説明

画像取込装置及び画像取込方法

【課題】画像読取装置に画像が取り込まれている時間の間に、読取対象の画像が、画像取込装置の複数の画素を横切って移動する時に生じ得る画像の動きボケの発生を防止し、取り込んだ画像内の読取対象をより正確に識別可能とする。
【解決手段】集積期間中に自身に衝突する光子の数に比例する電荷を集積する光感応性デバイスと、前記集積期間中に前記光感応性デバイス内の瞬時集積電荷を検出し、転送制御信号に応じて第2の画素に等しい電荷の信号を転送する転送デバイスと、第3の画素から信号を受信し、前記光感応性デバイス内の前記瞬時集積電荷を前記受信信号のレベルに設定する受信デバイスと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード等の対象画像を半導体ベースの画像読取部に取り込むための画像取込装置に関し、特に、読取対象が動く場合に生じる取込画像のボケ(動きボケ)を低減する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置の一つであるバーコード・スキャナは、バーコード内に格納している情報に依存する種々様々な用途に使用される。小売業界、航空業界、セルフサービス業界、自動車業界、小荷物配達業界、製薬業界、医療業界およびその他の業界のような産業は、在庫管理、顧客識別、アイテムの追跡、セキュリティおよび多くの他の機能を行うためにバーコードを使用している。典型的なバーコードは、スペースにより分離されている多数のバーより構成されている。情報は、バーおよびスペースの幅を変化させることによりバーコード上で符号化される。バーコードがバーコード・スキャナの視野内に置かれると、スキャナは、その内部で符号化されている情報を検索するために、バーコードを含むバーおよびスペースを検出し、分析し、復号する。この動作は、バーコードの走査または読み取りとも呼ばれる。バーコード上で符号化されている情報は、通常、一連の英数字記号(例えば、万国製品コード(UPC:Universal Product Code)またはEAN(European Article Number)コード)である。
【0003】
バーコード・スキャナ(画像スキャナとも呼ばれる)は、バーコードのデジタル画像を取り込み、次に、バーコードを検出し、復号するために画像を処理することによりバーコードを読み取る。スキャナにより各バーコードを1回走査するだけで、スキャナに提示されたすべてのバーコードを読み取ることができれば、バーコード・スキャナにとって有利である。これは1回の走査による読み取りの成功と呼ばれる。1回の走査でバーコードを読み取ることに成功すれば、チェックアウト・ステーションのところでの作業の流れを良好に維持するのが楽になり、全チェックアウト・プロセスがスピードアップする。1回の走査での読み取りの成功率が高くなれば、スキャナを操作しているスタッフにかかる負担が少なくなることも分かっている。このことは、オペレータが、チェックアウト端末を操作する顧客である場合に特に当てはまる。
【0004】
画像取込技術及び画像処理技術をベースとする高性能のパスバイ・バーコード・スキャナは、今までパスバイ走査環境で容易に受け入れられなかった。小売環境においては、画像スキャナは、30〜50インチ/秒(76.2〜127cm/秒)の読取対象通過速度を達成しなければならない。現在市販されている画像スキャナは、このような速度を達成することができず、それがレーザ・ベースのバーコード・スキャナがパスバイ走査環境を支配している1つの理由である。
【0005】
画像スキャナが、このような速い通過速度を達成することができない1つの重大な障害は、高速で画像スキャナの前をバーコードが移動している場合には、バーコードの画像の品質が低いことである。品質が低い問題の原因の1つは、動きぼけである。動きぼけは、画像が取り込まれている時間の間に、読取対象の画像が、画像取込装置の複数の画素を横切って移動する時に発生する。そのため、読取対象が移動している時に取り込んだ画像は、ぼやけたり、スジが発生したりし、取り込んだ画像内の読取対象を適切に識別するのが難しくなったり、または場合によっては識別できなくなったりする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、本発明は、画像読取装置に画像が取り込まれている時間の間に、読取対象の画像が、画像取込装置の複数の画素を横切って移動する時に生じ得る画像の動きボケや動く方向に生じ得るスジ状ノイズの発生を防止し、取り込んだ画像内の読取対象をより正確に識別可能とする画像取込装置及び画像取込方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明は、集積期間中に自身に衝突する光子の数に比例する電荷を集積する光感応性デバイスと、前記集積期間中に前記光感応性デバイス内の瞬時集積電荷を検出し、転送制御信号に応じて第2の画素に等しい電荷の信号を転送する転送デバイスと、第3の画素から信号を受信し、前記光感応性デバイス内の前記瞬時集積電荷を前記受信信号のレベルに設定する受信デバイスと、を備える画像取込装置を提供するものである。
【0008】
その他の目的および利点とともに、好ましい実施形態および例示としての実施形態により、類似の参照符号が、いくつかの図面を通して同一のまたは類似の部材を示す添付の図面を参照しながら本発明について以下にさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】画像スキャン・システムのある実施形態を示す高レベル・ブロック図である。
