説明

画像処理システム、画像処理方法、画像処理装置及び情報処理装置、並びに画像処理プログラム

【課題】情報処理装置から送信され画像処理装置に保存された複数のジョブを、画像処理装置において再利用するときの操作性を向上し、該ジョブを効率よく再利用することができ、しかも元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが容易に確認することができる画像処理システム等を提供する。
【解決手段】情報処理装置5は、ジョブと、ジョブの元データの保存場所を示す保存場所情報とを一括して、前記画像処理装置2に送信する。これらを受信した画像処理装置2は、ジョブと保存場所情報とを互いに関連付けて記憶手段13に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置と情報処理装置とがネットワークを介して接続された画像処理システム、このシステムで実行させる画像処理方法、前記システムに好適に用いられる画像処理装置と情報処理装置、並びに画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の画像処理装置は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置から受信したプリントジョブやファクシミリジョブを、直ちにプリント出力する機能に加えて、ハードディスク等の記憶装置にジョブを一旦記憶し、ユーザが希望するタイミングでプリント出力を行う機能を有している。
【0003】
さらに、受信したジョブを「ボックス」と称される区分けされた記憶領域に記憶することが可能な画像処理装置も知られている。また、ボックスの種類として、パスワード等により特定のユーザもしくはグループに対してのみアクセスを許可するように保護された、いわゆる「プライベートボックス」や、アクセス制限のない「パブリックボックス」等が存在することが知られている。
【0004】
このようなボックスに関する技術として、特許文献1には、受信したファクシミリ情報を区分する工程を備え、受信したファクシミリ情報を、該情報から認識した宛先ごとに分割された宛先専用の記憶領域であるボックスに振り分けるファクシミリ装置が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、親展文書を受信すると、親展先ユーザ専用の記憶領域である個人ボックスにその親展文書を格納するとともに、自身のWebサーバにこの親展文書の記憶先を登録し、その後、親展先ユーザに親展文書を受信したことを電子メールで通知し、これを受けた親展先ユーザが、パーソナルコンピュータから該ファクシミリ装置にアクセスし、ID、パスワードを入力すると、親展文書へのリンク先を通知し、これを用いて親展文書の閲覧を行うことができるファクシミリ装置が開示されている。
【特許文献1】特開平11−196206号公報
【特許文献2】特開平11−239238号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述したボックス機能を用い、情報処理装置から受信したジョブをボックスに保存した場合、ユーザは月日の経過とともにどのボックスにどのジョブが保存されているかを忘れてしまい、ボックス内のジョブを効率よく再利用することができない、というような問題があった。
【0007】
この場合、ユーザによっては、ボックス内のいずれかにジョブが存在するにもかかわらず、自身の情報処理装置からジョブを画像処理装置に再度送信して、そのジョブを実行させる操作を行っており、効率的でなかった。
【0008】
また、画像処理装置のボックスに保存されたジョブの対象となった元データをユーザが編集したい場合のように、元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが確認したい場合があるが、従来ではこのような要求に応えることができない、という問題もあった。
【0009】
なお、前述した特許文献1及び2に記載された技術は、上記問題の解決策を提供し得るものではなかった。
【0010】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、情報処理装置から送信され画像処理装置に保存された複数のジョブを、画像処理装置において再利用するときの操作性を向上して、該ジョブを効率よく再利用することができ、しかも元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが容易に確認することができる画像処理システムを提供し、さらにはこのシステムで実行させる画像処理方法、前記システムに好適に用いられる画像処理装置と情報処理装置、並びに画像処理プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)画像処理装置と情報処理装置とがネットワークを介して接続された画像処理システムであって、前記情報処理装置は、ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付手段と、前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成手段と、前記受付手段により受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成手段により生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、前記画像処理装置に送信する送信手段と、を備え、前記画像処理装置は、前記ジョブとデータの保存場所情報とを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする画像処理システム。
(2)前記情報処理装置の送信手段は、前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報を、ジョブと共に画像処理装置に送信し、前記画像処理装置の記憶手段は、受信手段により受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、前記画像処理装置はさらに、ユーザを認証する認証手段と、前記認証手段により認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶手段に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する手段と、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいてフォルダ階層状態で表示する表示手段と、を備えている前項1に記載の画像処理システム。
(3)前記画像処理装置は、前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられたジョブを実行するジョブ実行手段と、を備えている前項1または2に記載の画像処理システム。
(4)前記画像処理装置の記憶手段は、前記受信手段によりジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、前記表示手段は、前記日時情報と共にジョブを表示する前項1〜3のいずれかに記載の画像処理システム。
(5)ジョブ実行手段はプリント手段であり、前記プリント手段は、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする前項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
(6)ジョブがプリントジョブであり、前記画像処理装置は、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段により、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示する表示手段と、を備えている前項1〜5のいずれかに記載の画像処理システム。
(7)画像処理装置と情報処理装置とがネットワークを介して接続された画像処理システムで実行される画像処理方法であって、前記情報処理装置は、ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付ステップと、前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成ステップにおいて生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、前記画像処理装置に送信する送信ステップと、を実行し、前記画像処理装置は、前記ジョブとデータの保存場所情報とを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、を実施することを特徴とする画像処理方法。
(8)前記情報処理装置は、前記送信ステップで、前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をジョブと共に画像処理装置に送信し、前記画像処理装置の前記記憶ステップでは、受信ステップにおいて受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、前記画像処理装置はさらに、ユーザを認証する認証ステップと、前記認証ステップにおいて認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶ステップにおいて記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する抽出ステップと、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいて表示手段にフォルダ階層状態で表示する表示ステップと、を実施する前項7に記載の画像処理方法。
