画像形成装置及び画像形成プログラム
【課題】画像が形成された媒体の有する孔を揃えて出力できる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供する。
【解決手段】
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、積載手段が積載する印刷媒体を積載手段から形成手段へ搬送すると共に、形成手段が画像を形成した印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送する搬送手段と、検出手段が検出した孔の向きに基づいて印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段とを備える。これによれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【解決手段】
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、積載手段が積載する印刷媒体を積載手段から形成手段へ搬送すると共に、形成手段が画像を形成した印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送する搬送手段と、検出手段が検出した孔の向きに基づいて印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段とを備える。これによれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷用紙に穿孔されるパンチ穴に対して予め定められた向きで画像を形成できる画像形成装置が知られるに至った(例えば、特許文献1)。
この画像読取装置は、印刷用紙等の記録媒体にあらかじめ穿孔されているパンチ穴の位置を検出する検出手段と、検出手段により検出されるパンチ穴の位置に基づいた予め定められた画像処理を施した画像データを画像形成部に出力する制御手段とを有することを特徴とする。
【0003】
【特許文献1】特開平11−341255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像が形成された媒体の有する孔を揃えて出力できる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る画像形成装置は、画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、積載手段が積載する印刷媒体を積載手段から形成手段へ搬送すると共に、形成手段が画像を形成した印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送する搬送手段と、検出手段が検出した孔の向きに基づいて印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
上記構成において、出力手段が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる針綴手段を更に備え、搬送制御手段は、印刷媒体が有する孔の向きを針綴手段が綴じる位置に向けるよう変更して出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0007】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、搬送手段が形成手段へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる回転手段と、回転手段が回転させた画像を印刷媒体に形成するよう形成手段を制御する形成制御手段とを更に備える構成を採用できる。
【0008】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段を更に備え、回転手段は、画像取得手段が取得した画像を回転させ、形成制御手段は、画像取得手段が取得した頁番号の降順に、回転手段が回転させた画像を印刷媒体の上面に形成するよう形成手段を制御し、搬送制御手段は、表裏を変更せずに積載手段から形成手段へ印刷媒体を搬送するよう搬送手段を制御し、出力手段は、形成手段が画像を形成した面を上にして出力した印刷媒体の上に、画像を形成した面を上にして他の印刷媒体を出力する構成を採用できる。
【0009】
上記構成において、搬送制御手段は、形成手段が形成する画像に対して孔の向きが上向きとなるように表裏を変更して積載手段から形成手段へ印刷媒体を搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0010】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段と、出力手段が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力する入力手段と、画像取得手段が取得した頁番号の昇順に、搬送手段が搬送した印刷媒体に画像を形成するよう形成手段を制御する形成制御手段とを更に備え、搬送制御手段は、形成手段によって画像の形成された面が入力手段の入力した向きとなるように印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御し、出力手段は、形成手段が画像を形成した面を入力手段の入力した向きにして出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を入力手段の入力した向きにして出力する構成を採用できる。
【0011】
上記構成において、積載手段を識別する情報と、積載手段が積載する印刷媒体の検出手段が検出した孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶する印刷媒体の有する孔の向きに基づいて、搬送手段が印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する判定手段とを更に備え、搬送制御手段は、判定手段が表裏を変更する必要が無いと判断した印刷媒体の有する孔の向きと関連付けて記憶手段が記憶する情報の識別する積載手段から、印刷媒体を形成手段へ搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0012】
本発明に係る画像形成プログラムは、コンピュータを、画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段を識別する情報と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段から形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段へ印刷媒体を搬送する搬送手段が、印刷媒体を取得する積載手段を識別する情報と関連付けて記憶手段が記憶する情報が表す孔の向きを取得する孔取得手段と、孔取得手段が取得した孔の向きに基づいて形成手段が画像を形成した印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の構成によれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【0014】
請求項2の構成によれば、印刷媒体が有する孔の向きを針で綴じる位置に向けて出力できる。
【0015】
請求項3の構成によれば、印刷媒体を回転させることなく、孔に対して上向きとなる画像を印刷媒体に形成できる。
【0016】
請求項4の構成によれば、印刷媒体の表裏を変更することなく、孔に対して上向きとなる画像を形成した印刷媒体を頁番号順に重ねて効率良く出力できる。
【0017】
請求項5の構成によれば、画像を回転させることなく、孔に対して上向きとなる画像を印刷媒体に形成できる。
【0018】
請求項6の構成によれば、画像が形成された面を下向きにして印刷媒体を頁番号順に重ねて出力できる。
【0019】
請求項7の構成によれば、表裏を変更する必要が無い印刷媒体を用いて効率的に画像を形成できる。
【0020】
請求項8の構成によれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の画像形成装置を備える画像形成システム1の一実施形態を示す構成図である。
図1に示す画像形成システム1は、通信網10、画像形成装置100、並びに端末装置201及び202で構成される。
通信網10は、例えば、LAN(Local Area Network )、WAN(Wide Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、又は公衆回線網で構成され、画像形成装置100と端末装置201及び202とを通信可能に接続する。
【0023】
画像形成装置100について説明する前に、端末装置201及び202について説明を行う。尚、端末装置201及び202は、それぞれ同様の構成であるため、主に、端末装置201について説明を行う。端末装置201は、例えば、パーソナル・コンピュータで構成される。端末装置201は、通信網10を介して画像形成装置100に接続する。端末装置201は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)若しくはG3又はG4等の規格に従って、画像形成装置100へ画像を表す情報を送信する。
【0024】
画像形成装置100は、通信網10を介して端末装置201及び202に接続する。画像形成装置100は、例えば、原稿を光学的に読み取って原稿を表す原稿画像を取得する画像取得機能(つまり、スキャン機能)、及び読み取った画像又は端末装置201から受信した情報が表す画像を形成する画像形成機能(つまり、プリント機能)を有するコピー機又は複合機で構成される。
【0025】
ここで、図2を参照して、画像形成装置100の構成について説明する。図2は、画像形成装置100の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図2に示す画像形成装置100は、画像取得部110、積載部120、検出部130、画像形成部140、出力部150、針綴部160、搬送部170、制御部180、及び入力部190で構成される。
【0026】
画像取得部110は、例えば、スキャナで構成される。画像取得部110は、制御部180に接続する。画像取得部110は、スキャン機能を発揮して原稿画像を、原稿画像の頁番号とを関連付けて取得する。また、画像取得部110は、取得した画像と頁番号とを制御部180へ出力する。また、画像取得部110は、例えば、FAXモデム又はLANカードで構成され、原稿画像と原稿画像の頁番号とを、予め定められたプロトコルに従って、接続する端末装置201から取得する構成を採用できる。
【0027】
積載部120は、例えば、トレイで構成される。トレイは、画像形成装置100に内蔵される内蔵トレイ及び画像形成装置100に外側に設置される外付けトレイに類別される。積載部120は、搬送部170に接続する。積載部120は、画像が印刷される印刷媒体を積載する。印刷媒体は、例えば、画像の印刷に用いられる用紙、プラスティックカード、木板、及び布を含み、少なくとも2以上の面を有する。積載部120が積載する印刷媒体は、搬送部170によって画像形成部140へ搬送される。
【0028】
検出部130は、例えば、光学センサで構成される。検出部130は、積載部120が積載する印刷媒体の有する孔の位置又は向きを検出できる位置に設置されている。検出部130が設置される位置の具体例としては、例えば、積載部120が積載している印刷媒体の上方又は下方、若しくは、積載部120が積載する印刷媒体を搬送する搬送路が挙げられる。尚、印刷媒体が有する孔は、いわゆるパンチ穴を含む。パンチ穴は、例えば、紙を綴じるバインダー又は紐等が挿通する孔である。また、孔の向きは、右向き又は左向きに類別される。右向きの孔とは、印刷媒体の中心よりも、後述する画像形成部140において印刷媒体が搬送される方向にある孔をいう。同様に、左向きの孔とは、中心よりも搬送される方向と逆方向にある孔をいう。本実施例において、印刷媒体は、2つの孔を有するとして説明するが、これに限定される訳ではなく、単一又は3以上の孔を有する構成を採用できる。
【0029】
画像形成部140は、例えば、プリンタで構成される。画像形成部140は、搬送部170及び制御部180に接続する。画像形成部140は、搬送部170によって積載部120から搬送された印刷媒体の予め定められた面に、孔の向き及び表裏を変更せずにそのまま、制御部180から取得した画像を印刷して形成する。本実施例において、予め定められた面は上面であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。尚、画像形成部140が画像を形成した印刷媒体は、搬送部170により出力部150へ搬送される。
【0030】
出力部150は、例えば、出力口で構成される。出力部150は、搬送部170に接続する。出力部150は、搬送部170によって画像形成部140から搬送された印刷媒体を、搬送された向き及び表裏を変更せずにそのまま出力する。また、出力部150は、出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を重ねて出力する。
針綴部160は、例えば、ステープラーで構成される。針綴部160は、制御部180に制御されて、出力部150が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる。
【0031】
搬送部170は、例えば、印刷媒体を搬送する搬送路とフィードロールとで構成される。搬送部170は、積載部120、画像形成部140、出力部150、及び制御部180に接続する。搬送部170は、制御部180に制御されて、積載部120に蓄積された印刷媒体を、積載部120から画像形成部140へ搬送する。また、搬送部170は、制御部180に制御されて、画像形成部140で画像を形成された印刷媒体を画像形成部140から出力部150へ搬送する。尚、搬送部170は、制御部180に制御されて、印刷媒体の表裏を変更するように搬送する場合があるが、この場合とこの表裏を変更する搬送方法とについては後述する。
【0032】
制御部180について説明する前に、入力部190について説明する。
入力部190は、例えば、タッチパネル又はメカニカルスイッチで構成される。入力部190は、制御部180に接続する。入力部190は、画像形成装置100を使用する使用者に操作されて、下記各種の信号を制御部180へ入力する。特に、入力部190は、出力部150が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号、又は上向きに出力するよう指示する信号を入力する。
制御部180は、例えば、マイクロコンピュータで構成される。制御部180は、画像取得部110、検出部130、画像形成部140、針綴部160、搬送部170、及び入力部190に接続する。制御部180は、ソフトウェア処理を実行する。
【0033】
次に図2(b)を参照して、制御部180がソフトウェア処理を実行するために用いるハードウェアの一構成例について説明する。図2(b)は、制御部180の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図2(b)に示す制御部180は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成される実行部180a、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成される読出専用記憶装置180b、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される読書可能記憶装置180c、及び入出力回路で構成される入出力部180eで構成され、実行部180a、読出専用記憶装置180b、読書可能記憶装置180c、及び入出力部180eは互いにバス180fによって接続している。
【0034】
ソフトウェア処理は、実行部180aが、読出専用記憶装置180bに格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムに従って演算を実行することにより実現される。なお、読書可能記憶装置180cには、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフする場合にバックアップが必要なデータが保存される。また、演算結果は、入出力部180eを介して接続する他の部又は装置との間で入出力される。
【0035】
制御部180は、ソフトウェア処理である制御処理を実行することで、検出部130から取得する孔の向きを表す信号に基づいて、画像取得部110、画像形成部140、及び搬送部170を制御する。
ここで、図3を参照して、制御部180が実行する制御処理について概説する。図3は、制御部180が実行する制御処理の一例を説明するための図である。
【0036】
図3に示す表は、制御内容と制御内容を実現するために実行する制御処理の実行条件とを関連付けて示す表である。具体的には、図3に示す表は、番号フィールドと、トレイ位置フィールドと、穴向きフィールドと、生産性優先フィールドと、排出紙面優先フィールドとを有する。
番号フィールドについては後述する。トレイ位置フィールドは、積載部120の種類を表す情報を保存する。具体的には、積載部120の種類を表す情報は、内蔵トレイであるか外付けトレイであるかを表す情報を含む。穴向きフィールドは、積載部120の積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報を保存する。番号フィールドは、使用する印刷媒体を識別する情報を保存する。具体的には、番号フィールドは、トレイ位置フィールドの保存する情報が表す種類のトレイに積載された、穴向きフィールドの保存する情報が表す向きの印刷媒体を識別する番号を保存する。尚、実行条件は、トレイの位置及び孔向きと、後述する生産性を優先するか否かとで定まる。
