説明

画像形成装置

【課題】表示画面上でページ編集操作を行なった際、実際の出力のされ方が認識可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】表示部401と、ジョブに含まれる画像データに基づいてページ単位のページ画像を用紙に形成するプリンタ部500と、を備える画像形成装置1において、画像データに基づくページ画像を表示部401にサムネイル表示する制御部101と、サムネイル表示されたページ画像への所定のページ編集の指示を受け付ける操作部403と、を備え、制御部101は、ジョブが両面モードであって、且つ操作部403による所定のページ編集の結果、裏面に画像形成されないページがあるか否か判断し、裏面に画像形成されないページがあると判断した場合、当該画像形成されないページを白画像として表示部401に表示し、プリンタ部500は、表示部401にサムネイル表示されたページ画像を各々用紙に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機等の画像形成装置において、投入されたジョブに含まれる画像データに基づいて複数の画像を縮小して生成し1つの画面に表示させ、画像形成に際してこの表示画面を用いてページ編集を行なう技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、このような表示画面を用いて1つの画面上で用紙の裏表又は見開きの左右の画像を確認することのできる技術が開示されている。さらに、特許文献1には、この表示画面を用いてページ編集を行い、ある画像を用紙の表面にくるように指定することのできる技術が開示されている。
【特許文献1】特開平7−112562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の技術は、表示画面に表示された画像中に白画像を挿入する場合にはユーザが手動で挿入位置を指定する構成であった。
従って、例えば、両面モードの表示画面でページ編集操作を行なった結果、裏面が白紙となる場合に、その結果が必ずしも画面上に反映される構成ではないため、ユーザが表示画面を見ただけでは実際の出力のされ方が認識しづらいという問題があった。
【0004】
本発明の課題は、表示画面上でページ編集操作を行なった際、実際の出力のされ方が認識可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、
表示部と、ジョブに含まれる画像データに基づいてページ単位のページ画像を用紙に形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置において、
前記画像データに基づく前記ページ画像を前記表示部にサムネイル表示する制御部と、
サムネイル表示された前記ページ画像への所定のページ編集の指示を受け付ける操作部と、を備え、
前記制御部は、
前記ジョブが両面モードであって、且つ前記操作部による所定のページ編集の結果、裏面に画像形成されないページがあるか否か判断し、裏面に画像形成されないページがあると判断した場合、当該画像形成されないページを白画像として前記表示部に表示し、
前記画像形成部は、前記表示部にサムネイル表示された前記ページ画像を各々用紙に形成することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、
前記操作部による所定のページ編集の結果、前記白画像が表面及び裏面の順で連続した場合、当該連続した前記白画像を削除することを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、
前記操作部による所定のページ編集の結果、最終ページが奇数枚目であって前記白画像であった場合、当該最終ページの前記白画像を削除することを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記操作部は、ユーザによる任意のページへの白画像の追加指示を受け付け可能に構成され、
前記制御部は、
