説明

画像処理装置

【課題】 画像データを取込んで高品質の画像をプリンタに直接出力でき、且つ
操作性のよい印刷画像選択等を実現す画像選択方式およびダイレクトプリントア
ダプタの提供。
【解決手段】 選択画像表示手段106はビデオモニタにデジタルカメラからの
複数のサムネイル画像を整列させて表示する。カーソル手段107はビデオモニ
タの画面内で自在に移動可能にカーソルを表示しその位置(座標)を得る。画像
選択手段108はカーソルを停止させた位置にある画像を印刷出力画像候補とし
、確認入力があると選択画像として、それに対応する高解像度の画像をデジタル
カメラからメモリーに取込み、ビデオモニタに表示する。インデックス付与手段
109は表示された画像にインデックスを付し、画像とインデックスを対応させ
たテーブルを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビデオやテレビからの映像信号入力或いはデジタルカメラやメモリーカード等の記憶媒体からのデジタル画像信号を入力してプリンタに直接出力するために用いることが可能な画像の表示及び選択技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオ映像やデジタルカメラで撮影した結果を印刷出力するために、パーソナルコンピュータを用いて映像信号を画像信号に変換してモニターに表示し所望の画像を選んで印刷出力する方法が近年用いられている。
【0003】
この方法は、デジタルカメラが画像記録に固定メモリーを用いたタイプの場合はデジタルカメラの出力端子とパーソナルコンピュータの入力信号端子をシリアルケーブルで接続し、画像信号(画像データ)をRS232C等のインターフェイスを介してパーソナルコンピュータに取込み、カラー印刷出力処理を行なうものであり、デジタルカメラが画像記録にメモリーカードを使うタイプの場合にはメモリーカードをパーソナルコンピュータに接続されたメモリーカードリーダー(読取り装置)で読取ることによりパーソナルコンピュータに取込んでから上述のカラー印刷出力処理を行なっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パーソナルコンピュータを用いて映像や撮影結果をカラー印刷する場合にはパーソナルコンピュータ自体の汎用性のため画像(または映像)印刷処理以外の多くのアプリケーションプログラムを備えているのが通常であり、これらのアプリケーションプログラムや画像印刷処理に必要な色変換モジュール(例えば、プリンタドライバ)はWindowsやMSーDOS(いずれもマイクロソフト社のパーソナルコンピュータ用OSの商品名)等のOSの管理下で動作する。
【0005】
従って、画像印刷処理を行なう場合には、使用者はOSで規定されたコマンド入力操作を行なって印刷処理アプリケーションプログラムおよび色変換モジュール等をそれらが格納されている格納装置(例えば、磁気ディスク)からパーソナルコンピュータの内部メモリーに取込んで、実行可能状態にする必要があるが、コマンド入力や印刷処理アプリケーションプログラムおよび色変換モジュールの取込に時間(いわゆる、オーバーヘッドタイム)を要し、オーバーヘッドタイムは短くても数分間を要し、起動に時間がかかるという問題点があった。
【0006】
また、印刷画像を選択する際にはモニターにインデックス画像を表示し、先頭画像からからカーソルで順次追従させて所望の画像位置でカーソルを停止させ、確認入力を行なってからプリンタに出力しているので、仮に、所望の画像が最後にあることが分かっていても、カーソルを順に最後まで追従させる必要があり、画像の選択に時間がかかりすぎるという問題点もあった。
【0007】
デジタルカメラが今後普及し一般家庭で通常用いられるようになるためには、撮影結果(写真)の印刷処理時の操作の簡易化とオーバーヘッドタイムをほぼゼロとし電源スイッチオンで処理動作が起動される携帯可能なビデオ装置およびデジタルカメラとプリンタに接続可能なアダプタの開発の要請があり、しかも、一般家庭での利用にあたってはこのような単なるアダプタ本来の機能向上といった課題ばかりでなく、印刷画像の選択のしやすさといった使用者サイドに立った課題の解決も要請されている。
【0008】
