説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】 文字領域と写真領域が混ざった画像を立体的に形成する画像表示装置及び画像形成方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部が取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離部と、前記画像分離部が分離した領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成部とを備え、前記画像形成部は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する画像形成装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、いわゆる3D映像(3次元映像)や3D写真(3次元写真)が普及し、レンチキュラーシートを用いた写真用の3D印刷機が商品化されている。例えば、テンプレートデータにより写真画像とこれを装飾するための付加画像(飾り画像や文字列の画像)とを合成する画像合成装置及び方法が提案され(例えば、特許文献1参照)、この中で、レンチキュラーシートを使用して擬似立体画像を得る方法が提案されている。このような背景により、年賀状やクリスマスカードなどのポストカードやカレンダーに3D映像及び3D写真がレイアウトされている。このため、プリンター、複写機や複合機などで3D映像や3D写真を印刷することが市場から求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−218217号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、レンチキュラーシートはレンチキュラーレンズが多数配置されて擬似立体画像を得る方式であるので、微細な画像に適用しにくく、写真等のほか小さな文字も印刷対象とされる複写機や複合機には適さない。このため、文字領域と写真領域(例えば、写真、イラスト)が混ざった画像を立体的に形成する技術が望まれている。例えば、文字に対し、写真やイラストを浮き上がらせる画像形成装置が望まれている。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、文字領域と写真領域が混ざった画像を立体的に形成する画像表示装置及び画像形成方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部が取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離部と、前記画像分離部が分離した領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成部とを備え、前記画像形成部は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する画像形成装置が提供される。
また、本発明は、他の観点によれば、画像を取得する画像取得工程と、前記画像取得工程で取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離工程と、前記画像分離工程で分離された領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成工程とを備え、前記画像形成工程は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する画像形成方法も提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部が取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離部と、前記画像分離部が分離した領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成部とを備えるので、例えば、文字と写真を含む画像であっても、文字が配置された領域と写真が配置された領域を別々の領域に分離して、それぞれの領域に適したトナーで画像を形成できる。
また、本発明の画像形成装置は、前記画像形成部は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写するので、写真画像以外の画像で構成される第2画像領域(例えば、文字が配置された領域)が有色トナー画像で形成され、写真画像で構成される第1画像領域(例えば、写真、イラストが配置された領域)が透明トナー画像で形成された後、有色トナー画像で形成される。このため、第1画像領域の画像はトナー画像が重ね刷りされることになり、本発明の画像形成装置で形成された画像は、第1画像領域の画像が第2画像領域の画像よりも浮き上がる。すなわち、本発明の画像形成装置は、写真画像以外の画像に対して、写真画像が浮き上がる画像を形成できる。
