説明

画像形成装置

【課題】中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの厚みや周長等の変化によってこれらベルトの回動距離等が変化しても、ベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることを可能とし、従来より一層、簡単な構成で、精度良く色ずれ補正を行うことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】中間転写ベルト8の進行方向において最下流側には検知センサ23が配置され、当該センサの出力信号と、感光体ドラム1a〜1d上へ露光するための露光信号と、の時間差の変化量に基づいて、駆動ローラ11の回転速度を変動させることによって、中間転写ベルト8の表面速度を補正する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法を用いた画像形成装置に関し、特にタンデム型カラー画像形成装置における出力画像の濃度及び色ずれ補正方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子写真プロセスを用いたカラー画像形成装置においては、各色の色重ね(レジストレーション)は重要な課題であり、レジストレーションを適正に設定するためのモード(以下、キャリブレーションモードという)が設定されると、トナー担持体上に直接トナーを転写してパッチ画像(基準画像)を形成し、その基準位置からのずれ量を検出して色ずれ補正を行う。
【0003】
例えばタンデム型フルカラー画像形成装置の場合、マゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各画像形成部により各感光体ドラム上に形成されたトナー画像が、搬送ベルト或いは中間転写ベルト上に転写されると、これらベルト上に各色の補正用基準画像が形成され、検知手段により基準画像の位置を検知し、予め設定された所定の基準画像位置と比較して色ずれ補正を行う。
【0004】
ここで、ベルト上に転写された各色の色ずれが、感光体ドラムの回転速度とベルト表面速度との間の速度のずれによって生じる場合がある。この場合には、ベルト表面速度を各色の感光体ドラムのドラム回転速度と一致させる必要がある。そのため、まず、各ドラム回転速度を互いに一致させ、この回転速度に対して転写ベルトのベルト表面速度を一致させることによって色ずれ補正が行なわれている。かかる調整は、通常、工場での組み立て時に実施されている。
【0005】
しかし、寿命や破損等によってベルトが交換されると、ベルトの厚みや周長のばらつきによりベルト速度が変化し、色ずれが発生し易くなるという問題が生じていた。また、環境温度の変化等の影響によってベルトの厚みや周長が変化した場合にも、色ずれが発生するという問題も生じていた。
【0006】
そこで、搬送ベルト或いは中間転写ベルトの厚みや周長等が変化しても色ずれの変化を抑制する技術が提案されており、例えば、特許文献1には、ベルトが所定の距離を移動する時間を計測し、かかる計測結果に基づき記録紙に複数色の像を形成するタイミングを制御することによって、色ずれの抑制を図るための技術が開示されている。
【特許文献1】特開2000−199988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の技術は、転写ベルト上に設けたマークの周回時間、若しくは転写ベルト上に設けた複数のマークの通過時間を所定の位置で計測し、この検出結果に基づいて制御を行うものである。ところが、転写ベルトの劣化や環境温度の影響による転写ベルトの厚みや周長に変化が生じると、ベルト表面の回動距離が変化するため、転写ベルトが所定時間で周回或いは所定位置を通過しても、ベルト表面速度が変化してしまう。また、例えば、ユーザが転写ベルトを交換した場合においても、ベルト交換前後の厚みや周長の差によりベルト表面速度が変化する場合もある。
【0008】
このような場合には、ベルト表面速度と感光体ドラムの回転速度との間にずれが生じてしまう。そのため、色ずれ補正を十分に行うためには、かかる速度のずれを考慮して色ずれ補正を行わなければならず、複雑な機構が必要となるおそれがある。
【0009】
一方、感光体ドラムの回転速度は、感光体ドラム上へのトナー像の形成から転写ベルトへの転写に至るまでの速度、すなわち画像形成速度を反映しているため、トナー像の形成開始からトナー像が転写されるまでの速度にベルト表面速度を一致させることができれば、ベルト表面速度のずれによる色ずれを補正することが可能となる。
【0010】
本発明は、上記問題点に鑑み、中間転写ベルト若しくは搬送ベルトの厚みや周長等の変化によってこれらベルトの回動距離等が変化しても、ベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることを可能とし、従来より一層、簡単な構成で、精度良く色ずれ補正を行うことが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、感光体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、露光信号を受けて前記感光体上にトナー像を形成する露光手段と、前記感光体上に現像されたトナー像が順次積層される無端状の中間転写ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を前記中間転写ベルト上に積層する転写手段と、前記中間転写ベルト上に積層されたトナー像を