(9)前記画像処理装置は、前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブを実行するジョブ実行ステップと、を実施する前項7または8に記載の画像処理方法。
(10)前記画像処理装置が実施する記憶ステップでは、前記受信ステップにおいてジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、前記表示ステップでは、前記日時情報と共にジョブを表示する前項7〜9のいずれかに記載の画像処理方法。
(11)ジョブ実行ステップはプリントステップであり、前記プリントステップでは、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする前項7〜10のいずれかに記載の画像処理方法。
(12)ジョブがプリントジョブであり、前記画像処理装置は、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップにおいて得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにおいて抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定の結果、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示手段に表示するステップと、を実施する前項7〜11のいずれかに記載の画像処理方法。
(13)情報処理装置からネットワークを介して一括して送信される、ジョブと、該ジョブの実行対象データの保存場所を示す保存場所情報とを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(14)前記受信手段は、前記ジョブとともに送信される前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をも受信し、前記記憶手段は、受信手段により受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、さらに、ユーザを認証する認証手段と、前記認証手段により認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶手段に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する手段と、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいてフォルダ階層状態で表示する表示手段と、を備えている前項13に記載の画像処理装置。
(15)前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられたジョブを実行するジョブ実行手段と、を備えている前項13または14に記載の画像処理装置。
(16)前記記憶手段は、前記受信手段によりジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、前記表示手段は、前記日時情報と共にジョブを表示する前項13〜15のいずれかに記載の画像処理装置。
(17)ジョブ実行手段はプリント手段であり、前記プリント手段は、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする前項13〜16のいずれかに記載の画像処理装置。
(18)ジョブがプリントジョブであり、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段により得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段により、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示する表示手段と、を備えている前項13〜17のいずれかに記載の画像処理装置。
(19)情報処理装置からネットワークを介して一括して送信される、ジョブと、該ジョブの実行対象データの保存場所を示す保存場所情報とを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶手段に記憶するステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
(20)前記受信ステップでは、前記ジョブとともに送信される前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をも受信し、前記記憶ステップでは、受信ステップにおいて受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、さらに、ユーザを認証する認証ステップと、前記認証ステップにおいて認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶ステップにおいて記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する抽出ステップと、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいて表示手段にフォルダ階層状態で表示するステップと、をコンピュータに実行させる前項19に記載の画像処理プログラム。
(21)前記記憶ステップにおいて記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブを実行するジョブ実行ステップと、をさらにコンピュータに実行させる前項19または20に記載の画像処理プログラム。
(22)前記記憶ステップでは、前記受信ステップにおいてジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、前記表示ステップでは、前記日時情報と共にジョブを表示する処理をコンピュータに実行させる前項19〜21のいずれかに記載の画像処理プログラム。
(23)ジョブ実行ステップはプリントステップであり、前記プリントステップでは、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする処理をコンピュータに実行させる前項19〜22のいずれかに記載の画像処理プログラム。
(24)ジョブがプリントジョブであり、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取りステップと、前記読み取りステップにおいて得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップにおいて抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおける判定の結果、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示手段に表示するステップと、をさらにコンピュータに実行させる前項19〜23のいずれかに記載の画像処理プログラム。
(25)ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付手段と、前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成手段と、前記受付手段により受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成手段により生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、ネットワークを介して画像処理装置に送信する送信手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
(26)ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付ステップと、前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成ステップにより生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、ネットワークを介して画像処理装置に送信する送信ステップと、を情報処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
【発明の効果】
【0012】
前項(1)に記載の発明によれば、情報処理装置のユーザが、データを指定し、該指定されたデータを実行対象とするジョブを要求すると、これが情報処理装置で受け付けられ、指定されたデータの保存場所情報が生成される。そして、受け付けられたジョブと生成されたデータの保存場所情報とが一括して、画像処理装置に送信される。画像処理装置では、ジョブとデータの保存場所情報が受信され、これらが互いに関連付けて記憶手段に記憶される。
【0013】
このように、画像処理装置では、ジョブとジョブの対象であるデータの保存場所を示す保存場所情報とが、互いに関連付けて記憶手段に記憶されるから、画像処理装置に記憶されたジョブをユーザが再利用する場合に、前記データの保存場所情報に基づいて、例えば、保存場所毎にジョブを表示したり、保存場所を階層状態で表示するというように、各ジョブを系列的に表示処理等することが可能となる。このため、画像処理装置において、ジョブを再利用するときにユーザが目的のジョブを見つけやすくなり、操作性を向上でき、該ジョブを効率よく再利用することができる。
