説明

現像装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】磁性を示す現像剤を磁力により保持して現像領域まで回転して搬送する保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が所要の間隔よりも広くなる方向に変動することがあっても、現像むら(濃度むら)の発生を低減できる現像装置等を提供する。
【解決手段】円筒状の保持搬送体と、保持搬送体の内部空間に固定した状態で存在し、保持搬送体の回転の軸方向が長手方向となる複数の磁極が当該回転の方向に配分されて配置されている磁石部材と、保持搬送体の表面部分に端部が所要の間隔をあけた状態に保たれ、保持搬送体の表面に保持されて現像領域に搬送されるときの現像剤の層の厚さを揃えるように規制する規制部材とを備え、磁石部材の複数の磁極のうち規制部材と向き合う位置に配置する規制磁極の長手方向における磁力を、保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が所要の間隔よりも広くなる部位ではそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値に設定している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式、静電記録方式等を適用したプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体等の潜像保持体に形成される静電潜像を現像剤により現像する現像装置が装備されている。
【0003】
このような現像装置のなかには、磁性を示す現像剤を磁力により保持して潜像保持体と向き合う現像領域まで回転して搬送する表面を有する現像ロールと、その現像ロールの表面に端部が所要の間隔をあけた状態に保たれるように設置され、そのロール表面に保持されて現像領域に搬送されるときの現像剤の層の厚さを均一に揃えるように規制する規制部材とを、少なくとも備えた形式の現像装置がある。ここで、磁性を示す現像剤とは、例えば、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤や、磁性一成分現像剤などである。また、現像ロールとしては、例えば回転する円筒状のスリーブと、その内部に固定配置される磁石部材とで構成される現像剤保持搬送体がある。
【0004】
そして、この種の現像装置としては、例えば、以下のものが知られている。
【0005】
現像剤を収容する現像容器と、内部の円周方向に複数の磁極を固定配置し、現像剤を磁気ブラシとして周面に沿って回転させる現像スリーブとを備え、その複数の磁極のうち、潜像担持体上の静電潜像を現像する現像用の主極の現像スリーブ表面の長手方向における磁力分布を、その両端側の部分の磁力が該部分よりも長手方向中央側の部分の磁力よりも大きくなるように設定した現像装置がある(特許文献1)。
【0006】
また、粉末状の現像剤を感光体に供給する現像剤担持体と、現像剤担持体に担持された現像剤を押圧して現像剤薄層を形成する現像剤層厚規制部材と、その層厚規制部材上に設けられた磁性体とを有し、現像剤層厚規制部材に、現像剤担持体の軸方向の中央部と対向する部位を極大とし、両端部へ近づくに従って減少する分布を有する磁力を付与した現像装置がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−3218号公報
【特許文献2】特開平11−102117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明は、磁性を示す現像剤を磁力により保持して現像領域まで回転して搬送する保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が所要の間隔よりも広くなる方向に変動することがあっても、現像むら(現像される現像剤像の濃度むら)の発生を低減することができる現像装置を提供するとともに、その現像装置を用いて現像むらに起因した濃度むらの発生が低減された画像の形成を行うことができる画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の現像装置(A1)は、
磁性を示す現像剤を収容する収容部と静電潜像を保持する潜像保持体と向き合う開口部を有する容器状の本体と、
前記本体の開口部から一部が露出した状態で回転するよう当該本体に取り付けられ、前記収容部に収容されている現像剤を磁力により保持して潜像保持体と向き合う現像領域まで搬送する表面を有する円筒状の保持搬送体と、
前記保持搬送体の内部空間に固定された状態で存在するよう取り付けられ、当該保持搬送体の回転の軸方向が長手方向となる複数の磁極が当該回転の方向において所要の磁力を発生するよう配分されて配置されている磁石部材と、
前記保持搬送体の前記現像領域と向き合う位置よりも回転方向上流側になる位置の表面部分に端部が所要の間隔をあけてかつ前記軸方向に沿って向き合う状態に保たれるよう前記本体に取り付けられ、前記保持搬送体の表面に保持されて前記現像領域に搬送するときの現像剤の層の厚さを揃えるように規制する規制部材と
