説明

生体情報監視装置とそのためのホスト端末と生体情報の遠隔監視方法

【課題】ホスト端末で監視者が画像を目視し続けなくても生体情報が異常範囲になったことに気づくことができる生体情報監視装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の生体情報監視装置は、クライアント端末と、クライアント端末と通信回線によって接続されたホスト端末を有する。クライアント端末は、ヒトの生体情報を検出する装置と、その生体情報が正常か異常かを判定する装置と、その判定結果を示す画像を所定範囲に表示するとともにその生体情報を表示するための画像データを作成する装置と、その画像データをホスト端末に送信する装置を有する。ホスト端末は、その送信された画像データを受信する装置と、その受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいてクライアント端末の判定装置による判定結果を再生する装置を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報監視装置と、そのためのホスト端末と、生体情報の遠隔監視方法に関する。ここでいう「生体情報」は、生きているヒトの生命現象に係わる指標をいい、例えば、脈拍、血圧、心電図、体温、呼吸等をいう。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すような生体情報監視装置が知られている。この生体情報監視装置は、クライアント端末と、そのクライアント端末と通信回線によって接続されているホスト端末を有している。クライアント端末は、所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、その検出装置が検出した生体情報を通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有している。ホスト端末は、クライアント端末が送信した生体情報を受信する受信装置と、受信装置で受信した生体情報を解析して生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置を備えている。
この生体情報監視装置によれば、クライアント端末で検出したヒトの生体情報をホスト端末が受信する。クライアント端末から離れた場所にホスト端末を設置することによってヒトから離れた場所でそのヒトの生体情報を監視することができる。ヒトの容態が悪化すると、ホスト端末で受信するヒトの生体情報が異常となるので、生体情報の監視者は医師に連絡する等、迅速に対応することができる。
【0003】
生体情報を解析する処理は、クライアント端末が内蔵している生体情報検出装置の特性(生体情報を検出する感度等)にマッチングしている必要がある。しかしながら上述の生体情報監視装置では、ホスト端末でヒトの生体情報を解析し、その正常・異常を判定する。このように、ホスト端末で統一的に解析処理すると、生体情報検出装置の特性にマッチングしない解析処理を実施する可能性がある。
【0004】
これを防止するためには、検出した生体情報の正常異常を判定する装置をクライアント端末に内蔵することが好ましい。クライアント端末には判定装置を内蔵すると、生体情報検出装置の特性にマッチングしない判定処理を実施することがない。
【0005】
判定装置を内蔵するクライアント端末を利用してヒトの生体情報を遠隔地で監視するシステムを構成することができる。この方式でも、クライアント端末と、そのクライアント端末と通信回線によって接続されているホスト端末を利用する。クライアント端末は、所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、その検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、検出装置が検出した生体情報を表示するとともに判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、画像データ作成装置が作成した画像データを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有している。ホスト端末は、クライアント端末が送信した画像データを受信する受信装置と、受信した画像データが記述している画像を表示する装置を有している。
【0006】
この方式の生体情報監視装置では、クライアント端末で生体情報が正常範囲にあるか否かを判定し、その判定結果を表示する画像を記述する画像データを作成してホスト端末に送信する。ホスト端末では、受信した画像データに従って画像を表示するだけであり、生体情報を誤って解析することがない。この方式によると、生体情報の判定処理の信頼性が確保され、正しい判定結果を遠隔地で監視することができる。
【0007】
【特許文献1】特開平10−155748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した生体情報監視装置によると、クライアント端末による判定結果が画像データの一部に含まれた状態でクライアント端末からホスト端末に送信される。ホスト端末では、受信した画像データに対応する画像を表示するだけであり、監視者がその画像を目視していなければ生体情報が正常範囲にあるのか異常範囲にあるかを確認することができない。すなわち、画像の目視を怠ると、判定結果が異常となったことに気づくことができないために、監視者はホスト端末に表示される画像を目視し続けなければならないという問題があった。
【0009】
