。
【0016】
図4(d)は、2本の繊維スライバF1、F2が並置されてガラス管122を通して搬送されている図4(c)の一部分を示している。取入開口102の前において繊維スライバF1またはF2が裂断したとしても、裂断した繊維スライバの端部は他方の依然として連続的な繊維スライバに対して例えば撚り合わせなどにより取付けられ、且つ、裂断した繊維スライバおよび連続的な繊維スライバがガラス管122を通して一体的に搬送されるので、この構成は有利である。これにより、裂断した繊維スライバをガラス管122に挿通するという時間の掛かる操作が排除される。
【0017】
図5(a)、図5(b)に依れば、ガラス管12は一端にてファネル形態延長部12Iを有することから、一体片構成要素が形成される。ガラス管12は、金属製のファネル状要素13、取入開口10および吐出開口11(図1(b)参照)を通って直角に押し込まれ得る。延長部12Iの外側面は、ファネル状要素13の内側面に当接して着座する。ガラス管12の外径fは、図5(a)および図5(b)に示された実施例において同一である。但し、図5(a)における内径gは図5(b)における内径gよりも大きい。ガラス管12を交換することにより、異なる直径の繊維スライバFが好適に処理かつ測定され得る。
【0018】
図6に対応し、ガラス管12が押圧貫通される取入開口10および吐出開口11は夫々、型材壁部8bおよび型材壁部8aに配置される。取入開口10および吐出開口11の直径iは、間隙が存在するようにするために、ガラス管12の外径fよりも大きい。ファネル状要素14は、ネジ17によって型材壁部8aの外側面に固定される。ファネル状要素14は金属円筒体から製造され、円錐状に傾斜するファネル・チャンバ14Iが該円筒体の一端に形成されると共に、円筒状開孔14IIIが他端に形成される。これらは連続開口14IIにより相互に対して接続される。ガラス管12の外側面と開孔14IIの円形の内壁領域との間には、ゴム・リング18が配置される。この様にして、ガラス管12と吐出開口11との間の間隔が確実とされる。これに加え、弾性的なゴム・リング18は、力がガラス管12から型材壁部8aまで伝達されるのを防止する。簡素化のために、ガラス管12の他端(図1(b)参照)のゴム・リング19におけるファネル形態要素13と取入開口10との間の(現存)対応接続は、不図示とされる。
【0019】
図7に依ると閉塞パネル9aの内壁領域9I上にはショルダ状隆起成形部9IIが在り、これは矩形構造であると共に幅eおよび長さdを有する。この様にして隆起成形部9IIは、確定的な接続を以て、中空型材8の端面の矩形の中空開口(図2参照)に係合し得る。
【0020】
図8および図9は測定用共振器1aおよび基準共振器1bを備えた測定機構を示し、図8は離間された測定機構を示し、図9は構造的に一体的な測定機構を示している。図9に依ると、共振器チャンバ3a、3b間には金属製仕切壁20が配備される。本発明に係るマイクロ波共振器1は、測定用共振器1aおよび基準共振器1bの両方として使用され得る。測定用共振器1aは中空型材8Iを備え、且つ、基準共振器1bは中空型材8IIを備えている。
【0021】
繊維スライバFは、測定用共振器1aの共振器チャンバ3aを貫通する2つの開口を通って案内される。マイクロ波は適切なデバイス21(マイクロ波生成器)により生成され、接続部4を介して共振器1a内へと送給される。特定の周波数にては、共振器1a内に定常波が誘起される。マイクロ波はガラス管12aの内部空間に進入し、その中に位置する繊維スライバFと相互作用する。マイクロ波は接続部5を介して出力されると共に、下流の評価ユニット22へと受け渡される。基準共振器1bは、測定用共振器1の直近に配置される。送出源21からスィッチ23により好適に引き出されたマイクロ波は、基準共振器1b内へと投入され且つ該基準共振器から出力される。該マイクロ波は、スィッチ24を介して評価ユニット22に受け渡される。
【0022】
スィッチ23および24の切換え周波数は、所望に応じて高くされ得る。基準共振器1bおよび測定用共振器1aは同一構成であることから、2つの共振器1a、1bで得られる条件は常に同一であり、たとえば温度分布は略々同一である。測定のために共振器1内の電界の周波数は、特定の孤立した共振周波数を含む範囲を通して掃引される。掃引されるべき範囲は特に、問題となる製品と、実際問題として生ずる湿度値および温度値(その結果として生ずる共振シフトの大きさ)に応じて定まる。開始信号から、測定された共振の共振周波数f1および半値幅Γ1が評価ユニットにおいて決定される。斯かる測定および評価サイクルは、1秒の数分の一で行われ得る。測定用共振器1aおよび基準共振器1bにおける測定は好適には、拡散の影響を回避するために略々匹敵する(comparable)周波数にて実施される。故に好適には基準共振器1bは、測定用共振器1aおよび基準共振器1bの場合に掃引されるべき周波数範囲が1GHz未満、好適には100MHz未満、更に好適には10MHz未満の平均間隔を有するように寸法設定される。測定は好適には、0.1〜20GHz、より好適には2〜3GHz、更に好適には2.4〜2.5GHzの周波数範囲において行われる。
【0023】
図10は、たとえばDE-A 10 2005 009 159に図示かつ記述された如きTruetzschlerカードTC 03などのカード機25を示している。取出しローラ26、27はカード・スライバFを引き出し、該スライバは案内ローラ28、29上をケンス用巻取器30へと通過し、其処からケンス内に布置される。取出しローラ26、27と案内ローラ28との間には、本発明に係るマイクロ波共振器1が配置される。マイクロ波測定機構1は、たとえば可変速度駆動モータ32により送給ローラ33の回転速度を変更するマイクロコンピュータなどの電子的制御/調整デバイス31に接続される。この様にして、たとえば200m/分以上の高速にて上記取出しローラを離脱し得るカード・スライバFの密度が調節される。文字Aは、動作方向を表している。
【0024】
図11を参照すると、図13に示される練篠システムに対応する練篠システム34はケンス用巻取器30の上方に配置されるが、図13の練篠システムの記述を参照されたい。練篠システム34の送給端部および吐出端部においては、電子的制御/調整デバイス31に接続されたマイクロ波測定機構1*および1**が在る。電子的制御/調整デバイス31は更に、練篠システム34のための駆動モータ35、36とケンス回転盤のための駆動モータとに接続される。図11は、DE-A 10 2005 009 159に係る一体的カード練篠フレーム(IDF)を示している。文字Bは動作方向を表している。
【0025】
図12は例えばTruetzschler練篠フレームなどの練篠フレーム37の平面図を示している。上流に載置された紡績ケンスおよび送給テーブルから到来して略直線的に且つ相互に平行に進行する繊維スライバF1〜F6は、本発明に係る多重セル式マイクロ波共振器1を通り、引き続いて下流に配置された練篠システム34(図13参照)を通り、練篠された繊維スライバとして後続の処理ステーションへと送給される。繊維スライバF1〜F6が、送給テーブルからウェブ案内部までは繊維スライバF1〜F6の進行方向を維持する単一もしくは二重のスライバ(図4(d)参照)の形態で連続的に存在しているという事実、および貫通開口111〜114が離間されて配置されているという事実により、不都合な構造変化、特に摩擦による損失を回避できる。繊維スライバF1〜F6は、送給テーブル、マイクロ波共振器1および練篠システム34を略平行およびそれらの方向が実質的に影響されずに通過するので、製造速度をかなり大きくすることができる。特に、方向変更などのための多数の構成要素が省略可能であり、このことは構成および組み付けに関して相当の簡素化を意味する。繊維スライバF1〜F6の形態での連続的な保持および貫通開口111〜114の離間された配置と組み合わせて、進行方向における繊維スライバF1〜F6は実質的に直線状に整列されることから、設計および機能に関して本発明に係る特徴の利点がもたらされる。貫通開口111〜114はまた、複数個の単一セル共振器1を(不図示の様式で)並べて配置することによっても離間され得る。
【0026】