【0037】
生産性優先フィールドは、生産性を優先した制御内容を表す情報を保存する。生産性優先フィールドは、ローテーション/デュプパス(Rotation/DupPathとも表記する)フィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドを有する。ローテーション/デュプパスフィールドは、回転処理(つまり、ローテーション)を行うか否かを表す情報、及びデュプパスを用いて印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する搬送制御処理を行うか否かを表す情報を保存する。
【0038】
尚、ローテーションとは、画像形成部140が形成する画像を、搬送部170が画像形成部140へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる処理をいう。画像の向きが孔の向きに対して上向きであるとは、印刷媒体に形成された孔が上側にとなるように印刷媒体を置いた場合に、印刷媒体に形成された画像が上向きとなる(つまり、逆さまや横向きにならない)ことをいう。デュプパスとは、例えば、印刷媒体を裏返す等して、画像を印刷する印刷媒体の面を、画像形成部140に対して変更するために搬送部170が用いる搬送路をいう。
【0039】
ここで、一旦、図4及び5を参照して、画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きについて説明した後に、図6を参照して、制御部180が実行する回転処理及び搬送制御処理について概説する。尚、搬送制御処理は、制御処理を構成する処理であり、搬送経路をデュプパスとするよう搬送部170を制御する処理をいう。尚、図4は、内蔵トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
図4に示す画像形成装置100が有する積載部120は、内蔵トレイT1からT4と、外付トレイT5及びT6とで構成される。内蔵トレイT1からT4は、それぞれほぼ同一の構成を有するため、内蔵トレイT1についてのみ説明する。内蔵トレイT1は、孔を左向きにして印刷媒体を積載している。
画像形成部140は、搬送部170が印刷媒体を搬送する方向を向いた画像を、搬送される印刷媒体の上面に形成する。
搬送部170は、搬送路R1及びR3を用いて、内蔵トレイT1が積載する孔を左向きにした印刷媒体を反転させて(つまり、表裏を変えて)画像形成部140へ搬送する。これにより、搬送部170は、孔の向きを左向きから右向きに変更して画像形成部140へ搬送する。尚、内蔵トレイT1が右向きの印刷媒体を積載する場合には、搬送部170は、孔の向きを右向きから左向きに変更して印刷媒体を画像形成部140へ搬送する。
【0040】
次に、図5を参照して、外付トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きについて説明する。図5は、外付トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
図5に示す画像形成装置100は、図4に示す画像形成装置100と同様である。外付トレイT5及びT6は、それぞれほぼ同一の構成を有するため、外付トレイT5についてのみ説明する。外付トレイT5は、孔を右向きにして印刷媒体を積載している。
搬送部170は、搬送路R2及びR3を用いて、外付トレイT5から、孔を右向きにした印刷媒体を反転さずに(つまり、表裏を変ずに)画像形成部140へ搬送する。つまり、搬送部170は、孔の向きを右向きのまま画像形成部140へ搬送する。尚、外付トレイT5が左向きの印刷媒体を積載する場合には、搬送部170は、孔の向きを左向きのまま印刷媒体を画像形成部140へ搬送する。
【0041】
次に、図6(a)を参照して、制御部180が実行する回転処理について概説する。図6(a)は、制御部180が実行する回転処理の一例を概説するための図である。
図4及び図5を参照して説明したように、不図示の制御部180は、図6(a)に示す画像形成部140へ、右向きの印刷媒体を積載した内蔵トレイT1、又は左向きの印刷媒体を積載した外付トレイT5から、孔の向きが左向きの印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。また、制御部180は、印刷媒体が搬送される方向(つまり、右側)を向いた画像を180度回転して、画像が逆方向を向くように回転処理(つまり、ローテーション)する。その後、制御部180は、回転処理をした左向きの画像を、孔が左向きの印刷媒体に印刷するよう画像形成部140を制御する。つまり、画像形成部140は、孔の向きに対して上向きとなる画像を形成する。
【0042】
次に、図6(b)を参照して、制御部180が実行する搬送制御処理について概説する。図6(b)は、制御部180が実行する搬送制御処理の一例を概説するための図である。
図4及び5を参照して説明したように、制御部180は、孔の向きを変えて又は変えないで印刷媒体を内蔵トレイ又は外付トレイから画像形成部140へ搬送するよう搬送部170を制御する。次に、制御部180は、印刷媒体の表裏を変えて画像形成部140へ、再度同じ印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。具体的には、制御部180は、以下に示すデュプパスR3及びR5からR7を用いて印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。
【0043】
つまり、制御部180は、一旦、搬送路R3を用いて搬送した印刷媒体を、搬送路R5及びR6を順に用いて更に搬送するよう搬送部170を制御する。次に、制御部180は、搬送路R6を再度用いて印刷媒体を逆方向に搬送するよう制御する。その後に、制御部180は、搬送路R7及びR3を順に用いて、画像形成部140へ再度同じ印刷媒体を搬送するよう制御する。つまり、制御部180は、印刷媒体をひっくり返すことで、孔の向きを逆方向に変更するよう搬送部170を制御する。
【0044】
ここで、図3に戻り、制御部180が実行する制御処理について引き続き概説する。
排出フィールドは、インバート排出又はストレート排出を表す情報を保存する。印字順序フィールドは、印字順序を表す情報を保存する。具体的には、例えば、1頁から順番に最終頁まで印字(印刷)する等の頁番号の昇順で印刷する場合には、「1-N」という文字を保存し、そうで無い場合には「N-1」という文字を保存する。
【0045】
ここで、図7(a)を参照して、ストレート排出について説明する。図7(a)は、ストレート排出の一例を表す図である。
搬送部170は、制御部180に制御されて、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えずに画像形成部140から出力部150へ搬送する。具体的には、搬送部170は、搬送路R3及びR4を順に用いて、印刷媒体を搬送する。また、出力部150は、搬送された印刷媒体を表裏を変えずに出力する。つまり、ストレート排出とは、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えずに(つまり、ひっくり返さずに)排出(出力)することをいう。
尚、画像形成装置100が印刷媒体の表裏を変更しないストレート排出をする場合には、制御部180は、頁番号の大きい画像から順に(つまり、頁番号の降順に)形成するよう画像形成部140を制御する。これは、画像形成部140が印刷媒体の上面に画像を印刷し、出力部150は画像が形成された面を上にして既に出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を同様に出力するためである。
【0046】
次に、図7(b)を参照して、インバート排出について説明する。図7(b)は、インバート排出の一例を表す図である。
搬送部170は、制御部180に制御されて、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えて画像形成部140から出力部150へ搬送する。具体的には、搬送部170は、一旦、搬送路R3を用いて搬送した印刷媒体を、搬送路R5及びR6を順に用いて更に搬送する。次に、搬送部170は、搬送路R5及びR6を逆順に再度用いて印刷媒体を逆方向に搬送した後に、搬送路R4を用いて出力部150へ搬送することで表裏を変える。つまり、搬送部170は、孔の向きを逆方向に変更して出力部150へ搬送する。
【0047】
尚、出力部150は、ストレート排出と同様に、搬送された印刷媒体の表裏を変えずに出力する。つまり、インバート排出とは、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えて(つまり、ひっくり返して)排出(出力)することをいう。
また、画像形成装置100が印刷媒体の表裏を変更するインバート排出をする場合には、制御部180は、頁番号の小さい画像から順に(つまり、頁番号の昇順に)形成するよう画像形成部140を制御する。これは、画像形成部140が印刷媒体の上面に画像を印刷し、搬送部170が印刷媒体の表裏を変えて出力部150へ搬送するためである。つまり、出力部150は、画像が形成された面を下にして既に出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を同様に出力するためである。
【0048】
尚、制御部180は、画像形成部140における印刷媒体の孔の向きが針綴部160の印刷媒体を針で綴じる位置(以下単に、針綴位置という)を向いている場合には、ストレート排出するよう搬送部170を制御し、そうで無い場合には、インバート排出して孔の向きを変えるよう制御する。
【0049】
ここで、図3に戻り、制御部180が実行する制御処理について引き続き概説する。
排紙面指定優先フィールドは、排紙面の指定を優先した制御内容を表す情報を保存する。ローテーション/デュプパスフィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドを有する。排紙面指定優先フィールドを構成するローテーション/デュプパスフィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドは、生産性優先フィールドを構成するフィールドと同様であるため説明を省略する。
【0050】
次に、図8を参照して、制御部180の構成について、機能に着目して説明する。図8は、制御部180の一構成例を表す機能ブロック図である。
制御部180は、記憶部181、登録部182、孔取得部183、判定部184、回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187で構成される。
記憶部181は、例えば、読書可能記憶装置180cで構成される。記憶部181は、画像取得部110、登録部182、孔取得部183、及び判定部184に接続する。記憶部181は、積載部120を構成するトレイを識別する情報と、トレイが積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する。
【0051】
ここで、図9を参照して、記憶部181が記憶する情報について説明する。図9は、記憶部181が記憶する情報の一例を表す図である。
図9(a)に示す表は、優先度フィールドとトレイフィールドとを有する。優先度フィールドの前に、トレイフィールドについて説明する。トレイフィールドは、トレイを識別する情報を保存する。優先度フィールドは、ATS(Auto Tray Switch)処理において、他のトレイに優先して切り替える程度を表す優先度を保存する。尚、ATS処理は、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイ(以下単に、フィードトレイという)を切り替えるために制御部180が実行する処理をいう。また、ATS処理については後述する。
【0052】
図9(b)に示す表は、トレイフィールド、用紙種類フィールド、トレイ位置フィールド、穴位置フィールド、及びプレパンチ優先度フィールドを有する。トレイフィールドは、図9(a)に示す表が有するトレイフィールドに保存した情報と同じ情報を保存する。用紙種類フィールドは、トレイフィールドに保存した情報が識別するトレイの積載する印刷媒体が既に孔を有する(つまり、プレパンチド)か否かを表す情報を保存する。トレイ位置フィールドは、内蔵トレイか外付トレイかを表す情報を保存する。穴位置フィールドは、孔の位置又は向きを表す情報を保存する。尚、図9において、左向きの孔を「後穴」と表示し、右向きの孔を「前穴」と表示する。プレパンチ優先度フィールドは、プレパンチ優先度を保存する。尚、プレパンチ優先度は、既に孔が形成された(つまり、プレパンチドである)印刷媒体に画像を形成する場合に、ATS処理において、他のトレイに優先して切り替える程度を表す優先度を保存する。よって、図9(a)及び(b)に示す表を以下単に、ATSテーブルという。尚、図9(b)の表は、図示を省略するが、トレイを識別する情報と、例えば、残り用紙の枚数等のトレイが積載する印刷媒体の数量を表す情報と、例えば、用紙サイズ等の印刷媒体の形状を表す情報とを更に関連付けて記憶する。
【0053】
図9(c)に示す表は、優先度フィールド、トレイフィールド、及び用紙種類フィールドを有する。優先度フィールドは、APS(Auto Paper Select)処理において、他のトレイに優先して印刷媒体を供給するトレイとして選択される程度を表す優先度を保存する。尚、APS処理とは、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイを、印刷用紙等の印刷媒体を裏返して搬送する必要性に基づいて選択する処理をいう。また、APS処理については後述する。尚、図9(c)に示すテーブルを、以下単に、APSテーブルという。
トレイフィールド及び用紙種類フィールドは、図9(b)に示す表が有するトレイフィールド及び用紙種類フィールドと同様であるため説明を省略する。尚、記憶部181は、図9に示す情報の他に下記各種の情報を記憶する。下記各種の情報の一例として、記憶部181は、画像取得部110が取得した画像と、画像の頁番号とを関連付けて記憶する。
【0054】
次に、図8に戻り、制御部180の構成について引き続き説明を行う。
登録部182は、実行部180aが登録処理を実行することで実現される。登録部182は、検出部130、記憶部181、及び入力部190に接続する。登録部182は、積載部120を構成するトレイを識別する情報と、検出部130が検出した又は入力部が入力したトレイの積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶部181に登録する。尚、登録部182は、既に孔の向きを表す情報と関連付けて登録されているトレイについては、孔の向きを表す情報の登録を行わない。また、登録部182は、トレイが引き出された場合、又は印刷媒体がトレイから無くなった場合には、トレイを表す情報と関連付けた孔の向きを表す情報を記憶部181から削除する。尚、登録部182は、設定情報を記憶部181に登録する構成を採用できる。設定情報は、制御部180が実行する制御処理を設定する情報をいい、例えば、生産性又は排出面の指定を優先して画像を形成及び出力をするよう搬送部170及び画像形成部140を制御するよう設定する情報を含む。
【0055】
孔取得部183は、実行部180aが孔取得処理を実行することで実現される。孔取得部183は、記憶部181及び判定部184に接続する。孔取得部183は、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイが積載する印刷媒体の孔の向きを取得する。具体的には、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイを識別する情報と関連付けて記憶部181が記憶する情報の表す孔の向きを取得する。搬送部170は、取得したトレイを識別する情報と孔の向きを表す情報とを関連付けて判定部184へ出力する。
【0056】
判定部184は、実行部180aが判定処理を実行することで実現される。判定部184は、記憶部181、孔取得部183、回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187に接続する。判定部184は、孔取得部183から取得した孔の向きに基づいて、搬送部170が印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する。
【0057】
具体的には、先ず、判定部184は、記憶部181が記憶する設定情報に基づいて、生産性を優先するか排出紙面の指定を優先するか否かを判定する。
次に、生産性を優先すると判定した場合には、判定部184は、選択し得る搬送経路の内で、搬送経路が最も短くなる搬送経路を選択する。ただし、選択し得る搬送経路は、出力される印刷媒体の孔の向きが針綴位置に向く(本実施例においては、左側を向く)ように搬送するために用いられる搬送経路をいう。より具体的説明すると、デュプパスR3及びR5からR7よりも、通常の搬送路R1、R2、及びR3の方が距離的に短い。また、デュプパスを用いると共にストレート排出を行って孔の向きを変更するよりも、インバート排出を行う方が距離的に短い。このため、判定部184は、デュプパスを用いる搬送経路を選択しない。よって、判定部184は、通常の搬送路で搬送された印刷媒体をインバート排出する必要があるか否か(つまり、表裏の変更が必要か否か)を、トレイに積載された印刷媒体の孔の向きに基づいて判定する。
