画像形成システム及び情報処理装置
【課題】複数の画像形成装置で連携した処理を処理フローで実行する際に、ユーザ毎に印刷タスクを実行する画像形成装置を変更しようとすると、そのユーザ数だけ処理フローを新規作成、修正を行う必要があるため、メンテナンスが容易な処理フローを提供する。
【解決手段】画像形成システムは、ユーザにより指定された処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記定義ファイルに含まれる候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定された画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含む。
【解決手段】画像形成システムは、ユーザにより指定された処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記定義ファイルに含まれる候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定された画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のタスクを一連の処理フローとして実行する画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワーク接続された装置を用いて、文書データに施すべき複数の処理を連携して実行させる設定(複数の処理の連携の設定)を可能とするシステムが提案されている。また、そのような複数処理の連携の設定を、他の外部装置によって再利用する方法も提案されている。特許文献1では、複数の処理を連携する指示書データを生成し、これを他の外部装置によって再利用可能とする構成が記載されている。
【0003】
また、このような再利用可能とする構成では、ある一人のユーザが作成した複数の処理を連携する指示書データを別のユーザが再利用できるので、連携処理の定義作成の手間を軽減できる。また、定型となった処理の連携を共有することにより、組織のドキュメントプロセスの共通化及び共有化を実現でき、仕事の効率を高めることもできる。
【特許文献1】特開2004−287860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した構成においては、以下のような課題があった。
【0005】
例えば、連携した処理を実行するユーザ毎に印刷タスクを実行する画像形成装置を変更しようとすると、そのユーザ数だけ処理を連携する指示書データをサーバに登録する必要がある。また、ユーザごとに指示書を変更する場合、処理実行ごとに修正を行う必要がありメンテナンスが煩わしいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明における画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行するための画像形成システムは、ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されている画像形成装置であるユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする。
【0007】
更に、本発明における画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置は、ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されている画像形成装置であるユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、処理フローを共有する際に、処理を実行するユーザに応じて柔軟に設定可能で、メンテナンスが容易な処理フローを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下では、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例1】
【0010】
<印刷システム>
図1は、本発明の第1実施形態を示すシステムを適用可能な処理フロー共有システムの全体構成を示すブロック図である。処理フローについては、後述する。
【0011】
図1に示すように、画像形成装置110は、イーサネット(登録商標)などからなるLAN160に接続されている。また、スキャナを持たない画像形成装置120、プリンタエンジンを持たない画像形成装置(デバイス)130、サーバコンピュータ(以下サーバ)140クライアントコンピュータ(以下クライアント)150もLAN160に接続されている。ただし、本発明における印刷システムにおいては、これらの接続数に限られることはない。また、本実施例では接続方法としてLANを適用しているが、これに限られることはない。例えば、WAN(公衆回線)などの任意のネットワーク、USBなどのシリアル伝送方式、セントロニクスやSCSIなどのパラレル伝送方式なども適用可能である。
【0012】
画像形成装置110は、コピー機能、ファクシミリ機能を有するとともに、原稿画像を読み取り、読み取って得られた画像データをLAN160上の各装置に送信するデータ送信機能を有する。また画像形成装置110は、PDL(Page Description Language)機能を有するので、LAN160上に接続されているコンピュータから指示されたPDL画像を受信して印刷することが可能である。画像形成装置110は、画像形成装置110で読み取った画像や、LAN160上に接続されているコンピュータから指示されたPDL画像を、画像形成装置110内のハードディスク204の特定領域に保存することが可能である。以下本明細ではこの特定領域をボックスと呼ぶ。また原稿画像を読み取り、ボックスにデジタル画像として保存することも可能である。またボックスに保存されたデジタル画像を印刷することが可能である。
【0013】
画像形成装置110は、次の物から構成される。画像入力デバイスであるスキャナ部112、画像出力デバイスであるプリンタ部113、画像形成装置110全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)200(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部111である。
【0014】
スキャナ部112は、原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をCCDに入力することで画像の情報を電気信号に変換する。さらに電気信号をR,G,B各色からなる輝度信号に変換し、当該輝度信号を画像データとしてコントローラ200に対して出力する。なお、原稿は原稿フィーダにセットされる。ユーザが操作部111から読み取り開始を指示すると、コントローラ200からスキャナ部112に原稿読み取り指示が与えられる。スキャナ部112は、この指示を受けると原稿フィーダから原稿を1枚ずつフィードして、原稿の読み取り動作を行う。なお、原稿の読み取り方法は原稿フィーダによる自動送り方式ではなく、原稿を不図示のガラス面上にのせ、露光部を移動させることで原稿の走査を行う方法であってもよい。
【0015】
プリンタ部113は、コントローラ200から受取った画像データを用紙上に形成する画像形成デバイスである。なお、本実施例において画像形成方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式となっているが、本発明はこれに限られることはない。例えば、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に印字するインクジェット方式などでも適用可能である。
【0016】
画像形成装置120は、次の物から構成される。画像出力デバイスであるプリンタ部122、画像形成装置120全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)220(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部121である。画像形成装置120の、プリンタ部、操作部は、画像形成装置110と同様の物である。
【0017】
画像形成装置130は、次の物から構成される。画像入力デバイスであるスキャナ部132、画像形成装置130全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)230(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部131である。画像形成装置130の、スキャナ部、操作部は、画像形成装置110と同様の物である。
【0018】
サーバコンピュータ130は、オペレーティングシステム(以下OS)や各種のアプリケーションプログラムがCPUにより実行され、OSの管理下で、アプリケーションを実行することで種々のデータ処理を行う。クライアントコンピュータ120についても同様である。
【0019】
<コントローラの詳細説明>
図2は、画像形成装置110、画像形成装置120、画像形成装置130のコントローラなどのハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0020】
コントローラ200はスキャナ部112やプリンタ部113と電気的に接続されており、一方ではLAN160を介して画像形成装置120、画像形成装置130、サーバ140そしてクライアント150と接続されている。これにより画像データやデバイス情報の入出力が可能となっている。
【0021】
CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、コントローラ内部で行われる各種処理についても統括的に制御する。
【0022】
ROM202には装置のブートプログラムや画像形成装置で提供される各種処理を制御するための制御プログラムなどが格納されている。
【0023】
RAM203は、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ画像データを一時記憶するためのメモリでもある。このRAM203は、記憶した内容を電源off後も保持しておくSRAM及び電源off後には記憶した内容が消去されてしまうDRAMにより構成されている。
【0024】
HDD204はハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納することが可能となっている。
【0025】
操作部I/F205は、システムバス211と操作部111とを接続するためのインターフェース部である。この操作部I/F205は、操作部111に表示するための画像データをシステムバス211から受取り操作部111に出力すると共に、操作部111から入力された情報をシステムバス211へと出力する。
【0026】
NetworkI/F206はLAN160及びシステムバス211に接続し、情報の入出力を行う。
【0027】
Modem207はWAN(不図示)及びシステムバス211に接続しており、情報の入出力を行う。
【0028】
スキャナI/F208は、スキャナ部112から受取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。なお、スキャナI/F208は、受取った画像データがカラー原稿か白黒原稿か、文字原稿か写真原稿かなどを判定する。そして、その判定結果を画像データに付随させる。こうした付随情報を属性データと称する。
【0029】
画像形成部209は画像データの方向変換、画像圧縮、伸張部などをおこなう。
【0030】
プリンタI/F210は、画像形成部209から送られた画像データを受取り、この画像データに付随させられている属性データを参照しながら画像データに画像形成を施す。画像形成後の画像データは、プリンタ部14に出力される。
【0031】
なお、画像形成装置110に対するユーザ指示やユーザへの情報提示は、例えば、操作部111を介して行うようにしてもよいし、LAN160を介して接続されたクライアント150を介して行うようにしてもよい。また、画像形成装置120のコントローラの220は、スキャナI/F208を持たないがその他の構成は同じである。また、画像形成装置130のコントローラの230は、プリンタI/F210、Modem207を持たないがその他の構成は同じである。
