説明

画像形成装置

【課題】本発明は、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の画像形成装置は、トナー容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌する攪拌パドル7と、攪拌パドル7に押されて回転するフリーパドル11と、フリーパドル11の端部に設けられたマグネット9と、容器の下部に設けられマグネット9を検出するAMRセンサと、AMRセンサによりトナーの量を検知する検知手段とを備え、AMRセンサを回転軸に対して回転自在であるフリーパドル11が自重で垂下されたときの位置の真下よりフリーパドル11の回転方向下流側に配置したことを主要な特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを利用した画像形成装置であって、とくにトナーの残量検知を行えるトナー検知装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの電子写真プロセスを利用した画像形成装置においては、感光体を予め一様に帯電させ、この感光体上に露光して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置から供給されるトナーによって現像して、この可視化されたトナー画像を転写ローラに電圧を印加することでトナーを移動させ、記録媒体に転写、定着している。
【0003】
まずトナー検知装置について説明する前に、以下図13、図14を参照しながら、前提となる画像形成装置の主要構成について説明する。本発明の画像形成装置は、電子写真プロセスで画像を形成するものであればよく、モノクロ印刷の画像形成装置としてファクシミリを説明し、カラー印刷の画像形成装置として簡単にタンデム型のカラー画像形成装置を説明する。
【0004】
ファクシミリ装置は、ファクシミリ受信時またはコピーの印刷時に記録紙が第1の記録紙パスを搬送されて像形成部と定着器で画像形成が行われる。また、ファクシミリ送信時または画像読み込み時に原稿が第2の記録紙パスを搬送されて画像の読み取りが行われる。
【0005】
そこで、図13の従来の画像形成装置の構造図に基づいて画像形成装置であるファクシミリ装置について説明する。図13の記録紙パスに沿って、給紙ローラ102によって給紙トレイ101から記録紙が1枚ずつピックアップされて記録紙パスに給紙される。この記録紙は搬送ローラ103で像形成部104に送られる。
【0006】
像形成部104には一定速度で回転する感光体ドラム105が設けられており、この表面をスコロトロン帯電器などの帯電器106によって順次一様に帯電する。この帯電された表面にLSU(Laser Scanning Unit)107からのレーザ光を照射して走査し、静電潜像を形成して、この静電潜像を現像する。LSU107からのレーザ光は光の照射された部位の電荷を除電することにより静電潜像を形成する。このプロセスが回転に伴ってできるように感光体ドラム105の周囲に各部が配置されている。
【0007】
さて、像形成部104には現像ローラ108が設けられており、感光体ドラム105の表面に一成分現像剤等のトナーを付着させる。トナーは現像ローラ108の近くに設けられたトナー容器114に収容され、攪拌パドル112によって攪拌されながら搬送され、供給ローラ113によって現像ローラ108に供給される。トナー量はドクターブレードで制御される。なお、攪拌パドル112は、図示しないギヤ機構で現像ローラ108と連動して回転するように形成されている。
【0008】
レーザ光によって形成された感光体ドラム105の静電潜像は、現像ローラ108のトナーが付着することによって可視化され、さらに、感光体ドラム105と対応して設けられた転写ローラ109に直流電圧を印加することで、その間を搬送される記録紙にトナー像が転写される。トナー像が転写された記録紙は記録紙パスに沿って搬送される。
【0009】
この記録紙に形成されたトナー像は定着ローラ110で定着される。トナー像が付着している記録紙を記録紙パスに沿って搬送させながら定着ローラ110で加熱定着する。定着ローラ110にはハロゲンランプ等の発熱体が設けられている。定着後、記録紙は排紙ローラ111によって排紙される。
【0010】
続いて、図14の従来の画像形成装置の構造図に基づいてタンデム型のカラー画像形成装置について説明する。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のプロセスユニットがあるだけで、基本的構造はファクシミリと変わらない。帯電、露光、現像、転写、定着の各プロセスを経て記録紙に画像を形成する画像形成部が設けられ、この画像形成部には、給紙カセットに収容された記録紙が、給紙カセットから画像形成部に向かう記録紙パスを経て搬送される。画像形成部にて所要の画像が形成された記録紙は、画像形成部から次の記録紙パスを経て排紙部に排出される。
【0011】
画像形成部は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分の像を形成する4色の像形成部121と、この各像形成部121内の各感光体ドラム表面に露光のためのレーザ光を走査するLSU122と、各像形成部121内の各感光体ドラム上に形成された各色のトナー像が順次転写される中間転写ベルト123とを有しており、各色の感光体ドラムが中間転写ベルト123に沿って並んで配置されたタンデム構造となっている。
【0012】
各像形成部121内では、各帯電器により均一に帯電された各感光体ドラム表面に対して、LSU122からレーザ光が走査されて静電潜像が形成される。この各感光体ドラムの静電潜像が、各現像装置から供給される各色のトナーで現像されて色成分ごとのトナー像として各感光体ドラムに形成される。4色になり、中間転写ベルト123が設けられただけで、実質的には上記したファクシミリの像形成部104と変わらない。中間転写ベルト123は、駆動ローラ、従動ローラに巻き掛けられて張架されており、この中間転写ベルト123の内側には、各感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルト123に転写する各色の1次転写ローラ124が設けられている。また中間転写ベルトの一端には、中間転写ベルトに形成されたトナー像を記録紙に転写する2次転写ローラ125が配設されている。
