画像処理装置および画像処理方法
【課題】画像データを、ランレングス圧縮することによって、記憶容量の低減化および車載装置の低価格化を図ること。
【解決手段】画像データから読み込んだ画素についての色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を色情報テーブルに登録することで色情報テーブルを作成して、画像データから読み込んだ画素に対応する色情報を圧縮データへ含める代わりに、色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで圧縮データを生成することができるように構成する。
【解決手段】画像データから読み込んだ画素についての色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を色情報テーブルに登録することで色情報テーブルを作成して、画像データから読み込んだ画素に対応する色情報を圧縮データへ含める代わりに、色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで圧縮データを生成することができるように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車載装置を用いて画像表示を行う画像処理装置および画像処理方法に関し、特に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記憶容量の低減化や通信量の低減化等のために、画像データ等のデータを圧縮する技術が広く採用されている。
【0003】
たとえば、ある連続した値のデータを、データひとつ分と繰り返し数とで符号化することによりデータを圧縮するランレングス圧縮、および、ランレングス圧縮された圧縮データを復号して伸張を行う画像データ処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
特に、DTV(Digital Television)受信機を搭載したカーナビゲーション(以下、「カーナビ」と記載する)機能をもつ車載装置では、OSD(On Screen Display)によって、テレビの画像に重ね合わせて、カーナビのナビ情報や操作ボタン等を表示する。
【0005】
また、液晶パネルの大型化に伴い、カーナビの操作ボタン等の画像データのサイズも比例して大きくなってしまうため、画像データの圧縮を行うことによって、記憶容量の削減を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−201936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の画像データ処理装置では、画像データを圧縮する際、基本色テーブルや輝度テーブル等の組み合わせによってすべての色が表現できるように色テーブルを作成していた。そして、色テーブルに含まれる色番号および色番号に対応する色情報の繰り返し数によって画像データをランレングス圧縮していた。
【0008】
したがって、圧縮された画像データに基づいて画像を表示または印刷をする際、あらゆる色に対応でき、かつ、ランレングス圧縮された画像データは、色情報と比較してデータ長の短い色番号と繰り返し数とで構成されるので圧縮率は高くなる。
【0009】
ところが、特許文献1の画像データ処理装置では、基本色テーブル、輝度テーブルおよび色テーブル等、色情報を導き出すために必要な複数のテーブルを持つことによって、記憶容量が大きくなってしまうという問題があった。
【0010】
また、画像データを、1画素単位でランレングス圧縮を行うと、連続する画素が多いほど、高い圧縮率で圧縮することができるが、画素が連続しない場合は、圧縮率が悪くなり、逆に圧縮しない状態よりもデータが大きくなってしまうという問題もあった。
【0011】
これらのことから、DTV受信機を搭載した車載装置等で、液晶パネルの大型化に伴い画像データ等のデータサイズが大きくなった場合であっても、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0012】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理装置であって、前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成手段と、前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、画像データから読み込んだ画素についての色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を色情報テーブルに登録することで色情報テーブルを作成して、画像データから読み込んだ画素に対応する色情報を圧縮データへ含める代わりに、色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで圧縮データを生成することができる画像処理装置および画像処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を示す図である。
【図2】図2は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、画像データを説明する図である。
【図4】図4は、色情報テーブルを説明する図である。
【図5】図5は、色情報テーブルを説明する図である。
【図6】図6は、色情報テーブルを説明する図である。
【図7】図7は、繰り返し数テーブルを説明する図である。
【図8】図8は、本実施例にかかる圧縮処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施例にかかる色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本実施例にかかる個別色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本実施例にかかる繰り返し数テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要について図1を用いて説明した後に、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法についての実施例を図2〜図12を用いて説明することとする。
【0017】
まず、図1を用いて、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を説明する。図1は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を示す図である。
【0018】
同図上部に示すように、従来の画像処理装置では、画像データをランレングス圧縮して圧縮画像データ101を作成する際、1画素分の色を表わす色情報と色情報の画素が何画素繰り返されるかを表わす繰り返し数とを記憶している。
【0019】
たとえば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3つの色および透明度を表すαチャンネルで構成されるαRGBフォーマットの画像データの場合、R、G、Bおよびαがそれぞれ8ビットのデータで表現され、1画素分の色情報のデータ長は計32ビットとなる。また、繰り返し数は、16ビットで構成される。
【0020】
しかし、本実施例にかかる画像処理装置では、同図下部に示すように、画像データに基づいて、色情報が重複しないように、色情報テーブル103を作成して(同図の(1)参照)、繰り返し数が重複しないように、繰り返し数テーブル104を作成する(同図の(2)参照)。
【0021】
そして、画像データをランレングス圧縮して圧縮画像データ102を作成する際、1画素分の色を表わす色情報の代わりに色情報テーブル103の色情報が格納されたテーブルの相対位置であるアドレスA(8ビット)と、繰り返し数の代わりに繰り返し数テーブル104の繰り返し数が格納されたテーブルの相対位置であるアドレスB(8ビット)とを記憶させる(同図の(3)参照)。
【0022】
このように、ランレングス圧縮された色情報および繰り返し数を、それぞれ対応するテーブルのアドレスによって圧縮画像データ102を作成することで、色情報のデータ長は32ビットから8ビット、繰り返し数のデータ長は16ビットから8ビットで構成され、圧縮画像データ102の総データ長が圧縮されることとなる。
【0023】
また、複数の画素を色情報の単位として画像データの読み込みを行い、複数の画素によって構成される色情報に基づいて、色情報が重複しないように、色情報テーブル103を作成するようにしてもよい。
【0024】
