説明

画像ファイリングシステムおよび画像表示システム

【課題】実施行為中に撮像した画像を容易に特定する。
【解決手段】内視鏡システム10において、第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48は、所定の手技イベントの実施期間を開始する指示がユーザにより入力される。画像形成装置66は、手技イベントの実施期間中に撮像スイッチ44がユーザに押されたとき、撮像した画像を示す画像データと、実施期間の開始が指示された手技イベントの手技IDとを対応付けて画像ファイリング装置68に送信する。画像ファイリング装置68は、受信した画像データと手技IDとを対応付けて記憶部106に格納する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像ファイリングシステムおよび画像表示システムに関し、特に、撮像手段により撮像され出力された画像データをファイリングする画像ファイリングシステムおよび画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療行為に使用される内視鏡には、CCDカメラなどの撮像装置が設けられている。内視鏡を用いて患者の組織のサンプルを採取する、または粘膜を剥離するなどの医療行為を実施する場合、内視鏡検査医は、通常この撮像装置を用いて医療行為の対象となる部位を動画または静止画で撮像する。このように、医療行為を実施しているときに撮像されて得られた画像データは、その医療行為の実施を記録するものとして極めて重要である。
【0003】
このため、収集された画像が検査の流れの中で如何なる状況のときに撮影されたものであるのかを容易に把握すべく、映像情報、診断画像情報、および音声情報を、表示画面を分割した各表示領域に各々対応するように表示させる検査処置情報記録システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、手術中に行われた処置内容を忠実に再現すべく、補正された時間情報に基づき、内視鏡画像などを含む医療情報を再生する内視鏡システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−41605号公報
【特許文献2】特開2005−95567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献に記載される技術では、医療行為の実施中に撮像装置で撮像した時間などが特定されるに過ぎない。このため、例えば医師は、撮像した画像を撮像時刻を参考に、どの画像が例えば手技イベントの実施時に撮像されたもので、どの画像が手技イベントを実施していないときに撮像されたものかを思い出しながら、検査終了後のレポートを作成しなければならない。このため、医師は手技イベントの実施中にどのような画像を撮像し、手技イベントを実施していないときにどのような画像を撮像したかを覚えていなければならず、医師の負担は過大なものとなっている。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、実施行為中に撮像した画像を容易に特定することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の画像ファイリングシステムは、撮像した画像を示す画像データを出力する撮像手段と、出力された画像データを格納する記憶手段と、ユーザにより所定の実施行為の実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段と、を備える。記憶手段は、開始が指示された実施期間中に撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、所定の実施行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納する。
【0007】
この態様によれば、撮像手段により撮像したときに、画像データと実施行為データとを対応付けることができる。このため、実施行為中に撮像した画像を容易に特定することが可能となる。
【0008】
指示入力手段は、ユーザにより第1の実施行為の第1実施期間を開始する指示が入力される第1指示入力手段と、ユーザにより第2の実施行為の第2実施期間を開始する指示が入力される第2指示入力手段を含んでもよい。記憶手段は、第1実施期間中に撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、第1の実施行為を特定する第1実施行為データとを対応付けて格納し、第2実施期間中に撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、第2の実施行為を特定する第2実施行為データとを対応付けて格納してもよい。この態様によれば、複数の実施行為の各々において撮像が行われ、画像データが出力された場合に、どの画像データがどの実施行為において撮像されたものかを容易に特定することが可能となる。
【0009】
開始が指示された実施期間中に、当該実施期間中であることをユーザに報知する報知手段をさらに備えてもよい。この態様によれば、ユーザは開始が指示された実施期間中であることを正確に把握することができる。このため、実施期間の開始が指示されていないにもかかわらず実施行為が実施されることを抑制することができる。
【0010】
撮像手段は、実施期間の開始が指示された場合、当該実施期間中において所定時間毎に撮像してもよい。この態様によれば、ユーザは、実施期間中は撮像のために例えばシャッターやスイッチを押すなどの操作をしなくても撮像することが可能となり、実施期間中におけるユーザの負担を軽減することができる。