【0013】
2次転写ローラ125によりトナー像が転写された記録紙は、定着器に搬送されて熱及び圧力によりトナー像を記録紙に定着させる処理が行われる。その後、記録紙は記録紙パスを経て排紙ローラにより排紙部上に排出される。
【0014】
さてここで、従来の画像形成装置に設けたトナー検知装置について説明する(例えば特許文献1参照)。図15に従来のトナー検知装置の構成図として示すように、攪拌パドル130に検知体131を所定の力で吸着する永久磁石132を設ける。攪拌シャフトの回転に伴って、トナー容器内のトナー残量が少ない場合に、検知体131が永久磁石132により吸着されて一方の攪拌翼と一体となって回転する第1の動作状態と、トナー残量が多い場合に、検知体131がトナーの抵抗により永久磁石132から分離され、永久磁石132が設けられていない他方の攪拌翼によって最上点まで押し上げられ、自重により降下する第2の動作状態とをとり得るように構成するものである。これにより、検知体131の第1及び第2の動作状態において発生する磁界変化の回数を透磁率センサ133により検知するものである。
【0015】
また、別のトナー検知装置として、図示はしないが、センサ攪拌パドルとフリーパドルを用い、ホール素子を使ったトナー残量検知も本出願人によって提案されている(特許文献2参照)。ホール素子はフリーパドルに設けた磁石の発生する磁界や電流の発生する磁界を電気信号に変換し出力する。フリーパドルの運動は特許文献1の検知体の第2の動作状態の運動に相当し、ホール素子で検出されたパルスの長さで残量を判断する。
【特許文献1】特開2002−108086号公報
【特許文献2】特開2007−164032号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、磁気センサにおいて、ホール素子は異方性磁気抵抗素子と比べて感度が低いといわれている。なお、異方性磁気抵抗素子はAMR(Anitorpic−Magneto−Resistance)センサとも称されるので、以下AMRセンサという表現で説明する。このホール素子は、実際感度が低いだけでなく、AMRセンサよりもコストが高い。加えてAMRセンサの方が感度の上下を問わずコストが安定的に安い。このためトナー検知装置にとってAMRセンサはきわめて有利な点が多いセンサであるが、AMRセンサを利用するには以下説明する幾つかの課題があり、今まで実現できていない。
【0017】
以下このAMRセンサの課題の説明をする。AMRセンサは、トナー検知用(特別仕様)の素子ではない標準的な感度の素子でも、感度幅は0.8mT〜2.2mT程度であり、ホール素子と比較すると、高感度で、3倍を越える感度を有している。これに対し、トナー検知用(特別仕様)のホール素子の感度は11.3mT程度であり、通常のホール素子では20.0mT程度である。従って、ホール素子をAMRセンサに交換しようとすると、AMRセンサが鋭敏に反応してしまい、トナー残量のばらつきが大きくなり、トナー検知装置には使用できなかった。
【0018】
また、ホール素子は基体と垂直に交差する方向の磁束を検出するという特性を有しており、ホール素子と磁石を接近させるだけで垂直方向の磁束を検出し、検出信号(ON)を出力し、設計上利用し易い。これに対して、AMRセンサは基体と平行に交差する横方向の磁束を検出する特性を有している(後述する図6(a)(b)参照)。このため、磁石がセンサの真上に位置したときは、AMRセンサでは磁力が垂直方向では磁気的につりあい状態となり、肝心の検出対象の近くで検出信号がOFFとなる。
【0019】
そして、ホール素子とAMRセンサとで検出する磁束の方向がこのように相違するため、上記検出信号のON、OFFの違いのほかに、別の技術的特性の違いを生じる。すなわち、ホール素子は、磁石がセンサの真上に位置したときにだけON信号を1パルスだけ出力するという特性になるが、AMRセンサは磁石がセンサの真上に位置したときにOFFとなり、しかもこの位置の前後でON信号を各1回ずつ2パルス出力するという特性をもつ。このような技術的特性をもつAMRセンサでは、トナー残量がきわめて乏しくなった状態の検出はできない。
【0020】
ホール素子は感度が低いという特性ため、残量が少ない位置での残量検知に適している。しかし、AMRセンサはホール素子と比べると高感度であり、2倍以上の時間早めに磁束を検出してしまう。検知開始のタイミングが早くなると、トナーの検知時間が長くなってしまう。どうしても検出のばらつきも大きくなり、検出信号がOFFとなる課題を抜きにしても、トナーの残量が多くなってしまうという課題があった。
【0021】
これを防止するには、低感度のAMRセンサを使用すればよい。しかし、感度範囲が0.8mT〜2.2mT以上となる低感度品は市販されていない。低感度品が使用できる環境にない。だからと言って単純にセンサの位置を遠くに離せばよいかというと、画像形成装置は高さの制限を受け、構造上あまり距離をとることができない。ソフトウェア的に対応する方法も考えられるが、トナー検知は現像装置を交換したときの新品検知等のほかの処理も行っているため、これらすべての制御仕様見直しが必要となり、しかもこのときのソフト処理もきわめて複雑となる。従って、ソフトウェア的に対応する方法は実用的ではない。
【0022】
従って、従来のホール素子をAMRセンサに代えられるかというと、単純なアプローチでは困難であった。こうした課題が障害となってトナー検知装置にAMRセンサを採用することは困難であった。しかし、AMRセンサはホール素子よりも低コストで、感度も高いという魅力、利点があり、実用性ではホール素子を凌ぐ有利な特性を有している。