【0058】
一方で、排出紙面の指定を優先すると判定した場合には、判定部184は、選択し得る搬送経路の内で、指定された排出紙面を指定方向に向けて出力するために用いられる搬送経路であって、かつ搬送経路が短くなる搬送経路を選択する。具体例を挙げて説明すると、判定部184は、画像が形成された面を下にして排紙する指定を優先すると判定した場合には、インバート排出が必要であると判定する。
【0059】
また、判定部184は、選択した搬送経路に従って印刷媒体を搬送するよう制御する場合に、回転処理が必要であるか否かを判断する。具体的には、記憶部181が記憶する画像の方向と、トレイが積載する印刷媒体の孔の方向と、デュプパスを用いるか否かとに基づいて、画像を180度回転させる回転処理が必要であるか否かを判断する。
【0060】
更に、判定部184は、選択した搬送経路に従って搬送するよう制御する場合に、頁番号の昇順(若い順)に画像を形成するよう画像形成部140を制御する必要があるか否かを判断する。具体的には、インバート排出を行う場合には、頁番号の昇順に画像を形成するよう画像形成部140を制御する必要があり、ストレート排出を行う場合には、頁番号の降順に画像を形成するよう制御する必要があると判断する。その後、判定部184は、判定結果を回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187へ出力する。
【0061】
回転部185は、実行部180aが回転処理を実行することで実現される。回転部185は、判定部184及び形成制御部186に接続する。回転部185は、判定部184が出力する判定結果に基づいて回転処理を実行する。具体的には、回転部185は、判定部184が回転処理を実行する必要があると判定した場合には、記憶部181が記憶する画像を、搬送部170が画像形成部140へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる。その後、回転部185は、回転処理を施した画像を頁番号と関連付けて形成制御部186へ出力する。また、判定部184が回転処理を実行する必要がないと判定した場合には、記憶部181が記憶する画像を回転させずに形成制御部186へ出力する。
【0062】
形成制御部186は、実行部180aが形成制御処理を実行することで実現される。形成制御部186は、画像形成部140、判定部184、及び回転部185に接続する。形成制御部186は、回転部185が回転させた画像を印刷媒体に形成するよう画像形成部140を制御する。また、形成制御部186は、判定部184が判定した頁順で、回転部185から取得した画像を印刷媒体に形成するよう画像形成部140を制御する。
【0063】
搬送制御部187は、実行部180aが搬送制御処理を実行することで実現される。搬送制御部187は、搬送部170、及び判定部184に接続する。搬送制御部187は、判定部184が判定した搬送経路で印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。具体的には、搬送制御部187は、ストレート排出又はインバート排出のために、印刷媒体が有する孔の向きを針綴位置に向けるよう変更して出力部150へ搬送するよう搬送部170を制御する。
【0064】
次に、図10を参照して、制御部180が実行する制御処理について説明する。図10は、制御部180が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。尚、制御部180は、画像の形成を指示する信号を、入力部190から取得した場合に制御処理を実行する。
先ず、制御部180は、プレパンチド用紙が指定されたか否かを判断する(ステップS01)。具体的には、制御部180は、入力部190が入力する信号に基づいて、画像が形成される印刷媒体としてプレパンチド用紙が指定されたか否かを判断する。制御部180は、プレパンチド用紙が指定されたと判断する場合には、ステップS02の処理を、そうで無い場合には処理の実行を終了する。
【0065】
ステップS01において、プレパンチド用紙が指定されたと判断した場合には、制御部180は、後述するAPS処理を実行することで、フィードトレイに関するトレイ情報(以下単に、フィードトレイ情報という)を取得する(ステップS02)。尚、トレイ情報とは、トレイを識別する情報と、トレイが積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報とを関連付けた情報をいう。
【0066】
ステップS02を実行した後又はステップS10を実行した後に、制御部180は、トレイ情報が識別するフィードトレイが存在するか否かを判断する(ステップS03)。制御部180は、フィードトレイが存在すると判断する場合には、ステップ04の処理を実行し、そうで無い場合には処理の実行を終了する。
【0067】
ステップS03において、フィードトレイが存在すると判断した場合、又はステップS09において、印刷用紙がフィードトレイに存在し、かつ画像の生産性が低くないと判断した場合には、制御部180は、画像を形成するジョブが終了したか否かを判断する(ステップS04)。具体例としては、指示された頁全てに対して、指示された部数だけ画像を形成し終えたか否かを判断する。尚、これらの指示は、入力部190が信号として入力する構成を採用できる。制御部180は、ジョブが終了したと判断する場合には処理の実行を終了し、そうで無い場合にはステップS05の処理を実行する。
【0068】
ステップS04において、制御部180は、ジョブが終了していないと判断した場合には、フィードトレイから印刷媒体をフィードする(ステップS05)。次に、制御部180は、孔の検出が必要であるか否かを判断する(ステップS06)。具体的には、記憶部181がフィードトレイを識別する識別情報と、フィードトレイが積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶して無い場合に、制御部180は、孔の検出が必要であると判断する。制御部180は、孔の検出が必要であると判断する場合にはステップS07の処理を実行し、そうでない場合にはステップS09の処理を実行する。
【0069】
ステップS06において、制御部180は、孔の検出が必要であると判断した場合には、検出部130から印刷媒体が有する孔の位置又は向きを表す信号を取得する(ステップS07)。次に、制御部180は、孔位置又は孔の向きを表す情報を、フィードトレイを表す情報と関連付けて記憶部181に登録する(ステップS08)。
【0070】
ステップS08を実行した後に、又はステップS06において、制御部180は、孔の検出が不必要であると判断した場合には、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いか否かを判断する(ステップS09)。具体例としては、単位時間当たりに画像を形成して出力する印刷媒体の数が、予め定める閾値よりも少ないと判断した場合に生産性が低いと判断する。制御部180は、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いと判断する場合にはステップS10の処理を実行する。
【0071】
また、フィードトレイに印刷媒体が積載されており、かつ生産性が高いと判断した場合には、制御部180は、フィードトレイに積載された印刷媒体に、APS処理で指定したローテーションの必要性に従って画像を回転させ、印刷順序に従って回転させた画像を形成するよう画像形成部140を制御し、APS処理で指定した排出方法に従って画像を形成した印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。尚、この画像を回転させる処理が回転部185を実現する回転処理に相当し、画像形成部140を制御する処理が形成制御部186を実現する形成制御処理に相当し、この搬送部170を制御する処理が搬送制御部187を実現する搬送制御処理に相当する。その後、制御部180は、上記ステップ04に戻り、上記処理を繰り返す。
【0072】
ステップS09において、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いと判断した場合には、制御部180は、後述するATS処理を実行することで、フィードトレイに代替して印刷媒体を供給する代替トレイに関するトレイ情報(以下単に、代替トレイ情報という)を取得する(ステップS10)。その後、制御部180は、代替トレイをフィードトレイとし、フィードトレイ情報を代替トレイ情報としてステップS03から上記処理の実行を繰り返す。
尚、ステップS08の処理が登録部182を実現する登録処理に相当する。
【0073】
次に、図11及び12を参照して、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理について説明する。図11は、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図12は、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【0074】
先ず、制御部180は、読出しの対象とする行(以下単に、対象行という)がAPSテーブルの終端であるか否かを判断する(ステップS11)。制御部180は、対象行が終端であると判断する場合にはステップS24の処理を、そうで無い場合にはステップS12の処理を実行する。
【0075】
ステップS11において、対象行が終端でないと判断した場合には、制御部180は、APSの対象テーブルの対象行が保存するトレイを識別する識別情報と同じ情報を保存した図9(b)に示すATSテーブルからトレイ情報を取得する(ステップS12)。尚、制御部180は、APSテーブルが保存する優先度が高い(数字が小さい)行から順に、読出しの対象とする対象行としてトレイ情報を取得する。次に、制御部180は、トレイ情報が識別するトレイ(以下単に、対象トレイという)が積載する印刷媒体の種類がプレパンチドであるか否かを判断する(ステップS13)。制御部180は、印刷媒体がプレパンチドであると判断する場合にはステップS14の処理を実行し、そうで無い場合には処理対象とする行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、上記ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0076】
ステップS13において、制御部180は、印刷媒体がプレパンチドであると判断した場合には、孔の位置が先端であるか否かを判断する(ステップS14)。尚、孔の位置が先端であるとは、孔が前孔(つまり、孔の向きが右向き)であることをいい、孔の位置が印刷媒体の端である必要は無い。制御部180は、孔の位置が先端であると判断する場合にはステップS15の処理を、そうで無い場合にはステップS17の処理を実行する。
【0077】
ステップS14において、制御部180は、孔の位置が先端であると判断した場合には、対象トレイの種類が内蔵トレイであるか否かを判断する(ステップS15)。制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイであると判断する場合にはステップS21の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS16の処理を実行する。
【0078】
ステップS15において、制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイでないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位1に設定する(ステップS16)。あくまで候補としたのは、この場合には、インバート排出しなければ、孔の向きを針綴位置に向けることができないため、ストレート排出できるためにより生産性が高いトレイを引き続きAPSテーブルの情報に基づいて検索するためである。また、候補順位1としたのは、孔の位置又は向きが既に検出されているため、候補順位2となる未だ孔の向き等が検出されていないトレイよりも優先してフィードトレイとして選択するためである。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0079】
ステップS14において、制御部180は、孔の位置が先端でないと判断した場合には、孔の位置が後端であるか否かを判断する(ステップS17)。尚、孔の位置が後端であるとは、孔が後孔(つまり、孔の向きが左向き)であることをいい、孔の位置が印刷媒体の端である必要は無い。制御部180は、孔の位置が後端であると判断する場合にはステップS18の処理を、そうで無い場合にはステップS20の処理を実行する。
【0080】
ステップS17において、制御部180は、孔の位置が後端であると判断した場合には、対象トレイの種類が外付トレイであるか否かを判断する(ステップS18)。制御部180は、トレイの種類が外付トレイであると判断する場合にはステップS21の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS19の処理を実行する。
【0081】
ステップS18において、制御部180は、制御部180は、トレイの種類が外付トレイでないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位1に設定する(ステップS19)。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0082】
ステップS17において、制御部180は、孔の位置が後端でないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位2に設定する(ステップS20)。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0083】
ステップS15において、制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイであると判断した場合、又はステップS18において、制御部180は、トレイの種類が外付けトレイであると判断した場合には、APSテーブルが保存する行を全て処理せずに、対象トレイをフィードトレイに指定する(ステップS21)。これらの場合には、ストレート排出によって孔の向きを針綴位置に向けることができるため、他のトレイを用いるよりも生産性が高いと考えられるためである。次に、制御部180は、ローテーション(つまり、回転処理)を有りに指定する(ステップS22)。その後、制御部180は、印刷順序を頁番号の降順に指定する(ステップS23)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。尚、制御部180は、デフォルトで、ローテーションを不要に指定し、印刷順序を頁番号の昇順に指定し、排出方法をストレート排出に指定し、孔の検出を必要なしに指定している。
【0084】
ステップS11において、制御部180は、対象行が終端であると判断した場合には、候補順位1が既に設定済みであるか否かを判断する(ステップS24)。制御部180は、候補順位1が既に設定済みであると判断する場合にはステップS25の処理を、そうで無い場合にはステップS27の処理を実行する。
【0085】
ステップS24において、候補順位1が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位1トレイをフィードトレイに指定する(ステップS25)。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS26)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0086】
ステップS24において、候補順位1が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、候補順位2が既に設定済みであるか否かを判断する(ステップS27)。制御部180は、候補順位2が既に設定済みであると判断する場合にはステップS28の処理を、そうで無い場合にはステップS30の処理を実行する。
【0087】
ステップS27において、候補順位2が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位2トレイをフィードトレイに指定する(ステップS28)。次に、制御部180は、孔の位置又は向きを検出する指定を行う(ステップS29)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0088】
ステップS27において、候補順位2が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、候補無しをフィードトレイに指定する(ステップS30)。尚、これに限定される訳ではなく、制御部180は、デフォルトで定めるトレイをフィードトレイに指定する構成を採用できる。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
尚、ステップS12の処理が孔取得部183を実現する孔取得処理に相当し、ステップS13からS30の処理が判定部184を実現する判定処理に相当する。
【0089】
