説明

画像形成装置および情報検索プログラム

【課題】情報の検索機能を向上させるとともに検索結果の情報に対して指定された情報を秘匿して情報漏洩を防止する。
【解決手段】処理された画像情報の履歴情報から情報の検索を行うために入力された検索キーの検索文字列の履歴を記憶し、前記検索文字列の履歴を秘匿するための秘匿文字列を設定し、前記検索文字列の履歴の中から入力された検索文字列を含む検索文字列の履歴を検索し、該検索した検索文字列の履歴の中から前記秘匿文字列を含む検索文字列の履歴を除外して表示し、該表示された検索文字列の履歴の中から利用者によって任意に選択された検索文字列を含む前記処理された画像情報の履歴情報を検索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および情報検索プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、印刷装置、ファクシミリ装置、複合機などの画像形成装置において処理した文書やその履歴情報を蓄積して、その文書を再利用する、またはその文書の取扱いを追跡可能にして情報のセキュリティを強化する、あるいは文書の送信先の情報をアドレス帳で保持して操作性を向上させた画像形成装置が提供されている。
【0003】
過去に処理した文書やその履歴情報、あるいは送信先のアドレス情報などを検索する従来技術として、過去の検索履歴から検索ワードが選択できるようにして、検索情報の絞込みを容易にした特許文献1の技術がある。
【0004】
また、利用者毎にその利用者の操作履歴を管理して、他の利用者の操作履歴が参照できないようにした特許文献2の技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−164632号公報
【特許文献2】特開2005-153346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、画像形成装置における情報の検索機能を向上させるとともにその情報に対するセキュリティを強化した画像形成装置および情報検索プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の画像形成装置は、情報を検索するための検索キーを入力する入力手段と、前記入力手段で検索キーとして入力された検索文字列を前記情報検索の検索履歴情報として記憶する検索履歴記憶手段と、前記検索履歴記憶手段で記憶された前記検索履歴情報を秘匿するための秘匿文字列を設定する設定手段と、前記情報の検索に際して、前記入力手段で文字が入力される毎に、該入力文字から成る前記検索文字列に基づき前記検索履歴記憶手段に記憶された該検索文字列を含む前記検索履歴情報を検索する検索手段と、前記検索手段で検索された前記検索履歴情報の中から前記設定手段で設定された前記秘匿文字列を含む検索履歴情報を除外して表示する検索履歴表示手段と、前記検索履歴表示手段で表示された前記検索履歴情報の中から選択された検索履歴情報の検索文字列を検索キーにして前記情報を検索する情報検索手段とを具備する。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、利用者を認証するための認証手段を具備し、前記設定手段は、前記利用者毎に前記秘匿検索文字列を設定する利用者別秘匿情報設定手段を具備し、前記検索履歴表示手段は、前記検索手段で検索された検索履歴情報の中から前記設定手段により認証された利用者以外の利用者に設定された前記秘匿文字列を含む検索文字列を除外して表示する利用者対応検索履歴表示手段を具備する。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記情報検索手段で検索された検索情報の検索件数を計数して該検索件数が所定件数以上か否かを判別する判別手段と、前記判別手段で前記検索件数が所定件数以上でないと判別された場合に、前記検索情報を表示する検索情報表示手段と、前記入力手段で入力された前記検索文字列を該検索の履歴情報として前記検索履歴記憶手段に記憶させる登録手段とを具備する。
【0010】
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記判別手段で前記検索件数が所定件数以上と判別された場合に、該検索件数を絞り込むための検索キーを入力する絞込入力手段と、前記絞込入力手段で検索キーとして入力された絞込検索文字列に基づき前記検索情報の中から該絞込検索文字列を含む情報を再検索する情報再検索手段とを具備する。 また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記登録手段は、前記入力手段で入力された前記検索文字列に加えて前記絞込入力手段で入力された前記絞込検索文字列を該検索の履歴情報として前記検索履歴記憶手段に記憶させる。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記情報は、処理済み画像情報として蓄積して記憶された蓄積画像情報である。
【0012】
また、請求項7の発明は、請求項1乃至5のいずれかの発明において、前記情報は、画像情報の送信処理の送信先として記憶された宛先情報である。
【0013】
また、請求項8の情報検索プログラムの発明は、情報を検索するための検索キーを入力する入力手段、前記入力手段で検索キーとして入力された検索文字列を前記情報検索の検索履歴情報として記憶する検索履歴記憶手段、前記検索履歴記憶手段で記憶された前記検索履歴情報を秘匿するための秘匿文字列を設定する設定手段、前記情報の検索に際して、前記入力手段で文字が入力される毎に、該入力文字から成る前記検索文字列に基づき前記検索履歴記憶手段に記憶された該検索文字列を含む前記検索履歴情報を検索する検索手段、前記検索手段で検索された前記検索履歴情報の中から前記設定手段で設定された前記秘匿文字列を含む検索履歴情報を除外して表示する検索履歴表示手段、前記検索履歴表示手段で表示された前記検索履歴情報の中から選択された検索履歴情報の検索文字列を検索キーにして前記情報を検索する情報検索手段としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、情報検索時の検索キーの入力の際に、過去に検索キーとして入力された文字列が利用できる。