記録媒体上に一度に転写する二次転写手段と、を備えた画像形成装置において、基準トナー像が形成された後、前記転写手段によって前記中間転写ベルト上へ転写されて形成された基準画像を検知する第1検知手段と、前記基準トナー像の形成開始タイミングから前記第1検知手段の検知結果が得られるまでの時間を計測する計測手段と、前記計測手段の計測結果に基づいて前記中間転写ベルトの速度補正を行う制御手段と、が設けられたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、感光体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、露光信号を受けて前記感光体上にトナー像を形成する露光手段と、該画像形成部に記録媒体を搬送する複数のローラに掛け渡された無端状の搬送ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を記録媒体上若しくは前記搬送ベルト上に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、基準トナー像が形成された後、前記転写手段によって前記搬送ベルト上へ転写されて形成された基準画像を検知する第1検知手段と、前記基準トナー像の形成開始タイミングから第1検知手段の検知結果が得られるまでの時間を計測する計測手段と、前記計測手段の計測結果に基づいて前記搬送ベルトの速度補正を行う制御手段と、が設けられたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、前記露光手段が受けた露光信号を検知することにより前記基準トナー像の形成開始タイミングを検知することを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、前記感光体上に現像された前記基準トナー像を検知する第2検知手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、前記制御手段が、前記中間転写ベルト若しくは前記搬送ベルトの回動速度を制御することを特徴とする
【発明の効果】
【0016】
本発明の第1の構成によれば、感光体上に基準トナー像を形成開始してから、中間転写ベルト上に基準画像が転写されるまでに要する時間を計測し、かかる計測結果に基づきベルト表面速度を補正する制御を行うことによって、上記ベルトの劣化、環境要因やベルト交換等によるベルト表面の回動距離が変化しても、中間転写ベルトのベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることができる。また、かかるベルト表面速度補正を行うことにより、例えば他の色ずれ補正手段と併用した場合において、ベルト表面速度のずれを考慮しなくて済むため、より一層、他の色ずれ補正手段の構成の複雑化を回避することができ、その併用効果を高めることが可能となる。
【0017】
本発明の第2の構成によれば、感光体上に基準トナー像を形成開始してから、搬送ベルト上に基準画像が転写されるまでに要する時間を計測し、かかる計測結果に基づきベルト表面速度を補正する制御を行うことによって、上記ベルトの劣化、環境要因やベルト交換等によるベルト表面の回動距離が変化しても、搬送ベルトのベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることができる。また、かかるベルト表面速度補正を行うことにより、例えば他の色ずれ補正手段と併用した場合において、ベルト表面速度のずれを考慮しなくて済むため、より一層、他の色ずれ補正手段の構成の複雑化を回避することができ、その併用効果を高めることが可能となる。
【0018】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1または第2の構成の画像形成装置において、露光手段が受けた露光信号を検知して行うことによって、基準トナー像を読み取るための部材等を追加することなく基準トナー像の形成開始タイミングを検知することができる。従って、必要な部材の追加を回避することができると共に、より構成の複雑化を回避することもできる。また、コストを下げることも可能となる。
【0019】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1または2の構成の画像形成装置において、基準トナー像の形成開始タイミングの検知を、感光体上に現像されたトナー像を検知して行うことによって、基準トナー像の現像から転写までに要する時間を、より実際に即して検出することができる。従って、より詳細にベルト表面速度補正を行うことが可能となる。
【0020】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1〜4のいずれかの構成の画像形成装置において、ベルト表面速度の制御として上記ベルトの回動速度を制御することによって、複雑な構成を用いることなく、ベルトの表面速度を補正することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。画像形成装置100本体内には4つの画像形成部Pa、Pb、Pc及びPdが、搬送方向上流側(図1では右側)から順に配設されている。これらの画像形成部Pa〜Pdは、異なる4色(マゼンタ、シアン、イエロー及び黒色)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程によりマゼンタ、シアン、イエロー及び黒色の画像を順次形成する。
【0022】
