説明

生体適合性のガレン基剤の無害製剤方法

【課題】皮膚に完全に許容される極めて高い許容性の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤を提供する。
【解決手段】配糖体、糖及び糖還元生成物からなる群からそれぞれ選択される少なくとも2種のポリオールを水性相に含有する高許容性生体適合性及び生体調節性の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤において、前記の少なくとも2種のポリオールがマンニトール及びキシリトールからなる糖還元生成物の群から選択されるものであることを特徴とする高許容性生体適合性及び生体調節性の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する;また、本発明は、脂質調節物質から選択される物質を含有する脂肪相も含有してなることを特徴とする皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤を調製する。また、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤の許容性を向上させるため及び/又はその効果を最適化するために、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤の水性相におけるマンニトール及びキシリトールからなる糖還元生成物の群から選択されるポリオール類の使用並びに本発明の基剤を含有してなることを特徴とする化粧品及び/又は皮膚−化粧品組成物を調製する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
生物、その環境及びその使用安全性のために作成された製品の許容性(tolerability)及び無害性は、分野にかかわらず、かつてないほどの話題である。化粧品製剤の分野、さらには皮膚−化粧品製剤の分野では、これらの因子を考慮に入れることが不可欠である。意図する目的によって、皮膚−化粧品は、主としてデリケートで反応性の皮膚に施用される場合が多い。従って、中性であることが義務付けられることは、ケア製品又はメイクアップ製品などの慣用の化粧品についてより以上に重要である。
【背景技術】
【0002】
実際、皮膚疾患の一般的な生物学的影響は、皮膚の生態系を弱め且つ外部物質に対する皮膚の感受性を高める。化粧品基剤中に存在するある種の成分、特に界面活性剤、防腐剤及び使用される水の量は、これらの外部物質に関係がある反応性又は機能障害の問題に関与する。
【0003】
エマルジョン、クリーム、乳液、化粧水又は油を展開させること(developing)を目的とした化粧品及び/又は皮膚−化粧品製剤においては、2つの成分、すなわち一方はガレンと呼ばれる基剤又は支持体(本発明の主題)及び他方は化粧品、皮膚−化粧品又は医薬の有効成分を区別することが通常である。
【0004】
当該技術の状態において、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤は、生物学的役割をもたず、下記のこと:すなわち、
− 適所に有効成分を担持すること、
− 使用者又は消費者がその意図する目的(目、体、顔)、その形態(乳液、クリーム)及びその香りに関連して期待する感覚効果を提供すること、
− 化粧品及び適当な有効成分を安定化させ、保存すること、及び
− あらゆる種類の製品及び有効成分複合体との最もよい可能な相溶性を保障しながら、期待される基本機能を確実にすること
を目的としたビヒクル又は支持体を構成するのみである。
【0005】
皮膚及び/又は化粧品ガレン用基剤はまた、皮膚に対する優れた許容性も持たなければならない。
【0006】
化粧品及び/又は皮膚−化粧品において、基剤は、主として2つの相、すなわち水性相と脂肪相からなり、これらの相には乳化剤、技術的安定剤及び防腐剤及び化粧品又は医薬有効成分が加えられる。
【0007】
これらの相は、単一相及び連続相、連続水性相(ローション)、連続脂肪相(油)、又は混合物において2相ローション、フォーム、エマルジョンの多様なクリーム、フォームであることができる。
【0008】
デリケートな皮膚及び/又は反応性の皮膚に施用されると、この基剤それ自体は、場合により刺激反応によって及び刺激反応の他に有効成分によって引き起こされるか又はすでに存在する病理学的皮膚状態による皮膚非許容性現象を本質的に引き起こす場合があり得る。
【0009】
従って、ビヒクルとして使用されるガレン基剤は、皮膚の状態及び担持される有効成分にかかわらず、完全に許容されるものでなければならない。
【0010】
本発明は、前記に挙げた問題を全て解決することを可能にし、配合される化粧品及び/又は皮膚−化粧品に使用される有効成分及び慣用の添加剤にかかわらず及び病理学的皮膚状態にかかわらず、皮膚に完全に許容される極めて高い許容性の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0011】
この基剤は、皮膚の生態系を尊重し(respect)且つ化粧品及び/又は医薬有効成分並びに病気によりデリケートにされる皮膚の生物学的状態と生体適合性であるように規定される。
【0012】
