説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置の平均的な生産性を損なうことなく、製造してから長年月を経たトナーを知らずに使用した場合でも、画像不良を発生しないで済む画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーボトル7にメモリタグ130を付設してトナーの製造日を記録しておく。トナーボトル7がホッパー6に接続されると、通信部140がメモリタグ130からトナーの製造日を読み取る。制御部141は、トナーの製造日からの経過日数に応じた頻度で自動ワイヤ清掃機構30を作動させて、飛散トナーに起因して低下した帯電装置11の帯電性能を回復させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体の表面を帯電させる帯電装置における帯電性能を回復させる制御を実行可能な画像形成装置、詳しくは使用するトナーの古さに応じて帯電性能を回復させる頻度を変更する制御に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の帯電装置を用いて一様に帯電させた像担持体の表面に画像の静電像を書き込み、その後、現像装置から現像剤を供給して静電像をトナー像に現像する画像形成装置が実用化されている。現像装置に充填された現像剤中のトナーは、画像形成に伴って消費されるので、一時的に接続されるトナーボトルや交換して装着されるトナーカートリッジから必要に応じて補充される。
【0003】
帯電装置は、周囲に飛散した現像剤に由来する物質や、像担持体に付着した現像剤に起因して帯電性能が次第に低下するので、定期的に帯電性能を回復させる制御を実行している。ここで言う低下とは、帯電電位の低下と帯電電位の不均一化の進行とを含む。
【0004】
特許文献1には、コロナ放電器を用いた帯電装置が示され、コロナワイヤに沿ってフェルト片を往復移動させてコロナワイヤの表面に付着した放電生成物を摺擦除去するクリーニング機構を備えている。ここでは、画像形成の開始/終了時にクリーニング機構を作動させている。
【0005】
特許文献2には、帯電ローラを用いて像担持体を接触帯電させる帯電装置が示され、帯電ローラに印加するAC電圧を低下させることによって、帯電ローラに付着したトナーを像担持体に吐き出させる制御が示される。ここでは、帯電ローラにトナーが付着して帯電性能が低下すると、AC電圧を高低2段階に交互に切り替える制御によってトナーを像担持体側に戻して帯電性能を回復させている。
【0006】
特許文献3には、磁気ブラシを用いて電荷注入する帯電装置が示され、磁気ブラシに印加するAC電圧を低下させることによって、帯電ローラに付着したトナーを像担持体に吐き出させる制御が示される。
【0007】
特許文献4には、プロセスカートリッジの使用開始後、プロセスカートリッジ内でトナーの帯電性能が低下して、トナーが消費し尽くされる以前に、実使用に耐えなくなる場合があることが示される。ここでは、プロセスカートリッジに無線ICタグを取り付けて、画像形成ごとのトナーの品質低下に関する履歴情報を書き込んでおり、起動ごとに無線ICタグから履歴情報を読み込んで、プロセスカートリッジの残り寿命と交換時期とを表示している。
【0008】
特許文献5には、ロータリー現像装置を備えた1ドラム型のフルカラー画像形成装置が示され、現像剤供給装置に接続されたトナーカートリッジが空になると、新しいトナーカートリッジに交換される。トナーカートリッジの在庫期間が長いと、トナーの帯電性能が次第に低下して、トナー像の濃度過多を引き起すので、ここでは、新しいトナーボトルを接続して製造年月日を入力すると、在庫期間に応じたプロセス条件が現像装置に自動設定される。
【0009】
【特許文献1】特開平09−106145号公報
【特許文献2】特開2005−31325号公報
【特許文献3】特開2000−267397号公報
【特許文献4】特開2005−178058号公報
【特許文献5】特開2006−251384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
製造してから長年月を経た古いトナーを使用すると、帯電装置の帯電ムラに起因する画像不良が発生し易くなることが判明した。
【0011】
発明者の知見によれば、古いトナーは帯電性能が低下しているため、現像装置から飛散する現像剤(トナーや外添剤)が新品現像剤に比較してかなり多くなる。また、帯電量の不足したトナーや反対極性に帯電したトナーが像担持体に付着する割合が増えるため、回転する像担持体の表面やクリーニング装置で飛散するトナー量も増える傾向にある。
【0012】
このため、古いトナーを使用すると、帯電装置における現像剤に起因した帯電性能の低下が早まってしまい、従来の新品トナーを前提とした回復制御の頻度では、画像不良になるほど帯電ムラが進行してしまう。
【0013】
そこで、古いトナーに合わせた高い頻度で帯電性能を回復させる制御を実行することが検討された。しかし、帯電性能が低下するほど古いトナーを使用する機会はごく稀でしかないので、多くの場合には、不必要な高頻度で連続画像形成がたびたび中断される結果となり、画像形成装置の平均的な生産性が低下してしまう。
【0014】
本発明は、画像形成装置の平均的な生産性を損なうことなく、製造してから長年月を経たトナーを知らずに使用した場合でも、画像不良を発生しないで済む画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記表面に画像の静電像を書き込む静電像形成手段と、前記表面に現像剤を供給して前記静電像を現像する現像手段とを備えたものである。そして、前記帯電手段における前記現像剤に起因して低下した帯電性能を回復させる回復手段と、前記現像手段に未使用現像剤を補給する現像剤補給容器に付設された記憶手段から、前記未使用現像剤の製造日からの経過時間に関連する情報を読み取る読み取り手段と、読み取った前記情報に基づいて、前記経過時間が長いほど前記帯電性能を回復させる頻度が増すように、前記回復手段を制御する制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画像形成装置によれば、未使用現像剤の製造日からの経過時間に応じた頻度で帯電手段の帯電性能を回復させる制御を実行するので、製造して長年月を経た古い未使用現像剤を使用した場合には高い頻度で帯電性能を回復させて画像不良には至らせない。一方、圧倒的に使用頻度が高い新しい未使用現像剤の場合には、従来どおりの低い頻度で帯電性能を回復させるので、平均的、長期的な観点での生産性は低下しない。
【0017】
そして、現像剤補給容器に付設された記憶手段のデータを自動的に読み取って自動的に帯電性能を回復させる頻度が設定されるので、操作者が未使用現像剤の製造日等を意識しなくても間違いなく適正な頻度が設定される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、補充用現像剤が古いほど帯電装置における帯電性能を回復させる制御の実施頻度が高まる限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
【0019】
従って、感光ドラムから記録材へトナー像を転写するモノクロ画像形成装置に限らず、現像色が異なる複数の感光ドラムを用いるタンデム型、1個の像担持体で複数色の現像を行う1ドラム型のフルカラー画像形成装置でも実施できる。記録材搬送ベルトを用いて直接転写を行う画像形成装置、中間転写ベルトに担持されたトナー像を記録材へ二次転写する中間転写方式の画像形成装置でも実施できる。