【0011】
撮像手段は、内視鏡による医療行為の対象物を撮像できるよう当該内視鏡に設けられ、指示入力手段は、ユーザにより内視鏡による所定の医療行為の実施期間を開始する指示を入力するために用いられるものであり、記憶手段は、所定の医療行為の開始が指示された実施期間中に撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、所定の医療行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納してもよい。
【0012】
内視鏡検査では、内視鏡検査医が手技を実施しながら患部などを撮像する。この態様によれば、内視鏡検査において、医療行為の実施時に撮像して得られた画像データと、その医療行為を示す実施行為データとを容易に対応付けることができる。このため、例えば内視鏡検査レポートを作成するときに、内視鏡検査における医療行為に対応する画像データを容易に特定することができる。
【0013】
所定の実施行為データに対応付けて格納された画像データに第1処理が実行された場合、当該所定の実行行為データにより特定される医療行為に付随して発生する第2処理を実行する処理実行手段をさらに備えてもよい。この態様によれば、例えばある医療行為を実施したときに必ず実行される処理がある場合に、確実にその処理を実施することが可能となる。
【0014】
本発明の別の態様は、画像表示システムである。この画像表示システムは、撮像した画像を示す画像データを出力する撮像手段と、出力された画像データを格納する記憶手段と、ユーザにより所定の実施行為の実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段と、格納された画像データを利用してディスプレイに画像を表示させる表示制御手段と、を備える。記憶手段は、開始が指示された実施期間中に撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、所定の実施行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納し、表示制御手段は、実施行為データが対応付けられた画像データを利用してディスプレイに画像を表示させる場合、当該画像に対応付けて、当該画像データに対応付けられた実施行為データが特定する実施行為を示す情報をディスプレイに表示させる。
【0015】
この態様によれば、撮像手段により撮像したときに、画像データと実施行為データとを対応付けることができ、このため実施行為と、その実施行為中に撮像された画像とを対応付けて表示することができる。このためユーザは、実施行為中に撮像された画像を容易に特定することが可能となる。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の画像ファイリングシステムによれば、実施行為中に撮像した画像を容易に特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る内視鏡システム10の全体的な構成を模式的に示す図である。内視鏡システム10は、内視鏡12、送気送水装置60、光源装置62、画像プロセッサ64、画像形成装置66、画像ファイリング装置68を有する。なお、本実施形態において画像プロセッサ64、画像形成装置66、および画像ファイリング装置68を別体として構成しているが、これらすべて、またはこれらのうち2つが一体的に設けられてもよい。
【0020】
内視鏡12は、挿入部14、操作部16、ユニバーサルケーブル18、およびコネクタ部20を有する。挿入部14は体腔内に挿入される部分であり、そのため細長く形成されている。挿入部14は先端部である硬質部22、操作部16の一端に連結する可撓管部30、および硬質部22と可撓管部30との間に介在する湾曲部28とにより構成される。
【0021】
硬質部22は撮像ユニット26を内蔵し、このため湾曲部28などに比べ硬質に形成されている。撮像ユニット26はCCDセンサを内蔵し、撮像した映像データを出力する。なお、光を照射する照明レンズ(図示せず)が撮像ユニット26と併設されている。また、硬質部22の先端部には、体腔内の患部に送気送水を行うと共に、患部を処置する処置具を突出させる処置具挿通孔24が形成されている。処置具挿通孔24および湾曲部28は後述する上下湾曲ノブ50および左右湾曲ノブ52をユーザが操作することにより湾曲する。可撓管部30は硬質部22および湾曲部28に比べ長く、挿入される体腔形状にしたがって変形するよう可撓性を有する。
【0022】
操作部16は、双方の一端が互いに一体的に連結する把持部シーケンス32および操作部シーケンス40を有する。把持部シーケンス32は内視鏡検査医などのユーザに把持される部分であり、その他端は可撓管部30と連結する。把持部シーケンス32には、処置具を挿入するための処置具挿入孔34が形成されている。把持部シーケンス32内部において、処置具挿入孔34には第1チャンネル36が取り付けられている。第1チャンネル36は可撓性を有する管状部材であり、挿入部14および把持部シーケンス32を通って処置具挿入孔34と処置具挿通孔24とを連通させる。この処置具挿入孔34から処置具を挿入することにより、第1チャンネル36を通って処置具挿通孔24からその処置具を突出させることが可能となっている。
【0023】
操作部シーケンス40には、上下湾曲ノブ50および左右湾曲ノブ52が設けられている。ユーザはこの上下湾曲ノブ50および左右湾曲ノブ52を回動操作することにより、湾曲部28を湾曲させて硬質部22を所望の方向に向かせることが可能となっている。
【0024】