従って、本発明によれば、文字領域と写真領域が混ざった画像を立体的に形成する画像表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画層形成装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画層形成装置の構成を示す概略的な断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画層形成装置の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画層形成装置が画像を分離する処理を説明するため模式図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画層形成装置の操作パネルの表示を説明するため模式図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画層形成装置の動作のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像取得部が取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離部と、前記画像分離部が分離した領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成部とを備え、前記画像形成部は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する。
【0010】
ここで、写真画像には、写真のほか、イラストが含まれる。例えば、立体的な構造物等を平面的な画像で表現した絵画、グラフィックデザイン、アニメーションが含まれる。また、写真画像以外の画像には、例えば、文字、表、記号等の画像が含まれる。具体的には、手書きの文章や線分のような平面的な構造物を表現した記号が挙げられる。
また、第1画像領域の画像は、写真画像であり、第2画像領域の画像は、それ以外の画像(写真画像以外の画像)である。
【0011】
また、この明細書において、有色トナーには、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、の4色分のトナーが該当する。
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、前記画像形成部は、第2画像領域を有色トナー画像で形成して記録材に転写し、第2画像領域の画像を転写後、第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写し、かつ第1画像領域の画像を転写後、第1画像領域を有色トナー画像で形成し前記記録材に転写してもよい。
本実施形態に係る画像形成装置によれば、第2画像領域が有色トナー画像で形成され、第1画像領域が透明トナー画像、有色トナー画像の順で形成されるので、写真画像以外の画像に対して写真画像が浮き上がる画像を形成できる。
【0013】
また、本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、前記画像形成部は、第2画像領域を有色トナー画像で形成するときに、第1画像領域を透明トナー画像で形成してもよい。例えば、文字の画像で構成される第2画像領域が有色トナー画像で形成するときに、空欄となる第1画像領域を透明トナー画像で埋めることができるので、本実施形態に係る画像形成装置によれば、写真画像以外の画像に対して写真画像がより浮き上がって観察できる画像を形成できる。
【0014】
また、本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、前記画像形成部は、第1画像領域を有色トナー画像で形成し前記記録材に転写した後、さらに第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写してもよい。第1画像領域が透明トナー画像で被覆されるので、凹凸が小さくなり、第2画像領域よりも光沢が出る。このため、本実施形態に係る画像形成装置によれば、写真画像以外の画像に対して写真画像がより浮き上がって観察できる画像が形成できる。
【0015】
また、本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、前記画像形成部は、第1画像領域を透明トナー画像で形成するときに、前記画像分離部が分離した第1画像領域よりも大きい領域に透明トナー画像を形成してもよい。「重ね刷り」の場合の位置ずれを考慮してマージンを設けることにより、画像形成(印刷等)の品位を保つことができる。
【0016】
また、本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、前記画像形成部から記録材を搬送する搬送部と、前記搬送部が搬送した記録材を反転させて前記画像形成部に戻す反転部とをさらに備え、前記画像形成部は、第1及び第2画像領域の透明及び有色トナー画像を転写し、前記搬送部は、前記画像が転写された記録材を搬送し、前記反転部は、搬送された記録材を反転させて前記画像形成部に戻し、前記画像形成部は、第1画像領域を有色トナー画像で形成し、戻された記録材に転写してもよい。
このような形態の画像形成装置であれば、上記「重ね刷り」ができるので、写真画像以外の画像に対して写真画像が浮き上がる画像が形成できる。
前記搬送部及び前記反転部は、例えば、搬送部が搬送ローラで、反転部が反転ローラであり、前記搬送ローラが記録材を搬送する方向に前記反転ローラが設けられ、スイッチバック構造により、前記搬送ローラが搬送した記録材を反転させて前記画像形成部に戻す構造であってもよい。
【0017】
また、本発明の実施形態において、前記発明に係る画像形成装置を操作するための操作部を備えてもよい。例えば、前記操作部は、3次元画像用の操作キーを有し、前記操作キーで前記画像分離部を起動させてもよい。このような操作キーを有すれば、ユーザーが必要に応じて前記画像分離部を起動し、写真画像が浮き上がる画像を形成するか否かを選択できる。
また、例えば、前記操作部は、前記画像分離部が起動されたときに、前記画像分離部が分離した第1及び第2画像領域の少なくともいずれか一方を表示してもよい。これにより、ユーザーは前記画像分離部の処理が適切か否かを確認できる。