【図2】半導体画像取込装置のある実施形態を示す高レベル・ブロック図である。
【図3】Aは逆バイアス・フォトダイオードを示す高レベル断面図、Bは4トランジスタ(4T)画素(従来技術)の高レベル・アーキテクチャの略図である。
【図4A】異なる時点での、画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図4B】異なる時点での、画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図4C】異なる時点での、画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図5】画素間電荷転送機能を有する4トランジスタ(4T)画素の高レベル・アーキテクチャの略図である。
【図6A】異なる時点での、各画素が画素間電荷転送機能を有する画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図6B】異なる時点での、各画素が画素間電荷転送機能を有する画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図6C】異なる時点での、各画素が画素間電荷転送機能を有する画素のグループ上に位置するバーコード・セグメントの画像を示す高レベル図面である。
【図7】ある画素から隣接する画素への部分的集積電荷値の転送を示す高レベル・フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、この図は、バーコード145を走査するために使用する画像スキャン・システム100のある実施形態のブロック図の形での高レベル図を示す。画像スキャン・システム100は、画像スキャナ115と、店舗サーバ155と、ラベル150上に印刷されているバーコード145とを含む。画像スキャナ115は、コンピュータ・データ・ネットワーク160を通して店舗サーバ155と通信する。ネットワーク160は、有線ネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標)・ネットワーク)であってもよいし、無線ネットワーク(例えば、IEEE802.11Gベースのネットワーク)であってもよいし、またはこれらの組合せであってもよい。ある実施形態においては、店舗サーバ155は、画像スキャナが位置する店舗から物理的に分離されていて、インターネットまたはワイド・エリア・ネットワークまたはこれらの組合せまたは異なるタイプのネットワークを通して画像スキャナ115と通信する。ある実施形態においては、複数の画像スキャナ115は、店舗サーバ155へデータ・ネットワーク160を通して通信する。
【0011】
画像スキャナ115は、画像を受信し、画像取込装置120上に画像の焦点を結ぶ画像焦点合わせ装置125を含む。画像スキャナ115は、さらに、処理モジュール130と、ユーザ・インタフェース・ハードウェア140と、通信ハードウェア135とを含む。処理モジュール130は、画像スキャナ115の他のデバイスおよびモジュールを制御するために、少なくとも1つのプロセッサと、メモリと、格納している命令と、制御装置およびインタフェース・ハードウェアとを備える。処理モジュール130は、格納している命令を実行することにより、画像スキャナ115を含んでいるか、または画像スキャナ115に接続しているハードウェア・デバイスおよびモジュールを制御する。さらに、格納している命令は、プロセッサに、画像取込装置120が取り込む画像のようなデータを処理させ、データ・ネットワーク160上で使用するプロトコルを実施するために通信ハードウェア135を制御させ、画像スキャナ115の他のソフトウェア特徴および機能を実施させる。ある実施形態においては、店舗サーバ155は、画像スキャナ115の更新を、画像スキャナ115の格納している命令または動作パラメータに送信する。これらの更新した格納している命令は、画像スキャナ115内に格納され、次に、必要に応じて実行される。
【0012】
画像取込装置120は、バーコード145から反射した光を電気信号に変換する。反射光のソースは、周囲の光であってもよいし、または十分な周囲の光が得られない場合には、照明装置からの光であってもよい。画像取込装置120は、光回路および集積回路の両方を備えるシリコン系デバイスであり、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)集積回路として製造することができる。画像取込装置120は、電荷結合素子(CCD)またはCMOSデバイスを含むことができる。
【0013】
画像取込装置120は、光学像を、行および列に組織されている画素情報を含む電子デジタル画像に変換することにより、その表面上に焦点を結んでいる光学像を取り込む。画像取込装置120からすべての生の画素データを読み取るのにかかる時間は、画像取込装置120内のデジタル画像を単に取り込むのにかかる時間と比較すると比較的長い。
【0014】