前記ユーザにより任意で追加された白画像と、前記所定のページ編集の結果として追加された白画像と、を異なる表示態様で前記表示部に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、表示部に表示された通りに画像形成が行なわれることとなるため、表示のされ方と実際の出力結果との関係をユーザが認識できる。その結果、ユーザのストレスを低減することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、白画像が表面及び裏面の順に連続した場合、その連続した白画像を削除するため、出力する必要のない白紙が出力されるのを防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、最終ページが奇数毎目であって白画像であった場合、その最終ページの白画像を削除するため、白画像が表面及び裏面に連続することがなく、出力する必要のない白紙が出力されるのを防止することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、ユーザにより任意で追加された白画像と、ページ編集の結果として追加された白画像と、が異なる表示態様で表示されるため、使い勝手をより良好にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施の形態の画像形成装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、本体部10と、これにオプション接続された後処理部20と、を備えて構成される。
【0015】
図1に示すように、本体部10は、スキャナ部200と、自動原稿給紙部(ADF:Auto Document Feeder)300と、操作表示部400と、プリンタ部500と、を備える。すなわち、本実施の形態に係る画像形成装置1は、スキャナ機能、コピー機能、プリンタ機能を備えた、いわゆるディジタル複合機である。
【0016】
また、本体部10には、給紙機構を有する3つの給紙トレイFT1〜FT3、及び大容量トレイユニットFT4が設けられており、各給紙トレイFT1〜FT4の近傍には給紙された用紙を検知する給紙センサが設けられている。これらの給紙トレイFT1〜FT4には、それぞれ普通紙、裏紙、再生紙、上質紙、タブ紙等の種類及びサイズが異なる用紙が収容可能となっている。
【0017】
後処理部20は、本体部10から搬送された用紙に各種後処理を行う、いわゆるフィニッシャーである。例えば、本体部10から搬送された用紙のソート処理を行うソートユニット、パンチ処理を行うパンチユニット、折り処理を行う折りユニット、断裁処理を行う断裁ユニット、カッティング処理行うカッティングユニット等を備える。また、後処理部20には、搬送された用紙が排紙される排紙トレイET1、ET2が設けられている。
【0018】
画像形成装置1において、例えば、ADF部300の原稿トレイに載置された原稿は、スキャナ部200の読取箇所であるコンタクトガラスに搬送され、スキャナ部200の光学系により原稿の画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む。
【0019】
スキャナ部200により読み取られた画像(アナログ画像信号)は、後述する状態管理部100に出力され、状態管理部100においてA/D変換され、各種画像処理が施された後、プリンタ部500に出力される。そして、プリンタ部(画像形成部)500において、何れかの給紙トレイトレイFT1〜FT4から給紙された用紙上に、ディジタル画像データに基づく画像が形成される。この画像形成された用紙は、排紙機構により後処理部20に搬送され、所定の後処理を施された後、排紙トレイET1、ET2の何れかに排紙される。
【0020】
なお、給紙トレイや排紙トレイの形態は、図1に例示したものに限定されず、例えば、その数は図示したものより多くても少なくても良い。
【0021】
図2は、画像形成装置1の要部の制御ブロック図である。
本体部10は、状態管理部100と、スキャナ部200と、ADF部300と、操作表示部400と、プリンタ部500と、プリンタコントローラ部600と、を備えて構成される。
【0022】
状態管理部100は、制御部(CPU:Central Processing Unit)101、プログラムメモリ(ROM:Read Only Memory)102、システムメモリ(RAM:Random Access Memory)103、記憶部104、読込処理部105、書込処理部106、DRAM(Dynamic Random Access Memory)制御IC107、圧縮IC108、伸長IC109、及び画像メモリ110を備えて構成される。
【0023】
制御部101は、ROM102に記憶されているシステムプログラムや画像形成処理プログラム、排紙処理プログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAM103に展開し、展開したプログラムに従って画像形成装置1の各部の動作を集中制御する。
【0024】