特に細胞生存率を高めることによって、この皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤は、外部物質に対する最適な高められた抵抗性及び最適水和作用を得ることを可能にし、従って反応性の小さい皮膚を得ることを可能にする。この皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤はまた、減らされた量の防腐剤を含有しながら、耐えられない反応の源でもあり得るアレルギー現象を減らすことも可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】仏国特許第2609309号明細書
【特許文献2】欧州特許第1354580号明細書
【特許文献3】J20060893号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
仏国特許第2609309号明細書、欧州特許第1354580号明細書及びJ20060893号明細書には、化粧品有効成分として、例えば細胞刺激物質、エネルギー源又は酸化防止剤としてのポリオール又は糖類の使用が開示されているが、ポリオールは皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤の成分としては記載されていない。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤であってその水性相が配糖体、糖及び糖還元生成物からなる群からそれぞれ選択される少なくとも2種のポリオールを含有するものであることを特徴とする皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0016】
本発明はまた、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤であってその水性相が配糖体、糖及び糖還元生成物からなる群からそれぞれ選択される少なくとも2種のポリオールを含有するものである皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤において、これらのポリオールの少なくとも2種がマンニトール及びキシリトールからなる糖還元生成物の群から選択されるものであることを特徴とする皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0017】
本発明によれば、前記の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤はまた、一つのポリオールがグルコース、ラムノース、キシロース、マンノース及びフルクトースからなる糖の群から選択されるものであることを特徴とし得る。
【0018】
本発明は、さらに詳しくは、前記ポリオールがグルコース、ラムノース、キシロース、マンノース及びフルクトースからなる糖の群から選択されるものであることを特徴とする本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0019】
一つの具体的態様において、本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤は、糖の群から選択される一つのポリオールがラムノースであることを特徴とする。
【0020】
本発明は、さらに詳しくは、前記ポリオールがマンニトール及びキシリトールからなる糖還元性生物の群から選択されるものであることを特徴とする本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0021】
本発明は、さらに詳しくは、前記ポリオールがフルクトオリゴ糖、α-L-フコース-1→3-α-D-ガラクトース-1→3-α-D-ガラクツロン酸の三糖重合体、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、シクロデキストリン、ガラクトアラビナン及びイヌリンからなる配糖体の群から選択されるものであることを特徴とする本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0022】
本発明の水性相はまた、慣用の水性相と比べて、線維芽細胞及びケラチン生成細胞の培養物の細胞生存率を高めることを可能にする。
【0023】
一つの具体的態様において、本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤の水性相は、糖及び配糖体からなる群から選択される少なくとも1種のポリオールと、糖還元生成物からなる群から選択される少なくとも1種のポリオールとを含有する。
【0024】
別の具体的態様において、本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤の水性相は、糖及び配糖体からなる群から選択される少なくとも1種のポリオールと、糖還元生成物からなる群から選択される少なくとも2種のポリオールとを含有する。
【0025】
前記で述べたように、ある種の化粧品、皮膚-化粧品及び/又はケア製剤は、脂肪相を含有するか又は脂肪相のみからなる。
【0026】
幾つかのポリオールは、脂肪相に溶解しないかもしれないし又はこの相の成分としてその役割を果たすことができない極めて溶解しないものであるかもしれない。この場合には、前記ポリオールは、例えばソルビトールの発酵によって得られる重合体(INCI命名法:バイオサッカライドガム−2)であるRhamnosoft(登録商標)のような製品を得るために、例えば脂溶性鎖の化学グラフトによって又は重合によって化学的に修飾することができる。
【0027】
従って、本発明は、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤であってその脂肪相が配糖体、糖、糖還元生成物及び化学的に修飾された糖からなる群からそれぞれ選択される少なくとも2種の脂溶性ポリオールを含有するものである皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0028】