本発明は上記従来の問題点の解消および要請の実現のためになされたものであり、操作性のよい画像選択等を実現し得る技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明の画像選択方式は、メモリーに取込んだ複数の画像データを表示装置の画面内に所定の大きさでm×nに整列させて表示し、カーソルを停止させた位置に表示されている画像を選択画像候補とする画像選択方式であって、表示装置の画面内でカーソルを自在に移動可能とし、画像データを表示している場合に、カーソルがまだ画像の表示されていない位置に移動し停止したときは、カーソルの現在位置に表示すべき画像を表示してから、前後に向って遡及して画像を表示する共に、カーソルの停止位置に表示されている画像を選択画像候補とすることを特徴とする。
【0010】
なお、好ましい実施例では、表示装置の画面内に所定の大きさでm×nに整列された各画像にインデックスを付し、画像とインデックスを対応させて記憶し、選択された画像をインデックスを指定して選択する。
【0011】
また、本発明のダイレクトプリントアダプタは少なくとも、プリンタ、デジタルカメラおよびビデオ機器を接続可能で、ビデオ機器から入力する映像信号をデジタルデータに変換する映像信号処理部と、データ処理部と、画像データから映像信号を復元してビデオモニタに表示する表示処理部と、入出力制御部からの切換制御信号によりデータ転送方向を切換えるデータ転送方向切換部と、入出力制御部と、データ処理部に対し指示信号を与える指示信号入力部と、を備え、
ビデオモードでは映像信号処理部からの1フレーム分の映像データを画像データとしてメモリーに取込み、デジタルカメラモードではデジタルカメラのメモリーに格納されている画像データを受信してメモリーに取込み、メモリーに取込まれた画像データを色変換してカラー印刷データとして出力するダイレクトプリントアダプタであって、a:メモリーに取込んだ複数の画像データをビデオモニタに所定の大きさでm×nに整列させて表示する選択画像表示手段と、b:カーソルを停止させた位置にある画像を選択画像候補とする画像選択手段と、c:画像選択確認手段と、d:ビデオモニタの画面内で自在に移動可能に構成されたカーソルと、を有し、デジタルカメラモードで、画像データをビデオモニタの画面に表示している場合に、カーソルを未だ画像の表示されていない位置に移動し停止させたときは、カーソルの現在位置に表示すべき画像を表示してから、前後に向って遡及して画像を表示し、カーソルの停止位置に表示されている画像を印刷出力画像候補とすることを特徴とする。
【0012】
なお、好ましい実施例では、ビデオモニタの画面内に整列された各画像にインデックスを付すインデックス付与手段と、画像とインデックスを対応させたテーブルとを備え、画像選択手段が選択画像をインデックスを指定して選択する。また、この場合、選択された画像に対応する印刷用データをプリンタに送る際に、該画像データにインデックスを付与してプリンタに送出するよう構成することが望ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は本発明のダイレクトプリントアダプタの構成図であり、ダイレクトプリントアダプタ(以下、アダプタ本体と記す)10は、映像信号処理部11、データ転送方向切換部12、入出力制御部13、データ処理部14、表示処理部15、操作部17、および図示しないシリアルインターフェイス、パラレルインターフェイスと電源部から構成されている(更に、メモリーカードインターフェイスを設けてもよい)。
【0014】
また、アダプタ本体10には入力機器として、ビデオ機器31,32、デジタルカメラ40が、出力機器としてビデオモニタ50およびプリンタ60がケーブルを介して接続可能であり、電源補充用にA/Cアダプタ70が接続する。
【0015】
なお、ここでいうビデオ機器はデジタルVCR、TVゲーム機、VTR、VCR等のビデオ信号出力可能な機器をいう。また、接続するプリンタ60はカラー印刷可能なプリンタであり、高品質なカラー画像の再現印刷が可能な濃・淡カラープリンタであることが望ましい。
【0016】
アダプタ本体10は、デジタルカメラ40からの画像データのメモリー142(図2)への取込,画像選択および選択画像のプリンタへの出力等を行なうデジタルカメラモード(図6(b))とビデオ機器31,32からの映像データのメモリー142への取込およびプリンタ60への出力を行なうビデオモード(図6(c))を有しており、モード選択画面(図6(a))上で操作パネル90の設定スイッチ84の操作により選択できる。
【0017】
映像信号処理部11は、コンポジットビデオ機器31およびSビデオ機器32からの映像信号を入力しフロントエンドを経て、クロマ信号についてU信号(RーY)とV信号(BーY)の2つの色差信号に変換するとともに、輝度信号Yから複合同期信号を分離し、これらY,U,V信号をA/D変換してデジタル信号とする。なお、入力映像信号がコンポジットビデオ機器31の出力(すなわち、コンポジット信号)の場合は輝度信号Yとクロマ信号に分離したあと色差信号に変換以降の処理が施される。映像信号処理部11は、また、上述の複合同期信号と入出力制御部13からのタイミング信号に基づいてドットロックを生成し、入出力制御部13に帰還させる。