を備え、
前記磁石部材における複数の磁極のうち前記規制部材と向き合う位置に配置する磁極の前記長手方向における磁力を、前記保持搬送体の表面と前記規制部材の端部との間隔が前記所要の間隔よりも広くなる部位ではそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値に設定していることを特徴とするものである。
【0010】
この発明の現像装置(A2)は、上記発明A1の現像装置において、前記規制部材と向き合う位置に配置する磁極の長手方向における磁力を、その長手方向の中央部での磁力がそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値になるよう設定されているものである。
【0011】
また、この発明の画像形成装置(B1)は、
静電潜像が形成されて保持される潜像保持体と、前記潜像保持体の静電潜像を現像剤により現像する現像装置とを有し、
前記現像装置が、請求項1又は2に記載の現像装置で構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
上記発明A1の現像装置によれば、保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が所要の間隔よりも広くなる方向に変動することがあっても、現像むらの発生を低減することができる。
【0013】
上記発明A2の現像装置では、その発明の構成を有しない場合に比べて、保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が当該保持搬送体の回転の軸方向における中央部側で変動するときに、現像むらの発生を的確に低減することができる。
【0014】
上記発明B1の画像形成装置によれば、現像装置における保持搬送体の表面と規制部材の端部との間隔が所要の間隔よりも広くなる方向に変動することがあっても現像むらの発生を低減することができ、この結果、その現像むらに起因した濃度むらの発生が低減された画像の形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態に係る現像装置を用いた画像形成装置の要部を示す説明図である。
【図2】図1の画像形成装置に用いる現像装置を示す概略断面図である。
【図3】図2の現像装置の要部(現像ロール、規制板など)を拡大して示す説明図である。
【図4】図2の現像装置の要部(本体の開口部側から見える各構成部品)の状態を示す説明図である。
【図5】(a)は図2の現像装置における現像スリーブと規制板との間隙の状態を示す説明図、(b)は(a)で示す間隙の変動状態を示すグラフ図、(c)は図2の磁石ロールの規制磁極の長手方向における磁力分布を示すグラフ図である。
【図6】規制磁極の磁力を変更した場合における、現像スリーブと規制板との間隙に対する現像スリーブ上の現像剤量の関係を示すグラフ拡大図である。
【図7】実験例の基本構成からなる現像装置における規制間隙、現像剤量及び画像濃度の測定結果を示す図表である。
【図8】図7の現像装置における規制磁極の磁力に対する現像スリーブ上の現像剤の関係を示すグラフ図である。
【図9】(a)は現像スリーブがたわむ場合の状態を示す説明図、(b)は規制板がたわむ場合の状態を示す説明図である。
【図10】図9(b)の場合における規制間隙の変動などを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明を実施するための形態(以下「実施の形態」という)について図面を参照しながら説明する。
【0017】
[実施の形態1]
図1から図4は、実施の形態1に係る現像装置及びそれを用いた画像形成装置を示すものである。図1はその画像形成装置の概要を示し、図2はその現像装置の概要を示し、図3はその現像装置の一部を示し、図4はその現像装置の他の一部を示している。
【0018】
画像形成装置1は、図1に示すように、支持部材、外装材等で構成される筐体10の内部空間に、現像剤で構成されるトナー像を形成して用紙9に転写する作像装置20と、作像装置20に供給すべき用紙9を収容するとともに送り出す給紙装置30と、作像装置20で転写されたトナー像を用紙9に定着する定着装置35を設置している。
【0019】
上記作像装置20は、例えば公知の電子写真方式を利用して構成されるものである。この作像装置20は、矢印で示す方向(図中において時計回りの方向)に回転駆動する感光ドラム21と、感光ドラム21の周面を所要の電位に帯電させる帯電装置22と、帯電後の感光体ドラム21の周面に画像情報(信号)に基づく光Bmを照射して電位差のある静電潜像を形成する露光装置23と、その静電潜像を現像剤としてのトナーにより現像してトナー像にする現像装置4と、そのトナー像を用紙9に転写する転写装置25と、転写後の感光体ドラム21の周面に残留するトナー等を除去する清掃装置26とで主に構成されている。
【0020】