例えば、制御部101は、スキャナ部200又はプリンタコントローラ部600から入力された画像情報と、操作表示部400を介して入力された設定情報とに基づいてジョブを生成する。そして、このジョブを実行することで用紙に画像を形成する。
ここで、ジョブとは、画像形成に関する一連の動作を指し、例えば、複数枚の原稿をコピーする場合には、複数枚の原稿をコピーに関する一連の動作が1ジョブである。また、複数部数のコピーを行なう場合は、複数部数のコピーに関する一連の動作が1ジョブである。
設定情報には、用紙の画像形成面を指定するモード設定情報が含まれている。制御部101は、モード設定情報が「両面モード」であれば、用紙の表面・裏面に画像を形成し、モード設定情報が「片面モード」であれば、各用紙の表面にのみ画像を形成する。
【0025】
また、制御部101は、ジョブに含まれる画像データに基づいて、ページ編集画面B(図4参照。)にページ画像をサムネイル表示し、このページ編集画面Bを用いたユーザの操作入力に応じてページ編集処理を実行する。
具体的には、制御部101は、ページ編集画面Bにサムネイル表示されたページ画像に対して、ユーザにより所定のページ編集(例えば、ページの削除、ページの複製、ページの挿入、章分け、白画像入力等)の操作入力がなされた際に、その所定のページ編集の操作に応じてページ画像を編集して表示部401に表示させ、プリンタ部500により編集完了後のページ画像をページ単位で用紙に形成する。
このとき、制御部101は、ジョブが両面モードであって、且つページ編集の結果、裏面に画像形成されないページがあるか否か判断し、裏面に画像形成されないページがあると判断した場合、当該画像形成されないページを白画像として表示部401に表示する。なお、このようにして制御部101により自動的に追加表示された白画像を、以下、「自動追加白画像」という。
また、制御部101は、ページ編集の結果、自動追加白画像が表面及び裏面の順に連続した場合、この連続した2つの自動追加白画像を削除する。
また、制御部101は、サムネイル表示されたページ画像中にユーザの任意で白画像が追加(入力)された場合、このユーザの任意の白画像と自動追加白画像とを異なる表示態様で表示部401に表示する。
【0026】
ROM102は、半導体メモリ等の不揮発性メモリ等により構成され、画像形成装置1に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な画像形成処理プログラム、排紙処理プログラム等の各種処理プログラム等を記憶する。これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部101は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0027】
RAM103は、制御部101により実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成し、ジョブキュー、各種動作設定等を記憶する。
【0028】
記憶部104は、RAM等により構成され、スキャナ部200又はプリンタコントローラ部600から入力された画像データを含むジョブのデータを一時的に記憶する。また、記憶部104は、操作表示部400を介するユーザの操作入力により設定される各種設定情報、ジョブリスト画面A(図3参照。)の表示に用いるために生成されるプレビュー画像、ページ編集画面B(図4参照。)のサムネイル表示に用いるためのページ画像に関する設定情報を記憶する。
【0029】
読込処理部105は、スキャナ部200から入力されたアナログ画像信号に、アナログ信号処理、A/D変換処理、シェーディング処理等の各種処理を施し、ディジタル画像データを生成し、圧縮IC108に出力する。
【0030】
書込処理部106は、伸長IC109から入力される画像データに基づいてPWM(Pulse Width Modulation)信号を生成し、プリンタ部500へ出力する。
【0031】
DRAM制御IC107は、制御部101からの制御に基づいて、圧縮IC108による画像データの圧縮処理及び伸長IC109による圧縮データの伸長処理を制御するとともに、画像メモリ110における画像データの入出力制御を行う。
【0032】
例えば、スキャナ部200により読み取られた画像データの保存が指示されると、読込処理部105から入力された画像データの圧縮処理を圧縮IC108に実行させて、圧縮画像データを画像メモリ110の圧縮メモリ111に記憶させる。
【0033】