図13は、たとえばDE-A 10 2005 009 159に示されると共に記述されたTruetzschler練篠フレームTD 03などの練篠フレーム37を示している。練篠フレーム37は練篠システム34を有し、その上流は練篠システムの送給部であり且つその下流は練篠システムの吐出口である。繊維スライバは(不図示の)ケンスからスライバ案内部に進入し、取出しローラにより引き出され、練篠システム34へと搬送される。練篠システム34はフォー・オーバー・スリー練篠システムとして設計される。すなわち練篠システム34は、3個の底部ローラI、II、III(Iは底部吐出ローラであり、IIは底部中央ローラであり、かつ、IIIは底部送給ローラである)、および、4個の頂部ローラから成る。練篠システム34においては、数本の繊維スライバから成る複合繊維スライバの牽伸が行われる。牽伸作用は、予備牽伸および主要牽伸から構成される。上記各ローラ対は、予備牽伸領域および主要牽伸領域を形成する。練篠された複数本の繊維スライバは上記練篠システムの吐出口におけるウェブ案内部に到達して、取出しローラによりスライバ・ファネルを通じて引き出され、該スライバ・ファネルにおいて1本の繊維スライバへと集束されてからケンス内に載置される。文字Cは動作方向を表す。たとえば歯付きベルトにより機械的に連結された上記取出しローラ、底部送給ローラIIIおよび底部中央ローラIIは、所望値に事前設定され得る可変速度モータにより駆動される。上記練篠システムに対する上記取入口にては、送り込まれた繊維スライバの密度に比例する変数が、本発明に係るマイクロ波共振器1III(送給側の測定デバイス)により測定される。上記練篠システムの吐出口にては、繊維スライバの密度が、スライバ・ファネルと組み合わされた本発明に係るマイクロ波共振器1IV(吐出側の測定デバイス)から獲得される。たとえばマイクロプロセッサを備えたマイクロコンピュータなどの中央コンピュータ・ユニット38は、上記可変速度モータのために調整された変数の設定を決定する。練篠処理の間において、2台の測定デバイス1IIIおよび1IVの測定済み変数は中央コンピュータ・ユニット38へと送信される。中央コンピュータ・ユニット38においては、送給側の測定デバイス1IIIの測定済み変数、および出射する繊維スライバの密度に対する所望値から、上記可変速度モータのための調節値が決定される。吐出側の測定デバイス1IVの測定済み変数は、出射する繊維スライバを監視するのに用いられる(吐出されるスライバの監視)。この制御システムによれば、送り込まれた繊維スライバFの密度の変動は、牽伸処理を対応して調節することにより補償され、繊維スライバF1〜F6を均一化できる。文字Cは動作方向を表す。
【0027】
図14、図15および図16は、繊維スライバ密度の調節のための異なる構成を備えた練篠フレームの練篠システムの基本レイアウトを示している。図14は閉制御ループを示し、この場合にマイクロ波測定機構は練篠システムの吐出端部に配置される。上記練篠システムを離脱した繊維材料は測定機構を通過し、測定機構の出力信号は制御電子機器において所望値と比較される。次いで、出力信号は変換され、それにより、対応制御信号がローラIIのためのアクチュエータ(可変速度モータ)に供給されるようになる。故に、出射する繊維材料の密度に対応する出力信号は、繊維材料が均一化される方向において牽伸ローラ対の速度比に影響する。図15は、開制御ループ(制御)を示している。此処でマイクロ波測定機構は、繊維材料が練篠システムに接近する領域に配置されていて繊維材料の密度を測定する。対応する測定信号は制御電子機器38において、ローラIIのためのアクチュエータ(可変速度モータ)に供給される制御信号へと変換される。故に、測定機構1IIIから練篠システムまで進行する繊維材料により必要とされる時間の余裕が、電子的に作り出される。図16は開制御ループおよび閉制御ループの組み合わせを示し、測定機構1IVの測定信号は測定機構1IIIの測定信号と重ね合わされる。
【0028】
たとえばカード25および練篠フレーム32などの製造機械上で、作成された繊維スライバの均一性の制御および/または調節ならびに監視のために、環境的な影響および外乱の変数の補償は、好適には、たとえば測定用共振器1aによる測定が必要でないというケンス交換などの製造の規則的な中断および/または機械停止の間において基準共振器1bにより行われ得る。基準共振器1bにおける基準値測定は、規則的または不規則的な時的間隔にて行われ得る。環境的な影響または外乱の変数が対応して遅延的な効果のみを有するなら、基準共振器1bにおける測定は、数分後、好適には最も遅くても数時間後に実施されれば十分であり得る。これにより機械の効率が影響されることはない。スィッチ23および24の切換えおよび共振器1aおよび1bにおける電界の安定化が短時間内に行われる場合には、マイクロ波測定機構の補正は対応する短時間内に行われ得る。この様にして、環境的な影響および外乱の変数は、処理機械における製造の進行中に補償され得る。
【0029】
図17は、メンヘングラートバハにおけるTruetzschler社(Truetzschler GmbH & Co. KG)のロータ・コーミング機械39を示している。ロータ・コーミング機械39は、引き出されたコーミング済みスライバFを練篠して均一化する練篠システム40の下流に配置される。ロータ・コーミング機械39と練篠システム40との間には、本発明に係るマイクロ波共振器1が配置される。文字Dは動作方向を表す。
【0030】
図18においては、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する中空型材8が配備される。特に、キャビティ3はたとえば楕円形などの長円形の断面を有する。キャビティ3の断面の場合、短軸kは織物繊維材料Fの搬送方向7に対して平行に配置され、長軸lは織物繊維材料Fの搬送方向7に対して直交して配置される。中空型材8は代替的に、長円形の断面を備えたキャビティ3を有する(不図示の)直方体の形態であってもよい。
【0031】
“共振器”とは、定常的なマイクロ波フィールドが伝搬し得る空間的領域を指している。共振器は、閉塞された、または、実質的に閉塞されたキャビティ共振器とされ得る。
空気は、基準共振器1bの取入開口10および吐出開口11を通じて進入かつ退出する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(a)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の正断面図である。(b)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の側断面図。(c)本発明に係るマイクロ波共振器の実施例の平断面図である。
【図2】矩形断面の中空型材の斜視図である。
【図3】中空型材、および、各端面に配置された2個の閉塞要素、ならびに、型材壁部における取入開口および型材壁部における2個のアンテナ接続部を備えたハウジングの斜視図である。
【図4】(a)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の正断面図である。(b)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の側断面図である。(c)4重セル・キャビティ共振器の形態である本発明に係るマイクロ波共振器の別実施例の平断面図である。(d)2本の繊維スライバがガラス管を通して送給されている図4(c)の一部分を示す図である。
【図5】(a)比較的に広幅な内径を有するファネルを備えた一体片式ガラス管の概略的断面図である。(b)比較的に狭幅な内径を有するファネルを備えた一体片式ガラス管の概略的断面図である。
【図6】ガラス管とゴム・リング付きファネルとから成る2つの構成要素の概略図である。
【図7】ショルダを備えた閉塞要素の斜視図である。
【図8】空間的に離間された測定用共振器および基準共振器を備えたマイクロ波測定機構の断面図である。
【図9】測定用共振器および基準共振器が相互に隣接されてモジュール式ユニットを形成するというマイクロ波測定機構の断面図である。
【図10】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いるマイクロ波測定機構を備えたカードの概略的側面図である。
【図11】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いるマイクロ波測定機構を備えた一体的オートレベラ練篠システムを備えた繊維スライバ用巻取器デバイスを示す図である。
【図12】繊維スライバは実質的に直線的に平行に進行すると共に少なくとも一個のマイクロ波共振器を備える練篠フレームの平面図である。