ここで図2を参照すると、この図は、画像取込装置120の高レベル・ブロック図を示す。この実施形態においては、画像取込装置120は、CMOSデバイスとして実施される。画素アレイ205は、画像取込装置120の光学的にアクティブな領域を形成し、光または光子エネルギーが電気エネルギーに変換され、個々の画素データとして格納される領域を形成する。個々の画素セル(本願では、適宜、単に「画素」という)はデータを含んでいて、データの大きさは、ある時間の間に集積した画素アレイ205の所与の領域に衝突する光子エネルギー全体の量に比例する。画素は、物理的に複数の行および複数の列に編成される。タイミングおよび制御ロジック265は、画像の取り込みおよび取り込んだ画像を示す画素アレイ205からの画素データの読み取りを含む画像取込装置120の動作を制御する。外部インタフェース260は、外部デバイス(すなわち、プロセッサ130または画像取込装置120からのデータを処理するように設計されているかまたはプログラミングされている特殊なハードウェア)へのタイミングおよび制御ロジック265へのアクセスおよび制御を可能にする。外部インタフェース260は、また、外部デバイスからのコマンドを受信し、画素データを含むデータを送受信するためにも使用される。画像取込装置120により取り込んだ画素データは、画素アレイ205から画素バッファ255に転送され、次に、外部デバイスがデータを除外する準備ができたことを知らせた場合に、外部インタフェース260を通して外部に転送される。タイミングおよび制御ロジック265は、画素バッファの動作を制御し、内部インタフェース270を通して画素データの動きを制御する。外部インタフェース260は、画像取込装置120の外部に位置するデータ/制御バス(図示せず)に対してインタフェースとして機能する。タイミングおよび制御ロジック265は、データ/制御バスおよび1つまたは複数の外部デバイスとの相互作用を管理する。
【0015】
画像取込装置120から画素データを読み取る1つのアプローチは、全画素データ読み出しコマンドを発行する方法である。このコマンドにより、タイミングおよび制御ロジック265は、画素アレイ205の第1の行番号で行ラッチ215をロードし、画素アレイ205の第1の列番号で列ラッチ235をロードする。行ラッチ215は、画素アレイの各行を必要に応じて順次選択することができるようにするために、タイミングおよび制御ロジック265からのコマンド上の行番号をインクリメントする行カウンタ220を駆動する。行カウンタ220の出力は、画素アレイ205内の1つの行に対応する選択行信号を生成する行デコーダ225を駆動する。行デコーダ225の出力は、画素データの1つの行を選択するために、画素アレイ205に行選択信号380をバッファし、送信する行ドライバ230に接続される。列ラッチ235は、行内の各列をその順番が来た場合、または必要に応じて選択することができるようにするために、タイミングおよび制御ロジック265からのコマンド上の列番号をインクリメントする列カウンタ240を駆動する。列カウンタ240の出力は、画素アレイ205内の1つの列に対応する1つの列選択信号375を生成する列デコーダ245を駆動する。列デコーダ245の出力は、列ドライバ250に接続し、この列ドライバ250は、列選択信号をバッファし、それを画素アレイ205に送信する。行および列選択信号380、275は、画素アレイ205から1つの画素を選択するために結合する。選択した画素に対する画素データは、画素バッファ255に移動し、そこでプロセッサ・モジュール130または画像取込装置120の外部に位置するコンピュータまたはコンピュータ・ロジックにより読み取られる前に格納される。ある実施形態においては、画素バッファ255は、複数の画素からのデータをバッファするので、複数の画素は、画像取込装置に外部からアクセスが行われる度に読み取られる。これにより、全画素アレイ205を読み取るために必要なバス時間が低減する。ある実施形態においては、画素バッファ255は、画素データを調整したりアナログ形式からデジタル形式に変換する。
【0016】
図3Aを参照すると、この図は、逆バイアスPN接合フォトダイオード300を示す高レベル断面図を示す。フォトダイオード300は、フォトダイオード300上の電荷が、フォトダイオード300に衝突する光子の数に比例する電荷収集デバイスとして構成されている。この図は、フォトダイオードのアレイの一部であるフォトダイオード300を含むシリコン基板の一部を示す。各フォトダイオードは、いくつかの追加回路と一緒に、画素として形成されている。電荷収集デバイスとして使用する場合、フォトダイオード300は、逆バイアスモードで動作するように構成される。この動作モードの場合、フォトダイオードのp領域330は、アースと接続し、一方、n領域320はトランジスタMRST310と接続する。空乏領域325は、シリコン基板上のn領域320からp領域330を分離する。光子の取込プロセスを開始する前に、n領域320は、トランジスタMRST310をオンにするRESET信号305により、正の電圧VRST315に充電またはリセットされる。RESET信号305の供給をストップすると、トランジスタMRST310がオフになり、光子収集期間が開始する。フォトダイオード300を逆バイアス状態に維持すると、n領域320が、VRST315の初期の正電圧で電気的にフロート状態になる。フォトダイオード300に衝突している光子335により励起された電子は、n領域320内に集まり、この領域にかかっている初期電圧を低減し、正孔はp領域330に取り付けられているアース端子へ流れる。ある時点で、光子収集期間が終わり、n領域320内の残りのまたは最後の電圧の値が読み取られる。最終電圧の値は、光子収集期間中にフォトダイオード300上に衝突した光子の数に比例する。初期VRST電圧315に近い最終電圧は、数個の光子の受光またはフォトダイオード300が非常に弱い光を受けたことと相関する。ゼロボルトに近い最終電圧は、もっと多くの数の光子を受光した場合、またはフォトダイオード300が強い光を受けたことと相関する。フォトダイオード300に衝突する光子の数が多ければ多いほど、初期リセット電圧VRSTの低減は大きくなる。