次に、図13及び14を参照して、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理について説明する。図13は、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図14は、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。尚、図13及び図14は、画像が形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から制御部180が取得した場合に実行するAPS処理の一例を表すフローチャートである。
【0090】
先ず、制御部180は、ステップS31からS33の処理を実行する(ステップS31からS33)。ステップS31からS33の処理は、図11及び12を参照して説明したステップS11からS13の処理と同様であるので説明を省略する。
【0091】
ステップS33において、印刷媒体がプレパンチドであると判断した場合には、制御部180は、孔の位置が後端であるか否かを判断する(ステップS34)。制御部180は、孔の位置が後端であると判断する場合にはステップS35の処理を、そうで無い場合にはステップS37の処理を実行する。
【0092】
ステップS34において、制御部180は、孔の位置が後端であると判断した場合には、ステップS35及びS36の処理を実行する(ステップS35及びS36)。ステップS35及びS36の処理は、ステップS15及びS16の処理と同様であるので説明を省略する。尚、内蔵トレイでないと判断した場合に制御部180が対象トレイを候補順位1に設定するのは、デュプパスを用いて印刷媒体を搬送しなければ、孔の向きと画像の向きを一致させることができないためである。つまり、デュプパスを用いて印刷媒体を搬送する必要が無いためにより生産性が高いトレイを、引き続きAPSテーブルの情報に基づいて制御部180が検索するためである。
【0093】
ステップS34において、制御部180は、孔の位置が後端でないと判断した場合には、孔の位置が先端であるか否かを判断する(ステップS37)。制御部180は、孔の位置が先端であると判断する場合にはステップS38の処理を、そうで無い場合にはステップS40の処理を実行する。
【0094】
ステップS37において、制御部180は、孔の位置が先端であると判断した場合には、対象トレイの種類が外付トレイであるか否かを判断する(ステップS38)。制御部180は、トレイの種類が外付トレイであると判断する場合にはステップS41の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS39の処理を実行する。尚、ステップS39の処理は、ステップS19の処理と同様であるので説明を省略する。
【0095】
ステップS37において、制御部180は、孔の位置が先端でないと判断した場合には、制御部180は、ステップS40の処理を実行する(ステップS40)。尚、ステップS40の処理は、ステップS20の処理と同様であるので説明を省略する。
【0096】
ステップS35において、トレイの種類が内蔵トレイであると判断した場合、又はステップS38において、トレイの種類が外付けトレイであると判断した場合には、制御部180は、APSテーブルが保存する行を全て処理せずに、対象トレイをフィードトレイに指定する(ステップS41)。これら場合には、デュプパスを用いずに孔の向きと画像の向きとを一致させることができるため、他のトレイを用いるよりも生産性が高いと考えられるためである。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS42)。
【0097】
尚、制御部180は、デフォルトで、デュプパスの使用を無しに指定し、印刷順序を頁番号の昇順に指定し、排出方法をインバート排出に指定し、かつ孔の検出を無しに指定している。デフォルトの排出方法がインバート排出であるのは、画像が形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から制御部180が取得したためである。よって、画像が形成された面を上向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から取得した場合には、制御部180は、デフォルトの排出方法をストレート排出に指定する。
【0098】
ステップS31において、制御部180は、対象行が終端であると判断した場合には、ステップS43の処理を実行する(ステップS43)。ステップS43の処理は、ステップS24の処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS43において、候補順位1が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位1トレイをフィードトレイに指定する(ステップS44)。次に、制御部180は、デュプパスを使用する指定(つまり、印刷媒体がデュプパスを通過する指定)を行う(ステップS45)。その後、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS46)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0099】
ステップS43において、候補順位1が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、ステップS47の処理を実行する(ステップS47)。ステップS47の処理は、ステップS27の処理と同様であるので説明を省略する。
【0100】
ステップS47において、候補順位2が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位2トレイをフィードトレイに指定する(ステップS48)。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS49)。その後、制御部180は、孔の位置又は向きを検出する指定を行う(ステップS50)。次に、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0101】
ステップS47において、候補順位2が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、ステップS51の処理を実行する(ステップS51)。尚、ステップS51の処理は、ステップS30の処理と同様であるので説明を省略する。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
尚、ステップS32の処理が孔取得部183を実現する孔取得処理に相当し、ステップS53からS51の処理が判定部184を実現する判定処理に相当する。
【0102】
次に、図15を参照して、制御部180が実行するATS処理について説明する。図15は、制御部180が実行するATS処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、制御部180は、読出しの対象とする行(以下単に、対象行という)がATSテーブルの終端であるか否かを判断する(ステップS61)。尚、ATSテーブルは、図9(b)に示すテーブルをいう。制御部180は、対象行が終端であると判断する場合には処理の実行を終了し、そうで無い場合にはステップS62の処理を実行する。
【0103】
ステップS61において、対象行が終端でないと判断した場合には、制御部180は、ATSの対象テーブルの対象行からトレイ情報を取得する(ステップS62)。尚、現在(つまり、変更前の)のフィードトレイが積載する印刷媒体がプレパンチドの場合には、制御部180は、ATSテーブルが保存するプレパンチ優先度が高い(数字が小さい)ATSテーブルの行から順に、読出しの対象とする対象行としてトレイ情報を取得する。また、フィードトレイの印刷媒体がプレパンチド用紙でない場合には、ATSテーブルにトレイを識別する情報で関連付けられた図9(a)に示す表の保存する優先度が高い(数字が小さい)ATSテーブルの行から順に対象行とする。
【0104】
次に、制御部180は、自動的にトレイを変更できる(以下、ATS可能という)か否かを判断する(ステップS63)。具体例としては、制御部180は、対象行の識別情報で識別されるトレイが印刷用紙を搭載しており(つまり、紙切れではなく)、かつ搭載する印刷媒体の大きさが、現在のフィードトレイが積載する印刷媒体の大きさと等しい場合にATS可能と判断する。制御部180は、ATS可能と判断する場合にはステップS64の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS61に戻り上記処理を繰り返す。
【0105】
ステップS63において、ATS可能であると判断した場合には、制御部180は、処理対象行が保存するトレイ情報を代替トレイ情報とすると共に、現在のフィードトレイを代替トレイ情報で識別されるトレイに切り替える(ステップS64)。その後、制御部180は、ATS処理の実行を終了する。
【0106】
本実施例において、画像取得部110が画像取得手段に相当し、積載部120が積載手段に相当し、検出部130が検出手段に相当し、画像形成部140が形成手段に相当し、出力部150が出力手段に相当し、針綴部160が針綴手段に相当し、搬送部170が搬送手段に相当し、記憶部181が記憶手段に相当し、孔取得手部183が孔取得手段に相当し、判定部184が判定手段に相当し、回転部185が回転手段に相当し、形成制御部186が形成制御手段に相当し、搬送制御部187が搬送制御手段に相当する。
【0107】
制御部180が実行するプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
更に、画像取得装置100がソフトウェア処理を実行することで実現する機能の一部又は全部は、ハードウェア回路を用いて実現することができる。逆に、画像取得装置100がハードウェア回路を用いて実現する機能の一部又は全部は、ソフトウェア処理を実行することで実現することができる。
【0108】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の画像形成装置を備える画像形成システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】画像形成装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図3】制御部が実行する制御処理の一例を説明するための図である。
【図4】内蔵トレイから画像形成部へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
【図5】外付トレイから画像形成部へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
【図6】制御部が実行する回転処理の一例を概説するための図である。
【図7】ストレート排出とインバート排出の一例を表す図である。
【図8】制御部の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図9】記憶部が記憶する情報の一例を表す図である。
【図10】制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図11】生産性を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図12】生産性を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図13】排紙面の指定を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図14】排紙面の指定を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図15】制御部が実行するATS処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1…画像形成システム 10…通信網
100…画像形成装置 110…画像取得部(画像取得手段)
120…積載部(積載手段) 130…検知部(検知手段)
140…画像形成部(形成手段) 150…出力部(出力手段)
160…紙綴部(紙綴手段) 160…搬送部(搬送手段)
180…制御部 180a…CPU
180b…ROM 180c…RAM
180e…I/F 180f…バス
181…記憶部(記憶手段) 182…登録部
183…孔取得部(孔取得手段) 184…判定部(判定手段)
185…回転手段(回転手段) 186…形成制御部(形成制御手段)
187…搬送制御部(搬送制御手段) 190…入力部
R1〜7…搬送路 T1〜6…トレイ1〜6
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、印刷用紙に穿孔されるパンチ穴に対して予め定められた向きで画像を形成できる画像形成装置が知られるに至った(例えば、特許文献1)。
この画像読取装置は、印刷用紙等の記録媒体にあらかじめ穿孔されているパンチ穴の位置を検出する検出手段と、検出手段により検出されるパンチ穴の位置に基づいた予め定められた画像処理を施した画像データを画像形成部に出力する制御手段とを有することを特徴とする。
【0003】
【特許文献1】特開平11−341255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像が形成された媒体の有する孔を揃えて出力できる画像形成装置及び画像形成プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る画像形成装置は、画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、積載手段が積載する印刷媒体を積載手段から形成手段へ搬送すると共に、形成手段が画像を形成した印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送する搬送手段と、検出手段が検出した孔の向きに基づいて印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段とを備えることを特徴としている。
【0006】
上記構成において、出力手段が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる針綴手段を更に備え、搬送制御手段は、印刷媒体が有する孔の向きを針綴手段が綴じる位置に向けるよう変更して出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0007】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、搬送手段が形成手段へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる回転手段と、回転手段が回転させた画像を印刷媒体に形成するよう形成手段を制御する形成制御手段とを更に備える構成を採用できる。
【0008】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段を更に備え、回転手段は、画像取得手段が取得した画像を回転させ、形成制御手段は、画像取得手段が取得した頁番号の降順に、回転手段が回転させた画像を印刷媒体の上面に形成するよう形成手段を制御し、搬送制御手段は、表裏を変更せずに積載手段から形成手段へ印刷媒体を搬送するよう搬送手段を制御し、出力手段は、形成手段が画像を形成した面を上にして出力した印刷媒体の上に、画像を形成した面を上にして他の印刷媒体を出力する構成を採用できる。
【0009】
上記構成において、搬送制御手段は、形成手段が形成する画像に対して孔の向きが上向きとなるように表裏を変更して積載手段から形成手段へ印刷媒体を搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0010】
上記構成において、形成手段が形成する画像を、画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段と、出力手段が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力する入力手段と、画像取得手段が取得した頁番号の昇順に、搬送手段が搬送した印刷媒体に画像を形成するよう形成手段を制御する形成制御手段とを更に備え、搬送制御手段は、形成手段によって画像の形成された面が入力手段の入力した向きとなるように印刷媒体を形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御し、出力手段は、形成手段が画像を形成した面を入力手段の入力した向きにして出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を入力手段の入力した向きにして出力する構成を採用できる。
【0011】
上記構成において、積載手段を識別する情報と、積載手段が積載する印刷媒体の検出手段が検出した孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶する印刷媒体の有する孔の向きに基づいて、搬送手段が印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する判定手段とを更に備え、搬送制御手段は、判定手段が表裏を変更する必要が無いと判断した印刷媒体の有する孔の向きと関連付けて記憶手段が記憶する情報の識別する積載手段から、印刷媒体を形成手段へ搬送するよう搬送手段を制御する構成を採用できる。
【0012】