この場合、画像データに画素が連続しない場合であっても、複数の画素で構成される画素パターンが連続するような場合には、高い圧縮率で圧縮画像データ102を作成することができる。
【実施例】
【0025】
以下では、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の実施例について図2〜図12を用いて詳細に説明する。図2は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【0026】
同図に示すように、画像処理装置および画像処理方法は、画像データ1と、画像処理装置10と、記憶部20とを含んでいる。画像処理装置10は、制御部11と、記憶部12とを備えており、記憶部20は、圧縮画像データ21を記憶する。
【0027】
また、制御部11は、圧縮処理部11aと、色情報テーブル作成部11bと、繰り返し数テーブル作成部11cとをさらに備えており、記憶部12は、色情報テーブル12aと、繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0028】
画像データ1は、各種ファイル形式の画像データであり、たとえば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3つによって表現されるRGBフォーマット、RGBと透明度を表現するαチャンネルとで構成されるαRGBフォーマット、および、輝度(Y)と色信号(C)とで構成されるYCフォーマット等、種々のフォーマットの画像データである。
【0029】
圧縮処理部11aは、1つ以上の画素を色情報の単位として、画素単位毎に画像データ1を読み込んでランレングス圧縮処理を行い、色情報テーブル12aに含まれる色情報の相対位置に基づいて、圧縮画像データ21を作成する処理を行う処理部である。
【0030】
また、圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256レコード以下であった場合には、繰り返し数のデータ長を16ビットから8ビットに圧縮することができることから、繰り返し数テーブル12bに含まれる繰り返し数の相対位置に基づいて、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21を補正する処理を行う処理部である。
【0031】
色情報テーブル作成部11bは、まず1画素を画素単位として画像データ1を読み込んで色情報テーブル12aを作成し、色情報テーブル12aの使用メモリが所定値以下であった場合、画素単位を増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する処理を繰り返す処理部である。
【0032】
また、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aを作成する際、読み込んだ色情報が色情報テーブル12aに登録されていなかった場合に、色情報を登録して色情報テーブル12aを作成する処理を行う処理部である。
【0033】
具体的に、図3〜6を用いて、色情報テーブル作成部11bが色情報テーブル12aを作成する処理を説明する。図3は、画像データを説明する図である。図4〜6は、色情報テーブルを説明する図である。
【0034】
図3に示すような、画像データを読み込んで色情報テーブル12aを作成する場合について説明する。まず、色情報テーブル作成部11bは、1画素を画素単位として画像データ1を読み込んで色情報テーブル12aを作成する。
【0035】
図4に示すように、色情報テーブル12aには、色情報が重複しないように順次登録するので、アドレスが「00」および「01」である位置に、「青」および「白」の2レコードが登録される。
【0036】
そして、色情報テーブル12aの使用メモリは64ビット(32ビット×2レコード)となり、色情報テーブル12aの使用メモリが所定値の8192ビット(32ビット×256レコード)以下であるので、画素単位を2倍の2画素に増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する。
【0037】
つづいて、図5に示すように、2画素単位で色情報テーブル12aを作成する。ここでは、アドレスが「00」である位置より、「青青」「青白」および「白青」の3レコードが登録され、1レコードは2画素分の64ビット(32ビット×2画素)となる。
【0038】
したがって、この場合、色情報テーブル12aの使用メモリは192ビット(64ビット×3レコード)となり、所定値(8192ビット)以下であるので、画素単位を2倍の4画素に増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する。
【0039】
そして、図6に示すように、4画素単位で色情報テーブル12aを作成する。ここでは、アドレスが「00」である位置より、「青青青白」および「白青青青」の2レコードが登録され、1レコードは128ビット(32ビット×4画素)となる。
【0040】
この場合、色情報テーブル12aの使用メモリは256ビット(128ビット×2レコード)となり、所定値(8192ビット)以下であるので、画素単位を8画素に増やし、さらに色情報テーブル12aを新たに作成する。
【0041】
このように、倍増させた画素単位に基づいて、新たに色情報テーブル12aを作成して、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下の場合、色情報テーブル12a作成処理を繰り返す。
【0042】
繰り返し数テーブル作成部11cは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、読み込んだ繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bに登録されていなかった場合に、新たに登録して繰り返し数テーブル12bを作成する処理を行う処理部である。
【0043】
具体的に、図7を用いて、繰り返し数テーブル作成部11cが繰り返し数テーブル12bを作成する処理を説明する。図7は、繰り返し数テーブルを説明する図である。
【0044】
同図に示すように、繰り返し数テーブル作成部11cは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、「4」が出現したら登録し、「10」が出現したら登録して、繰り返し数テーブル12bを作成する。
【0045】
また、繰り返し数テーブル作成部11cでは、繰り返し数テーブル12bに、繰り返し数が重複しないよう登録するので、圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、再度繰り返し数「4」や「10」が出現したら、何もしないで処理を続けることとする。
【0046】
ここで、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が、8ビットで表現できる数値の最大値である256レコード以下であった場合には、繰り返し数のデータ長をアドレスで表現することによって、16ビットから8ビットに圧縮することができる。
【0047】
したがって、圧縮処理部11aは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数を、繰り返し数テーブル12bの繰り返し数に対応するアドレスに変換して、さらに圧縮率を高くするような処理を行うこととする。
【0048】
図2の説明に戻って、記憶部12は、不揮発性RAM(Random Access Memory)や、HDD(Hard Disk Drive)等で構成される記憶部であり、色情報テーブル12aおよび繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0049】
色情報テーブル12aは、所定数の画素単位の色情報によって構成され、記憶部12へ蓄積される。ここでは、アドレスは色情報テーブル12aの相対位置を8ビットで表現するので、0番目から最大255番目、合計256レコード分の位置を表すことができる。
【0050】
繰り返し数テーブル12bは、繰り返し数によって構成され、記憶部12へ蓄積される。これも色情報テーブル12aと同様に、アドレスは繰り返し数テーブル12b中の相対位置を8ビットで表現するので、最大256個の位置を表すことができる。
【0051】
記憶部20は、フラッシュメモリ(Flash Memory)等のデータの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一種で構成される記憶部であり、圧縮画像データ21を記憶する。たとえば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の持ち歩き可能なフラッシュメモリで構成してもよい。