また、圧縮メモリ111に記憶された圧縮画像データの画像形成が指示されると、圧縮メモリ111から圧縮画像データを読み出し、伸長IC109で伸長処理を実行させてページメモリ112に記憶させる。さらに、ページメモリ112に記憶された画像データを読み出して書込処理部106に出力する。
【0034】
圧縮IC108は、DRAM制御IC107の制御により、入力された画像データの圧縮処理を施す。伸長IC109は、DRAM制御IC107の制御により、入力される圧縮画像データに伸長処理を施す。
【0035】
画像メモリ110は、例えば、揮発性メモリであるDRAM(Dynamic Random Access Memory)で構成され、圧縮メモリ111、ページメモリ112を有する。圧縮メモリ111は、圧縮画像データを記憶するためのメモリであり、ページメモリ112は画像形成前に画像形成に係る被圧縮画像データを一時的に格納するためのメモリである。
【0036】
スキャナ部200は、CCD等のイメージセンサ201と、スキャナ制御部202と、を備えて構成される。スキャナ制御部202は、制御部101からの制御信号に基づいて、スキャナ部200の各部を駆動制御する。具体的には、コンタクトガラスに載置された原稿面の露光走査を実行させ、反射光をCCD201において結像させて画像を読み取る。そして、この結像された光信号を光電変換してアナログ画像信号を生成させ、読込処理部105へ出力する。
【0037】
ADF部300は、制御部101からの制御信号に基づいて、ADF部300の制御を行うADF制御部301を備え、原稿トレイ(図示略)に載置された原稿をスキャナ部200のコンタクトガラス上に1枚ずつ自動給送する。
【0038】
操作表示部400は、表示部(LCD:Liquid Crystal Display)401と、操作表示制御部402と、操作部403と、その他図示しない操作キー群とを備えて構成される。
表示部401は、操作表示制御部402からの表示制御信号に従って、画面上に各種設定画面や画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。また、表示部401の画面上には、例えば透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル等からなる操作部403が構成されており、手指やタッチペン等で操作された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として操作表示制御部402に出力する。
【0039】
操作表示制御部402は、制御部101からの制御信号に基づいて、表示部401における表示制御を行う。例えば、画像形成処理に用いる用紙についての各種設定画面や、各種処理結果等を表示部401に表示させる。また、操作表示制御部402は、表示部401上の操作部403又は操作キー群から入力された操作信号を制御部101に出力する。
【0040】
図3〜6は、操作表示部400の表示部401に表示される画面の一例を示す図である。
【0041】
図3は、ジョブリスト画面Aの一例である。
ジョブリスト画面Aには、ジョブリスト表示領域A1、編集ボタン表示領域A2等が表示される。
【0042】
ジョブリスト表示領域A1は、投入されたジョブ毎のジョブ情報を一覧表示する領域である。具体的には、ジョブリスト表示領域A1には、例えば、ファイル名、ユーザ名、最終更新日時、枚数、部数、そのジョブの先頭画像などのジョブ情報が、ジョブ毎に一列に表示される。
編集ボタン表示領域A2は、ジョブリスト表示領域A1に一覧表示されたジョブに各種編集を行なうための操作ボタンを表示する領域である。具体的には、編集ボタン表示領域A2には、削除ボタン、複製ボタン、ジョブ編集ボタン等が表示される。
【0043】
図4は、ページ編集画面Bの一例である。
図4は、ユーザが図3のジョブリスト画面Aによりジョブを選択した後、ジョブ編集ボタンの中の画像ページボタンA21を押下することで表示される。なお、図4のページ編集画面Bは、ユーザによりページ編集が行われる前の基本画面を示している。
【0044】
ページ編集画面Bには、ページ画像表示領域B1、ページ編集ボタン表示領域B2、キャンセルボタンB3、確定ボタンB4等が表示される。
【0045】
ページ画像表示領域B1は、ジョブリスト画面Aで選択されたジョブに含まれるページ画像をサムネイル表示することで、1画面で視認可能とさせる領域である。ユーザは、ページ画像表示領域B1を用いてページ編集操作を行なうことが可能である。なお、ページ編集処理とは、具体的には、ページの削除、ページの複製、ページの挿入、白画像入力、章分けなどである。