【図13】少なくとも一個のマイクロ波共振器を用いて送給端部および吐出端部におけるマイクロ波測定機構を有するオートレベラ練篠フレームの概略的側面図である。
【図14】閉制御ループ(調整)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図15】開制御ループ(制御)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図16】開制御ループおよび閉制御ループの組み合わせ(基準変数入力)と少なくとも一個のマイクロ波共振器とを備えたオートレベラ練篠フレームを示す図である。
【図17】少なくとも一個のマイクロ波共振器を有するロータ・コーミング機械の概略的側面図である。
【図18】長円形断面を有する中空型材を示す図である。
【符号の説明】
【0033】
1 マイクロ波共振器
2;2a、2b ハウジング
3 キャビティ
8a、8b、8c、8d 型材壁部
8;8I、8II 中空型材
10、11;101、102、103、104;111、112、113、114 貫通開口
12;121、122、123、124 管状要素
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器において、
上記ハウジング(2;2a、2b)は型材壁部(8a、8b、8c、8d)を備えた中空型材(8;8I、8II)から成り、該中空型材(8;8I、8II)内には、該中空型材の対向する型材壁部(8a、8b)同士における夫々の貫通開口(10、11;101、102、103、104;111、112、113、114)を相互に対して接続する少なくとも一本の管状要素(12;121、122、123、124)が存在することを特徴とする、マイクロ波共振器。
【請求項2】
前記ハウジングの内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞可能であること(キャビティ共振器)を特徴とする、請求項1記載のマイクロ波共振器。
【請求項3】
前記中空型材は非加工的な整形により作製されることを特徴とする、請求項1または2に記載のマイクロ波共振器。
【請求項4】
前記中空型材は塑性変形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項5】
前記中空型材は押出し成形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項6】
前記中空型材は引抜き成形(引張り成形)により作製されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項7】
前記中空型材はロール成形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項8】
前記中空型材は鋳造により作製されることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項9】
前記中空型材は金属材料から成ることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項10】
前記中空型材はアルミニウムまたはアルミニウム合金から成ることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項11】
前記中空型材は銅から成ることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項12】
前記中空型材は鋼鉄から成ることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項13】
前記中空型材は鉄ニッケル鋼(インバール[Invar])から成ることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項14】
一体片の中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項15】
継目無し中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項16】
たとえば溶接などで結合された中空型材であって、引き続き加工され、特に円滑化された結合継目を有する中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項17】
前記中空型材は、その断面形状が閉塞キャビティを囲繞する型材であることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項18】
前記中空型材は閉塞された内壁領域を有することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項19】
前記中空型材は円滑な内壁領域を有することを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項20】
前記中空型材は矩形パイプ(矩形断面)であることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項21】
前記矩形の長辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して直交して延在することを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項22】
前記矩形の短辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して平行に延在することを特徴とする、請求項1乃至21のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項23】
当該共振器の前記キャビティにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10であることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項24】
前記キャビティは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有することを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項25】
前記中空型材は少なくとも一方の端面において開放構造であることを特徴とする、請求項1乃至24のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項26】
前記中空型材は両方の端面において開放構造であることを特徴とする、請求項1乃至25のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項27】
前記中空型材は、たとえば押出し成形された半完成品を切り取るなどして所定長さへと切断することにより作製されることを特徴とする、請求項1乃至26のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項28】
前記中空型材の少なくとも一方の端面は閉塞要素により閉塞されることを特徴とする、請求項1乃至27のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項29】
前記中空型材の両方の端面は閉塞要素により閉塞されることを特徴とする、請求項1乃至28のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項30】
前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞されること(キャビティ共振器)を特徴とする、請求項1乃至29のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項31】
前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部(中空型材壁部)により囲繞されることを特徴とする、請求項1乃至30のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項32】
前記中空型材の内壁領域(中空型材壁部)は導電性の層を備えることを特徴とする、請求項1乃至31のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項33】