また、操作部シーケンス40には、送気送水スイッチ42、撮像スイッチ44、第1手技スイッチ46、および第2手技スイッチ48が設けられている。送気送水スイッチ42は送気送水装置60に接続されている。また、撮像スイッチ44、第1手技スイッチ46、および第2手技スイッチ48は画像プロセッサ64に接続されている。
【0025】
ユニバーサルケーブル18は、一端部が操作部シーケンス40に連結され、他端部がコネクタ部20に連結されている。コネクタ部20には送気送水口金54が設けられている。コネクタ部20内部において、送気送水口金54には第2チャンネル38が取り付けられている。第2チャンネル38は可撓性を有する管状部材であり、ユニバーサルケーブル18および操作部シーケンス40を通って送気送水口金54と第1チャンネル36とを連通させる。送気送水口金54は送気送水装置60に接続される。これにより、送気送水装置60は、第2チャンネル38、第1チャンネル36、および処置具挿通孔24を通じて患部へ送気送水を行うことが可能となっている。
【0026】
コネクタ58にはライトガイドが接続されており、このライトガイドはユニバーサルケーブル18、操作部16、挿入部14を通って硬質部22の照明レンズに接続されている。光源装置62は、コネクタ58がコネクタ部20に取り付けられることにより、このライトガイドを通じて照射レンズに光学的に接続され、患部に光を照射することが可能となる。画像プロセッサ64はスコープケーブル55を介してコネクタ56に接続される。画像プロセッサ64は、コネクタ56がコネクタ部20に取り付けられることにより、撮像ユニット26、撮像スイッチ44、第1手技スイッチ46、および第2手技スイッチ48に接続される。
【0027】
画像プロセッサ64にはキーボード70、およびディスプレイ72が接続されている。また画像プロセッサ64には画像形成装置66が接続され、画像形成装置66は画像ファイリング装置68に接続される。画像ファイリング装置68はディスプレイ74、キーボード76、およびマウス78が接続されている。なお、キーボード70およびディスプレイ72に代わって、またはディスプレイ74、キーボード76、およびマウス78に代わって、入出力可能なタッチパネルが用いられても良い。
【0028】
図2は、本実施形態に係る内視鏡システム10の機能ブロック図である。画像プロセッサ64、画像形成装置66、および画像ファイリング装置68の各々は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMを有する。図2において画像プロセッサ64、画像形成装置66、および画像ファイリング装置68は、これらCPU、RAM、およびROMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
【0029】
送気送水装置60は送気送水スイッチ信号取得部80を有する。送気送水スイッチ信号取得部80は、ユーザにより内視鏡12の送気送水スイッチ42が押されたときに送気送水スイッチ信号を取得する。
【0030】
画像プロセッサ64は、映像取得部82、表示制御部84、撮像スイッチ信号取得部86、第1手技スイッチ信号取得部88、および第2手技スイッチ信号取得部90を有する。映像取得部82は、撮像ユニット26から出力された映像データを取得する。画像プロセッサ64は、取得した映像データを画像形成装置66に継続的に出力する。表示制御部84は、取得した映像データなどを利用して画像をディスプレイ72に表示する。
【0031】
撮像スイッチ信号取得部86は、ユーザにより撮像スイッチ44が押されたときに撮像スイッチ信号を取得する。画像プロセッサ64は、撮像スイッチ信号が取得されると画像形成装置66にレリーズ信号を送信する。第1手技スイッチ信号取得部88は、ユーザにより第1手技スイッチ46が押されたときに第1手技スイッチ信号を取得する。画像プロセッサ64は、第1手技スイッチ信号を取得すると、画像形成装置66に第1手技IDを送信する。第2手技スイッチ信号取得部90は、ユーザにより第2手技スイッチ48が押されたときに第2手技スイッチ信号を取得する。画像プロセッサ64は、第2手技IDを取得すると、画像形成装置66に第2手技IDを送信する。
【0032】
画像形成装置66は、画像取得部92、レリーズ信号取得部94、手技ID取得部96、時刻計測部98、および撮像情報生成部100を有する。レリーズ信号取得部94は、画像プロセッサ64から送信されたレリーズ信号を取得する。画像取得部92は、レリーズ信号が取得されたときに、画像プロセッサ64から継続的に受信する映像データをキャプチャして静止画像の画像データを取得する。なお、画像取得部92は、動画の画像データを取得してもよいことは勿論である。手技ID取得部96は、画像プロセッサ64から送信された第1手技IDおよび第2手技ID(以下、必要に応じて第1手技IDおよび第2手技IDを「手技ID」と総称する。)を取得する。時刻計測部98は現在時刻を計測し、現在の年月日、時間、分を示す時刻データを出力する。撮像情報生成部100は、画像データ、時刻データ、および手技IDを利用して撮像情報データを生成する。画像プロセッサ64は、生成された撮像情報データを画像ファイリング装置68に送信する。
【0033】
画像ファイリング装置68は、撮像情報取得部102、表示制御部104、および記憶部106を有する。撮像情報取得部102は、画像形成装置66から受信した撮像情報データを取得する。表示制御部104は、取得した画像データなどを利用して画像をディスプレイ74に表示する。記憶部106はハードディスクやフラッシュメモリなど、電力の供給を停止しても記憶内容を保持する記憶装置によって構成され、取得した撮像情報データに含まれる画像データ、撮像時刻データ、および手技IDなどのデータを格納する。