【0046】
ページ画像表示領域B1には、例えば、最大30のページ画像を表示可能な枠が設けられており、各枠の上部にはページ番号が表示されている。画像形成は、ページ番号順に実行されるようになっており、ユーザは画像形成の順序を認識可能である。
各枠内には、ジョブに含まれる画像データに基づくページ単位のページ画像が表示され、各ページ画像の右上には、画像番号が表示されている。
なお、ジョブリスト画面Aのプレビュー画像表示領域A2において、印刷面が「両面」設定となっている場合、ページ画像表示領域B1のページ画像は、ページ番号順に、各用紙の表面裏面に順次画像形成されることとなる。また、印刷面が「片面」設定となっている場合、ページ画像表示領域B1のページ画像は、ページ番号順に、各用紙の表面のみに画像形成されることとなる。
つまり、ページ画像表示領域B1のページ画像は、「両面」モードの場合、例えばページ番号1、2の画像データは、1枚目の用紙の表面及び裏面に画像形成される。同様に、ページ番号3、4の画像データは、2枚目の用紙の表面及び裏面に画像形成される。
【0047】
なお、画像数が30に満たない場合には、残りの部分に枠のみが表示され、一方、全ページ画像が1画面のページ画像表示領域B1に収まらない場合には、ページ編集画面は複数の画面にわたって切替表示されるものとする。
【0048】
ページ編集ボタン表示領域B2は、ページ編集に関する入力ボタンを表示する領域である。ページ編集ボタン表示領域B2には、連続選択ボタンB21、全選択ボタンB22、削除ボタンB23、移動ボタンB24、複製ボタンB25、章分けボタンB26、挿入ボタンB27、白画像入力ボタンB28、等が表示される。
【0049】
連続選択ボタンB21は、ユーザによるページ画像の選択入力を連続して可能とさせるボタンである。全選択ボタンB22は、ページ画像表示領域B1に表示されたページ画像を一括で選択させるボタンである。
削除ボタンB23は、選択されたページ画像を削除させるボタンである。移動ボタンB24は、選択されたページ画像を移動させるボタンである。複製ボタンB25は、選択されたページ画像を複製させるボタンである。章分けボタンB26は、選択されたページ画像を章の先頭ページとして設定させるボタンである。挿入ボタンB27は、選択されたページ画像の前に画像を挿入させるボタンである。白画像入力ボタンB28は、選択されたページ画像の前に白画像を入力させるボタンである。
【0050】
キャンセルボタンB3は、ページ編集画面B上でなされたページ編集操作をキャンセルするボタンである。確定ボタンB4は、ページ編集画面上でなされたページ編集操作を確定するボタンである。確定ボタンB4が押下されると、ページ編集画面上でなされたページ編集が記憶部104に記憶される。
ページ編集操作は、まず、ユーザにより各種ボタンB23〜28のうち何れかが押下された後、確定ボタンB4が押下されると、ボタンB23〜28による指示が実行される。
一方、各種のボタンB23〜28のうち何れかが押下された後、キャンセルボタンB3が押下されると、ボタンB23〜28による指示がキャンセルされる。
【0051】
図5は、ページ編集処理として複製の操作を行なった際、最終ページに自動追加白画像が追加された状態を示した一例である。
なお、自動追加白画像の追加は、ジョブが「両面モード」に設定されている場合にのみ実行される。
図5では、図4の基本画面の画像番号4の画像が3ページ目に複製され、6ページ目に自動追加白画像が挿入された場合を示している。
図5は、具体的には、ユーザが、サムネイル表示されたページ画像の中から複製する画像(画像番号4の画像)を選択して複製ボタンB25を押下した後、複製画像の挿入位置(3ページ目)を選択して挿入ボタンB27を押下し、確定ボタンB4を押下することにより実行される。すなわち、このユーザ操作に応じて、図5に示すように、3ページ目にページ番号4の画像が挿入された状態が表示され、さらにこの操作によって最終ページが奇数ページ(5ページ目)となるため、6ページ目に自動追加白画像Sが表示される。
【0052】
図6は、ページ編集処理としてユーザが任意に白画像入力の操作を行なった際、さらに最終ページに自動追加白画像が追加された状態を示した一例である。
図6では、図4の基本画面の3ページ目にユーザの任意の白画像が入力され、6ページ目に自動追加白画像が挿入された場合を示している。
図6は、具体的には、ユーザが、サムネイル表示されたページ画像の中から白画像の挿入位置(3ページ目)を選択して白画像入力ボタンB28を押下した後、確定ボタンB4を押下ことにより実行される。すなわち、このユーザ操作に応じて、図6に示すように、3ページ目にユーザの任意の白画像が挿入された状態が表示され、さらにこの操作によって最終ページが奇数ページ(5ページ目)となるため、6ページ目に自動追加白画像Sが表示される。