【0020】
トナーボトルを一時的に接続したり、トナーカートリッジを交換したりして補充用現像剤を補充する画像形成装置のみならず、感光ドラム、帯電装置、現像装置等を一体化したプロセスカートリッジを丸ごと交換する画像形成装置でも実施できる。
【0021】
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
【0022】
なお、特許文献1〜5に示される画像形成装置、記憶手段に関する一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成名に括弧を付して示した参照記号は、発明の理解を助けるための例示であって、実施形態の部材等に構成を限定する趣旨のものではない。
【0023】
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【0024】
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、感光ドラム10に形成したトナー像を記録材Pへ直接転写するモノクロ高速画像形成装置である。
【0025】
画像形成装置100は、感光ドラム10の周囲に、帯電装置11、露光装置12、現像装置1、転写帯電器13、クリーニング装置14を配置する。
【0026】
帯電装置11は、コロナ放電ワイヤ60に電源D3から−2〜−3kVの電圧を印加されて帯電粒子を生成する。そして、グリッド11bに−500Vの電圧を印加されることにより、コロナ放電ワイヤ60の周囲で発生した負極性の帯電粒子を、回転する感光ドラム10の表面に照射する。これにより、感光ドラム10の表面は一様な−500Vの暗部電位VDに帯電される。
【0027】
静電像形成手段の一例である露光装置12は、画像データを展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム10の表面の露光領域を明部電位VLに低下させて画像の静電像を形成する。
【0028】
現像装置1は、現像容器2は、非磁性トナーに磁性キャリアを混合して所定の外添剤を加えた二成分現像剤を充填されている。感光ドラム10に対向した現像領域が開口しており、この開口部に一部露出するようにして現像スリーブ3bが回転可能に配置される。現像スリーブ3bは、現像容器2内の二成分現像剤を層状に保持して感光ドラム10と対向する現像領域に二成分現像剤を供給する。
【0029】
現像装置1は、攪拌スクリュー2a、2bによって二成分現像剤を紙面垂直方向に搬送しつつ攪拌してトナーを負極性に、磁性キャリアを正極性にそれぞれ帯電させる。帯電したトナー及び磁性キャリアは、マグネット3aの周囲で回転する現像スリーブ3bに穂立ち状態で担持されて、感光ドラム10を摺擦して、感光ドラム10に形成されている静電潜像を現像する。
【0030】
電源D4は、負極性の直流電圧Vdev(−350V)に、周波数8.0kHz、ピーク間電圧Vpp=1.8kVの矩形波の交流電圧を重畳した電圧を現像スリーブ3bに印加する。交流電圧は、現像スリーブ3bと感光ドラム10との間に交番電界を形成して現像効率を向上させる。直流電圧Vdevは、現像スリーブ3bよりも相対的に正極性となった感光ドラム10の静電像へトナーを移動させて、感光ドラム10の静電像を反転現像する。
【0031】
現像スリーブ3bは、規制部材2cによって均一な層厚に調整された二成分現像剤を担持して回転し、二成分現像剤を現像スリーブ3bが感光ドラム10に対向する現像ニップへ搬送する。現像ニップへ搬送されたトナーは、感光ドラム10の静電像電位と現像スリーブ3bとの電位差によって電気力を受け、現像スリーブ3bから感光ドラム10へ向かって飛翔する。現像スリーブ3bに印加された交流電圧によって現像スリーブ3bと感光ドラム10との間を往復しながら、負極性の電荷をもつトナーは、現像スリーブ3bにかかる直流電圧Vdevと静電像との電位差に従って移動する。暗部電位VD領域ではトナーが現像スリーブ41上に戻り、明部電位VL領域では静電像の電位に応じた量のトナーが感光ドラム10に付着してトナー像が形成される。
【0032】
不図示の記録材給送装置は、感光ドラム10のトナー像にタイミングを合わせて、感光ドラム10と転写帯電器13との間隔に記録材Pを給送する。
【0033】
転写帯電器13は、コロナ放電ワイヤ60に2〜3kVの電圧を印加されて正極性の帯電粒子を生成して記録材の裏面に照射し、記録材を正極性に帯電させて、感光ドラム10に担持されたトナー像を記録材Pへ転写させる。
【0034】
定着装置15は、感光ドラム10からトナー像を転写された記録材Pを受け入れて、加熱・加圧しつつ挟持搬送することにより、記録材Pの表面にトナー像を定着させて永久画像を得る。
【0035】
クリーニング装置14は、転写帯電器13を通過して感光ドラム10の表面に残留した転写残トナーを清掃する。
【0036】
<回復手段>
図2は帯電装置の斜視図、図3は帯電装置の給電側端部の拡大図である。
【0037】
図2に示すように、帯電手段の一例である帯電装置11は、モータ側ブロック11aと給電側ブロック11bとの間を結んで、ケース38の下面に、コロナ放電ワイヤ(60:図1)を張設している。
【0038】
自動ワイヤ清掃機構30は、清掃パッド支持部材31をコロナ放電ワイヤ(60:図1)に沿って往復移動させて、帯電手段における現像剤に起因して劣化した帯電性能を回復させる。
【0039】
図3に示すように、コロナ放電ワイヤ60は、給電側ブロック11bの片側端部に接続されたスプリング62を引き伸ばして張力を保っている。
【0040】
給電端子70は、画像形成装置(100:図1)の装置本体に配置された不図示の給電コネクタに接続されており、コロナ放電ワイヤ60への給電は、給電端子70、給電ピン63、スプリング62を介して行われる。
【0041】
ワイヤ清掃パッド34は、清掃パッド支持部材31の下端に取り付けて、コロナ放電ワイヤ60を挟むように一対設置されている。ワイヤ清掃パッド34は、清掃パッド支持部材31から取り外して交換可能である。
【0042】
図2に示すように、清掃パッド支持部材31は、モータ33に駆動されて回転するスクリュー32に係合されており、スクリュー32の回転に伴ってモータ側ブロック11aと給電側ブロック11bとの間を往復移動する。スクリュー32は、モータ33の回転に応じてギアを介して回転する。モータ33は、モータ給電電極52により電力を供給されて、任意の回転方向に回転可能である。
【0043】
図3に示すように、清掃パッド支持部材31がコロナ放電ワイヤ60に沿って移動すると、ワイヤ清掃パッド34がコロナ放電ワイヤ60を摺擦して、表面に付着した放電生成物を拭き取る。すなわち、モータ給電電極52を通じたモータ33への給電極性によってワイヤ清掃パッド34をコロナ放電ワイヤ60に沿って往復させ、コロナ放電ワイヤ60の清掃を行っている。
【0044】
<現像剤補給容器>
図1に示すように、現像装置1の上方には未使用現像剤の一例であるトナーを収容したホッパー6が備えられている。ホッパー6は、トナー像を形成することで消費されて感光ドラム10へ持ち出された分のトナーを現像容器2内に補給する。
【0045】
補給スクリュー6bは、画像情報や現像装置1内の二成分現像剤のT/D比(トナー/現像剤重量比)情報に応じて回転/停止を制御され、現像装置1内の現像剤のT/D比を一定範囲に誘導する。
【0046】
補給スクリュー6bへ搬送されたトナーは、補給スクリュー6bの回転に伴って、現像装置1内の攪拌スクリュー2bに落下する。
