説明

現像剤担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システム

【課題】現像剤の帯電性を向上させる。
【解決手段】規則的に配置された凸部及び凹部を表面に有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラであって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤担持ローラ、現像装置、画像形成装置、及び、画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザビームプリンタ等の画像形成装置は既によく知られている。かかる画像形成装置は、例えば、潜像を担持するための像担持体の一例としての感光体と、現像剤を担持するための現像剤担持ローラを備えた現像装置と、を有しており、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号等が送信されると、前記現像剤担持ローラが感光体と対向する現像位置、に前記現像装置を位置決めし、感光体に担持された潜像を、現像剤担持ローラの表面に担持された現像剤で現像して現像剤像を形成する。そして、当該現像剤像を媒体に転写して、最終的に媒体に画像を形成する。
【0003】
また、前記現像剤担持ローラの中には、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に有するものがある。
【特許文献1】特開平5−142950号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の現像剤担持ローラにおいては、前記凸部が、正方形の形状を備えており、その二つの対角線のうちの一方が現像剤担持ローラの軸方向に沿うように、該現像剤担持ローラの表面に設けられていた。そして、このような現像剤担持ローラにおいては、該現像剤担持ローラ上を周方向に移動する現像剤が当該凸部を乗り越え難いことに起因して現像剤の転動性が良好でなく、したがって、現像剤の帯電性が悪くなるという問題が生じていた。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、現像剤の帯電性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
主たる本発明は、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラであって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備えることを特徴とする現像剤担持ローラである。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
規則的に配置された凸部及び凹部を表面に有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラであって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備えることを特徴とする現像剤担持ローラ。
【0007】
かかる現像剤担持ローラによれば、現像剤の帯電性を向上させることができる。
また、互いに巻き方向の異なる螺旋状の第一溝及び第二溝であって、該第一溝及び第二溝の長手方向と前記軸方向との成す鋭角が45度より小さい第一溝及び第二溝、を備え、前記凹部は、該第一溝及び第二溝の底部であることとしてもよい。
【0008】
かかる場合には、簡便に、現像剤の帯電性を向上させることが可能な現像剤担持ローラを得ることができる。
また、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、を有する現像装置であって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備えることを特徴とする現像装置も実現可能である。
【0009】
かかる現像装置によれば、現像剤の帯電性を向上させることができる。
また、潜像を担持するための像担持体と、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、を有する現像装置と、を備える画像形成装置であって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備えることを特徴とする画像形成装置も実現可能である。
【0010】
かかる画像形成装置によれば、現像剤の帯電性を向上させることができる。
また、コンピュータ、及び、このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体と、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、を有する現像装置と、を備える画像形成装置であって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備える画像形成装置、を具備することを特徴とする画像形成システムも実現可能である。
【0011】
かかる画像形成システムによれば、現像剤の帯電性を向上させることができる。
【0012】
===画像形成装置の全体構成例===