本発明に係る画像形成プログラムは、コンピュータを、画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段を識別する情報と、積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段から形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段へ印刷媒体を搬送する搬送手段が、印刷媒体を取得する積載手段を識別する情報と関連付けて記憶手段が記憶する情報が表す孔の向きを取得する孔取得手段と、孔取得手段が取得した孔の向きに基づいて形成手段が画像を形成した印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、形成手段から出力手段へ搬送するよう搬送手段を制御する搬送制御手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の構成によれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【0014】
請求項2の構成によれば、印刷媒体が有する孔の向きを針で綴じる位置に向けて出力できる。
【0015】
請求項3の構成によれば、印刷媒体を回転させることなく、孔に対して上向きとなる画像を印刷媒体に形成できる。
【0016】
請求項4の構成によれば、印刷媒体の表裏を変更することなく、孔に対して上向きとなる画像を形成した印刷媒体を頁番号順に重ねて効率良く出力できる。
【0017】
請求項5の構成によれば、画像を回転させることなく、孔に対して上向きとなる画像を印刷媒体に形成できる。
【0018】
請求項6の構成によれば、画像が形成された面を下向きにして印刷媒体を頁番号順に重ねて出力できる。
【0019】
請求項7の構成によれば、表裏を変更する必要が無い印刷媒体を用いて効率的に画像を形成できる。
【0020】
請求項8の構成によれば、画像が形成された印刷媒体の有する孔の向きを、予め定める向きに揃えて出力できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【実施例1】
【0022】
図1は、本発明の画像形成装置を備える画像形成システム1の一実施形態を示す構成図である。
図1に示す画像形成システム1は、通信網10、画像形成装置100、並びに端末装置201及び202で構成される。
通信網10は、例えば、LAN(Local Area Network )、WAN(Wide Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、又は公衆回線網で構成され、画像形成装置100と端末装置201及び202とを通信可能に接続する。
【0023】
画像形成装置100について説明する前に、端末装置201及び202について説明を行う。尚、端末装置201及び202は、それぞれ同様の構成であるため、主に、端末装置201について説明を行う。端末装置201は、例えば、パーソナル・コンピュータで構成される。端末装置201は、通信網10を介して画像形成装置100に接続する。端末装置201は、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)若しくはG3又はG4等の規格に従って、画像形成装置100へ画像を表す情報を送信する。
【0024】
画像形成装置100は、通信網10を介して端末装置201及び202に接続する。画像形成装置100は、例えば、原稿を光学的に読み取って原稿を表す原稿画像を取得する画像取得機能(つまり、スキャン機能)、及び読み取った画像又は端末装置201から受信した情報が表す画像を形成する画像形成機能(つまり、プリント機能)を有するコピー機又は複合機で構成される。
【0025】
ここで、図2を参照して、画像形成装置100の構成について説明する。図2は、画像形成装置100の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図2に示す画像形成装置100は、画像取得部110、積載部120、検出部130、画像形成部140、出力部150、針綴部160、搬送部170、制御部180、及び入力部190で構成される。
【0026】
画像取得部110は、例えば、スキャナで構成される。画像取得部110は、制御部180に接続する。画像取得部110は、スキャン機能を発揮して原稿画像を、原稿画像の頁番号とを関連付けて取得する。また、画像取得部110は、取得した画像と頁番号とを制御部180へ出力する。また、画像取得部110は、例えば、FAXモデム又はLANカードで構成され、原稿画像と原稿画像の頁番号とを、予め定められたプロトコルに従って、接続する端末装置201から取得する構成を採用できる。
【0027】
積載部120は、例えば、トレイで構成される。トレイは、画像形成装置100に内蔵される内蔵トレイ及び画像形成装置100に外側に設置される外付けトレイに類別される。積載部120は、搬送部170に接続する。積載部120は、画像が印刷される印刷媒体を積載する。印刷媒体は、例えば、画像の印刷に用いられる用紙、プラスティックカード、木板、及び布を含み、少なくとも2以上の面を有する。積載部120が積載する印刷媒体は、搬送部170によって画像形成部140へ搬送される。
【0028】
検出部130は、例えば、光学センサで構成される。検出部130は、積載部120が積載する印刷媒体の有する孔の位置又は向きを検出できる位置に設置されている。検出部130が設置される位置の具体例としては、例えば、積載部120が積載している印刷媒体の上方又は下方、若しくは、積載部120が積載する印刷媒体を搬送する搬送路が挙げられる。尚、印刷媒体が有する孔は、いわゆるパンチ穴を含む。パンチ穴は、例えば、紙を綴じるバインダー又は紐等が挿通する孔である。また、孔の向きは、右向き又は左向きに類別される。右向きの孔とは、印刷媒体の中心よりも、後述する画像形成部140において印刷媒体が搬送される方向にある孔をいう。同様に、左向きの孔とは、中心よりも搬送される方向と逆方向にある孔をいう。本実施例において、印刷媒体は、2つの孔を有するとして説明するが、これに限定される訳ではなく、単一又は3以上の孔を有する構成を採用できる。
【0029】
画像形成部140は、例えば、プリンタで構成される。画像形成部140は、搬送部170及び制御部180に接続する。画像形成部140は、搬送部170によって積載部120から搬送された印刷媒体の予め定められた面に、孔の向き及び表裏を変更せずにそのまま、制御部180から取得した画像を印刷して形成する。本実施例において、予め定められた面は上面であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。尚、画像形成部140が画像を形成した印刷媒体は、搬送部170により出力部150へ搬送される。
【0030】
出力部150は、例えば、出力口で構成される。出力部150は、搬送部170に接続する。出力部150は、搬送部170によって画像形成部140から搬送された印刷媒体を、搬送された向き及び表裏を変更せずにそのまま出力する。また、出力部150は、出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を重ねて出力する。
針綴部160は、例えば、ステープラーで構成される。針綴部160は、制御部180に制御されて、出力部150が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる。
【0031】
搬送部170は、例えば、印刷媒体を搬送する搬送路とフィードロールとで構成される。搬送部170は、積載部120、画像形成部140、出力部150、及び制御部180に接続する。搬送部170は、制御部180に制御されて、積載部120に蓄積された印刷媒体を、積載部120から画像形成部140へ搬送する。また、搬送部170は、制御部180に制御されて、画像形成部140で画像を形成された印刷媒体を画像形成部140から出力部150へ搬送する。尚、搬送部170は、制御部180に制御されて、印刷媒体の表裏を変更するように搬送する場合があるが、この場合とこの表裏を変更する搬送方法とについては後述する。
【0032】
制御部180について説明する前に、入力部190について説明する。
入力部190は、例えば、タッチパネル又はメカニカルスイッチで構成される。入力部190は、制御部180に接続する。入力部190は、画像形成装置100を使用する使用者に操作されて、下記各種の信号を制御部180へ入力する。特に、入力部190は、出力部150が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号、又は上向きに出力するよう指示する信号を入力する。
制御部180は、例えば、マイクロコンピュータで構成される。制御部180は、画像取得部110、検出部130、画像形成部140、針綴部160、搬送部170、及び入力部190に接続する。制御部180は、ソフトウェア処理を実行する。
【0033】
次に図2(b)を参照して、制御部180がソフトウェア処理を実行するために用いるハードウェアの一構成例について説明する。図2(b)は、制御部180の一構成例を表すハードウェア構成図である。
図2(b)に示す制御部180は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成される実行部180a、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成される読出専用記憶装置180b、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される読書可能記憶装置180c、及び入出力回路で構成される入出力部180eで構成され、実行部180a、読出専用記憶装置180b、読書可能記憶装置180c、及び入出力部180eは互いにバス180fによって接続している。
【0034】
ソフトウェア処理は、実行部180aが、読出専用記憶装置180bに格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムに従って演算を実行することにより実現される。なお、読書可能記憶装置180cには、演算結果のデータが書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフする場合にバックアップが必要なデータが保存される。また、演算結果は、入出力部180eを介して接続する他の部又は装置との間で入出力される。
【0035】
制御部180は、ソフトウェア処理である制御処理を実行することで、検出部130から取得する孔の向きを表す信号に基づいて、画像取得部110、画像形成部140、及び搬送部170を制御する。
ここで、図3を参照して、制御部180が実行する制御処理について概説する。図3は、制御部180が実行する制御処理の一例を説明するための図である。
【0036】
図3に示す表は、制御内容と制御内容を実現するために実行する制御処理の実行条件とを関連付けて示す表である。具体的には、図3に示す表は、番号フィールドと、トレイ位置フィールドと、穴向きフィールドと、生産性優先フィールドと、排出紙面優先フィールドとを有する。
番号フィールドについては後述する。トレイ位置フィールドは、積載部120の種類を表す情報を保存する。具体的には、積載部120の種類を表す情報は、内蔵トレイであるか外付けトレイであるかを表す情報を含む。穴向きフィールドは、積載部120の積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報を保存する。番号フィールドは、使用する印刷媒体を識別する情報を保存する。具体的には、番号フィールドは、トレイ位置フィールドの保存する情報が表す種類のトレイに積載された、穴向きフィールドの保存する情報が表す向きの印刷媒体を識別する番号を保存する。尚、実行条件は、トレイの位置及び孔向きと、後述する生産性を優先するか否かとで定まる。
【0037】
生産性優先フィールドは、生産性を優先した制御内容を表す情報を保存する。生産性優先フィールドは、ローテーション/デュプパス(Rotation/DupPathとも表記する)フィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドを有する。ローテーション/デュプパスフィールドは、回転処理(つまり、ローテーション)を行うか否かを表す情報、及びデュプパスを用いて印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する搬送制御処理を行うか否かを表す情報を保存する。
【0038】
尚、ローテーションとは、画像形成部140が形成する画像を、搬送部170が画像形成部140へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる処理をいう。画像の向きが孔の向きに対して上向きであるとは、印刷媒体に形成された孔が上側にとなるように印刷媒体を置いた場合に、印刷媒体に形成された画像が上向きとなる(つまり、逆さまや横向きにならない)ことをいう。デュプパスとは、例えば、印刷媒体を裏返す等して、画像を印刷する印刷媒体の面を、画像形成部140に対して変更するために搬送部170が用いる搬送路をいう。
【0039】
ここで、一旦、図4及び5を参照して、画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きについて説明した後に、図6を参照して、制御部180が実行する回転処理及び搬送制御処理について概説する。尚、搬送制御処理は、制御処理を構成する処理であり、搬送経路をデュプパスとするよう搬送部170を制御する処理をいう。尚、図4は、内蔵トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
図4に示す画像形成装置100が有する積載部120は、内蔵トレイT1からT4と、外付トレイT5及びT6とで構成される。内蔵トレイT1からT4は、それぞれほぼ同一の構成を有するため、内蔵トレイT1についてのみ説明する。内蔵トレイT1は、孔を左向きにして印刷媒体を積載している。
画像形成部140は、搬送部170が印刷媒体を搬送する方向を向いた画像を、搬送される印刷媒体の上面に形成する。
搬送部170は、搬送路R1及びR3を用いて、内蔵トレイT1が積載する孔を左向きにした印刷媒体を反転させて(つまり、表裏を変えて)画像形成部140へ搬送する。これにより、搬送部170は、孔の向きを左向きから右向きに変更して画像形成部140へ搬送する。尚、内蔵トレイT1が右向きの印刷媒体を積載する場合には、搬送部170は、孔の向きを右向きから左向きに変更して印刷媒体を画像形成部140へ搬送する。
【0040】
次に、図5を参照して、外付トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きについて説明する。図5は、外付トレイから画像形成部140へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
図5に示す画像形成装置100は、図4に示す画像形成装置100と同様である。外付トレイT5及びT6は、それぞれほぼ同一の構成を有するため、外付トレイT5についてのみ説明する。外付トレイT5は、孔を右向きにして印刷媒体を積載している。
搬送部170は、搬送路R2及びR3を用いて、外付トレイT5から、孔を右向きにした印刷媒体を反転さずに(つまり、表裏を変ずに)画像形成部140へ搬送する。つまり、搬送部170は、孔の向きを右向きのまま画像形成部140へ搬送する。尚、外付トレイT5が左向きの印刷媒体を積載する場合には、搬送部170は、孔の向きを左向きのまま印刷媒体を画像形成部140へ搬送する。
【0041】
次に、図6(a)を参照して、制御部180が実行する回転処理について概説する。図6(a)は、制御部180が実行する回転処理の一例を概説するための図である。
図4及び図5を参照して説明したように、不図示の制御部180は、図6(a)に示す画像形成部140へ、右向きの印刷媒体を積載した内蔵トレイT1、又は左向きの印刷媒体を積載した外付トレイT5から、孔の向きが左向きの印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。また、制御部180は、印刷媒体が搬送される方向(つまり、右側)を向いた画像を180度回転して、画像が逆方向を向くように回転処理(つまり、ローテーション)する。その後、制御部180は、回転処理をした左向きの画像を、孔が左向きの印刷媒体に印刷するよう画像形成部140を制御する。つまり、画像形成部140は、孔の向きに対して上向きとなる画像を形成する。
【0042】
次に、図6(b)を参照して、制御部180が実行する搬送制御処理について概説する。図6(b)は、制御部180が実行する搬送制御処理の一例を概説するための図である。
図4及び5を参照して説明したように、制御部180は、孔の向きを変えて又は変えないで印刷媒体を内蔵トレイ又は外付トレイから画像形成部140へ搬送するよう搬送部170を制御する。次に、制御部180は、印刷媒体の表裏を変えて画像形成部140へ、再度同じ印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。具体的には、制御部180は、以下に示すデュプパスR3及びR5からR7を用いて印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。
【0043】
