説明

画像形成装置及び画像形成方法

【課題】露光制御回路とメインプロセッサの帯域を拡大することなく、露光装置の光量ムラによる画質低下を最小限に抑えること。
【解決手段】LEDヘッドを備え、LEDの光量補正データを露光制御手段に送信してLEDヘッドの光量を補正する画像形成装置であって、光量補正データを予め定めた区分で区分し、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定手段321と、決定した優先度にしたがった順序で前記区分された光量補正データを前記露光制御手段に送信すると共に、前記光量補正データの送信を、画像形成開始時刻を検知したことを条件に中断し、画像形成を開始する送信制御を行う送信及び印刷制御手段322とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(Light Emitting Diode)アレイなどの書込光源を備えた露光装置を有する画像形成装置及び前記画像形成装置における画像形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置における書込用光源として例えばLEDアレイが用いられている。このLEDアレイに、経時劣化や機器の設置環境による光量低下、機器の設置環境(高温環境など)変化などによる光量の変化などが起こると、その光量ムラにより画像品質が劣化する。
そこで、これを防止するために、従来は、メインプロセッサ(一般にCPU)から、LEDヘッドの制御回路へ光量補正データを送信させてLEDアレイの光量補正値を変更することが行われている(特許文献1参照)。
【0003】
光量を補正するデータ(以下光量補正データ)は、1LED(発光素子)毎に補正データを割り付けるため、LEDの数が多いとデータサイズが大きくなる。他方、LEDヘッドの制御回路とメインプロセッサ間の帯域では、接続インターフェースのクロックが低い、ダイレクトメモリー転送ができない、メインプロセッサの処理能力が低いなどの理由から、十分な通信量を確保できない場合がある。
【0004】
例えば、LEDアレイの主走査幅を約300mm、最大解像度を1200dpi、4色印刷の場合を例に採ると、この場合の光量補正データは最大60kbyte程度になる。他方でLEDアレイ制御回路とメインプロセッサ(一般的にCPU)の帯域は、2kbyte/sec程度であるため、全データの送信完了までに約30秒掛かることになる。つまり、画像形成開始までの時間は30秒間延長されることになるため、ユーザーの利便性は大きく損なわれる。
【0005】
この問題は、LEDヘッドの制御回路とメインプロセッサ間の帯域(光量補正データ送信帯域)を十分な広さに確保すれば解決されるが、コスト高となり、低廉化を阻害する要因となり別の問題が生じる。
【0006】
これに対し、LEDアレイを構成する複数個のLED素子のうち光学特性が他のLED素子と突出して異なる少数個のLED素子を除外して補正を行うようにしたものが知られている(特許文献2参照)。
これは、LEDアレイを構成する通常数千個のLED素子のうち、他の素子と比べて光学特性が突出して異なる素子の存在は少数個でしかないから、記録を行った場合、これら少数個のLED素子を除外しても悪影響が画像に現れないということを前提にしたものである。
ただ、これによれば、結局大多数のLED素子については補正を行うことになるため、前記問題の解決にはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来の画像形成装置における前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、露光制御回路への光量補正データの送信のための帯域を拡大することなく、露光装置の光量ムラによる画質低下を最小限に抑えることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、露光装置を備えた画像形成部を有し、前記露光装置の光量補正データを露光制御手段に送信して露光装置の光量を補正する画像形成装置であって、光量補正データを予め定めた区分で区分し、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定手段と、決定した優先度にしたがった順序で前記区分された光量補正データを前記露光制御手段に送信させると共に、前記光量補正データの送信を、画像形成開始時刻を検知したことを条件に中断し、画像形成を開始する送信制御を行う送信及び印刷制御手段と、を有する画像形成装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを画像データの印刷色で区分し、前記区分した画像データの印刷色に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項3の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを前記露光装置の前記各画像形成部における露光開始順序で区分し、前記区分した前記露光開始順序に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項4の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを印刷する画像データの各色毎の画素数で区分し、前記区分した前記各色毎の画素数に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項5の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