【0017】
この実施形態は、この場合は、PN接合フォトダイオード300である光感応性デバイスを使用している。他の実施形態においては、PIN構造を有するフォトダイオードまたはフォトトランジスタのような異なる光感応性デバイスを使用することができる。
【0018】
図3Bを参照すると、この図は、4トランジスタ(4T)画素の高レベル・アーキテクチャの略図を示す。この実施形態においては、光感応性デバイス300および4つのトランジスタは、各画素を実施するために使用される。フォトダイオード300のp領域330は、アースに接続していて、n領域320は、トランジスタMRST310およびMSAM345に接続している。光子収集期間(画素または画像の取り込みとも呼ばれる)が開始する前に、RESET信号305が作動し、トランジスタMRST310がオンになり、それによりフォトダイオード300のn領域320が電圧VRST315に充電される。VRST電圧315は、フォトダイオード300の始動電圧または基準電圧である。光子収集期間は、SAMPLE信号340が作動し、トランジスタMSAM345に、フォトダイオード300のn領域320上の瞬時電圧を取り込ませた場合に終了する。これが最終電圧であり、この電圧は基準電圧より低いかまたは等しい。このようにMSAMトランジスタ345を使用すると、電子スナップショット・シャッタができる。SAMPLE信号340は、画素アレイ205内のすべての画素に接続される。それ故、SAMPLE信号340が作動した場合には、画素アレイ205内のすべての画素は、その各画素の最終電圧を取り込む。トランジスタMSAM345の出力は、バッファ・トランジスタMBUF355に送られる。トランジスタMSEL360は、読み取りのための画素の出力を選択するために使用される。ROW SELECT信号380は、トランジスタMSEL360のゲート上に位置していて、COLUMN SELECT信号375は、トランジスタのドレーン上に位置している。出力(最終電圧)は、画素バッファ255(図2)に送られ、この画素バッファは、画素セルの始動電圧と最終電圧との差に基づいて、デジタル値を生成し、格納する。ある実施形態においては、光子収集期間が開始する前ではあるが、フォトダイオード300がリセットされた後に、画素の出力を選択することにより始動電圧を出力することができる。
【0019】
他の実施形態においては、画素の基本回路を形成するために、5つ以上のトランジスタ構成が使用される。これらの実施形態は、各画素に対する追加の機能を実施することができるが、その構成は依然として本発明と一緒に動作する。
【0020】
ここで図4を参照すると、この図は、それぞれが異なる時点での、画素アレイ205内の画素の行の一部である5つの画素425を横切って左から右420に移動しているバーコード・セグメント400の画像を示している3つの図面(図4A、図4Bおよび図4C)を示す。これら3つの図面に示すように、バーコード・セグメント400の移動は、バーコードが速い通過速度で画像スキャナの前を通過する場合に起こることをシミュレートしている、1回の光子収集期間中に起こる。各画素(430〜434)内および各図面内に示す数字は、図面により示す時点までに、画素のフォトダイオード上に衝突した光子が起こしたその画素に対する基準電圧315からの電圧の百分率による低減を示す。光子収集期間は、3つの等しい時間に分割される。図4Aは、光子収集期間の1/3が経過した後のフォトダイオードの状態を示す。図4Bは、光子収集期間の2/3が経過した後のフォトダイオードの状態を示し、図4Cは、光子収集期間の終了時のフォトダイオードの状態を示す。
【0021】
図4Aを参照すると、光子収集期間は、バーコード・セグメント400の画像がこの位置に位置している時に開始する。(注:バーコード・セグメントの暗部領域は、光子が存在しない場合または光子のレベルが低い場合を表し、白領域は、光子が高レベルである場合を表す。)3つの暗部領域413、415および416は、第2、第4および第5の画素431、433、434の上に位置する。これら3つの画素内のフォトダイオードは、電圧の低減がない場合または電圧の低減が最小である場合を保持する。何故なら、数個の光子しかこれらに衝突しないからである。2つの白領域412、414は、第1および第3の画素430、432の上に位置する。これら2つの画素内のフォトダイオードは、光子を受光し、その電圧は基準電圧の80%に低減している。
【0022】
ここで図4Bを参照すると、光子収集期間は継続していて、バーコード・セグメント400の画像は、図に示すように、新しい位置に移動している。3つの暗部領域411、413、415は、現在、第1、第3および第5の画素430、432、434の上に位置している。これらの画素のフォトダイオード上の電圧は、そのままで変化しない。何故なら、もしあったとしても、数個の光子しか各画素のフォトダイオードに衝突しないからである。2つの白領域412、414は、現在、第2および第4の画素431、433の上に位置している。前には100%であったこれら画素のフォトダイオード上の電圧は、現在、その上に衝突した光子により基準電圧の80%に低減している。
【0023】