また、例えば、前記操作部は、前記画像分離部が分離した領域の適否を確認するための確認キーを有し、前記確認キーで前記画像形成部を起動させてもよい。ユーザーは前記画像分離部の処理が適切か否かを確認したうえで、画像形成するか否かを選択できるので、ユーザーの意図とミスマッチした画像形成を事前に防ぐことができる。
【0018】
また、本発明の実施形態において、前記発明の構成に加え、第1画像領域の画像を第2画像領域の画像よりも明るく形成してもよい。これにより、写真画像以外の画像に対して写真画像がより浮き上がる画像が形成できる。
さらに、透明トナー(例えば、透明トナー)が、有色トナー(例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色トナー)よりも油成分、ワックス等を多く含有して、定着時に光沢を増してもよい。
【0019】
また、他の観点によれば、本発明に係る画像形成方法は、画像を取得する画像取得工程と、前記画像取得工程で取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離工程と、前記画像分離工程で分離された領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成工程とを備え、前記画像形成工程は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する。
【0020】
また、本発明の実施形態において、前記画像形成方法の発明の構成に加え、前記画像形成工程は、第2画像領域を有色トナー画像で形成して記録材に転写し、第2画像領域の画像を転写後、第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写し、かつ第1画像領域の画像を転写後、第1画像領域を有色トナー画像で形成してもよい。
次に、この発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0021】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る画層形成装置の構成を示す概略的な断面図であり、図2は、本発明の実施形態に係る画層形成装置の構成を示す概略的な断面図である。
また、図3は、本発明の実施形態に係る画層形成装置の機能ブロック図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、スキャナ部90(画像取得部)と本体部110(画像形成部)と自動原稿処理部120と操作パネル部130を備えている。この画像形成装置100は、自動原稿処理部120から供給された原稿をスキャナ部90で読み取り、画像データに変換し、本体部110が変換された画像データに応じて所定のシート(記録用紙。単に用紙ともいう。)に多色及び単色の画像を形成する。画像データは、スキャナ部90で読み取ったデータのほか、外部から伝達された画像データ(例えば、外部機器から送信されたデータ)も含まれ、画像形成装置100は、外部から伝達された画像データにも応じて所定のシートに画像を形成する。
【0022】
スキャナ部90は、原稿載置台92と、原稿走査装置と反射部材と光電変換素子(CCDセンサー)とで構成されている。原稿載置台92は、画像を読み取る原稿を載置するための透明ガラス(ガラス製の板状部材)であり、原稿載置台92の鉛直方向下面に沿って、原稿走査装置が往復運動することにより、光が原稿に照射されるように構成されている。原稿走査装置が原稿載置台92を介して原稿に光を照射すると、この光の照射により原稿の反射光像が得られ、この反射光像を反射部材が光電変換素子上に結像させる。これにより、原稿が電気信号に変換され、画像情報として読み取られる。
【0023】
本体部110は、図2に示すように、露光ユニット1、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、中間転写ベルトユニット6、定着ユニット7、転写ローラ10、給紙カセット81、手差し給紙カセット82、排紙トレイ91を有して構成されている。
ここで、本実施形態に係る画像形成装置100は、カラー画像に応じて画像を形成する装置であり、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)(以下、本明細書において、これらの色を、C,M,Y,K又はCMYKとも記載する)の各色を用いて画像を形成する(すなわち、有色トナー像を感光体ドラム3に形成し、シート(記録用紙)に転写する)。このため、本体部110には、現像器2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5が、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ備えている。これにより、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
また、本実施形態に係る画像形成装置100は、文字領域と写真領域が混ざった画像を立体的に形成するため、透明トナーを用いて画像を形成する(すなわち、透明トナー像を感光体ドラム3に形成し、シート(記録用紙)に転写する)。このため、本体部110は、透明トナー用の、現像器2t、感光体ドラム3t、帯電器5t、クリーナユニット4tをさらに1組備えている(図2に示す符号64のユニット)。透明トナーには、ポリエステル類又はスチレン系共重合体のような熱可塑性樹脂が使用され、透明トナーは一成分現像剤、二成分現像剤いずれでもよい。例えば、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン(着色剤は用いない)を二軸押出機で溶解混錬し、混錬物を冷却粉砕し形成されたトナー粒子を用いる。