本発明は上記した実情に鑑みて創作されたものであり、生体情報の正常異常の判定処理はクライアント端末で実施し、クライアント端末とホスト端末の間では生体情報に代えて画像データを送受信することによって判定の信頼性を確保し、しかもホスト端末の側では監視者が画像を目視し続けなくても生体情報が異常範囲になったことに気づくことができる生体情報監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の生体情報監視装置は、通信回線によって接続されているクライアント端末とホスト端末を備えている。クライアント端末は、所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、検出装置が検出した生体情報を表示するとともに判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、画像データ作成装置が作成した画像データを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有している。ホスト端末は、クライアント端末が送信した画像データを受信する受信装置と、受信装置が受信した画像データのうち、前記した所定範囲(判定結果を表示する範囲)内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生する装置を有している。
【0011】
この生体情報監視装置では、クライアント端末の画像データ作成装置が、クライアント端末の判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する。所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータには、判定結果が反映されている。その画像データは、ホスト端末で受信される。
ホスト端末には再生装置が用意されており、再生装置は、受信した画像データのうち、クライアント端末による判定結果を表示する範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生する。前記した画素の光学的特性を記述するデータには判定結果が反映されていることから、その画像データを解析することによって、クライアント端末による判定結果を再生することができる。ホスト端末では、画像データに加えてクライアント端末による判定結果を示すデータを得ることができるので、異常判定時の処理を実行することができる。したがって、監視者は、画像を目視し続けなくても生体情報が異常範囲になったことに気づくことができる。
【0012】
上述の生体情報監視装置は、再生した判定結果が異常であるときに警告する装置をホスト端末が備えていることが好ましい。
この構成によれば、監視者が、ヒトの生体情報が異常となったことを見過ごすことがない。
【0013】
複数のクライアント端末を通信回線によってホスト端末に接続することもできる。この場合、各クライアント端末は、画像データとともにクライアント端末を識別する識別情報を送信する。ホスト端末では、クライアント端末が送信した画像データと識別情報を受信し、再生した判定結果が異常であるときにはその画像データと同時に受信した識別情報を示して警告することが好ましい。
この生体情報監視装置によると、複数のヒトの生体情報を監視しながら、生体情報が異常となったヒトを特定することができる。
【0014】
上述の生体情報監視装置では、判定結果が異常であったクライアント端末が送信した画像データが記述する画像を表示する装置をホスト端末が備えていることが好ましい。
この構成によれば、ホスト端末の表示装置に異常な生体情報を示す画像が表示される。したがって、容態が悪化したヒトの生体情報を具体的に確認することができる。
【0015】
上述の生体情報監視装置では、前記した所定範囲(判定結果を表示する範囲)内に位置する画素の色を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生することが好ましい。
この構成によっても、クライアント端末による判定結果を再生することができる。
【0016】
本発明はまた、ヒトの生体情報を監視するホスト端末を提供する。
このホスト端末は、クライアント端末と通信回線によって接続されている。クライアント端末は、所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、その検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、その検出装置が検出した生体情報を表示するとともにその判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、その画像データ作成装置が作成した画像データを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有している。
ホスト端末は、クライアント端末が送信した画像データを受信する受信装置と、その受信装置が受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生する装置を有している。
このホスト端末によれば、ヒトの生体情報が正常範囲にあるか否かを遠隔地で監視することができる。
【0017】
本発明はまた、ヒトの生体情報を通信回線を介して遠隔地で監視する方法を提供する。
この生体情報監視方法は、所定周期でヒトの生体情報を検出する段階と、検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する段階と、検出した生体情報を表示するともに判定した結果を示す所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する段階と、作成した画像データを通信回線に送信する段階と、通信回線から画像データを受信する段階と、受信した画像データのうち、前記した所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、前記した判定結果を再生する段階を有している。
この生体情報監視方法によれば、ヒトの生体情報が正常範囲にあるか否かを遠隔地で監視することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
下記に詳細に説明する実施例の主要な特徴を最初に列記する。
(形態1)生体情報監視装置は、複数のクライアント端末と、それらのクライアント端末と通信回線によって接続されているホスト端末を有している。