次に、図1を用いて、画像形成装置としてレーザビームプリンタ(以下、プリンタともいう)10を例にとって、その概要について説明する。図1は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図1には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されており、定着ユニット90は、プリンタ10の上部に配置されている。
【0013】
本実施の形態に係るプリンタ10は、図1に示すように、像担持体の一例としての感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体70、クリーニングユニット75を有し、さらに、二次転写ユニット80、定着ユニット90、ユーザへの報知手段をなし液晶パネルでなる表示ユニット95、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
【0014】
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図1中の矢印で示すように時計回りに回転する。
【0015】
帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の不図示のホストコンピュータから入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
【0016】
YMCK現像ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、現像装置に収容された現像剤の一例としてのトナーT、すなわち、ブラック現像装置51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53に収容されたシアン(C)トナー、及び、イエロー現像装置54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像するための装置である。
【0017】
このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54が装着された状態で回転することにより、前記4つの現像装置51、52、53、54の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54を4つの保持部55a、55b、55c、55dにより保持しており、前記4つの現像装置51、52、53、54は、中心軸50aを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、1ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体20に対向し、それぞれの現像装置51、52、53、54に収容されたトナーTにて、感光体20上に形成された潜像を順次現像する。なお、前述した4つの現像装置51,52,53,54の各々は、YMCK現像ユニット50の前記保持部に対して着脱可能となっている。また、各現像装置の詳細については後述する。
【0018】
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を中間転写体70に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体70にフルカラートナー像が形成される。
この中間転写体70は、PETフィルムの表面に錫蒸着層を設けさらにその表層に半導電塗料を形成、積層したエンドレスのベルトであり、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。
二次転写ユニット80は、中間転写体70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の媒体に転写するための装置である。
定着ユニット90は、媒体上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を媒体に融着させて永久像とするための装置である。
クリーニングユニット75は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間に設けられ、感光体20の表面に当接されたゴム製のクリーニングブレード76を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体70上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーTをクリーニングブレード76により掻き落として除去するための装置である。
制御ユニット100は、図2に示すようにメインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され、メインコントローラ101には画像信号及び制御信号が入力され、この画像信号及び制御信号に基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
【0019】
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について説明する。
まず、不図示のホストコンピュータからの画像信号及び制御信号がインターフェイス(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、及び、中間転写体70が回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される。