【0023】
そこで、本発明は、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の画像形成装置は、トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、回転軸対して回転自在に設けられると共にトナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、回転部材の回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、容器の下部に設けられ磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、異方性磁気抵抗素子により磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、異方性磁気抵抗素子を回転軸に対して回転自在である回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より回転部材の回転方向下流側に配置したことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0025】
本発明の画像形成装置は、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、製造と組み立てが容易になるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の実施の形態1は、トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、回転軸対して回転自在に設けられると共にトナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、回転部材の回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、容器の下部に設けられ磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、異方性磁気抵抗素子により磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、異方性磁気抵抗素子を回転軸に対して回転自在である回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より回転部材の回転方向下流側に配置したことを特徴とする画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、設計と製造、組み立てが容易になる。
【0027】
本発明の実施の形態2は、トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、回転軸対して回転自在に設けられると共にトナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、回転部材の回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、容器の下部に設けられ磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、異方性磁気抵抗素子により磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、異方性磁気抵抗素子を回転軸に対して回転自在である回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より回転軸の軸方向へずらして配置したことを特徴とする画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、設計と製造、組み立てが容易になる。
【0028】
本発明の実施の形態3は、トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、回転軸対して回転自在に設けられると共にトナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、回転部材の回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、容器の下部に設けられ磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、異方性磁気抵抗素子により磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、異方性磁気抵抗素子を回転軸に対して回転自在である回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より回転部材の回転方向下流側であって回転軸の軸方向へずらして配置したことを特徴とする画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、設計と製造、組み立てが容易になる。画像形成装置の高さに影響されることなく容易に取り付け位置の調整が行える。
【0029】
本発明の実施の形態4は、トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、回転軸対して回転自在に設けられると共にトナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、回転部材の回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、容器の下部に設けられ磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、異方性磁気抵抗素子により磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、異方性磁気抵抗素子を回転軸に対して回転自在である回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より回転部材の回転方向下流側であって磁性部材の磁束のうち回転方向側の磁束のみを周期の第1及び第2のタイミングの間に限って検出できる距離に磁性体の軌道から離して配置したことを特徴とする画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、設計と製造、組み立てが容易になる。軌道を基準にして立体的に設計するので異方性磁気抵抗素子を正確な位置に取り付けることができる。