(形態2)各クライアント端末は、所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、その検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、その検出装置が検出した生体情報を表示するとともにその判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、その画像データ作成装置が作成した画像データとともにクライアント端末を識別するIPアドレスを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有している。
(形態3) 各クライアント端末は、検出した脈拍数を所定範囲に表示する画像を記述する画像データ作成装置を備えている。
(形態4) 各クライアント端末は、検出した脈拍数を所定範囲に表示するとともに、正常な脈拍数と異常な脈拍数を異なる色で表示する画像を記述する画像データ作成装置を備えている。
(形態5) ホスト端末は、クライアント端末が送信した画像データとIPアドレスを受信する装置と、受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の色指定値に基づいてクライアント端末による判定結果を再生する装置と、再生した判定結果が異常であるときにその画像データと同時に受信したIPアドレスを示す警告を発する装置と、その警告が示すIPアドレスのクライアント端末が送信した画像データが記述する画像を表示する装置を有している。
【実施例】
【0019】
本発明の実施例に係る生体情報監視装置10について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、生体情報監視装置10は、ホスト端末20と、インターネット網100によってホスト端末20と接続されている複数のクライアント端末60によって構成されている。各クライアント端末60は、在宅医療等を受ける患者の家等の各々に設置されている。ホスト端末20は、各クライアント端末60から離れた場所に設置されている。クライアント端末60は、患者の生体情報を検出し、検出した結果を表示する画像データを作成し、作成した画像データをインターネット網100を介してホスト端末20に送信する。ホスト端末20は、各クライアント端末60が検出する患者の生体情報を監視し、生体情報が異常となったときに、ブザー等によって生体情報が異常となったことを監視者に報知する。
【0020】
(クライアント端末60の構成)
全部のクライアント端末60が同様の構成をしているので、以下では1つのクライアント端末60についてのみ説明する。図2は、クライアント端末60の構成を示すブロック図である。図2に示すように、クライアント端末60は、1次生体情報検出装置62と、ベッドサイドモニタ80によって構成されている。
【0021】
1次生体情報検出装置62は、ベッドサイドモニタ80と無線通信回線76によって接続されている。1次生体情報検出装置62は、患者の体に取り付けられて使用される。1次生体情報検出装置62は、患者の体から心電信号(ヒトの心臓の活動に伴って発生する電気信号(より詳細には、その電気信号の大きさ))を検出する心電信号センサ64,66と、A/D変換装置72と、無線信号送信装置74とによって構成されている。以下では、心電信号A、心電信号Bをまとめて1次生体情報という。1次生体情報検出装置62は、1次生体情報を検出し、検出した1次生体情報を無線信号でベッドサイドモニタ80に送信する。
【0022】
心電信号センサ64は、患者の体に固定されており、患者の体から心電信号Aを検出する。心電信号センサ64が検出した心電信号Aは、A/D変換装置72に入力される。
心電信号センサ66は、心電信号センサ64とは異なる位置で患者の体に固定されており、患者の体から心電信号Bを検出する。心電信号センサ66が検出した心電信号Bは、A/D変換装置72に入力される。
【0023】
A/D変換装置72は、心電信号センサ64と、心電信号センサ66と、無線信号送信装置74に接続されている。A/D変換装置72には、心電信号センサ64からの心電信号Aと、心電信号センサ66からの心電信号Bが入力される。A/D変換装置72は、入力された心電信号A、心電信号Bを所定周期(本実施例では約100msec)でデジタル信号に変換する。デジタル信号に変換された心電信号A、心電信号B(すなわち、1次生体情報)は、無線信号送信装置74に入力される。
【0024】
無線信号送信装置74は、A/D変換装置72と接続されている。また、無線信号送信装置74は、後述するベッドサイドモニタ80の無線信号受信装置82と無線通信回線76によって接続されている。無線信号送信装置74は、A/D変換装置72から入力される1次生体情報を、無線通信回線76を介して無線信号受信装置82に送信する。
【0025】
ベッドサイドモニタ80は、無線信号受信装置82と、演算装置84と、画像データ送信装置94と、表示装置96によって構成されている。ベッドサイドモニタ80は、患者の近く(より詳細には、患者の体に取り付けられた1次生体情報検出装置62から3m以内の位置)に設置されて使用される。ベッドサイドモニタ80は、無線通信回線76によって1次生体情報検出装置62と接続されている。また、ベッドサイドモニタ80はインターネット網100と接続されている。ベッドサイドモニタ80は、1次生体情報検出装置62から送信される1次生体情報を受信し、受信した1次生体情報を解析し、その解析結果に基づいて画像データを作成する。ベッドサイドモニタ80は、作成した画像データが記述する画像を表示装置96に表示すると共に、インターネット網100に画像データを送信する。
【0026】
無線信号受信装置82は、1次生体情報検出装置62の無線信号送信装置74と無線通信回線76によって接続されている。また、無線信号受信装置82は、演算装置84と接続されている。無線信号受信装置82は、無線信号送信装置74から送信される1次生体情報を受信し、受信した1次生体情報を演算装置84に入力する。