前記内壁(中空型材壁部)は酸化に抗すべく被覆されることを特徴とする、請求項1乃至32のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項34】
各端面において実質的に閉塞された共振器チャンバが配備されることを特徴とする、請求項1乃至33のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項35】
前記囲繞された共振器チャンバ内にはマイクロ波フィールドが進展することを特徴とする、請求項1乃至34のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項36】
2つの内壁領域(中空型材壁部)の当接面は丸み付けられることを特徴とする、請求項1乃至35のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項37】
前記管状要素は当該共振器のキャビティ領域を終端させることを特徴とする、請求項1乃至36のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項38】
前記管状要素は両方の端面において開放された円筒体の形態であることを特徴とする、請求項1乃至37のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項39】
前記管状要素は、前記共振器チャンバを通る織物繊維材料の案内のために配備されること(測定用共振器)を特徴とする、請求項1乃至38のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項40】
前記管状要素には織物繊維材料が存在しないこと(基準共振器)を特徴とする、請求項1乃至39のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項41】
前記管状要素は実質的に共振器取入口から共振器吐出口まで延在することを特徴とする、請求項1乃至40のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項42】
前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成ることを特徴とする、請求項1乃至41のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項43】
前記管状要素は、特に当該共振器の前側から後側に、一切の力を伝達しない様に固定されることを特徴とする、請求項1乃至42のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項44】
ファネル状の取入口および/または吐出口要素(ノズル)が前記管状要素の少なくとも一方の端面に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至43のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項45】
前記ファネル状の取入口要素は共振器取入口に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至44のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項46】
前記ファネル状の吐出口要素は共振器吐出口に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至45のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項47】
前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記共振器チャンバの外側に配置されることを特徴とする、請求項1乃至46のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項48】
前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記中空型材の外壁の領域に配置されることを特徴とする、請求項1乃至47のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項49】
前記管状要素および前記ファネル形態の取入口および/または吐出口要素は、同一材料、特に石英もしくは石英ガラスから成ることを特徴とする、請求項1乃至48のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項50】
前記管状要素および前記ファネル状の取入口要素は一体片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至49のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項51】
前記管状要素および前記ファネル状の吐出口要素は一体片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至50のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項52】
前記管状要素および前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は少なくとも2個の部材片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至51のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項53】
前記貫通孔の内側部の前記ノズルは、該ノズルと前記中空型材との間における堅固で効果的に導電的な接続を達成する小寸ショルダを有することを特徴とする、請求項1乃至52のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項54】
前記閉塞要素は、夫々の閉塞要素と前記端面中空型材との間における堅固で効果的な導電的接続を達成する小寸ショルダを有することを特徴とする、請求項1乃至53のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項55】
前記管状要素は種々の直径の内部空間を以て使用され得ることを特徴とする、請求項1乃至54のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項56】
前記取入口および/または吐出口ファネルは種々の直径の内部空間を以て使用され得ることを特徴とする、請求項1乃至57のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項57】
前記閉塞要素および前記中空型材は相互に接続されることを特徴とする、請求項1乃至56のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項58】
少なくともひとつの閉塞要素は取外し可能であり且つ再取付け可能であることを特徴とする、請求項1乃至57のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項59】
前記各閉塞要素はたとえばネジもしくはクリップにより相互に着脱自在に接続されることを特徴とする、請求項1乃至58のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項60】
前記各閉塞要素はたとえば溶接または接着により相互に着脱不能に接続されることを特徴とする、請求項1乃至59のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項61】
前記中空型材の前記型材壁部および/または前記閉塞要素は少なくとも約5mmの厚みを有することを特徴とする、請求項1乃至60のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項62】
大気に対する共振器の内側チャンバの圧力均等化のための対策が為されることを特徴とする、請求項1乃至61のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項63】
当該マイクロ波共振器は、応力が均等化される如く繊維機械に固定されることを特徴とする、請求項1乃至62のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項64】