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、YMCK現像ユニット50は、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54が、感光体20に対向した現像位置に位置している。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体70に転写される。この際、一次転写ユニット60には、トナーTの帯電極性とは逆の極性の一次転写電圧が印加される。なお、この間、感光体20と中間転写体70とは接触しており、また、二次転写ユニット80は、中間転写体70から離間している。
【0020】
上記の処理が、第2色目、第3色目、及び、第4色目について、各々の現像装置毎に順次実行されることにより、各画像信号に対応した4色のトナー像が、中間転写体70に重なり合って転写される。これにより、中間転写体70上にはフルカラートナー像が形成される。
中間転写体70上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体70の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって媒体に転写される。なお、媒体は、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体70に押圧されるとともに二次転写電圧が印加される。
媒体に転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット90によって加熱加圧されて媒体に融着される。
一方、感光体20は一次転写位置を経過した後に、クリーニングユニット75に支持されたクリーニングブレード76によって、その表面に付着しているトナーTが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーTは、クリーニングユニット75が備える残存トナー回収部に回収される。
【0021】
===制御ユニットの概要===
次に、制御ユニット100の構成について図2を参照しつつ説明する。制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェイス112を介してホストコンピュータと電気的に接続され、このホストコンピュータから入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。ユニットコントローラ102は、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、クリーニングユニット75、二次転写ユニット80、定着ユニット90、表示ユニット95)と電気的に接続され、それらが備えるセンサからの信号を受信することによって、各ユニットの状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニットを制御する。
【0022】
===現像装置の構成例===
次に、図3乃至図12を用いて、現像装置の構成例について説明する。図3は、現像装置の概念図である。図4は、現像装置の主要構成要素を示した断面図である。図5は、現像ローラ510の斜視模式図である。図6は、現像ローラ510の正面模式図である。図7は、現像ローラ510の中央部510aを拡大した拡大図である。図8は、凸部512、凹部515等の形状を示した模式図であり、図8の上図は、図7に示された拡大図を模式的に表したものとなっている。また、図8の下図は、図8の上図のA−A断面の断面形状を表したものである。図9は、規制ブレード560の斜視図である。図10は、ホルダー526の斜視図である。図11は、ホルダー526に、上シール520、規制ブレード560、及び、現像ローラ510が組み付けられている様子を示した斜視図である。図12は、ホルダー526が、ハウジング540に取付けられている様子を示した斜視図である。なお、図4に示す断面図は、図3に示す長手方向に垂直な面で現像装置を切り取った断面を表したものである。また、図4においては、図1同様、矢印にて上下方向を示しており、例えば、現像ローラ510の中心軸は、感光体20の中心軸よりも下方にある。また、図4では、イエロー現像装置54が、感光体20と対向する現像位置に位置している状態にて示されている。また、図5、図6、図8においては、図を分かりやすくするために、凸部512等のスケールが実際のものと異なっている。
【0023】
YMCK現像ユニット50には、ブラック(K)トナーを収容したブラック現像装置51、マゼンタ(M)トナーを収容したマゼンタ現像装置52、シアン(C)トナーを収容したシアン現像装置53、及び、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54が設けられているが、各現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー現像装置54について説明する。
【0024】
イエロー現像装置54は、現像剤担持ローラの一例としての現像ローラ510、上シール520、トナー収容体530、ハウジング540、トナー供給ローラ550、層厚規制部材の一例としての規制ブレード560、ホルダー526等を有している。