【0015】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、検索キーの文字列の履歴が利用者に応じて秘匿できる。
【0016】
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加えて、適量の検索件数で検索情報が表示できる。
【0017】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明の効果に加えて、検索情報の検索件数を絞り込むことができる。
【0018】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明の効果に加えて、検索情報の検索件数が適量となる検索キーの文字列の履歴が登録できる。
【0019】
請求項6の発明によれば、1乃至5のいずれかの発明の効果に加えて、処理済み画像情報として記憶された蓄積画像情報を検索対象とすることができる。
【0020】
請求項7の発明によれば、1乃至5のいずれかの発明の効果に加えて、画像情報の送信処理の送信先として記憶された宛先情報を検索対象とすることができる。
【0021】
請求項8の発明によれば、情報検索時の検索キーの入力の際に、過去に検索キーとして入力された文字列が利用できる情報検索プログラムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例1に係わる画像形成装置1の機能的な概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例1に係わる蓄積文書履歴情報31の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施例1に係わる検索文字列履歴情報32の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1に係わるセキュリティ管理情報33の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施例1に係わる文書検索処理の動作を示す流れ図である。
【図6】本発明の実施例1に係わる検索入力画面101の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施例1に係わる検索履歴表示画面102の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施例1に係わる検索履歴表示画面103の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施例1に係わる検索履歴表示画面104の一例を示す図である。
【図10】本発明の実施例1に係わる蓄積文書検索結果画面105の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施例1に係わる検索条件追加画面106の一例を示す図である。
【図12】本発明の実施例1に係わる蓄積文書検索結果画面107の一例を示す図である。
【図13】本発明の実施例2に係わる画像形成装置3の機能的な概略構成を示す図である。
【図14】本発明の実施例2に係わる検索文字列履歴情報34の一例を示す図である。
【図15】本発明の実施例2に係わるセキュリティ管理情報35の一例を示す図である。
【図16】本発明の実施例2に係わる文書検索処理の動作を示す流れ図である。
【図17】本発明の実施例2に係わる検索履歴表示画面108の一例を示す図である。
【図18】本発明の実施例2に係わる検索履歴表示画面109の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明に係わる画像形成装置の機能的な概略構成を示す図である。
【0025】
この画像形成装置1は、複写機、印刷装置、ファクシミリ装置、複合機等などの装置に適用されるものである。本実施例では画像形成装置1を印刷装置に適用し、その印刷装置に記憶される文書を検索対象とする場合を想定して説明する。
【0026】
図1に示すように、画像形成装置1は、ホストコンピュータなどの画像処理装置2と電気的に接続されており、画像処理装置2から印刷指示されて送信された文書の印刷データの印刷処理、印刷処理された印刷データの画像形成装置1内への蓄積、蓄積された印刷データ(以下、蓄積文書という)の再印刷処理、蓄積文書などの情報の検索処理や印刷処理などの履歴情報および各種情報のセキュリティ管理を行うためのセキュリティ管理情報などを記憶する機能を有する。
【0027】
この画像形成装置1は、主に、受信処理部10、印刷処理部20、記憶部30、入出力処理部40、蓄積処理部50、検索処理部60を備える。
【0028】
受信処理部10は、画像処理装置2との指令信号や情報信号の授受を行い、画像処理装置2から印刷指示の指令が送信された場合に、その指令とともに送信された印刷データを受信して印刷処理部20や蓄積処理部50に出力するように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0029】
印刷処理部20は、受信処理部10から出力された印刷データを画像処理して用紙上に形成して出力するための画像処理、潜像の生成、現像、転写、排紙などの一連の印刷処理を行うように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0030】