【0024】
露光ユニット1は、レーザ出射部及び反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット1は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。露光ユニット1は、入力された画像データに応じて帯電された感光体ドラム3を露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
ここで、露光ユニット1には、この他発光素子をアレイ状に並べた、例えばELやLED書込みヘッドを用いてもよい。
【0025】
現像器2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(YMCK)及び透明トナーのトナーにより顕像化する。また、クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収する。また、帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、例えば、図1に示すようなチャージャ型の帯電器が用いられる。帯電器5には、チャージャ型の帯電器の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられる。
【0026】
中間転写ベルトユニット6は、図2に示すように、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。これらの構成のうち、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また、中間転写ベルトユニット6は、感光体ドラム3の上方に配置され、各中間転写ローラ64が、感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。本実施形態に係る画像形成装置100では、4色(YMCK)用及び透明トナーの各色に対応して、中間転写ローラ64が5本設けられている。
【0027】
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられ、本体部110は、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する。ここで、中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成される。
【0028】
中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61の裏側に接触して設けられ、感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写を行う。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加される。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材を採用することにより、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状のものを使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0029】
中間転写ベルトクリーニングユニット65は、中間転写ベルト61に接触するクリーニング部材を備え、このクリーニング部材は、例えばクリーニングブレードで構成されている。また、クリーニングブレードが中間転写ベルト61に接触し、中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となり、また、転写ローラ10によってシート上に転写が行われないで中間転写ベルト61上に残存したトナーも、同様に混色の原因となる。このため、本体部110は、中間転写ベルトクリーニングユニット65を備え、図2に示すように、このようなトナーが中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。
【0030】
各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述のシートと中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によってシート上に転写される。
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーをシートに転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧の高電圧に帯電される)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10又は中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方が硬質材料(金属等)で形成され、他方が弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)で形成される。
【0031】
定着ユニット7は、ヒートローラ71及び加圧ローラ72を備え、ヒートローラ71及び加圧ローラ72がシートを挟んで回転するように構成されている。ヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、ヒートローラ71がシートに転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる。また、定着ユニット7には、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0032】