記優先度決定手段は、光量補正データを前記露光手段の主走査上の露光位置で区分し、区分した前記露光手段の主走査上の露光位置に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項6の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記優先度決定手段は、光量補正データを発光予定素子の有無で区分し、前記発光予定素子の有無の区分に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項7の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記優先度決定手段は、複数の画像形成部を有し、光量補正データを画像形成色の誘目性で区分し、前記区分した画像形成色の誘目性に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項8の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、前記優先度決定手段は、光量補正データの配列パターンで区分し、前記区分した配列パターンに基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置である。
請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載された画像形成装置において、前記露光装置はLEDアレイを備えたLEDヘッドである画像形成装置である。
請求項10の発明は、露光装置を備えた画像形成部を有し、前記露光装置の光量補正データを露光制御手段に送信して露光装置の光量を補正する画像形成装置における画像形成方法であって、光量補正データを予め定めた区分で区分し、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定工程と、決定した優先度にしたがった順序で前記区分された光量補正データを前記露光制御手段に送信すると共に、前記光量補正データの送信を、画像形成開始時刻を検知したことを条件に中断し、画像形成を開始する送信制御を行う送信及び印刷制御工程と、を有する画像形成方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、露光制御回路への光量補正データの送信のための帯域を拡大することなく、露光装置の光量ムラによる画質低下を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る電子写真装置の全体構成を説明する図である。
【図3】本画像形成装置の機能ブロック図である。
【図4】第1、2、4、6、7の実施形態の制御部が実行する処理の手順を示すフロー図である。
【図5】第3、5の実施形態において制御部が実行する処理の手順を示すフロー図である。
【図6】光量補正データの主走査上の位置による優先度付けを説明するための図である。
【図7】発光予定素子による優先度付けを説明するための図である。
【図8】光量補正データの配列パターンによる優先度付けを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、露光装置(例えばLEDアレイ)の制御回路とメインプロセッサ間の帯域の広さは従来のままであることを前提に、露光装置の光量補正データ送信時間を増大させずに、しかも必要な露光装置の光量補正を行うものである。
そのため、光量補正データのうち画質に影響が大きいものから優先度を付して、送信の順序をこの優先度にしたがって行う。これにより、限られた時間内で全データが送信できなかった場合でも、その限定された条件の中で光量補正による画質向上効果を極大化しようとするものである。
【0012】
以下、本発明の画像形成装置の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す図である。
図中5は、給紙トレイ1から給紙ローラ2と分離ローラ3とにより分離給紙される用紙(記録紙)4を搬送する搬送ベルトである。本画像形成装置は、この搬送ベルト5に沿ってその搬送方向の上流側から下流側に向かって順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)6BK、6M、6C、6Yが配置されており、所謂タンデムタイプといわれるものである。
【0013】
ここで、画像形成部6BKはブラックの画像を、画像形成部6Mはマゼンタの画像を、画像形成部6Cはシアンの画像を、画像形成部6Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。これらの画像形成部6BK、6M、6C、6Yは、形成するトナー画像の色は上述のように異なるが、その内部構成は共通である。
そこで、以下の説明では、画像形成部6BKを例に採ってその内部構造を具体的に説明する。なお、他の画像形成部6M、6C、6Yの各構成要素については、画像形成部6BKの各構成要素に付したBKに替えて、M、C、Yによって区別した符号を付している。
【0014】
搬送ベルト5は、回転駆動される駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されたエンドレスのベルトである。この駆動ローラ7は、不図示の駆動モータにより回転駆動される。その駆動モータと、駆動ローラ7と、従動ローラ8とが、無端状移動手段である搬送ベルト5の駆動手段を構成する。
画像形成に際しては、給紙トレイ1に収納された用紙4は上から順に送り出され、静電吸着作用により搬送ベルト5に吸着されて搬送され、最初の画像形成部6BKに搬送されてブラックのトナー画像が転写される。