記憶部30は、画像形成装置1で印刷処理した文書の印刷データとその印刷処理の履歴情報(蓄積文書履歴情報31)、利用者による情報検索の履歴情報(検索文字列履歴情報32)、セキュリティ管理情報33などの各種情報を記憶するように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0031】
入出力処理部40は、画像形成装置1に対して利用者が各種処理の指示を行ったり、利用者に対して画像形成装置1からの各種情報を提供するための利用者と画像形成装置1とのインタフェース制御を行うように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0032】
蓄積処理部50は、受信処理部10で受信された印刷データが印刷処理部20で印刷処理される毎に、その印刷データとその履歴情報(蓄積文書履歴情報31)を記憶部30に蓄積して記憶させるように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0033】
検索処理部60は、入出力処理部40からの利用者の検索処理の実行指令に基づき記憶部30に記憶されている各種情報の中から利用者が指示した検索処理を行うように構成され、その処理動作を実現する装置を備える。
【0034】
また、検索処理部60は、過去に利用者が画像形成装置1の蓄積文書の検索の際に入力した検索キーの文字列(以下、検索文字列という)を履歴情報(検索文字列履歴情報32)として記憶部30に順次記憶し、次回に利用者が蓄積文書の検索を行う際には、その記憶された検索文字列を参照して検索の操作性や検索効率を向上させるように構成されている。
【0035】
ここで、前述の蓄積文書履歴情報31、検索文字列履歴情報32およびセキュリティ管理情報33の構成について説明する。
【0036】
図2は、蓄積文書履歴情報31の一例を示す図である。この蓄積文書履歴情報31は、印刷日時、利用者ID、ファイル名、ファイル作成日時、ファイル種別などの各項目および各項目の設定値から構成されている。
【0037】
この蓄積文書履歴情報31は、受信処理部10で受信されて出力された印刷データが印刷処理部20で印刷処理される毎に、蓄積処理部50がその印刷データを記憶部30に記憶させるとともに、その印刷日時、その印刷指示を行った利用者ID、その印刷データのファイル名やファイル作成日時およびファイル種別などの情報を収集して蓄積文書履歴情報31の該当する項目の設定値として設定して記憶部30に順次記憶させる。
【0038】
また、図3は、検索文字列履歴情報32の一例を示す図である。この検索文字列履歴情報32は、蓄積文書履歴情報31の各項目に対応して検索日時、利用者ID、検索ファイル名、検索ファイル作成日時、検索ファイル種別などの各項目および各項目の設定値から構成されている。
【0039】
この検索文字列履歴情報32は、利用者が蓄積文書のファイル名を検索キーにして蓄積文書を検索した場合に、その検索キーとして入力されたファイル名の検索文字列が検索文字列履歴情報32の検索ファイル名項目の設定値として設定されて記憶部30に順次記憶され、ファイル作成日時を検索キーにして検索した場合は、その入力されたファイル作成日時の検索文字列が検索文字列履歴情報32の検索ファイル作成日時項目の設定値として設定される。
【0040】
このように、検索文字列履歴情報32は、蓄積文書の検索処理が実施される毎に、利用者が検索キーとして入力した検索文字列を検索処理部60が検索文字列履歴情報32の該当する項目の設定値として設定して記憶部30に順次記憶させる。
【0041】
また、この検索文字列履歴情報32は、利用者が蓄積文書を検索する際に参照される。 すなわち、利用者が入出力処理部40から検索キーの検索文字列を入力すると、入力された検索文字列を含む検索文字列履歴情報が検索文字列履歴情報32から取得されて入出力処理部40に表示されるので、利用者はその表示された検索文字列履歴情報の検索文字列を検索キーとして使用できる。
【0042】
また、検索文字列履歴情報の表示の際には、セキュリティ管理情報33を参照して特定の検索文字列履歴情報を表示させないようにして、検索文字列履歴情報32からの不要な情報漏洩の防止と情報のセキュリティ強化がなされている。
【0043】
図4は、セキュリティ管理情報33の一例を示す図である。このセキュリティ管理情報33は、秘匿モード、秘匿ワードの各項目および各項目の設定値から構成されている。
【0044】
このセキュリティ管理情報33の秘匿モード項目に有効と設定されている場合は、検索処理部60が秘匿モードの設定が有効と判別し、秘匿モードの設定が有効の場合にのみ、検索文字列履歴情報32から検索した検索文字列履歴情報に対して秘匿ワード項目に設定されている設定値(Suzuki、Satou、Tarouなど)を含む検索文字列履歴情報を出力させないように秘匿して情報漏洩を防止する。
【0045】
このセキュリティ管理情報33の秘匿モード項目の設定値(有効、無効)および秘匿ワード項目の設定値(Suzuki、Satou、Tarouなど)は、システム管理者によって予め設定される。
【0046】
このように構成された画像形成装置1における蓄積文書の検索処理について、図5乃至図12を参照して説明する。
【0047】
画像形成装置1の入出力処理部40が備える表示器100(図6参照)には、画像形成装置1で処理可能な各種処理を実行するための選択項目がメニュー画面(図示せぬ)として表示されており、利用者は所望する処理に対応した選択項目を選択することで、その処理が画像形成装置1で実行される。
【0048】
このメニュー画面からの処理の選択は、利用者が、所望する処理の選択項目を指などで触れることで、その処理が選択されたことを入出力処理部40が認識する。
【0049】
この画像形成装置1が備える各種検索機能のうちの、本発明に係わる蓄積文書の検索処理(以下、文書検索処理という)を実行する場合は、利用者がメニュー画面から文書検索処理を実行するための選択項目(図示せぬ)を選択することで、その文書検索処理が開始される。
【0050】
図5は、画像形成装置1における文書検索処理の動作を示す流れ図である。