【0018】
データ転送方向切換部12は、映像系(以下、ビデオ機器31または32、映像信号処理部11を含む系をいう)の出力である映像データをデジタルデータ処理部14(図5)のメモリー142に取込む場合やメモリー142の信号を表示系(以下、表示処理部15およびビデオモニタ50を含む系をいう)に与える場合に必要な信号方向の切換え、および映像系のタイミングとデジタルデータ処理部14のCPU141のサイクルタイムが異なることから両者の時間差を吸収しタイミングを一致させるために設けられている。
【0019】
データ転送方向切換部12は、映像系から1フレーム分の映像データをメモリー142に取込む場合には映像信号処理部11でA/D変換されたデジタル信号(すなわち、映像データ)を一旦データ転送方向切換部12内に取込み、入出力制御部13からのタイミング信号により取込んだ映像データをデジタルデータ処理部14の方向に流れるように転送方向を切換える。これにより、映像データはデジタルデータ処理部14のメモリー142にDMA転送され、メモリー142に画像データとして取込まれる。
【0020】
また、データ転送方向切換部12は、メモリー142から1フレーム分の画像データ(デジタルカメラ40で作成されるY,U,V形式の画像データ(デジタルデータ)をいう、以下同じ)やメニューデータおよびカーソル或いは表示枠のような選択位置データ等を表示処理部15に転送する場合には、メモリー142からDMA転送される画像データをデータ転送方向切換部12に一旦取込み、入出力制御部13からのタイミング信号により取込んだ映像データを表示処理部15の方向に流れるように転送方向を切換える。
【0021】
入出力制御部13は論理回路で構成され、映像信号処理部11、データ転送方向切換部12および表示処理部15に対して与えるタイミング信号(同期信号)を生成すると共にDMA転送のタイミングを生成しCPU141に与える。また、プリンタ60に対するデジタルデータ処理部14からの印刷用出力データ等の出力制御を行なう。
【0022】
デジタルデータ処理部14は、図2に示すように、MPUで構成されCPU141のデータバスに接続するメモリー142およびPROM143から構成されている。
【0023】
デジタルデータ処理部14は操作部17からの指示信号或いは入出力制御部13からの信号を受けて、データ転送方向切換部12を介しての映像系画像データのメモリー142への取込、メモリー142に格納されている画像データ及びメニューデータのデータ転送方向切換部12を介しての表示系への転送、シリアルインターフェイス145或いはメモリーカードインターフェイス146を介してのデジタルカメラ40からの画像データの取込および伸張処理やデジタルカメラ40に対する設定条件の設定/変更、メモリー142に格納されている画像データをカラー印刷用データに変換するための色変換処理、入出力制御部13の制御に基づく色変換処理後の印刷用データのパラレルインターフェイス145を介してのプリンタへ60の転送、操作部17からの操作信号入力に基づく表示制御、処理モードの指定に基づくメニュー画面、設定画面、警告画面等の表示制御等を行なう。
【0024】
メモリー142はCPU141のDMAによりアクセスされ、映像系の画像データまたはデジタルカメラ40からの画像データの取込または読み出しが行なわれ、さらに、メニューデータや操作部17からの操作入力信号および設定データが格納され、また、色変換処理用の作業領域等としても用いられる。
【0025】
PROM143にはデータ処理モジュール100(図3)、メニューデータ等および初期データ等が格納されている。
【0026】
表示処理部15は、データ転送方向切換部12からの画像データ(Y’,U’,V’(デジタル信号))を輝度信号Yと色差信号U,V(アナログ信号)に変換し、合成回路で輝度信号Yと複合同期信号を合成すると共にU,V信号を合成してクロマ信号を得てSビデオ用信号を得る。なお、コンポジットビデオ用入力端子を持つビデオモニタ50用には、更に、輝度信号Yと複合同期信号とクロマ信号を合成してコンポジットビデオ用信号を出力するように構成する。
【0027】
表示処理部15は上記構成により得られたSビデオ信号またはコンポジットビ
デオ信号をビデオモニタ50に出力する。
【0028】