このうち感光ドラム21としては、例えば接地された円筒状の導電性基体の外周面に有機導電材料等からなる感光層を形成したものが使用される。帯電装置22としては、接触式又は非接触式の帯電装置が使用される。露光装置23としては、半導体レーザや各種光学部品を組み合わせたレーザビーム走査装置や、複数の発光ダイオード(LED)や各種光学部品を組み合わせたLEDアレイ等が使用される。また、露光装置23は、画像形成装置1に接続又は装備される原稿読取装置、外部接続機器、記憶媒体読取装置等の画像生成源から入力される画像情報を図示しない画像処理装置で所要の処理をして得られる画像信号に基づく光Bmを照射して露光を行う。
【0021】
現像装置4は、図1や図2等に示すように、非磁性トナーと磁性キャリアを含む二成分現像剤Gが収容される容器状の本体40と、その現像剤Gを感光ドラム21と向き合う現像領域まで保持して搬送する現像剤保持搬送体としての現像ロール5と、現像ロール5に保持された現像領域まで搬送されるときの現像剤Gの層の厚さを規制する規制部材としての規制板6と、本体40に収容される現像剤を攪拌して搬送する攪拌搬送部材としての2本のスクリューオーガー7A、7Bとでその主要部が構成されている。現像装置4の詳細については後述する。
【0022】
転写装置25としては、接触式又は非接触式の転写装置が使用される。清掃装置26としては、例えば、感光ドラム21の周面に接触する清掃ブレードと回転ブラシを接触させる方式のものが使用される。帯電装置22、現像装置4(の現像ロール5)及び転写装置25には、作像動作時(画像形成動作の実行時)になると、図示しない給電装置から帯電用電圧、現像用電圧、転写用電圧がそれぞれ供給される。
【0023】
給紙装置30は、画像の形成に使用する所要のサイズ、種類等からなる複数枚の用紙9を積み重ねた状態で収容する用紙収容体31と、その用紙収容体31に収容される用紙9を1枚ずつ用紙搬送路にむけて送り出す送出装置32とを備えている。この給紙装置30は、作像動作時において所要の用紙9を1枚ずつ送り出して作像装置20の転写位置に供給するようになっている。用紙収容体31は、利用態様に応じて複数装備される。図1における矢付き一点鎖線は、用紙9の主な搬送路を示す。その搬送路は、図示しない複数の用紙搬送ロール対、搬送ガイド部材等で構成されている。
【0024】
定着装置35は、筐体36の内部に、回転駆動するとともに表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱されて保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱回転体37と、この加熱回転体37の軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動回転するロール形態、ベルト形態等の加圧回転体38とが装備されている。この定着装置35は、その加熱回転体37と加圧回転体142との間に形成される定着部にトナー像が転写された用紙9を通過させて定着を行う。
【0025】
この画像形成装置1による画像の形成は、次のようにして行われる。ここでは、用紙9の片面に画像を形成するときの基本的な画像形成動作を例に挙げて説明する。
【0026】
画像形成装置1では、画像形成動作の開始指令を受けると、作像装置20において、回転始動する感光ドラム21の周面が帯電装置22により所定の極性及び電位に帯電された後、その帯電された感光ドラム21の周面に露光装置23により画像情報に基づく露光が行われて所要の電位差で構成される静電潜像が形成される。続いて、感光ドラム21に形成された静電潜像が、現像装置4を通過する際に現像ロール5から供給される現像剤Gのトナーにより現像されてトナー像として顕像化される。
【0027】
しかる後、感光ドラム21上に形成されたトナー像は、感光ドラム21の回転により転写装置25と対向する転写位置まで搬送されると、このタイミングに合わせて給紙装置30から搬送路を通して供給される用紙9に対し転写装置25により転写される。この転写後の感光ドラム21の周面は清掃装置26で清掃される。
【0028】
続いて、トナー像が転写された用紙9は、感光ドラム21から剥離されて定着装置35の定着部に導入されるよう搬送され、その定着装置35における加熱回転体37と加圧回転体38の間の定着部を通過するときに加熱及び加圧されることによってトナー像が定着される。定着が終了した後の用紙9は、定着装置35から排出されて図示しない用紙収容部等に搬送されて収容される。
【0029】
以上により、1枚の用紙9の片面に対して1色のトナーで構成される単色画像が形成され、基本的な画像形成動作が終了する。複数枚の画像形成動作を実行する要求がある場合には、上記した一連の動作がその要求された枚数分だけ同様に繰り返されることになる。
【0030】
次に、現像装置4について詳述する。
【0031】