【0015】
画像形成部6BKは、感光体ドラム9BK、感光体ドラム9BKの周囲に配置された帯電器10BK、LEDA(LEDアレイ)ヘッド、現像器12BK、感光体クリーナ(図示せず)、除電器13BK等から構成されている。LEDAヘッドは、各画像形成部6BK、6M、6C、6Yを露光するよう構成されている。
【0016】
画像形成に際し、感光体ドラム9BKの外周面には、暗中にて帯電器10BKにより一様に帯電された後、LEDAヘッドからのブラック画像に対応した照射光により露光され、静電潜像が形成される。現像器12BKは、形成された静電潜像をブラックトナーにより可視像化し、感光体ドラム9BK上にブラックのトナー画像を形成する。形成されたトナー画像は、感光体ドラム9BKと搬送ベルト5上の用紙4とが接する位置(転写位置)で、転写器15BKにより用紙4上に転写される。この転写により、用紙4上にブラックのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム9BKは、外周面に残留した不要なトナーが感光体クリーナにより払拭された後、除電器13BKにより除電され、次の画像形成のために待機する。
【0017】
他方、画像形成部6BKでブラックのトナー画像を転写された用紙4は、搬送ベルト5によって次の画像形成部6Mに搬送される。画像形成部6Mでは、画像形成部6BKでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム9M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が用紙4上に形成されたブラックの画像に重畳されて転写される。用紙4は、さらに次の画像形成部6C、6Yに搬送され、同様のプロセスにより、感光体ドラム9C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム9Y上に形成されたイエローのトナー画像とが、用紙4上に重畳されて転写される。
【0018】
以上のプロセスを経て用紙4上にフルカラーの画像が形成される。このフルカラーの重畳画像が形成された用紙4は、搬送ベルト5から剥離されて定着器16でその画像が定着され、画像形成装置の外部に排出される。
【0019】
図2は、LEDAヘッドを搭載した他の電子写真装置の全体構成を説明する図である。
図2において、ここでは図1の搬送ベルトに代えて中間転写ベルト5aが配置されており、他の構成は基本的に図1のものと同様である。中間転写ベルト5aは、駆動ローラ7と従動ローラ8とに巻回されて回転駆動されるエンドレスのベルトである。各色のトナー画像は、感光体ドラム9BK、9M、9C、9Yと中間転写ベルト5aとが接する位置(1次転写位置)で、転写器15BK、15M、15C、15Yの働きにより中間転写ベルト5a上に転写される。この転写により、中間転写ベルト5a上に各色のトナーによる画像が重畳されたフルカラー画像が形成される。
【0020】
画像形成に際して、給紙トレイ1に収納された用紙4は上から順に送り出され、中間転写ベルト5a上に搬送される。用紙4は中間転写ベルト5aと用紙4とが接する位置(2次転写位置21)で、フルカラーのトナー画像が転写される。2次転写位置21には2次転写ローラ22が配置されており、用紙4を中間転写ベルト5aに押し当てることで転写効率を高めている。2次転写ローラ22は中間転写ベルト5aに密着しており接離機構は備えられていない。
【0021】
図3は、本画像形成装置の機能ブロック図である。
本画像形成装置は、図示のようにそれぞれ制御部32に接続された、コンピュータインタフェース部24、プリントジョブ管理部26、作像プロセス部27、定着部28、操作部29、記憶部30、読取部31、書き込み部33、ラインメモリ34、不揮発性記憶部35を備えている。
ここで、コンピュータインタフェース部24は、画像形成装置に印刷要求を行うホストコンピュータと通信を行う通信部を構成する。
プリントジョブ管理部26は、画像形成装置に要求された印刷ジョブについて、印刷を行う順番を管理する。
作像プロセス部27は、記憶部30に格納されている画像から電子写真方式によりトナー画像を作成し、用紙に転写する。印刷時に位置ずれなどを検知した場合は補正も行う。
【0022】
定着部28は、作像プロセス部27によりトナー画像を転写した用紙に熱と圧力を加えてトナー画像をその上に定着する。
操作部29は、画像形成装置の状態を表示すると共に、画像形成装置への入力を受け付けるキーボードやタッチスイッチなどである。
記憶部30は画像データを蓄積するための例えばHDD(Hard Disk Drive)などの記憶手段である。
読取部31は、用紙上の印字情報を電気信号に変換する例えばスキャナである。
制御部32は、CPU(Central Processing Unit)などを備え、上記ブロックの一連の動作を制御するためのコンピュータであり、プログラムにより実現される機能実現手段として、後述するように、光量補正データを予め定めた区分に、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定手段321と、区分された光量補正データの送信及び印刷を制御する送信及び印刷制御手段322を備えている。
書き込み部33は、画像データを、レーザーを発光するための信号に変換し、レーザーを点灯させる。
ラインメモリ34は、画像データを一時的なバッファに格納し、画像処理によってスキュー量を調整する。
不揮発性記憶部35は、制御部32で実行されるプログラムを動作させるほか、条件毎に適した光量補正データが保存される