このとき、6ページ目の自動追加白画像Sは、例えば、グレーなどに着色されており、ユーザの任意の白画像と自動追加白画像Sとが識別できるようになっている。
また、白画像入力ボタンB28の操作を行なった場合には、図6に示すように、挿入紙選択領域B5が表示され、白画像の画像形成を行なうために用いる用紙トレイを変更することが可能である。
【0053】
また、これ以外にも、例えば、削除ボタンB23を用いて何れかのページ画像を削除することで最終ページが奇数ページとなった場合には、自動追加白画像が追加表示される。
また、章分けボタンB26を用いて章の先頭ページを指定することで奇数ページ数の章が出来た場合には、その章が偶数ページ数となるよう自動追加白画像が追加表示される。
【0054】
図2に戻って、プリンタ部500は、LD部(Laser Diode)501と、プリンタ制御部502とを備えて構成され、書込処理部106から入力された画像データに基づいて用紙に画像を形成する。
【0055】
LD部501は、LD、感光体ドラム、帯電部、露光部、現像部、転写部、クリーニング部、及び定着部等を備える。また、LD部501内の搬送経路に従って用紙を搬送するための給紙ローラ、レジストローラ、排紙ローラをはじめとする各種ローラ、搬送路切換板、及び反転部等を備える。LD部501の搬送部は、プリンタ制御部502からの制御に基づいて、当該ジョブで指定された用紙を給紙トレイFT1〜FT4の何れかから給紙して、給紙された用紙を搬送経路上に搬送する。
【0056】
また、LD部501の搬送経路上には、複数のセンサが設けられている。これらのセンサは、用紙が通過する際に検出信号を発生し、これをプリンタ制御部502に出力する。
【0057】
プリンタ制御部502は、制御部101からの制御信号を受信して、LD部501の各部の動作を制御する。また、プリンタ制御部502は、搬送経路上に設けられたセンサからの検出信号に基づいて、ジョブ毎に給紙した用紙の枚数をカウントし、制御部101に出力する。
【0058】
プリンタ部500では、プリンタ制御部502からの指示に基づいて、感光体ドラム表面を帯電部により帯電させ、書込処理部106から入力されたPWM信号に基づいてLDにより感光体ドラム表面にレーザ光を照射することにより静電潜像を形成する。そして、現像部において感光体ドラム表面の静電潜像を含む領域にトナーを付着させ、転写部により用紙にトナーを転写して画像を形成する。そして、転写された画像を定着部で定着させた後、画像形成済みの用紙を排紙ローラにより後処理部20へ搬送する。
【0059】
プリンタコントローラ部600は、コントローラ制御部601、DRAM制御IC602、メモリ603、通信制御部604、NIC(Network Interface Card)605等を備えて構成される。
コントローラ制御部601は、各部の動作を統括的に制御し、通信制御部604及びNIC605を介して、外部の情報端末PCから入力されるデータをジョブとして、状態管理部100に配信する。
【0060】
DRAM制御IC602は、NIC605及び通信制御部604により受信されたデータのメモリ603への格納や、メモリ603からのデータの読み出しを制御する。また、DRAM制御IC602は、状態管理部100のDRAM制御IC107とPCI(Peripheral Components Interconnect)バスで接続されており、コントローラ制御部601からの指示に従って、画像形成対象のデータをメモリ603から読み出してDRAM制御IC107に出力する。
【0061】
メモリ603は、DRAMから構成され、入力されたデータを一時的に格納する。
通信制御部604は、NIC605の通信を制御する。NIC605は、ネットワークに接続するための通信インタフェースであり、情報端末PCからネットワークを介して画像情報を受信し、DRAM制御IC602に出力する。
【0062】
次に、本実施形態の画像形成装置1におけるページ編集処理について説明する。
なお、ページ編集処理とは、具体的には、ページの複製、ページの挿入、ページの削除、ページの移動、白画像入力、章分けの何れかである。
ここでは、ページ編集処理の一例として、複製・挿入の操作を実施した場合について具体的に説明する。
図7は、ページ編集処理の一例として複製・挿入の操作を実施した場合について示したフローチャートである。
【0063】