【0052】
圧縮画像データ21は、ランレングス圧縮された画像データであり、図示しないヘッダ部とデータ部とを含んでおり、記憶部20へ蓄積される。ヘッダ部は、圧縮画像データ21のファイル形式および圧縮画像データ21が、どの色情報テーブル12aと対応しているかの識別等、圧縮画像データ21を伸張する際に必要な情報を記憶している。
【0053】
データ部は、ランレングス圧縮によって、所定数の画素単位の色情報と色情報が何回繰り返されているかを表わす繰り返し数とで構成されている。データ部の色情報については、色情報テーブル12aの色情報に対応するアドレスが設定されている。
【0054】
データ部の繰り返し数ついては、繰り返し数テーブル12bの繰り返し数に対応するアドレスが設定されていて、色情報および繰り返し数でデータ部を構成する場合よりも、圧縮率が高く、記憶容量を大幅に削減することができる。
【0055】
なお、本実施例においては、記憶部20を、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の持ち歩き可能なフラッシュメモリで構成したが、HDD(Hard Disk Drive)等、画像処理装置10に内蔵する記憶部12に構成してもよい。
【0056】
なお、本発明請求項記載の画像処理装置は画像処理装置10、圧縮データ生成手段は圧縮処理部11a、色情報テーブル作成手段は色情報テーブル作成部11b、繰り返し数テーブル作成手順は繰り返し数テーブル作成部11cに相当するものである。
【0057】
次に、画像処理装置および画像処理方法が行う圧縮処理手順について、図8を用いて説明する。図8は、本実施例にかかる圧縮処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
同図に示すように、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aを作成し(ステップS101)、作成された色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えているかを判定する(ステップS102)。
【0059】
そして、圧縮処理部11aは、作成された色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えている場合(ステップS102:Yes)、圧縮処理を終了する。
【0060】
一方、圧縮処理部11aは、色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えている場合以外の時(ステップS102:No)、色情報テーブル12aに基づいて圧縮画像データ21を作成する(ステップS103)。
【0061】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、繰り返し数テーブル12bを作成し(ステップS104)、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256以下であるかを判定する(ステップS105)。
【0062】
圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256以下である場合(ステップS105:Yes)、繰り返し数テーブル12bに基づいて、圧縮画像データ21を補正する(ステップS106)。
【0063】
一方、圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256を超えている場合(ステップS105:No)、圧縮処理を終了する。
【0064】
つづいて、色情報テーブル作成処理手順について、図9を用いて説明する。図9は、本実施例にかかる色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、色情報テーブル作成部11bでは、まず、画素単位を1に設定する(ステップS201)。
【0065】
色情報テーブル作成部11bでは、ステップS201で設定した画素単位で新たに色情報テーブル12aを作成して(ステップS202)、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えているかを判定する(ステップS203)。
【0066】
そして、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えていない場合(ステップS203:No)、画素単位を2倍に増やし(ステップS204)、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えるまで、色情報テーブル12aを作成する処理を繰り返す(ステップS202〜ステップS204)。
【0067】
一方、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えた場合(ステップS203:Yes)、作成された色情報テーブル12aの画素単位が1より大きいかを判定する(ステップS205)。
【0068】
そして、色情報テーブル作成部11bは、画素単位が1より大きい場合(ステップS205:Yes)、画素単位をひとつ前の状態へ戻す、すなわち、画素単位を2で割る(ステップS206)。
【0069】
その後、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えないようにするため、ステップS206で戻した画素単位で新たに色情報テーブル12aを作成し直し(ステップS207)、処理を終了する。
【0070】
一方、色情報テーブル作成部11bは、画素単位が1の場合(ステップS205:No)、処理を終了する。
【0071】
つづいて、所定の画素単位で、色情報が重複しないよう色情報テーブル12aを作成する、個別色情報テーブル作成処理手順について、図10を用いて説明する。図10は、本実施例にかかる個別色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【0072】
同図に示すように、色情報テーブル作成部11bでは、まず、色情報テーブル12aをクリアして(ステップS301)、画素単位で画像データ1を読み込む(ステップS302)。
【0073】
色情報テーブル作成部11bは、ステップS302で読み込んだ色情報が、色情報テーブル12aに登録されているか否かを判定して(ステップS303)、色情報テーブル12aにない場合(ステップS303:Yes)、該色情報を、色情報テーブル12aに登録する(ステップS304)。
【0074】
一方、色情報テーブル作成部11bは、ステップS302で読み込んだ色情報が、色情報テーブル12aにある場合(ステップS303:No)、ステップS305に処理を移す。
【0075】
そして、色情報テーブル作成部11bは、画像データ1の読み込みが終了したか否かを判定して(ステップS305)、画像データ1の読み込みが終了した場合は(ステップS305:Yes)、個別色情報テーブル作成処理を終了する。
【0076】
また、色情報テーブル作成部11bでは、画像データ1の読み込みが終了していない場合は(ステップS305:No)、画像データ1の最後まで、上述した処理を繰り返す(ステップS302〜ステップS305)。
【0077】
最後に、繰り返し数が重複しないよう繰り返し数テーブル12bを作成する、繰り返し数テーブル作成処理手順について、図11を用いて説明する。図11は、本実施例にかかる繰り返し数テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【0078】
同図に示すように、繰り返し数テーブル作成部11cでは、まず、繰り返し数テーブル12bをクリアして(ステップS401)、圧縮画像データ21を読み込む(ステップS402)。
【0079】
繰り返し数テーブル作成部11cは、ステップS402で読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bに登録されているか否かを判定する(ステップS403)。
【0080】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bにない場合(ステップS403:Yes)、該繰り返し数を、繰り返し数テーブル12bに登録する(ステップS404)。
【0081】
一方、繰り返し数テーブル作成部11cは、ステップS402で読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bにある場合(ステップS403:No)、ステップS405に処理を移す。
【0082】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、圧縮画像データ21の読み込みが終了したか否かを判定して(ステップS405)、圧縮画像データ21の読み込みが終了した場合は(ステップS405:Yes)、繰り返し数テーブル作成処理を終了する。