【0014】
また、元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが確認したい場合にも、ジョブと関連付けられた保存場所情報により容易に確認することができる。
【0015】
前項(2)に記載の発明によれば、ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報がジョブと共に送信され、画像処理装置ではこのユーザ情報がジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶手段に記憶される。そして、画像形成装置で認証されたユーザに関連するジョブが、記憶手段に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出され、抽出されたジョブが前記保存場所情報に基づいて、表示手段にフォルダ階層状態で表示される。このようなフォルダ階層状態でのジョブの表示により、ユーザは恰も自身の情報処理装置を操作している感覚でジョブの指定操作等を行うことができ、益々操作性を向上できる。
【0016】
前項(3)に記載の発明によれば、画像処理装置のユーザが、記憶手段に記憶されたジョブを選択すると、画像処理装置はこの選択されたジョブを実行するから、ジョブの再利用が可能となる。
【0017】
前項(4)に記載の発明によれば、ジョブがフォルダ階層状態で表示されるとともに、該ジョブの受信日時が併せて表示されるから、複数の同じジョブ名が存在していても、ユーザは所期するジョブを容易に選択することができる。
【0018】
前項(5)に記載の発明によれば、画像処理装置は、プリントデータがプリントされるとともに、そのジョブを特定するための識別情報がプリントされたプリント物を出力することができる。
【0019】
前項(6)に記載の発明によれば、画像処理装置は、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取ることにより、そのプリントデータに対応するジョブを、表示手段に表示することができる。従って、ユーザが出力物にプリントされたデータの情報処理装置における保存場所を忘れていても、該保存場所を容易に特定することができる。
【0020】
前項(7)に記載の発明によれば、画像処理装置では、ジョブとジョブの対象であるデータの保存場所を示す保存場所情報とが、互いに関連付けて記憶手段に記憶されるから、保存場所情報に基づいて、各ジョブを系列的に表示処理等することが可能となる。このため、画像処理装置において、ジョブを再利用するときにユーザが目的のジョブを見つけやすくなり、操作性を向上でき、該ジョブを効率よく再利用することができる。また、元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが確認したい場合にも、ジョブと関連付けられた保存場所情報により容易に確認することができる。
【0021】
前項(8)に記載の発明によれば、認証されたユーザに関連するジョブがフォルダ階層状態で表示されるから、ユーザは恰も自身の情報処理装置を操作している感覚でジョブの指定操作等を行うことができ、益々操作性を向上できる。
【0022】
前項(9)に記載の発明によれば、ユーザが選択したジョブを画像処理装置が実行するから、ジョブの再利用が可能となる。
【0023】
前項(10)に記載の発明によれば、ジョブがフォルダ階層状態で表示されるとともに、該ジョブの受信日時が併せて表示されるから、複数の同じジョブ名が存在していても、ユーザは所期するジョブを容易に選択することができる。
【0024】
前項(11)に記載の発明によれば、画像処理装置は、プリントデータがプリントされるとともに、そのジョブを特定するための識別情報がプリントされたプリント物を出力することができる。
【0025】
前項(12)に記載の発明によれば、画像処理装置は、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取ることにより、そのプリントデータに対応するジョブを、表示手段に表示することができるから、ユーザが出力物にプリントされたデータの情報処理装置における保存場所を忘れていても、該保存場所を容易に特定することができる。
【0026】
前項(13)に記載の発明によれば、ジョブを再利用するときにユーザが目的のジョブを見つけやすくなり、操作性を向上でき、該ジョブを効率よく再利用することができる画像処理装置となしうる。また、元データがどの情報処理装置のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが確認したい場合にも、ジョブと関連付けられた保存場所情報により容易に確認することができる。
【0027】
前項(14)に記載の発明によれば、認証されたユーザに関連するジョブをフォルダ階層状態で表示することができ、ユーザが恰も自身の情報処理装置を操作している感覚でジョブの指定操作等を行うことができる画像処理装置となしうる。
【0028】
前項(15)に記載の発明によれば、ユーザが選択したジョブを実行することで、ジョブの再利用を可能とする画像処理装置となしうる。
【0029】
前項(16)に記載の発明によれば、ジョブがフォルダ階層状態で表示されるとともに、該ジョブの受信日時が併せて表示されるから、複数の同じジョブ名が存在していても、ユーザは所期するジョブを容易に選択することができる。
【0030】
前項(17)に記載の発明によれば、プリントデータがプリントされるとともに、そのジョブを特定するための識別情報がプリントされたプリント物を出力することができる画像処理装置となしうる。
【0031】
前項(18)に記載の発明によれば、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取ることにより、そのプリントデータに対応するジョブを、表示手段に表示することができる画像処理装置となしうる。
【0032】
前項(19)に記載の発明によれば、情報処理装置からネットワークを介して一括して送信される、ジョブと、該ジョブの実行対象データの保存場所を示す保存場所情報とを受信して、これらを互いに関連付けて記憶手段に記憶する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0033】
前項(20)に記載の発明によれば、認証されたユーザに関連するジョブを、記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出し、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいて表示手段にフォルダ階層状態で表示する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0034】
前項(21)に記載の発明によれば、ユーザによるジョブの選択を受け付けるとともに、受け付けたジョブを実行する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0035】
前項(22)に記載の発明によれば、ジョブをフォルダ階層状態で表示するとともに、該ジョブの受信日時を併せて表示する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0036】
前項(23)に記載の発明によれば、プリントジョブの実行に際して、プリントデータをプリントするとともに、そのジョブを特定するための識別情報をプリントする処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0037】
前項(24)に記載の発明によれば、プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取ることにより、そのプリントデータに対応するジョブを、表示手段に表示する処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0038】
前項(25)に記載の発明によれば、前項(1)に記載の画像処理システムに好適に用いることができる情報処理装置となしうる。
【0039】
前項(26)に記載の発明によれば、ジョブとデータの保存場所情報とともに、ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報を画像処理装置に送信する処理を、情報処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
次に、この発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳述する。尚、以下に説明するいくつか実施形態において、互いに共通する部材については同一符号を付しており、それらについて繰り返しとなる説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態における画像処理システム1の全体的な概略構成を示す図である。
【0041】
この画像処理システム1は、複合機やMFP(Multi Function Peripherals)などと呼ばれる画像処理装置2と、大量の文書や画像等の電子データが格納されたハードディスク等の記憶部3bを有するサーバコンピュータ(以下、単に「サーバ」という)4と、パーソナルコンピュータなどで構成され、ハードディスク等の記憶部3aを有するクライアントコンピュータ(以下、単に「クライアント」という)5と、を備えており、これらが有線又は無線LANなどのネットワーク6を介して相互にアクセス可能であると共に、相互にデータ交換が可能なように構成されている。