【0032】
<コンピュータのハードウェア構成図>
図3は、図1に示したサーバ140のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0033】
図3において、CPU301、RAM302、ROM303、NetworkI/F305、ハードディスクドライブ(HDD)306がシステムバス210を介して互いに通信可能に接続されている。
【0034】
また、CRT等の表示装置307、キーボード等の入力装置304、及びマウス等のポインティングデバイス308が、システムバス310を介して互いに通信可能に接続されている。
【0035】
ROM303或いはHDD306には、予め制御プログラムが格納されている。CPU301は、当該制御プログラムを必要に応じてROM303或いはHDD306からRAM302上へ読み出して実行することで、コンピュータとしての機能を発揮する。
【0036】
また、CPU301は、表示装置307を介して各種情報の表示を行うと共に、入力装置304やポインティングデバイス308からユーザ指示等を受け付ける。さらに、NetworkI/F305を介してLAN160上の他の装置との通信を行う。
【0037】
また、クライアント150についても、サーバ140と同様に、図2に示すハードウェア構成を備える。
【0038】
<本実施例における定義>
本実施例においては、タスクや処理フロー(単にフロー、又はジョブフロー)といった用語を用いる。
【0039】
タスクとは、例えば複合的な機能を持つ画像形成装置等における個々の機能にて実現可能な処理や、情報処理装置等によって実行されるアプリケーションによって実現可能な処理を指す。例えば、画像形成装置が有するタスクとしては、原稿のスキャン、文書データのプリント、Fax送信、メール送信、ボックスへの保存(当該印刷処理装置内外のハードディスクへの保存)等が挙げられる。
【0040】
また、上記のような複数のタスクをつなぎ合わせて、時系列的に処理をすることを目的に作成される一連のタスクの組み合わせを処理フローと呼ぶ。この組み合わせには、あるタスクの結果を入力として他のタスクを実行することも含めさまざまな組み合わせ処理が可能である。
【0041】
<画像形成装置のソフトウェア構成>
図4は、画像形成装置の各種機能(以下タスク)の組み合わせと処理の順番の流れ(以下処理フロー)の制御にかかわる画像形成装置110のソフトウェアモジュールの構成を示した図である。これらソフトウェアモジュールはCPU201により実行される。
【0042】
UI部401は操作部I/F205を介して操作部111に表示を行ったり、操作部111からのユーザの入力を処理したりするソフトウェアモジュールである。
【0043】
通信部402はNetworkI/F206やModem207を操作して通信を行うソフトウェアモジュールである。
【0044】
認証部403は、UI部401から操作したユーザのログイン情報や通信部から受取ったユーザ情報を受取り、ユーザ認証を行い、ユーザのセッションの管理を行うソフトウェアモジュールである。
【0045】
認証情報管理404は、ユーザの認証情報を管理し、認証部403の認証情報問い合わせに応答するソフトウェアモジュールである。本実施例ではデバイス内部に認証情報を持っているが、認証サーバを別途ネットワーク上に設けて認証情報を管理する構成も可能である。
【0046】
フロー実行部405は、処理フロー設定ファイルを解析するソフトウェアモジュールである。また処理フローを機能単位のタスク設定(例えばスキャンジョブ設定、プリントジョブ設定、送信ジョブ設定等)に分解するためのものである。
【0047】
フロー管理部406は処理フロー設定ファイルを管理するためのソフトウェアモジュールである。また各ユーザがログインしている時に、どの処理フロー実行ボタンを操作部に表示させるかという情報を管理するためのものである。本実施例では処理フローの記述をファイルとして扱っているが、RAM302上に保持しても良い。
【0048】
タスク実行部407は、各種タスクの設定情報に基づいてタスクを生成しタスクを実行するためのソフトウェアモジュールである。
【0049】
タスクリスト管理部408は実行すべきタスクを管理するためのソフトウェアモジュールである。
【0050】
各種タスクはUI部、通信部、フロー実行部、からの要求により発生する。例えばUI部でユーザからコピーやスキャンの指示があった場合、UI部401からコピーやスキャンのそれぞれのタスク設定がタスク実行部407に渡される。そしてタスクリスト管理部408に登録される。タスク実行部408はそのタスクリスト管理部408で管理されたタスクを順に実行する。同様に、通信部を介して他の画像形成装置やPCからタスク設定が渡された場合も同様に処理される。
【0051】
なお、CPU201により、各ソフトウェアモジュールがどのように連携して、ユーザの処理フローの実行を制御するかは後述する。
【0052】
<処理フロー定義ファイルの管理構成>
図5はサーバ140で管理される処理フロー設定ファイルのデータベース管理テーブルの例を模式的に表したものである。
【0053】
カラム501は管理対象の処理フローの管理IDを示す。
【0054】
カラム502は処理フローの名称を示す。処理フロー名称はユーザが処理フローの操作を行う時にそれぞれの処理フローを識別するために表示する文字列である。
【0055】
カラム503は処理フローの作成者の識別子を示す。
【0056】
カラム504はそれぞれの処理フローが、誰に対してアクセス権が与えられているかを示す公開範囲の情報である。例えば、ID:1の処理フローでは、「User A」、「User B」という識別子のユーザに対してと「Group C」という識別子のユーザグループに対して処理フロー実行のためのアクセス権が与えられていることを示している。本実施例では、ユーザやユーザグループの単位でのアクセス権で説明を行うが、例えばサーバにアクセスしてきたデバイスの識別子やネットワークドメイン等でアクセス権を設定することも可能である。
【0057】
カラム505は処理フロー定義ファイルの内容である。処理フローの定義ファイルの例は後述する。
【0058】
本実施例では、前記のようにデータベースで処理フロー定義ファイルを管理しているが、一般的なファイルシステムとして処理フロー定義ファイルを管理することも可能である。
【0059】
<処理フロー定義ファイルの構造>
図6は実施例のシステムで用いられる処理フロー定義ファイルの例である。本実施例では処理フロー定義ファイルはXMLファイルとして扱うものとする。ここでは、定義ファイルの例として、図5で示すIDが“1”の『メール送信&印刷』の記載内容を図示している。
【0060】
処理フローに含まれるタスクはXMLのタグとして表現され、本実施例では、例えば、その出現順番がタスクの処理順番とする。ただし図6では、タスクに関する詳細な設定内容は省略している。
【0061】
タグ610はスキャナを用いたスキャンタスク(“Scan”)を実行して、画像を入力することを示している。
【0062】
タグ611はスキャンタスクを実行する画像処理装置の候補情報を示している。ここでは、“LOCAL”が指定されており、処理フローの実行指示を行った画像形成装置でスキャンタスクを実行する候補とすることを示している。
【0063】
タグ620はソフトウェアによりOCRタスクを入力した画像に対して実行することを示している。
【0064】
タグ621とタグ622はOCRタスク(“OCR”)を実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)、IPアドレスとMACアドレスで指定した画像形成装置(“SPECIFIED”)、の優先度の順でOCRタスクを実行する候補の画像形成装置を記述してある。実際にどちらの画像形成装置でOCRが実行されるかは、処理フローの実行時に決定する。詳細は後述する。
【0065】
タグ630は送信タスク(“Send”)を画像に対して実行することを示している。
【0066】
タグ631とタグ632そして633は送信タスクを実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)、ユーザデバイス(“USER_DEFINE”)、指定の画像形成装置(“SPECIFIED”)、といった順番で優先度を指定している。ユーザデバイスとは、ユーザ毎でデフォルト使用するように予め登録してある画像形成装置を示す。ユーザデバイスについては図7を用いて詳しく後述する。指定の画像形成装置についてはIPアドレスとMACアドレスで指定する物としている。ただし特定の画像形成装置を指定するのにIPアドレスやMACアドレスに限らず、画像形成装置のデバイス名称やホスト名等でも可能である。
【0067】
タグ640は印刷タスク(“Print”)を画像に対して実行することを示している。
【0068】
タグ641とタグ642そして643は送信タスクを実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、ユーザデバイス(“USER_DEFINE”)、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)の順の優先度で印刷タスクを実行する候補とすることを示している。
【0069】
本実施例では、処理フローに記載するタスクを処理する画像形成装置の候補の指定は3種類だが、処理フロー実行時にネットワーク上の画像形成装置を検索して該当タスクを実行可能な任意の画像形成装置を候補として指定することも可能である。また本実施例において、処理フロー定義はXMLファイルとしているが、ファイルフォーマットがこの形式に縛られることはなく独自のプロトコルやフォーマットを定義して使用することも可能である。
【0070】
<ユーザデバイスの管理構造>
図7はサーバ140で管理される、ユーザ毎に予め登録しておくユーザデバイスのデータベース管理テーブルの例を模式的に表したものである。
【0071】
カラム701は、ユーザのIDを示している。ユーザIDはシステムで一意であり、各ユーザの識別を行うものである。カラム702は、ユーザに関連した画像形成装置のデバイスIDである。デバイスIDはシステムで一意である。カラム703は、デバイスの名称である。カラム704は、デバイスの製品名である。カラム705は、画像形成装置に割り振られたIPアドレスである。カラム706は、画像形成装置のネットワークカードのMACアドレスである。
【0072】
このテーブル構成により、ユーザに対してユーザデバイスを結びつけることができる。本実施例では、「User A」と「User B」にデバイスID:1の「Device α」がユーザデバイスとして設定されている。また、「User C」にデバイスID:2の「Device β」がユーザデバイスとして設定されている。このように異なるユーザが同じ画像形成装置を自分のデフォルトで使用する画像形成装置として登録することが可能である。本実施例では、一人のユーザについて一つの画像形成装置をデフォルトで使用するユーザデバイスとして定義するが、一人のユーザについて複数のユーザデバイスを設定する構成も可能である。また、ユーザとして部門や組織などを指定してもよい。
【0073】
本実施例において、ユーザごとにユーザデバイスを設定するのは、ユーザ自身がよく用いるような画像形成装置を設定するためである。たとえば、ユーザはオフィスにおいて自分のデスクから最も近い画像形成装置で印刷出力したいと考える。しかし、ボックス機能やSEND機能を自分のデスクの近くにある画像形成装置にない場合は、ユーザが自分のデスクから離れた画像形成装置まで処理をするため移動する必要がある。
【0074】
ここで、本発明では、複数の画像形成装置が処理や機能を連携するので、特に画像形成装置の場所を意識せずに処理フローを指示できる。そういった場合、ユーザは最終出力のみ自分の近くの画像形成装置(ユーザデバイス)を指定するといったことを行えると、出力物の取得が迅速に行えユーザにとっては便利になる。
【0075】