この画像形成部Pa〜Pdには、各色の可視像(トナー像)を担持する感光体ドラム1a、1b、1c及び1dが配設されており、これらの感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像が、駆動手段(図示せず)により図1において時計回り(矢印方向)に回転しながら各画像形成部に隣接して移動する中間転写ベルト8上に順次転写(一次転写)された後、二次転写ローラ9において用紙P上に一度に転写(二次転写)され、さらに、定着部7において用紙P上に定着された後、装置本体より排出される構成となっている。感光体ドラム1a〜1dを図1において反時計回りに回転させながら、各感光体ドラム1a〜1dに対する画像形成プロセスが実行される。
【0023】
トナー像が転写される用紙Pは、装置下部の用紙カセット16内に収容されており、給紙ローラ12a及びレジストローラ対12bを介して二次転写ローラ9へと搬送される。中間転写ベルト8には誘電体樹脂製のシートが用いられ、そのフランジ部を互いに重ね合わせて接合しエンドレス形状にしたベルトや、継ぎ目を有しない(シームレス)ベルトが用いられる。また、二次転写ローラ9の下流側には中間転写ベルト8表面に残存するトナーを除去するためのクリーニングブレード19が配置されている。
【0024】
次に、画像形成部Pa〜Pdについて説明する。回転自在に配設された感光体ドラム1a〜1dの周囲及び下方には、感光体ドラム1a〜1dを帯電させる帯電器2a、2b、2c及び2dと、各感光体ドラム1a〜1dに、後述する制御部32から伝達された露光信号を受けて画像信号を露光する露光ユニット4と、感光体ドラム1a〜1d上にトナー像を形成する現像ユニット3a、3b、3c及び3dと、感光体ドラム1a〜1d上に残留した現像剤(トナー)を除去するクリーニング部5a、5b、5c及び5dが設けられている。
【0025】
ユーザにより画像形成開始が入力されると、先ず、帯電器2a〜2dによって感光体ドラム1a〜1dの表面を一様に帯電させ、次いで露光ユニット4によって光照射し、各感光体ドラム1a〜1d上に画像信号に応じた静電潜像を形成する。現像ユニット3a〜3dは、感光体ドラム1a〜1dに対向配置された現像ローラ(現像剤担持体)を備え、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー及び黒色の各色のトナーが補給装置(図示せず)によって所定量充填されている。このトナーは、現像ユニット3a〜3dの現像ローラにより感光体ドラム1a〜1d上に供給され、静電的に付着することにより、露光ユニット4からの露光により形成された静電潜像に応じたトナー像が形成される。
【0026】
そして、中間転写ベルト8に所定の転写電圧で電界が付与された後、転写ローラ6a〜6dにより感光体ドラム1a〜1d上のマゼンタ、シアン、イエロー、及び黒色のトナー像が中間転写ベルト8上に一次転写される。これらの4色の画像は、所定のフルカラー画像形成のために予め定められた所定の位置関係をもって形成される。その後、引き続き行われる新たな静電潜像の形成に備え、感光体ドラム1a〜1dの表面に残留したトナーがクリーニング部5a〜5dにより除去される。
【0027】
中間転写ベルト8は、従動ローラ10、駆動ローラ11及びテンションローラ20に掛け渡されており、駆動モータ(図示せず)による駆動ローラ11の回転に伴い中間転写ベルト8が時計回りに回転を開始すると、用紙Pがレジストローラ12bから所定のタイミングで中間転写ベルト8に隣接して設けられた二次転写ローラ9へ搬送され、中間転写ベルト8とのニップ部(二次転写ニップ部)において用紙P上にフルカラー画像が二次転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着部7へと搬送される。
【0028】
定着部7に搬送された用紙Pは、定着ローラ対13のニップ部(定着ニップ部)を通過する際に加熱及び加圧されてトナー像が用紙Pの表面に定着され、所定のフルカラー画像が形成される。フルカラー画像が形成された用紙Pは、複数方向に分岐した分岐部14によって搬送方向が振り分けられる。用紙Pの片面のみに画像を形成する場合は、そのまま排出ローラ15によって排出トレイ17に排出される。
【0029】
一方、用紙Pの両面に画像を形成する場合は、定着部7を通過した用紙Pの一部を一旦排出ローラ15から装置外部にまで突出させる。その後、用紙Pは排出ローラ15を逆回転させることにより分岐部14で用紙搬送路18に振り分けられ、画像面を反転させた状態で二次転写ローラ9に再搬送される。そして、中間転写ベルト8上に形成された次の画像が二次転写ローラ9により用紙Pの画像が形成されていない面に転写され、定着部7に搬送されてトナー像が定着された後、排出トレイ17に排出される。
【0030】
図2は、第1実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、図2では帯電器2a〜2d、クリーニング部5a〜5dは記載を省略している。
【0031】
中間転写ベルト8の進行方向において最下流側に配置された感光体ドラム1dよりも下流側、且つ二次転写ローラ9よりも上流側には、検知センサ23(第1検知手段)が配置されている。検知センサ23は、露光ユニット4の照射によって感光体ドラム1a〜1d上に現像された基準トナー像が、中間転写ベルト8上に転写されて形成されたベルト表面速度補正用の基準画像の位置を検知する。検知センサ23としては、一般にLED等から成る発光素子と、フォトダイオード等から成る受光素子を備えた光学センサが用いられる。中間転写ベルト8上の基準画像を検知する際、発光素子から中間転写ベルト8上に形成された各基準画像に対し測定光を照射すると、測定光はトナーによって反射される光、及びドラム表面によって反射される光として受光素子に入射する。