ここで図4Cを参照すると、光子収集期間は継続していて、バーコード・セグメントの画像は、図に示すように、新しい位置に移動している。3つの暗部領域410、411、413は、現在、第1、第2および第4の画素430、431、433の上に位置している。これらの画素のフォトダイオード上の電圧は、そのままで変化しない。何故なら、もしあったとしても、数個の光子しか各画素のフォトダイオードに衝突しないからである。2つの白領域412、414は、現在、第3および第5の画素432、434の上に位置する。前にはそれぞれ基準電圧の80%および100%であったこれら画素のフォトダイオード上の電圧は、現在、その上に衝突した光子によりそれぞれ基準電圧の60%および80%に低減している。
【0024】
光子収集期間は、バーコード・セグメントの画像が図4Cに示す位置に位置している時に終了する。第1、第2、第4および第5の画素430、431、433、434のすべては、暗部領域を示す基準電圧の80%である最終フォトダイオード電圧を有する。これら各画素は、文字「D」を含む。第3の画素432は、白領域を示す基準電圧の60%である最終フォトダイオード電圧を有する。この画素は文字「W」を含む。電圧が黒または白スペース値に変換された場合、5つの画素430、431、432、433、434は、下記の最終値「DDWDD」を有する。しかし、画素に提示されているバーコードのセグメント400は、値「DDWDWDD」を有する。5つの画素430、431、432、433、434は、提示されたバーコードのセグメント400を適切に取り込むのに失敗した。バーコードのセグメントを適切に読み取るのに失敗すると、第2またはそれ以降の読み取りのために提示されるバーコードを必要とする全バーコードの読み取りにも失敗することになる。このことは、図3Aおよび図3Bに示す従来技術の画素回路の欠陥を示している。
【0025】
図5を参照すると、この図は、画素間電荷転送機能を備える基本4トランジスタ(4T)設計を使用する新しい画素設計500の高レベル・アーキテクチャの略図を示す。電荷転送機能を使用すれば、1つの画素のフォトダイオード300上の瞬時電荷または電圧を、隣接する画素内のフォトダイオード300に転送することができる。電荷転送動作は、光子収集期間の間に1回またはそれ以上の回数実行することができる。この機能を使用すれば、読取対象の画像が、画素アレイ205を横切って移動した場合、画像の各セグメントに関連する各画素の集積した電荷は、画像が画素アレイ205を横切って移動すると、それに従って画素間を移動することができる。これにより、画像のより正確な表示を取り込むことができ、図4A、図4Bおよび図4Cに示すエラーを回避することができる。
【0026】
引き続き図5を参照すると、転送電圧VTFR(P)510を生成し、バッファするために、トランジスタMTRF1505、MTRF2515および抵抗520が、4T画素回路に追加されている。転送電圧VTFR(P)510は、サンプリングされる時点で、フォトダイオード300上の瞬時電圧に等しい。トランジスタMTRF2515上のソース接続は、抵抗520を通してアース535に接続している。これにより、隣接するフォトダイオードを適正電圧にするのに必要な場合、隣接するフォトダイオードから電荷をドレーンするためのアースへの経路ができる。添字「P」は、画素の行内のその画素の相対位置を示す。左側の画素は、「P−1」(図示せず)になる。右側の画素は、「P+1」(図示せず)になる。
【0027】
画素「P+1」内のフォトダイオードへの画素「p」内のフォトダイオードの瞬時電圧の転送プロセスは、画素「P」内のフォトダイオード300の瞬時電圧を取り込むことより開始する。信号サンプル340を作動し、その供給をストップすることによりフォトダイオード300上の電圧のスナップショットが撮影される。次に、TFR_CMD信号525が作動し、これにより電圧VTFR(P)510を生成し、駆動しているトランジスタMTRF1505およびMTRF2515がオンになる。VTFR(P)510は、電圧信号を受信するその隣接する画素「P+1」(図示していないが、画素「P+1」への接続は、画素「P−1」を「P」に接続している画素「P」の素子530と同一のものである)のフォトダイオードに接続している。次に、受信信号は、画素「P+1」のフォトダイオード上の電荷(電圧電位)を設定するために使用される。フォトダイオード上の電荷は、電圧VTFR(P)510になるまで上下に移動する。TFR_CMD信号525の供給がストップした場合、画素「P+1」のフォトダイオードは、光子収集または集積期間が終了するまで引き続き光子を取り込む。SAMPLE信号340およびTFR_CMD信号525は、すべての画素に共通のものである。ある画素から隣接する画素へのフォトダイオード電圧の転送は、フォトダイオード電圧転送サイクルと呼ばれる。各フォトダイオード電圧転送サイクル中、画素アレイ205のすべての画素は転送に関与する。例えば、画素「P」の電圧が画素「P+1」に転送される場合には、画素「P−1」の電圧は「P」に転送される。
【0028】
この実施形態においては、電荷の転送は、画素の行内で左から右に行われる。それ故、画素「P−1」の瞬時フォトダイオード電圧は、電圧VTFR(P−1)530として、画素「P」のフォトダイオード300に転送される。画素「P」の瞬時フォトダイオード300電圧VTFR(P)510は、画素「P+1」のフォトダイオードに転送される。それ故、行内の各画素の瞬時フォトダイオード電圧は、その右に位置する隣接する画素のフォトダイオードに同時に転送される。瞬時フォトダイオード電圧も、同様に、画素アレイ205のすべての行内のすべての画素に同時に転送される。各行の第1の画素の左には画素は存在しない。それ故、これらの各画素の電圧は、転送サイクル中に基準電圧に設定される。各行内の最後の画素の右には画素は存在しないので、出力のために転送電圧の生成中は、画素は電圧を受信しない。
