説明

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びサブライン点灯制御プログラム

【課題】2値のデータで駆動されるラインヘッドを露光源として画像を形成する場合に、高階調な階調表現を実現した上で均一なトナー付着量でスキュー補正を行う。
【解決手段】2値データで駆動され、サブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像を形成するための画像処理装置において、同一の画像データから複数のサブラインを生成するサブライン生成部104と、生成されたサブラインを露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する補正画像データ出力部113と、前記補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する階調制御回路116と、前記補正画像データに基づいて光量を補正制御する光量補正回路117とを備え、階調制御回路116と光量補正回路117の出力が並列にLEDAヘッド114側に入力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブライン点灯で露光するラインヘッドで光書き込みを行って画像を形成するための画像処理装置、この画像処理装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの機能を複合して有するデジタル複合機などの画像形成装置、及び前記各装置で実行される画像処理方法、及び前記画像処理方法で実行される処理をコンピュータで実行するためのサブライン点灯制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置に用いられる発光ダイオードアレイヘッド(Light Emitted Diode Alley Head:以下、LEDAヘッドと称す。)は画像書き込み装置本体への取り付けによる傾き、LEDAヘッド自身の持つうねり(ボー)を補正する必要がある。これをスキュー補正と呼んでいる。また、特に2値のLEDAヘッドを用いた場合の階調制御では、1ラインを副走査方向に複数回発光(サブライン発光)させ、それぞれのサブラインを異なる発光時間で点灯させることにより同じ点灯時間で発光させるよりも高階調を実現する技術が既に知られている。
【0003】
このような技術として例えば特許文献1(特許第4371322号公報)に開示された発明が公知である。この発明は、光源を複数回駆動して画像を形成する画像形成装置において、ラインの延びる方向に複数個配置した前記光源を前記ラインM本の位置で点灯駆動して形成した複数のラインにて階調画像を形成するストローブ信号と、Nビットの階調データPである入力画像データの1つの値に対して出力する前記ラインM(M<N)本の点灯駆動パターンを表す値を記憶するルックアップテーブルと、前記ルックアップテーブルから前記入力画像データに対応して駆動パターンを表す値を読み出し、前記光源を制御する露光パターン変動制御部とを有し、前記ルックアップテーブルは、前記入力画像データの1つの値に対して出力する前記ラインM本の点灯駆動パターンを表す値を2(N−M)個組にして特定の順番で記憶するとともに、前記2(N−M)個組となった前記値の各々に異なる露光パターンデータ値を割り振って記憶し、前記露光パターン変動制御部は、隣接する前記光源に対して異なる前記露光パターンデータ値に切り替えるパターン選択信号と、前記組となった複数の点灯駆動パターン値から前記露光パターンデータ値に対応する値を前記特定の順番で選択するセレクターとを備え、前記入力画像データに対応する前記2(N−M)個組となる前記値の総和を前記組の値の個数で割った値を前記入力画像データの出力階調データに対応する値とすることを特徴とするものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、サブライン発光させて書き込みを行う場合、従来までの階調制御では、スキュー補正をした場合に高階調が実現できなかった。
具体的に説明すると、例えば1ラインを4回のサブライン点灯で露光し、1回目のサブラインの点灯時間を8μs、2回目を4μs、3回目を2μs、4回目を1μsとし、スキュー補正を隣接エリアで1サブライン分行ったとすると(後述の図4参照)、スキュー補正エリアA(図4の画素0参照)では1画素を形成するのに、一例として、1回目と2回目のサブライン点灯で12μsに相当する階調を表現できるが、スキュー補正エリアB(Aより1サブラインずれたエリア:図4の画素1参照)で1画素を形成する場合は1回目のサブライン点灯は4μs、2回目は2μs、3回目は1μs、4回目は8μsとなり、エリアAと同じ12μsに相当する階調を表現するには1回目と4回目を点灯させる必要があった。そのため、エリアB(図4画素1)では、エリアA(図4画素0)とトナーの付着量が異なり、所望の階調を得ることができなかった。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、2値のデータで駆動されるラインヘッドを露光源として画像を形成する場合に、高階調な階調表現を実現した上で均一なトナー付着量でスキュー補正を行うことができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、第1の手段は、2値データで駆動され、サブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像を形成するための画像処理装置において、同一の画像データから複数のサブラインを生成するサブライン生成手段と、生成されたサブラインを露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する傾き補正手段と、前記傾き補正手段で生成された補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する階調制御手段と、前記傾き補正手段で生成された補正画像データに基づいて光量を補正制御する光量補正手段と、を備え、前記階調制御手段の出力と前記光量補正手段の出力が並列に前記ラインヘッド側に入力されることを特徴とする。