当該マイクロ波共振器は保護ハウジング内に配置されることを特徴とする、請求項1乃至63のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項65】
前記基準共振器および前記測定用共振器は、付加的な閉塞ハウジング内に収容されると共に、温度均等化のために、外部から送り込まれるか又は閉回路内で循環される空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれることを特徴とする、請求項1乃至64のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項66】
内側の雰囲気状態の均一な分布のために空気が当該共振器を通って流れることを特徴とする、請求項1乃至65のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項67】
当該共振器の内側の空気は交換もしくは循環されることを特徴とする、請求項1乃至66のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項68】
前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において連続的に交換可能であることを特徴とする、請求項1乃至67のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項69】
前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において前記閉塞された外側ハウジング内の空気と連続的に交換可能であることを特徴とする、請求項1乃至68のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項70】
たとえば熱伝導プレートにより、または空気循環、温度調節などにより、前記基準共振器と前記測定用共振器との間においては定常的な温度均等化が行われることを特徴とする、請求項1乃至69のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項71】
当該共振器を傾斜させることにより、一定の材料の異方性誘電率の影響は低減され得ることを特徴とする、請求項1乃至70のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項72】
前記測定用共振器および/または前記基準共振器は単一セル・キャビティ共振器であることを特徴とする、請求項1乃至71のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項73】
前記測定用共振器は、たとえば4重セル・キャビティ共振器などの多重セル・キャビティ共振器であることを特徴とする、請求項1乃至72のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項74】
前記多重セル・キャビティ円筒体は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口を有することを特徴とする、請求項1乃至73のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項75】
たとえば織物繊維スライバなどの2本の繊維ストランドが各貫通開口および各管状要素を取って並置して搬送可能であることを特徴とする、請求項1乃至74のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項76】
前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素であることを特徴とする、請求項1乃至75のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項77】
前記測定用共振器および前記基準共振器は、両者間に仕切壁が配置された一体片構成要素であることを特徴とする、請求項1乃至76のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項78】
少なくとも一本の織物繊維スライバのための処理デバイスの制御および/または調整のためにマイクロ波測定機構が使用されることを特徴とする、請求項1乃至77のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項79】
前記マイクロ波測定機構はカードの吐出端部に配置されることを特徴とする、請求項1乃至78のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項80】
少なくとも一台のマイクロ波測定機構が練篠フレームの練篠システムの送給端部および/または吐出端部に配置されることを特徴とする、請求項1乃至79のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項81】
前記練篠システムはカードの吐出端部におけるカード練篠システムであることを特徴とする、請求項1乃至80のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項82】
前記織物繊維スライバはカード・スライバであることを特徴とする、請求項1乃至81のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項83】
前記織物繊維スライバは練篠フレーム・スライバであることを特徴とする、請求項1乃至82のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項84】
前記マイクロ波測定機構はコーミング機械上に配置されることを特徴とする、請求項1乃至83のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項85】
前記マイクロ波測定機構はコーミング室前処理機上に配置されることを特徴とする、請求項1乃至84のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項86】
前記マイクロ波測定機構は、たとえば機械制御/調整デバイスなどの電子的制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至85のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項87】
前記繊維スライバの太さを変更するたとえば可変速度駆動モータなどの少なくとも一個のアクチュエータが前記制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至86のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項88】
前記繊維スライバの太さを表示するたとえば表示画面、プリンタなどの表示デバイスが前記制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至87のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項89】
前記マイクロ波測定機構は、カードもしくは練篠フレーム上で作製されるスライバの太さを監視すべく使用されることを特徴とする、請求項1乃至88のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項90】
前記中空型材は円形断面を有する型材であることを特徴とする、請求項1乃至89のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項91】
前記中空型材は、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する型材部であることを特徴とする、請求項1乃至90のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項92】
たとえば楕円形などの長円形の断面のキャビティの場合、織物繊維材料の搬送方向に対し、短径は平行に配置され且つ長径は直交して配置されることを特徴とする、請求項1乃至91のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項1】