現像装置4における本体40、図2等に示すように、現像剤Gを収容する内部空間となる収容部41と、感光ドラム21と向き合う長方形状の開口部42を有するものである。収容部41は、その底部が、両端部で互いにつながりかつ中央部で仕切り隆起部43にて仕切られた平行する2列の現像剤循環搬送路44a,44bが存在する形状に形成されている。その2列の現像剤循環搬送路44a,44bには、2本のスクリューオーガー7A、7Bがそれぞれ配分されて設置される。開口部42は、感光ドラム21の軸方向における画像形成有効領域よりも少し広い寸法の長方形状で形成されている。実施の形態1における開口部42は、その上辺部が規制板6の取り付けによって最終的に確定される。
【0032】
現像装置4における現像ロール5は、図2や図3等に示すように、本体40の内部において開口部42を通過して外部に露出した状態で回転するように設けられる円筒状の現像スリーブ51と、この現像スリーブ51の内部空間内に固定した状態で存在するように設けられる磁石ロール52とで構成されている。現像装置4は、この現像ロール5(の現像スリーブ51)が感光ドラム21の現像領域Eとなる外周面部分に対して所要の間隔をあけた非接触の状態になるよう配置される。
【0033】
現像スリーブ51は、非磁性材料(例えばステンレス、アルミニウム等)を用いて、感光ドラム21の回転軸方向における画像形成有効領域とほぼ同じ幅(長さ)の円筒部を有する形状に形成されている。この現像スリーブ51は、図4に示すように、その両端部が軸部53として形成されており、その軸部53が本体40の側壁部43に回転自在に軸受けされた状態で取り付けられている。この際、スリーブ51は、その回転の軸方向Bが感光ドラム21の回転軸方向とほぼ平行して向き合う状態に配置される。そして、現像スリーブ51は、その軸部53を介して図示しない回転駆動装置からの動力を受けて矢印Aで示す方向(図2等においては反時計回りの方向:回転方向)に回転駆動する。また、現像スリーブ51は、図示しない給電装置から感光ドラム21との間に現像電界を形成するための現像電圧が印加される。現像電圧としては、例えば交流成分を重畳した直流電圧が印加される。
【0034】
磁石ロール52は、現像スリーブ51の外周面に現像剤Gの磁性キャリアを所要の磁力で磁気ブラシが形成されるように付着させる磁力線等を発生するための複数の磁極を配置した構造のものである。磁石ロール52は、例えば、その両端部が現像スリーブ51の軸部53の内部空間を通して本体40の側壁部43に固定されることで取り付けられる。複数の磁極は、現像スリーブ51の回転の軸方向Bが長手方向となる複数のものであり、現像スリーブ51の回転方向Aにおいて所要の磁力を発生するよう配分されて配置されている。実施の形態1における磁石ロール52は、図3に示すように、磁極としてS3,N1,S1,N2,S2という5つの磁極を配置したものである。
【0035】
磁極S3は、現像ロール5に近い側に配置されているスクリューオーガー7Bの上端部分とほぼ向き合う位置に配置され、そのスクリューオーガー7Bから供給される現像剤G(実際にはトナーが付着する磁性キャリア)を現像スリーブ51の表面に磁力により(磁気ブラシを形成するように)吸着させて保持させる磁力を発生させる吸着(ピックアップ)極である。磁極N1は、規制板6の端部とほぼ向き合う位置に配置され、現像スリーブ51の表面に保持されて規制板6まで搬送される現像剤の一部を通過させて保持させるのに有効な磁力を発生させる規制極である。磁極S1は、規制板6と感光ドラム21と向き合う現像領域Eとのほぼ中間となる位置に配置され、規制板6で規制された後の現像剤(層)を保持して現像領域Eまで搬送するための磁力を発生させる搬送極である。
【0036】
磁極N2は、感光ドラム21(の現像領域E)と接近してほぼ向き合う位置に配置され、現像領域Eまで搬送される現像剤が感光ドラム21との間で形成される現像電界により現像スリーブ51と感光ドラム21との間を移動できるような磁力を発生する現像用の主極である。磁極S2は、本体40のスクリューオーガー7Bから開口部42寄りにずれた部位とほぼ向き合う位置に配置され、現像領域Eを通過した後に現像スリーブ51に保持されている現像剤を剥離させて本体40の収容部41に戻すような磁力を発生させる剥離(ピックオフ)極である。磁極S2は、実際には、それよりも現像ロール51の回転方向Aの下流側に隣り合うように配置されている同極の磁極S1との間で互いに反発し合う磁界を生じさせ、この磁界により現像スリーブ51の表面にある現像剤を可能な範囲で剥離させるようにしている。
【0037】
また、磁石ロール52は、例えば、フェライト等の磁性材料からなる円柱状のロール基材に対して着磁装置により、その基材周面における所定の位置に各磁極が存在するように着磁処理することで製作される。さらに、各磁極は、所要の磁力が発生するように設定されている。実施の形態1では、例えば、磁極S3は30〜80mT、磁極N1は20〜100mT、磁極S1は60〜90mT、磁極N2は90〜130mT、磁極S2は40〜100mTに設定されている。
【0038】