【0051】
図5に示すように、利用者がメニュー画面(図示せぬ)から文書検索処理を選択すると、画像形成装置1の入出力処理部40が文書検索処理が選択されたことを認識して、図6に示すような検索入力画面101を表示器100に表示し、利用者に対して蓄積文書を検索するための検索文字列の入力を促す(S200)。
【0052】
図6の検索入力画面101は、蓄積文書をそのファイル名で検索する場合の画面の一例を示したものである。この検索入力画面101は、ファイル名項目およびその入力値の表示領域(以下、入力値表示領域という)1010と、画面を前面または次面に遷移させるための、戻るボタンまたは進むボタンと、操作入力された入力値をキャンセルする中止ボタンと、操作入力された入力値(検索文字列)による検索開始を指示する開始ボタンを表示するように構成されている。
【0053】
なお、ここでは、蓄積文書をそのファイル名で検索する場合の画面の一例を示したが、蓄積文書の検索は、蓄積文書履歴情報31の各項目に対応して蓄積文書のファイル作成日、ファイル種別、印刷日時などの任意の項目で検索可能である。また、ここで表示される画面もその検索項目に対応した画面が表示され、その表示順番は特に限定されるものではない。
【0054】
この検索入力画面101が表示された状態で、利用者が入出力処理部40の表示器100の側面に配置された入力ボタン群120の何れかの入力ボタンを押下すると、押下された入力ボタンに対応する文字列が検索入力画面101の入力値表示領域1010に表示される。
【0055】
利用者が検索したい検索文字列の1文字目を入力すると、この入力された1文字目の情報(以下、入力検索文字列という)が入出力処理部40から検索処理部60に転送され、検索処理部60がこの入力検索文字列を検索キーにして記憶部30に記憶されている検索文字列履歴情報32(図3参照)の中から検索ファイル名に当該入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報を検索する(S201)。
【0056】
前述のように、この検索文字列履歴情報32には、検索日時、利用者ID、検索ファイル名、検索ファイル作成日時、検索ファイル種別などの各項目に対応して過去に利用者が検索処理の際に検索キーとして入力した検索文字列の履歴情報が蓄積されて記憶されている。
【0057】
S201において、検索文字列履歴情報32の中から入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報が検索されると(S202でYES)、検索処理部60が記憶部30に記憶されているセキュリティ管理情報33(図4参照)を参照して秘匿モード項目に有効と設定されているか否かを判別する(S203)。
【0058】
S203において、秘匿モード項目が有効でないと判別された場合は(S203でNO)、S201で検索された検索文字列履歴情報の全てを抽出して入出力処理部40に転送し、入出力処理部40が検索文字列履歴情報の検索結果として図7に示すような検索履歴表示画面102を表示器100に表示する(S206)。
【0059】
図7の検索履歴表示画面102は、検索入力画面101(図6参照)で検索ファイル名の検索文字列の1文字目が「T」と入力された場合で、且つ秘匿モードの設定が有効でない場合の画面の一例を示したものである。
【0060】
また、S203において、秘匿モード項目が有効と判別された場合は(S203でYES)、S201で検索された検索文字列履歴情報の中から検索ファイル名にセキュリティ管理情報33の秘匿ワード項目に設定されている文字列(Suzuki、Satou、Tarouなど)を含む検索文字列履歴情報を除外して入出力処理部40に転送し、入出力処理部40が検索文字列履歴情報の検索結果として図8に示すような検索履歴表示画面103を表示器100に表示する(S205)。
【0061】
図8の検索履歴表示画面103は、検索入力画面101(図6参照)で検索ファイル名の検索文字列の1文字目が「T」と入力された場合で、且つ秘匿モードの設定が有効の場合の画面の一例を示したものである。
【0062】
この検索履歴表示画面103では、秘匿ワード項目に設定されている文字列(Suzuki、Satou、Tarouなど)に基づき検索履歴表示画面102(図7参照)で表示されるTarou、TestSuzuki、TextSatouの各検索文字列履歴情報が秘匿されて表示されない。
【0063】
S205における検索履歴表示画面103(図8)またはS206における検索履歴表示画面102(図7)が表示された状態で、利用者が入力ボタン群120の何れかの入力ボタンを押下すると、入出力処理部40が入力検索文字列の次の1文字が入力されたと認識して(S207でNO、S200)、この入力された1文字の入力検索文字列を検索処理部60に転送する。
【0064】
検索処理部60は、先に入力された1文字と今回入力された1文字から成る入力検索文字列を検索キーにして、S201で検索された検索文字列履歴情報の中から検索ファイル名に当該入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報を検索して前述のS201乃至S207の動作を繰り返す。
【0065】
図9は、利用者による検索文字列の入力操作に応じて前述のS200乃至S207の動作を繰り返して検索された検索文字列履歴情報の検索履歴表示画面104の一例を示す図である。
【0066】
この検索履歴表示画面104は、検索入力画面101(図6参照)で検索ファイル名の検索文字列が「Tes」と入力された場合で、且つ秘匿モードの設定が有効の場合の画面の一例を示したものである。
【0067】
この検索履歴表示画面104が表示された状態で利用者が検索履歴表示画面104の開始ボタンを選択するか、または検索履歴表示画面104に表示されている検索文字列履歴情報の中から所望する検索文字列履歴情報を選択して開始ボタンを選択すると(S207でYES)、入出力処理部40が入力検索文字列の入力操作の終了と認識して、利用者が入力した入力検索文字列または選択した検索文字列履歴情報の検索文字列(以下、選択検索文字列という)を検索処理部60に転送する。