【0042】
尚、サーバ4及びクライアント5はそれぞれネットワーク6に接続された情報処理装置である。
【0043】
図2は画像処理装置2の一例を示す外観図である。本実施形態において画像処理装置2は、コピー、ネットワークプリンタ、スキャナ、ファクシミリ(FAX)などの機能を備えた前述の複合機やMFP等の装置を例示するが、これに限定するものではなく、例えばネットワークプリンタの機能のみを備えた装置であっても構わない。
【0044】
図2に示すように、この画像処理装置2は上部に原稿搬送部21とスキャナ部22とを備えており、原稿搬送部21が1枚ずつ原稿をスキャナ部22に自動搬送することにより、読取手段であるスキャナ部22が原稿に記録された文字、記号、画像などを光学的に読み取るように構成されている。
【0045】
スキャナ部22の下方にはプリンタ部23が設けられると共に、更にその下部にはプリンタ部23に対して用紙を供給する給紙部24が設けられている。プリンタ部23はコピー、ネットワークプリンタ又はFAXに関するジョブを実行する際に機能し、給紙部24から供給される用紙に画像形成を行い、排出口23aからプリント出力を行うように構成されている。
【0046】
また画像処理装置2の前面側には、ユーザに対してジョブに関する情報やその他の情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部25と、表示部25の前面側に配置されたタッチパネル26、及び表示部25の周囲に配置された複数の操作ボタン27からなる操作部28とが設けられている。
【0047】
図3は画像処理装置2におけるハードウェア構成の一例を示す図である。画像処理装置2は上述した構成の他、その内部に、CPU10、ROM11、RAM12、記憶部13及び通信インタフェース14を備えている。
【0048】
CPU10は、ROM11に格納されるプログラムを読み出して実行することにより、画像処理装置2としての基本機能(コピー、ネットワークプリンタ、スキャナ、FAXなどの基本機能)を実現する他、後述する各種機能を実現する。
【0049】
記憶部13は、ハードディスクやメモリなどで構成される記憶手段であり、ジョブ情報15やユーザ認証情報20等を記憶する。
【0050】
前記ジョブ情報15は、画像処理装置2において受信されるジョブに関する情報であり、ジョブの実行対象データ(ファイル)そのものやデータ名称、ジョブの実行条件等の他、受信日時情報16、画像データ17、ユーザ情報18、保存場所情報19などが含まれる。
【0051】
受信日時情報16は、画像処理装置2において受信したジョブの日時に関する情報であり、ネットワーク6を介してジョブを受信したときに生成される。
【0052】
画像データ17は、ジョブの実行対象である生データを、画像データ変換プログラムにより画像データに変換したものである。
【0053】
ユーザ情報18は、画像処理装置2がネットワーク6を介してジョブを受信する場合に、ジョブと共に受信する情報であり、当該ジョブを生成したユーザを示す情報である。本実施形態の場合、例えばサーバ4やクライアント5にログインするログイン情報(ユーザIDとパスワード)がユーザ情報18に含まれる。
【0054】
保存場所情報19は、画像処理装置2がネットワーク6を介してジョブを受信する場合に、ジョブと共に受信する情報であり、ユーザにより指定され当該ジョブの発生元となった元データ(例えば文書や画像などのプリント対象となった電子データ)の保存場所を示す情報である。本実施形態の場合、例えばサーバ4のアドレスやサーバ名、クライアント5のアドレスやクライアント名、記憶部3a、3b内の元データを格納した共有フォルダ(ファイルパス)を指定する情報が、保存場所情報17に含まれる。
【0055】
ユーザ認証情報20は、ユーザによる画像処理装置2の使用を制限するための情報であり、例えば画像処理装置2を使用することが許可されたユーザのユーザIDやパスワードなどが含まれる。
【0056】
通信インタフェース14は、ネットワーク6を介してサーバ4やクライアント5などの情報処理装置とデータ通信を行ったり、或いは電話回線を通じてFAX送受信を行うなど、外部の装置と通信を行うための通信手段として機能する。通信インタフェース29としては、例えばNIC(ネットワークインタフェースカード)、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、無線通信などが用いられる。
【0057】
尚、ROM11に記憶されるプログラムは、ネットワーク6などを介して外部の装置からダウンロードすることにより、最新バージョンのプログラムに更新することができるようになっている。
【0058】
図4は、本実施形態における画像処理システム1の機能構成を示すブロック図である。画像処理装置2において、CPU10は上記プログラムを実行することにより、ユーザ認証部31、ジョブ管理部32及びジョブ実行部33として機能する。
【0059】
ユーザ認証部31は、画像処理装置2に対するユーザの操作権限を認証するための機能部である。
【0060】
ジョブ管理部32は、ネットワーク6を介して受信するジョブについてのジョブ情報15を登録し、ジョブ情報15から、実行するジョブを読み出してそのジョブを実行させる。このジョブ管理部32は、ジョブ登録部34、ジョブ制御部36、ジョブ指定部35等を備えている。
【0061】
ジョブ登録部34は、受信するジョブのジョブ情報15を記憶部13に記憶させてジョブを登録する動作を行う。
【0062】
ジョブ制御部36は、受信したジョブの実行対象データの生データを画像データ17に変換して記憶部13に記憶させる動作等を行う。
【0063】
ジョブ指定部35は、記憶部13に記憶されている複数のジョブの中から、ユーザにより選択されたジョブを指定するものである。
【0064】
また、ジョブ実行部33は、ジョブ制御部36による指示に基づいて、原稿搬送部21、スキャナ部22、給紙部23又はプリンタ部24を駆動することによってジョブを実行する。
【0065】
一方、サーバ4は、上述の記憶部3bの他、通信インタフェース41及びCPU42を備えている。通信インタフェース41は、ネットワーク6を介してクライアント5や画像処理装置2とデータ通信を行うためのものである。
【0066】
CPU42は、サーバとしての各種機能を実現すると共に、ネットワーク6を介してクライアント5や画像処理装置2が記憶部3bに格納されたデータ(ファイルともいう)にアクセスする際に、アクセス権限などを管理するアクセス管理部43として機能する。
【0067】
クライアント5は、通信インタフェース51と、CPU52と、表示部53と、操作部54とを備えている。
【0068】
通信インタフェース51は、ネットワーク6を介してサーバ4や画像処理装置2とデータ通信するためのものである。
【0069】
CPU52は、クライアントとしての各種機能を実現すると共に、キーボードやマウスなどの操作部54を介して、画像処理装置2へのジョブ実行要求をユーザが入力した場合に、プリンタドライバ等のドライバソフトの実行によってジョブを生成するジョブ生成部55、保存場所情報生成部56、ユーザ情報生成部57及びジョブ送信部58として機能する。
【0070】
このような構成において、クライアント5のユーザが、クライアント5を操作することによってサーバ4にアクセスし、その記憶部3bに格納された1個または複数個のファイルの中から、例えばプリントジョブを実行するファイルを指定して実行指示を与えると、クライアント5においてプリンタドライバが作動し、ユーザ情報生成部57が機能し、サーバ4にアクセスしたユーザのログイン情報に基づきユーザ情報を生成する。さらに、保存場所情報生成部56が機能し、元データにアクセスするためのパス(アドレスやフォルダパスなど)を保存場所情報として生成する。
【0071】
さらに、ジョブ生成部55が機能し、プリント対象の元データに基づいてジョブを生成し、ジョブ送信部58が機能して画像処理装置2にジョブを送信する。
【0072】
このとき、ユーザ情報生成部57で生成されたユーザ情報と、保存場所情報生成部56で生成された保存場所情報とを、ジョブと共にネットワーク6を介して画像処理装置2に送信する。ジョブとユーザ情報と保存場所情報とを例えば一連の情報として送信することにより、画像処理装置2では、受信したジョブとユーザ情報と保存場所情報との対応関係が識別可能となる。
【0073】
図5は、上記の画像処理システム1において、クライアント5で実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。かかる処理は、CPU52が図示しないROM等の記録媒体に記録された所定のプログラムを実行することにより行われる。
【0074】
例えば、クライアント5が、サーバ4の記憶部3bに格納されたファイル一覧を表示部53に表示している状態で、ユーザが操作部54を操作して例えばプリントジョブの対象ファイルを指定すると、ステップS101でこれを受け付け、指定されたファイルを開く。
【0075】
ステップS102では、プリントジョブの設定画面の表示指示がユーザからなされるのを待ち、プリントジョブの設定画面の表示指示がなされると(ステップS102でYES)、ステップS103で、クライアント5の表示部53にプリンタドライバによるプリントジョブの設定画面を表示する。
【0076】
図6(a)に、前記プリントジョブの設定画面G0を示す。この設定画面G0では、プリント条件を設定するための通常の設定画面に加え、ボックス保存ボタンB21、OKボタンB22,キャンセルボタンB23が表示されている。
【0077】