【0083】
また、繰り返し数テーブル作成部11cでは、圧縮画像データ21の読み込みが終了していない場合は(ステップS405:No)、圧縮画像データ21の最後まで、上述した処理を繰り返す(ステップS402〜ステップS405)。
【0084】
このように、本実施例では、画像データ1を所定の画素単位の色情報毎に読み込んで、読み込んだ色情報に基づいて、色情報が重複しないよう、色情報テーブル12aを作成する。
【0085】
さらに、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下であった場合、画素単位に含まれる画素数を増やして、増やした画素単位の色情報によって、新たに色情報テーブル12aを作成し、作成された色情報テーブル12aの色情報に対応するアドレスによって、ランレングス圧縮する圧縮画像データ21を作成する。
【0086】
また、圧縮画像データ21を読み込んで、ランレングス圧縮した繰り返し数に基づいて、繰り返し数テーブル12bを作成し、繰り返し数に対応するアドレスによって、圧縮画像データ21を補正するよう構成した。
【0087】
これにより、圧縮画像データ21の色情報および繰り返し数を、データ長の短いアドレスによって、表現することで、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の記憶容量の低減化を図ることができる。
【0088】
また、1画素単位で色が表現されるような、いずれの画像データにも対応することができ、画像データ中の画素種類が少ない場合には、色情報テーブル12aの使用メモリを有効に活用することで、圧縮率の高い圧縮画像データ21を作成することができる。
【0089】
さて、上記の本実施例では、画像処理装置10で、画像データを読み込み、圧縮画像データを作成する処理について説明をしてきたが、ここでは、いかにして画像処理装置10で伸張処理を行うかを、図12を用いて簡単に説明しておく。
【0090】
図12は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像処理装置および画像処理方法は、画像処理装置10と、記憶部20とを含んでおり、記憶部20は、圧縮画像データ21を記憶する。
【0091】
画像処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13とを備えており、制御部11は、伸張処理部11dをさらに備えており、記憶部12は、色情報テーブル12aと、繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0092】
伸張処理部11dは、上述した方法で圧縮された圧縮画像データ21を読み込んで、読み込んだ圧縮画像データ21の色情報に対応するアドレスに基づいて、色情報テーブル12aを検索して、色情報を取得する。
【0093】
また、伸張処理部11dは、読み込んだ圧縮画像データ21の繰り返し数に対応するアドレスに基づいて、繰り返し数テーブル12bを検索して、繰り返し数を取得する。そして、伸張処理部11dは、取得した色情報および繰り返し数によって、圧縮画像データ21を伸張して、伸張画像データを作成し、表示部13に伸張画像データを渡す処理を行う処理部である。
【0094】
表示部13は、ディスプレイ等の表示装置である。たとえば、OSD(On Screen Display)と呼ばれ、ディスプレイに表示されるテレビの映像に重ね合わせて、カーナビゲーションや音声再生等の機能の操作ボタンを表示して、タッチパネル等によって、操作することができる機能をもった表示装置である。
【0095】
このように、車載装置の画像処理装置10では、圧縮画像データ21を読み込み、色情報テーブル12aおよび繰り返し数テーブル12bに基づいて伸張処理を行い、表示部13で、伸張された伸張画像データを表示するよう構成した。
【0096】
なお、本実施例では、色情報テーブル作成部11bは、画素単位を2倍ずつ増やして、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えるまで、色情報テーブル12aを作成するようにしたが、画素単位を増やす画素数はいくつでもよい。
【0097】
また、上述した実施例では、色情報テーブル12aのアドレスのデータ長を8ビットにして、相対位置を最大256レコード分表現できるようにしたが、アドレスのデータ長を長くすることによって、相対位置を256レコード以上表現できるようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施例では、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下であった場合、画素単位を増やし、色情報テーブル12aを新たに作成するようにした。
【0099】
しかし、色情報テーブル作成部11bでは、メモリに余裕がある場合等には、色情報テーブル12aの使用メモリの上限値を8192ビットより大きくして、新たに決めた上限値に基づいて、色情報テーブル12aの作成を行うようにしてもよい。
【0100】
また、上述した実施例では、1画素分の色情報を32ビットで説明したが、1画素分の色情報のデータ長は、画像データ1のファイル形式によって変化するので、ファイル形式によって、1画素分の色情報のデータ長を変化させてよい。
【0101】
具体的には、RGBフォーマットであれば、赤8ビット、緑8ビット、青8ビットの計24ビット/画素で表現され、YC画像データであれば8または10ビット/画素等で表現されるので、画像データによって、色情報のデータ長を変化させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
以上のように、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法は、DTV受信機を搭載した車載装置等で、液晶パネルの大型化に伴い画像データ等のデータサイズが大きくなった場合であっても、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くする場合に適している。
【符号の説明】
【0103】
1 画像データ
10 画像処理装置
11 制御部
11a 圧縮処理部
11b 色情報テーブル作成部
11c 繰り返し数テーブル作成部
12 記憶部
12a 色情報テーブル
12b 繰り返し数テーブル
20 記憶部
21 圧縮画像データ
【技術分野】
【0001】
この発明は、車載装置を用いて画像表示を行う画像処理装置および画像処理方法に関し、特に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記憶容量の低減化や通信量の低減化等のために、画像データ等のデータを圧縮する技術が広く採用されている。
【0003】
たとえば、ある連続した値のデータを、データひとつ分と繰り返し数とで符号化することによりデータを圧縮するランレングス圧縮、および、ランレングス圧縮された圧縮データを復号して伸張を行う画像データ処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
特に、DTV(Digital Television)受信機を搭載したカーナビゲーション(以下、「カーナビ」と記載する)機能をもつ車載装置では、OSD(On Screen Display)によって、テレビの画像に重ね合わせて、カーナビのナビ情報や操作ボタン等を表示する。
【0005】
また、液晶パネルの大型化に伴い、カーナビの操作ボタン等の画像データのサイズも比例して大きくなってしまうため、画像データの圧縮を行うことによって、記憶容量の削減を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−201936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の画像データ処理装置では、画像データを圧縮する際、基本色テーブルや輝度テーブル等の組み合わせによってすべての色が表現できるように色テーブルを作成していた。そして、色テーブルに含まれる色番号および色番号に対応する色情報の繰り返し数によって画像データをランレングス圧縮していた。
【0008】
したがって、圧縮された画像データに基づいて画像を表示または印刷をする際、あらゆる色に対応でき、かつ、ランレングス圧縮された画像データは、色情報と比較してデータ長の短い色番号と繰り返し数とで構成されるので圧縮率は高くなる。
【0009】