【0029】
他の実施形態においては、瞬時フォトダイオード電圧の転送は、行上を右から左に行われる。さらに他の実施形態においては、転送は、行上の画素間では行われないが、列内の画素間で行われる。瞬時フォトダイオード電圧は、ある行のある画素から同じ列内の隣接する行内のある画素に転送される。他の実施形態においては、画像取込装置は、任意の方向に、瞬時フォトダイオード電圧をある画素から任意の隣接する画素に転送するようにプログラミングすることができる。そうすることにより、画像スキャナを通過する読取対象の動きを補償しようとする場合に、さらに柔軟性を向上させることができる。
【0030】
下記の例においては、1回の光子収集期間中に、フォトダイオード電圧転送サイクルが3回行われる。光子収集期間当たりの転送サイクルの回数はプログラミングすることができ、ゼロに設定することもできるので、光子収集期間は、従来の画像取込装置類似の動作をする。読取対象が、高速で画像取込装置120を通過するまたは通過するだろうという判定が行われた場合には、光子収集期間当たりの転送サイクルの回数は、読取対象の高速通過速度を緩和するために大きな数字に設定される。読取対象が画像取込装置120の前をゆっくり通過する場合には、光子収集期間当たりの転送サイクルの回数を少なくすることができる。タイミングおよび制御ロジック265は、フォトダイオード電圧転送サイクルおよび光子収集期間を制御する。
【0031】
図6を参照すると、この図は、図6に示す画素が、図5に示す追加のフォトダイオード電圧転送機能を有していることを除けば、図4のものに類似の3つの図面(図6A、図6Bおよび図6C)を示す。この例においては、画像取込装置120は、光子収集期間当たり2回のフォトダイオード電圧転送サイクルを行うように、また5つの画素625が同じ行内を左から右にそのフォトダイオード電圧を転送するようにプログラミングされる。バーコード・セグメント400の画像は、図4のものと同一であり、画素アレイ205内の画素の行の一部である5つの画素625を横切って左から右420へ移動する。これら3つの図面に示すように、バーコード・セグメント400の動きは、速い通過速度で画像スキャナの前をバーコードが通過する際に何が起こるのかをシミュレートしている1回の光子収集期間中に行われる。各図面上に示す各画素(630〜634)内の数は、図に示す時点までに画素のフォトダイオード上に衝突した光子により生じたその画素に対する基準電圧315からのフォトダイオード電圧内の百分率による低減を示す。光子収集期間は3つの等しい時間に分割される。図6Aは、光子収集期間の1/3が経過した場合のフォトダイオードの状態を示す。図6Bは、光子収集期間の2/3が経過した場合のフォトダイオードの状態を示し、図6Cは、光子収集期間が終了した場合のフォトダイオードの状態を示す。フォトダイオード電圧転送サイクルは、光子収集期間の1/3および2/3が経過した時点で行われる。図6Aおよび図6Bに示す値は、転送サイクル直前のフォトダイオード値であり、次の画素に転送したフォトダイオード値を示す。
【0032】
図6Aを参照すると、光子収集期間は、バーコード・セグメントの画像がこの位置に位置している時に開始する。(注:バーコード・セグメントの暗部領域は、光子が存在しない場合または光子のレベルが低い場合を表し、白領域は、光子が高レベルである場合を表す。)3つの暗部領域413、415、416は、第2、第4および第5の画素631、633、634の上に位置している。これら3つの画素のフォトダイオードは、電圧の低減がない場合または電圧の低減が最小である場合を保持する。何故なら、数個の光子しかこれらに衝突しないからである。2つの白領域412、414は、第1および第3の画素630、632の上に位置している。これら2つの画素のフォトダイオードは、光子を受光し、そのフォトダイオード電圧は基準電圧の80%に低減している。
【0033】
図6Aのスナップショットの後および光子収集期間の第2の部分が開始する前に、フォトダイオード電圧転送サイクルが起こり、各画素の各フォトダイオード上の瞬時電圧は、同じ行上の右の画素のフォトダイオードに転送されるか、またはシフトされる。電圧が転送されると、光子収集期間の2/3が経過するまで光子収集が続行する。バーコード・セグメントの画像は、新しい位置に移動している。図6Bは、この時点の画像の位置および画素のフォトダイオード値を示す。各画素のフォトダイオード電圧は、1つだけ右にシフトしていて、第1の画素のフォトダイオード電圧は、基準電圧315にリセットされる。3つの暗部領域411、413、415は、現在、第1、第3および第5の画素630、632、634の上に位置している。これらの画素のフォトダイオード電圧は、ほとんど変化しない。何故なら、あったとしても、この時間中のこれらの画素には、または第1の時間中の前の画素には数個の光子しか衝突しなかったからである。2つの白領域412、414は、現在、第2および第4の画素631、633の上に位置している。電圧転送サイクルの後で、第2および第4の画素631、633の開始フォトダイオード電圧は、80%に設定され、光子収集期間の第2の期間中に、2つの画素上の電圧は、これらの画素のフォトダイオード上に衝突する光子によりさらに60%に低減する。
【0034】