【0027】
演算装置84は、CPU、ROM、RAM等によって構成され、解析部86と、判定部88と、画像データ作成部90を備えている。演算装置84は、無線信号受信装置82と、画像データ送信装置94と、表示装置96と接続されている。演算装置84は、無線信号受信装置82から入力される1次生体情報を解析し、その解析結果に基づいて画像データを作成する。演算装置84は、作成した画像データを画像データ送信装置94と、表示装置96に入力する。
【0028】
画像データ送信装置94は、演算装置84と、インターネット網100と接続されている。画像データ送信装置94には、演算装置84から画像データが入力される。また、画像データ送信装置94は、クライアント端末60を識別するIPアドレスを記憶している。IPアドレスは、クライアント端末60ごとに与えられた番号であり、クライアント端末60ごとに異なる。画像データ送信装置94は、入力された画像データを、記憶しているIPアドレスと共に、インターネット網100を介してホスト端末20に送信する。画像データと共にIPアドレスを送信することによって、画像データを受信したホスト端末20は、その画像データが何れのクライアント端末60から送信されたものであるかを特定することができる。
【0029】
表示装置96は、演算装置84と接続されている。表示装置96には、演算装置84から画像データが入力される。表示装置96は入力された画像データが記述する画像を表示する。
【0030】
(クライアント端末60の動作)
次にクライアント端末60の動作を、図4のフローチャートを参照して説明する。図4のステップS2では、1次生体情報検出装置62のA/D変換装置72が、1次生体情報(心電信号A、心電信号B)をデジタル信号に変換する。A/D変換装置72によって変換された1次生体情報のデジタル信号は、無線信号送信装置74、無線通信回線76、ベッドサイドモニタ80の無線信号受信装置82を介して、ベッドサイドモニタ80の演算装置84に入力される。
【0031】
演算装置84は、解析部86によって、無線信号受信装置82から入力された1次生体情報を解析し、心電図C、心電図D、脈拍(以下では、心電図C、心電図D、脈拍をまとめて2次生体情報という場合がある)を算出する(ステップS4)。すなわち、演算装置84は、入力された心電信号Aから心電信号Aの経時変化を表す心電図Cを作成する。そして、作成した心電図Cから、脈拍を算出する。また、演算装置84は、入力された心電信号Bから心電信号Bの経時変化を表す心電図Dを作成する。
すなわち、1次生体情報検出装置62と、無線信号受信装置82と、演算装置84の解析部86によって、患者の2次生体情報を検出する2次生体情報検出装置78が構成されている。後述するように、2次生体情報検出装置78は、約100msecの周期で患者の2次生体情報を検出する。
【0032】
2次生体情報を算出すると、演算装置84は、判定部88によって、ステップS4で算出した脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを判定し、その判定結果を出力する(ステップS6)。脈拍の正常範囲は、患者によって相違する。判定部88が実行する判定処理は患者ごとに用意されており、その患者に適した判定を実行する。
脈拍を算出して正常異常を判定する処理はクライアント端末60で処理される。各クライアント端末60で、心電信号センサ64の特性を反映した判定処理が実行できるために、ホスト端末20で統一的に判定処理するよりも判定の信頼性が高い。また、患者毎にその患者に適した内容で判定処理を実行することができる。
【0033】
判定結果を出力すると、演算装置84は、画像データ作成部90によって、ステップS4で算出した2次生体情報を表示するとともに、ステップS6の判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する(ステップS8)。
詳細に説明すると、演算装置84、図5に示すように、色指定値0x,nn,nn,nnによって画素(x,y)毎の表示色を指定するデータを作成する。色指定値0x,nn,nn,nnの0xは、0x以降を16進数n(0〜f)で記述することを指定している。また、左側のnnは赤の強度を256階調(00〜ff)で指定しており、中央のnnは緑の強度を256階調で指定しており、右側のnnは青の強度を256階調で指定している。このように記述した画像データを表示装置等に入力することで、画像データで記述したとおりの画像が表示される。
【0034】
演算装置84は、図6に示すように、ステップS4で算出した心電図Cと心電図Dのグラフと、ステップS4で算出した脈拍の数値を表示する画像を記述する画像データを作成する。図6は、判定部88によって脈拍が正常範囲にあると判定されたときに作成される画像を例示しており、脈拍を示す数値を緑で表示し(すなわち、数値を示す範囲内の画素の色指定値を0x,00,ff,00とする)、脈拍表示範囲E内の背景を黒で表示する(すなわち、脈拍表示範囲E内の数値以外の画素の色指定値を0x,00,00,00とする)。図7は、判定部88によって脈拍が異常範囲にあると判定されたときに作成される画像を例示しており、脈拍を示す数値を黒で表示し(すなわち、数値を示す範囲内の画素の色指定値を0x,00,00,00とする)、脈拍表示範囲E内の背景を緑で表示する(すなわち、脈拍表示範囲E内の数値以外の画素の色指定値を0x,00,ff,00とする)。このように、演算装置84は、算出した生体情報を表示するとともに、判定部88による判定結果を脈拍表示範囲Eに表示する画像を記述する画像データを作成する。
演算装置84は、作成した画像データを、画像データ送信装置94と、表示装置96に入力する。
【0035】
図4のステップS10では、表示装置96が、演算装置84から入力された画像データが記述する画像を表示する。これによって、図6、7に示すように、心電図C、心電図D、脈拍が表示装置96に表示される。
【0036】