また、図2に示すように、本体部110は、シート(記録用紙)を供給する給紙カセット81及び手差し給紙カセット82と、中間転写ベルト61に積層された画像情報が転写されたシートが排紙される排紙トレイ91とを備え、給紙カセット81及び手差し給紙カセット82のシートを転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sを有している。また、給紙カセット81又は手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
【0033】
給紙カセット81は、画像形成に使用するシートを蓄積しておくためのカセット(トレイともいう)であり、本体部110の露光ユニット1の下側に設けられている。また、手差し給紙カセット82も画像形成に使用するシートを載置するためのカセットであり、露光ユニット1の側方に設けられている。排紙トレイ91は、印刷済みのシートをフェイスダウンで集積するためのトレイであり、本体部110の上方に設けられている(中間転写ベルトユニット6等の上方、かつ原稿載置台92の下方に設けられている)。
【0034】
搬送ローラ12a〜12eは、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。またピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にまたピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
また、レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端とシートの先端を合わせるタイミングでシートを転写ローラ10に搬送する機能を有している。
【0035】
搬送路Sは、給紙カセット81,82からシートが給紙される。上記で説明したように、画像形成装置には予めシートを収納する給紙カセット81、及び手差し給紙カセット82が設けられ、これら給紙カセット81,82からシートを給紙するために、各々ピックアップローラ11a,11bが配置されている。各々ピックアップローラ11a,11bは、各ローラが回転することにより、シートを1枚ずつ搬送路Sに導く。
【0036】
そして、各給紙カセット81,82から導かれたシートは用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、シートの先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、シート上に画像情報が書き込まれる。その後、シートは定着ユニット7を通過することによってシート上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
【0037】
上記で説明した搬送経路は、シートに対する片面印字要求の場合のものであるが、これに対して両面印字要求の場合、片面印字が終了してシートが定着ユニット7を通過し、かつシートの後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによってシートが搬送ローラ12c,12dに導かれる。そして、その後レジストローラ13を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0038】
ところで、本実施形態に係る画像形成装置100は、文字領域と写真領域が混ざった画像を立体的に形成するため、重ね刷りを行う。すなわち、画像形成装置100は、まず(1)シートに文字領域を4色(YMCK)用トナーで印刷し、次に、(2)文字領域が印刷されたシートに対して写真領域を透明トナーで印刷し、さらに(3)写真領域が透明トナーで印刷されたシートに対して写真領域を4色(YMCK)用トナーで印刷するという一連の動作を行う。
このため、本実施形態に係る画像形成装置100は、上記用紙搬送路Sのほか、さらにシートを反転させる搬送経路74とローラ12eを備えている。搬送経路74及びローラ12eは、搬送ローラ12bと搬送ローラ12c,12dとの間の経路に配され、ローラ12eは、搬送ローラ12bと同様に正転及び反転(正転と逆の方向への回転)可能に構成されている。
【0039】
画像形成装置100が重ね刷りを行う場合、片面印字、すなわち上記(1)の文字領域の印刷が終了し、シートの後端が定着ユニット7を通過しかつ搬送ローラ12bにより把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによってシートが搬送経路74に導かれる(すなわち、搬送ローラ12bの逆回転によりシートがスイッチバックして搬送ローラ12e側に搬送される)。さらに、搬送経路74に導かれたシートが搬送ローラ12eにより把持されたときに搬送ローラ12eが逆回転することによって シートが搬送ローラ12c,12dに導かれる(すなわち、搬送ローラ12eの逆回転によりシートがスイッチバックして搬送ローラ12c,12dに搬送される)。その後レジストローラ13を経てシート表面に上記(2)の印刷が行われ、さらに上記の搬送ローラ12b及び搬送ローラ12eの逆回転動作によりシートが再度搬送ローラ12c,12dに導かれて上記(3)の印刷が行われる。このような動作により上記で説明した(1)〜(3)の重ね刷りが行われる。その後、シートが排紙トレイ91に排出される。
【0040】