ところが、特許文献1の画像データ処理装置では、基本色テーブル、輝度テーブルおよび色テーブル等、色情報を導き出すために必要な複数のテーブルを持つことによって、記憶容量が大きくなってしまうという問題があった。
【0010】
また、画像データを、1画素単位でランレングス圧縮を行うと、連続する画素が多いほど、高い圧縮率で圧縮することができるが、画素が連続しない場合は、圧縮率が悪くなり、逆に圧縮しない状態よりもデータが大きくなってしまうという問題もあった。
【0011】
これらのことから、DTV受信機を搭載した車載装置等で、液晶パネルの大型化に伴い画像データ等のデータサイズが大きくなった場合であっても、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
【0012】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くすることができる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理装置であって、前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成手段と、前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、画像データから読み込んだ画素についての色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を色情報テーブルに登録することで色情報テーブルを作成して、画像データから読み込んだ画素に対応する色情報を圧縮データへ含める代わりに、色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで圧縮データを生成することができる画像処理装置および画像処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を示す図である。
【図2】図2は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、画像データを説明する図である。
【図4】図4は、色情報テーブルを説明する図である。
【図5】図5は、色情報テーブルを説明する図である。
【図6】図6は、色情報テーブルを説明する図である。
【図7】図7は、繰り返し数テーブルを説明する図である。
【図8】図8は、本実施例にかかる圧縮処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施例にかかる色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、本実施例にかかる個別色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、本実施例にかかる繰り返し数テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要について図1を用いて説明した後に、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法についての実施例を図2〜図12を用いて説明することとする。
【0017】
まず、図1を用いて、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を説明する。図1は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の概要を示す図である。
【0018】
同図上部に示すように、従来の画像処理装置では、画像データをランレングス圧縮して圧縮画像データ101を作成する際、1画素分の色を表わす色情報と色情報の画素が何画素繰り返されるかを表わす繰り返し数とを記憶している。
【0019】
たとえば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3つの色および透明度を表すαチャンネルで構成されるαRGBフォーマットの画像データの場合、R、G、Bおよびαがそれぞれ8ビットのデータで表現され、1画素分の色情報のデータ長は計32ビットとなる。また、繰り返し数は、16ビットで構成される。
【0020】
しかし、本実施例にかかる画像処理装置では、同図下部に示すように、画像データに基づいて、色情報が重複しないように、色情報テーブル103を作成して(同図の(1)参照)、繰り返し数が重複しないように、繰り返し数テーブル104を作成する(同図の(2)参照)。
【0021】
そして、画像データをランレングス圧縮して圧縮画像データ102を作成する際、1画素分の色を表わす色情報の代わりに色情報テーブル103の色情報が格納されたテーブルの相対位置であるアドレスA(8ビット)と、繰り返し数の代わりに繰り返し数テーブル104の繰り返し数が格納されたテーブルの相対位置であるアドレスB(8ビット)とを記憶させる(同図の(3)参照)。
【0022】
このように、ランレングス圧縮された色情報および繰り返し数を、それぞれ対応するテーブルのアドレスによって圧縮画像データ102を作成することで、色情報のデータ長は32ビットから8ビット、繰り返し数のデータ長は16ビットから8ビットで構成され、圧縮画像データ102の総データ長が圧縮されることとなる。
【0023】
また、複数の画素を色情報の単位として画像データの読み込みを行い、複数の画素によって構成される色情報に基づいて、色情報が重複しないように、色情報テーブル103を作成するようにしてもよい。
【0024】
この場合、画像データに画素が連続しない場合であっても、複数の画素で構成される画素パターンが連続するような場合には、高い圧縮率で圧縮画像データ102を作成することができる。
【実施例】
【0025】
以下では、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法の実施例について図2〜図12を用いて詳細に説明する。図2は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。
【0026】
同図に示すように、画像処理装置および画像処理方法は、画像データ1と、画像処理装置10と、記憶部20とを含んでいる。画像処理装置10は、制御部11と、記憶部12とを備えており、記憶部20は、圧縮画像データ21を記憶する。
【0027】
また、制御部11は、圧縮処理部11aと、色情報テーブル作成部11bと、繰り返し数テーブル作成部11cとをさらに備えており、記憶部12は、色情報テーブル12aと、繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0028】
画像データ1は、各種ファイル形式の画像データであり、たとえば、R(赤)、G(緑)、B(青)の3つによって表現されるRGBフォーマット、RGBと透明度を表現するαチャンネルとで構成されるαRGBフォーマット、および、輝度(Y)と色信号(C)とで構成されるYCフォーマット等、種々のフォーマットの画像データである。
【0029】
圧縮処理部11aは、1つ以上の画素を色情報の単位として、画素単位毎に画像データ1を読み込んでランレングス圧縮処理を行い、色情報テーブル12aに含まれる色情報の相対位置に基づいて、圧縮画像データ21を作成する処理を行う処理部である。
【0030】
また、圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256レコード以下であった場合には、繰り返し数のデータ長を16ビットから8ビットに圧縮することができることから、繰り返し数テーブル12bに含まれる繰り返し数の相対位置に基づいて、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21を補正する処理を行う処理部である。
【0031】
色情報テーブル作成部11bは、まず1画素を画素単位として画像データ1を読み込んで色情報テーブル12aを作成し、色情報テーブル12aの使用メモリが所定値以下であった場合、画素単位を増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する処理を繰り返す処理部である。
【0032】
また、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aを作成する際、読み込んだ色情報が色情報テーブル12aに登録されていなかった場合に、色情報を登録して色情報テーブル12aを作成する処理を行う処理部である。
【0033】
具体的に、図3〜6を用いて、色情報テーブル作成部11bが色情報テーブル12aを作成する処理を説明する。図3は、画像データを説明する図である。図4〜6は、色情報テーブルを説明する図である。
【0034】