【0007】
第2の手段は、第1の手段において、光量補正手段は、傾き補正により得られたシフトする段数を、副走査方向の解像度が前記画像データのN倍であるN(Nは2以上の整数)で割った余りに基づく値と主走査位置により光量補正データを書き換えることを特徴とする。
【0008】
第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記光量補正手段は、前記傾き補正手段によってシフトする画素について、低階調を表現するのに必要なサブラインが離れている場合は光量の補正量を小さくすることを特徴とする。
【0009】
第4の手段は、第1又は第2の手段において、前記光量補正手段は、前記傾き補正手段によってシフトする画素について、高階調を表現するのに必要なサブラインが離れている場合は光量の補正量を大きくすることを特徴とする。
【0010】
第5の手段は、第1ないし第4のいずれかの手段において、前記階調補正手段は、主走査方向Mドットの複数画素を用いて階調を表現する場合、スキュー補正エリアはM(Mは2以上の整数)の倍数とすることを特徴とする。
【0011】
第6の手段は、第1ないし第5のいずれかの手段において、前記画像データが2値データであり、サブライン発光時間が同一サブラインで等しいことを特徴とする。
【0012】
第7の手段は、第1ないし第6のいずれかの手段において、前記傾き補正手段は、ディザリング処理された後の画像データに対して傾き補正を行うことを特徴とする。
【0013】
第8の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記ラインヘッドが発光ダイオードアレイヘッドであることを特徴とする。
【0014】
第9の手段は、第1ないし第7のいずれかの手段において、前記ラインヘッドが有機ELヘッドであることを特徴とする。
【0015】
第10の手段は、サブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像を形成するための画像処理方法において、同一の画像データから複数のサブラインを生成するサブライン生成工程と、生成されたサブラインを露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する傾き補正工程と、前記傾き補正工程で生成された補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する階調制御工程と、前記傾き補正工程で生成された補正画像データに基づいて光量を補正制御する光量補正工程と、を備えていることを特徴とする。
【0016】
第11の手段は、コンピュータにサブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像書き込みを実行させるためのサブライン点灯制御プログラムであって、同一の画像データから複数のサブラインを生成する第1の手順と、生成されたサブラインを連続して露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する第2の手順と、前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する第3の手順と、前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいて光量を補正制御する第4の手順と、を備えていることを特徴とする。
【0017】
なお、後述の実施形態では、ラインヘッドはLEDAヘッド114に、画像データはVIDEOデータ115に、サブライン生成手段はサブライン生成部104及び第1ないし第4ラインメモリ105〜108に、傾き補正手段は補正画像データ出力部113に、階調制御手段は階調制御回路116に、光量補正手段は光量補正回路117に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、前述のように構成されているので、2値のデータで駆動されるラインヘッドを露光源として画像を形成する場合に、高階調な階調表現を実現した上で均一なトナー付着量でスキュー補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るLEDAヘッドを搭載した直接転写方式のタンデム型画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るLEDAヘッドを搭載した間接転写方式のタンデム型画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図3】LEDAヘッドを搭載した画像形成装置のスキュー補正回路の回路構成を示すブロック図である。
【図4】サブライン点灯によるスキュー補正後における画像データの階調制御について示す説明図である。
【図5】光量補正データの補正処理手順を示す図である。