特にカード、練篠フレーム、コーミング機械などの繊維機械に対するまたは繊維機械上のマイクロ波共振器であって、壁部要素を備えたハウジングあって相互に対向すべく位置して離間された壁部要素同士における夫々の貫通開口は管状要素により同軸的に接続され且つ当該ハウジングの内部空間は中空であるというハウジングが存在する共振器チャンバを通して連続的に搬送可能な織物繊維材料の質量および/または水分含有量を測定する測定デバイスに対して取付けられるマイクロ波共振器において、
上記ハウジング(2;2a、2b)は型材壁部(8a、8b、8c、8d)を備えた中空型材(8;8I、8II)から成り、該中空型材(8;8I、8II)内には、該中空型材の対向する型材壁部(8a、8b)同士における夫々の貫通開口(10、11;101、102、103、104;111、112、113、114)を相互に対して接続する少なくとも一本の管状要素(12;121、122、123、124)が存在することを特徴とする、マイクロ波共振器。
【請求項2】
前記ハウジングの内部空間は少なくとも一個の閉塞要素により閉塞可能であること(キャビティ共振器)を特徴とする、請求項1記載のマイクロ波共振器。
【請求項3】
前記中空型材は非加工的な整形により作製されることを特徴とする、請求項1または2に記載のマイクロ波共振器。
【請求項4】
前記中空型材は塑性変形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項5】
前記中空型材は押出し成形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項6】
前記中空型材は引抜き成形(引張り成形)により作製されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項7】
前記中空型材はロール成形により作製されることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項8】
前記中空型材は鋳造により作製されることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項9】
前記中空型材は金属材料から成ることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項10】
前記中空型材はアルミニウムまたはアルミニウム合金から成ることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項11】
前記中空型材は銅から成ることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項12】
前記中空型材は鋼鉄から成ることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項13】
前記中空型材は鉄ニッケル鋼(インバール[Invar])から成ることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項14】
一体片の中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項15】
継目無し中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項16】
たとえば溶接などで結合された中空型材であって、引き続き加工され、特に円滑化された結合継目を有する中空型材が配備されることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項17】
前記中空型材は、その断面形状が閉塞キャビティを囲繞する型材であることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項18】
前記中空型材は閉塞された内壁領域を有することを特徴とする、請求項1乃至17のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項19】
前記中空型材は円滑な内壁領域を有することを特徴とする、請求項1乃至18のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項20】
前記中空型材は矩形パイプ(矩形断面)であることを特徴とする、請求項1乃至19のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項21】
前記矩形の長辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して直交して延在することを特徴とする、請求項1乃至20のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項22】
前記矩形の短辺は、前記管状要素の軸心と織物繊維材料の搬送方向とに対して平行に延在することを特徴とする、請求項1乃至21のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項23】
当該共振器の前記キャビティにおける高さに対する深度の比率は約1:6〜1:10であることを特徴とする、請求項1乃至22のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項24】
前記キャビティは約110〜130mmの高さおよび約12〜18mmの深度を有することを特徴とする、請求項1乃至23のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項25】
前記中空型材は少なくとも一方の端面において開放構造であることを特徴とする、請求項1乃至24のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項26】
前記中空型材は両方の端面において開放構造であることを特徴とする、請求項1乃至25のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項27】
前記中空型材は、たとえば押出し成形された半完成品を切り取るなどして所定長さへと切断することにより作製されることを特徴とする、請求項1乃至26のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項28】
前記中空型材の少なくとも一方の端面は閉塞要素により閉塞されることを特徴とする、請求項1乃至27のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項29】
前記中空型材の両方の端面は閉塞要素により閉塞されることを特徴とする、請求項1乃至28のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項30】
前記共振器チャンバは全ての側部において囲繞されること(キャビティ共振器)を特徴とする、請求項1乃至29のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項31】
前記共振器チャンバは導電性の層もしくは壁部(中空型材壁部)により囲繞されることを特徴とする、請求項1乃至30のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項32】
前記中空型材の内壁領域(中空型材壁部)は導電性の層を備えることを特徴とする、請求項1乃至31のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項33】
前記内壁(中空型材壁部)は酸化に抗すべく被覆されることを特徴とする、請求項1乃至32のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項34】
各端面において実質的に閉塞された共振器チャンバが配備されることを特徴とする、請求項1乃至33のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項35】
前記囲繞された共振器チャンバ内にはマイクロ波フィールドが進展することを特徴とする、請求項1乃至34のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項36】
2つの内壁領域(中空型材壁部)の当接面は丸み付けられることを特徴とする、請求項1乃至35のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項37】