つまり、制御部180は、一旦、搬送路R3を用いて搬送した印刷媒体を、搬送路R5及びR6を順に用いて更に搬送するよう搬送部170を制御する。次に、制御部180は、搬送路R6を再度用いて印刷媒体を逆方向に搬送するよう制御する。その後に、制御部180は、搬送路R7及びR3を順に用いて、画像形成部140へ再度同じ印刷媒体を搬送するよう制御する。つまり、制御部180は、印刷媒体をひっくり返すことで、孔の向きを逆方向に変更するよう搬送部170を制御する。
【0044】
ここで、図3に戻り、制御部180が実行する制御処理について引き続き概説する。
排出フィールドは、インバート排出又はストレート排出を表す情報を保存する。印字順序フィールドは、印字順序を表す情報を保存する。具体的には、例えば、1頁から順番に最終頁まで印字(印刷)する等の頁番号の昇順で印刷する場合には、「1-N」という文字を保存し、そうで無い場合には「N-1」という文字を保存する。
【0045】
ここで、図7(a)を参照して、ストレート排出について説明する。図7(a)は、ストレート排出の一例を表す図である。
搬送部170は、制御部180に制御されて、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えずに画像形成部140から出力部150へ搬送する。具体的には、搬送部170は、搬送路R3及びR4を順に用いて、印刷媒体を搬送する。また、出力部150は、搬送された印刷媒体を表裏を変えずに出力する。つまり、ストレート排出とは、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えずに(つまり、ひっくり返さずに)排出(出力)することをいう。
尚、画像形成装置100が印刷媒体の表裏を変更しないストレート排出をする場合には、制御部180は、頁番号の大きい画像から順に(つまり、頁番号の降順に)形成するよう画像形成部140を制御する。これは、画像形成部140が印刷媒体の上面に画像を印刷し、出力部150は画像が形成された面を上にして既に出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を同様に出力するためである。
【0046】
次に、図7(b)を参照して、インバート排出について説明する。図7(b)は、インバート排出の一例を表す図である。
搬送部170は、制御部180に制御されて、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えて画像形成部140から出力部150へ搬送する。具体的には、搬送部170は、一旦、搬送路R3を用いて搬送した印刷媒体を、搬送路R5及びR6を順に用いて更に搬送する。次に、搬送部170は、搬送路R5及びR6を逆順に再度用いて印刷媒体を逆方向に搬送した後に、搬送路R4を用いて出力部150へ搬送することで表裏を変える。つまり、搬送部170は、孔の向きを逆方向に変更して出力部150へ搬送する。
【0047】
尚、出力部150は、ストレート排出と同様に、搬送された印刷媒体の表裏を変えずに出力する。つまり、インバート排出とは、画像が形成された印刷媒体の表裏を変えて(つまり、ひっくり返して)排出(出力)することをいう。
また、画像形成装置100が印刷媒体の表裏を変更するインバート排出をする場合には、制御部180は、頁番号の小さい画像から順に(つまり、頁番号の昇順に)形成するよう画像形成部140を制御する。これは、画像形成部140が印刷媒体の上面に画像を印刷し、搬送部170が印刷媒体の表裏を変えて出力部150へ搬送するためである。つまり、出力部150は、画像が形成された面を下にして既に出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を同様に出力するためである。
【0048】
尚、制御部180は、画像形成部140における印刷媒体の孔の向きが針綴部160の印刷媒体を針で綴じる位置(以下単に、針綴位置という)を向いている場合には、ストレート排出するよう搬送部170を制御し、そうで無い場合には、インバート排出して孔の向きを変えるよう制御する。
【0049】
ここで、図3に戻り、制御部180が実行する制御処理について引き続き概説する。
排紙面指定優先フィールドは、排紙面の指定を優先した制御内容を表す情報を保存する。ローテーション/デュプパスフィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドを有する。排紙面指定優先フィールドを構成するローテーション/デュプパスフィールド、排出フィールド、及び印字順序フィールドは、生産性優先フィールドを構成するフィールドと同様であるため説明を省略する。
【0050】
次に、図8を参照して、制御部180の構成について、機能に着目して説明する。図8は、制御部180の一構成例を表す機能ブロック図である。
制御部180は、記憶部181、登録部182、孔取得部183、判定部184、回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187で構成される。
記憶部181は、例えば、読書可能記憶装置180cで構成される。記憶部181は、画像取得部110、登録部182、孔取得部183、及び判定部184に接続する。記憶部181は、積載部120を構成するトレイを識別する情報と、トレイが積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する。
【0051】
ここで、図9を参照して、記憶部181が記憶する情報について説明する。図9は、記憶部181が記憶する情報の一例を表す図である。
図9(a)に示す表は、優先度フィールドとトレイフィールドとを有する。優先度フィールドの前に、トレイフィールドについて説明する。トレイフィールドは、トレイを識別する情報を保存する。優先度フィールドは、ATS(Auto Tray Switch)処理において、他のトレイに優先して切り替える程度を表す優先度を保存する。尚、ATS処理は、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイ(以下単に、フィードトレイという)を切り替えるために制御部180が実行する処理をいう。また、ATS処理については後述する。
【0052】
図9(b)に示す表は、トレイフィールド、用紙種類フィールド、トレイ位置フィールド、穴位置フィールド、及びプレパンチ優先度フィールドを有する。トレイフィールドは、図9(a)に示す表が有するトレイフィールドに保存した情報と同じ情報を保存する。用紙種類フィールドは、トレイフィールドに保存した情報が識別するトレイの積載する印刷媒体が既に孔を有する(つまり、プレパンチド)か否かを表す情報を保存する。トレイ位置フィールドは、内蔵トレイか外付トレイかを表す情報を保存する。穴位置フィールドは、孔の位置又は向きを表す情報を保存する。尚、図9において、左向きの孔を「後穴」と表示し、右向きの孔を「前穴」と表示する。プレパンチ優先度フィールドは、プレパンチ優先度を保存する。尚、プレパンチ優先度は、既に孔が形成された(つまり、プレパンチドである)印刷媒体に画像を形成する場合に、ATS処理において、他のトレイに優先して切り替える程度を表す優先度を保存する。よって、図9(a)及び(b)に示す表を以下単に、ATSテーブルという。尚、図9(b)の表は、図示を省略するが、トレイを識別する情報と、例えば、残り用紙の枚数等のトレイが積載する印刷媒体の数量を表す情報と、例えば、用紙サイズ等の印刷媒体の形状を表す情報とを更に関連付けて記憶する。
【0053】
図9(c)に示す表は、優先度フィールド、トレイフィールド、及び用紙種類フィールドを有する。優先度フィールドは、APS(Auto Paper Select)処理において、他のトレイに優先して印刷媒体を供給するトレイとして選択される程度を表す優先度を保存する。尚、APS処理とは、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイを、印刷用紙等の印刷媒体を裏返して搬送する必要性に基づいて選択する処理をいう。また、APS処理については後述する。尚、図9(c)に示すテーブルを、以下単に、APSテーブルという。
トレイフィールド及び用紙種類フィールドは、図9(b)に示す表が有するトレイフィールド及び用紙種類フィールドと同様であるため説明を省略する。尚、記憶部181は、図9に示す情報の他に下記各種の情報を記憶する。下記各種の情報の一例として、記憶部181は、画像取得部110が取得した画像と、画像の頁番号とを関連付けて記憶する。
【0054】
次に、図8に戻り、制御部180の構成について引き続き説明を行う。
登録部182は、実行部180aが登録処理を実行することで実現される。登録部182は、検出部130、記憶部181、及び入力部190に接続する。登録部182は、積載部120を構成するトレイを識別する情報と、検出部130が検出した又は入力部が入力したトレイの積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶部181に登録する。尚、登録部182は、既に孔の向きを表す情報と関連付けて登録されているトレイについては、孔の向きを表す情報の登録を行わない。また、登録部182は、トレイが引き出された場合、又は印刷媒体がトレイから無くなった場合には、トレイを表す情報と関連付けた孔の向きを表す情報を記憶部181から削除する。尚、登録部182は、設定情報を記憶部181に登録する構成を採用できる。設定情報は、制御部180が実行する制御処理を設定する情報をいい、例えば、生産性又は排出面の指定を優先して画像を形成及び出力をするよう搬送部170及び画像形成部140を制御するよう設定する情報を含む。
【0055】
孔取得部183は、実行部180aが孔取得処理を実行することで実現される。孔取得部183は、記憶部181及び判定部184に接続する。孔取得部183は、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイが積載する印刷媒体の孔の向きを取得する。具体的には、搬送部170が印刷媒体を取得するトレイを識別する情報と関連付けて記憶部181が記憶する情報の表す孔の向きを取得する。搬送部170は、取得したトレイを識別する情報と孔の向きを表す情報とを関連付けて判定部184へ出力する。
【0056】
判定部184は、実行部180aが判定処理を実行することで実現される。判定部184は、記憶部181、孔取得部183、回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187に接続する。判定部184は、孔取得部183から取得した孔の向きに基づいて、搬送部170が印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する。
【0057】
具体的には、先ず、判定部184は、記憶部181が記憶する設定情報に基づいて、生産性を優先するか排出紙面の指定を優先するか否かを判定する。
次に、生産性を優先すると判定した場合には、判定部184は、選択し得る搬送経路の内で、搬送経路が最も短くなる搬送経路を選択する。ただし、選択し得る搬送経路は、出力される印刷媒体の孔の向きが針綴位置に向く(本実施例においては、左側を向く)ように搬送するために用いられる搬送経路をいう。より具体的説明すると、デュプパスR3及びR5からR7よりも、通常の搬送路R1、R2、及びR3の方が距離的に短い。また、デュプパスを用いると共にストレート排出を行って孔の向きを変更するよりも、インバート排出を行う方が距離的に短い。このため、判定部184は、デュプパスを用いる搬送経路を選択しない。よって、判定部184は、通常の搬送路で搬送された印刷媒体をインバート排出する必要があるか否か(つまり、表裏の変更が必要か否か)を、トレイに積載された印刷媒体の孔の向きに基づいて判定する。
【0058】
一方で、排出紙面の指定を優先すると判定した場合には、判定部184は、選択し得る搬送経路の内で、指定された排出紙面を指定方向に向けて出力するために用いられる搬送経路であって、かつ搬送経路が短くなる搬送経路を選択する。具体例を挙げて説明すると、判定部184は、画像が形成された面を下にして排紙する指定を優先すると判定した場合には、インバート排出が必要であると判定する。
【0059】
また、判定部184は、選択した搬送経路に従って印刷媒体を搬送するよう制御する場合に、回転処理が必要であるか否かを判断する。具体的には、記憶部181が記憶する画像の方向と、トレイが積載する印刷媒体の孔の方向と、デュプパスを用いるか否かとに基づいて、画像を180度回転させる回転処理が必要であるか否かを判断する。
【0060】
更に、判定部184は、選択した搬送経路に従って搬送するよう制御する場合に、頁番号の昇順(若い順)に画像を形成するよう画像形成部140を制御する必要があるか否かを判断する。具体的には、インバート排出を行う場合には、頁番号の昇順に画像を形成するよう画像形成部140を制御する必要があり、ストレート排出を行う場合には、頁番号の降順に画像を形成するよう制御する必要があると判断する。その後、判定部184は、判定結果を回転部185、形成制御部186、及び搬送制御部187へ出力する。
【0061】
回転部185は、実行部180aが回転処理を実行することで実現される。回転部185は、判定部184及び形成制御部186に接続する。回転部185は、判定部184が出力する判定結果に基づいて回転処理を実行する。具体的には、回転部185は、判定部184が回転処理を実行する必要があると判定した場合には、記憶部181が記憶する画像を、搬送部170が画像形成部140へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる。その後、回転部185は、回転処理を施した画像を頁番号と関連付けて形成制御部186へ出力する。また、判定部184が回転処理を実行する必要がないと判定した場合には、記憶部181が記憶する画像を回転させずに形成制御部186へ出力する。
【0062】
形成制御部186は、実行部180aが形成制御処理を実行することで実現される。形成制御部186は、画像形成部140、判定部184、及び回転部185に接続する。形成制御部186は、回転部185が回転させた画像を印刷媒体に形成するよう画像形成部140を制御する。また、形成制御部186は、判定部184が判定した頁順で、回転部185から取得した画像を印刷媒体に形成するよう画像形成部140を制御する。
【0063】
搬送制御部187は、実行部180aが搬送制御処理を実行することで実現される。搬送制御部187は、搬送部170、及び判定部184に接続する。搬送制御部187は、判定部184が判定した搬送経路で印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。具体的には、搬送制御部187は、ストレート排出又はインバート排出のために、印刷媒体が有する孔の向きを針綴位置に向けるよう変更して出力部150へ搬送するよう搬送部170を制御する。
【0064】
次に、図10を参照して、制御部180が実行する制御処理について説明する。図10は、制御部180が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。尚、制御部180は、画像の形成を指示する信号を、入力部190から取得した場合に制御処理を実行する。
先ず、制御部180は、プレパンチド用紙が指定されたか否かを判断する(ステップS01)。具体的には、制御部180は、入力部190が入力する信号に基づいて、画像が形成される印刷媒体としてプレパンチド用紙が指定されたか否かを判断する。制御部180は、プレパンチド用紙が指定されたと判断する場合には、ステップS02の処理を、そうで無い場合には処理の実行を終了する。
【0065】
ステップS01において、プレパンチド用紙が指定されたと判断した場合には、制御部180は、後述するAPS処理を実行することで、フィードトレイに関するトレイ情報(以下単に、フィードトレイ情報という)を取得する(ステップS02)。尚、トレイ情報とは、トレイを識別する情報と、トレイが積載する印刷媒体が有する孔の向きを表す情報とを関連付けた情報をいう。
【0066】
ステップS02を実行した後又はステップS10を実行した後に、制御部180は、トレイ情報が識別するフィードトレイが存在するか否かを判断する(ステップS03)。制御部180は、フィードトレイが存在すると判断する場合には、ステップ04の処理を実行し、そうで無い場合には処理の実行を終了する。
【0067】
ステップS03において、フィードトレイが存在すると判断した場合、又はステップS09において、印刷用紙がフィードトレイに存在し、かつ画像の生産性が低くないと判断した場合には、制御部180は、画像を形成するジョブが終了したか否かを判断する(ステップS04)。具体例としては、指示された頁全てに対して、指示された部数だけ画像を形成し終えたか否かを判断する。尚、これらの指示は、入力部190が信号として入力する構成を採用できる。制御部180は、ジョブが終了したと判断する場合には処理の実行を終了し、そうで無い場合にはステップS05の処理を実行する。
【0068】
ステップS04において、制御部180は、ジョブが終了していないと判断した場合には、フィードトレイから印刷媒体をフィードする(ステップS05)。次に、制御部180は、孔の検出が必要であるか否かを判断する(ステップS06)。具体的には、記憶部181がフィードトレイを識別する識別情報と、フィードトレイが積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶して無い場合に、制御部180は、孔の検出が必要であると判断する。制御部180は、孔の検出が必要であると判断する場合にはステップS07の処理を実行し、そうでない場合にはステップS09の処理を実行する。
【0069】