前記ボックス保存ボタンB21は、ジョブを画像処理装置2の所定のボックスに保存するための操作ボタンであり、このボックス保存ボタンB21が押されると、図6(b)に示す保存場所情報等を確認するための確認画面G1を表示部53に表示する。また、OKボタンB22は設定された条件でジョブを画像処理装置2に送信するための操作ボタンである。キャンセルボタンB23は、設定を元に戻すための操作ボタンである。
【0078】
図5に戻って、ステップS104では、図6(a)のプリントジョブ設定画面G0において、OKボタンB22が押されたかどうかを判断し、押されていなければ(ステップS104でNO)、ステップS105で、キャンセルボタンB23が押されたかどうかを判断する。
【0079】
キャンセルボタンB23が押されていなければ(ステップS105でNO)、ステップS106で、ボックス保存ボタンB21が押されたかどうかを判断する。ボックス保存ボタンB21が押されていなければ(ステップS106でNO)、ステップS104に戻る。
【0080】
ボックス保存ボタンB21が押されると(ステップS106でYES)、ステップS107で、サーバ4にアクセスしたユーザのログイン情報に基づき、ユーザ情報を生成し、ステップS108で、指定されたファイル(データ)の保存場所情報を生成する。
【0081】
次いで、ステップS109で、図6(b)に一例を示すような、ファイルの保存場所情報等の確認画面G1を表示部53に表示する。この画面G1には、生成されたユーザ情報と保存場所情報が表示され、さらに各種のボタンが表示されている。
【0082】
ユーザ名再設定ボタンB2はユーザ名を変更するための操作ボタンであり、パスワード再設定ボタンB3はパスワードを変更するための操作ボタンである。また、サーバ名再設定ボタンB4はサーバ名を変更するための操作ボタンであり、ファイルパス名再設定ボタンB5はファイルパス名を変更するための操作キーである。また、確認画面G1の下部には、さらにユーザによる操作が可能なOKボタンB1とキャンセルボタンB0が表示されており、ユーザがOKボタンB1を操作した場合には、ユーザによって変更された内容が設定され、図6(a)のプリントジョブ設定画面G0に戻る。また、ユーザがキャンセルボタンB0を操作した場合は、ユーザによって変更された設定をキャンセルして元の設定に戻した上で、図6(a)のプリントジョブ設定画面G0に戻る。
【0083】
図5に戻って、クライアント5は、ファイルの保存場所情報等の確認画面G1を表示した状態で(ステップS109)、ステップS110で、ユーザによりボタン操作が行われるのを待つ。ステップS111では、いずれのボタンが操作されたかを判断する。
【0084】
再設定ボタンB2〜B5が操作された場合には(ステップS111で再設定ボタン)、ステップS112に進み、再設定処理を行ってステップS110に戻る。
【0085】
OKボタンB1が操作された場合には(ステップS111でOKボタン)、ステップS103に戻り、プリントジョブ設定画面G0を表示する。キャンセルボタンB0が操作された場合は、ステップS113で、ユーザが再設定を行っていればこれを元の設定に戻した上で、ステップS103に戻り、プリントジョブ設定画面G0を表示する。
【0086】
一方、ステップS104で、プリントジョブ設定画面G0のOKボタンB22が押された場合は(ステップS104でYES)、ステップS114に進み、プリントジョブを生成した後、ステップS115において、プリントジョブを画像処理装置2に送信する。
【0087】
この際、ボックス保存ボタンB21が押されていなければ、通常のプリントジョブが画像処理装置2に送信される。一方、ボックス保存ボタンB21が押されていれば、画像処理装置2のボックスへ保存するためのプリントジョブとして、プリントジョブと共に、ユーザ情報と保存場所情報が一括して送信される。
【0088】
一方、ステップS105で、キャンセルボタンB23が押された場合(ステップS105でYES)、ジョブ生成部55は処理を終了する。
【0089】
尚、上記においては、クライアント5がサーバ4の記憶部3bに格納されたファイルを指定してプリントジョブを生成する場合を示したが、クライアント5の記憶部3aに格納されたファイルを指定してプリントジョブを生成する場合も上記と同様であり、ジョブと共にユーザ情報と保存場所情報が画像処理装置2に送信される。
【0090】
また、上記においては、プリントジョブ設定画面G0を表示する場合を例示したが、例えば、画像処理装置2のプリンタアイコンに対してそのファイルをドラッグアンドドロップ操作することで、プリントジョブ設定画面G0を表示することなく送信する場合も上記と同様であり、ジョブと共にユーザ情報と保存場所情報が画像処理装置2に送信される。このとき、ユーザがユーザ情報やファイルパスを、確認画面G1により再設定できないことは言うまでもない。
【0091】
一方、画像処理装置2は、ネットワーク6を介してジョブを受信すると、通信インタフェース14が機能し、受信日時情報16を生成し、ジョブ登録部34へ受け渡す。ジョブと共にユーザ情報を受信した場合には、ユーザ認証部31が機能し、ユーザ認証情報20に基づいてジョブ登録の可否を判断する。
【0092】
ジョブ登録が可能なユーザである場合は、ジョブ制御部36が機能し、受信したジョブの実行対象データを画像データ17へ変換する。そして、ジョブ登録部34が機能し、受信したジョブと受信日時情報16とユーザ情報18と画像データ17とを、記憶部13に相互に関連づけて登録する。このとき、ジョブと共に保存場所情報19を受信した場合には、この保存場所情報19をジョブと関連づけて記憶部13に記憶する。
【0093】
このように、記憶部13は、ネットワーク6を介して受信するジョブと、ジョブの受信日時情報16と、ジョブのデータから変換された画像データ17と、当該ジョブと共に受信されたユーザ情報18及び保存場所情報19とを、互いに関連付けた状態で記憶する。
【0094】
このため、画像処理装置2のジョブ制御部36は、認証を受けてログインしたユーザが、記憶部13に記憶された複数のジョブの中から一のジョブを選択した際、前記ユーザに関連するジョブを、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報18を基に抽出し、表示部25は、抽出されたジョブを前記保存場所情報19に基づいてフォルダ階層状態で表示する。同時に各ジョブの受信日時も表示する。
【0095】
なお、画像処理装置2へのログインは、画像処理装置2の操作部28の操作により行われても良いし、クライアント5やサーバ4からネットワーク6を介して行われても良い。クライアント5やサーバ4からネットワーク6を介して画像処理装置2にログインした場合も、画像処理装置2に直接ログインした場合と同様に、ユーザに関連するジョブが前記保存場所情報に基づいてフォルダ階層状態で表示される。
【0096】
図7は、ジョブを受信した際の画像処理装置2における処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理は、CPU10がROM11や記憶部13等の記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより行われる。
【0097】
尚、以下においては、画像処理装置2がジョブと共に保存場所情報を受信する場合は勿論のこと、保存場所情報を受信しない場合であってもジョブを実行することができる形態について説明する。
【0098】
画像処理装置2は、ステップS201でネットワーク6を介してジョブを受信すると、受信日時情報16を生成し、ステップS202で、ジョブと共に受信したユーザ情報に基づき、ユーザを認証したか否かを判断する。
【0099】
ユーザを認証しなければ(ステップS202でNO)、そのまま処理を終了する。ユーザを認証すると(ステップS202でYES)、ステップS203で、ジョブの実行対象データを画像データに変換した後、ステップS204で、受信したジョブと共に元データの保存場所情報を受信したか否かを判断する。
【0100】
保存場所情報を受信していれば(ステップS204でYES)、ステップS205で、ジョブと、受信日時情報16と、前記画像データ17と、ユーザ情報18と、保存場所情報19を相互に関連づけて記憶部13に記憶し、ジョブを登録する。
【0101】
一方、画像処理装置2がジョブを受信したが、保存場所情報を受信しなかった場合には(ステップS204でNO)、ステップS206で、受信したジョブを実行する。
【0102】
以上のような処理により、画像処理装置2において受信したジョブが登録される。
【0103】
このように、この実施形態では、画像処理装置2で、ジョブとジョブの対象であるデータの保存場所を示す保存場所情報とが、互いに関連付けて記憶部13に記憶されるから、画像処理装置2に記憶されたジョブをユーザが画像処理装置2から直接にまたはクライアント5等を介して再利用する場合に、前記データの保存場所情報に基づいて、例えば、保存場所毎にジョブを表示したり、保存場所を階層状態で表示するというように、各ジョブを系列的に表示処理等することが可能となる。このため、画像処理装置2において、ジョブを再利用するときにユーザが目的のジョブを見つけやすくなり、操作性を向上でき、該ジョブを効率よく再利用することができる。
【0104】
図8は、画像処理装置2におけるジョブ再利用時の処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理も、CPU10がROM11や記憶部13等の記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより行われる。
【0105】