それに対して、処理フローの実行指示を行った画像形成装置を指定するような場合は、スキャンタスクなど、ユーザが処理フローの実行を指示する際にすぐに入力データ用原稿を読み込む必要がある場合である。この際、本実施例に限らず処理フローの実行指示を行った画像形成装置以外においてもスキャンタスクを実行可能である。その場合は、スキャンを実行する画像形成装置とタスクの実行指示を行った画像形成装置の操作パネル上にスキャンを実行する画像形成装置に関する情報を通知するといった構成でもよい。
【0076】
IPアドレスとMACアドレスなどで画像形成装置(“SPECIFIED”)を指定する場合は、例えば処理フローを作成した管理者などがあるタスクに関しては特定の画像形成装置で処理実行を指定したいときなどに用いる。例えば、セキュリティ上の機密を伴うような処理、FAXなどの他の機器で代行できないものなどは予め管理者で一意に指定することがある。そういった場合にこの指定方法は有用である。
【0077】
<処理フローの実行例>
次に、ユーザが実際に処理フローを画像形成装置110で実行する手順を説明する。
【0078】
ユーザには操作部111に表示されるログイン画面(不図示)に対してユーザ名とパスワードを入力してログイン処理をおこなわせる。本実施例ではユーザ名とパスワードを文字列として入力することでユーザを認証するが、ICカードや生体情報を用いてユーザの認証を行ってもよい。UI部401で受取った認証情報は認証部403に渡りユーザの認証を行う。
【0079】
<処理フロー実行画面の例>
認証が成功すると、操作部111には画像形成装置を操作するための画面が表示される。図8は処理フローの実行を指示する際の、操作部111に表示する画面の例を表している。
【0080】
ボタン801、802、803は画像形成装置110上でのアプリケーションの切り替えのためのボタンである。801はコピーアプリケーションを、802は送信アプリケーションを、803は処理フローを実行するアプリケーション(以下処理フローアプリケーション)の画面を表示するためのボタンである。図8は803のボタンが押下されて、処理フローアプリケーションの画面が表示されている状態である。
【0081】
ボタン804、805、806、807は処理フローアプリケーションの画面に表示されている、フローを呼び出して実行するためのボタンである。このボタンはサーバ140に登録されているユーザが使用できる処理フローの一覧である。この一覧をサーバから取得する処理は後述する。
【0082】
ボタン809はサーバの処理フローの更新を行うためのボタンである。このボタンを呼び出すと、サーバからログイン中のユーザが実行可能な処理フローの一覧を取得しなおす。
【0083】
<処理フロー実行処理>
図9は画像処理装置110におけるCPUにより実行される、処理フロー実行の処理に関して制御プログラムに基づくフローチャートを示す図である。
【0084】
ユーザが画像形成装置110の操作部111を用いてログイン処理を行うと図9のフローが実行される。
【0085】
ステップ901では、フロー実行部405が認証部403よりログインユーザの認証情報を受取り、通信部402を介してサーバ140にログインユーザが閲覧・利用可能な処理フローの一覧を問い合わせる。このときのサーバ140における処理は後述する。
【0086】
ステップ902では、サーバから受取った一覧を表示する。サーバでの認証が失敗した場合またはログインしているユーザにアクセスが許可されている処理フローが0件の場合は処理フロー実行のためのボタンが表示されない。
【0087】
ステップ903では、ユーザによるボタン押下のイベントを受け付ける。ユーザが操作部111に表示された処理フローのボタンを押下したことを検知すると、UI部401からフロー実行部405にどの処理フローの実行指示がなされたかが通知され、ステップ904に遷移する。ボタンが押下されていない場合は、ステップ908に遷移する。
【0088】
ステップ904では、処理フローの設定を取得する。フロー実行部405は押されたボタンに対応する処理フローをフロー管理部406から処理フローに関する処理フロー定義ファイルを取得し、処理フローを解析し、処理フローに含まれるそれぞれのタスクに分割する。尚、本実施例に限らず処理フローに関する処理フロー定義ファイルは、装置外部のフロー管理サーバから直接取得してもよい。
【0089】
ステップ905では、ステップ904で解析されたタスクを、最初のタスクから順番にどの画像形成装置で実行するかを決定する。タスクを実行する画像形成装置を決定する処理については後述する。
【0090】
ステップ906では、ステップ905で決定したタスクを実行する画像形成装置に対して、タスクの実行を指示する。実行する画像形成装置が、処理フローを実行した画像形成装置と同一の場合は、タスク実行部407に対してタスクの設定を登録する。そして、その画像形成装置でタスクが実行され、終了するとタスク実行部に実行結果を通知する。実行する画像形成装置が処理フローの実行を指示された画像形成装置と異なる場合は、フロー実行部405は、結果の通知先を含むタスクの設定と、認証情報を、通信部を介して実行対象の画像形成装置に送信する。例えば、印刷タスクを実行する画像形成装置が画像形成装置120であった場合は、処理フローの実行を指示された画像形成装置110に設定された印刷設定、ログインユーザの認証情報が画像形成装置120の通信部402に送信する。画像形成装置120の通信部402は、自身の認証部403で認証情報の認証を行う。認証が成功した場合、印刷設定をタスク実行部407に渡す。タスク実行部407はタスクリスト管理部408に印刷設定を登録し、順次タスクを実行する。そしてタスクの実行結果を画像形成装置110に通知する。これにより、タスク実行部が外部の装置に依頼したタスクの実行が終了したことを画像形成装置が認識する。
【0091】
ステップ907では、フロー実行部が、タスク実行部に通知された実行結果の通知状態に基づき、タスクをすべて実行したかどうかを判定する。処理フローに含まれるタスクがすべて実行された場合は、処理フローの実行が指示された画像形成装置上の操作パネルの画面などを用いて処理フローの終了を通知する。また、例えば印刷タスクを含む場合に最終出力先と処理フローの実行が指示された画像形成装置が異なる場合は、最終出力先の画像形成装置上の操作パネルの画面などを用いて処理フローの終了を通知してもよい。この通知の後ステップ908に遷移する。処理フローに含まれるタスクがすべて実行されてない場合にはステップ905に遷移し次のタスクの実行先を決定する。
【0092】
ステップ908では、ユーザからログアウトの指示を受取ったかどうかを判定する。一定時間ユーザからの操作がない場合、ユーザがログアウトボタン(不図示)を押下した場合、ログアウト処理を行い、処理を終了する。ログアウトでない場合は、ステップ903に戻り、ユーザの処理フロー実行指示の受付を行う。
【0093】
以上が、画像形成装置110での処理フロー実行の流れである。
【0094】
<タスクを実行する画像形成装置の決定処理>
次に、ステップ905のタスクを実行する画像形成装置の決定処理を説明する。
【0095】
図10は画像形成装置のCPUにより実行される、タスクを実行するデバイス決定処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【0096】
ステップ1001では、処理フロー記載のタスクを実行する画像形成装置の候補を優先順位順に取得する。
【0097】
ステップ1002では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、ある特定の画像形成装置の指定かどうかを判断する。図6の例では622、633が該当する。特定デバイスの指定の場合はステップ1010に遷移し、そうでない場合は、ステップ1003に遷移する。
【0098】
ステップ1003では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、処理フローの実行を指示した画像形成装置かどうかを判断する。図6の例では611、621、631そして642の場合が該当する。該当する場合はステップ1012に遷移し、そうでない場合は、ステップ1004に遷移する。
【0099】
ステップ1004では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、ユーザデバイスかどうかを判断する。図6の例では632、641の場合が該当する。該当する場合はステップ1005に遷移し、そうでない場合は、ステップ1009に遷移する。
【0100】
ステップ1005では、画像形成装置110に予め設定されているユーザデバイス問合せ先を取得する。本実施例では、サーバ140に対してユーザデバイスの問い合わせを行うよう設定されているものとする。
【0101】
ステップ1006では、サーバ140に対してユーザデバイスの問い合わせを行う。サーバ140でのユーザデバイス検索処理については後述する。
【0102】
ステップ1007では、ステップ1006の応答として、サーバ140からユーザデバイスが取得できたかどうかと、取得した画像形成装置で実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能かどうかの判別は、サーバ140から取得した画像形成装置の情報から判別してもよいし、取得したIPアドレスに対してタスク実行の能力があるかどうかを問い合わせても良い。取得したユーザデバイスでタスクが実行可能な場合はステップ1008に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0103】
ステップ1008では、タスクを実行する画像形成装置としてサーバ140から取得したユーザデバイス(“USER_DEFINE”)を設定する。
【0104】
ステップ1009では、タスクを実行する画像形成装置が設定されているかどうか判別する。タスクを実行する画像形成装置が設定されている場合は処理を終了し、そうでない場合はステップ1001に遷移し、次の優先度の画像形成装置の候補をチェックする。もしも、すべての画像形成装置の候補で処理不可能となった場合は、エラーとして処理を終了する。
【0105】
ステップ1010では、指定された特定デバイスで実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能かどうかの判別は、ステップ1007と同様である。処理フローに記載の指定された画像形成装置である特定デバイスでタスクが実行可能な場合はステップ1011に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0106】
ステップ1011では、タスクを実行する画像形成装置として処理フロー記載の特定デバイス(“SPECIFIED”)を設定する。
【0107】
ステップ1012では、処理フローを実行指示した画像形成装置で実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能な場合はステップ1013に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0108】
ステップ1013では、タスクを実行する画像形成装置として処理フロー記載の処理フローを実行指示した画像形成装置(“LOCAL”)を設定する。
【0109】
以上が、タスク実行画像形成装置の決定処理である。
【0110】
<処理フローサーバによる処理フロー検索処理>
図11は処理フローサーバのCPUにより実行される、処理フロー検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。本実施例ではサーバ140が処理フローサーバである。図9のステップ902で画像形成装置110から処理フローの一覧要求がサーバ140にあると本処理が行われる。
【0111】
ステップ1101では、一覧要求に含まれるユーザ認証情報を基にユーザの認証を行う。
【0112】
ステップ1102では、ユーザの認証が成功したかどうかを判別する。ユーザ認証が成功した場合はステップ1103へ、失敗した場合はステップ1105に遷移する。
【0113】