現像ローラ510は、トナーTを担持して感光体20と対向する現像位置に搬送する。この現像ローラ510は、アルミ合金、鉄合金等からなる部材である。
現像ローラ510は、図6乃至図8に示すように、トナーTを適切に担持させるためにその中央部510aの表面に凸部512、側部514、及び、凹部515を有している(なお、凸部512、側部514、及び、凹部515は、いずれも、トナーを担持するためのトナー担持部としての機能を発揮する)。
【0025】
凸部512は、中央部510aの中で最も高い部分であり、図7、図8の上図に示すように、菱形形状を有している。凸部512は、菱形形状の二つの対角線のうちの長い方の対角線が現像ローラ510の軸方向に沿うように、中央部510aの表面に形成されている。なお、菱形形状の当該凸部512の一辺の長さは、約28μmであり、当該菱形形状の小さい方の内角は約45度、大きい方の内角は約135度である。
【0026】
側部514は、凸部512と凹部515とを繋ぐ斜面であり、図8の上図に示すように、前述した菱形形状の凸部512の各辺に対応して4つ設けられている。
そして、図5乃至図8に示すように、凸部512及び4つの側部514(の組)は、現像ローラ510の中央部510aの表面に、規則的、かつ、網目状に、多数配置されている。
【0027】
凹部515は、中央部510aの中で最も低い部分であり、図5乃至図8に示すように、凸部512及び4つの側部514の四方を囲うように、規則的、かつ、網状に、形成されている。
また、この凹部515は、互いに巻き方向の異なる第一溝部516及び第二溝部518の底部となっている。ここで、第一溝部516は、その長手方向が図6中記号Xで示された方向に沿った螺旋状の溝であり、第二溝部518は、その長手方向が図6中記号Yで示された方向に沿った螺旋状の溝である。いずれの溝についても、その長手方向と現像ローラ510の軸方向との成す鋭角が45度より小さく(本実施の形態においては、約22.5度)なっている(図6参照)。なお、凹部515の深さ(現像ローラ510の径方向における凸部512から凹部515までの長さ)は、約7μmである。
【0028】
さらに、上述した凸部512、側部514、及び、凹部515が備えられた中央部510a、の表面には、無電解Ni−Pメッキが施されている。
また、現像ローラ510には、軸部510bが設けられており、当該軸部510bが後述するホルダー526の現像ローラ支持部526bによって軸受け576を介して支持されることにより(図11)、現像ローラ510が回転自在に支持される。図4に示すように、現像ローラ510は、感光体20の回転方向(図4において時計方向)と逆の方向(図4において反時計方向)に回転する。
また、イエロー現像装置54が感光体20と対向している状態で、現像ローラ510と感光体20との間には空隙が存在する。すなわち、イエロー現像装置54は、現像ローラ510に担持されたトナーTが感光体20に接触していない非接触状態で、感光体20上に形成された潜像を現像する。
【0029】
ハウジング540は、一体成型された複数の樹脂製のハウジング部、すなわち、上ハウジング部542と下ハウジング部544、とを溶着して製造されたものであり、その内部に、トナーTを収容するためのトナー収容体530が形成されている。トナー収容体530は、内壁から内方へ(図4の上下方向)突出させたトナーTを仕切るための仕切り壁545により、二つのトナー収容部、すなわち、第一トナー収容部530aと第二トナー収容部530bと、に分けられている。そして、第一トナー収容部530aと第二トナー収容部530bとは、上部が連通され、図4に示す状態で、仕切り壁545によりトナーTの移動が規制されている。また、図4に示すように、ハウジング540(すなわち、第一トナー収容部530a)は下部に開口572を有しており、現像ローラ510が、この開口572に臨ませて設けられている。
【0030】
トナー供給ローラ550は、前述した第一トナー収容部530aに設けられ、当該第一トナー収容部530aに収容されたトナーTを現像ローラ510に供給するとともに、現像後に現像ローラ510に残存しているトナーTを、現像ローラ510から剥ぎ取る。このトナー供給ローラ550は、ポリウレタンフォーム等からなり、弾性変形された状態で現像ローラ510に当接している。トナー供給ローラ550は、中心軸を中心として回転可能であり、その中心軸は、現像ローラ510の回転中心軸よりも下方にある。また、トナー供給ローラ550は、現像ローラ510の回転方向(図4において反時計方向)と逆の方向(図4において時計方向)に回転する。
【0031】
上シール520は、現像ローラ510にその軸方向に沿って当接して、現像位置を通過後に現像ローラ510上に残留しているトナーTのハウジング540内への移動を許容し、かつ、ハウジング540内のトナーTのハウジング540外への移動を規制する。この上シール520は、ポリエチレンフィルム等からなるシールである。上シール520は、後述するホルダー526の上シール支持部526aによって支持されており、また、その長手方向が現像ローラ510の軸方向に沿うように設けられている(図11)。
また、上シール520の、現像ローラ510に当接する当接面520b、とは反対側の面(当該面を、反対面520cとも呼ぶ)と、前記上シール支持部526aとの間には、モルトプレーン等の弾性体からなる上シール付勢部材524が圧縮した状態で設けられている。この上シール付勢部材524は、その付勢力で上シール520を現像ローラ510側へ付勢することにより、上シール520を現像ローラ510に押しつけている。