【0023】
ここでは、制御部32と書き込み部33の間の通信帯域は従来と同様で、光量補正データの送信にはある程度の時間(数十秒〜数分程度の時間)を要するものとする。
なお、制御部32はマルチタスク処理が可能なものである。例えば、OS(オペレーティングシステム)を搭載しておりマルチコア構成である。
【0024】
次に、以上のように構成された画像形成装置の制御部32による光量補正データの優先送信処理について説明する。
第1の実施形態:印刷色情報による優先度付け
図4は、以下で説明する第1、2、4、6、7の実施形態に係る画像形成装置の制御部32が実行する処理の手順を示すフロー図である。
図4を用いて第1の実施形態を説明する。
光量補正データの優先送信処理は、以上で説明した画像形成装置がホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態における優先送信処理を実施するプログラムが起動されてスタートする。
まず、印刷パラメータを読み込む(複数の印刷要求がある場合、最初に印刷されるジョブのパラメータである。以下同じ)(S101)。
本実施形態では、印刷パラメータとして印刷色情報を読み込む。
ここで、印刷色情報とは、ここでは作像する単色画像の色のことである。例えば、図1、2に示す画像形成装置において、モノクロ印刷の場合はブラック色のみ、フルカラー印刷の場合はブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の4色である。勿論、2色、3色の組み合わせであってもよい。
【0025】
次に、前記優先度決定手段321は、読み込んだ印刷色情報で光量補正データを区分し、その区分に基づき光量補正データの送信優先度を決定する(S102)、例えば印刷色情報がブラック色のみである場合、LEDA_BKの光量補正データの優先度を他の印刷色のLEDA用の光量補正データよりも高く設定する。印刷色がBKのみであることから、他の色のLEDAの発光開始時刻には猶予があるためである。
【0026】
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックにより印刷開始時刻に到達したかどうか判断し(S103)、印刷開始時刻に到達していなければ(S103、NO)、印刷開始時刻に到達するまで光量補正データの送信を継続させる(S104)。なお、印刷開始時刻の採り方は様々であるが、一般的には、印刷しようとする画像データの全てが不揮発性記憶部35に保存でき、かつ、定着部28での加熱が定着可能な状態になった時点を指すことが多いので、本実施形態においても前記時点とする。ただ、印刷開始時刻については実際に印刷が開始できる時刻であれば任意に設定可能である。
【0027】
ステップS104では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信する。ここでは、ステップS102で決定した優先度に基づきLEDA_BKの前記光量補正データを優先して送信させる。
【0028】
送信及び印刷制御手段322は、ステップS103で印刷開始時刻に到達したと判断したときは(S103、YES)、ステップS104での光量補正データの送信を打ち切り、印刷を開始させる(S105)。
光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していないLED(発光素子)については、デフォルト値や前回値の補正データで発光させる。
本実施形態によれば、印刷色に応じた光量補正データを優先して送信することで、印刷開始時刻に到達する迄に印刷色の光量補正データの送信が間に合う(即ち完了する)可能性があり画質の向上が期待できる。
【0029】
第2の実施形態:印刷色の時系列の露光開始順序による優先度付け
図4を用いて第2の実施形態を説明する。
ここでも、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本発明を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
まず、印刷パラメータを読み込む(S101)。本実施形態では、第1の実施形態と同様に印刷色情報を読み込む。この場合も、図1、2に示す画像形成装置において、モノクロ印刷の場合はブラック色のみ、フルカラー印刷の場合はブラック色、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の4色である。2色、3色の組み合わせや、シアン、マゼンタ、イエロー色の単色であってもよい。
【0030】
次に、前記優先度決定手段321は、光量補正データの送信優先度の決定を行う(S102)。例えば印刷色情報がマゼンタ、シアン、イエロー色であるとする。この場合、図1、2に示す画像形成装置では、LEDA(アレイ)は、時系列的にみて、印刷色LEDA_M、LEDA_C、LEDA_Yの順に露光を開始するので、光量補正データをこのLEDAの露光順で区分し、光量補正データの送信優先度はその区分に基づき決定する。即ち、LEDA_Mの光量補正データ、LEDA_Cの光量補正データ、LEDA_Yの光量補正データの順とする。これはLEDA_M、LEDA_C、LEDA_Yの順で時間的猶予が無いからである。
【0031】
次に、送信及び印刷制御手段322、例えば内部クロックにより印刷開始時刻に到達したかどうか判断し(S103)。印刷開始時刻に到達していないと判断したときは(S103、NO)、印刷開始時刻に到達するまで、ステップS102で決定した優先度にしたがって光量補正データの送信を継続させる(S104)。