規制板6は、図4等に示すように、一定の厚さからなり、しかも現像スリーブ51の回転の軸方向Bにおける長さLを少なくとも有する長さ(長辺)からなる長方形状の板材である。この規制体6は、非磁性材料(例えばステンレス)を用いて形成されている。また、規制板6は、その端部(下方の長辺部)61が現像スリーブ51の表面と所要の間隔(規制間隔)Sをあけてかつ軸方向Bに沿って向き合う状態に保たれるよう本体40に取り付けられている。実施の形態1における規制板6は、本体40の開口部42の上部を少し塞ぐ状態で配置され、規制板6の長手方向における両端部をネジ65で止めることで本体10に固定した状態に取り付けられる。また、規制板6は、ネジ65を貫通させる通し孔66が上下方向に長い長孔として形成されているため、その通し孔66の移動可能範囲内においてネジ65で止める位置を変更することで、現像スリーブ51の表面との間隔Sが所要の値になるよう調節される。
【0039】
スクリューオーガー7A、7Bはいずれも、回転軸の周面に搬送羽根を螺旋状に巻きつけた形態のものである。このオーガー7A、7Bは、本体40の収容部41における2列の現像剤循環搬送路44a,44b内に存在するように設置され、その両搬送路44a,44bにある各現像剤をそれぞれ一定の方向(実施の形態1では反対の方向)に搬送するよう所要の方向に回転駆動する状態で取り付けられている。スクリューオーガー7A、7Bは、現像ロール5の現像スリーブ51を回転させる回転駆動装置の動力の一部が分岐して伝達されることで回転するようになっている。
【0040】
この現像装置4は、次のように動作する。
【0041】
まず、現像装置4は、画像形成装置1による画像形成の動作時になると、現像ロール5の現像スリーブ51とスクリューオーガー7A,7Bが回転し始めるとともに、現像ロール5の現像スリーブ51に現像電圧が印加される。これにより、本体40の収容部41に収容されている二成分現像剤Gが回転するオーガー7A,7Bによって攪拌されながら収容部41における循環経路44a,44b内を各方向にそれぞれ搬送されて全体として循環されるような状態で搬送される。この際、現像剤Gにおける非磁性トナーは、磁性キャリアと十分に攪拌されて摩擦帯電されるとともに、そのキャリアの表面に静電的に付着した状態となる。
【0042】
続いて、現像ロール5に近い側に配置されたスクリューオーガー7Bによって搬送される二成分現像剤Gの一部が、現像ロール5の現像スリーブ51の表面に磁力により吸着されるようにして保持される。すなわち、回転する現像スリーブ51の外周面に、磁石ロール52の磁極S3から発生する磁力が及ぶことにより、トナーが付着した磁性キャリアが多数鎖状に繋がった穂立ち状の磁気ブラシを形成した状態で保持される。
【0043】
次いで、現像スリーブ51に保持された二成分現像剤Gは、図3に点線で例示するように、そのスリーブ51の回転に伴って搬送される途中で規制板6との間に形成される所要の間隔Sからなる間隙を通過する際に、その通過を規制されてほぼ一定の層厚(磁気ブラシの高さ)にされる。つまり、現像スリーブ51により保持されて搬送される二成分現像剤G(磁気ブラシ)は、規制板6を通過する前後において磁石ロール52の磁極N1から発生する磁力を受けつつ規制板6の端部61によりせん断力を受け、その一部の現像剤が規制板6の端部61で規定された間隙を潜り抜けるようにして通過してそのまま搬送されるが、その残りの現像剤が規制板6によりせき止められた状態になって搬送されない。
【0044】
続いて、このように層厚が規制された二成分現像剤Gは、磁石ロール52の磁極S1から発生する磁力を受けつつ現像ロール5の現像スリーブ51に保持されるとともに、現像スリーブ51の矢印で示す回転方向Bへの回転により感光ドラム21と対向する現像領域Eまで搬送される。
【0045】
現像ロール5により現像領域Eまで搬送された二成分現像剤Gは、その磁気ブラシの先端部を感光ドラム21の外周面に接触させた状態で通過させられ、その通過の際に、現像スリーブ51に印加される現像電圧により現像ロール5と感光ドラム21の間に形成される現像(交番)電界により、そのトナーのみが現像ロール5と感光ドラム21の間で往復移動しつつ感光ドラム21上の静電潜像の部分にのみ静電的に付着される。これにより、現像装置4による静電潜像の現像が行われる。
【0046】
一方、この現像に寄与せずに現像領域Eを通過した現像ロール5上の二成分現像剤Gは、現像スリーブ51の表面に保持された状態で開口部42を通過して本体40の内部に搬送された後、原則、磁石ロール52の磁極S2と磁極S3から発生する反発した磁力を受けることにより現像スリーブ51から剥離されて本外40の内部(収容部41)に戻される。この剥離されて戻された現像剤Gは、本外40の収容部41内でスクリューオーガー7A,7Bによって再び攪拌される。
【0047】
ところで、このような現像装置4では、その作動中において、例えば図9aに示すように、円筒状の現像スリーブ51が二点鎖線で誇張して描くような形でたわむように変形した状態になる傾向がある。この場合、現像スリーブ51の表面と規制板6の端部61との間隔は、現像スリーブ51の回転の軸方向Bにおいて所望の間隔Sよりも広くなる部分S’が発生し、全体としてみると不均一な状態になることがある。一般には、現像スリーブ51の回転の軸方向Bにおける中央部に相当する間隙部分が最大に広がった状態(所要の間隔Sに最大に広がった分の間隔αを加えた間隙:S+α)になることが多い。このときの現像スリーブ51のたわみは、例えば、スリーブ51の自重や、磁石ロール52における磁極N1等からの磁力により現像スリーブ51上の現像剤が現像ロール52側に引き寄せられる力を受けることにより発生する。