【0047】
トナー残量検知センサ6cは、ピエゾ素子と発信回路と検出回路からなり、トナーの残量に対応して変化する固有振動数を電圧の変化として出力する。
【0048】
制御部141は、トナー残量検知センサ6cの出力に基づいてホッパー6のトナー残量を判別し、トナー残量が残り少なくなると、アラームを出力して操作パネル145を通じてユーザーにトナーの補給を要求する。
【0049】
ユーザーは、ホッパー6の蓋6aを開いて、トナーボトル7をホッパー6に装着して、トナーボトル7内のトナーをホッパー6へ移し変える。トナーを移し変えて空になったトナーボトル7は、その場でホッパー6から取り外されて、ホッパー6の蓋6aが元通りに閉じられる。
【0050】
制御部141は、トナーボトル7がホッパー6に接続された時点で、通信部140を通じて、トナーボトル7に設けられたメモリタグ130からトナー製造日時情報を読み取る。
【0051】
制御部141は、読み取ったトナー製造日時情報に応じて自動ワイヤ清掃機構30の作動頻度を設定して、古いトナーが使用される場合には、コロナ放電ワイヤ60の清掃頻度を高くする。
【0052】
<トナーの経時変化>
図4はトナーの帯電量の経時変化の説明図、図5はトナーの帯電量分布の経時変化の説明図、図6はトナー飛散量の経時変化の説明図である。図7はトナー飛散量と帯電不良が発生するまでの画像形成枚数との関係の説明図、図8は帯電不良を発生させないために必要な清掃頻度の説明図である。
【0053】
図4に示すように、製造日からの経過日数が増えてトナーが古くなると、トナー帯電量が次第に低下する。製造直後、すなわち経過日数が0日のトナー帯電量が約−30[μC/g]であったのに対し、経過日数が3000日のトナーのトナー帯電量は約−15[μC/g]となっていた。
【0054】
図5に示すように、経過日数が0日のトナーに比較して経過日数が3000日のトナーは、トナー帯電量分布が低い方向へ全体的にシフトしている。経過時間が3000日のトナーは、トナー帯電量の絶対値が少ないものが増え、逆極性に帯電したものも増えている。
【0055】
図4は、図1に示す現像装置1にそれぞれのトナーと共通の磁性キャリアとを充填して120秒間、現像装置1を運転した状態でトナーを取り出して帯電量を測定している。
【0056】
図5は、磁性キャリアの新品を用いてそれぞれのトナーと混合して振動を加えることで、トナー自身の帯電能力を比較している。具体的なトナー帯電量分布の測定は、ホソカワミクロン(株)のE−spartアナライザー(商品名)を用いて、トナーを3000個をカウントするまで行った。当該トナーを窒素ガスで吹き飛ばして該測定装置の測定部(測定セル)内にサンプリング孔から導入することで行った。
【0057】
製造後の経過日数によってトナー帯電量が低下する具体的なメカニズムはよく分かっていない。しかし、考えられる原因としては、外添剤やトナー自身の酸化による帯電性能劣化や、トナー内部のオイル成分がトナー表面に析出して外添剤との正常な摩擦帯電を阻害する現象等がある。
【0058】
図1に示すように、トナー帯電量の絶対値が少ないトナーや逆極性に帯電したトナーは、現像スリーブ3bに担持された磁性キャリアや感光ドラム10に対する電気的な拘束力が下がるので、雰囲気中に飛散しやすい。逆極性に帯電して感光ドラム10に付着したトナーは、クリーニング装置14に到達してクリーニングブレードの摺擦によって飛散する量も増える。クリーニングブレードをすり抜けて感光ドラム10に連れ回る外添剤が増えて、帯電装置11の周囲で飛散する外添剤の微粒子も増えてしまう。
【0059】
図6に示すように、製造日からの経過日数が増えてトナーが古くなると、画像形成装置100における連続画像形成時のトナー飛散量が次第に増加する。
【0060】
トナー飛散量の測定は、Hach Ultra Analytics(登録商標)社製のMetOneパーティクルカウンタ3315型(登録商標)を用いた。パーティクルカウンタを画像形成装置100の機体内部の現像ニップ上方空間に設置して、一分間に28.3リットルの大気吸引中の、5〜10μmの粒子数をカウントして測定した。
【0061】
測定された飛散粒子数は、経過日数が0日の新品トナーでは約140000個、1500日を経たやや古いトナーでは約230000個、3000日を経た古いトナーでは約280000個であった。
【0062】
図7に示すように、画像形成装置100の機体内部の飛散粒子数が増えると、帯電不良が発生し易くなって帯電不良に起因する画像不良が発生するまでの画像形成枚数が減ってしまう。
【0063】
画像形成装置100で、実際に、帯電装置11の清掃動作を行なわずにA4用紙に画像比率5%となる画像形成を連続して行ない、連続画像形成試験を行なって画像を評価した。耐用枚数は、A4全面に反射濃度0.6中心の中間調濃度画像を形成し、帯電不良に由来する回転方向のスジ状画像不良が目視で確認できるか、帯電不良に由来する濃度ムラが±0.05の範囲を超えたときの枚数とした。定着済み画像は、エックスライト社製の反射濃度測定器X−Rite 404を用いて反射濃度を測定された。
【0064】
耐用枚数は、新品トナーを使用して飛散粒子数が約140000個の時は2000枚、やや古いトナーを使用して飛散粒子数が約230000個の時は1400枚、古いトナーを使用して飛散粒子数が約280000個の時は1000枚となった。
【0065】
図7に示すように、耐用枚数と飛散粒子数とは、ほぼ線形の関係を有するので、トナーの古さに応じた耐用枚数ごとに自動ワイヤ清掃機構(30:図1)を作動させれば、上記のような画像不良を防止できる。
【0066】
図8に示すように、第1実施形態では、製造日からの経過日数に応じた枚数の画像形成を行うごとに、自動ワイヤ清掃機構(30:図1)を作動させてコロナ放電ワイヤ(60:図1)の帯電性能を回復させる。経過日数が0日の新品トナーを使用した場合は2000枚ごと、1500日のやや古いトナーを使用した場合は1400枚ごと、3000日の古いトナーを使用した場合は1000枚ごとに自動ワイヤ清掃機構30を作動させる。
【0067】
<制御手段>
図9は画像形成装置の制御系のブロック図、図10はメモリタグの読み取り制御のフローチャート、図11は帯電装置の帯電性能の回復制御のフローチャートである。
【0068】
図9に示すように、画像形成装置100には、通信部140、制御部141、時間管理部142、記憶部143、算出部144が設けられている。
【0069】
通信部140は、トナーボトル7に設けられたメモリタグ130と電波により無線で通信して、カートリッジの使用状況に関するデータの入出力を行う。
【0070】
通信部140は、未使用現像剤の製造日からの経過時間に関連する情報としてトナー製造日を読み取る。
【0071】
時間管理部142は、カレンダ機能を備え、現在の年月日や時刻を出力する。
【0072】
制御部141は、演算機能を備えたハードウェアと、その演算動作を規定するソフトウェアによって、画像形成装置100の各構成部の動作制御を行う。
【0073】
記憶部143は、半導体メモリやハードディスク等によって構成され、画像形成装置100の各部を制御するプログラムと必要な各種データを記憶する。
【0074】
記憶部143は、帯電装置(11:図1)の帯電性能の回復制御プログラムとともに、図8に示す製造日からの経過日数に応じた画像形成枚数が帯電装置清掃間隔テーブル150として記憶されている。
【0075】
算出部144は、記憶部143から読み出された帯電装置清掃間隔テーブル150に基づいて帯電装置(11:図1)の帯電性能の回復タイミングを決定して制御部141に出力する。