【図6】図4におけるスキュー補正しない画素である画素0の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【図7】図4における1サブライン分スキュー補正した画素である画素1の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【図8】図4における2サブライン分スキュー補正した画素である画素1の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【図9】図4における3サブライン分スキュー補正した画素である画素3の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【図10】主走査倍密、副走査倍密による本実施形態における階調表現を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、2値データで駆動されるLEDAヘッドを露光源として用いた光書き込み装置を備えた画像形成装置において、スキュー補正をしたときの階調表現をサブライン点灯による露光時間制御だけではなく、LED素子に流す電流を制御する光量補正制御と組み合わせたことを特徴とする。
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
図1及び図2はLEDAヘッドを搭載した電子写真方式の画像形成装置の画像形成部(プリンタ部)の全体構成を示す図である。図1は搬送ベルト上に用紙、転写紙、記録紙、フィルム状部材などのシート状記録媒体(以下、単に「用紙」と称する)を吸着して搬送し、用紙上にKMCYの各色のトナーを重畳してフルカラー画像を形成する直接転写方式のタンデム型画像形成装置であり、図2は中間転写ベルト上にKMCYの各色のトナーを重畳してフルカラー画像を形成し、形成されたフルカラー画像を一括して用紙上転写してフルカラー画像を形成する間接転写方式のタンデム型画像形成装置をそれぞれ示す。
【0023】
図1において、本実施形態に係る直接転写方式のタンデム型画像形成装置は、無端状移動手段である搬送ベルトに沿って各色の画像形成部が並べられた構成を備えたものである。すなわち、給紙トレイ1から給紙ローラ2と分離ローラ3とにより分離給紙される用紙4を搬送する搬送ベルト5に沿って、この搬送ベルト5の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)6BK、6M、6C、6Yが配列されている。これら複数の画像形成部6BK、6M、6C、6Yは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部6BKはブラックの画像を、画像形成部6Mはマゼンタの画像を、画像形成部6Cはシアンの画像を、画像形成部6Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。よって、以下の説明では、画像形成部6BKについて具体的に説明するが、他の画像形成部6M、6C、6Yは画像形成部6BKと同様であるので、その画像形成部6M、6C、6Yの各構成要素については、画像形成装置6BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
【0024】
搬送ベルト5は、回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。駆動ローラ7は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ7と、従動ローラ8とが、無端状移動手段である搬送ベルト5を移動させる駆動手段として機能する。画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は最も上のものから順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト5に吸着されて回転駆動される搬送ベルト5により最初の画像形成部6BKに搬送され、ここで、ブラックのトナー画像が転写される。画像形成部6BKは、感光体としての感光体ドラム9BK、この感光体ドラム9BKの周囲に配置された帯電器10BK、LEDAヘッドLEDA_BK、現像器12BK、感光体クリーナ13BK、除電器(図示せず)等から構成されている。LEDAヘッドLEDA_BKは、各画像形成部6BK、6M、6C、6Yで感光体ドラム9BK、9M、9C、9Yを露光するように構成されている。
【0025】
画像形成に際し、感光体ドラム9BKの外周面は、暗中にて帯電器10BKにより一様に帯電された後、LEDAヘッドLEDA_BKからのブラック画像に対応した照射光により露光され、静電潜像が形成される。現像器12BKは、この静電潜像をブラックトナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム9BK上にブラックのトナー画像が形成される。
【0026】
このトナー画像は、感光体ドラム9BKと搬送ベルト5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で、転写器15BKの働きにより用紙4上に転写される。この転写により、用紙4上にブラックBKのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム9BKは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナ13BKにより払拭された後、除電器により除電され、次の画像形成のために待機する。
【0027】
以上のようにして、画像形成部6BKでブラックBKのトナー画像を転写された用紙4は、搬送ベルト5によって次の画像形成部6Mに搬送される。画像形成部6Mでは、画像形成部6BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム9M上にマゼンタMのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙4上に形成されたブラックBKの画像に重畳されて転写される。用紙4は、さらに次の画像形成部6C、6Yに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム9C上に形成されたシアンCのトナー画像と、感光体ドラム9Y上に形成されたイエローYのトナー画像とが、用紙4上に重畳されて転写される。こうして、用紙4上にフルカラーの画像が形成される。このフルカラーの重ね画像が形成された用紙4は、搬送ベルト5から剥離されて定着器16にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