ステップ1103では、認証されたユーザが閲覧・利用可能な処理フローをサーバ内のデータベースから検索する。例えば「User A」が認証された場合は、「User A」と「User A」が属するユーザグループにアクセス権が与えられている処理フローが検索にヒットする。
【0114】
ステップ1104では、ステップ1103で検索にヒットした処理フローを要求元に送信し、処理を終了する。
【0115】
ステップ1105では、認証が失敗したことを表すエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0116】
<ユーザデバイス管理サーバによるユーザデバイス検索処理>
図12はユーザデバイス管理サーバのCPUで実行される、ユーザデバイス検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。本実施例ではサーバ140がユーザデバイス管理サーバである。図10のステップ1006で画像形成装置110からユーザデバイスの要求がサーバ140にあると処理が行われる。
【0117】
ステップ1201では、要求に含まれるユーザ認証情報を基にユーザの認証を行う。
【0118】
ステップ1202では、ユーザの認証が成功したかどうかを判別する。ユーザ認証が成功した場合はステップ1203へ、失敗した場合はステップ1205に遷移する。
【0119】
ステップ1203では、認証されたユーザに対応するユーザデバイスをサーバ内のデータベースから検索する。例えば「User A」が認証された場合は、「Device α」が検索の結果、検出される。
【0120】
ステップ1204では、ステップ1203で検出されたユーザデバイスの情報を要求元に送信し、処理を終了する。ステップ1203で検出されない場合はエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0121】
ステップ1205では、認証が失敗したことを表すエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0122】
以上、説明した本発明の構成によれば、たとえば画像形成装置110で「User A」のユーザが図6の処理フローを実行指示した場合、スキャンタスク、OCRタスクそして送信タスクは画像形成装置110で実行される。しかし、印刷タスクは「User A」のユーザデバイスである「Device α」で実行されることになる。また、画像形成装置110で「User C」が図6の処理フローを実行指示した場合、印刷タスクは「User B」のユーザデバイスである「Device β」で実行される。
【0123】
また、画像形成装置130がOCRタスクと送信タスクの能力を有していないものとする。このとき画像形成装置130で「User A」のユーザが図6の処理フローを実行した場合、スキャンタスクは画像形成装置110で実行されるが、OCRタスクは処理フローに記述された画像形成装置で実行される。そして、送信タスクと印刷タスクは「User A」のユーザデバイスである「Device α」で実行される。
【0124】
このように、処理フローを実行するユーザと実行する画像形成装置によって柔軟に処理フローに含まれるタスクの実行画像形成装置が変更される。そのため、管理者は各ユーザのユーザデバイスと処理フローを適切に設定することで、一つの処理フローをユーザ間で共有することが可能となる。そのため、処理フロー共有システムにおいて、メンテナンス性を損なわずに処理フローに含まれるタスクを適切に実行するように柔軟に設定をおこなうことができる。
【0125】
実施例では、処理フローの管理サーバとユーザデバイスの管理サーバは同じサーバ140で構成したが、別々のサーバとして構成することも可能である。また、それらサーバ機能を画像形成装置110に持たせることも可能である。
【0126】
また、サーバ140で管理される処理フローの登録や編集はクライアント150上で動作するアプリケーションソフトウェアから操作を行うことで実現できる。また、画像形成装置110に同様のアプリケーションソフトウェアを構成し、実行することでの操作部111から行うことも可能である。また、ユーザデバイスの設定についても同様である。
【0127】
更に、本発明における処理フローはパーソナルコンピュータ(PC)を介して実行指示されてもよい。その場合は、処理フローの定義ファイルにおいて“LOCAL”設定されたタスクに関しては、タスクが実行できない場合もある。また、PCから直接処理フローを実行する形態でなくとも、リモートでネットワーク上の画像形成装置にアクセスし、処理フローを実行することも可能である。その際には、リモートアクセスした画像形成装置を処理フローを実行指示した画像形成装置として制御させることも可能である。
【0128】
本発明の目的は、上述した実施例で示したフローチャートの手順を実現するプログラムコードを記憶した記憶媒体から、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が、そのプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになる。そのため、このプログラムコード及びプログラムコードを記憶した記憶媒体も本発明の一つを構成することになる。
【0129】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0130】
またコンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0131】
更に、次の場合も含まれる。記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれている。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】画像形成システムの全体構成を示す図である。
【図2】画像形成装置ハードウェア構成を示す図である。
【図3】サーバPCのハードウェア構成を示す図である。
【図4】画像形成装置のソフトウェアブロック図である。
【図5】処理フロー管理の模式図を示す図である。
【図6】処理フローの例を示した図である。
【図7】ユーザデバイス管理の模式図を示す図である。
【図8】処理フロー実行画面の一例を示す図である。
【図9】画像処理装置110のCPUにより実行される、処理フロー実行の処理に関して制御プログラムに基づくフローチャートを示す図である。
【図10】画像形成装置110のCPUにより実行される、タスクを実行するデバイス決定処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【図11】サーバ140のCPUにより実行される、処理フロー検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【図12】サーバ140のCPUで実行される、ユーザデバイス検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【符号の説明】
【0133】
110・120・130 画像形成装置
140 サーバ
111・121・131 操作部
201 CPU
401 UI部
403 認証部
405 フロー実行部
406 フロー管理部
407 タスク実行部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のタスクを一連の処理フローとして実行する画像形成装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワーク接続された装置を用いて、文書データに施すべき複数の処理を連携して実行させる設定(複数の処理の連携の設定)を可能とするシステムが提案されている。また、そのような複数処理の連携の設定を、他の外部装置によって再利用する方法も提案されている。特許文献1では、複数の処理を連携する指示書データを生成し、これを他の外部装置によって再利用可能とする構成が記載されている。
【0003】
また、このような再利用可能とする構成では、ある一人のユーザが作成した複数の処理を連携する指示書データを別のユーザが再利用できるので、連携処理の定義作成の手間を軽減できる。また、定型となった処理の連携を共有することにより、組織のドキュメントプロセスの共通化及び共有化を実現でき、仕事の効率を高めることもできる。
【特許文献1】特開2004−287860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した構成においては、以下のような課題があった。
【0005】
例えば、連携した処理を実行するユーザ毎に印刷タスクを実行する画像形成装置を変更しようとすると、そのユーザ数だけ処理を連携する指示書データをサーバに登録する必要がある。また、ユーザごとに指示書を変更する場合、処理実行ごとに修正を行う必要がありメンテナンスが煩わしいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明における画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行するための画像形成システムは、ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されている画像形成装置であるユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする。
【0007】
更に、本発明における画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置は、ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示手段とを備え、前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されている画像形成装置であるユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、処理フローを共有する際に、処理を実行するユーザに応じて柔軟に設定可能で、メンテナンスが容易な処理フローを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下では、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【実施例1】
【0010】
<印刷システム>
図1は、本発明の第1実施形態を示すシステムを適用可能な処理フロー共有システムの全体構成を示すブロック図である。処理フローについては、後述する。
【0011】
図1に示すように、画像形成装置110は、イーサネット(登録商標)などからなるLAN160に接続されている。また、スキャナを持たない画像形成装置120、プリンタエンジンを持たない画像形成装置(デバイス)130、サーバコンピュータ(以下サーバ)140クライアントコンピュータ(以下クライアント)150もLAN160に接続されている。ただし、本発明における印刷システムにおいては、これらの接続数に限られることはない。また、本実施例では接続方法としてLANを適用しているが、これに限られることはない。例えば、WAN(公衆回線)などの任意のネットワーク、USBなどのシリアル伝送方式、セントロニクスやSCSIなどのパラレル伝送方式なども適用可能である。
【0012】
画像形成装置110は、コピー機能、ファクシミリ機能を有するとともに、原稿画像を読み取り、読み取って得られた画像データをLAN160上の各装置に送信するデータ送信機能を有する。また画像形成装置110は、PDL(Page Description Language)機能を有するので、LAN160上に接続されているコンピュータから指示されたPDL画像を受信して印刷することが可能である。画像形成装置110は、画像形成装置110で読み取った画像や、LAN160上に接続されているコンピュータから指示されたPDL画像を、画像形成装置110内のハードディスク204の特定領域に保存することが可能である。以下本明細ではこの特定領域をボックスと呼ぶ。また原稿画像を読み取り、ボックスにデジタル画像として保存することも可能である。またボックスに保存されたデジタル画像を印刷することが可能である。