【0068】
検索処理部60は、入出力処理部40から転送された入力検索文字列または選択検索文字列の検索文字列を検索キーにして記憶部30に記憶されている蓄積文書履歴情報31(図2参照)の中からファイル名に当該検索文字列を含む蓄積文書履歴情報を検索する(S208)。
【0069】
前述したように、この蓄積文書履歴情報31には、蓄積文書のファイル名、ファイル作成日時、ファイル種別などの各項目に対応して過去に印刷処理された文書の履歴情報が蓄積されて記憶されているので、検索処理部60は、入出力処理部40から転送された検索文字列を検索キーにして蓄積文書履歴情報31の中からファイル名に当該検索文字列を含む蓄積文書履歴情報を検索する。
【0070】
S208において、蓄積文書履歴情報が検索されると、当該検索された蓄積文書履歴情報の件数を計数して、その検索件数が所定の件数(例えば50件)以上か否かを判別し(S209)、所定の件数以上でなければ(S209でNO)、本検索処理に用いた入力検索文字列、すなわち入力検索文字列の入力操作の終了時の入力検索文字列(この場合は「Tes」)を検索ファイル名項目の設定値とする検索文字列履歴情報として検索文字列履歴情報34に登録し、蓄積文書の検索結果として図10に示すような蓄積文書検索結果画面105を表示器100に表示する(S212)。
【0071】
図10の蓄積文書検索結果画面105は、利用者により入力された入力検索文字列(この場合は「Tes」)に基づき蓄積文書履歴情報31の中からファイル名に当該検索文字列を含む蓄積文書履歴情報の検索結果を示した画面の一例である。
【0072】
尚、S207において、利用者が検索履歴表示画面103(図8)または検索履歴表示画面102(図7)に表示されている検索文字列履歴情報の中から所望する検索文字列履歴情報(例えば「Test」)を選択した場合は、この選択検索文字列(例えば「Test」)に基づき蓄積文書履歴情報31の中からファイル名に当該検索文字列を含む蓄積文書履歴情報の検索結果を表示する。
【0073】
また、S209において、検索された蓄積文書履歴情報の件数が所定の件数以上であれば(S209でYES)、図11に示すような検索条件追加画面106を入出力部40の表示器100に表示して、検索される蓄積文書履歴情報の件数を絞り込むための追加の検索条件の入力を利用者に促す(S210)。
【0074】
図11の検索条件追加画面106は、追加する検索条件として蓄積文書のファイル作成日を検索条件とする画面の一例を示したものである。
【0075】
この検索条件追加画面106では、検索入力画面101(図6参照)に対応してファイル作成日項目を追加して表示し、検索条件追加画面106のファイル名項目には検索入力画面101(図6参照)で入力された入力検索文字列(この場合は「Tes」)を表示し、ファイル作成日項目には、S208で検索された蓄積文書履歴情報の中から利用者が検索件数を絞り込むために入力した蓄積文書のファイル作成日(年月日及び時分のうちの「2010」年)が表示されている。
【0076】
なお、ここでは、追加の検索条件として蓄積文書のファイル作成日で検索する場合の画面例を示したが、蓄積文書履歴情報31の各項目に対応して蓄積文書のファイル種別、印刷日時などの任意の項目を追加の検索条件にして検索が可能であり、ここで表示される画面もその検索項目に対応した画面が表示され、その表示順番は特に限定されるものではない。
【0077】
この検索条件追加画面106から利用者が入力ボタン群120の何れかの入力ボタンを押下してファイル作成日を入力すると、この入力されたファイル作成日(入力検索文字列)を検索キーにして前述のS208で検索された蓄積文書履歴情報の中からファイル作成日に当該入力検索文字列を含む蓄積文書履歴情報を検索する。
【0078】
そして、その検索された蓄積文書履歴情報の件数を計数して、当該検索計数が所定の件数(例えば50件)以上であれば前述の検索条件追加画面106(図11参照)を再表示してファイル作成日の月日、日時まで入力させるか、または蓄積文書履歴情報の件数を絞り込むための新たな追加の検索条件項目を表示して、検索条件の入力を利用者に促し、当該検索計数が所定の件数(例えば50件)以上でなくなるまで前述のS209乃至S211の処理動作を繰り返す。
【0079】
S209において、検索件数が所定の件数以上でなければ(S209でNO)、本検索に用いた入力検索文字列、すなわち入力検索文字列の入力操作の終了時の入力検索文字列(この場合は「Tes」)を検索ファイル名項目の設定値とし、追加した検索条件(この場合はファイル作成日の「2010」)を検索ファイル作成日項目の設定値とする検索文字列履歴情報として検索文字列履歴情報32に登録する。そして、蓄積文書の検索結果として図12の蓄積文書検索結果画面107を表示器100に表示する(S212)。
【0080】
図12の蓄積文書検索結果画面107は、蓄積文書検索結果画面105(図10参照)で表示された蓄積文書のファイル名のうちのファイル作成日が「2010」年を含む蓄積文書履歴情報のファイル名一覧が表示された画面の一例を示したものである。
【0081】
上述のように、本発明に係わる画像形成装置1は、利用者が画像形成装置1に蓄積されている蓄積文書を検索する場合に、利用者が検索キーとして入力する検索文字列の他にその検索文字列に対応して表示される検索履歴表示画面(図7乃至図9)の検索文字列履歴情報の中から所望する検索文字列履歴情報を選択してその検索文字列を使用することができる。
【0082】
また、検索履歴表示画面に表示される検索文字列履歴情報は、秘匿ワードによってその表示が規制されるが、利用者が検索入力画面101(図6参照)から入力する入力検索文字列を検索キーにして蓄積文書を検索する場合は、秘匿ワードを含む文字列の入力も可能である。
【実施例2】
【0083】