【0028】
なお、符号17,18,19は位置ずれ補正用の光反射型のトナーマークセンサであり、符号20は搬送ベルト5のクリーニング装置である。
【0029】
図2において、本実施形態に係る間接転写方式のタンデム型画像形成装置は、図1に示した搬送ベルト5に代えて無端状移動手段を中間転写ベルト5’とし、中間転写ベルト5’に4色重畳されたカラー画像を一括して用紙に転写するようにしたものである。中間転写ベルト5’は、回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。各色のトナー画像は、感光体ドラム9BK、9M、9C、9Yと中間転写ベルト5とが接する位置(1次転写位置)で、転写器15BK、15M、15C、15Yの働きにより中間転写ベルト5上に転写される。この転写により、中間転写ベルト5上に各色のトナーによる画像が重ね合わされたフルカラー画像が形成される。画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は最も上のものから順に送り出され、中間転写ベルト5上に搬送され、中間転写ベルト5と用紙4とが接する位置(2次転写位置21)にて、フルカラーのトナー画像が転写される。2次転写位置には2次転写ローラ22が配置されており、用紙4を中間転写ベルト5に押し当てることで転写効率を高めている。2次転写ローラ22は中間転写ベルト5’に密着しており、接離機構は備えていない。
【0030】
なお、図1に示した直接転写方式のタンデム型画像形成装置と図2に示した間接転写方式のタンデム型画像形成装置は、前者の1次転写媒体が用紙4であり、1次転写でフルカラーの画像が形成されるのに対し、後者の1次転写媒体が中間転写ベルト5’であり、中間転写ベルト5’上でフルカラーの画像を形成した後、中間転写ベルト5’上の画像を用紙に2次転写して用紙上に画像を形成する点が異なるだけで、他の構成要素は同一である。なお、符号20は中間転写ベルト5’上に1次転写され、用紙4に2次転写された後の残トナーをクリーニングするクリーニング装置である。
【0031】
図3は、LEDAヘッドを搭載した画像形成装置のスキュー補正回路の回路構成を示すブロック図である。この回路は、ラインメモリを用いてLEDAヘッドからスキュー補正された画像を出力するためのものである。
【0032】
図3において、スキュー補正回路100は、高周波クロック発信器[PLL:Phase-locked loop]101、ラインカウンタ102、ライン生成部103、サブライン生成部104、第1ないし第4ラインメモリ1,2,3,4_105,106,107,108、シフト量演算部109、シフト位置切り替えスタート部110、ラインカウンタ111、ラインメモリ切り替え制御部112、補正画像データ出力部113を備えている。
【0033】
また、補正画像データ出力部113の出力は、階調制御回路116と光量補正回路117に並列に入力され、階調制御回路116と光量補正回路117の出力がLEDAヘッド114の制御基板に搭載された駆動回路に入力され、LEDAヘッド114が点灯される。
【0034】
高周波クロック発信器101は、このスキュー補正回路100の基準クロックであり、このスキュー補正回路100は高周波クロック発信器101が発生する高周波クロックに基づいて動作する。ラインカウンタ102は高周波クロック発信器101から入力される高周波クロックをカウントし、ライン生成部103からのラインクリア信号で0にリセットされる。
【0035】
ライン生成部103には、高周波クロック発信器101からの高周波クロックとラインカウンタ102からのカウント信号(LCOUNT)が入力され、ラインカウンタ103からのカウント値が規定値に達するとラインクリア(LCLRW_1)信号を発生する。ラインカウンタ102のカウント値は、ラインクリア(LCLRW_1)信号を発生すると0にリセットされる。
【0036】
サブライン生成部104では、ラインクリア信号が4回発生する毎にパルス信号(LCLRW_2)を1回発生し、発生したパルス信号(LCLRW_2)は、第2ないし第4ラインメモリ106,107,108に入力される。
【0037】
このスキュー補正回路100では、パソコン(PC)あるいは画像形成装置本体のコントローラからVIDEOデータ(ビットマップデータ)115がラインメモリ(ここでは、第1ラインメモリ105)に入力される。このVIDEOデータ(画像データ)のライン周期はサブライン生成部104で発生するパルス信号(LCLRW_2)の生成周期に等しい。また、このVIDEOデータ115は、本実施形態では、画像形成装置本体のコントローラでディザリング処理を行った後のデータである。
【0038】
ラインメモリはサブライン生成部104でパルス信号(LCLRW_2)が発生する度に、VIDEOデータを1ライン分記憶する。本実施形態のようにラインメモリが第1ないし第4ラインメモリ105,106,107,108のように4本の場合、4ライン分のデータを順次記憶する。すなわち、LCLRW_2信号が発生する毎に、第1のラインメモリ105のデータが第2のラインメモリ106に、第2のラインメモリ106のデータは第3のラインメモリ107に、・・・という具合にシフトされる。その結果、これら4本のラインメモリ105,106,107,108で4ライン分のデータが記憶される。5ライン目以降のVIDEOデータは、古いものから上書きされ、消去される。