【0032】
規制ブレード560は、現像ローラ510の軸方向一端部から他端部に亘って現像ローラ510に当接部562aにて当接して、現像ローラ510に担持されたトナーTの層厚を規制し、また、現像ローラ510に担持されたトナーTに電荷を付与する。この規制ブレード560は、図4及び図9に示すように、ゴム部562と、ゴム支持部564と、を有している。
【0033】
ゴム部562は、シリコンゴム、ウレタンゴム等からなり、現像ローラ510に当接している。
ゴム支持部564は、薄板564aと薄板支持部564bとから構成されており、その短手方向一端部564d(すなわち、薄板564a側の端部)でゴム部562を支持する。薄板564aは、リン青銅、ステンレス等からなり、バネ性を有している。薄板564aは、ゴム部562を支持しており、その付勢力によってゴム部562を現像ローラ510に押しつけている。薄板支持部564bは、ゴム支持部564の短手方向他端部564eに配置された金属製の板金であり、当該薄板支持部564bは、前記薄板564aの、ゴム部562を支持している側とは逆側の端、を支持した状態で、当該薄板564aに取り付けられている。
【0034】
そして、規制ブレード560は、薄板支持部564bの長手方向両端部564cが後述するホルダー526の規制ブレード支持部526cによって支持された状態で、当該規制ブレード支持部526cに取付けられている。
規制ブレード560の、薄板支持部564b側とは逆側の端、すなわち、先端560aは、現像ローラ510に接触しておらず、該先端560aから所定距離だけ離れた部分(すなわち、当接部562a)が、現像ローラ510に幅を持って接触している。すなわち、規制ブレード560は、現像ローラ510にエッジにて当接しておらず、腹当たりにて当接しており、規制ブレード560が有する平面が現像ローラ510に当接することにより、前記層厚を規制する。また、規制ブレード560は、その先端560aが現像ローラ510の回転方向の上流側に向くように配置されており、いわゆるカウンタ当接している。
【0035】
また、図11に示すように、規制ブレード560のゴム部562の長手方向外側には、端部シール574が設けられている。当該端部シール574は、不織布により形成されており、現像ローラ510の軸方向端部に、当該現像ローラ510の周面に沿って接触して、その周面とハウジング540との間からのトナーTの漏れを防止する機能を発揮する。
【0036】
ホルダー526は、現像ローラ510等の種々の部材を組み付けるための金属製の部材であり、図10に示すように、その長手方向(すなわち、現像ローラ510の軸方向)に沿った上シール支持部526aと、前記長手方向(前記軸方向)において上シール支持部526aの外側に設けられ、前記長手方向(前記軸方向)と交差する現像ローラ支持部526bと、当該現像ローラ支持部と交差し、前記上シール支持部526aの長手方向端部に対向する規制ブレード支持部526cと、を有している。
そして、図11に示すように、上シール520は、その短手方向端部520a(図4)にて、上シール支持部526aによって支持されており、また、現像ローラ510は、その端にて、現像ローラ支持部526bにより支持されている。
さらに、規制ブレード560は、その長手方向両端部564cにて、規制ブレード支持部526cにより、支持されている。規制ブレード560は、規制ブレード支持部526cにネジ止めされることにより、ホルダー526に固定されている。
【0037】
このように、上シール520と、現像ローラ510と、規制ブレード560とが組付けられたホルダー526は、図12に示すように、ホルダー526とハウジング540との間からのトナーTの漏れを防止するためのハウジングシール546(図4)を介して、前述したハウジング540に取り付けられている。
【0038】
このように構成されたイエロー現像装置54において、トナー供給ローラ550がトナー収容体530に収容されているトナーTを現像ローラ510に供給する。現像ローラ510に供給されたトナーTは、現像ローラ510の回転に伴って、規制ブレード560の当接位置に至り、該当接位置を通過する際に、層厚が規制されるとともに、電荷が付与される。層厚が規制され、電荷が付与された現像ローラ510上のトナーTは、現像ローラ510のさらなる回転によって、感光体20に対向する現像位置に至り、該現像位置にて交番電界下で感光体20上に形成された潜像の現像に供される。現像ローラ510のさらなる回転によって現像位置を通過した現像ローラ510上のトナーTは、上シール520を通過して、上シール520によって掻き落とされることなく現像装置内に回収される。さらに、未だ現像ローラ510に残存しているトナーTは、前記トナー供給ローラ550によって剥ぎ取られうる。
【0039】
===本実施の形態に係る現像ローラ510の有効性について===
上述したとおり、本実施の形態に係る現像ローラ510は、規則的に配置された凸部512及び凹部515を表面に備えており、凸部512は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が現像ローラ510の軸方向に沿う菱形形状、を備えている。このことにより、トナーの帯電性を向上させることが可能となる。
【0040】