ステップS104では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。ここではステップS102で決定した優先度にしたがって、露光開始の時系列順にLEDA_M、LEDA_C、LEDA_Yの光量補正データを送信させる。
【0032】
ステップS103で、送信及び印刷制御手段322が印刷開始時刻に到達したと判断したときは(S103、YES)、ステップS104での光量補正データの送信を打ち切り、送信及び印刷制御手段322は印刷を開始させる(S105)。光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していないLED(発光素子)については、デフォルト値や前回値の補正データで発光させる。
本実施形態によれば、印刷色の露光開始(発光)の時系列にしたがって光量補正データを順に送信することで、光量補正データの送信が各色の露光開始迄に間に合う可能性があり、画質向上が期待できる。
【0033】
第3の実施形態:画素数による優先度付け
図5は、第3、5の実施形態において制御部32が実行する処理の手順を示すフロー図である。
図5を用いて第3の実施形態を説明する。
【0034】
この場合も、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態の処理を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
次に、印刷パラメータを読み込み(S201)、不揮発性記憶部35に保存された画像データを読み込む(S202)。画像データを読み込んだ後、画像データ毎の印字画素数をカウントする。無発光を0、それ以外は全てを1としてカウントする。1画素が多値である場合は1画素毎に濃度情報を総和してもよい。
【0035】
次に、前記優先度決定手段321は光量補正データの送信優先度を決定する。即ち、ここでは、ステップS202でカウントした印字画素数で光量補正データを区分し、その区分に基づき前記印字画素数が多い順に優先度を決定する(S203)。次に決定した優先度にしたがって光量補正データを送信する。即ち、仮に、Y色印字画素数>M色印字画素数>C色印字画素数>K色印字画素数であるとすれば、光量補正データ送信優先度はLEDA_Yの光量補正データ、LEDA_Mの光量補正データ、LEDA_Cの光量補正データ、LEDA_BKの光量補正データの順になる。これは、印字画素数が少ない色ほど画像品質に影響する度合いが低いため、印字画素数が多い印刷色の光量をより優先して補正するためである。
【0036】
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックにより印刷開始時刻に到達したかどうか判断し(S204)、印刷開始時刻に到達していないと判断したときは(S204、NO)、印刷開始時刻に到達するまで光量補正データの送信を継続させる(S205)。
【0037】
ステップS205では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。即ち、ステップS203によって決定した優先度にしたがってLEDA_Yの光量補正データ、LEDA_Mの光量補正データ、LEDA_Cの光量補正データ、LEDA_BKの光量補正データの順で送信させる。
【0038】
ここで、送信及び印刷制御手段322が印刷開始時刻に到達したと判断したときは(S204、YES)、ステップS205での光量補正データの送信を打ち切り、印刷を開始させる(S206)。
光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していない発光素子については、デフォルト値や前回値の補正データで発光させる。
【0039】
本実施形態によれば、印字画素数に応じた光量補正データを送信することで画像品質に影響が大きいものから送信される。そのため限られた光量補正データで最大限の効果が得られる。
【0040】
第4の実施形態:光量補正データの主走査上の位置による優先度付け
図4を用いて第4の実施形態を説明する。
この場合も、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態の処理を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
次に、印刷パラメータを読み込む(S101)。本実施形態では、印刷色情報を読み込む。以下説明の簡略化のため、印刷色がBK色のみであるとする。
次に、優先度決定手段321は、光量補正データを主走査方向に相当する位置に沿って区分し、この区分に基づき光量補正データの送信優先度を決定する(S102)。図6は光量補正データの全エリア60をLEDA_BKの主走査方向に相当する位置に沿って光量補正データをエリア1〜6に区切って並べた図である。印刷画像は一般に画像の中央部が最も目立ち、画質が要求されるため、LEDA_BKの主走査方向中央部に相当する光量補正データより送信を行う。図6に示す例では主走査方向のエリア3、4、2、5、1、6の順の優先度となる。なお、1エリアは光量補正データを1LED(発光素子)ごとに或いは複数のLED毎に区切ってもよい。
【0041】
ステップS101において、仮に印刷色情報がフルカラーである場合、ステップS102の優先度の判断は様々に考えられるが、第2の実施形態の手法と組み合わせて以下のようにしてもよい。
即ち、送信及び印刷制御手段322は、各色のLEDA毎に主走査方向のBKエリア1、2・・・6 Mエリア1、2・・・6 Cエリア1、2・・・6 Yエリア1、2・・・6とした場合、BKエリア3、4、2、5、1、6 Mエリア3、4、2、5、1、6 Cエリア3、4、2、5、1、6、 Yエリア3、4、2、5、1、6の優先順位で光量補正データを送信させる。