【0076】
図1、図9を参照して図10に示すように、画像形成装置100は、トナー無し検知によりトナーボトル7からトナーが補給されて、再び本体動作が可能となる。
【0077】
制御部141は、ホッパー6のトナーなしが検知されると(S1のY)、本体動作が停止してトナー交換要の表示をする(S2)。
【0078】
制御部141は、ホッパー6の蓋6aが開かれてスイッチ6eがOFFすると(S3のY)、通信部140を作動させてメモリタグ130を10秒間隔で検知してトナー製造日時情報Date(T)の読み取りデータを更新し続ける(S4)
【0079】
ここで、ユーザーが新しいトナーボトル7をホッパー6に装着すると、通信部140によって交換後のトナーボトル7のメモリタグ130が検出される。
【0080】
制御部141は、ホッパー6の蓋6aが閉じられると(S5のY)、交換後のトナーボトル7のトナー製造日時情報Date(T)を確定する。そして、時間管理部142から読み出した画像形成動作を行う現在日時情報Date(N)との比較により、経過日数ΔDateを演算する(S6)。
【0081】
制御部141は、帯電装置清掃間隔テーブル150から経過日数ΔDateに対応する清掃間隔係数αを得て、清掃間隔係数αの値を更新する(S7)。
【0082】
制御部141は、ホッパー6のトナー有無検知を行い(S8)、トナーがあることが確認されると(S9のY)、トナー交換要の表示を消して、画像形成装置100の画像形成動作を可能にする(S10)。
【0083】
制御部141は、トナー有無検知を行ったときにトナーがあることが確認されない場合(S9のN)は、ステップS2に戻る。最初からトナーがある場合(S1のY)、メモリタグの読み取り制御を実行しない。
【0084】
図1、図9を参照して図11に示すように、清掃間隔係数αを取得した状態で、清掃要状態到達割合β(%)により帯電装置の清掃動作を行なうかどうか判断して帯電装置11の清掃動作を行なっている。
【0085】
制御部141は、トナーボトル7が交換されてから最初に帯電性能を回復させるまでの画像形成枚数に、交換前のトナーボトル7の使用期間の最後の画像形成枚数を加味する。
【0086】
読み取ったトナー製造日時情報Date(T)に基づいて定められた清掃間隔係数αから、最後に帯電性能を回復させてからトナーボトル7を交換するまでの画像形成枚数を差し引いた画像形成枚数で、交換後の最初の帯電性能を回復させる制御を実行する。
【0087】
制御部141は、本体がプリントが可能な状態かどうか確認して(S12)、本体をプリント可とする(S13)。
【0088】
ユーザーにより、n枚(もちろん動作ごとに変わる数である)のプリントがなされる(S14)と、プリント動作終了後に現在日時情報Date(N)を更新し、先述の手順と同様に清掃間隔係数αを得て、清掃間隔係数αの値を更新する(S15)。
【0089】
清掃要状態到達割合β(%)とは、必要な清掃間隔に対して、前回の清掃動作からどのくらいの割合のプリントが行なわれたかを示す値である。例えば、必要な清掃間隔が2000枚で、前回の清掃動作から1500枚のプリントが行なわれていたとすると、β=1500/2000=75(%)となる。
【0090】
清掃要状態到達割合βはプリント動作によって増加していくが、その増加量は、n枚のプリント時に清掃間隔係数αがどのような値であったかで決定する。例えば、清掃間隔係数αが1000の時に20枚のプリントが行なわれれば、βはパーセント値で100×(20/1000)=2%増加する。すなわち、清掃要状態到達割合βを、前のβの値にその増加分100×(n/α)だけ加算した値に更新する(S16)。
【0091】
制御部141は、清掃要状態到達割合βが100(%)以上かどうかを判定する(S17)。清掃要状態到達割合βが100%未満の場合は(S17のN)まだ帯電装置11の清掃動作が必要ではないので、次のプリントを待機する(S13)。
【0092】
しかし、清掃要状態到達割合βが100(%)以上ということは(S17のY)、帯電装置11の清掃動作が必要になったということであるから、自動ワイヤ清掃機構30を作動させてコロナ放電ワイヤ60の帯電性能を回復させる。
【0093】
図2に示すようにモータ33を駆動して、図3に示すようにワイヤ清掃パッド34をコロナ放電ワイヤ60に沿って往復させ、コロナ放電ワイヤ60に付着した飛散トナーや二成分現像剤由来のその他の物質を除去する(S18)。
【0094】
図1、図9を参照して図11に示すように、制御部141は、帯電装置11の清掃動作が入ったわけであるから、β(%)の値を0(%)にし(S19)、プリント可の状態に復帰させて(S20)、次の画像形成を待機する(S21)。
【0095】
第1実施形態では、トナー製造日時情報Date(T)と現在日時情報Date(N)とから算出した経過日数ΔDateを用いて、その値から清掃間隔係数αを求め、現在の状態を示す清掃要状態到達割合βを更新していく。このため、その時々で使用しているトナーの経時変化の度合いを見込んで帯電装置11の清掃動作を行なうことができる。
【0096】
すなわち、必要なときにのみ必要なだけの清掃動作を入れるというしくみによって、多年数経過後のトナーを使用しても、不良画像が発生しにくく、適正な画像を形成でき、かつ新品に近いトナーを用いたときには生産性を落とすことがない。
【0097】
<変形例>
図12は針状電極を用いたコロナ帯電器の説明図である。
【0098】
第1実施形態では、帯電装置11をコロナ帯電器とし、コロナ放電ワイヤ60をワイヤ清掃パッド34にて清掃する構成を採用した。
【0099】
変形例1は、コロナ帯電器のコロナ放電ワイヤ60を図12に示す針状(鋸歯状)電極に置き換えており、針状部分の先端部でコロナ放電を発生させる。
【0100】
このような場合でも、針先部分(刃先部分)を摺擦清掃する清掃パッドを用いて、帯電装置の帯電性能を回復することができ、帯電性能の回復頻度をトナーの古さに応じて設定して第1実施形態と等しい効果を達成できる。
【0101】
第1実施形態では、ホッパー6に未使用現像剤を補給する場合にのみトナーボトル7をホッパー6に装着し、補給後は速やかに取り外す構成とした。
【0102】
変形例2は、ホッパー6に挿入したまま使用するセットオン式のトナーカートリッジを用いる。未使用現像剤を充填したトナーカートリッジをホッパーに接続したままにして画像形成を行い、ホッパーから取り出された未使用現像剤に相当するだけ随時トナーカートリッジから未使用現像剤をホッパーへ補給する。そして、トナーカートリッジが空になった時点で新しいトナーカートリッジに交換される。
【0103】
このような場合でもトナーカートリッジに取り付けられたメモリタグを読み取って、帯電性能の回復頻度をトナーの古さに応じて設定することによって、第1実施形態と等しい効果を達成できる。
【0104】
<第2実施形態>
図13は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図14はトナーの帯電量の経時変化の説明図である。図15はトナー飛散量の経時変化の説明図、図16はトナー飛散量と帯電不良が発生するまでの画像形成枚数との関係の説明図、図17は帯電不良を発生させないために必要な清掃頻度の説明図である。
【0105】
第2実施形態は、帯電装置と現像装置と転写ローラ以外は第1実施形態と同様に構成されるので、図13中、第1実施形態と共通する構成には図1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
【0106】