【0032】
検知センサ23として、他のセンサを用いることも可能である。例えば、CCD素子と、レンズ、ドライバ回路等により構成され、対象物の映像をレンズによってCCD素子面に結像させ、光の量をビデオパルス信号に変換して出力させるラインセンサやエリアセンサ等が挙げられる。
【0033】
なお、検知センサ23は、中間転写ベルト8上の基準画像を検知可能な他の位置に配置しても良いが、例えば二次転写ローラ9よりも下流側に配置した場合、中間転写ベルト8上に基準画像が転写されてから検知が行われるまでの時間が長くなり、さらに基準画像が二次転写ローラ9と接触することにより基準画像の表面状態が変化するおそれもある。また、転写位置から離れると基準画像の検知時間の誤差を含み易くなるおそれもある。そのため、図2のように最も下流側に位置する画像形成部Pdの下流側近傍に配置することが好ましい。検知センサ23は、検知結果に応じた出力信号を後述する制御部32に送信する。
【0034】
また、検知センサ23は、本実施形態では中間転写ベルト8のベルト幅方向中央部に配設したが(図5参照)、基準画像を検出できる位置であればベルト幅方向に対しいずれの位置にも設置することができる。
【0035】
図3は、第1実施形態のタンデム型カラー画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。画像形成装置100は、画像形成部Pa〜Pd、画像入力部30、AD変換部31、制御部32、記憶部33、操作パネル34、定着部7、中間転写ベルト8及び検知センサ23等を含む構成である。
【0036】
画像入力部30は、画像形成装置100がカラー複写機である場合、複写時に原稿を照明するスキャナランプや原稿からの反射光の光路を変更するミラーが搭載された走査光学系、原稿からの反射光を集光して結像する集光レンズ、及び結像された画像光を電気信号に変換するCCD等から構成される画像読取部であり、画像形成装置100が図1に示すようなカラープリンタである場合、パーソナルコンピュータ等から送信される画像データを受信する受信部である。画像入力部30より入力された画像信号はAD変換部31においてデジタル信号に変換された後、記憶部33内の画像メモリ40に送出される。
【0037】
記憶部33は、画像メモリ40、RAM41、及びROM42を備えており、画像メモリ40は、画像入力部30から入力され、AD変換部31においてデジタル変換された画像信号を記憶し、制御部32に送出する。RAM41及びROM42は、制御部32の処理プログラムや処理内容等を記憶する。RAM41(或いはROM42)には、制御部32における露光ユニット4への露光信号の検知から検知センサ23の出力信号の検知までの時間T2に関する所定の初期値である基準時間差T1や、T1からの変化量(T2−T1)と駆動ローラ11の回転速度及びベルト表面速度等とを関連付けたパラメータが格納されている。
【0038】
また、RAM41(或いはROM42)には、感光体ドラム1a〜1dのドラム回転速度を各ドラム間において所定速度で一致させるためのパラメータや、露光ユニット4の露光タイミングを所定のタイミングにするためのパラメータが格納されている。
【0039】
操作パネル34は、複数の操作キーから成る操作部と、設定条件や装置の状態等を表示する表示部(いずれも図示せず)とから構成されており、ユーザが印刷条件等の設定を行う他、例えば画像形成装置100がファクシミリ機能を有する場合は、記憶部33にファクシミリ送信先を登録し、さらに登録された送信先の読み出しや書き換えを行う等の種々の設定にも使用される。
【0040】
制御部32は、例えばタイマーが内蔵された中央処理装置(CPU)であり、設定されたプログラムに従って画像入力部30、画像形成部Pa〜Pd、定着部7、及び用紙カセット16(図1参照)からの用紙Pの搬送等を全般的に制御するとともに、画像入力部30から入力された画像信号を、必要に応じて変倍処理或いは階調処理して画像データに変換して、露光ユニット4に露光信号を送信する。露光ユニット4は、露光信号を受け、変換処理後の画像データに基づいてレーザ光を照射し、感光体ドラム1a〜1d上に潜像を形成する。
【0041】
また制御部32は、操作パネル34のキー操作等によりベルト表面速度補正モードが設定されると、露光ユニット4へ露光信号を送信し、かかる送信を検知する機能、露光信号を送信後、検知センサ23で検知された出力信号を受信する機能、露光信号の送信を検知した時点t1及び検知センサ23から出力信号を受信した時点t2を計測する機能、そして、t2とt1との時間差T2(t2−t1)の算出を行う機能、記憶部33に記憶された基準時間差T1に対するT2の変化量(T2−T1)に基づいて駆動ローラ11の回転速度を調整することにより、中間転写ベルト8の表面速度の補正を行う機能を有している。
【0042】
なお、ベルト表面速度補正モードは、装置の電源ON時や所定枚数の画像形成処理が終了した時に自動的に設定されるようにしてもよい。
【0043】
次に、本実施形態のベルト表面速度補正について説明する。図4は、本実施形態の画像形成装置における基準画像の形成時、検知された露光信号及び検知サンサ23からの出力信号が制御部において計測された状態を経時的に示した模式図であり、図4(a)は、ベルト交換直後の計測状態(初期特性)を示す図であり、図4(b)は、ベルト厚みが変化したときの計測状態(変化時)を示す図である。図4(a)及び図4(b)では、右方向に向かって時間が経過する様子を示す。