次に、上記実施例1で示した検索文字列履歴情報32およびセキュリティ管理情報33を利用者毎に管理する本発明に係わる画像形成装置3について説明する。
【0084】
図13は、画像形成装置3の機能的な概略構成を示す図である。この画像形成装置3は、実施例1の画像形成装置1の記憶部30に記憶された検索文字列履歴情報32およびセキュリティ管理情報33の構成と、蓄積処理部50および検索処理部60の処理動作とが異なる他は、画像形成装置1と同様に構成されている。
【0085】
よって、画像形成装置3の各部のうちの画像形成装置1と同様な構成および処理動作を行う各部には画像形成装置1と同一符号を付し、それらの各部の説明は省略して、画像形成装置3の記憶部30に記憶される検索文字列履歴情報34、セキュリティ管理情報35および画像形成装置3における文書検索処理の動作について説明する。
【0086】
図14は、検索文字列履歴情報34の一例を示す図である。この検索文字列履歴情報34は、前述の検索文字列履歴情報32(図3参照)の各項目(検索日時、検索ファイル名、検索ファイル作成日時、検索ファイル種別など)およびその設定値を利用者毎に管理するように構成されている。
【0087】
この検索文字列履歴情報34は、利用者が、検索したい蓄積文書をそのファイル名やファイル作成日などを検索キーにして検索した場合に、その入力したファイル名やファイル作成日などの検索文字列が当該利用者の検索文字列履歴情報34の当該項目に設定されて記憶部30に順次記憶される。
【0088】
また、この検索文字列履歴情報34は、利用者が蓄積文書を検索する際に参照され、その検索キーとして入力する検索文字列の入力の補助に使用される。
【0089】
また、図15は、セキュリティ管理情報35の一例を示す図である。このセキュリティ管理情報35は、前述のセキュリティ管理情報33(図4参照)の秘匿ワード項目の設定値を利用者毎に管理するように構成されている。
【0090】
このセキュリティ管理情報35は、検索文字列履歴情報34から検索された検索文字列履歴情報のうちの利用者(操作者)以外の利用者の秘匿ワード項目に設定された設定値を含む検索文字列履歴情報を出力させないようにするための情報であり、各設定値は予めシステム管理者によって設定される。
【0091】
この蓄積文書履歴情報34およびセキュリティ管理情報35は、上記実施例1の場合と同様な用途で参照され、設定される。
【0092】
このように構成された画像形成装置3における文書検索処理の動作について、図16乃至図18を参照して説明する。
【0093】
図16は、画像形成装置3の文書検索処理の動作を示す流れ図である。
【0094】
図16に示すように、画像形成装置3の蓄積文書を検索する場合は、利用者(操作者)を認証するための利用者認証情報入力画面(図示せぬ)を画像形成装置3の入出力処理部40が備える表示器100に表示して、当該利用者に利用者認証情報を入力させる。
【0095】
そして、その入力された利用者認証情報が認証されると、検索入力画面101(図6参照)を表示器100に表示して、当該利用者が検索したい検索文字列の1文字目を入力させる(S300)。
【0096】
なお、ここでは、利用者の認証を利用者認証情報入力画面から利用者を識別するための利用者IDを入力させる場合を想定しているが、利用者が携帯するカードの認証、利用者の指紋認証など種々の認証手段による利用者の認証の適用が可能である。
【0097】
S300において、検索文字列の1文字目が入力されると、検索処理部61がこの入力検索文字列を検索キーにして検索文字列履歴情報34の中から検索ファイル名に当該入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報を検索する(S301)。
【0098】
S301において、入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報が検索されると(S302でYES)、セキュリティ管理情報35(15参照)を参照して秘匿モードの設定が有効か否かを判別する(S303)。
【0099】
この秘匿モードの設定が有効か否かの判別は、前述の実施例1の場合と同様に、セキュリティ管理情報35の秘匿モード項目に有効と設定されている場合に、秘匿モードの設定が有効と判別し、秘匿モード項目に有効と設定されていない場合に、秘匿モードの設定が有効でないと判別する。
【0100】
S303において、秘匿モード項目の設定値が有効でない場合は(S303でNO)、S301で検索された検索文字列履歴情報をその検索結果として図17に示すような検索履歴表示画面108を表示器100に表示する(S306)。
【0101】
また、S303において、秘匿モード項目の設定値が有効の場合は(S303でYES)、S301で検索された検索文字列履歴情報の中からセキュリティ管理情報35(図15参照)の秘匿ワード項目の操作者(例えば認証された利用者が利用者1の場合)以外の全ての利用者(例えば利用者2など)に設定されている秘匿ワードの文字列(この場合は利用者2のGH02、Suzuki、US2IJなどや他の利用者の秘匿ワード)を含む検索文字列履歴情報を除外して、その検索結果を図18に示すような検索履歴表示画面109で表示器100に表示する(S305)。
【0102】
図17の検索履歴表示画面108および図18の検索履歴表示画面109は、検索入力画面101(図6参照)で検索ファイル名の検索文字列の1文字目が「T」と入力された場合の画面例を示したものであり、検索履歴表示画面108(図17)が秘匿モード項目の設定値が有効でない場合、検索履歴表示画面109(図18)が秘匿モード項目の設定値が有効の場合をそれぞれ示したものである。
【0103】
図18の検索履歴表示画面109では、セキュリティ管理情報35に、操作者(利用者1)以外の利用者2の秘匿ワードの文字列にSuzukiが設定されているので、検索履歴表示画面108(図17参照)で表示されるTestSuzukiの検索文字列履歴情報が検索履歴表示画面109(図18参照)では除外されて表示される。