【0039】
シフト量演算部109は、スキュー補正量に応じて、第1ないし第4ラインメモリ105,106,107,108をシフトする段数と主走査位置を計算する。そこで、スキュー補正を行う場合、まず、シフト量演算部109では、前記計算結果に基づいて、スキュー補正を行うためのライン遅延量と、主走査方向のシフト位置を設定する。前記スキュー補正量は、搬送ベルト5又は中間転写ベルト5’上に、各色のトナーで所定のトナーパターンを作像し、このトナーパターンを光学式のセンサを用いて検出することで、各色間の色ずれ量を、主走査方向と副走査方向のレジストレーションずれ、倍率ずれ、スキューのように要因別に算出し、算出されたスキュー量に基づいて決定されるスキュー補正量である。その際、走査露光を行うレーザ光のスキューも画像の色ずれの要素として含まれて算出される。
【0040】
ラインカウンタ111は、アクセスするラインメモリを指示するするカウンタであり、ライン生成部103からラインクリア信号LCLRW_1が発生する度にリセットされ、シフト量演算部109からのライン遅延量信号と主走査方向のシフト位置信号に基づいてスキュー補正後のデータを生成するために、どのタイミングでどのラインメモリにアクセスすれば良いかを計算する。
【0041】
シフト位置切り替えスタート部110はラインカウンタ111からの指示で、主走査方向の走査中に第1ないし第4ラインメモリ105,106,107,108を切り替える場合、そのタイミングでパルス信号を生成する。すなわち、第1ないし第4ラインメモリ105,106,107,108を切り替える主走査位置になるとSK_START信号を発生する。
【0042】
ラインメモリ切り替え制御部112はシフト位置切り替えスタート部110からの切り替えを指示するSK_START信号の発生を受けて、読み出すラインメモリ105,106,107,108を切り替え、読み出したラインメモリに記憶された画像データを補正画像データ生成部113に出力する。
【0043】
補正画像データ生成部113から出力される補正画像データ(SK_DATA)は、ラインメモリ切り替え制御部112から出力されたスキュー補正後の露光データとなり、この露光データ(補正画像データ)(SK_DATA)がLEDAヘッド114に出力され、階調制御回路116及び光量補正回路117にそれぞれ出力される。
【0044】
LEDAヘッド114の駆動回路は、入力される階調制御回路116からの階調制御信号及び光量補正回路117からの光量補正信号に基づいて、LEDAヘッド114のLEDを発光させ、これにより、例えば図1及び図2に示したLEDAヘッドLEDA_BK,M,C,Yから感光体ドラム9BK,M,C,Yへの書き込みが行われる。
【0045】
なお、ラインメモリ切り替え制御部112はCPU(Central Processing Unit)若しくはASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む。CPUが使用される場合には、CPUは図示しないROMに記憶されたプログラムコードを読み出して図示ないRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら前記プログラムコードで定義された制御を実行する。ASICの場合には、制御手順が予め論理回路によって構成され、当該論理回路の処理によって所定の制御を実行する。
【0046】
また、前述のようにVIDEOデータ115は画像形成装置本体のコントローラによってディザリング処理された後のVIDEOデータであり、このVIDEOデータに対してスキュー補正回路100でスキュー補正を行い、後段に補正画像データSK_DATAが出力されるので、スキュー補正回路100の後段でコントローラがディザリング処理を行う必要がなくなる。これにより、コントローラの選択肢が広がり、プリンタ部についてはコントローラとは別に考えれば良いので、プリンタ部のOEM対応などで有利になる。
【0047】
図4は、サブライン点灯によるスキュー補正後における画像データの階調制御について示す説明図である。
【0048】
スキュー補正は図4に示すように1ラインを4つのサブライン1,2,3,4に分けて実施する。この補正は、図3に示したスキュー補正回路100で実行される。
【0049】
サブラインにおけるLEDAヘッド114の点灯時間は、同一のサブラインのときは全ドット一定である。ここでは、サブライン1のLEDAヘッド114の点灯時間を8μs、サブライン2の点灯時間を4μs、サブライン3の点灯時間を2μs、サブライン4の点灯時間を1μsとしている。これらのサブライン点灯時間の組み合わせにより、点灯時間を0〜15μsの間、1μs単位で制御できる。すなわち、16段階の階調を表現できる。その際、LEDAヘッド114の点灯はオン/オフの2値データで駆動される。
【0050】
なお、本実施形態では、2値データで駆動されるLEDAヘッド114であっても、前記階調制御回路116及び光量補正回路117で後述の階調制御と光量補正を実施するので、高階調が表現可能であり、傾き補正による階調低下を防止することができる。
【0051】
また、2値データの場合は階調表現が不要なので同一サブラインの発光時間を等しくすることにより回路規模を小さくすることが可能となり、コストダウンを図れることができる。
【0052】
ところで、サブライン毎に点灯時間は決まっているので、サブライン単位でスキュー補正した場合にサブラインの点灯時間の順序が変化してしまう。すなわち、スキュー補正しない画素Oに対して1サブライン分スキュー補正した画素1の場合、1画素における点灯時間は4μs、2μs、1μs、8μsの順となる。2サブライン分スキュー補正した画素2の場合、1画素における点灯時間は2μs、1μs、8μs、4μsの順となる。3サブライン分スキュー補正した画素3の場合、1画素における点灯時間は1μs、8μs、4μs、2μsの順となる。なお、ここでは、1ライン分スキュー補正する画素を画素1、2ライン分スキュー補正する画素を画素2、3ライン分スキュー補正する画素を画素3と称している。