図13に示すように、帯電装置11Aは、帯電ローラ11dを用いて感光ドラム10を帯電させ、現像装置1Aは、トナーが無くなると、画像形成装置200から一体に着脱して新品交換される。
【0107】
帯電ローラ11dは、金属の軸芯に導電性のゴム層を被覆したものであり、感光ドラム10の表面に接触して従動回転する。
【0108】
電源D5は、帯電ローラー11dに、直流電圧に交流電圧を重畳させた帯電電圧を印加する。帯電電圧の交流成分によって、感光ドラム10の表面電位は、帯電電圧の直流電圧にほぼ一致する。
【0109】
現像装置1Aは、露光装置12によって感光ドラム10に形成された静電像を現像してトナー像を形成する。現像装置1Aには、工場でトナー製造日時情報Date(T)が書き込まれたメモリタグ130が固定されている。
【0110】
転写装置13Aは、転写ローラ13dを感光ドラム10に圧接して、記録材Pに対するトナー像の転写部を形成する。
【0111】
電源D1は、転写ローラ13dに転写電圧を出力して、転写ローラ13dと感光ドラム10とのニップで挟持搬送される記録材Pに感光ドラム10のトナー像を転写する。
【0112】
現像装置1Aは、現像容器2と現像スリーブ3bとを備える。現像容器2は、感光ドラム10に対向した現像領域が開口しており、この開口部に一部露出するようにして現像スリーブ3bが回転可能に配置されている。現像容器2には、磁性トナーを主成分とする一成分現像剤が収容されており、画像形成を通じて一成分現像剤を使い切ると、現像装置1Aの全体を画像形成装置200から取り外して新品の現像装置1Aに交換される。
【0113】
現像ブレード5は、現像スリーブ3bに対して所定の圧で当接しており、現像スリーブ3bに担持されて回転する磁性トナーを摩擦帯電させるとともに、層厚を規制して感光ドラム10と対向する現像領域に磁性トナーを供給する。
【0114】
電源D4は、直流電圧に交流電圧を重畳した現像電圧を現像スリーブ3bに印加する。この交流成分によって現像スリーブ3bと感光ドラム10との間に交番電界を形成して現像効率を向上させている。
【0115】
交換可能な現像装置1Aには接触式のメモリタグ130が備えられている。メモリタグ130は、本体側の通信部140と接触して電気的な信号のやり取りを行ない、トナー製造日や各カートリッジの使用状況に関するデータの入出力を行う。
【0116】
図9に示すように、通信部140は制御部141に接続され、制御部141は、時間管理部142、記憶部143、算出部144に接続されている。
【0117】
図13に示すように、第2実施形態において、現像容器2内のトナーが経時変化するメカニズムは、第1実施形態で述べたものと同様である。
【0118】
一成分現像剤の帯電能力の測定について説明すると、一成分現像剤は、現像スリーブ3b、現像ブレード5との摩擦帯電により帯電するので、一成分現像剤を現像スリーブ3bにコートした状態で、帯電量を比較できる。
【0119】
製造日からの経過日数が0日の新しい一成分現像剤と経過日数が3000日の古い一成分現像剤とにおけるトナー帯電量を、第1実施形態で説明した方法で測定した。
【0120】
図14に示すように、新しい一成分現像剤のトナー帯電量が約−20[μC/g]であったのに対し、古い一成分現像剤のトナー帯電量は約−10[μC/g]に低下していた。また、新しい一成分現像剤に比較して古い一成分現像剤では、図5に示すように、トナー帯電量の絶対値が小さいトナーや帯電極性が反転したトナーが増えていた。
【0121】
図15に示すように、古い一成分現像剤は、新しい一成分現像剤に比較して、現像スリーブ3bや感光ドラム10に対するトナーの電気的な拘束力が下がるので、機内の雰囲気中に飛散し易い。ここでは、第1実施形態と同様にして、トナー飛散量の測定を行い、製造後の経過日数に対するトナー飛散量の相関グラフを得た。経過日数が0日の新しいトナーでは飛散粒子数が約250000個、経過日数が1500日の少し古いトナーでは飛散粒子数が約320000個、経過日数が3000日の古いトナーでは飛散粒子数が約480000個であった。
【0122】
次に、第1実施形態と同様に、経過日数が異なるトナーを用いて、画像形成装置200で連続画像形成を行って、帯電不良に起因する画像不良の発生を評価した。
【0123】
図16に示すように、その結果、飛散粒子数が約250000個の時は500枚、飛散粒子数が約320000個の時は350枚、飛散粒子数が約480000個の時は200枚で画像不良が発生し始めることが判明した。
【0124】
この実験結果に基いて、図13に示すように、画像形成装置200の帯電装置11Aにおける一成分現像剤の製造後の経過日数に応じた帯電性能の回復制御の実施頻度を設定した。
【0125】
図17に示すように、製造日からの経過日数が0日の場合は500枚の画像形成ごと、経過日数が1500日の場合は350枚の画像形成ごと、経過日数が3000日の場合は200枚の画像形成ごとに帯電性能の回復制御を行う。この関係は、図9に示すように、帯電装置清掃間隔テーブル150として記憶部143にデータ保持させた。
【0126】
帯電装置清掃間隔テーブル150に基づく清掃動作のフローは第1実施形態とほぼ同様なので、ここでは省略する。
【0127】
しかし、第2実施形態では、図13に示すように、帯電装置11Aの帯電性能の回復方法が第1実施形態とは大きく異なる。特許文献2に示されるように、第2実施形態では、帯電ローラ11dと感光ドラム10との間に意図的な電位差を形成して帯電ローラ1dに付着したトナーを感光ドラム10へ転写する。これにより、トナーが付着して低下した帯電ローラ11dの帯電性能を回復させる。
【0128】
図13に示すように、帯電ローラ11dには、清掃補助シート11eが接触している。清掃補助シート11eはポリイミドのシートであり、帯電ローラ11dに付着したトナーを摩擦帯電して負極性に帯電させる。帯電したトナーは帯電ローラ11dと感光ドラム10とのニップを通過する際に帯電電圧の交流成分によって幾分か除電される。これを繰り返すことで、帯電ローラ11dには、弱い負極性に帯電した状態でトナーが電気的に付着して徐々に蓄積する。そして、帯電ローラ11dの表面のトナー付着量が増え続けると帯電ムラや帯電不良を発生して、画像に影響を及ぼしてしまう。
【0129】
そこで、帯電ローラ11dの帯電性能を回復させる際には、回復手段の一例である電源D5を制御して帯電電圧の交流成分のピークトゥピーク電圧を低下させる。これにより、帯電ローラ11dの直流電圧がそのまま感光ドラム10に移らないようになって、帯電ローラ11dの表面電位に比較して感光ドラム10の表面電位が相対的に正電位となる。
【0130】
具体的な値の例を述べると、通常の画像形成時に帯電電圧の直流成分が−500V、交流成分がピークトゥピーク電圧で1.5kV、感光ドラム10の表面電位が−500Vである。これに対して、交流成分をピークトゥピーク電圧で1.2kVにすると、帯電電圧の直流成分が−500Vであるのに対し、感光ドラム10の表面電位が−400Vとなる。これにより、帯電ローラ11dの表面と感光ドラム10の表面との間に100Vの電位差が生じ、この電位差によって帯電ローラ11d上に蓄積して画像不良を起こす恐れのある飛散トナーを、感光ドラム10に戻すことができる。
【0131】
そして、露光装置12によって最大量の露光をして感光ドラム10の表面電位を−100V程度とする。また、現像装置1Aでは、現像スリーブ3bに印加する現像電圧の交流成分を停止して直流成分を−100V程度とする。また、転写ローラ11dに印加する転写電圧の直流成分も−100V程度とする。これらによって、帯電ローラ11dから戻されたトナーが現像領域、転写領域を通過してクリーニング装置14に到達して感光ドラム10から除去される。