【0013】
画像形成装置110は、次の物から構成される。画像入力デバイスであるスキャナ部112、画像出力デバイスであるプリンタ部113、画像形成装置110全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)200(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部111である。
【0014】
スキャナ部112は、原稿上の画像を露光走査して得られた反射光をCCDに入力することで画像の情報を電気信号に変換する。さらに電気信号をR,G,B各色からなる輝度信号に変換し、当該輝度信号を画像データとしてコントローラ200に対して出力する。なお、原稿は原稿フィーダにセットされる。ユーザが操作部111から読み取り開始を指示すると、コントローラ200からスキャナ部112に原稿読み取り指示が与えられる。スキャナ部112は、この指示を受けると原稿フィーダから原稿を1枚ずつフィードして、原稿の読み取り動作を行う。なお、原稿の読み取り方法は原稿フィーダによる自動送り方式ではなく、原稿を不図示のガラス面上にのせ、露光部を移動させることで原稿の走査を行う方法であってもよい。
【0015】
プリンタ部113は、コントローラ200から受取った画像データを用紙上に形成する画像形成デバイスである。なお、本実施例において画像形成方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式となっているが、本発明はこれに限られることはない。例えば、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に印字するインクジェット方式などでも適用可能である。
【0016】
画像形成装置120は、次の物から構成される。画像出力デバイスであるプリンタ部122、画像形成装置120全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)220(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部121である。画像形成装置120の、プリンタ部、操作部は、画像形成装置110と同様の物である。
【0017】
画像形成装置130は、次の物から構成される。画像入力デバイスであるスキャナ部132、画像形成装置130全体の動作制御を司るコントローラ(Controller Unit)230(図2)、ユーザインターフェース(UI)である操作部131である。画像形成装置130の、スキャナ部、操作部は、画像形成装置110と同様の物である。
【0018】
サーバコンピュータ130は、オペレーティングシステム(以下OS)や各種のアプリケーションプログラムがCPUにより実行され、OSの管理下で、アプリケーションを実行することで種々のデータ処理を行う。クライアントコンピュータ120についても同様である。
【0019】
<コントローラの詳細説明>
図2は、画像形成装置110、画像形成装置120、画像形成装置130のコントローラなどのハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
【0020】
コントローラ200はスキャナ部112やプリンタ部113と電気的に接続されており、一方ではLAN160を介して画像形成装置120、画像形成装置130、サーバ140そしてクライアント150と接続されている。これにより画像データやデバイス情報の入出力が可能となっている。
【0021】
CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラム等に基づいて接続中の各種デバイスとのアクセスを統括的に制御すると共に、コントローラ内部で行われる各種処理についても統括的に制御する。
【0022】
ROM202には装置のブートプログラムや画像形成装置で提供される各種処理を制御するための制御プログラムなどが格納されている。
【0023】
RAM203は、CPU201が動作するためのシステムワークメモリであり、かつ画像データを一時記憶するためのメモリでもある。このRAM203は、記憶した内容を電源off後も保持しておくSRAM及び電源off後には記憶した内容が消去されてしまうDRAMにより構成されている。
【0024】
HDD204はハードディスクドライブであり、システムソフトウェアや画像データを格納することが可能となっている。
【0025】
操作部I/F205は、システムバス211と操作部111とを接続するためのインターフェース部である。この操作部I/F205は、操作部111に表示するための画像データをシステムバス211から受取り操作部111に出力すると共に、操作部111から入力された情報をシステムバス211へと出力する。
【0026】
NetworkI/F206はLAN160及びシステムバス211に接続し、情報の入出力を行う。
【0027】
Modem207はWAN(不図示)及びシステムバス211に接続しており、情報の入出力を行う。
【0028】
スキャナI/F208は、スキャナ部112から受取った画像データに対して、補正、加工、及び編集を行う。なお、スキャナI/F208は、受取った画像データがカラー原稿か白黒原稿か、文字原稿か写真原稿かなどを判定する。そして、その判定結果を画像データに付随させる。こうした付随情報を属性データと称する。
【0029】
画像形成部209は画像データの方向変換、画像圧縮、伸張部などをおこなう。
【0030】
プリンタI/F210は、画像形成部209から送られた画像データを受取り、この画像データに付随させられている属性データを参照しながら画像データに画像形成を施す。画像形成後の画像データは、プリンタ部14に出力される。
【0031】
なお、画像形成装置110に対するユーザ指示やユーザへの情報提示は、例えば、操作部111を介して行うようにしてもよいし、LAN160を介して接続されたクライアント150を介して行うようにしてもよい。また、画像形成装置120のコントローラの220は、スキャナI/F208を持たないがその他の構成は同じである。また、画像形成装置130のコントローラの230は、プリンタI/F210、Modem207を持たないがその他の構成は同じである。
【0032】
<コンピュータのハードウェア構成図>
図3は、図1に示したサーバ140のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0033】
図3において、CPU301、RAM302、ROM303、NetworkI/F305、ハードディスクドライブ(HDD)306がシステムバス210を介して互いに通信可能に接続されている。
【0034】
また、CRT等の表示装置307、キーボード等の入力装置304、及びマウス等のポインティングデバイス308が、システムバス310を介して互いに通信可能に接続されている。
【0035】
ROM303或いはHDD306には、予め制御プログラムが格納されている。CPU301は、当該制御プログラムを必要に応じてROM303或いはHDD306からRAM302上へ読み出して実行することで、コンピュータとしての機能を発揮する。
【0036】
また、CPU301は、表示装置307を介して各種情報の表示を行うと共に、入力装置304やポインティングデバイス308からユーザ指示等を受け付ける。さらに、NetworkI/F305を介してLAN160上の他の装置との通信を行う。
【0037】
また、クライアント150についても、サーバ140と同様に、図2に示すハードウェア構成を備える。
【0038】
<本実施例における定義>
本実施例においては、タスクや処理フロー(単にフロー、又はジョブフロー)といった用語を用いる。
【0039】
タスクとは、例えば複合的な機能を持つ画像形成装置等における個々の機能にて実現可能な処理や、情報処理装置等によって実行されるアプリケーションによって実現可能な処理を指す。例えば、画像形成装置が有するタスクとしては、原稿のスキャン、文書データのプリント、Fax送信、メール送信、ボックスへの保存(当該印刷処理装置内外のハードディスクへの保存)等が挙げられる。
【0040】
また、上記のような複数のタスクをつなぎ合わせて、時系列的に処理をすることを目的に作成される一連のタスクの組み合わせを処理フローと呼ぶ。この組み合わせには、あるタスクの結果を入力として他のタスクを実行することも含めさまざまな組み合わせ処理が可能である。
【0041】
<画像形成装置のソフトウェア構成>
図4は、画像形成装置の各種機能(以下タスク)の組み合わせと処理の順番の流れ(以下処理フロー)の制御にかかわる画像形成装置110のソフトウェアモジュールの構成を示した図である。これらソフトウェアモジュールはCPU201により実行される。
【0042】
UI部401は操作部I/F205を介して操作部111に表示を行ったり、操作部111からのユーザの入力を処理したりするソフトウェアモジュールである。
【0043】
通信部402はNetworkI/F206やModem207を操作して通信を行うソフトウェアモジュールである。
【0044】
認証部403は、UI部401から操作したユーザのログイン情報や通信部から受取ったユーザ情報を受取り、ユーザ認証を行い、ユーザのセッションの管理を行うソフトウェアモジュールである。
【0045】
認証情報管理404は、ユーザの認証情報を管理し、認証部403の認証情報問い合わせに応答するソフトウェアモジュールである。本実施例ではデバイス内部に認証情報を持っているが、認証サーバを別途ネットワーク上に設けて認証情報を管理する構成も可能である。
【0046】
フロー実行部405は、処理フロー設定ファイルを解析するソフトウェアモジュールである。また処理フローを機能単位のタスク設定(例えばスキャンジョブ設定、プリントジョブ設定、送信ジョブ設定等)に分解するためのものである。
【0047】
フロー管理部406は処理フロー設定ファイルを管理するためのソフトウェアモジュールである。また各ユーザがログインしている時に、どの処理フロー実行ボタンを操作部に表示させるかという情報を管理するためのものである。本実施例では処理フローの記述をファイルとして扱っているが、RAM302上に保持しても良い。
【0048】
タスク実行部407は、各種タスクの設定情報に基づいてタスクを生成しタスクを実行するためのソフトウェアモジュールである。
【0049】
タスクリスト管理部408は実行すべきタスクを管理するためのソフトウェアモジュールである。
【0050】
各種タスクはUI部、通信部、フロー実行部、からの要求により発生する。例えばUI部でユーザからコピーやスキャンの指示があった場合、UI部401からコピーやスキャンのそれぞれのタスク設定がタスク実行部407に渡される。そしてタスクリスト管理部408に登録される。タスク実行部408はそのタスクリスト管理部408で管理されたタスクを順に実行する。同様に、通信部を介して他の画像形成装置やPCからタスク設定が渡された場合も同様に処理される。
【0051】
なお、CPU201により、各ソフトウェアモジュールがどのように連携して、ユーザの処理フローの実行を制御するかは後述する。
【0052】
<処理フロー定義ファイルの管理構成>
図5はサーバ140で管理される処理フロー設定ファイルのデータベース管理テーブルの例を模式的に表したものである。
【0053】
カラム501は管理対象の処理フローの管理IDを示す。
【0054】
カラム502は処理フローの名称を示す。処理フロー名称はユーザが処理フローの操作を行う時にそれぞれの処理フローを識別するために表示する文字列である。
【0055】
カラム503は処理フローの作成者の識別子を示す。
【0056】
カラム504はそれぞれの処理フローが、誰に対してアクセス権が与えられているかを示す公開範囲の情報である。例えば、ID:1の処理フローでは、「User A」、「User B」という識別子のユーザに対してと「Group C」という識別子のユーザグループに対して処理フロー実行のためのアクセス権が与えられていることを示している。本実施例では、ユーザやユーザグループの単位でのアクセス権で説明を行うが、例えばサーバにアクセスしてきたデバイスの識別子やネットワークドメイン等でアクセス権を設定することも可能である。