【0044】
本実施形態では、基準トナー像の形成開始タイミングを検知するために、露光ユニット4へ送信された露光信号が制御部32で検知される。かかる露光信号を検知した後、検知センサ23による基準画像の検知結果に基づく出力信号が制御部32へ出力される。初期状態では、t1からt2まの時間はT1に設定されている。
【0045】
これに対し、中間転写ベルト8の使用が進み、上述したような劣化、環境温度等により、中間転写ベルト8の厚みが小さくなると、ベルトt1とt2との時間差がT1からT2へと短縮してしまう。この結果、基準画像が感光体ドラム1a〜1dへ現像されてから中間転写ベルト8へ転写されるまでの速度と、中間転写ベルト8の表面速度とにずれが生じ、色ずれが悪化する原因となる。
【0046】
そこで、T1に対するT2の変化量を算出し、駆動ローラ11の回転速度を調整することによって、現像から転写までの画像形成速度と中間転写ベルト8の表面速度を一致させることが可能となる。このように、本実施形態では、基準トナー像の形成開始タイミングを露光信号として、変化量(T2−T)を算出することとしたため、露光信号を検知するために必要な部材の追加を回避することができる。なお、本実施形態では、上記露光信号及び出力信号の計測は、これら信号パルスの立ち上がり時点とすることによって、より早く、確実に信号を計測できるが、両信号間の時間差を計測することが可能であれば、その他のピーク位置で時間差T2を計測することもできる。
【0047】
図5は、ベルト表面速度補正用の基準画像の一例である。中間転写ベルト8上には、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及びブラック(B)の各色の細い横線M、C、Y及びBからなる基準画像が形成されている。なお、矢印X1はベルト進行方向を示している。本実施形態では、基準画像を横線とすることにより、構成を簡素化することができるが、基準画像は特に限定されるものではなく、一般的に用いられている基準画像を用いることもできる。
【0048】
例えば、基準画像をベルト進行方向と平行な長方形とした場合には、ベルト進行方向すべての画像を検知することも、該長方形のベルト進行方向先端部分のみを検知することもできる。そして、これら検知結果の出力信号パルスの立ち上がり時点をt1とすればよい。また、色ずれ補正で通常使用されている基準画像を用いることによって、1つの基準画像を用いてベルト表面速度補正と他の色ずれ補正手段とを行うこともでき、装置構成を簡単にすることができる。
【0049】
そして、ベルト表面速度補正モードが実行されると、前述したように露光ユニット4からの露光により感光体ドラム1a〜1d上にトナー像が形成される。この際、露光ユニット4への露光信号が制御部32により検知され、制御部32で時点t1が計測される。次に、基準画像M〜Bは転写ローラ6a〜6dにより中間転写ベルト8上の所定位置に転写された後、検知センサ23により検知される。検知結果を受信した制御部32で時点t2が計測され、t1とt2との時間差T2が算出され、記憶部33に記憶された基準時間T1と比較され、変化量(T2―T1)が算出される。
【0050】
そこで、この変化量(T2−T1)に対して、変化量(T2−T1)と駆動ローラ11の回転速度とを関連付けたパラメータが記憶部33から読み出され、制御部32は、変化量に相当する速度分に対応して駆動ローラ11の回転速度を調整する指令を送信する。駆動ローラ11の回転速度調整によりベルト表面速度の調整が終了した後、基準画像M〜Bはクリーニングブレード19により中間転写ベルト8上から除去される。
【0051】
次に、第1実施形態の画像形成装置におけるベルト表面速度補正制御について説明する。図6は、第1実施形態の画像形成装置のベルト表面速度補正手順を示すフローチャートである。図1〜図5を参照しながら、図6のステップに従いベルト表面速度補正の実行手順について説明する。
【0052】
ベルト表面速度補正モードが実行されてベルト表面速度補正が開始されると(スタート)、露光ユニット4に露光信号が送信され(ステップS1)、かかる露光信号パルスが制御部32で検知され、検知された露光信号パルスの立ち上がり時点t1が計測される(ステップS2)。そして、かかる露光信号を受けて露光ユニット4により感光体ドラム1a〜1d上にベルト表面速度補正用の基準トナー像が形成され(ステップS3)、当該トナー像が転写ローラ6a〜6dにより中間転写ベルト8の所定位置に転写され、基準画像M〜B(図5参照)が形成される(ステップS4)。
【0053】
次に、検知センサ23により基準画像M〜Bを検知する(ステップS5)。検知された出力信号が制御部32に送信され、この出力信号パルスの立ち上がり時点t2が検知されると、t1とt2との時間差T2(t2−t1)が算出される(ステップS6)。
【0054】
そして、ステップS6で得られたT2は、記憶部33から読み出された初期時間差T1と比較され、その変化量(T2−T1)に応じて、駆動ローラ11の回転速度調整に用いられるパラメータ値が記憶部33内から読み出され、制御部32は、パタメータ値を変更する制御信号を送信して駆動ローラ11の回転速度調整を実行する(ステップS7)。その後、クリーニングブレード19により中間転写ベルト8上の基準画像M〜Bが除去されて(ステップS8)、ベルト表面速度補正が終了する。
【0055】
なお、必要に応じて上記手順を繰り返し、中間転写ベルト8の表面速度を補正することができる。また、感光体ドラム1a〜1dの速度を変更した場合等には、再度、基準時間差T1や時間差の変更量(T2−T1)と駆動ローラ11の回転速度との関連付けパラメータ等を設定し、上記制御を行うこともできる。