図3に示すような、画像データを読み込んで色情報テーブル12aを作成する場合について説明する。まず、色情報テーブル作成部11bは、1画素を画素単位として画像データ1を読み込んで色情報テーブル12aを作成する。
【0035】
図4に示すように、色情報テーブル12aには、色情報が重複しないように順次登録するので、アドレスが「00」および「01」である位置に、「青」および「白」の2レコードが登録される。
【0036】
そして、色情報テーブル12aの使用メモリは64ビット(32ビット×2レコード)となり、色情報テーブル12aの使用メモリが所定値の8192ビット(32ビット×256レコード)以下であるので、画素単位を2倍の2画素に増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する。
【0037】
つづいて、図5に示すように、2画素単位で色情報テーブル12aを作成する。ここでは、アドレスが「00」である位置より、「青青」「青白」および「白青」の3レコードが登録され、1レコードは2画素分の64ビット(32ビット×2画素)となる。
【0038】
したがって、この場合、色情報テーブル12aの使用メモリは192ビット(64ビット×3レコード)となり、所定値(8192ビット)以下であるので、画素単位を2倍の4画素に増やし、新たに色情報テーブル12aを作成する。
【0039】
そして、図6に示すように、4画素単位で色情報テーブル12aを作成する。ここでは、アドレスが「00」である位置より、「青青青白」および「白青青青」の2レコードが登録され、1レコードは128ビット(32ビット×4画素)となる。
【0040】
この場合、色情報テーブル12aの使用メモリは256ビット(128ビット×2レコード)となり、所定値(8192ビット)以下であるので、画素単位を8画素に増やし、さらに色情報テーブル12aを新たに作成する。
【0041】
このように、倍増させた画素単位に基づいて、新たに色情報テーブル12aを作成して、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下の場合、色情報テーブル12a作成処理を繰り返す。
【0042】
繰り返し数テーブル作成部11cは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、読み込んだ繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bに登録されていなかった場合に、新たに登録して繰り返し数テーブル12bを作成する処理を行う処理部である。
【0043】
具体的に、図7を用いて、繰り返し数テーブル作成部11cが繰り返し数テーブル12bを作成する処理を説明する。図7は、繰り返し数テーブルを説明する図である。
【0044】
同図に示すように、繰り返し数テーブル作成部11cは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、「4」が出現したら登録し、「10」が出現したら登録して、繰り返し数テーブル12bを作成する。
【0045】
また、繰り返し数テーブル作成部11cでは、繰り返し数テーブル12bに、繰り返し数が重複しないよう登録するので、圧縮画像データ21の繰り返し数を読み込んで、再度繰り返し数「4」や「10」が出現したら、何もしないで処理を続けることとする。
【0046】
ここで、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が、8ビットで表現できる数値の最大値である256レコード以下であった場合には、繰り返し数のデータ長をアドレスで表現することによって、16ビットから8ビットに圧縮することができる。
【0047】
したがって、圧縮処理部11aは、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数を、繰り返し数テーブル12bの繰り返し数に対応するアドレスに変換して、さらに圧縮率を高くするような処理を行うこととする。
【0048】
図2の説明に戻って、記憶部12は、不揮発性RAM(Random Access Memory)や、HDD(Hard Disk Drive)等で構成される記憶部であり、色情報テーブル12aおよび繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0049】
色情報テーブル12aは、所定数の画素単位の色情報によって構成され、記憶部12へ蓄積される。ここでは、アドレスは色情報テーブル12aの相対位置を8ビットで表現するので、0番目から最大255番目、合計256レコード分の位置を表すことができる。
【0050】
繰り返し数テーブル12bは、繰り返し数によって構成され、記憶部12へ蓄積される。これも色情報テーブル12aと同様に、アドレスは繰り返し数テーブル12b中の相対位置を8ビットで表現するので、最大256個の位置を表すことができる。
【0051】
記憶部20は、フラッシュメモリ(Flash Memory)等のデータの消去・書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一種で構成される記憶部であり、圧縮画像データ21を記憶する。たとえば、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の持ち歩き可能なフラッシュメモリで構成してもよい。
【0052】
圧縮画像データ21は、ランレングス圧縮された画像データであり、図示しないヘッダ部とデータ部とを含んでおり、記憶部20へ蓄積される。ヘッダ部は、圧縮画像データ21のファイル形式および圧縮画像データ21が、どの色情報テーブル12aと対応しているかの識別等、圧縮画像データ21を伸張する際に必要な情報を記憶している。
【0053】
データ部は、ランレングス圧縮によって、所定数の画素単位の色情報と色情報が何回繰り返されているかを表わす繰り返し数とで構成されている。データ部の色情報については、色情報テーブル12aの色情報に対応するアドレスが設定されている。
【0054】
データ部の繰り返し数ついては、繰り返し数テーブル12bの繰り返し数に対応するアドレスが設定されていて、色情報および繰り返し数でデータ部を構成する場合よりも、圧縮率が高く、記憶容量を大幅に削減することができる。
【0055】
なお、本実施例においては、記憶部20を、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の持ち歩き可能なフラッシュメモリで構成したが、HDD(Hard Disk Drive)等、画像処理装置10に内蔵する記憶部12に構成してもよい。
【0056】
なお、本発明請求項記載の画像処理装置は画像処理装置10、圧縮データ生成手段は圧縮処理部11a、色情報テーブル作成手段は色情報テーブル作成部11b、繰り返し数テーブル作成手順は繰り返し数テーブル作成部11cに相当するものである。
【0057】
次に、画像処理装置および画像処理方法が行う圧縮処理手順について、図8を用いて説明する。図8は、本実施例にかかる圧縮処理手順を示すフローチャートである。
【0058】
同図に示すように、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aを作成し(ステップS101)、作成された色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えているかを判定する(ステップS102)。
【0059】
そして、圧縮処理部11aは、作成された色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えている場合(ステップS102:Yes)、圧縮処理を終了する。
【0060】
一方、圧縮処理部11aは、色情報テーブル12aの画素単位=1かつ色情報テーブル12aの使用メモリが8192を超えている場合以外の時(ステップS102:No)、色情報テーブル12aに基づいて圧縮画像データ21を作成する(ステップS103)。
【0061】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、繰り返し数テーブル12bを作成し(ステップS104)、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256以下であるかを判定する(ステップS105)。
【0062】
圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256以下である場合(ステップS105:Yes)、繰り返し数テーブル12bに基づいて、圧縮画像データ21を補正する(ステップS106)。
【0063】
一方、圧縮処理部11aは、繰り返し数テーブル12bのテーブル長が256を超えている場合(ステップS105:No)、圧縮処理を終了する。