図4のステップS12では、画像データ送信装置94が、演算装置84から入力された画像データをインターネット網100を介してホスト端末20に送信する。画像データ送信装置94は、画像データと共に、記憶しているIPアドレスをホスト端末20に送信する。
【0037】
以上のように、図4のステップS2〜S12を実行することによって、表示装置96に演算装置84によって算出された2次生体情報と、演算装置84による判定結果が表示される。また、画像データ送信装置94によって、その画像を記述する画像データがホスト端末20に送信される。上述したように、A/D変換装置72は約100msecの周期で1次生体情報をデジタル信号に変換するので、ステップS2〜S12の処理は約100msecの周期で繰り返し実行される。これによって、2次生体情報検出装置78は、約100msecの周期で患者の2次生体情報を検出する。また、S2〜S12の処理が約100msecの周期で実行されることによって、表示装置96の表示画面には、約100msecの周期で次々と2次生体情報が表示される。すなわち、表示装置96の表示画面に、患者の2次生体情報がリアルタイムで表示される。また、S2〜S12の処理が約100msecの周期で実行されることによって、クライアント端末60からホスト端末20へ約100msecの周期で画像データとIPアドレスが送信される。
【0038】
(ホスト端末20の構成)
図1に示すように、ホスト端末20は、インターネット網100によって複数のクライアント端末60と接続されている。図3に示すように、ホスト端末20は、画像データ受信装置22と、記憶装置24と、演算装置26と、ブザー38と、表示装置40と、入力装置42によって構成されている。
【0039】
画像データ受信装置22は、インターネット網100と演算装置26に接続されている。画像データ受信装置22は、インターネット網100を介して各クライアント端末60から送信される画像データ及びIPアドレスを受信する。すなわち、画像データ受信装置22は、各々のクライアント端末60が約100msecの周期で送信する画像データとIPアドレスを受信する。画像データ受信装置22は、受信した画像データとIPアドレスを演算装置26に入力する。
【0040】
演算装置26は、画像データ受信装置22と記憶装置24とブザー38と表示装置40と入力装置42に接続されている。演算装置26には、画像データ受信装置22から画像データとIPアドレスが入力される。演算装置26は、入力された画像データ及びIPアドレスを記憶装置24に入力する。また、演算装置26は、入力された画像データのうちの脈拍表示範囲E内に位置している画素の色指定値0x,nn,nn,nnが異常判定時の色指定値であるときに、その画像データと共に入力されたIPアドレスを含む警告信号を出力する。演算装置26は、警告信号を出力するとブザー38に電気信号を出力するとともに、その警告信号が含むIPアドレスを記憶する。また、演算装置26は、記憶しているIPアドレスと一致するIPアドレスを入力されたときには、そのIPアドレスと共に入力された画像データをそのIPアドレスと共に表示装置40に入力する。
演算装置26は、IPアドレス判定部28と、明度指定値算出部29と、再生部30と、警告信号出力部32と、警告IPアドレス記憶部34と、ブザー鳴動部36を有している。
【0041】
記憶装置24は、ハードディスク等によって構成されており、多くのデータを記憶することができる。記憶装置24は、演算装置26と接続されている。記憶装置24には、演算装置26から画像データとIPアドレスが入力される。記憶装置24は、入力された画像データをIPアドレスに対応づけて記憶する。
【0042】
ブザー38は、演算装置26と接続されている。ブザー38には、演算装置26から電気信号が入力される。ブザー38は、演算装置26から電気信号が入力されると鳴動する。
【0043】
表示装置40は、大型の表示画面を有しており、画像データが記述する画像の複数個を同時に表示することができる。表示装置40は、演算装置26と接続されている。表示装置40には、演算装置26からIPアドレスと画像データが入力される。表示装置40は、入力された画像データが記述する画像を、表示画面の所定位置に表示させる。また、表示装置40は、1つの画像データに対応する画像を表示している間に、表示している画像データのIPアドレスと異なるIPアドレスが入力されたときには、その異なるIPアドレスと共に入力された画像データが記述する画像を、表示画面中の隣接する位置に表示する。
【0044】
入力装置42は、キーボード、マウス等によって構成されている。入力装置42は演算装置26と接続されている。入力装置42を操作することによって、演算装置26にさまざまな信号を入力することができる。
【0045】
(ホスト端末20の動作)
上述したように、画像データ受信装置22が画像データとIPアドレスを受信し、演算装置26に画像データとIPアドレスが入力されると、演算装置26は、入力された画像データとIPアドレスを記憶装置24に入力する。記憶装置24は、入力された画像データをIPアドレスに対応づけて記憶する。
また、演算装置26は、入力された画像データのうち、脈拍表示範囲E内に位置している画素の色指定値0x,nn,nn,nnが正常判定時の色指定値であるのか異常判定時の色指定値であるのかによって、クライアント端末60による判定結果を再生し、再生した判定結果に応じて警告信号を出力する。警告信号を出力するときと、警告信号を出力した後の演算装置26の動作を、図8のフローチャートを参照しながら説明する。図8は、1つの画像データが入力されたときに、ホスト端末20の演算装置26が実行する処理を示している。
【0046】
画像データとIPアドレスが入力されると、演算装置26は、IPアドレス判定部28によって、入力されたIPアドレスが警告IPアドレス記憶部34で記憶しているIPアドレスのいずれかと一致するか否かを判定する(ステップS20)。後に詳述するが、警告IPアドレス記憶部34には、以前に入力された画像データのうち、再生部30で再生したクライアント端末60による判定結果が異常であった画像データのIPアドレス(すなわち、異常判定結果を示す画像データと共に入力されたIPアドレス)を記憶している。