操作部17は図5に示すような操作パネル90から操作信号を受取り、指示信号(デジタル信号)に変換してデジタルデータ処理部14に与える。
【0029】
操作信号としては、例えば、操作パネル90の設定スイッチ84の押し下げによるメニュー画面起動/選択信号、設定内容変更スイッチ85の操作による設定変更信号、印刷スイッチ87の押し下げによる印刷開始/終了指示信号、表示切換えスイッチ88の押し下げによるモニタ画面の表示切換え指示信号、メモリースイッチ89の押し下げによりメモリー142に映像を取込む指示信号等がある。
【0030】
なお、デジタルデータ処理部14は操作部17に対して操作指示に対する応答信号を送り、操作パネル上に表示させることができる(例えば、操作パネル90を例にすると、LED83の点灯による操作エラー表示や、LED86の点灯による印刷可能表示等)。
【0031】
デジタルカメラ40の撮影結果はカメラの固定メモリー或いはメモリーカードのような取外し可能なメモリーに輝度Y,色差信号U,Vからなるデジタル画像データとして記憶されている。なお、デジタルカメラ40で得られた画像データは通常メモリー容量を節約するため圧縮されているが、このような場合にはデジタルデータ処理部14は受け取った圧縮データに伸張処理を施して復元し、メモリー142の画像データ用領域に格納する。
【0032】
ビデオモニタ50は、表示処理部15からの画像データ、モード選択画面(図6)、画像選択画面(図7)、メニューデータおよび画面上へのカーソル表示等を行なう。
【0033】
プリンタ60はアダプタ本体10からの各データを受信して印刷処理を行なう。 プリンタ60への出力制御は入出力制御部13で行なわれる。入出力制御部13はデジタルデータ処理部14からのビットマップデータおよび描画制御データのパラレルインターフェイスを介してのプリンタ60への送信タイミングを制御する。
【0034】
電源部(図示せず)は電源がオンにされると、ACアダプタ70から電源の供給を受け、そこから電源をアダプタ本体10の各回路に供給する。
【0035】
<データ処理モジュール>
図3はデジタルデータ処理部14による処理を実行するためのデータ処理モジュールの構成を示すブロック図であり、データ処理モジュール100を構成する各プログラムはPROM143に格納されている。なお、本実施の形態ではデータ処理モジュール100をプログラム群で構成しているがファームウエアとして構成してもよい。
【0036】
図3で、データ処理モジュール100は、制御プログラム101、選択画像表示手段106を含む画面表示プログラム102、処理選択プログラム103、カーソル制御手段107,画像選択手段108およびインデックス付与手段109を含む処理プログラム群104および印刷用データ処理モジュール105を有している。
【0037】
制御プログラム101は操作部17からの指示信号を受取り、アダプタ本体10が指示信号に対応する動作を行なうように制御信号を入出力制御部13やメモリー142に送り、また、PROM143からその実行に必要なプログラムを取り出してCPU141による実行および制御を可能とする。
【0038】
画面表示プログラム102は、ビデオモニタ50上に表示するモード選択画面(図6(a))、デジタルカメラモード処理選択画面(図6(b))、ビデオモード処理選択画面(図6(c))や画像選択画面(図7(a))等や、各メニューおよび表示パネル90のボタン操作で表示切換した各画面をメモリー142から取り出してDMA転送命令要求をCPU151に渡す。
【0039】
画面表示プログラム102は、メモリー142に取込んだ複数の画像データ(例えば、インデックス画像)をビデオモニタ50にm×nに整列させて表示する選択画像表示手段106を含んでいる。
【0040】
また、選択画像表示手段106はデジタルカメラモードで、画像データをビデオモニタ50の画面に表示している場合に、カーソルが未だ画像の表示されていない位置に移動し停止した場合はカーソルの現在位置に表示すべき画像を表示してから、前後に向って遡及して画像を表示する。
【0041】
処理選択プログラム103は、各画面上のメニューに指定された選択情報或いはカーソルや表示枠などの選択位置情報があった場合に、メニューの意味を判定し、判定結果を制御プログラム101に引渡す。
【0042】
デジタルカメラモードで実行可能な処理は、
(1) 印刷用紙サイズや種類等の条件を設定する印刷条件設定処理、
(2) デジタルカメラ側の条件を設定或いは変更するデジタルカメラ条件設定処理、
(3) サムネイル(ベタ焼印刷)や焼増し印刷等のデジタルカメラ特殊印刷条件設定処理、
(4) ビデオモードへの移行、