なお、(1)〜(3)の重ね刷りに追加して、さらに(4)文字領域及び写真領域を透明トナーで印刷してもよいが、この場合、画像形成装置100は、上記(3)の印刷後、再度搬送ローラ12b及び搬送ローラ12eの逆回転動作を行うことによってシートを再度搬送ローラ12c,12dに導き、その後、そのシートに対して上記(4)の印刷を行う。このような重ね刷りにより、印刷された面の凹凸が小さくなり光沢がでるので、写真領域が浮き上がって見える効果が大きくなる。
ここで、用紙搬送経路の切り替えゲートは、図2に図示していないが、各搬送経路への用紙切り替え(シート切り替え)は切り替えゲートによって行われている。
次に、画像形成装置100の制御部について説明する。
【0041】
また、図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、スキャナ制御部と、自動原稿処理装置制御部と、各ユニット(UNIT)とをコントロール基板が制御し、コントロール基板、操作基板及び、液晶表示部とタッチパネルの制御基板について、その動作、処理をトータル的にマザー(MOTHER)基板が制御している。
また、スキャナ制御部、自動原稿処理装置制御部、コントロール基板、制御基板は、それぞれ上記で説明したスキャナ部90、自動原稿処理部120、各ユニット(図2における本体部110のユニット)、操作パネル部130を制御し、マザー基板の制御部はこれらを統合するとともに、外部機器等との通信等の制御を行う。さらに、本実施形態の画像分離部及びこの画像分離部によって分離された画像データを収納する格納メモリーは、マザー基板上にあり、前記画像データは、格納メモリーに一時格納される。
【0042】
画像分離部は、スキャナ部90で読み取った画像を写真画像で構成される領域と、それ以外の画像、例えば、文字等で構成される領域とに分離する処理を行う。図4にその処理を示す。図4は、本発明の実施形態に係る画層形成装置が画像を分離する処理を説明するため模式図である。図4では、料理の写真が掲載された料理のレシピに関する文書を読み取った場合を示している。
【0043】
図4に示すように、画像分離部は、スキャナ部90が読み取った料理のレシピ(図4(1)参照)を、料理の材料と作り方が表示された文字領域(図4(2)参照)と、料理の写真が表示された写真領域(図4(3)参照)とに分離している。このような画像の分離は、例えば、画素の輝度(階調)に対して微分を行い、最大又は所定値以上の微分値を検出して急激な輝度変化を持つ画素を特定することにより行う。急激な輝度変化を持つ画素とその周辺の画素の輝度変化を比較し、その差が所定値以上である場合に、文字や線分を含む領域と判定して写真領域と文字領域とを分離する。そのほか、文字や線分で構成される領域は高周波成分が多いので、周波数の検出により、写真領域であるか、それ以外の文字領域であるかを判定して画像を分離してもよい。図4では写真が表示された文書を例として挙げているが、このような画像の分離処理は、写真とそれ以外の場合に限られず、例えば、イラストレーション画像と数字画像とを分離する画像分離であってもよい。画像分離する処理が終了すると、画像分離部は、分離された画像を制御基板に送信する。
【0044】
制御基板は、操作パネル部130を制御して、画像分離部が送信した画像を操作パネル部130に表示する。図5は、本発明の実施形態に係る画層形成装置の操作パネルの表示を説明するため模式図である。(1)が操作パネル部全体を示す図であり、(2)が操作パネルの液晶表示部を示す図である。図5(2)では、図4で読み取った画像を液晶表示部が示す例を図示している。
【0045】
図5に示すように、操作パネル部130は、コピーボタン134等の操作ボタンと、液晶表示部131とを備え、液晶表示部131には、スキャナ部90が読み取った画像が表示されている。この画像は、スキャナ部90が読み取った画像を、画像分離部が写真領域と文字領域とに画像を分離した後の画像であり、本実施形態では、液晶表示部131に文字領域の画像を表示する例を挙げている。写真領域の画像を液晶表示部131に表示してもよく、例えば、操作パネル部130に設定モードを設けて、ユーザーが写真領域及び文字領域のいずれかを選択できるように構成してもよい。
【0046】
本実施形態の液晶表示部131には、タッチパネルセンサーが設けられ、3D印刷キー132と確認キー133とが表示されるとともに、ユーザーの入力によりこれらのキー選択が可能なように構成されている。3D印刷キー132が選択されると、画像形成装置100は、画像分離部による画像分離処理を行うように設定されている。また、画像形成装置100は、確認キー133の選択により、分離された画像の重ね刷りを行うように設定されている。ユーザーが3D印刷キー132を押して選択すると、上記の処理が可能な状態となり、さらにコピーボタン134が押されると、スキャナ部90での画像の読み取りステップと画像分離部による画像分離ステップが行われ、画像分離部が分離し送信した画像が操作パネル部130の液晶表示部131に表示される。この液晶表示部131の画像により、ユーザーは画像分離部の処理が適切であるか否かを確認できることになる。そして、ユーザーにより確認キー133が選択されると、画像形成装置100は印刷を開始する。具体的なフローを以下に示す。図6は、本発明の実施形態に係る画層形成装置の動作のフローチャートを示す図である。
【0047】
図6に示すように、ユーザーが原稿を原稿載置台92に置き、3D印刷キー132、コピーボタン134を押すと、3D印刷キー132、コピーボタン134が押されたことを画像形成装置100が検出し、スキャナ部90に原稿を読み取らせる(図6に示すS01〜S03)。
【0048】