【0030】
本発明の実施の形態5は、実施の形態1、2、3または4に従属する形態であって、異方性磁気抵抗素子が一対の電極と、この一対の電極間に設けられた薄膜強磁性金属から構成され、薄膜強磁性金属が、磁性部材が有する磁束方向に対して所定の角度で配設されることを特徴とする画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、製造と組み立てが容易になる。
【0031】
本発明の実施の形態6は、実施の形態1、2、3、4または5に従属する形態であって、検知手段は磁性部材を検出する時間が所定の時間より短いことによりトナーの残量が多いことを検知し、所定の時間より長いことによりトナーの残量が少ないこと検知することを特徴とする記載の画像形成装置であり、この構成により、異方性磁気抵抗素子を使った安価で高感度のトナー検知装置を実現できると共に、製造と組み立てが容易になる。
【0032】
(実施の形態1)
以下本発明の実施の形態1における画像形成装置について図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態1における画像形成装置の像形成部を拡大した構成図、図2はAMRセンサをパドル角基準の下方に配設したときの動作説明図、図3は本発明の実施の形態1における画像形成装置の要部制御ブロック図である。複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの電子写真プロセスを利用した画像形成装置の本体部分の構成については図13、図14を基に背景技術の説明において説明したとおりであり、ここでは省略する。しかし、画像形成装置の全体的な構成の説明のために図13、図14は実施の形態1でも図1と同時に参照する。
【0033】
図1に示すように画像形成装置は像形成部1を備えている。像形成部1は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム2を備えている。感光体ドラム2が回転することで、順次、帯電部がその表面を帯電させ、露光部がここに静電潜像を形成し、現像部がこの静電潜像を現像し、転写部が記録紙に転写する。帯電から転写までが感光体ドラム2の周囲で行えるように各部が周囲に配置されている。
【0034】
各部の第1の構成は帯電器である。実施の形態1においては、帯電器は感光体ドラム2を帯電させる非接触帯電式のスコロトロン帯電器等の帯電器3である。また、第2の構成として露光部が設けられている。図1には図示しないが、図13、図14に示すようなLSUが設けられている。このLSUは感光体ドラム2の周面にレーザ光を照射することで帯電が除電し、静電潜像を形成する。
【0035】
そして、静電潜像が形成された状態の感光体ドラム2を現像するために、第3の構成として現像部が設けられている。現像部は、帯電した感光体ドラム2の表面に一成分現像剤のトナー5を付着させる現像ローラ6を備えている。トナー容器4内のトナー5は、攪拌パドル7によって攪拌されながら搬送され、供給ローラ8によって現像ローラ6に供給される。この攪拌パドル7は先端に掻き混ぜ用の攪拌体を有し、図示しないギヤ機構で現像ローラ6と連動して回転するように形成されている(例えば図11(a)参照)。なお、トナー5は一成分現像剤に限られず、二成分現像剤等でもかまわない。
【0036】
攪拌パドル7を回転させる回転軸7aには、図1、図2に示すように攪拌パドル7と連れ回りによって共に回転するフリーパドル11が設けられている。フリーパドル11は攪拌パドル7の回転軸7aに回転自在に軸支されており、攪拌パドル7の当接により頂点(最上点)まで押し上げられ、その位置からは自重により降下する。フリーパドル11は落下点で残留しているトナー5の抵抗を受け、一時的に回転速度が低下してこの付近で動きが鈍る。しかし、直ぐこれを追って攪拌パドル7が背後から当接して再び回転力を与え、最下点を経由して最上点まで押し上げる。
【0037】
このフリーパドル11の先端にマグネット9が設けられている。図2に示すようにフリーパドル11と攪拌パドル7の円軌道の側面に磁気センサSが設けられる。実施の形態1の磁気センサSは画像形成装置の底面に取り付け部材15を介して固定されるAMRセンサ10であるが、図2ではホール素子と同様の位置に置かれており、実施の形態1の特有なセンサの配置とは異なるため(またホール素子とこの場合の位置が共通であることを示す意味合いもあり)、AMRセンサ10ではなく上位概念の磁気センサSとして記載されている。この磁気センサSは所定の検知範囲で回転するマグネット9を検出する。しかし、磁気センサSがAMRセンサ10の場合、図2の配置ではトナー5の検知は残留量が少ないほど困難である。
【0038】
さて、図1に戻って現像部の説明を続けると、現像ローラ6は、帯電した感光体ドラム2の表面にトナー5を付着させるために電源から電圧が印加されている。この電源は約200Vの直流電圧に交流重畳バイアスを現像ローラ6に印加している。そして、重畳して印加する交流電圧を調整するため、電源部コントローラ13を制御できる制御部12(図3参照)が設けられている。制御部12はプロセッサとプログラムを記憶したメモリから構成される機能実現手段である。この制御部12にはAMRセンサ10が接続され、制御部12には、AMRセンサ10からの出力を基に磁束を検出する時間の変化でトナー5の残量を検知する検知手段12aが設けられている。検知手段12aも制御部12に搭載される機能実現手段である。なお、制御部12は図3に示すように検知手段12aの検知結果を基にして表示部14に、トナー無や、トナーLOW表示、ENPTYなどのトナー5の残量表示を行う。