【0056】
上記手順で中間転写ベルト8の表面速度を補正することにより、感光体ドラム1a〜1d上に基準トナー像の形成開始から、中間転写ベルト8上に基準画像が転写されるまでの時間を計測し、かかる計測結果に基づきベルト表面速度を補正する制御を行うことによって、中間転写ベルト8の劣化、環境要因やベルト交換等によりベルト表面の回動距離が変化しても、中間転写ベルト8のベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることができる。
【0057】
また、例えば、他の色ずれ補正を併用する場合には、基準画像M〜B、或いは色ずれ補正用に通常適用される基準画像を用い、検知センサ23の検知結果に基づき、例えば、記憶部33に記憶された予め決められた基準画像の位置と比較し、主走査方向の色ずれを補正する場合は露光ユニット4の露光開始位置を調整し、副走査方向の色ずれを補正する場合は露光ユニット4の露光開始タイミングを調整すること等により、各色について色ずれ補正を行うこともできる。
【0058】
かかる場合には、上記ベルト表面速度補正制御により、感光体ドラム1a〜1dの回転速度と中間転写ベルト8のベルト表面速度が一致しているため、ベルト表面速度のずれを考慮しなくて済む。従って、より一層、他の色ずれ補正手段の構成の複雑化を回避することができ、その併用効果を高めることが可能となる。このため、かかる他の色ずれ補正は、ベルト表面速度補正の前でも後でも行うことができるが、ベルト表面補正後に行う方が効果的である。
【0059】
本実施形態においては、露光信号を検知することとしたため、基準トナー像を読み取るための部材等を用いることなく基準トナー形成開始タイミングを検知することができる。従って、必要な部材の追加を回避することができると共に、構成の複雑化を回避することができる。また、コストを下げることも可能となる。しかし、基準トナー像の形成開始タイミングの検知は、本実施形態に限定されるものではない。
【0060】
また、本実施形態では、駆動ローラ11の回転速度、すなわち中間転写ベルト8の回動速度を制御することによって、中間転写ベルト8のベルト表面速度を制御することとしたため、複雑な構成を用いることなく、ベルトの表面速度を補正することが可能となるが、ベルト表面速度補正制御としては、その他、例えば中間転写ベルト8の軌道を変更する等することもでき、特に限定されるものではない。
【0061】
なお、本実施形態では、中間転写ベルト8の劣化、環境要因やベルト交換等によりベルト表面の回動距離が変化した場合について説明した。しかし、上記ベルト表面速度補正制御は、例えば、感光体ドラム1a〜1dを交換等した場合等においても適用できる。かかる場合には、例えば、交換後の感光体ドラム1a〜1dの速度を予め一致させておき、この状態から、上記ベルト表面速度補正制御を行うことによって、従来より精度良く、ベルト表面速度を画像形成速度に一致させることができる。
【0062】
図7は、本発明の第2実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。本実施形態では、露光信号の検知に代えて、感光体ドラム1a〜1d上に形成された基準トナー像を検知する検知センサ24a〜24dを備えている。他の部分の構成については第1実施形態と全く同様であるため、説明は省略する。
【0063】
本実施形態においては、各感光体ドラム1a〜1dの回転方向において現像ユニット3a〜3dの下流側且つ転写ローラ6a〜6dの上流側に、基準画像形成用トナー像の検知センサ(第2検知手段、以下、「トナー像検知センサ」という)24a〜24dが配置されている。トナー像検知センサ24a〜24dとしては、検知センサ23と全く同様のものを用いることができる。
【0064】
なお、トナー像検知センサ24a〜24dは感光体ドラム1a〜1d上の基準画像を検知可能な他の位置に配置しても良いが、例えば転写ローラ6a〜6d(図1参照)よりも下流側に配置した場合、現像ユニット3a〜3dにより基準画像が形成されてから検知が行われるまでの時間が長くなり、さらに基準画像が中間転写ベルト8と接触することにより基準画像の表面状態が変化するおそれもある。そのため、図7のように現像ユニット3a〜3dよりも下流側且つ中間転写ベルト8の接触位置よりも上流側に配置することが好ましく、現像ユニット3a〜3dの下流側近傍に配置することがより好ましい。
【0065】
図8は、第2実施形態のタンデム型カラー画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。図3と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態では、画像形成装置100に、感光体ドラム1a〜1d上に形成されたトナー像を検知するためのトナー像検知センサ24a〜24dを含む構成であること以外は、第1実施形態と全く同様であるため、説明は省略する。
【0066】
次に、本実施形態の画像形成装置におけるベルト表面速度補正及び該補正制御について説明する。図9は、本実施形態の画像形成装置における基準画像の形成時、検知された露光信号及び検知センサ23からの出力信号が制御部において計測された状態を経時的に示した模式図であり、図9(a)は、ベルト交換直後の計測状態(初期特性)を示す図であり、図9(b)は、ベルト厚みが変化したときの計測状態(変化時)を示す図である。図9(a)及び図9(b)では、右方向に向かって時間が経過する様子を示す。