次いで、画像形成装置100は、画像分離部に画像を写真領域と文字領域と分離させ、液晶表示部131に分離された画像を表示させる(図6に示すS04〜S05)。ユーザーは表示された画像から画像を分離する処理が適切か否かを確認する。適切な画像分離であれば、ユーザーは確認キー133を押し、不適切であれば、ユーザーは操作パネル部130にあるストップボタンを押す(ストップボタンが押されるとフローは終了する)。
【0049】
次いで、画像形成装置100は、確認キー133が押されたか否かを検出する。液晶表示部131への画像の表示(分離画像の表示)から1分以内に確認キー133が押されている場合には、本体部110の給紙カセット81(又は手差し給紙カセット82)からシートを供給する。一方、分離画像の表示から1分を経過しても確認キー133が押されない場合、画像形成装置100は3D印刷キー132及びコピーボタン134が押される前の初期状態に本体部110、スキャナ部90及び操作パネル部130を戻す。(図6に示すS06〜S08)。
【0050】
次いで、ピックアップローラ11aによって給紙カセット81からシートが給紙され、給紙されたシートがさらに搬送ローラ12aによって搬送される。搬送されたシートは、レジストローラ13まで搬送され、その結果、印刷が開始される。画像形成装置100は文字領域を4色(YMCK)用トナーで印刷し、上記で説明したように、搬送ローラ12b及び搬送ローラ12eの逆回転動作によってシートが再度搬送ローラ12c,12dに導かれてレジストローラ13まで搬送される(図6に示すS09〜S10)。
【0051】
次いで、画像形成装置100は写真領域を透明トナーで印刷し、上記ステップ(S10)と同様にして、再度搬送ローラ12b及び搬送ローラ12eの逆回転動作等によってレジストローラ13までシートを戻す(図6に示すS11〜S12)。
ここで、透明トナーによる印刷は、写真領域がベタの画像(写真領域全体が均一な特定の輝度(階調)の画像)であるとして印刷する。これにより、写真領域が文字領域並みの厚みに印刷できる。
また、透明トナーによる印刷は、好ましくは、透明トナーをできるだけ厚く印刷する。これにより、写真領域と文字領域との厚みの差が大きくなるので、文字領域に対して写真領域が浮き上がって見えるようになる。4色(YMCK)用トナーによる印刷が、定着前の一色で、約30μm層厚であり、最大4色を重ねると約120μmの厚みとなるので、透明トナー単体としては、この120μmの厚みとなるように設定することが望ましい。また、一回で120μmの層厚が難しい場合は、このステップを繰り返し、複数回(例えば2回)、写真領域の透明トナー印刷をしてもよい(S11〜S12を繰り返してもよい)。
また、好ましくは、より立体感を出すために、写真領域の中央部が最も厚くなるように透明トナーで印刷する。例えば、写真領域をベタの画像として処理するのではなく、領域の中央部に向かって透明トナーの層厚が高くなる画像として処理してもよい。定着ユニットを用紙が通過すると、用紙上にトナーが熱と圧力で、密着し厚みは、用紙の厚み、例えば80μmにトナー積層部分20μm程度となる。
また、最初の印刷に対して重ね刷りをするときに、シートが定着ユニット7を通過するので、シートが縮む場合がある。例えば、湿度60%の定着を通さない用紙が定着ユニット7を通過すると、A4サイズ長手で1mm縮むこともあり、重ね刷りの画像の位置ずれが生じることがある。この現象を防止するために、好ましくは、写真領域よりも大きい領域を透明トナーで印刷してもよい。例えば、写真領域の101%領域を透明トナーで印刷する。
【0052】
次いで、画像形成装置100は写真領域を4色(YMCK)用トナーで印刷し、上記ステップ(S10及びS12)と同様にして、再度レジストローラ13までシートを戻す(図6に示すS13〜S14)。
ここで、好ましくは、写真領域が文字領域によりも明るくなるように4色(YMCK)用トナーで印刷する。例えば、明度を10%程度上げるように画像処理する。
【0053】
次いで、画像形成装置100は文字領域及び写真領域を透明トナーで印刷し、搬送ローラ12bの正回転させて、シートを排紙トレイ91上に排出する(図6に示すS15〜S16)。この文字領域及び写真領域を透明トナーで印刷するステップ(S15)により、印刷面の凹凸を小さくし、写真領域に光沢がでるようになる。このため、写真領域がより浮き上がる印刷が実現できる。
以上のフローにより、画層形成装置100による画像分離と重ね刷りが行われる。
【0054】
なお、上記の文字領域及び写真領域を透明トナーで印刷するステップ(S15)は、任意のステップであり、写真領域を4色(YMCK)用トナーで印刷し、その後印刷されたシートを排紙トレイ91上に排出してもよい(図6に示すS14及びS15を省略し、S13のステップ後S16のステップを行う)。このような処理でも、文字領域に対し写真領域が浮き上がるように印刷できる。
【0055】
また、上記の実施形態では、確認キー133が押されたか否かの検出を画像形成装置100が行うステップ(S06及びS08)を設けて、ユーザーの要求とのミスマッチが生じないようにしているが、これらのステップも任意のステップであり、例えば、確認キー133の代わりに編集キーを設けて、ユーザーが分離された画像を編集するステップを設けてもよい。
【0056】
また、上記の実施形態では、文字領域に対して写真領域が浮き上がらせるための印刷を説明したが、例えば、この印刷を適用して、QRコードやかくし文字等を印刷してもよい。写真領域の透明トナー印刷の下方にQRコードやかくし文字等を印刷することにより、表面の写真等によりQRコード等を隠すことができ、印刷後にユーザーが表面をこすり取れば、QRコード等が浮き出てくるような印刷も実現できる。
【0057】