【0047】
入力されたIPアドレスが警告IPアドレス記憶部34のIPアドレスと一致しないときには、演算装置26は、明度指定値算出部29によって、入力された画像データの脈拍表示範囲E内の画素のうち、図9の範囲F内の9つの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値0x,nnを算出する(ステップS22)。すなわち、演算装置26は、画素(x,y)〜(x,y)の色指定値0x,nn,nn,nnに基づいて、色指定値0x,nn,nn,nnが指定している色の明度情報だけを取り出した明度指定値0x,nn(nnは明度を256階調で指定する値)を算出する。
画素(x,y)〜(x,y)は、脈拍表示範囲E内に脈拍を表示する際に、必ず背景を表示する画素である(図6、図7参照)。したがって、クライアント端末60によって脈拍が正常範囲にあると判定されたときに作成される画像データでは、画素(x,y)〜(x,y)の色指定値が0x,00,00,00(黒)となっている。色指定値0x,00,00,00から算出される明度指定値は0x,00である。したがって、脈拍が正常範囲にあると判定されたときに作成される画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値は0x,00となる。また、クライアント端末60によって脈拍が異常範囲にあると判定されたときに作成される画像データでは、画素(x,y)〜(x,y)の色指定値が0x,00,ff,00(緑)となっている。色指定値0x,00,ff,00から算出される明度指定値は0x,75である。したがって、脈拍が異常範囲にあると判定されたときに作成される画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値は0x,75となる。
【0048】
次に、演算装置26は、再生部30によって、画像データの画素(x,y)〜(x,y)のすべての明度指定値0x,nn(図9参照)が、0x,20〜0x,ffの範囲にあるか否かを判定する(図8のステップS24)。
上述したように、脈拍が正常範囲にあると判定されたときに作成される画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値は0x,00であり、脈拍が異常範囲にあると判定されたときに作成される画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値は0x,75である。したがって、演算装置26が、画像データの画素(x,y)〜(x,y)のすべての明度指定値0x,nnが、0x,20〜0x,ffの範囲にあるか(すなわち、明度指定値が0x,75であるか)、いずれかの明度指定値が0x,00〜0x,19にあるか(すなわち、明度指定値が0x,00であるか)を判定することによって、クライアント端末60の演算装置84による判定結果(すなわち、脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるか)が再生される。
【0049】
演算装置26は、画像データの画素(x,y)〜(x,y)のいずれかの明度指定値が、0x,00〜0x,19の範囲にある(すなわち、入力された画像データが表示する脈拍が正常範囲にある)と判定すると(ステップS24でNO)、処理を終了する。
【0050】
演算装置26は、画像データの画素(x,y)〜(x,y)のすべての明度指定値が、0x,20〜0x,ffの範囲にある(すなわち、入力された画像データが表示する脈拍が異常範囲にある)と判定すると(ステップS24でYES)、警告信号出力部32によって、その画像データのIPアドレスを含む警告信号を出力する(ステップS26)。
【0051】
演算装置26は、警告信号を出力すると、その警告信号が含むIPアドレスを警告IPアドレス記憶部34に記憶する(ステップS28)。警告IPアドレス記憶部34で既に他のIPアドレスを記憶しているときには、警告IPアドレス記憶部34で複数のIPアドレスを記憶することとなる。なお、警告IPアドレス記憶部34で記憶しているIPアドレスは、入力装置42によって警告IPアドレス記憶部34をリセットすることで消去することができる。
【0052】
また、演算装置26は、警告信号を出力すると、ブザー鳴動部36によって、ブザー38に電気信号を入力する(ステップS30)。これによって、ブザー38は鳴動を開始する。ブザー38は、入力装置42から演算装置26にブザー停止信号が入力されるまで鳴動し続ける。
【0053】
また、演算装置26は、入力されたIPアドレスが警告IPアドレス記憶部34で記憶しているIPアドレスのいずれかと一致すると判定すると(ステップS20でYES)、入力された画像データとIPアドレスを表示装置40に入力する(ステップS32)。これによって、その画像データが記述する画像が表示装置40に表示される。すなわち、そのIPアドレスのクライアント端末60が検出している患者の2次生体情報が表示装置40に表示される。表示装置40は、既にそのIPアドレスに対応する画像を表示しているときは、表示している画像を新たに入力した画像データに対応する画像に更新する。また、表示装置40が、既に他のIPアドレスに対応する画像を表示しているときは、表示している画像のとなりに新たに入力された画像データが記述する画像を表示する。
【0054】
上述したように、ホスト端末20には、各クライアント端末60から約100msecの周期で画像データ及びIPアドレスが送信される。ホスト端末20は、画像データ及びIPアドレスを受信するたびに図8のステップS20〜S32の処理を実行する。