まず、ユーザによって何らかの操作が行われた場合、ステップS301で、画像処理装置2のユーザ認証部31が機能し、ユーザがログインしているか否かを判断する。
【0106】
ユーザがユーザIDやパスワードを入力することにより認証が成功すると(ステップS301でYES)、ステップS302で、それに引き続いて入力される各種操作を受け付けて、対応する処理を実行する。ユーザが画像処理装置2の操作部28を操作することによって、ジョブ情報15の表示指示を行うと、ステップS303でこれを受け付ける。
【0107】
次いで、画像処理装置2は、記憶部13に記憶されたジョブ情報15の中から、受信日時情報15と保存場所情報17とを取得する。そして、認証部31によって認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶部13に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報18を基に抽出し、ステップS304で、抽出されたジョブを、保存場所情報19に基づいて表示部25にフォルダ階層状態で表示する。この際、各ジョブの受信日時情報16も、併せて表示する。
【0108】
図9に、ログインしたユーザに関連するジョブがフォルダ階層状態で表示部25に表示されたジョブ選択用表示画面G2を示す。
【0109】
ユーザはジョブ選択用表示画面G2を確認することにより、画像処理装置2に登録されているジョブを効率的に特定することができるので、その特定したジョブを再利用対象のジョブとして選択し、当該ジョブの表示欄をタッチすることによりジョブの選択操作を行う。図9の例では、サーバ4のCドライブにある「ミーティング」という名称のフォルダに保存されている元データを用いたジョブAが選択された状態が示されている。
【0110】
図8に戻って、画像処理装置2は、ステップS305で、ユーザによるジョブの選択操作が行われたか否かを判断し、ジョブの選択操作が行われると(ステップS305でYES)、ステップS306で、画像処理装置2のジョブ指定部35が機能し、記憶部13に記憶されている複数のジョブの中からユーザにより選択されたジョブを指定し、再設定キーの表示を含むジョブ再利用画面を表示部25に表示する。
【0111】
なお、ステップS305でジョブの選択がない場合(ステップS305でNO)、処理を終了する。
【0112】
図10は、ステップS306において表示部25に表示されるジョブ再利用画面G3の一例を示す図である。
【0113】
ジョブ再利用画面G3には、ユーザによって選択されたジョブの詳細情報と操作キーが表示されている。ジョブ名再設定キーB7はジョブ名を変更するための操作キーであり、部数再設定キーB8はジョブによって発行される部数(プリント部数)を変更するための操作キーであり、片面/両面キーB9は、片面印刷又は両面印刷を変更するための操作キーである。また、詳細設定キーB10は例えばモノクロ印刷/カラー印刷や拡大印刷/縮小印刷などのその他の設定を変更するための操作キーである。
【0114】
またジョブ再利用画面G3の下部には、ユーザによる操作が可能な実行キーB6、終了キーB11が表示されており、ユーザが実行キーB6を操作した場合には、画像処理装置2により、変更されたジョブ情報に基づきジョブが実行されるようになっている。ユーザが終了キーB11を操作すると、処理を終了する。
【0115】
図8に戻って、ステップS307で前記ジョブ管理部32は、このようなジョブ再利用画面G3を表示した状態でユーザによりキー操作が行われるのを待つ。再設定キーB7〜B10が操作された場合には(ステップS308で「再設定キー」)、ステップS309に進み、ジョブ制御部36は再設定処理を行ってステップS307に戻る。
【0116】
ユーザが実行キーB6を操作した場合、ジョブ管理部32は実行キーであると判断し(ステップS308で「実行キー」)、ステップS310で、ジョブ実行部33は変更されたジョブ情報に基づきジョブを実行する。
【0117】
また、ユーザがジョブ再利用画面G3に表示される終了キーB11を操作した場合、ジョブ管理部32は終了キーであると判断し(ステップS308で「終了キー」)、処理を終了する。
【0118】
以上のように本実施形態では、画像処理装置2が、ネットワーク6を介して受信するジョブと共に、当該ジョブのユーザ情報と元データの保存場所情報とを受信した場合には、当該ジョブとユーザ情報18と保存場所情報19とを互いに関連づけて記憶部13に記憶しているので、ユーザが画像処理装置2を操作してジョブを再利用する際には、これらの情報に基づいて、ユーザに関連するジョブがフォルダ階層状態に表示される。従って、ユーザは恰も自身のクライアントに表示されたフォルダ階層状態のファイルの中から、所定のファイルを選択するのと同じ感覚で、ジョブを選択することができ、操作性を向上することができる。
【0119】
また、元データがサーバ4またはクライアント5のどのフォルダに存在しているのかを、ユーザが確認したい場合にも、ジョブがフォルダ階層状態で表示されたジョブ選択用画面により容易に確認することができる。
[第2の実施形態]
次に、この発明の第2の実施形態について説明する。
【0120】
上記第1の実施形態では、ジョブの再利用を行う場合には、ジョブがフォルダ階層表示された図9のジョブ選択用表示画面G2の中から、ユーザがジョブの再利用の対象となるジョブを選択することが必要である。
【0121】
しかし、画像処理装置2において多数のジョブが登録されているような場合には、ジョブ選択用表示画面G2には多数のジョブが表示されることとなり、ユーザにおいて再利用の対象とすべき一のジョブを選択することが困難な場合がある。
【0122】
本実施形態は、そのような場合においてもユーザがジョブの再利用操作を行う際の操作性を向上させることができるものである。なお、本実施形態において、画像処理システム1及び画像処理装置2のハードウェア構成及び機能構成は、第1の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
【0123】
本実施形態では、画像処理装置2がネットワーク6を介してジョブを受信した際、ジョブと共にユーザ情報18と元データの保存場所情報19を受信した場合には、そのユーザ情報18と保存場所情報19を、受信したジョブに関連づけて記憶部13に記憶し登録すると共に、ジョブの実行対象データが変換された画像データ17に、当該ジョブを特定するための識別情報を地紋や電子透かしなどにより付加して、これらの画像データ及び識別情報を用紙にプリントする。
【0124】
図11は本実施形態において、ジョブを受信した際の画像処理装置2における処理ルーチンを示すフローチャートであり、第1の実施の形態で説明した図7のフローチャートに対応するフローチャートである。この処理も、CPU10がROM11や記憶部13等の記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより行われる。
【0125】
画像処理装置2は、ステップS401でネットワーク6を介してジョブを受信すると、受信日時情報16を生成し、ステップS202で、ジョブと共に受信したユーザ情報に基づき、ユーザを認証したか否かを判断する。
【0126】
ユーザを認証しなければ(ステップS402でNO)、そのまま処理を終了する。ユーザを認証すると(ステップS402でYES)、ステップS403で、ジョブの実行対象データを画像データに変換した後、ステップS404で、受信したジョブと共に元データの保存場所情報を受信したか否かを判断する。
【0127】
保存場所情報を受信していれば(ステップS404でYES)、ステップS405で、画像データに当該ジョブを特定するための識別情報、例えばジョブ番号等を付加したのち、ステップS406で、ジョブと、ジョブの受信日時情報16と、前記画像データ17と、ユーザ情報18と、保存場所情報19を相互に関連づけて記憶部13に記憶し、ジョブを登録する。
【0128】
次いで、ステップS407で、識別情報が付加された画像データを用紙にプリントする。
【0129】
一方、画像処理装置2がジョブを受信したが、保存場所情報を受信しなかった場合には(ステップS404でNO)、ステップS406で、受信したジョブを実行する。
【0130】
このように、本実施形態では、画像処理装置2において受信したジョブとともに、元データの保存場所情報が受信された場合は、識別情報が付加された状態でジョブとして登録されるとともに、識別情報が付加された画像データが用紙にプリントされる。
【0131】
このプリントされた用紙を用いることにより、以下に説明するように、ユーザがジョブを再利用するときの操作を効率的に行うことができる。
【0132】
図12は、本実施形態の画像処理装置2におけるジョブ再利用時の処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理も、CPU10がROM11や記憶部13等の記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより行われる。
【0133】
まず、ユーザによって何らかの操作が行われた場合、ステップS501で、画像処理装置2においてユーザ認証部31が機能し、ユーザがログインしているか否かを判断する。
【0134】
ユーザがユーザIDやパスワードを入力することにより認証が成功すると(ステップS501でYES)、ステップS502で、それに引き続いて入力される各種操作を受け付け、操作に応じてジョブ管理部32及びジョブ実行部33が機能し、ユーザの操作に基づく処理が実行される。
【0135】