【0048】
この他にも、図9bに示すように、規制板6が二点鎖線で誇張して描くような弓形でたわむように変形した状態になることもある。この場合も、現像スリーブ51の表面と規制板6の端部61との間隔は、現像スリーブ51の回転の軸方向Bにおいて所望の間隔Sよりも広くなる部分S”が発生し、全体としてみると不均一な状態になることがある。この場合においても、一般には、規制板6の長手方向(回転の方向Bに沿う方向)における中央部に相当する間隙部分が最大に広がった状態(所要の間隔Sに最大に広がった間隔βを加えた間隙:S+β)になることが多い。このときの規制板6のたわみは、例えば、現像スリーブ51に保持されて搬送される現像剤(層)の搬送力(移動による圧力)を受けることにより起こる。また、このときの最大に広がった間隙S”は、図10に示すように、正規の位置にある規制板6の端部61と最大にたわんだ部分の規制板の端部とのずれ量をΔy、現像スリーブ51の半径をrとした場合、次式(1)が成立するので、この式(1)から算出することができる。
(r+S”)2=(r+S)2+Δy2 …(1)
【0049】
このように現像スリーブ51の表面と規制板6の端部61との間隔が所望の間隔Sよりも広くなる部分S’、S”が発生すると、その広がる間隔(α、β)の大きさにほぼ比例して現像スリーブ51に担持された搬送される現像剤の量が他の部位に比べて多くなる。この結果、その広くなる部分S’、S”に相当する部位に存在する潜像が現像される濃度(現像濃度)は、他の部位に存在する潜像の現像濃度に比べて濃くなり、現像スリーブ51の軸方向Bにおいて現像むらが発生することがある。
【0050】
図6は、規制板6の現像スリーブ51表面との間隙(トリマーギャップ)とその規制板6を通過した後の現像スリーブ51に担持されて搬送される現像剤量との関係を示すものである。図6には、規制板6と対向する位置に配置される規制磁極N1の磁力が異なる場合の関係も示している。図6からは、間隙が広くなるにつれて現像剤量も徐々に増える関係にあることがわかる。また、間隙が等しい場合には、規制磁極の磁力が大きい値になる程、現像剤量も増える関係にあることもわかる。
【0051】
そこで、この現像装置4では、図5の中段及び下段にそれぞれ実線で示すように、規制板6の長手方向(回転の方向Bに沿う方向)における中央部に相当する間隙が最大に広がった状態(間隙S’、S”)になることに鑑み、規制板6と向き合う位置に配置する磁極N1の長手方向における磁力を、その長手方向の中央部での磁力がそれ以外の部位(中央部から両端部にむかう部位)の磁力に比べて相対的に小さい値になるよう設定する構成を採用した。また、このときの規制磁極N1の長手方向における全体の磁力は、その中央部において最小の値とし、その中央部から両端にむかうにつれて徐々に大きい値になるように設定した。図5の中段における点線は、所定の間隔Sを示している。また、図5の下段における点線は、規制磁極N1の長手方向における磁力をほぼ均等に設定する場合における基準の磁力を示している。さらに、図5の下段におけるΔMFは、規制磁極N1の中央部における基準の磁力から減少させた分の磁力の大きさを示している。
【0052】
これにより、現像装置4では、現像スリーブ51の表面と規制板6の端部61との間隔(最短の離間距離)が規制板6の長手方向の中央部において所要の間隔Sよりも広くなる方向に変動することがあっても、現像むらの発生が低減されるようになる。この他にも、現像装置4の種々の設計変更が発生した場合でも、規制磁極N1の長手方向における磁力の大きさを変更することで容易に対応することができる。また、規制板6のたわみ量に応じて規制磁極N1の長手方向における磁力(分布)を設定すればよいので、規制板6として剛性の低いものを適用しても現像むらの発生を低減することができる現像装置の提供が可能になる。そして、この現像装置4で現像されて用紙9に最終的に形成される画像は、現像装置4の規制間隙による現像むらに起因して発生する濃度むらがほとんど認められない良質なものである。
【0053】
ここで、現像むらの発生が低減されるのは、以下の理由によるものと推測される。すなわち、間隔が所要の間隔Sよりも広くなった規制板6の長手方向における中央部分では、その規制板6を通過して現像スリーブ51上に保持されて搬送される現像剤の量が他の部位に比べて相対的に増加する(図6)。しかし、その中央部における規制磁極N1の磁力を相対的に小さい値に設定しているので、その中央部に対応する現像スリーブ51の表面部分の現像剤量が他の部位に比べて相対的に少なくなり、現像スリーブ51の軸方向Bの全体における現像剤量がほぼ均一な状態に改善されるためであると推測される。
【0054】