【0132】
第2実施形態の画像形成装置200では、現像装置の形式や帯電装置の帯電性能の回復方法が異なるものの、第1実施形態と同様に、製造日からの経過日数に応じた必要最小限の頻度で帯電性能の回復制御を実行する。現像装置1Aに固定されたメモリタグ130からトナー製造日時情報Date(T)を読み取って、現在日時情報Date(N)との比較により経過日数ΔDateを演算する。そして、経過日数ΔDateに応じた頻度で帯電ローラ11dの帯電性能を回復させる。
【0133】
これにより、うっかり多年数を経過した古いトナーを使用した場合でも帯電不良に起因する不良画像が発生しにくく、適正な画像を形成でき、かつ新しいトナーを用いたときには生産性を落とすことがない。
【0134】
<第3実施形態>
図18は第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図19はメモリタグの読み取り制御のフローチャートである。
【0135】
第3実施形態は、第2実施形態における現像装置1Aが感光ドラム10と一体に画像形成装置300に対して着脱交換される以外は、第2実施形態と同様に構成されて、同様に制御される。従って、図18中、第2実施形態と共通する構成には図13と共通の符号を付して重複する説明を省略する。また、図11に示す帯電装置の帯電性能の回復制御についても同様に実行されるので重複する説明を省略する。
【0136】
第3実施形態では、感光ドラム10、帯電装置11A、現像装置1A、クリーニング装置14は、画像形成装置300に対して着脱して一体として交換可能なプロセスカートリッジCに組み立てられている。プロセスカートリッジCには、工場でトナー製造日時情報Date(T)が書き込まれたメモリタグ130が固定されている。
【0137】
第3実施形態では、プロセスカートリッジCを交換すると、帯電ローラ11dが新品に交換されるので、帯電ローラ11dにおける清掃要状態到達割合β(%)が0(%)にリセットされる。
【0138】
図18、図9を参照して図19に示すように、制御部141は、トナー無し検知によりプロセスカートリッジCの交換を要求する。そして、プロセスカートリッジCの交換後に画像形成を再開すると、清掃要状態到達割合β(%)を求めて帯電装置11Aの清掃動作を行なうかどうかを判断し、清掃要状態到達割合β(%)が100%に達すると清掃動作を行なう。
【0139】
制御部141は、現像容器2のトナーなしが検知されるとフローをスタートさせる(S101)。本体動作が停止してプロセスカートリッジCの交換要の表示をする(S102)とともに、通信部140を作動させてメモリタグ130の検知待ち状態となる(S103)。
【0140】
ここで、ユーザーが新しいプロセスカートリッジCを画像形成装置300に装着すると、通信部140によってメモリタグ130が検出される(S104のY)。メモリタグが検出されない場合(S104のN)、メモリタグ130の検知待ちに戻る。
【0141】
メモリタグ130が検出されると(S104のY)、メモリタグ130に記録されたトナー製造日時情報Date(T)が制御部141に読み込まれる(S105)。
【0142】
制御部141は、トナー製造日時情報Date(T)を、時間管理部142から読み出した画像形成動作を行う現在日時情報Date(N)とを比較して、製造日からの経過日数ΔDateを演算する(S106)。
【0143】
制御部141は、帯電装置清掃間隔テーブル150から経過日数ΔDateに対応する清掃間隔係数αを得、αの値を更新する(S107)。
【0144】
制御部141は、ここで、プロセスカートリッジCは交換されていて、一次帯電ローラー11は新品の状態であるから、清掃要状態到達割合β(%)の値を0(%)にする(S108)。
【0145】
その後、制御部141は、プロセスカートリッジC交換要の表示を消して、本体のプリント動作を可能にする(S109)。
【0146】
図18、図9を参照して図11に示すように、本体のプリント動作が可能になって(S13)、ユーザーにより、n枚のプリントがなされる(S14)。
【0147】
制御部141は、そのプリント動作終了後に現在日時情報Date(N)を更新して、帯電装置清掃間隔テーブル150から経過日数ΔDateに対応する清掃間隔係数αを得て、αの値を更新する(S15)。
【0148】
制御部141は、プリント枚数nと清掃間隔係数αとを用いて、清掃要状態到達割合βを、前のβの値にその増加分100×(n/α)だけ加算した値に更新する(S16)。
【0149】
制御部141は、清掃要状態到達割合βが100(%)未満なら(S17のN)画像形成を継続する(S13)。
【0150】
制御部141は、清掃要状態到達割合βが100(%)以上なら(S17のY)、帯電装置11Aの帯電性能を回復させる時期と判断して、帯電ローラ11dに付着したトナーを清掃除去する(S18)。
【0151】
制御部141は、帯電ローラ11dに印加する帯電電圧の交流成分のピークトゥピーク電圧を画像形成時よりも下げ、第2実施形態で説明したように、帯電ローラー11dに付着したトナーを感光ドラム10に戻してクリーニング装置14に回収させる。が清掃される(S18)。
【0152】
ここで、帯電装置11Aの清掃動作が入ったわけであるから清掃要状態到達割合β(%)の値を0(%)にリセットし(S19)、プリント可の状態で次の画像形成を待機する(S20)。
【0153】
<第4実施形態>
図20は第4実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【0154】
図20に示すように、帯電装置11Bは、直流電圧に交流電圧を印加した帯電電圧を磁気ブラシ帯電器に印加して感光ドラム10を帯電させる。このような帯電装置11Bでも、第2実施形態と同様に、磁気ブラシ帯電器に印加する交流電圧のピークトゥピーク電圧を下げることで、帯電装置11Bに捕集されていたトナーを感光ドラム10へ戻して帯電性能を回復できる。
【0155】
第4実施形態は、画像形成装置400の本体内に挿入したまま使用するセットオン式のトナーカートリッジ7Bから現像装置1Bへ未使用現像剤を間欠的に供給する。このため、トナーカートリッジ7Bに付設された無線式のメモリタグ130から、いつでもトナー製造日や各カートリッジの使用状況に関するデータの入出力を行える。
【0156】
第4実施形態は、クリーナーレス方式の画像形成装置であって、転写装置13Bを通過して感光ドラム10に残る転写残トナーは、帯電装置11Bの磁気ブラシ帯電器が回収する。このため、第1実施形態〜第3実施形態で設けられていたクリーニング装置(14:図1)を備えていない。
【0157】
転写装置13Bは、転写ブレードに転写電圧を印加して、感光ドラム10のトナー像を記録材Pへ転写する。
【0158】
それ以外の構成は、第1実施形態とほぼ同様に構成されて制御されているので、図20中、第1実施形態と共通する構成には、図1と共通の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0159】
帯電装置11Bは、固定配置されたマグネット11fの周囲で回転する非磁性金属素管内の帯電スリーブ11gに、体積抵抗が10Ω・cm程度の磁性粒子11hを保持している。マグネット11fの磁力によって帯電スリーブ11gの表面に磁性粒子11hを穂立ちさせて形成した帯電磁気ブラシは、帯電スリーブ11gの回転に伴って、感光ドラム10の表面を摺擦する。