なお、このページ編集処理が実行される前提として、予め、ジョブリスト画面Aから1つのジョブが選択され、そのジョブのページ編集画面B(基本画面;図4参照。)が表示部401に表示されているものとする。
【0064】
まず、ページ編集画面Bを用いたユーザの操作入力により、ページ編集が実施される(ステップS11)。
すると、制御部101は、ジョブの設定が両面モードであり、且つ表示部401にサムネイル表示されたページ画像について、裏面に画像形成されないページがあるか否かを判断し(ステップS12)、ジョブの設定が両面モードでない場合、又はジョブの設定は両面モードであっても裏面に画像形成されないページがない場合(ステップS12;NO)には、本処理を終了する。
一方、ジョブの設定が両面モードであり、且つ裏面に画像形成されないページがある場合(ステップS12;YES)には、制御部101は、その画像形成されないページを自動追加白画像として表示する(ステップS13)。
【0065】
次いで、制御部101は、自動追加白画像が表面及び裏面の順で連続するか否かを判断し(ステップS14)、自動追加白画像が表面及び裏面の順で連続しないと判断した場合(ステップS14;NO)には、本処理を終了する。
一方、自動追加白画像が表面及び裏面の順で連続すると判断した場合(ステップS14;YES)には、制御部101は、連続する2つの自動追加白画像を削除し(ステップS15)、本処理を終了する。
【0066】
ここで、図8に、2つの自動追加白画像が連続した状態を示す。
具体的には、上記図5の状態から、さらに複製の操作を行なって6ページ目に画像番号3の画像を複製した場合、最終ページが奇数ページ(7ページ目)となるため、制御部101は、8ページ目に自動追加白画像Sを追加表示する。すると、図8に示すように、4枚目の用紙の表面・裏面において自動追加白画像が2つ連続することとなるため、制御部101は、自動追加白画像Sが連続すると判断し、この2枚の自動追加白画像S、Sを削除する。
【0067】
なお、上記図7、8では、ページ画像の最後の2枚に表面・裏面の順に連続する2つの自動追加白画像S、Sがある場合を例示して説明したが、2つの自動追加白画像S、Sが表面・裏面の順に連続する場合であれば、その位置に関わらず削除される。
また、上記図7、8では、ページ編集処理として複製・挿入の操作を行なった場合について説明したが、これ以外にも、ページ編集処理としてページの削除、白画像入力等により裏面に画像形成されないページがある場合、制御部101は、ページ編集処理を実行する。
また、ページ編集処理として章分けにより奇数ページ数の章が出来た場合に、制御部101は、ページ編集処理を実行する。
【0068】
以上のように、本実施形態における画像形成装置によれば、両面モードのジョブにおいて、画像形成されないページが白画像として表示部に表示され、表示部に表示された通りに画像形成が行なわれることとなるため、表示のされ方と実際の出力結果との関係をユーザが認識できる。その結果、ユーザのストレスを低減することができる。また、無駄な白紙の出力を防止することができる。
【0069】
また、白画像が表面及び裏面の順に連続した場合、その連続した白画像を削除するため、出力する必要のない白紙が出力されるのを防止することができる。
【0070】
また、ユーザにより任意で追加された白画像と、所定のページ編集の結果として追加された白画像と、が異なる表示態様で表示されるため、使い勝手をより良好にすることができる。
【0071】
(変形例)
上記実施形態の変形例について図9を参照して説明する。
変形例の基本的構成は、上記実施形態と同様であるが、上記実施形態においては、制御部101は、ジョブが両面モードであって且つ所定のページ編集の結果裏面に画像形成されないページがあった場合、その画像形成されないページを白画像として表示し、さらに、所定のページ編集の結果、白画像が表面及び裏面に順に連続した場合その連続した2つの白画像を削除する構成であるのに対し、変形例においては、制御部101は、所定のページ編集の結果、最終ページが奇数枚目であってこのページの画像が自動追加白画像であった場合、この最終ページの自動追加白画像を削除する構成となっている。
【0072】
図9は、このような変形例のページ編集処理について示したフローチャートである。
【0073】
まず、ページ編集画面Bを用いたユーザの操作入力により、ページ編集が実施される(ステップS21)。