図6Bのスナップショットの後および光子収集期間の第3および最後の部分が開始する前に、フォトダイオード電圧転送サイクルが起こり、各画素の各フォトダイオード上の瞬時電圧は、右の画素のフォトダイオードに転送されるか、またはシフトされる。転送サイクルが終了すると、収集期間が終了するまで光子収集が続行する。バーコード・セグメントの画像も、新しい位置に移動している。図6Cは、この時点の画像の位置および画素の最終フォトダイオード電圧を示す。光子収集期間の最後の部分の開始時には、各画素の値は、1つだけ右にシフトしていて、第1の画素のフォトダイオード電圧は、再度基準電圧315にリセットされる。図6Cにおいては、3つの暗部領域410、411、413は、現在、第1、第2および第4の画素630、631、633の上に位置している。これらの画素のフォトダイオード電圧は、そのままで変化しない。何故なら、あったとしても、最初の2期間のいずれかの間、これらの画素には、または前の画素には数個の光子しか衝突しなかったからである。2つの白領域412、414は、現在、第3および第5の画素632、634の上に位置している。第2の電圧転送サイクルの後で、これらの画素のフォトダイオード電圧は、60%に設定され、光子収集期間の最後の部分中に、各画素のフォトダイオード上に衝突した光子によりさらに40%に低減する。
【0035】
光子収集期間は、フォトダイオード値およびバーコード・セグメントの画像が図6Cに示す位置に位置している時に終了する。第1、第2および第4の画素630、631、633のすべては、暗部領域を示す基準電圧の100%である最終フォトダイオード電圧を有する。これらの各画素は、文字「D」を含む。第3および第5の画素632、634は、白領域を示す基準電圧の40%である最終フォトダイオード電圧を有する。各画素は文字「W」を含む。黒または白スペース値に変換された場合、5つの画素630、631、632、633、634は、下記の最終値「DDWDW」を有する。これは、「DDWDW」である画素を横切って移動したバーコード画像の最後の5つのセグメントと一致する。この場合、バーコードを適切に読み取ることができる。電圧転送サイクルを行わない場合、画像取込装置は、図4に示すバーコードを適切に読み取ることができなかった。バーコードを適切に読み取る他に、コントラスト比も改善される。この例においては、黒の値は基準電圧315の100%またはほぼ100%であり、白の値は基準電圧の40%またはほぼ40%であった。この方法の場合には、白と黒の領域間の基準電圧の差は60%であった。電圧転送を行わなかった前の例においては、黒の値は基準電圧315の80%であり、白の値は基準電圧の60%であった。この方法の場合、基準電圧の差は20%しかなく、黒および白領域間を識別するのが難しく、そのためにバーコードを適切に読み取る確率が低下した。
【0036】
図7は、ある画素から、受光した光子の数に基づいて電荷の集積が引き続き行われている隣接する画素への部分的に集積された電荷または電圧の動きを示す高レベル・フローチャートである。このプロセスは、フォトダイオード電圧転送サイクルまたは単に転送サイクルと呼ばれる。このプロセスは、画素アレイ205内のすべての画素内で同時に行われ、そのため画素アレイ205全体を通して各画素の瞬時電荷値が、同時に隣接する画素にシフトされる。この図は、画素「P」内で起こること、および画素「P」がどのように隣接する画素と相互作用を行うのかを示す。転送サイクル中、類似のプロセスが各画素内で行われる。
【0037】
光子収集期間(電荷集積期間とも呼ばれる)を開始する前に、フォトダイオード300上の電荷が、リセット信号305を供給することにより基準電圧315にリセットされる(ステップ700)。リセット信号305の供給をやめると、フォトダイオード300上の電荷はフローティング状態になる。何故なら、フォトダイオード300のPN接合に逆バイアスがかかるからである。フォトダイオード300上の電荷をフローティング状態にすることができると、光子収集期間が開始する(ステップ710)。光子収集期間のある時点で、SAMPLE信号340およびTFR_CMD信号525が、画素アレイ205内のすべての画素にアサートされる(ステップ720)。SAMPLE信号340がアサートされ、その供給がストップとすると、画素「P」のフォトダイオード300上の瞬時電荷が、電圧VTFR(P)510として取り込まれる。これは、光子収集期間の開始から光子収集期間のこの時点までにフォトダイオード300上に衝突した光子からの電荷の集積を表す。次に、TFR_CMD信号525がアサートされると、電圧VTFR(P)510を有する信号が、隣接する画素「P+1」に外部から駆動される(ステップ730)。画素「P+1」は、この信号を受信し、そのフォトダイオードを電圧VTFR(P)510に充電する。同時に、画素「P」は、画素「P−1」のフォトダイオード上の電荷を表す画素「P−1」からの信号VTFR(P−1)530を受信する。画素「P」は、受信信号を受信し、そのフォトダイオード300を電圧VTFR(P−1)530に充電する(ステップ740)。画素アレイ205内のすべての画素への信号TFR_CMD525の供給がストップし、光子収集期間は継続する(ステップ750)。ある時点で、TFR_CMD信号525が、画素アレイ205内のすべての画素に対してアサートされる。これにより、光子収集期間がすべての画素に対して終了し、各画素のフォトダイオード上の最終電圧が取り込まれる(ステップ760)。次に、ROW
SELECT信号380およびCOLUMN SELECT信号375が、画素「P」に対してアサートされた場合に、最終電圧が、電圧VOUTとして画素「P」から除去される(ステップ770)。