であり、使用者は図6(b)のメニューを見ながら操作パネル90の設定スイッチ84を押して項目を選択し、キー85のアイコン[>]を押して選択項目実行の確認を行なうと、画面表示プログラム102により対応のメニュー画面が表示されるので、使用者は更に表示されたメニュー画面のメニューを見て操作パネル90上のスイッチを操作することにより、所望の処理を選択して実行することができる。なお、上記(1),(2),(3)の処理の実行にはそれぞれ対応の処理プログラムが備えられている。また、(4)の処理については処理選択プログラム103で行なう。
【0043】
処理選択プログラム103は、図6(c)のビデオモードの設定メニュー画面に表示されているような処理の選択を行なうことができる。ビデオモードで実行可能な処理は、
(1) 印刷用紙サイズや種類等の条件を設定する印刷条件設定処理、
(2) 映像取込範囲の設定、種類等の設定、
(3) デジタルカメラモードへの移行、
であり、使用者は図6(c)のメニューを見ながら操作パネル90の設定スイッチ84を押して項目を選択し、キー85のアイコン[>]を押して選択項目実行の確認を行なうと、画面表示プログラム102により対応のメニュー画面が表示され、使用者は更に表示されたメニュー画面のメニューを見て操作パネル90上のスイッチを操作することにより、所望の処理を選択して実行することができる。なお、上記(1),(2)の処理の実行にはそれぞれ対応の処理プログラムが備えられている。また、(3)については処理選択プログラム103で行なう。
【0044】
処理プログラム群104は各選択メニューで選択された処理の実行に必要な手順からなる処理プログラムであり、選択された処理に対応して備えられており、 ビデオモニタ50の画面内で自在に移動可能にカーソルを表示しその位置(座標)を得るカーソル手段107と、カーソルを停止させた位置にある画像を印刷出力画像候補とする画像選択手段108と、ビデオモニタ50の画面内に整列された各画像にインデックスを付し、画像とインデックスを対応させたテーブルを作成するインデックス付与手段109を含んでいる。
【0045】
また、インデックス付与手段109は選択された画像に対応する印刷用データをプリンタ60に送る際に、該画像データにインデックスを付与してプリンタに送出する。
【0046】
印刷用データ処理モジュール105は、デジタルカメラから取込まれた圧縮画像データを伸張するデータ伸張プログラム、画素補間プログラムおよび色変換処理を行なうプリンタドライバから構成されており、メモリー142に取込まれた画像データを印刷用データに変換して出力する。
【実施例】
【0047】
アダプタ本体10の一実施例について以下により説明する。
【0048】
アダプタ本体10は操作パネル基板、メイン基板、およびACアダプタを幅240〜250mm,高さ50mm,奥行140〜160mm程度の外形の箱型筐体に収容してなり、筐体の上面前部には図5に示すような操作パネル90が設けられ、筐体後部には端子部(図示せず)が設けられている。
【0049】
操作パネル90には電源が投入された場合に点灯する電源表示LED81,アダプタ本体10の電源投入スイッチ82,エラー表示LED83,ビデオ画面を用いて諸設定を行なうメニュー画面を起動するためのメニュー画面起動用スイッチ84,メニュー画面での設定内容変更スイッチ85,印刷表示LED86,印刷スイッチ87,ビデオモニタ50に表示する画像をモードによって切換える表示切換スイッチ88およびメモリー142に画像データを取込むためのメモリースイッチ89等が設けられている。
【0050】
また、端子部にはプリンタ用出力端子、デジタルカメラ用入力出力端子、コンポジットビデオモニタ用出力端子、コンポジットビデオ用入力端子、Sビデオ用入力端子、電源入力端子等が備えられている。
【0051】
<画像選択動作>
図4はアダプタ本体10によるデジタルカメラモードでの画像選択動作を示すフローチャートである。
【0052】
アダプタ本体10が起動されると画面表示プログラムが起動され、図6(a)に示すモード選択画面を表示して処理モードの選択を促す(ステップS1)。
【0053】
操作パネル90のアイコン[>]が押されるとデジタルカメラモードとなり(ステップS2)、選択画像表示手段106によりメモリー142から画像データ(インデックス画像)が取り出されデータ転送方向切換部12および表示処理部15を介して画像としてビデオモニタ50に図7(a)に示すような画像選択画面200として表示される(ステップS3)。なお、ステップS2で操作パネル90のキー85のアイコン[<]スイッチを押すとビデオモードに移行する。