【0042】
このように、他の実施形態と組み合わせて優先度を決定して光量補正データの送信を実施することも可能である。なお、上記の第1の実施形態と第2の実施形態の組み合わせに限定するものではなく、その他の実施形態との組み合わせも可能である。
【0043】
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックにより印刷開始時刻に到達したかどうか判断し(S103)、印刷開始時刻に到達していないと判断したときは、印刷開始時刻に到達するまで、光量補正データの送信を継続させる(S104)。
ステップS104では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。ステップS102で決定した優先度にしたがってエリア3、4、2、5、1、6の順で光量補正データを送信させる。
【0044】
ステップS103で、送信及び印刷制御手段322が印刷開始時刻に到達したと判断したときは(S103、YES)、ステップS104での光量補正データの送信を打ち切り、送信及び印刷制御手段322は印刷を開始させる(S105)。光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していないLED(発光素子)については、デフォルト値や前回値の補正データで発光する。
本実施形態によれば、光量補正データが補正するLEDの主走査上の位置に応じた光量補正データを送信することで、全ての光量補正データを送信できなかった場合でも、その影響を最小限にすることができる。
【0045】
第5の実施形態:発光予定LEDによる優先度付け
図5を参照して第5の実施形態を説明する。
この場合も、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態の処理を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
次に、印刷パラメータを読み込む(S201)。次に、不揮発性記憶部35に保存された画像データを読み込む(S202)。
次に、優先度決定手段321は光量補正データの送信優先度の決定する(S203)。ここで、ステップS203において、光量補正データの送信優先度を決定する方法を、図7を用いて説明する。
【0046】
不揮発性記憶部35にある画像データは、図7に示す画像データ40であるとする。この場合、LEDAの発光予定LED(群)は、画像データに対して副走査方向に発光画素を1、無発光画素を0として画素毎の論理和をとり(図7では画像データ40の黒塗り部分、すなわち印字部分に対応する部分が発光する)。すると、発光予定画素(群)は図7のLEDヘッド上の発光予定LED41になる。
そこで、優先度決定手段321は発光予定画素(群)か否かに応じて、それに対応する光量補正データを区分し、この区分に基づき光量補正データの送信優先度を決定する。
ここで、画像補正データのエリア区分が符号42で示すものであるとすると、発光予定画素(群)はエリア2、3に包含されるため、エリア2、3の光量補正データの送信優先度を高くする。これは、無発光素子であれば光量を補正する必要性は無く、発光素子の光量を補正することを優先した方が画質に向上に資するためである。
【0047】
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックにより印刷開始時刻に到達したかどうか判断し(S204)、印刷開始時刻に到達していないと判断したときは(S204、NO)、印刷開始時刻に到達するまで光量補正データの送信を継続させる(S205)。
ステップS205では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、ステップS202で決定した優先度にしたがって機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。ここでは、LEDA_BKの光量補正データのうち、エリア2、3の補正データを優先して送信させる。
【0048】
次に、送信及び印刷制御手段322が印刷開始時刻になったと判断したときは(S204、YES)、ステップS205での光量補正データの送信を打ち切り、印刷を開始させる(S206)。光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していないLEDについては、デフォルト値や前回値の補正データで発光する。
【0049】
本実施形態によれば、印字画素数に応じた光量補正データを送信することで画像品質に影響が大きいものから送信される。そのため限られた光量補正データを送信するだけで最大限の効果が得られる。
【0050】
第6の実施形態:誘目性による優先度付け
図4を参照して第6の実施形態を説明する。
この場合も、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態の処理を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
次に、印刷パラメータを読み込む(S101)。本実施形態では、印刷色情報を読み込む(なお、以下、説明の簡略化のため、フルカラー(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)である場合を例に採って説明する)。
【0051】