ホスト端末20は、送信された画像データのIPアドレスが警告IPアドレス記憶部34で記憶しているIPアドレスと一致しないときには、ステップS22〜S24の処理を実行する。これによって、入力された画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値が0x,20〜0x,ffの範囲にあるか否かが判定される。すなわち、入力された画像データが表示する脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかが判定される。ホスト端末20には1つのクライアント端末60から約100msecの周期で画像データが入力され、ホスト端末20は画像データが入力されるたびにステップS22〜S24の処理を実行する。すなわち、ホスト端末20は、各クライアント端末60から送信される画像データが表示する脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかをリアルタイムで監視している。
また、ホスト端末20は、画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値が0x,20〜0x,ffの範囲にある(すなわち、画像データが表示する脈拍が異常範囲にある)と判定すると、直ちにブザー38を鳴動させる(ステップS30)。また、ホスト端末20は、画像データの画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値が0x,20〜0x,ffの範囲にあると判定すると、その画像データのIPアドレスを記憶する(ステップS28)。そして、記憶したIPアドレスの画像データをそれ以降に受信すると、その画像データが記述している画像を表示装置40に表示する(ステップS32)。ホスト端末20は、IPアドレスを記憶し、ブザー38を鳴動させてから約100msec後に、同じIPアドレスの次の画像データを受信するので、ブザー38の鳴動と略同時に表示装置40に記憶したIPアドレスの画像が表示される。ホスト端末20は、警告IPアドレス記憶部34がリセットされるまでの間、記憶したIPアドレスの画像データを受信するたびに、受信した画像データを次々と表示装置40に表示する。したがって、表示装置40にはそのIPアドレスのクライアント端末60が検出する患者の2次生体情報がリアルタイムで表示される。
すなわち、ホスト端末20は、異常な脈拍を表示する画像データを受信すると直ちにブザー38を鳴動させ、さらに異常な脈拍を検出したクライアント端末60がその後に検出する患者の2次生態情報を表示装置40にリアルタイムで表示する。したがって、生体情報の監視者は、ブザー38の鳴動によって患者の脈拍が異常となったことを直ちに知ることができる。また、脈拍が異常となった患者の2次生体情報を、表示装置40で確認することができる。
【0055】
以上に説明したように、本実施例の生体情報監視装置10では、クライアント端末60の演算装置84が、2次生体情報検出装置78が検出した患者の脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを判定する。演算装置84は、判定結果が正常であるときには脈拍表示範囲E内に数値を緑で表示し、背景を黒で表示する画像データを作成し、判定結果が異常であるときには脈拍表示範囲E内に数値を黒で表示し、背景を緑で表示する画像データを作成する。演算装置84によって作成された画像データは、画像データ送信装置94がインターネット網100に送信し、ホスト端末20の画像データ受信装置22で受信される。ホスト端末20の演算装置26は、画像データ受信装置22で受信した画像データのうち、脈拍表示範囲E内に位置する画素(x,y)〜(x,y)の明度指定値0x,nnに基づいて、クライアント端末60の演算装置84による判定結果を再生する。したがって、画像データの表示を目視で確認することなく患者の脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを検知することができる。
【0056】
また、生体情報監視装置10では、各クライアント端末60の画像データ送信装置94が、画像データとともにクライアント端末60を識別するIPアドレスを送信する。ホスト端末20の演算装置26は、再生した判定結果が異常であるときに、その画像データと同時に受信したIPアドレスを含む警告信号を出力する。したがって、複数の患者の脈拍を監視し、いずれかの患者の容態が悪化したときに、その患者が誰であるかを容易に特定することができる。
【0057】
また、生体情報監視装置10では、ホスト端末20の演算装置26が、出力した警告信号が含むIPアドレスを記憶し、そのIPアドレスに対応するクライアント端末60が送信した画像データを表示装置40に表示する。したがって、容態が悪化した患者の2次生体情報を容易に確認することができる。
【0058】
また、生体情報監視装置10では、ホスト端末20の演算装置26が、警告信号を出力したときにブザー38を鳴動させる。このブザー38の鳴動によって、クライアント端末60で検出する脈拍が異常となったことを知ることができる。
【0059】
なお、上述した生体情報監視装置10では、クライアント端末60が、患者の心電図、脈拍を検出し、脈拍が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを判定した。しかし、心電図が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを判定しても良い。また、クライアント端末60で、患者の体温、呼吸、血圧、血糖値、体脂肪率、意識レベル等の生体情報を検出し、それらの生体情報が正常範囲にあるか異常範囲にあるかを判定しても良い。
また、上述した生体情報監視装置10では、ホスト端末20の演算装置26が、画像データの画素の色指定値から算出した明度指定値に基づいて、クライアント端末60の演算装置84による判定結果を再生した。しかし、本発明はこのような形態に限られず、画像データの画素の光学的特性を記述するさまざまなデータに基づいて、クライアント端末60の演算装置84による判定結果を再生することができる。例えば、画像データの画素の色指定値、彩度指定値等に基づいて判定結果を再生しても良い。