【0038】
光学コードを読み取るために使用する画像取込装置を参照しながら本発明を説明してきたが、当業者であれば上記説明および添付の特許請求の範囲を読めば、種々様々な実施態様を使用することができることを理解することができるだろう。さらに、画像取込装置120は、バーコード認識とは無関係な他の機能で使用することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、バーコード等の対象画像を半導体ベースの画像読取部に取り込むための画像取込装置に関し、特に、読取対象が動く場合に生じる取込画像のボケ(動きボケ)を低減する技術に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積期間中に自身に衝突する光子の数に比例する電荷を集積する光感応性デバイスと、
前記集積期間中に前記光感応性デバイス内の瞬時集積電荷を検出し、転送制御信号に応じて第2の画素セルに等しい電荷の信号を転送する転送デバイスと、
第3の画素セルから信号を受信し、前記光感応性デバイス内の前記瞬時集積電荷を前記受信信号のレベルに設定する受信デバイスと、
を備える画像取込装置。
【請求項2】
前記第2の画素セル及び第3の画素セルが、隣接する画素セルである、請求項1に記載の画像取込装置。
【請求項3】
前記第2の画素セル及び第3の画素セルが同じ行上に位置する、請求項2に記載の画像取込装置。
【請求項4】
前記第2の画素セル及び第3の画素セルが同じ列上に位置する、請求項2に記載の画像取込装置。
【請求項5】
前記光感応性デバイスが、フォトダイオードである、請求項1に記載の画像取込装置。
【請求項6】
前記光感応性デバイスが、フォトトランジスタである、請求項1に記載の画像取込装置。
【請求項7】
前記画像取込装置が、CMOS画像センサである、請求項1に記載の画像取込装置。
【請求項8】
前記画像取込装置が、電荷結合素子(CCD)画像センサである、請求項1に記載の画像取込装置。
【請求項9】
画素セル内において電荷を集積するようにした画像取込装置における画像取込方法であって、
前記画素セル内の光感応性デバイス内の電荷を基準電圧に設定するステップと、
前記電荷電圧内の前記電荷が、集積期間中に前記光感応性デバイスに衝突する光子の数に比例する前記集積期間の前記電荷を集積するステップと、
転送制御信号に応じて、前記集積期間が終了する前に、ある値の前記瞬時集積電荷に転送するステップと、
集積電荷値を受信し、前記光感応性デバイス内の前記電荷を前記受信した集積電荷値に設定し、前記電荷の前記集積を続行するステップと、
の各ステップを含む画像取込方法。
【請求項10】
ある値を転送し、集積電荷値を受信する前記ステップが、前記集積期間中1回またはそれ以上の回数繰り返される、請求項9に記載の画像取込方法。
【請求項11】
前記集積期間の終了時に前記集積電荷の最終値を判定するステップをさらに含む、請求項9に記載の画像取込方法。
【請求項12】
前記最終値を、調整するための外部デバイスに転送するステップをさらに含む、請求項9に記載の画像取込方法。
【請求項13】
画像取込装置の画素セルを形成するための方法であって、
光感応性デバイスに衝突する光子の数に比例する電荷を集積する前記画素セル内に前記光感応性デバイスを形成するステップと、
第1の信号が前記光感応性デバイス上の瞬時電荷を表す転送制御信号に応じて、隣接する画素セルの外部からの前記第1の信号の駆動に応じる前記画素セル内に少なくとも1つのトランジスタを形成するステップと、
隣接する画素セルから第2の信号を受信し、前記光感応性デバイスの前記電荷を、前記第2の信号が前記隣接する画素セル内の光感応性デバイス上の前記瞬時電荷を表す前記第2の信号の値に設定するデバイスを形成するステップと、
の各ステップを含む画像取込方法。
【請求項14】
前記光感応性デバイスが、フォトダイオードである、請求項13に記載の画像取込方法。
【請求項15】
前記光感応性デバイスが、フォトトランジスタである、請求項13に記載の画像取込方法。
【請求項16】
光学コードの画像を取り込むための画素アレイを備えた画像取込装置において、
前記画素アレイが、
集積期間中、自身に衝突する光子の数に比例する電荷を集積する光感応性デバイスと、
前記集積期間中に前記光感応性デバイス内の瞬時集積電荷を検出し、転送制御信号に応じて、第2の画素セルに等しい電荷の信号を転送する転送デバイスと、
第3の画素セルから信号を受信し、前記光感応性デバイス内の前記瞬時集積電荷を前記受信信号のレベルに設定する受信デバイスと、
を備える画像取込装置。
【請求項17】
前記光学コード画像取込装置と通信しているPOS(販売時点情報管理)コンピュータをさらに備える、請求項16に記載の画像取込装置。
【請求項18】
ネットワークを通して前記POS(販売時点情報管理)コンピュータに接続している店舗コンピュータをさらに備える、請求項17に記載の画像取込装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−140482(P2010−140482A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−277829(P2009−277829)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【出願人】(391007161)エヌ・シー・アール・コーポレイション (85)
【氏名又は名称原語表記】NCR CORPORATION
【Fターム(参考)】