次に、優先度決定手段321は光量補正データの送信優先度を決定する(S102)。即ち、優先度決定手段321は印刷色の誘目性により光量補正データを区分し、その区分に基づいて光量補正するLEDAの順序を決定する。誘目性はトナー色によって若干異なる場合もあるが、一般的にブラック色、マゼンタ色、シアン色、イエロー色の順であるのでこの順に優先度を決定する。これにより、目立ちやすい色のLEDAの光量から補正する。
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックにより印刷開始時刻になったかどうか判断し(S103)、印刷開始時刻になっていないと判断したときは(S103、NO)、印刷開始時刻に達するまで、光量補正データの送信を継続させる(S104)。
【0052】
ステップS104では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。ここでは、ステップS102の光量補正データの送信優先度の決定結果に基づいてブラック色、マゼンタ色、シアン色、イエロー色の順で光量補正データを送信する。
ステップS103で印刷開始時刻に到達したと判断したときは(S103、YES)、ステップS104での光量補正データの送信を打ち切り、印刷を開始する(S105)。
光量補正データの送信を打ち切った段階で光量補正データの受信が完了していない発光素子については、デフォルト値や前回値の補正データで発光する。
【0053】
この様に、誘目性の印刷色より光量を補正していくことにより、全ての光量補正データを送信することができなかった場合でも、色ムラなどの画質劣化が目立ちにくくなり、画質向上が期待できる。
【0054】
第7の実施形態:配列パターンに基づき補正する
図4を用いて第7の実施形態を説明する。
この場合も、ホストコンピュータから印刷要求を受けるなどの要因によって、本実施形態の処理を実施するプログラムが起動されて光量補正データの優先送信処理がスタートする。
次に、印刷パラメータを読み込む(S101)。本実施形態では、印刷色情報を読み込む(以下説明の簡略化のため、ブラック色のみである場合を例に採り説明する)。
次に、優先度決定手段321は、光量補正データの送信優先度を決定する(S102)。ここで、光量補正データの送信優先度の決定方法について図8を用いて説明する。光量補正データの全エリア52が、LEDAのLEDの位置に対して格子状に割り付けられている場合、優先度決定手段321は、光量補正データを、例えば各エリア毎に区分し、この区分に基づき区分する。図8の例では1エリア毎に優先エリアを定める配列で優先順位をつける、つまり、例えば、1画素飛ばしで補正する(1画素飛ばしであれば、全体的に目立ちにくいからである)。勿論2エリア毎でもあってもよいし、ランダムな配列など様々な配列が考えられる。
なお、本実施形態ではエリアの大きさは小さければ小さいほど望ましい。
【0055】
次に、送信及び印刷制御手段322は、例えば内部クロックなどで、印刷開始時刻になったかどうか判断し(S103)、印刷開始時刻になったと判断したときは(S103、YES)、印刷開始時刻に到達するまで、光量補正データの送信を継続させる(S104)。
ステップS104では、送信及び印刷制御手段322は、不揮発性記憶部35に保存されている光量補正データの内、機器の環境等に適合した光量補正データを選択し、書き込み部33へ送信させる。
ステップS103で、送信及び印刷制御手段322が印刷開始時刻になったと判断したときは(S103、YES)、ステップS104での光量補正データの送信を打ち切り、印刷を開始させる(S105)。
光量補正データの送信を打ち切った時点で光量補正データの受信が完了していないLEDについては、デフォルト値や前回値の補正データで発光する。
【0056】
本実施形態によれば、光量補正データの特定の配列パターンにそって光量補正を行うことで、全ての光量補正データの送信ができなかった場合でも、画質劣化は全体として目立たなくなり、画質向上が期待できる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、まとめると以下のとおりである。
光量補正データに送信優先度を付与する基準は以下のとおりである。
(i)印刷色(例えば、モノクロ印刷の場合はブラック色の光量補正のみ行う)
(ii)時系列における露光開始順序(例えば、K−>M−>C−>Yの順で露光する場合、Kより送信する。なぜなら時系列で遅いほどギリギリまで光量補正が可能であるから)
(iii)印刷する各色毎の画素数(例えば、画素数が少なければ、画像に占める割合が低いので、多少画質が低くても目立たない)
(iv)光量補正データが補正する発光素子の主走査上の位置(例えば、中央ほど目立ち、端は比較的目立たない)
(v)発光予定LED(例えば、発光しないLEDに対しては光量補正をしなくてもよい)
(vi)形成色の誘目性(例えば、Y色は目立ちにくい色なので、優先度を下げる)
(vii)配列パターン(例えば、画素飛ばしで補正する。1画素飛ばしであれば、全体的に目立ちにくい)
【0058】
本実施形態によれば、光量補正データに優先度を付け、優先度の高いものから送信するため、
(i)限られた光量補正データ量から最大限の画質向上が得られる。その結果、光量補正データ送信帯域は拡大することがないため、画像形成装置の低廉化に貢献する。
(ii)画像形成開始するまでの時間内でのみ光量補正データを送信するため、画像形成開始までの時間を延長することがなく、したがって、ユーザーの利便性を損ねることもない。
【0059】
なお、以上の説明では、画像形成部は複数の画像形成部が所定間隔で並んで配置された、いわゆるタンデムタイプのものとして説明したが、実施形態4、5、7は、必ずしもそれに限定されず、画像形成部は単一であってもよい。
【符号の説明】