【0039】
続いて、第4の構成として転写部が設けられている。転写部は、現像された感光体ドラム2のトナー5を記録紙へ転写するため、転写ローラを備えている。転写ローラは、感光体ドラム2の上方に位置し(図13参照)、感光体ドラム2に接した状態で回転する。転写ローラと感光体ドラム2との間を記録紙が搬送されることで転写される。
【0040】
そして、転写された記録紙のトナー5を定着させるために、画像形成装置には、図1には図示はしないが、定着ローラが設けられる。定着ローラで転写された記録紙を加熱しながら、記録紙に圧力を印加することで、トナー5を定着させて排紙する(図13参照)。
【0041】
さて、以上説明した画像形成装置において行われるトナー5の残量検知の詳細について説明する。磁気センサSによってトナー5の残留検知が可能になる原理を図4(a)の磁気センサSによってトナー5があるときの残留検知の原理説明図、図4(b)の磁気センサSによってトナーがないときの残留検知の原理説明図に基づいて説明する。実施の形態1のAMRセンサ10とは配置が異なるため、ここではホール素子などの一般の磁気センサSとして説明する。ただ、実施の形態1のAMRセンサ10においても基本動作の原理自体は同様となる。図4(a)はトナー5がトナー容器内に多くある状態のときの攪拌パドル7、フリーパドル11、マグネット9、磁気センサSの様子を示し、図4(b)はトナー5がトナー容器内に少ない状態の攪拌パドル7、フリーパドル11、マグネット9、磁気センサSの様子を示す。以下、磁気センサSはホール素子であるとして説明する。
【0042】
図4(a)(b)に示すように、攪拌パドル7は所定回転速度で回転軸7aの周りに回転しトナー5を攪拌する。フリーパドル11はこの回転軸7aに回転自在に軸支されており、攪拌パドル7と連れ回りをする。すなわち、フリーパドル11背後から追従して回転する攪拌パドル7に当接されて最上点まで押し上げられ、その位置からは攪拌パドル7の回転速度より自重により降下する。フリーパドル11はトナー5上の落下点でトナー5の抵抗を受け、一時的に速度が鈍る。しかし、追従する攪拌パドル7が背後から押し、再び回転力を与え、トナー5内を通過して最上点まで押し上げ、この動作を繰り返す。このフリーパドル11の先端にマグネット9が設けられており、このマグネット9はフリーパドル11の先端の円軌道に沿って移動し、マグネット9の磁界も移動する。
【0043】
従って、磁気センサSの検知範囲を、トナー5が検知したいごく少量の設定範囲に合わせるか、それ以上の幅の範囲になるように配置すれば、高精度にトナーなし状態を検出できる。すなわち、トナー5がほとんどない状態では図4(b)に示すようにトナー5の抵抗はなく、フリーパドル11の動きがトナー5の存在によって止められることはない。従って、トナー5のない状態でフリーパドル11が自重によって降下するとき最下端となる位置(自重で垂下される位置)にフリーパドル11が位置する時間が長くなる。そして、これは、トナー量が少ない状態では、フリーパドル11が最上点から落下し攪拌パドル7に押し上げられるまでの時間の中でフリーパドル11が検知範囲に存在する時間が長くなることを意味する。
【0044】
しかし、図4(a)に示すように、トナー5が十分に存在する場合には、フリーパドル11は自重で落下するとき、トナー5上に落下して抵抗を受ける。これによりマグネット9は磁気センサSの検知範囲に到達できない。従って、トナー5のない状態でフリーパドル11が自重によって降下するとき最下端となる位置にフリーパドル11が位置する時間はフリーパドル11が攪拌パドル7に押されて通過する時間のみであるためフリーパドル11が最下端となる位置に位置する時間が短くなる。これは、フリーパドル11が最上点から落下し攪拌パドル7に押し上げられるまでの時間は、トナー5が多い状態では、検知範囲に存在する時間が短くなって短時間になることを意味する。以上説明した原理により、フリーパドル11と磁気センサS、マグネット9を使ってトナー5の残量を検知することができる。
【0045】
ただ、ここで磁気センサSとマグネット9を利用した一般のトナー5の残留量検知は次のような仮定で成り立っていることに注意しなければならない。すなわち、マグネット9が近づいてくると磁界強度が強くなり、磁気センサSがこれに反応して検出信号を出力するということである。従って、磁気センサSがホール素子であって、かつ、トナー5のない状態でフリーパドル11が自重によって降下するとき最下端となる位置(自重で垂下される位置)の下方に磁気センサSが配置されているのであれば、上記した原理に基づいてトナー5の残量を検出できる。
【0046】
しかし、磁気センサSがマグネット9との距離に関して非線形的な応答をするAMRセンサ10の場合には、AMRセンサ10上をマグネット9が回転すると、ホール素子とは異なった非線形的な応答特性を示すため、上記原理における基本的な考え方は利用することはできるが、そのままでは実際には検知できない。AMRセンサ10では、フリーパドル11が最下端を通過するときにマグネット9の検出信号がOFFになるからである。
【0047】
図5はAMRセンサの外観と異方性磁気抵抗の効果の説明図を示し、図6(a)はホール素子の磁界検出方向を示す説明図、図6(b)はAMRセンサの磁界検出方向を示す説明図であり、図7(a)はホール素子の応答特性の説明図、図7(b)はAMRセンサの応答特性の説明図、図8はホール素子とAMRセンサの出力信号の波形図で、ホール素子とAMRセンサの傍をマグネットが1回通過するときの出力信号の波形を示す。図9は本発明の実施の形態1における画像形成装置のトナー検知装置の配置説明図、図10(a)は図9の画像形成装置のトナー検知装置のマグネットの軌道とAMRセンサの斜視図であり、図10(b)は図10(a)のトナー検知装置の正面図である。図11(a)は本発明の実施の形態1における画像形成装置の像形成部を取り出した状態の斜視図、図11(b)はAMRセンサのずれ量を示す説明図である。