本発明は、特に、化学的に修飾された糖がRhamnosoft(登録商標)、セテアリルグルコシド、マンニトールラウレート及び グルタミン酸グルコースらなる群から選択されるものであることを特徴とするガレン基剤に関する。
【0029】
また、この脂肪相は、特にそこで形成し得る脂質過酸化物の作用により、本質的に皮膚に悪影響を及ぼす場合が本質的にあり得る。従って、水性相によって維持される高い許容性を保障するために、製剤が脂肪相を含有する場合にはいわゆる脂質調節物質が加えられる。
【0030】
この脂質調節物質は、皮膚の脂質成分を再平衡化し且つ不十分な皮膚の許容性を最適化することを可能にする。
【0031】
皮膚の分子構造(細胞膜、表皮細胞間質)に組み込まれてしまうことによって、この脂質調節物質は反応性閾値を低下させる。
【0032】
従って、本発明は、脂質調節物質から選択される物質を含有してなる脂肪相を含有することを特徴とする本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤に関する。
【0033】
本発明は、さらに詳しくは、脂質調節物質が、
− プランクトン又は藻類、例えばエイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸の富むラミナリア・オクロロイカ(Laminaria ochroleuca)の脂質抽出物、
− α-リノレン酸に富むトリグリセリドを含有する植物油、例えばナタネ油、大豆油又は亜麻仁油、
− α-リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸に富む魚油、並びに
− モノ、ジもしくはトリグリセリド型の合成又は生合成によって得られる物質、並びに脂肪酸組成が10%〜100%のα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸であるリン脂質又は糖脂質
の中から選択される。
【0034】
この皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤の構成成分は、皮膚に対して中性にすることを可能にし且つ皮膚に対して完全に害のないことを保障することを可能にする、すなわち皮膚の完全性を留意し且つ反応性の皮膚に特に適したものにする。これらの結果は、水性相及び脂肪相の両方の許容性を高める及び/又は増大させることによって、細胞生存率を高めることによって及び成分の非反応性、すなわち及び化粧品及び皮膚-化粧品に慣用される有効成分及び成分に対する中性により得ることができる。
【0035】
本発明の基剤の構成成分はまた、例えば病理学的状態の皮膚について皮膚のホメオスタシスを維持し、回復させ、且つ有効成分が配合された場合には、皮膚による有効成分の吸収を促進することを可能にする。
【0036】
本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤は、配合され、担持される有効成分にかかわらず許容性のレベルを保ち、環境因子と関係がある皮膚細胞の劣化を保護する。
【0037】
ポリオール又は脂質調節物質のそれぞれの含有量に基づいて、本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤、すなわち水性相及び/又は脂肪相は、皮膚の一般的な生態系を保障するのに有用である。
【0038】
好ましくは、本発明の皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤は、全ポリオール含有量が水性相の全重量の0.1〜40%であることを特徴とする。
【0039】
前記ガレン基剤が本発明の脂肪相を含有する場合には、全脂溶性ポリオール含有量は脂肪相の全重量の0.01〜10%である。
【0040】
前記ガレン基剤が本発明の脂肪相を含有する場合には、脂質調節物質の全含有量は脂肪相の全重量の0.01〜100%である。
【0041】
“ポリオール”とは、数個のヒドロキシル基を有する炭化水素有機化合物を意味すると解釈される。
【0042】
“脂溶性ポリオール”とは、脂肪相に顕著な溶解性を有する前記ポリオール、あるいは脂溶性鎖のグラフトもしくは付加によって又は数種のポリオール単位の重合によって化学的に修飾されたポリオールを意味すると解釈される。
【0043】
“糖”とは、3〜8個の炭素原子を含有する炭水化物であって、その全てが酸素含有特性官能基、すなわちヒドロキシル基、ケトン基及び/又はアルデヒド基を有する炭水化物を意味すると解釈される。
【0044】
“配糖体”とは、グリコシド結合によって一緒に結合された糖又は糖誘導体の分子を水を除去しながら縮合させることによって得られる生成物である炭水化物群の化合物を意味すると解釈される。
【0045】
“糖還元生成物”は、糖を環化するアルデヒド官能基の還元によって得られる線状ポリオールを意味すると解釈される。
【0046】
“脂質調節物質”は、皮膚の分子構造(細胞膜、上皮細胞間質)に取り込まれてしまうことによって、皮膚の反応性閾値を低下させることを著しく可能にするω3系及び/又はω6系のポリ不飽和脂肪酸(特に、α−及びγ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)に富む脂質物質を意味すると解釈される。
【0047】