【0034】
図3は、本実施形態に係る内視鏡システム10の内視鏡検査中における動作手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、内視鏡システム10に含まれる各機器の電源がオンにされ、内視鏡検査医により内視鏡検査が開始されたときに開始する。
【0035】
本実施形態に係る内視鏡システム10では、ユーザは、まずキーボード70を使って画像プロセッサ64に患者を識別するための患者IDを入力する。画像プロセッサ64は、RAMなどの記憶部に入力された患者IDを格納する。
【0036】
本実施形態に係る内視鏡システム10では、第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48(以下、これらを必要に応じて「手技スイッチ」と総称する。)に異なる手技イベントを対応付けることが可能となっている。ユーザは、内視鏡12を用いてこれから行う手技イベントに対応付けられた手技スイッチを押すことにより、その手技イベントの実施期間を開始する指示入力を行うことができる。このように第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48は、ユーザにより手技イベントの実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段として機能する。
【0037】
具体的には、第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48に手技イベントを対応づける場合、ユーザは、キーボード70などを用いて画像プロセッサ64に所定の入力を行うことにより、第1手技スイッチ信号と第1の手技イベントを示す第1手技IDを対応付けるように指定し、第2手技スイッチ信号と第2の手技イベントを示す第2手技IDを対応付けるように指定する。指定された手技スイッチ信号と手技データとの対応関係は、画像プロセッサ64のRAMなどの記憶部に格納される。本フローチャートにおける例では、第1手技スイッチ46は処置の一つである粘膜剥離に対応付けられており、第2手技スイッチ48は生検のための組織採取に対応付けられているものとする。したがって第1手技スイッチ信号と粘膜剥離を示す第1手技IDとが対応付けられており、また第2手技スイッチ信号と組織採取を示す第2手技IDとが対応付けられ、それぞれの対応関係が記憶手段に格納されている。
【0038】
内視鏡12においてユーザにより手技スイッチが押されると(S10)、押されたスイッチが第1手技スイッチ46であれば第1手技スイッチ信号取得部88が第1手技スイッチ信号を取得し、第2手技スイッチ48であれば第2手技スイッチ信号取得部90が第2手技スイッチ信号を取得する(S12)。
【0039】
画像プロセッサ64は、第1手技スイッチ信号を取得した場合、第1手技フラグをオンに設定して粘膜剥離の実施期間を開始し、画像形成装置66に第1手技IDを送信する。また、画像プロセッサ64は、第2手技スイッチ信号を取得した場合、第2手技フラグをオンに設定して組織採取の実施期間を開始し、画像形成装置66に第2手技IDを送信する(S14)。画像形成装置66は、RAMなどの記憶部に受信した手技IDを格納する(S18)。
【0040】
S12おいて、第1手技スイッチ信号を取得した後、再度取得すると、画像プロセッサ64は、第1手技フラグをオフに設定して粘膜剥離の実施期間を終了し、画像形成装置66に第1手技IDを削除する要求情報を送信する。画像形成装置66は、記憶部にすでに第1手技IDが格納されているときにその要求情報を受信した場合、格納されていた第1手技IDを記憶部から削除する。
【0041】
また、同じくS12において、第2手技スイッチ信号を取得した後、再度取得すると、画像プロセッサ64は、第2手技フラグをオフに設定して組織採取の実施期間を終了し、画像形成装置66に第2手技IDを削除する要求情報を送信する。画像形成装置66は、記憶部にすでに第2手技IDが格納されているときにその要求情報を受信した場合、格納されていた第2手技IDを記憶部から削除する。
【0042】
このように第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48は、ユーザにより手技イベントの実施期間の終了の指示が入力される指示入力手段としても機能する。なお、ユーザにより手技イベントの実施期間を開始する指示が入力されるスイッチと、手技イベントの実施期間の終了の指示が入力されるスイッチとが別々に設けられてもよいことは勿論である。
【0043】
粘膜剥離と組織採取は異なる手技イベントであるため、同時に実施されることはない。したがって画像プロセッサ64は、第1手技スイッチ信号を取得した場合であっても、第2手技フラグがオンに設定されている場合は、すでに組織採取の実施期間が開始しているため、画像形成装置66に第1手技IDを送信しない。また、画像プロセッサ64は、第2手技スイッチ信号を取得した場合であっても、第1手技フラグがオンに設定されている場合は、すでに粘膜剥離の実施期間が開始しているため、画像形成装置66に第1手技IDを送信しない。なお、同時に実施される可能性がある手技については、それぞれの発生時にそれぞれの手技IDを画像形成装置66に送信してもよい。
【0044】
内視鏡システム10の構成要素のそれぞれの電源がオンになっている場合、表示制御部84は、ディスプレイ72に撮像ユニット26により撮像された映像を継続的に表示する。表示制御部84は、第1手技フラグがオンに設定されている間、ディスプレイ72に表示している映像に重ねて、または映像の横に、文字で「粘膜剥離」と表示することにより、粘膜剥離を実施中である旨をユーザに報知する(S16)。表示制御部84は、第1手技フラグがオフに設定されたとき、ディスプレイ72に表示していた「粘膜剥離」の文字を消去する。