【0048】
ここで、異方性磁気抵抗素子(AMRセンサ)の構造と異方性磁気抵抗の効果の説明をする。図5に示すAMRセンサ10は、Siもしくはガラス基板などの基板21とその上に形成されたNi,Feなどの強磁性金属を主成分とした合金の薄膜22、また、この細長いベルト状の薄膜22の両端に設けられた電極23,24から構成される。基板21に沿って図5に示すx軸方向の磁界が加わると、電流の流れるy軸方向に向いた薄膜22の抵抗値が変化する。従って出力される電流値も変化する。この異方性磁気抵抗の効果を利用したのがAMRセンサ10である。なお、ホール効果を利用するのがホール素子である。
【0049】
このAMRセンサ10とホール素子の特性を比較すると、図6(a)(b)、図7(a)(b)のような大きな相違がある。図6(a)に示すようにホール素子は素子と垂直方向(z軸方向)の磁束を検出し、AMRセンサ10は図5、図6(b)に示すように基板21の表面上で薄膜22の膜の形成された長手方向(y軸方向)に関して横方向(x軸方向)の磁束を検出する。従って、磁気センサSがホール素子であってかつ図2の位置に配置された場合、図6(a)のようにマグネット9のN極、S極の何れかの磁極(例えばN極)が接近すると、距離の二乗に反比例して徐々に磁界強度が強くなり、離れるに従って磁界強度が弱くなる。そして、図7(a)に示すようなヒステリシスをもった応答を出力する。
【0050】
しかし、磁気センサSがAMRセンサ10であって、かつ図2の位置に配置された場合、マグネット9のN極、S極の何れかの磁極(例えばN極)がAMRセンサ10に接近すると、マグネット9の磁力線はドーナツ状の磁束フローを描いてマグネット9から流入流出するから(図6、図10(a)参照)、マグネット9が近づいてくると、まず接近する側(回転方向の側)の半分の磁束に対してAMRセンサ10が反応し、ON信号を出力する。そして、マグネット9がAMRセンサ10の上方に差し掛かると検出信号はOFF信号となり、次いで遠ざかる側の残り半分の磁束が近づくと、再びAMRセンサ10が反応してON信号を出力する。AMRセンサ10の応答は図7(b)に示すようなヒステリシスをもった応答になる。従って、AMRセンサ10は、トナー検知に最も必要な図2の位置においては、図6(b)のように磁力がマグネット9の両側でつりあって、検出信号はOFFとなる。
【0051】
また、このときのホール素子とAMRセンサ10の検出信号の波形は図8のようになる。図8の波線はホール素子による検出信号であり、実線がAMRセンサ10の検出信号である。これによれば、マグネット9の円軌道の最下端を含む相当幅の区間でな検知時間があり、この区間でAMRセンサ10はマグネット9を検出できていない。そしてこの無検知区間を挟んで、前半区間Iと後半区間IIの2区間でそれぞれパルス(全体で2パルス)を生成している(図2参照)。検知時間の具体的な値を説明すると、最低感度3.0mTのAMRセンサ(村田製作所製)を使ってトナー有の状態を検知したとき、一例としてセンサ検知時間は1180msec、無検知区間が280msec、前半区間Iが450msec、同様に後半区間IIも450msecであった。結果として2パルスが出力されている。通常はこの程度の値となる。なお、図8で比較のために測定した最低感度11.7mTのホール素子の検知時間を示すと、480msec(1パルス)である。図8には両磁気センサSの特徴が表れている。
【0052】
図2についてさらに詳しく説明を加えると、攪拌パドル7は回転軸7a周りに回転し、これと連れ回りするフリーパドル11も回転軸7aの周りで回転する。フリーパドル11の先端に設けられたマグネット9もこれと共に回転し、磁界も回転する。そして、AMRセンサ10を図2のようにフリーパドル11の最下端に位置するθ0の下方位置に配置したときには、AMRセンサ10は検知開始角度の位置θ1でマグネット9の磁束を検知し始め、θ2を示す位置まで磁束を検知して検出信号を出力する。この範囲がセンサ検知前半区間Iである。
【0053】
しかし、センサ検知前半区間Iを通過し、マグネット9が位置θ2から位置θ0を経て位置θ3の間に存在する間は磁束を検出しない。検出信号はOFFとなる。この範囲がAMRセンサ10の第1の無検知区間となる。さらに、マグネット9が位置θ3を通過して位置θ4に至るまでの検知終了角度で再び磁束を検出する。これがセンサ検知後半区間IIである。位置θ4を通過するとθ1まで再び第2の無検知区間となる。
【0054】
従って、このようにマグネット9との距離に関して非線形的な応答(2パルス出力)をする特性のAMRセンサ10では、図2のような配置ではトナー5の残量検知に使用することはできない。
【0055】
そこで、本発明の実施の形態1においては、図10(a)(b)に示すようにAMRセンサ10の配置と設置する向きを工夫することにより、AMRセンサ10によるトナー5の残量検知を実現した。
【0056】
図10(a)(b)において、A,B,Cはマグネット9の描く円軌道の3点である。図中ドーナツ状のリングは磁力線を示す。この軌道上の位置θ1からθ4の範囲が磁界検知範囲である。θ0はフリーパドル11の最下端となる位置であり、パドル角度基準となる。トナー5のない状態で自重によって降下したとき最下端となる位置(重力的に安定した位置であり、自重で垂下されたときの位置)である。図10(b)、図11(a)(b)からも分かるように、AMRセンサ10はマグネット9の描く円軌道の中で初期的にずれた位置に配設される。この配置はAMRセンサ10に上記した第1の無検知区間を出現させないような位置である。すなわち、マグネット9の磁束のうち回転方向側の磁束のみをθ1からθ4の範囲に限って、周期で言えばそれぞれθ1とθ4に相当する第1、第2のタイミング(時間)の間に限って検出できる距離にマグネット9の軌道から離して配置する。
【0057】