本発明はまた、皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤の許容性を高め且つ有効成分の効果を最適化するために、皮膚及び/又は化粧品ガレン用基剤の水性相における配糖体、糖及び糖還元生成物からなる群から選択される少なくとも1種のポリオールの使用に関する。
【0048】
本発明の一つの具体的態様において、前記ポリオールは、グルコース、ラムノース、キシロース、マンノース及びフルクトースからなる糖の群から選択される。
【0049】
別の具体的態様において、前記ポリオールはマンニトール及びキシリトールからなる糖還元生成物の群から選択される。
【0050】
別の具体的態様において、前記ポリオールは、配糖体、例えばフルクトオリゴ糖、α-L-フコース-1→3-α-D-ガラクトース-1→3-α-D-ガラクツロン酸の三糖重合体、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、シクロデキストリン、ガラクトアラビナン及びイヌリンの群から選択される。
【0051】
本発明を、以下、実験的な観点から説明する。
【0052】
許容性の向上の実証
前記で定義したポリオールによる許容性の向上の性質は、ヒト上皮ランゲルハンス細胞のアロ刺激機能の非劣化を実証することを可能にする試験で評価した。
【0053】
ポリオールを、支持体に2mg/mlの濃度で溶解した。
【0054】
使用した支持体、すなわちキシリトール、ラムノース、マンニトール及びフルクロオリゴ糖を、混合リンパ上皮培養物中で、別々に又は一緒に1及び10%の最終濃度で試験した。
【0055】
試験は、“Human in vitro T cell sensitization using hapten-modified epidermal Langerhans cells”, Advances in Experimental Medicine and Biology, 1993, 209, p. 212, C. Moulon et al., に記載のプロトコールに従って行なった。
【0056】
種々の製品の存在下で18時間インキュベートした後のランゲルハンス細胞についての予備生存率アッセイは、使用した用量で毒性効果を示さなかった。
【0057】
種々のドナーから得た細胞を用いて行なった3回の実験の結果は、1%又は10%の用量では、種々の製品はランゲルハンス細胞のアロ刺激機能を著しく変えないことを示す。混合リンパ上皮培養物に10%の用量で一緒に加えた場合には、この機能のごくわずかな低下が、3回の実験の一つの実験で認められた。免疫抑制効果について知られているインターロイキン−10(IL−10)を、対照として使用した。
【0058】
得られた結果は、標準条件下で、試験した種々のポリオール支持体はヒト上皮ランゲルハンス細胞のアロ刺激機能を著しく変えないことを示す。
【0059】
脱感作活性
ラミナリア・オクロロイカ(Laminaria ochroleuca)の脂質抽出物の脱感作活性(desensitizing activity)は、刺激剤分子、すなわちDNFB(ジニトロフルオロベンゼン)によって引き起こされる反応性閾値の低下によって認められる。
【0060】
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物のこの活性は、ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物を2%の濃度で本発明の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤の脂肪相に溶解することによって調べた。得られた化合物は、実験被験者に、3日間、朝及び夕方にクリーム12.5μlを塗布した。
【0061】
3日間施用した後に、刺激用量のDNFB(ジニトロフルオロベンゼン)(0.4%)を施用し、施用後に3、6、9及び24時間目に浮腫を測定した。得られた結果は、ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物を含有する基剤を施用した後の皮膚の浮腫が、この基剤なしで同じ用量のDNFBを施用した場合に比べて減少を示す。
【0062】
細胞生存率
線維芽細胞の細胞生存率を、生存細胞のコハク酸塩/テトラゾリウムレダクターゼミトコンドリア系の活性を評価することからなるWST−1()変換法で評価した。
【0063】
WST−1(Boehringer/Roche)は、ホルマザンの着色沈殿物に還元される。細胞生存率は、450nmで分光光度の読み取りによって決定される。光学濃度の強さは、生存細胞の数の比例する。
【0064】
):WST−1テトラゾリウム塩: 4−(3−(4−ヨードフェニル)−2−(4−ニトロフェニル)−2H−5−テトラゾリオ)−1,3−ベンゼンジスルホネート
接種
線維芽細胞を、96ウエルマイクロプレートに、成長因子(10%FCS)を用いて強化した標準DMEM(SIGMA)200μl中でウエル当たり細胞10,000個の割合で接種した。プレートを10分間インキュベートし、次いで6%のCOを含有する湿潤雰囲気中で37℃で2〜4時間インキュベートした。
【0065】
試験濃度の範囲
試験すべき種々の濃度は、本発明のポリオールの原液から水に0.1g/l〜10g/lで調製した。
【0066】
処理
DMEMの除去後に、製品の種々の希釈液を細胞と接触させた。実験中は、培地は新しくしなかった。それぞれの点は三重反復試験で行なった。
【0067】
細胞毒性(WST−1試験)は、10分並びに2時間及び4時間接触させた後に測定した。
【0068】
光学濃度は、ELISAマイクロプレートリーダーを用いて450nmで読み取った。
【0069】
【表1】