上記につき、本実施の形態に係る現像ローラ510(本件例)と従来例に係る現像ローラ510(比較例)とを比較しながら、図13A及び図13Bを用いて説明する。図13A及び図13Bは、本実施の形態に係る現像ローラ510の有効性を説明するための説明図であり、現像ローラ510の表面上をトナーが現像ローラ510に対して周方向に相対移動する様子を示した図である。図13Aは、従来例(比較例)に係る図であり、図13Bは本件例に係る図である。
【0041】
図13A及び図13Bに示されるように、従来例に係る現像ローラ510は、二つの対角線のうちの一方が現像ローラ510の軸方向に沿う四角形状の凸部512、を表面に備える点については、本件例と同様であるが、当該四角形状は、正方形の形状である。
【0042】
ところで、現像ローラ510が回転すると現像ローラ510の表面上のトナーTは現像ローラ510に対して転がりながら周方向に相対移動することとなるが、当該相対移動が円滑に行われないと、トナーTの転動が不十分となり、トナーTの帯電性が悪化する。ここで、図13Bの本件例を図13Aの比較例と比較すると、本件例については、比較例と比べて、凸部512の形状が、周方向においてより幅狭となっているため(換言すれば、凸部512の形状が、周方向において圧縮された形状となっているため)、トナーTが凸部512を乗り越えやすく、そのため、前記相対移動が円滑におこなわれ、トナーTが適切に転動することとなる。したがって、本実施の形態に係る現像ローラ510によれば、トナーTの帯電性を向上させることが可能となる。
【0043】
===現像装置の製造方法===
次に、現像装置の製造方法について、図14A乃至図16を用いて説明する。図14A乃至図14Eは、現像ローラ510の製造工程における、現像ローラ510の変遷を示した模式図である。図15は、現像ローラ510の転造加工を説明するための説明図である。図16は、イエロー現像装置54の組み立て方法を説明するためのフローチャートである。なお、現像装置を製造する際には、前述したハウジング540、ホルダー526、現像ローラ510、トナー供給ローラ550、規制ブレード560等がそれぞれ製造された後に、これらの部材を用いて現像装置の組み立てが実施される。本項では、これらの部材の製造方法のうち現像ローラ510の製造方法について先ず説明し、その後、現像装置の組み立て方法について説明する。なお、以下では、ブラック現像装置51、マゼンタ現像装置52、シアン現像装置53、及び、イエロー現像装置54のうち、イエロー現像装置54を例に挙げて、説明する。
【0044】
<<<現像ローラ510の製造方法について>>>
ここでは、現像ローラ510の製造方法について、図14A乃至図15を用いて説明する。
先ず、図14Aに示すように、現像ローラ510の基材としてのパイプ材600を準備する。当該パイプ材600の肉厚は0.5〜3mmである。
次に、図14Bに示すように、当該パイプ材600の長手方向両端部にフランジ圧入部602を作る。当該フランジ圧入部602は、切削加工により作られる。
次に、図14Cに示すように、当該フランジ圧入部602にフランジ604を圧入する。フランジ604のパイプ材600への固定を確実にするために、フランジ604の圧入後、フランジ604をパイプ材600へ接着又は溶接するようにしてもよい。
次に、図14Dに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600の表面にセンタレス研磨を施す。当該センタレス研磨は、当該表面の全面に亘って実施され、センタレス研磨後の当該表面の十点平均粗さRzは、1.0μm以下となる。
次に、図14Eに示すように、フランジ604が圧入されたパイプ材600に、転造加工を施す。本実施の形態においては、2つの丸ダイス650、652を用いた所謂スルーフィード転造(歩み転造、通し転造とも呼ばれている)加工が実施される。
【0045】
すなわち、図15に示すように、ワークとしての前記パイプ材600を挟むように配置された二つの丸ダイス650、652、を当該パイプ材600に所定の圧力(当該圧力の方向を、図15中記号Pで示す)で押し付けた状態で、当該二つの丸ダイス650、652を同方向(図15参照)に回転させる。スルーフィード転造においては、丸ダイス650、652が回転することにより、パイプ材600が丸ダイス650、652の回転方向とは逆方向(図15参照)に回転しながら、図15中記号Hで示した方向に移動する。丸ダイス650、652の表面には、溝680を形成するための凸部650a、652aが備えられており、当該凸部650a、652aがパイプ材600を変形させることにより、パイプ材600に溝680が形成される。
【0046】
そして、転造加工の終了後に、前記中央部510aの表面にメッキを施す。本実施の形態においては、当該メッキとして無電解Ni−Pメッキを用いるが、これに限定されるものではなく、例えば、硬質クロームメッキや電気メッキを用いてもよい。
【0047】
<<<イエロー現像装置54の組み立て方法について>>>
次に、イエロー現像装置54の組み立て方法について、図16を用いて説明する。
先ず、前述したハウジング540、ホルダー526、現像ローラ510、規制ブレード560等を準備する(ステップS2)。
次に、規制ブレード560をホルダー526の規制ブレード支持部526cにネジ止めすることにより、規制ブレード560をホルダー526に固定する(ステップS4)。なお、前述した端部シール574については、当該ステップS4の前に、予め規制ブレード560に取り付けておく。