ステップS06において、制御部180は、孔の検出が必要であると判断した場合には、検出部130から印刷媒体が有する孔の位置又は向きを表す信号を取得する(ステップS07)。次に、制御部180は、孔位置又は孔の向きを表す情報を、フィードトレイを表す情報と関連付けて記憶部181に登録する(ステップS08)。
【0070】
ステップS08を実行した後に、又はステップS06において、制御部180は、孔の検出が不必要であると判断した場合には、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いか否かを判断する(ステップS09)。具体例としては、単位時間当たりに画像を形成して出力する印刷媒体の数が、予め定める閾値よりも少ないと判断した場合に生産性が低いと判断する。制御部180は、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いと判断する場合にはステップS10の処理を実行する。
【0071】
また、フィードトレイに印刷媒体が積載されており、かつ生産性が高いと判断した場合には、制御部180は、フィードトレイに積載された印刷媒体に、APS処理で指定したローテーションの必要性に従って画像を回転させ、印刷順序に従って回転させた画像を形成するよう画像形成部140を制御し、APS処理で指定した排出方法に従って画像を形成した印刷媒体を搬送するよう搬送部170を制御する。尚、この画像を回転させる処理が回転部185を実現する回転処理に相当し、画像形成部140を制御する処理が形成制御部186を実現する形成制御処理に相当し、この搬送部170を制御する処理が搬送制御部187を実現する搬送制御処理に相当する。その後、制御部180は、上記ステップ04に戻り、上記処理を繰り返す。
【0072】
ステップS09において、フィードトレイに印刷媒体が積載されていない、又は生産性が低いと判断した場合には、制御部180は、後述するATS処理を実行することで、フィードトレイに代替して印刷媒体を供給する代替トレイに関するトレイ情報(以下単に、代替トレイ情報という)を取得する(ステップS10)。その後、制御部180は、代替トレイをフィードトレイとし、フィードトレイ情報を代替トレイ情報としてステップS03から上記処理の実行を繰り返す。
尚、ステップS08の処理が登録部182を実現する登録処理に相当する。
【0073】
次に、図11及び12を参照して、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理について説明する。図11は、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図12は、生産性を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【0074】
先ず、制御部180は、読出しの対象とする行(以下単に、対象行という)がAPSテーブルの終端であるか否かを判断する(ステップS11)。制御部180は、対象行が終端であると判断する場合にはステップS24の処理を、そうで無い場合にはステップS12の処理を実行する。
【0075】
ステップS11において、対象行が終端でないと判断した場合には、制御部180は、APSの対象テーブルの対象行が保存するトレイを識別する識別情報と同じ情報を保存した図9(b)に示すATSテーブルからトレイ情報を取得する(ステップS12)。尚、制御部180は、APSテーブルが保存する優先度が高い(数字が小さい)行から順に、読出しの対象とする対象行としてトレイ情報を取得する。次に、制御部180は、トレイ情報が識別するトレイ(以下単に、対象トレイという)が積載する印刷媒体の種類がプレパンチドであるか否かを判断する(ステップS13)。制御部180は、印刷媒体がプレパンチドであると判断する場合にはステップS14の処理を実行し、そうで無い場合には処理対象とする行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、上記ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0076】
ステップS13において、制御部180は、印刷媒体がプレパンチドであると判断した場合には、孔の位置が先端であるか否かを判断する(ステップS14)。尚、孔の位置が先端であるとは、孔が前孔(つまり、孔の向きが右向き)であることをいい、孔の位置が印刷媒体の端である必要は無い。制御部180は、孔の位置が先端であると判断する場合にはステップS15の処理を、そうで無い場合にはステップS17の処理を実行する。
【0077】
ステップS14において、制御部180は、孔の位置が先端であると判断した場合には、対象トレイの種類が内蔵トレイであるか否かを判断する(ステップS15)。制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイであると判断する場合にはステップS21の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS16の処理を実行する。
【0078】
ステップS15において、制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイでないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位1に設定する(ステップS16)。あくまで候補としたのは、この場合には、インバート排出しなければ、孔の向きを針綴位置に向けることができないため、ストレート排出できるためにより生産性が高いトレイを引き続きAPSテーブルの情報に基づいて検索するためである。また、候補順位1としたのは、孔の位置又は向きが既に検出されているため、候補順位2となる未だ孔の向き等が検出されていないトレイよりも優先してフィードトレイとして選択するためである。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0079】
ステップS14において、制御部180は、孔の位置が先端でないと判断した場合には、孔の位置が後端であるか否かを判断する(ステップS17)。尚、孔の位置が後端であるとは、孔が後孔(つまり、孔の向きが左向き)であることをいい、孔の位置が印刷媒体の端である必要は無い。制御部180は、孔の位置が後端であると判断する場合にはステップS18の処理を、そうで無い場合にはステップS20の処理を実行する。
【0080】
ステップS17において、制御部180は、孔の位置が後端であると判断した場合には、対象トレイの種類が外付トレイであるか否かを判断する(ステップS18)。制御部180は、トレイの種類が外付トレイであると判断する場合にはステップS21の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS19の処理を実行する。
【0081】
ステップS18において、制御部180は、制御部180は、トレイの種類が外付トレイでないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位1に設定する(ステップS19)。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0082】
ステップS17において、制御部180は、孔の位置が後端でないと判断した場合には、制御部180は、対象トレイを候補順位2に設定する(ステップS20)。その後、制御部180は、対象行を次に高い優先度を保存した行に変更した後に、ステップS11に戻り上記処理を繰り返す。
【0083】
ステップS15において、制御部180は、トレイの種類が内蔵トレイであると判断した場合、又はステップS18において、制御部180は、トレイの種類が外付けトレイであると判断した場合には、APSテーブルが保存する行を全て処理せずに、対象トレイをフィードトレイに指定する(ステップS21)。これらの場合には、ストレート排出によって孔の向きを針綴位置に向けることができるため、他のトレイを用いるよりも生産性が高いと考えられるためである。次に、制御部180は、ローテーション(つまり、回転処理)を有りに指定する(ステップS22)。その後、制御部180は、印刷順序を頁番号の降順に指定する(ステップS23)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。尚、制御部180は、デフォルトで、ローテーションを不要に指定し、印刷順序を頁番号の昇順に指定し、排出方法をストレート排出に指定し、孔の検出を必要なしに指定している。
【0084】
ステップS11において、制御部180は、対象行が終端であると判断した場合には、候補順位1が既に設定済みであるか否かを判断する(ステップS24)。制御部180は、候補順位1が既に設定済みであると判断する場合にはステップS25の処理を、そうで無い場合にはステップS27の処理を実行する。
【0085】
ステップS24において、候補順位1が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位1トレイをフィードトレイに指定する(ステップS25)。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS26)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0086】
ステップS24において、候補順位1が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、候補順位2が既に設定済みであるか否かを判断する(ステップS27)。制御部180は、候補順位2が既に設定済みであると判断する場合にはステップS28の処理を、そうで無い場合にはステップS30の処理を実行する。
【0087】
ステップS27において、候補順位2が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位2トレイをフィードトレイに指定する(ステップS28)。次に、制御部180は、孔の位置又は向きを検出する指定を行う(ステップS29)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0088】
ステップS27において、候補順位2が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、候補無しをフィードトレイに指定する(ステップS30)。尚、これに限定される訳ではなく、制御部180は、デフォルトで定めるトレイをフィードトレイに指定する構成を採用できる。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
尚、ステップS12の処理が孔取得部183を実現する孔取得処理に相当し、ステップS13からS30の処理が判定部184を実現する判定処理に相当する。
【0089】
次に、図13及び14を参照して、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理について説明する。図13は、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図14は、排紙面の指定を優先する場合に、制御部180が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。尚、図13及び図14は、画像が形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から制御部180が取得した場合に実行するAPS処理の一例を表すフローチャートである。
【0090】
先ず、制御部180は、ステップS31からS33の処理を実行する(ステップS31からS33)。ステップS31からS33の処理は、図11及び12を参照して説明したステップS11からS13の処理と同様であるので説明を省略する。
【0091】
ステップS33において、印刷媒体がプレパンチドであると判断した場合には、制御部180は、孔の位置が後端であるか否かを判断する(ステップS34)。制御部180は、孔の位置が後端であると判断する場合にはステップS35の処理を、そうで無い場合にはステップS37の処理を実行する。
【0092】
ステップS34において、制御部180は、孔の位置が後端であると判断した場合には、ステップS35及びS36の処理を実行する(ステップS35及びS36)。ステップS35及びS36の処理は、ステップS15及びS16の処理と同様であるので説明を省略する。尚、内蔵トレイでないと判断した場合に制御部180が対象トレイを候補順位1に設定するのは、デュプパスを用いて印刷媒体を搬送しなければ、孔の向きと画像の向きを一致させることができないためである。つまり、デュプパスを用いて印刷媒体を搬送する必要が無いためにより生産性が高いトレイを、引き続きAPSテーブルの情報に基づいて制御部180が検索するためである。
【0093】
ステップS34において、制御部180は、孔の位置が後端でないと判断した場合には、孔の位置が先端であるか否かを判断する(ステップS37)。制御部180は、孔の位置が先端であると判断する場合にはステップS38の処理を、そうで無い場合にはステップS40の処理を実行する。
【0094】
ステップS37において、制御部180は、孔の位置が先端であると判断した場合には、対象トレイの種類が外付トレイであるか否かを判断する(ステップS38)。制御部180は、トレイの種類が外付トレイであると判断する場合にはステップS41の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS39の処理を実行する。尚、ステップS39の処理は、ステップS19の処理と同様であるので説明を省略する。
【0095】
ステップS37において、制御部180は、孔の位置が先端でないと判断した場合には、制御部180は、ステップS40の処理を実行する(ステップS40)。尚、ステップS40の処理は、ステップS20の処理と同様であるので説明を省略する。
【0096】
ステップS35において、トレイの種類が内蔵トレイであると判断した場合、又はステップS38において、トレイの種類が外付けトレイであると判断した場合には、制御部180は、APSテーブルが保存する行を全て処理せずに、対象トレイをフィードトレイに指定する(ステップS41)。これら場合には、デュプパスを用いずに孔の向きと画像の向きとを一致させることができるため、他のトレイを用いるよりも生産性が高いと考えられるためである。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS42)。
【0097】
尚、制御部180は、デフォルトで、デュプパスの使用を無しに指定し、印刷順序を頁番号の昇順に指定し、排出方法をインバート排出に指定し、かつ孔の検出を無しに指定している。デフォルトの排出方法がインバート排出であるのは、画像が形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から制御部180が取得したためである。よって、画像が形成された面を上向きに出力にするよう指示する信号を入力部190から取得した場合には、制御部180は、デフォルトの排出方法をストレート排出に指定する。
【0098】
ステップS31において、制御部180は、対象行が終端であると判断した場合には、ステップS43の処理を実行する(ステップS43)。ステップS43の処理は、ステップS24の処理と同様であるので説明を省略する。
ステップS43において、候補順位1が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位1トレイをフィードトレイに指定する(ステップS44)。次に、制御部180は、デュプパスを使用する指定(つまり、印刷媒体がデュプパスを通過する指定)を行う(ステップS45)。その後、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS46)。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0099】
ステップS43において、候補順位1が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、ステップS47の処理を実行する(ステップS47)。ステップS47の処理は、ステップS27の処理と同様であるので説明を省略する。
【0100】
ステップS47において、候補順位2が既に設定済みであると判断した場合には、制御部180は、候補順位2トレイをフィードトレイに指定する(ステップS48)。次に、制御部180は、排出方法をインバート排出に指定する(ステップS49)。その後、制御部180は、孔の位置又は向きを検出する指定を行う(ステップS50)。次に、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
【0101】
ステップS47において、候補順位2が未だに設定されていないと判断した場合には、制御部180は、ステップS51の処理を実行する(ステップS51)。尚、ステップS51の処理は、ステップS30の処理と同様であるので説明を省略する。その後、制御部180は、APS処理の実行を終了する。
尚、ステップS32の処理が孔取得部183を実現する孔取得処理に相当し、ステップS53からS51の処理が判定部184を実現する判定処理に相当する。
【0102】