ユーザにより、スキャナ部22に対する原稿の読み取り操作が指示された場合は、原稿のスキャンが行われ、ステップS503で、原稿からジョブを特定するための識別情報を読み取ったかどうかが判断される。識別情報を読み取らなければ(ステップS503でNO)、処理を終了する。
【0136】
ユーザが、ジョブを特定するジョブ番号等の識別情報がプリントされた用紙をスキャナ部22に読み取らせると、画像処理装置2はこの識別情報を読み取って抽出する(ステップS503でYES)。なお、読み取った画像データから、地紋や電子透かしとして付加された識別情報を抽出する方法は、例えば特開2004−343780号公報などにより公知であるので、説明を省略する。
【0137】
ステップS504では、ジョブ指定部35が機能し、記憶部13に記憶されたジョブの中から、前記抽出された識別情報で特定されるジョブを検索し、ステップS505で、そのジョブが存在するかどうかを判定する。
【0138】
存在しなければ(ステップS505でNO)、処理を終了する。存在すると(ステップS505でYES)、ステップS506で、そのジョブの再利用画面G3(図10に示す)を表示部25に表示する。
【0139】
このように、この実施形態では、画像処理装置2のジョブ実行部33が、ネットワーク6を介して受信したジョブ(プリントジョブ)を実行する際、当該ジョブの実行対象データに基づく画像データと共に、当該ジョブを特定するための識別情報をプリントするから、ジョブの再利用を行う際、ユーザはプリントジョブを実行して得られた原稿(用紙)をスキャナ部22に読み取らせる操作を行えば良い。
【0140】
そして、スキャナ部22が原稿を読み取って得られた画像データに識別情報が含まれている場合には、ジョブ指定部35が、記憶部13に記憶された複数のジョブから当該識別情報に対応する一のジョブを指定するので、ユーザ自身が多数のジョブの中から再利用の対象となるジョブを選択する必要がなくなる。従って、画像処理装置2に多数のジョブが記憶されている場合であっても、ユーザの操作負担が軽減され、ジョブの再利用を効率的に行うことができるようになると同時に、ユーザは元データの保存場所を忘れていても、該保存場所を容易に認識することができる。
【0141】
以上、本発明に関する幾つかの好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態においてジョブ再利用の対象となるジョブは、主としてプリントジョブである場合を例示したが、必ずしもプリントジョブに限定されるものではない。特に上記第1の実施の形態では、プリントジョブ以外のジョブ、例えば、送信宛先へのファクシミリ送信を画像処理装置2に依頼するファクシミリ送信依頼ジョブ等であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像処理システムの全体的な概略構成を示す図である。
【図2】図1のシステムに用いられる画像処理装置の一例を示す外観図である。
【図3】画像処理装置におけるハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】画像処理システムの機能構成を示すブロック図である。
【図5】クライアント(情報処理装置)において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】(a)はプリントジョブの設定画面の一例を示す図、(b)はジョブの再設定画面を示す図である。
【図7】画像処理装置において受信したプリントジョブを登録する際の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】画像処理装置におけるジョブ再利用時の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】ジョブをフォルダ階層状態で表示したジョブ選択画面の一例を示す図である。
【図10】ジョブ再利用画面の一例を示す図である。
【図11】この発明の他の実施形態を示すもので、画像処理装置においてプリントジョブを受信した際の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】同じく、画像処理装置におけるジョブ再利用時の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0143】
1 画像処理システム
2 画像処理装置
3a、3b記憶部
4 サーバ(情報処理装置)
5 クライアント(情報処理装置)
6 ネットワーク
10 CPU
11 ROM
13 記憶部
14 通信インターフェース
25 表示部
28 操作部
31 ユーザ認証部
32 ジョブ管理部
33 ジョブ実行部
41、51 通信インターフェース
42、52 CPU
55 ジョブ生成部
56 保存場所情報生成部
57 ユーザ情報生成部
59 ジョブ送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と情報処理装置とがネットワークを介して接続された画像処理システムであって、
前記情報処理装置は、
ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付手段と、
前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成手段と、
前記受付手段により受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成手段により生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、前記画像処理装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記画像処理装置は、
前記ジョブとデータの保存場所情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理システム。
【請求項2】
前記情報処理装置の送信手段は、前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報を、ジョブと共に画像処理装置に送信し、
前記画像処理装置の記憶手段は、受信手段により受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、
前記画像処理装置はさらに、ユーザを認証する認証手段と、前記認証手段により認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶手段に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する手段と、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいてフォルダ階層状態で表示する表示手段と、を備えている請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記画像処理装置は、前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられたジョブを実行するジョブ実行手段と、を備えている請求項1または2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
前記画像処理装置の記憶手段は、前記受信手段によりジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、
前記表示手段は、前記日時情報と共にジョブを表示する請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項5】
ジョブ実行手段はプリント手段であり、
前記プリント手段は、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項6】
ジョブがプリントジョブであり、
前記画像処理装置は、
プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示する表示手段と、
を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理システム。
【請求項7】
画像処理装置と情報処理装置とがネットワークを介して接続された画像処理システムで実行される画像処理方法であって、
前記情報処理装置は、
ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付ステップと、
前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成ステップにおいて生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、前記画像処理装置に送信する送信ステップと、
を実行し、
前記画像処理装置は、
前記ジョブとデータの保存場所情報とを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
を実施することを特徴とする画像処理方法。
【請求項8】
前記情報処理装置は、前記送信ステップで、前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をジョブと共に画像処理装置に送信し、
前記画像処理装置の前記記憶ステップでは、受信ステップにおいて受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、