【0160】
電源D5は、直流成分に交流成分を重畳した帯電電圧を帯電スリーブ11gに印加する。直流成分は−500V、交流成分は、波形が矩形波であって周波数は2kHz、ピークトゥピーク電圧は600Vである。
【0161】
感光ドラム10の表層の樹脂中には、帯電磁気ブラシによる注入電荷を受け取るために、金属酸化物である酸化スズが分散されているので、感光ドラム10の表面を速やかに帯電できる。
【0162】
補助帯電手段の一例である補助帯電ブラシ28は、転写後に感光ドラム10上に残った転写残トナーを正極性に帯電させる。電源D7によって+500Vの直流バイアスを印加された補助帯電ブラシ28は、転写残トナーを一時的に捕集し、少しずつ正極性に帯電させて感光ドラム10へ戻す。
【0163】
補助帯電ブラシ28に捕集された転写残トナーは、感光ドラム10の回転に従って少しずつ補助帯電ブラシ28を離脱して、帯電装置11Bの帯電磁気ブラシに静電気的に捕集される。
【0164】
帯電磁気ブラシに捕集されたトナーは、帯電磁気ブラシを構成する磁性粒子11hに混合されて摩擦帯電を受けることによって、元通りの負極性の帯電量に戻されて感光ドラム10に再び付着する。正規の極性に帯電したトナーは、感光ドラム10によって現像装置1Bへ搬送されて、現像スリーブ3bと感光ドラム10との対向面で往復移動してトナー像の現像に関与する。
【0165】
現像装置1Bは、第1実施形態と同様に二成分現像剤を現像容器2内に充填され、二成分現像剤を攪拌スクリュー2a、2bで攪拌して帯電させる。帯電した二成分現像剤は、回転する現像スリーブ3bに担持されて感光ドラム10との対向面に搬送され、帯電装置11Bで再帯電された転写残トナーと混然一体となって、感光ドラム10の静電像をトナー像に現像する。感光ドラム10上の非画像部に付着した転写残トナーは、現像スリーブ3bに担持された二成分現像剤の帯電磁気ブラシによって、感光ドラム10から除去される。
【0166】
帯電装置11Bは、常時クリーニング機能を発揮して帯電磁気ブラシに捕集したトナーを感光ドラム10に戻しているが、帯電磁気ブラシに捕集されたトナーが過剰になると、帯電ムラや帯電不良を発生して画像品質を損なわせる場合がある。帯電装置11Bのトナー汚れの原因としては、通常の転写残トナーの他に、空中を浮遊する飛散トナーや現像装置1Bで感光ドラム10に付着する白地かぶりトナーがある。
【0167】
そして、第1実施形態で説明したように、トナーの製造日からの経過日数が多い古いトナーでは、帯電量が不足して、転写残トナーも、空中を浮遊する飛散トナーも、感光ドラム10に付着する白地かぶりトナーも増えてしまう。このため、帯電装置11Bの帯電性能が早期に損なわれてしまう。つまり、トナーの経時変化によって帯電装置11Bの汚れ量が増加するという点では第1実施形態と同様である。
【0168】
従って、第1実施形態と同様に、メモリタグ130からトナー製造日時情報Date(T)を読み取って、現在日時情報Date(N)との比較により経過日数ΔDateを演算する。そして、経過日数ΔDateに応じた頻度で帯電装置11Bの帯電性能を回復させる。
【0169】
これにより、うっかり多年数を経過した古いトナーを使用した場合でも帯電不良に起因する不良画像が発生しにくく、適正な画像を形成でき、かつ新しいトナーを用いたときには生産性を落とすことがない。
【0170】
帯電装置11Bの清掃については、補助帯電ブラシ28の清掃と、帯電スリーブ11aに形成された帯電磁気ブラシの清掃とを実施する。
【0171】
補助帯電ブラシ28に関しては、感光ドラム10を回転させた状態で、回復手段の一例である電源D7から印加する直流電圧をOff/Onすれば、その際に生じる電位差が、捕集過剰となった補助帯電ブラシ28のトナーを感光ドラム10へ吐き出させる。
【0172】
帯電磁気ブラシに関しては、回復手段の一例である電源D7を制御して、第2実施形態と同様に、交流電圧のピークトゥピーク電圧を下げれば、帯電磁気ブラシと感光ドラム10との間に電位差が形成されて、過剰となったトナーが感光ドラム10へ吐き出される。
【0173】
感光ドラム10に吐き出されたトナーは、現像器1Bによって回収される。
【0174】
以上のようにして、帯電磁気ブラシを用いる帯電装置11Bを採用したクリーナーレス方式の画像形成装置400においても、本発明の目的が達成できる。
【0175】
<第5実施形態>
図21は第5実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【0176】
第5実施形態の画像形成装置500は、帯電装置11Cの構成が異なる以外は第4実施形態と同様に構成されて同様に制御される。従って、図21中、第4実施形態と共通する構成には図20と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
【0177】
図21に示すように、第5実施形態は、第4実施形態と概略同様のクリーナーレス方式の画像形成装置である。第5実施形態の特徴部分は、帯電装置11Cに帯電ローラ11dと補助帯電ブラシ26、28を用いた帯電ローラ・クリーナーレス方式を採用したことである。
【0178】
補助帯電手段の一例である補助帯電ブラシ28は、電源D7から+500Vの直流電圧が印加されて、現像白地かぶりトナーや転写残トナーを捕集して、帯電極性を正極性に揃える。
【0179】
正極性に帯電して補助帯電ブラシ28を通過したトナーは、電源D8から−700Vの直流電圧を印加された補助帯電ブラシ26に静電気的に補足され、負極性に帯電されて少しずつ感光ドラム10へ戻される。
【0180】
正規の負極性に帯電されたトナーは、帯電ローラ11dと感光ドラム10との接触部分で帯電電圧の交流成分によって幾分か除電されるが、概ね帯電状態を保って現像装置1Bへ搬送されて回収又は再使用される。
【0181】
第2実施例と同様に、帯電ローラ11dには、ポリイミドのシートである清掃補助シート11eが摺擦回転している。帯電ローラ11dに付着したトナーは、清掃補助シート11eによって摩擦帯電されて再び負極性に帯電される。
【0182】
そして、第1実施形態で説明したように、トナーの製造日からの経過日数が多い古いトナーでは、帯電量が不足して、転写残トナーも、空中を浮遊する飛散トナーも、感光ドラム10に付着する白地かぶりトナーも増えてしまう。このため、帯電装置11Bの帯電性能が早期に損なわれてしまう。つまり、トナーの経時変化によって帯電装置11Bの汚れ量が増加するという点では第1実施形態と同様である。
【0183】
従って、第1実施形態と同様に、メモリタグ130からトナー製造日時情報Date(T)を読み取って、現在日時情報Date(N)との比較により経過日数ΔDateを演算する。そして、経過日数ΔDateに応じた頻度で帯電装置11Bの帯電性能を回復させる。
【0184】
これにより、うっかり多年数を経過した古いトナーを使用した場合でも帯電不良に起因する不良画像が発生しにくく、適正な画像を形成でき、かつ新しいトナーを用いたときには生産性を落とすことがない。
【0185】
補助帯電ブラシ26、28にトナーが過剰に蓄積して清掃が必要となった場合は、回復手段の一例である電源D7、D8を制御して、第4実施形態と同様に、感光ドラム10を回転させた状態で補助帯電ブラシ26、27に印加した直流電圧をOff/Onする。これにより、その際に生じる電位差によって捕集過剰となったトナーが感光ドラム10に吐き出される。
【0186】
帯電ローラ11dの清掃に関しては、回復手段の一例である電源D5を制御して、第2実施形態と同様に、帯電ローラ11dに印加した交流電圧のピークトゥピーク電圧を低下させる。