【0104】
また、セキュリティ管理情報35には、操作者(利用者1)の秘匿ワードの文字列にTestが設定されているが、利用者1は操作者であるので、検索履歴表示画面108(図17参照)で表示されるTestの検索文字列履歴情報は、検索履歴表示画面109(図18参照)でも除外されずに表示される。
【0105】
S305の検索履歴表示画面109(図18参照)またはS306の検索履歴表示画面108(図17)が表示された状態で、入力検索文字列の次の1文字が入力されると、先の入力の1文字と今回入力の1文字から成る入力検索文字列を検索キーにして、S301で検索された検索文字列履歴情報の中から検索ファイル名に当該入力検索文字列を含む検索文字列履歴情報を検索して前述のS301乃至S307の動作を繰り返す。
【0106】
また、S305またはS306の検索結果の表示状態において、利用者がその検索履歴表示画面に表示されている開始ボタンを選択するか、または当該検索履歴表示画面に表示されている検索文字列履歴情報の中から所望する検索文字列履歴情報を選択して開始ボタンを選択すると(S307でYES)、入力検索文字列の入力操作が終了したと認識して、利用者が入力した入力検索文字列または選択検索文字列の検索文字列を検索キーにして蓄積文書履歴情報31(図2参照)の中からファイル名に当該検索文字列を含む蓄積文書履歴情報を検索する(S308)。
【0107】
S308において、蓄積文書履歴情報が検索されると、当該検索された蓄積文書履歴情報の件数を計数して、その検索件数が所定の件数(例えば50件)以上か否かを判別し(S309)、所定の件数以上でなければ(S309でNO)、本検索処理に用いた入力検索文字列、すなわち入力検索文字列の入力操作の終了時の入力検索文字列(この場合は「T」)を当該利用者(この場合は利用者1)の検索文字列履歴情報の検索ファイル名項目の設定値として検索文字列履歴情報34に登録し、その蓄積文書の検索結果を表示器100に表示する(S312)。
【0108】
また、S309において、検索された蓄積文書履歴情報の件数が所定の件数以上であれば(S309でYES)、検索される蓄積文書履歴情報の件数を絞り込むための検索条件を追加して検索するための検索条件追加画面を表示器100に表示して、検索する蓄積文書の件数の絞り込みを利用者に促す(S310)。
【0109】
追加の検索条件の検索キーが入力されると、その入力された入力検索文字列を検索キーにして前述のS308で検索された蓄積文書履歴情報の中から当該入力検索文字列を含む蓄積文書履歴情報を検索して、当該検索件数を計数し、当該検索計数が所定の件数(例えば50件)以上でなくなるまで前述のS309乃至S311の処理動作を繰り返す。
【0110】
このS309乃至S311の処理動作の繰り返しの結果、検索件数が所定の件数以上でなくなれば、入力検索文字列の入力操作の終了時の入力検索文字列(この場合は「T」)と、追加した検索条件の検索キーに入力した入力検索文字列を当該利用者(この場合は利用者1)の検索文字列履歴情報の設定値として検索文字列履歴情報34に登録し、その蓄積文書の検索結果を表示器100に表示する(S312)。
【0111】
上述のように、本発明に係わる画像形成装置3は、利用者が画像形成装置3に蓄積されている蓄積文書を検索する場合に、利用者が検索キーとして入力した検索文字列に基づき検索されて表示される検索文字列履歴情報は、利用者に応じて設定された秘匿ワードによってその表示が規制される。
【0112】
なお、本実施例では、図15のセキュリティ管理情報35の秘匿ワードを利用者毎に設定した例を示したが、例えば所属部署、役職などにグループ分けして、そのグループ毎に秘匿ワードを設定する構成としても良い。
【0113】
この場合は、利用者の認証の際に、その利用者の所属するグループが特定できるように、当該利用者の所属するグループの情報を保持する構成にする。
【0114】
以上が本発明の代表的な実施形態の一例であるが、本発明は、上記実施例及び図面に示した実施例に限定することなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施できるものである。
【0115】
例えば、上記実施形態では、本発明に係わる画像形成装置を印刷装置に適用した場合を説明したが、ファクシミリ装置に適用して、その画像形成装置から文書を送信する場合に、その送信先のアドレス帳の情報を検索する場合にも適用可能である。
【0116】
この場合は、前述の画像形成装置1、3の印刷処理部20をファクシミリ装置に対応した文書処理を行う構成とし、また記憶部30にはアドレス帳の情報を記憶させ、蓄積文書履歴情報31をファクシミリ送信または受信した文書の履歴情報を蓄積して記憶する構成とする。また検索文字列履歴情報32、34を利用者が文書送信の際に送信先としてアドレス帳から検索するために入力した検索キーの検索文字列の履歴情報を蓄積する構成とし、セキュリティ管理情報33、35をその検索文字列履歴情報のうちの秘匿するための秘匿文字列を設定する構成とする。
【0117】
そして、検索対象の情報をアドレス帳の情報とすることで、画像形成装置(ファクシミリ装置)に保持されたアドレス情報の検索時の検索キーの入力の際に、過去に入力された検索キーの履歴が利用でき、且つこの履歴からの意図しない情報の漏洩防止が利用者に応じて対応できる。
【0118】
また、本発明に係わる画像形成装置を複合機に適用して、その画像形成装置に蓄積文書の検索機能と、アドレス帳の検索機能の両方の機能を備えるような構成とすることも可能である。
【0119】
この場合は、画像形成装置の各部の構成および記憶部に記憶する蓄積文書履歴情報、アドレス帳の情報、検索文字列履歴情報、セキュリティ管理情報の構成を前述の画像形成装置1、3の構成と画像形成装置(ファクシミリ装置)の構成の両方の構成を備えるようにすることで実現でき、画像形成装置1、3の場合の効果と画像形成装置(ファクシミリ装置)の効果の両方の効果を得ることができる。