また、上述の生体情報監視装置10では、脈拍表示範囲E内の色を反転させることで脈拍の判定結果を表示したが、他の表示方法によって判定結果を表示しても良い。例えば、判定結果が異常であったときに、脈拍数値の表示色を赤とするようにしても良い。また、画像データ中に判定結果の表示範囲を別個に設け、その表示範囲内にOK、NG等を表示しても良い。
【0060】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】実施例の生体情報監視装置10のブロック図。
【図2】実施例のクライアント端末60のブロック図。
【図3】実施例のホスト端末20のブロック図。
【図4】クライアント端末60の動作を示すフローチャート。
【図5】画像データの説明図。
【図6】脈拍が正常範囲にあるときに作成される画像データを示す図。
【図7】脈拍が異常範囲にあるときに作成される画像データを示す図。
【図8】画像データを受信した後のホスト端末20の動作を示すフローチャート。
【図9】画像データの範囲F内の画素の説明図。
【符号の説明】
【0062】
10:生体情報監視装置
20:ホスト端末
22:画像データ受信装置
24:記憶装置
26:演算装置
28:IPアドレス判定部
29:明度指定値算出部
30:再生部
32:警告信号出力部
34:警告IPアドレス記憶部
36:ブザー鳴動部
38:ブザー
40:表示装置
42:入力装置
60:クライアント端末
62:1次生体情報検出装置
64:心電信号センサ
66:心電信号センサ
72:A/D変換装置
74:無線信号送信装置
76:無線通信回線
78:2次生体情報検出装置
80:ベッドサイドモニタ
82:無線信号受信装置
84:演算装置
86:解析部
88:判定部
90:画像データ作成部
94:画像データ送信装置
96:表示装置
100:インターネット網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末と、そのクライアント端末と通信回線によって接続されているホスト端末を有する生体情報監視装置であって、
クライアント端末は、
・所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、
・その検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、
・その検出装置が検出した生体情報を表示するとともに前記判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、
・その画像データ作成装置が作成した画像データを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有しており、
ホスト端末は、
・クライアント端末が送信した画像データを受信する受信装置と、
・その受信装置が受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生する装置を有している
ことを特徴とする生体情報監視装置。
【請求項2】
ホスト端末が、再生した判定結果が異常であるときに警告する装置を有することを特徴とする請求項1の生体情報監視装置。
【請求項3】
複数のクライアント端末を有し、
各クライアント端末は、画像データとともにクライアント端末を識別する識別情報を送信し、
ホスト端末は、クライアント端末が送信した画像データと識別情報を受信し、再生した判定結果が異常であるときにその画像データと同時に受信した識別情報を示して警告することを特徴とする請求項2の生体情報監視装置。
【請求項4】
ホスト端末が、判定結果が異常であったクライアント端末が送信した画像データが記述する画像を表示する装置を有することを特徴とする請求項3の生体情報監視装置。
【請求項5】
ホスト端末の再生装置は、前記所定範囲内に位置する画素の色を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生すること特徴とする請求項1〜4のいずれかの生体情報監視装置。
【請求項6】
クライアント端末と通信回線によって接続されているホスト端末であって、
クライアント端末は、
・所定周期でヒトの生体情報を検出する装置と、
・その検出装置が検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する装置と、
・その検出装置が検出した生体情報を表示するとともに前記判定装置による判定結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する装置と、
・その画像データ作成装置が作成した画像データを通信回線を介してホスト端末に送信する送信装置を有しており、
ホスト端末は、
・クライアント端末が送信した画像データを受信する受信装置と、
・その受信装置が受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、クライアント端末による判定結果を再生する装置を有していることを特徴とするホスト端末。
【請求項7】
ヒトの生体情報を通信回線を介して遠隔地で監視する方法であり、
・所定周期でヒトの生体情報を検出する段階と、
・検出した生体情報が正常範囲にあるか否かを判定する段階と、
・検出した生体情報を表示するとともに判定した結果を所定範囲に表示する画像を記述する画像データを作成する段階と、
・作成した画像データを通信回線に送信する段階と、
・通信回線から画像データを受信する段階と、
・受信した画像データのうち、前記所定範囲内に位置する画素の光学的特性を記述するデータに基づいて、前記判定結果を再生する段階、
を有していることを特徴とする遠隔監視方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−330704(P2007−330704A)
【公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−169229(P2006−169229)
【出願日】平成18年6月19日(2006.6.19)
【出願人】(504145618)ケペル株式会社 (1)
【Fターム(参考)】