得られた結果は、本発明の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤の水性相に配合されたポリオールを含有する溶液について4時間後でも生存率が増大することを示している。
【0070】
皮膚許容性及び感作力(sensitizing power)の研究
研究は、ボランティア50人に対してMarzulli-Maibacの方法で行い、ボランティアに貼付剤を背中の同じ側の部位及び反対側の部位に施用した。
【0071】
2種類の製剤、すなわち“R04FF17”及び“R04FF18”を試験した。参照“R04FF17”は、従来技術のガレン基剤を表し、参照“R04FF18”は本発明に従って変性させたこれと同じガレン基剤を表す。
【0072】
R04FF17: 従来技術のガレン基剤
鉱油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12.0%
PEG−8ステアレート・・・・・・・・・・・・・・・・6.00%
グリセリルステアレート・・・・・・・・・・・・・・・・2.00%
PEG−100ステアレートグリセリルステアレート・・・2.00%
セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.00%
ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.00%
シアバター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.00%
ソルビタンセスキオレエート・・・・・・・・・・・・・・0.50%
フェノキシエタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.30%
プロピルパラベン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15%
メチルパラベン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.15%
ブチルパラベン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.10%
アラントイン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.10%
トリエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・・・・0.34%
エチルパラベン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.07%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量

R04FF18: 本発明に従って変性させた従来技術のガレン基剤
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
フルクロオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
1 − 感作力の測定
製品は、生じている部位にかかわらず、対象が少なくとも次の全ての徴候を示す場合に感作するとみなされる:
− 浮腫を伴うか又は伴わない紅斑
− かゆみ
− 小胞
耐えられない顕著な徴候は、研究条件下では、試験した2種類の基剤について調査員によって観察されなかった。
【0073】
2 − 刺激指数Zの測定
Zは、次式:
【数1】

に従って、紅斑パラメーター(例えば浮腫)及び剥離パラメーターに基づいて算出した。
【0074】
紅斑及び剥離の評点は、次の通りに算出した:
紅斑の評点=紅斑の大きさ×発生個数
剥離の評点=剥離の大きさ×発生個数
Zは同じ側の帯域及び反対側の帯域について算出した。解釈のために、最も高い値を採用した。
【0075】
Zの解釈の表は次の通りである:
【表2】

製品R04FF17は、0.05の刺激指数Zを有する。
【0076】
製品R04FF18は、0.00の指数Zを有する。
【0077】
本発明のガレン基剤の修飾は、その評点を極めて都合のよい程度まで向上させる。
【0078】
本発明によれば、皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤は、皮膚と同様のpH4〜1を有し、皮膚施用に適した形態で提供される。
【0079】
前記の基剤は、特に水溶液、油性溶液又はアルコール溶液、分散物、ゲル、脂肪相を水性相に分散させるか又はその逆によって得られるエマルジョン及び懸濁液の形態で提供される。これらの調剤は、化粧品及び/又は皮膚−化粧品製剤の分野で普通に使用されるプロトコールに従って製剤される。
【0080】
特に、脂肪相は、目的とする施用の分野で慣用される脂肪を含有することができる。特に挙げ得る脂肪は、シリコーン基剤の脂肪、例えばシリコーン油、ガム及びワックス、並びに非シリコーン基剤の脂肪、例えば植物、鉱物、動物及び/又は合成起源の油及びワックスである。油類は、場合によっては揮発性又は不揮発性であり得る。
【0081】
従って、本発明は、さらに前記の本発明の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤を含有してなることを特徴とする化粧品及び/又は皮膚−化粧品組成物に関する。
【0082】
これらの化粧品基剤は、保護、治療又はケア用のクリーム、ボディミルク(body milk)、化粧水、皮膚ケア又はクリーニングゲル、メイクアップ製品(例えばファウンデーション、マスカラ、口紅)及び毛髪洗浄及びケア製品(シャンプー、ローション、クリーム)を製造するのに慣用される。
【0083】
化粧品及び/又は皮膚−化粧品分野で知られている方法で、本発明のガレン基剤は、目的とする活性に必要な親水性及び/又は親油性の有効成分及び化粧品、皮膚−化粧品又は皮膚科分野で標準的に使用される補助剤を含有することができる。これらの補助剤の例(限定することを意味しない)は、親水性及び/又は親油性のゲル化剤、防腐剤、酸化防止剤、溶媒、香料、充填剤及び着色剤である。これらの種々の補助剤の量は、当該分野で慣用される量、例えば組成物の全重量の0.01〜20%である。
【実施例】
【0084】
本発明の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤を、以下に示す製剤実施例によって例証する。組成物は重量部である。
【0085】
実施例1: デリケートな皮膚向けのクリーム用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
アラキルアルコール/ベヘニルアルコール/
アラキルグルコシド・・・・・・・・・・・・・・1%
ステアリン酸グリセロール・・・・・・・・・・・5%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・1%
スクアラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・15%
セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・2%