【0057】
カラム505は処理フロー定義ファイルの内容である。処理フローの定義ファイルの例は後述する。
【0058】
本実施例では、前記のようにデータベースで処理フロー定義ファイルを管理しているが、一般的なファイルシステムとして処理フロー定義ファイルを管理することも可能である。
【0059】
<処理フロー定義ファイルの構造>
図6は実施例のシステムで用いられる処理フロー定義ファイルの例である。本実施例では処理フロー定義ファイルはXMLファイルとして扱うものとする。ここでは、定義ファイルの例として、図5で示すIDが“1”の『メール送信&印刷』の記載内容を図示している。
【0060】
処理フローに含まれるタスクはXMLのタグとして表現され、本実施例では、例えば、その出現順番がタスクの処理順番とする。ただし図6では、タスクに関する詳細な設定内容は省略している。
【0061】
タグ610はスキャナを用いたスキャンタスク(“Scan”)を実行して、画像を入力することを示している。
【0062】
タグ611はスキャンタスクを実行する画像処理装置の候補情報を示している。ここでは、“LOCAL”が指定されており、処理フローの実行指示を行った画像形成装置でスキャンタスクを実行する候補とすることを示している。
【0063】
タグ620はソフトウェアによりOCRタスクを入力した画像に対して実行することを示している。
【0064】
タグ621とタグ622はOCRタスク(“OCR”)を実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)、IPアドレスとMACアドレスで指定した画像形成装置(“SPECIFIED”)、の優先度の順でOCRタスクを実行する候補の画像形成装置を記述してある。実際にどちらの画像形成装置でOCRが実行されるかは、処理フローの実行時に決定する。詳細は後述する。
【0065】
タグ630は送信タスク(“Send”)を画像に対して実行することを示している。
【0066】
タグ631とタグ632そして633は送信タスクを実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)、ユーザデバイス(“USER_DEFINE”)、指定の画像形成装置(“SPECIFIED”)、といった順番で優先度を指定している。ユーザデバイスとは、ユーザ毎でデフォルト使用するように予め登録してある画像形成装置を示す。ユーザデバイスについては図7を用いて詳しく後述する。指定の画像形成装置についてはIPアドレスとMACアドレスで指定する物としている。ただし特定の画像形成装置を指定するのにIPアドレスやMACアドレスに限らず、画像形成装置のデバイス名称やホスト名等でも可能である。
【0067】
タグ640は印刷タスク(“Print”)を画像に対して実行することを示している。
【0068】
タグ641とタグ642そして643は送信タスクを実行する画像形成装置の候補情報を示している。ここでは、ユーザデバイス(“USER_DEFINE”)、処理フローの実行指示を行った画像形成装置(“LOCAL”)の順の優先度で印刷タスクを実行する候補とすることを示している。
【0069】
本実施例では、処理フローに記載するタスクを処理する画像形成装置の候補の指定は3種類だが、処理フロー実行時にネットワーク上の画像形成装置を検索して該当タスクを実行可能な任意の画像形成装置を候補として指定することも可能である。また本実施例において、処理フロー定義はXMLファイルとしているが、ファイルフォーマットがこの形式に縛られることはなく独自のプロトコルやフォーマットを定義して使用することも可能である。
【0070】
<ユーザデバイスの管理構造>
図7はサーバ140で管理される、ユーザ毎に予め登録しておくユーザデバイスのデータベース管理テーブルの例を模式的に表したものである。
【0071】
カラム701は、ユーザのIDを示している。ユーザIDはシステムで一意であり、各ユーザの識別を行うものである。カラム702は、ユーザに関連した画像形成装置のデバイスIDである。デバイスIDはシステムで一意である。カラム703は、デバイスの名称である。カラム704は、デバイスの製品名である。カラム705は、画像形成装置に割り振られたIPアドレスである。カラム706は、画像形成装置のネットワークカードのMACアドレスである。
【0072】
このテーブル構成により、ユーザに対してユーザデバイスを結びつけることができる。本実施例では、「User A」と「User B」にデバイスID:1の「Device α」がユーザデバイスとして設定されている。また、「User C」にデバイスID:2の「Device β」がユーザデバイスとして設定されている。このように異なるユーザが同じ画像形成装置を自分のデフォルトで使用する画像形成装置として登録することが可能である。本実施例では、一人のユーザについて一つの画像形成装置をデフォルトで使用するユーザデバイスとして定義するが、一人のユーザについて複数のユーザデバイスを設定する構成も可能である。また、ユーザとして部門や組織などを指定してもよい。
【0073】
本実施例において、ユーザごとにユーザデバイスを設定するのは、ユーザ自身がよく用いるような画像形成装置を設定するためである。たとえば、ユーザはオフィスにおいて自分のデスクから最も近い画像形成装置で印刷出力したいと考える。しかし、ボックス機能やSEND機能を自分のデスクの近くにある画像形成装置にない場合は、ユーザが自分のデスクから離れた画像形成装置まで処理をするため移動する必要がある。
【0074】
ここで、本発明では、複数の画像形成装置が処理や機能を連携するので、特に画像形成装置の場所を意識せずに処理フローを指示できる。そういった場合、ユーザは最終出力のみ自分の近くの画像形成装置(ユーザデバイス)を指定するといったことを行えると、出力物の取得が迅速に行えユーザにとっては便利になる。
【0075】
それに対して、処理フローの実行指示を行った画像形成装置を指定するような場合は、スキャンタスクなど、ユーザが処理フローの実行を指示する際にすぐに入力データ用原稿を読み込む必要がある場合である。この際、本実施例に限らず処理フローの実行指示を行った画像形成装置以外においてもスキャンタスクを実行可能である。その場合は、スキャンを実行する画像形成装置とタスクの実行指示を行った画像形成装置の操作パネル上にスキャンを実行する画像形成装置に関する情報を通知するといった構成でもよい。
【0076】
IPアドレスとMACアドレスなどで画像形成装置(“SPECIFIED”)を指定する場合は、例えば処理フローを作成した管理者などがあるタスクに関しては特定の画像形成装置で処理実行を指定したいときなどに用いる。例えば、セキュリティ上の機密を伴うような処理、FAXなどの他の機器で代行できないものなどは予め管理者で一意に指定することがある。そういった場合にこの指定方法は有用である。
【0077】
<処理フローの実行例>
次に、ユーザが実際に処理フローを画像形成装置110で実行する手順を説明する。
【0078】
ユーザには操作部111に表示されるログイン画面(不図示)に対してユーザ名とパスワードを入力してログイン処理をおこなわせる。本実施例ではユーザ名とパスワードを文字列として入力することでユーザを認証するが、ICカードや生体情報を用いてユーザの認証を行ってもよい。UI部401で受取った認証情報は認証部403に渡りユーザの認証を行う。
【0079】
<処理フロー実行画面の例>
認証が成功すると、操作部111には画像形成装置を操作するための画面が表示される。図8は処理フローの実行を指示する際の、操作部111に表示する画面の例を表している。
【0080】
ボタン801、802、803は画像形成装置110上でのアプリケーションの切り替えのためのボタンである。801はコピーアプリケーションを、802は送信アプリケーションを、803は処理フローを実行するアプリケーション(以下処理フローアプリケーション)の画面を表示するためのボタンである。図8は803のボタンが押下されて、処理フローアプリケーションの画面が表示されている状態である。
【0081】
ボタン804、805、806、807は処理フローアプリケーションの画面に表示されている、フローを呼び出して実行するためのボタンである。このボタンはサーバ140に登録されているユーザが使用できる処理フローの一覧である。この一覧をサーバから取得する処理は後述する。
【0082】
ボタン809はサーバの処理フローの更新を行うためのボタンである。このボタンを呼び出すと、サーバからログイン中のユーザが実行可能な処理フローの一覧を取得しなおす。
【0083】
<処理フロー実行処理>
図9は画像処理装置110におけるCPUにより実行される、処理フロー実行の処理に関して制御プログラムに基づくフローチャートを示す図である。
【0084】
ユーザが画像形成装置110の操作部111を用いてログイン処理を行うと図9のフローが実行される。
【0085】
ステップ901では、フロー実行部405が認証部403よりログインユーザの認証情報を受取り、通信部402を介してサーバ140にログインユーザが閲覧・利用可能な処理フローの一覧を問い合わせる。このときのサーバ140における処理は後述する。
【0086】
ステップ902では、サーバから受取った一覧を表示する。サーバでの認証が失敗した場合またはログインしているユーザにアクセスが許可されている処理フローが0件の場合は処理フロー実行のためのボタンが表示されない。
【0087】
ステップ903では、ユーザによるボタン押下のイベントを受け付ける。ユーザが操作部111に表示された処理フローのボタンを押下したことを検知すると、UI部401からフロー実行部405にどの処理フローの実行指示がなされたかが通知され、ステップ904に遷移する。ボタンが押下されていない場合は、ステップ908に遷移する。
【0088】
ステップ904では、処理フローの設定を取得する。フロー実行部405は押されたボタンに対応する処理フローをフロー管理部406から処理フローに関する処理フロー定義ファイルを取得し、処理フローを解析し、処理フローに含まれるそれぞれのタスクに分割する。尚、本実施例に限らず処理フローに関する処理フロー定義ファイルは、装置外部のフロー管理サーバから直接取得してもよい。
【0089】
ステップ905では、ステップ904で解析されたタスクを、最初のタスクから順番にどの画像形成装置で実行するかを決定する。タスクを実行する画像形成装置を決定する処理については後述する。
【0090】
ステップ906では、ステップ905で決定したタスクを実行する画像形成装置に対して、タスクの実行を指示する。実行する画像形成装置が、処理フローを実行した画像形成装置と同一の場合は、タスク実行部407に対してタスクの設定を登録する。そして、その画像形成装置でタスクが実行され、終了するとタスク実行部に実行結果を通知する。実行する画像形成装置が処理フローの実行を指示された画像形成装置と異なる場合は、フロー実行部405は、結果の通知先を含むタスクの設定と、認証情報を、通信部を介して実行対象の画像形成装置に送信する。例えば、印刷タスクを実行する画像形成装置が画像形成装置120であった場合は、処理フローの実行を指示された画像形成装置110に設定された印刷設定、ログインユーザの認証情報が画像形成装置120の通信部402に送信する。画像形成装置120の通信部402は、自身の認証部403で認証情報の認証を行う。認証が成功した場合、印刷設定をタスク実行部407に渡す。タスク実行部407はタスクリスト管理部408に印刷設定を登録し、順次タスクを実行する。そしてタスクの実行結果を画像形成装置110に通知する。これにより、タスク実行部が外部の装置に依頼したタスクの実行が終了したことを画像形成装置が認識する。
【0091】
ステップ907では、フロー実行部が、タスク実行部に通知された実行結果の通知状態に基づき、タスクをすべて実行したかどうかを判定する。処理フローに含まれるタスクがすべて実行された場合は、処理フローの実行が指示された画像形成装置上の操作パネルの画面などを用いて処理フローの終了を通知する。また、例えば印刷タスクを含む場合に最終出力先と処理フローの実行が指示された画像形成装置が異なる場合は、最終出力先の画像形成装置上の操作パネルの画面などを用いて処理フローの終了を通知してもよい。この通知の後ステップ908に遷移する。処理フローに含まれるタスクがすべて実行されてない場合にはステップ905に遷移し次のタスクの実行先を決定する。