次に、図15を参照して、制御部180が実行するATS処理について説明する。図15は、制御部180が実行するATS処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、制御部180は、読出しの対象とする行(以下単に、対象行という)がATSテーブルの終端であるか否かを判断する(ステップS61)。尚、ATSテーブルは、図9(b)に示すテーブルをいう。制御部180は、対象行が終端であると判断する場合には処理の実行を終了し、そうで無い場合にはステップS62の処理を実行する。
【0103】
ステップS61において、対象行が終端でないと判断した場合には、制御部180は、ATSの対象テーブルの対象行からトレイ情報を取得する(ステップS62)。尚、現在(つまり、変更前の)のフィードトレイが積載する印刷媒体がプレパンチドの場合には、制御部180は、ATSテーブルが保存するプレパンチ優先度が高い(数字が小さい)ATSテーブルの行から順に、読出しの対象とする対象行としてトレイ情報を取得する。また、フィードトレイの印刷媒体がプレパンチド用紙でない場合には、ATSテーブルにトレイを識別する情報で関連付けられた図9(a)に示す表の保存する優先度が高い(数字が小さい)ATSテーブルの行から順に対象行とする。
【0104】
次に、制御部180は、自動的にトレイを変更できる(以下、ATS可能という)か否かを判断する(ステップS63)。具体例としては、制御部180は、対象行の識別情報で識別されるトレイが印刷用紙を搭載しており(つまり、紙切れではなく)、かつ搭載する印刷媒体の大きさが、現在のフィードトレイが積載する印刷媒体の大きさと等しい場合にATS可能と判断する。制御部180は、ATS可能と判断する場合にはステップS64の処理を実行し、そうで無い場合にはステップS61に戻り上記処理を繰り返す。
【0105】
ステップS63において、ATS可能であると判断した場合には、制御部180は、処理対象行が保存するトレイ情報を代替トレイ情報とすると共に、現在のフィードトレイを代替トレイ情報で識別されるトレイに切り替える(ステップS64)。その後、制御部180は、ATS処理の実行を終了する。
【0106】
本実施例において、画像取得部110が画像取得手段に相当し、積載部120が積載手段に相当し、検出部130が検出手段に相当し、画像形成部140が形成手段に相当し、出力部150が出力手段に相当し、針綴部160が針綴手段に相当し、搬送部170が搬送手段に相当し、記憶部181が記憶手段に相当し、孔取得手部183が孔取得手段に相当し、判定部184が判定手段に相当し、回転部185が回転手段に相当し、形成制御部186が形成制御手段に相当し、搬送制御部187が搬送制御手段に相当する。
【0107】
制御部180が実行するプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
更に、画像取得装置100がソフトウェア処理を実行することで実現する機能の一部又は全部は、ハードウェア回路を用いて実現することができる。逆に、画像取得装置100がハードウェア回路を用いて実現する機能の一部又は全部は、ソフトウェア処理を実行することで実現することができる。
【0108】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明の画像形成装置を備える画像形成システムの一実施形態を示す構成図である。
【図2】画像形成装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
【図3】制御部が実行する制御処理の一例を説明するための図である。
【図4】内蔵トレイから画像形成部へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
【図5】外付トレイから画像形成部へ搬送される印刷媒体が有する孔の向きの一例を表す図である。
【図6】制御部が実行する回転処理の一例を概説するための図である。
【図7】ストレート排出とインバート排出の一例を表す図である。
【図8】制御部の一構成例を表す機能ブロック図である。
【図9】記憶部が記憶する情報の一例を表す図である。
【図10】制御部が実行する制御処理の一例を表すフローチャートである。
【図11】生産性を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図12】生産性を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図13】排紙面の指定を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの一部である。
【図14】排紙面の指定を優先する場合に、制御部が実行するAPS処理の一例を表すフローチャートの他部である。
【図15】制御部が実行するATS処理の一例を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0110】
1…画像形成システム 10…通信網
100…画像形成装置 110…画像取得部(画像取得手段)
120…積載部(積載手段) 130…検知部(検知手段)
140…画像形成部(形成手段) 150…出力部(出力手段)
160…紙綴部(紙綴手段) 160…搬送部(搬送手段)
180…制御部 180a…CPU
180b…ROM 180c…RAM
180e…I/F 180f…バス
181…記憶部(記憶手段) 182…登録部
183…孔取得部(孔取得手段) 184…判定部(判定手段)
185…回転手段(回転手段) 186…形成制御部(形成制御手段)
187…搬送制御部(搬送制御手段) 190…入力部
R1〜7…搬送路 T1〜6…トレイ1〜6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、
前記積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、
前記積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、
前記形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、
前記積載手段が積載する前記印刷媒体を前記積載手段から前記形成手段へ搬送すると共に、前記形成手段が画像を形成した前記印刷媒体を前記形成手段から前記出力手段へ搬送する搬送手段と、
前記検出手段が検出した孔の向きに基づいて前記印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、前記形成手段から前記出力手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御する搬送制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記出力手段が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる針綴手段を更に備え、
前記搬送制御手段は、前記印刷媒体が有する孔の向きを前記針綴手段が綴じる位置に向けるよう変更して前記出力手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記形成手段が形成する画像を、前記搬送手段が前記形成手段へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる回転手段と、
前記回転手段が回転させた画像を前記印刷媒体に形成するよう前記形成手段を制御する形成制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記形成手段が形成する画像を、前記画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段を更に備え、
前記回転手段は、前記画像取得手段が取得した画像を回転させ、
前記形成制御手段は、前記画像取得手段が取得した頁番号の降順に、前記回転手段が回転させた画像を前記印刷媒体の上面に形成するよう前記形成手段を制御し、
前記搬送制御手段は、表裏を変更せずに前記積載手段から前記形成手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御し、
前記出力手段は、前記形成手段が画像を形成した面を上にして出力した印刷媒体の上に、画像を形成した面を上にして他の印刷媒体を出力することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送制御手段は、前記形成手段が形成する画像に対して孔の向きが上向きとなるように表裏を変更して前記積載手段から前記形成手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記形成手段が形成する画像を、前記画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段と、
前記出力手段が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力する入力手段と、
前記画像取得手段が取得した頁番号の昇順に、前記搬送手段が搬送した前記印刷媒体に前記画像を形成するよう前記形成手段を制御する形成制御手段とを更に備え、
前記搬送制御手段は、前記形成手段によって画像の形成された面が前記入力手段の入力した向きとなるように前記印刷媒体を前記形成手段から前記出力手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御し、
前記出力手段は、前記形成手段が画像を形成した面を前記入力手段の入力した向きにして出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を前記入力手段の入力した向きにして出力することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記積載手段を識別する情報と、前記積載手段が積載する印刷媒体の前記検出手段が検出した孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する印刷媒体の有する孔の向きに基づいて、前記搬送手段が前記印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する判定手段とを更に備え、
前記搬送制御手段は、前記判定手段が表裏を変更する必要が無いと判断した印刷媒体の有する孔の向きと関連付けて前記記憶手段が記憶する情報の識別する積載手段から、前記印刷媒体を前記形成手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
コンピュータを、
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段を識別する情報と、前記積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段から前記形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段へ前記印刷媒体を搬送する搬送手段が、前記印刷媒体を取得する積載手段を識別する情報と関連付けて前記記憶手段が記憶する情報が表す孔の向きを取得する孔取得手段と、
前記孔取得手段が取得した孔の向きに基づいて前記形成手段が画像を形成した前記印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、前記形成手段から前記出力手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御する搬送制御手段として機能させることを特徴とする画像形成プログラム。
【請求項1】
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段と、
前記積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを検出する検出手段と、
前記積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段と、
前記形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段と、
前記積載手段が積載する前記印刷媒体を前記積載手段から前記形成手段へ搬送すると共に、前記形成手段が画像を形成した前記印刷媒体を前記形成手段から前記出力手段へ搬送する搬送手段と、
前記検出手段が検出した孔の向きに基づいて前記印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、前記形成手段から前記出力手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御する搬送制御手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記出力手段が出力する印刷媒体の予め定められた位置を針で綴じる針綴手段を更に備え、
前記搬送制御手段は、前記印刷媒体が有する孔の向きを前記針綴手段が綴じる位置に向けるよう変更して前記出力手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記形成手段が形成する画像を、前記搬送手段が前記形成手段へ搬送する印刷媒体の有する孔の向きに対して上向きとなるように回転させる回転手段と、
前記回転手段が回転させた画像を前記印刷媒体に形成するよう前記形成手段を制御する形成制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記形成手段が形成する画像を、前記画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段を更に備え、
前記回転手段は、前記画像取得手段が取得した画像を回転させ、
前記形成制御手段は、前記画像取得手段が取得した頁番号の降順に、前記回転手段が回転させた画像を前記印刷媒体の上面に形成するよう前記形成手段を制御し、
前記搬送制御手段は、表裏を変更せずに前記積載手段から前記形成手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御し、
前記出力手段は、前記形成手段が画像を形成した面を上にして出力した印刷媒体の上に、画像を形成した面を上にして他の印刷媒体を出力することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送制御手段は、前記形成手段が形成する画像に対して孔の向きが上向きとなるように表裏を変更して前記積載手段から前記形成手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記形成手段が形成する画像を、前記画像の頁番号と関連付けて取得する画像取得手段と、
前記出力手段が画像の形成された面を下向きに出力にするよう指示する信号を入力する入力手段と、
前記画像取得手段が取得した頁番号の昇順に、前記搬送手段が搬送した前記印刷媒体に前記画像を形成するよう前記形成手段を制御する形成制御手段とを更に備え、
前記搬送制御手段は、前記形成手段によって画像の形成された面が前記入力手段の入力した向きとなるように前記印刷媒体を前記形成手段から前記出力手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御し、
前記出力手段は、前記形成手段が画像を形成した面を前記入力手段の入力した向きにして出力した印刷媒体の上に、他の印刷媒体を前記入力手段の入力した向きにして出力することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記積載手段を識別する情報と、前記積載手段が積載する印刷媒体の前記検出手段が検出した孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段が記憶する印刷媒体の有する孔の向きに基づいて、前記搬送手段が前記印刷媒体の表裏を搬送により変更する必要があるか否かを判定する判定手段とを更に備え、
前記搬送制御手段は、前記判定手段が表裏を変更する必要が無いと判断した印刷媒体の有する孔の向きと関連付けて前記記憶手段が記憶する情報の識別する積載手段から、前記印刷媒体を前記形成手段へ搬送するよう前記搬送手段を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
コンピュータを、
画像が印刷される印刷媒体を積載する積載手段を識別する情報と、前記積載手段が積載する印刷媒体の有する孔の向きを表す情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記積載手段に積載された印刷媒体に画像を印刷して形成する形成手段から前記形成手段が画像を形成した印刷媒体を出力する出力手段へ前記印刷媒体を搬送する搬送手段が、前記印刷媒体を取得する積載手段を識別する情報と関連付けて前記記憶手段が記憶する情報が表す孔の向きを取得する孔取得手段と、
前記孔取得手段が取得した孔の向きに基づいて前記形成手段が画像を形成した前記印刷媒体の有する孔の向きを予め定める向きに変更して、前記形成手段から前記出力手段へ前記印刷媒体を搬送するよう前記搬送手段を制御する搬送制御手段として機能させることを特徴とする画像形成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−136048(P2010−136048A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309323(P2008−309323)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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