【0064】
つづいて、色情報テーブル作成処理手順について、図9を用いて説明する。図9は、本実施例にかかる色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、色情報テーブル作成部11bでは、まず、画素単位を1に設定する(ステップS201)。
【0065】
色情報テーブル作成部11bでは、ステップS201で設定した画素単位で新たに色情報テーブル12aを作成して(ステップS202)、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えているかを判定する(ステップS203)。
【0066】
そして、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えていない場合(ステップS203:No)、画素単位を2倍に増やし(ステップS204)、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えるまで、色情報テーブル12aを作成する処理を繰り返す(ステップS202〜ステップS204)。
【0067】
一方、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えた場合(ステップS203:Yes)、作成された色情報テーブル12aの画素単位が1より大きいかを判定する(ステップS205)。
【0068】
そして、色情報テーブル作成部11bは、画素単位が1より大きい場合(ステップS205:Yes)、画素単位をひとつ前の状態へ戻す、すなわち、画素単位を2で割る(ステップS206)。
【0069】
その後、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えないようにするため、ステップS206で戻した画素単位で新たに色情報テーブル12aを作成し直し(ステップS207)、処理を終了する。
【0070】
一方、色情報テーブル作成部11bは、画素単位が1の場合(ステップS205:No)、処理を終了する。
【0071】
つづいて、所定の画素単位で、色情報が重複しないよう色情報テーブル12aを作成する、個別色情報テーブル作成処理手順について、図10を用いて説明する。図10は、本実施例にかかる個別色情報テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【0072】
同図に示すように、色情報テーブル作成部11bでは、まず、色情報テーブル12aをクリアして(ステップS301)、画素単位で画像データ1を読み込む(ステップS302)。
【0073】
色情報テーブル作成部11bは、ステップS302で読み込んだ色情報が、色情報テーブル12aに登録されているか否かを判定して(ステップS303)、色情報テーブル12aにない場合(ステップS303:Yes)、該色情報を、色情報テーブル12aに登録する(ステップS304)。
【0074】
一方、色情報テーブル作成部11bは、ステップS302で読み込んだ色情報が、色情報テーブル12aにある場合(ステップS303:No)、ステップS305に処理を移す。
【0075】
そして、色情報テーブル作成部11bは、画像データ1の読み込みが終了したか否かを判定して(ステップS305)、画像データ1の読み込みが終了した場合は(ステップS305:Yes)、個別色情報テーブル作成処理を終了する。
【0076】
また、色情報テーブル作成部11bでは、画像データ1の読み込みが終了していない場合は(ステップS305:No)、画像データ1の最後まで、上述した処理を繰り返す(ステップS302〜ステップS305)。
【0077】
最後に、繰り返し数が重複しないよう繰り返し数テーブル12bを作成する、繰り返し数テーブル作成処理手順について、図11を用いて説明する。図11は、本実施例にかかる繰り返し数テーブル作成処理手順を示すフローチャートである。
【0078】
同図に示すように、繰り返し数テーブル作成部11cでは、まず、繰り返し数テーブル12bをクリアして(ステップS401)、圧縮画像データ21を読み込む(ステップS402)。
【0079】
繰り返し数テーブル作成部11cは、ステップS402で読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bに登録されているか否かを判定する(ステップS403)。
【0080】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bにない場合(ステップS403:Yes)、該繰り返し数を、繰り返し数テーブル12bに登録する(ステップS404)。
【0081】
一方、繰り返し数テーブル作成部11cは、ステップS402で読み込んだ圧縮画像データ21に含まれる繰り返し数が、繰り返し数テーブル12bにある場合(ステップS403:No)、ステップS405に処理を移す。
【0082】
そして、繰り返し数テーブル作成部11cは、圧縮画像データ21の読み込みが終了したか否かを判定して(ステップS405)、圧縮画像データ21の読み込みが終了した場合は(ステップS405:Yes)、繰り返し数テーブル作成処理を終了する。
【0083】
また、繰り返し数テーブル作成部11cでは、圧縮画像データ21の読み込みが終了していない場合は(ステップS405:No)、圧縮画像データ21の最後まで、上述した処理を繰り返す(ステップS402〜ステップS405)。
【0084】
このように、本実施例では、画像データ1を所定の画素単位の色情報毎に読み込んで、読み込んだ色情報に基づいて、色情報が重複しないよう、色情報テーブル12aを作成する。
【0085】
さらに、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下であった場合、画素単位に含まれる画素数を増やして、増やした画素単位の色情報によって、新たに色情報テーブル12aを作成し、作成された色情報テーブル12aの色情報に対応するアドレスによって、ランレングス圧縮する圧縮画像データ21を作成する。
【0086】
また、圧縮画像データ21を読み込んで、ランレングス圧縮した繰り返し数に基づいて、繰り返し数テーブル12bを作成し、繰り返し数に対応するアドレスによって、圧縮画像データ21を補正するよう構成した。
【0087】
これにより、圧縮画像データ21の色情報および繰り返し数を、データ長の短いアドレスによって、表現することで、ランレングス圧縮された圧縮画像データ21の記憶容量の低減化を図ることができる。
【0088】
また、1画素単位で色が表現されるような、いずれの画像データにも対応することができ、画像データ中の画素種類が少ない場合には、色情報テーブル12aの使用メモリを有効に活用することで、圧縮率の高い圧縮画像データ21を作成することができる。
【0089】
さて、上記の本実施例では、画像処理装置10で、画像データを読み込み、圧縮画像データを作成する処理について説明をしてきたが、ここでは、いかにして画像処理装置10で伸張処理を行うかを、図12を用いて簡単に説明しておく。
【0090】
図12は、本実施例にかかる画像処理装置および画像処理方法の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像処理装置および画像処理方法は、画像処理装置10と、記憶部20とを含んでおり、記憶部20は、圧縮画像データ21を記憶する。
【0091】
画像処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、表示部13とを備えており、制御部11は、伸張処理部11dをさらに備えており、記憶部12は、色情報テーブル12aと、繰り返し数テーブル12bを記憶する。
【0092】
伸張処理部11dは、上述した方法で圧縮された圧縮画像データ21を読み込んで、読み込んだ圧縮画像データ21の色情報に対応するアドレスに基づいて、色情報テーブル12aを検索して、色情報を取得する。
【0093】
また、伸張処理部11dは、読み込んだ圧縮画像データ21の繰り返し数に対応するアドレスに基づいて、繰り返し数テーブル12bを検索して、繰り返し数を取得する。そして、伸張処理部11dは、取得した色情報および繰り返し数によって、圧縮画像データ21を伸張して、伸張画像データを作成し、表示部13に伸張画像データを渡す処理を行う処理部である。
【0094】
表示部13は、ディスプレイ等の表示装置である。たとえば、OSD(On Screen Display)と呼ばれ、ディスプレイに表示されるテレビの映像に重ね合わせて、カーナビゲーションや音声再生等の機能の操作ボタンを表示して、タッチパネル等によって、操作することができる機能をもった表示装置である。
【0095】