従って、実施の形態1においては、AMRセンサ10を回転自在に置かれたフリーパドル11が位置するパドル角基準のθ0の位置と回転軸7aを含む平面Mより、フリーパドル11の回転方向下流側に配置するという手段を講じている。あわせて実施の形態1においては、図10(b)、図11(b)に示すように、回転軸7aから回転方向下流側のずれ量L1だけでなく、回転軸7a方向のずれ量L2も設けて配置している。このような配置にすることによって、マグネット9の接近する側の半分の磁束だけに反応させることが可能になり、パドル角基準のθ0近傍でAMRセンサ10はON信号を出力し、検知終了角度となるθ4を通過して遠ざかると、再び距離が増してAMRセンサ10が無反応となりOFFする。安価で高感度のAMRセンサ10を使って1パルスの出力が可能になる
AMRセンサ10を配設する向きは、マグネット9が図10(b)のθ0の位置にあるとき、薄膜22の長手方向の向きが電流の流れる方向(y軸方向)で、磁力線の向きがこれと直交するx軸方向の方向にすればよい。z軸はマグネット9の磁力により傾斜させた方がよい場合もあるが、AMRセンサ10の位置は図10(a)のx−y平面が平面Mとほぼ直交するような2次元的に広がった位置関係に置けるため、位置θ0に対する取り付け部材表面の仰角の設定をあまり考慮せずとも通常は十分である。すなわち、AMRセンサ10の感度は高く(パドル角基準のθ0からのずれ量L1,L2が大きくても十分に検知できる)、むしろ大きくて適度なずれにすることで磁束検知時間を小さくでき、検知開始角度の位置θ1と検知終了角度となるθ4を適度の角度に設定することができる。離れれば離れるほど仰角の大きさはあまり問題がなくなる。場合によっては予め所定の仰角に定めておいてずれ量L1,L2を調整するのもよい。
【0058】
このようにAMRセンサ10の感度とマグネット9の磁力の強さとによって、パドル角基準のθ0からの3次元的な距離(ずれ量L1、L2のほかに、z軸方向の軌道までの高さまで考慮した距離)とAMRセンサ10の設置方向を決定することができる。なお、画像形成装置の高さは薄型が望まれることが多く、z軸方向の高さを増加するのが制限を受けることが多い。従って、構造上、図10(b)のような所定のx−y平面内でずれ量を増減してθ1とθ4を調整するのが好適となる。
【0059】
AMRセンサ10は、3.0mT程度の低感度品であってもホール素子と比べると、検知時間が2倍以上となる。そして、θ1が大きくなると検知時間が長くなり、トナー残量が多くなるので、AMRセンサ10のθ1、θ4をホール素子のθ1、θ4と同じ位置になるようにずれ量を調整するのが、従来の画像形成装置の構造を基本的に設計変更せずに済み、好適である。そして、θ0とAMRセンサ10のなす角度αは25°±5°が好適である。この角度で距離を調整するのがよい。しかし、0°<α<30°であれば十分に磁束を検知することができる。
【0060】
図11(a)は像形成部1を画像形成装置から取り出した状態で、このとき像形成部1を装着する底面となるケース16が露出した状態になる。そして、AMRセンサ10はケース16の下方に隠れた状態で設けられるが、図11(a)ではその位置を分かり易くするために実線で図示されている。これをケース16の一部破砕により示した斜視図が、図12の画像形成装置の像形成部を取り出した状態の一部破砕斜視図である。図12において、AMRセンサ10は画像形成装置の底面に取り付け部材15を介して固定される。取り付け部材15は、回転軸7aとθ0からの位置から決まる所定の角度α、ずれ量L1、L2をもつように配置され、表面には仰角も設けられる。この面の上にAMRセンサ10が載置固定される。取り付け部材15は底面にAMRセンサ10と共にネジ止めされる。AMRセンサ10からの出力端子は図12、図3のように制御部12に接続される。
【0061】
このように実施の形態1の画像形成装置は、AMRセンサを使った安価で高感度のトナー検知装置を実現することができる。従来のような高価なホール素子を使用することなく、AMRセンサ特有の無検知時間の問題を解決することができ、制御仕様の見直しをしなくとも従来の制御方式で制御できる。構造上、画像形成装置の高さを増す必要もない。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、トナー検知装置を備えた画像形成装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1における画像形成装置の像形成部を拡大した構成図
【図2】AMRセンサをパドル角基準の下方に配設したときの動作説明図
【図3】本発明の実施の形態1における画像形成装置の要部制御ブロック図
【図4】(a)磁気センサSによってトナーがあるときの残留検知の原理説明図、(b)磁気センサSによってトナーがないときの残留検知の原理説明図
【図5】AMRセンサの外観と異方性磁気抵抗の効果の説明図
【図6】(a)ホール素子の磁界検出方向を示す説明図、(b)AMRセンサの磁界検出方向を示す説明図
【図7】(a)ホール素子の応答特性の説明図、(b)AMRセンサの応答特性の説明図
【図8】ホール素子とAMRセンサの出力信号の波形図
【図9】本発明の実施の形態1における画像形成装置のトナー検知装置の配置説明図
【図10】(a)図9の画像形成装置のトナー検知装置のマグネットの軌道とAMRセンサの斜視図、(b)図10(a)のトナー検知装置の正面図
【図11】(a)本発明の実施の形態1における画像形成装置の像形成部を取り出した状態の斜視図、(b)AMRセンサのずれ量を示す説明図
【図12】本発明の実施の形態1における画像形成装置の像形成部を取り出した状態の一部破砕斜視図
【図13】従来の画像形成装置の構造図
【図14】従来の画像形成装置の構造図
【図15】従来のトナー検知装置の構成図
【符号の説明】
【0064】
1 像形成部
2 感光体ドラム
3 帯電器
4 トナー容器
5 トナー
6 現像ローラ
7 攪拌パドル
7a 回転軸
8 供給ローラ
9 マグネット