【0053】
スキュー補正しない画素(画素0)で3μsの点灯時間で階調表現したい場合、3サブライン目P03と4サブライン目P04を点灯する。3サブライン分スキュー補正する画素(画素3)で3μsの点灯時間で階調表現したい場合、1サブライン目P31と4サブライン目P34を点灯する。このとき、画素0と画素3では、上記2つの画素でトナーの付着量が異なる。具体的には、画素3の方が点灯するサブラインが離れているので点灯時間に対するスポット径の比率が大きくなりトナー付着量は多くなる。これを補正するために、画素3の光量補正データを小さくする。または、画素0の光量補正データを大きくする。このように点灯制御(光量補正制御)することによりスキュー補正後の階調をより高階調とすることができる。
【0054】
図5は光量補正データの補正処理手順を示す図である。
同図において、LEDAヘッド(LEDA_BK,M,C,Y)114の光量を制御する光量制御回路には、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only memory)201、SRAM(Static Random Access Memory)202、SKEW部203及びLEDA転送部204が搭載されており、EEPROM201には、予め測定された全ドットの光量補正データが記憶されている。SRAM202は、EEPROM201に保存されている光量補正データを読み出し、記憶する。すなわち、図5に示した要素とこれらの要素による制御は、図3に示したスキュー補正回路100の補正画像データ生成部113から図示しない階調補正回路を経て入力されるSK_DATA(補正画像データ)に基づいて実行される。
【0055】
SKEW部203では、図3で説明したスキュー補正回路100で得られた“シフトする段数(サブライン数)”と“走査位置”に応じてSRAM202に記憶されている光量補正データを書き換える。その際、シフトする段数をN(副走査方向の解像度がVIDEOデータのN倍)(Nは2以上の整数)で割った余りに基づく値と主走査位置により光量補正データを書き換える。光量補正データは全ドット分それぞれ書き換えることが可能である。
【0056】
光量補正データの書き換えは、例えば図4を参照すると、副走査方向の解像度はサブライン数が4であるので、前記Nは“4”であり、シフトする段数が1であると、1を4で除した余りは“1”となり、図4では、画素1に相当するので、画素1の補正データに書き換える。シフトする段数が3であると、3を4で除した余りは“3”となり、画素3に相当するので、画素3の補正データに書き換える。
【0057】
書き換えられた光量補正データはSRAM202に記憶され、LEDA転送部204からLEDAヘッドのドライバに転送される。LEDAヘッドではSRAM202から転送されてきた光量補正データに応じて光量が決まり、図3に示したように入力される画像(VIDEO)データ115に基づいて応じて光量を補正し、発光し、書き込みが行われる。これにより、高階調の表現が可能となり、傾き補正による階調低下を防止することができる。
【0058】
なお、なお、本実施形態では、図4に示したサブライン点灯によるスキュー補正後における画像データの階調制御は階調制御回路116で、図5に示した光量補正制御は光量補正回路117でそれぞれ並行して実行される。
【0059】
図6は、図4におけるスキュー補正しない画素である画素0の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【0060】
サブライン発光パターンは図4に示したように8μs、4μs、2μs、1μsの順序である。図6における“0”〜“15”が画素0の諧調0から15までの16階調の発光パターンを示している。このように図4に示したサブライン発光パターンを組み合わせることによって16階調が表現可能であることが分かる。なお、サブラインが隣接していない階調は、隣接している画素パターン(画素1、2、3)に比べてトナー付着量が多くなる。
【0061】
図7は、図4における1サブライン分スキュー補正した画素である画素1の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【0062】
サブライン発光パターンは図4に示したように4μs、2μs、1μs、8μsの順序である。図7における“0”〜“15”が画素1の諧調0から15までの16階調の発光パターンを示している。このように図4に示したサブライン発光パターンを組み合わせることによって16階調が表現可能であることが分かる。なお、サブラインが隣接していない階調は、隣接している画素パターン(画素0、2、3)に比べてトナー付着量が多くなることは前述の通りであり、低階調の方が高階調よりトナー付着量がより多くなる。
【0063】
図8は、図4における2サブライン分スキュー補正した画素である画素1の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【0064】
サブライン発光パターンは図4に示したように2μs、1μs、8μs、4μsの順序である。図8における“0”〜“15”が画素2の諧調0から15までの16階調の発光パターンを示している。このように図4に示したサブライン発光パターンを組み合わせることによって16階調が表現可能であることが分かる。なお、サブラインが隣接していない階調は、隣接している画素パターン(画素0、1、3)に比べてトナー付着量が多くなることは前述の通りであり、低階調の方が高階調よりトナー付着量がより多くなることも前述の通りである。