【0120】
また、上記文書検索処理の動作(図5、図16)を記憶装置に記憶させた情報検索プログラムに基づき中央演算処理装置で処理することにより行うことも可能である。
【0121】
この場合に、上記情報検索プログラムをネットワーク等の通信手段により提供することは勿論、CD−ROM、DVD等の外部記録媒体に記録して提供することも可能である。 このように、本発明に係わる画像形成装置および情報検索プログラムは、情報の検索機能を向上させるとともに検索結果の情報に対するセキュリティを強化して情報漏洩を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、情報の検索機能を有する複写機、印刷装置、ファクシミリ装置、複合機などの画像形成装置に適用できる。
【符号の説明】
【0123】
1、3:画像形成装置(印刷装置)
2:画像処理装置(ホストコンピュータ)
10;受信処理部
20:印刷処理部
30:記憶部
31:蓄積文書履歴情報
32、34:検索文字列履歴情報
33、35:セキュリティ管理情報
40:入出力処理部
50、51:蓄積処理部
60、61:検索処理部
100:表示器
101:検索入力画面
102〜104、108〜109:検索履歴表示画面
105、107:蓄積文書検索結果画面
106:検索条件追加画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を検索するための検索キーを入力する入力手段と、
前記入力手段で検索キーとして入力された検索文字列を前記情報検索の検索履歴情報として記憶する検索履歴記憶手段と、
前記検索履歴記憶手段で記憶された前記検索履歴情報を秘匿するための秘匿文字列を設定する設定手段と、
前記情報の検索に際して、前記入力手段で文字が入力される毎に、該入力文字から成る前記検索文字列に基づき前記検索履歴記憶手段に記憶された該検索文字列を含む前記検索履歴情報を検索する検索手段と、
前記検索手段で検索された前記検索履歴情報の中から前記設定手段で設定された前記秘匿文字列を含む検索履歴情報を除外して表示する検索履歴表示手段と、
前記検索履歴表示手段で表示された前記検索履歴情報の中から選択された検索履歴情報の検索文字列を検索キーにして前記情報を検索する情報検索手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
利用者を認証するための認証手段を具備し、
前記設定手段は、
前記利用者毎に前記秘匿検索文字列を設定する利用者別秘匿情報設定手段を具備し、
前記検索履歴表示手段は、
前記検索手段で検索された検索履歴情報の中から前記設定手段により認証された利用者以外の利用者に設定された前記秘匿文字列を含む検索文字列を除外して表示する利用者対応検索履歴表示手段を具備する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記情報検索手段で検索された検索情報の検索件数を計数して該検索件数が所定件数以上か否かを判別する判別手段と、
前記判別手段で前記検索件数が所定件数以上でないと判別された場合に、前記検索情報を表示する検索情報表示手段と、
前記入力手段で入力された前記検索文字列を該検索の履歴情報として前記検索履歴記憶手段に記憶させる登録手段と
を具備する請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記判別手段で前記検索件数が所定件数以上と判別された場合に、該検索件数を絞り込むための検索キーを入力する絞込入力手段と、
前記絞込入力手段で検索キーとして入力された絞込検索文字列に基づき前記検索情報の中から該絞込検索文字列を含む情報を再検索する情報再検索手段と
を具備する請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記登録手段は、
前記入力手段で入力された前記検索文字列に加えて前記絞込入力手段で入力された前記絞込検索文字列を該検索の履歴情報として前記検索履歴記憶手段に記憶させる請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記情報は、
処理済み画像情報として蓄積して記憶された蓄積画像情報である請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記情報は、
画像情報の送信処理の送信先として記憶された宛先情報である請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
情報を検索するための検索キーを入力する入力手段、
前記入力手段で検索キーとして入力された検索文字列を前記情報検索の検索履歴情報として記憶する検索履歴記憶手段、
前記検索履歴記憶手段で記憶された前記検索履歴情報を秘匿するための秘匿文字列を設定する設定手段、
前記情報の検索に際して、前記入力手段で文字が入力される毎に、該入力文字から成る前記検索文字列に基づき前記検索履歴記憶手段に記憶された該検索文字列を含む前記検索履歴情報を検索する検索手段、
前記検索手段で検索された前記検索履歴情報の中から前記設定手段で設定された前記秘匿文字列を含む検索履歴情報を除外して表示する検索履歴表示手段、
前記検索履歴表示手段で表示された前記検索履歴情報の中から選択された検索履歴情報の検索文字列を検索キーにして前記情報を検索する情報検索手段
としてコンピュータを機能させる情報検索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−128570(P2012−128570A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278171(P2010−278171)
【出願日】平成22年12月14日(2010.12.14)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】