10 AMRセンサ
11 フリーパドル
12 制御部
12a 検知手段
13 電源部コントローラ
14 表示部
15 取り付け部材
16 ケース
21 基板
22 薄膜
23,24 電極
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 搬送ローラ
104 像形成部
105 感光体ドラム
106 帯電器
107 LSU
108 現像ローラ
109 転写ローラ
110 定着ローラ
111 排紙ローラ
112 攪拌パドル
113 供給ローラ
114 トナー容器
121 像形成部
122 LSU
123 中間転写ベルト
124 1次転写ローラ
125 2次転写ローラ
130 攪拌パドル
131 検知体
132 永久磁石
133 透磁率センサ
θ0,θ1,θ2,θ3,θ4 位置
I センサ検知前半区間
II センサ検知後半区間
α 最下点とAMRセンサのなす角度
L1,L2 ずれ量
x,y,z 座標軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記回転軸対して回転自在に設けられると共に前記トナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、前記回転部材の前記回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、前記容器の下部に設けられ前記磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、前記異方性磁気抵抗素子により前記磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、前記異方性磁気抵抗素子を前記回転軸に対して回転自在である前記回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より前記回転部材の回転方向下流側に配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記回転軸対して回転自在に設けられると共に前記トナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、前記回転部材の前記回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、前記容器の下部に設けられ前記磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、前記異方性磁気抵抗素子により前記磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、前記異方性磁気抵抗素子を前記回転軸に対して回転自在である前記回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より前記回転軸の軸方向へずらして配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記回転軸対して回転自在に設けられると共に前記トナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、前記回転部材の前記回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、前記容器の下部に設けられ前記磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、前記異方性磁気抵抗素子により前記磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、前記異方性磁気抵抗素子を前記回転軸に対して回転自在である前記回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より前記回転部材の回転方向下流側であって前記回転軸の軸方向へずらして配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
トナーを収容する容器と、この容器の内部に設けられ回転軸を中心に回転しトナーを攪拌するトナー攪拌部材と、前記回転軸対して回転自在に設けられると共に前記トナー攪拌部材に押されて回転する回転部材と、前記回転部材の前記回転軸とは反対側の端部に設けられた磁性部材と、前記容器の下部に設けられ前記磁性部材を検出する異方性磁気抵抗素子と、前記異方性磁気抵抗素子により前記磁性部材を検出する時間の変化によりトナーの量を検知する検知手段とを備え、前記異方性磁気抵抗素子を前記回転軸に対して回転自在である前記回転部材が自重で垂下されたときの位置の真下より前記回転部材の回転方向下流側であって前記磁性部材の磁束のうち回転方向側の磁束のみを周期の第1及び第2のタイミングの間に限って検出できる距離に前記磁性体の軌道から離して配置したことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記異方性磁気抵抗素子が一対の電極と、この一対の電極間に設けられた薄膜強磁性金属から構成され、前記薄膜強磁性金属が、前記磁性部材が有する磁束方向に対して所定の角度で配設されることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記検知手段は前記磁性部材を検出する時間が所定の時間より短いことによりトナーの残量が多いことを検知し、所定の時間より長いことによりトナーの残量が少ないこと検知することを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2010−175768(P2010−175768A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17565(P2009−17565)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】