【0067】
本実施形態では、制御部32において、トナー像検知センサ24a〜24dからの出力信号を検知する。かかる検知結果の出力信号が制御部32へ送信されると、制御部32が出力信号パルスの立ち上がり時点t1を計測する。そして、制御部32において、t1から検出センサ23からの出力信号の計測時点t2までの時間T2を算出する。その他は第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0068】
また、図10は、本実施形態の画像形成装置のベルト表面速度補正手順を示すフローチャートである。本実施形態においては、図6に示す第1実施形態における制御手順において、ステップS2を基準トナー像形成とし、ステップS3を基準トナー像の検知結果の出力信号パルスの立ち上がり時点t1を検知すること以外は、第1実施形態と全く同様であるため、説明は省略する。
【0069】
本実施形態のように、基準トナー像の形成開始タイミングの検知を、感光体ドラム1a〜1d上に現像された基準トナー像をトナー像検知センサ24a〜24dで検知して行うことにより、基準トナー像の現像から転写までの時間を、より実際に即して検出することができる。従って、より詳細に色ずれ補正を行うことが可能となる。
【0070】
上記第1実施形態及び第2実施形態においては、トナー担持体の一例である中間転写ベルト8上に各色のトナー像を順次積層して形成されたフルカラー画像を用紙P上に一度に転写する中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置について説明したが、本発明は、搬送ベルト上に担持されて搬送される用紙Pに各色のトナー像を順次転写する直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置においても全く同様に適用可能である。
【0071】
図11は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の構成を示す概略図であり、図12は、第3実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図であり、図13は、第4実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。第3実施形態及び第4実施形態では、中間転写ベルト8に代えて、用紙Pを各画像形成部Pa〜Pbに順次搬送する搬送ベルト50が感光体ドラム1a〜1dの下部に当接するように配置されており、露光ユニット4に代えて各感光体ドラム1a〜1dを個別に露光するLEDヘッド4a〜4dを備えている。他の部分の構成については、第3実施形態に関しては第1実施形態と、第4実施形態に関しては第2実施形態と全く同様であるため説明は省略する。
【0072】
その他本発明は、上記各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態において示した基準画像のパターンは一例に過ぎず、他のパターンを用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、感光体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、露光信号を受けて前記感光体上にトナー像を形成する露光手段と、感光体上に現像されたトナー像が順次積層される中間転写ベルト若しくは記録媒体を搬送する搬送ベルトと、感光体上に現像されたトナー像を中間転写ベルト若しくは搬送ベルト上に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、基準トナー像が形成された後、前記転写手段によって前記中間転写ベルト上へ転写されて形成された基準画像を検知する第1検知手段と、前記基準トナー像の形成開始タイミングから前記第1検知手段の検知結果が得られるまでの時間を計測する計測手段と、前記計測手段の計測結果に基づいて前記中間転写ベルトの速度補正を行う制御手段と、が設けられたものである。
【0074】
これにより、上記ベルトの劣化、環境要因やベルト交換等によるベルト表面の回動距離が変化しても、中間転写ベルト若しくは搬送ベルトのベルト表面速度を、従来より精度良く、画像形成速度に一致させることができる。また、かかるベルト表面速度補正を行うことにより、例えば他の色ずれ補正手段と併用した場合において、その併用効果を高めることが可能となる。
【0075】
また、露光手段が受けた露光信号を検知することにより基準トナー像の形成開始タイミングを検知することによって、基準トナー像を読み取るために必要な部材等を追加する必要が生じず、装置構成の複雑化を回避やコストを下げることが可能となる。また、感光体上に現像された基準トナー像を検知することにより基準トナー像の開始タイミングを検知することによって、画像形成速度をより実際に即して検出することができるため、より詳細なベルト表面速度補正を行うことが可能となる。さらに、上記ベルト表面速度補正制御としてベルト回動速度制御を行えば、装置構成の複雑化をより回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】は、本発明の第1実施形態に係る中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図2】は、第1実施形態に係るタンデム型カラー画像形成装置の中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。