【0045】
表示制御部84は、第2手技フラグがオンに設定されている間、同様に文字して「組織採取」と表示することにより、組織採取を実施中である旨をユーザに報知する(S16)。表示制御部84は、第2手技フラグがオフに設定されたとき、ディスプレイ72に表示していた「組織採取」の文字を消去する。このように表示制御部84およびディスプレイ72は、第1手技スイッチ46または第2手技スイッチ48を使って開始を指示した手技イベントの実施期間中であることをユーザに報知する報知手段として機能する。
【0046】
なお、表示制御部84は、第1手技スイッチ信号を取得した場合であっても、第2手技フラグがオンに設定されている場合、組織採取の実施期間中は、ディスプレイ72に「粘膜剥離」と表示しない。また、表示制御部84は、第2手技スイッチ信号を取得した場合であっても、第1手技フラグがオンに設定されている場合、粘膜剥離の実施期間中は、ディスプレイ72に「組織採取」と表示しない。
【0047】
また、表示制御部84は、第1手技フラグがオンに設定されている間、粘膜剥離の文字ではなく粘膜剥離を示す図形を表示することにより、粘膜剥離を実施中である旨をユーザに報知してもよい。また、表示制御部84は、第2手技フラグがオンに設定されている間、組織採取の文字ではなく組織採取を示す図形を表示することにより、組織採取を実施中である旨をユーザに報知してもよい。
【0048】
さらに、画像プロセッサ64には、スピーカと、ROMなどの記憶部に格納された音声データを取得しスピーカから音声を出力する音声制御部とが設けられていてもよい。音声制御部は、第1手技フラグがオンに設定されたとき、粘膜剥離の実施期間を開始した旨を音やメッセージでスピーカから出力してもよく、第1手技フラグがオフに設定されたとき、粘膜剥離の実施期間を終了したことを示す音やメッセージをスピーカから出力してもよい。また、音声制御部は、第2手技フラグがオンに設定されたとき、組織採取の実施期間が開始されたことを示す音やメッセージをスピーカから出力してもよく、第2手技フラグがオフに設定されたとき、粘膜剥離の実施期間を終了した旨を音やメッセージでスピーカから出力してもよい。
【0049】
次に内視鏡12においてユーザにより撮像スイッチ44が押されると(S20)、画像プロセッサ64の撮像スイッチ信号取得部86は、撮像スイッチ信号を取得する(S22)。撮像スイッチ信号が取得されると、画像プロセッサ64は画像形成装置66にレリーズ信号を送信する(S24)。
【0050】
レリーズ信号を受信すると、画像取得部92は、映像データをキャプチャして静止画像の画像データを取得する(S26)。画像データが取得されると、撮像情報生成部100は、記憶部に手技IDが格納されているか否かを判定する(S28)。手技IDが格納されている場合(S28のY)、撮像情報生成部100は手技あり撮像情報データを生成し(S30)、手技IDが格納されていない場合(S28のN)、撮像情報生成部100は手技なし撮像情報データを生成する(S32)。
【0051】
ここで、手技なし撮像情報データのデータ構造を図4(a)に示し、手技あり撮像情報データのデータ構造を図4(b)に示す。撮像情報生成部100は、撮像時刻、すなわちレリーズ信号取得時の時刻を示す撮像時刻データ114を時刻計測部98から取得し、また、記憶部に格納された患者ID113を取得する。記憶部に手技IDが格納されていない場合、撮像情報生成部100は、図4(a)に示すように、取得した画像データ112、患者ID113、撮像時刻データ114とを含む手技なし撮像情報データ110を生成する。記憶部に手技IDが格納されている場合、撮像情報生成部100は、図4(b)に示すように、取得した画像データ112、患者ID113、撮像時刻データ114、および格納された手技ID116とを含む手技あり撮像情報データ118を生成する。以下、手技なし撮像情報データ110および手技あり撮像情報データ118を、必要に応じて「撮像情報データ」と総称する。
【0052】
図3に戻る。撮像情報データが生成されると、画像形成装置66は、生成された撮像情報データを画像ファイリング装置68に送信する(S34)。撮像情報取得部102は、受信した撮像情報データに含まれる画像データ、患者ID、撮像時刻データ、および手技IDがある場合はそれを対応付けて格納する(S36)。このように、第1手技スイッチ46または第2手技スイッチ48を使って手技イベントの開始が指示された実施期間中に撮像が行われた場合、記憶部106はその撮像により出力された画像データと、その手技イベントを示す手技IDとを対応付けて格納する。
【0053】
内視鏡検査中に撮像することにより得られた撮像情報データが記憶部106に格納された後、キーボード76やマウス78を用いてユーザにより所定の入力操作がなされることにより、格納された撮像情報データに含まれる画像データを利用してディスプレイ74に内視鏡検査において撮像された画像を表示させる場合、表示制御部104は、その画像に対応付けて、その画像データに対応付けられた手技IDが示す手技イベントをディスプレイ74に表示する(S38)。このように、内視鏡システム10は、内視鏡検査中に撮像した画像を表示する画像表示システムとしても機能する。
【0054】