B − 水性相
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
グリセロール・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・3.0%
キサンタンガム・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量
カルボマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.35%

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.75%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・5.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.3%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2%

水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5%
NaOH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.35%
【0086】
実施例2: 正常な皮膚向けのクリーム用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
Ceteareth−2・・・・・・・・・・・・・・3.5%
Ceteareth−21・・・・・・・・・・・・・2〜4%
コムギ麦芽油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3%
シクロメチコン・・・・・・・・・・・・・・・・・・7%
パルミチン酸オクチル・・・・・・・・・・・・・・・8%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・0.01%

B − 水性相
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
グリセロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0%
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
PCANa・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ヒアルロン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・0.1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%

トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.05%
ビタミンAパルミチン酸塩・・・・・・・・・・・・・0.1%
リン脂質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
セラミド3・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
ポリアクリルアミド & C14〜13イソパラフィン &
laureth−7・・・・・・・・・・・・・・・・2〜3.5%
【0087】
実施例3: 太陽光に暴露される皮膚向けのクリーム用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
グリセロールモノステアレート・・・・・・・・・・・2%
ステアリン酸PEG−100・・・・・・・・・・・・3%
安息香酸C12〜C15アルキル・・・・・・・・・・・・10%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・5%
ジメチコン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
酢酸トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・・・1%
オクチル-トリアゾン(Uvinul T150)・・・・・・・・・1.5%
ブチルメトキシジベンゾイルメタン(Eusolex 9020)・・2.0%
セトステアリルアルコール・・・・・・・・・・・・・1%

B − 水性相
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.6%
グリセロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0%
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
カルボマー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
EDTA四ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・0.2%

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
セリン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
フルクロオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ヒアルロン酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・0.1%

水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
NaOH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
香料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量
【0088】
実施例4: 刺激物質によってデリケートにされた皮膚向けのクリーム用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・5%
スクアラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・2%
ジメチコン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
パルミチン酸オクチル・・・・・・・・・・・・・・・5%

B − 水性相
ブチレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・・0.5〜4%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
グリセロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
バイオサッカライドガム2・・・・・・・・・・・・・1.0%
キサンタンガム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
グリチルレチン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.3%

酢酸トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
ピリドキシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜0.05%
ビタミンAパルミチン酸塩・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%
d−パンテノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%

クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜0.5%
グルコン酸亜鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
クエン酸三ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・1〜2.5%
L−フコース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
【0089】
実施例5: 皮膚老化に関係がある疾患を有する皮膚用のクリーム又は乳液用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・5%
ステアリン酸グリセリル・・・・・・・・・・・・・・1〜5%
ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1〜5%
シオノナン酸イソノニル・・・・・・・・・・・・・・1〜15%

B − 水性相
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
グリセロール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
キサンタンガム・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.8%

ピリドキシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜0.05%
クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜0.5%
グルコン酸亜鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
クエン酸三ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・1〜2.5%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2%

d−パンテノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
ビタミンAパルミチン酸塩・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%