【0065】
図8の画素2では、図6及び図7に示した画素0、1と比べて、低階調のサブライン発光パターンが隣接していない。このため、この画素2については、光量補正データを小さいものに書き換える。この場合、低階調画素でサブラインが離れておりスポット径が大きくなってトナー付着量が増加するが、光量補正データを小さいものに書き換えて階調の変化を防止する。その結果、傾き補正による階調低下を防止することができる。
【0066】
図9は、図4における3サブライン分スキュー補正した画素である画素3の16階調を階調表示するためのサブライン発光パターンを示す説明図である。
【0067】
サブライン発光パターンは図4に示したように1μs、8μs、4μs、2μsの順序である。図9における“0”〜“15”が画素3の諧調0から15までの16階調の発光パターンを示している。このように図4に示したサブライン発光パターンを組み合わせることによって16階調が表現可能であることが分かる。なお、サブラインが隣接していない階調は、隣接している画素パターン(画素0、1、2)に比べてトナー付着量が多くなることは前述の通りであり、低階調の方が高階調よりトナー付着量がより多くなることも前述の通りである。図6及び図7に示した画素0、1と比べて、図9でも低階調のサブライン発光パターンが隣接していない。このため、この画素3については、画素2と同様に光量補正データを小さいものに書き換える。
【0068】
なお、図6ないし図9に示した各画素において、高階調を表現するのに必要なサブラインが離れている画素の場合は光量補正データを大きくする。これは、高階調画素でサブラインが離れている場合には、トナー付着量が多くなることがないので、スポット径には影響ない。そこで、低階調画素と比べてトナー付着量が減少することによる階調の変化を防止するために、トナー付着量を多くする。これにより傾き補正による階調低下を防止することができる。
【0069】
図6ないし図9で説明したスキュー補正は、画素単位のもので、画素単位にサブラインと発光時間の組み合わせで階調を表現している。一方、主走査方向Mドットの複数画素を用いて階調を表現することもできる。図10は主走査倍密、副走査倍密による本実施形態における階調表現を説明するための図である。図10(a)は入力画像データを、同図(b)は600dpiヘッドで、主走査2倍密、不走査4倍密の点灯イメージをそれぞれ示す。
【0070】
入力されるVIDEOデータ(入力画像データ)は主査走査300dpi×3bit、副走査300dpiであり、出力するLEDAヘッドは主走査解像度600dpiである。VIDEOデータは主走査300dpi×3bitであるので、600dpiのLEDAヘッドで出力する際に、主走査方向に2倍(2倍密)する。これにより、主走査方向に0,1,2の3階調の表現が可能となる。
【0071】
他方、VIDEOデータは副走査300dpiでaあり、600dpiのLEDAヘッドで出力する際に4倍(4倍密)する。これにより副走査解像度は1200dpiとなり、主走査倍密と合わせて入力1画素について「2×4」のマトリクスが形成される。その結果、0〜8の9階調の表現が可能となる。
【0072】
従って、本実施形態では、主走査方向Mドット(=2ドット)の複数画素を用いて階調を表現する場合、スキュー補正エリアはM(=2ドット)の倍数の4ドットとしている。
【0073】
このように、スキュー補正エリアをM(正の整数)の倍数とすることでスキュー補正エリアの境界に、階調を表現するためのMドットの境界が位置し、それ以外が位置することはない。その結果、高階調を表現することが可能となる。
【0074】
本実施形態では、ラインヘッドとしてLEDAヘッドを使用しているが、有機ELヘッドを用いることもできる。
【0075】
また、本実施形態では、スキュー補正回路100、階調制御回路116、光量補正回路117を使用して、同一の画像データから複数のサブラインを生成し、生成されたサブラインを連続して露光し、露光位置の傾きを補正し、補正した補正結果に基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現し、同時に前記補正結果に基づいて光量補正データを制御してLEDAヘッド114を点灯させているが、この機能をコンピュータプログラムに置き換えて、コンピュータによって実行させることも可能である。その場合、コンピュータプログラムは、データから複数のサブラインを生成する第1の手順と、生成されたサブラインを連続して露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する第2の手順と、前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する第3の手順と、前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいて光量を補正制御する第4の手順と、を少なくとも含む。
【0076】
以上のように、本実施形態によれば、2値のLEDAヘッドを露光源として使用する画像形成装置において、スキュー補正をした場合の階調表現をサブライン点灯による露光時間制御だけではなく、LED素子に流す電流を制御する光量補正制御と組み合わせ、スキュー補正した画素のサブライン点灯時間順序を変更し、点灯時間に対するスポット径の比率を変えてトナー付着量変化を補正するので、スキュー補正をした場合の階調表現を今まで以上に高階調としながら、トナー付着量を均一にすることができる。
【0077】