ここで、図5および図6に、撮像された画像を表示する検査画像一覧画面の例を示す。ユーザにより所定の入力操作がされると、表示制御部104は、同一の患者IDを含む撮像情報データを取得し、取得した撮像情報データを使って、その患者IDの患者に実施した内視鏡検査において撮像された画像をサムネイル化して図5に示す検査画像一覧画面120に表示する。このとき表示制御部104は、一つの手技イベントの実施中に撮像された画像の外観を示すサムネイルを重ねるように1箇所にまとめ、その付近に、例えば「粘膜剥離」や「組織採取」などその手技イベントの名称を文字で表示する。また、表示制御部104は、撮像情報データに含まれる撮像時刻データを利用して撮像順を導出し、一つの手技イベントの実施中に撮像された画像のサムネイルを重ねて表示するとき、導出した撮像順に各サムネイルを重ねて配置する。図5では、一人の患者に対する内視鏡検査において合計8回撮像されており、撮像順が1および2の画像は手技イベントが実施されていないときに撮像され、撮像順が3から6の画像は粘膜剥離を実施しているときに撮像され、撮像順が7および8の画像は組織採取を実施しているときに撮像されたものであるときの表示態様が一例として示されている。
【0055】
ユーザにより所定の入力操作がされると、表示制御部104は、図6に示す検査画像一覧画面122を表示する。同一の患者IDを含む撮像情報データを取得し、その撮像情報データ含まれる画像データをサムネイル化して検査画像一覧画面122に撮像順に並べて表示する。このとき表示制御部104は、手技イベントなし、または手技イベントのいずれかに対応する画像データのサムネイルを検査画像一覧画面122に表示する。ユーザにより検査画像一覧画面122上方のタブがクリックされることにより、クリックされたタブに対応する手技イベントに対応する画像データのサムネイルを検査画像一覧画面122に表示する。図6では、撮像順が3から6の画像が粘膜剥離を実施しているときに撮像されたものであるときの表示態様が一例として示されている。
【0056】
図7は、本実施形態に係る画像表示システム150の機能ブロック図である。画像表示システム150は、内視鏡システム10およびクライアント端末130を含む。図7においてクライアント端末130は、CPU、RAM、およびROMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。
【0057】
クライアント端末130は、ディスプレイ132、マウス136、およびキーボード134に接続されており、また、ネットワーク128を介して画像ファイリング装置68に接続されている。クライアント端末130は、撮像情報取得部138、表示制御部140、第1手技判定部142、第2手技判定部144、オーダ発行部146、および記憶部148を有する。撮像情報取得部138は、受信した撮像情報データを取得する。表示制御部140は、ディスプレイ132に表示する画像を制御する。
【0058】
第1手技判定部142は、取得した撮像情報データを利用して、撮像情報データに含まれる画像データが撮像されたときに実施されていた手技イベントが生検を必要とするものか否かを判定する。第2手技判定部144は、取得した撮像情報データを利用して、撮像情報データに含まれる画像データが撮像されたときに実施されていた手技イベントが処置であったか否かを判定する。オーダ発行部146は、病理検査部門のクライアント端末(図示せず)にオーダ情報を送信することにより病理検査オーダを発行する。
【0059】
図8は、本実施形態に係る画像表示システム150を使ってユーザが内視鏡検査レポートを作成するときの、クライアント端末130の動作手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、レポートの作成を開始するためのユーザによる所定の入力操作がされたときに開始する。
【0060】
キーボード134やマウス136を使ってユーザにより所定の入力操作がされると、表示制御部140は、記憶部106に格納されているレポートの作成画面のフォームデータを利用して、内視鏡検査レポートの作成画面をディスプレイ132に表示する。内視鏡検査レポートには、内視鏡12を使ってその検査中に撮像した画像を添付する必要がある。このため、ユーザは、記憶部106に格納された画像データのうち、レポートの作成対象である内視鏡検査において撮像された画像データを検索し、さらにキーボード134やマウス136を使って、該当する画像データを含む撮像情報データをレポートファイルに関連付ける指示を入力する。
【0061】
具体的には、ユーザにより記憶部106に格納された画像データを閲覧する指示入力がされると、撮像情報取得部138は、記憶部106に格納された画像データを含む撮像情報データをクライアント端末130に転送する転送要求信号を画像ファイリング装置68に送信する。画像ファイリング装置68は、受信した転送要求信号に応じてクライアント端末130に撮像情報データを送信する。撮像情報取得部138は、受信した撮像情報データを取得する。表示制御部140は、取得した撮像情報データに含まれる画像データの一覧をディスプレイ132に表示する。
【0062】
このとき、表示制御部140は、画像データの一覧を表示するとき、画像データに対応付けられた患者IDが示す患者名を表示する。また、表示制御部140は、手技IDに対応付けられている画像データがある場合には、その手技IDが示す手技イベントに対応付けてその画像データを表示する。具体的には、表示制御部140は、図5に示す検査画像一覧画面120、または図6に示す検査画像一覧画面122を表示することにより、手技イベントと、その手技イベントの実施期間中に撮像された画像とを対応付けて表示する。
【0063】