このように、車載装置の画像処理装置10では、圧縮画像データ21を読み込み、色情報テーブル12aおよび繰り返し数テーブル12bに基づいて伸張処理を行い、表示部13で、伸張された伸張画像データを表示するよう構成した。
【0096】
なお、本実施例では、色情報テーブル作成部11bは、画素単位を2倍ずつ増やして、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビットを超えるまで、色情報テーブル12aを作成するようにしたが、画素単位を増やす画素数はいくつでもよい。
【0097】
また、上述した実施例では、色情報テーブル12aのアドレスのデータ長を8ビットにして、相対位置を最大256レコード分表現できるようにしたが、アドレスのデータ長を長くすることによって、相対位置を256レコード以上表現できるようにしてもよい。
【0098】
また、上述した実施例では、色情報テーブル作成部11bは、色情報テーブル12aの使用メモリが8192ビット以下であった場合、画素単位を増やし、色情報テーブル12aを新たに作成するようにした。
【0099】
しかし、色情報テーブル作成部11bでは、メモリに余裕がある場合等には、色情報テーブル12aの使用メモリの上限値を8192ビットより大きくして、新たに決めた上限値に基づいて、色情報テーブル12aの作成を行うようにしてもよい。
【0100】
また、上述した実施例では、1画素分の色情報を32ビットで説明したが、1画素分の色情報のデータ長は、画像データ1のファイル形式によって変化するので、ファイル形式によって、1画素分の色情報のデータ長を変化させてよい。
【0101】
具体的には、RGBフォーマットであれば、赤8ビット、緑8ビット、青8ビットの計24ビット/画素で表現され、YC画像データであれば8または10ビット/画素等で表現されるので、画像データによって、色情報のデータ長を変化させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0102】
以上のように、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法は、DTV受信機を搭載した車載装置等で、液晶パネルの大型化に伴い画像データ等のデータサイズが大きくなった場合であっても、画像データをランレングス圧縮する際に、記憶容量の削減を行い、車載装置の低価格化を図るとともに、画像データの圧縮率を高くする場合に適している。
【符号の説明】
【0103】
1 画像データ
10 画像処理装置
11 制御部
11a 圧縮処理部
11b 色情報テーブル作成部
11c 繰り返し数テーブル作成部
12 記憶部
12a 色情報テーブル
12b 繰り返し数テーブル
20 記憶部
21 圧縮画像データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理装置であって、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成手段と、
前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記色情報テーブル作成手段は、
所定数の連続画素を前記画像データから読み込み、当該連続画素についての前記色情報が前記色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録し、
前記圧縮データ生成手段は、
前記連続画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記色情報テーブル作成手段は、
前記画像データの読み込みが完了した際に、前記色情報テーブルへの登録データの総量が前記色情報テーブルの登録可能量に満たなかった場合に、前記連続画素の個数を増加させたうえで前記色情報テーブルを再作成し、
前記圧縮データ生成手段は、
前記色情報テーブル作成手段によって再作成された前記色情報テーブルに基づいて前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記ラン長がラン長格納用の繰り返し数テーブルに登録されていない場合には、当該ラン長を前記繰り返し数テーブルに登録することで前記繰り返し数テーブルを作成する繰り返し数テーブル作成手段
をさらに備え、
前記圧縮データ生成手段は、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記ラン長を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該ラン長を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項1、2または3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項5】
画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理方法であって、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成工程と、
前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成工程と
を含んだことを特徴とする画像処理方法。
【請求項1】
画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理装置であって、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成手段と、
前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成手段と
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記色情報テーブル作成手段は、
所定数の連続画素を前記画像データから読み込み、当該連続画素についての前記色情報が前記色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録し、
前記圧縮データ生成手段は、
前記連続画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記色情報テーブル作成手段は、
前記画像データの読み込みが完了した際に、前記色情報テーブルへの登録データの総量が前記色情報テーブルの登録可能量に満たなかった場合に、前記連続画素の個数を増加させたうえで前記色情報テーブルを再作成し、
前記圧縮データ生成手段は、
前記色情報テーブル作成手段によって再作成された前記色情報テーブルに基づいて前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記ラン長がラン長格納用の繰り返し数テーブルに登録されていない場合には、当該ラン長を前記繰り返し数テーブルに登録することで前記繰り返し数テーブルを作成する繰り返し数テーブル作成手段
をさらに備え、
前記圧縮データ生成手段は、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記ラン長を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該ラン長を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成することを特徴とする請求項1、2または3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
【請求項5】
画素の集合からなる画像データについて前記画素を数値化した色情報と当該色情報の連続数をあらわすラン長との繰り返しへ変換することで前記画像データの圧縮データを生成する画像処理方法であって、
前記画像データから読み込んだ前記画素についての前記色情報が色情報格納用の色情報テーブルに登録されていない場合には、当該色情報を前記色情報テーブルに登録することで前記色情報テーブルを作成する色情報テーブル作成工程と、
前記画像データから読み込んだ前記画素に対応する前記色情報を前記圧縮データへ含める代わりに、前記色情報テーブル上の当該色情報を指し示すアドレスを含めることで前記圧縮データを生成する圧縮データ生成工程と
を含んだことを特徴とする画像処理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−245769(P2010−245769A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−91260(P2009−91260)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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