前記管状要素は当該共振器のキャビティ領域を終端させることを特徴とする、請求項1乃至36のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項38】
前記管状要素は両方の端面において開放された円筒体の形態であることを特徴とする、請求項1乃至37のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項39】
前記管状要素は、前記共振器チャンバを通る織物繊維材料の案内のために配備されること(測定用共振器)を特徴とする、請求項1乃至38のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項40】
前記管状要素には織物繊維材料が存在しないこと(基準共振器)を特徴とする、請求項1乃至39のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項41】
前記管状要素は実質的に共振器取入口から共振器吐出口まで延在することを特徴とする、請求項1乃至40のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項42】
前記管状要素はガラスまたは石英ガラスから成ることを特徴とする、請求項1乃至41のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項43】
前記管状要素は、特に当該共振器の前側から後側に、一切の力を伝達しない様に固定されることを特徴とする、請求項1乃至42のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項44】
ファネル状の取入口および/または吐出口要素(ノズル)が前記管状要素の少なくとも一方の端面に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至43のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項45】
前記ファネル状の取入口要素は共振器取入口に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至44のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項46】
前記ファネル状の吐出口要素は共振器吐出口に組み合わされることを特徴とする、請求項1乃至45のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項47】
前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記共振器チャンバの外側に配置されることを特徴とする、請求項1乃至46のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項48】
前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は、前記中空型材の外壁の領域に配置されることを特徴とする、請求項1乃至47のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項49】
前記管状要素および前記ファネル形態の取入口および/または吐出口要素は、同一材料、特に石英もしくは石英ガラスから成ることを特徴とする、請求項1乃至48のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項50】
前記管状要素および前記ファネル状の取入口要素は一体片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至49のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項51】
前記管状要素および前記ファネル状の吐出口要素は一体片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至50のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項52】
前記管状要素および前記ファネル状の取入口および/または吐出口要素は少なくとも2個の部材片に形成されることを特徴とする、請求項1乃至51のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項53】
前記貫通孔の内側部の前記ノズルは、該ノズルと前記中空型材との間における堅固で効果的に導電的な接続を達成する小寸ショルダを有することを特徴とする、請求項1乃至52のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項54】
前記閉塞要素は、夫々の閉塞要素と前記端面中空型材との間における堅固で効果的な導電的接続を達成する小寸ショルダを有することを特徴とする、請求項1乃至53のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項55】
前記管状要素は種々の直径の内部空間を以て使用され得ることを特徴とする、請求項1乃至54のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項56】
前記取入口および/または吐出口ファネルは種々の直径の内部空間を以て使用され得ることを特徴とする、請求項1乃至57のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項57】
前記閉塞要素および前記中空型材は相互に接続されることを特徴とする、請求項1乃至56のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項58】
少なくともひとつの閉塞要素は取外し可能であり且つ再取付け可能であることを特徴とする、請求項1乃至57のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項59】
前記各閉塞要素はたとえばネジもしくはクリップにより相互に着脱自在に接続されることを特徴とする、請求項1乃至58のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項60】
前記各閉塞要素はたとえば溶接または接着により相互に着脱不能に接続されることを特徴とする、請求項1乃至59のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項61】
前記中空型材の前記型材壁部および/または前記閉塞要素は少なくとも約5mmの厚みを有することを特徴とする、請求項1乃至60のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項62】
大気に対する共振器の内側チャンバの圧力均等化のための対策が為されることを特徴とする、請求項1乃至61のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項63】
当該マイクロ波共振器は、応力が均等化される如く繊維機械に固定されることを特徴とする、請求項1乃至62のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項64】
当該マイクロ波共振器は保護ハウジング内に配置されることを特徴とする、請求項1乃至63のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項65】
前記基準共振器および前記測定用共振器は、付加的な閉塞ハウジング内に収容されると共に、温度均等化のために、外部から送り込まれるか又は閉回路内で循環される空気が前記基準共振器および前記測定用共振器に連続的に注がれることを特徴とする、請求項1乃至64のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項66】
内側の雰囲気状態の均一な分布のために空気が当該共振器を通って流れることを特徴とする、請求項1乃至65のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項67】
当該共振器の内側の空気は交換もしくは循環されることを特徴とする、請求項1乃至66のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項68】