レポートを作成するユーザは、表示された検査画像一覧画面から、レポートを作成する内視鏡検査の対象の患者の画像データを示すサムネイルを探し、その全て、または一部のサムネイルを検査画像一覧画面からレポートの作成画面にマウス136を使ってドラッグアンドドロップすることなどにより、画像データをレポートに取り込む(S40)。これによって、ドラッグアンドドロップされたサムネイルに対応する画像データを含む撮像情報データがそのレポートファイルに関連付けられる。
【0064】
レポートに画像データを取り込む作業を終了することを示す所定の入力操作がユーザにされた場合、第1手技判定部142は、レポートファイルに関連付けられた撮像情報データに第2手技IDが含まれるか否かを判定することにより、生検の必要があるか否かを判定する(S42)。第2手技IDが含まれている場合、第1手技判定部142は、組織採取が実施されたため生検が必要と判定し(S42のY)、表示制御部140は、記憶部148に格納された病理検査オーダ記入フォームのフォームデータを利用して、病理検査オーダ記入フォームを開く(S44)。ユーザは、この病理検査オーダ記入フォームに病理検査オーダを入力する(S46)。病理検査オーダが入力され、例えばユーザによりオーダ発行ボタンがクリックされるなど所定の入力操作がされたときに、オーダ発行部146は、入力された病理検査オーダを発行する(S48)。第2手技IDが含まれてない場合(S42のN)、第1手技判定部142は、組織採取が実施されていないため生検は不要と判定し、S44〜S48の処理をスキップする。このように画像データに対応付けられた手技IDを利用して病理検査オーダ記入フォームを表示することによって、ユーザに病理検査オーダの発行を促すことができ、円滑なレポート作成を実現することができる。
【0065】
なお、レポートの作成画面に組織採取を指定するボタンが表示されていてもよい。この場合、表示制御部140は、このボタンがユーザにクリックされたときに病理検査オーダ記入フォームを開く。
【0066】
次に、第2手技判定部144は、レポートファイルに関連付けられた撮像情報データに第1手技IDが含まれるか否かを判定することにより、処置実施はあるか否かを判定する(S50)。第1手技IDが含まれている場合、第2手技判定部144は、処置である粘膜剥離が実施されたと判定し(S50のY)、表示制御部140は、記憶部148に格納された処置所見記入フォームのフォームデータを利用して、処置の所見を入力するための処置所見記入フォームを開く(S52)。ユーザは、この処置所見記入フォームに処置の所見を入力する(S54)。第1手技IDが含まれていない場合、第2手技判定部144は、第2手技判定部144は粘膜剥離が実施されていないと判定し(S50のN)、S52およびS54の処理をスキップする。このように画像データに対応付けられた手技IDを利用して処置所見記入フォームを開くことにより、ユーザに処置の所見の入力を促すことができ、円滑なレポート作成を実現することができる。レポートの作成を終了するための所定の入力操作がユーザによりされた場合、記憶部148はそのレポートファイルを格納する。
【0067】
なお、レポートの作成画面に粘膜剥離を指定するボタンが表示されていてもよい。この場合、表示制御部140は、このボタンがユーザにクリックされたときに処置所見記入フォームを開く。
【0068】
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
【0069】
ある変形例では、第1手技スイッチ46および第2手技スイッチ48に代わって、キーボード70の所定のキーを異なる手技イベントを対応付けることが可能となっている。この場合、ユーザは、第1の手技に対応付けられたキーを押すことにより、第1の手技イベントの実施期間を開始する指示入力を行うことができ、第2の手技に対応付けられたキーを押すことにより、第2の手技イベントの実施期間を開始する指示入力を行うことができる。このように、手技イベントに対応付けられた所定のキーも、ユーザにより手技イベントの実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段として機能する。
【0070】
ある別の変形例では、画像取得部92は、第1手技スイッチ46または第2手技スイッチ48がユーザに押されることにより粘膜剥離または組織採取の実施期間の開始が指示された場合に、第1手技スイッチ46または第2手技スイッチ48が再度押されることにより実施期間の終了が指示されるまでの間、所定時間毎に映像データをキャプチャして静止画像の画像データを取得する。具体的には、図3のS18において手技IDを最初に受信してから再度同一の手技IDを受信する間での間、レリーズ信号を受信しなくても、S26以降の処理を所定時間毎に繰り返す。
【0071】
このとき、画像取得部92は、撮像スイッチ44が押されたときに取得する画像データよりも低い解像度の画像データを取得してもよい。所定時間毎に撮像する場合、画像ファイリング装置68に格納される画像データの数も多くなる可能性がある。このように所定時間毎に撮像する場合に画像データの解像度を落とすことにより、記憶部106の容量を抑制することができる。
【0072】
粘膜剥離や組織採取などの手技イベントを実施しているとき、内視鏡検査医は手技イベントを実施しながら患部などを撮像する必要がある。このように手技イベントの実施期間中に所定時間毎に撮像することにより、内視鏡検査医は撮像スイッチ44を操作することなく患部などを撮像することが可能となる。このため、手技イベント時の内視鏡検査医の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本実施形態に係る内視鏡システムの全体的な構成を模式的に示す図である。
【図2】本実施形態に係る内視鏡システムの機能ブロック図である。
【図3】本実施形態に係る内視鏡システムの内視鏡検査中における動作手順を示すフローチャートである。