すると、制御部101は、ジョブの設定が両面モードであり、且つ表示部401にサムネイル表示されたページ画像の最終ページが奇数ページ目であるか否かを判断し(ステップS22)、ジョブの設定が両面モードでない場合、又はジョブの設定は両面モードであっても最終ページが奇数ページ目でない場合(ステップS12;NO)には、本処理を終了する。
一方、ジョブの設定が両面モードであり、且つ最終ページが奇数ページ目である場合(ステップS22;YES)には、制御部101は、その最終ページが、自動追加された白画像であるか否かを判断する(ステップS23)。
【0074】
そして、制御部101は、最終ページが自動追加された白画像でない場合には(ステップS23;NO)、その最終ページの次のページに自動追加白画像を表示する。
一方、制御部101は、最終ページが自動追加された白画像である場合には(ステップS23;YES)、その最終ページの自動追加白画像を削除する(ステップS25)。
【0075】
このような構成によれば、最終ページが奇数毎目であって自動追加白画像であった場合には、その最終ページの自動追加白画像が削除されるため、白画像が表面及び裏面に順に連続することがなく、出力する必要のない白紙が出力されるのを防止することができる。
【0076】
なお、自動追加白画像が2つ連続したとしても、裏面・表面の順に連続した場合は異なる用紙に画像形成されることとなるため、削除は行なわない。
【0077】
その他、本発明が上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施形態の画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置の要部の制御ブロック図である。
【図3】ジョブリスト画面の一例を示す図である。
【図4】ページ編集画面の基本画面の一例を示す図である。
【図5】ページ編集画面の遷移について説明するための図である。
【図6】ページ編集画面の遷移について説明するための図である。
【図7】ページ編集処理の処理手順を示したフローチャートである。
【図8】ページ編集画面の遷移について説明するための図である。
【図9】ページ編集処理の処理手順の変形例を示したフローチャートである。
【符号の説明】
【0079】
1 画像形成装置
100 状態管理部
101 制御部
400 操作表示部
401 表示部
403 操作部
500 プリンタ部(画像形成部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、ジョブに含まれる画像データに基づいてページ単位のページ画像を用紙に形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置において、
前記画像データに基づく前記ページ画像を前記表示部にサムネイル表示する制御部と、
サムネイル表示された前記ページ画像への所定のページ編集の指示を受け付ける操作部と、を備え、
前記制御部は、
前記ジョブが両面モードであって、且つ前記操作部による所定のページ編集の結果、裏面に画像形成されないページがあるか否か判断し、裏面に画像形成されないページがあると判断した場合、当該画像形成されないページを白画像として前記表示部に表示し、
前記画像形成部は、前記表示部にサムネイル表示された前記ページ画像を各々用紙に形成することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記操作部による所定のページ編集の結果、前記白画像が表面及び裏面の順で連続した場合、当該連続した前記白画像を削除することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記操作部による所定のページ編集の結果、最終ページが奇数枚目であって前記白画像であった場合、当該最終ページの前記白画像を削除することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記操作部は、ユーザによる任意のページへの白画像の追加指示を受け付け可能に構成され、
前記制御部は、
前記ユーザにより任意で追加された白画像と、前記所定のページ編集の結果として追加された白画像と、を異なる表示態様で前記表示部に表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−134336(P2010−134336A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−312046(P2008−312046)
【出願日】平成20年12月8日(2008.12.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】