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記各実施例は、好適な実施形態をそれぞれ示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲により規定される範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0078】
104 サブライン生成部
105〜108 ラインメモリ
113 補正画像データ出力部
114 LEDAヘッド
115 VIDEO(画像)データ
116 階調制御回路
117 光量補正回路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】特許第4371322号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2値データで駆動され、サブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像を形成するための画像処理装置であって、
同一の画像データから複数のサブラインを生成するサブライン生成手段と、
生成されたサブラインを露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する傾き補正手段と、
前記傾き補正手段によって生成された補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する階調制御手段と、
前記傾き補正手段によって生成された補正画像データに基づいて光量を補正制御する光量補正手段と、
を備え、
前記階調制御手段の出力と前記光量補正手段の出力が並列に前記ラインヘッド側に入力されること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の画像処理装置であって、
光量補正手段は、傾き補正により得られたシフトする段数を、副走査方向の解像度が前記画像データのN倍であるN(Nは2以上の整数)で割った余りに基づく値と主走査位置により光量補正データを書き換えること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の画像処理装置であって、
前記光量補正手段は、前記傾き補正手段によってシフトする画素について、低階調を表現するのに必要なサブラインが離れている場合は光量の補正量を小さくすること
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項4】
請求項1又は2記載の画像処理装置であって、
前記光量補正手段は、前記傾き補正手段によってシフトする画素について、高階調を表現するのに必要なサブラインが離れている場合は光量の補正量を大きくすること
ことを特徴とする画像処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記階調補正手段は、主走査方向Mドットの複数画素を用いて階調を表現する場合、スキュー補正エリアはM(Mは2以上の整数)の倍数とすること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記画像データが2値データであり、サブライン発光時間が全サブラインで等しいこと
を特徴とする画像処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記傾き補正手段は、ディザリング処理された後の画像データに対して傾き補正を行うこと
を特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記ラインヘッドが発光ダイオードアレイヘッドであること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像処理装置であって、
前記ラインヘッドが有機ELヘッドであること
を特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
サブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像を形成するための画像処理方法であって、
同一の画像データから複数のサブラインを生成するサブライン生成工程と、
生成されたサブラインを露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する傾き補正工程と、
前記傾き補正工程で生成された補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する階調制御工程と、
前記傾き補正工程で生成された補正画像データに基づいて光量を補正制御する光量補正工程と、
を備えていることを特徴とする画像処理方法。
【請求項11】
コンピュータにサブライン点灯で露光するラインヘッドを点灯制御して画像書き込みを実行させるためのサブライン点灯制御プログラムであって、
同一の画像データから複数のサブラインを生成する第1の手順と、
生成されたサブラインを連続して露光し、露光位置の傾きを補正するための補正画像データを生成する第2の手順と、
前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいてサブラインを点灯制御し、階調を表現する第3の手順と、
前記第2の手順で得られた補正画像データに基づいて光量を補正制御する第4の手順と、
を備えていることを特徴とするサブライン点灯制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−61676(P2012−61676A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206784(P2010−206784)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】