【図4】(a)は、手技なし撮像情報データのデータ構造を示す図であり、(b)は、手技あり撮像情報データのデータ構造を示す図である。
【図5】撮像された画像のある表示例を示す図である。
【図6】撮像された画像のある別の表示例を示す図である。
【図7】本実施形態に係る画像表示システムの機能ブロック図である。
【図8】本実施形態に係る画像表示システムを使ってユーザが内視鏡検査レポートを作成するときの、クライアント端末の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0074】
10 内視鏡システム、 12 内視鏡、 26 撮像ユニット、 44 撮像スイッチ、 46 第1手技スイッチ、 48 第2手技スイッチ、 64 画像プロセッサ、 66 画像形成装置、 68 画像ファイリング装置、 82 映像取得部、 84 表示制御部、 86 撮像スイッチ信号取得部、 88 第1手技スイッチ信号取得部、 90 第2手技スイッチ信号取得部、 92 画像取得部、 94 レリーズ信号取得部、 96 手技ID取得部、 98 時刻計測部、 100 撮像情報生成部、 102 撮像情報取得部、 104 表示制御部、 106 記憶部、 130 クライアント端末、 138 撮像情報取得部、 140 表示制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像した画像を示す画像データを出力する撮像手段と、
出力された画像データを格納する記憶手段と、
ユーザにより所定の実施行為の実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段と、
を備え、
前記記憶手段は、開始が指示された実施期間中に前記撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、前記所定の実施行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納することを特徴とする画像ファイリングシステム。
【請求項2】
前記指示入力手段は、ユーザにより第1の実施行為の第1実施期間を開始する指示が入力される第1指示入力手段と、ユーザにより第2の実施行為の第2実施期間を開始する指示が入力される第2指示入力手段を含み、
前記記憶手段は、第1実施期間中に前記撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、第1の実施行為を特定する第1実施行為データとを対応付けて格納し、第2実施期間中に前記撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、第2の実施行為を特定する第2実施行為データとを対応付けて格納することを特徴とする請求項1に記載の画像ファイリングシステム。
【請求項3】
開始が指示された実施期間中に、当該実施期間中であることをユーザに報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の画像ファイリングシステム。
【請求項4】
前記撮像手段は、実施期間の開始が指示された場合、当該実施期間中において所定時間毎に撮像することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像ファイリングシステム。
【請求項5】
前記撮像手段は、内視鏡による医療行為の対象物を撮像できるよう当該内視鏡に設けられ、
前記指示入力手段は、ユーザにより内視鏡による所定の医療行為の実施期間を開始する指示を入力するために用いられるものであり、
前記記憶手段は、前記所定の医療行為の開始が指示された実施期間中に前記撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、前記所定の医療行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像ファイリングシステム。
【請求項6】
所定の実施行為データに対応付けて格納された画像データに第1処理が実行された場合、当該所定の実行行為データにより特定される医療行為に付随して発生する第2処理を実行する処理実行手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の画像ファイリングシステム。
【請求項7】
撮像した画像を示す画像データを出力する撮像手段と、
出力された画像データを格納する記憶手段と、
ユーザにより所定の実施行為の実施期間を開始する指示が入力される指示入力手段と、
格納された画像データを利用してディスプレイに画像を表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、開始が指示された実施期間中に前記撮像手段による撮像が行われた場合、その撮像により出力された画像データと、前記所定の実施行為を特定する実施行為データとを対応付けて格納し、
前記表示制御手段は、実施行為データが対応付けられた画像データを利用してディスプレイに画像を表示させる場合、当該画像に対応付けて、当該画像データに対応付けられた実施行為データが特定する実施行為を示す情報をディスプレイに表示させることを特徴とする画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−220839(P2008−220839A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67049(P2007−67049)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】