【0054】
デジタルカメラ40に記憶されていた画像数が画像選択画面に表示可能な数を越した場合には、さらにアイコン[>]スイッチを押して次のページの画面を参照できる。
【0055】
使用者は表示されたサムネイル画像から所望の画像を指定するためにカーソルを移動させる。カーソルは太い枠で示され、アイコン[>]、[<]スイッチの操作により移動する。カーソルが現在位置している場所に表示されている画像が印刷のために選択される選択画像候補となる(ステップS4)。
【0056】
カーソルが表示画面を追越した場合(例えば、画像の位置を知っているような場合におおよその見当でカーソルを移動したような場合)は、カーソル手段107はカーソルの停止している位置(座標)を選択画像表示手段106に与える(ステップS5)。
【0057】
選択画像表示手段106はカーソル停止位置に表示される予定の画像を優先的に取り出してカーソル停止位置に表示すると共に、カーソル停止位置に近い前後の画像から逆に表示していく(ステップS6)。
【0058】
カーソルが停止している場合、画像選択確認手段としてのメモリースイッチ89を押すと(ステップS7)、画像が選択され、選択されたサムネイル画像(80×60ピクセル)に対応する高解像度の画像データ(640×480ピクセル)がデジタルカメラ40からメモリー142に取込まれ、メモリー142からDMA転送されて、データ転送方向切換部12、表示処理部15を介して1フレーム分の画像としてビデオモニタ50に表示される(ステップS8)。
【0059】
印刷スイッチ87を押すとデータ処理部14での印刷前処理(プリンタドライバによる色変換処理等)を経て(ステップS9)、印刷データをプリンタ60に送信され、印刷が開始される(ステップS10)。
【0060】
図4(b)は画像にインデックスを付ける場合のフローチャートであり、図4(a)のステップS9とS10の間にステップS8ー1〜S8ー4を設けて表示画像および印刷画像にインデックス(例えば、番号、記号、文字列等)付ける。
【0061】
ステップS8ー1でインデックス付与手段108は選択されたサムネイル画像とそれに対応して読み込まれた画像にインデックスを付け(ステップS8ー1)ビデオモニタ50に画像と共に表示し(ステップS8ー2:図7(b))、対応テーブルを作成する(ステップS8ー3)。対応表にはインデックスおよび通し番号の他、索引として必要な情報が登録される。また、選択画像の印刷用データにもインデックスをつけ、印刷画像(写真)にインデックスを印刷するようにする(ステップS8ー4)。
【0062】
これにより、インデックスを用いて表示画像の中から所望の画像を選択(検索)するよう構成することもできる。また、図7(c)のサムネイル印刷メニューを用いてインデックスを付けたサムネイル画像を一括印刷し、事後の検索に用いることもできる。
【0063】
以上本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、本発明の主要部である映像信号処理部11、データ転送方向切換部12、入出力制御部13、デジタルデータ処理部14、表示処理部15、操作部17や、シリアルインターフェイス、パラレルインターフェイス等を設けた基板をビデオ機器,プリンタ,ファクシミリ装置或いはデジタルカメラに組込んでもよく、その他種々の変形実施が可能であることはいうまでもない。
【0064】
以上説明したように本発明の実施例によれば、データ転送方向切換部により映像系からメモリーへのデータの取込やメモリーから表示系へのデータ転送ができ制御が簡単である。また、電源オンで起動し、使用者はモニター画面に表示される案内メニューに従って選択或いは設定ができるので操作が簡単で起動に時間がかからないい。また操作が簡単なため特別な知識を要することなく、一般家庭でビデオ機器からの映像のカラープリントやデジタルカメラで撮影した撮影結果を簡単にプリンタで印刷できる。
【0065】
更に、デジタルカメラの撮影結果を印刷して写真を得る場合にも、従来のように画面上で順をおってカーソルで追従する必要がなく、所望の画像を指定できるので、使用性能が向上した。また、インデックスを付与することが出来るので、受来に比べ参照や検索が便利になった。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明のダイレクトプリントアダプタの構成例を示すブロック図である。
【図2】デジタルデータ処理部の構成例を示すブロック図である。
【図3】データ処理モジュールの説明図である。
【図4】デジタルカメラモードでの画画像選択動作を示すフローチャートである。