前記画像処理装置はさらに、ユーザを認証する認証ステップと、前記認証ステップにおいて認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶ステップにおいて記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する抽出ステップと、抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいて表示手段にフォルダ階層状態で表示する表示ステップと、を実施する請求項7に記載の画像処理方法。
【請求項9】
前記画像処理装置は、前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブを実行するジョブ実行ステップと、を実施する請求項7または8に記載の画像処理方法。
【請求項10】
前記画像処理装置が実施する記憶ステップでは、前記受信ステップにおいてジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、
前記表示ステップでは、前記日時情報と共にジョブを表示する請求項7〜9のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項11】
ジョブ実行ステップはプリントステップであり、
前記プリントステップでは、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする請求項7〜10のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項12】
ジョブがプリントジョブであり、
前記画像処理装置は、
プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定の結果、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示手段に表示するステップと、
を実施する請求項7〜11のいずれかに記載の画像処理方法。
【請求項13】
情報処理装置からネットワークを介して一括して送信される、ジョブと、該ジョブの実行対象データの保存場所を示す保存場所情報とを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶する記憶手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項14】
前記受信手段は、前記ジョブとともに送信される前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をも受信し、前記記憶手段は、受信手段により受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、
さらに、
ユーザを認証する認証手段と、
前記認証手段により認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶手段に記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する手段と、
抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいてフォルダ階層状態で表示する表示手段と、
を備えている請求項13に記載の画像処理装置。
【請求項15】
前記記憶手段に記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられたジョブを実行するジョブ実行手段と、
を備えている請求項13または14に記載の画像処理装置。
【請求項16】
前記記憶手段は、前記受信手段によりジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、
前記表示手段は、前記日時情報と共にジョブを表示する請求項13〜15のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項17】
ジョブ実行手段はプリント手段であり、
前記プリント手段は、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする請求項13〜16のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項18】
ジョブがプリントジョブであり、
プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段により得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段により、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示する表示手段と、
を備えている請求項13〜17のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項19】
情報処理装置からネットワークを介して一括して送信される、ジョブと、該ジョブの実行対象データの保存場所を示す保存場所情報とを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信された前記ジョブとデータの保存場所情報とを、互いに関連付けて記憶手段に記憶するステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
【請求項20】
前記受信ステップでは、前記ジョブとともに送信される前記ジョブを要求したユーザを示すユーザ情報をも受信し、前記記憶ステップでは、受信ステップにおいて受信された前記ユーザ情報を、前記ジョブ及び保存場所情報と関連付けて記憶し、
さらに、
ユーザを認証する認証ステップと、
前記認証ステップにおいて認証されたユーザに関連するジョブを、前記記憶ステップにおいて記憶された複数個のジョブの中から、各ジョブと関連付けて記憶されたユーザ情報を基に抽出する抽出ステップと、
抽出されたジョブを前記保存場所情報に基づいて表示手段にフォルダ階層状態で表示するステップと、
をコンピュータに実行させる請求項19に記載の画像処理プログラム。
【請求項21】
前記記憶ステップにおいて記憶されたジョブのユーザによる選択を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項19または20に記載の画像処理プログラム。
【請求項22】
前記記憶ステップでは、前記受信ステップにおいてジョブを受信した日時を示す日時情報を記憶し、
前記表示ステップでは、前記日時情報と共にジョブを表示する処理をコンピュータに実行させる請求項19〜21のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項23】
ジョブ実行ステップはプリントステップであり、
前記プリントステップでは、ジョブの実行に際して、ジョブのプリントデータを用紙にプリントすると共に、そのジョブを特定するための識別情報を用紙にプリントする処理をコンピュータに実行させる請求項19〜22のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項24】
ジョブがプリントジョブであり、
プリントデータと共にジョブを特定するための識別情報がプリントされた原稿を読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて得られた原稿の画像データから、前記識別情報を抽出する抽出ステップと、
前記抽出ステップにおいて抽出された識別情報で特定されるジョブが、前記記憶手段に記憶されたジョブの中に存在するかどうかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定の結果、識別情報で特定されるジョブが存在していると判定された場合には、そのジョブを表示手段に表示するステップと、
をさらにコンピュータに実行させる請求項19〜23のいずれかに記載の画像処理プログラム。
【請求項25】
ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付手段と、
前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成手段と、
前記受付手段により受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成手段により生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、ネットワークを介して画像処理装置に送信する送信手段と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項26】
ユーザによってなされたデータの指定、及び該指定されたデータを実行対象とするジョブの要求を受け付ける受付ステップと、
前記指定されたデータの保存場所を示す保存場所情報を生成する保存場所情報生成ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けられたジョブと、前記保存場所情報生成ステップにより生成されたデータの保存場所情報と、を一括して、ネットワークを介して画像処理装置に送信する送信ステップと、
を情報処理装置のコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−124248(P2010−124248A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296165(P2008−296165)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】