【0092】
ステップ908では、ユーザからログアウトの指示を受取ったかどうかを判定する。一定時間ユーザからの操作がない場合、ユーザがログアウトボタン(不図示)を押下した場合、ログアウト処理を行い、処理を終了する。ログアウトでない場合は、ステップ903に戻り、ユーザの処理フロー実行指示の受付を行う。
【0093】
以上が、画像形成装置110での処理フロー実行の流れである。
【0094】
<タスクを実行する画像形成装置の決定処理>
次に、ステップ905のタスクを実行する画像形成装置の決定処理を説明する。
【0095】
図10は画像形成装置のCPUにより実行される、タスクを実行するデバイス決定処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【0096】
ステップ1001では、処理フロー記載のタスクを実行する画像形成装置の候補を優先順位順に取得する。
【0097】
ステップ1002では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、ある特定の画像形成装置の指定かどうかを判断する。図6の例では622、633が該当する。特定デバイスの指定の場合はステップ1010に遷移し、そうでない場合は、ステップ1003に遷移する。
【0098】
ステップ1003では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、処理フローの実行を指示した画像形成装置かどうかを判断する。図6の例では611、621、631そして642の場合が該当する。該当する場合はステップ1012に遷移し、そうでない場合は、ステップ1004に遷移する。
【0099】
ステップ1004では、ステップ1001の画像形成装置の候補が、ユーザデバイスかどうかを判断する。図6の例では632、641の場合が該当する。該当する場合はステップ1005に遷移し、そうでない場合は、ステップ1009に遷移する。
【0100】
ステップ1005では、画像形成装置110に予め設定されているユーザデバイス問合せ先を取得する。本実施例では、サーバ140に対してユーザデバイスの問い合わせを行うよう設定されているものとする。
【0101】
ステップ1006では、サーバ140に対してユーザデバイスの問い合わせを行う。サーバ140でのユーザデバイス検索処理については後述する。
【0102】
ステップ1007では、ステップ1006の応答として、サーバ140からユーザデバイスが取得できたかどうかと、取得した画像形成装置で実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能かどうかの判別は、サーバ140から取得した画像形成装置の情報から判別してもよいし、取得したIPアドレスに対してタスク実行の能力があるかどうかを問い合わせても良い。取得したユーザデバイスでタスクが実行可能な場合はステップ1008に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0103】
ステップ1008では、タスクを実行する画像形成装置としてサーバ140から取得したユーザデバイス(“USER_DEFINE”)を設定する。
【0104】
ステップ1009では、タスクを実行する画像形成装置が設定されているかどうか判別する。タスクを実行する画像形成装置が設定されている場合は処理を終了し、そうでない場合はステップ1001に遷移し、次の優先度の画像形成装置の候補をチェックする。もしも、すべての画像形成装置の候補で処理不可能となった場合は、エラーとして処理を終了する。
【0105】
ステップ1010では、指定された特定デバイスで実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能かどうかの判別は、ステップ1007と同様である。処理フローに記載の指定された画像形成装置である特定デバイスでタスクが実行可能な場合はステップ1011に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0106】
ステップ1011では、タスクを実行する画像形成装置として処理フロー記載の特定デバイス(“SPECIFIED”)を設定する。
【0107】
ステップ1012では、処理フローを実行指示した画像形成装置で実行対象のタスクが実行可能かどうかを判別する。タスクが実行可能な場合はステップ1013に遷移し、そうでない場合にはステップ1009に遷移する。
【0108】
ステップ1013では、タスクを実行する画像形成装置として処理フロー記載の処理フローを実行指示した画像形成装置(“LOCAL”)を設定する。
【0109】
以上が、タスク実行画像形成装置の決定処理である。
【0110】
<処理フローサーバによる処理フロー検索処理>
図11は処理フローサーバのCPUにより実行される、処理フロー検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。本実施例ではサーバ140が処理フローサーバである。図9のステップ902で画像形成装置110から処理フローの一覧要求がサーバ140にあると本処理が行われる。
【0111】
ステップ1101では、一覧要求に含まれるユーザ認証情報を基にユーザの認証を行う。
【0112】
ステップ1102では、ユーザの認証が成功したかどうかを判別する。ユーザ認証が成功した場合はステップ1103へ、失敗した場合はステップ1105に遷移する。
【0113】
ステップ1103では、認証されたユーザが閲覧・利用可能な処理フローをサーバ内のデータベースから検索する。例えば「User A」が認証された場合は、「User A」と「User A」が属するユーザグループにアクセス権が与えられている処理フローが検索にヒットする。
【0114】
ステップ1104では、ステップ1103で検索にヒットした処理フローを要求元に送信し、処理を終了する。
【0115】
ステップ1105では、認証が失敗したことを表すエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0116】
<ユーザデバイス管理サーバによるユーザデバイス検索処理>
図12はユーザデバイス管理サーバのCPUで実行される、ユーザデバイス検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。本実施例ではサーバ140がユーザデバイス管理サーバである。図10のステップ1006で画像形成装置110からユーザデバイスの要求がサーバ140にあると処理が行われる。
【0117】
ステップ1201では、要求に含まれるユーザ認証情報を基にユーザの認証を行う。
【0118】
ステップ1202では、ユーザの認証が成功したかどうかを判別する。ユーザ認証が成功した場合はステップ1203へ、失敗した場合はステップ1205に遷移する。
【0119】
ステップ1203では、認証されたユーザに対応するユーザデバイスをサーバ内のデータベースから検索する。例えば「User A」が認証された場合は、「Device α」が検索の結果、検出される。
【0120】
ステップ1204では、ステップ1203で検出されたユーザデバイスの情報を要求元に送信し、処理を終了する。ステップ1203で検出されない場合はエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0121】
ステップ1205では、認証が失敗したことを表すエラーを要求元に送信し、処理を終了する。
【0122】
以上、説明した本発明の構成によれば、たとえば画像形成装置110で「User A」のユーザが図6の処理フローを実行指示した場合、スキャンタスク、OCRタスクそして送信タスクは画像形成装置110で実行される。しかし、印刷タスクは「User A」のユーザデバイスである「Device α」で実行されることになる。また、画像形成装置110で「User C」が図6の処理フローを実行指示した場合、印刷タスクは「User B」のユーザデバイスである「Device β」で実行される。
【0123】
また、画像形成装置130がOCRタスクと送信タスクの能力を有していないものとする。このとき画像形成装置130で「User A」のユーザが図6の処理フローを実行した場合、スキャンタスクは画像形成装置110で実行されるが、OCRタスクは処理フローに記述された画像形成装置で実行される。そして、送信タスクと印刷タスクは「User A」のユーザデバイスである「Device α」で実行される。
【0124】
このように、処理フローを実行するユーザと実行する画像形成装置によって柔軟に処理フローに含まれるタスクの実行画像形成装置が変更される。そのため、管理者は各ユーザのユーザデバイスと処理フローを適切に設定することで、一つの処理フローをユーザ間で共有することが可能となる。そのため、処理フロー共有システムにおいて、メンテナンス性を損なわずに処理フローに含まれるタスクを適切に実行するように柔軟に設定をおこなうことができる。
【0125】
実施例では、処理フローの管理サーバとユーザデバイスの管理サーバは同じサーバ140で構成したが、別々のサーバとして構成することも可能である。また、それらサーバ機能を画像形成装置110に持たせることも可能である。
【0126】
また、サーバ140で管理される処理フローの登録や編集はクライアント150上で動作するアプリケーションソフトウェアから操作を行うことで実現できる。また、画像形成装置110に同様のアプリケーションソフトウェアを構成し、実行することでの操作部111から行うことも可能である。また、ユーザデバイスの設定についても同様である。
【0127】
更に、本発明における処理フローはパーソナルコンピュータ(PC)を介して実行指示されてもよい。その場合は、処理フローの定義ファイルにおいて“LOCAL”設定されたタスクに関しては、タスクが実行できない場合もある。また、PCから直接処理フローを実行する形態でなくとも、リモートでネットワーク上の画像形成装置にアクセスし、処理フローを実行することも可能である。その際には、リモートアクセスした画像形成装置を処理フローを実行指示した画像形成装置として制御させることも可能である。
【0128】
本発明の目的は、上述した実施例で示したフローチャートの手順を実現するプログラムコードを記憶した記憶媒体から、システムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が、そのプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになる。そのため、このプログラムコード及びプログラムコードを記憶した記憶媒体も本発明の一つを構成することになる。
【0129】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0130】
またコンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づきコンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0131】
更に、次の場合も含まれる。記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれている。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】画像形成システムの全体構成を示す図である。
【図2】画像形成装置ハードウェア構成を示す図である。
【図3】サーバPCのハードウェア構成を示す図である。
【図4】画像形成装置のソフトウェアブロック図である。
【図5】処理フロー管理の模式図を示す図である。
【図6】処理フローの例を示した図である。
【図7】ユーザデバイス管理の模式図を示す図である。
【図8】処理フロー実行画面の一例を示す図である。
【図9】画像処理装置110のCPUにより実行される、処理フロー実行の処理に関して制御プログラムに基づくフローチャートを示す図である。