次に、規制ブレード560が固定されたホルダー526に、現像ローラ510を取り付ける(ステップS6)。かかる際に、規制ブレード560が現像ローラ510の軸方向一端部から他端部に亘って当接するように、現像ローラ510をホルダー526に取り付ける。なお、前述した上シール520については、当該ステップS6の前に、予めホルダー526に取り付けておく。
そして、現像ローラ510、規制ブレード560等が取り付けられたホルダー526を、ハウジングシール546を介して、ハウジング540に取り付ける(ステップS8)ことにより、イエロー現像装置54の組み立てが完了する。なお、前述したトナー供給ローラ550については、当該ステップS8の前に、予めハウジング540に取り付けておく。
【0048】
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る現像剤担持ローラ等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
また、感光体についても、円筒状の導電性基材の外周面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ローラに限られず、ベルト状の導電性基材の表面に感光層を設けて構成した、いわゆる感光ベルトであってもよい。
【0049】
また、上記実施の形態においては、互いに巻き方向の異なる螺旋状の第一溝部516及び第二溝部518であって、該第一溝部516及び第二溝部518の長手方向と前記軸方向との成す鋭角が45度より小さい(上記実施の形態においては、22.5度)第一溝部516及び第二溝部518、を備え、凹部515は、該第一溝部516及び第二溝部518の底部であることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、当該第一溝部516及び第二溝部518が設けられていないこととしてもよい。
【0050】
ただし、転造等により当該第一溝部516及び第二溝部518を形成するだけで、簡便に、トナーの帯電性を向上させることができる凸部512(すなわち、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が現像ローラ510の軸方向に沿う菱形形状を備える凸部512)を得ることができる点で、上記実施の形態の方がより望ましい。なお、図17は、図8の上図に対応した図であり、凸部512、凹部515等の他の形状を示した模式図である。
【0051】
===画像形成システム等の構成===
次に、本発明に係る実施の形態の一例である画像形成システムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図18は、画像形成システムの外観構成を示した説明図である。画像形成システム700は、コンピュータ702と、表示装置704と、プリンタ706と、入力装置708と、読取装置710とを備えている。コンピュータ702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。プリンタ706は、上記に説明されたプリンタが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0052】
図19は、図18に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ702が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
【0053】
なお、以上の説明においては、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710と接続されて画像形成システムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、画像形成システムが、コンピュータ702とプリンタ706から構成されても良く、画像形成システムが表示装置704、入力装置708及び読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。
【0054】
また、例えば、プリンタ706が、コンピュータ702、表示装置704、入力装置708、及び、読取装置710のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、プリンタ706が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
【0055】
このようにして実現された画像形成システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。
【図2】図1のプリンタ10の制御ユニットを示すブロック図である。
【図3】現像装置の概念図である。
【図4】現像装置の主要構成要素を示した断面図である。
【図5】現像ローラ510の斜視模式図である。
【図6】現像ローラ510の正面模式図である。
【図7】現像ローラ510の中央部510aを拡大した拡大図である。
【図8】凸部512、凹部515等の形状を示した模式図である。
【図9】規制ブレード560の斜視図である。
【図10】ホルダー526の斜視図である。
【図11】ホルダー526に、上シール520、規制ブレード560、及び、現像ローラ510が組み付けられている様子を示した斜視図である。
【図12】ホルダー526が、ハウジング540に取付けられている様子を示した斜視図である。