【図5】操作パネルの一実施例を示す図である。
【図6】モード選択画面、デジタルカメラモード処理選択画面およびビデオモード処理選択画面の一実施例を示す図である。
【図7】画像選択画面の一実施例を示す図である。
【符号の説明】
【0067】
10 アダプタ本体(ダイレクトプリンタアダプタ)
11 映像信号処理部
12 データ転送方向切換部
13 入出力制御部
14 デジタルデータ処理部
15 表示処理部
17 操作部
90 操作パネル
100 データ処理モジュール
101 制御プログラム
102 画面表示プログラム
103 処理選択プログラム
104 処理プログラム
105 印刷用データ処理モジュール
106 選択画像表示手段
107 カーソル手段
108 画像選択手段
109 インデックス付与手段
141 CPU
142 メモリー
143 PROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリーに取込んだ複数の画像データを表示装置の画面内に所定の大きさでm×nに整列させて表示し、カーソルを停止させた位置に表示されている画像を選択画像候補とする画像選択方式であって、
表示装置の画面内でカーソルを自在に移動可能とし、
画像データを表示している場合に、カーソルがまだ画像の表示されていない位置に移動し停止したときは、カーソルの現在位置に表示すべき画像を表示してから、前後に向って遡及して画像を表示する共に、カーソルの停止位置に表示されている画像を選択画像候補とすることを特徴とする画像選択方式。
【請求項2】
表示装置の画面内に所定の大きさでm×nに整列された各画像にインデックスを付し、画像とインデックスを対応させて記憶し、選択された画像をインデックスを指定して選択することを特徴とする画像選択方式。
【請求項3】
少なくとも、プリンタ、デジタルカメラおよびビデオ機器を接続可能であって、ビデオ機器から入力する映像信号をデジタルデータに変換する映像信号処理部と、データ処理部と、画像データから映像信号を復元してビデオモニタに表示する表示処理部と、入出力制御部からの切換制御信号によりデータ転送方向を切換えるデータ転送方向切換部と、入出力制御部と、データ処理部に対し指示信号を与える指示信号入力部と、を備え、
ビデオモードでは映像信号処理部からの1フレーム分の映像データを画像データとしてメモリーに取込み、デジタルカメラモードではデジタルカメラのメモリーに格納されている画像データを受信してメモリーに取込み、メモリーに取込まれた画像データを色変換してカラー印刷データとして出力するダイレクトプリントアダプタであって、
a:メモリーに取込んだ複数の画像データをビデオモニタに所定の大きさでm×nに整列させて表示する選択画像表示手段と、
b:カーソルを停止させた位置にある画像を選択画像候補とする画像選択手段と、
c:画像選択確認手段と、
d:ビデオモニタの画面内で自在に移動可能に構成されたカーソルと、
を有し、
デジタルカメラモードで、画像データをビデオモニタの画面に表示している場合に、カーソルを未だ画像の表示されていない位置に移動し停止させたときは、カーソルの現在位置に表示すべき画像を表示してから、前後に向って遡及して画像を表示し、カーソルの停止位置に表示されている画像を印刷出力画像候補とすることを特徴とするダイレクトプリンタアダプタ。
【請求項4】
請求項3に記載のダイレクトプリンタアダプタにおいて、更に、ビデオモニタの画面内に整列された各画像にインデックスを付すインデックス付与手段と、画像とインデックスを対応させたテーブルとを備え、
画像選択手段が選択する画像をインデックスを指定して選択すること、を特徴とするダイレクトプリンタアダプタ。
【請求項5】
請求項4に記載のダイレクトプリンタアダプタにおいて、選択された画像に対応する印刷用データをプリンタに送る際に、該画像データにインデックスを付与してプリンタに送出することを特徴とするダイレクトプリンタアダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−60659(P2007−60659A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221763(P2006−221763)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【分割の表示】特願平8−276470の分割
【原出願日】平成8年10月18日(1996.10.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】