【0060】
1・・・給紙トレイ、2・・・給紙ローラ、3・・・分離ローラ、4・・・用紙、5・・・搬送ベルト、5a・・・中間転写ベルト、6BK、6M、6C、6Y・・・画像形成部(電子写真プロセス部)、7・・・駆動ローラ、8・・・従動ローラ、9BK、9M、9C、9Y・・・感光体ドラム、10BK、10M、10C、10Y・・・帯電器、12BK、12M、12C、12Y・・・現像器、13BK、13M、13C、13Y・・・除電器、15BK、15M、15C、15Y・・・転写器、16・・・定着器、22・・・2次転写ローラ、24・・・コンピュータインタフェース部、26・・・プリントジョブ管理部、27・・・作像プロセス部、28・・・定着部、29・・・操作部、30・・・記憶部、31・・・読取部、32・・・制御部、33・・・書き込み部、34・・・ラインメモリ、35・・・不揮発性記憶部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開平9−309223号公報
【特許文献2】特開昭62−200966号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光装置を備えた画像形成部を有し、前記露光装置の光量補正データを露光制御手段に送信して露光装置の光量を補正する画像形成装置であって、
光量補正データを予め定めた区分で区分し、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定手段と、決定した優先度にしたがった順序で前記区分された光量補正データを前記露光制御手段に送信させると共に、前記光量補正データの送信を、画像形成開始時刻を検知したことを条件に中断し、画像形成を開始する送信制御を行う送信及び印刷制御手段と、を有する画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像形成装置において、
複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを画像データの印刷色で区分し、前記区分した画像データの印刷色に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項3】
請求項1に記載された画像形成装置において、
複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを前記露光装置の前記各画像形成部における露光開始順序で区分し、前記区分した前記露光開始順序に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項4】
請求項1に記載された画像形成装置において、
複数の画像形成部を有し、前記優先度決定手段は、光量補正データを印刷する画像データの各色毎の画素数で区分し、前記区分した前記各色毎の画素数に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項5】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記優先度決定手段は、光量補正データを前記露光手段の主走査上の露光位置で区分し、区分した前記露光手段の主走査上の露光位置に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項6】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記優先度決定手段は、光量補正データを発光予定素子の有無で区分し、前記発光予定素子の有無の区分に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項7】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記優先度決定手段は、複数の画像形成部を有し、光量補正データを画像形成色の誘目性で区分し、前記区分した画像形成色の誘目性に基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項8】
請求項1に記載された画像形成装置において、
前記優先度決定手段は、光量補正データの配列パターンで区分し、前記区分した配列パターンに基づき光量補正データの送信優先度を決定する画像形成装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載された画像形成装置において、
前記露光装置はLEDアレイを備えたLEDヘッドである画像形成装置。
【請求項10】
露光装置を備えた画像形成部を有し、前記露光装置の光量補正データを露光制御手段に送信して露光装置の光量を補正する画像形成装置における画像形成方法であって、光量補正データを予め定めた区分で区分し、区分した各光量補正データ間の送信優先度を決定する優先度決定工程と、決定した優先度にしたがった順序で前記区分された光量補正データを前記露光制御手段に送信すると共に、前記光量補正データの送信を、画像形成開始時刻を検知したことを条件に中断し、画像形成を開始する送信制御を行う送信及び印刷制御工程と、を有する画像形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−236330(P2012−236330A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−106727(P2011−106727)
【出願日】平成23年5月11日(2011.5.11)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】