以上の実施形態で示した種々の特徴は、互いに組み合わせることができる。1つの実施形態中に複数の特徴が含まれている場合、そのうちの1又は複数個の特徴を適宜抜き出して、単独で又は組み合わせて、本発明に採用することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 露光ユニット
2 現像器
3 感光体ドラム
4 クリーナユニット
5 帯電器
6 中間転写ベルトユニット
7 定着ユニット
10 転写ローラ
11a,11b ピックアップローラ
12a,12b,12c,12d 搬送ローラ
13 レジストローラ
74 搬送経路
81 給紙カセット
82 手差し給紙カセット
90 スキャナ部(画像取得部)
91 排紙トレイ
92 原稿載置台
100 画像形成装置
110 本体部(画像形成部)
120 自動原稿処理部
130 操作パネル部
131 液晶表示部
132 3D印刷キー
133 確認キー
134 コピーボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部が取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離部と、
前記画像分離部が分離した領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成部とを備え、
前記画像形成部は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成部は、第2画像領域を有色トナー画像で形成して記録材に転写し、
第2画像領域の画像を転写後、第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写し、
かつ第1画像領域の画像を転写後、第1画像領域を有色トナー画像で形成し前記記録材に転写する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成部は、第2画像領域を有色トナー画像で形成するときに、第1画像領域を透明トナー画像で形成する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成部は、第1画像領域を有色トナー画像で形成し前記記録材に転写した後、さらに第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写する請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像形成部は、第1画像領域を透明トナー画像で形成するときに、前記画像分離部が分離した第1画像領域よりも大きい領域に透明トナー画像を形成する請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成部から記録材を搬送する搬送部と、
前記搬送部が搬送した記録材を反転させて前記画像形成部に戻す反転部とをさらに備え、
前記画像形成部は、第1及び第2画像領域の透明及び有色トナー画像を転写し、
前記搬送部は、前記画像が転写された記録材を搬送し、
前記反転部は、搬送された記録材を反転させて前記画像形成部に戻し、
前記画像形成部は、第1画像領域を有色トナー画像で形成し、戻された記録材に転写する請求項1〜5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1つに記載の画像形成装置を操作するための操作部を備える画像形成装置。
【請求項8】
前記操作部は、3次元画像用の操作キーを有し、前記操作キーで前記画像分離部を起動させる請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記操作部は、前記画像分離部が起動されたときに、前記画像分離部が分離した第1及び第2画像領域の少なくともいずれか一方を表示する請求項7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記操作部は、前記画像分離部が分離した領域の適否を確認するための確認キーを有し、前記確認キーで前記画像形成部を起動させる請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
第1画像領域の画像を第2画像領域の画像よりも明るく形成する請求項1〜10のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項12】
画像を取得する画像取得工程と、
前記画像取得工程で取得した画像を、写真画像で構成される第1画像領域とそれ以外の画像で構成される第2画像領域とに分離する画像分離工程と、
前記画像分離工程で分離された領域に応じて、透明トナー画像及び有色トナー画像の一方又は双方の画像を形成し、形成された画像を記録材に転写する画像形成工程とを備え、
前記画像形成工程は、第1及び第2画像領域をそれぞれ透明及び有色トナー画像で形成して記録材に転写し、その後、第1画像領域を有色トナー画像で形成して前記記録材に転写する画像形成方法。
【請求項13】
前記画像形成工程は、第2画像領域を有色トナー画像で形成して記録材に転写し、
第2画像領域の画像を転写後、第1画像領域を透明トナー画像で形成し前記記録材に転写し、
かつ第1画像領域の画像を転写後、第1画像領域を有色トナー画像で形成する請求項12に記載の画像形成方法。

【図3】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−220725(P2012−220725A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−86458(P2011−86458)
【出願日】平成23年4月8日(2011.4.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】