また、規制磁極N1の長手方向における中央部における磁力が減少分は、現像スリーブ51又は規制板6のたわみによる間隙の(所要の間隔Sから)増加分に対応させてほぼ比例するような関係で増やすように設定することができる。ちなみに、現像スリーブ51のたわみは、そのたわみが等分布荷重によって生じていると仮定すれば、例えば、そのスリーブ51の長さ(軸方向Bに沿う寸法)、断面二次モーメント、ヤング率、等分布荷重等によってほぼ決まることから、その現像スリーブ51の軸方向Bにおける最大のたわみ量がわかれば、その軸方向Bにおける全体のたわみの分布を求めることができる。また、規制板6のたわみは、そのたわみが等分布荷重によって生じていると仮定すれば、例えば、そのたわみに影響を及ぼす現像剤の搬送力が現像スリーブ51の回転軸(軸部53)に加わるトルク量から定義でき、その搬送力から等分布荷重を決定することでほぼ決まることから、その規制板6の長手方向における最大のたわみ量がわかれば、その長手方向における全体のたわみの分布を求めることができる。
【0055】
磁石ロール52における規制磁極N1の長手方向における磁力の設定は、例えば、他の磁極と同じロール基材に形成する一体型の磁石ロールを適用する場合には、そのロール基材の規制磁極N1を形成する長手方向の部分に対する着磁装置の着磁条件を変更することで行うことができる。また、規制磁極N1の磁石の厚みを変えて(例えば長手方向の中央部で薄くして)、現像スリーブ51の内壁面との間隙を調整する(広くする)ことにより、現像スリーブ51の表面から生じる磁力(線)を調整する(小さくする)ことで行うことができる。
【0056】
◎実験例1
下記の基本構成からなる現像装置4を用意し、その規制間隙(トリマーギャップ)と現像剤量について測定した。間隙は、隙間ゲージにより測定した。現像剤量については、現像ロール5の現像スリーブ51の外周面に存在している現像剤(トナー)を吸引ポンプで吸引して回収し、その回収した現像剤の重量を計測することで測定した。測定結果を図7の表に示す。
【0057】
現像ロール5の現像スリーブ51として、外径が約18mm、内径が約17mm、長さが300mmからなるアルミニウム製の円筒スリーブを使用した。磁石ロール52としては、外径が16mmからなるフェライト製の円柱基材の周面に所定の角度の位置に前記した5つの磁極S3,N1,S1,N2,S2を着磁装置により着磁処理して形成したものを使用した。各磁極の磁力は、S3≒45mT、N1=80mT、S1≒75mT、N2≒120mT、S2≒35mTにそれぞれ設定され、長手方向において均一になるよう着磁している。規制板6としては、幅が300mm、高さが15mm、厚さが2mmからなるステンレス製の板材を使用した。規制間隙の所要の間隔Sは340μmに設定した。現像剤Gとしては、平均粒径が5.8μmのポリエステル製の非磁性トナーと、平均粒径が35μmのフェライト製の粒子を含む二成分現像剤を使用した。現像スリーブ51は、413rpmの速度で回転させた。
【0058】
また、この構成からなる現像装置4を用いて現像を行い、そのときの画像濃度について調べた。画像濃度の測定は、試験潜像として全面が100%の画像濃度の構成からなるテスト用パターンを感光ドラム21に形成し、現像電圧として270Vの直流電圧を印加した状態で現像を行ったときに、現像されて得られたトナー像の各部位での濃度について濃度測定機(X−Rite社製:X-Rite 404)を用いて測定した。この濃度測定は、温度228℃、湿度85%RHという環境下で行った。得られた結果を図7の表に併せて示す。
【0059】
図7に示されるように、この基本構成からなる現像装置4においては、現像スリーブ51と規制板6との間の規制間隙は、現像スリーブ51の回転軸方向Bにおける中央部が所要の間隔Sである340μmよりも広くなっており、その規制板6を通過した後の現像スリーブ51における現像剤量も中央部で相対的に多くなっており、軸方向全体としてみて不均一な状態になっている。そして、この現像装置4で現像して得られるトナー像の濃度も中央部で相対的に濃くなっており、現像むらが発生しているのが確認できる。
【0060】
次いで、この基本構成からなる現像装置4において、規制磁極N1の磁力を35mT,40mT,45mTとそれぞれ変更した場合における現像剤量について測定した。このときの規制間隙は、軸方向全域において350μmとなるように設定した。このときの結果を、図8の表に示す。表中における点線は、現像剤量をy、磁力をxとしたときの近似線である。
【0061】
図8から、規制磁極N1の全体の磁力を増加させることに伴い、現像剤量も増えることが確認された。この実験例では、磁力を1mT増やすにつれて現像剤量が約2g/m2ずつ増える傾向にあることがわかる。
【0062】
そこで、この実験例では、中央部の現像剤量がその両端部での現像剤量に対して30g/m2程度高い結果になっていることから、上記磁力に対する現像剤量の変化の結果などを参考に、規制磁極N1の長手方向における中央部での磁力をその両端部での磁力よりも15mT小さい値に設定した。このときの磁極N1の基準値は80mTである。