パルミチン酸アスコルビル・・・・・・・・・・・・・0.01〜0.1%
酢酸トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%

L−フコース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%
ラクトフェリン/ラクトペルオキシダーゼ・・・・・・0.01〜1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2%
【0090】
実施例6: 高脂漏性の皮膚又は脂質で汚れる傾向をもつ皮膚用のクリーム又は乳液用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 脂肪相
Ceteareth−2・・・・・・・・・・・・・・3.5%
Ceteareth−21・・・・・・・・・・・・・2〜4%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・5%
スクアラン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5%
セチルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・2%

B − 水性相
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
ジプロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・・1〜8%
ジメチコンコポリオール・・・・・・・・・・・・・・0.1〜5%
EDTA四ナトリム・・・・・・・・・・・・・・・・0.05〜0.5%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量

C − 50℃よりも低い温度でエマルジョンに添加される成分
サリチル酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜5%
グルコン酸亜鉛・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量

パルミチン酸アスコルビル・・・・・・・・・・・・・0.01〜0.1%
酢酸トコフェロール・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%
ビタミンAパルミチン酸塩・・・・・・・・・・・・・0.01〜1%

d−パンテノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
ピリドキシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01〜0.05%

クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜0.5%
クエン酸三ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・1〜2.5%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
L−フコース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1〜1%
スーパーオキシド・ジスムターゼ・・・・・・・・・・0.1〜1%
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4%
【0091】
実施例7: 等張化粧水用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・4%
d−パンテノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02%
フルクトオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・2.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.50%
トリメチルグリシン・・・・・・・・・・・・・・・・2%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量
水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量
【0092】
実施例8: メークアップ除去用化粧水用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
A − 水性相
ポリソルベート20・・・・・・・・・・・・・・・・1.0%
カプリリル/カプリルグルコシド (Oramix CG110) ・・2.0%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・0.1%
PEG−7グリセリルココエート・・・・・・・・・・0.5%
ヘキセレングリコール・・・・・・・・・・・・・・・4%
d−パンテノール・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
マンニトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02%
フルクロオリゴ糖・・・・・・・・・・・・・・・・・1.0%
ラムノース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.01%
キシリトール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.50%
防腐剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・必要量
【0093】
実施例9: 刺激物質によってデリケートにされた皮膚向けのオイル用の皮膚及び/又は化粧品ガレン基剤
パルミチン酸ヘキシル・・・・・・・・・・・・・・・45%
シクロメチコン・・・・・・・・・・・・・・・・・・30%
ラミナリア・オクロロイカの脂質抽出物・・・・・・・10%
酢酸トコフェリル・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5%
ジプロピレングリコール・・・・・・・・・・・・・・0.5%
トリリノレン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
トリリノレニン・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.1%
大豆油・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100%に必要な量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種の有効成分の許容性を高め且つ/または効果を最適化する方法であって、皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤であってその水性相がマンニトール、キシリトール、ラムノース、及びフルクトオリゴ糖を含む群から選択される4種のポリオールを含む皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤を皮膚に適用する工程を含む、方法。
【請求項2】
前記皮膚及び/又は化粧品用ガレン基剤が、脂質調節物質から選択される物質を含有してなる脂肪相を更に含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
脂質調節物質から選択される物質がエイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含むラミナリア・オクロロイカ(Laminaria ochroleuca)の脂質抽出物であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
脂質調節物質から選択される物質が大豆油であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
脂質調節物質から選択される物質が亜麻仁油であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
脂質調節物質から選択される物質がナタネ油であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
脂質調節物質から選択される物質がα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸に富む魚油であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項8】
脂質調節物質から選択される物質がモノ、ジもしくはトリグリセリド型の合成又は生合成によって得られる物質、脂肪酸組成がα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸が10%〜100%であるリン脂質又は糖脂質であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
全ポリオール含有率が水性相の全重量の0.1〜40%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
脂質調節物質の全含有率が脂肪相の全重量の0.01〜100%であることを特徴とする請求項2に記載の方法。



【公開番号】特開2012−121920(P2012−121920A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−51854(P2012−51854)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【分割の表示】特願2006−546254(P2006−546254)の分割
【原出願日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(505247627)
【Fターム(参考)】