【図13】図13A及び図13Bは、本実施の形態に係る現像ローラ510の有効性を説明するための説明図である。
【図14】図14A乃至図14Eは、現像ローラ510の製造工程における、現像ローラ510の変遷を示した模式図である。
【図15】現像ローラ510の転造加工を説明するための説明図である。
【図16】イエロー現像装置54の組み立て方法を説明するためのフローチャートである。
【図17】凸部512、凹部515等の他の形状を示した模式図である。
【図18】画像形成システムの外観構成を示した説明図である。
【図19】図18に示した画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0057】
10 レーザビームプリンタ 20 感光体
30 帯電ユニット 40 露光ユニット
50 YMCK現像ユニット 50a 中心軸
51 ブラック現像装置 52 マゼンタ現像装置
53 シアン現像装置 54 イエロー現像装置
55a、55b、55c、55d 保持部
60 一次転写ユニット 70 中間転写体
75 クリーニングユニット 76 クリーニングブレード
80 二次転写ユニット 90 定着ユニット
92 給紙トレイ 94 給紙ローラ
95 表示ユニット 96 レジローラ
100 制御ユニット 101 メインコントローラ
102 ユニットコントローラ 112 インターフェイス
113 画像メモリ 510 現像ローラ
510a 中央部 510b 軸部
512 凸部 514 側部
515 凹部 516 第一溝部
518 第二溝部 520 上シール
520a 短手方向端部 520b 当接面
520c 反対面 524 上シール付勢部材
526 ホルダー 526a 上シール支持部
526b 現像ローラ支持部 526c 規制ブレード支持部
530 トナー収容体 530a 第一トナー収容部
530b 第二トナー収容部 540 ハウジング
542 上ハウジング部 544 下ハウジング部
545 仕切り壁 546 ハウジングシール
550 トナー供給ローラ 560 規制ブレード
560a 先端 562 ゴム部
562a 当接部 564 ゴム支持部
564a 薄板 564b 薄板支持部
564c 長手方向両端部 564d 短手方向一端部
564e 短手方向他端部 572 開口
574 端部シール 576 軸受け
600 パイプ材 602 フランジ圧入部
604 フランジ 650 丸ダイス
650a 凸部 652 丸ダイス
652a 凸部 680 溝
700 画像形成システム 702 コンピュータ
704 表示装置 706 プリンタ
708 入力装置 708A キーボード
708B マウス 710 読取装置
710A フレキシブルディスクドライブ装置 710B CD−ROMドライブ装置
802 内部メモリ
804 ハードディスクドライブユニット
T トナー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
規則的に配置された凸部及び凹部を表面に有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラであって、
前記凸部は、
その二つの対角線のうちの長い方の対角線が前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、
を備えることを特徴とする現像剤担持ローラ。
【請求項2】
請求項1に記載の現像剤担持ローラにおいて、
互いに巻き方向の異なる螺旋状の第一溝及び第二溝であって、該第一溝及び第二溝の長手方向と前記軸方向との成す鋭角が45度より小さい第一溝及び第二溝、を備え、
前記凹部は、該第一溝及び第二溝の底部であることを特徴とする現像剤担持ローラ。
【請求項3】
規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、
を有する現像装置であって、
前記凸部は、
その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、
を備えることを特徴とする現像装置。
【請求項4】
潜像を担持するための像担持体と、
規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、を有する現像装置と、を備える画像形成装置であって、
前記凸部は、
その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
コンピュータ、及び、
このコンピュータに接続可能な画像形成装置であって、潜像を担持するための像担持体と、規則的に配置された凸部及び凹部を表面に複数有し、前記像担持体に担持された潜像を現像するための現像剤、を担持する現像剤担持ローラ、を有する現像装置と、を備える画像形成装置であって、前記凸部は、その二つの対角線のうちの長い方の対角線が、前記現像剤担持ローラの軸方向に沿う菱形形状、を備える画像形成装置、
を具備することを特徴とする画像形成システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−116541(P2008−116541A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297692(P2006−297692)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】