【図3】は、第1実施形態のタンデム型カラー画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。
【図4】は、第1実施形態の画像形成装置における基準画像の形成時、検知された露光信号及び検知サンサ23からの出力信号が制御部において計測された状態を経時的に示した模式図であり、図4(a)は、ベルト交換直後の計測状態(初期特性)を示す図であり、図4(b)は、ベルト厚みが変化したときの計測状態(変化時)を示す図である。
【図5】は、ベルト表面速度補正用の基準画像の一例である。
【図6】は、第1実施形態の画像形成装置のベルト表面速度手順を示すフローチャートである。
【図7】は、本発明の第2実施形態に係る中間転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の中間転写ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。
【図8】は、第2実施形態のタンデム型カラー画像形成装置の制御経路を示すブロック図である。
【図9】は、第2実施形態の画像形成装置における基準画像の形成時、検知された露光信号及び検知サンサ23からの出力信号が制御部において計測された状態を経時的に示した模式図であり、図9(a)は、ベルト交換直後の計測状態(初期特性)を示す図であり、図9(b)は、ベルト厚みが変化したときの計測状態(変化時)を示す図である。
【図10】は、第2実施形態の画像形成装置のベルト表面速度手順を示すフローチャートである。
【図11】は、本発明の第3実施形態に係る直接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。
【図12】は、第3実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。
【図13】は、第4実施形態に係る直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の搬送ベルト周辺の構成を示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0077】
Pa〜Pd 画像形成部
1a〜1d 感光体ドラム
2a〜2d 帯電器
3a〜3d 現像ユニット(現像装置)
4 露光ユニット(露光手段)
4a〜4d LEDヘッド(露光手段)
6a〜6d 転写ローラ(転写手段)
7 定着部
8 中間転写ベルト
9 二次転写ローラ(二次転写手段)
10 従動ローラ
11 駆動ローラ
20 テンションローラ
23 検知センサ(第1検知手段)
24a〜24d トナー像検知センサ(第2検知手段)
32 制御部(制御手段)
M〜B (ベルト表面速度補正用)基準画像
50 搬送ベルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、露光信号を受けて前記感光体上にトナー像を形成する露光手段と、前記感光体上に現像されたトナー像が順次積層される無端状の中間転写ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を前記中間転写ベルト上に積層する転写手段と、前記中間転写ベルト上に積層されたトナー像を記録媒体上に一度に転写する二次転写手段と、を備えた画像形成装置において、
基準トナー像が形成された後、前記転写手段によって前記中間転写ベルト上へ転写されて形成された基準画像を検知する第1検知手段と、
前記基準トナー像の形成開始タイミングから前記第1検知手段の検知結果が得られるまでの時間を計測する計測手段と、
前記計測手段の計測結果に基づいて前記中間転写ベルトの速度補正を行う制御手段と、
が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
感光体と現像装置とを含む複数の画像形成部と、露光信号を受けて前記感光体上にトナー像を形成する露光手段と、該画像形成部に記録媒体を搬送する複数のローラに掛け渡された無端状の搬送ベルトと、前記感光体上に現像されたトナー像を記録媒体上若しくは前記搬送ベルト上に転写する転写手段と、を備えた画像形成装置において、
基準トナー像が形成された後、前記転写手段によって前記搬送ベルト上へ転写されて形成された基準画像を検知する第1検知手段と、
前記基準トナー像の形成開始タイミングから第1検知手段の検知結果が得られるまでの時間を計測する計測手段と、
前記計測手段の計測結果に基づいて前記搬送ベルトの速度補正を行う制御手段と、
が設けられたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記露光手段が受けた露光信号を検知することにより前記基準トナー像の形成開始タイミングを検知することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記感光体上に現像された前記基準トナー像を検知する第2検知手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段が、前記中間転写ベルト若しくは前記搬送ベルトの回動速度を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−304735(P2008−304735A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152320(P2007−152320)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】