【図10】画像形成装置110のCPUにより実行される、タスクを実行するデバイス決定処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【図11】サーバ140のCPUにより実行される、処理フロー検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【図12】サーバ140のCPUで実行される、ユーザデバイス検索処理を実現するための制御プログラムに基づくフローチャートを示した図である。
【符号の説明】
【0133】
110・120・130 画像形成装置
140 サーバ
111・121・131 操作部
201 CPU
401 UI部
403 認証部
405 フロー実行部
406 フロー管理部
407 タスク実行部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行するための画像形成システムであって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記ユーザデバイスとして、第1のユーザに対応して第1の画像形成装置、第2のユーザに対応して第1の画像形成装置とは異なる第2の画像形成装置が設定されている場合、
前記実行手段は、第1のユーザと第2のユーザが同じ処理フローの実行し、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された際に、第1のユーザの場合はユーザデバイスとして第1の画像形成装置、第2のユーザの場合はユーザデバイスとして第2の画像形成装置で当該タスクを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記ユーザのユーザ情報を取得するためのユーザ情報取得手段と、
前記ユーザデバイスの情報を記憶する記憶手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報と前記記憶手段に記憶された情報に基づき、前記ユーザのユーザデバイスを検出する検出手段とを備え、
前記実行手段は、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された場合、前記検出手段により検出された前記ユーザのユーザデバイスである画像形成装置においてタスクを実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報に基づき認証を行う認証手段と、
前記認証手段により認証が成功したユーザのユーザ情報に基づき、当該ユーザの利用可能な処理フローの一覧の表示画面を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置に関する情報と、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスとアドレス情報を用いて指定された画像形成装置に関する情報と、前記ユーザデバイスと前記アドレス情報を用いて指定された画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置とアドレス情報を用いて指定された画像形成装置とから1つ以上の画像形成装置に関する情報と、当該画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項8】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示手段とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記指示手段により前記タスクの実行を指示された場合、前記タスクを実行する実行手段と、
前記実行手段により前記タスクの実行が終了すると、前記タスクの実行を指示した情報処理装置に対してタスクの終了通知を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ユーザデバイスとして、第1のユーザに対応して第1の画像形成装置、第2のユーザに対応して第1の画像形成装置とは異なる第2の画像形成装置が設定されている場合、
前記指示手段は、第1のユーザと第2のユーザが同じ処理フローの実行し、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された際に、第1のユーザの場合はユーザデバイスとして第1の画像形成装置、第2のユーザの場合はユーザデバイスとして第2の画像形成装置で当該タスクの実行を指示することを特徴とする請求項8乃至請求項9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理方法であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理工程をコンピュータにより実現するためのコンピュータ読み取り可能な制御プログラムであって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする制御プログラム。
【請求項13】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理工程をコンピュータにより実現するためのコンピュータ読み取り可能な制御プログラムを格納する記憶媒体であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする記憶媒体。
【請求項1】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行するための画像形成システムであって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置において、当該タスクを実行する実行手段とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする画像形成システム。
【請求項2】
前記ユーザデバイスとして、第1のユーザに対応して第1の画像形成装置、第2のユーザに対応して第1の画像形成装置とは異なる第2の画像形成装置が設定されている場合、
前記実行手段は、第1のユーザと第2のユーザが同じ処理フローの実行し、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された際に、第1のユーザの場合はユーザデバイスとして第1の画像形成装置、第2のユーザの場合はユーザデバイスとして第2の画像形成装置で当該タスクを実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記ユーザのユーザ情報を取得するためのユーザ情報取得手段と、
前記ユーザデバイスの情報を記憶する記憶手段と、
前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報と前記記憶手段に記憶された情報に基づき、前記ユーザのユーザデバイスを検出する検出手段とを備え、
前記実行手段は、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された場合、前記検出手段により検出された前記ユーザのユーザデバイスである画像形成装置においてタスクを実行することを特徴とする請求項1記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記ユーザ情報取得手段により取得したユーザ情報に基づき認証を行う認証手段と、
前記認証手段により認証が成功したユーザのユーザ情報に基づき、当該ユーザの利用可能な処理フローの一覧の表示画面を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置に関する情報と、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスとアドレス情報を用いて指定された画像形成装置に関する情報と、前記ユーザデバイスと前記アドレス情報を用いて指定された画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項7】
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザデバイスと前記ユーザが処理フローの実行を指示した画像形成装置とアドレス情報を用いて指定された画像形成装置とから1つ以上の画像形成装置に関する情報と、当該画像形成装置に関する情報に基づき前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための優先順の情報とを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
【請求項8】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得手段と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示手段とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記指示手段により前記タスクの実行を指示された場合、前記タスクを実行する実行手段と、
前記実行手段により前記タスクの実行が終了すると、前記タスクの実行を指示した情報処理装置に対してタスクの終了通知を送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ユーザデバイスとして、第1のユーザに対応して第1の画像形成装置、第2のユーザに対応して第1の画像形成装置とは異なる第2の画像形成装置が設定されている場合、
前記指示手段は、第1のユーザと第2のユーザが同じ処理フローの実行し、前記決定手段により処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置が前記ユーザデバイスに決定された際に、第1のユーザの場合はユーザデバイスとして第1の画像形成装置、第2のユーザの場合はユーザデバイスとして第2の画像形成装置で当該タスクの実行を指示することを特徴とする請求項8乃至請求項9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理方法であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理工程をコンピュータにより実現するためのコンピュータ読み取り可能な制御プログラムであって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする制御プログラム。
【請求項13】
画像形成装置が提供する機能により実行可能なタスクを複数含む処理フローを実行指示するための情報処理装置における情報処理工程をコンピュータにより実現するためのコンピュータ読み取り可能な制御プログラムを格納する記憶媒体であって、
ユーザにより指定された前記処理フローの定義ファイルを取得する取得工程と、
前記処理フローの定義ファイルに含まれる前記タスクを実行する画像形成装置の候補情報に基づき、前記処理フローに含まれるタスクを実行する画像形成装置を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された前記タスクを実行する画像形成装置に対して、当該タスクの実行を指示する指示工程とを備え、
前記候補情報は、前記タスクを実行する画像形成装置を決定するための情報として、前記ユーザに対応して設定されているユーザデバイスに関する情報を含むことを特徴とする記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−152535(P2008−152535A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−339864(P2006−339864)
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月18日(2006.12.18)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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