【0063】
この規制磁極N1の磁力分布を変更した後の現像装置4を用いて前記した現像剤量と画像濃度を測定したところ、現像剤量は軸方向全体にわたってほぼ均一の値(460g/m2)になり、また、画像濃度も軸方向全体にわたってほぼ均一の値(1.55)になることが確認された。
【0064】
[他の実施の形態]
実施の形態1では、規制間隙が現像スリーブ51の軸方向Bにおける中央部において所要の間隔Sよりも広くなる場合に対応した構成について示したが、その規制間隔が所要の間隔Sよりも広くなる部位が中央部以外の部位において発生する場合には、その実際に広くなる部位に対応する規制磁極N1の長手方向における部位の磁極をそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値になるよう設定すればよい。
【0065】
また、実施の形態1では、規制間隙が所要の間隔Sよりも広くなる部位に対応する規制磁極N1の長手方向における部位の磁極をそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値で且つ基準の磁力よりも小さい値になるよう設定した場合(図5の下段に実線で示す状態)について例示したが、例えば最小の磁力を確保する等の観点から、以下のように設定することも可能である。つまり、図5の下段に二点鎖線で例示するように、規制間隙が所要の間隔Sよりも広くなる部位に対応する規制磁極N1の長手方向における部位の磁極を基準の磁力(点線で示す値)のままとし、且つそれ以外の部位の磁力を基準の磁力よりも大きな値とし、全体として、広くなる部位に対応する磁極N1の長手方向における部位の磁極をそれ以外の部位の磁力に比べて小さい関係になるよう設定しても構わない。
【0066】
また、現像装置としては、磁性を示すトナー成分のみからなる磁性一成分現像剤を使用し、しかも現像ロール5に対して規制部材を使用する形式の現像装置であってもよい。
【0067】
さらに、この発明の現像装置4を用いる画像形成装置は、その現像装置4を使用することが可能なものであれば、その形式等については特に限定されるものでない。
【符号の説明】
【0068】
1 …画像形成装置
4 …現像装置
6 …規制板(規制部材)
21…感光ドラム(潜像保持体)
40…容器状の本体
41…収容部
42…開口部
51…現像スリーブ(円筒状の保持搬送体)
52…磁石ロール(磁石部材)
61…端部
A …回転方向
B …回転の軸方向(長手方向)
E …現像領域
N,S…複数の磁極
N1…規制磁極(規制部材と向き合う位置に配置される磁極)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁性を示す現像剤を収容する収容部と静電潜像を保持する潜像保持体と向き合う開口部を有する容器状の本体と、
前記本体の開口部から一部が露出した状態で回転するよう当該本体に取り付けられ、前記収容部に収容されている現像剤を磁力により保持して潜像保持体と向き合う現像領域まで搬送する表面を有する円筒状の保持搬送体と、
前記保持搬送体の内部空間に固定された状態で存在するよう取り付けられ、当該保持搬送体の回転の軸方向が長手方向となる複数の磁極が当該回転の方向において所要の磁力を発生するよう配分されて配置されている磁石部材と、
前記保持搬送体の前記現像領域と向き合う位置よりも回転方向上流側になる位置の表面部分に端部が所要の間隔をあけてかつ前記軸方向に沿って向き合う状態に保たれるよう前記本体に取り付けられ、前記保持搬送体の表面に保持されて前記現像領域に搬送するときの現像剤の層の厚さを揃えるように規制する規制部材と
を備え、
前記磁石部材における複数の磁極のうち前記規制部材と向き合う位置に配置する磁極の前記長手方向における磁力を、前記保持搬送体の表面と前記規制部材の端部との間隔が前記所要の間隔よりも広くなる部位ではそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値に設定していることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記規制部材と向き合う位置に配置する磁極の長手方向における磁力を、その長手方向の中央部での磁力がそれ以外の部位の磁力に比べて小さい値になるよう設定されている請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
静電潜像が形成されて保持される潜像保持体と、前記潜像保持体の静電潜像を現像剤により現像する現像装置とを有し、
前記現像装置が、請求項1又は2に記載の現像装置で構成されていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−25099(P2013−25099A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159952(P2011−159952)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】