【0187】
このようにして感光ドラム10に吐き出されたトナーは、現像装置1Bによって回収される。
【0188】
<変形例>
以上のようにして、経時日数情報に基づく経過日数が多いほど、種々の帯電装置における清掃動作の頻度を多くするよう制御することができる。
【0189】
製造直後のトナーを使用したときは、機内のトナー飛散が少ないため、帯電装置の清掃を入れる間隔は長くても画像不良は発生しにくく、また清掃の間隔が長いことで生産性の低下も最小限で済む。
【0190】
しかし、多年数経過後の古いトナーを使用した場合は、機内のトナー飛散が多いため、帯電装置の清掃を入れる間隔を短くし、画像不良の発生を抑制する。
【0191】
すなわち、必要なときにのみ必要なだけの清掃動作を入れるというしくみによって、多年数経過後のトナーを使用しても、不良画像が発生することなく適正な画像を形成でき、新品に近いトナーを用いたときには生産性を落とすことがない。
【0192】
帯電装置の清掃動作は、トナー、磁性キャリア、外添剤、ないしはこれらの材料に由来する物質によって帯電装置に生じた汚れを清掃する動作である。
【0193】
現像剤補給容器は、現像スリーブを備えた現像カートリッジ、あるいは感光ドラム等を備えたプロセスカートリッジであってもよい。
【0194】
帯電装置としては種々の形式のものを用いて適正な清掃方法を選択すればよい。清掃頻度をメモリタグから読み取ったトナーの古さに応じて設定すればよい。
【0195】
帯電ワイヤを備えたコロナ帯電器、鋸刃状の導電性部材を感光ドラムに近接させる針状電極、または導電性の帯電ローラ、または導電性かつ磁性をそなえた微粒子を磁界で起立させた帯電磁気ブラシを帯電装置に利用できる。
【0196】
転写装置は、記録材や中間転写ベルトに転写されることなく感光ドラムに残留した転写残トナーを正規極性に帯電させる現像同時クリーニング方式の帯電装置であってもよい。感光ドラム上の転写位置よりも下流側で帯電位置よりも上流側の位置に、帯電装置の一部を成す補助帯電装置を備えた画像形成装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0197】
【図1】第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【図2】帯電装置の斜視図である。
【図3】帯電装置の給電側端部の拡大図である。
【図4】トナーの帯電量の経時変化の説明図である。
【図5】トナーの帯電量分布の経時変化の説明図である。
【図6】トナー飛散量の経時変化の説明図である。
【図7】トナー飛散量と帯電不良が発生するまでの画像形成枚数との関係の説明図である。
【図8】帯電不良を発生させないために必要な清掃頻度の説明図である。
【図9】画像形成装置の制御系のブロック図である。
【図10】メモリタグの読み取り制御のフローチャートである。
【図11】帯電装置の帯電性能の回復制御のフローチャートである。
【図12】針状電極を用いたコロナ帯電器の説明図である。
【図13】第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【図14】トナーの帯電量の経時変化の説明図である。
【図15】トナー飛散量の経時変化の説明図である。
【図16】トナー飛散量と帯電不良が発生するまでの画像形成枚数との関係の説明図である。
【図17】帯電不良を発生させないために必要な清掃頻度の説明図である。
【図18】第3実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【図19】メモリタグの読み取り制御のフローチャートである。
【図20】第4実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【図21】第5実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
【符号の説明】
【0198】
1、1A、1B 現像手段(現像装置)
2 現像容器
6 ホッパー
7、7B 現像剤補給容器(トナーボトル、トナーカートリッジ)
10 像担持体(感光ドラム)
11 帯電手段(帯電装置)
12 静電像形成手段(露光装置)
13 転写装置(転写帯電器)
14 クリーニング装置
15 定着装置
26、28 補助帯電手段(補助帯電ブラシ)
30、D5、D7、D8 回復手段(自動ワイヤ清掃機構)
31 清掃パッド支持部材
32 スクリュー
33 モータ
34 ワイヤ清掃パッド
60 コロナ放電ワイヤ
130 記憶手段(メモリタグ)
140 読み取り手段(通信部)
141 制御部
142 時間管理部
143 記憶部
144 算出部
150 帯電装置清掃間隔テーブル
P 記録材
C プロセスカートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記表面に画像の静電像を書き込む静電像形成手段と、
前記表面に現像剤を供給して前記静電像を現像する現像手段と、を備えた画像形成装置において、
前記帯電手段における前記現像剤に起因して低下した帯電性能を回復させる回復手段と、
前記現像手段に未使用現像剤を補給する現像剤補給容器に付設された記憶手段から、前記未使用現像剤の製造日からの経過時間に関連する情報を読み取る読み取り手段と、
読み取った前記情報に基づいて、前記経過時間が長いほど前記帯電性能を回復させる頻度が増すように、前記回復手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、最後に前記帯電性能を回復させてから前記現像剤補給容器が交換されるまでの画像形成枚数が多かった場合には、前記現像剤補給容器が交換されてから最初に前記帯電性能を回復させるまでの画像形成枚数を少なくするように、読み取った前記情報に基づいて前記最初に前記帯電性能を回復させるまでの画像形成枚を設定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像剤補給容器は、少なくとも前記現像手段と一体に着脱して交換されることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
像担持体と、
前記像担持体の表面に接触して前記表面を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記表面に画像の静電像を書き込む静電像形成手段と、
前記表面に現像剤を供給して前記静電像を現像する現像手段と、
前記現像手段と前記帯電手段との間に前記表面に接触して前記表面に付着したトナーを帯電させる補助帯電手段と、を備えた画像形成装置において、
前記補助帯電手段における前記現像剤に起因して低下した帯電性能を回復させる回復手段と、
前記現像手段に未使用現像剤を補給する現像剤補給容器に付設された記憶手段から、前記未使用現像剤の製造日からの経過時間に関連する情報を読み取る読み取り手段と、
読み取った前記情報に基づいて、前記経過時間が長いほど前記帯電性能を回復させる頻度が増すように、前記回復手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−139550(P2009−139550A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−314667(P2007−314667)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】