前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において連続的に交換可能であることを特徴とする、請求項1乃至67のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項69】
前記各共振器の内側の空気は、前記基準共振器と前記測定用共振器との間の閉回路において前記閉塞された外側ハウジング内の空気と連続的に交換可能であることを特徴とする、請求項1乃至68のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項70】
たとえば熱伝導プレートにより、または空気循環、温度調節などにより、前記基準共振器と前記測定用共振器との間においては定常的な温度均等化が行われることを特徴とする、請求項1乃至69のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項71】
当該共振器を傾斜させることにより、一定の材料の異方性誘電率の影響は低減され得ることを特徴とする、請求項1乃至70のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項72】
前記測定用共振器および/または前記基準共振器は単一セル・キャビティ共振器であることを特徴とする、請求項1乃至71のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項73】
前記測定用共振器は、たとえば4重セル・キャビティ共振器などの多重セル・キャビティ共振器であることを特徴とする、請求項1乃至72のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項74】
前記多重セル・キャビティ円筒体は、セルの個数に対応する管状要素により接続された所定数の貫通開口を有することを特徴とする、請求項1乃至73のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項75】
たとえば織物繊維スライバなどの2本の繊維ストランドが各貫通開口および各管状要素を取って並置して搬送可能であることを特徴とする、請求項1乃至74のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項76】
前記測定用共振器および前記基準共振器は、2個の独立した別個の構成要素であることを特徴とする、請求項1乃至75のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項77】
前記測定用共振器および前記基準共振器は、両者間に仕切壁が配置された一体片構成要素であることを特徴とする、請求項1乃至76のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項78】
少なくとも一本の織物繊維スライバのための処理デバイスの制御および/または調整のためにマイクロ波測定機構が使用されることを特徴とする、請求項1乃至77のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項79】
前記マイクロ波測定機構はカードの吐出端部に配置されることを特徴とする、請求項1乃至78のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項80】
少なくとも一台のマイクロ波測定機構が練篠フレームの練篠システムの送給端部および/または吐出端部に配置されることを特徴とする、請求項1乃至79のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項81】
前記練篠システムはカードの吐出端部におけるカード練篠システムであることを特徴とする、請求項1乃至80のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項82】
前記織物繊維スライバはカード・スライバであることを特徴とする、請求項1乃至81のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項83】
前記織物繊維スライバは練篠フレーム・スライバであることを特徴とする、請求項1乃至82のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項84】
前記マイクロ波測定機構はコーミング機械上に配置されることを特徴とする、請求項1乃至83のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項85】
前記マイクロ波測定機構はコーミング室前処理機上に配置されることを特徴とする、請求項1乃至84のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項86】
前記マイクロ波測定機構は、たとえば機械制御/調整デバイスなどの電子的制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至85のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項87】
前記繊維スライバの太さを変更するたとえば可変速度駆動モータなどの少なくとも一個のアクチュエータが前記制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至86のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項88】
前記繊維スライバの太さを表示するたとえば表示画面、プリンタなどの表示デバイスが前記制御/調整デバイスに接続されることを特徴とする、請求項1乃至87のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項89】
前記マイクロ波測定機構は、カードもしくは練篠フレーム上で作製されるスライバの太さを監視すべく使用されることを特徴とする、請求項1乃至88のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項90】
前記中空型材は円形断面を有する型材であることを特徴とする、請求項1乃至89のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項91】
前記中空型材は、たとえば楕円形などの長円形の断面を有する型材部であることを特徴とする、請求項1乃至90のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【請求項92】
たとえば楕円形などの長円形の断面のキャビティの場合、織物繊維材料の搬送方向に対し、短径は平行に配置され且つ長径は直交して配置されることを特徴とする、請求項1乃至91のいずれか一項に記載のマイクロ波共振器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
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【図8】
【図9】
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【図11】
【図12】
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【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−170432(P2008−170432A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−329815(P2007−329815)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(590002323)ツリュツラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (85)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(590002323)ツリュツラー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (85)
【Fターム(参考)】
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